JP2002211476A - 補助動力付き車両 - Google Patents

補助動力付き車両

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JP2002211476A
JP2002211476A JP2001012964A JP2001012964A JP2002211476A JP 2002211476 A JP2002211476 A JP 2002211476A JP 2001012964 A JP2001012964 A JP 2001012964A JP 2001012964 A JP2001012964 A JP 2001012964A JP 2002211476 A JP2002211476 A JP 2002211476A
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pulley
tension pulley
casing
motor
fixed casing
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Withdrawn
Application number
JP2001012964A
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English (en)
Inventor
Kazuhiro Tomoshige
一弘 友重
Seiji Yamaguchi
征史 山口
Kazuhisa Matsumoto
和久 松本
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Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 減速機構の発生する音を低減できると共に、
組み立てが容易となり、また動力伝達部分の結合を確実
に設定できる補助動力付き車両を提供する。 【解決手段】 人力によって車輪を駆動する人力駆動部
と、モータ及び減速機構によって前記車輪を駆動する電
動駆動部とを備え、前記車輪と共に回転するハブを構成
する回転ケーシング23内に、前記モータ40とその出
力段の減速機構を構成するプーリとベルト及びこのベル
トを張った状態に保つテンションプーリ38を取り付け
る固定ケーシング31を内蔵すると共に、前記固定ケー
シング31にその外側から前記テンションプーリ38を
取り付ける取付部(取付孔31n)を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、電動アシスト自
転車などの補助動力付き車両に係わり、特にその減速機
構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の補助動力付き車両として、特開
2000−105155号公報(G01L 3/14)
に開示された電動アシスト自転車においては、トルクセ
ンサで検出される人力トルクの大きさに応じてモータを
駆動し、このモータの回転駆動力を遊星歯車減速機構を
介して減速して、回転ケーシングに動力を伝達してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報に
記載のものでは、モータの出力側から回転ケーシングま
での減速機構全てにギヤを用いているため、ギヤの噛み
合う音が大きく、その音が耳障りになっていた。
【0004】ところで、動力伝達を全てベルトに代える
ことも考えられるが、上記のような構成においては、所
定の減速比率を保ちながら全てベルト駆動にするのは困
難で、またベルトを張った状態にして動力伝達部分の結
合を確実に組み立てるのも困難である。
【0005】そこで、本願発明はこのような課題を解決
するためになされたものであり、減速機構の発生する音
を低減できると共に、組み立てが容易となり、また動力
伝達部分の結合を確実に設定できる補助動力付き車両を
提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記のような目的を達成
するために、本願発明は、人力によって車輪を駆動する
人力駆動部と、モータ及び減速機構によって前記車輪を
駆動する電動駆動部とを備え、前記車輪と共に回転する
ハブを構成する回転ケーシング内に、前記モータとその
出力段の減速機構を構成するプーリとベルト及びこのベ
ルトを張った状態に保つテンションプーリを取り付ける
固定ケーシングを内蔵すると共に、前記固定ケーシング
にその外側から前記テンションプーリを取り付ける取付
部を備えたことを特徴とするものである。
【0007】また、前記取付部として、前記固定ケーシ
ング表面に取付孔を形成したことを特徴とするものであ
る。
【0008】また、前記固定ケーシングは、モータが内
蔵される本体部と、プーリが取り付けられる蓋部とから
成り、この蓋部に前記テンションプーリを取り付ける取
付孔を形成したことを特徴とするものである。
【0009】さらに、前記取付孔は、前記テンションプ
ーリの径よりも大きく形成される一方、前記テンション
プーリに、その取り付け後に前記取付孔を塞ぐ鍔部を形
成したことを特徴とするものである。
【0010】また、前記蓋部に取り付けられるプーリを
保持すると共に、蓋部を本体部に取り付けて固定ケーシ
ングを組み立てる際に、前記ベルトが前記プーリにかか
った状態に保持する保持部材を備えたことを特徴とする
ものである。
【0011】また、前記固定ケーシングは、前記テンシ
ョンプーリを取り付けて組み立てられた後に前記回転ケ
ーシング内に組み込まれるように構成したことを特徴と
するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施形態を、電
動アシスト自転車を例にとって説明する。
【0013】まず、電動アシスト自転車全体の構成につ
いて、図9に基づき説明する。
【0014】この電動アシスト自転車は、前部に設けら
れたヘッドパイプ1と、サドル2が取り付けられるシー
トチューブ3とがメインフレーム4で連結され、このメ
インフレーム4と前記シートチューブ3とが連結する部
分に人力によって回転するペダル5が取り付けられてい
る。
【0015】上記ヘッドパイプ1には、ヘッドパイプ1
を通して連結するようにハンドル6とこのハンドル操作
によって走行方向を定める前輪7が取り付けられてい
る。なお、図では、前輪7のリム8とタイヤ9のみを示
し、スポークは図示を省略している。
【0016】また、ヘッドパイプ1に取り付けられた前
かご10の下には、後述するモータ等の電源となるバッ
テリ11が取り付けられており、このバッテリ11には
24ボルトのニッカド電池が用いられている。上記バッ
テリ11はバッテリケース内に収納されて取り外し可能
になっており、充電の際は取り外して屋内で充電するこ
とができるようになっている。
【0017】また、前記ペダル5には、ペダル5と共に
回転する前スプロケット12が取り付けられており、こ
の前スプロケット12にチェーン13がかけられ、前ス
プロケット12の回転をチェーン13を介して後輪14
の図示しない車軸に設けられた後スプロケットに伝達す
るようになっている。
【0018】駆動輪となる後輪14は、タイヤ15、リ
ム16及びスポーク(図示せず)と、後輪14を駆動す
るための駆動部17とから構成されている。この駆動部
17には、後述するように、チェーン13を介して伝達
される人力トルクを検出するトルク検出部(トルクセン
サ)、モータ及び減速機構から成る電動駆動部、前記ト
ルク検出部の検出値を入力して前記モータに駆動信号を
出力するマイコン等から成る制御回路などが内蔵される
と共に、前記ハンドル6に取り付けられたブレーキレバ
ー18の操作により後輪14を制動するブレーキ装置1
9が取り付けられている。
【0019】上述のように、前記後輪14は、ペダル
5、前スプロケット12、チェーン13、後スプロケッ
ト及び変速機等から成る人力駆動部と、モータ及び減速
機構等から成る電動駆動部の2つの駆動部によって駆動
され、それらを併用して走行することができるようにな
っている。
【0020】次に、この電動アシスト自転車の駆動部1
7について、図1〜図7に基づき詳細に説明する。
【0021】後輪14の車軸20には、その長手方向の
一部に通常の自転車と同様の内装式変速機21が設けら
れ、この変速機21は後スプロケット22に一方向クラ
ッチ(図示せず)を介して連結されており、前記ペダル
5の一方向の回転でしか動力伝達せず、ペダル5を逆回
転させたときには変速機21への動力伝達が遮断される
ようになっている。
【0022】内装式変速機21は、車軸20を中心に後
輪14のハブを構成する回転ケーシング23で覆われ、
この回転ケーシング23は2部品からなっており、一方
は、外周にスポークを取り付けるための2本の環状リブ
24a,24bが形成された回転ケーシング23aで、
他方は、前記回転ケーシング23aの開口部を塞ぐよう
に複数箇所で前記環状リブ24bにネジ止め固定された
回転ケーシング23bである。
【0023】前記他方の回転ケーシング23bの内側に
は減速機構の最終段を構成する大ギア25が、外側には
ブレーキホルダ26がそれぞれ車軸20と同心円状を成
すようにネジ止め固定されている。ブレーキホルダ26
には、回転ケーシング23b外側に向かって円盤状の立
壁を形成した回転片27がネジや溶接等によって取り付
けられ、この回転片27の内周には前記ブレーキレバー
18の操作によって外方向,即ち前記回転片27の内周
に摺接して回転ケーシング23の回転を制動するための
ブレーキ装置19が設けられている。これら回転片27
及びブレーキ装置19はブレーキカバー28で覆われて
いる。
【0024】前記バッテリ11からの電源線やその他の
信号線等のコード29はブレーキカバー28を貫通し、
電動駆動部30を構成する固定ケーシング31における
蓋部31bの一部を切り欠いた部分に挿通させ、固定ケ
ーシング31の蓋部31b内側に取り付けられた基板ケ
ース32内の制御基板33に接続されている。
【0025】固定ケーシング31は、後述するDCブラ
シレスモータを覆う本体部31aと、前記制御基板33
を内蔵する基板ケース32や減速機構を構成する大プー
リ34等が取り付けられる蓋部31bとがネジ止め固定
されて成る。本体部31aはベアリング35を介して変
速機21外周に取り付けられ、蓋部31bは、外側に突
出する筒状部31cが車軸20の変速機21が設けられ
ていない部分に固定されている。
【0026】固定ケーシング31の本体部31aの内側
面には、DCブラシレスモータ40を構成するステータ
41が取り付けられ、このステータ41は、18スロッ
トを形成する鉄心に捲線を巻いて構成されている。ま
た、このステータ41には固定ケーシング31の蓋部3
1b内側に取り付けられた基板ケース32内の制御基板
33を介して回転磁界を形成するための電力が供給され
るようになっている。
【0027】前記ステータ41の内周側には、ロータ4
2が2個のベアリング43,43を介して変速機21外
周に回転自在に設けられている。このロータ42は、軽
量なアルミ合金で形成された内リング44と積層した珪
素綱板で形成された外リング45から成り、外リング4
5の外周部には磁極を形成する複数のマグネット46が
埋め込まれており、内リング44には蓋部31b側に突
出するように歯付きの小プーリ47が取り付けられてい
る。
【0028】なお、本実施形態では、前記ステータ41
とロータ42とから成るDCブラシレスモータ40を使
用したが、ステッピングモータなどの他の種類のモータ
を使用することもできる。
【0029】前記ロータ42に設けられた小プーリ47
と、固定ケーシング31の蓋部31b内側に一方向クラ
ッチ36を介して取り付けられた大プーリ34及びテン
ションプーリ38(図2〜図4に図示)間にはベルトB
がかけられている。前記各プーリ47,34,38及び
ベルトBは歯付きのもので、滑りが生じないようになっ
ている。また、大プーリ34の出力軸は蓋部31bの外
側に突出して小ギヤ37が形成されており、この小ギヤ
37が回転ケーシング23bの内側に取り付けられた大
ギヤ25と噛み合うように構成されている。従って、ロ
ータ42の回転は、小プーリ47、大プーリ34、一方
向クラッチ36、小ギヤ37及び大ギヤ25を介して減
速されて回転ケーシング23bに伝達される。なお、回
転ケーシング23bの内側に取り付けられた大ギヤ25
と、固定ケーシング31の蓋部31bから外側に突出し
て車軸20に固定される筒状部31c外周との間にはベ
アリング39が設けられている。
【0030】以上のように、回転が速くて大きなギヤ音
が発生しやすいモータ40の出力段の減速機構をプーリ
47,34,38とベルトBで構成したことにより、減
速機構の発生する音を低減できる。
【0031】上記大プーリ34は、図6〜図8に示すよ
うに、保持部材31dに突出して形成された筒状部31
e外周にベアリング31fを介して装着される。そし
て、その上から筒状部31e上端に形成された環状溝3
1gに押さえリング31hを嵌め込んで、さらにその上
からギヤホルダ31iを装着して大プーリ34にネジ3
1jで固定し、このギヤホルダ31iの内周に一方向ク
ラッチ36を介して小ギヤ37が取り付けられ、この小
ギヤ37は保持部材31dと蓋部31bにベアリング3
1k,31mを介して支持されるようになっている。
【0032】上記保持部材31dは、大プーリ34から
テンションプーリ38の取付位置まで延設して形成さ
れ、図2に示すようにテンションプーリ38の取付位置
にはテンションプーリ38をネジ38aで回転自在に取
り付けるためのネジ孔38bが形成されている。上記の
ようにして大プーリ34が取り付けられた保持部材31
dは、大プーリ34にベルトBをかけた状態で、各プー
リ34,38にかかるベルトBが接触しない位置の蓋部
31b裏面側にネジ止め固定される。
【0033】テンションプーリ38は、固定ケーシング
31の本体部31aに蓋部31bをネジ止め固定した組
み立て後に、蓋部31bにテンションプーリ38の径よ
りも十分に大きく形成された取付孔31nから挿入され
て上記保持部材31dのネジ孔38bにネジ38aで回
転自在となるように取り付けられる。そして、このテン
ションプーリ38には、その取り付け後に取付孔31n
を塞ぐ鍔部38cが形成されている。このように構成す
ることにより、小ギヤ37と大ギヤ25の噛み合わせを
スムーズにするために施される潤滑用のグリースが取付
孔31nから蓋部31b内側に入ってベルトB等に悪影
響を及ぼすのを防ぐことができる。
【0034】一方、人力が伝達される後スプロケット2
2側の変速機21外周には、回転ケーシング23aの内
側にあって人力トルクを検出するトルクセンサ用のセン
サプレート51が固定されている。なお、回転ケーシン
グ23aの開口周縁には上記センサプレート51に摺接
するパッキン52が取り付けられて、防水,防塵等の対
策が施されている。
【0035】上記センサプレート51の内側には、変速
機21の外周にベアリング53を介して取り付けられる
と共に回転ケーシング23aにネジ止め固定されたセン
サケース54が設けられており、これらセンサプレート
51とセンサケース54は、センサプレート51に固定
された押さえピン51aとセンサケース54に設けられ
た収納部54a間に介在させたコイルスプリング55を
介して連結されている。即ち、変速機21から人力駆動
力がセンサプレート51に伝わると、人力トルクの大き
さに応じた収縮量でコイルスプリング55を収縮させ、
センサケース54を介して回転ケーシング23aを回転
させるようになっている。
【0036】上記センサケース54の内側には、リング
ホルダ56外周に摺動自在に円弧状のアルミ製リング5
7が配置され、このリング57は、リング57外周の数
カ所にピン58に嵌め込まれて取り付けられ、ピン58
には広がる方向に付勢力を有するコインスプリング59
が挿通されている。また、リング57は、リングホルダ
56に形成した傾斜面(図示せず)と当接するようにな
っており、人力が加わったときにセンサプレート51と
リング57とが回転方向にズレを生じることによって、
リング57は回転しながらリングホルダ56の傾斜面に
沿ってリング57が車軸方向に移動する。そして、この
リング57の外周に配置され、制御回路が搭載された制
御基板33に接続されたコイル60によって、リング5
7の車軸20方向の変位をインダクタンスの変化として
取り入れることになる。即ち、このインダクタンスの変
化は、人力トルクの大きさを示す電気信号として制御基
板33に取り入れられ、この信号値に基づいてモータ4
0が制御されるようになっている。
【0037】このように、コイルスプリング55の収
縮、即ち人力トルクの大きさによって変位量が変わるリ
ング57を用いたので、人力トルクの大きさによってコ
イル60のインダクタンスを変化させることができ、人
力トルクの大きさを電気信号で出力することができる。
【0038】また、前記制御基板33が収納された基板
ケース32の裏面側には、DCブラシレスモータ40を
駆動制御するために必要なロータ42の回転位置を検出
するためのホール素子49がロータ42のマグネット4
6に対応する位置に取り付けられており、このホール素
子49の検出信号が制御基板33に搭載されたマイコン
に入力されてモータ制御信号を作っている。
【0039】上述した駆動部17の組み立ては以下のよ
うにして行われる。
【0040】まず、固定ケーシング31を組み立てる際
には、図8に示すように内装式変速機21の外周にベア
リング35を介して取り付けられた本体部31aに、2
個のベアリング43,43を介してロータ42を取り付
けることにより、ロータ42は図示を省略したステータ
の内側に相対するように配置される。そして、その上か
ら小プーリ47をロータ42の内リング44にネジ47
aで固定する。
【0041】また、蓋部31bには、前述したようにし
てベルトBがかけられた状態にした大プーリ34を取り
付けておく。このベルトBは保持部材31dによって落
下しないように保持されるため、組み立ての際の手間が
かからなくなる。
【0042】そして、上記本体部31aと蓋部31bを
組み立てる際は、本体部31aに蓋部31bをネジ止め
固定するのであるが、このとき弛んだ状態にあるベルト
Bがモータ40の出力側の小プーリ47を囲むようにセ
ットする。
【0043】次に、蓋部31bに形成した取付孔31n
よりテンションプーリ38を挿入し、図4,図5に示す
ようにベルトBが張った状態でネジ38aによってテン
ションプーリ38を回転自在になるように固定する。
【0044】従って、テンションプーリ38の取り付け
や固定ケーシング31の組み立てが容易になると共に、
ベルトを張った状態に保つことが容易となるため、動力
伝達部分の結合を確実に設定できる。
【0045】このようにして構成した固定ケーシング3
1に、回転ケーシング23a,23bを車軸20の両側
から被せるようにして組み付けることによって、駆動部
17が組み立てられる。この時、大プーリ34から蓋部
31b外側に突出する小ギヤ37と回転ケーシング23
bの内面側に取り付けられた大ギヤ25が噛み合うよう
にする。
【0046】以上のように、本実施形態のものでは、固
定ケーシング31の組み立てから回転ケーシング23の
組み立てまでを容易に行うことができるようになる。
【0047】次に、以上のように構成された電動アシス
ト自転車の動力伝達について説明する。
【0048】まず始めに、人力駆動力の伝達について説
明する。
【0049】ペダル5から人力駆動力が入力されると、
ペダル5に固定された前スプロケット12が回転し、チ
ェーン13を介して後スプロケット22が回転する。後
スプロケット22が回転すると、一方向クラッチ(図示
せず)によって一方向のみに動力が伝達される。
【0050】進行方向の動力が伝達されると、使用者の
指示するギヤ比に設定された変速機21で変速された
後、トルクセンサを構成するスプリング55を収縮させ
ながら回転ケーシング23(23a)を回転させ、後輪
14を回転させることができる。
【0051】次に、電動駆動力の伝達について説明す
る。
【0052】前述したトルクセンサのリング57の変位
によりコイル60で検出されるインダクタンスの変化
は、電気信号として制御基板33のマイコンに入力され
る。そして、その信号値に基づき、モータ40の駆動回
路に信号が出力され、駆動回路内のFETのオンオフに
よってステータ41の極性を変化させて回転磁界を発生
させることにより、ロータ42に設けたマグネット46
によってロータ42が回転し、モータ40が回転駆動す
る。モータ40の回転駆動力は、小プーリ47、大プー
リ34、一方向クラッチ36、小ギヤ37及び大ギヤ2
5から成る減速機構よって減速されて、回転ケーシング
23(23b)を回転させ、後輪14が回転するように
なる。
【0053】以上のように、人力駆動力と電動駆動力は
回転ケーシング23(23a,23b)で合力されて後
輪14を駆動するようになるので、使用者がペダル5を
踏む力に応じた電動駆動力が加わり、坂道等でも楽に走
行することができる。
【0054】なお、上記実施形態においては、本願発明
を電動アシスト自転車に適用した場合について示した
が、アシスト式の電動車いすなど、モータによって補助
駆動される車両に適用して効果的である。
【0055】また、上記実施形態では、車軸20に内装
式変速機21を備えたものに本願発明を適用した場合に
ついて示したが、車軸に変速機を有しないものにも適用
可能である。
【0056】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、人力に
よって車輪を駆動する人力駆動部と、モータ及び減速機
構によって前記車輪を駆動する電動駆動部とを備え、前
記車輪と共に回転するハブを構成する回転ケーシング内
に、前記モータとその出力段の減速機構を構成するプー
リとベルト及びこのベルトを張った状態に保つテンショ
ンプーリを取り付ける固定ケーシングを内蔵すると共
に、前記固定ケーシングにその外側から前記テンション
プーリを取り付ける取付部を備えたことにより、回転が
速くて大きなギヤ音が発生しやすいモータ出力段の減速
機構をプーリとベルトで構成すると共に、テンションプ
ーリが後付けできるようにしたので、減速機構の発生す
る音を低減できると共に、テンションプーリの取り付け
や固定ケーシングの組み立てが容易になる。
【0057】前記取付部としては、固定ケーシング表
面,具体的には、固定ケーシングが、モータが内蔵され
る本体部と、プーリが取り付けられる蓋部とから成る場
合、この蓋部にテンションプーリを取り付ける取付孔を
形成し、この取付孔からテンションプーリを取り付ける
ことで、テンションプーリの取り付けや固定ケーシング
の組み立てがより容易になると共に、ベルトを張った状
態に保つことが容易となるため、動力伝達部分の結合を
確実に設定できる。
【0058】さらに、前記取付孔は、テンションプーリ
の径よりも大きく形成される一方、テンションプーリ
に、その取り付け後に前記取付孔を塞ぐ鍔部を形成した
ことにより、グリース等が上記取付孔から蓋部内側に入
ってベルト等に悪影響を及ぼすのを防ぐことができる。
【0059】また、前記蓋部に取り付けられるプーリを
保持すると共に、蓋部を本体部に取り付けて固定ケーシ
ングを組み立てる際に、前記ベルトが前記プーリにかか
った状態に保持する保持部材を備えたことにより、蓋部
を本体部に取り付ける際にベルトがプーリから落花する
のを防ぐことができ、組み立てが更に容易になる。
【0060】また、前記固定ケーシングは、テンション
プーリを取り付けて組み立てられた後に前記回転ケーシ
ング内に組み込まれるように構成したので、固定ケーシ
ングの組み立てから回転ケーシングの組み立てまでを容
易に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態に係る電動アシスト自転車
の駆動部の要部断面図。
【図2】同じく、駆動部の要部断面図であり、前記図1
とはテンションプーリの断面を示している点が異なる。
【図3】固定ケーシングの組み立て後に蓋部の取付孔か
らテンションプーリが取り付けられている状態を示す平
面図。
【図4】同じく、小プーリと大プーリとテンションプー
リにベルトがかけられた状態を示す概略平面図。
【図5】上記図4の中央断面図。
【図6】大プーリの取り付け構造を示す要部断面図。
【図7】上記図6の分解図。
【図8】固定ケーシングの組み立てを説明するための分
解図。
【図9】本願発明が適用される電動アシスト自転車の全
体構成を示す側面図。
【符号の説明】
5 ペダル 11 バッテリ 12 前スプロケット 13 チェーン 14 後輪 17 駆動部 20 車軸 21 内装式変速機 22 後スプロケット 23,23a,23b 回転ケーシング 25 大ギヤ 30 電動駆動部 31 固定ケーシング 31a 本体部 31b 蓋部 31c 筒状部 31d 保持部材 31n 取付孔 33 制御基板 34 大プーリ 36 一方向クラッチ 37 小ギヤ 38 テンションプーリ 38c 鍔部 40 DCブラシレスモータ 41 ステータ 42 ロータ 46 マグネット 47 小プーリ 49 ホール素子 51 センサプレート 51a 押さえピン 54 センサケース 54a 収納部 55 コイルスプリング 56 リングホルダ 57 リング 60 コイル B ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 和久 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機株式会社内 Fターム(参考) 3J049 AA03 BB06 BB10 BB22 CA05 3J063 AA40 AB22 AC01 BA01 BB19 BB27 CB22 CB23 CB24 CD41 CD67 XA08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人力によって車輪を駆動する人力駆動部
    と、モータ及び減速機構によって前記車輪を駆動する電
    動駆動部とを備え、 前記車輪と共に回転するハブを構成する回転ケーシング
    内に、前記モータとその出力段の減速機構を構成するプ
    ーリとベルト及びこのベルトを張った状態に保つテンシ
    ョンプーリを取り付ける固定ケーシングを内蔵すると共
    に、前記固定ケーシングにその外側から前記テンション
    プーリを取り付ける取付部を備えたことを特徴とする補
    助動力付き車両。
  2. 【請求項2】 前記取付部として、前記固定ケーシング
    表面に取付孔を形成したことを特徴とする請求項1記載
    の補助動力付き車両。
  3. 【請求項3】 前記固定ケーシングは、モータが内蔵さ
    れる本体部と、プーリが取り付けられる蓋部とから成
    り、この蓋部に前記テンションプーリを取り付ける取付
    孔を形成したことを特徴とする請求項2記載の補助動力
    付き車両。
  4. 【請求項4】 前記取付孔は、前記テンションプーリの
    径よりも大きく形成される一方、前記テンションプーリ
    に、その取り付け後に前記取付孔を塞ぐ鍔部を形成した
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3記載の補助動力
    付き車両。
  5. 【請求項5】 前記蓋部に取り付けられるプーリを保持
    すると共に、蓋部を本体部に取り付けて固定ケーシング
    を組み立てる際に、前記ベルトが前記プーリにかかった
    状態に保持する保持部材を備えたことを特徴とする請求
    項3記載の補助動力付き車両。
  6. 【請求項6】 前記固定ケーシングは、前記テンション
    プーリを取り付けて組み立てられた後に前記回転ケーシ
    ング内に組み込まれるように構成したことを特徴とする
    請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の補助動力付
    き車両。
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