JPH11300198A - 反応温度制御方法および超臨界水酸化処理装置 - Google Patents

反応温度制御方法および超臨界水酸化処理装置

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JPH11300198A
JPH11300198A JP10129621A JP12962198A JPH11300198A JP H11300198 A JPH11300198 A JP H11300198A JP 10129621 A JP10129621 A JP 10129621A JP 12962198 A JP12962198 A JP 12962198A JP H11300198 A JPH11300198 A JP H11300198A
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temperature
reactor
reaction
heat storage
reactant
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Tetsuji Miyabayashi
哲司 宮林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 反応器の過度な温度上昇を防止するととも
に、反応物の温度が所定温度以下に低下するのを防止す
る。 【解決手段】 反応物は、反応管56を矢印60のよう
に流動し、酸化反応により生じた自らの反応熱によって
加熱され、含まれていた水分が超臨界水となる。反応管
56の温度が通常の温度より上昇すると、蓄熱室62、
64、66、68に充填した超臨界水が反応熱を吸収し
て反応管56を冷却する。また、酸化反応が進行せずに
反応物の温度が低下すると、蓄熱室の超臨界水が有する
熱を反応管56に与えて反応物を加熱し、酸化反応を進
行させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脱水汚泥などの有
機廃棄物に酸化剤を添加して高温において酸化分解反応
をするための反応温度の制御方法に係り、特に水の臨界
状態を利用して有機廃棄物の酸化分解を行うのに好適な
反応温度の制御方法および超臨界水酸化処理装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】有機廃棄物等の分解処理に関して、水の
超臨界条件にて酸化剤を投入して分解をなさしめる超臨
界水による酸化処理装置が知られている(特開平7−2
75870号)。これは例えば脱水汚泥などの含水有機
廃棄物に対して酸化剤を化学当量以上供給し、これを水
の臨界点以上の状態で反応器に通して反応させ、ここで
一定時間滞留させつつ分解させるものである。超臨界条
件下の水は、常圧下では困難であった有機物の溶解が可
能になり、酸化剤の共存により酸化発熱反応を生じ、燃
焼エネルギーの投与を行わなくても分解反応を進行させ
ることができる。
【0003】このような超臨界水酸化処理装置では、反
応器に供給した原料を超臨界温度以上に昇温するため
に、熱媒体を循環させて原料(反応物)を300℃程度
に予熱して反応器に導入し、原料を予熱したことによっ
て冷却された熱媒体を、発熱反応によって約600℃程
度に昇温した反応生成物と熱交換することにより、反応
生成物の冷却を行うとともに、昇温した熱媒体の熱を原
料の予熱に利用している。このシステムは、チューブラ
ー型の予熱器、反応器、冷却器から構成され、熱媒体循
環系は、予熱器−冷却器の間にある。そして、反応器で
は、原料を水で希釈することにより、温度を600℃に
保ってい反応器の劣化を防止している。
【0004】ところで、水の臨界温度は、374.2℃
である。そして、上記の超臨界水酸化処理装置により原
料を分解する場合、原料に含ませた水を臨界温度以上に
保持する必要がある。このため、従来の超臨界水酸化処
理装置においては、反応器から熱が放散されて反応器の
内部温度が水の臨界温度以下に低下するのを防止するた
め、反応器の周囲を断熱材によって覆い、熱の放散を防
止している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、脱水汚
泥の処理に使用する管状反応器のような栓流型反応器に
おいては、周囲を断熱材によって覆ってあるため、反応
器内で局部的な異常発熱が起こった場合、これに対応す
ることが困難である。このため、反応器の内部に発熱量
の高い物質が混入した場合、または反応器の内部で局部
的に反応速度が速くなった場合、反応器の内部に定常状
態より多くの熱が発生し、この熱が反応器壁に移動して
反応器壁の温度が許容温度を超えて上昇し、反応器が破
裂することがあった。また、酸化反応を終了して得られ
た反応生成物の温度は、反応物の成分などによって変動
するために設定温度より高くなる場合があり、このため
生成物を冷却する冷却器によって所定の温度に冷却でき
ないことがある。
【0006】本発明は、前記従来技術の欠点を解消する
ためになされたもので、発熱反応を進行させる反応器の
壁温度が過度に上昇するのを防止するとともに、反応物
の温度が所定温度以下に低下するのを防止することを目
的としている。また、本発明は、反応終了後の生成物の
温度が変動する場合であっても確実に所定温度に冷却で
きるようにすることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る反応温度の制御方法は、反応器に導入
した反応物を所定温度以上に保持して発熱反応を進行さ
せる反応温度の制御方法において、前記反応器の温度が
設定値以上に上昇したときに、前記所定温度以上の蓄熱
材により前記反応物の反応熱を吸収し、前記反応器が前
記蓄熱材の温度以下に低下したときに、蓄熱材から反応
器に熱を与えて前記反応物の温度を前記所定温度以上に
保持する構成となっている。
【0008】また、上記の反応温度の制御方法を実施す
るための本発明に係る超臨界水酸化処理装置は、高温の
反応物が発熱反応をしつつ通過する管状の反応器と、こ
の反応器の周囲に形成した蓄熱室と、この蓄熱室に充填
した前記反応物の温度以上であって、前記反応器の許容
温度以下の温度を有する蓄熱材とを有する構成とした。
蓄熱室は、反応器の反応物の流動方向に沿って複数の小
室に分割し、各小室に充填する蓄熱材の温度を反応物の
流動方向に沿って順次高くするようにする。また、蓄熱
材は、超臨界水であることが望ましい。さらに、反応器
には、蓄熱室の後方外周部に冷却器が設けられるととも
に、冷却器と蓄熱室との間に、反応生成物の冷却器の入
口部における温度が予め定めた温度より高いときに作動
させる補助冷却器を有するようにする。
【0009】
【作用】上記のごとく構成した本発明は、反応器内に導
入された下水汚泥などの反応物(原料)に部分的に発熱
量の大きな物質が混入したり、反応器内において局部的
に反応速度が速くなり、反応器内の発熱量が大きくなっ
て反応器の温度が通常の温度以上になったときに、蓄熱
材に反応物の反応熱を吸収することにより、反応器が許
容温度以上に上昇して反応器が破裂するなどの事故をな
くすことができる。また、発熱量が少なくて反応器の温
度が通常の温度以下に低下した場合には、蓄熱材の有す
る熱を反応器に与えて反応物が所定の温度以下に低下す
るのを防止することにより、反応物の酸化分解反応を安
定して行うことができる。
【0010】さらに、水の超臨界状態を利用して反応物
の酸化反応を進行させる反応器は、反応物の流動方向に
沿って順次温度が高くなるように設定されており、蓄熱
室を反応器の反応物の流動方向に沿って複数に分割し、
蓄熱室に充填する蓄熱材の温度を反応物の流動方向に沿
って順次高くすると、反応物の酸化分解反応を良好に行
うことができる。そして、蓄熱材として超臨界水を用い
ると、超臨界水は、大きな熱伝導度を有しているため、
反応器の異常な温度上昇時に反応物の反応熱を迅速に吸
収して反応器が許容温度以上に温度上昇を防止すること
ができるとともに、酸化反応の進行が遅くなって反応物
の温度が低下したときに、蓄熱材から反応器に熱を与え
て反応物を加熱して反応を進行することにより、酸化反
応を安定して行うことができる。
【0011】さらに、蓄熱室の後方側の冷却器と蓄熱室
との間に予備冷却器を設けて冷却器入口部の反応生成物
の温度が予め定めた温度以上のときに、予備冷却器に冷
却材を供給して反応生成物の温度を低下させることによ
り、生成物の温度が高くなった場合であっても、冷却器
によって容易に所定の温度に冷却することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る反応温度の制御方法
および超臨界水酸化処理装置の好ましい実施の形態を、
添付図面に従って詳細に説明する。図2は、本発明の実
施の形態に係る超臨界水酸化処理装置の概略説明図であ
る。図2において、酸化処理装置10は、反応物である
下水汚泥を供給する原料供給管12にポンプ14が接続
してあり、適度の含水率に調整された下水汚泥を反応物
供給管16に吐出する。この反応物供給管16には、圧
縮機18を備えた酸素供給管20が接続してあるととも
に、予熱器(ヒータ)22が設けてある。
【0013】圧縮機18は、図示しない酸素供給源から
酸化剤である酸素(O2)を反応物供給管16内の下水
汚泥に混入する。そして、反応物供給管16内の下水汚
泥は、ポンプ14と圧縮機18とにより水の臨界圧以上
の圧力、例えば22MPa以上に加圧され、予熱器22
によって300℃程度に加熱されたのち、反応物供給管
16に接続した詳細を後述する管状の反応器24に導入
される。
【0014】反応器24の出口側には、冷却器26が設
けてあって、反応器24の内部で下水汚泥と酸素とが酸
化反応によって生じた反応生成物を冷却できるようにし
てある。また、冷却器26の後方側には、気液分離器2
8が接続してあり、生成物を気体と気体以外のものとに
分離できるようになっている。
【0015】気液分離器28の上部には、減圧弁30を
備えた排気管32が接続してあって、気液分離器28に
おいて分離した気体が排気管32を介して図示しない排
気処理装置に送給されるようにしてある。さらに、気液
分離器28には、配管34、分岐管35、37を介して
複数(この実施の形態においては2つ)の固液分離器3
6、38が接続してあり、気液分離器28によって気体
から分離された気体以外のものを処理水と灰分とに分離
できるようになっている。各固液分離器36、38に
は、処理水排出管40と固体取出し管42とが設けてあ
る。また、分岐管35、37および処理水排出管40、
灰分取出し管42には、それぞれ開閉弁44、46、4
8、50、52、54が設けてある。
【0016】反応器24は、図1に示したように、管状
の反応管56の周囲に断熱材58によって二重管構造に
形成してある。そして、絶縁材58の内部は、矢印60
に示した反応物の流動方向に沿って複数の小室に分割し
てあり、これらの小室が蓄熱室62、64、6、68と
なっている。各蓄熱室62〜68には、蓄熱材である超
臨界水を生成するための図示しない水が収納してある。
各蓄熱室に収納した水は、下水汚泥が酸化反応により生
じた反応熱によって加熱された際に、超臨界水となる量
となっている。また、蓄熱室68と冷却器26との間に
は、一対の予備冷却器70、72が反応管56の周囲に
配設してある。これらの予備冷却器70、72は、配管
74を介して冷却器26に接続してあって、冷却水が冷
却器26を経由して供給されるようになっている。
【0017】配管74に接続した各予備冷却器70、7
2の流入管76、78と流出管80、82とには、常閉
の切替え弁84、86、88、90が設けてある。ま
た、配管74には、流入管76と流出管80との間およ
び流入管78と流出管82との間に常開の通水弁92、
94が配設してある。そして、反応管56には、冷却器
26と予備冷却器70との間および各予備冷却器70、
72間に反応生成物の温度を測定する温度計が設けてあ
る。これらの温度計は、バルブ制御器96、98に接続
してある。バルブ制御器96は、切替え弁84、88と
通水弁92とを制御し、バルブ制御器98は、切替え弁
86、90と通水弁94とを制御する。さらに、各予備
冷却器70、72は、ドレン100、102が設けてあ
って、通常の場合、ドレン100、102から冷却水を
排出した状態にしてある。
【0018】このように構成した実施の形態の作用は、
次のとおりである。含水率を調整した下水汚泥は、原料
供給管12を介してポンプ14によって吸引され、反応
物供給管16に吐出される。そして、下水汚泥は、酸素
供給管20を介して供給された酸素と混合され、22M
Pa以上の高圧にされて予熱器22に送られ、予熱器2
2によって300℃程度に加熱されたのち、反応器24
に供給される。従って、図1の符号Aに示した反応器2
4の入口付近における下水汚泥と酸素との混合物からな
る反応物の温度は、約300℃となっている。
【0019】反応器24に導入された下水汚泥は、図1
の矢印60に示したように反応管56の内部を流動し、
酸素との反応によって分解される。そして、下水汚泥
は、反応器24の出口に向かうに従って自らの反応熱に
よって加熱される。また、反応熱は、下水汚泥に含まれ
ている水を加熱してこれを超臨界水にする。そして、汚
泥は、この超臨界水によって酸化処理される。汚泥に含
まれる水の量は、超臨界水酸化処理によって生じた生成
物の反応器24の出口部における温度、すなわち図1の
B点における温度が600℃以下となるように調整して
ある。応器24を出た反応生成物は、予備冷却器72、
70および冷却器26を通過する際に所定の温度まで冷
却される。また、各蓄熱室62、64、66、68に収
容したに水は、下水汚泥の反応熱によって加熱され、超
臨界水となる。
【0020】反応管56の予備冷却器72、70の出口
側に設けた温度計は、反応管56内を流動する生成物の
温度を検出してバルブ制御器98、96に入力する。バ
ルブ制御器98、96は、反応生成物の温度が予め設定
されている温度以下、例えば冷却器26の入口部におけ
る生成物の温度が600℃以下である場合、通水弁9
2、94を開きて切替え弁84、88、86、90を閉
じた状態に維持する。このため、冷却器26に供給され
た冷却水は、配管74を介して戻り配管104に流れ、
反応物は冷却器26だけで冷却される。
【0021】一方、バルブ制御器96は、予備冷却器7
0の出口部の温度が600℃を超えている場合には、通
水弁92を閉じるとともに、切替え弁84、88を開
く。これにより、冷却器26を通過した冷却水は、配管
74から流入管76を介して予備冷却器70に流入して
生成物を冷却したのち、流出管80、配管74を介して
戻り配管104に流れる。また、バルブ制御器98は、
予備冷却器72の出口部における反応生成物の温度が所
定値(例えば、630℃)以上である場合、通水弁94
を閉じるとともに、切替え弁86、90を開いて予備冷
却器72に冷却水を供給する。そして、バルブ制御器9
6、98は、生成物の温度が予め定めた温度以下に低下
すると、各切替え弁を閉じるとともに、ドレン100、
102を開放し、予備冷却器70、72内の冷却水を排
出する。
【0022】冷却器26によって冷却された生成物は、
気液分離気28に流入してガスとそれ以外のものとに分
離される。そして、分離されたガスは、排気管32を介
して排気処理装置に送られる。一方、ガス以外のもの
は、配管34を介して一方の固液分離器(例えば、固液
分離器36)に送られ、処理水と灰分とに分離される。
分離された処理水は、処理水排出管40を介して外部に
排出される。また、固液分離器36内の灰分が一定量に
達すると、開閉弁44が閉じられるとともに、開閉弁4
6が開けられ、気液分離器28において分離された気体
以外のものを固液分離器38に流入させ、また開閉弁5
2を開けて灰分を灰分取出し管42を介して外部に取り
出す。
【0023】下水汚泥に発熱量の高い物質が混入した
り、また反応器24の内部で局部的に反応速度が速くな
り、反応管56の温度が通常の温度より高くなると、反
応管56の周囲に設けた蓄熱室62〜68内に充填して
ある超臨界水が反応熱を吸収して反応管56を冷却す
る。このため、反応管56が許容温度以上に上昇して破
裂したりする事故を防ぐことができる。特に、超臨界水
は、表1に示したように、熱伝導度が他の物質より大き
いため、反応管56を迅速に冷却することができる。
(以下余白)
【0024】
【表1】
【0025】すなわち、超臨界水は、熱伝導度が0.1
69W/m・K(温度400℃、圧力250barの場
合)であって、熱媒油の0.109W/m・K(350
℃の場合)より大きく、通常の断熱材であるポリウレタ
ン硬質発泡剤の熱伝導度0.020〜0.035W/m
・Kの4.8〜8.5倍であるため、反応管56の壁に
移動した反応熱が速やかに蓄熱室内の超臨界水に移動す
る。これにより反応管56の温度が過度に上昇すること
がないため、反応管56の強度が低下するのを防止する
ことができる。
【0026】一方、汚泥の反応が十分進行しない場合に
は、発熱量が少なくなって反応器24内の温度が低下
し、これがさらに酸化反応の進行を妨害する可能性があ
る。このような場合には、蓄熱室内の超臨界水の保有す
る熱を反応管56に与えて汚泥を加熱し、酸化分解反応
を促進する。
【0027】このように、実施の形態においては、反応
器24内の発熱量が多い場合には、超臨界水が反応熱を
吸収して反応管56の温度上昇による強度低下を防止
し、逆に発熱量が少ない場合には、超臨界水の熱を反応
管56に与えて熱を補うことにより、超臨界水酸化反応
を促進することができ、酸化反応を安定して行わせるこ
とができる。しかも、蓄熱室を下水汚泥の流動方向に沿
って複数に分割しているため、反応物の温度を反応管5
6の各位置に適した温度に容易に制御することができ
る。また、蓄熱室68と冷却器26との間に予備冷却器
70、72を設け、反応生成物の温度に応じて必要な数
の予備冷却器に通水して生成物の冷却を行うようにして
いるため、生成物の温度が高い場合であっても、冷却器
26によって確実に所定の温度に冷却することができ
る。
【0028】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、反応器内に導入された反応物に発熱量の大きな物質
が混入したり、反応器内において局部的に反応速度が速
くなって発熱量が増大し、反応器の温度が予め設定した
温度以上になったときに、蓄熱材によって反応物の反応
熱を吸収することにより、反応器が許容温度以上に上昇
して破裂するなどの事故をなくすことができる。また、
反応器の温度が反応が進行せずに通常より低下した場合
には、蓄熱材の有する熱を反応器に与え反応物を加熱す
ることにより、発熱反応を安定して進行させることがで
きる。
【0029】また、水の超臨界状態を利用して反応物の
酸化を行う反応器は、反応物の流動方向に沿って順次温
度が高くなるように設定されており、蓄熱室を反応器の
反応物の流動方向に複数に分割し、蓄熱室に充填する蓄
熱材の温度を反応物の流動方向に沿って順次高くするこ
とにより、反応物の酸化分解反応を良好に行うことがで
きる。そして、蓄熱材として超臨界水を用いると、超臨
界水は大きな熱伝導度を有しているため、反応器の異常
な温度上昇時に反応物の反応熱を迅速に吸収して反応器
が許容温度以上に上昇するのを防止することができると
ともに、酸化反応が進行せずに反応物の温度が低下した
ときに、蓄熱材から反応器に熱を与えて反応物を加熱す
ることにより、酸化反応を安定して進行させることがで
きる。
【0030】さらに、蓄熱室の後方側の冷却器と蓄熱室
との間に予備冷却器を設けて冷却器入り口部の反応生成
物の温度が予め定めた温度以上のときに、補助冷却器に
冷却材を供給して反応生成物の温度を低下させることに
より、生成物の温度が高い場合であっても、冷却器によ
って生成物を所定の温度に確実に冷却することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る超臨界水酸化処理装
置の概略説明図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る反応器の詳細説明図
である。
【符号の説明】
10 酸化処理装置 14 ポンプ 18 圧縮機 22 予熱器 24 反応器 26 冷却器 28 気液分離器 36、38 固液分離器 56 反応管 62、64、66、68 蓄熱室 70、72 予備冷却器 96、98 バルブ制御器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応器に導入した反応物を所定温度以上
    に保持して発熱反応を進行させる反応温度の制御方法に
    おいて、前記反応器の温度が設定値以上に上昇したとき
    に、前記所定温度以上の蓄熱材により前記反応物の反応
    熱を吸収し、前記反応器が前記蓄熱材の温度以下に低下
    したときに、蓄熱材から反応器に熱を与えて前記反応物
    の温度を前記所定温度以上に保持することを特徴とする
    反応温度の制御方法。
  2. 【請求項2】 高温の反応物が発熱反応をしつつ通過す
    る管状の反応器と、この反応器の周囲に形成した蓄熱室
    と、この蓄熱室に充填した前記反応物の温度以上であっ
    て、前記反応器の許容温度以下の温度を有する蓄熱材と
    を有することを特徴とする超臨界水酸化処理装置。
  3. 【請求項3】 前記蓄熱室は前記反応器の前記反応物の
    流動方向に沿って複数の小室に分割され、前記各小室に
    充填された前記蓄熱材の温度は前記反応物の流動方向に
    沿って順次高くしてあることを特徴とする請求項2に記
    載の超臨界水酸化処理装置。
  4. 【請求項4】 前記蓄熱材は、超臨界水であることを特
    徴とする請求項2または3に記載の超臨界水酸化処理装
    置。
  5. 【請求項5】 前記反応器は、前記蓄熱室の後方外周部
    に冷却器が設けられるとともに、前記冷却器と前記蓄熱
    室との間に、反応生成物の前記冷却器の入口部における
    温度が予め定めた温度より高いときに作動させる補助冷
    却器を有していることを特徴とする請求項2ないし4の
    いずれか1に記載の超臨界水酸化処理装置。
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