JP2002210956A - インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 - Google Patents
インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置Info
- Publication number
- JP2002210956A JP2002210956A JP2001010521A JP2001010521A JP2002210956A JP 2002210956 A JP2002210956 A JP 2002210956A JP 2001010521 A JP2001010521 A JP 2001010521A JP 2001010521 A JP2001010521 A JP 2001010521A JP 2002210956 A JP2002210956 A JP 2002210956A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- diaphragm
- ink
- ink jet
- substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 非吐出チャンネルに対するクロストークが生
じる。 【解決手段】 チャンネル数nで、個別電極55と振動
板50間に所定値V1以上のパルス状電圧を印加するこ
とによってインク滴が吐出可能となり、振動板50と個
別電極55間の容量成分Cs、個別電極55と電極基板
42間の容量Ceとして、個別電極55と振動板50間
に印加されるパルス状駆動波形の電圧値がV2(V2>
V1)のとき、{n(n−1)Ce/n(n−1)Ce
+Cs}V2<V1の式を満足する。
じる。 【解決手段】 チャンネル数nで、個別電極55と振動
板50間に所定値V1以上のパルス状電圧を印加するこ
とによってインク滴が吐出可能となり、振動板50と個
別電極55間の容量成分Cs、個別電極55と電極基板
42間の容量Ceとして、個別電極55と振動板50間
に印加されるパルス状駆動波形の電圧値がV2(V2>
V1)のとき、{n(n−1)Ce/n(n−1)Ce
+Cs}V2<V1の式を満足する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインクジェットヘッド及
びインクジェット記録装置に関し、特に静電型インクジ
ェットヘッド及びこれを搭載したインクジェット記録装
置に関する。
びインクジェット記録装置に関し、特に静電型インクジ
ェットヘッド及びこれを搭載したインクジェット記録装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プ
ロッタ等の画像記録装置(画像形成装置)として用いる
インクジェット記録装置として、インク滴を吐出するノ
ズルと、このノズルが連通する液室(インク流路、圧力
室、加圧液室、液室等とも称される。)と、この液室の
壁面を形成する振動板及びこの振動板に対向する電極と
からなるアクチュエータを有し、振動板を静電力で変形
変位させることでノズルからインク滴を吐出させる静電
型インクジェットヘッドを搭載したものが知られてい
る。
ロッタ等の画像記録装置(画像形成装置)として用いる
インクジェット記録装置として、インク滴を吐出するノ
ズルと、このノズルが連通する液室(インク流路、圧力
室、加圧液室、液室等とも称される。)と、この液室の
壁面を形成する振動板及びこの振動板に対向する電極と
からなるアクチュエータを有し、振動板を静電力で変形
変位させることでノズルからインク滴を吐出させる静電
型インクジェットヘッドを搭載したものが知られてい
る。
【0003】静電型インクジェットヘッドは、静電気力
を用いるために、同じ体積に蓄えるエネルギーが小さ
く、アクチュエータ手段としてピエゾ素子や発熱抵抗体
を用いる他の形式のインクジェットヘッドに比べて、低
消費電力化、多数ノズルの同時駆動による高速化を図る
ことできる。すなわち、静電型以外のヘッドでは、イン
ク滴の運動エネルギーよりも数桁大きいエネルギーを使
用してインク滴を吐出させるために、余分なエネルギー
はヘッド或いはドライバIC(駆動回路)で発熱するこ
とになり、蓄熱等の影響で同時に駆動できるノズル数や
駆動周波数に限界がある。
を用いるために、同じ体積に蓄えるエネルギーが小さ
く、アクチュエータ手段としてピエゾ素子や発熱抵抗体
を用いる他の形式のインクジェットヘッドに比べて、低
消費電力化、多数ノズルの同時駆動による高速化を図る
ことできる。すなわち、静電型以外のヘッドでは、イン
ク滴の運動エネルギーよりも数桁大きいエネルギーを使
用してインク滴を吐出させるために、余分なエネルギー
はヘッド或いはドライバIC(駆動回路)で発熱するこ
とになり、蓄熱等の影響で同時に駆動できるノズル数や
駆動周波数に限界がある。
【0004】従来の静電型インクジェットヘッドとして
は、例えば特開平9−57965号公報に開示されてい
るように、振動板(第1電極を兼ねる)及び液室を形成
したシリコン基板からなる第1基板と、絶縁層であるシ
リコン酸化膜に凹部を形成して、この凹部底面に第1電
極(振動板)に所定のギャップをおいて対向する第2電
極を設けたシリコン基板からなる第2基板とを接合した
ものが知られている。
は、例えば特開平9−57965号公報に開示されてい
るように、振動板(第1電極を兼ねる)及び液室を形成
したシリコン基板からなる第1基板と、絶縁層であるシ
リコン酸化膜に凹部を形成して、この凹部底面に第1電
極(振動板)に所定のギャップをおいて対向する第2電
極を設けたシリコン基板からなる第2基板とを接合した
ものが知られている。
【0005】このインクジェットヘッドにおいては、第
1電極である振動板を接地(GND電位)して、電極(個
別電極:第2電極)に対してパルス状駆動波形を印加す
ると、個別電極の電位が振動板の電位と異なることによ
り個別電極と振動板間には電界が発生し、この電界によ
る静電引力によって振動板が個別電極側に撓み、このと
き振動板上部の液室側も急激に負圧となりノズル近傍の
インクメニスカスが振動する。さらに、一定時間経過後
に個別電極の電位を振動板電位と同電位にすることによ
り、振動板は再び元の位置へ戻り、このとき液室は加圧
状態となってインク滴がノズルから吐出する。
1電極である振動板を接地(GND電位)して、電極(個
別電極:第2電極)に対してパルス状駆動波形を印加す
ると、個別電極の電位が振動板の電位と異なることによ
り個別電極と振動板間には電界が発生し、この電界によ
る静電引力によって振動板が個別電極側に撓み、このと
き振動板上部の液室側も急激に負圧となりノズル近傍の
インクメニスカスが振動する。さらに、一定時間経過後
に個別電極の電位を振動板電位と同電位にすることによ
り、振動板は再び元の位置へ戻り、このとき液室は加圧
状態となってインク滴がノズルから吐出する。
【0006】この場合、個別電極への印加電圧の大きさ
により振動板の変位量すなわちインク液室の体積変動量
も決まることになり吐出インク滴の体積は印加電圧によ
って制御することができる。また、インク滴を生成する
ためには所定値以上の電圧が必要であり所定値以下では
インクを滴化することができない。
により振動板の変位量すなわちインク液室の体積変動量
も決まることになり吐出インク滴の体積は印加電圧によ
って制御することができる。また、インク滴を生成する
ためには所定値以上の電圧が必要であり所定値以下では
インクを滴化することができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た静電型インクジェットヘッドのように第2電極を絶縁
膜を介してシリコン基板などの半導体基板からなる第2
基板に設けた場合、第2電極と第2基板との間に容量カ
ップリングが生じることから、1又は複数の第2電極に
駆動波形を印加したとき、他の駆動波形を印加していな
い非吐出チャンネル(インク滴を吐出させないチャンネ
ル:非駆動チャンネル)の第2電極にも容量カップリン
グによって分圧され(クロストークが生じ)、非吐出チ
ャンネルの振動板の不必要な振動やインク吐出が引き起
こされ、噴射特性が変動するという現象が生じ、特に、
多数のノズルから同時にインク滴を吐出させようとする
場合にその影響が大きくなり、信頼性の低下や画像品質
の低下を招くという課題がある。
た静電型インクジェットヘッドのように第2電極を絶縁
膜を介してシリコン基板などの半導体基板からなる第2
基板に設けた場合、第2電極と第2基板との間に容量カ
ップリングが生じることから、1又は複数の第2電極に
駆動波形を印加したとき、他の駆動波形を印加していな
い非吐出チャンネル(インク滴を吐出させないチャンネ
ル:非駆動チャンネル)の第2電極にも容量カップリン
グによって分圧され(クロストークが生じ)、非吐出チ
ャンネルの振動板の不必要な振動やインク吐出が引き起
こされ、噴射特性が変動するという現象が生じ、特に、
多数のノズルから同時にインク滴を吐出させようとする
場合にその影響が大きくなり、信頼性の低下や画像品質
の低下を招くという課題がある。
【0008】本発明は上記の課題に鑑みてなされたもの
であり、簡単な構成で安定したインク滴吐出特性が得ら
れる高周波駆動が可能なインクジェット記録装置を提供
することを目的とする。
であり、簡単な構成で安定したインク滴吐出特性が得ら
れる高周波駆動が可能なインクジェット記録装置を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係るインクジェットヘッドは、チャンネル
数nで、電極と振動板間に所定値V1以上のパルス電圧
を印加することにより、振動板が静電気力により変形し
ノズルからインク滴が吐出可能となるインクジェットヘ
ッドであって、電極と振動板との間に印加されるパルス
状駆動波形の電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電
極間の容量成分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介し
て設けた基板との間の容量をCeとしたとき、次の
(1)式の関係が成り立つ構成としたものである。
め、本発明に係るインクジェットヘッドは、チャンネル
数nで、電極と振動板間に所定値V1以上のパルス電圧
を印加することにより、振動板が静電気力により変形し
ノズルからインク滴が吐出可能となるインクジェットヘ
ッドであって、電極と振動板との間に印加されるパルス
状駆動波形の電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電
極間の容量成分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介し
て設けた基板との間の容量をCeとしたとき、次の
(1)式の関係が成り立つ構成としたものである。
【0010】
【数5】
【0011】本発明に係るインクジェットヘッドは、電
極と振動板間に所定値V1以上のパルス電圧を印加する
ことにより、振動板が静電気力により変形しノズルから
インク滴が吐出可能となるインクジェットヘッドであっ
て、電極と振動板との間に印加するパルス状駆動波形の
電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電極間の容量成
分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介して設けた基板
との間の容量をCeとしたとき、次の(2)式の関係が
成り立つ構成としたものである。
極と振動板間に所定値V1以上のパルス電圧を印加する
ことにより、振動板が静電気力により変形しノズルから
インク滴が吐出可能となるインクジェットヘッドであっ
て、電極と振動板との間に印加するパルス状駆動波形の
電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電極間の容量成
分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介して設けた基板
との間の容量をCeとしたとき、次の(2)式の関係が
成り立つ構成としたものである。
【0012】
【数6】
【0013】ここで、電極を設けた基板が半導体基板で
あることが好ましい。また、電極を設けた基板の抵抗率
が振動板を形成する基板の抵抗率よりも高いことが好ま
しい。さらに、電極の表面には高誘電率の絶縁層が形成
されていることが好ましい。
あることが好ましい。また、電極を設けた基板の抵抗率
が振動板を形成する基板の抵抗率よりも高いことが好ま
しい。さらに、電極の表面には高誘電率の絶縁層が形成
されていることが好ましい。
【0014】本発明に係るインクジェット記録装置は、
チャンネル数n、電極と振動板間に所定値V1以上のパ
ルス電圧を印加することにより、振動板が静電気力によ
り変形しノズルからインク滴が吐出可能となるインクジ
ェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置であっ
て、電極と振動板との間に印加するパルス状駆動波形の
電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電極間の容量成
分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介して設けた基板
との間の容量をCeとしたとき、前記(1)式の関係が
成り立つ電圧値V2のパルス状駆動波形をインクジェッ
トヘッドに出力する手段を備えている構成としたもので
ある。
チャンネル数n、電極と振動板間に所定値V1以上のパ
ルス電圧を印加することにより、振動板が静電気力によ
り変形しノズルからインク滴が吐出可能となるインクジ
ェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置であっ
て、電極と振動板との間に印加するパルス状駆動波形の
電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電極間の容量成
分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介して設けた基板
との間の容量をCeとしたとき、前記(1)式の関係が
成り立つ電圧値V2のパルス状駆動波形をインクジェッ
トヘッドに出力する手段を備えている構成としたもので
ある。
【0015】本発明に係るインクジェット記録装置は、
チャンネル数n、電極と振動板間に所定値V1以上のパ
ルス電圧を印加することにより、振動板が静電気力によ
り変形しノズルからインク滴が吐出可能となるインクジ
ェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置であっ
て、電極と振動板との間に印加するパルス状駆動波形の
電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電極間の容量成
分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介して設けた基板
との間の容量をCeとしたとき、前記(2)式の関係が
成り立つ電圧値V2のパルス状駆動波形をインクジェッ
トヘッドに出力する手段を備えている構成としたもので
ある。
チャンネル数n、電極と振動板間に所定値V1以上のパ
ルス電圧を印加することにより、振動板が静電気力によ
り変形しノズルからインク滴が吐出可能となるインクジ
ェットヘッドを搭載したインクジェット記録装置であっ
て、電極と振動板との間に印加するパルス状駆動波形の
電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電極間の容量成
分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介して設けた基板
との間の容量をCeとしたとき、前記(2)式の関係が
成り立つ電圧値V2のパルス状駆動波形をインクジェッ
トヘッドに出力する手段を備えている構成としたもので
ある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して説明する。図1は本発明に係るインクジ
ェット記録装置の機構部の概略斜視説明図、図2は同機
構部の側面説明図である。
図面を参照して説明する。図1は本発明に係るインクジ
ェット記録装置の機構部の概略斜視説明図、図2は同機
構部の側面説明図である。
【0017】このインクジェット記録装置は、記録装置
本体1の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、キ
ャリッジに搭載したインクジェットヘッドからなるイン
クジェットヘッド、インクジェットヘッドへのインクを
供給するインクカートリッジ等で構成される印字機構部
2等を収納し、給紙カセット4或いは手差しトレイ5か
ら給送される用紙3を取り込み、印字機構部2によって
所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレ
イ6に排紙する。
本体1の内部に主走査方向に移動可能なキャリッジ、キ
ャリッジに搭載したインクジェットヘッドからなるイン
クジェットヘッド、インクジェットヘッドへのインクを
供給するインクカートリッジ等で構成される印字機構部
2等を収納し、給紙カセット4或いは手差しトレイ5か
ら給送される用紙3を取り込み、印字機構部2によって
所要の画像を記録した後、後面側に装着された排紙トレ
イ6に排紙する。
【0018】印字機構部2は、図示しない左右の側板に
横架したガイド部材である主ガイドロッド11と従ガイ
ドロッド12とでキャリッジ13を主走査方向(図2で
紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、このキャリッジ1
3にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ
(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する
インクジェットヘッドからなるヘッド(記録ヘッド)1
4をインク滴吐出方向を下方に向けて装着し、キャリッ
ジ13の上側にはヘッド14に各色のインクを供給する
ための各インクタンク(インクカートリッジ)15を交
換可能に装着している。
横架したガイド部材である主ガイドロッド11と従ガイ
ドロッド12とでキャリッジ13を主走査方向(図2で
紙面垂直方向)に摺動自在に保持し、このキャリッジ1
3にはイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ
(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する
インクジェットヘッドからなるヘッド(記録ヘッド)1
4をインク滴吐出方向を下方に向けて装着し、キャリッ
ジ13の上側にはヘッド14に各色のインクを供給する
ための各インクタンク(インクカートリッジ)15を交
換可能に装着している。
【0019】ここで、キャリッジ13は後方側(用紙搬
送方向下流側)を主ガイドロッド11に摺動自在に嵌装
し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド1
2に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ
13を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ1
7で回転駆動される駆動プーリ18と従動プーリ19と
の間にタイミングベルト20を張装し、このタイミング
ベルト20をキャリッジ13に固定している。
送方向下流側)を主ガイドロッド11に摺動自在に嵌装
し、前方側(用紙搬送方向上流側)を従ガイドロッド1
2に摺動自在に載置している。そして、このキャリッジ
13を主走査方向に移動走査するため、主走査モータ1
7で回転駆動される駆動プーリ18と従動プーリ19と
の間にタイミングベルト20を張装し、このタイミング
ベルト20をキャリッジ13に固定している。
【0020】また、インクジェットヘッドとして、ここ
では各色のヘッド14を用いているが、各色のインク滴
を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。さら
に、ヘッド14は、インク流路壁面を形成する振動板と
これに対向する電極との間の静電力で振動板を変位させ
てインクを加圧する静電型インクジェットヘッドであ
る。
では各色のヘッド14を用いているが、各色のインク滴
を吐出するノズルを有する1個のヘッドでもよい。さら
に、ヘッド14は、インク流路壁面を形成する振動板と
これに対向する電極との間の静電力で振動板を変位させ
てインクを加圧する静電型インクジェットヘッドであ
る。
【0021】一方、給紙カセット4にセットした用紙3
をヘッド14の下方側に搬送するために、給紙カセット
4から用紙3を分離給装する給紙ローラ21及びフリク
ションパッド22と、用紙3を案内するガイド部材23
と、給紙された用紙3を反転させて搬送する搬送ローラ
24と、この搬送ローラ24の周面に押し付けられる搬
送コロ25及び搬送ローラ24からの用紙3の送り出し
角度を規定する先端コロ26とを設けている。搬送ロー
ラ24は副走査モータ27によってギヤ列を介して回転
駆動される。
をヘッド14の下方側に搬送するために、給紙カセット
4から用紙3を分離給装する給紙ローラ21及びフリク
ションパッド22と、用紙3を案内するガイド部材23
と、給紙された用紙3を反転させて搬送する搬送ローラ
24と、この搬送ローラ24の周面に押し付けられる搬
送コロ25及び搬送ローラ24からの用紙3の送り出し
角度を規定する先端コロ26とを設けている。搬送ロー
ラ24は副走査モータ27によってギヤ列を介して回転
駆動される。
【0022】そして、キャリッジ13の主走査方向の移
動範囲に対応して搬送ローラ24から送り出された用紙
3をヘッド14の下方側で案内する用紙ガイド部材であ
る印写受け部材29を設けている。この印写受け部材2
9の用紙搬送方向下流側には、用紙3を排紙方向へ送り
出すために回転駆動される搬送コロ31、拍車32を設
け、さらに用紙3を排紙トレイ6に送り出す排紙ローラ
33及び拍車34と、排紙経路を形成するガイド部材3
5、36とを配設している。
動範囲に対応して搬送ローラ24から送り出された用紙
3をヘッド14の下方側で案内する用紙ガイド部材であ
る印写受け部材29を設けている。この印写受け部材2
9の用紙搬送方向下流側には、用紙3を排紙方向へ送り
出すために回転駆動される搬送コロ31、拍車32を設
け、さらに用紙3を排紙トレイ6に送り出す排紙ローラ
33及び拍車34と、排紙経路を形成するガイド部材3
5、36とを配設している。
【0023】また、キャリッジ13の移動方向右端側に
はヘッド14の信頼性を維持、回復するための信頼性維
持回復機構(以下「サブシステム」という。)37を配
置している。キャリッジ13は印字待機中にはこのサブ
システム37側に移動されてキャッピング手段などでヘ
ッド14をキャッピングされる。
はヘッド14の信頼性を維持、回復するための信頼性維
持回復機構(以下「サブシステム」という。)37を配
置している。キャリッジ13は印字待機中にはこのサブ
システム37側に移動されてキャッピング手段などでヘ
ッド14をキャッピングされる。
【0024】次に、このインクジェット記録装置のヘッ
ド14を構成するインクジェットヘッドについて図3及
び図4を参照して説明する。なお、図3はインクジェッ
トヘッドの振動板長手方向の断面説明図、図4は同ヘッ
ドの振動板短手方向の要部拡大断面図である。
ド14を構成するインクジェットヘッドについて図3及
び図4を参照して説明する。なお、図3はインクジェッ
トヘッドの振動板長手方向の断面説明図、図4は同ヘッ
ドの振動板短手方向の要部拡大断面図である。
【0025】このインクジェットヘッド40は、流路基
板である第1基板41と、この第1基板41の下側に設
けた電極基板である第2基板42と、第1基板41の上
側に設けた蓋部材である第3基板43とを備え、複数の
インク滴を吐出するノズル溝44、各ノズル溝44が連
通するインク流路である加圧室(吐出室ともいう。)4
6、各加圧室46にインク供給路を兼ねた流体抵抗部4
7を介して連通する共通液室流路48などを形成してい
る。
板である第1基板41と、この第1基板41の下側に設
けた電極基板である第2基板42と、第1基板41の上
側に設けた蓋部材である第3基板43とを備え、複数の
インク滴を吐出するノズル溝44、各ノズル溝44が連
通するインク流路である加圧室(吐出室ともいう。)4
6、各加圧室46にインク供給路を兼ねた流体抵抗部4
7を介して連通する共通液室流路48などを形成してい
る。
【0026】第1基板41には、単結晶シリコン基板を
用いて、一端にノズル溝44を形成し、更にこのノズル
溝44に連通する加圧室46及びこの加圧室46の壁面
である底部をなす振動板50を形成する凹部と、流体抵
抗部47を形成する溝と、共通液室流路48を形成する
凹部とを形成している。
用いて、一端にノズル溝44を形成し、更にこのノズル
溝44に連通する加圧室46及びこの加圧室46の壁面
である底部をなす振動板50を形成する凹部と、流体抵
抗部47を形成する溝と、共通液室流路48を形成する
凹部とを形成している。
【0027】なお、第1基板41に単結晶シリコン基板
を用いることで、数μm程度の厚さの薄い振動板50を
エッチングで作製する際の加工が容易になり、また、数
μm程度の微小ギャップを高精度に第2基板42との直
接接合で形成することができる。さらに、振動板50を
振動させる際には、電極に電圧を印加して静電気力を発
生させる必要性があるが、シリコンは半導体性であるた
め、その振動板50が電極を兼ねることができて振動板
50側に別個に電極を設ける必要性がない等の利点があ
る。
を用いることで、数μm程度の厚さの薄い振動板50を
エッチングで作製する際の加工が容易になり、また、数
μm程度の微小ギャップを高精度に第2基板42との直
接接合で形成することができる。さらに、振動板50を
振動させる際には、電極に電圧を印加して静電気力を発
生させる必要性があるが、シリコンは半導体性であるた
め、その振動板50が電極を兼ねることができて振動板
50側に別個に電極を設ける必要性がない等の利点があ
る。
【0028】第2基板42にも、単結晶シリコン基板を
用いて熱酸化法などで絶縁膜である酸化膜52を形成
し、この酸化膜52に電極形成用の凹部54を形成し、
この凹部54底面に、振動板50にギャップ56を置い
て対向する個別電極55を例えば金等をスパッタして形
成し、これらの振動板50と個別電極55とによってア
クチュエータを構成している。なお、個別電極55は外
部に延設して電極端子部55aを一体形成している。個
別電極55を設ける基板として半導体基板であるシリコ
ン基板を用いることによって第1基板41との線熱膨張
係数が一致するので、信頼性が向上する。
用いて熱酸化法などで絶縁膜である酸化膜52を形成
し、この酸化膜52に電極形成用の凹部54を形成し、
この凹部54底面に、振動板50にギャップ56を置い
て対向する個別電極55を例えば金等をスパッタして形
成し、これらの振動板50と個別電極55とによってア
クチュエータを構成している。なお、個別電極55は外
部に延設して電極端子部55aを一体形成している。個
別電極55を設ける基板として半導体基板であるシリコ
ン基板を用いることによって第1基板41との線熱膨張
係数が一致するので、信頼性が向上する。
【0029】また、個別電極55表面には電極55の耐
久性を向上させるためにSiO2膜などの誘電絶縁層
(酸化膜系絶縁膜)或いはSi3N4膜などの窒化膜系絶
縁膜からなる電極保護膜57を成膜しているが、個別電
極55表面に電極保護膜57を形成しないで、或いは、
個別電極55表面に電極保護膜57を形成するとともに
振動板50側にも絶縁膜を形成することもできる。
久性を向上させるためにSiO2膜などの誘電絶縁層
(酸化膜系絶縁膜)或いはSi3N4膜などの窒化膜系絶
縁膜からなる電極保護膜57を成膜しているが、個別電
極55表面に電極保護膜57を形成しないで、或いは、
個別電極55表面に電極保護膜57を形成するとともに
振動板50側にも絶縁膜を形成することもできる。
【0030】第3基板43にはステンレス基板を使用
し、接着剤にて第1基板41と接合する。この第3基板
43の接合によって、ノズル溝44、吐出室46、流体
抵抗部47及び共通液室流路48が構成される。また、
第3基板43には、共通液室流路48に外部からインク
を供給するためのインク供給口61を形成し、このイン
ク供給口61に接続したインク供給パイプ62を介して
前述したインクカートリッジ15からインクが供給され
る。
し、接着剤にて第1基板41と接合する。この第3基板
43の接合によって、ノズル溝44、吐出室46、流体
抵抗部47及び共通液室流路48が構成される。また、
第3基板43には、共通液室流路48に外部からインク
を供給するためのインク供給口61を形成し、このイン
ク供給口61に接続したインク供給パイプ62を介して
前述したインクカートリッジ15からインクが供給され
る。
【0031】次に、このインクジェット記録装置の制御
部の概要について図5を参照して説明する。この制御部
は、この記録装置全体の制御を司るマイクロコンピュー
タ(以下、「CPU」と称する。)80と、所要の固定
情報を格納したROM81と、ワーキングメモリ等とし
て使用するRAM82と、ホスト側から転送される画像
データを処理したデータを格納する画像メモリ83と、
パラレル入出力(PIO)ポート84と、入力バッファ
85と、パラレル入出力(PIO)ポート86と、波形
生成回路87と、ヘッド駆動回路88及びドライバ89
等を備えている。
部の概要について図5を参照して説明する。この制御部
は、この記録装置全体の制御を司るマイクロコンピュー
タ(以下、「CPU」と称する。)80と、所要の固定
情報を格納したROM81と、ワーキングメモリ等とし
て使用するRAM82と、ホスト側から転送される画像
データを処理したデータを格納する画像メモリ83と、
パラレル入出力(PIO)ポート84と、入力バッファ
85と、パラレル入出力(PIO)ポート86と、波形
生成回路87と、ヘッド駆動回路88及びドライバ89
等を備えている。
【0032】ここで、PIOポート84にはホスト側か
ら画像データなどの各種情報、図示しない操作パネルか
らの各種指示情報、用紙の始端、終端を検知する紙有無
センサからの検知信号、キャリッジ13のホームポジシ
ョン(基準位置)を検知するホームポジションセンサ等
の各種センサからの信号等が入力され、またこのPIO
ポート84を介してホスト側や操作パネル側に対して所
要の情報が送出される。
ら画像データなどの各種情報、図示しない操作パネルか
らの各種指示情報、用紙の始端、終端を検知する紙有無
センサからの検知信号、キャリッジ13のホームポジシ
ョン(基準位置)を検知するホームポジションセンサ等
の各種センサからの信号等が入力され、またこのPIO
ポート84を介してホスト側や操作パネル側に対して所
要の情報が送出される。
【0033】また、波形生成回路87は、ヘッド14の
振動板50と電極55との間に、振動板50をインク滴
が吐出するだけの変位量、タイミングで電極55側に変
位させる駆動波形を発生する。この波形生成回路87と
しては、CPU80からの駆動波形データをD/A変換
するD/A変換器を用いることで、簡単な構成で所要の
駆動波形を生成出力することができる。
振動板50と電極55との間に、振動板50をインク滴
が吐出するだけの変位量、タイミングで電極55側に変
位させる駆動波形を発生する。この波形生成回路87と
しては、CPU80からの駆動波形データをD/A変換
するD/A変換器を用いることで、簡単な構成で所要の
駆動波形を生成出力することができる。
【0034】ヘッド駆動回路(ヘッドドライバ)88
は、PIOポート86を介して与えられる各種データ及
び信号に基づいて、ヘッド14の各ノズル溝44に対応
する各アクチュエータ(振動板50と電極55)に対し
て駆動波形を印加する。さらに、ドライバ89は、PI
Oポート86を介して与えられる駆動データに応じて主
走査モータ17及び副走査モータ27を各々駆動制御す
ることで、キャリッジ13を主走査方向に移動走査し、
搬送ローラ24を回転させて用紙3を所定量搬送させ
る。
は、PIOポート86を介して与えられる各種データ及
び信号に基づいて、ヘッド14の各ノズル溝44に対応
する各アクチュエータ(振動板50と電極55)に対し
て駆動波形を印加する。さらに、ドライバ89は、PI
Oポート86を介して与えられる駆動データに応じて主
走査モータ17及び副走査モータ27を各々駆動制御す
ることで、キャリッジ13を主走査方向に移動走査し、
搬送ローラ24を回転させて用紙3を所定量搬送させ
る。
【0035】次に、この制御部におけるヘッド駆動制御
部に係わる部分について図6のブロック図を参照して説
明する。このヘッド駆動制御部は、前述したCPU8
0、ROM81、RAM82及び周辺回路等を含む主制
御部91と、波形生成回路87と、アンプ92と、駆動
回路(ドライバIC)93等とを備えている。
部に係わる部分について図6のブロック図を参照して説
明する。このヘッド駆動制御部は、前述したCPU8
0、ROM81、RAM82及び周辺回路等を含む主制
御部91と、波形生成回路87と、アンプ92と、駆動
回路(ドライバIC)93等とを備えている。
【0036】主制御部91は、波形生成回路87に対し
てヘッドの電極55へ印加する駆動波形を生成するため
のデータを与え、ドライバIC93に対して印字信号
(シリアルデータである)SD、シフトクロックCL
K、ラッチ信号LATなどを与える。波形生成回路87
は、前述したようにインクジェットヘッドのアクチュエ
ータ部に対してノズル44からインク滴を吐出させるエ
ネルギーを発生させる駆動波形を時系列で発生する。す
なわち、主制御部91と波形生成回路87で駆動波形を
生成出力する手段を構成している。
てヘッドの電極55へ印加する駆動波形を生成するため
のデータを与え、ドライバIC93に対して印字信号
(シリアルデータである)SD、シフトクロックCL
K、ラッチ信号LATなどを与える。波形生成回路87
は、前述したようにインクジェットヘッドのアクチュエ
ータ部に対してノズル44からインク滴を吐出させるエ
ネルギーを発生させる駆動波形を時系列で発生する。す
なわち、主制御部91と波形生成回路87で駆動波形を
生成出力する手段を構成している。
【0037】ドライバIC93は、時系列で入力される
駆動波形を印字信号に応じて選択して、ヘッド14を構
成するインクジェットヘッドの各個別電極55に与える
制御を行う制御手段である。すなわち、ドライバIC9
3は、主制御部91からのシリアルクロックCLK及び
印字信号であるシリアルデータSDを入力するnビット
のシフトレジスタ95と、シフトレジスタ95のレジス
ト値を主制御部91からのラッチ信号LATでラッチす
るnビットのラッチ回路96と、ラッチ回路96の出力
値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)9
7と、このレベル変換回路97でオン/オフが制御され
るアナログスイッチアレイ98とからなる。アナログス
イッチアレイ98は、インクジェットヘッド40のn個
(ノズル数=チャンネル数をn個とする。)の個別電極
55に接続したアナログスイッチAS1〜ASnからな
る。なお、インクジェットヘッド40の共通電極となる
振動板50は接地している。
駆動波形を印字信号に応じて選択して、ヘッド14を構
成するインクジェットヘッドの各個別電極55に与える
制御を行う制御手段である。すなわち、ドライバIC9
3は、主制御部91からのシリアルクロックCLK及び
印字信号であるシリアルデータSDを入力するnビット
のシフトレジスタ95と、シフトレジスタ95のレジス
ト値を主制御部91からのラッチ信号LATでラッチす
るnビットのラッチ回路96と、ラッチ回路96の出力
値をレベル変化するレベル変換回路(レベルシフタ)9
7と、このレベル変換回路97でオン/オフが制御され
るアナログスイッチアレイ98とからなる。アナログス
イッチアレイ98は、インクジェットヘッド40のn個
(ノズル数=チャンネル数をn個とする。)の個別電極
55に接続したアナログスイッチAS1〜ASnからな
る。なお、インクジェットヘッド40の共通電極となる
振動板50は接地している。
【0038】そして、このシフトレジスタ95にシフト
クロックCLKに応じてシリアルデータ(印字信号)S
Dを取込み、ラッチ回路96でラッチ信号LATによっ
てシフトレジスタ回路95に取り込んだシリアルデータ
SDをラッチしてレベル変換回路98に入力する。この
レベル変換回路98は、データの内容に応じて各アクチ
ュエータの個別電極55に接続しているアナログスイッ
チASm(m=1〜n)をオン/オフする。
クロックCLKに応じてシリアルデータ(印字信号)S
Dを取込み、ラッチ回路96でラッチ信号LATによっ
てシフトレジスタ回路95に取り込んだシリアルデータ
SDをラッチしてレベル変換回路98に入力する。この
レベル変換回路98は、データの内容に応じて各アクチ
ュエータの個別電極55に接続しているアナログスイッ
チASm(m=1〜n)をオン/オフする。
【0039】このアナログスイッチASm(m=1〜
n)には波形生成回路87からアンプ92を介して駆動
波形を与えているので、アナログスイッチASmがオン
したときに駆動波形が個別電極55に選択的に与えられ
る。
n)には波形生成回路87からアンプ92を介して駆動
波形を与えているので、アナログスイッチASmがオン
したときに駆動波形が個別電極55に選択的に与えられ
る。
【0040】ここで、インクジェットヘッド40を等価
回路で示すと、図7に示すように、個別電極55と振動
板50との間には容量成分Csがあり、電極基板42が
半導体基板であるシリコン基板からなるため個別電極5
5と電極基板42との間は絶縁膜(酸化膜)52を介し
て容量Ceで結合された状態にある。この場合、振動板
50は共通電極として接地しているが、電極基板42も
接地している。
回路で示すと、図7に示すように、個別電極55と振動
板50との間には容量成分Csがあり、電極基板42が
半導体基板であるシリコン基板からなるため個別電極5
5と電極基板42との間は絶縁膜(酸化膜)52を介し
て容量Ceで結合された状態にある。この場合、振動板
50は共通電極として接地しているが、電極基板42も
接地している。
【0041】次に、このインクジェットヘッド40の動
作について説明すると、個別電極55にヘッド駆動回路
88から正のパルス状駆動波形が印加されると、個別電
極55の表面がプラス電位に帯電し、その個別電極55
に対向する振動板50の下面がマイナス電位に帯電す
る。したがって、振動板50は静電気の吸引作用(静電
吸引力)により、この振動板50に対向する電極55方
向へ撓む。ここで、振動板50に発生する静電吸引力P
の大きさは、次の(3)式のように表される。
作について説明すると、個別電極55にヘッド駆動回路
88から正のパルス状駆動波形が印加されると、個別電
極55の表面がプラス電位に帯電し、その個別電極55
に対向する振動板50の下面がマイナス電位に帯電す
る。したがって、振動板50は静電気の吸引作用(静電
吸引力)により、この振動板50に対向する電極55方
向へ撓む。ここで、振動板50に発生する静電吸引力P
の大きさは、次の(3)式のように表される。
【0042】
【数7】
【0043】但し、この(3)式において、εは振動板
50と個別電極55との間に存在する空気の誘電率、S
は振動板50と個別電極55との間に働く静電気力の有
効面積、Vは個別電極55に印加する駆動電圧値、dは
振動板50と個別電極55との間の実効的なギャップ距
離を示している。
50と個別電極55との間に存在する空気の誘電率、S
は振動板50と個別電極55との間に働く静電気力の有
効面積、Vは個別電極55に印加する駆動電圧値、dは
振動板50と個別電極55との間の実効的なギャップ距
離を示している。
【0044】ここで、実効的なギャップ距離dは、振動
板50と電極55との間に空気以外の誘電率を有する物
質が介在する場合には、次の(4)式のように表わされ
る。
板50と電極55との間に空気以外の誘電率を有する物
質が介在する場合には、次の(4)式のように表わされ
る。
【0045】
【数8】
【0046】但し、この(4)式において、daは振動
板50と電極55との間に存在する空隙の距離、dεは
振動板50と電極部55との間に存在する誘電絶縁層5
7の厚み、εrは誘電絶縁層57の比誘電率を示してい
る。
板50と電極55との間に存在する空隙の距離、dεは
振動板50と電極部55との間に存在する誘電絶縁層5
7の厚み、εrは誘電絶縁層57の比誘電率を示してい
る。
【0047】即ち、振動板50と電極55との間に、あ
る誘電率を有する物質を介在させると、(4)式に示す
ように、その介在させた誘電物質の厚みdεとその誘電
物質が有する比誘電率εrを変化させることによって、
振動板50と電極55との間に発生する電界強度E(E
=V/d)と、それによって生じる静電吸引力Pの大き
さが変化する。
る誘電率を有する物質を介在させると、(4)式に示す
ように、その介在させた誘電物質の厚みdεとその誘電
物質が有する比誘電率εrを変化させることによって、
振動板50と電極55との間に発生する電界強度E(E
=V/d)と、それによって生じる静電吸引力Pの大き
さが変化する。
【0048】したがって、(3)式に示すように静電吸
引力Pの大きさは、振動板50と個別電極55との間の
実効的なギャップ距離dが小さいほど振動板50に大き
な静電引力が働く。また、個別電極55への駆動電圧値
Vを上昇させるに従って、振動板50が電極55方向へ
撓み、振動板50が電極55側に誘電絶縁層57を介し
て接触する。このように振動板50が電極55に接触し
た状態を当接状態という。
引力Pの大きさは、振動板50と個別電極55との間の
実効的なギャップ距離dが小さいほど振動板50に大き
な静電引力が働く。また、個別電極55への駆動電圧値
Vを上昇させるに従って、振動板50が電極55方向へ
撓み、振動板50が電極55側に誘電絶縁層57を介し
て接触する。このように振動板50が電極55に接触し
た状態を当接状態という。
【0049】また、個別電極55へのパルス状の電圧と
なるパルス状駆動波形の印加をOFFすると、撓んだ
(変形した)振動板50には復元力が作用しているの
で、振動板50は復元力にて復元し、加圧室46内の圧
力が急激に上昇するため、ノズル溝44よりインク滴6
5が形成されて用紙3に向けてインク滴65が吐出され
る。また、個別電極55へパルス状電圧を印加(ON)
すると、振動板50が再び電極55側の方向へ撓むの
で、インクが共通液室流路48より流体抵抗部47を介
して加圧室46内に補給される。
なるパルス状駆動波形の印加をOFFすると、撓んだ
(変形した)振動板50には復元力が作用しているの
で、振動板50は復元力にて復元し、加圧室46内の圧
力が急激に上昇するため、ノズル溝44よりインク滴6
5が形成されて用紙3に向けてインク滴65が吐出され
る。また、個別電極55へパルス状電圧を印加(ON)
すると、振動板50が再び電極55側の方向へ撓むの
で、インクが共通液室流路48より流体抵抗部47を介
して加圧室46内に補給される。
【0050】ここで、個別電極55を設ける電極基板4
2にシリコン基板などの半導体基板を用いた場合の非吐
出チャンネルに対するクロストークの発生と本件発明の
構成について説明する。先ず、上述したように、静電型
インクジェットヘッドにおいては、個別電極への印加電
圧の大きさにより振動板の変位量、すなわち、インク液
室(加圧室)の体積変動量も決まることになり、吐出イ
ンク滴の体積は印加する駆動電圧によって制御されてい
ることになる。また、インク滴を生成するためには所定
値以上の電圧が必要であり所定値未満の電圧ではインク
を滴化して吐出させることができない。
2にシリコン基板などの半導体基板を用いた場合の非吐
出チャンネルに対するクロストークの発生と本件発明の
構成について説明する。先ず、上述したように、静電型
インクジェットヘッドにおいては、個別電極への印加電
圧の大きさにより振動板の変位量、すなわち、インク液
室(加圧室)の体積変動量も決まることになり、吐出イ
ンク滴の体積は印加する駆動電圧によって制御されてい
ることになる。また、インク滴を生成するためには所定
値以上の電圧が必要であり所定値未満の電圧ではインク
を滴化して吐出させることができない。
【0051】そして、電極基板42を半導体基板として
絶縁層(酸化層)52を介して個別電極55を配置した
ヘッドにおいては、前述したように、個別電極55と振
動板50との間にの容量成分Csが存在するだけでな
く、個別電極55と電極基板42との間にも容量Ceが
存在する。
絶縁層(酸化層)52を介して個別電極55を配置した
ヘッドにおいては、前述したように、個別電極55と振
動板50との間にの容量成分Csが存在するだけでな
く、個別電極55と電極基板42との間にも容量Ceが
存在する。
【0052】このような静電型インクジェットヘッドに
おいて、1チャンネルを除いた全てのチャンネル(ノズ
ル)から同時にインク滴吐出動作を行うことを考える。
なお、チャンネル数をn個とする。このヘッドに対して
波高値Vth以上のパルス電圧を印加することによって
吐出動作が可能になる場合、実際には、ヘッド製造時の
ばらつきや、インク滴特性の安定を考えて、波高値Vt
hよりも高い電圧パルス(駆動波形)で駆動しなければ
ならない。このときの実際の駆動波形が波高値Vh(V
h>Vth)のパルス波形とすると、非吐出チャンネル
には、次の(5)式に示される波高値を持つ電圧Vof
fが印加されることになる。
おいて、1チャンネルを除いた全てのチャンネル(ノズ
ル)から同時にインク滴吐出動作を行うことを考える。
なお、チャンネル数をn個とする。このヘッドに対して
波高値Vth以上のパルス電圧を印加することによって
吐出動作が可能になる場合、実際には、ヘッド製造時の
ばらつきや、インク滴特性の安定を考えて、波高値Vt
hよりも高い電圧パルス(駆動波形)で駆動しなければ
ならない。このときの実際の駆動波形が波高値Vh(V
h>Vth)のパルス波形とすると、非吐出チャンネル
には、次の(5)式に示される波高値を持つ電圧Vof
fが印加されることになる。
【0053】
【数9】
【0054】例えば、ヘッドのチャンネル数(ノズル
数)n=100、同時吐出チャンネル数99=(n−
1)の場合を考える。この場合のインクジェットヘッド
40全体の等価回路は図8のようになる。同図におい
て、矢印によって表わす電圧Von、Voffは、それ
ぞれ吐出チャンネル及び非吐出チャンネルの電圧を表わ
している。ここで、このインクジェットヘッドのパラメ
ータとして、振動板50及び個別電極55の面積を0.
8mm2、振動板50と個別電極55間のギャップを
0.15μm、個別電極55の上側の誘電保護膜57を
SiO2膜して膜厚を0.15μm、下側酸化膜52の
膜厚を0.5μmとすると、容量成分Csは約30p
F、容量Ceは約55pF程度となる。また、このよう
なヘッドは、おおよそ19V以上の波高値Vthを持つ
電圧パルスによりインク滴の吐出が可能となる。
数)n=100、同時吐出チャンネル数99=(n−
1)の場合を考える。この場合のインクジェットヘッド
40全体の等価回路は図8のようになる。同図におい
て、矢印によって表わす電圧Von、Voffは、それ
ぞれ吐出チャンネル及び非吐出チャンネルの電圧を表わ
している。ここで、このインクジェットヘッドのパラメ
ータとして、振動板50及び個別電極55の面積を0.
8mm2、振動板50と個別電極55間のギャップを
0.15μm、個別電極55の上側の誘電保護膜57を
SiO2膜して膜厚を0.15μm、下側酸化膜52の
膜厚を0.5μmとすると、容量成分Csは約30p
F、容量Ceは約55pF程度となる。また、このよう
なヘッドは、おおよそ19V以上の波高値Vthを持つ
電圧パルスによりインク滴の吐出が可能となる。
【0055】このようなヘッドに対してVh=40V程
度の駆動波形を印加することを考える。図9はこのとき
インクジェットヘッドの応答を示す波形をモニタリング
した結果を示すものである。駆動波形Vinとして約4
0Vのパルス波形を吐出動作を行う個別電極55に印加
すると、容量Ceによって非吐出チャンネルは吐出チャ
ンネルと容量結合しているため、同図に示すように、非
吐出チャンネルの振動板50と個別電極55間には電圧
Voffとして波高値約26Vのパルスが印加されるこ
とになる。すなわち、非吐出チャンネルであるにもかか
わらず、インク滴の吐出が可能になる電圧がかかるため
にインク滴の吐出が起こることになる。
度の駆動波形を印加することを考える。図9はこのとき
インクジェットヘッドの応答を示す波形をモニタリング
した結果を示すものである。駆動波形Vinとして約4
0Vのパルス波形を吐出動作を行う個別電極55に印加
すると、容量Ceによって非吐出チャンネルは吐出チャ
ンネルと容量結合しているため、同図に示すように、非
吐出チャンネルの振動板50と個別電極55間には電圧
Voffとして波高値約26Vのパルスが印加されるこ
とになる。すなわち、非吐出チャンネルであるにもかか
わらず、インク滴の吐出が可能になる電圧がかかるため
にインク滴の吐出が起こることになる。
【0056】そこで、本発明においては、半導体基板で
ある第2基板42上に絶縁膜52を介して設けられた個
別電極55と半導体基板からなる振動板50によって構
成されたアクチュエータが1つのインクジェットヘッド
にn個あり(チャンネル数n)、各チャンネルは個別電
極55と振動板50間に所定値(波高値)V1(=Vt
h)以上のパルス状電圧を印加することによってインク
滴が吐出可能となるものであって、個別電極55と振動
板50間に電圧V2(V2>V1)のパルス状駆動波形
Vinを印加したとき、振動板50と個別電極55間の
容量成分Cs、個別電極55と電極基板42間の容量C
eとして、次の(1)式が成り立つ構成としている。
ある第2基板42上に絶縁膜52を介して設けられた個
別電極55と半導体基板からなる振動板50によって構
成されたアクチュエータが1つのインクジェットヘッド
にn個あり(チャンネル数n)、各チャンネルは個別電
極55と振動板50間に所定値(波高値)V1(=Vt
h)以上のパルス状電圧を印加することによってインク
滴が吐出可能となるものであって、個別電極55と振動
板50間に電圧V2(V2>V1)のパルス状駆動波形
Vinを印加したとき、振動板50と個別電極55間の
容量成分Cs、個別電極55と電極基板42間の容量C
eとして、次の(1)式が成り立つ構成としている。
【0057】
【数10】
【0058】すなわち、例えば、前述したように、ヘッ
ドのパラメータとして振動板50及び個別電極55の面
積を0.8mm2、振動板50と個別電極55間のギャ
ップを0.15μm、個別電極55上の誘電絶縁膜57
をSiO2膜として膜厚を0.15μm、個別電極55
下側の酸化膜52の膜厚を0.5μmとすると、容量C
sは約30pF、容量Ceは約55pF程度となり、ま
た、このようなヘッドは、おおよそ19V以上の波高値
Vthを持つ電圧パルスによりインク滴の吐出が可能と
なる。
ドのパラメータとして振動板50及び個別電極55の面
積を0.8mm2、振動板50と個別電極55間のギャ
ップを0.15μm、個別電極55上の誘電絶縁膜57
をSiO2膜として膜厚を0.15μm、個別電極55
下側の酸化膜52の膜厚を0.5μmとすると、容量C
sは約30pF、容量Ceは約55pF程度となり、ま
た、このようなヘッドは、おおよそ19V以上の波高値
Vthを持つ電圧パルスによりインク滴の吐出が可能と
なる。
【0059】ここで、チャンネル数nを100としたと
き、Vth=V1(=19V)として上記(1)式によ
り電圧値V2(=Vin)を算出すると、電圧値V2は
約29.3Vより小さい値になる。
き、Vth=V1(=19V)として上記(1)式によ
り電圧値V2(=Vin)を算出すると、電圧値V2は
約29.3Vより小さい値になる。
【0060】そこで、このヘッド対して、図10(a)
に示すように、電圧値V2(=波高値28V)のパルス
状駆動波形を印加すると、同図(b)に示すように、非
吐出チャンネルの個別電極55と振動板50との間に印
加される電圧Voffは約18Vになり、この電圧値約
18Vはインク滴吐出に必要な所定値V1(=19V)
より低いので、非吐出チャンネルでは吐出動作が起こら
ない。すなわち、非吐出チャンネルに対するクロストー
クが防止される。
に示すように、電圧値V2(=波高値28V)のパルス
状駆動波形を印加すると、同図(b)に示すように、非
吐出チャンネルの個別電極55と振動板50との間に印
加される電圧Voffは約18Vになり、この電圧値約
18Vはインク滴吐出に必要な所定値V1(=19V)
より低いので、非吐出チャンネルでは吐出動作が起こら
ない。すなわち、非吐出チャンネルに対するクロストー
クが防止される。
【0061】このことは、インクジェットヘッドをつい
て見れば、駆動波形の電圧値V2が定まっているとき、
上記(1)式を満足するチャンネル数n、容量Cs、C
eに構成することによってクロストークを防止できると
いうことである。また、インクジェットヘッドを駆動す
るヘッド駆動制御部(記録装置)から見れば、搭載して
いるインクジェットヘッドに対して上記(1)式を満足
する電圧値V2のパルス状駆動波形を印加する手段を備
えた構成とすることによってクロストークを防止できる
ということである。
て見れば、駆動波形の電圧値V2が定まっているとき、
上記(1)式を満足するチャンネル数n、容量Cs、C
eに構成することによってクロストークを防止できると
いうことである。また、インクジェットヘッドを駆動す
るヘッド駆動制御部(記録装置)から見れば、搭載して
いるインクジェットヘッドに対して上記(1)式を満足
する電圧値V2のパルス状駆動波形を印加する手段を備
えた構成とすることによってクロストークを防止できる
ということである。
【0062】また、本発明の他の構成では、半導体基板
である第2基板42上に絶縁膜52を介して設けられた
個別電極55と半導体基板からなる振動板50によって
構成されたアクチュエータが1つのインクジェットヘッ
ドにn個あり(チャンネル数n)、各チャンネルは個別
電極55と振動板50間に所定値(波高値)V1(=V
th)以上のパルス状電圧を印加することによってイン
ク滴が吐出可能となるものであって、個別電極55と振
動板50間に電圧V2(V2>V1)のパルス状駆動波
形Vinを印加したとき、振動板50と個別電極55間
の容量成分Cs、個別電極55と電極基板42間の容量
Ceとして、次の(2)式が成り立つ構成としている。
である第2基板42上に絶縁膜52を介して設けられた
個別電極55と半導体基板からなる振動板50によって
構成されたアクチュエータが1つのインクジェットヘッ
ドにn個あり(チャンネル数n)、各チャンネルは個別
電極55と振動板50間に所定値(波高値)V1(=V
th)以上のパルス状電圧を印加することによってイン
ク滴が吐出可能となるものであって、個別電極55と振
動板50間に電圧V2(V2>V1)のパルス状駆動波
形Vinを印加したとき、振動板50と個別電極55間
の容量成分Cs、個別電極55と電極基板42間の容量
Ceとして、次の(2)式が成り立つ構成としている。
【0063】
【数11】
【0064】この(2)式を満足する場合にも、非吐出
チャンネルの個別電極55と振動板50との間に印加さ
れる電圧Voffは吐出動作を起こさないものとなるの
で、クロストークを防止できる。ここでも、インクジェ
ットヘッドをついて見れば、駆動波形の電圧値V2が定
まっているとき、上記(2)式を満足する容量Cs、C
eに構成することによってクロストークを防止できると
いうことである。また、インクジェットヘッドを駆動す
るヘッド駆動制御部(記録装置)から見れば、搭載して
いるインクジェットヘッドに対して上記(2)式を満足
する電圧値V2のパルス状駆動波形を印加する手段を備
えた構成とすることによってクロストークを防止できる
ということである。
チャンネルの個別電極55と振動板50との間に印加さ
れる電圧Voffは吐出動作を起こさないものとなるの
で、クロストークを防止できる。ここでも、インクジェ
ットヘッドをついて見れば、駆動波形の電圧値V2が定
まっているとき、上記(2)式を満足する容量Cs、C
eに構成することによってクロストークを防止できると
いうことである。また、インクジェットヘッドを駆動す
るヘッド駆動制御部(記録装置)から見れば、搭載して
いるインクジェットヘッドに対して上記(2)式を満足
する電圧値V2のパルス状駆動波形を印加する手段を備
えた構成とすることによってクロストークを防止できる
ということである。
【0065】そして、この(2)式にはインクジェット
ヘッドのチャンネル数nが含まれていないので、ヘッド
をどんなに高集積化しても、この(2)式の関係さえ満
たしておけばクロストークによる誤吐出は起こらないヘ
ッドを得ることができることになり、ヘッドを製造する
上での大きな効果が得られる。
ヘッドのチャンネル数nが含まれていないので、ヘッド
をどんなに高集積化しても、この(2)式の関係さえ満
たしておけばクロストークによる誤吐出は起こらないヘ
ッドを得ることができることになり、ヘッドを製造する
上での大きな効果が得られる。
【0066】つまり、静電型インクジェットヘッドを新
規に開発する場合を考えると、ヘッドのクロストークの
問題とは別に製造工程において半導体プロセスを用いる
ことからあまりにもチャンネル数nを大きくすると、歩
留まりが上がらない問題があるため、チャンネル数nは
歩留まりとの妥協点から決まる。しかし、その後の歩留
まりを向上させた場合、今度はプリンタ(記録装置)の
プリントアウトスピード(記録速度)を向上させるため
にチャンネル数nを大きくすることが必要になってく
る。このとき、上記(2)式に「n」の値が含まれてい
ないことから、新規の設計時に(2)式さえ満たしてお
けばアクチュエータの構成を変えずにいくらでも高集積
化が可能になる。
規に開発する場合を考えると、ヘッドのクロストークの
問題とは別に製造工程において半導体プロセスを用いる
ことからあまりにもチャンネル数nを大きくすると、歩
留まりが上がらない問題があるため、チャンネル数nは
歩留まりとの妥協点から決まる。しかし、その後の歩留
まりを向上させた場合、今度はプリンタ(記録装置)の
プリントアウトスピード(記録速度)を向上させるため
にチャンネル数nを大きくすることが必要になってく
る。このとき、上記(2)式に「n」の値が含まれてい
ないことから、新規の設計時に(2)式さえ満たしてお
けばアクチュエータの構成を変えずにいくらでも高集積
化が可能になる。
【0067】次に、本発明の他の実施形態について説明
する。前述したように、非吐出チャンネルに対するクロ
ストークは個別電極55と第2基板42との間が容量C
eによって結合されていることで起きるものであるか
ら、第2基板42として高抵抗な値を持った基板を用い
ることで個別電極55と第2基板42との間に容量Ce
の他に抵抗成分Rsを持たせることができ、クロストー
ク信号を抑えることができる。
する。前述したように、非吐出チャンネルに対するクロ
ストークは個別電極55と第2基板42との間が容量C
eによって結合されていることで起きるものであるか
ら、第2基板42として高抵抗な値を持った基板を用い
ることで個別電極55と第2基板42との間に容量Ce
の他に抵抗成分Rsを持たせることができ、クロストー
ク信号を抑えることができる。
【0068】すなわち、電極基板42に抵抗率の高い基
板を用いたときのヘッドの等価回路は図11に示すよう
に、個別電極55間には容量Ceと抵抗成分Rsが直列
接続されて介在することになる。この例で、Rs=4.
8kΩになる第2基板42を用いて実験を行ったとこ
ろ、非吐出チャンネルにかかる電圧Voffは、図12
に示すように、立ち上がり及び立ち下がり時に抵抗成分
Rsの影響により波形になまりが生じており、より吐出
動作が起こりにくい波形となる。
板を用いたときのヘッドの等価回路は図11に示すよう
に、個別電極55間には容量Ceと抵抗成分Rsが直列
接続されて介在することになる。この例で、Rs=4.
8kΩになる第2基板42を用いて実験を行ったとこ
ろ、非吐出チャンネルにかかる電圧Voffは、図12
に示すように、立ち上がり及び立ち下がり時に抵抗成分
Rsの影響により波形になまりが生じており、より吐出
動作が起こりにくい波形となる。
【0069】このように個別電極55を形成する半導体
基板からなる第2基板42の抵抗率を振動板基板(第1
基板)41を形成する半導体材料のそれよりも高くして
構成することで、各個別電極55と個別電極基板(第2
基板)42間の容量どうしの結合に抵抗成分を介在さ
せ、この抵抗性分により吐出動作するチャンネルからの
クロストーク信号をダンピングして低く抑えることがで
きるようになり、さらに誤吐出の可能性を低く抑えるこ
とができる。
基板からなる第2基板42の抵抗率を振動板基板(第1
基板)41を形成する半導体材料のそれよりも高くして
構成することで、各個別電極55と個別電極基板(第2
基板)42間の容量どうしの結合に抵抗成分を介在さ
せ、この抵抗性分により吐出動作するチャンネルからの
クロストーク信号をダンピングして低く抑えることがで
きるようになり、さらに誤吐出の可能性を低く抑えるこ
とができる。
【0070】また、個別電極55の表面(振動板側)に
高誘電率の絶縁層57を設けることによってより安定し
た吐出動作を確保することができる。すなわち、個別電
極55と振動板50の間に高誘電率の材料を介在させる
ことで、個別電極55と振動板50との間の容量成分C
sが大きくなり、結果的に、前記(1)式或いは(2)
式において駆動波形の電圧値V2として取り得る値が大
きくなる。
高誘電率の絶縁層57を設けることによってより安定し
た吐出動作を確保することができる。すなわち、個別電
極55と振動板50の間に高誘電率の材料を介在させる
ことで、個別電極55と振動板50との間の容量成分C
sが大きくなり、結果的に、前記(1)式或いは(2)
式において駆動波形の電圧値V2として取り得る値が大
きくなる。
【0071】この駆動波形の電圧値V2の値は安定した
吐出が行える所定値V1に対してマージンを考えた値で
決定することが好ましいが、(1)式或いは(2)式に
おける「V2」の係数が大きいと、クローストークを抑
えるために安定した吐出領域での動作が行えない可能性
が生じ得る。そこで、容量成分Csを大きくすることに
より、「V2」のとりうる範囲が広くなり、より安定し
た吐出動作を確保できることになる。
吐出が行える所定値V1に対してマージンを考えた値で
決定することが好ましいが、(1)式或いは(2)式に
おける「V2」の係数が大きいと、クローストークを抑
えるために安定した吐出領域での動作が行えない可能性
が生じ得る。そこで、容量成分Csを大きくすることに
より、「V2」のとりうる範囲が広くなり、より安定し
た吐出動作を確保できることになる。
【0072】なお、上記実施形態において、インクジェ
ットヘッドのノズル、加圧室、流体抵抗部、共通流路液
室の形状、配置、形成方法は適切に変更することができ
る。例えば、上記実施形態においては、ノズルを振動板
の変位方向と交差する方向にインク滴が吐出するように
形成したエッジシュータ方式のインクジェットヘッドで
あるが、ノズルを振動板の変位方向にインク滴が吐出す
るように形成したサイドシュータ方式のインクジェット
ヘッドでもよい。また、流路基板で振動板を形成してい
るが、流路を形成する部材と振動板とを別部材とするこ
ともできる。
ットヘッドのノズル、加圧室、流体抵抗部、共通流路液
室の形状、配置、形成方法は適切に変更することができ
る。例えば、上記実施形態においては、ノズルを振動板
の変位方向と交差する方向にインク滴が吐出するように
形成したエッジシュータ方式のインクジェットヘッドで
あるが、ノズルを振動板の変位方向にインク滴が吐出す
るように形成したサイドシュータ方式のインクジェット
ヘッドでもよい。また、流路基板で振動板を形成してい
るが、流路を形成する部材と振動板とを別部材とするこ
ともできる。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る本発
明に係るインクジェットヘッドによれば、電極と振動板
との間に印加されるパルス状駆動波形の電圧値をV2
(V2>V1)、振動板と電極間の容量成分をCs、電
極とこの電極を絶縁層を介して設けた基板との間の容量
をCeとして所定値V1でインク滴吐出が可能になるア
クチュエータについて前記(1)式の関係が成り立つ構
成としたので、個別電極と個別電極を設けた基板間との
容量結合を介して非吐出チャンネルの個別電極と振動板
間に電圧信号が印加されるクロストークによる誤吐出を
防止でき、安定したインク滴吐出動作を行うことができ
る。
明に係るインクジェットヘッドによれば、電極と振動板
との間に印加されるパルス状駆動波形の電圧値をV2
(V2>V1)、振動板と電極間の容量成分をCs、電
極とこの電極を絶縁層を介して設けた基板との間の容量
をCeとして所定値V1でインク滴吐出が可能になるア
クチュエータについて前記(1)式の関係が成り立つ構
成としたので、個別電極と個別電極を設けた基板間との
容量結合を介して非吐出チャンネルの個別電極と振動板
間に電圧信号が印加されるクロストークによる誤吐出を
防止でき、安定したインク滴吐出動作を行うことができ
る。
【0074】本発明に係るインクジェットヘッドによれ
ば、電極と振動板との間に印加されるパルス状駆動波形
の電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電極間の容量
成分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介して設けた基
板との間の容量をCeとして所定値V1でインク滴吐出
が可能になるアクチュエータについて前記(2)式の関
係が成り立つ構成としたので、個別電極と個別電極を設
けた基板間との容量結合を介して非吐出チャンネルの個
別電極と振動板間に電圧信号が印加されるクロストーク
による誤吐出を防止でき、安定したインク滴吐出動作を
行うことができるとともに、ヘッドの高集積化を容易に
図ることができる。
ば、電極と振動板との間に印加されるパルス状駆動波形
の電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電極間の容量
成分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介して設けた基
板との間の容量をCeとして所定値V1でインク滴吐出
が可能になるアクチュエータについて前記(2)式の関
係が成り立つ構成としたので、個別電極と個別電極を設
けた基板間との容量結合を介して非吐出チャンネルの個
別電極と振動板間に電圧信号が印加されるクロストーク
による誤吐出を防止でき、安定したインク滴吐出動作を
行うことができるとともに、ヘッドの高集積化を容易に
図ることができる。
【0075】ここで、電極を設けた基板が半導体基板で
あることで、振動板と設ける基板及び電極を設ける基板
にシリコン基板を用いることができ、両基板の接合信頼
性が向上する。また、電極を設けた基板の抵抗率が振動
板を形成する基板の抵抗率よりも高いことで、更にクロ
ストーク信号成分を低減することができて、より誤動作
のない安定したインク滴吐出を行うことができる。さら
に、電極の表面には高誘電率の絶縁層が形成されている
ことで、駆動波形の電圧値として取り得る範囲が広が
り、より安定したインク滴吐出動作を行うことができ
る。
あることで、振動板と設ける基板及び電極を設ける基板
にシリコン基板を用いることができ、両基板の接合信頼
性が向上する。また、電極を設けた基板の抵抗率が振動
板を形成する基板の抵抗率よりも高いことで、更にクロ
ストーク信号成分を低減することができて、より誤動作
のない安定したインク滴吐出を行うことができる。さら
に、電極の表面には高誘電率の絶縁層が形成されている
ことで、駆動波形の電圧値として取り得る範囲が広が
り、より安定したインク滴吐出動作を行うことができ
る。
【0076】本発明に係るインクジェット記録装置によ
れば、電極と振動板間に所定値V1以上のパルス電圧を
印加することにより、振動板が静電気力により変形しノ
ズルからインク滴が吐出可能となるインクジェットヘッ
ドに対し、電極と振動板との間に印加するパルス状駆動
波形の電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電極間の
容量成分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介して設け
た基板との間の容量をCeとしたとき、前記(1)式の
関係が成り立つ電圧値V2のパルス状駆動波形を出力す
る手段を備えているので、個別電極と個別電極を設けた
基板間との容量結合を介して非吐出チャンネルの個別電
極と振動板間に電圧信号が印加されるクロストークによ
る誤吐出を防止でき、安定したインク滴吐出動作を行う
ことができる。
れば、電極と振動板間に所定値V1以上のパルス電圧を
印加することにより、振動板が静電気力により変形しノ
ズルからインク滴が吐出可能となるインクジェットヘッ
ドに対し、電極と振動板との間に印加するパルス状駆動
波形の電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電極間の
容量成分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介して設け
た基板との間の容量をCeとしたとき、前記(1)式の
関係が成り立つ電圧値V2のパルス状駆動波形を出力す
る手段を備えているので、個別電極と個別電極を設けた
基板間との容量結合を介して非吐出チャンネルの個別電
極と振動板間に電圧信号が印加されるクロストークによ
る誤吐出を防止でき、安定したインク滴吐出動作を行う
ことができる。
【0077】本発明に係るインクジェット記録装置によ
れば、電極と振動板間に所定値V1以上のパルス電圧を
印加することにより、振動板が静電気力により変形しノ
ズルからインク滴が吐出可能となるインクジェットヘッ
ドに対し、電極と振動板との間に印加するパルス状駆動
波形の電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電極間の
容量成分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介して設け
た基板との間の容量をCeとしたとき、前記(2)式の
関係が成り立つ電圧値V2のパルス状駆動波形をインク
ジェットヘッドに出力する手段を備えているので、個別
電極と個別電極を設けた基板間との容量結合を介して非
吐出チャンネルの個別電極と振動板間に電圧信号が印加
されるクロストークによる誤吐出を防止でき、安定した
インク滴吐出動作を行うことができるとともに、インク
ジェットヘッドの高集積化を容易に図ることができるよ
うになる。
れば、電極と振動板間に所定値V1以上のパルス電圧を
印加することにより、振動板が静電気力により変形しノ
ズルからインク滴が吐出可能となるインクジェットヘッ
ドに対し、電極と振動板との間に印加するパルス状駆動
波形の電圧値をV2(V2>V1)、振動板と電極間の
容量成分をCs、電極とこの電極を絶縁層を介して設け
た基板との間の容量をCeとしたとき、前記(2)式の
関係が成り立つ電圧値V2のパルス状駆動波形をインク
ジェットヘッドに出力する手段を備えているので、個別
電極と個別電極を設けた基板間との容量結合を介して非
吐出チャンネルの個別電極と振動板間に電圧信号が印加
されるクロストークによる誤吐出を防止でき、安定した
インク滴吐出動作を行うことができるとともに、インク
ジェットヘッドの高集積化を容易に図ることができるよ
うになる。
【図1】本発明に係るインクジェット記録装置の機構部
の概略斜視説明図
の概略斜視説明図
【図2】同機構部の側面説明図
【図3】同記録装置のヘッドの一例を示す振動板長手方
向の断面説明図
向の断面説明図
【図4】同ヘッドの振動板短手方向の要部拡大断面説明
図
図
【図5】同記録装置の制御部の一例を示すブロック図
【図6】同記録装置のヘッド駆動制御部に係る部分のブ
ロック図
ロック図
【図7】同ヘッドの等価回路を説明する説明図
【図8】同ヘッドの1つのチャンネルを除く他のすべて
のチャンネルに駆動波形を印加したときの等価回路を説
明する説明図
のチャンネルに駆動波形を印加したときの等価回路を説
明する説明図
【図9】図8の回路におけるクロストークの発生の説明
に供する説明図
に供する説明図
【図10】本発明を適用したときのクロストークの低減
の説明に供する説明図
の説明に供する説明図
【図11】本発明の他の実施形態の説明に供するヘッド
の等価回路を説明する説明図
の等価回路を説明する説明図
【図12】図11のヘッドに対して駆動波形を印加した
ときのクロストークの低減の説明に供する説明図
ときのクロストークの低減の説明に供する説明図
13…キャリッジ、14…ヘッド、24…搬送ローラ、
33…排紙ローラ、40…インクジェットヘッド、41
…第1基板、42…第2基板、43…第3基板、44…
ノズル溝、46…加圧室、47…流体抵抗部、48…共
通流路液室、50…振動板、55…個別電極、87…波
形生成回路、88…ヘッド駆動回路。
33…排紙ローラ、40…インクジェットヘッド、41
…第1基板、42…第2基板、43…第3基板、44…
ノズル溝、46…加圧室、47…流体抵抗部、48…共
通流路液室、50…振動板、55…個別電極、87…波
形生成回路、88…ヘッド駆動回路。
Claims (7)
- 【請求項1】 インク滴を吐出するノズルと、このノズ
ルが連通するインク流路と、このインク流路の一部に設
けた振動板及びこの振動板に対向する電極とからなるn
個(n≧2)のアクチュエータとを有し、前記電極と振
動板間に所定値V1以上のパルス電圧を印加することに
より、前記振動板が静電気力により変形し前記ノズルか
らインク滴が吐出可能となるインクジェットヘッドにお
いて、前記電極と振動板との間に印加されるパルス状駆
動波形の電圧値をV2(V2>V1)、前記振動板と電
極間の容量成分をCs、前記電極とこの電極を絶縁層を
介して設けた基板との間の容量をCeとしたとき、次の
(1)式の関係が成り立つことを特徴とするインクジェ
ットヘッド。 【数1】 - 【請求項2】 インク滴を吐出するノズルと、このノズ
ルが連通するインク流路と、このインク流路の一部に設
けた振動板及びこの振動板に対向する電極とからなるn
個(n≧2)のアクチュエータとを有し、前記電極と振
動板間に所定値V1以上のパルス電圧を印加することに
より、前記振動板が静電気力により変形し前記ノズルか
らインク滴が吐出可能となるインクジェットヘッドにお
いて、前記電極と振動板との間に印加するパルス状駆動
波形の電圧値をV2(V2>V1)、前記振動板と電極
間の容量成分をCs、前記電極とこの電極を絶縁層を介
して設けた基板との間の容量をCeとしたとき、次の
(2)式の関係が成り立つことを特徴とするインクジェ
ット記録装置。 【数2】 - 【請求項3】 請求項1又は2に記載のインクジェット
ヘッドにおいて、前記電極を設けた基板が半導体基板で
あることを特徴とするインクジェットヘッド。 - 【請求項4】 請求項3に記載のインクジェットヘッド
において、前記電極を設けた基板の抵抗率が前記振動板
を形成する基板の抵抗率よりも高いことを特徴とするイ
ンクジェットヘッド。 - 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載のイン
クジェットヘッドにおいて、前記電極の表面には高誘電
率の絶縁層が形成されていることを特徴とするインクジ
ェットヘッド。 - 【請求項6】 インク滴を吐出するノズルと、このノズ
ルが連通するインク流路と、このインク流路の一部に設
けた振動板及びこの振動板に対向する電極とからなるn
個(n≧2)のアクチュエータとを有し、前記電極と振
動板間に所定値V1以上のパルス電圧を印加することに
より、前記振動板が静電気力により変形し前記ノズルか
らインク滴が吐出可能となるインクジェットヘッドを搭
載したインクジェット記録装置において、前記電極と振
動板との間に印加するパルス状駆動波形の電圧値をV2
(V2>V1)、前記振動板と電極間の容量成分をC
s、前記電極とこの電極を絶縁層を介して設けた基板と
の間の容量をCeとしたとき、次の(1)式の関係が成
り立つ電圧値V2の前記パルス状駆動波形をインクジェ
ットヘッドに出力する手段を備えていることを特徴とす
るインクジェット記録装置。 【数3】 - 【請求項7】 インク滴を吐出するノズルと、このノズ
ルが連通するインク流路と、このインク流路の一部に設
けた振動板及びこの振動板に対向する電極とからなるn
個(n≧2)のアクチュエータとを有し、前記電極と振
動板間に所定値V1以上のパルス電圧を印加することに
より、前記振動板が静電気力により変形し前記ノズルか
らインク滴が吐出可能となるインクジェットヘッドを備
えたインクジェット記録装置において、前記電極と振動
板との間に印加するパルス状駆動波形の電圧値をV2
(V2>V1)、前記振動板と電極間の容量成分をC
s、前記電極とこの電極を絶縁層を介して設けた基板と
の間の容量をCeとしたとき、次の(2)式の関係が成
り立つ電圧値V2の前記パルス状駆動波形を前記インク
ジェットヘッドに出力する手段を備えていることを特徴
とするインクジェット記録装置。 【数4】
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001010521A JP2002210956A (ja) | 2001-01-18 | 2001-01-18 | インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001010521A JP2002210956A (ja) | 2001-01-18 | 2001-01-18 | インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002210956A true JP2002210956A (ja) | 2002-07-31 |
Family
ID=18877819
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001010521A Pending JP2002210956A (ja) | 2001-01-18 | 2001-01-18 | インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002210956A (ja) |
-
2001
- 2001-01-18 JP JP2001010521A patent/JP2002210956A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4251912B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002096466A (ja) | インクジェット記録装置、ヘッド駆動制御装置及びヘッド駆動制御方法並びにインクジェットヘッド | |
JP4408608B2 (ja) | ヘッド駆動制御装置及び画像記録装置 | |
JP2004042576A (ja) | ヘッド駆動制御装置及び画像記録装置 | |
US10906297B2 (en) | Liquid ejection device and image forming device | |
JP5691667B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2014058095A (ja) | 液滴吐出ヘッド及び画像形成装置 | |
JP2003237066A (ja) | ヘッド駆動制御装置及び画像記録装置 | |
JP2003170588A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP2004090542A (ja) | インクジェット記録装置 | |
US7845754B2 (en) | Apparatus and method for ejecting liquid for recording higher resolution image | |
JP2013199026A (ja) | 液滴吐出装置 | |
EP3650225B1 (en) | Liquid ejection device and image forming device | |
JP3988130B2 (ja) | 液体噴射装置 | |
JP4104277B2 (ja) | インクジェット記録装置及び画像形成装置 | |
JP2001179964A (ja) | ヘッド駆動制御装置及びインクジェット記録装置 | |
JP2002254625A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP2016165819A (ja) | 液滴吐出装置及び画像形成装置 | |
JP2004058428A (ja) | インクジェット記録装置 | |
JP2002210956A (ja) | インクジェットヘッド及びインクジェット記録装置 | |
JP4259741B2 (ja) | インクジェット記録装置及び画像形成装置 | |
JP6136006B2 (ja) | 液滴吐出装置及び画像形成装置 | |
US11633950B2 (en) | Image forming apparatus, droplet discharge control method, and storage medium | |
JP4398121B2 (ja) | インクジェットヘッドの駆動装置、インクジェットヘッドの駆動方法、インクジェットプリンタ | |
JP2006082376A (ja) | 液体吐出ヘッドの駆動装置及び画像形成装置 |