JP2002212145A - 光学活性化合物およびそれを含む液晶組成物 - Google Patents

光学活性化合物およびそれを含む液晶組成物

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JP2002212145A JP2001013247A JP2001013247A JP2002212145A JP 2002212145 A JP2002212145 A JP 2002212145A JP 2001013247 A JP2001013247 A JP 2001013247A JP 2001013247 A JP2001013247 A JP 2001013247A JP 2002212145 A JP2002212145 A JP 2002212145A
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Yasumasa Norisue
泰正 則末
Takakiyo Mine
高清 峰
Masahiro Kino
正博 城野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 HTPが大きく、さらに誘起するらせんのピ
ッチが温度上昇に伴い短くなるという特徴を有するカイ
ラルドーパントを提供する。 【解決手段】 下記一般式(1) で表される光学活性化合
物。 【化1】 (式中、nは 1〜5 の整数、Aは単結合(-) 、-COO- ま
たは -O-であり、X, Yは水素原子またはフッ素原子であ
り、C*は不斉炭素原子である。) 【効果】 HTPが大きく、さらに誘起するらせんのピ
ッチが温度上昇に伴い短くなるという特徴を有するカイ
ラルドーパントが得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な光学活性化合物及
びそれを含む液晶組成物並びにその液晶組成物を用いた
液晶表示素子に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子の表示モードとして種々の
ものが知られているが、その多くの表示モードにおいて
液晶の螺旋ピッチの制御が必要である。液晶の螺旋ピッ
チの制御が必要なモードとして、以下のようなものがあ
る。現在実用化され多用されているモードは、ネマチッ
ク液晶を用いたツイスティドネマチックモード(TNモ
ード)ならびにスーパーツイスティドネマチックモード
(STNモード)である。
【0003】TNモードでは、上基板と下基板の間で液
晶分子が90度ねじれるように配向しており、セル中で
らせんの1/4ピッチが形成されている。STNモード
では、上基板と下基板の間で液晶分子が220度前後ね
じれるように配向しており、セル中でおよそらせんの3
/5ピッチが形成されている。TNモードは単純マトリ
ックス駆動液晶表示素子及びアクティブマトリックス駆
動液晶表示素子において、STNモードは単純マトリッ
クス駆動液晶表示素子において使用されている。
【0004】また、これらとは別のモードとして、カイ
ラルネマチック液晶の選択反射(SR)モードがある。
図1および図2に示しているように、SRモードでは液
晶はらせん軸が基板に垂直なプレーナー状態とらせん軸
の方向がランダムなフォーカルコニック状態とをとり、
これらの2状態は電圧パルスで切り替えることができ
る。プレーナー状態ではらせんピッチに対応した波長の
光を反射するが、フォーカルコニック状態では光は素子
を透過する。反射状態を明、透過状態を暗とすることで
表示が可能となる。らせん構造を誘起する光学活性化合
物は通常カイラルドーパントと呼ばれている。これま
で、数多くのカイラルドーパントが合成されているが、
その代表的な化合物が下記構造の化合物である。
【0005】
【化2】
【0006】カイラルドーパントに求められる最も重要
な性能は、大きなねじり力を有することである。尚、ね
じり力(HTP)は下式で定義される物理量である。 HTP(μm-1)=1/(カイラルドーパントの添加量
(wt%)/100 ×誘起されるらせんピッチ(μm)) カイラルドーパントは、通常液晶性を示さず、しかも分
子量の大きなものが多く、母液晶に対し多量に添加した
場合には、種々の性能を悪化させることが多い。性能悪
化としては、等方相からネマチック相への相転移温度の
低下、液晶の粘性増大、結晶化を引き起こし易いなどが
ある。大きなねじり力を有するカイラルドーパンは、少
量の添加で所望のらせんピッチを得ることができるた
め、諸性能の悪化を抑えることができる。
【0007】また、SRモードではこれらの問題に加
え、らせんピッチの温度依存性という問題があった。す
なわち、SRモードではらせんピッチに対応する光を反
射し明状態となるが、これまでに開発されたカイラルド
ーパントでは、温度上昇に伴いらせんピッチが長くな
り、反射光の色が変化してしまうという問題があった。
選択反射波長の温度上昇に伴う変化を「波長シフト」と
呼ぶ。温度上昇により選択反射波長が長くなる場合をプ
ラスの波長シフト、短くなる場合をマイナスの波長シフ
トと定義する。選択反射波長の温度依存性をなくすた
め、プラスの波長シフトを示すカイラルドーパントとマ
イナスの波長シフトを示すカイラルドーパントの組み合
わせが検討されたが、マイナスの波長シフトを示すカイ
ラルドーパントの数は極めて少なく、更にそのシフト量
が小さすぎるため、目標達成は困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、HTPが大
きく、さらに誘起するらせんのピッチが温度上昇に伴い
短くなるという特徴を有するカイラルドーパントを提供
することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、下
記一般式(1) で表される光学活性化合物である。そし
て、本発明においては、該一般式(1) において、A が単
結合(-) であること、nが3であること、X、Yが水素
原子であることが望ましい。また、ねじり力(HTP)
は9以上であること、誘起するらせんピッチが温度上昇
に伴い短くなることとの性質を有する化合物が望まし
い。そして本化合物は、ネマチック液晶用添加剤として
好適に使用され、該一般式(1) で表される光学活性化合
物を少なくとも1種以上含有するネマチック液晶組成物
として好適に使用され、このネマチック液晶組成物を電
極を有する基板間に挟持してなる液晶素子とされる。
【0010】
【化3】 (式中、nは 1〜5 の整数、Aは単結合(-) 、-COO- ま
たは -O-であり、X, Yは水素原子またはフッ素原子であ
り、C*は不斉炭素原子である。)
【0011】光学活性体にはR体とS体とがあるが、い
ずれも好適に使用できる。すなわち、R体とS体との性
質の違いは、誘起するらせんピッチの掌性(右らせん、
左らせん)が異なる点である。そこで、使用にあたって
は、併用するカイラルドーパイントの掌性を考慮し、い
ずれかを選択する。また、母液晶であるネマチック液晶
に、本発明の光学活性化合物を単独で多量に添加した場
合、その組み合わせによっては得られた組成物が常温で
結晶化する場合がある。しかし、この場合も、通常は、
他のカイラルドーパントを併用するものであり、また
は、同一効果発生させる組み合わせを固定することが必
須でもないことから、実用的な組成物の調製においては
容易に回避できる。
【0012】本発明の光学活性化合物 (一般式(1))は、
既に公知の方法に準じて製造することができる(特開平
4-198155号)。X,Y=H,n=3の場合について簡単に示
せば下記となる。 (1) AcO-PhPh-COOH + SOCl2 → AcO-PhPh-COCl (2) (1)+HOC*H(CH3)CH2CH(C2H5)2→ AcO-PhPh-COOC*H(CH3)CH2CH(C2H5)2 (3) (2)+(Ph-CH2NH2) → HO-PhPh-COOC*H(CH3)CH2CH(C2H5)2 (4) C3H7-A-Ph-COOH + SOCl2 → C3H7-A-Ph-COCl (5) (3) + (4) → 光学活性化合物 式中、-Ph-は1,4-フェニレン基、Acはアセチル基、C*は
不斉炭素を示す。
【0013】上記製造法を簡単に説明すれば、それぞれ
下記である。(1) は、アセトキシビフェニルカルボン酸
の塩化チオニルによる塩素化反応。(2) は、塩素化物
(1) とアルコールとの反応によるエステル化。(3) は、
エステル(2) の脱アセチル化。(4) は、p−置換安息香
酸の塩素化反応。(5) は、ヒドロキシナフタレン(3) と
酸クロライド(4) との反応による光学活性化合物の生
成。
【0014】
【発明の効果】本発明は、HTPが大きく、更に誘起す
るらせんのピッチが温度上昇に伴い短くなるという特徴
を有するカイラルドーパントを提供する。従って、TN
モード、STNモードで使用する液晶においては、本発
明のカイラルドーパントを少量添加するだけでらせんの
ピッチを調整することができるため、母液晶の性能劣化
を抑制できる。また、SRモードの液晶においては、プ
ラスの波長シフトを誘起するカイラルドーパントと本発
明のものを組み合わせて用いることにより、らせんのピ
ッチの温度変化のない液晶をうることができる。
【0015】
【実施例】次に、実施例及び比較例を掲げて本発明を更
に具体的に説明するが、本発明はもちろんこれに限定さ
れるものではない。 実施例1 (式(1): A= -, X=H, Y=H, n=3 (E1))
(R)-1-メチル−3-エチルペンチル4'-(4-プロピルベ
ンゾイルオキシ)-ビフェニル−4-カルボキシラートの製
造。
【0016】(1) 4'-アセトキシビフェニル−4-カルボ
ン酸の合成。 4'-ヒドロキシビフェニル−4-カルボン酸 50g(234mmol)
及び無水酢酸 238g(2.34mol)を反応容器に投入し、撹
拌しながら濃硫酸 0.1gを加えた。発熱が収まるまで撹
拌し、更に80℃で 4時間加熱撹拌した後、室温まで除冷
した。これを氷浴で冷却しながら水 500g を徐々に加
え、室温で 3時間撹拌し、未反応の無水酢酸をクエンチ
した。析出した白色固体を濾別し、水で洗浄して酢酸を
除き、真空乾燥機で乾燥して4'-アセトキシビフェニル
−4-カルボン酸 59.8g (収率99%) を得た。
【0017】(2) 4'-アセトキシビフェニル−4-カルボ
ニルクロライドの合成。 4'-アセトキシビフェニル−4-カルボン酸 59.8g(233.4m
mol) 及び精製した塩化チオニル 278g(2.33mol)を反応
容器に投入し、 4時間加熱還流 (79℃) した。次に、ま
ず常圧で塩化チオニルを留去し、これにトルエン 150ml
(ミリリットル)を加え、減圧下でトルエンと塩化チオニルを留
去して 4'-アセトキシビフェニル−4-カルボニルクロラ
イド 63g (収率98%) を得た。
【0018】(3) (R)-1-メチル−3-エチルペンチル-4'-
アセトキシビフェニル−4-カルボキシラートの合成。 4'-アセトキシビフェニル−4-カルボニルクロライド 1
8.6g(67.6mmol)、(R)-4-エチル−2-ヘキサノール 8.0g
(61.4mmol) 及びトルエン 140mlを反応容器に投入し、
これにピリジン 9.7g(122.9mmol)を滴下し、室温で 3時
間撹拌した。反応溶液に水 40ml を加え室温で30分間撹
拌した後、有機層を分液した。有機層を2N塩酸、1N水酸
化ナトリウム水溶液次いで水で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥、ろ過後、溶媒を留去して(R)-1-メチル−3-
エチルペンチル-4'-アセトキシビフェニル−4-カルボキ
シラート 22g (収率99%) を得た。
【0019】(4) (R)-1-メチル−3-エチルペンチル-4'-
ヒドロキシビフェニル−4-カルボキシラートの合成。 (R)-1-メチル−3-エチルペンチル-4'-アセトキシビフェ
ニル−4-カルボキシラート 22g(59.7mmol)及びトルエン
390mlを反応容器に投入し、これにメチルアミンメタノ
ール 40%溶液を滴下し、室温で 3時間撹拌した。反応
溶液を 2N 塩酸及び水で洗浄分液し、有機層を無水硫酸
ナトリウムで乾燥した後、ろ過し、溶媒を留去して(R)-
1-メチル−3-エチルペンチル-4'-ヒドロキシビフェニル
−4-カルボキシラート 19g (収率97%) を得た。
【0020】(5) (R)-1-メチル−3-エチルペンチル−4'
-(4-プロピルベンゾイルオキシ)-ビフェニル−4-カルボ
キシラートの合成。 p-n-プロピル安息香酸クロライド 1.2g(6.41mmol)、
(R)-1-メチル−3-エチルペンチル-4'-ヒドロキシビフェ
ニル−4-カルボキシラート 1.9g(5.82mmol) 、トルエン
30ml を反応容器に投入し、これにピリジン 0.9g(11.
6mmol)を滴下し、室温で 3時間攪拌した。反応終了後、
水を加えて30分間攪拌した。有機層を分液し、 2N 塩
酸、 1N 水酸化ナトリウム水溶液次いで水で洗浄し、有
機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、溶媒を留去
して、粗製の(R)-1-メチル−3-エチルペンチル−4'-(4-
プロピルベンゾイルオキシ)-ビフェニル−4-カルボキシ
ラート2.6g (収率95%) を得た。
【0021】得られた粗生成物を液体クロマトグラフ(H
PLC)を使用して精製して目的とする(R)-1-メチル−3-エ
チルペンチル−4'-(4-プロピルベンゾイルオキシ)-ビフ
ェニル−4-カルボキシラート 2.3g(収率84%) を得た。
上記で得た光学活性化合物(E1)について、1H-NMRの測定
結果を表1に、その構造式を化4に示した。
【0022】実施例2〜5 (式(1): A= -, X=H, Y=H, n=1 (E2)) (R)-1-メ
チル−3-エチルペンチル4'-(4-メチルベンゾイルオキ
シ)-ビフェニル−4-カルボキシラート、 (式(1): A= -, X=H, Y=H, n=2 (E3)) (R)-1-メ
チル−3-エチルペンチル4'-(4-エチルベンゾイルオキ
シ)-ビフェニル−4-カルボキシラート、 (式(1): A= -, X=H, Y=H, n=4 (E4)) (R)-1-メ
チル−3-エチルペンチル4'-(4-ブチルベンゾイルオキ
シ)-ビフェニル−4-カルボキシラート、および (式(1): A= -, X=H, Y=H, n=5 (E5)) (R)-1-メ
チル−3-エチルペンチル4'-(4-ペンチルベンゾイルオキ
シ)-ビフェニル−4-カルボキシラートの製造。
【0023】実施例1の(5) において、p-n-プロピル安
息香酸クロライドにかえて、それぞれ、p-n-メチル安息
香酸クロライド(E2)、p-n-エチル安息香酸クロライド(E
3)、p-n-ブチル安息香酸クロライド(E4)、p-n-ペンチル
安息香酸クロライド(E5)を用いた他は、実施例1と同様
にして合成した。上記で得た光学活性化合物 (E2〜E5)
について、1H-NMRの測定結果を表1に、その構造式を化
4に示した。
【0024】実施例6 (式(1): A=-COO-, X=H, Y=
H, n=3 (E6)) (R)-1-メチル−3-エチルペンチル
4'-(4-ブチリルオキシベンゾイルオキシ)-ビフェニル−
4-カルボキシラートの製造。 実施例1の(5) において、p-n-プロピル安息香酸クロラ
イドにかえて、4-ブチリルオキシ安息香酸クロライドを
用いた他は、実施例1と同様にした。上記で得た光学活
性化合物 (E6) について、1H-NMRの測定結果を表1にそ
の構造式を化4示した。
【0025】実施例7 (式(1): A=-O-, X=H, Y=H,
n=3 (E7)) (R)-1-メチル−3-エチルペンチル4'-
(4-プロピルオキシベンゾイルオキシ)-ビフェニル−4-
カルボキシラートの製造。 実施例1の(5) において、p-n-プロピル安息香酸クロラ
イドにかえて、4-プロピルオキシ安息香酸クロライドを
用いた他は、実施例1と同様にした。上記で得た光学活
性化合物 (E7) について、1H-NMRの測定結果を表1にそ
の構造式を化4示した。 実施例8 実施例1から実施例7までの各化合物 (E1〜E7) の相転
移温度の確認を偏光顕微鏡観察ならびにDSC測定によ
り行った。結果を表2に示した。
【0026】
【化4】
【0027】 表1 化合物 シフト位置(単位:ppm) a b c d e f g h i E1 0.8-1.0 2.70 7.31 8.10 7.31 7.67 7.67 8.10 5.26 E2 2.47 − 7.32 8.12 7.32 7.66 7.66 8.12 5.26 E3 0.8-1.0 2.76 7.33 8.12 7.33 7.66 7.66 8.12 5.26 E4 0.8-1.0 2.72 7.31 8.12 7.31 7.66 7.66 8.12 5.26 E5 0.8-1.0 2.71 7.28 8.12 7.28 7.67 7.67 8.12 5.27 E6 1.07 2.59 7.27 8.12 7.27 7.67 7.67 8.25 5.26 E7 1.07 4.02 7.66 8.15 7.30 7.66 7.66 8.15 5.27
【0028】表2化合物 相系列 E1 Iso (90)SA(59)Cry E2 Iso (108 )Cry E3 Iso (93)Cry E4 Iso (79)SA(57)Cry E5 Iso (87)SA(24)Cry E6 Iso (135) Cry E7 Iso (123) SA(88)Cr ここで、()内の数値は相転移温度(℃)を示し、Iso
は等方相、SAはスメクチックA相、Cry は結晶相をそれ
ぞれ示す。
【0029】実施例9 上記で製造した光学活性化合物(E1〜E7) について、H
TPならびに波長シフトの測定をした。メルク社製ネマ
チック液晶 (ZLI-1565) に、実施例1で得た光学活性化
合物(E1) 15wt%を添加し、キラルネマチック(N*)液晶
組成物を調製した。調製した液晶組成物のN*相の上限温
度、特性反射の挙動を調べ、最後に特性反射挙動よりね
じれ力(HTP)を求めた。N*相の上限温度の決定は、
偏光顕微鏡観察およびDSC測定により行った。
【0030】特性反射挙動は以下の手順で行った。IT
O電極付の液晶セル(セル厚10μm)に、上記で調製し
た液晶組成物を等方相の状態で充填した。このセルを60
℃とし、±60Vの矩形波電圧を1分程度印加した後、室
温まで急冷しプレーナー配向を得た。この液晶セルの25
℃、60℃における特性反射挙動を自記分光光度計を用い
て調べた。
【0031】25℃におけるHTPは下式より求めた。 HTP(μm-1)=n/(λ25×C/100) ここで、nはカイラルネマチック液晶の屈折率、λ25
25℃における特性反射波長(μm)、Cはカイラル材の
濃度(wt%)を表す。尚、屈折率nの値は母液晶である
ZLI-1565 (1.6) を採用した。波長シフトは下式より求
めた。 波長シフト(nm)=λ60−λ25 ここで、λ60は60℃における特性反射波長(nm)、
λ25は25℃における特性反射波長(nm)を表す。
【0032】結果を表3にまとめた。実施例1の光学活
性化合物(E1) は10以上の大きなHTPを有してお
り、更に温度の上昇とともにらせんが短くなる性質を有
していることが分かる。上記と同様にして実施例2〜7
で得た光学活性化合物(E2〜E7) についてHTPならび
に波長シフトを調べた。この測定において、光学活性化
合物(E6) を添加した液晶組成物は室温において一部結
晶化したため、40℃におけるHTP(*) 及び40℃と
60℃との間の波長シフト(*) を求め、これを表3に記
載した。
【0033】比較例1〜3 実施例9と全く同様に、従来技術の説明において示した
公知光学活性化合物CB15、S811およびCNのH
TPならびに波長シフトを測定した。尚、CNはHTP
が小さいため、ネマチック液晶に対し30wt%添加し
た組成物で測定を行った結果を表3に示した。
【0034】 表3化合物 Iso-N*(℃) HTP(1/μm) 波長シフト(nm) E1 85 10.5 −172 E2 85 10.9 −132 E3 84 10.9 −168 E4 85 10.1 −194 E5 85 9.9 −195 E6 88 11.1* − 63* E7 88 10.7 −138 CB15 74 7.9 +193 S811 73 10.1 +7 CN 82 5.2 +34 ここで、 Iso-N* は等方相からカイラルネマチック相へ
の相転移温度を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カイラルネマチック液晶のプレーナー分子配
向。
【図2】 カイラルネマチック液晶のフォーカルコニッ
ク分子配向。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) で表される光学活性化合
    物。 【化1】 (式中、nは 1〜5 の整数、Aは単結合(-) 、-COO- ま
    たは -O-であり、X, Yは水素原子またはフッ素原子であ
    り、C*は不斉炭素原子である。)
  2. 【請求項2】 該一般式(1) において、Aが単結合(-)
    である請求項1記載の光学活性化合物。
  3. 【請求項3】 該一般式(1) において、nが3である請
    求項1記載の光学活性化合物。
  4. 【請求項4】 該一般式(1) において、X, Yが水素原子
    である請求項1記載の光学活性化合物。
  5. 【請求項5】 ねじり力(HTP)が9以上である請求
    項1記載の光学活性化合物。
  6. 【請求項6】 誘起するらせんのピッチが温度上昇に伴
    い短くなることを特徴とする請求項1記載の光学活性化
    合物。
  7. 【請求項7】 該一般式(1) で表されるネマチック液晶
    用添加剤。
  8. 【請求項8】 該一般式(1) で表される光学活性化合物
    を、少なくとも1種以上含有するネマチック液晶組成
    物。
  9. 【請求項9】 電極を有する基板間に請求項8のネマチ
    ック液晶組成物を挟持してなる液晶素子。
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