JP2002214230A - モルヒネの免疫学的測定方法 - Google Patents

モルヒネの免疫学的測定方法

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Masashi Ito
雅司 伊藤
Yasuo Murai
靖夫 村井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】医療機関での取り扱いが容易なモルヒネ測定方
法を提供する。 【解決手段】式(I): 【化1】 (式中、Rは、低級アルキル)で表される化合物を標準
抗原として用いることを特徴とするモルヒネの免疫測定
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、モルヒネの免疫測
定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】がん疼痛緩和を目的として、末期がん患
者などへのモルヒネの投与が行なわれている。モルヒネ
は、その副作用として、連用により薬物依存を生じるこ
とがあるので、患者が薬物依存に陥ることのないよう、
観察を十分に行ない、慎重に投与する必要がある。その
ため、患者の血中モルヒネ濃度のモニタリングが必要で
あり、国外ではモルヒネの免疫測定キットが販売されて
いる。しかしながら、現行のモルヒネ免疫測定キット
は、モルヒネを標準抗原として使用しているため、国内
では麻薬及び向精神薬取締法によりその使用が厳しく制
限される。従って、医療機関でのモルヒネ免疫測定キッ
トは普及が進まなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、免疫
測定キットの標準抗原を麻薬及び向精神薬取締法の対象
外である化合物を用いることにより、治療現場での取り
扱いを容易にしたモルヒネの免疫測定方法を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
に鑑み、鋭意研究した結果、麻薬及び向精神薬取締法に
係る化合物以外の化合物を用いても、精度の高いモルヒ
ネの免疫測定を可能であることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0005】すなわち本発明は、 (1) 式(I)
【化3】 (式中、Rは低級アルキル)で表される化合物を標準抗
原として用いることを特徴とするモルヒネの免疫測定方
法; (2)式(I)中、Rが、メチルである化合物を標準抗
原として用いることを特徴とする上記(1)に記載の免
疫測定方法; (3)式(II):
【化4】 (式中、Aは標識用酵素;mは6以上の整数)で表され
る化合物を抗原標識物として用いることを特徴とする上
記(1)または(2)に記載の免疫測定方法: (4)以下の工程を含むことを特徴とする上記(1)か
ら(3)のいずれかに記載の検出方法: (A)標準抗原と抗原標識物を抗モルヒネ抗体に競合反
応させることにより標準曲線を作成する工程、 (B)モルヒネを含有する被検体と抗原標識物を抗モル
ヒネ抗体に競合反応させる工程、および (C)(B)の結果により、(A)の標準曲線に基づい
て被検体中のモルヒネ含有量を特定する工程; (5)上記(1)または(2)に記載の標準抗原を含む
モルヒネ測定キット;および (6)上記(3)記載の抗原標識物を含む上記(5)記
載のキット、に関する発明である。
【0006】「式(I)で表される化合物」
【化5】 とは、モルヒネを特異的に認識する抗体が結合しかつ
「麻薬及び向精神薬取締法別表第一の麻薬」、「麻薬、
向精神薬原料を指定する政令第一条の麻薬」、「麻薬及
び向精神薬取締法別表第三の向精神薬」、「麻薬、向精
神薬及び麻薬向精神薬原料を指定する政令第二条の向精
神薬」、「麻薬及び向精神薬取締法別表第四の麻薬向精
神薬原料」、「麻薬、向精神薬及び麻薬精神薬原料を指
定する政令の麻薬向精神薬原料」、「覚せい剤取締法第
二条第一項の覚せい剤」、「覚せい剤取締法別表の覚せ
い剤原料」及び「覚せい剤原料を指定する政令の覚せい
剤原料」に係る化合物ではない化合物を意味する。具体
的には、モルヒネ骨格を有するが、ナロルフィン、コデ
イン、エチルモルヒネ、ヘロイン、ヒドロコドン、ジヒ
ドロコデイン、ジヒドロモルヒネ、デバイン、フェノモ
ルファン、メトポン、モルヒネ、メチルデソルフィン、
モルヒネ−N−オキシド以外の化合物を意味する。式
中、「低級アルキル」は、炭素原子数1〜8の直鎖また
は分枝鎖の1価の炭化水素基を包含する。例えば、メチ
ル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチ
ル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、
n−ペンチル、イソペンチル、neo−ペンチル、n−
ヘキシル、イソヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル
等が挙げられる。好ましくは、炭素元素数1〜6であ
り、更にこのましくは炭素元素数1〜3である。より好
ましくはメチルである。「標準抗原」とは、標準曲線を
作成するために用いられる標準試薬に含まれる抗原であ
る。好ましい標準抗原としては、式(I)中、Rがメチ
ルである、N−エチルノルモルヒネが例示される。
【0007】「モルヒネの免疫測定方法」とは、モルヒ
ネと結合する抗体を用いたモルヒネの測定方法である。
一般的に、免疫測定方法としては、間接法、競合法、サ
ンドイッチ法などの方法が挙げられるが、本発明におい
ては、競合法が好適である。本発明の測定方法に用いら
れる抗体は、モルヒネを認識する抗体であればよく、モ
ルヒネを抗原として作成された、ポリクローナル抗体、
モノクローナル抗体のいずれも使用することができる。
例えば、「免疫測定方法」の項で例示する二抗体法など
を用いることができる。
【0008】「抗原標識物」とは、抗原であるモルヒネ
またはその誘導体を放射性同位体または酵素により標識
したものである。抗原標識物として、好ましくは、式
(II)
【化6】 (式中、Aは標識用酵素;mは6以上の整数)で表され
る化合物が例示される。標識用酵素としては、西洋ワサ
ビペルオキシダーゼ、ガラクトシダーゼ、アルカリホス
ファターゼなどが例示される。「被検体」としては、モ
ルヒネ投与を受けている患者由来の体液、例えば、尿、
血液などを用いることができる。本発明の「測定キッ
ト」は、式(I)で表される標準抗原を含む。このまし
くは、式(II)で表される抗原標識物も含む。更にこ
の測定キットは、モルヒネを認識する抗体、第二抗体な
どを含むことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明は、モルヒネの免疫測定方
法に関する。以下に、本発明の標準抗原、抗原標識物、
免疫測定方法を説明する。
【0010】標準抗原 本発明の測定方法に用いる標準抗原は、モルヒネあるい
はノルモルヒネを出発原料として、周知の増炭反応、エ
ステル化反応を組み合わせることにより合成することが
できる。また、本発明の標準抗原のいくつかは購入する
ことができ、下記式(III)で示されるN−エチルノル
モルヒネは、Ultrafine chemical社(イギリス)より購
入した。
【化7】
【0011】免疫原 モルヒネのような低分子量化合物は、単独では免疫反応
をほとんど惹起しないが、担体と結合することにより免
疫原性を持つようになる。免疫原としては、モルヒネ骨
格を有する化合物に適切な側鎖やスペーサーを導入し、
担体(例えば、ウシ血清アルブミン(BSA)など)と結
合したものであれば、免疫原をなり得る。例えば、免疫
原としては、下記式(IV)または(V)のような化合物
が例示される。
【化8】
【0012】抗体 本発明の免疫測定方法に用いる抗体としては、ポリクロ
ーナル抗体またはモノクローナル抗体のいずれをも使用
することができる。 (1)ポリクローナル抗体の作製 前述の免疫原を用い、Antibodies; A Laboratory Manua
l, Lane, H. D.ら編、Cold Spring Harber Laboratory
Press出版 New York 1989年などの記載の方法に従っ
て、適切な方法で動物を免疫することにより、抗原とな
るモルヒネまたは本発明の標準抗原を特異的に認識する
ポリクローナル抗体を容易に作製し、精製することがで
きる。免疫に用いる動物としては、マウス、ラット、ハ
ムスター、ウサギなどの動物が使用され、抗体の精製は
公知の方法、例えば、アフィニティークロマトグラフィ
ー、イオン交換クロマトグラフィー、ゲル濾過クロマト
グラフィー、逆相クロマトグラフィーを単独あるいは組
み合わせて用いることができる。 (2)モノクローナル抗体 前述の免疫原で免疫したマウスやラットの脾臓またはリ
ンパ節からBリンパ球を取り出し、ミエローマ細胞と融
合させてKohlerとMilsteinの方法(Nature, 256, 495-4
97 (1975))に従ってハイブリドーマを作製した後、該
ハイブリドーマからモノクローナル抗体を産生させる。
例えば、以下の工程により前述の免疫原に対するモノク
ローナル抗体を得ることができる: (a)免疫原によるマウスの免疫、(b)免疫マウスの
脾臓の採取および脾臓細胞の分離、(c)分離された脾
臓細胞とマウスミエローマ細胞との融合促進剤(例え
ば、ポリエチレングリコール)の存在下での上記Kohler
らに記載の方法による融合、(d)未融合ミエローマ細
胞が成長しない選択培地より得られたハイブリドーマ細
胞の培養、(e)酵素免疫測定法(ELISA)、ウエ
スタンブロットなどの方法による所望の抗体を産生する
ハイブリドーマ細胞の選択および限界希釈法等によるク
ローニング、(f)モノクローナル抗体を産生するハイ
ブリドーマ細胞を培養し、モノクローナル抗体を収穫す
る。
【0013】抗原標識物 抗原を酵素により標識して、酵素免疫測定法を行なう場
合には、抗原であるモルヒネに対する抗体が、抗原標識
物と結合するために、モルヒネと酵素との間に十分な距
離が確保される必要がある。本発明の抗原標識物は、抗
原を架橋化試薬により架橋化し、架橋化抗原を酵素で標
識することにより得ることができる。抗原の酵素標識方
法としては、二段階グルタルアルデヒド法、過ヨウ素酸
法、マレイミド法、ピリジル・ジスルフィド法などが知
られている。標識方法により架橋試薬を適宜選択するこ
とができるが、架橋試薬としては、カルボキシイミド、
イソシアネート、ジアゾ化合物、ベンゾキノン、グルタ
ルアルデヒド、過ヨウ素酸、マレイミド化合物、ピリジ
ル・ジスルフィド化合物が挙げられる。例えば、本発明
の抗原標識物(式(II))は、以下に示す出発原料を用
い、公知の方法により合成することができる。
【化9】 (式中、mは6以上の整数を示す)例えば、酵素に対し
ては、ピリジル・ジスルフィド法により架橋を導入する
ことができる。
【化10】 (式中、Aは標識用酵素を示す)架橋剤を導入した抗原
及び酵素を結合させることで、モルヒネに対する抗体が
抗原を認識できるように抗原と酵素との間に十分な距離
を確保した抗原標識物を得ることができる。
【化11】
【0014】免疫測定方法 本発明の免疫測定方法は、前述の標準抗原、抗体及び抗
原標識物を用いて、以下のように行なうことができる。 (1)第一抗体固相法の場合 モルヒネを認識する抗体をあらかじめ支持体に結合さ
せ、固相化しておく、この際、支持体としては、ビー
ズ、プレート、チューブなどを用いることができる。次
に、抗体に対してやや過剰の酵素標識抗原を加え、反応
させ、その後、フリーの酵素標識抗原を除去し、抗体と
結合した酵素標識抗原のみを得る。この状態で、基質を
加え、酵素反応させ、酵素活性を求める。次に、上記工
程の酵素標識抗原に加えて各種濃度の標準抗原を調製
し、それぞれを順次添加し、上記工程と同様に酵素活性
を求める。標準抗原の濃度が上昇するのに伴って、競合
反応により結合する酵素標識抗原の量が減り、酵素活性
は減少するので、標準抗原濃度を横軸に、酵素活性量を
縦軸にとって標準曲線とする。標準曲線が得られたなら
ば、標準抗原に代えて被検体を加え、上記工程に従い酵
素活性を求め、標準曲線より被検体中のモルヒネ濃度を
測定する。被検体としては、モルヒネ投与を受けている
患者由来の体液、例えば、尿、血液などを用いることが
できる。 (2)二抗体法 酵素標識抗原とモルヒネを認識する第一抗体を液相で反
応させる。ついで、第一抗体と反応する第二抗体を加
え、反応させる。遠心分離により、フリーの酵素標識抗
原を除去し、基質の添加により酵素活性を測定する。以
下、標準抗原を添加することで、標準曲線を作成し、被
検体中のモルヒネ濃度を測定する。第二抗体を固相化
し、同様の工程にて被検体中のモルヒネ濃度を測定する
ことも可能である。例えば、抗原を家兎に注射して第一
抗体を得た場合には、家兎のγ−グロブリンをヤギに注
射して得た抗家兎γ−グロブリンヤギ血清が第二抗体と
して使用できる。
【0015】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明する。実施例1 酵素標識抗原の作製 (1) N-カルボキシプロピル ノルモルヒネの長鎖化 N-カルボキシプロピル ノルモルヒネ [ジメチルホルム
アミド(DMF)に溶解して5 mg/mLとしたもの ] 0.04 mL、
N-ヒドロキシスクシンイミド(DMFに溶解して3mg/mLと
したもの) 0.01 mL及び1-エチル-3-(3-ジメチルアミノ
プロピル)-カルボジイミド ヒドロクロリド(EDAC、DMF
に溶解して2.5 mg/mLとしたもの) 0.02mLとを混和、室
温で一晩放置させて活性エステル体とした。一方、ヘキ
サメチレンジアミン・2HCl(蒸留水に溶解して50 mg/mL
としたもの) 0.096 mLとトリエチルアミン(TEA) 0.0
06 mLとを混和して室温で30分間放置し、この0.051 mL
を先に調製した活性エステル体の反応液に加えて室温で
3時間放置し、N-カルボキシプロピル ノルモルヒネにヘ
キサメチレンジアミンを導入した。反応液を逆相HPLCで
精製し、遠心エバポレーターにて濃縮乾固した後にDMF
に再溶解し、ヘキサメチレンジアミン誘導体を得た。
【0016】(2) マレイミド基の導入 得られたN-カルボキシプロピル ノルモルヒネのヘキサ
メチレンジアミン誘導体(DMFに溶解して0.125 mg/mLと
したもの) 0.1 mLとスルホサクシンイミジル4−(N−
マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレ
ート(Sulfo-SMCC、蒸留水に溶解して6.5 mg/mLとした
もの) 0.02 mLとを混和、室温で1時間放置してマレイ
ミド基を導入した。反応液は逆相HPLCで精製し,遠心エ
バポレーターにて濃縮乾固した後にDMFに再溶解してマ
レイミド基誘導体を得た。
【0017】(3) 酵素にSH基を導入 西洋ワサビペルオキシダーゼ(HRP、0.5 mol/Lリン酸
塩緩衝液,pH7.5に溶解して5 mg/mLとしたもの) 0.2 m
Lとサクシンイミジル6−[3−(ピリジルジチオ)プロピ
オンアミド] ヘキサノエート(LC-SPDP、DMFに溶解して
10 mg/mLとしたもの) 0.025 mLとを混和して37℃で1時
間静置し、反応液をゲル濾過してLC-SPDPを導入(LC-SP
DP-HRP)した。ゲル濾過用の緩衝液としては、5 mmol/L
EDTA・2Naを含む0.1 mol/Lリン酸塩緩衝液(pH6)を使
用した。ついで, LC-SPDP-HRPに2-メルカプトエチルア
ミン(2-MEA、ゲル濾過に使用した緩衝液に溶解して0.1
mol/Lとしたもの) 0.075 mLを加えて37℃、1時間還元
した後に濃縮、ゲル濾過、さらに濃縮してLC-SPDP-HRP
からSH基を露出させた。
【0018】(4) カップリング 上記の操作で得られた長鎖を含むノルモルヒネのマレイ
ミド基誘導体がSH基を導入したHRPに対して過剰になる
ように添加し、4℃にて一晩放置した。ついでN-エチル
マレイミド(1 mg/mL)によりフリーのSH基をブロック
(室温、1時間)した後にゲル濾過して酵素標識抗原、
ノルモルヒネ-HRP コンジュゲートを得た。
【0019】実施例2 N−エチルノルモルヒネを用い
た標準曲線の作製 (1) 第二抗体固相化ドライプレートの作製 ヤギ抗家兎IgG(H+L)(Rockland社より購入)をコーティ
ング用緩衝液(0.5 mol/Lリン酸塩緩衝液,pH 7.5)で5
g/mL溶液とし、固相胆持体(住友ベークライト社製マ
ルチウェルプレート)の各分析ウェルに0.15 mLずつ分
注し、室温下一晩静置した。次に洗浄液(0.05 vol% T
ween 20及び0.1 vol% Proclin 150(Supelco社より購
入)を含む0.1 mol/Lリン酸塩緩衝液,pH 7.0)で洗浄
後、ウェルへの非特異的吸着を押さえるためにブロッキ
ング緩衝液 [ 1 g/dLウシ血清アルブミン(BSA)及び10
g/dLサッカロースを含む0.1 mol/Lリン酸塩緩衝液,pH
7.5] を各ウェルに0.25 mLずつ分注し、室温下2時間静
置した。本溶液を吸引除去後、減圧下にて乾燥させて第
二抗体固相化ドライプレートを作製した。
【0020】(2)抗モルヒネ抗血清の調製 下記化合物を合成し、免疫原とした。該化合物は、Norm
orphineと無水こはく酸とを室温で反応させて,N-ヘミ
サクシニル Normorphineとし、EDACによってBSAに結合
させて調製した。
【化12】 この免疫原を用いて家兎を免疫することにより、抗モル
ヒネ抗血清を得た。
【0021】(3)N−エチルノルモルヒネの標準曲線 上記(1)の第二抗体固相化ドライプレートに上記(2)で得
た抗モルヒネ抗血清の5万倍希釈液(測定緩衝液:1 g/d
L BSA及び0.1 vol% Proclin 150を含む0.1 mol/Lリン
酸塩緩衝液,pH 7にて希釈)0.05 mL、N−エチルノル
モルヒネ溶液(0.46 - 1000 ng/mL)0.01 mL、未処置ヒ
ト血漿(George King社より購入)0.01 mL及び実施例1
の酵素標識抗原溶液0.05 mLを加えて室温下で3時間静置
した。次に、洗浄液で同ウェルを洗浄後、基質溶液(0.
1 mg/mLテトラメチルベンチジン及び0.03 vol% H2O2
含む0.1 mol/L酢酸塩-クエン酸塩緩衝液、pH4.2)をウ
ェル当たり0.15 mLずつ分注し、遮光・室温下で30分間
静置した後に1 N硫酸を0.05 mLずつ分注して酵素反応を
停止させ、プレートリーダーを用いて、その反応液の45
0 nmにおける吸光度を測定した。そのようにして得られ
たN−エチルノルモルヒネの標準曲線を図1に示す。本
条件においてN−エチルノルモルヒネの標準曲線はモル
ヒネの標準曲線と良好な平行性を示し、交差反応性はモ
ルヒネを100%とした場合、N−エチルノルモルヒネは2
20%であった。
【0022】実施例3 被測定試料中モルヒネ濃度の測
実施例2のN−エチルノルモルヒネの標準曲線作製時
に、未処置ヒト血漿に代えて被測定試料0.01 mL加えて
同様の操作を実施した。モルヒネ濃度の算出は、得られ
たN−エチルノルモルヒネの標準曲線から読みとった値
を交差率で補正して求めた。その結果を表1に示す。
【表1】
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、医療機関において法律
上の規制を問題にすることなく、モルヒネの血中の濃度
を測定する方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】N−エチルノルモルヒネの標準曲線を示す。
フロントページの続き Fターム(参考) 2G045 AA01 AA13 AA15 AA16 AA19 AA25 AA37 AA40 CA26 CB03 CB17 CB30 DA72 DA80 FB01 FB03 FB07 FB08 FB20 GC12 JA20 4H045 AA11 AA30 BA51 CA42 DA86 EA50 FA41

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(I): 【化1】 (式中、Rは、低級アルキル)で表される化合物を標準
    抗原として用いることを特徴とするモルヒネの免疫測定
    方法。
  2. 【請求項2】 式(I)中、Rが、メチルである化合物
    を標準抗原として用いることを特徴とする請求項1記載
    の免疫測定方法。
  3. 【請求項3】 式(II): 【化2】 (式中、Aは標識用酵素;mは6以上の整数)で表され
    る化合物を抗原標識物として用いることを特徴とする請
    求項1または2に記載の免疫測定方法。
  4. 【請求項4】 以下の工程を含むことを特徴とする請求
    項1から3のいずれかに記載の検出方法: (A)標準抗原と抗原標識物を抗モルヒネ抗体に競合反
    応させることにより標準曲線を作成する工程、(B)モ
    ルヒネを含有する被検体と抗原標識物を抗モルヒネ抗体
    に競合反応させる工程、および(C)(B)の結果によ
    り、(A)の標準曲線に基づいて被検体中のモルヒネ含
    有量を特定する工程。
  5. 【請求項5】 請求項1または2に記載の標準抗原を含
    むモルヒネ測定キット。
  6. 【請求項6】 請求項3記載の抗原標識物を含む請求項
    5記載のキット。
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