JP2002213715A - 二回流式廃棄物焼却炉の操業方法および二回流式廃棄物焼却炉 - Google Patents

二回流式廃棄物焼却炉の操業方法および二回流式廃棄物焼却炉

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JP2002213715A
JP2002213715A JP2001342282A JP2001342282A JP2002213715A JP 2002213715 A JP2002213715 A JP 2002213715A JP 2001342282 A JP2001342282 A JP 2001342282A JP 2001342282 A JP2001342282 A JP 2001342282A JP 2002213715 A JP2002213715 A JP 2002213715A
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combustion
gas
flow
intermediate ceiling
mixing chamber
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Application number
JP2001342282A
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English (en)
Inventor
Masaaki Nishino
雅明 西野
Takahiro Kayama
貴弘 香山
Akihito Sugano
彰人 菅野
Michio Nagaseki
三千男 永関
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ごみ焼却炉等の二回流式廃棄物焼却炉におけ
る混合室内での未燃ガスの二次燃焼効率の更なる向上を
図ることができる。 【解決手段】 燃焼室1の燃焼火格子6bの上方に中間
天井5を設け、乾燥火格子6aで発生する未燃ガスを該
中間天井5の前方から、かつ燃焼火格子6bで発生する
燃焼ガスを中間天井5の後方から、中間天井5の上方に
設けた混合室3に導入し、該混合室3において前記未燃
ガスと前記燃焼ガスとを混合するようにした二回流式廃
棄物焼却炉の操業方法において、前記未燃ガスの流れと
前記燃焼ガスの流れとの合流部に向けて空気または燃焼
排ガスを吹き込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、二回流式廃棄物
焼却炉の操業方法および二回流式廃棄物焼却炉に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、都市ごみの大部分は、廃棄物処
理炉の一つであるごみ焼却炉によって焼却される。都市
ごみを焼却すると、ごみ焼却炉から燃焼排ガスが発生す
るが、この燃焼排ガス中には、一酸化炭素やNOX、お
よび極めて毒性の強いダイオキシン類等の有害物質が含
有されている。
【0003】毒性の強いダイオキシン類をはじめとして
これらの物質は、ごみ焼却炉周辺の住民の健康に対し
て、重大な影響を及ぼすので、有害物質としてその発生
を抑制する対策が種々検討され、実施されている。例え
ば、特開平2−166306号公報には、二回流式ごみ
焼却炉等におけるダイオキシン等の抑制方法が開示され
ている。このダイオキシン類の抑制方法を、図面を参照
して説明する。
【0004】図9は、二回流式ごみ焼却炉の一例を示す
概略断面図である。燃焼室31の一端上部には、ごみ投
入口32が設けられ、燃焼室31の他端上部には、ボイ
ラーに接続する混合室33が設けられ、燃焼室31の他
端下部には、焼却灰排出口34が設けられている。そし
て、燃焼室31内には、耐火材またはボイラー水冷壁の
壁構造からなる邪魔板(以下、中間天井という)35
が、ごみ投入口32側から焼却灰排出口34側にかけて
下り勾配となるように設けられている。また、燃焼室3
1の底部には、ごみ投入口32側から焼却灰排出口34
側に向けて下り勾配となるように、乾燥火格子36aお
よび燃焼火格子36bが階段状に設置されている。そし
て、乾燥火格子36aおよび燃焼火格子36bの下部か
らは、燃焼用空気が供給される。
【0005】乾燥火格子36aでは、ごみの乾燥と一部
燃焼が行われ、燃焼用空気量を抑えることにより二次燃
焼時の熱源となるCO、炭化水素類を多量に含むガス
(以下未燃ガスという)が発生される。また、燃焼火格
子36bでは、燃焼用空気が十分に供給されて、ごみが
完全燃焼され、酸素を多量に含む一次燃焼排ガス(以下
燃焼ガスという)が発生する。
【0006】中間天井35によって形成される、燃焼室
31の天井31aと中間天井35の前端部35a間の隙
間37には、乾燥火格子36aからの未燃ガスの流れA
が、そして、焼却灰排出口34側の側壁34aと中間天
井35の後端部35bとの間の隙間38には、燃焼火格
子36bからの燃焼ガスの流れBがそれぞれ形成され
る。
【0007】未燃ガスの流れAと燃焼ガスの流れBは、
それぞれ中間天井35の前端部35a側の隙間37及び
後端部35b側の隙間38を通過して、煙道の入口に位
置する混合室33に流入する。混合室33に流れ込む際
に、未燃ガスの流れAと燃焼ガスの流れBは、互いに対
向流となっているので、混合室33内で衝突する。この
結果、両方のガスが混合され、混合室33内で未燃ガス
が二次燃焼され、混合室33内が高温に保持されること
により、排ガス中のダイオキシン類が熱分解され、ダイ
オキシン類の発生が抑制されるのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開平2−166306号公報に開示された二回流式
ごみ焼却炉におけるダイオキシン類の抑制方法には、次
のような問題点がある。
【0009】単に、未燃ガスの流れと燃焼ガスの流れを
衝突させただけでは、未燃ガスと燃焼ガスとを完全に混
合させることは難しく、未燃ガスの二次燃焼効率を十分
に向上させることができない場合がある。
【0010】また、未燃ガスと燃焼ガスとの混合を促進
するために、攪拌用の気体を混合室に吹き込むことも従
来から行われているが、単に吹き込むだけで、どのよう
に吹き込めば攪拌効率が高まるか、把握されていない。
【0011】この発明は、従来技術の上述のような問題
点を解消するためになされたものであり、ごみ焼却炉等
の二回流式廃棄物焼却炉における混合室内での未燃ガス
の二次燃焼効率の更なる向上を図ることのできる二回流
式廃棄物焼却炉の操業方法および二回流式廃棄物焼却炉
を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明に係る第一の二
回流式廃棄物焼却炉の操業方法は、燃焼室の燃焼火格子
上方に中間天井を設け、乾燥火格子で発生する未燃ガス
を該中間天井の前方から、かつ燃焼火格子で発生する燃
焼ガスを中間天井の後方から、中間天井の上方に設けた
混合室に導入し、該混合室において前記未燃焼ガスと前
記燃焼ガスとを混合するようにした二回流式廃棄物焼却
炉の操業方法において、前記未燃ガスの流れと前記燃焼
ガスの流れとの合流部に向けて空気または燃焼排ガスを
吹き込むものである。
【0013】また、この発明に係る第二の二回流式廃棄
物焼却炉の操業方法は、燃焼室の燃焼火格子上方に中間
天井を設け、乾燥火格子で発生する未燃ガスを該中間天
井の前方から、かつ燃焼火格子で発生する燃焼ガスを中
間天井の後方から、中間天井の上方に設けた混合室に導
入し、該混合室において前記未燃ガスと前記燃焼ガスと
を混合するようにした二回流式廃棄物焼却炉の操業方法
において、前記燃焼ガスの流れに向けて空気または燃焼
排ガスを吹き込むものである。
【0014】また、この発明に係る第三の二回流式廃棄
物焼却炉の操業方法は、燃焼室の燃焼火格子上方に中間
天井を設け、乾燥火格子で発生する未燃ガスを該中間天
井の前方から、かつ燃焼火格子で発生する燃焼ガスを中
間天井の後方から、中間天井の上方に設けた混合室に導
入し、該混合室において前記未燃ガスと前記燃焼ガスと
を混合するようにした二回流式廃棄物焼却炉の操業方法
において、前記未燃ガスの流れと前記燃焼ガスの流れと
の合流部、および前記燃焼ガスの流れの双方に向けて空
気または燃焼排ガスを吹き込むものである。
【0015】また、この発明に係る第一の二回流式廃棄
物焼却炉は、燃焼室の燃焼火格子上方に中間天井を設
け、乾燥火格子で発生する未燃ガスを該中間天井の前方
から、かつ燃焼火格子で発生する燃焼ガスを中間天井の
後方から、中間天井の上方に設けた混合室に導入し、該
混合室において前記未燃ガスと前記燃焼ガスとを混合す
るようにした二回流式廃棄物焼却炉において、前記未燃
ガスの流れと前記燃焼ガスの流れとの合流部に向けて空
気または燃焼排ガスを吹き込む、吹込みノズルを設けた
ものである。
【0016】また、この発明に係る第二の二回流式廃棄
物焼却炉は、燃焼室の燃焼火格子上方に中間天井を設
け、乾燥火格子で発生する未燃ガスを該中間天井の前方
から、かつ燃焼火格子で発生する燃焼ガスを中間天井の
後方から、中間天井の上方に設けた混合室に導入し、該
混合室において前記未燃ガスと前記燃焼ガスとを混合す
るようにした二回流式廃棄物焼却炉において、前記燃焼
ガスの流れに向けて空気または燃焼排ガスを吹き込む、
吹込みノズルを設けたものである。
【0017】また、この発明に係る第三の二回流式廃棄
物焼却炉は、燃焼室の燃焼火格子上方に中間天井を設
け、乾燥火格子で発生する未燃ガスを該中間天井の前方
から、かつ燃焼火格子で発生する燃焼ガスを中間天井の
後方から、中間天井の上方に設けた混合室に導入し、該
混合室において前記未燃ガスと前記燃焼ガスとを混合す
るようにした二回流式廃棄物焼却炉において、前記未燃
ガスの流れと前記燃焼ガスの流れとの合流部、および前
記燃焼ガスの流れの双方に向けて空気または燃焼排ガス
を吹き込む、吹込みノズルを設けたものである。
【0018】本発明に係る二回流式廃棄物焼却炉の操業
方法および二回流式廃棄物焼却炉においては、未燃ガス
を二次燃焼させる燃焼用空気または燃焼排ガスを、前記
未燃ガスの流れと前記燃焼ガスの流れとの合流部、前記
燃焼ガスの流れ、またはその双方に向けて吹き込むこと
により、未燃ガスと燃焼ガスとを十分に攪拌混合させ
て、未燃ガスを二次燃焼させるので、未燃ガスの燃焼効
率が高まる。その結果、排ガス中のダイオキシン類の熱
分解が確実に行われ、発生を抑制することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】この発明の二回流式廃棄物焼却炉
の操業方法の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0020】図1は、本発明の二回流式廃棄物焼却炉の
操業方法を適用する二回流式ごみ焼却炉の概略縦断面図
である。燃焼室1の一端上部には、ごみ投入口2が設け
られ、燃焼室1の他端上部には、混合室3が設けられ、
燃焼室1の他端下部には、焼却灰排出口4が設けられて
いる。そして、燃焼室1内には、耐火材またはボイラー
水冷壁の壁構造からなる中間天井5が、ごみ投入口2側
から焼却灰排出口4側にかけて下り勾配となるように設
けられている。また、燃焼室1の底部には、ごみ投入口
2側から焼却灰排出口4側に向けて下り勾配となるよう
に、乾燥火格子6aおよび燃焼火格子6bが階段状に設
置され、乾燥火格子6aおよび燃焼火格子6bの下部か
らは、燃焼用空気が供給される。
【0021】中間天井5によって、燃焼室1の天井1a
と中間天井5のごみ投入口2側である前端部5aとの間
の隙間7、すなわち中間天井の前方には、乾燥火格子6
aからの未燃ガスの流れAが、そして、焼却灰排出口4
側の側壁4aと中間天井5の焼却灰排出口4側である後
端部5bとの間の隙間8、すなわち中間天井の後方に
は、燃焼火格子6bからの燃焼ガスの流れBがそれぞれ
形成される。
【0022】未燃ガスの流れAと燃焼ガスの流れBは、
それぞれ中間天井5の前方と後方から、混合室3に流入
する。混合室3に流れ込む際に、未燃ガスの流れAと燃
焼ガスの流れBは対向しており、中間天井の上方の混合
室3内の合流部Pで衝突し、混合されて二次燃焼する。
【0023】次に、このような二回流式ごみ焼却炉の操
業方法において、有害物質の排出を抑制するために、未
燃ガスの二次燃焼効率を向上させるための空気またはこ
の焼却炉の燃焼排ガスを吹き込む第一の吹込み方法を説
明する。
【0024】この吹込み方法は、混合室3内における未
燃ガスの流れAと燃焼ガスの流れBの合流部Pに、空気
またはこの焼却炉の燃焼排ガスを吹き込む方法であり、
図1に示すように、混合室3の側壁の前記合流部Pより
も高い位置に、合流部Pに向けて吹込みノズル9が設け
られている。
【0025】このように、未燃ガスの流れAと燃焼ガス
の流れBの合流部Pに向けて、吹込みノズル9から空気
または燃焼排ガスを吹き込むことによって、下方から上
昇してくる未燃ガスと燃焼ガスが合流した後のガスと、
吹き込んだ空気または燃焼排ガスとが衝突し、合流した
後のガスが攪拌され、混合室3内での未燃ガスと燃焼ガ
スとの混合効率を大幅に向上させることができる。
【0026】そして、これにより未燃ガスの燃焼が促進
され、また混合室内での滞留時間が長くなるので、混合
室内を高温に保持でき、排ガス中のダイオキシン類の熱
分解が確実に行われ、発生が抑制できる。
【0027】また、燃焼ガスに含まれるNOXを還元分
解させるためにCO等の還元性ガスを多く含む未燃ガス
を多量に発生させても、その未燃ガスを混合室内で完全
に二時燃焼させることができるので、COの排出を抑制
でき、かつNOXの排出を抑制できる。
【0028】図1においては、吹込みノズル9は混合室
3の一方側の側壁にのみ設けているが、図2(a)およ
び図2(b)に示すように、合流部Pを挟んで混合室3
の両側の側壁に、複数の吹込みノズル9Aおよび9B
を、同じ高さで対向するように設けてもよい。
【0029】また、図3に示すように、両側の吹込みノ
ズル9Aおよび9Bを、全く対向させるのではなくて、
吹込みノズル9Aに対して対向する吹込みノズル9B
を、水平方向に半ピッチずらして配置してもよい。
【0030】また、図4に示すように、一吹込みノズル
9Aおよび9Bを、一方向のみ対向させるたけではなく
て、直交する2方向に対して対向させてもよい。もちろ
ん、この場合も図5に示すように、対向する吹込みノズ
ル9Aおよび9Bを半ピッチずらして配置してもよい。
【0031】また、図6に示すように対向する吹込みノ
ズル9Aおよび9Bの高さを、段違いにして設けてもよ
い。この場合も、吹込みノズル9Aおよび9Bを、図2
〜図5に示すように配置してもよい。
【0032】以上のように、吹込みノズル9Aおよび9
Bを設けることにより、未燃ガスと燃焼ガスの攪拌混合
がより効率よく行われる。
【0033】次に、二回流式ごみ焼却炉の操業方法にお
いて、有害物質の排出を抑制するために、未燃ガスの二
次燃焼効率を向上させるための空気または燃焼排ガスを
吹き込む第二の吹込み方法を説明する。
【0034】この吹込み方法は、合流部Pに到達する前
の燃焼ガスの流れBに向けて、空気またはこの焼却炉の
燃焼排ガスを吹き込む方法であり、図7に示すように、
混合室3側壁の前記合流部Pよりも低い位置に、吹込み
ノズル19が設けられている。
【0035】この吹込みノズル19で、空気または燃焼
排ガスを吹き込むことにより、未燃ガスに比べて流量の
多い燃焼ガスの流れBに、合流する前にあらかじめ乱れ
を生じさせ、合流部P以降における未燃ガスと燃焼ガス
との混合効率を向上させ、これにより未燃ガスの燃焼が
促進され、排ガス中のダイオキシン類の熱分解が確実に
行われ、発生が抑制できる。流量の多い燃焼ガスの流れ
Bに、合流する前にあらかじめ乱れを生じさせることに
より、混合室内での滞留時間を長くする効果も大きく完
全燃焼させることができる。
【0036】第二の吹込み方法においても、第一の吹込
み方法と同じように、吹込みノズル19を図2〜図5に
基づいて説明したように、配置してもよい。
【0037】次に、二回流式ごみ焼却炉の操業方法にお
いて、有害物質の排出を抑制するために、未燃ガスの二
次燃焼効率を向上させるための空気または燃焼排ガスを
吹き込む第三の吹込み方法を説明する。
【0038】この吹込み方法は、未燃ガスの二次燃焼効
率を向上させるための空気または燃焼排ガスを、第一の
吹込み方法により、合流部Pに吹込むと同時に、第二の
吹込み方法により、燃焼ガスの流れBに向けて吹込むも
のである。これにより更に未燃ガスと燃焼ガスとの混合
効率をより向上させ、未燃ガスの燃焼効率を高め、排ガ
ス中のダイオキシン類の熱分解がより確実に行われ、発
生をより一層抑制するものである。
【0039】この吹込み方法においては、図8に示すよ
うに、吹込みノズル29を合流部Pと同じ高さ位置に設
け、吹込みノズル29の一部は合流部Pに向け、他の一
部は燃焼ガスの流れBに向けて、空気または燃焼排ガス
を吹込むようにしてもよい。
【0040】上述した第一から第三の吹込み方法におい
て、吹込む空気または燃焼排ガスは、連続して吹き込ん
でもよいし、断続して吹き込んでもよい。また、対抗す
る位置に設けた吹込みノズル同士では、交互に吹き込む
ようにしてもよい。
【0041】焼却炉の燃焼排ガスを吹き込む場合には、
焼却炉の後段に設置された除塵機からか、または除塵機
の後段の排ガス再加熱器からの燃焼排ガスを排ガス再循
環用送風機により吹き込む。吹込み量は燃焼排ガス発生
量の5〜40%が好ましい。これは、5%未満では未燃
ガスと燃焼ガスとの混合効果が期待できず、40%を超
えると混合室内の温度を、排ガス中のダイオキシン類の
熱分解に必要な800〜1000℃に維持できないから
である。
【0042】焼却炉の燃焼排ガスを吹き込むと、燃焼排
ガスの温度が150〜400℃であり、空気を吹き込む
際の温度よりも高いので、吹き込み時の実流速が高くな
ることにより、攪拌効果が増加する。さらに、燃焼排ガ
スは酸素濃度が低いので、混合室内の酸素濃度を低く抑
えることができ、NOXの発生を抑制できる。
【0043】また、混合室内の酸素濃度を5〜10%、
温度を800〜1000℃、より好ましくは850〜9
00℃に保つことにより、排ガス中のNOX発生、ダイ
オキシンの発生を抑制することができるので、このよう
な酸素濃度および温度を保持するように、混合室内の酸
素濃度および温度を検出して、吹込みノズルから吹き込
む空気または燃焼排ガスの吹き込み量を調整する。
【0044】
【実施例】空気または燃焼排ガスを、吹込みノズルを合
流部の上方に設置し、未燃ガスと燃焼ガスの合流部に向
けて吹き込んだ場合と、吹込みノズルを合流部の下方に
設置し、燃焼ガスの流れに向けて吹き込んだ場合の有害
物質の発生量を、従来の吹き込みを行わないときの発生
量を1として、表1に示す。表1より、いずれの条件の
場合も、吹き込みを行わないときに比較して、有害物質
の発生量が低減していることが分かる。
【0045】
【表1】
【0046】
【発明の効果】この発明により、二回流式廃棄物処理炉
における未燃ガスの燃焼が促進されるので、排ガス中の
ダイオキシン類の熱分解が確実に行われ、発生を抑制す
ることができる。
【0047】また、還元性ガスを含む未燃ガスを多量発
生させて排ガス中のNOXを還元分解でき、かつ未燃ガ
スを完全燃焼できるのできるので、NOXの発生とCO
の発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の二回流式廃棄物処理炉における操業方
法を適用する二回流式ごみ焼却炉の概略縦断面図であ
る。
【図2】吹込みノズルを同じ高さで対向して設け、合流
部に吹き込むようにした場合の混合室の、(a)は縦断
面図、(b)は平断面図である。
【図3】対向する吹込みノズルを水平方向に互いに半ピ
ッチずらして設け、合流部に吹き込むようにした場合の
混合室の平断面図である。
【図4】直交する2方向に対して吹込みノズルを正対し
て設け、合流部に吹き込むようにした場合の混合室の平
断面図である。
【図5】直交する2方向に対して吹込みノズルを水平方
向に半ピッチずらして対向して設け、合流部に吹き込む
ようにした場合の混合室の平断面図である。
【図6】対向する吹込みノズルを高さを違えて設け、合
流部に吹き込むようにしたた場合の混合室の縦断面図で
ある。
【図7】吹込みノズルを合流部よりも下方に設け、燃焼
ガスの流れBに向けて吹き込むようにした場合の縦断面
図である。
【図8】複数の吹込みノズルを合流部と同じ高さに設
け、一部の吹込みノズルで合流部に向けて吹込み、他の
一部の吹込みノズルで燃焼ガスの流れBに向けて吹き込
むようにした場合の縦断面図である。
【図9】従来の二回流式廃棄物処理炉の概略縦断面図で
ある。
【符号の説明】
1:燃焼室 2:ごみ投入口 3:混合室 4:焼却灰排出口 5:中間天井 6a:乾燥火格子 6b:燃焼火格子 7:隙間 8:隙間 9、9A、9B:吹込みノズル 19:吹込みノズル 29:吹込みノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菅野 彰人 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 永関 三千男 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 Fターム(参考) 3K061 GA04 HA03 HA17 HA27 3K065 AA02 AB01 AC01 BA04 3K078 AA04 AA05 BA03 CA02 CA12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室の燃焼火格子上方に中間天井を設
    け、乾燥火格子で発生する未燃ガスを該中間天井の前方
    から、かつ燃焼火格子で発生する燃焼ガスを中間天井の
    後方から、中間天井の上方に設けた混合室に導入し、該
    混合室において前記未燃ガスと前記燃焼ガスとを混合す
    るようにした二回流式廃棄物焼却炉の操業方法におい
    て、前記未燃ガスの流れと前記燃焼ガスの流れとの合流
    部に向けて空気または燃焼排ガスを吹き込むことを特徴
    とする二回流式廃棄物焼却炉の操業方法。
  2. 【請求項2】 燃焼室の燃焼火格子上方に中間天井を設
    け、乾燥火格子で発生する未燃ガスを該中間天井の前方
    から、かつ燃焼火格子で発生する燃焼ガスを中間天井の
    後方から、中間天井の上方に設けた混合室に導入し、該
    混合室において前記未燃ガスと前記燃焼ガスとを混合す
    るようにした二回流式廃棄物焼却炉の操業方法におい
    て、前記燃焼ガスの流れに向けて空気または燃焼排ガス
    を吹き込むことを特徴とする二回流式廃棄物焼却炉の操
    業方法。
  3. 【請求項3】 燃焼室の燃焼火格子上方に中間天井を設
    け、乾燥火格子で発生する未燃ガスを該中間天井の前方
    から、かつ燃焼火格子で発生する燃焼ガスを中間天井の
    後方から、中間天井の上方に設けた混合室に導入し、該
    混合室において前記未燃ガスと前記燃焼ガスとを混合す
    るようにした二回流式廃棄物焼却炉の操業方法におい
    て、前記未燃ガスの流れと前記燃焼ガスの流れとの合流
    部、および前記燃焼ガスの流れの双方に向けて空気また
    は燃焼排ガスを吹き込むことを特徴とする二回流式廃棄
    物焼却炉の操業方法。
  4. 【請求項4】 燃焼室の燃焼火格子上方に中間天井を設
    け、乾燥火格子で発生する未燃ガスを該中間天井の前方
    から、かつ燃焼火格子で発生する燃焼ガスを中間天井の
    後方から、中間天井の上方に設けた混合室に導入し、該
    混合室において前記未燃ガスと前記燃焼ガスとを混合す
    るようにした二回流式廃棄物焼却炉において、前記未燃
    ガスの流れと前記燃焼ガスの流れとの合流部に向けて空
    気または燃焼排ガスを吹き込む、吹込みノズルを設けた
    ことを特徴とする二回流式廃棄物焼却炉。
  5. 【請求項5】 燃焼室の燃焼火格子上方に中間天井を設
    け、乾燥火格子で発生する未燃ガスを該中間天井の前方
    から、かつ燃焼火格子で発生する燃焼ガスを中間天井の
    後方から、中間天井の上方に設けた混合室に導入し、該
    混合室において前記未燃ガスと前記燃焼ガスとを混合す
    るようにした二回流式廃棄物焼却炉において、前記燃焼
    ガスの流れに向けて空気または燃焼排ガスを吹き込む、
    吹込みノズルを設けたことを特徴とする二回流式廃棄物
    焼却炉。
  6. 【請求項6】 燃焼室の燃焼火格子上方に中間天井を設
    け、乾燥火格子で発生する未燃ガスを該中間天井の前方
    から、かつ燃焼火格子で発生する燃焼ガスを中間天井の
    後方から、中間天井の上方に設けた混合室に導入し、該
    混合室において前記未燃ガスと前記燃焼ガスとを混合す
    るようにした二回流式廃棄物焼却炉において、前記未燃
    ガスの流れと前記燃焼ガスの流れとの合流部、および前
    記燃焼ガスの流れの双方に向けて空気または燃焼排ガス
    を吹き込む、吹込みノズルを設けたことを特徴とする二
    回流式廃棄物焼却炉。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016191537A (ja) * 2015-03-31 2016-11-10 Jfeエンジニアリング株式会社 火格子式廃棄物焼却炉及び廃棄物焼却方法
JP2019178808A (ja) * 2018-03-30 2019-10-17 川崎重工業株式会社 廃棄物焼却炉

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