JP2002210347A - 反応装置 - Google Patents

反応装置

Info

Publication number
JP2002210347A
JP2002210347A JP2001014306A JP2001014306A JP2002210347A JP 2002210347 A JP2002210347 A JP 2002210347A JP 2001014306 A JP2001014306 A JP 2001014306A JP 2001014306 A JP2001014306 A JP 2001014306A JP 2002210347 A JP2002210347 A JP 2002210347A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reactor
reactant
pipe
reaction
temperature
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001014306A
Other languages
English (en)
Inventor
Noritaka Sato
則孝 佐藤
Tsutomu Noguchi
勉 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001014306A priority Critical patent/JP2002210347A/ja
Priority to EP02716337A priority patent/EP1354624A1/en
Priority to CN02800483A priority patent/CN1457269A/zh
Priority to US10/239,542 priority patent/US7147828B2/en
Priority to PCT/JP2002/000451 priority patent/WO2002058836A1/ja
Priority to KR1020027012450A priority patent/KR20030011799A/ko
Publication of JP2002210347A publication Critical patent/JP2002210347A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J19/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J3/00Processes of utilising sub-atmospheric or super-atmospheric pressure to effect chemical or physical change of matter; Apparatus therefor
    • B01J3/008Processes carried out under supercritical conditions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J19/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J19/0006Controlling or regulating processes
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J19/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J19/0006Controlling or regulating processes
    • B01J19/0013Controlling the temperature of the process
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2219/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J2219/00049Controlling or regulating processes
    • B01J2219/00051Controlling the temperature
    • B01J2219/00132Controlling the temperature using electric heating or cooling elements
    • B01J2219/00135Electric resistance heaters
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2219/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J2219/00049Controlling or regulating processes
    • B01J2219/00162Controlling or regulating processes controlling the pressure
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2219/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J2219/00049Controlling or regulating processes
    • B01J2219/00191Control algorithm
    • B01J2219/00193Sensing a parameter
    • B01J2219/00195Sensing a parameter of the reaction system
    • B01J2219/002Sensing a parameter of the reaction system inside the reactor
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2219/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J2219/00049Controlling or regulating processes
    • B01J2219/00191Control algorithm
    • B01J2219/00211Control algorithm comparing a sensed parameter with a pre-set value
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J2219/00Chemical, physical or physico-chemical processes in general; Their relevant apparatus
    • B01J2219/00049Controlling or regulating processes
    • B01J2219/00191Control algorithm
    • B01J2219/00222Control algorithm taking actions
    • B01J2219/00227Control algorithm taking actions modifying the operating conditions
    • B01J2219/00229Control algorithm taking actions modifying the operating conditions of the reaction system
    • B01J2219/00231Control algorithm taking actions modifying the operating conditions of the reaction system at the reactor inlet

Abstract

(57)【要約】 【課題】被反応体をできるだけ目的とする温度だけにて
反応させることが可能な反応装置を提供する。 【解決手段】目的とする反応温度および反応圧力に設定
された水を含む流体を収容し、当該流体により被反応物
を反応処理する反応器31と、反応器31に接続された
配管25と、反応器31から配管25への、少なくとも
流体、被反応物および反応生成物のいずれかの流出を防
止する流出防止手段50とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、所定の温
度および圧力に設定された超臨界水や熱水によって、被
反応物を反応処理する反応装置に関する。
【0002】
【従来の技術】超臨界流体は、その物質固有の臨界温度
と臨界圧力とを越えたもので、通常の条件下における流
体とはかなり異なる性質を示す。反応場として用いる
と、反応特性にも特異的現象が見られる。
【0003】例えば水の場合、温度が374℃、圧力が
22MPaという高温高圧を越えると超臨界水となる。
超臨界水は、水蒸気の物性と水の物性とを合わせもち、
また、有機物を溶かすことができる。このような特性を
活かし、近年PCB(ポリクロロビフェニルの混合物)
やダイオキシンなどの物質を超臨界水中において酸化分
解する研究開発が行われている。
【0004】このような反応を行わせるときのポイント
は、温度と圧力である。多くの場合、温度条件を変える
ことで、被反応物に違った反応を起こさせることが可能
である。また、超臨界状態までに至らない熱水において
も、その温度圧力条件に依存した特異的な反応を起こさ
せることが可能である。なお、本願明細書では、熱水と
いう用語には超臨界水の他、上記のような温度圧力条件
に依存した特異的な反応を起こさせることが可能な水の
意を含むものとする。
【0005】さらに、被反応物あるいは水に、何らかの
添加物を加えることで、違った反応を起こさせることも
可能である。なお、ここでいう違った反応とは、主に反
応生成物の違うものを生じる反応を意味することに加
え、広義には、同じ反応生成物を生じる場合でも、反応
速度の異なる反応や、反応生成物の収率の異なる反応を
も意味する。
【0006】被反応物を大量に処理するときには、図示
はしないが、いわゆる連続式の装置が多く用いられる。
被反応物は、通常、前処理によってスラリーにされ、被
反応物は水とともに装置に連続的に送り込まれ高圧にさ
れて、配管のまわりのヒーターによって次第に加熱さ
れ、目的とする温度に加熱されて反応が起こり、冷却
後、装置から連続的に排出される。
【0007】上記のような装置では、被反応物が次第に
加熱されることから、目的とする温度条件にさらされる
前に、それより低い温度にさらされることは避けられ
ず、目的としない反応が起きてしまうことがある。
【0008】従って、被反応物を目的としない温度にさ
らすことなく、また、さらすとしてもほんの一瞬で済む
ように、被反応物を熱水に投入することができる装置と
して、図9に示すラピッドインジェクション式の反応装
置が知られている。この反応装置は、主に被反応物があ
る程度固形のものに対して適用される。
【0009】図9に示す反応装置では、熱水の供給系と
して、使用する水Wを貯蔵するタンク11と、タンク1
1からの水Wを送液し、目的とする高圧を作り出すポン
プ12と、配管の周囲に設置され配管内の水Wを加熱す
るヒータ13aと当該ヒータ13aの温度を測定する温
度センサ13bを備えた予熱器13とを有する。
【0010】被反応物の供給系としては、被反応物を一
時保持する待機室23と、バルブ24、配管25とを有
する。
【0011】被反応物の反応系としては、被反応物に対
し所定の反応処理を行う反応器31と、反応器31の周
囲に設置され反応器31を所定の温度に加熱するヒータ
32と、反応器31内の温度を測定する温度センサ33
と、反応器31内の圧力を測定する圧力センサ34とを
有する。
【0012】排出系としては、反応器31の下方に接続
された配管41、不図示の冷媒循環装置から供給される
冷媒が配管41の周囲に流通するように構成され、水を
室温程度まで冷却する冷却器42とを有している。
【0013】上記の反応装置においては、配管(25,
41)を含めた全ての配管、待機室23、反応器31内
は水で充満されている。
【0014】また、各配管や反応器31は、高温高圧に
耐えられるような材質、例えばSUS316、インコネ
ルあるいはハステロイ等で構成されている。
【0015】上記の反応装置による被反応物の反応処理
について説明する。まず、タンク11からポンプ12を
介して水Wが予熱器13に連続的に供給され、配管内の
水Wは予熱器13により所定の高温に加熱されて熱水と
なって反応器31内に供給され、反応器31から配管4
1へと排出され、冷却器42により室温程度の温度に冷
却されて装置外部へ排出されている状態にしておく。こ
こで、反応器31内は、ヒータ32により所定の温度に
加熱されている。
【0016】上記の状態で、待機室23に保持された被
反応物をバルブ24を開けることにより、配管25を介
して反応器31内に落下させ、当該被反応物は、反応器
31内の熱水により酸化分解等の反応処理がなされて、
その反応生成物および未反応の被反応物は、熱水ととも
に配管41を介して排出され、冷却器42により室温程
度の温度に冷却された後、装置外部に排出される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ここで、待機室23
は、被反応物が一時留まるので、室温程度にしておく必
要がある。バルブ24から上部を室温付近に保つには、
配管25が、被反応物を通過させる働きに加え、反応器
31での高温を遮断する働きを有さねばならない。そこ
で、配管25は、ある程度の長さにし、放冷するように
しておくことが考えられる。
【0018】しかし、配管25を長くすると、被反応物
が落下する際に時間を要し、その間に目的の反応温度よ
り低い温度の熱水にさらされることとなり好ましくな
い。そこで、配管25をあまり長くせず、そのかわり
に、その周囲に不図示の空冷用のフィンを設けたり、不
図示の冷媒を循環させることが考えられ、これらの熱伝
導を考慮し、配管25の長さおよびその不図示の冷却機
構が設計された。
【0019】一方、反応器31に投入された被反応物
は、分散および拡散し、その一部は配管25へも達す
る。すなわち、上記の配管25の長さおよびその不図示
の冷却機構を設計した場合に、被反応物は目的とする温
度より、かなり低い温度にもさらされることとなる。配
管25のバルブ24側の近傍は、反応器31の温度より
かなり低く、室温に近いものになるよう冷却機構を設計
しているからである。このことは、この装置の目的から
すれば、あまり好ましくはないが、その影響は、無視で
きるレベルと考えられていた。
【0020】しかしながら、実際に稼働させてみて、バ
ルブ24および待機室23の温度は設計予想値をはるか
に上回るものとなった。これは、想定していなかった配
管25での水の対流が発生していたためである。
【0021】この様子を図10に模式的に示す。反応器
31内の高温の水HWがその温度をほぼ保ったまま、バ
ルブ24まであるいはその近傍まで達していたのであ
る。すなわち、反応器31内の熱水は、配管25内の水
よりも温度が高いため、この部分の熱水は膨張により密
度が小さくなり浮力によって上昇し、配管25内の水が
これに代わって反応器31内に流入し、循環する流れが
生じていたのである。
【0022】この対流のため、バルブ24が過熱し、熱
的に損傷を受けてしまうという問題が発生した。現在、
バルブは、上記のような高温かつ高圧下で使用可能なも
のは皆無であり、バルブの損傷を防ぐには、配管25で
の冷却を強化する方法が考えられるが、空冷等にも限界
があることから、配管24の長さを非常に長くして対応
している。これは、前述したように、被反応物が配管2
5を通過するのに時間をより要し、この装置の目的から
して好ましくない。すなわち、被反応物が目的温度より
低い温度にさらされることと、装置の損傷とはトレード
オフとなっていた。
【0023】さらに、配管25での対流は、投入されて
水に分散(溶解)している被反応物をも配管25の上部
へ運ぶこととなる。つまり、被反応物が目的とする反応
温度よりかなり低い温度にさらされることとなる。
【0024】このことは、前述した拡散に起因する問
題、および被反応物が投入される際に配管25で目的と
しない温度にさらされる時間に起因する問題に比して、
非常に大きな問題となる。
【0025】以上のように、図9に示す従来の装置で
は、被反応物を目的とする温度だけにて反応させること
はできなかった。
【0026】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、従って、本発明は、被反応物をできるだけ目
的とする温度だけにて反応させることが可能な反応装置
を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の反応装置は、目的とする反応温度および反
応圧力に設定された水を含む流体を収容し、当該流体に
より被反応物を反応処理する反応器と、前記反応器に接
続された配管と、前記反応器から前記配管への、少なく
とも前記流体、前記被反応物および反応生成物のいずれ
かの流出を防止する流出防止手段とを有する。
【0028】上記の本発明の反応装置によれば、目的と
する反応温度および反応圧力に設定された水を含む流体
が反応器に収容され、被反応物が反応処理される際に、
流出防止手段により、反応器に接続された配管への少な
くとも流体、被反応物および反応生成物のいずれかの流
出が防止される。これにより、反応器内に被反応物等が
留まることから、被反応物を反応器内において目的とす
る反応温度および反応圧力の水を含む流体により反応処
理することができ、目的とする反応温度だけにて反応処
理を行うことができる。
【0029】好適には、前記流出防止手段は、前記配管
と前記反応器との間を仕切る仕切手段を有する。これに
より、反応器へ供給された被反応物が、配管へ侵入する
ことを防止することができることから、反応器の内部で
のみ被反応物の反応処理を行うことができ、その結果、
反応温度の条件を一定に保つことができる。
【0030】好適には、前記配管は、前記被反応物を供
給する被反応物供給配管を有し、前記仕切手段は、前記
被反応物供給配管と前記反応器との間を仕切る。これに
より、反応器へ供給された被反応物が、被反応物供給配
管へ侵入することを防止することができることから、反
応器の内部でのみ被反応物の反応処理を行うことがで
き、その結果、反応温度の条件を一定に保つことができ
る。
【0031】好適には、前記仕切手段は、前記反応器の
内部に設置されている。これにより、反応器内の温度条
件の均一性を向上させることができる。
【0032】例えば、前記仕切手段は、前記被反応物供
給配管から前記反応器への前記被反応物の供給の際に開
いて、前記反応器へ前記被反応物を供給する。これによ
り、被反応物を反応器へ供給することができ、供給後に
は前記反応器内の流体等を反応器内に留まらせることが
できる。
【0033】例えば、前記配管は、少なくとも前記流
体、前記被反応物および前記反応生成物のいずれかを排
出する排出配管を有し、前記仕切手段は、前記排出配管
と前記反応器との間を仕切る。これにより、反応器へ供
給された被反応物が、排出配管へ拡散することを防止す
ることができることから、反応器の内部でのみ被反応物
の反応処理を行うことができ、その結果、反応温度の条
件を一定に保つことができる。
【0034】例えば、前記仕切手段は、前記反応器の内
部に設置されている。これにより、反応器内の温度条件
の均一性を向上させることができる。
【0035】好適には、前記仕切手段は、前記反応器か
ら前記排出配管への少なくとも前記流体、前記被反応物
および前記反応生成物のいずれかの排出の際に開いて、
前記排出配管へ少なくとも前記流体、前記被反応物およ
び前記反応生成物のいずれかを排出する。これにより、
流体等を反応器から排出することができ、排出後には反
応器内の流体等を反応器内に留まらせることができる。
【0036】好適には、前記配管は、前記被反応物を供
給する被反応物供給配管を有し、前記流出防止手段は、
少なくとも被反応物供給配管の反応器に対する位置を上
方あるいは下方に反転可能な反転手段を有する。これに
より、通常は、高温となる反応器を上部に、低温となる
被反応物供給配管を下部に位置させることができ、流体
の対流を防止することができる。
【0037】さらに、上記の目的を達成するため、本発
明の反応装置は、目的とする反応温度および反応圧力に
設定された水を含む流体を収容し、当該流体により被反
応物を反応処理する反応器と、前記反応器の下方に接続
され、前記反応温度よりも低い温度で前記被反応物を供
給する被反応物供給手段とを有する。これにより、高温
となる反応器を上部に、低温となる被反応物供給手段を
下部に位置させることができ、流体の対流を防止するこ
とができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の反応装置の実施
の形態について、図面を参照して説明する。
【0039】第1実施形態 図1は本実施形態に係る反応装置の概略構成図である。
図1に示す反応装置では、大別して熱水の供給系10
と、被反応物の供給系20と、被反応物の反応系30
と、排出系40とを有する。なお、本願明細書では、熱
水という用語には超臨界水の意も含むものとする。
【0040】熱水の供給系10として、タンク11と、
ポンプ12と、予熱器13とを有する。
【0041】タンク11は、使用する水Wを貯蔵する。
ポンプ12は、タンク11からの水を送液し、目的とす
る高圧を作り出す。なお、ポンプ12には、不図示の制
御部が接続されており、当該制御部により後述する圧力
センサ33による検出圧力を受けて、設定圧力に近くな
るようポンプ12から送液される水の流量を制御可能と
なっている。
【0042】予熱器13は、配管の周囲にヒータ13a
を配したもので、目的の温度程度にまで配管内に流れる
水Wを加熱する。予熱器13のヒータ13aには、温度
センサ13bが設けられており、当該温度センサ13b
には、不図示の制御部が接続され、温度センサ13bに
よる検出温度を受けて、設定温度に近くなるよう制御部
によりヒータ13aの温度を制御可能となっている。
【0043】被反応物の供給系20は、被反応物を反応
系30へ供給するものであり、その上方から仕込み口2
1と、バルブ22と、待機室23と、バルブ24と、被
反応物の投入用の配管25とを有し、さらに待機室23
に接続するバルブ26を有する。仕込み口21の上部
は、反応装置の外部雰囲気に導通しており、当該仕込み
口21に目的とする被反応物を挿入し、挿入された被反
応物は、バルブ22の上端で支持されることになる。
【0044】待機室23は、バルブ22が開くことによ
り、仕込み口21から投入された被反応物をバルブ24
の上端で支持して一時待機させる。
【0045】バルブ24は、開くことにより待機室23
内にある被反応物を反応系30へ投入する。
【0046】配管25は、反応系30に接続しており、
バルブ24が開くことにより待機室23から投入された
被反応物を反応器に導く。
【0047】バルブ26は、後述するように、開くこと
により排気系40と、待機室23との圧力が同程度とな
るように調節するために設けられている。
【0048】仕込み口21から反応系30へ接続される
間の各バルブ(22,24)、待機室23および配管2
5は、不図示の被反応物が通過できるのに十分な太さお
よび形状を有している。例えば、バルブ(22,24)
は、被反応物の通過のため、ある程度の太さと形状とが
要求されるボアスルー型のもので構成される。なお、3
つのバルブ(22,24,26)の両端の圧力差は、装
置内部の高圧と大気圧(0.1MPa)との差になるこ
とがあるため、少なくともこれに耐え得る材料のもので
構成される。
【0049】不図示の被反応物は、後述するように熱水
より比重が大きければ自重で反応系30へ落下できる。
なお、反応系30に供給される熱水は、常温常圧の水よ
り密度が小さいことが多い。被反応物で比重が熱水より
小さいものは、比重の大きい何らかのカプセルに詰めて
投入する。例えば、カプセルは、金属製で中空を有する
円柱状で、その側面がメッシュあるいは多数の小さい穴
の開いたものを使用することができる。この場合、被反
応物あるいはそれを含むカプセルが室温程度の待機室2
3から目的とする温度に加熱されている反応系30へ重
力によって落下することで急速な投入が可能となる。
【0050】不図示の被反応物が液体の場合、何らかの
方法で封入して、反応系に落下させることができる。具
体的には、例えば、樹脂性の袋に液体の被反応物を入
れ、ヒートシールにて封入すればよい。もし、この封入
物が熱水より比重が軽ければ、前述のようなカプセルを
用いればよい。このとき、被反応物の目的とする反応
を、その樹脂が妨げないよう、樹脂の材質を選定する。
もちろん、被反応物の量に比べ、その樹脂の量を少なく
する(厚みを薄くする)のがよいことは言うまでもな
い。また、被反応物が気体の場合でも液体の場合と同様
にすることができる。
【0051】被反応物の反応系30は、反応器31と、
ヒータ32と、温度センサ33と、圧力センサ34とを
有する。
【0052】反応器31には、予熱器13を通過して熱
水となった水が連続的に投入され、かつ、反応処理の際
に配管25から被反応物が投入されることにより、当該
被反応物は熱水により酸化分解や加水分解等の所定の反
応処理が行われる。
【0053】図2に本実施形態に係る反応器31の拡大
断面図を示す。なお、図2には、反応器31の上部の主
要な構成のみを示しており、温度センサ33等を示すの
は省略している。
【0054】本実施形態に係る反応装置では、反応器3
1の内部に仕切手段50が設置されている。仕切手段5
0は、弁51と、軸52と、重り53と、支持部材54
と、配管55とから構成されている。
【0055】弁51は、軸52によって支えられてお
り、弁51の反対側には、重り53が設置されている。
弁51は、軸52を回転中心として、図の矢印方向に回
転可能となっている。軸52は、支持部材54によって
支持されており、支持部材54は、配管55に固定され
ている。重り53は、通常は弁24が閉じられているよ
うな重さ、かつ、投入される被反応物の重さで弁51が
開くような重さを有している。配管55は、不図示の支
持部材により反応器31の内壁に固定されている。
【0056】上記の仕切手段50を構成する各構造物
(51〜55)の材質として、例えば、SUS316や
インコネル等を使用することができる。
【0057】上記の仕切手段50の動作について説明す
る。通常は、重り53によって弁51は、図2に示すよ
うな状態となっている。つまり、配管25と反応器31
との内部を隔離している。このとき、弁51は反応器3
1内を完全には密封できてはいないが、反応器31中の
熱水がその対流により配管25へ多量に侵入させること
を防げる働きを有している。
【0058】そして、不図示の被反応物が配管25を経
て落下してくると、被反応物が弁51を矢印の方向に押
し開き、通過する。被反応物が通過した後、重り53に
よって弁51は再び図2に示すような状態に戻る。
【0059】なお、配管25の内部では、高温の下部
と、低温の上部とで対流は起きていると考えられるが、
弁51によって、反応器31とは隔離されているので、
反応器31へ投入された被反応物が、配管25へ侵入す
ることは殆ど無視できる量となる。
【0060】ヒータ32は、反応器31の周囲に設置さ
れ、反応器31を所定の温度に加熱する。また、温度セ
ンサ33は、反応器31内の温度を測定する。温度セン
サ33には、不図示の制御部が接続されており、当該制
御部により温度センサによる検出温度を受けて、設定温
度に近くなるようヒータ32の温度を制御可能となって
いる。
【0061】圧力センサ34は、反応器31内の圧力を
測定する。圧力センサ34には、不図示の制御部が接続
されており、当該制御部により圧力センサ34による検
出圧力を受けて、設定圧力に近くなるようポンプ12か
ら送液される水の流量を制御可能となっている。
【0062】排出系40は、反応器31の下方に接続さ
れた配管41、冷却器42、保圧弁43とを有してい
る。
【0063】冷却器42は、不図示の冷媒循環装置から
供給される冷媒が配管41の周囲に流通するように構成
されており、水を室温程度まで冷却する。
【0064】保圧弁43は、配管内の圧力を保つもの
で、その手前で配管が分岐しており、配管内の圧力が目
的とする圧力を越える場合に冷却器42を通過した水は
保圧弁43を経て外部へ排出される。なお、通常、冷却
器42を通過した水の主流は、保圧弁43を経て排出さ
れる。
【0065】保圧弁43手前で分岐したもう一方の配管
は、バルブ26を経て、待機室23に接続されている。
なお、この配管は、高圧を伝えることだけを目的とする
から、水の流れは基本的にはない。
【0066】上記の反応装置においては、全ての配管、
待機室23、反応器31内は水で充満されている。
【0067】また、各配管や反応器31は、高温高圧に
耐えられるような材質、例えばSUS316で構成され
ている。なお、温度が高温にならない部分、例えばポン
プ12から予熱器13までの配管は、耐圧性を備えた材
質や構造(肉圧)であればよいし、高温にも高圧にもな
らない部分、例えばタンク11からポンプ12までの配
管は耐圧性も要しない。
【0068】被反応物に例えば酸やアルカリ等のような
腐食性のある物質が含まれたり、腐食性のものが反応に
よって発生する場合、あるいは予め使用する水に腐食性
を有する何らかの物質を加えておく場合には、各配管等
は、耐腐食性に優れた材質でなければならない。よっ
て、このような場合には、各配管等の材料として、イン
コネル、ハステロイ等の使用が挙げられる。
【0069】上記の本実施形態に係る反応装置の動作に
ついて説明する。まず、タンク11からポンプ12を介
して水Wが予熱器13に供給され、配管内の水Wは予熱
器13により所定の高温に加熱されて熱水となって反応
器31内に供給され、反応器31から配管41へと排出
され、冷却器42により室温程度の温度に冷却されて装
置外部へ排出されている。ここで、反応器31内におい
ては、ヒータ32により所定の温度に設定されている。
【0070】上記の状態で被反応物の反応器31への供
給を行う。図3を用いて、被反応物の供給系20の動作
の詳細を説明する。図3(a)に示すように、被反応物
を投入する前のバルブ(22,24,26)の開閉状態
は、バルブ(22,24)が閉じられており、バルブ2
6が開かれている。そして、仕込み口21には、被反応
物Rが入れられている。
【0071】そして、図3(b)に示すように、被反応
物Rを待機室23に投入するために、バルブ26を閉
じ、バルブ22を開けることにより、被反応物Rが仕込
み口21から待機室23へ投入され、被反応物Rは待機
室23へとどまることになる。
【0072】次に、図4(c)に示すように、バルブ2
2を閉め、バルブ26を開けることにより、待機室12
の圧力を反応器31の圧力と同等の高い圧力になるよう
にする。
【0073】次に、図4(d)に示すように、バルブ2
6を閉め、バルブ24を開けることにより、被反応物は
配管25を経て、反応器31へ落下することになる。
【0074】被反応物Rの反応器31への投入後、再び
図3(a)に示すように、バルブ24を閉め、バルブ2
6を開ける。
【0075】図2に示すように、被反応物が配管25を
経て落下してくると、被反応物が弁51を矢印の方向に
押し開き、通過する。被反応物が通過した後、重り53
によって弁51は再び図2に示すような状態に戻る。
【0076】そして、反応器31内に連続して熱水が供
給されている状態で、反応器31内に急速に投入された
被反応物は、反応器31内の熱水により酸化分解等の反
応処理がなされる。
【0077】その後、反応生成物および未反応の被反応
物は、熱水とともに反応器31内から配管41へと排出
され、冷却器42により室温程度の温度に冷却された
後、反応装置外部に排出される。
【0078】なお、上記の例では、熱水を絶えず送り込
む例を説明したが、熱水を絶えず送り込むと、被反応物
が熱水中に溶解あるいは分散しただけで、反応が十分に
進行しないうちに、反応器31から排出されてしまう場
合もある。このような場合には、送り込む熱水の流量を
少なくして、被反応物が反応器31に滞留する時間を長
くさせ、十分に反応が進行するようにすることもでき
る。あるいは、被反応物の投入後、熱水を送りこむのを
停止させ、ある時間そのまま保持し、その後に、熱水を
送り込んで排出させることもできる。
【0079】本実施形態では、前述した問題は、水の対
流が主として原因であるから、対流を防止する観点から
設けられたものである。すなわち、反応器31と配管2
5との接続部分の近傍に新たに仕切手段50を設けてい
る。なお、この仕切手段50として通常のバルブの使用
も考えられるが、いわゆる両端の圧力差を遮断できる通
常のバルブでは、この場合の使用条件、例えば400
℃、25MPa程度の高温かつ高圧の熱水に耐えられる
ものは現在の技術では皆無である。そこで、この場合、
圧力の遮断は無視し、圧力の遮断はバルブ24に受け持
たせ、新たに設けるバルブは、水および分散溶解してい
る被反応物の流通を遮断、あるいは妨げるものであれば
よいという観点から設置されている。この仕切手段50
は、反応器31とそれに接続される配管25とのちょう
ど接合面に設けるのが理想的ではあるが、その機構自体
にある程度の大きさを要するため、仕切手段50は反応
器の内側あるいは外側に位置することになる。なお、外
側に設ける場合に比して、本実施形態で説明したような
反応器31の内側に仕切手段50を設ける方が、反応器
31内の温度条件の均一性をさらに向上させることがで
きる。
【0080】従って、本実施形態に係る反応装置では、
仕切手段50によって、被反応物投入用の配管25と反
応器31とを隔離することにより、反応器31へ投入さ
れた被反応物が、配管25へ侵入することを防止するこ
とができる。これにより、反応器31の内部でのみ、被
反応物の反応処理を行うことができ、その結果、反応温
度の条件を一定に保つことができる。また、反応器31
の内部の熱水が配管25へは直接には侵入しないため、
弁51が無い従来に比して、配管25への熱の伝達をか
なり抑制できる。よって、配管25の内部で対流が発生
しても、その上部にあるバルブ24が過熱するのを防止
することができる。
【0081】第2実施形態 第1実施形態では、熱対流による問題を解決することが
できるが、このとき、反応器31中の被反応物や反応生
成物は、反応器31へ接続される各種の配管へも拡散し
ており、被反応物を投入後に反応器31に送り込む熱水
を停止する場合等は、拡散のために充分な時間があるた
め、拡散による問題が顕在化する場合がある。
【0082】なお、ここでいう拡散とは、濃度分布に起
因する拡散の他、温度分布に起因する熱拡散の意も含ま
れる。
【0083】そこで、本実施形態に係る反応装置では、
第1実施形態とその装置構成は基本的に同様であるが、
反応器31に以下の構成を付加している。なお、説明の
簡略化のため、本実施形態に係る反応装置において、第
1実施形態と異なる構成のみを説明する。
【0084】図5に本実施形態に係る反応器31の拡大
断面図を示す。なお、図5には、反応器31の下部の主
要な構成のみを示しており、温度センサ33等を示すの
は省略している。
【0085】第1実施形態に係る反応装置では、被反応
物の供給系20の配管25と、反応器31との間に仕切
手段50を設けていたが、本実施形態に係る反応装置で
は、排出系40の配管41と、反応器31との間にさら
に同様の仕切手段60を設ける。
【0086】仕切手段60は、第1実施形態と同様、弁
61と、軸62と、重り63と、支持部材64と、配管
65とから構成されている。
【0087】弁61は、軸62によって支えられてお
り、弁61の反対側には、重り63が設置されている。
弁61は、軸62を回転中心として、図の矢印方向に回
転可能となっている。軸62は、支持部材64によって
支持されており、支持部材64は、配管65に固定され
ている。重り63は、通常は弁61が閉じられているよ
うな重さ、かつ、排水の所定の重さで弁61が開くよう
な重さを有している。配管65は、不図示の支持部材に
より反応器31の内壁に固定されている。
【0088】上記の各構造物(61〜65)の材質とし
て、例えば、SUS316やインコネル等を使用するこ
とができる。
【0089】上記の仕切手段60の動作について説明す
る。通常は、重り63によって弁61は、図5に示すよ
うな状態となっている。つまり、配管41と反応器31
との内部を隔離している。このとき、弁61は反応器3
1内を完全には密封できてはいないが、反応器31中の
熱水が拡散により配管41へ多量に侵入させることを防
げる働きを有している。
【0090】そして、弁61上の反応生成物、未反応の
被反応物、熱水(以下、排水という)が所定の重量にな
ると、排水が弁61を矢印の方向に押し開き、通過す
る。排水が通過した後、重り63によって弁61は再び
図5に示すような状態に戻る。
【0091】本実施形態に係る反応装置によれば、第1
実施形態の効果に加え、弁61によって、反応器31と
は配管41とを隔離しているので、被反応物を投入後に
反応器31に送り込む熱水を停止する場合等のような反
応器31外へ拡散するのに充分な時間がある場合であっ
ても、反応器31内の被反応物や反応生成物が、配管4
1へ拡散するのを防止することができる。従って、この
ような場合であっても、反応器31の内部でのみ被反応
物の反応処理を行うことができ、その結果、反応温度の
条件を一定に保つことができる。
【0092】第3実施形態 本実施形態に係る反応装置では、高温となる反応器31
が下部にあり、低温となる被反応物投入用の配管25が
上部にあることから、対流が発生することに着目し、そ
れを逆転することによって、対流が発生しないようにす
るものである。
【0093】そこで、本実施形態に係る反応装置では、
第1実施形態とその装置構成は基本的に同様であるが、
以下の構成を付加している。なお、説明の簡略化のた
め、本実施形態に係る反応装置において、第1実施形態
と異なる構成のみを説明する。
【0094】図6に本実施形態に係る反応装置の概略構
成図を示す。図6に示す反応装置では、図1で示した反
応装置の本体部分1を収容する筐体70を有し、当該筐
体70の両側には、軸71が接続されており、軸71
は、支持部材72によって支持されている。
【0095】反応装置の本体部分1を収容する筐体70
は、軸71によって図6の矢印方向に回転できるように
なっている。なお、連続で回転できる必要はなく、往復
的に半回転できればよい。上記の軸71の回転は、手動
で行ってもよいし、不図示のモータ等の動力で回転させ
る機構を設けてもよい。
【0096】また、反応装置の本体部分1において必要
とする、電力、循環冷媒等を供給するための不図示の配
線、配管等は、フレキシブルな材料により構成され、外
部と接続されている。また、水を供給および排水するた
めの配管も、同様にフレキシブルな材料により構成さ
れ、外部と接続されている。
【0097】上記の反応装置の動作としては、通常は、
軸71により反応装置の本体部分1を反転させておく。
つまり、図6に示す状態とは上下方向が逆となるように
しておく。なお、ここでいう上方と下方とは、重力方向
に対して決まるものである。そして、被反応物を投入す
るときだけ、一時的に図6に示す配置となるよう、軸7
1により反応装置の本体部分1の上下を反転させる。
【0098】そして、図6に示す配置にしたら、速やか
に、第1実施形態と同様の処理を行うことによって、被
反応物を投入する。被反応物を投入後、また、速やか
に、反応装置の本体部分1の上下を反転させる。
【0099】本実施形態に係る反応装置によれば、通常
は、図6に示す反応装置の本体部分1の上下関係を逆転
しておくことにより、高温となる反応器31が上部で、
低温となる被反応物投入用の配管25が下部となり、水
の対流を防止することができる。なお、被反応物を投入
するときだけ、一時的に図6に示すような配置にするた
め、水の対流は発生するが、ごく短時間であればその影
響を無視できるほどに抑制することができる。
【0100】第4実施形態 図7に本実施形態に係る反応装置の構成図を示す。な
お、第1実施形態に対応する構成部材については同じ符
号を付してある。なお、説明の簡略化のため、本実施形
態に係る反応装置において、第1実施形態と異なる構成
のみを説明する。
【0101】図7に示す反応装置では、被反応物の供給
系20を、反応器31の下方に接続している。従って、
被反応物の供給系20を構成する配管等の温度は、反応
器31から離れている(下方にいく)に従い、反応器3
1の温度より次第に低くすることができる。
【0102】予熱器13からの配管が反応器31の上部
に接続されているが、この配管も反応器31の他の位
置、例えば、下方や側面に接続してもよい。
【0103】図8に待機室23付近の詳細を示す。な
お、図8では、温度センサ33や圧力センサ34等につ
いては省略してある。
【0104】本実施形態では、被反応物の供給系20
を、反応器31の下方に接続しているため、被反応物を
下方から反応器31へ送り込むことを可能にする機構を
備えている。なお、このときの被反応物は、待機室23
内の水に比べて、比重が大きいものを想定している。
【0105】本実施形態では、被反応物の供給系20と
して、さらに、台81、送り棒82、歯車83、回転軸
84、シール部材85とを有する。
【0106】台81は、被反応物を乗せるものである。
送り棒82は、台81の下方に接続され、平板の歯車の
形状を備えている。従って、送り棒82と歯車83とで
ラックピニオンを構成しており、台81が送り棒82と
ともに、上下方向に移動可能となっている。送り棒82
は、反応器31の内部へ台81を侵入するのに十分な長
さを有している。
【0107】待機室23は、図8に示すような被反応物
の待機状態において、送り棒82を収納できるような長
さおよび形状を有している。また、待機室23は、その
側面へ接続されたバルブ22を介して、仕込み口21へ
接続されている。なお、図8では、バルブ22と待機室
23とを接続する配管が水平となっている例を示してい
るが、仕込み口21から待機室23への被反応物の装填
を容易にするためには、当該配管を傾け、仕込み口21
が上方を向くようにして、その傾斜によって、被反応物
を待機室23へと容易に落とし込むこともできる。
【0108】回転軸84は、待機室23の外部よりその
内部へ回転の動力を伝えるものであり、外部よりシール
部材85を貫いて待機室23へ侵入しており、待機室2
3の内部にて、歯車83に接続されている。
【0109】シール部材85は、待機室23の圧力(高
圧)がその外部へ漏れないようにするためのものであ
る。このシール部材85は、従来の技術で製造されるバ
ルブのシール部材と同様に構成することができるので、
詳細な構造の説明は省略する。
【0110】上記の各構成部材の材質は、第1実施形態
の反応装置と同様にすることができる。例えば、台81
や送り棒82は、反応器31の内部へ侵入されるので、
SUS316やインコネル等が望ましい。
【0111】次に、上記の被反応物の供給系20によ
り、被反応物を反応器31へ投入する方法について説明
する。
【0112】まず、初めに第1実施形態と同様、被反応
物を待機室23へ装填する。但し、本実施形態では、被
反応物は、待機室23の側面に接続されているバルブ2
2を経るので、図示しない何らかの棒を用いて、台81
のところまで、押し込むのが望ましい。なお、上述した
ように、仕込み口21と待機室23とを接続する配管を
傾け、仕込み口21が上方を向くようにして、その傾斜
によって、被反応物を待機室23へと落とし込んでもよ
い。
【0113】次に、バルブ24を開けた後、回転軸84
を手動あるいは不図示のモータ等の駆動装置により適当
な方向へ回す。これにより、その回転により、送り棒8
2と歯車83により構成されたラックピニオンによっ
て、台81とともにそれに乗せておいた被反応物が反応
器31へ投入される。このとき、その移動速度は、なる
べく速いのが望ましい。移動速度が遅いと、被反応物が
配管25を通過する際に、目的とする温度より低い温度
にさらされる時間が長くなり好ましくないからである。
【0114】被反応物を投入後、被反応物が反応器31
中の熱水に速やかに溶解分散すれば、回転軸84を手動
あるいは不図示のモータ等の駆動装置により前述とは反
対の方向へ回して、台81をもとの位置へ戻し、バルブ
24を閉める。被反応物が反応器31中の熱水に速やか
に溶解分散しない場合には、溶解分散するまで待つ。あ
るいは、反応器31から台81を下方に戻しても、被反
応物が、反応器31に留まるような機構を設ける場合に
は、反応器31から台81を戻してもよい。例えば、こ
れを実現するためには、反応装置1全体に傾きを設ける
ことが考えられる。反応器31内に入った被反応物は、
この傾きにより、台81から落下し、例えば図中、反応
器31の右下下部に移動することとなる。このようにす
れば、反応器31に台81を送り込んですぐに、台81
を元の位置に戻すことができる。
【0115】本実施形態に係る反応装置によれば、低温
となっている被反応物を投入する配管25を、高温とな
っている反応器31の下方に設置し、下方から被反応物
を投入することにより、対流を抑制し、反応器31へ投
入された被反応物が、配管25へ侵入することを抑制す
ることができる。従って、反応器31の内部でのみ、被
反応物の反応処理を行うことができ、その結果、反応温
度の条件を一定に保つことができる。また、反応器31
の下部にあるバルブ24が対流により、過熱するのを防
止することができる。
【0116】本発明の反応装置は、上記の実施形態の説
明に限定されない。例えば、水には酸素や過酸化水素等
の酸化剤等を添加してもよい。また、配管等を構成する
材料や、被反応物の反応器への投入方法、使用するバル
ブの数や構成等は、種々の変更が可能である。その他、
本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能で
ある。
【0117】
【発明の効果】本発明の反応装置によれば、被反応物を
できるだけ目的とする温度により反応させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本実施形態に係る反応装置の概略構成
図である。
【図2】図2は、図1に示す反応器の拡大断面図であ
る。
【図3】図3は、被反応物の供給系の動作の詳細を説明
するための図である。
【図4】図4は、被反応物の供給系の動作の詳細を説明
するための図であり、図3の続きの動作を示す。
【図5】図5は、第2実施形態に係る反応装置における
反応器の拡大断面図である。。
【図6】図6は、第3実施形態に係る反応装置の概略構
成図である。
【図7】図7は、第4実施形態に係る反応装置の概略構
成図である。
【図8】図8は、第4実施形態に係る反応装置における
待機室付近の詳細を示す図である。
【図9】図9は、従来例に係る反応装置の概略構成図で
ある。
【図10】図10は、従来例に係る反応装置の問題点を
説明するための図である。
【符号の説明】
1…反応装置、10…熱水の供給系、11…タンク、1
2…ポンプ、13…予熱器、13a…ヒータ、13b…
温度センサ、20…被反応物の供給系、21…仕込み
口、22…バルブ、23…待機室、24…バルブ、25
…配管、26…バルブ、30…被反応物の反応系、31
…反応器、32…ヒータ、33…温度センサ、34…圧
力センサ、40…排出系、41…配管、42…冷却器、
43…保圧弁、50…仕切り手段、51…弁、52…
軸、53…重り、54…支持部材、55…配管、60…
仕切り手段、61…弁、62…軸、63…重り、64…
支持部材、65…配管、70…筐体、71…軸、72…
支持部材、81…台、82…送り棒、83…歯車、84
…回転軸、85…シール部材。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】目的とする反応温度および反応圧力に設定
    された水を含む流体を収容し、当該流体により被反応物
    を反応処理する反応器と、 前記反応器に接続された配管と、 前記反応器から前記配管への、少なくとも前記流体、前
    記被反応物および反応生成物のいずれかの流出を防止す
    る流出防止手段とを有する反応装置。
  2. 【請求項2】前記反応器内は、前記目的とする反応温度
    で均一にされている請求項1記載の反応装置。
  3. 【請求項3】前記流出防止手段は、前記配管と前記反応
    器との間を仕切る仕切手段を有する請求項1記載の反応
    装置。
  4. 【請求項4】前記配管は、前記被反応物を供給する被反
    応物供給配管を有し、 前記仕切手段は、前記被反応物供給配管と前記反応器と
    の間を仕切る請求項3記載の反応装置。
  5. 【請求項5】前記仕切手段は、前記反応器の内部に設置
    されている請求項4記載の反応装置。
  6. 【請求項6】前記仕切手段は、前記被反応物供給配管か
    ら前記反応器への前記被反応物の供給の際に開いて、前
    記反応器へ前記被反応物を供給する請求項4記載の反応
    装置。
  7. 【請求項7】前記配管は、少なくとも前記流体、前記被
    反応物および前記反応生成物のいずれかを排出する排出
    配管を有し、 前記仕切手段は、前記排出配管と前記反応器との間を仕
    切る請求項3記載の反応装置。
  8. 【請求項8】前記仕切手段は、前記反応器の内部に設置
    されている請求項7記載の反応装置。
  9. 【請求項9】前記仕切手段は、前記反応器から前記排出
    配管への少なくとも前記流体、前記被反応物および前記
    反応生成物のいずれかの排出の際に開いて、前記排出配
    管へ少なくとも前記流体、前記被反応物および前記反応
    生成物のいずれかを排出する請求項7記載の反応装置。
  10. 【請求項10】前記配管は、前記被反応物を供給する被
    反応物供給配管を有し、 前記流出防止手段は、少なくとも被反応物供給配管の反
    応器に対する位置を上方あるいは下方に反転可能な反転
    手段を有する請求項1記載の反応装置。
  11. 【請求項11】目的とする反応温度および反応圧力に設
    定された水を含む流体を収容し、当該流体により被反応
    物を反応処理する反応器と、 前記反応器の下方に接続され、前記反応温度よりも低い
    温度で前記被反応物を供給する被反応物供給手段とを有
    する反応装置。
JP2001014306A 2001-01-23 2001-01-23 反応装置 Pending JP2002210347A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001014306A JP2002210347A (ja) 2001-01-23 2001-01-23 反応装置
EP02716337A EP1354624A1 (en) 2001-01-23 2002-01-23 Reacting device
CN02800483A CN1457269A (zh) 2001-01-23 2002-01-23 反应器
US10/239,542 US7147828B2 (en) 2001-01-23 2002-01-23 Reactor
PCT/JP2002/000451 WO2002058836A1 (fr) 2001-01-23 2002-01-23 Dispositif de reaction
KR1020027012450A KR20030011799A (ko) 2001-01-23 2002-01-23 반응 장치

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001014306A JP2002210347A (ja) 2001-01-23 2001-01-23 反応装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002210347A true JP2002210347A (ja) 2002-07-30

Family

ID=18881021

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001014306A Pending JP2002210347A (ja) 2001-01-23 2001-01-23 反応装置

Country Status (6)

Country Link
US (1) US7147828B2 (ja)
EP (1) EP1354624A1 (ja)
JP (1) JP2002210347A (ja)
KR (1) KR20030011799A (ja)
CN (1) CN1457269A (ja)
WO (1) WO2002058836A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103094549B (zh) * 2012-10-12 2016-05-11 合肥国轩高科动力能源有限公司 一种锂离子电池负极材料钛酸锂的超临界水热合成方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0631155A (ja) * 1992-07-14 1994-02-08 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 高圧液体処理装置の洗浄方法
JP3274280B2 (ja) * 1994-03-30 2002-04-15 株式会社神戸製鋼所 高圧反応容器装置
JP2002039408A (ja) * 2000-07-25 2002-02-06 Japan Organo Co Ltd スウィング式仕切り弁及びスウィング式仕切り弁を備えた反応容器

Also Published As

Publication number Publication date
CN1457269A (zh) 2003-11-19
KR20030011799A (ko) 2003-02-11
WO2002058836A1 (fr) 2002-08-01
EP1354624A1 (en) 2003-10-22
US7147828B2 (en) 2006-12-12
US20030155999A1 (en) 2003-08-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5421892A (en) Vertical heat treating apparatus
KR100834080B1 (ko) 기판처리장치
KR100602481B1 (ko) 열 매체 순환 장치 및 이것을 이용한 열처리 장치
EP1952899A1 (en) Substrate cleaning apparatus, substrate cleaning method, and storage medium
ES2113195T5 (es) Sistema de reactor presurizado y un procedimiento para el funcionamiento del mismo.
TWI361463B (ja)
JP4757403B2 (ja) 固体原料気化装置
JP2002210347A (ja) 反応装置
JPH11300198A (ja) 反応温度制御方法および超臨界水酸化処理装置
WO2017047314A1 (ja) 還元鉄製造装置
JP4618288B2 (ja) 熱媒体循環装置及びこれを用いた熱処理装置
US9901890B2 (en) Dual vessel reactor
JP2001230231A (ja) 液処理装置及び液処理方法
JP2011156524A (ja) 簡易形冷却式マイクロ波化学反応装置
US9649612B2 (en) Dual vessel reactor
JP2004200666A (ja) 基板処理方法及び基板処理装置
JPH07273101A (ja) 枚葉式熱処理装置
JP2022012502A (ja) 成膜方法及び成膜装置
US2627454A (en) Apparatus for heating hydrogen peroxide
JP4870634B2 (ja) 熱交換システム用エア抜き装置、熱交換システム用エア抜き方法、熱交換システム、および熱輸送システム
WO2023228763A1 (ja) 基板処理装置及び酸素混入抑制方法
JP2005235962A (ja) 加熱炉
JPH09106830A (ja) 二次電池構造
JP2006334465A (ja) 耐圧反応装置
JP2003340264A (ja) 水熱反応器及び水熱反応装置