JP2002213450A - 浮動ブッシュ軸受、およびそれを具備したターボチャージャ - Google Patents

浮動ブッシュ軸受、およびそれを具備したターボチャージャ

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JP2002213450A JP2001014653A JP2001014653A JP2002213450A JP 2002213450 A JP2002213450 A JP 2002213450A JP 2001014653 A JP2001014653 A JP 2001014653A JP 2001014653 A JP2001014653 A JP 2001014653A JP 2002213450 A JP2002213450 A JP 2002213450A
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bearing
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Makoto Henmi
真 辺見
Tomoaki Inoue
知昭 井上
Tetsuo Udagawa
哲男 宇田川
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイルホワールやオイルウィップを防止する
ことで低振動となる浮動ブッシュ軸受を提供し、また、
これをターボチャージャに搭載することにより低騒音の
ターボチャージャを提供する。 【解決手段】 回転軸1と、その回転軸1と摺動接触す
る円筒形状の浮動ブッシュ2と、その浮動ブッシュ2の
外周側において浮動ブッシュ2と摺動接触する軸受3と
からなる浮動ブッシュ軸受において、浮動ブッシュ2の
内周面または外周面に軸方向に延びる溝8を設ける。本
発明によれば、浮動ブッシュは回転中に遠心力による変
形のために多円弧軸受となり、浮動ブッシュの内外周の
油膜が安定し、オイルホワールやオイルウィップを防止
することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は浮動ブッシュ軸受に
関し、特に、ターボチャージャ等の高速回転する機械で
用いられるのに好適なフルフロート式の浮動ブッシュ軸
受に関する。
【0002】
【従来の技術】浮動ブッシュ軸受には、フルフロート軸
受とセミフロート軸受とがある。フルフロート軸受は、
浮動ブッシュが回転軸の回転に連れて回転運動するもの
であるのに対し、セミフロート軸受では、ブッシュの回
転は固定ピン等により拘束されている。どちらも、浮動
ブッシュ軸受と軸受とのすきまに形成される油膜により
制振効果が得られる。
【0003】フルフロート軸受では、浮動ブッシュが回
転することにより、回転軸と浮動ブッシュとの速度差が
小さくなり、潤滑油に働くせん断力が小さくなる。この
ため、せん断力に比例するエネルギー損失も小さくする
ことができる。
【0004】浮動ブッシュと軸受とのすきまに形成され
る外周油膜の厚さは均一であるほうが制振効果が高い。
フルフロート軸受では、浮動ブッシュの回転により発生
する圧力により、浮動ブッシュは軸受とほぼ同心となる
位置まで押しやられるために、均一な厚さの外周油膜を
得ることが可能である。
【0005】一方、セミフロート軸受では、浮動ブッシ
ュと軸受との間のすきまを確保するために、別途、弾性
体による支持が必要となり、構造が複雑になる(例え
ば、特開平11−336744号公報の図3参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、浮動ブ
ッシュ軸受では、内・外周側のいずれかの油膜において
自励振動が発生しても、他方の油膜の減衰効果により、
その振幅は軸受における損傷を回避するには十分な程度
に抑えられる。
【0007】しかしながら、回転軸に取り付けられるタ
ービンなどは、その翼の先端とハウジングとの間にこの
振動振幅以上のクリアランスを持つように設計されなけ
ればならず、効率の低下を余儀なくされていた。
【0008】また、静粛性が求められる自動車に搭載さ
れるターボチャージャにおいては、オイルホワールやオ
イルウィップによる振動騒音が運転者に不快感を与える
という問題があった。
【0009】つまり、オイルホワールやオイルウィップ
のないさらなる高性能の回転機械実現のためには、自励
振動の振幅を抑制するだけでなく、自励振動の発生その
ものを防止することが必要である。
【0010】本発明の課題は、フルフロート式浮動ブッ
シュ軸受において、浮動ブッシュの内周側および外周側
の油膜を安定化させることにより低振動・低振幅を実現
するとともに、この浮動ブッシュ軸受をターボチャージ
ャに搭載することで振動騒音の少ないターボチャージャ
を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、フルフロート式浮動ブッシュ軸受におい
て、断面真円形状の円筒状浮動ブッシュの内周面または
外周面に、軸方向に延在する溝を複数箇所に形成したも
のである。また、溝の代わりに浮動ブッシュの円筒状肉
厚部内部に、軸方向に延在する孔もしくは細長い空洞を
複数箇所に配設してもよい。
【0012】本発明によれば、前記溝あるいは前記孔を
形成した浮動ブッシュは、回転に伴う遠心力により、自
動的に断面が多円弧形状になり、軸受が不安定となりや
すい高速回転時に、安定した内周側油膜および外周側油
膜を得ることが可能となる。
【0013】さらに、溝や孔などに浮動ブッシュ自体の
材料よりも剛性の小さい低剛性材料を充填したり、円筒
両端部近傍に堰を設けることにより、油洩れ防止を完全
にできるため、潤滑油の供給量を増やす必要がない。
【0014】このような浮動ブッシュ軸受をターボチャ
ージャに具備することにより、オイルホワールやオイル
ウィップが防止された低振動・低振幅のターボチャージ
ャを提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。本発明の第1の実施形態
を図1に示す。図1(a)は、浮動ブッシュ2の軸方向
に垂直な面における断面図、図1(b)は側面図であ
る。
【0016】浮動ブッシュ軸受は、回転軸1と軸受3と
の間に円筒形状の浮動ブッシュ2を設けた構成となって
いる。浮動ブッシュ2は、内周面、外周面ともに真円に
加工され、内周から外周へ貫通する給油孔6が開けられ
ている。軸受3の内周も真円である。
【0017】図1の例では、浮動ブッシュ2の外周面
に、軸方向に延びる外周側溝8が3個所に設けられてい
る。ここで、溝の断面形状は図中に示された形状に限る
わけではない。
【0018】回転軸1が回転をすると、それに連れて浮
動ブッシュ2も回転を始める。回転に伴い、浮動ブッシ
ュ2には遠心力が作用する。溝8が形成された部分は強
度が低いため、浮動ブッシュ2は、図2中に破線で示し
たように変形する。この変形により、浮動ブッシュ2の
内周面および外周面は、真円ではなく3円弧形状とな
る。
【0019】本発明のような溝が設けられていない場
合、浮動ブッシュ2は回転中でも真円のままである。真
円軸受は、高回転数で偏心率が小さくなると不安定とな
り、自励振動を起こす。このような自励振動は多円弧軸
受によって防止することができる。
【0020】多円弧軸受は、実質的な偏心率を高くする
ため、真円軸受よりも不安定になりにくい。しかしなが
ら、浮動ブッシュ2を予め多円弧形状を持った形状に加
工するには、非常に高い精度が必要となりコスト高を招
くという問題があった。
【0021】本発明によれば、浮動ブッシュ2の回転に
伴う遠心力により、自動的に多円弧形状を得ることがで
きるため、軸受が不安定となりやすい高速回転時に、浮
動ブッシュ2の内周側油膜4も外周側油膜5も安定化さ
せることが可能となる。
【0022】そのため、真円形状に加工したものに溝を
加工すればよいだけであるから、特に高い精度を要求さ
れるわけではなく、多円弧形状を実現するための加工コ
ストも抑えることが可能となる。また、溝形状を入れた
金型を用いて、浮動ブッシュ2を焼結材にて製作すれ
ば、後加工として内周面および外周面を真円に切削する
だけで本発明の形状を得ることもできる。
【0023】ここで、浮動ブッシュに上述の溝が形成さ
れていない場合のフルフロート式浮動ブッシュ軸受の参
考例を、図3および図4を参照して説明する。浮動ブッ
シュ2は、回転軸1の回転につれて、回転軸1の20〜
30%程度の回転数で回転する。
【0024】これにより回転軸1と浮動ブッシュ2との
間に内周側油膜4が形成され、浮動ブッシュ2と軸受3
との間に外周側油膜5が形成される。軸受の損失は回転
数の2乗に比例するため、内周側油膜4の損失と外周側
油膜5の損失を加えても、浮動ブッシュがない通常の軸
受の損失よりも低くなるという利点がある。
【0025】しかしながら、浮動ブッシュ2は内周面、
外周面ともに真円に加工されており、軸受3の内周も真
円である。したがって、回転数によっては、内周側油膜
4または外周側油膜5において自励振動が発生する。
【0026】油膜が二重になっていることで、どちらか
の油膜において自励振動が発生しても、他方の油膜の減
衰効果により、その振幅はある程度の大きさに抑えるこ
とは可能であるが、例えば、回転軸に取り付けたタービ
ンなどは、その翼の先端とハウジングとの間に、上記振
動振幅以上のクリアランスが必要であり、効率の低下を
余儀なくされていた。
【0027】特に、自動車のターボチャージャにおいて
は、オイルホワールやオイルウィップによる振動騒音が
運転者に不快感を与えるという問題があり、さらに高性
能の回転機械実現のためには、自励振動の振幅を抑制す
るだけでなく、自励振動の発生そのものを防止すること
が求められていた。
【0028】図1に示した実施形態によれば、上記参考
例に比較して、浮動ブッシュに溝を設けたことにより、
回転に伴って自動的に多円弧形状を得ることができ、高
速回転時でも内周側油膜4および外周側油膜5を安定化
させることが可能となる。
【0029】本発明の第2の実施形態を図5に示す。浮
動ブッシュ2には、第1の実施形態において示した外周
側溝8のほかに、内周面にも内周側溝7を設けた。本例
では、2つの内周側溝7に挟まれた円周方向位置に、1
つの外周側溝8を設けた。
【0030】このように、内周側および外周側に溝を設
けたことにより、遠心力による変形時に、引っ張り応力
が発生する位置に切欠きができることになるため、さら
に大きな変形が可能となる。
【0031】本発明の第3の実施形態を図6に示す。こ
の例では、第1の実施形態と同様に外周側溝8が設けら
れているが、本例の外周側溝8は、軸方向両端部までは
延びていない。このため、溝から軸方向への油洩れに対
し堰ができたようになる。
【0032】第1の実施形態のように外周側溝8を軸方
向両端部まで延在させた場合には、溝に入った潤滑油が
軸方向に洩れてしまうため、洩れ分も考慮して浮動ブッ
シュ軸受に潤滑油を供給する必要がある。
【0033】これに対して、第3の実施形態に示した外
周側溝8を設けた場合、溝に入った潤滑油は洩れること
なく確実に油膜に流れるようになるため、潤滑油は洩れ
分を余分に供給する必要はなく、必要量だけを供給すれ
ばよい。したがって、浮動ブッシュ軸受全体への給油量
は少なく設定できる。
【0034】本発明の第4の実施形態を図7に示す。こ
の例では、浮動ブッシュ2の円筒状肉厚部を軸方向に貫
いて、内周面および外周面には接することのない軸方向
孔9を設けてある。
【0035】先の第1または第2の実施形態のように溝
を設ける場合、すきまの断面積が増加するために潤滑油
が軸方向に洩れやすくなり、必要給油量が増加するとい
う懸念がある。また、第3の実施形態によれば、給油量
の増加はなくなるが、加工数は多くなり、コストの面か
らは望ましくない。
【0036】図7に示した実施形態によれば、軸方向孔
9を穿つだけで、すきまの断面積を増加させることな
く、浮動ブッシュ2に剛性の低い部分を設けることがで
きる。つまり、低コストで、給油量を増加させることな
く、遠心力による変形で多円弧形状となる浮動ブッシュ
を実現することが可能となる。なお、貫通孔9の両端部
を低剛性材料などにより塞いで空洞にしてもよい。
【0037】本発明の第三の実施形態を図8に示す。こ
の例においては、浮動ブッシュ2の外周側溝8および内
周側溝7に、浮動ブッシュの材料よりも剛性の低い低剛
性材10を充填している。このような材料として、例え
ば浮動ブッシュ2が銅で製作されている場合には、錫系
のホワイトメタルや耐熱性の樹脂などが挙げられる。
【0038】前記第1または第2の実施形態で示した溝
では、すきまの断面積が増加するため、潤滑油が軸方向
に洩れやすくなり給油量が増加するという懸念がある
が、本例によれば、すきまの断面積を増加させることな
く、浮動ブッシュ2に低剛性部分を設けることができ
る。つまり、給油量を増加させることなく、遠心力によ
り多円弧形状に変形する浮動ブッシュを得られる。
【0039】以上の例においては、軸方向に延在する外
周側溝8および内周側溝7を、給油孔6と同一円周面に
設けたが、本発明の実施においては、これらは必ずしも
同一円周面にある必要はない。
【0040】次に、本発明の浮動ブッシュ軸受をターボ
チャージャに適用した例を図9および10を用いて説明
する。図9は本発明を適用したの軸方向断面図、図10
は従来のターボチャージャの回転軸回転数と振動周波数
との関係を示す図である。
【0041】ハウジング203内に収容された回転軸1
01の右端には、タービン翼車202が取り付けられて
おり、図示されないエンジンの排気ガスがタービン翼車
202に吹き付けられることにより回転軸101は回転
する。回転軸101の左端にはコンプレッサインペラー
201が取り付けられており、回転することにより空気
または空気と燃料の混合気が圧縮され、図示されないエ
ンジンに供給される。
【0042】回転軸101は浮動ブッシュ110aおよ
び110bにより回転可能に支持され、ラジアル方向の
変位が抑えられている。なお、外部で昇圧された潤滑油
は、潤滑油供給路102から、給油口111aおよび1
11bを通り浮動ブッシュ110aおよび110bに供
給される。また、回転軸101にかん合されたスラスト
カラー103を、スラスト軸受104で回転可能に支持
することにより、回転軸101の軸方向の変位を抑えて
いる。
【0043】従来のターボチャージャにおいて発生する
振動の周波数および振幅は、典型的には回転軸101の
回転数に対して、図10に示されるような関係にある。
同図中、横軸は回転軸101の回転数であり、縦軸は発
生する回転振動の振動周波数である。図中に示された円
の中心は振動周波数を示し、円の直径は振動振幅を示
す。
【0044】振動周波数には、回転軸の回転数と同じ回
転一次振動成分と、回転軸回転数よりも低周波のホワー
ル振動成分との2つがある。回転一次振動成分は、回転
軸101およびタービン翼、コンプレッサインペラーか
らなる軸系のアンバランスに起因するもので、一般に回
転数が大きくなるほどその振動振幅も大きくなり、危険
速度において極大値をとる。
【0045】回転一次振動の振動振幅を小さくする方法
の一つは、軸受のばね剛性を高めることである。軸受の
ばね剛性を高めるには、真円形状の軸受すきまを小さく
するか、または軸受を多円弧形状にすればよい。一方、
ホワール振動成分は、軸・軸受系の回転振動モードが不
安定となり発生するものである。図10に示すように、
ホワール振動成分の振動振幅は全回転数域において大き
く、高回転数域においては騒音の原因となる。
【0046】ただし、低回転数におけるホワール振動は
大きな騒音を発生しないため、低回転数域においては特
にホワール振動を抑える必要はない。ホワール振動の振
動振幅を小さくする方法の一つは、軸受を安定な多円弧
軸受とし、軸受の安定性を増すことである。
【0047】本発明による浮動ブッシュをターボチャー
ジャに使用した場合、以下に説明するように振動を小さ
くすることが可能である。回転数が速くなると回転一次
振動、ホワール振動共に大きな振幅となるが、本発明に
よる浮動ブッシュであれば高回転数域では浮動ブッシュ
が遠心力により変形することで内外周面とも多円弧の形
状となる。
【0048】前述のように、多円弧になることにより、
回転一次、ホワールとも振幅が小さくなり、騒音を低減
することが可能となる。なお、図10に示すように、回
転数が低い領域ではホワール振動が支配的であるが、こ
れは騒音には結びつかないので生じていても問題はな
い。
【0049】静粛性が求められる自動車用ターボチャー
ジャにおいては、振動による騒音が運転者に不快感を与
えていたが、以上説明したように、本発明のターボチャ
ージャでは、回転軸の振動が低減されるために低騒音が
実現され、このような不快感を少なくすることが可能と
なる。
【0050】
【発明の効果】上述のとおり、本発明の浮動ブッシュ軸
受によれば、高速回転中の浮動ブッシュが多円弧形状に
変形するので、オイルホワールやオイルウィップを防止
することが可能となる。さらに、これをターボチャージ
ャに搭載することで、低騒音のターボチャージャが実現
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の浮動ブッシュ軸受の第1の実施形態を
示し、(a)は軸垂直面断面図、(b)は側面図であ
る。
【図2】第1の実施形態における浮動ブッシュの高速回
転時の変形を示す図である。
【図3】浮動ブッシュ軸受の一参考例を示す軸垂直面断
面図である。
【図4】図3における浮動ブッシュを示し、(a)は断
面図、(b)は側面図である。
【図5】本発明の第2の実施形態を示し、(a)は断面
図、(b)は側面図である。
【図6】本発明の第3の実施形態を示し、(a)は断面
図、(b)は側面図である。
【図7】本発明の第4の実施形態を示し、(a)は断面
図、(b)は側面図である。
【図8】本発明の第5の実施形態を示し、(a)は断面
図、(b)は側面図である。
【図9】本発明になるターボチャージャの軸方向断面図
である。
【図10】ターボチャージャ回転軸回転数と振動周波数
との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 回転軸 2 浮動ブッシュ 3 軸受 4 内周側油膜 5 外周側油膜 6 給油孔 7 内周側溝 8 外周側溝 9 軸方向孔 10 低剛性材 101 回転軸 102 潤滑油供給路 103 スラストカラー 104 スラスト軸受 110 浮動ブッシュ 111 給油口 112 サークリップ 201 タービン翼車 202 コンプレッサインペラー 203 ハウジング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宇田川 哲男 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器グループ内 Fターム(参考) 3G005 EA04 EA16 FA31 GB56 3J011 AA04 AA07 BA02 CA01 JA02 KA01 LA07 MA05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸と、前記回転軸の外周に内周側が
    摺動接触する断面真円形状のフルフロート式円筒状浮動
    ブッシュと、前記浮動ブッシュの外周側に摺動接触する
    軸受とから構成され、前記浮動ブッシュの内周面または
    外周面に、軸方向に延在する溝を複数箇所に配設したこ
    とを特徴とする浮動ブッシュ軸受。
  2. 【請求項2】 前記溝は、前記浮動ブッシュ自体の材料
    よりも剛性の低い材料が充填されている請求項1に記載
    の浮動ブッシュ軸受。
  3. 【請求項3】 前記溝は、円筒両端部の近傍に堰を有す
    る請求項1または2に記載の浮動ブッシュ軸受。
  4. 【請求項4】 回転軸と、前記回転軸の外周に内周側が
    摺動接触する断面真円形状のフルフロート式円筒状浮動
    ブッシュと、前記浮動ブッシュの外周側に摺動接触する
    軸受とから構成され、前記浮動ブッシュの円筒状肉厚部
    の内部に、軸方向に延在する孔を複数箇所に配設したこ
    とを特徴とする浮動ブッシュ軸受。
  5. 【請求項5】 前記浮動ブッシュは、前記孔に代えて、
    円筒状肉厚部の内部に、軸方向に延在する細長い空洞を
    複数箇所に配設してなる請求項4に記載の浮動ブッシュ
    軸受。
  6. 【請求項6】 回転軸と、前記回転軸の一方の端部に取
    り付けられたタービン翼車と、他方の端部に取り付けら
    れたコンプレッサインペラーと、前記回転軸を収容する
    ハウジングと、前記ハウジング内に設置され、前記回転
    軸を回転自在に支承する支障手段とを有するターボチャ
    ージャにおいて、前記支承手段として、請求項1〜5の
    うちいずれか1項に記載の浮動ブッシュ軸受を具備した
    ことを特徴とするターボチャージャ。
JP2001014653A 2001-01-23 2001-01-23 浮動ブッシュ軸受、およびそれを具備したターボチャージャ Pending JP2002213450A (ja)

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