JP2002210875A - 帯電防止フィルム - Google Patents
帯電防止フィルムInfo
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- JP2002210875A JP2002210875A JP2001008853A JP2001008853A JP2002210875A JP 2002210875 A JP2002210875 A JP 2002210875A JP 2001008853 A JP2001008853 A JP 2001008853A JP 2001008853 A JP2001008853 A JP 2001008853A JP 2002210875 A JP2002210875 A JP 2002210875A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 環境湿度の変化に影響されることなく安定し
た帯電防止効果を示す帯電防止フィルムを提供し、さら
に該フィルムを基材とする粘着製品を提供する。 【解決手段】 イオン導電性樹脂層を有する帯電防止フ
ィルムにおいて、該イオン導電性樹脂層に含有される水
分の放散を防ぐ、水分放散防止層を設けることによって
低湿度の環境下でも安定した帯電防止効果をもたせた帯
電防止フィルム、および該フィルムを基材とする粘着製
品を提供した。
た帯電防止効果を示す帯電防止フィルムを提供し、さら
に該フィルムを基材とする粘着製品を提供する。 【解決手段】 イオン導電性樹脂層を有する帯電防止フ
ィルムにおいて、該イオン導電性樹脂層に含有される水
分の放散を防ぐ、水分放散防止層を設けることによって
低湿度の環境下でも安定した帯電防止効果をもたせた帯
電防止フィルム、および該フィルムを基材とする粘着製
品を提供した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、環境湿度の変化に
よる影響を受けず、常に安定した帯電防止機能を示す帯
電防止フィルム、およびこれを基材として使用した帯電
防止粘着製品に関する。
よる影響を受けず、常に安定した帯電防止機能を示す帯
電防止フィルム、およびこれを基材として使用した帯電
防止粘着製品に関する。
【0002】
【従来の技術】プラスチックフィルムは静電気が発生し
やすく、加工工程や製品の使用時等において印刷適性の
低下や静電気のスパークによる電子部品の故障等のトラ
ブルを発生することがある。また、通常粘着フィルム、
ラベル、ステッカーなどの粘着製品には、セパレータが
貼り合わせられており、使用時にこれを剥離する。この
際静電気が発生し、ゴミを吸着したり、あるいは静電反
撥によって該粘着製品の被着体への貼付位置がずれるな
どの不具合が発生する。このような静電気による障害を
防止する目的で、従来からプラスチックフィルムに帯電
防止剤を練り込んだり、あるいはプラスチックフィルム
表面に導電性樹脂をコートするなどの対策がなされてい
る。
やすく、加工工程や製品の使用時等において印刷適性の
低下や静電気のスパークによる電子部品の故障等のトラ
ブルを発生することがある。また、通常粘着フィルム、
ラベル、ステッカーなどの粘着製品には、セパレータが
貼り合わせられており、使用時にこれを剥離する。この
際静電気が発生し、ゴミを吸着したり、あるいは静電反
撥によって該粘着製品の被着体への貼付位置がずれるな
どの不具合が発生する。このような静電気による障害を
防止する目的で、従来からプラスチックフィルムに帯電
防止剤を練り込んだり、あるいはプラスチックフィルム
表面に導電性樹脂をコートするなどの対策がなされてい
る。
【0003】しかし、帯電防止剤の練り込みは経時変化
によって帯電防止剤のブリードが発生し、またフィルム
表面へのコーティングは表面の加工性(印刷適性、ブロ
ッキング性等)に悪影響を及ぼす可能性があり、さらに
コーティング剤によっては環境湿度の影響を大きく受け
るものが多い。特許第2608383号公報には、フィ
ルムにイオン導電性樹脂層を設けることで、摩擦帯電を
抑制することが開示されている。しかし、この方法では
フィルムを長期間乾燥雰囲気下に置いた場合に、イオン
導電性樹脂層に含有される水分量が低下することによっ
て電気抵抗値が増大し、帯電防止効果が低下するという
問題点があった。
によって帯電防止剤のブリードが発生し、またフィルム
表面へのコーティングは表面の加工性(印刷適性、ブロ
ッキング性等)に悪影響を及ぼす可能性があり、さらに
コーティング剤によっては環境湿度の影響を大きく受け
るものが多い。特許第2608383号公報には、フィ
ルムにイオン導電性樹脂層を設けることで、摩擦帯電を
抑制することが開示されている。しかし、この方法では
フィルムを長期間乾燥雰囲気下に置いた場合に、イオン
導電性樹脂層に含有される水分量が低下することによっ
て電気抵抗値が増大し、帯電防止効果が低下するという
問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、環境
湿度の変化に影響されることなく安定した帯電防止効果
を示す帯電防止フィルムを提供し、さらに該帯電防止フ
ィルムを基材とする粘着フィルム、ラベル、およびステ
ッカーを提供することにある。
湿度の変化に影響されることなく安定した帯電防止効果
を示す帯電防止フィルムを提供し、さらに該帯電防止フ
ィルムを基材とする粘着フィルム、ラベル、およびステ
ッカーを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、イオン導
電性樹脂層を有する帯電防止フィルムにおいて、該イオ
ン導電性樹脂層に含有される水分の放散を防ぐ、水分放
散防止層を設けることにより、低湿度の環境下でも安定
した帯電防止効果を有するフィルムを提供し、該帯電防
止フィルムの少なくとも片面に粘着剤層を有する粘着フ
ィルムることを見出し、上記課題を解決した。
電性樹脂層を有する帯電防止フィルムにおいて、該イオ
ン導電性樹脂層に含有される水分の放散を防ぐ、水分放
散防止層を設けることにより、低湿度の環境下でも安定
した帯電防止効果を有するフィルムを提供し、該帯電防
止フィルムの少なくとも片面に粘着剤層を有する粘着フ
ィルムることを見出し、上記課題を解決した。
【0006】
【発明の実施の形態】(1)帯電防止フィルム 本発明の帯電防止フィルムは、少なくとも基材フィル
ム、イオン導電性樹脂層、および水分放散防止層から構
成される。基材フィルムには、単層または多層プラスチ
ックフィルを使用する。多層プラスチックフィルムを使
用する場合は、上記帯電防止フィルムの構成にさらにフ
ィルム積層用の接着剤層が加わる。
ム、イオン導電性樹脂層、および水分放散防止層から構
成される。基材フィルムには、単層または多層プラスチ
ックフィルを使用する。多層プラスチックフィルムを使
用する場合は、上記帯電防止フィルムの構成にさらにフ
ィルム積層用の接着剤層が加わる。
【0007】本発明では、基材フィルムに使用するプラ
スチックフィルムの材質には特に限定はなく、たとえ
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、
ポリアミドイミド、セルロースアセテートなどのセルロ
ース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリビニ
ルアルコール等を使用することができる。これらのプラ
スチックフィルムを単層で、または適宜公知の方法で積
層して使用する。
スチックフィルムの材質には特に限定はなく、たとえ
ば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、
ポリアミドイミド、セルロースアセテートなどのセルロ
ース誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリビニ
ルアルコール等を使用することができる。これらのプラ
スチックフィルムを単層で、または適宜公知の方法で積
層して使用する。
【0008】本発明におけるイオン導電性樹脂層には、
フィルム形成能をもち、側鎖にカルボキシル基やスルフ
ォン基などの酸性基を有する高分子化合物、または側鎖
にアミノ基やN−置換アミノ基などの塩基性基を有する
高分子化合物を、それぞれ塩基性化合物または酸性化合
物で中和して得られるイオン導電性樹脂を使用する。該
イオン導電性樹脂には、導電性が高く、かつ基材との高
い接着性を有することが要求され、側鎖にN,N−ジ置
換アミノ基を有するアクリル酸共重合体を第四アンモニ
ウム塩化した高分子電解質が最も好ましい。イオン導電
性樹脂層は、上記イオン導電性樹脂の溶液を公知慣用の
方法によって塗布して形成する。
フィルム形成能をもち、側鎖にカルボキシル基やスルフ
ォン基などの酸性基を有する高分子化合物、または側鎖
にアミノ基やN−置換アミノ基などの塩基性基を有する
高分子化合物を、それぞれ塩基性化合物または酸性化合
物で中和して得られるイオン導電性樹脂を使用する。該
イオン導電性樹脂には、導電性が高く、かつ基材との高
い接着性を有することが要求され、側鎖にN,N−ジ置
換アミノ基を有するアクリル酸共重合体を第四アンモニ
ウム塩化した高分子電解質が最も好ましい。イオン導電
性樹脂層は、上記イオン導電性樹脂の溶液を公知慣用の
方法によって塗布して形成する。
【0009】本発明の水分放散防止層は、イオン導電性
樹脂層に含有される水分が、低湿度環境下で放散するこ
とにより電気抵抗値が増大する結果、帯電防止フィルム
の帯電防止機能が低下することを防ぐために設ける。し
たがって、水分放散防止層の透湿度は、層の厚さ30μ
mに換算して、100g/m2・24Hr(JISZ−
0208)以下であることが好ましく、10g/m2・
24Hr以下であればなお好ましい。
樹脂層に含有される水分が、低湿度環境下で放散するこ
とにより電気抵抗値が増大する結果、帯電防止フィルム
の帯電防止機能が低下することを防ぐために設ける。し
たがって、水分放散防止層の透湿度は、層の厚さ30μ
mに換算して、100g/m2・24Hr(JISZ−
0208)以下であることが好ましく、10g/m2・
24Hr以下であればなお好ましい。
【0010】水分放散防止層を構成する樹脂としては、
ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(P
VC)、ポリカーボネート(PC)、エチレン−酢酸ビ
ニル樹脂(EVA)、アクリル樹脂のような熱可塑性樹
脂、またはウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂
等の熱硬化性樹脂を用いることができるが、透明性、柔
軟性、粘着剤層との密着性の点から、PVDC、EV
A、アクリル樹脂、ウレタン樹脂が好ましく、中でも透
湿度の低いPVDCが最も好ましい。水分放散防止層
は、上記樹脂の溶液を塗布することによって形成する
か、該樹脂のフィルムを熱融着するか、または接着剤等
によって積層してもよい。。
ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(P
VC)、ポリカーボネート(PC)、エチレン−酢酸ビ
ニル樹脂(EVA)、アクリル樹脂のような熱可塑性樹
脂、またはウレタン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂
等の熱硬化性樹脂を用いることができるが、透明性、柔
軟性、粘着剤層との密着性の点から、PVDC、EV
A、アクリル樹脂、ウレタン樹脂が好ましく、中でも透
湿度の低いPVDCが最も好ましい。水分放散防止層
は、上記樹脂の溶液を塗布することによって形成する
か、該樹脂のフィルムを熱融着するか、または接着剤等
によって積層してもよい。。
【0011】イオン導電性樹脂層を形成する場合、単層
または多層基材フィルムの透湿度が低いときはイオン導
電樹脂溶液を直接基材フィルムに塗布すればよい。基材
フィルムの、厚さ30μmに換算した透湿度が、100
g/m2・24Hr(JISZ−0208)より高い場
合は、該基材フィルムとイオン導電性樹脂層との間に水
分放散防止層を形成した後、該イオン導電性樹脂層上に
さらに水分放散防止層を形成して本発明の帯電防止フィ
ルムを得る。多層基材フィルムを使用する場合、イオン
導電性樹脂層は多層の中間層にあっても帯電防止効果が
得られる。この場合、イオン導電性樹脂層に隣接する基
材フィルムの、厚さ30μmに換算した透湿度が、10
0g/m2・24Hr(JIS Z−0208)より高
い場合は、該基材フィルムとイオン導電性樹脂層との間
に水分放散防止層を形成する。より高い帯電防止性が要
求される場合は、イオン導電性樹脂層を2層以上設けて
もよいが、この場合も上記と同様にして水分放散防止層
を設ける。
または多層基材フィルムの透湿度が低いときはイオン導
電樹脂溶液を直接基材フィルムに塗布すればよい。基材
フィルムの、厚さ30μmに換算した透湿度が、100
g/m2・24Hr(JISZ−0208)より高い場
合は、該基材フィルムとイオン導電性樹脂層との間に水
分放散防止層を形成した後、該イオン導電性樹脂層上に
さらに水分放散防止層を形成して本発明の帯電防止フィ
ルムを得る。多層基材フィルムを使用する場合、イオン
導電性樹脂層は多層の中間層にあっても帯電防止効果が
得られる。この場合、イオン導電性樹脂層に隣接する基
材フィルムの、厚さ30μmに換算した透湿度が、10
0g/m2・24Hr(JIS Z−0208)より高
い場合は、該基材フィルムとイオン導電性樹脂層との間
に水分放散防止層を形成する。より高い帯電防止性が要
求される場合は、イオン導電性樹脂層を2層以上設けて
もよいが、この場合も上記と同様にして水分放散防止層
を設ける。
【0012】イオン導電性樹脂層および水分放散防止層
はいずれも、それぞれに使用する上記樹脂の溶液を公知
慣用のコーターで塗布することによって形成することが
できる。イオン導電性樹脂層の厚さは、0.1〜10μ
mが好ましく、水分放散防止層の厚さは、1〜10μm
が好ましく、5〜10μmであればなお好ましい。帯電
防止フィルムが、良好な帯電防止機能を発現するために
は、イオン導電性樹脂層が適度の水分を含有しているこ
とが必要である。その含有量は、原材料に含まれる水分
程度で十分であり、配合成分として改めて水を添加する
必要はないが、イオン導電性樹脂層用組成物を塗布、乾
燥後、20〜25℃、相対湿度50〜80%の雰囲気で
24時間熟成するのが好ましい。水分放散防止層の形成
は、上記塗布法のほかに、該層を構成する樹脂として例
示した樹脂のフィルムを、イオン導電性樹脂層に熱融着
するか、または接着剤等によって積層してもよい。
はいずれも、それぞれに使用する上記樹脂の溶液を公知
慣用のコーターで塗布することによって形成することが
できる。イオン導電性樹脂層の厚さは、0.1〜10μ
mが好ましく、水分放散防止層の厚さは、1〜10μm
が好ましく、5〜10μmであればなお好ましい。帯電
防止フィルムが、良好な帯電防止機能を発現するために
は、イオン導電性樹脂層が適度の水分を含有しているこ
とが必要である。その含有量は、原材料に含まれる水分
程度で十分であり、配合成分として改めて水を添加する
必要はないが、イオン導電性樹脂層用組成物を塗布、乾
燥後、20〜25℃、相対湿度50〜80%の雰囲気で
24時間熟成するのが好ましい。水分放散防止層の形成
は、上記塗布法のほかに、該層を構成する樹脂として例
示した樹脂のフィルムを、イオン導電性樹脂層に熱融着
するか、または接着剤等によって積層してもよい。
【0013】(2)粘着フィルム、ラベル、およびステ
ッカー 本発明で使用する粘着剤もまた、特に限定はなく、例え
ば、通常粘着フィルムに使用するアクリル系粘着剤、ゴ
ム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を適宜使用すること
ができる。また、溶剤系粘着剤以外にエマルジョン系粘
着剤やホットメルト系粘着剤も使用できる。本発明の場
合は、粘着物性と基材フィルムとの密着性を両立できる
ことから、架橋剤を添加した2液架橋型アクリル系粘着
剤を使用するのが望ましい。
ッカー 本発明で使用する粘着剤もまた、特に限定はなく、例え
ば、通常粘着フィルムに使用するアクリル系粘着剤、ゴ
ム系粘着剤、シリコーン系粘着剤等を適宜使用すること
ができる。また、溶剤系粘着剤以外にエマルジョン系粘
着剤やホットメルト系粘着剤も使用できる。本発明の場
合は、粘着物性と基材フィルムとの密着性を両立できる
ことから、架橋剤を添加した2液架橋型アクリル系粘着
剤を使用するのが望ましい。
【0014】アクリル系粘着剤としては例えばアクリル
酸エステル、メタアクリル酸エステル、アクリロニトリ
ル、酢酸ビニルなどの単独重合体または共重合体、ある
いはそれらの混合物を挙げることができ、重合体の分子
量は約5万〜200万程度であることが好ましい。粘着
剤には、必要に応じて粘着付与樹脂を添加してもよい。
酸エステル、メタアクリル酸エステル、アクリロニトリ
ル、酢酸ビニルなどの単独重合体または共重合体、ある
いはそれらの混合物を挙げることができ、重合体の分子
量は約5万〜200万程度であることが好ましい。粘着
剤には、必要に応じて粘着付与樹脂を添加してもよい。
【0015】本発明の帯電防止粘着フィルムは、上記帯
電防止フィルムに粘着剤層を公知の方法で形成したもの
である。帯電防止フィルムにコーターで直接粘着剤を塗
布するか、あるいはセパレータ上に粘着剤を塗布、乾燥
した後、帯電防止フィルムを貼り合わせる。粘着剤層の
厚さは2〜30μmが好ましい。
電防止フィルムに粘着剤層を公知の方法で形成したもの
である。帯電防止フィルムにコーターで直接粘着剤を塗
布するか、あるいはセパレータ上に粘着剤を塗布、乾燥
した後、帯電防止フィルムを貼り合わせる。粘着剤層の
厚さは2〜30μmが好ましい。
【0016】本発明においては、イオン導電性樹脂層、
水分放散防止層、または粘着剤層には必要に応じて酸化
防止剤、架橋剤、可塑剤、紫外線吸収剤、充填剤などの
添加剤を配合することができる。
水分放散防止層、または粘着剤層には必要に応じて酸化
防止剤、架橋剤、可塑剤、紫外線吸収剤、充填剤などの
添加剤を配合することができる。
【0017】本発明の帯電防止粘着フィルム、および該
フィルムを使用したラベルやステッカーは、セパレータ
剥離時に発生する静電気の帯電を防止でき、しかもフィ
ルムおよび帯電防止粘着フィルムはイオン導電性樹脂層
の導電性による静電気除去効果によりフィルムの帯電を
防止でき、低湿度の環境下でも安定した帯電防止効果を
有する。
フィルムを使用したラベルやステッカーは、セパレータ
剥離時に発生する静電気の帯電を防止でき、しかもフィ
ルムおよび帯電防止粘着フィルムはイオン導電性樹脂層
の導電性による静電気除去効果によりフィルムの帯電を
防止でき、低湿度の環境下でも安定した帯電防止効果を
有する。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例によって
具体的に説明する。なお、特に断らない限り、部および
%はそれぞれ質量部および質量%を意味する。
具体的に説明する。なお、特に断らない限り、部および
%はそれぞれ質量部および質量%を意味する。
【0019】(実施例1) (1−1)イオン導電性樹脂層用組成物の調製 カルボキシル基および第4アンモニウム塩基を有するア
クリル重合体溶液(コニシ社製「BONDEIP PA
−100主剤」IPA・水混合溶液;不揮発分32%)
と、エポキシ系硬化剤(コニシ社製「BONDEIP
PA−100硬化剤」IPA溶液;不揮発分8.7%)
とを等質量混合し、イオン導電性樹脂層用組成物とし
た。
クリル重合体溶液(コニシ社製「BONDEIP PA
−100主剤」IPA・水混合溶液;不揮発分32%)
と、エポキシ系硬化剤(コニシ社製「BONDEIP
PA−100硬化剤」IPA溶液;不揮発分8.7%)
とを等質量混合し、イオン導電性樹脂層用組成物とし
た。
【0020】(1−2)帯電防止フィルム1の作製 二村化学社製「セロハンフィルムPL(50μm)」に
バーコーターを用い、水分放散防止層としてポリ塩化ビ
ニリデンのラテックス(呉羽化学工業社「クレハロンラ
テックスRA」)を、乾燥後の塗布量が1g/m2なる
ように全面に塗布した。その後、バーコーターを用い乾
燥後の塗布量が0.5g/m2になるようにイオン導電
性樹脂層用組成物を塗布し、70℃で2分間乾燥後、2
3℃、相対湿度65%の雰囲気中で24時間熟成した。
そしてさらにその上に前記と同様に呉羽化学工業社製
「クレハロンラテックスRA」を1g/m2塗工し、帯
電防止フィルム1を得た。
バーコーターを用い、水分放散防止層としてポリ塩化ビ
ニリデンのラテックス(呉羽化学工業社「クレハロンラ
テックスRA」)を、乾燥後の塗布量が1g/m2なる
ように全面に塗布した。その後、バーコーターを用い乾
燥後の塗布量が0.5g/m2になるようにイオン導電
性樹脂層用組成物を塗布し、70℃で2分間乾燥後、2
3℃、相対湿度65%の雰囲気中で24時間熟成した。
そしてさらにその上に前記と同様に呉羽化学工業社製
「クレハロンラテックスRA」を1g/m2塗工し、帯
電防止フィルム1を得た。
【0021】(実施例2) (2−1)帯電防止粘着フィルム1の作成 セパレータ上に、総研化学社製「SK−701(固形分
40%)」100部と、イソシアネート系架橋剤(総研
化学社製「L−45(固形分45%)」)2.6部とを
混合した粘着剤層用組成物を、乾燥後の厚さが30μm
になるように塗布して粘着剤層を形成した。乾燥後、該
粘着剤層と、前記帯電防止フィルム1の水分放散防止層
とを密着させて貼り合わせ、帯電防止粘着フィルム1を
得た。
40%)」100部と、イソシアネート系架橋剤(総研
化学社製「L−45(固形分45%)」)2.6部とを
混合した粘着剤層用組成物を、乾燥後の厚さが30μm
になるように塗布して粘着剤層を形成した。乾燥後、該
粘着剤層と、前記帯電防止フィルム1の水分放散防止層
とを密着させて貼り合わせ、帯電防止粘着フィルム1を
得た。
【0022】(比較例1)水分放散防止層を設けないこ
と以外は実施例1と同様にして、帯電防止フィルム2を
作成した。
と以外は実施例1と同様にして、帯電防止フィルム2を
作成した。
【0023】(比較例2)水分放散防止層を設けないこ
と以外は実施例2と同様にして、帯電防止粘着フィルム
2を作成した。
と以外は実施例2と同様にして、帯電防止粘着フィルム
2を作成した。
【0024】上記帯電防止フィルム1および2、ならび
に帯電防止粘着フィルム1および2を、23℃、相対湿
度65%および30%の雰囲気中で7日間エージング
し、以下の方法に従って、灰付着試験と剥離帯電圧測定
を行い、灰付着試験の結果を下記の評価基準に従って評
価した。
に帯電防止粘着フィルム1および2を、23℃、相対湿
度65%および30%の雰囲気中で7日間エージング
し、以下の方法に従って、灰付着試験と剥離帯電圧測定
を行い、灰付着試験の結果を下記の評価基準に従って評
価した。
【0025】〔灰付着試験〕 帯電防止フィルム 5×20cmの帯電防止フィルムを綿のウエスで20回
擦り、タバコの灰に1cmの距離まで近づけた際の、灰
付着の有無を目視判定した。 帯電防止粘着フィルム 5×20cmの帯電防止粘着フィルムを、タバコの灰か
ら1cmの距離に固定し、20m/分の速度でセパレー
タを剥離した際の、灰付着の有無を目視判定した。 <評価基準> ○:灰の付着がない、×:灰が大量に付着
擦り、タバコの灰に1cmの距離まで近づけた際の、灰
付着の有無を目視判定した。 帯電防止粘着フィルム 5×20cmの帯電防止粘着フィルムを、タバコの灰か
ら1cmの距離に固定し、20m/分の速度でセパレー
タを剥離した際の、灰付着の有無を目視判定した。 <評価基準> ○:灰の付着がない、×:灰が大量に付着
【0026】〔剥離帯電圧〕200mm×300mmの
帯電防止粘着フィルムのセパレータを5m/分の速度で
T字剥離し、直後にフィルム側の帯電圧をヒューグルエ
レクトロニクス社製ディジタル式静電気測定器「MOD
EL204」で測定した。試験および測定の結果を表1
に示す。
帯電防止粘着フィルムのセパレータを5m/分の速度で
T字剥離し、直後にフィルム側の帯電圧をヒューグルエ
レクトロニクス社製ディジタル式静電気測定器「MOD
EL204」で測定した。試験および測定の結果を表1
に示す。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】表1に示す結果から明らかなように、帯
電防止フィルムの、湿度依存性の大きいイオン導電性樹
脂層に水分放散防止層を設けることにより、湿度低下に
よる帯電防止効果の低減を改善することができた。本発
明の帯電防止フィルムを基材として使用したラベルやス
テッカーなどの粘着フィルム製品は、低湿度環境下で
も、貼付する際にセパレータを剥離することによって発
生する静電気の帯電を防止できる。また、貼付後も帯電
による埃の吸着が無く、汚れにくいという効果を発揮す
る。
電防止フィルムの、湿度依存性の大きいイオン導電性樹
脂層に水分放散防止層を設けることにより、湿度低下に
よる帯電防止効果の低減を改善することができた。本発
明の帯電防止フィルムを基材として使用したラベルやス
テッカーなどの粘着フィルム製品は、低湿度環境下で
も、貼付する際にセパレータを剥離することによって発
生する静電気の帯電を防止できる。また、貼付後も帯電
による埃の吸着が無く、汚れにくいという効果を発揮す
る。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AJ05 AK01B AK16 AK25 AR00C AR00D AR00E AT00A BA03 BA04 BA05 BA07 EH46 GB90 JD04C JG01B JG03 JL13D JL13E 4J004 AA09 AA10 AB01 CA02 CA03 CA04 CA05 CA06 CC02 CC03 CC04 CC05 CD02 FA01 5G067 BA02 CA02
Claims (3)
- 【請求項1】 イオン導電性樹脂層を有する帯電防止フ
ィルムにおいて、該イオン導電性樹脂層に含有される水
分の放散を防ぐ、水分放散防止層が設けられていること
を特徴とする帯電防止フィルム。 - 【請求項2】 前記帯電防止フィルムの少なくとも片面
に粘着剤層を有する帯電防止粘着フィルム。 - 【請求項3】 前記帯電防止粘着フィルムを用いたラベ
ルまたはステッカー。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2001008853A JP2002210875A (ja) | 2001-01-17 | 2001-01-17 | 帯電防止フィルム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001008853A JP2002210875A (ja) | 2001-01-17 | 2001-01-17 | 帯電防止フィルム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=18876413
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001008853A Pending JP2002210875A (ja) | 2001-01-17 | 2001-01-17 | 帯電防止フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002210875A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014069638A1 (ja) * | 2012-11-05 | 2014-05-08 | リンテック株式会社 | 粘着シート |
-
2001
- 2001-01-17 JP JP2001008853A patent/JP2002210875A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014069638A1 (ja) * | 2012-11-05 | 2014-05-08 | リンテック株式会社 | 粘着シート |
JP5514376B1 (ja) * | 2012-11-05 | 2014-06-04 | リンテック株式会社 | 粘着シート |
CN104755576A (zh) * | 2012-11-05 | 2015-07-01 | 琳得科株式会社 | 粘合片材 |
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