JP2002211973A - Ni系フェライト原料用酸化物の製造方法 - Google Patents

Ni系フェライト原料用酸化物の製造方法

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JP2002211973A
JP2002211973A JP2001002751A JP2001002751A JP2002211973A JP 2002211973 A JP2002211973 A JP 2002211973A JP 2001002751 A JP2001002751 A JP 2001002751A JP 2001002751 A JP2001002751 A JP 2001002751A JP 2002211973 A JP2002211973 A JP 2002211973A
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Yukiko Nakamura
由紀子 中村
Hiroyuki Minemura
広幸 峰村
Hideo Asagoe
英雄 浅越
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩化ニッケル、塩化鉄含有水溶液の噴霧焙焼
で得られる焙焼生成酸化物のNiO 含有量を精度良く制御
することが可能なNi系フェライト原料用酸化物の製造方
法の提供。 【解決手段】 Ni/Fe 比を所定の値に調整した塩化ニッ
ケル、塩化鉄含有水溶液を、焙焼温度:T=700 〜950
℃で噴霧焙焼すると共に、得られる焙焼生成酸化物中の
Cl含有量の経時的変動幅が所定変動幅内となるように、
焙焼温度:Tおよび/または焙焼生成酸化物の焙焼炉炉
底滞留時間:tを制御するNi系フェライト原料用酸化物
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、塩化ニッケルおよ
び塩化鉄を含有する水溶液を噴霧焙焼するNi系フェライ
ト原料用酸化物の製造方法に関し、特に、焙焼生成酸化
物のNiO 含有量の経時的変動を小さくすることが可能な
Ni系フェライト原料用酸化物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ソフトフェライト原料用の複合酸
化物の製造方法として、鉄鋼業における鋼板など鋼材の
塩酸酸洗の際に生じる酸洗廃液中の塩化鉄を利用し、酸
洗廃液にMn、Mg、Ni、Znなどの塩化物を添加、混合した
混合水溶液を噴霧焙焼する方法が開示されている(特開
平5−175033号公報参照)。
【0003】しかしながら、混合水溶液の噴霧焙焼でフ
ェライト原料用複合酸化物を製造する場合、得られる複
合酸化物の目標組成に対する偏差(以下、組成偏差とも
記す)が生じやすい問題があった。このため、特に、フ
ェライトを構成する他の元素に比べて蒸気圧の高いZnに
ついて組成偏差を抑制する方法が提案されている。
【0004】一方、本発明で対象とするNi系フェライト
原料用酸化物におけるNiをはじめとして、Mn、Mgのよう
な蒸気圧の低い元素については組成が大きく変動するこ
とがなく、特開平5−175033号公報にも記述されている
ように、組成制御は比較的容易とされていた。しかしな
がら、噴霧焙焼で一般的に用いられているルスナー炉な
どを用いて工業的規模で塩化ニッケルおよび塩化鉄の混
合溶液を噴霧焙焼して得られるNi系フェライト原料用酸
化物(Fe2O3とNiFe2O4 の混合物)(以下、焙焼生成酸化
物または単に生成酸化物とも記す)の場合、炉内の温度
分布などの影響で、焙焼生成酸化物中におけるNiとFeの
比率が変動し易く、所望の組成を安定して得ることが困
難である。
【0005】Ni系フェライトの磁気特性は、基本成分で
あるNiO 、Fe2O3 、ZnO 、CuO などの組成比に大きく依
存するため、Ni系フェライトの組成を実用的に許容され
るばらつきの範囲内に抑えるためには、各成分(Ni、F
e、Zn、Cuの酸化物換算値)の含有量の変動幅を0.2mass
%(以下、mass%を%と記す)以内に抑える必要があ
る。
【0006】これに対して、従来は、焙焼生成酸化物の
NiO 含有量(:Niの酸化物換算値)を0.2 %以内に抑え
ることが困難であったため、Ni系フェライトの製造工程
における原料の秤量・混合(以下、原料調製とも記す)
段階で、焙焼生成酸化物、ZnO 、CuO などの原料に少量
のFe2O3 やNiO を混合して組成を調整していた。しかし
ながら、この場合、焙焼生成酸化物の分析値からFe2O3
やNiO の添加量を計算して求める必要があり、焙焼生成
酸化物のNiO 含有量のばらつきが大きいと、分析、秤量
の工数が多くなると共に混合のために工程が煩雑になる
などの問題があった。
【0007】このため、Ni系フェライト原料用酸化物
(焙焼生成酸化物)の製造においては、噴霧焙焼で得ら
れる焙焼生成酸化物のNiO 含有量の経時的変動幅を0.2
%以内に制御する技術が求められていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、塩化ニッケ
ルおよび塩化鉄を含有する水溶液を噴霧焙焼するNi系フ
ェライト原料用酸化物の製造において、前記した従来技
術の問題点を解決し、噴霧焙焼で得られる焙焼生成酸化
物のNiO 含有量を精度良く制御することが可能なNi系フ
ェライト原料用酸化物の製造方法を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、塩化ニッケル
および塩化鉄を含有する水溶液を焙焼炉で噴霧焙焼する
Ni系フェライト原料用酸化物の製造方法において、Ni含
有量とFe含有量との比であるNi/Fe 比(質量比)を所定
の値に調整した前記水溶液を、焙焼温度:T=700 〜95
0 ℃で噴霧焙焼すると共に、得られる焙焼生成酸化物中
のCl含有量の経時的変動幅が所定変動幅内となるよう
に、焙焼温度:Tおよび/または焙焼生成酸化物の焙焼
炉炉底滞留時間:tを制御することを特徴とするNi系フ
ェライト原料用酸化物の製造方法である。
【0010】なお、前記した本発明における焙焼生成酸
化物中のCl含有量の経時的変動幅とは、焙焼炉炉底部の
焙焼生成酸化物(Ni系フェライト原料用酸化物)の排出
口(以下、焙焼炉炉底部の製品排出口とも記す)から順
次排出される焙焼生成酸化物中のCl含有量の経時的変動
幅を示す。前記した本発明においては、前記所定変動幅
が250mass-ppm (以下、mass-ppmをppm と記す)である
ことが好ましい。
【0011】なお、前記した焙焼生成酸化物中のCl含有
量の経時的変動幅としては、焙焼炉炉底部の製品排出口
から順次排出される焙焼生成酸化物を所定量毎にサンプ
リングし、得られるサンプル中のCl含有量の最大値と最
小値の差を用いることが好ましい。また、前記した焙焼
温度:Tおよび/または焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞
留時間:tの制御は、焙焼温度:Tに応じて焙焼生成酸
化物の焙焼炉炉底滞留時間:tを調整するか、もしく
は、焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間:tに応じて
焙焼温度:Tを調整することが好ましい。
【0012】さらには、焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞
留時間:tおよび焙焼温度:Tが下記式(1) 〜(4) を満
足するように、焙焼温度:Tに応じて焙焼生成酸化物の
焙焼炉炉底滞留時間:tを調整するか、もしくは、焙焼
生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間:tに応じて焙焼温
度:Tを調整することが好ましい。 750 ℃>T≧700 ℃の場合: 90≧t(分)≧−5.24×10-4×〔T(℃)〕2 +316.8 ………(1) 850 ℃>T≧750 ℃の場合: 90≧t(分)≧−1.07×10-4×〔T(℃)〕2 + 82.3 ………(2) 900 ℃>T≧850 ℃の場合: −1.44×10-4×〔T(℃)〕2 +194.0 ≧t(分)≧−5.71×10-5×〔T(℃ )〕2 + 46.3 …………………………………………………………(3) 950 ℃≧T≧900 ℃の場合: −1.44×10-4×〔T(℃)〕2 +194.0 ≧t(分)>0………(4)
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。本発明者らは、前記した課題を解決するために種
々検討した結果、下記知見(1) 、(2) を見出し、本発明
に至った。 (1) 焙焼生成酸化物中のCl含有量の経時的変動幅の規制
によるNiO 含有量の経時的変動幅の規制: (1-1) 塩化ニッケルおよび塩化鉄を含有する水溶液(噴
霧焙焼の原料)のNi/Fe 比(質量比)(計算配合組成)
が同一であれば、噴霧焙焼によって得られるNi系フェラ
イト原料用酸化物(:焙焼生成酸化物)のCl含有量(:
残留Cl濃度)とNiO 含有量との間には、図1に示すよう
な良好な相関関係がある。
【0014】(1-2) 焙焼生成酸化物のCl含有量は、焙焼
温度の設定や焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間など
の調節で容易に制御できる。 (1-3) 制御の容易な焙焼生成酸化物のCl含有量の経時的
変動幅が所定変動幅内となるように、焙焼温度および/
または焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間を制御する
ことによって、焙焼生成酸化物のNiO 含有量の経時的変
動幅を所定変動幅内に規制できる。
【0015】(1-4) 焙焼生成酸化物のCl含有量の経時的
変動幅が250ppm以内となるように焙焼温度および/また
は焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間を制御すること
によって、焙焼生成酸化物のNiO 含有量の経時的変動幅
を0.2 %以内に規制できる。 (2) 焙焼温度の制限によるCl含有量の規制および平均粒
径の適正化:噴霧焙焼における焙焼温度を700 〜950 ℃
と制限することによって、Cl含有量が少なく適正平均粒
径範囲内の優れた特性を有する焙焼生成酸化物を製造す
ることができる。
【0016】以下、本発明について説明する。本発明
は、塩化ニッケルおよび塩化鉄を含有する水溶液を焙焼
炉で噴霧焙焼するNi系フェライト原料用酸化物の製造方
法において、水溶液中のNi含有量とFe含有量との比であ
るNi/Fe 比(質量比)を所定の値に調整した前記水溶液
を、焙焼温度:T=700 〜950 ℃で噴霧焙焼すると共
に、得られる焙焼生成酸化物中のCl含有量の経時的変動
幅が所定変動幅内となるように、焙焼温度:Tおよび/
または焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間:tを制御
するNi系フェライト原料用酸化物の製造方法である。
【0017】図3に、本発明に係わるNi系フェライト原
料用酸化物の製造設備の一例を示す。なお、図3におい
て、1は焙焼炉、2は熱風の吹込み装置、3は熱風吹込
み口、4は熱風(:酸素を含有する熱風)、5は旋回
流、6はスプレーヘッダ、7は焙焼炉胴部炉内温度計、
8は焙焼炉炉底、9は焙焼炉の高温排ガス出口、10は塩
化ニッケルおよび塩化鉄を含有する水溶液(以下、塩化
物水溶液とも記す)の供給配管、11はロータリーバル
ブ、12はサイクロン、13は吸収塔、14は焙焼炉炉底部の
焙焼生成酸化物(Ni系フェライト原料用酸化物)の排出
口(焙焼炉炉底部の製品排出口)、15は吸収塔の水スプ
レーノズル、20は塩化ニッケルおよび塩化鉄を含有する
水溶液(:塩化物水溶液)、21は焙焼生成酸化物(Ni系
フェライト原料用酸化物)、21B は焙焼炉炉底8に一時
滞留する焙焼生成酸化物、22はサイクロン回収焙焼生成
酸化物、23は燃料、24は燃焼用空気、f1は塩化物水溶液
の供給方向、f2は高温排ガスの流通方向を示す。
【0018】図3に示すNi系フェライト原料用酸化物の
製造設備においては、塩化ニッケルおよび塩化鉄を含有
する水溶液(:塩化物水溶液)が、焙焼炉1の頂部より
スプレーヘッダ6によって焙焼炉1内に噴霧される。焙
焼炉1内では、熱風4が旋回流5を形成し、熱風4中の
酸素および炉内の水分と塩化物水溶液中の塩化ニッケ
ル、塩化鉄との反応によって、鉄およびニッケルを含有
する酸化物(:焙焼生成酸化物)とHCl ガスが生成す
る。
【0019】焙焼生成酸化物は、焙焼炉炉底部の製品排
出口14からNi系フェライト原料用酸化物21として回収
し、炉頂から排出される HCl含有焙焼炉ガスは、吸収塔
13へ送給し水で洗浄し、塩酸を回収する。本発明で用い
る塩化ニッケルおよび塩化鉄(:塩化第一鉄および/ま
たは塩化第二鉄)を含有する水溶液(:塩化物水溶液)
としては、特に制限を受けるものではなく、基本溶液と
して、例えば下記、の塩化鉄含有水溶液(以下、塩
化鉄水溶液とも記す)などを用いることができる。
【0020】鉄鋼業における鋼板など鋼材の塩酸酸洗
の際に生じる酸洗廃液などの塩化鉄含有水溶液(:塩化
鉄水溶液)。 テレビのシャドーマスクや半導体用のリードフレーム
などのFe−Ni合金のエッチングに用いられた塩化鉄系エ
ッチング廃液。 上記したエッチング廃液は、通常、ニッケルイオンを0.
5 〜6%含有しているため、Ni系フェライトの製造工程
における秤量・配合(原料調製)段階で、補給用塩化ニ
ッケルの添加量が少なくてよいため、塩化鉄水溶液とし
特に好ましい
【0021】塩化鉄水溶液は、SiO2、Ca、CoなどNi系フ
ェライトの磁気特性に悪影響を及ぼす不純物の含有量が
極力少ないことが望ましく、噴霧焙焼後の酸化物中でSi
O2≦0.05%、Ca≦0.03%、Co≦0.02%であることが望ま
しい。本発明においては、噴霧焙焼後に所望のNi/Fe比
(質量比)の酸化物が得られるように、例えば、塩化第
一鉄および/または塩化第二鉄を含有する塩化鉄水溶液
に、塩化ニッケルなどを含む溶液、結晶、水和物などを
添加して塩化物水溶液のNi/Fe比(質量比)を調整す
る。
【0022】溶液段階でのNi/Fe比は、最終製品である
Ni系フェライトのNi/Fe比に合わせて調整しても良い
が、最終製品より高Ni/Fe比に設定し、Ni系フェライト
製造時の原料調製段階でさらに酸化鉄を添加して組成調
整してもよい。なお、溶液段階でのNi/Fe 比を最終製品
よりも低く設定し、Ni系フェライト製造時の原料調製段
階でさらに酸化ニッケルを添加して組成調整する方法も
あるが、酸化ニッケルは高価であるため、酸化鉄の添加
によって組成調整する方が製造コスト的に有利である。
【0023】また、組成が異なる複数種類のNi系フェラ
イトを製造する場合は、Ni/Fe比の異なる塩化物水溶液
を噴霧焙焼し、複数種類の酸化物を製造した後、Ni系フ
ェライトの原料調製段階でこれらを所定の比率で配合し
て使用してもよい。なお、塩化鉄水溶液もしくは塩化物
水溶液のSiO2含有量が多い場合は、溶液を予備加熱した
り、溶液のpHを3〜5程度まで上げ、SiO2の一部を不溶
化した後、例えば珪藻土ろ材を用いた脱珪フィルターを
通してSiO2含有量を低減することができる。
【0024】pHを上げると、Cr、Al、Sn、Ti、Pなどの
不純物も一部不溶物となり、ろ別可能となる。次に、Ni
/Fe比を調整した塩化物水溶液を、焙焼炉を用いて噴霧
焙焼し、NiおよびFeを含有する焙焼生成酸化物を焙焼炉
炉底部の製品排出口から回収する。また、炉頂から排出
される HCl含有焙焼炉ガスを、吸収塔へ送給し水で洗浄
し、塩酸を回収する。
【0025】噴霧焙焼における焙焼温度(:焙焼炉胴部
温度)は 700〜 950℃に設定する。焙焼温度が 700℃未
満の場合は、回収する焙焼生成酸化物中に0.1 μm 以下
の微粉が多くなり、Ni系フェライトの製造工程で粉末の
ハンドリングが困難となると共に、残留Cl濃度が2000pp
m を超え、Ni系フェライトの製造工程において仮焼時に
使用する炉の耐火物や配管の寿命低下が生じる。
【0026】逆に、焙焼温度が 950℃を超える場合は、
焙焼生成酸化物の粒子が肥大化し、フェライト原料用酸
化物として好ましくない1μm を超える粗粉の含有量が
著しく増加する。なお、Ni系フェライト原料用酸化物と
して好適な平均粒径は0.3 〜1.0 μm である。
【0027】本発明においては、前記したように、焙焼
温度の制御によって、焙焼生成酸化物のCl含有量(残留
Cl濃度)を2000ppm 以下とすることが好ましい。Cl含有
量が2000ppm を超える場合は、前記したように、Ni系フ
ェライトの製造工程において仮焼時に使用する炉の耐火
物や配管の寿命低下が生じる。さらに、Cl含有量が2000
ppm を超える場合は、焙焼生成酸化物のNiO 含有量の変
動が大きくなるため好ましくない。
【0028】なお、Cl含有量は少ないほどよいが、Cl含
有量を10ppm 未満とするためには、高度な水洗技術など
が必要となり、価格が高くなるため、ソフトフェライト
原料用としては現実的ではない。本発明においては、前
記したように、NiO 含有量が安定した焙焼生成酸化物を
製造するために、 NiO含有焙焼生成酸化物のCl含有量の
経時的変動幅が所定変動幅内となるように、噴霧焙焼時
の製造条件を制御する。
【0029】前記したように、本発明者らは種々検討の
結果、塩化ニッケルおよび塩化鉄を含有する水溶液(:
塩化物水溶液)のNi/Fe 比(質量比)(計算配合組成)
が同一であれば、噴霧焙焼によって得られるNi系フェラ
イト原料用酸化物(:焙焼生成酸化物)のCl含有量(:
残留Cl濃度)とNiO 含有量との間には、図1に示すよう
な良好な相関関係があることを見出した。
【0030】焙焼生成酸化物のNiO 含有量の直接制御の
場合、NiO 含有量の分析結果に応じて溶液のNi/Fe 比の
再調整が必要であるが、Cl含有量(:残留Cl濃度)は、
焙焼温度(焙焼炉胴部温度)または焙焼生成酸化物の焙
焼炉炉底滞留時間またはそれらの両者など焙焼条件を調
節することで容易に制御できる。この結果、焙焼生成酸
化物のCl含有量の経時的変動幅を所定範囲内とする焙焼
条件を採用することによって、Ni系フェライトの製造に
おいて重要な焙焼生成酸化物のNiO 含有量の変動を抑制
できる。
【0031】なお、焙焼生成酸化物のCl含有量は、焙焼
生成酸化物の焙焼炉炉底滞留温度によっても微調整でき
る。本発明においては、計算配合組成におけるNi/Fe 比
が同一の塩化物水溶液の噴霧焙焼で得られるNiO 含有焙
焼生成酸化物のCl含有量(:残留Cl濃度)の経時的変動
幅(:Cl含有量の最大値−Cl含有量の最小値)を、 250
ppm 以内とすることが好ましい。
【0032】これは、Cl含有量の経時的変動幅を 250pp
m 以内に規制する焙焼条件を採用することによって、Ni
系フェライトの製造において重要な焙焼生成酸化物のNi
O 含有量の経時的変動幅を、許容変動幅である0.2 %以
内に安定して維持することができるからである。なお、
前記したように、Cl含有量の経時的変動幅としては、例
えば、焙焼炉炉底部の製品排出口から順次排出される焙
焼生成酸化物を100kg 毎にサンプリングし、得られる10
個のサンプル中のCl含有量の最大値と最小値の差を用い
ることが好ましい。
【0033】焙焼温度(T)および/または焙焼生成酸
化物の焙焼炉炉底滞留時間(t)の制御は、焙焼温度
(T)に応じて焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間
(t)を調整するか、もしくは、焙焼生成酸化物の焙焼
炉炉底滞留時間(t)に応じて焙焼温度(T)を調整す
ることが好ましく、容易に焙焼生成酸化物のNiO 含有量
の経時的変動幅を規制できる。
【0034】すなわち、後記する実施例の図2に示すよ
うに、例えば、焙焼温度:Tが低い場合は、焙焼生成酸
化物の焙焼炉炉底滞留時間t:を長くすることによっ
て、焙焼生成酸化物のNiO 含有量の経時的変動幅を所定
範囲内に規制できる。また、焙焼温度:Tが高い場合
は、焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間:tを焙焼温
度:Tに対応して短くすることによって、焙焼生成酸化
物のNiO 含有量の経時的変動幅を所定範囲内に規制する
と共に、炉底滞留時間短縮分に相当する生産性向上を達
成できる。
【0035】本発明においては、さらに好ましくは、後
記する実施例の図2に示すように、焙焼生成酸化物の焙
焼炉炉底滞留時間:tおよび焙焼温度:Tが下記式(1)
〜(4) を満足するように、焙焼温度:Tに応じて焙焼生
成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間:tを調整するか、もし
くは、焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間:tに応じ
て焙焼温度:Tを調整することが好ましい。
【0036】 750 ℃>T≧700 ℃の場合: 90≧t(分)≧−5.24×10-4×〔T(℃)〕2 +316.8 ………(1) 850 ℃>T≧750 ℃の場合: 90≧t(分)≧−1.07×10-4×〔T(℃)〕2 + 82.3 ………(2) 900 ℃>T≧850 ℃の場合: −1.44×10-4×〔T(℃)〕2 +194.0 ≧t(分)≧−5.71×10-5×〔T(℃ )〕2 + 46.3 …………………………………………………………(3) 950 ℃≧T≧900 ℃の場合: −1.44×10-4×〔T(℃)〕2 +194.0 ≧t(分)>0………(4) 本発明によれば、Ni系フェライト原料用酸化物(焙焼生
成酸化物)を製造するに当たって、焙焼温度:Tを700
〜950 ℃の範囲内で目標品質に応じて所定温度に設定
し、焙焼温度:Tに対応する許容最短時間以上の焙焼生
成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間:tで操業することによ
って、焙焼生成酸化物のNiO 含有量の経時的変動幅を所
定範囲内に規制し、Cl含有量が少なく適正平均粒径範囲
内の優れた特性を有する焙焼生成酸化物を製造すること
ができる。
【0037】なお、この場合、前記したように、焙焼炉
炉底滞留時間:tを焙焼温度:Tに対応する許容最短時
間近傍とすることによって、生産性向上も達成できる。
また、本発明によれば、生産量に応じて焙焼生成酸化物
の焙焼炉炉底滞留時間:tを設定し、焙焼温度:Tを70
0 〜950 ℃の範囲内かつ焙焼炉炉底滞留時間:tに対応
する許容最低温度以上の焙焼温度:Tで操業することに
よって、焙焼生成酸化物のNiO 含有量の経時的変動幅を
所定範囲内に規制し、Cl含有量が少なく適正平均粒径範
囲内の優れた特性を有する焙焼生成酸化物を製造するこ
とができる。
【0038】以上、本発明について述べたが、本発明の
Ni系フェライト原料用酸化物の製造方法によれば、塩化
ニッケルと塩化鉄の混合水溶液から、NiO 含有量のばら
つきが許容範囲内であるNi系フェライト原料用酸化物を
製造することができる。本発明で得られるNi系フェライ
ト原料用酸化物(焙焼生成酸化物)は、他のフェライト
原料である酸化亜鉛、酸化銅、Ni/Fe比調整用の酸化鉄
と共に秤量され、混合、仮焼、粉砕を経てチップインダ
クタ用磁粉に用いられたり、さらに造粒、成形、焼成工
程を経てコイル、トランスなどのコア材やアンテナ、電
波吸収体などにも用いられる。
【0039】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに具体
的に述べる。なお、本実施例においては、前記した図3
に示すNi系フェライト原料用酸化物の製造設備を用いて
Ni系フェライト原料用酸化物を製造した。 (実施例1〜3)酸化物換算で NiO:Fe2O3 =16.7:8
3.3(%)となるようにNi/Fe比(質量比)を調整したN
i含有エッチング廃液を、焙焼炉を用いて噴霧焙焼し、N
i系フェライト原料用酸化物を製造した。
【0040】なお、本実施例においては、焙焼温度(:
焙焼炉胴部温度)を750 ℃、800 ℃、930 ℃(実施例1
〜3)、焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間を60分に
設定した。次に、得られたNi系フェライト原料用酸化物
(焙焼生成酸化物)の平均粒径、Cl含有量(残留Cl濃
度)、NiO 含有量を測定、分析した。
【0041】なお、上記した3回の焙焼試験において
は、焙焼生成酸化物を各1t製造し、各回の焙焼試験に
おいて、焙焼炉炉底部の製品排出口から排出される焙焼
生成酸化物を100kg 毎にサンプリングし、得られた各10
個のサンプル(1kg/1サンプル)について平均粒径、
Cl含有量、NiO 含有量を測定、分析した。表1に、得ら
れたNi系フェライト原料用酸化物の平均粒径、Cl含有量
(残留Cl濃度)、NiO 含有量を、焙焼炉胴部温度、焙焼
生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間と併せて示す。
【0042】なお、表1に示す平均粒径は、10個のサン
プルの各平均粒径の平均値を示し、Cl含有量、NiO 含有
量それぞれの最小値、最大値は、10個のサンプルにおけ
る最小値、最大値を示す。表1に示す通り、本発明によ
れば、焙焼温度、焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間
を制御し、焙焼生成酸化物中のCl含有量の経時的変動幅
を250ppm以内とすることによって、焙焼生成酸化物のNi
O 含有量の経時的変動幅を、許容変動幅である0.2 %以
内に制御することが可能であることが分かった。
【0043】また、Ni系フェライト原料用酸化物として
適切な平均粒径を有し、Cl含有量が2000ppm 以下の焙焼
生成酸化物が得られることが分かった。実施例1〜3で
得られた焙焼生成酸化物についてX線回折で構成相を調
べた結果、いずれの焙焼生成酸化物もスピネル相とα-F
e2O3相から構成されていることが確認された。
【0044】(比較例1、2)前記した実施例1〜3に
おいて、焙焼温度(:焙焼炉胴部温度)を680 ℃、960
℃(比較例1、2)、焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留
時間を60分と設定した以外は、実施例1〜3と同様の方
法、条件でNi系フェライト原料用酸化物を製造した。
【0045】次に、得られたNi系フェライト原料用酸化
物(焙焼生成酸化物)の平均粒径、Cl含有量(残留Cl濃
度)、NiO 含有量を測定、分析した。なお、上記した2
回の焙焼試験においては、前記した実施例1〜3と同様
に、焙焼生成酸化物を各1t製造し、各回の焙焼試験に
おいて、焙焼炉炉底部の製品排出口から排出される焙焼
生成酸化物を100kg 毎にサンプリングし、得られた各10
個のサンプル(1kg/1サンプル)について平均粒径、
Cl含有量、NiO 含有量を測定、分析した。
【0046】表1に、得られたNi系フェライト原料用酸
化物の平均粒径、Cl含有量(残留Cl濃度)、NiO 含有量
を、焙焼炉胴部温度、焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留
時間と併せて示す。表1に示すように、焙焼生成酸化物
のCl含有量の経時的変動幅が250ppmを超え、焙焼温度が
本発明の下限温度未満である比較例1の場合、焙焼生成
酸化物のNiO 含有量の経時的変動幅が許容変動幅である
0.2 %を超えると共に、Cl含有量が許容含有量である20
00ppm を大幅に超えた。
【0047】また、焙焼温度が本発明における上限温度
を超える比較例2の場合、焙焼生成酸化物の平均粒径
が、Ni系フェライト原料用酸化物として適切な平均粒径
範囲:0.3 〜1.0 μm の上限を超えた。
【0048】
【表1】
【0049】(実施例4〜7)塩化ニッケルを添加し、
酸化物換算で NiO:Fe2O3 =12.6:87.4(%)となるよ
うにNi/Fe比(質量比)を調整した鋼板の塩酸酸洗廃液
を、焙焼炉を用いて噴霧焙焼し、Ni系フェライト原料用
酸化物を製造した。なお、本実施例においては、表2に
示すように、焙焼温度(:焙焼炉胴部温度)および焙焼
生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間を下記条件とすること
によって、焙焼生成酸化物のCl含有量の経時的変動幅が
250ppm以内となるように制御した。
【0050】実施例4;焙焼炉胴部温度:925 ℃、焙焼
炉炉底滞留時間:20分 実施例5;焙焼炉胴部温度:830 ℃、焙焼炉炉底滞留時
間:60分 実施例6;焙焼炉胴部温度:810 ℃、焙焼炉炉底滞留時
間:25分 実施例7;焙焼炉胴部温度:740 ℃、焙焼炉炉底滞留時
間:40分 また、この場合、上記した4回の焙焼試験において、焙
焼生成酸化物を各1t製造し、各回の焙焼試験におい
て、焙焼炉炉底部の製品排出口から排出される焙焼生成
酸化物を100kg 毎にサンプリングし、得られた各10個の
サンプル(1kg/1サンプル)のCl(残留Cl)、NiO を
分析した。
【0051】表2に、得られたNi系フェライト原料用酸
化物のCl含有量(残留Cl濃度)、NiO 含有量を、焙焼炉
胴部温度、焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間と併せ
て示す。表2に示す通り、本発明によれば、焙焼温度、
焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間を制御し、焙焼生
成酸化物中のCl含有量の経時的変動幅を 250ppm 以内と
することによって、焙焼生成酸化物のNiO 含有量の経時
的変動幅を、許容変動幅である0.2 %以内に制御するこ
とが可能であることが分かった。
【0052】(比較例3、4)前記した実施例4〜7に
おいて、焙焼温度(:焙焼炉胴部温度)および焙焼生成
酸化物の焙焼炉炉底滞留時間を下記条件に設定した以外
は、実施例4〜7と同様の方法、条件でNi系フェライト
原料用酸化物を製造した。 比較例3;焙焼炉胴部温度:810 ℃、焙焼炉炉底滞留時
間:10分 比較例4;焙焼炉胴部温度:720 ℃、焙焼炉炉底滞留時
間:35分 また、この場合、上記した2回の焙焼試験において、焙
焼生成酸化物を各1t製造し、各回の焙焼試験におい
て、焙焼炉炉底部の製品排出口から排出される焙焼生成
酸化物を100kg 毎にサンプリングし、得られた各10個の
サンプル(1kg/1サンプル)のCl(残留Cl)、NiO を
分析した。
【0053】表2に、得られたNi系フェライト原料用酸
化物のCl含有量(残留Cl濃度)、NiO 含有量を、焙焼炉
胴部温度、焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間と併せ
て示す。表2に示すように、焙焼生成酸化物のCl含有量
の経時的変動幅が 250ppm を超える場合、焙焼生成酸化
物のNiO 含有量の経時的変動幅が、許容変動幅である0.
2 %を超えた。
【0054】なお、実施例4〜7、比較例3、4で得ら
れたサンプルの平均粒径は、0.3 〜1.0 μm の範囲内で
あった。
【0055】
【表2】
【0056】図2に、以上述べた実施例1〜7、比較例
1〜4の焙焼試験結果を一括して示す。図2に示すよう
に、焙焼温度:Tを700 〜950 ℃の範囲内に限定し、焙
焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間:tおよび焙焼温
度:Tが、好ましくは下記式(1)〜(4) を満足するよう
に、焙焼温度:Tに応じて焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底
滞留時間:tを調整するか、もしくは、焙焼生成酸化物
の焙焼炉炉底滞留時間:tに応じて焙焼温度:Tを調整
することによって、焙焼生成酸化物のNiO 含有量の経時
的変動幅を所定範囲内に規制し、Cl含有量が少なく適正
平均粒径範囲内である優れた特性を有する焙焼生成酸化
物を製造することができる。
【0057】 750 ℃>T≧700 ℃の場合: 90≧t(分)≧−5.24×10-4×〔T(℃)〕2 +316.8 ………(1) 850 ℃>T≧750 ℃の場合: 90≧t(分)≧−1.07×10-4×〔T(℃)〕2 + 82.3 ………(2) 900 ℃>T≧850 ℃の場合: −1.44×10-4×〔T(℃)〕2 +194.0 ≧t(分)≧−5.71×10-5×〔T(℃ )〕2 + 46.3 …………………………………………………………(3) 950 ℃≧T≧900 ℃の場合: −1.44×10-4×〔T(℃)〕2 +194.0 ≧t(分)>0………(4) 以上、実施例について述べたが、本発明によれば、NiO
含有量の経時的変動が少なく、平均粒径が適正範囲内で
Cl含有量が少ないNi系フェライト用原料として極めて有
用なNi系フェライト原料用酸化物を製造することが可能
となった。
【0058】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の製造方法で
得られる焙焼生成酸化物は、NiO 含有量の経時的変動が
少なく、かつ平均粒径およびCl含有量が適正範囲内であ
り、本発明によれば、Ni系フェライト用原料として極め
て有用なNi系フェライト原料用酸化物(焙焼生成酸化
物)を製造することが可能となった。
【0059】本発明の製造方法で得られる焙焼生成酸化
物は、ニッケルを含有するため、Ni系フェライト製造の
仮焼工程におけるスピネル化反応が低温で終了し、仮焼
工程の省エネルギー化に有効であり、また、得られる焼
結コアの組成の均一性に優れるため磁気特性に優れた磁
性材料を製造できるなどの優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】噴霧焙焼によって得られるNi系フェライト原料
用酸化物(:焙焼生成酸化物)のCl含有量とNiO 含有量
との関係を示すグラフである。
【図2】焙焼温度および焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞
留時間と焙焼生成酸化物のCl含有量の経時的変動幅:Δ
Cl、NiO 含有量の経時的変動幅:ΔNiO との関係を示す
グラフである。
【図3】Ni系フェライト原料用酸化物の製造設備の一例
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 焙焼炉 2 熱風の吹込み装置 3 熱風吹込み口 4 熱風(:酸素を含有する熱風) 5 旋回流 6 スプレーヘッダ 7 焙焼炉胴部炉内温度計 8 焙焼炉炉底 9 焙焼炉の高温排ガス出口 10 塩化ニッケルおよび塩化鉄を含有する水溶液(:塩
化物水溶液)の供給配管 11 ロータリーバルブ 12 サイクロン 13 吸収塔 14 焙焼炉炉底部の焙焼生成酸化物の排出口(:焙焼炉
炉底部の製品排出口) 15 吸収塔の水スプレーノズル 20 塩化ニッケルおよび塩化鉄を含有する水溶液(:塩
化物水溶液) 21 焙焼生成酸化物(Ni系フェライト原料用酸化物) 21B 焙焼炉炉底に滞留する焙焼生成酸化物 22 サイクロン回収焙焼生成酸化物 23 燃料 24 燃焼用空気 f1 塩化物水溶液の供給方向 f2 高温排ガスの流通方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅越 英雄 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 Fターム(参考) 4G002 AA06 AB02 AC02 AE02 4G018 AA01 AA23 AC01 AC02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩化ニッケルおよび塩化鉄を含有する水
    溶液を焙焼炉で噴霧焙焼するNi系フェライト原料用酸化
    物の製造方法において、Ni含有量とFe含有量との比であ
    るNi/Fe 比(質量比)を所定の値に調整した前記水溶液
    を、焙焼温度:T=700 〜950 ℃で噴霧焙焼すると共
    に、得られる焙焼生成酸化物中のCl含有量の経時的変動
    幅が所定変動幅内となるように、焙焼温度:Tおよび/
    または焙焼生成酸化物の焙焼炉炉底滞留時間:tを制御
    することを特徴とするNi系フェライト原料用酸化物の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記所定変動幅が250mass-ppm であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のNi系フェライト原料用酸
    化物の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102115215A (zh) * 2011-03-29 2011-07-06 兰州金川新材料科技股份有限公司 一种氧化亚镍粉体的制备方法
JP2012012295A (ja) * 2011-06-24 2012-01-19 Akami Seisakusho:Kk 金属化合物粉末の製造法
JP2016016349A (ja) * 2014-07-07 2016-02-01 Jfeケミカル株式会社 濾材被覆方法および濾過方法

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