JP2002211480A - 係留装置 - Google Patents

係留装置

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JP2002211480A
JP2002211480A JP2001009079A JP2001009079A JP2002211480A JP 2002211480 A JP2002211480 A JP 2002211480A JP 2001009079 A JP2001009079 A JP 2001009079A JP 2001009079 A JP2001009079 A JP 2001009079A JP 2002211480 A JP2002211480 A JP 2002211480A
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JP
Japan
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sinker
mooring
floating body
anchor
water
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JP2001009079A
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English (en)
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Shinkichi Tanigaki
信吉 谷垣
Masahiko Ozaki
雅彦 尾崎
Naoki Kumamoto
直樹 熊本
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シンカーの浮上時に水底との間に生じる吸着
効果を低減させることができ、さらには係留索鎖の寸法
を従来以下に抑えることで費用の低減を図ることができ
る係留装置を提供する。 【解決手段】 水上に浮かぶ浮体1と、水底に固定され
たアンカー2と、上記浮体1と上記アンカー2との間に
設置されたシンカー3と、該シンカー3を貫通して設け
られた貫通部材6と、該貫通部材に形成された2箇所の
接続部の一方7と上記浮体1とを繋ぐ係留索鎖4と、上
記接続部の他方8と上記アンカー2とを繋ぐ係留索鎖5
とを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶や海洋構造物
のような水上に浮かぶ浮体を係留するために適用される
係留装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、船舶や海洋構造物のような浮体が
漂流しないように繋ぎ止めておく手段としては、図4に
示すような係留装置が一般的に用いられている。図4に
おいて係留装置は、チェーンやワイヤロープ等の係留索
鎖24とアンカー22とを具備していて、水底51に固
定されたアンカー22と係留索鎖24の一端とを繋ぐと
共に、係留索鎖24の他端と水上に浮かべた浮体1とを
繋ぐことによって浮体1を一定位置に係留させている。
【0003】係留索鎖24は、中間部が水中で懸垂線を
描くように取り付けられて、浮体1をアンカー22に繋
ぎ止めている。そして、風や波などの影響により、浮体
1がアンカー22から遠ざかる方向に移動すると、浮体
1の移動につれて直線に近付き、係留索鎖24に作用す
る張力が増加する。更に浮体1が移動し、係留索鎖24
が緊張した状態になると、図6の実線に示したように、
浮体1の変位に伴って係留索鎖24に作用する張力は急
激に増大する。
【0004】特に、係留索鎖24の展張距離が制限され
る浅海域においては、係留索鎖24の長さが短いため、
浮体1の水平変位に対する張力の立上がりが急激にな
る。よって、風や潮流、波漂流力等による浮体1の漂流
と波浪による動揺とが組み合わさった場合などには、係
留索鎖24に過大な衝撃力が作用するばかりか、破断し
て係留機能を喪失するおそれがある。
【0005】そこで、係留索鎖24の長さが限られる浅
海域などにおいて、浮体1をより安全に係留する手段と
しては図5に示した係留装置があげられる。図5におけ
る係留装置ではシンカー33をアンカー32と浮体1と
の間に配置していて、水底に固定されたアンカー32と
シンカー33とを係留索鎖35で、また水上に浮かぶ浮
体1とシンカー33とを係留索鎖34で繋ぐことによ
り、浮体1を一定位置に係留させている。
【0006】シンカー33は通常、鉄鋼や鉄筋コンクリ
ート等水中に沈む重量物が用いられている。また、シン
カー33の形状は角柱から成って、シンカー上面の中心
部分には係留索鎖との接続部36が設けられている。特
に、コンクリートは圧縮に強いが引張には弱い特性を持
つため、シンカー33上面の中心部分に鉄筋部材を突出
させることにより接続部36を設けて、係留索鎖34、
35との接続を集約することによって、シンカー33の
コンクリート部分に引張応力が作用しないようにしてい
る。
【0007】シンカー33は通常水底51に接している
が、浮体1が移動して係留索鎖34に大きな張力が作用
すると、水底51から引き上げられる。ここで、シンカ
ー33とアンカー32とを繋ぐ係留索鎖35が係留索鎖
34の余裕代の役割を成しており、シンカー33が水底
51から引き上げられた後に係留索鎖34に作用する張
力は、図6の破線に示す如く、シンカー33とアンカー
32との間の係留索鎖34が十分に張るまで、浮体1の
移動とは無関係にほぼ一定とすることができる。よっ
て、係留索鎖34を長くするのと同様の効果を得ること
ができて、係留索鎖の長さが限られる浅海域において
も、張力の急激な立上がりやそれに伴なう係留索鎖の破
断等を防止することが可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実際にはシ
ンカー33を設置しているにもかかわらず、係留索鎖3
4に過大な張力が発生し、その結果、係留索鎖34が破
断したり、シンカー33が破損してしまう問題があっ
た。そこで、その原因について詳細を検証したところ、
シンカーの底面と水底との吸着(以後、吸着効果と称
す)が関係していることが実験にて確認された。吸着効
果は、単にシンカー33が水底51と接触しているため
だけでなく、シンカー33が水底51から引き上げられ
る際に、真上方向へと上昇するため、シンカーと水底と
の間に水が流入し難いことから起こる。また、シンカー
33が上昇と下降を繰り返すことによって水底の地盤が
抉られて、その窪みにシンカー33が嵌まってしまうこ
となども原因の一つである。そして、その結果、係留索
鎖34が破断したり、シンカー33が破損するほどの過
大な張力が発生していた。
【0009】したがって、本発明の目的は、シンカー3
3の浮上時に水底51との間に生じる吸着効果を低減す
ることで、係留装置及び浮体の安全性を高めることがで
き、さらには係留索鎖の寸法を従来以下に抑えることで
費用の低減を図ることができる係留装置を提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した課題
を解決するため、以下のような手段を提供するものであ
る。請求項1に記載の係留装置は、水上に浮かぶ浮体
と、水底に固定されたアンカーと、上記浮体と上記アン
カーとの間に設置されたシンカーと、該シンカーを貫通
して設けられた貫通部材と、該貫通部材に形成された2
箇所の接続部の一方と上記浮体とを繋ぐ係留索鎖と、上
記接続部の他方と上記アンカーとを繋ぐ係留索鎖とを備
えたことを特徴とするものである。
【0011】このような係留装置によれば、シンカーが
上昇する際には、真上方向でなく貫通部材に設けられた
一方の接続部を起点に傾くので、シンカー底面と水底と
の吸着効果が低減された状態にてシンカーが上昇する。
また、シンカーを貫通した貫通部材が設けられて、該貫
通部材と係留索鎖とが接続されているので、係留索鎖に
引張応力が作用しても、シンカー自体に生じる引張応力
は抑えられる。
【0012】請求項2に記載の係留装置は、水上に浮か
ぶ浮体と、水底に固定されたアンカーと、上記浮体と上
記アンカーとの間に設置されたシンカーと、該シンカー
と上記浮体とを繋ぐ係留索鎖と、上記シンカーと上記ア
ンカーとを繋ぐ係留索鎖とを備えると共に、上記シンカ
ーの底面からシンカー上面或いは側面に貫通する孔を設
けたことを特徴とするものである。
【0013】このような係留装置によれば、シンカーが
上昇する際には、シンカー周辺からだけでなく、シンカ
ー上面或いは側面から底面に貫通する孔からも水が流入
するので、シンカー底面と水底との吸着効果が低減され
た状態にてシンカーが上昇する。
【0014】請求項3に記載の係留装置は、水上に浮か
ぶ浮体と、水底に固定されたアンカーと、上記浮体と上
記アンカーとの間に設置されたシンカーと、該シンカー
と水底との間に設置された格子状部材と、上記シンカー
と上記浮体とを繋ぐ係留索鎖と、上記シンカーと上記ア
ンカーとを繋ぐ係留索鎖とを備えたことを特徴とするも
のである。
【0015】このような係留装置によれば、シンカーと
水底との間に設置された格子状部材によって、シンカー
と水底とが密着することを防止し、また、シンカーが水
底から引き上げられる際は格子状部材によって生じた隙
間部分からも水が流入するので、シンカー底面と水底と
の吸着効果が低減された状態にてシンカーが上昇する。
【0016】請求項4に記載の係留装置は、水上に浮か
ぶ浮体と、水底に固定されたアンカーと、上記浮体と上
記アンカーとの間に設置されたシンカーと、該シンカー
を貫通して設けられた貫通部材と、該貫通部材に形成さ
れた2箇所の接続部の一方と上記浮体とを繋ぐ係留索鎖
と、上記接続部の他方と上記アンカーとを繋ぐ係留索鎖
と、上記シンカーと水底との間に設置された格子状部材
とを備えたことを特徴とするものである。
【0017】このような係留装置によれば、シンカーと
水底との間に設置された格子状部材によってシンカーと
水底とが密着することを防止し、また、シンカーが水底
から引き上げられる際はシンカー周辺からだけでなく、
格子状部材によって生じた隙間部分から水が流入する。
このため、シンカー底面と水底との吸着効果が低減され
た状態にてシンカーが上昇する。さらに、シンカー自体
が真上方向でなく貫通部材に設けられた接続部を起点に
傾くことでも、シンカー底面と水底との吸着効果が低減
される。また、シンカーを貫通した貫通部材が設けられ
て、該貫通部材と係留索鎖とが接続されているので、係
留索鎖に引張応力が作用しても、シンカー自体に生じる
引張応力は抑えられる。
【0018】請求項5に記載の係留装置は、水上に浮か
ぶ浮体と、水底に固定されたアンカーと、上記浮体と上
記アンカーとの間に設置されたシンカーと、該シンカー
と水底との間に設置された格子状部材と、上記シンカー
と上記浮体とを繋ぐ係留索鎖と、上記シンカーと上記ア
ンカーとを繋ぐ係留索鎖とを備えると共に、上記シンカ
ーの底面からシンカー上面或いは側面に貫通する孔を設
けたことを特徴とするものである。
【0019】このような係留装置によれば、シンカーと
水底との間に設置された格子状部材によってシンカーと
水底とが密着することを防止し、また、シンカーが水底
から引き上げられる際はシンカー周辺からだけでなく、
格子状部材によって生じた隙間部分及びシンカー上面或
いは側面から底面に貫通する孔からも水が流入する。こ
のため、シンカー底面と水底との吸着効果が低減された
状態にてシンカーが上昇する。
【0020】請求項6に記載の係留装置は、請求項1ま
たは請求項4に記載されたシンカーがコスト−重量比の
小さい材料で、かつプレストレスが与えられた重量物で
あり、上記シンカーを貫通して設けられた上記貫通部材
が高張力材であることを特徴とするものである。
【0021】ここで、プレストレスが与えられた重量物
とは、該重量物の製造時に圧縮応力を与えて形成するこ
とによって、定常状態においても圧縮応力が作用した状
態にある重量物のことをいう。このような係留装置によ
れば、係留索鎖に引張応力が作用しても、シンカー自体
には引張応力が作用しない。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る係留装置の好
ましい実施の形態を、添付図面に基づいて説明する。本
発明の第1の実施の形態である図1において、1は水上
に浮かぶ浮体、2は水底に固定されたアンカー、3は浮
体1とアンカー2との間に配置されたシンカー、6はシ
ンカー3を貫通して設けられた貫通部材、4は貫通部材
6に設けられた接続部7と浮体1とを繋ぐ係留索鎖、5
は貫通部材6に設けられた接続部8とアンカー2とを繋
ぐ係留索鎖である。
【0023】ここで、浮体1は船舶や海洋構造物(浮消
波堤、浮き桟橋等)のように水上に浮かぶ構造物、アン
カー2及びシンカー3は鉄鋼や鉄筋コンクリート、モル
タルのように水中に沈む重量物、貫通部材6は鋼材等の
高張力材である。また、係留索鎖4、5は例えばチェー
ンやワイヤロープである。
【0024】本発明の第1の実施の形態によれば、浮体
1が移動し係留索鎖4が十分に張った状態で、シンカー
3が水底51から引き上げられる際、貫通部材6の接続
部7を起点として傾いてから上昇する。このため、従来
のように真上方向に引き上げられる場合と比べて、シン
カー3の底面と水底51との間に生じている吸着効果の
影響を抑えて両者を引き離すことが可能となる。よっ
て、係留索鎖4を始めとした係留装置に過大な衝撃力が
作用することがなく、係留装置及び浮体の安全性を高め
ることができる。そして、係留索鎖の寸法を従来以下に
抑えることが可能となって、費用の低減を図ることがで
きる。また、上記シンカー3を鉄筋コンクリートやモル
タルとし、貫通部材6を高張力部材とすることによれ
ば、下記の作用・効果も奏する。シンカー3を製造する
際に、シンカー3には圧縮応力、貫通部材6には引張応
力を与えた状態にてシンカー3を固め、シンカー3が凝
固した後に貫通部材6に与えていた引張応力を開放す
る。すると、シンカー3は初期状態においても圧縮応力
が作用した状態(プレストレス)となるので、係留索鎖
4に引張応力が作用しても、シンカー3自体には引張応
力が作用することがなく、シンカー3の破損を防止する
ことができる。
【0025】次に本発明の第2の実施の形態を図2によ
り説明する。なお、後述する各実施の形態において、前
述の実施形態にて説明したものと同様の機能を有する部
材には同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
【0026】図2において、9は水底と接するシンカー
13の底面から上面にまで貫通する孔である。
【0027】本発明の第2の実施の形態によれば、シン
カー13が水底51から引き上げられる際には、シンカ
ー13の周辺からだけでなく、シンカーに設けた孔9か
らもシンカー底面に水が流入する。このため、シンカー
底面と水底51との間に生じている吸着効果の影響を抑
えて両者を引き離すことが可能となる。よって、係留索
鎖4を始めとした係留装置に過大な引張応力が作用する
ことがなく、係留装置及び浮体の安全性を高めることが
できる。そして、係留索鎖の寸法を従来以下に抑えるこ
とが可能となって、費用の低減を図ることができる。
【0028】なお、図2においてはシンカーに設けられ
た孔9をシンカー底面から上面に貫通する孔として示し
たが、それに限定されず、底面から側面に貫通させた
り、シンカー上昇する際に傾く方向に開孔するなど適宜
選択することができる。また、孔の大きさや配置等も吸
着効果を効果的に低減できるよう適宜選択することがで
きる。
【0029】次に本発明の第3の実施の形態を図3によ
り説明する。図3において、10は格子状部材であり、
例えば金網や鉄筋を碁盤状に交差させて成り、シンカー
33と水底51との間に設置されている。
【0030】本発明の第3の実施の形態によれば、シン
カー33と水底51との間に設置された格子状部材10
によってシンカーと水底とが密着することを防止し、ま
た、シンカー33が水底51から引き上げられる際は、
格子状部材によって生じた隙間部分からも水が流入す
る。このため、従来のように真上方向に引き上げられる
場合と比べて、シンカー33の底面と水底51との間に
生じている吸着効果の影響を抑えて両者を引き離すこと
が可能となる。よって、係留索鎖4を始めとした係留装
置に過大な引張応力が作用することがなく、係留装置及
び浮体の安全性を高めることができる。そして、係留索
鎖の寸法を従来以下に抑えることが可能となって、費用
の低減を図ることができる。
【0031】また、本発明の第3の実施の形態における
シンカー33の代りに、シンカーを貫通する貫通部材を
設けて、貫通部材と浮体及びアンカーとを繋ぐ構成のシ
ンカー(符号3に相当)を使用したり、シンカー底面か
ら上面或いは側面に貫通する孔を設けた構成のシンカー
(符号13相当)を使用することで、更に効果的に吸着
効果を抑えることが可能となる。
【0032】
【発明の効果】本願の請求項1に記載された発明に係る
係留装置によると、シンカーを貫通して設けられた貫通
部材と、該貫通部材に形成された2箇所の接続部の一方
と上記浮体とを繋ぐ係留索鎖と、上記接続部の他方と上
記アンカーとを繋ぐ係留索鎖とを備えたことにより、シ
ンカーが上昇する際には、真上方向でなく貫通部材に設
けられた一方の接続部を起点に傾いてから上昇する。こ
のため、シンカー底面と水底との吸着効果を低減するこ
とができる。また、シンカーには、それを貫通した貫通
部材が設けられて、該貫通部材と係留索鎖とが接続され
ているため、シンカー自体に生じる引張応力を抑えるこ
とができる。よって、係留索鎖を始めとした係留装置に
は過大な衝撃力が作用することがなく、係留装置及び浮
体の安全性を高めることができる。そして、係留索鎖の
寸法等を従来以下に抑えて費用の低減を図ることができ
る。
【0033】本願の請求項2に記載された発明に係る係
留装置によると、シンカーの底面からシンカー上面或い
は側面に貫通する孔を設けたことにより、シンカーが上
昇する際には、シンカー周辺からだけでなく、シンカー
上面或いは側面から底面に貫通する孔からも水が流入す
る。このため、シンカー底面と水底との吸着効果を低減
することができる。よって、係留索鎖を始めとした係留
装置には過大な衝撃力が作用することがなく、係留装置
及び浮体の安全性を高めることができる。そして、係留
索鎖の寸法等を従来以下に抑えて費用の低減を図ること
ができる。
【0034】本願の請求項3に記載された発明に係る係
留装置によると、シンカーと水底との間に格子状部材を
備えたことにより、シンカーと水底との密着を防止する
ことができる。また、シンカーが水底から引き上げられ
る際は格子状部材によって生じた隙間部分からも水が流
入するので、シンカー底面と水底との吸着効果を低減す
ることができる。よって、係留索鎖を始めとした係留装
置に過大な衝撃力が作用することがなく、係留装置及び
浮体の安全性を高めることができる。そして、係留索鎖
の寸法等を従来以下に抑えて費用の低減を図ることがで
きる。
【0035】本願の請求項4に記載された発明に係る係
留装置によると、シンカーと水底との間に格子状部材を
備えたことにより、シンカーと水底との密着を防止する
ことができる。また、シンカーが水底から引き上げられ
る際は格子状部材によって生じた隙間部分からも水が流
入するので、シンカー底面と水底との吸着効果を低減す
ることができる。さらに、シンカーを貫通して設けられ
た貫通部材と、該貫通部材に形成された2箇所の接続部
の一方と上記浮体とを繋ぐ係留索鎖と、上記接続部の他
方と上記アンカーとを繋ぐ係留索鎖とを備えたことによ
り、シンカーが上昇する際に、真上方向でなく貫通部材
に設けられた一方の接続部を起点に傾いてから上昇する
ことでも、シンカー底面と水底との吸着効果を低減する
ことができる。また、シンカーには、それを貫通した貫
通部材が設けられて、該貫通部材と係留索鎖とが接続さ
れているため、シンカー自体に生じる引張応力を抑える
こともできる。よって、係留索鎖を始めとした係留装置
には過大な衝撃力が作用することがなく、係留装置及び
浮体の安全性を高めることができる。そして、係留索鎖
の寸法等を従来以下に抑えて費用の低減を図ることがで
きる。
【0036】本願の請求項5に記載された発明に係る係
留装置によると、シンカーと水底との間に設置された格
子状部材と、該シンカーと上記浮体とを繋ぐ係留索鎖
と、上記シンカーと上記アンカーとを繋ぐ係留索鎖とを
備えると共に、上記シンカーの底面からシンカー上面或
いは側面に貫通する孔を設けたことにより、シンカーと
水底との間に設置された格子状部材がシンカーと水底と
の密着を防止する。また、シンカーが水底から引き上げ
られる際はシンカー周辺からだけでなく、格子状部材に
よって生じた隙間部分及びシンカー上面或いは側面から
底面に貫通する孔からも水が流入するので、シンカー底
面と水底との吸着効果を低減することができる。よっ
て、係留索鎖を始めとした係留装置には過大な衝撃力が
作用することがなく、係留装置及び浮体の安全性を高め
ることができる。そして、係留索鎖等の寸法を従来以下
に抑えて費用の低減を図ることができる。
【0037】本願の請求項6に記載された発明に係る係
留装置によると、シンカーにあらかじめプレストレス
(圧縮応力)が与えられると共に、貫通部材が高張力材
であるため、係留索鎖に引張応力が作用しても、シンカ
ー自体に引張応力が作用することがない。よって、シン
カーの破損を防止して費用の低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る係留装置の説
明図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係る係留装置の説
明図であり、(a)は正面図、(b)はシンカーの詳細
図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態に係る係留装置の説
明図であり、(a)は正面図、(b)は格子状部材の詳
細図である。
【図4】従来の係留装置の一例を示す図である。
【図5】従来の係留装置の他の例を示す図である。
【図6】係留索鎖に作用する張力の説明図である。
【符号の説明】
1 浮体 2 アンカー 3 シンカー 4、5 係留索鎖 6 貫通部材 7、8 接続部 9 孔 10 格子状部材 13 シンカー 33 シンカー 51 水底

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水上に浮かぶ浮体と、水底に固定された
    アンカーと、上記浮体と上記アンカーとの間に設置され
    たシンカーと、該シンカーを貫通して設けられた貫通部
    材と、該貫通部材に形成された2箇所の接続部の一方と
    上記浮体とを繋ぐ係留索鎖と、上記接続部の他方と上記
    アンカーとを繋ぐ係留索鎖とを備えたことを特徴とする
    係留装置。
  2. 【請求項2】 水上に浮かぶ浮体と、水底に固定された
    アンカーと、上記浮体と上記アンカーとの間に設置され
    たシンカーと、該シンカーと上記浮体とを繋ぐ係留索鎖
    と、上記シンカーと上記アンカーとを繋ぐ係留索鎖とを
    備えると共に、上記シンカーの底面からシンカー上面或
    いは側面に貫通する孔を設けたことを特徴とする係留装
    置。
  3. 【請求項3】 水上に浮かぶ浮体と、水底に固定された
    アンカーと、上記浮体と上記アンカーとの間に設置され
    たシンカーと、該シンカーと水底との間に設置された格
    子状部材と、上記シンカーと上記浮体とを繋ぐ係留索鎖
    と、上記シンカーと上記アンカーとを繋ぐ係留索鎖とを
    備えたことを特徴とする係留装置。
  4. 【請求項4】 水上に浮かぶ浮体と、水底に固定された
    アンカーと、上記浮体と上記アンカーとの間に設置され
    たシンカーと、該シンカーを貫通して設けられた貫通部
    材と、該貫通部材に形成された2箇所の接続部の一方と
    上記浮体とを繋ぐ係留索鎖と、上記接続部の他方と上記
    アンカーとを繋ぐ係留索鎖と、上記シンカーと水底との
    間に設置された格子状部材とを備えたことを特徴とする
    係留装置。
  5. 【請求項5】 水上に浮かぶ浮体と、水底に固定された
    アンカーと、上記浮体と上記アンカーとの間に設置され
    たシンカーと、該シンカーと水底との間に設置された格
    子状部材と、上記シンカーと上記浮体とを繋ぐ係留索鎖
    と、上記シンカーと上記アンカーとを繋ぐ係留索鎖とを
    備えると共に、上記シンカーの底面からシンカー上面或
    いは側面に貫通する孔を設けたことを特徴とする係留装
    置。
  6. 【請求項6】 上記シンカーはコスト−重量比の小さい
    材料で、かつプレストレスが与えられた重量物であり、
    上記シンカーを貫通して設けられた上記貫通部材は高張
    力材であることを特徴とする請求項1または請求項4に
    記載の係留装置。
JP2001009079A 2001-01-17 2001-01-17 係留装置 Pending JP2002211480A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012152178A (ja) * 2011-01-27 2012-08-16 Sakai Ovex Co Ltd 中層浮魚礁設備
KR101718666B1 (ko) * 2016-07-26 2017-03-22 (주) 씨플렉스코리아 콘크리트 싱커
CN112429150A (zh) * 2020-12-09 2021-03-02 江苏亚星锚链股份有限公司 一种系泊链配重链连接方法
US11292556B2 (en) 2018-03-15 2022-04-05 Environmental Resource Development Consultant Corporation Mooring anchor

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