JP2002213503A - オペレーティングレバーの取付構造 - Google Patents

オペレーティングレバーの取付構造

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JP2002213503A
JP2002213503A JP2001015736A JP2001015736A JP2002213503A JP 2002213503 A JP2002213503 A JP 2002213503A JP 2001015736 A JP2001015736 A JP 2001015736A JP 2001015736 A JP2001015736 A JP 2001015736A JP 2002213503 A JP2002213503 A JP 2002213503A
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operating lever
brake
hole
brake shoe
shoe
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JP2001015736A
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Tomonori Kakihara
智紀 垣原
Naochika Mitsuoka
直躬 三岡
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Hosei Brake Industry Co Ltd
Original Assignee
Hosei Brake Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オペレーティングレバーを簡単な構造で安価
にブレーキシューに取り付けることができるようにする
とともに、ブレーキシューの交換時にはオペレーティン
グレバーを取り外して再使用できるようにする。 【解決手段】 バーリング穴加工によってオペレーティ
ングレバー36に設けられた円筒形状の嵌合突起62を
シューウェブ26の貫通穴64内に嵌合し、2箇所のか
しめ部66を外側へかしめるだけで、オペレーティング
レバー36をブレーキシュー14に組み付けるようにし
た。かしめ部66は、小さな傾斜角度で外側へ少しだけ
広げられて貫通穴64の周縁部と僅かに係合させられ、
離脱方向へ所定の力が加えられることによりかしめ部6
6を内側へ戻しながら貫通穴64から嵌合突起62を容
易に抜き出すことができるようになっており、ブレーキ
シュー14の交換時にはオペレーティングレバー36を
取り外して再使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はドラムブレーキに係
り、特に、ブレーキ操作に伴って回動させられることに
よりブレーキシューをブレーキドラムに押圧して制動力
を発生するオペレーティングレバーの取付構造に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ドラムブレーキのブレーキシューに回動
可能に取り付けられたオペレーティングレバーが、ブレ
ーキ操作に伴って機械的に、或いは電気的に回動させら
れることにより、そのブレーキシューをブレーキドラム
に押圧して制動力を発生するブレーキ装置が知られてい
る。例えば、(a) 略円板形状を成していて車体に一体的
に固設されるバッキングプレートと、(b) そのバッキン
グプレートの外周部に互いに接近離間可能に略対称的に
配設される円弧形状の一対のブレーキシューと、(c) そ
の一対のブレーキシューの一方に前記バッキングプレー
トに対して略垂直な軸心まわりの相対回動可能に連結さ
れたオペレーティングレバーと、(d) そのオペレーティ
ングレバーと他方のブレーキシューとに跨がって配設さ
れたストラットと、を有し、(e) 前記オペレーティング
レバーに接続されたブレーキケーブルが引っ張られてそ
のオペレーティングレバーが前記バッキングプレートの
内周側へ回動させられることにより、ストラットを介し
て一対のブレーキシューが互いに離間させられ、車輪に
配設されたブレーキドラムに押圧されて制動力を発生す
るドラムブレーキ型の車両用パーキングブレーキ装置
は、その一例である。
【0003】そして、このようなブレーキ装置におい
て、前記オペレーティングレバーとブレーキシューとの
連結構造は、例えば図5に示すように、オペレーティン
グレバー100に圧入固定された連結ピン102をブレ
ーキシューのシューウェブ104に形成された貫通穴1
06内に回動可能に嵌合し、その連結ピン102の先端
部にC型ワッシャ108を装着して抜け止めするように
なっているのが普通である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに連結ピンおよびC型ワッシャを用いて取り付ける場
合には、部品点数や組付工数が多くて製造コストが高く
なるとともに、一旦装着したC型ワッシャを取り外すこ
とは困難で、ライニングの摩耗などでブレーキシューを
交換する際には、オペレーティングレバーも一緒に交換
する必要があった。
【0005】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、オペレーティングレ
バーを簡単な構造で安価にブレーキシューに取り付ける
ことができるようにするとともに、ブレーキシューの交
換時にはオペレーティングレバーを取り外して再使用で
きるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、第1発明は、ドラムブレーキのブレーキシューに
回動可能に取り付けられ、ブレーキ操作に伴って回動さ
せられることにより、そのブレーキシューをブレーキド
ラムに押圧して制動力を発生するオペレーティングレバ
ーの取付構造であって、(a) 前記オペレーティングレバ
ーは金属板材にて構成されているとともに、回動中心部
にはバーリング穴加工によって一方の面から略垂直に突
き出す円筒形状の嵌合突起が設けられている一方、(b)
前記ブレーキシューのシューウェブには、前記嵌合突起
と略同じ径寸法の円形の貫通穴が設けられており、(c)
その貫通穴に前記嵌合突起が相対回動可能に嵌合される
とともに、その貫通穴を挿通して反対側へ突き出すその
嵌合突起の先端側部分が外側へ広がるように塑性変形さ
せられてその貫通穴の周縁部と係合させられることによ
り、前記オペレーティングレバーが前記ブレーキシュー
に取り付けられていることを特徴とする。
【0007】第2発明は、第1発明のオペレーティング
レバーの取付構造において、前記貫通穴を挿通させられ
た前記嵌合突起の先端側部分は、その嵌合突起の中心線
まわりに互いに離間した複数のかしめ部が部分的に外側
へ斜めに広げられてその貫通穴の周縁部と係合させられ
るようになっており、離脱方向へ所定の力が加えられる
ことによりその複数のかしめ部を内側へ戻しながらその
貫通穴からその嵌合突起を抜き出すことができることを
特徴とする。
【0008】第3発明は、第2発明のオペレーティング
レバーの取付構造において、前記複数のかしめ部は、前
記嵌合突起の中心線まわりにおいて制動時に前記ブレー
キシューに力を伝達する作用点以外の部分に定められて
いることを特徴とする。
【0009】
【発明の効果】このような取付構造によれば、バーリン
グ穴加工によってオペレーティングレバーに設けられた
嵌合突起をシューウェブの貫通穴内に相対回動可能に嵌
合し、その貫通穴を挿通して反対側へ突き出す先端側部
分を外側へ広がるように塑性変形させるだけで、オペレ
ーティングレバーをブレーキシューに組み付けることが
できるため、連結ピンやC型ワッシャ等の止め輪が不要
で部品点数や組付工数が少なくなり、簡単且つ安価に製
造できる。
【0010】第2発明では、嵌合突起の中心線まわりに
互いに離間した複数のかしめ部が部分的に外側へ斜めに
広げられて貫通穴の周縁部と係合させられるようになっ
ており、離脱方向へ所定の力が加えられることによりそ
の複数のかしめ部を内側へ戻しながら貫通穴から嵌合突
起を抜き出すことができるようになっているため、ライ
ニングの摩耗などでブレーキシューを交換する際には、
そのブレーキシューからオペレーティングレバーを取り
外して再使用することが可能で、部品の有効利用および
一層のコストダウンを図ることができる。
【0011】ドラムブレーキへの組付状態において、オ
ペレーティングレバーがストラットによってブレーキシ
ューのシューウェブと略密着する状態に位置決めされる
場合、嵌合突起が貫通穴から抜け出してブレーキシュー
から離脱する恐れはなく、ドラムブレーキに対する組付
作業性の点でブレーキシューに取り付けられていること
が望ましいだけなので、嵌合突起の一部を僅かに広げて
貫通穴に少し係合させるだけで、ハンマで叩くなどして
簡単に分離できるような取付構造であっても差し支えな
いのである。
【0012】第3発明は、上記複数のかしめ部が、嵌合
突起の中心線まわりにおいて制動時にブレーキシューに
力を伝達する作用点以外の部分に定められているため、
組付け時の塑性変形やブレーキシュー交換時の抜き出し
などでかしめ部付近の径寸法が変化しても、作用点付近
の寸法が変化してオペレーティングレバーの回動に伴う
制動特性が変化する恐れはなく、常に所定の制動性能が
得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、(a) 略円板形状を成し
ていて車体に一体的に固設されるバッキングプレート
と、(b) そのバッキングプレートの外周部に互いに接近
離間可能に略対称的に配設される円弧形状の一対のブレ
ーキシューと、(c) その一対のブレーキシューの一方に
前記バッキングプレートに対して略垂直な回動軸心まわ
りの相対回動可能に連結されたオペレーティングレバー
と、(d) そのオペレーティングレバーと他方のブレーキ
シューとに跨がって配設されたストラットと、を有し、
(e) 前記オペレーティングレバーがブレーキ操作に伴っ
て機械的に、或いは電気的に回動させられることによ
り、前記ストラットを介して一対のブレーキシューが互
いに離間させられ、車輪に配設されたブレーキドラムに
押圧されて制動力を発生するドラムブレーキ型の車両用
パーキングブレーキ装置に好適に適用されるが、常用ブ
レーキなど他の車両用ブレーキ装置や車両用以外のブレ
ーキ装置にも適用され得る。オペレーティングレバー
は、一方のブレーキシューのシューウェブと略平行に配
設されるが、その配設位置は、バッキングプレート側で
あってもその反対側であっても良い。
【0014】上記オペレーティングレバーとストラット
との係合構造は、例えばバッキングプレートに対して略
垂直な連結ピンなどで連結するものでも良いが、切欠な
どで位置決めしつつスプリングなどで相対回動可能に当
接させるだけでも良い。ストラットに設けられた切欠に
オペレーティングレバーが係合させられる場合、そのオ
ペレーティングレバーが取り付けられたブレーキシュー
のシューウェブも、オペレーティングレバーと略密着す
る状態で切欠に係合させられ、バッキングプレートに対
して直角な方向、すなわち前記嵌合突起の突出方向にお
いて両者が離間不能に位置決めされるようにすれば、そ
の嵌合突起と前記貫通穴との係合代が小さくても嵌合突
起が貫通穴から抜け出してオペレーティングレバーがブ
レーキシューから離脱することが確実に防止される。オ
ペレーティングレバーとシューウェブとは、少なくとも
一部が密着して位置決めされるようになっておれば良
い。
【0015】第2発明では、複数のかしめ部が部分的に
外側へ斜めに広げられて貫通穴の周縁部と係合させら
れ、離脱方向へ所定の力が加えられることによりその複
数のかしめ部を内側へ戻しながら貫通穴から嵌合突起を
抜き出すことができるようになっているが、第1発明の
実施に際しては、嵌合突起の全周を外側へ略直角に折り
曲げるなどして分離不能に連結することもできるし、嵌
合突起の一部に単一のかしめ部を設けて貫通穴と係合さ
せるだけでも良いなど、種々の態様が可能である。第2
発明におけるかしめ部の戻しは、かしめ部自体の塑性変
形が内側へ戻し変形させられる場合でも、かしめ部自体
は変形することなく近傍部分が変形してかしめ部が内側
へ戻される場合でも良い。
【0016】第3発明の複数のかしめ部は、例えばオペ
レーティングレバーの僅かな回動でブレーキシューをブ
レーキドラムに押圧して制動力を発生させることができ
る場合、制動時におけるブレーキシューの移動方向と略
直角な方向に位置する2箇所に設定すれば良い。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳
細に説明する。図1は、本発明が適用されたリーディン
グ・トレーリング型の車両用ドラムブレーキ10を示す
図で、(a) は正面図、(b) は(a) におけるB−B断面図
である。この車両用ドラムブレーキ10は、略円板形状
を成していて車体に一体的に固設されるバッキングプレ
ート12と、そのバッキングプレート12の左右の外周
部に互いに接近離間可能に略対称的に配設される円弧形
状の一対のブレーキシュー14、16と、その一対のブ
レーキシュー14、16の下端部間に位置固定に設けら
れたアンカ18と、一対のブレーキシュー14、16の
上端部間に配設されたホイールシリンダ20とを備えて
いる。そして、ホイールシリンダ20の一対のピストン
が油圧によって左右に突き出されることにより、一対の
ブレーキシュー14、16の上端部が左右に離間させら
れ、図示しない車輪と共に回転させられるブレーキドラ
ムに押圧されて制動力を発生する。ブレーキシュー1
4、16の上端部間にはリターンスプリング22および
ストラット24が配設され、ブレーキ解除に伴ってブレ
ーキシュー14、16はリターンスプリング22の付勢
力に従って互いに接近させられるとともに、その接近位
置(待機位置)がストラット24により規定されるよう
になっている。
【0018】上記ブレーキシュー14、16は、何れも
バッキングプレート10と略平行な板状のシューウェブ
26、シューウェブ26の外周縁に略T字状に一体的に
固設された円弧形状のシューリム28、およびシューリ
ム28の外周面に一体的に固設されたライニング30を
備えて構成されており、シューウェブ26に配設された
シューホールドダウン装置32によってバッキングプレ
ート12に移動可能に保持されている。本実施例では、
ブレーキシュー16がリーディングシューで、ブレーキ
シュー14がトレーリングシューである。
【0019】この車両用ドラムブレーキ10はまた、パ
ーキングブレーキ機構34を備えている。パーキングブ
レーキ機構34はブレーキ装置に相当し、一方のブレー
キシュー14の上端部にバッキングプレート12に対し
て略垂直な回動中心Sまわりの相対回動可能に連結され
たオペレーティングレバー36と、そのオペレーティン
グレバー36に接続されたブレーキケーブル38と、前
記ストラット24などにより構成されている。オペレー
ティングレバー36は金属板材にて構成されており、ブ
レーキシュー14のシューウェブ26のバッキングプレ
ート12側に略平行に略密着する状態で上下方向に配設
されているとともに、その下端部にはJ字形状に回曲さ
せられた係止部40が一体に設けられ、その係止部40
にブレーキケーブル38の先端に固設されたケーブルエ
ンド42が係止されるようになっている。ブレーキケー
ブル38は、他端部がパーキングブレーキ操作レバー等
の操作部材に連結されており、アウタケーシング44内
を挿通してバッキングプレート12に形成された開口4
6から表側へ延び出し、オペレーティングレバー36の
係止部40に係止されている。
【0020】上記オペレーティングレバー36の中間部
分であって回動中心Sに近い位置には、前記ストラット
24が係合させられており、パーキングブレーキ操作レ
バー等の操作部材の操作に従ってブレーキケーブル38
が図1(a) の右方向へ引っ張られ、オペレーティングレ
バー36が回動中心Sの左まわり、すなわちバッキング
プレート12の内周側へ回動させられると、ストラット
24を介して右側のブレーキシュー16が右方向へ移動
させられるとともに、反力で回動中心Sと共に左側のブ
レーキシュー14が左方向へ移動させられ、それぞれブ
レーキドラムに押圧されて制動力を発生する。ストラッ
ト24の一端部には切欠48が設けられ、オペレーティ
ングレバー36はブレーキシュー14のシューウェブ2
6と共にその切欠48内に係合させられるようになって
おり、バッキングプレート12に対して略垂直な方向、
すなわち図1(b) の上下方向において、オペレーティン
グレバー36とシューウェブ26とが略密着するように
位置決めされている。また、ストラット24とブレーキ
シュー14とに跨がって配設された引張コイルスプリン
グ50により、ストラット24とオペレーティングレバ
ー36との係合状態が維持されるとともに、オペレーテ
ィングレバー36は、パーキングブレーキの非制動時に
は位置決め係合部52がブレーキシュー14のシューリ
ム28に当接する原位置に保持されるようになってい
る。
【0021】なお、ストラット24の他端部にも切欠5
4が設けられ、他方のブレーキシュー16のシューウェ
ブ26と係合させられるようになっているとともに、そ
のブレーキシュー16に配設されたシュー間隙自動調節
機構56の調節部材58も、シューウェブ26と共に切
欠54内に係合させられている。調節部材58は、連結
ピン60まわりの回動可能に配設されており、その連結
ピン60まわりに回動させられることにより、ストラッ
ト24に対してブレーキシュー16を徐々に離間させて
非制動時のシュー間隙、すなわち制動時のブレーキシュ
ー14、16の移動量を略一定に維持する。
【0022】一方、前記オペレーティングレバー36
は、図2に拡大して示すように、ブレーキシュー14の
シューウェブ26に接する側の一方の面から略垂直に突
き出す円筒形状の嵌合突起62を介してシューウェブ2
6に取り付けられるようになっている。図2の(a) は、
オペレーティングレバー36の上端部すなわち連結部分
の近傍を示す拡大図で、(b) は(a) におけるB−B断面
を示す図である。また、図3は、ブレーキシュー14に
取り付ける前のオペレーティングレバー36の上端部を
示す図で、(a) は正面図、(b) は(a) の右方向から見た
側面図である。
【0023】オペレーティングレバー36は金属板材
で、嵌合突起62はバーリング穴加工によって設けられ
ている一方、シューウェブ26には、嵌合突起62の外
径と略等しい内径の貫通穴64が設けられている。そし
て、嵌合突起62がその貫通穴64内に相対回動可能に
嵌合されるとともに、その貫通穴64を挿通して反対側
へ突き出す先端側部分の一部、すなわち2箇所のかしめ
部66が外側へ広がるように塑性変形させられて貫通穴
64の周縁部と係合させられることにより、オペレーテ
ィングレバー36がシューウェブ26から簡単に脱落し
ないように取り付けられている。2箇所のかしめ部66
は、嵌合突起62の中心線(回動中心S)まわりにおい
て、パーキングブレーキの制動時にオペレーティングレ
バー36からブレーキシュー14に力を伝達する作用点
L、すなわち図2(a) における左端部分、以外の部分に
定められており、オペレーティングレバー36の僅かな
回動でブレーキシュー14、16をブレーキドラムに押
圧して制動力を発生させることができる本実施例では、
ブレーキシュー14の移動方向と略直角な上下方向であ
って、回動中心Sに対して略対称的な2箇所に設定され
ている。
【0024】また、上記2箇所のかしめ部66の外側へ
の塑性変形は、例えば図4に示すように、貫通穴64内
に嵌合突起62を嵌合させたオペレーティングレバー3
6をベース68上に所定の姿勢で位置決めして載置する
とともに、先端に所定の傾斜が設けられたポンチ70を
用いて、プレス加工により簡単に行うことができる。2
箇所のかしめ部66にだけかしめ加工を行うことができ
るように、図4において左右方向に長い偏平なポンチ7
0が用いられる。また、かしめ部66のかしめ加工によ
る傾斜角度は小さいとともに、貫通穴64の周縁部との
係合代は僅かであり、例えば嵌合突起62の先端部を図
2(b) の下方へハンマで叩くなどして、互いに離間する
離脱方向へ所定の力が加えられると、2箇所のかしめ部
66の塑性変形が内側へ戻し変形させられたり、かしめ
部66の近傍が内側へ変形させられたりすることによ
り、かしめ部66が内側へ戻され、貫通穴64から嵌合
突起62を抜き出してオペレーティングレバー36をブ
レーキシュー14から簡単に分離できるようになってい
る。
【0025】このような本実施例のオペレーティングレ
バー36の取付構造においては、バーリング穴加工によ
ってオペレーティングレバー36に設けられた嵌合突起
62をシューウェブ26の貫通穴64内に相対回動可能
に嵌合し、その貫通穴64を挿通して反対側へ突き出す
先端側部分の2箇所のかしめ部66を外側へ広がるよう
に塑性変形させるだけで、オペレーティングレバー36
をブレーキシュー14に組み付けることができるため、
図5の従来例に比較して連結ピン102やC型ワッシャ
108が不要で部品点数や組付工数が少なくなり、簡単
且つ安価に製造できる。
【0026】また、嵌合突起62の中心線(回動中心
S)に対して略対称的な2箇所のかしめ部66が部分的
に外側へ小さな傾斜角度で少しだけ広げられ、貫通穴6
4の周縁部と僅かに係合させられるだけであるため、離
脱方向へ所定の力が加えられることによりその2箇所の
かしめ部66を内側へ戻しながら貫通穴64から嵌合突
起62を容易に抜き出すことが可能で、ライニング30
の摩耗などでブレーキシュー14を交換する際には、そ
のブレーキシュー14からオペレーティングレバー36
を取り外して再使用でき、部品の有効利用および一層の
コストダウンを図ることができる。
【0027】車両用ドラムブレーキ10への組付状態に
おいて、オペレーティングレバー36はブレーキシュー
14のシューウェブ26と共にストラット24の切欠4
8内に係合させられ、シューウェブ26と略密着する状
態に位置決めされるため、嵌合突起62が貫通穴64か
ら抜け出してオペレーティングレバー36がブレーキシ
ュー14から離脱する恐れはなく、車両用ドラムブレー
キ10に対する組付作業性の点でブレーキシュー14に
取り付けられていることが望ましいだけなので、上記の
ように嵌合突起62の一部を僅かに広げて貫通穴64の
周縁部に少し係合させるだけで、ハンマで叩くなどして
簡単に分離できるような取付構造であっても差し支えな
いのである。
【0028】また、2箇所のかしめ部66が、嵌合突起
62の中心線(回動中心S)まわりにおいてパーキング
ブレーキの制動時にオペレーティングレバー36からブ
レーキシュー14に力を伝達する作用点L以外の部分に
定められているため、組付け時の塑性変形やブレーキシ
ュー14の交換時の抜き出しなどでかしめ部66付近の
径寸法が変化しても、作用点L付近の寸法が変化してオ
ペレーティングレバー36の回動に伴うパーキングブレ
ーキの制動特性が変化する恐れはなく、かしめ部66付
近の寸法変化に拘らず常に所定の制動性能が得られる。
【0029】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これはあくまでも一実施形態であり、
本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加
えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された車両用ドラムブレーキの一
例を示す図で、(a) は正面図、(b) は(a) におけるB−
B断面図である。
【図2】図1の車両用ドラムブレーキのオペレーティン
グレバーの上端部付近を示す拡大図で、(a) は図1(a)
に相当する正面図、(b) は(a) におけるB−B断面図で
ある。
【図3】図2のオペレーティングレバーをブレーキシュ
ーに取り付ける前の状態を示す図で、(a) は図2(a) に
相当する正面図、(b) は(a) の右方向から見た側面図で
ある。
【図4】図3のオペレーティングレバーの嵌合突起をか
しめ加工してブレーキシューのシューウェブに取り付け
る際のプレス加工の一例を説明する断面図である。
【図5】従来のオペレーティングレバーの取付構造の一
例を説明する断面図である。
【符号の説明】
10:車両用ドラムブレーキ(ドラムブレーキ) 1
4:ブレーキシュー 26:シューウェブ 36:オペレーティングレバー
62:嵌合突起 64:貫通穴 66:かしめ部 S:回動中心(嵌
合突起の中心線) L:作用点

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ドラムブレーキのブレーキシューに回動
    可能に取り付けられ、ブレーキ操作に伴って回動させら
    れることにより、該ブレーキシューをブレーキドラムに
    押圧して制動力を発生するオペレーティングレバーの取
    付構造であって、 前記オペレーティングレバーは金属板材にて構成されて
    いるとともに、回動中心部にはバーリング穴加工によっ
    て一方の面から略垂直に突き出す円筒形状の嵌合突起が
    設けられている一方、 前記ブレーキシューのシューウェブには、前記嵌合突起
    と略同じ径寸法の円形の貫通穴が設けられており、 該貫通穴内に前記嵌合突起が相対回動可能に嵌合される
    とともに、該貫通穴を挿通して反対側へ突き出す該嵌合
    突起の先端側部分が外側へ広がるように塑性変形させら
    れて該貫通穴の周縁部と係合させられることにより、前
    記オペレーティングレバーが前記ブレーキシューに取り
    付けられていることを特徴とするオペレーティングレバ
    ーの取付構造。
  2. 【請求項2】 前記貫通穴を挿通させられた前記嵌合突
    起の先端側部分は、該嵌合突起の中心線まわりに互いに
    離間した複数のかしめ部が部分的に外側へ斜めに広げら
    れて該貫通穴の周縁部と係合させられるようになってお
    り、離脱方向へ所定の力が加えられることにより該複数
    のかしめ部を内側へ戻しながら該貫通穴から該嵌合突起
    を抜き出すことができることを特徴とする請求項1に記
    載のオペレーティングレバーの取付構造。
  3. 【請求項3】 前記複数のかしめ部は、前記嵌合突起の
    中心線まわりにおいて制動時に前記ブレーキシューに力
    を伝達する作用点以外の部分に定められていることを特
    徴とする請求項2に記載のオペレーティングレバーの取
    付構造。
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JP2009024737A (ja) * 2007-07-17 2009-02-05 Hosei Brake Ind Ltd ドラムブレーキ

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