JP2002212213A - 付加重合用触媒および付加重合体の製造方法 - Google Patents

付加重合用触媒および付加重合体の製造方法

Info

Publication number
JP2002212213A
JP2002212213A JP2001321713A JP2001321713A JP2002212213A JP 2002212213 A JP2002212213 A JP 2002212213A JP 2001321713 A JP2001321713 A JP 2001321713A JP 2001321713 A JP2001321713 A JP 2001321713A JP 2002212213 A JP2002212213 A JP 2002212213A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
titanium
atom
dichloro
cyclopentadienyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001321713A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Namikawa
正明 並河
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Chemical Co Ltd filed Critical Sumitomo Chemical Co Ltd
Priority to JP2001321713A priority Critical patent/JP2002212213A/ja
Publication of JP2002212213A publication Critical patent/JP2002212213A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価な共触媒を用いる高活性な付加重合用触
媒、および効率的な付加重合体の製造方法を提供するこ
と。 【解決手段】 下記一般式[1]で表される遷移金属化
合物と有機アルミニウム化合物とを接触させて得られる
付加重合用触媒および付加重合体の製造方法。 〔(AY)N〕lMXmn [1] (式中、Mは、元素の周期律表の第3〜10族の遷移金
属原子を、Nは窒素原子を、YはNと結合する第13〜
15族の原子を、AはYと結合し得る基を表し、このA
はXと結合してもよい。Xはそれぞれ独立に水素原子、
ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール
基、置換シリル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
基、アリールオキシ基、2置換アミノ基またはシクロペ
ンタジエン形アニオン骨格を有する基を、Lは孤立電子
対またはπ電子によりMと結合する基を表す。lは1〜
5の整数で、mおよびnは0〜5の整数で、l、mおよ
びnはそれぞれ独立である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、付加重合用触媒お
よび付加重合体の製造方法に関するものである。さらに
詳しくは、本発明は、窒素原子と遷移金属原子の結合を
有する遷移金属化合物と有機アルミニウム化合物とを接
触させて得られる付加重合用触媒、およびその付加重合
用触媒を用いる付加重合体の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】既に、メタロセン錯体等の遷移金属化合
物を用いる付加重合用触媒およびその付加重合用触媒を
用いる付加重合体の製造方法については、多くの報告が
なされている。例えば、J.Polym.Sci.,2
6,120(1957)やJ.Am.Chem.So
c.,79,5072(1957)には、Cp2TiC
2と有機アルミニウム化合物からなる系を用いて、エ
チレンを重合できることが記載されている。しかし、そ
の重合活性は低く、また、プロピレン等のα-オレフィ
ンを重合できるものではなかった。
【0003】特開昭58−213008号公報には、メ
タロセン錯体とアルミノキサン化合物からなる系が、高
活性な付加重合用触媒として使用できることが記載され
ている。また、J.Am.Chem.Soc.,10
8,1714(1986)や特表平1−501950号
公報には、メタロセンアルキル錯体と特定のホウ素化合
物からなる系が、高活性な付加重合用触媒として使用で
きることが記載されている。そして、特開平6−491
22号公報には、メタロセン錯体と有機アルミニウム化
合物および特定のホウ素化合物からなる系が、高活性な
付加重合用触媒として使用できることが記載されてい
る。
【0004】しかし、上記の公知文献等に記載されてい
る付加重合用触媒は、いずれも、メタロセン錯体と共に
用いる共触媒として、高価なアルミノキサン化合物や特
定のホウ素化合物を用いるものであり、工業的な実施に
おいては、安価な共触媒を用いる高活性な付加重合用触
媒が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】付加重合体の製造時に
用いる付加重合用共触媒は、その活性が高いほど効率的
であり、高活性な付加重合用触媒が求められる。本発明
が解決しようとする課題、即ち、本発明の目的は、安価
な共触媒を用いる高活性な付加重合用触媒、および効率
的な付加重合体の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記一般式
[1]で表される遷移金属化合物と下記一般式[2]で
表される有機アルミニウム化合物とを接触させて得られ
る付加重合用触媒、およびその付加重合用触媒を用いる
付加重合体の製造方法に係るものである。 〔(AY)N〕lMXmn [1] (式中、Mは、元素の周期律表の第3〜10族の遷移金
属原子を表し、Nは窒素原子を表し、YはNと結合する
第13〜15族の原子を表し、AはYと結合し得る基を
表し、このAはXと結合してもよい。Xはそれぞれ独立
に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル
基、アリール基、置換シリル基、アルコキシ基、アラル
キルオキシ基、アリールオキシ基、2置換アミノ基また
はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を表
し、Lは孤立電子対またはπ電子によりMと結合する基
を表す。lは1〜5の整数であり、mおよびnは0〜5
の整数であり、l、mおよびnはそれぞれ独立であ
る。) EaAlZ3-a [2] (式中、Eは、炭化水素基であり、全てのEは同じであ
っても異なっていても良い。Zは水素原子またはハロゲ
ン原子を表し、全てのZは同じであっても異なっていて
も良い。aは0<a≦3を満足する数である。)以下、
本発明につきさらに詳しく説明する。
【0007】
【発明の実施の形態】(A)遷移金属化合物 上記一般式[1]で表される遷移金属化合物におけるM
は元素の周期律表(IUPAC無機化学命名法改定版1
989)の第3〜10族の遷移金属原子を表す。Mとし
て好ましくは第3〜5族の遷移金属原子であり、より好
ましくはチタン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原
子、バナジウム原子、ニオブ原子またはタンタル原子で
あり、さらに好ましくはチタン原子、ジルコニウム原子
またはハフニウム原子である。
【0008】上記一般式[1]におけるXは、水素原
子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリー
ル基、置換シリル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ
基、アリールオキシ基、2置換アミノ基またはシクロペ
ンタジエン形アニオン骨格を有する基を表し、すべての
Xは同じであっても異なっていてもよい。
【0009】置換基Xにおけるハロゲン原子としては、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げ
られる。
【0010】置換基Xにおけるアルキル基としては、炭
素原子数1〜20のアルキル基が好ましく、例えばメチ
ル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、
n−ペンチル基、ネオペンチル基、イソアミル基、n−
ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデ
シル基、n−ペンタデシル基、n−エイコシル基などが
挙げられ、より好ましくはメチル基、エチル基、イソプ
ロピル基、tert−ブチル基またはイソアミル基であ
る。
【0011】これらのアルキル基はいずれも、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原
子で置換されていてもよい。ハロゲン原子で置換された
炭素原子数1〜20のアルキル基としては、例えばフル
オロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチ
ル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロ
メチル基、ブロモメチル基、ジブロモメチル基、トリブ
ロモメチル基、ヨードメチル基、ジヨードメチル基、ト
リヨードメチル基、フルオロエチル基、ジフルオロエチ
ル基、トリフルオロエチル基、テトラフルオロエチル
基、ペンタフルオロエチル基、クロロエチル基、ジクロ
ロエチル基、トリクロロエチル基、テトラクロロエチル
基、ペンタクロロエチル基、ブロモエチル基、ジブロモ
エチル基、トリブロモエチル基、テトラブロモエチル
基、ペンタブロモエチル基、パーフルオロプロピル基、
パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パー
フルオロヘキシル基、パーフルオロオクチル基、パーフ
ルオロドデシル基、パーフルオロペンタデシル基、パー
フルオロエイコシル基、パークロロプロピル基、パーク
ロロブチル基、パークロロペンチル基、パークロロヘキ
シル基、パークロロクチル基、パークロロドデシル基、
パークロロペンタデシル基、パークロロエイコシル基、
パーブロモプロピル基、パーブロモブチル基、パーブロ
モペンチル基、パーブロモヘキシル基、パーブロモオク
チル基、パーブロモドデシル基、パーブロモペンタデシ
ル基、パーブロモエイコシル基などが挙げられる。また
これらのアルキル基はいずれも、メトキシ基、エトキシ
基等のアルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキ
シ基またはベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基
などで一部が置換されていてもよい。
【0012】置換基Xにおけるアラルキル基としては、
炭素原子数7〜20のアラルキル基が好ましく、例えば
ベンジル基、(2−メチルフェニル)メチル基、(3−
メチルフェニル)メチル基、(4−メチルフェニル)メ
チル基、(2,3−ジメチルフェニル)メチル基、
(2,4−ジメチルフェニル)メチル基、(2,5−ジ
メチルフェニル)メチル基、(2,6−ジメチルフェニ
ル)メチル基、(3,4−ジメチルフェニル)メチル
基、(3,5−ジメチルフェニル)メチル基、(2,
3,4−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,5
−トリメチルフェニル)メチル基、(2,3,6−トリ
メチルフェニル)メチル基、(3,4,5−トリメチル
フェニル)メチル基、(2,4,6−トリメチルフェニ
ル)メチル基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニ
ル)メチル基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニ
ル)メチル基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニ
ル)メチル基、(ペンタメチルフェニル)メチル基、
(エチルフェニル)メチル基、(n−プロピルフェニ
ル)メチル基、(イソプロピルフェニル)メチル基、
(n−ブチルフェニル)メチル基、(sec−ブチルフ
ェニル)メチル基、(tert−ブチルフェニル)メチ
ル基、(n−ペンチルフェニル)メチル基、(ネオペン
チルフェニル)メチル基、(n−ヘキシルフェニル)メ
チル基、(n−オクチルフェニル)メチル基、(n−デ
シルフェニル)メチル基、(n−テトラデシルフェニ
ル)メチル基、ナフチルメチル基、アントラセニルメチ
ル基などが挙げられ、より好ましくはベンジル基であ
る。これらのアラルキル基はいずれも、フッ素原子、塩
素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メ
トキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基
などのアリールオキシ基またはベンジルオキシ基などの
アラルキルオキシ基などで一部が置換されていてもよ
い。
【0013】置換基Xにおけるアリール基としては、炭
素原子数6〜20のアリール基が好ましく、例えばフェ
ニル基、2−トリル基、3−トリル基、4−トリル基、
2,3−キシリル基、2,4−キシリル基、2,5−キ
シリル基、2,6−キシリル基、3,4−キシリル基、
3,5−キシリル基、2,3,4−トリメチルフェニル
基、2,3,5−トリメチルフェニル基、2,3,6−
トリメチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニ
ル基、3,4,5−トリメチルフェニル基、2,3,
4,5−テトラメチルフェニル基、2,3,4,6−テ
トラメチルフェニル基、2,3,5,6−テトラメチル
フェニル基、ペンタメチルフェニル基、エチルフェニル
基、n−プロピルフェニル基、イソプロピルフェニル
基、n−ブチルフェニル基、sec−ブチルフェニル
基、tert−ブチルフェニル基、n−ペンチルフェニ
ル基、ネオペンチルフェニル基、n−ヘキシルフェニル
基、n−オクチルフェニル基、n−デシルフェニル基、
n−ドデシルフェニル基、n−テトラデシルフェニル
基、ナフチル基、アントラセニル基などが挙げられ、よ
り好ましくはフェニル基である。これらのアリール基は
いずれも、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のア
ルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基また
はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一
部が置換されていてもよい。
【0014】置換基Xにおける置換シリル基とは炭化水
素基で置換されたシリル基であって、ここで炭化水素基
としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル
基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル
基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素原子
数1〜10のアルキル基、フェニル基などのアリール基
などが挙げられる。かかる炭素原子数1〜20の置換シ
リル基としては、例えばメチルシリル基、エチルシリル
基、フェニルシリル基などの炭素原子数1〜20の1置
換シリル基、ジメチルシリル基、ジエチルシリル基、ジ
フェニルシリル基などの炭素原子数2〜20の2置換シ
リル基、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ト
リ−n−プロピルシリル基、トリイソプロピルシリル
基、トリ−n−ブチルシリル基、トリ−sec−ブチル
シリル基、トリ−tert−ブチルシリル基、トリ−イ
ソブチルシリル基、tert−ブチル−ジメチルシリル
基、トリ−n−ペンチルシリル基、トリ−n−ヘキシル
シリル基、トリシクロヘキシルシリル基、トリフェニル
シリル基などの炭素原子数3〜20の3置換シリル基な
どが挙げられ、好ましくはトリメチルシリル基、ter
t−ブチルジメチルシリル基、またはトリフェニルシリ
ル基である。これらの置換シリル基はいずれもその炭化
水素基が、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原
子などのハロゲン原子、メトキシ基、エトキシ基等のア
ルコキシ基、フェノキシ基などのアリールオキシ基また
はベンジルオキシ基などのアラルキルオキシ基などで一
部が置換されていてもよい。
【0015】置換基Xにおけるアルコキシ基としては、
炭素原子数1〜20のアルコキシ基が好ましく、例えば
メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロ
ポキシ基、n−ブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−
ブトキシ基、n−ペントキシ基、ネオペントキシ基、n
−ヘキソキシ基、n−オクトキシ基、n−ドデソキシ
基、n−ペンタデソキシ基、n−イコソキシ基などが挙
げられ、好ましくはメトキシ基、エトキシ基、t−ブト
キシ基である。これらのアルコキシ基はいずれもフッ素
原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン
原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェ
ノキシ基などのアリールオキシ基またはアラルキルオキ
シ基などで一部が置換されていてもよい。
【0016】置換基Xにおけるアラルキルオキシ基とし
ては、炭素原子数7〜20のアラルキルオキシ基が好ま
しく、例えばベンジルオキシ基、(2−メチルフェニ
ル)メトキシ基、(3−メチルフェニル)メトキシ基、
(4−メチルフェニル)メトキシ基、(2,3−ジメチ
ルフェニル)メトキシ基、(2,4−ジメチルフェニ
ル)メトキシ基、(2,5−ジメチルフェニル)メトキ
シ基、(2,6−ジメチルフェニル)メトキシ基、
(3,4−ジメチルフェニル)メトキシ基、(3,5−
ジメチルフェニル)メトキシ基、(2,3,4−トリメ
チルフェニル)メトキシ基、(2,3,5−トリメチル
フェニル)メトキシ基、(2,3,6−トリメチルフェ
ニル)メトキシ基、(2,4,5−トリメチルフェニ
ル)メトキシ基、(2,4,6−トリメチルフェニル)
メトキシ基、(3,4,5−トリメチルフェニル)メト
キシ基、(2,3,4,5−テトラメチルフェニル)メ
トキシ基、(2,3,4,6−テトラメチルフェニル)
メトキシ基、(2,3,5,6−テトラメチルフェニ
ル)メトキシ基、(ペンタメチルフェニル)メトキシ
基、(エチルフェニル)メトキシ基、(n−プロピルフ
ェニル)メトキシ基、(イソプロピルフェニル)メトキ
シ基、(n−ブチルフェニル)メトキシ基、(sec−
ブチルフェニル)メトキシ基、(tert−ブチルフェ
ニル)メトキシ基、(n−ヘキシルフェニル)メトキシ
基、(n−オクチルフェニル)メトキシ基、(n−デシ
ルフェニル)メトキシ基、(n−テトラデシルフェニ
ル)メトキシ基、ナフチルメトキシ基、アントラセニル
メトキシ基などが挙げられ、好ましくはベンジルオキシ
基である。これらのアラルキルオキシ基はいずれもフッ
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲ
ン原子、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フ
ェノキシ基などのアリールオキシ基またはアラルキルオ
キシ基などで一部が置換されていてもよい。
【0017】置換基Xにおけるアリールオキシ基として
は、炭素原子数1〜20のアリールオキシ基が好まし
く、例えばフェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3
−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2,
3−ジメチルフェノキシ基、2,4−ジメチルフェノキ
シ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,6−ジメチ
ルフェノキシ基、3,4−ジメチルフェノキシ基、3,
5−ジメチルフェノキシ基、2,3,4−トリメチルフ
ェノキシ基、2,3,5−トリメチルフェノキシ基、
2,3,6−トリメチルフェノキシ基、2,4,5−ト
リメチルフェノキシ基、2,4,6−トリメチルフェノ
キシ基、3,4,5−トリメチルフェノキシ基、2,
3,4,5−テトラメチルフェノキシ基、2,3,4,
6−テトラメチルフェノキシ基、2,3,5,6−テト
ラメチルフェノキシ基、ペンタメチルフェノキシ基、エ
チルフェノキシ基、n−プロピルフェノキシ基、イソプ
ロピルフェノキシ基、n−ブチルフェノキシ基、sec
−ブチルフェノキシ基、tert−ブチルフェノキシ
基、n−ヘキシルフェノキシ基、n−オクチルフェノキ
シ基、n−デシルフェノキシ基、n−テトラデシルフェ
ノキシ基、ナフトキシ基、アントラセノキシ基などの炭
素数6〜20のアリールオキシ基などが挙げられる。こ
れらのアリールオキシ基はいずれもフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子、メトキ
シ基、エトキシ基等のアルコキシ基、フェノキシ基など
のアリールオキシ基またはアラルキルオキシ基などで一
部が置換されていてもよい。
【0018】置換基Xにおける2置換アミノ基とは2つ
の炭化水素基で置換されたアミノ基であって、ここで炭
化水素基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブ
チル基、tert−ブチル基、イソブチル基、n−ペン
チル基、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基などの炭素
原子数1〜10のアルキル基、フェニル基などのアリー
ル基などが挙げられる。かかる2置換アミノ基として
は、例えばジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジ−
n−プロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジ−
n−ブチルアミノ基、ジ−sec−ブチルアミノ基、ジ
−tert−ブチルアミノ基、ジ−イソブチルアミノ
基、tert−ブチルイソプロピルアミノ基、ジ−n−
ヘキシルアミノ基、ジ−n−オクチルアミノ基、ジ−n
−デシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ビストリメチ
ルシリルアミノ基、ビス−tert−ブチルジメチルシ
リルアミノ基などが挙げられ、好ましくはジメチルアミ
ノ基、ジエチルアミノ基である。
【0019】置換基Xにおけるシクロペンタジエン形ア
ニオン骨格を有する基としてはη5−(置換)シクロペ
ンタジエニル基、η5−(置換)インデニル基、η5
(置換)フルオレニル基などが挙げられる。具体的に例
示すれば、η5−シクロペンタジエニル基、η5 −メチ
ルシクロペンタジエニル基、η5 −ジメチルシクロペン
タジエニル基、η5 −トリメチルシクロペンタジエニル
基、η5 −テトラメチルシクロペンタジエニル基、η5
−ペンタメチルシクロペンタジエニル基、η5 −エチル
シクロぺンタジエニル基、η5 −n−プロピルシクロペ
ンタジエニル基、η5 −イソプロピルシクロペンタジエ
ニル基、η5 −n−ブチルシクロペンタジエニル基、η
5 −sec−ブチルシクロペンタジエニル基、η5 −t
ert−ブチルシクロぺンタジエニル基、η5 −n−ペ
ンチルシクロぺンタジエニル基、η 5 −ネオペンチルシ
クロぺンタジエニル基、η5 −n−ヘキシルシクロぺン
タジエニル基、η5 −n−オクチルシクロぺンタジエニ
ル基、η5 −フェニルシクロぺンタジエニル基、η5
ナフチルシクロぺンタジエニル基、η5 −トリメチルシ
リルシクロぺンタジエニル基、η5 −トリエチルシリル
シクロぺンタジエニル基、η5 −tert−ブチルジメ
チルシリルシクロぺンタジエニル基、η5 −インデニル
基、η5 −メチルインデニル基、η5 −ジメチルインデ
ニル基、η5 −エチルインデニル基、η5 −n−プロピ
ルインデニル基、η5 −イソプロピルインデニル基、η
5 −n−ブチルインデニル基、η5 −sec−ブチルイ
ンデニル基、η5 −tert−ブチルインデニル基、η
5 −n−ペンチルインデニル基、η5 −ネオペンチルイ
ンデニル基、η5 −n−ヘキシルインデニル基、η5
n−オクチルインデニル基、η5 −n−デシルインデニ
ル基、η5 −フェニルインデニル基、η5 −メチルフェ
ニルインデニル基、η5 −ナフチルインデニル基、η5
−トリメチルシリルインデニル基、η5 −トリエチルシ
リルインデニル基、η5 −tert−ブチルジメチルシ
リルインデニル基、η5 −テトラヒドロインデニル基、
η5 −フルオレニル基、η5 −メチルフルオレニル基、
η5 −ジメチルフルオレニル基、η5 −エチルフルオレ
ニル基、η5 −ジエチルフルオレニル基、η5 −n−プ
ロピルフルオレニル基、η5 −ジ−n−プロピルフルオ
レニル基、η5 −イソプロピルフルオレニル基、η5
ジイソプロピルフルオレニル基、η5 −n−ブチルフル
オレニル基、η5 −sec−ブチルフルオレニル基、η
5 −tert−ブチルフルオレニル基、η5 −ジ−n−
ブチルフルオレニル基、η5 −ジ−sec−ブチルフル
オレニル基、η5 −ジ−tert−ブチルフルオレニル
基、η5 −n−ペンチルフルオレニル基、η5 −ネオペ
ンチルフルオレニル基、η5 −n−ヘキシルフルオレニ
ル基、η5 −n−オクチルフルオレニル基、η5 −n−
デシルフルオレニル基、η5 −n−ドデシルフルオレニ
ル基、η5−フェニルフルオレニル基、η5 −ジ−フェ
ニルフルオレニル基、η5 −メチルフェニルフルオレニ
ル基、η5 −ナフチルフルオレニル基、η5 −トリメチ
ルシリルフルオレニル基、η5 −ビス−トリメチルシリ
ルフルオレニル基、η5 −トリエチルシリルフルオレニ
ル基、η5 −tert−ブチルジメチルシリルフルオレ
ニル基などが挙げられ、好ましくはη5 −シクロペンタ
ジエニル基、η5 −メチルシクロペンタジエニル基、η
5 −tert−ブチルシクロペンタジエニル基、η5
テトラメチルシクロペンタジエニル基、η5 −ペンタメ
チルシクロペンタジエニル基、η5 −インデニル基、ま
たはη5 −フルオレニル基である。なお、「η5 −」は
省略して記載することがある。
【0020】上記一般式[1]におけるLは孤立電子対
またはπ電子によりMと結合する基を表す。孤立電子対
によりMと結合する基とは、Mへ配位結合により結合す
る中性配位子であり、例えばジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフラン、ジメトキシエタンといったエーテル類や
トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチル
エチレンジアミンといったアミン類、ピリジン、2,6
−ジメチルピリジン、キノリンといったピリジン類、ト
リメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェ
ニルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、メチル
ジフェニルホスフィン、1,2−ビス(ジメチルホスフ
ィノ)エタン、1,2−ビス(ジエチルホスフィノ)エ
タン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、
1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンといっ
たホスフィン類、アセトニトリル、ベンゾニトリルとい
ったニトリル類、end−on型の窒素分子や一酸化炭
素等が挙げられ、好ましくはテトラヒドロフラン、N,
N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、ピリ
ジン、ジメチルフェニルホスフィン、1,2−ビス(ジ
メチルホスフィノ)エタン、1,2−ビス(ジエチルホ
スフィノ)エタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィ
ノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プ
ロパン、アセトニトリル、または一酸化炭素である。
【0021】π電子によりMと結合する基とは、Mへ多
重結合性軌道により結合する中性配位子であり、例えば
エチレン、プロピレン等のオレフィン類やブタジエン、
2,4−ヘキサジエン、1,4−ジフェニルブタジエン
といったジエン類、アセトン、ベンゾフェノンといった
ケトン類、side−on型窒素分子等が挙げられる
が、好ましくはオレフィン類またはジエン類であり、よ
り好ましくは、エチレン、ブタジエン、2,4−ヘキサ
ジエン、または1,4−ジフェニルブタジエンである。
【0022】上記一般式[1]におけるYはN(窒素原
子)と結合する第13〜15族の原子を表し、第13〜
15族の原子として好ましくはホウ素原子、アルミニウ
ム原子、炭素原子、ケイ素原子、窒素原子またはリン原
子であり、より好ましくは炭素原子、窒素原子またはリ
ン原子である。
【0023】上記一般式[1]におけるAはYと結合し
得る基を表し、遷移金属元素や第13〜16族元素を含
んでいてもよく、例えばホウ素原子、アルミニウム原
子、炭素原子、珪素原子、ゲルマニウム原子、窒素原
子、リン原子、酸素原子、硫黄原子などの典型元素やチ
タン原子、ジルコニウム原子、ハフニウム原子、バナジ
ウム原子、クロム原子、モリブデン原子、タングステン
原子、マンガン原子、鉄原子、コバルト原子、ニッケル
原子、パラジウム原子といった遷移金属原子を含む基を
表し、好ましくは、ホウ素原子、炭素原子、珪素原子、
窒素原子、リン原子、チタン原子、ジルコニウム原子、
ハフニウム原子、バナジウム原子、モリブデン原子、タ
ングステン原子を含む基であり、より好ましくは、炭素
原子、窒素原子、窒素原子、リン原子、チタン原子、バ
ナジウム原子、モリブデン原子、タングステン原子を含
む基である。また、AはXと結合してもよい。
【0024】上記一般式[1]におけるlは1〜5の整
数であり、mおよびnは0〜5の整数であり、l、mお
よびnはそれぞれ独立である。l、mおよびnは、Mの
周期律表における族番号をrとした場合に、r≧l+
m;l+m+n≦6を満足するよう、それぞれ選択する
ことが好ましい。
【0025】上記一般式[1]で表される遷移金属化合
物として好ましい遷移金属化合物の一つは、YNMのな
す結合角が110〜180°である遷移金属化合物であ
る。より好ましくは、YNMのなす結合角が140〜1
80°である遷移金属化合物である。YNMのなす結合
角とは、遷移金属原子(M)−窒素原子(N)−原子
(Y)との間にはさまれた180°以下の角度であり、
その角度は、例えば、X線による結晶構造解析や分子軌
道計算法により求めることができる。
【0026】上記一般式[1]で表される遷移金属化合
物として好ましい遷移金属化合物の一つは、上記一般式
[1]中の(AY)が上記一般式[3]で表される遷移
金属化合物である。上記一般式[3]におけるRは、水
素原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、置換
シリル基を表し、すべてのRは同じであっても異なって
いてもよい。置換基Rにおけるアルキル基、アラルキル
基、アリール基、置換シリル基、およびそれらの好まし
いものとしては、前述した一般式[1]における置換基
Xにおけるアルキル基、アラルキル基、アリール基、置
換シリル基と同じアルキル基、アラルキル基、アリール
基、置換シリル基、および一般式[1]における置換基
Xとして好ましいものである。
【0027】上記一般式[3]におけるR3Pとして
は、例えばトリメチルホスフィン、トリエチルホスフィ
ン、トリ−n−プロピルホスフィン、トリイソプロピル
ホスフィン、トリ−n−ブチルホスフィン、トリ−se
c−ブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、ト
リ−tert−ブチルホスフィン、トリシクロヘキシル
ホスフィン、トリフェニルホスフィン等が挙げられる。
【0028】上記一般式[1]で表される遷移金属化合
物として好ましい遷移金属化合物の一つは、上記一般式
[1]中の(AY)が上記一般式[4]で表される遷移
金属化合物である。上記一般式[4]におけるM’は元
素の周期律表(IUPAC無機化学命名法改定版198
9)の第3〜10族の遷移金属原子を表す。M’として
好ましくは第6〜10族の遷移金属原子であり、より好
ましくはクロム原子、、オリブデン原子、タングステン
原子、ルテニウム原子、ロジウム原子またはパラジウム
原子であり、さらに好ましくはクロム原子、モリブデン
原子またはタングステン原子である。
【0029】上記一般式[4]におけるX’はそれぞれ
独立に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキ
ル基、アリール基、置換シリル基、アルコキシ基、アラ
ルキルオキシ基、アリールオキシ基、2置換アミノ基、
アジド基、シアノ基またはイソチオシアネート基を表
し、すべてのX’は同じであっても異なっていてもよ
い。
【0030】上記一般式[4]の置換基X’におけるハ
ロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、
置換シリル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、ア
リールオキシ基、2置換アミノ基、およびそれらの好ま
しいものとしては、前述した一般式[1]における置換
基Xにおけるハロゲン原子、アルキル基、アラルキル
基、アリール基、置換シリル基、アルコキシ基、アラル
キルオキシ基、アリールオキシ基または2置換アミノ
基、および一般式[1]における置換基Xとして好まし
いものである。また、アジド基、シアノ基およびイソチ
オシアネート基も上記一般式[4]の置換基X’として
好ましいものである。
【0031】上記一般式[4]におけるL’は孤立電子
対またはπ電子によりM’と結合する基を表す。孤立電
子対によりM’と結合する基とは、M’へ配位結合によ
り結合する中性配位子であり、具体例およびそれらの好
ましいものとしては、前述した一般式[1]のLにおけ
る孤立電子対、および一般式[1]のLにおける孤立電
子対として好ましいものである。π電子によりM’と結
合する基とは、M’へ多重結合性軌道により結合する中
性配位子であり、具体例およびそれらの好ましいものと
しては、前述した一般式[1]のLにおけるπ電子によ
りM’と結合する基、および一般式[1]のLにおける
π電子によりM’と結合する基として好ましいものであ
る。
【0032】上記一般式[4]におけるpは1〜5の整
数であり、qは0〜5の整数であり、pおよびqはそれ
ぞれ独立である。pおよびqは、M’の周期律表におけ
る族番号をr’とした場合に、r’≧p+1;p+q≦
5を満足するよう、それぞれ選択することが好ましい。
【0033】上記一般式[1]で表される遷移金属化合
物として好ましい遷移金属化合物の一つは、上記一般式
[1]中の(AY)が上記一般式[5]で表される遷移
金属化合物である。上記一般式[5]におけるR’は、
水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、
アリール基、または置換シリル基を表し、すべてのR’
は同じであっても異なっていてもよい。また、置換基
R’は、お互いに環形成してもよく、一般式[5]にお
けるR’3Nが芳香族複素環となっていてもよい。置換
基R’におけるハロゲン原子、アルキル基、アラルキル
基、アリール基、置換シリル基、およびそれらの好まし
いものとしては、前述した一般式[1]における置換基
Xにおけるハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、
アリール基、置換シリル基と同じアルキル基、アラルキ
ル基、アリール基、置換シリル基、および一般式[1]
における置換基Xとして好ましいものである。
【0034】上記一般式[5]におけるR’3Nとして
は、例えばアンモニウム、トリメチルアンモニウム、ト
リエチルアンモニウム、トリ−n−プロピルアンモニウ
ム、トリイソプロピルアンモニウム、トリ−n−ブチル
アンモニウム、トリ−sec−ブチルアンモニウム、ト
リイソブチルアンモニウム、トリ−tert−ブチルア
ンモニウム、トリフェニルアンモニウム等が挙げられ
る。
【0035】また、芳香族複素環としては、例えばピリ
ジニウム、2−メチルピリジニウム、3−メチルピリジ
ニウム、4−メチルピリジニウム、2,3−ジメチルピ
リジニウム、2,4−ジメチルピリジニウム、2,5−
ジメチルピリジニウム、2,6−ジメチルピリジニウ
ム、2,4,6−トリメチルピリジニウム、2−エチル
ピリジニウム、3−エチルピリジニウム、4−エチルピ
リジニウム、2,3−ジエチルピリジニウム、2,4−
ジエチルピリジニウム、2,5−ジエチルピリジニウ
ム、2,6−ジエチルピリジニウム、2,4,6−トリ
エチルピリジニウム、2−n−プロピルピリジニウム、
3− n−プロピルピリジニウム、4− n−プロピルピ
リジニウム、2,3−ジ−n−プロピルピリジニウム、
2,4−ジ−n−プロピルピリジニウム、2,5−ジ−
n−プロピルピリジニウム、2,6−ジ−n−プロピル
ピリジニウム、2,4,6−トリ−n−プロピルピリジ
ニウム、2−イソプロピルピリジニウム、3−イソプロ
ピルピリジニウム、4−イソプロピルピリジニウム、
2,3−ジイソプロピルピリジニウム、2,4−ジイソ
プロピルピリジニウム、2,5−ジイソプロピルピリジ
ニウム、2,6−ジイソプロピルピリジニウム、2,
4,6−トリイソプロピルピリジニウム、2−n−ブチ
ルピリジニウム、3−n−ブチルピリジニウム、4−n
−ブチルピリジニウム、2,3−ジ−n−ブチルピリジ
ニウム、2,4−ジ−n−ブチルピリジニウム、2,5
−ジ−n−ブチルピリジニウム、2,6−ジ−n−ブチ
ルピリジニウム、2,4,6−トリ−n−ブチルピリジ
ニウム、2−sec−ブチルピリジニウム、3−sec
−ブチルピリジニウム、4−sec−ブチルピリジニウ
ム、2,3−ジ−sec−ブチルピリジニウム、2,4
−ジ−sec−ブチルピリジニウム、2,5−ジ−se
c−ブチルピリジニウム、2,6−ジ−sec−ブチル
ピリジニウム、2,4,6−トリ−sec−ブチルピリ
ジニウム、2−イソブチルピリジニウム、3−イソブチ
ルピリジニウム、4−イソブチルピリジニウム、2,3
−ジイソブチルピリジニウム、2,4−ジイソブチルピ
リジニウム、2,5−ジイソブチルピリジニウム、2,
6−ジイソブチルピリジニウム、2,4,6−トリイソ
ブチルピリジニウム、2−tert−ブチルピリジニウ
ム、3−tert−ブチルピリジニウム、4−tert
−ブチルピリジニウム、2,3−ジ−tert−ブチル
ピリジニウム、2,4−ジ−tert−ブチルピリジニ
ウム、2,5−ジ−tert−ブチルピリジニウム、
2,6−ジ−tert−ブチルピリジニウム、2,4,
6−トリ−tert−ブチルピリジニウム、2,6−ジ
−tert−ブチル−4−メチルピリジニウム、2−フ
ェニルピリジニウム、3−フェニルピリジニウム、4−
フェニルブチルピリジニウム、2,3−ジフェニルピリ
ジニウム、2,4−ジフェニルピリジニウム、2,5−
ジフェニルピリジニウム、2,6−ジフェニルピリジニ
ウム、2,4,6−トリフェニルピリジニウム等が挙げ
られる。
【0036】本発明で使用される上記一般式[1]で表
される遷移金属化合物を以下に示すが、本発明はこれら
に限定されるものではない。例えば、上記一般式[1]
で表される遷移金属化合物における部分構造(AY)と
して2置換メチレン基を有する(ケトイミド)遷移金属化
合物が挙げられる。そして、この2置換メチレン基を有
する(ケトイミド)遷移金属化合物は、例えばJ.Che
m.Soc.Dalton trans.,p.377
−383(1986)などに記載の方法により製造する
ことができる。
【0037】上記の(ケトイミド)遷移金属化合物として
は、例えば、トリクロロ(ジメチルケトイミド)チタニ
ウム、トリクロロ(エチルメチルケトイミド)チタニウ
ム、トリクロロ(ジエチルケトイミド)チタニウム、ト
リクロロ(ジ−n−プロピルケトイミド)チタニウム、
トリクロロ(ジイソプロピルケトイミド)チタニウム、
トリクロロ(ジ−n−ブチルケトイミド)チタニウム、
トリクロロ(ジイソブチルケトイミド)チタニウム、ト
リクロロ[(n−ブチル)(tert−ブチル)ケトイミ
ド]チタニウム、トリクロロ[ジ(tert−ブチル)ケ
トイミド]チタニウム、トリクロロ(ジフェニルケトイ
ミド)チタニウム、トリクロロ(メチルフェニルケトイ
ミド)チタニウム、トリクロロ(エチルフェニルケトイ
ミド)チタニウム、トリクロロ(n−ブチルフェニルケ
トイミド)チタニウム、トリクロロ(tert−ブチル
フェニルケトイミド)チタニウム、トリクロロ[ビス
(ジメチルアミノ)ケトイミド]チタニウム、トリクロ
ロ[ビス(ジエチルアミノ)ケトイミド]チタニウム、ト
リクロロ[ビス(ジイソプロピルアミノ)ケトイミド]チ
タニウム、トリクロロ[ビス(ジ−n−ブチルアミノ)
ケトイミド]チタニウム、トリクロロ[ビス(ジ−ter
t−ブチルアミノ)ケトイミド]チタニウム、トリクロ
ロ[ビス(ジフェニルアミノ)ケトイミド]チタニウム、
トリクロロ[ビス(メチルフェニルアミノ)ケトイミド]
チタニウム、トリクロロ[ビス(トリメチルシリル)ケ
トイミド]チタニウム、トリクロロ[ビス(トリフェニル
シリル)ケトイミド]チタニウムなどや、これらの化合
物のチタニウムをジルコニウムまたはハフニウムに変更
した化合物、トリクロロをトリブロモ、トリヨード、
(ブタジエン)クロロ、クロロ(ペンタジエン)、クロ
ロ(イソプレン)、クロロ(1,3−ヘキサジエン)、
クロロ(2,4−ヘキサジエン)、(2,3−ジメチル
ブタジエン)クロロ、クロロ(1,3−ヘプタジエ
ン)、クロロ(2,4―ヘプタジエン)、クロロ(2,
3−ジメチル−1,3−ペンタジエン)、クロロ(1,
3−オクタジエン)、クロロ(2,4−オクタジエ
ン)、クロロ(3,5−オクタジエン)、クロロ(3,
4−ジメチル−2,4−ヘキサジエン)、クロロ(5,
5−ジメチル−1,3−ヘキサジエン)、クロロ(2,
2,7,7−テトラメチル−3,5−オクタジエン)、
クロロ(2,4,5,7−テトラメチル−3,5−オク
タジエン)、クロロ(1−フェニルブタジエン)、クロ
ロ(2−フェニルブタジエン)、クロロ(1,4−ジフ
ェニルブタジエン)、クロロ(2,3−ジフェニルブタ
ジエン)に変更した化合物といった遷移金属化合物が挙
げられる。
【0038】また、ビス(ジメチルケトイミド)ジクロ
ロチタニウム、ビス(エチルメチルケトイミド)ジクロ
ロチタニウム、ビス(ジエチルケトイミド)ジクロロチ
タニウム、ビス(ジ−n−プロピルケトイミド)ジクロ
ロチタニウム、ビス(ジイソプロピルケトイミド)ジク
ロロチタニウム、ビス(ジ−n−ブチルケトイミド)ジ
クロロチタニウム、ビス(ジイソブチルケトイミド)ジ
クロロチタニウム、ビス[(n−ブチル)(tert−ブ
チル)ケトイミド]ジクロロチタニウム、ビス[ジ(te
rt−ブチル)ケトイミド]ジクロロチタニウム、ビス
(ジフェニルケトイミド)ジクロロチタニウム、ビス
(メチルフェニルケトイミド)ジクロロチタニウム、ビ
ス(エチルフェニルケトイミド)ジクロロチタニウム、
ビス(n−ブチルフェニルケトイミド)ジクロロチタニ
ウム、ビス(tert−ブチルフェニルケトイミド)ジ
クロロチタニウム、ビス[ビス(ジメチルアミノ)ケト
イミド]ジクロロチタニウム、ビス[ビス(ジエチルアミ
ノ)ケトイミド]ジクロロチタニウム、ビス[ビス(ジイ
ソプロピルアミノ)ケトイミド]ジクロロチタニウム、
ビス[ビス(ジ−n−ブチルアミノ)ケトイミド]ジクロ
ロチタニウム、ビス[ビス(ジ−tert−ブチルアミ
ノ)ケトイミド]ジクロロチタニウム、ビス[ビス(ジフ
ェニルアミノ)ケトイミド]ジクロロチタニウム、ビス
[ビス(メチルフェニルアミノ)ケトイミド]ジクロロチ
タニウム、ビス[ビス(トリメチルシリル)ケトイミド]
ジクロロチタニウム、ビス[ビス(トリフェニルシリ
ル)ケトイミド]ジクロロチタニウム、などや、これら
の化合物のチタニウムをジルコニウムまたはハフニウム
に変更した化合物、ジクロロをジブロモ、ジヨード、ブ
タジエン、ペンタジエン、イソプレン、1,3−ヘキサ
ジエン、2,4−ヘキサジエン、2,3−ジメチルブタ
ジエン、1,3−ヘプタジエン、2,4―ヘプタジエ
ン、2,3−ジメチル−1,3−ペンタジエン、1,3
−オクタジエン、2,4−オクタジエン、3,5−オク
タジエン、3,4−ジメチル−2,4−ヘキサジエン、
5,5−ジメチル−1,3−ヘキサジエン、2,2,
7,7−テトラメチル−3,5−オクタジエン、2,
4,5,7−テトラメチル−3,5−オクタジエン、1
−フェニルブタジエン、2−フェニルブタジエン、1,
4−ジフェニルブタジエン、2,3−ジフェニルブタジ
エン、(クロロ)(メチル)、(ベンジル)(クロ
ロ)、(クロロ)(メトキシ)または(クロロ)(フェ
ノキシ)に変更した化合物といった遷移金属化合物が挙
げられる。
【0039】さらに、ジクロロ(シクロペンタジエニ
ル)(ジメチルケトイミド)チタニウム、ジクロロ(シ
クロペンタジエニル)(エチルメチルケトイミド)チタ
ニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(ジエチル
ケトイミド)チタニウム、ジクロロ(シクロペンタジエ
ニル)(ジ−n−プロピルケトイミド)チタニウム、ト
リクロロ(ジイソプロピルケトイミド)チタニウム、ジ
クロロ(シクロペンタジエニル)(ジ−n−ブチルケト
イミド)チタニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニ
ル)(ジイソブチルケトイミド)チタニウム、ジクロロ
(シクロペンタジエニル)[(n−ブチル)(tert−
ブチル)ケトイミド]チタニウム、ジクロロ(シクロペ
ンタジエニル)[ジ(tert−ブチル)ケトイミド]チ
タニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(ジフェ
ニルケトイミド)チタニウム、ジクロロ(シクロペンタ
ジエニル)(メチルフェニルケトイミド)チタニウム、
ジクロロ(シクロペンタジエニル)(エチルフェニルケ
トイミド)チタニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニ
ル)(n−ブチルフェニルケトイミド)チタニウム、ジ
クロロ(シクロペンタジエニル)(tert−ブチルフ
ェニルケトイミド)チタニウム、ジクロロ(シクロペン
タジエニル)[ビス(ジメチルアミノ)ケトイミド]チタ
ニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)[ビス(ジ
エチルアミノ)ケトイミド]チタニウム、ジクロロ(シ
クロペンタジエニル)[ビス(ジイソプロピルアミノ)
ケトイミド]チタニウム、ジクロロ(シクロペンタジエ
ニル)[ビス(ジ−n−ブチルアミノ)ケトイミド]チタ
ニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)[ビス(ジ
−tert−ブチルアミノ)ケトイミド]チタニウム、
ジクロロ(シクロペンタジエニル)[ビス(ジフェニル
アミノ)ケトイミド]チタニウム、ジクロロ(シクロペ
ンタジエニル)[ビス(メチルフェニルアミノ)ケトイ
ミド]チタニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)
[ビス(トリメチルシリル)ケトイミド]チタニウム、ジ
クロロ(シクロペンタジエニル)[ビス(トリフェニル
シリル)ケトイミド]チタニウム、などや、これらの化
合物のチタニウムをジルコニウムまたはハフニウムに変
更した化合物、シクロペンタジエニルをジメチルシクロ
ペンタジエニル、トリメチルシクロペンタジエニル、テ
トラメチルシクロペンタジエニル、ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル、n−ブチルシクロペンタジエニル、t
ert−ブチルジメチルシリルシクロペンタジエニル、
インデニル、テトラヒドロインデニル、フルオレニルま
たはオクタヒドロフルオレニルに変更した化合物、ジク
ロロをジブロモ、ジヨード、ブタジエン、ペンタジエ
ン、イソプレン、1,3−ヘキサジエン、2,4−ヘキ
サジエン、2,3−ジメチルブタジエン、1,3−ヘプ
タジエン、2,4―ヘプタジエン、2,3−ジメチル−
1,3−ペンタジエン、1,3−オクタジエン、2,4
−オクタジエン、3,5−オクタジエン、3,4−ジメ
チル−2,4−ヘキサジエン、5,5−ジメチル−1,
3−ヘキサジエン、2,2,7,7−テトラメチル−
3,5−オクタジエン、2,4,5,7−テトラメチル
−3,5−オクタジエン、1−フェニルブタジエン、2
−フェニルブタジエン、1,4−ジフェニルブタジエ
ン、2,3−ジフェニルブタジエン、(クロロ)(メチ
ル)、(ベンジル)(クロロ)、(クロロ)(メトキ
シ)または(クロロ)(フェノキシ)に変更した化合物
といった遷移金属化合物が挙げられる。
【0040】上記一般式[1]で表される遷移金属化合
物として、好ましい遷移金属化合物の一つである上記一
般式[1]中の(AY)が上記一般式[3]で表される
遷移金属化合物としては、例えば(ホスフィンイミン)遷
移金属化合物が挙げられる。そして、この(ホスフィン
イミン)遷移金属化合物は、例えばJ.Chem.So
c.Dalton trans.,p.377−383
(1986)やOrganometallics,Vo
l.18,p.2046−2048(1999)などに
記載の方法により製造することができる。
【0041】上記一般式[1]中の(AY)が上記一般
式[3]で表される遷移金属化合物としては、例えば、
トリクロロ(トリメチルホスフィンイミン)チタニウ
ム、トリクロロ(トリエチルホスフィンイミン)チタニ
ウム、トリクロロ(トリ−n−プロピルホスフィンイミ
ン)チタニウム、トリクロロ(トリイソプロピルホスフ
ィンイミン)チタニウム、トリクロロ(トリ−n−ブチ
ルホスフィンイミン)チタニウム、トリクロロ(トリ−
sec−ブチルホスフィンイミン)チタニウム、トリク
ロロ(トリイソブチルホスフィンイミン)チタニウム、
トリクロロ(トリ−tert−ブチルホスフィンイミ
ン)チタニウム、トリクロロ(トリ−n−ペンチルホス
フィンイミン)チタニウム、トリクロロ(トリ−sec
−ペンチルホスフィンイミン)チタニウム、トリクロロ
(トリイソペンチルホスフィンイミン)チタニウム、ト
リクロロ(トリ−tert−ペンチルホスフィンイミ
ン)チタニウム、トリクロロ(トリネオペンチルホスフ
ィンイミン)チタニウム、トリクロロ(トリシクロペン
チルホスフィンイミン)チタニウム、トリクロロ(トリ
−n−ヘキシルホスフィンイミン)チタニウム、トリク
ロロ(トリ−sec−ヘキシルホスフィンイミン)チタ
ニウム、トリクロロ(トリイソヘキシルホスフィンイミ
ン)チタニウム、トリクロロ(トリ−tert−ヘキシ
ルホスフィンイミン)チタニウム、トリクロロ(トリネ
オヘキシルホスフィンイミン)チタニウム、トリクロロ
(トリシクロヘキシルホスフィンイミン)チタニウム、
トリクロロ(トリフェニルホスフィンイミン)チタニウ
ム、トリクロロ(トリトリルホスフィンイミン)チタニ
ウム、トリクロロ〔トリス(トリメチルシリル)ホスフ
ィンイミン〕チタニウム、トリクロロ〔トリス(ブチル
ジメチルシリル)ホスフィンイミン〕チタニウムなど
や、これらの化合物のチタニウムをジルコニウムまたは
ハフニウムに変更した化合物、トリクロロをトリブロ
モ、トリヨード、(ブタジエン)クロロ、クロロ(ペン
タジエン)、クロロ(イソプレン)、クロロ(1,3−
ヘキサジエン)、クロロ(2,4−ヘキサジエン)、
(2,3−ジメチルブタジエン)クロロ、クロロ(1,
3−ヘプタジエン)、クロロ(2,4―ヘプタジエ
ン)、クロロ(2,3−ジメチル−1,3−ペンタジエ
ン)、クロロ(1,3−オクタジエン)、クロロ(2,
4−オクタジエン)、クロロ(3,5−オクタジエ
ン)、クロロ(3,4−ジメチル−2,4−ヘキサジエ
ン)、クロロ(5,5−ジメチル−1,3−ヘキサジエ
ン)、クロロ(2,2,7,7−テトラメチル−3,5
−オクタジエン)、クロロ(2,4,5,7−テトラメ
チル−3,5−オクタジエン)、クロロ(1−フェニル
ブタジエン)、クロロ(2−フェニルブタジエン)、ク
ロロ(1,4−ジフェニルブタジエン)、クロロ(2,
3−ジフェニルブタジエン)に変更した化合物といった
遷移金属化合物が挙げられる。
【0042】また、ジクロロ(シクロペンタジエニル)
(トリメチルホスフィンイミン)チタニウム、ジクロロ
(シクロペンタジエニル)(トリエチルホスフィンイミ
ン)チタニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)
(トリ−n−プロピルホスフィンイミン)チタニウム、
ジクロロ(シクロペンタジエニル)(トリイソプロピル
ホスフィンイミン)チタニウム、ジクロロ(シクロペン
タジエニル)(トリ−n−ブチルホスフィンイミン)チ
タニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(トリ−
sec−ブチルホスフィンイミン)チタニウム、ジクロ
ロ(シクロペンタジエニル)(トリイソブチルホスフィ
ンイミン)チタニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニ
ル)(トリ−tert−ブチルホスフィンイミン)チタ
ニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(トリ−n
−ペンチルホスフィンイミン)チタニウム、ジクロロ
(シクロペンタジエニル)(トリ−sec−ペンチルホ
スフィンイミン)チタニウム、ジクロロ(シクロペンタ
ジエニル)(トリイソペンチルホスフィンイミン)チタ
ニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(トリ−t
ert−ペンチルホスフィンイミン)チタニウム、ジク
ロロ(シクロペンタジエニル)(トリネオペンチルホス
フィンイミン)チタニウム、ジクロロ(シクロペンタジ
エニル)(トリシクロペンチルホスフィンイミン)チタ
ニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(トリ−n
−ヘキシルホスフィンイミン)チタニウム、ジクロロ
(シクロペンタジエニル)(トリ−sec−ヘキシルホ
スフィンイミン)チタニウム、ジクロロ(シクロペンタ
ジエニル)(トリイソヘキシルホスフィンイミン)チタ
ニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(トリ−t
ert−ヘキシルホスフィンイミン)チタニウム、ジク
ロロ(シクロペンタジエニル)(トリネオヘキシルホス
フィンイミン)チタニウム、ジクロロ(シクロペンタジ
エニル)(トリシクロヘキシルホスフィンイミン)チタ
ニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(トリフェ
ニルホスフィンイミン)チタニウム、ジクロロ(シクロ
ペンタジエニル)(トリトリルホスフィンイミン)チタ
ニウム、ジクロロ(シクロペンタジエニル)〔トリス
(トリメチルシリル)ホスフィンイミン〕チタニウム、
ジクロロ(シクロペンタジエニル)〔トリス(ブチルジ
メチルシリル)ホスフィンイミン〕チタニウム、など
や、これらの化合物のチタニウムをジルコニウムまたは
ハフニウムに変更した化合物、シクロペンタジエニルを
ジメチルシクロペンタジエニル、トリメチルシクロペン
タジエニル、テトラメチルシクロペンタジエニル、ペン
タメチルシクロペンタジエニル、n−ブチルシクロペン
タジエニル、tert−ブチルジメチルシリルシクロペ
ンタジエニル、インデニル、テトラヒドロインデニル、
フルオレニルまたはオクタヒドロフルオレニルに変更し
た化合物、ジクロロをジブロモ、ジヨード、ブタジエ
ン、ブタジエン、ペンタジエン、イソプレン、1,3−
ヘキサジエン、2,4−ヘキサジエン、2,3−ジメチ
ルブタジエン、1,3−ヘプタジエン、2,4―ヘプタ
ジエン、2,3−ジメチル−1,3−ペンタジエン、
1,3−オクタジエン、2,4−オクタジエン、3,5
−オクタジエン、3,4−ジメチル−2,4−ヘキサジ
エン、5,5−ジメチル−1,3−ヘキサジエン、2,
2,7,7−テトラメチル−3,5−オクタジエン、
2,4,5,7−テトラメチル−3,5−オクタジエ
ン、1−フェニルブタジエン、2−フェニルブタジエ
ン、1,4−ジフェニルブタジエン、2,3−ジフェニ
ルブタジエン、(クロロ)(メチル)、(ベンジル)
(クロロ)、(クロロ)(メトキシ)または(クロロ)
(フェノキシ)に変更した化合物といった遷移金属化合
物が挙げられる。
【0043】上記一般式[1]で表される遷移金属化合
物として、好ましい遷移金属化合物の一つである上記一
般式[1]中の(AY)が上記一般式[4]で表される
遷移金属化合物としては、例えば部分構造としてM’
(N2)Mを有する遷移金属化合物が挙げられる。部分
構造M’(N2)Mは、例えば以下のような構造であ
る。 そして、この部分構造としてM’(N2)Mを有する遷
移金属化合物は、例えば、Organometalli
cs,Vol.13,p.3764−3766(199
4)などに記載の方法により製造することができる。
【0044】上記一般式[1]中の(AY)が上記一般
式[4]で表される遷移金属化合物としては、例えば
[クロロテトラキス(トリメチルホスフィン)タングス
テン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロ
ロトリス(トリメチルホスフィン)(ピリジン)タング
ステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[ク
ロロテトラキス(トリエチルホスフィン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ
トリス(トリエチルホスフィン)(ピリジン)タングス
テン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロ
ロテトラキス(トリフェニルホスフィン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ
トリス(トリフェニルホスフィン)(ピリジン)タング
ステン](μ2−二窒素)[トリクロロチタン]、[ク
ロロテトラキス(ジメチルフェニルホスフィン)タング
ステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[ク
ロロトリス(ジメチルフェニルホスフィン)(ピリジ
ン)タングステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタ
ン]、[クロロテトラキス(メチルジフェニルホスフィ
ン)タングステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタ
ン]、[クロロトリス(メチルジフェニルホスフィン)
(ピリジン)タングステン](μ2 −二窒素)[トリク
ロロチタン]、[クロロビス{1,2−ビス(ジメチル
ホスフィノ)エタン}タングステン](μ2 −二窒素)
[トリクロロチタン]、[クロロビス{1,2−ビス
(ジエチルホスフィノ)エタン}タングステン](μ2
−二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロビス{1,
2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン}タングステ
ン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ
ビス{1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパ
ン}タングステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタ
ン]、
【0045】[クロロトリス(トリメチルホスフィン)
(2,6−ジメチルピリジン)タングステン](μ2
二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロトリス(トリ
エチルホスフィン)(2,6−ジメチルピリジン)タン
グステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、
[クロロトリス(トリフェニルホスフィン)(2,6−
ジメチルピリジン)タングステン](μ2 −二窒素)
[トリクロロチタン]、[クロロトリス(ジメチルフェ
ニルホスフィン)(2,6−ジメチルピリジン)タング
ステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[ク
ロロトリス(トリメチルホスフィン)(キノリン)タン
グステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、
[クロロトリス(トリエチルホスフィン)(キノリン)
タングステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタ
ン]、[クロロトリス(トリフェニルホスフィン)(キ
ノリン)タングステン](μ2 −二窒素)[トリクロロ
チタン]、[クロロトリス(ジメチルフェニルホスフィ
ン)(キノリン)タングステン](μ2−二窒素)[ト
リクロロチタン]、
【0046】[クロロ(テトラヒドロフラン)トリス
(トリメチルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒
素)[トリクロロチタン]、[クロロ(テトラヒドロフ
ラン)トリス(トリエチルホスフィン)タングステン]
(μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ(テ
トラヒドロフラン)トリス(トリフェニルホスフィン)
タングステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタ
ン]、[クロロ(テトラヒドロフラン)トリス(ジメチ
ルフェニルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒
素)[トリクロロチタン]、
【0047】[クロロ(ジエチルエーテル)トリス(ト
リメチルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[トリクロロチタン]、[クロロ(ジエチルエーテル)
トリス(トリエチルホスフィン)タングステン](μ2
−二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ(ジエチル
エーテル)トリス(トリフェニルホスフィン)タングス
テン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロ
ロ(ジエチルエーテル)トリス(ジメチルフェニルホス
フィン)タングステン](μ2 −二窒素)[トリクロロ
チタン]、
【0048】[クロロ(アセトニトリル)トリス(トリ
メチルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[トリクロロチタン]、[クロロ(アセトニトリル)ト
リス(トリエチルホスフィン)タングステン](μ2
二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ(アセトニト
リル)トリス(トリフェニルホスフィン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ
(アセトニトリル)トリス(ジメチルフェニルホスフィ
ン)タングステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタ
ン]、
【0049】[クロロ(ベンゾニトリル)トリス(トリ
メチルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[トリクロロチタン]、[クロロ(ベンゾニトリル)ト
リス(トリエチルホスフィン)タングステン](μ2
二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ(ベンゾニト
リル)トリス(トリフェニルホスフィン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ
(ベンゾニトリル)トリス(ジメチルフェニルホスフィ
ン)タングステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタ
ン]、
【0050】[クロロ(カルボニル)トリス(トリメチ
ルホスフィン)タングステン](μ2−二窒素)[トリ
クロロチタン]、[クロロ(カルボニル)トリス(トリ
エチルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[トリクロロチタン]、[クロロ(カルボニル)トリス
(トリフェニルホスフィン)タングステン](μ2 −二
窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ(カルボニル)
トリス(ジメチルフェニルホスフィン)タングステン]
(μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、
【0051】[クロロ(ジメトキシエタン)ビス(トリ
メチルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[トリクロロチタン]、[クロロ(ジメトキシエタン)
ビス(トリエチルホスフィン)タングステン](μ2
二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ(ジメトキシ
エタン)ビス(トリフェニルホスフィン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ
(ジメトキシエタン)ビス(ジメチルフェニルホスフィ
ン)タングステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタ
ン]、[クロロ(ジメトキシエタン)ビス(メチルジフ
ェニルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[トリクロロチタン]、[クロロ(ジフェニルホスフィ
ノエタン)(ジメトキシエタン)タングステン](μ2
−二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ(ジフェニ
ルホスフィノプロパン)(ジメトキシエタン)タングス
テン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、
【0052】[クロロ(N,N,N’,N’−テトラメ
チルエチレンジアミン)ビス(トリメチルホスフィン)
タングステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタ
ン]、[クロロ(N,N,N’,N’−テトラメチルエ
チレンジアミン)ビス(トリエチルホスフィン)タング
ステン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[ク
ロロ(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジア
ミン)ビス(トリフェニルホスフィン)タングステン]
(μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ
(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミ
ン)ビス(ジメチルフェニルホスフィン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ
(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミ
ン)ビス(メチルジフェニルホスフィン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ
(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミ
ン)(ジフェニルホスフィノエタン)タングステン]
(μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]、[クロロ
(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミ
ン)(ジフェニルホスフィノプロパン)タングステン]
(μ2 −二窒素)[トリクロロチタン]などや、これら
の化合物のタングステンをモリブデン、クロム、ルテニ
ウム、ロジウムまたはパラジウムに変更した化合物、チ
タンをジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオ
ブ、タンタルまたはスカンジウムに変更した化合物、ク
ロロをフルオロ、ブロモ、ヨード、メチル、ベンジル、
メトキシ、フェノキシ、アジド、シアノまたはイソチオ
シアネートに変更した化合物といった遷移金属化合物が
挙げられる。
【0053】上記一般式[1]中の(AY)が上記一般
式[4]で表される遷移金属化合物としては好ましく
は、上記一般式[4]におけるqが1〜5の整数であ
り、上記一般式[1]中の少なくとも一つのXがシクロ
ペンタジエン形アニオン骨格を有する基である遷移金属
化合物である。かかる好ましい遷移金属化合物の具体例
としては、[クロロテトラキス(トリメチルホスフィ
ン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)チタン]、[クロロトリス(トリメ
チルホスフィン)(ピリジン)タングステン](μ2
二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタ
ン]、[クロロテトラキス(トリエチルホスフィン)タ
ングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペン
タジエニル)チタン]、[クロロトリス(トリエチルホ
スフィン)(ピリジン)タングステン](μ 2 −二窒
素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、
[クロロテトラキス(トリフェニルホスフィン)タング
ステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジ
エニル)チタン]、[クロロトリス(トリフェニルホス
フィン)(ピリジン)タングステン](μ2 −二窒素)
[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロ
ロテトラキス(ジメチルフェニルホスフィン)タングス
テン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエ
ニル)チタン]、[クロロトリス(ジメチルフェニルホ
スフィン)(ピリジン)タングステン](μ2 −二窒
素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、
[クロロテトラキス(メチルジフェニルホスフィン)タ
ングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペン
タジエニル)チタン]、[クロロトリス(メチルジフェ
ニルホスフィン)(ピリジン)タングステン](μ2
二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタ
ン]、[クロロビス{1,2−ビス(ジメチルホスフィ
ノ)エタン}タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロ
ロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロロビス
{1,2−ビス(ジエチルホスフィノ)エタン}タング
ステン](μ 2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジ
エニル)チタン]、[クロロビス{1,2−ビス(ジフ
ェニルホスフィノ)エタン}タングステン](μ2 −二
窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、
[クロロビス{1,3―ビス(ジフェニルホスフィノ)
プロパン}タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ
(シクロペンタジエニル)チタン]、
【0054】[クロロトリス(トリメチルホスフィン)
(2,6−ジメチルピリジン)タングステン](μ2
二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタ
ン]、[クロロトリス(トリエチルホスフィン)(2,
6−ジメチルピリジン)タングステン](μ2 −二窒
素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、
[クロロトリス(トリフェニルホスフィン)(2,6−
ジメチルピリジン)タングステン](μ2 −二窒素)
[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロ
ロトリス(ジメチルフェニルホスフィン)(2,6−ジ
メチルピリジン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジ
クロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、
【0055】[クロロトリス(トリメチルホスフィン)
(キノリン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロ
ロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロロトリス
(トリエチルホスフィン)(キノリン)タングステン]
(μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)
チタン]、[クロロトリス(トリフェニルホスフィン)
(キノリン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロ
ロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロロトリス
(ジメチルフェニルホスフィン)(キノリン)タングス
テン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエ
ニル)チタン]、
【0056】[クロロ(テトラヒドロフラン)トリス
(トリメチルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒
素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、
[クロロ(テトラヒドロフラン)トリス(トリエチルホ
スフィン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ
(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロロ(テトラ
ヒドロフラン)トリス(トリフェニルホスフィン)タン
グステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタ
ジエニル)チタン]、[クロロ(テトラヒドロフラン)
トリス(ジメチルフェニルホスフィン)タングステン]
(μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)
チタン]、
【0057】[クロロ(ジエチルエーテル)トリス(ト
リメチルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロ
ロ(ジエチルエーテル)トリス(トリエチルホスフィ
ン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)チタン]、[クロロ(ジエチルエー
テル)トリス(トリフェニルホスフィン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニ
ル)チタン]、[クロロ(ジエチルエーテル)トリス
(ジメチルフェニルホスフィン)タングステン](μ2
−二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタ
ン]、
【0058】[クロロ(アセトニトリル)トリス(トリ
メチルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロ
ロ(アセトニトリル)トリス(トリエチルホスフィン)
タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペ
ンタジエニル)チタン]、[クロロ(アセトニトリル)
トリス(トリフェニルホスフィン)タングステン](μ
2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタ
ン]、[クロロ(アセトニトリル)トリス(ジメチルフ
ェニルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、
【0059】[クロロ(ベンゾニトリル)トリス(トリ
メチルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロ
ロ(ベンゾニトリル)トリス(トリエチルホスフィン)
タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペ
ンタジエニル)チタン]、[クロロ(ベンゾニトリル)
トリス(トリフェニルホスフィン)タングステン](μ
2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタ
ン]、[クロロ(ベンゾニトリル)トリス(ジメチルフ
ェニルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、
【0060】[クロロ(カルボニル)トリス(トリメチ
ルホスフィン)タングステン](μ2−二窒素)[ジク
ロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロロ(カ
ルボニル)トリス(トリエチルホスフィン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニ
ル)チタン]、[クロロ(カルボニル)トリス(トリフ
ェニルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロ
ロ(カルボニル)トリス(ジメチルフェニルホスフィ
ン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)チタン]、
【0061】[クロロ(ジメトキシエタン)ビス(トリ
メチルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)
[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロ
ロ(ジメトキシエタン)ビス(トリエチルホスフィン)
タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペ
ンタジエニル)チタン]、[クロロ(ジメトキシエタ
ン)ビス(トリフェニルホスフィン)タングステン]
(μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)
チタン]、[クロロ(ジメトキシエタン)ビス(ジメチ
ルフェニルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒
素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、
[クロロ(ジメトキシエタン)ビス(メチルジフェニル
ホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロ
ロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロロ(ジフ
ェニルホスフィノエタン)(ジメトキシエタン)タング
ステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジ
エニル)チタン]、[クロロ(ジフェニルホスフィノプ
ロパン)(ジメトキシエタン)タングステン](μ2
二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタ
ン]、
【0062】[クロロ(N,N,N’,N’−テトラメ
チルエチレンジアミン)ビス(トリメチルホスフィン)
タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペ
ンタジエニル)チタン]、[クロロ(N,N,N’,
N’−テトラメチルエチレンジアミン)ビス(トリエチ
ルホスフィン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジク
ロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、[クロロ
(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミ
ン)ビス(トリフェニルホスフィン)タングステン]
(μ 2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)
チタン]、[クロロ(N,N,N’,N’−テトラメチ
ルエチレンジアミン)ビス(ジメチルフェニルホスフィ
ン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)チタン]、[クロロ(N,N,
N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン)ビス(メ
チルジフェニルホスフィン)タングステン](μ2 −二
窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]、
[クロロ(N,N,N’,N’−テトラメチルエチレン
ジアミン)(ジフェニルホスフィノエタン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニ
ル)チタン]、[クロロ(N,N,N’,N’−テトラ
メチルエチレンジアミン)(ジフェニルホスフィノプロ
パン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シ
クロペンタジエニル)チタン]などや、これらの化合物
のタングステンをモリブデン、クロム、ルテニウム、ロ
ジウムまたはパラジウムに変更した化合物、チタンをジ
ルコニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタ
ルまたはスカンジウムに変更した化合物、ジクロロをジ
フルオロ、ジブロモ、ジヨード、ジメチル、ジベンジ
ル、ジメトキシ、ジフェノキシ、1,3−ブタジエン、
2,4−ヘキサジエン、ジフェニル−1,3−ブタジエ
ン、(クロロ)(メチル)、(ベンジル)(クロロ)、
(クロロ)(メトキシ)または(クロロ)(フェノキ
シ)に変更した化合物、クロロをフルオロ、ブロモ、ヨ
ード、メチル、ベンジル、メトキシ、フェノキシ、アジ
ド、シアノまたはイソチオシアネートに変更した化合
物、シクロペンタジエニルをメチルシクロペンタジエニ
ル、ジメチルシクロペンタジエニル、トリメチルシクロ
ペンタジエニル、テトラメチルシクロペンタジエニル、
ペンタメチルシクロペンタジエニル、n−ブチルシクロ
ペンタジエニル、tert−ブチルジメチルシリルシク
ロペンタジエニル、インデニル、テトラヒドロインデニ
ル、フルオレニルまたはオクタヒドロフルオレニルに変
更した化合物といった遷移金属化合物が挙げられる。
【0063】上記一般式[1]で表される遷移金属化合
物として、好ましい遷移金属化合物の一つである上記一
般式[1]中の(AY)が上記一般式[5]で表される
遷移金属化合物は、例えば、Organometall
ics,Vol.18,p.150−155(199
9)などに記載の方法により製造することができる。
【0064】上記一般式[1]で表される遷移金属化合
物として、好ましい遷移金属化合物の一つである上記一
般式[1]中の(AY)が上記一般式[5]で表される
遷移金属化合物として好ましくは、上記一般式[1]の
mが1〜5の整数であり、少なくとも一つのXがシクロ
ペンタジエン形アニオン骨格を有する基である遷移金属
化合物である。かかる好ましい遷移金属化合物として
は、例えば、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(アミ
ジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニ
ル)(トリメチルアミジノイミド)チタン、ジクロロ
(シクロペンタジエニル)(トリエチルアミジノイミ
ド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(トリ
−n−プロピルアミジノイミド)チタン、ジクロロ(シ
クロペンタジエニル)(トリイソプロピルアミジノイミ
ド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(トリ
−n−ブチルアミジノイミド)チタン、ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)(トリ−sec−ブチルアミジノイ
ミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(ト
リイソブチルアミジノイミド)チタン、ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)(トリ−tert−ブチルアミジノ
イミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)
(トリフェニルアミジノイミド)チタン、
【0065】ジクロロ(シクロペンタジエニル)(ピリ
ジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニ
ル)(2−メチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ
(シクロペンタジエニル)(3−メチルピリジノイミ
ド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(4−
メチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペン
タジエニル)(2,3−ジメチルピリジノイミド)チタ
ン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2,4−ジメ
チルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタ
ジエニル)(2,5−ジメチルピリジノイミド)チタ
ン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2,6−ジメ
チルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタ
ジエニル)(2,4,6−トリメチルピリジノイミド)
チタン、
【0066】ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2−
エチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペン
タジエニル)(3−エチルピリジノイミド)チタン、ジ
クロロ(シクロペンタジエニル)(4−エチルピリジノ
イミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)
(2,3−ジエチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ
(シクロペンタジエニル)(2,4−ジエチルピリジノ
イミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)
(2,5−ジエチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ
(シクロペンタジエニル)(2,6−ジエチルピリジノ
イミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)
(2,4,6−トリエチルピリジノイミド)チタン、
【0067】ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2−
n−プロピルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)(3−n−プロピルピリジノイミ
ド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(4−
n−プロピルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)(2,3−ジ−n−プロピルピリジ
ノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)
(2,4−ジ−n−プロピルピリジノイミド)チタン、
ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2,5−ジ−n−
プロピルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペ
ンタジエニル)(2,6−ジ−n−プロピルピリジノイ
ミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)
(2,4,6−トリ−n−プロピルピリジノイミド)チ
タン、
【0068】ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2−
イソプロピルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)(3−イソプロピルピリジノイミ
ド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(4−
イソプロピルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)(2,3−ジイソプロピルピリジノ
イミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)
(2,4−ジイソプロピルピリジノイミド)チタン、ジ
クロロ(シクロペンタジエニル)(2,5−ジイソプロ
ピルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタ
ジエニル)(2,6−ジイソプロピルピリジノイミド)
チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2,4,
6−トリイソプロピルピリジノイミド)チタン、
【0069】ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2−
n−ブチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロ
ペンタジエニル)(3−n−ブチルピリジノイミド)チ
タン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(4−n−ブ
チルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタ
ジエニル)(2,3−ジ−n−ブチルピリジノイミド)
チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2,4−
ジ−n−ブチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シ
クロペンタジエニル)(2,5−ジ−n−ブチルピリジ
ノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)
(2,6−ジ−n−ブチルピリジノイミド)チタン、ジ
クロロ(シクロペンタジエニル)(2,4,6−トリ−
n−ブチルピリジノイミド)チタン、
【0070】ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2−
sec−ブチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シ
クロペンタジエニル)(3−sec−ブチルピリジノイ
ミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(4
−sec−ブチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ
(シクロペンタジエニル)(2,3−ジ−sec−ブチ
ルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジ
エニル)(2,4−ジ−sec−ブチルピリジノイミ
ド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2,
5−ジ−sec−ブチルピリジノイミド)チタン、ジク
ロロ(シクロペンタジエニル)(2,6−ジ−sec−
ブチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペン
タジエニル)(2,4,6−トリ−sec−ブチルピリ
ジノイミド)チタン、
【0071】ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2−
イソブチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロ
ペンタジエニル)(3−イソブチルピリジノイミド)チ
タン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(4−イソブ
チルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタ
ジエニル)(2,3−ジイソプロピルピリジノイミド)
チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2,4−
ジイソブチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)(2,5−ジイソブチルピリジノイ
ミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)
(2,6−ジイソブチルピリジノイミド)チタン、ジク
ロロ(シクロペンタジエニル)(2,4,6−トリイソ
ブチルピリジノイミド)チタン、
【0072】ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2−
tert−ブチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ
(シクロペンタジエニル)(3−tert−ブチルピリ
ジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニ
ル)(4−tert−ブチルピリジノイミド)チタン、
ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2,3−ジ−te
rt−ブチルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)(2,4−ジ−tert−ブチルピ
リジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニ
ル)(2,5−ジ−tert−ブチルピリジノイミド)
チタン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2,6−
ジ−tert−ブチルピリジノイミド)チタン、ジクロ
ロ(シクロペンタジエニル)(2,4,6−トリ−te
rt−ブチルピリジノイミド)チタン、
【0073】ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2−
フェニルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペ
ンタジエニル)(3−フェニルピリジノイミド)チタ
ン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(4−フェニル
ピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジエ
ニル)(2,3−ジフェニルピリジノイミド)チタン、
ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2,4−ジフェニ
ルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペンタジ
エニル)(2,5−ジフェニルピリジノイミド)チタ
ン、ジクロロ(シクロペンタジエニル)(2,6−ジフ
ェニルピリジノイミド)チタン、ジクロロ(シクロペン
タジエニル)(2,4,6−トリフェニルピリジノイミ
ド)チタン、などや、これらの化合物のチタンをジルコ
ニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブまたはタンタ
ルに変更した化合物、ジクロロをジフルオロ、ジブロ
モ、ジヨード、ジメチル、ジベンジル、ジメトキシ、ジ
フェノキシ、1,3−ブタジエン、2,4−ヘキサジエ
ン、ジフェニル−1,3−ブタジエン、(クロロ)(メチ
ル)、(ベンジル)(クロロ)、(クロロ)(メトキシ)または
(クロロ)(フェノキシ)に変更した化合物、シクロペンタ
ジエニルをメチルシクロペンタジエニル、ジメチルシク
ロペンタジエニル、トリメチルシクロペンタジエニル、
テトラメチルシクロペンタジエニル、ペンタメチルシク
ロペンタジエニル、n−ブチルシクロペンタジエニル、
tert−ブチルジメチルシリルシクロペンタジエニ
ル、インデニル、テトラヒドロインデニル、フルオレニ
ルまたはオクタヒドロフルオレニルに変更した化合物と
いった遷移金属化合物が挙げられる。
【0074】(B)有機アルミニウム化合物 本発明で使用される有機アルミニウム化合物は、上記一
般式[2] EaAlZ3-aで表される有機アルミニウム
化合物であり、Eは炭化水素基であり、全てのEは同じ
であっても異なっていても良く、Zは水素原子またはハ
ロゲン原子を表し、全てのZは同じであっても異なって
いても良い。aは0<a≦3を満足する数である。本発
明で使用される有機アルミニウム化合物は、1種のみを
使用してもよく、少なくとも2種を併用してもよい。
【0075】置換基Eで表される炭化水素基としては、
炭素数1〜8の炭化水素基が好ましく、アルキル基がよ
り好ましい。アルキル基としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、
イソブチル基、ヘキシル基、オクチル基等を例示するこ
とができ、好ましくはメチル基、n−ブチル基、イソブ
チル基またはオクチル基である。
【0076】置換基Zにおけるハロゲン原子としては、
フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を例示
することができ、好ましくは塩素原子である。
【0077】一般式 EaAlZ3-aで示される有機アル
ミニウム化合物の具体例としては、トリメチルアルミニ
ウム、トリエチルアルミニウム、トリ−n−プロピルア
ルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、トリ−n
−ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、
トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミニウム
等のトリアルキルアルミニウム;ジメチルアルミニウム
クロライド、ジエチルアルミニウムクロライド、ジプロ
ピルアルミニウムクロライド、ジイソブチルアルミニウ
ムクロライド、ジヘキシルアルミニウムクロライド等の
ジアルキルアルミニウムクロライド;メチルアルミニウ
ムジクロライド、エチルアルミニウムジクロライド、プ
ロピルアルミニウムジクロライド、イソブチルアルミニ
ウムジクロライド、ヘキシルアルミニウムジクロライド
等のアルキルアルミニウムジクロライド;ジメチルアル
ミニウムハイドライド、ジエチルアルミニウムハイドラ
イド、ジプロピルアルミニウムハイドライド、ジイソブ
チルアルミニウムハイドライド、ジヘキシルアルミニウ
ムハイドライド等のジアルキルアルミニウムハイドライ
ド等を例示することができる。
【0078】好ましくは、トリアルキルアルミニウムで
あり、より好ましくは、トリ−n−ブチルアルミニウ
ム、トリイソブチルアルミニウム、またはトリ−n−オ
クチルアルミニウムである。
【0079】上記の遷移金属化合物と共触媒である有機
アルミニウム化合物とを接触させて得られる付加重合用
触媒を製造する際の接触は、遷移金属化合物と有機アル
ミニウム化合物とが接触し、触媒が形成されるならどの
ような手段によってもよく、あらかじめ溶媒で希釈して
もしくは希釈せずに遷移金属化合物と有機アルミニウム
化合物とを混合して接触させる方法や、別々に重合槽に
供給して重合槽の中で接触させる方法を採ることができ
る。ここで、有機アルミニウム化合物は複数種の有機ア
ルミニウム化合物を組み合わせて使用する場合がある
が、上記の遷移金属化合物と複数種の有機アルミニウム
化合物のうちの一部をあらかじめ混合して使用してもよ
いし、別々に重合槽に供給して使用してもよいのは言う
までもない。
【0080】上記の遷移金属化合物と有機アルミニウム
化合物の各成分の使用量は通常、有機アルミニウム化合
物/遷移金属化合物のモル比が0.1〜10000で、
好ましくは5〜2000の範囲にあるように、各成分を
用いることが望ましい。
【0081】各成分を溶液状態または溶媒に懸濁もしく
はスラリー化した状態で用いる場合の濃度は、重合反応
器に各成分を供給する装置の性能などの条件により、適
宜選択されるが、一般に、遷移金属化合物の濃度が、通
常0.001〜200mmol/Lで、より好ましく
は、0.001〜100mmol/L、さらに好ましく
は、0.05〜50mmol/Lの範囲にあるように遷
移金属化合物を用いることが望ましく、有機アルミニウ
ム化合物の濃度が、Al原子換算で、通常0.01〜5
000mmol/Lで、より好ましくは、0.1〜25
00mmol/L、さらに好ましくは、0.1〜200
0mmol/Lの範囲にあるように有機アルミニウム化
合物を用いることが望ましい。
【0082】本発明の付加重合体の製造方法は種々の付
加重合性不飽和モノマーの重合に適用できるが、中でも
オレフィンおよび/またはアルケニル芳香族炭化水素の
重合体の製造方法として好適である。ここでいうオレフ
ィンとしては、炭素原子数2〜20個からなるオレフィ
ン類、特にエチレン、炭素原子数3〜20のα−オレフ
ィン、炭素原子数4〜20のジオレフィン類等を用いる
ことができ、同時に2種類以上のオレフィンを用いるこ
ともできる。オレフィンの具体例としては、エチレン、
プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デ
セン等の直鎖状オレフィン類、3−メチル−1−ブテ
ン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペン
テン、5−メチル−1−ヘキセン等の分岐オレフィン
類、ビニルシクロヘキサン等が例示されるが、本発明は
上記化合物に限定されるべきものではない。共重合を行
う時のモノマーの組み合わせの具体例としては、エチレ
ンとプロピレン、エチレンと1−ブテン、エチレンと1
−ヘキセン、エチレンと1−オクテン、プロピレンと1
−ブテン等が例示されるが、本発明はこれらの組み合わ
せに限定されるべきものではない。
【0083】また前記アルケニル芳香族炭化水素として
は、炭素原子数6〜25の芳香族炭化水素基を有するア
ルケニル芳香族炭化水素が好ましく、かかる芳香族炭化
水素基の具体例としては、フェニル基、トリル基、キシ
リル基、tert−ブチルフェニル基、ビニルフェニル
基、ナフチル基、フェナントリル基、アントラセニル基
等を挙げることができる。かかる芳香族炭化水素基とし
て好ましくは、フェニル基、トリル基、キシリル基、t
ert−ブチルフェニル基、ビニルフェニル基またはナ
フチル基である。かかるアルケニル芳香族炭化水素の具
体例としては、p−メチルスチレン、m−メチルスチレ
ン、o−メチルスチレン、 p−エチルスチレン、m−
エチルスチレン、o−エチルスチレン、2,4−ジメチ
ルスチレン、2,5−ジメチルスチレン、3,4−ジメ
チルスチレン、3,5−ジメチルスチレン、3−メチル
−5−エチルスチレン、p−tert−ブチルスチレ
ン、p−sec−ブチルスチレンなどのアルキルスチレ
ン;スチレン、2−フェニルプロピレン、2−フェニル
ブテン等のアルケニルベンゼン;1−ビニルナフタレン
等のビニルナフタレン等を挙げることができる。中でも
アルケニル芳香族炭化水素として好ましくは、スチレ
ン、p−メチルスチレン、m−メチルスチレン、o−メ
チルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、2−フ
ェニルプロピレンおよび、または1−ビニルナフタレン
であり、特に好ましくはスチレンである。
【0084】本発明の付加重合体の製造方法は、前記の
オレフィンと前記のアルケニル芳香族炭化水素との共重
合体の製造方法としても好適であり、その時のモノマー
の組み合わせとしてはエチレンとスチレン、プロピレン
とスチレン、エチレンとプロピレンとスチレンといった
組み合わせが挙げられ、中でもエチレンとスチレンとの
共重合体の製造方法として好適である。
【0085】本発明の付加重合体の製造方法は特に、エ
チレンと炭素原子数3〜8のα−オレフィンとの共重合
体、中でも特に直鎖状低密度ポリエチレンの製造方法と
して好適である。
【0086】重合方法も、特に限定されるべきものでは
ないが、例えば、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン
等の芳香族炭化水素、またはメチレンジクロライド等の
ハロゲン化炭化水素を溶媒として用いる溶媒重合、また
はスラリー重合、ガス状のモノマー中での気相重合等が
可能であり、また、連続重合、回分式重合のどちらでも
可能である。
【0087】重合温度は通常、−50℃〜200℃の範
囲を取り得るが、特に、−20℃〜100℃の範囲が好
ましく、重合圧力は通常、常圧〜6MPaが好ましい。
重合時間は、一般的に、目的とするポリマーの種類、反
応装置により適宜決定されるが通常、1分間〜20時間
の範囲を取ることができる。また、本発明の製造方法に
は共重合体の分子量を調節するために水素等の連鎖移動
剤を添加することもできる。
【0088】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定される
ものではない。
【0089】実施例における重合体の性質は、下記の方
法によって測定した。 (1)極限粘度[η]:ウベローデ型粘度計を用い、1
35℃でテトラリン溶液中で測定した。
【0090】(2)重量平均分子量(Mw)、数平均分
子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn)ゲルパーミエ
ーションクロマトグラフィー(GPC)により、下記の
条件で測定した。また、検量線は標準ポリスチレンを用
いて作成した。分子量分布は重量平均分子量(Mw)と
数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)で評価し
た。 機種 ミリポアウオーターズ社製 150CV型 カラム Shodex M/S 80 測定温度 145℃、溶媒 オルトジクロロベンゼン、 サンプル濃度 5mg/8ml
【0091】(3)エチレンとα−オレフィンとの共重
合体におけるα−オレフィンから誘導される繰り返し構
造単位の含有量:赤外分光光度計(日本分光工業社製
IR−810)を用いて、エチレンとα−オレフィンの
特性吸収より求め、1000炭素当たりの短鎖分岐数
(SCB)として表した。
【0092】(4)重合体の融点 セイコーSSC−5200を用いて、下記の条件により
求めた。 昇温: 40℃から150℃(10℃/分)、5分間保
持 冷却:150℃から 10℃(5℃/分)、10分間保
持 測定: 10℃から160℃(5℃/分)
【0093】[実施例1(1)]・・・[クロロテトラ
キス(ジメチルフェニルホスフィン)タングステン]
(μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)
チタン](下記式(化1))の合成;cis−ビス(二
窒素)テトラキス(ジメチルフェニルホスフィン)タン
グステン 225.2mg(0.284mmol)とト
リクロロ(シクロペンタジエニル)チタン 62.2m
g(0.284mmol)とを室温下においてベンゼン
5mlに溶解させたところ、溶液からはガスの発生が
確認され、橙色から濃緑色に変化した。該溶液を8時間
攪拌した後、溶媒を留去し、濃緑色固体を得た。該濃緑
色固体から塩化メチレンで抽出を行い、得られた抽出物
を塩化メチレン/エーテル混合溶媒を用いて再結晶する
事により黒色結晶を196.0mg得た。収率70%。
また、錯体の構造はM.Hidai, et al., Organometallic
s, 20, 188(2001)に記載の単結晶X線構造解析から解る
とおり、N−N−Tiのなす結合角は168.8°であ
った。(化1) 1H NMR (CDCl3) δ: 1.63 (s, 24H, PMe),6.44 (s, 5H,
Cp), 7.27-7.46 (m, 20H, Ph);31 P{1H} NMR (CDCl3) δ: -24.5 (s with 183W satelli
tes, JWP = 277 Hz);IR (KBr) 1408 (m) cm-1. Anal. Calcd for C37H49Cl3N2P4TiW: C, 45.17; H, 5.0
2; N, 2.85. Found: C,45.50; H, 5.29; N,2.70
【0094】[実施例1(2)]・・・[クロロビス
(ジフェニルホスフィノエタン)タングステン](μ2
−二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタ
ン](ジエチルエーテル)(ジクロロメタン)(下記式
(化2))の合成;trans−ビス(二窒素)ビス
(ジフェニルホスフィノエタン)タングステン 19
8.0mg(0.191mmol)とトリクロロ(シク
ロペンタジエニル)チタン 41.9mg(0.191
mmol)とを室温下においてテトラヒドロフラン 5
mlに溶解させたところ、溶液からはガスの発生が確認
され、橙色から濃緑色に変化した。該溶液を8時間攪拌
した後、溶媒を留去し、濃緑色固体を得た。該濃緑色固
体から塩化メチレンで抽出を行い、得られた抽出物を塩
化メチレン/エーテル混合溶媒を用いて再結晶する事に
より黒色結晶を166.2mg得た。収率63%。(化
2) 1H NMR (CDCl3) δ: 1.21 (s, 6H, J=6.8Hz, Me of eth
er),2.46, 2.89 (br, 4H, each, CH2 of dppe), 3.48
(q, 4H, J=7.3Hz, CH2 of ether), 5.29 (s, 2H,CH2C
l2), 5.70 (s, 5H, Cp), 6.66-7.67 (m, 40H, Ph);31 P{1H} NMR (CDCl3) δ: 36.0 (s with 183W satellit
es, JWP = 284 Hz);IR (KBr) 1412 (m) cm-1. Anal. Calcd for C63H65Cl5N2OP4TiW: C, 53.69; H, 4.
72; N, 2.02. Found: C, 53.49; H, 4.60; N,2.19
【0095】[実施例1(3)]・・・[クロロビス
(ジエチルホスフィノエタン)タングステン](μ2
二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニル)チタン]
(下記式(化3))の合成;trans−ビス(二窒
素)ビス(ジエチルホスフィノエタン)タングステン3
26mg(0.50mmol)とジクロロ(シクロペン
タジエニル)チタン110mg(0.50mmol)と
を室温下においてテトラヒドロフラン 7.5mlに溶
解させ、21時間攪拌した。得られた紫黒色溶液から溶
媒を留去しジクロロメタン 8mlで抽出した後、得ら
れた抽出液を1.5mlまで濃縮した。これにゆっくり
とヘキサン 8.5mlを加える事により黒色結晶を3
20mg得た。収率76%。(化3) 1H NMR (CDCl3) δ: 6.17 (s, 5H, C5H5), 2.18-1.76
(m, 24H,PCH2), 1.29-1.13 (m, 24H, PCH2CH3);31 P{1H} NMR (CDCl3) δ: 30.99 (s with 183W satell
ites, J(PW) = 270 Hz);IR (KBr) 1406.3(s) cm-1. Anal. Calcd for C25H53Cl3N2P4TiW: C, 35.59; H, 6.3
3; N, 3.32. Found: C,35.50; H, 6.44; N, 3.50.
【0096】[実施例1(4)]・・・[クロロビス
(ジエチルホスフィノエタン)タングステン](μ2
二窒素)[ジクロロ(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)チタン](下記式(化4))の合成;trans−
ビス(二窒素)ビス(ジエチルホスフィノエタン)タン
グステン0.50g(0.77mmol)とジクロロ
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタン 0.2
2g(0.76mmol)とを室温下においてテトラヒ
ドロフラン 15mlに溶解させ、15時間攪拌した。
この時赤色溶液からは、ガスの発生に伴う気泡があが
り、さらに濃緑色懸濁液へと変化した。この懸濁液から
溶媒を留去しジクロロメタン 10mlで抽出した後、
得られた抽出液を濃縮し、これにゆっくりとジエチルエ
ーテルを加えて再結晶する事により暗緑色結晶を0.4
8g得た。収率68%。また、錯体の構造を単結晶X線
構造解析により決定した。この結果を図2に示した。N
−N−Tiのなす結合角は167°であった。 (化4) 1H NMR (CDCl3) δ: 2.22-1.70 (m, 24H,PCH2), 1.97
(s, 15H, Cp-CH3), 1.30-1.10 (m, 24H, PCH2CH3); IR
(KBr) 1406.5(s) cm-1.
【0097】[実施例1(5)]・・・[クロロビス
(ジエチルホスフィノエタン)タングステン](μ2
二窒素)[ジクロロ(インデニル)チタン](下記式
(化5))の合成;trans−ビス(二窒素)ビス
(ジエチルホスフィノエタン)タングステン0.252
g(0.387mmol)とジクロロ(インデニル)チ
タン 0.105g(0.390mmol)とを室温下
においてテトラヒドロフラン 10mlに溶解させ、2
2時間攪拌した。この時赤色溶液からは、ガスの発生に
伴う気泡があがり、さらに濃緑色懸濁液へと変化した。
この懸濁液から溶媒を留去しジクロロメタン 9mlで
抽出した後、得られた抽出液を濃縮し、これにゆっくり
とジエチルエーテルを加えて再結晶する事により暗緑色
結晶を0.25g得た。収率72%。(化5) 1H NMR (CDCl3) δ: 7.34(s, 2H, Ind), 6.98(s, 2H,
Ind), 6.62(s, 1H, Ind), 6.17(s, 2H, Ind), 2.18-1.6
0(m, 24H, P-CH2), 1.26-1.03(m, 24H, CH3-CH2).
【0098】[実施例1(6)]・・・[クロロビス
(ジフェニルホスフィノエタン)タングステン](μ2
−二窒素)[ジクロロ(ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル)チタン](下記式(化6))の合成;trans
−ビス(二窒素)ビス(ジフェニルホスフィノエタン)
タングステン 480mg(0.46mmol)とトリ
クロロ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)チタン
140mg(0.48mmol)とを室温下においてテ
トラヒドロフラン 25mlに溶解させたところ、溶液
からはガスの発生が確認され、赤色から濃緑色に変化し
た。該溶液を18時間攪拌した後、溶媒を留去し、濃緑
色固体を得た。該濃緑色固体から塩化メチレンで抽出を
行い、得られた抽出物を塩化メチレン/エーテル混合溶
媒を用いて再結晶する事により濃緑色微結晶を490m
g得た。収率82%。(化6) 1H NMR (CDCl3) δ: 1.72 (s, 15H, Cp-CH3),2.36, 2.8
7 (m, 4H, each, CH2 ofdppe), 6.57 (m, 8H, Ph), 6.8
9 (t, 8H, Ph), 7.09 (t, 4H, Ph), 7.38 (t, 4H, Ph),
7.45 (t, 8H, Ph), 7.76 (m, 8H, Ph);31 P{1H} NMR (CDCl3) δ: 38.7 (s with 183W satellit
es, JWP = 287 Hz);IR (KBr) 1409 (m) cm-1. Anal. Calcd for C63H65Cl5N2OP4TiW: C, 57.36; H, 4.
89; N, 2.16. Found: C, 57.06; H, 5.16; N,2.17
【0099】[実施例1(7)]・・・[ビス(ジフェ
ニルホスフィノエタン)(イソチオシアニド)タングス
テン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエ
ニル)チタン](3・ジクロロメタン)(下記式(化
7))の合成;(テトラ−n−ブチルアンモニウム) [t
rans−(二窒素)ビス(ジフェニルホスフィノエタ
ン)タングステン] 109.7mg(0.084mm
ol)とトリクロロ(シクロペンタジエニル)チタン
18.4mg(0.084mmol)とを室温下におい
てベンゼン 3mlに溶解し17時間攪拌した後、溶媒
を留去することにより緑色固体を得た。該緑色固体から
塩化メチレンで抽出を行い、得られた抽出物を塩化メチ
レン/エーテル混合溶媒を用いて再結晶する事により濃
緑色結晶を68.0mg得た。収率54%。(化7) 1H NMR (CDCl3) δ: 1.72 (s, 15H, Cp-CH3),2.49, 2.8
1 (m, 4H, each, CH2 ofdppe), 5.80 (s, 5H, Cp), 6.5
5 7.63 (m, 40H, Ph);31 P{1H} NMR (CDCl3) δ: 38.2 (s with 183W satellit
es, JWP = 284 Hz);IR (KBr) 1441 (m) cm-1. Anal. Calcd for C63H65Cl5N2OP4TiW: C, 48.67; H, 3.
95; N, 2.79. Found: C, 49.02; H, 3.77; N,2.88.
【0100】[実施例1(8)]・・・[クロロビス
(ジフェニルホスフィノエタン)タングステン](μ2
−二窒素)[ジクロロ(メチルシクロペンタジエニル)
チタン](下記式(化8))の合成;trans−ビス
(二窒素)ビス(ジフェニルホスフィノエタン)タング
ステン 500mg(0.48mmol)とトリクロロ
(メチルシクロペンタジエニル)チタン 110mg
(0.48mmol)とを室温下においてテトラヒドロ
フラン 25mlに溶解させたところ、溶液からはガス
の発生が確認され、橙色から暗茶色に変化した。該溶液
を24時間攪拌した後、溶媒を留去し、黒色固体を得
た。該黒色固体から塩化メチレンで抽出を行い、得られ
た抽出物を塩化メチレン/エーテル混合溶媒を用いて再
結晶する事により黒輝色立方晶を540mg得た。収率
90%。(化8) 1H NMR (toluene-d8) δ: 2.00 (s, 3H, Cp-CH3), 2.3
9, 2.81 (m, 4H, each, CH2 of dppe), 5.27, 5.47 (t,
2H, each, Cp-H), 6.59 (s, 8H, Ph), 6.87 (m,8H, P
h), 7.04 (m, 4H, Ph), 7.30 (m, 12H, Ph), 7.60 (s,
8H, Ph);31 P{1H} NMR (CD2Cl2) δ: 39.9 (s with 183W satelli
tes, JWP = 286 Hz);IR (KBr) 1411 (m) cm-1. Anal. Calcd for C63H65Cl5N2OP4TiW: C, 56.09; H, 4.
46; N, 2.26. Found: C, 56.02; H, 4.56; N,2.21.
【0101】[実施例1(9)]・・・[クロロビス
(ジエチルホスフィノエタン)タングステン](μ2
二窒素)[ジクロロ(メチルシクロペンタジエニル)チ
タン](下記式(化9))の合成;trans−ビス
(二窒素)ビス(ジエチルホスフィノエタン)タングス
テン260mg(0.40mmol)とトリクロロ(メ
チルシクロペンタジエニル)チタン 90mg(0.3
9mmol)とを室温下においてテトラヒドロフラン
15mlに溶解させたところ、溶液からはガスの発生が
確認され、橙色から暗青色に変化した。該溶液を14時
間攪拌した後、溶媒を留去し、黒色固体を得た。該黒色
固体から塩化メチレンで抽出を行い、得られた抽出物を
塩化メチレン/エーテル混合溶媒を用いて再結晶する事
により濃青色針状晶を308mg得た。収率92%。
(化9) 1H NMR (toluene-d8) δ: 0.93, 1.15 (m, 4H, each, C
H2 of depe), 1.68, 1.85 (m, 4H, each, CH2 of dep
e), 1.41, 1.97 (m, 8H, each, CH2 of depe), 2.27
(s, 3H, Cp-CH3), 5.82, 6.01 (t, 2H, each, Cp-H);31 P{1H} NMR (CD2Cl2) δ: 36.0 (s with 183W satelli
tes, JWP = 269 Hz);IR (KBr) 1407 (m) cm-1. Anal. Calcd for C63H65Cl5N2OP4TiW: C, 36.41; H, 6.
46; N, 3.27. Found: C, 36.82; H, 6.69; N,3.21.
【0102】[実施例2(1)]・・・N−トリメチル
シリル−トリ−tert−ブチルホスフィンイミン(下
記式(化10))の合成 窒素雰囲気下、撹拌機および冷却装置を備えた100m
l4つ口フラスコ中で、トリ−tert−ブチルホスフ
ィン44.8g(221mmol)とトリメチルシリル
アジド27.8g(242mmol)を加えた。この溶
液を100℃から120℃に加熱し、1.5時間撹拌し
た。その後、トリメチルシリルアジド6g(52mmo
l)を追加し、さらに125℃から130℃で1時間攪
拌を続けた。この様にして得られた反応液を冷却し、6
0℃で脱水アセトニトリル100mlを加え、室温まで
冷却した。このスラリーにさらに脱水アセトニトリルを
420ml加え、70℃まで加熱し溶液とした。この溶
液を室温まで放冷し、1晩静置することで無色の針状晶
を得た。これをろ別し、さらに脱水アセトニトリル50
mlで洗浄し、乾燥することで無色針状晶としてN−ト
リメチルシリル−トリ−tert−ブチルホスフィンイ
ミンを47.8g(165mmol)得た。収率は、75
%であった。(化10) 1H-NMR(CDCl3): d -0.20(s, 9H), 1.28(d, 27H, J=12H
z)31 P-NMR(CDCl3): d 32.7
【0103】[実施例2(2)]・・・(シクロペンタ
ジエニル)(トリ−tert―ブチルホスフィンイミ
ン)チタンジクロリド(下記式(化11))の合成 窒素雰囲気下、撹拌機を備えた100mlフラスコ中
で、シクロペンタジエニルチタントリクロリド5.08
g(23.1mmol)をトルエン100mlに溶解させ
る。これに(1)で合成したN−トリメチルシリル−ト
リ−tert−ブチルホスフィンイミン7.50g(2
6.0mmol)をトルエン30mlに溶かした溶液を
室温下でゆっくりと加えた。この橙色溶液を室温で1日
攪拌を続ける事により得られた懸濁液を、セライト濾過
し、このろ液を集めて濃縮し冷却晶析することで黄色板
状晶として(シクロペンタジエニル)(トリ−tert
―ブチルホスフィンイミン)チタンジクロリドを6.7
0g(16.8mmol)得た。収率は73%であった。
(化11) 1H-NMR(CDCl3): d 1.54(d, 27H, J=13.9Hz) 6.48(s, 5
H)31 P-NMR(CDCl3): d 48.3
【0104】[実施例2(3)]・・・(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)(トリ−tert―ブチルホス
フィンイミン)チタンジクロリド(下記式(化12))
の合成 窒素雰囲気下、撹拌機を備えた100mlフラスコ中
で、ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリクロ
リド0.91g(3.14mmol)をトルエン30ml
に溶解させる。これに(1)で合成したN−トリメチル
シリル−トリ−tert−ブチルホスフィンイミン1.
00g(3.46mmol)をトルエン15mlに溶か
した溶液を室温下でゆっくりと加えた。この橙色溶液を
室温で1日攪拌し、さらに110℃で1時間加熱するこ
とにより得られた溶液を濃縮し冷却晶析することで黄色
針状晶として(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
(トリ−tert―ブチルホスフィンイミン)チタンジ
クロリドを0.78g(1.66mmol)得た。収率は
53%であった。(化12) 1H-NMR(CDCl3): d 1.52(d, 27H, J=13.5Hz) 2.13(s, 15
H)
【0105】[実施例2(4)]・・・(シクロペンタ
ジエニル)(トリ−tert―ブチルホスフィンイミ
ン)(1,4−ジフェニルブタジエン)チタニウム(下
記式(化13))の合成 窒素雰囲気下、撹拌機を備えた100mlフラスコ中で
上記(2)合成した(シクロペンタジエニル)(トリ−
tert―ブチルホスフィンイミン)チタンジクロリド
1.00g(2.50mmol)と1,4−ジフェニルブ
タジエン0.875g(2.50mmol)をトルエン3
0mlに溶解させた。この黄色溶液に室温下で1.55
モル/リットルのn−ブチルリチウム/n−ヘキサン溶
液を3.4ml滴下した。この溶液を2時間加熱還留し
た後にセライト濾過し、さらに20mlまで濃縮した
後、加熱して暗黒色溶液とした。この溶液を放冷して室
温まで冷却した後さらに、−20℃で1晩静置すること
で暗輝色針状晶を得た。この結晶をろ別しn−ペンタン
5mlで3回洗浄し乾燥させることで、(シクロペンタ
ジエニル)(トリ−tert―ブチルホスフィンイミ
ン)(1,4−ジフェニルブタジエン)チタニウムを暗
輝色針状晶として0.88g(1.65mmol)得
た。収率は、66%であった。(化13) 1H-NMR(C6D6): d 1.14(d, 27H, J=13.2Hz) 4.04(s, 2H)
5.53(s,2H) 6.15(s,5H)6.93-7.59(m, 10H)
【0106】[実施例3(1)]・・・(N−アミノ−
2,6−ジメチルピリジニウム)(ヘキサフルオロホス
フェイト)(下記式(化14))の合成 合成方法はM.Hidai, et al., Organometallics, 18, 15
0(1999)に記載の通りR. Gosl, A. Meuwsen, Organic Sy
nthesis; Wiley: New York, Collect. Vol.5,p43(1973)
に記載のピリジニウム−よう素塩合成法を基にジメチル
ピリジニウム−PF6塩化する方法で行った。
【0107】撹拌機、滴下漏斗および冷却装置を備えた
200mlの4つ口フラスコ中でNH2OSO3H 1
6.17gを92mlの水に溶解させた後、2,6−ル
チジン46.0gを室温でゆっくりと滴下した。この時
反応液は室温から38℃程度まで発熱した。この反応液を
90〜98℃で30分間加熱攪拌した。系中はこの時2
層に分離した。得られた反応混合物を室温まで冷却し炭
酸カリウム 19.76gを添加した。この時ガスが発
生した。この反応液をエバポレーターで濃縮した後、エ
タノール 172mlを加え、次いで析出した固体を濾
過により取り除いた。次にこのろ液に60% HPF6
水溶液を34.8g加えた。これにより反応液温は25
℃から32℃に発熱した。これを−20℃にて1時間静
置した後、析出した固体をろ取した。得られた析出物に
エタノール 1.5リットルを加え、加熱した後、熱濾
過して不溶の不純物を除去し、得られた濾液を室温で3
日間静置する事により無色針状晶を4.00g得た。さ
らに母液を濃縮する事により白色の粉末として11.5
5gを得た。収率は41%であった(化14) 1H-NMR(CD3OD): d 2.77(s, 6H) 4.78(s, 2H) 7.71(d,2
H, J=7.9Hz) 8.06(t,1H,J=7.9Hz)
【0108】[実施例3(2)]・・・(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)(2,6−ジメチルピリジノイ
ミド)チタンジクロリド(下記式(化15))の合成:
グローブボックス中でペンタメチルシクロペンタジエニ
ルチタントリクロリド1.03g(3.55mmol)
と(1)で得たPyridinium塩 1.00g(1.04e
q.)とを100mlの4つ口フラスコに入れ、塩化メ
チレン 50mlに溶解させた。この溶液に室温でエチ
ルジイソプロピルアミンを0.92g(2.00e
q.)加えた。この反応液を室温で3時間攪拌した後、
溶媒を留去した。得られた固体をTHF 70mlに溶
解させ、室温でNaH 0.18g(2.10eq.)
を添加した。添加した時、系中からはガスの発生が見ら
れた。添加した後、50℃にて2時間攪拌し得られた懸
濁液をセライト濾過した。濾液を溶媒留去して得られた
橙色固体を塩化メチレン/n−ヘキサン混合溶媒から再
結晶する事により赤色立方晶を1.00g得た。この結
晶は 1H−NMR測定結果から、上述錯体である事が解
った。収率75%。また、錯体の構造はM.Hidai, et a
l., Organometallics, 18, 150(1999)に記載の単結晶X
線構造解析から解るとおり、N−N−Tiのなす結合角
は165.1°であった。(化15) 1H-NMR(CDCl3):d 7.27(t, J=7.6Hz, 1H), 7.14(d, J=7.
7Hz, 2H), 2.64(s, 6H),1.99(s, 15H)
【0109】[実施例4]内容積0.4リットルの撹拌
機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてn−ヘキサン 200mlを仕込み、反
応器を60℃まで昇温した。昇温後、エチレン圧を0.
6MPaに調節しながらフィードし、系内が安定した
後、トリ−n−オクチルアルミニウムのヘキサン溶液
0.50mmol(アルミニウム原子換算モル数;以降
でも同じ)を投入し、続いて上記の実施例1(1)で合
成した[クロロテトラキス(ジメチルフェニルホスフィ
ン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シク
ロペンタジエニル)チタン]のトリ−n−オクチルアル
ミニウム、ヘキサン溶液を 1.0μmol(チタン原
子換算、アルミニウム原子換算1.0mmol)を投入
した。60℃に温度を調節しながら、60分間重合を行
った。重合の結果、Mw=4.7×105、Mw/Mn
=14.4であるエチレン重合体を、チタニウム原子1
molあたり、1時間当たり、2.1×105 g製造し
た。
【0110】[実施例5]内容積0.4リットルの撹拌
機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてn−ヘキサン 190ml、コモノマー
として1−ヘキセン10mlを仕込み、反応器を60℃
まで昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調
節しながらフィードし、系内が安定した後、トリ−n−
オクチルアルミニウムのヘキサン溶液0.50mmol
を投入し、続いて上記の実施例1(1)で合成した[ク
ロロテトラキス(ジメチルフェニルホスフィン)タング
ステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジ
エニル)チタン]のトリイソブチルアルミニウム、ヘキ
サン溶液を 0.5μmol(チタン原子換算、アルミ
ニウム原子換算0.5mmol)を投入した。60℃に
温度を調節しながら、60分間重合を行った。重合の結
果、SCB=15.5、Mw=1.6×105、Mw/
Mn=5.48であるエチレンと1−ヘキセンとの共重
合体を、チタニウム原子1molあたり、1時間当た
り、5.0×105g製造した。
【0111】[実施例6]内容積0.4リットルの撹拌
機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 200mlを仕込み、反応器
を60℃まで昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6M
Paに調節しながらフィードし、系内が安定した後、ト
リイソブチルアルミニウムのトルエン溶液0.50mm
olを投入し、続いて上記の実施例1(2)で合成した
[クロロビス(1,2−ジフェニルホスフィノエタン)
タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペ
ンタジエニル)チタン]のトリイソブチルアルミニウ
ム、トルエン溶液を 0.5μmol(チタン原子換
算、アルミニウム原子換算0.5mmol)を投入し
た。60℃に温度を調節しながら、60分間重合を行っ
た。重合の結果、Mw=2.8×105、Mw/Mn=
3.07であるエチレン重合体を、チタニウム原子1m
olあたり、1時間当たり、7.6×105 g製造し
た。
【0112】[実施例7]内容積0.4リットルの撹拌
機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブチ
ルアルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投入
し、続いて上記の実施例1(2)で合成した[クロロビ
ス(1,2−ジフェニルホスフィノエタン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジエニ
ル)チタン]のトリイソブチルアルミニウム、トルエン
溶液を 0.5μmol(チタン原子換算、アルミニウ
ム原子換算0.5mmol)を投入した。60℃に温度
を調節しながら、60分間重合を行った。重合の結果、
SCB=17.9、Mw=3.0×105、Mw/Mn
=2.95であるエチレンと1−ヘキセンとの共重合体
を、チタニウム原子1molあたり、1時間当たり、
1.6×106g製造した。
【0113】[実施例8]内容積0.4リットルの撹拌
機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 200mlを仕込み、反応器
を60℃まで昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6M
Paに調節しながらフィードし、系内が安定した後、ト
リイソブチルアルミニウムのトルエン溶液0.30mm
olを投入し、続いて上記の実施例1(3)で合成した
[クロロビス(1,2−ジエチルホスフィノエタン)タ
ングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペン
タジエニル)チタン]のトリイソブチルアルミニウム、
トルエン溶液を 0.2μmol(チタン原子換算、ア
ルミニウム原子換算0.2mmol)を投入した。60
℃に温度を調節しながら、60分間重合を行った。重合
の結果、Mw=2.3×105、Mw/Mn=2.23
であるエチレン重合体を、チタニウム原子1molあた
り、1時間当たり、2.0×106 g製造した。
【0114】[実施例9]内容積0.4リットルの撹拌
機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 200mlを仕込み、反応器
を60℃まで昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6M
Paに調節しながらフィードし、系内が安定した後、ト
リメチルアルミニウムのトルエン溶液0.40mmol
を投入し、続いて上記の実施例1(3)で合成した[ク
ロロビス(1,2−ジエチルホスフィノエタン)タング
ステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタジ
エニル)チタン]のトリイソブチルアルミニウム、トル
エン溶液を 0.1μmol(チタン原子換算、アルミ
ニウム原子換算0.1mmol)を投入した。60℃に
温度を調節しながら、60分間重合を行った。重合の結
果、Mw=3.1×105、Mw/Mn=2.01であ
るエチレン重合体を、チタニウム原子1molあたり、
1時間当たり、3.9×106 g製造した。
【0115】[実施例10]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてヘキサン 200mlを仕込み、反応器
を60℃まで昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6M
Paに調節しながらフィードし、系内が安定した後、ト
リイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液0.50mm
olを投入し、続いて上記の実施例1(4)で合成した
[クロロビス(1,2−ジエチルホスフィノエタン)タ
ングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(ペンタメチ
ルシクロペンタジエニル)チタン]のトリイソブチルア
ルミニウム、ヘキサン溶液を0.01μmol(チタン
原子換算、アルミニウム原子換算0.01mmol)を
投入した。60℃に温度を調節しながら、60分間重合
を行った。重合の結果、Mw=1.9×106、Mw/
Mn=2.87であるエチレン重合体を、チタニウム原
子1molあたり、1時間当たり、1.2×107 g製
造した。
【0116】[実施例11]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてヘキサン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブチ
ルアルミニウムのヘキサン溶液0.50mmolを投入
し、続いて上記の実施例1(4)で合成した[クロロビ
ス(1,2−ジエチルホスフィノエタン)タングステ
ン](μ 2 −二窒素)[ジクロロ(ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル)チタン]のトリイソブチルアルミニウ
ム、ヘキサン溶液を 0.1μmol(チタン原子換
算、アルミニウム原子換算0.1mmol)を投入し
た。60℃に温度を調節しながら、60分間重合を行っ
た。重合の結果、SCB=17.8、Mw=1.2×1
6、Mw/Mn=2.08であるエチレンと1−ヘキ
センとの共重合体を、チタニウム原子1molあたり、
1時間当たり、1.8×107g製造した。
【0117】[実施例12]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてヘキサン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリ−n−ブ
チルアルミニウムのヘキサン溶液0.40mmolを投
入し、続いて上記の実施例1(4)で合成した[クロロ
ビス(1,2−ジエチルホスフィノエタン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル)チタン]のトリ−n−ブチルアルミニ
ウム、ヘキサン溶液を 0.1μmol(チタン原子換
算、アルミニウム原子換算0.1mmol)を投入し
た。60℃に温度を調節しながら、60分間重合を行っ
た。重合の結果、SCB=16.4、Mw=6.8×1
6、Mw/Mn=2.78であるエチレンと1−ヘキ
センとの共重合体を、チタニウム原子1molあたり、
1時間当たり、1.1×107g製造した。
【0118】[実施例13]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 185ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 15mlを仕込み、反応器を180℃
まで昇温した。昇温後、エチレン圧を2.5MPaに調
節しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブ
チルアルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投
入し、続いて上記の実施例1(4)で合成した[クロロ
ビス(1,2−ジエチルホスフィノエタン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル)チタン]のトリイソブチルアルミニウ
ム、トルエン溶液を 1.0μmol(チタン原子換
算、アルミニウム原子換算1.0mmol)を投入し
た。180℃に温度を調節しながら、2分間重合を行っ
た。重合の結果、SCB=12.0、Mw=1.9×1
5、Mw/Mn=2.35であるエチレンと1−ヘキ
センとの共重合体を、チタニウム原子1molあたり、
1時間当たり、3.1×106g製造した。
【0119】[実施例14]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 40ml、プロピレン 80
gを仕込み、反応器を0℃まで冷却した。系内が安定し
た後、トリイソブチルアルミニウムのトルエン溶液0.
50mmolを投入し、続いて上記の実施例1(4)で
合成した[クロロビス(1,2−ジエチルホスフィノエ
タン)タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(ペ
ンタメチルシクロペンタジエニル)チタン]のトリイソ
ブチルアルミニウム、トルエン溶液を 3.0μmol
(チタン原子換算、アルミニウム原子換算3.0mmo
l)を投入した。0℃に温度を調節しながら、60分間
重合を行った。重合の結果、Mw=1.6×106、M
w/Mn=2.61であるプロピレン重合体を、チタニ
ウム原子1molあたり、1時間当たり、5.0×10
4g製造した。
【0120】[実施例15]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブチ
ルアルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投入
し、続いて上記の実施例1(5)で合成した[クロロビ
ス(1,2−ジエチルホスフィノエタン)タングステ
ン](μ 2 −二窒素)[ジクロロ(インデニル)チタ
ン]のトリイソブチルアルミニウム、トルエン溶液を
0.1μmol(チタン原子換算、アルミニウム原子換
算0.1mmol)を投入した。60℃に温度を調節し
ながら、60分間重合を行った。重合の結果、SCB=
15.5、Mw=4.7×105、Mw/Mn=2.7
であるエチレンと1−ヘキセンとの共重合体を、チタニ
ウム原子1molあたり、1時間当たり、2.6×10
6g製造した。
【0121】[実施例16]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてヘキサン 198ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 2mlを仕込み、反応器を60℃まで
昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節し
ながらフィードし、系内が安定した後、トリ−n−ブチ
ルアルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投入
し、続いて上記の実施例1(5)で合成した[クロロビ
ス(1,2−ジエチルホスフィノエタン)タングステ
ン](μ 2 −二窒素)[ジクロロ(インデニル)チタ
ン]のトリ−n−ブチルアルミニウム、トルエン溶液を
0.1μmol(チタン原子換算、アルミニウム原子
換算0.1mmol)を投入した。60℃に温度を調節
しながら、60分間重合を行った。重合の結果、SCB
=12.9、Mw=4.2×105、Mw/Mn=2.
2であるエチレンと1−ヘキセンとの共重合体を、チタ
ニウム原子1molあたり、1時間当たり、1.7×1
7g製造した。
【0122】[実施例17]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 170ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 30mlを仕込み、反応器を180℃
まで昇温した。昇温後、エチレン圧を2.5MPaに調
節しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブ
チルアルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投
入し、続いて上記の実施例1(5)で合成した[クロロ
ビス(1,2−ジエチルホスフィノエタン)タングステ
ン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(インデニル)チタ
ン]のトリイソブチルアルミニウム、トルエン溶液を
1.0μmol(チタン原子換算、アルミニウム原子換
算1.0mmol)を投入した。180℃に温度を調節
しながら、2分間重合を行った。重合の結果、SCB=
12.4、Mw=4.7×105、Mw/Mn=2.3
であるエチレンと1−ヘキセンとの共重合体を、チタニ
ウム原子1molあたり、1時間当たり、1.4×10
7g製造した。
【0123】[実施例18]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてn−ヘキサン 190ml、コモノマー
として1−ヘキセン10mlを仕込み、反応器を60℃
まで昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調
節しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブ
チルアルミニウムのヘキサン溶液0.25mmolを投
入し、続いて上記の実施例1(6)で合成した[クロロ
ビス(ジフェニルホスフィノエタン)タングステン]
(μ2−二窒素)[ジクロロ(ペンタメチルシクロペン
タジエニル)チタン]のトリイソブチルアルミニウム、
ヘキサン溶液を 0.2μmol(チタン原子換算、ア
ルミニウム原子換算0.2mmol)を投入した。60
℃に温度を調節しながら、60分間重合を行った。重合
の結果、SCB=21.7、Mw=1.6×106、M
w/Mn=3.39であるエチレンと1−ヘキセンとの
共重合体を、チタニウム原子1molあたり、1時間当
たり、2.8×106g製造した。
【0124】[実施例19]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリ−n−ブ
チルアルミニウムのトルエン溶液0.25mmolを投
入し、続いて上記の実施例1(6)で合成した[クロロ
ビス(ジフェニルホスフィノエタン)タングステン]
(μ2 −二窒素)[ジクロロ(ペンタメチルシクロペン
タジエニル)チタン]のトリ−n−ブチルアルミニウ
ム、トルエン溶液を 0.2μmol(チタン原子換
算、アルミニウム原子換算0.2mmol)を投入し
た。60℃に温度を調節しながら、60分間重合を行っ
た。重合の結果、SCB=20.0、Mw=2.5×1
6、Mw/Mn=3.31であるエチレンと1−ヘキ
センとの共重合体を、チタニウム原子1molあたり、
1時間当たり、1.8×106g製造した。
【0125】[実施例20]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 200mlを仕込み、反応器
を60℃まで昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6M
Paに調節しながらフィードし、系内が安定した後、ト
リイソブチルアルミニウムのトルエン溶液0.25mm
olを投入し、続いて上記の実施例1(7)で合成した
[ビス(ジフェニルホスフィノエタン)(イソチオシア
ニド)タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シ
クロペンタジエニル)チタン](3・ジクロロメタン)
のトルエン溶液を 0.25μmol(チタン原子換
算)を投入した。60℃に温度を調節しながら、60分
間重合を行った。重合の結果、[η]=11.5であるエ
チレン重合体を、チタニウム原子1molあたり、1時
間当たり、1.1×107g製造した。
【0126】[実施例21]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 170ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 30mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を2.5MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブチ
ルアルミニウムのトルエン溶液0.25mmolを投入
し、続いて上記の実施例1(7)で合成した[ビス(ジ
フェニルホスフィノエタン)(イソチオシアニド)タン
グステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペンタ
ジエニル)チタン](3・ジクロロメタン)のトルエン
溶液を 0.1μmol(チタン原子換算)を投入し
た。60℃に温度を調節しながら、2分間重合を行っ
た。重合の結果、SCB=17.4、[η]=8.23で
あるエチレンと1−ヘキセンとの共重合体を、チタニウ
ム原子1molあたり、1時間当たり、3.8×108
g製造した。
【0127】[実施例22]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 170ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 30mlを仕込み、反応器を180℃
まで昇温した。昇温後、エチレン圧を2.5MPaに調
節しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブ
チルアルミニウムのトルエン溶液0.25mmolを投
入し、続いて上記の実施例1(7)で合成した[ビス
(ジフェニルホスフィノエタン)(イソチオシアニド)
タングステン](μ2 −二窒素)[ジクロロ(シクロペ
ンタジエニル)チタン](3・ジクロロメタン)のトル
エン溶液を 0.1μmol(チタン原子換算)を投入
した。180℃に温度を調節しながら、2分間重合を行
った。重合の結果、SCB=14.6、Mw=1.9×
105、Mw/Mn=2.18であるエチレンと1−ヘ
キセンとの共重合体を、チタニウム原子1molあた
り、1時間当たり、5.6×108g製造した。
【0128】[実施例23]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリメチルア
ルミニウムのトルエン溶液0.25mmolを投入し、
続いて上記の実施例1(8)で合成した[クロロビス
(ジフェニルホスフィノエタン)タングステン](μ2
−二窒素)[ジクロロ(メチルシクロペンタジエニル)
チタン]のトルエン溶液を 0.25μmol(チタン
原子換算)を投入した。60℃に温度を調節しながら、
60分間重合を行った。重合の結果、SCB=16.
1、Mw=2.5×105、Mw/Mn=2.05であ
るエチレンと1−ヘキセンとの共重合体を、チタニウム
原子1molあたり、1時間当たり、3.6×106
製造した。
【0129】[実施例24]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリメチルア
ルミニウムのトルエン溶液0.25mmolを投入し、
続いて上記の実施例1(9)で合成した[クロロビス
(ジエチルホスフィノエタン)タングステン](μ2
二窒素)[ジクロロ(メチルシクロペンタジエニル)チ
タン]のトルエン溶液を 0.50μmol(チタン原
子換算)を投入した。60℃に温度を調節しながら、6
0分間重合を行った。重合の結果、SCB=14.5、
Mw=1.8×105、Mw/Mn=2.27であるエ
チレンと1−ヘキセンとの共重合体を、チタニウム原子
1molあたり、1時間当たり、7.0×106g製造
した。
【0130】[実施例25]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 200mlを仕込み、反応器
を60℃まで昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6M
Paに調節しながらフィードし、系内が安定した後、ト
リイソブチルアルミニウムのトルエン溶液0.50mm
olを投入し、続いて上記の実施例2(2)で合成した
ジクロロ(シクロペンタジエニル)(トリ−tert―
ブチルホスフィンイミン)チタニウム、トルエン溶液を
10μmolを投入した。60℃に温度を調節しなが
ら、60分間重合を行った。重合の結果、Mw=2.7
×105、Mw/Mn=3.99であるエチレン重合体
を、チタニウム原子1molあたり、1時間当たり、
7.3×105 g製造した。
【0131】[実施例26]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブチ
ルアルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投入
し、続いて上記の実施例2(2)で合成したジクロロ
(シクロペンタジエニル)(トリ−tert―ブチルホ
スフィンイミン)チタニウム、トルエン溶液を 10μ
molを投入した。60℃に温度を調節しながら、60
分間重合を行った。重合の結果、SCB=14.6、M
w=3.0×105、Mw/Mn=4.40であるエチ
レンと1−ヘキセンとの共重合体を、チタニウム原子1
molあたり、1時間当たり、5.3×105g製造し
た。
【0132】[実施例27]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 200mlを仕込み、反応器
を60℃まで昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6M
Paに調節しながらフィードし、系内が安定した後、ト
リイソブチルアルミニウムのトルエン溶液0.50mm
olを投入し、続いて上記の実施例2(3)で合成した
ジクロロ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(トリ
−tert―ブチルホスフィンイミン)チタニウム、ト
ルエン溶液を 5.0μmolを投入した。60℃に温
度を調節しながら、10分間重合を行った。重合の結
果、Mw=6.4×105、Mw/Mn=3.00であ
るエチレン重合体を、チタニウム原子1molあたり、
1時間当たり、6.4×106 g製造した。
【0133】[実施例28]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリメチルア
ルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投入し、
続いて上記の実施例2(3)で合成したジクロロ(ペン
タメチルシクロペンタジエニル)(トリ−tert―ブ
チルホスフィンイミン)チタニウム、トルエン溶液を
0.5μmolを投入した。60℃に温度を調節しなが
ら、60分間重合を行った。重合の結果、SCB=1
1.4、Mw=1.8×105、Mw/Mn=2.52
であるエチレンと1−ヘキセンとの共重合体を、チタニ
ウム原子1molあたり、1時間当たり、1.8×10
5g製造した。
【0134】[実施例29]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリエチルア
ルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投入し、
続いて上記の実施例2(3)で合成したジクロロ(ペン
タメチルシクロペンタジエニル)(トリ−tert―ブ
チルホスフィンイミン)チタニウム、トルエン溶液を
0.5μmolを投入した。60℃に温度を調節しなが
ら、60分間重合を行った。重合の結果、SCB=9.
8、Mw=1.4×105、Mw/Mn=4.53であ
るエチレンと1−ヘキセンとの共重合体を、チタニウム
原子1molあたり、1時間当たり、1.6×106
製造した。
【0135】[実施例30]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリ−n−ブ
チルアルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投
入し、続いて上記の実施例2(3)で合成したジクロロ
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(トリ−ter
t―ブチルホスフィンイミン)チタニウム、トルエン溶
液を 1.0μmolを投入した。60℃に温度を調節
しながら、60分間重合を行った。重合の結果、SCB
=15.3、Mw=4.1×105、Mw/Mn=2.
93であるエチレンと1−ヘキセンとの共重合体を、チ
タニウム原子1molあたり、1時間当たり、9.7×
106g製造した。
【0136】[実施例31]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブチ
ルアルミニウムのヘキサン溶液0.50mmolを投入
し、続いて上記の実施例2(3)で合成したジクロロ
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(トリ−ter
t―ブチルホスフィンイミン)チタニウム、トルエン溶
液を 5.0μmolを投入した。60℃に温度を調節
しながら、60分間重合を行った。重合の結果、SCB
=13.6、Mw=3.9×105、Mw/Mn=2.
50であるエチレンと1−ヘキセンとの共重合体を、チ
タニウム原子1molあたり、1時間当たり、3.4×
106g製造した。
【0137】[実施例32]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリ−n−オ
クチルアルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを
投入し、続いて上記の実施例2(3)で合成したジクロ
ロ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(トリ−te
rt―ブチルホスフィンイミン)チタニウム、トルエン
溶液を 1.0μmolを投入した。60℃に温度を調
節しながら、60分間重合を行った。重合の結果、SC
B=15.7、Mw=4.5×105、Mw/Mn=
3.01であるエチレンと1−ヘキセンとの共重合体
を、チタニウム原子1molあたり、1時間当たり、
4.6×106g製造した。
【0138】[実施例33]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてヘキサン 200mlを仕込み、反応器
を60℃まで昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6M
Paに調節しながらフィードし、系内が安定した後、ト
リイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液0.50mm
olを投入し、続いて上記の実施例2(3)で合成した
ジクロロ(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(トリ
−tert―ブチルホスフィンイミン)チタニウム、ヘ
キサン溶液を 5.0nmolを投入した。60℃に温
度を調節しながら、10分間重合を行った。重合の結
果、Mw=2.3×106、Mw/Mn=3.49であ
るエチレン重合体を、チタニウム原子1molあたり、
1時間当たり、8.6×108 g製造した。
【0139】[実施例34]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてヘキサン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブチ
ルアルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投入
し、続いて上記の実施例2(3)で合成したジクロロ
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(トリ−ter
t―ブチルホスフィンイミン)チタニウム、トルエン溶
液を 5.0nmolを投入した。60℃に温度を調節
しながら、60分間重合を行った。重合の結果、SCB
=15.4、Mw=1.4×106、Mw/Mn=4.
31であるエチレンと1−ヘキセンとの共重合体を、チ
タニウム原子1molあたり、1時間当たり、4.2×
108g製造した。
【0140】[実施例35]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブチ
ルアルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投入
し、続いて上記の実施例2(4)で合成した(シクロペ
ンタジエニル)(トリ−tert―ブチルホスフィンイ
ミン)(1,4−ジフェニルブタジエン)チタニウム、
トルエン溶液を 0.25μmolを投入した。60℃
に温度を調節しながら、60分間重合を行った。重合の
結果、SCB=17.2、Mw=1.8×106、Mw
/Mn=2.98であるエチレンと1−ヘキセンとの共
重合体を、チタニウム原子1molあたり、1時間当た
り、3.2×106g製造した。
【0141】[実施例36]内容積0.4リットルの撹
拌機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 198ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 2mlを仕込み、反応器を60℃まで
昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節し
ながらフィードし、系内が安定した後、トリ−n−ブチ
ルアルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投入
し、続いて上記の実施例3(3)で合成したジクロロ
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)(2,6−ジメ
チルピリジノイミド)チタニウム、トルエン溶液を
1.0μmolを投入した。60℃に温度を調節しなが
ら、60分間重合を行った。重合の結果、SCB=1
3.9、Mw=9.8×105、Mw/Mn=12.1
であるエチレンと1−ヘキセンとの共重合体を、チタニ
ウム原子1molあたり、1時間当たり、1.7×10
5g製造した。
【0142】[比較例1]内容積0.4リットルの撹拌
機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 200mlを仕込み、反応器
を60℃まで昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6M
Paに調節しながらフィードし、系内が安定した後、ト
リイソブチルアルミニウムのトルエン溶液0.50mm
olを投入し、続いてジメチルシリレン(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)(tert−ブチルアミド)チ
タンジクロリドを 5.0μmolを投入した。60℃
に温度を調節しながら、60分間重合を行った。重合の
結果、Mw=8.3×105、Mw/Mn=7.42で
あるエチレン重合体を、チタニウム原子1molあた
り、1時間当たり、1.0×104 g製造した。
【0143】[比較例2]内容積0.4リットルの撹拌
機付きオートクレーブを真空乾燥してアルゴンで置換
後、溶媒としてトルエン 190ml、コモノマーとし
て1−ヘキセン 10mlを仕込み、反応器を60℃ま
で昇温した。昇温後、エチレン圧を0.6MPaに調節
しながらフィードし、系内が安定した後、トリイソブチ
ルアルミニウムのトルエン溶液0.50mmolを投入
し、続いてジメチルシリレン(ペンタメチルシクロペン
タジエニル)(tert−ブチルアミド)チタンジクロ
リドを5.0μmolを投入した。60℃に温度を調節
しながら、60分間重合を行った。重合の結果、Mw=
1.6×105、Mw/Mn=2.83であるエチレン
と1−ヘキセンとの共重合体を、チタニウム原子1mo
lあたり、1時間当たり、3.4×104g製造した。
【0144】
【発明の効果】以上に詳述したように本発明によれば、
安価な有機アルミニウム化合物を用いる高活性な付加重
合用触媒、およびその付加重合用触媒を用いる効率的な
付加重合体の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の理解を助けるためのフローチ
ャート図である。本フローチャート図は、本発明の実施
態様の代表例であり、本発明は、何らこれに限定される
ものではない。
【図2】図2は、実施例1(4)で得られた化合物の単
結晶のX線構造解析結果である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[1]で表される遷移金属化合
    物と下記一般式[2]で表される有機アルミニウム化合
    物とを接触させて得られることを特徴とする付加重合用
    触媒。 〔(AY)N〕lMXmn [1] (式中、Mは、元素の周期律表の第3〜10族の遷移金
    属原子を表し、Nは窒素原子を表し、YはNと結合する
    第13〜15族の原子を表し、AはYと結合し得る基を
    表し、このAはXと結合してもよい。Xはそれぞれ独立
    に水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル
    基、アリール基、置換シリル基、アルコキシ基、アラル
    キルオキシ基、アリールオキシ基、2置換アミノ基また
    はシクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基を表
    し、Lは孤立電子対またはπ電子によりMと結合する基
    を表す。lは1〜5の整数であり、mおよびnは0〜5
    の整数であり、l、mおよびnはそれぞれ独立であ
    る。) EaAlZ3-a [2] (式中、Eは、炭化水素基であり、全てのEは同じであ
    っても異なっていても良い。Zは水素原子またはハロゲ
    ン原子を表し、全てのZは同じであっても異なっていて
    も良い。aは0<a≦3を満足する数である。)
  2. 【請求項2】一般式[1]で表される遷移金属化合物に
    おけるYNMのなす結合角が110〜180°であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の付加重合用触媒。
  3. 【請求項3】一般式[1]で表される遷移金属化合物の
    Mが、第3〜5族の遷移金属原子であることを特徴とす
    る請求項1または2に記載の付加重合用触媒。
  4. 【請求項4】一般式[1]で表される遷移金属化合物の
    (AY)が下記一般式[3]で表されることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の付加重合用触媒。 (R3P) [3] (式中、Rはそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、ア
    ラルキル基、アリール基、置換シリル基を表し、Pはリ
    ン原子を表す。)
  5. 【請求項5】一般式[1]で表される遷移金属化合物の
    (AY)が下記一般式[4]で表されることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の付加重合用触媒。 (L’qX’pM’N) [4] (式中、M’は、元素の周期律表の第3〜10族の遷移
    金属原子を表し、X’はそれぞれ独立に水素原子、ハロ
    ゲン原子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、置
    換シリル基、アルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリ
    ールオキシ基、2置換アミノ基、アジド基、シアノ基ま
    たはイソチオシアネート基を表し、L’は孤立電子対ま
    たはπ電子によりM’と結合する基を表す。pは1〜5
    の整数であり、qは0〜5の整数であり、pおよびqは
    それぞれ独立である。)
  6. 【請求項6】一般式[1]で表される遷移金属化合物の
    (AY)が下記一般式[5]で表されることを特徴とする
    請求項1〜3のいずれかに記載の付加重合用触媒。 (R’3N) [5] (式中、R’はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原
    子、アルキル基、アラルキル基、アリール基、または置
    換シリル基を表し、また、お互いに環形成してもよく、
    R’3Nが芳香族複素環となっていてもよい。)
  7. 【請求項7】一般式[1]で表される遷移金属化合物に
    おけるmが1〜5の整数であり、少なくとも一つのXが
    シクロペンタジエン形アニオン骨格を有する基であるこ
    とを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の付加重
    合用触媒。
  8. 【請求項8】請求項1〜7のいずれかに記載の付加重合
    用触媒を用いることを特徴とする付加重合体の製造方
    法。
JP2001321713A 2000-11-13 2001-10-19 付加重合用触媒および付加重合体の製造方法 Pending JP2002212213A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001321713A JP2002212213A (ja) 2000-11-13 2001-10-19 付加重合用触媒および付加重合体の製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000344977 2000-11-13
JP2000-344977 2000-11-13
JP2000-349247 2000-11-16
JP2000349247 2000-11-16
JP2001321713A JP2002212213A (ja) 2000-11-13 2001-10-19 付加重合用触媒および付加重合体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002212213A true JP2002212213A (ja) 2002-07-31

Family

ID=27345176

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001321713A Pending JP2002212213A (ja) 2000-11-13 2001-10-19 付加重合用触媒および付加重合体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002212213A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016534165A (ja) * 2013-10-25 2016-11-04 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 超高分子量ポリエチレンの製造
WO2022070959A1 (ja) * 2020-10-02 2022-04-07 ポリプラスチックス株式会社 環状オレフィン共重合体の製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016534165A (ja) * 2013-10-25 2016-11-04 ディーエスエム アイピー アセッツ ビー.ブイ. 超高分子量ポリエチレンの製造
WO2022070959A1 (ja) * 2020-10-02 2022-04-07 ポリプラスチックス株式会社 環状オレフィン共重合体の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6528671B1 (en) Transition metal compound, addition polymerization catalyst component, addition polymerization catalyst and process for production of olefin polymer
KR20000011466A (ko) 전이금속화합물,올레핀중합촉매성분,올레핀중합촉매및올레핀폴리머의제조방법
EP0852230A1 (en) Transition metal complexes, catalyst for olefin polymerization, and process for producing olefin polymers
JP2002212213A (ja) 付加重合用触媒および付加重合体の製造方法
US6723807B2 (en) Catalyst component and catalyst for addition polymerization, and process for producing addition polymer
JP3775042B2 (ja) 遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒、及びオレフィン系重合体の製造方法
EP1205494B1 (en) Catalyst component and catalyst for addition polymerization, and process for producing addition polymers
JP3669069B2 (ja) 遷移金属錯体、オレフィン重合用触媒及びオレフィン重合体の製造方法
JP3346256B2 (ja) オレフィン(共)重合体の製造方法
JPH1112289A (ja) 架橋型遷移金属錯体の製造方法
JP2002212212A (ja) 付加重合用触媒成分、付加重合用触媒および付加重合体の製造方法
JP2008222898A (ja) ブテンエチレン共重合体の製造方法
JP4419653B2 (ja) エチレン系重合体の製造方法
JP4710334B2 (ja) シクロペンタジエン化合物及びその製造方法
JP2004224881A (ja) 重合用触媒及びオレフィン系重合体の製造法
JP2002206004A (ja) 付加重合用触媒成分、付加重合用触媒および付加重合体の製造方法
JP4496890B2 (ja) メタロセン化合物の製造方法
US8026324B2 (en) Transition metal complex, process for producing the same, and use
JP2004051868A (ja) 付加重合触媒、付加重合触媒の製造方法および付加重合体の製造方法
JPH1149813A (ja) 遷移金属化合物、オレフィン重合用触媒成分、オレフィン重合用触媒およびオレフィン系重合体の製造方法
JP2004292771A (ja) 付加重合用触媒成分、付加重合用触媒および付加重合体の製造方法
JP2005200382A (ja) 遷移金属化合物、付加重合用触媒成分、付加重合用触媒および付加重合体の製造方法
JP2007297567A (ja) プロピレンポリマー及びその製法
EP1134234A1 (en) Olefin polymerization catalyst and process for producing olefin polymer
JP2005200380A (ja) 遷移金属化合物、付加重合用触媒成分、付加重合用触媒および付加重合体の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040224

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050823

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050830

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060425

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02