JP2002209520A - 低カリウムコーヒー液とその製造方法 - Google Patents
低カリウムコーヒー液とその製造方法Info
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- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
- A23F—COFFEE; TEA; THEIR SUBSTITUTES; MANUFACTURE, PREPARATION, OR INFUSION THEREOF
- A23F5/00—Coffee; Coffee substitutes; Preparations thereof
- A23F5/16—Removing unwanted substances
- A23F5/18—Removing unwanted substances from coffee extract
- A23F5/185—Removing unwanted substances from coffee extract using flocculating, precipitating, adsorbing or complex-forming agents, or ion-exchangers
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A23—FOODS OR FOODSTUFFS; TREATMENT THEREOF, NOT COVERED BY OTHER CLASSES
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- A23F5/00—Coffee; Coffee substitutes; Preparations thereof
- A23F5/24—Extraction of coffee; Coffee extracts; Making instant coffee
- A23F5/243—Liquid, semi-liquid or non-dried semi-solid coffee extract preparations; Coffee gels; Liquid coffee in solid capsules
Abstract
(57)【要約】
【課題】コーヒー浸出液中のカリウムをゼオライトによ
り低減したコーヒー液を提供する。 【解決手段】腎不全患者にあってはカリウムの摂取が厳
しく制限されており、特にカリウム分を多く含む嗜好飲
料の範疇であるコーヒー飲料については自由に摂取出来
なかった。しかしコーヒー浸出液をゼオライトで処理す
ることにより、カリウム含有量を低減せしめて得たコー
ヒー液は上記の事に気を配る事無く自由に摂取できる。
り低減したコーヒー液を提供する。 【解決手段】腎不全患者にあってはカリウムの摂取が厳
しく制限されており、特にカリウム分を多く含む嗜好飲
料の範疇であるコーヒー飲料については自由に摂取出来
なかった。しかしコーヒー浸出液をゼオライトで処理す
ることにより、カリウム含有量を低減せしめて得たコー
ヒー液は上記の事に気を配る事無く自由に摂取できる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、低カリウムコーヒ
ー液及びその製造方法に関する。
ー液及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】人を含む動物の細胞では、カリウムは主
として細胞内液に存在し、主に細胞外液に存在するナト
リウムと対をなし、酸塩基平衡の主役の一つとして、生
体のホメオスタシスの維持に重要な役割を果たしてい
る。ところが、腎不全患者の場合、カリウムの排泄機
能、血中イオンバランス保持機能が低下しているため、
高カリウム血症、高リン酸血症を起こしやすい。著しい
血清カリウム値の上昇は、心臓の機能停止に結びつき、
最悪の場合は生命の危険を招く。
として細胞内液に存在し、主に細胞外液に存在するナト
リウムと対をなし、酸塩基平衡の主役の一つとして、生
体のホメオスタシスの維持に重要な役割を果たしてい
る。ところが、腎不全患者の場合、カリウムの排泄機
能、血中イオンバランス保持機能が低下しているため、
高カリウム血症、高リン酸血症を起こしやすい。著しい
血清カリウム値の上昇は、心臓の機能停止に結びつき、
最悪の場合は生命の危険を招く。
【０００３】従って、腎不全患者はカリウムの摂取が厳
しく制限されており、特にカリウム分を多く含む果物や
野菜、コーヒーについては、自由に摂取することができ
ない。
しく制限されており、特にカリウム分を多く含む果物や
野菜、コーヒーについては、自由に摂取することができ
ない。
【０００４】食品中のカリウムイオンを調整する方法と
して、イオン交換樹脂を用いてジュースを処理すること
はいくつか試みられている（特開昭６１−２０９５７３
号公報、ＢＲ公開 ９７０４１４７号公報、ＥＰ公開 ０
３３９５４０号公報）。発明者らは、すでに特願平11-2
89314において、カリウム含有量を低減せしめつつ、お
いしく飲むことができるジュース及び該ジュースの製造
法について提供しているが、この方法をコーヒーに適用
したところ、コーヒー中のカリウム含有量を低減せしめ
ることは可能であるが風味が著しく劣り、従って未だに
風味を劣化させずにカリウム含有量を低減せしめる方法
は見出されていない。
して、イオン交換樹脂を用いてジュースを処理すること
はいくつか試みられている（特開昭６１−２０９５７３
号公報、ＢＲ公開 ９７０４１４７号公報、ＥＰ公開 ０
３３９５４０号公報）。発明者らは、すでに特願平11-2
89314において、カリウム含有量を低減せしめつつ、お
いしく飲むことができるジュース及び該ジュースの製造
法について提供しているが、この方法をコーヒーに適用
したところ、コーヒー中のカリウム含有量を低減せしめ
ることは可能であるが風味が著しく劣り、従って未だに
風味を劣化させずにカリウム含有量を低減せしめる方法
は見出されていない。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の通
り、従来の技術が抱えている問題点の解決を目的とする
ものであり腎不全などの腎機能が低下した患者のため、
単にカリウム含有量を低減せしめただけではなく、おい
しく飲むことができ、併せて腎不全患者の治療、すなわ
ち、高カリウム血症、高リン酸血症の抑制を目的とし
て、後述する製造方法によって得た低カリウムコーヒー
液を提供するものである。
り、従来の技術が抱えている問題点の解決を目的とする
ものであり腎不全などの腎機能が低下した患者のため、
単にカリウム含有量を低減せしめただけではなく、おい
しく飲むことができ、併せて腎不全患者の治療、すなわ
ち、高カリウム血症、高リン酸血症の抑制を目的とし
て、後述する製造方法によって得た低カリウムコーヒー
液を提供するものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】低カリウムコーヒー液を
得るため、各方面の調査並びに研究を鋭意行ったとこ
ろ、ゼオライトで処理すれば、コーヒー浸出液中のカリ
ウム含有量を１０分の１〜２００分の１に低減したコー
ヒー液を得ることができることが判明した。ゼオライト
は沸石ともいわれ、ケイ素、酸素、アルミニウムの化合
物である含水アルミノケイ酸塩である。冨永博夫編「ゼ
オライトの科学と応用」（講談社、１９８７年発行）な
どの成書に詳しいが、天然物のほか合成ゼオライトも多
数知られている。
得るため、各方面の調査並びに研究を鋭意行ったとこ
ろ、ゼオライトで処理すれば、コーヒー浸出液中のカリ
ウム含有量を１０分の１〜２００分の１に低減したコー
ヒー液を得ることができることが判明した。ゼオライト
は沸石ともいわれ、ケイ素、酸素、アルミニウムの化合
物である含水アルミノケイ酸塩である。冨永博夫編「ゼ
オライトの科学と応用」（講談社、１９８７年発行）な
どの成書に詳しいが、天然物のほか合成ゼオライトも多
数知られている。
【０００７】その構造については、１個のケイ素原子と
４個の酸素原子が結合したSiO4四面体の三次元網目構造
を基本とし、さらにケイ素の一部がアルミニウムで置き
換わっていて網目構造の内部が負の電荷を帯びている。
網目の大きさは、ケイ素／アルミニウム の比率で決ま
ると考えられ、その空隙部に、ナトリウム、カリウムな
どのアルカリ金属イオン、カルシウムなどのアルカリ土
類金属イオンなどが入り込みうるが、これらの金属イオ
ンは一部または全部を他のカチオンで可逆的に交換可能
であり、いわゆる「分子ふるい」として使用できること
が知られている。
４個の酸素原子が結合したSiO4四面体の三次元網目構造
を基本とし、さらにケイ素の一部がアルミニウムで置き
換わっていて網目構造の内部が負の電荷を帯びている。
網目の大きさは、ケイ素／アルミニウム の比率で決ま
ると考えられ、その空隙部に、ナトリウム、カリウムな
どのアルカリ金属イオン、カルシウムなどのアルカリ土
類金属イオンなどが入り込みうるが、これらの金属イオ
ンは一部または全部を他のカチオンで可逆的に交換可能
であり、いわゆる「分子ふるい」として使用できること
が知られている。
【０００８】カリウムイオン半径に近いアルカリ金属イ
オンはナトリウムイオンであるので、網目の空隙部にナ
トリウムイオンを含むゼオライトを使用すればカリウム
除去が可能と考えた。
オンはナトリウムイオンであるので、網目の空隙部にナ
トリウムイオンを含むゼオライトを使用すればカリウム
除去が可能と考えた。
【０００９】ゼオライトの分類については系統だったも
のは無いが、前出の冨永によれば、ナトリウムイオンを
含む代表的なものは表１のとおりである。
のは無いが、前出の冨永によれば、ナトリウムイオンを
含む代表的なものは表１のとおりである。
【表１】
【００１０】表１中、名称とはゼオライトの種類を表
し、単位格子組成とはゼオライトの化学組成式を表す。
網目構造のタイプが２、３とはそれぞれ二次元、三次元
的であることを意味する。イオン交換能とはゼオライト
１グラムあたり交換しうるカリウムイオン量をｍｇ単位
で表したものである。
し、単位格子組成とはゼオライトの化学組成式を表す。
網目構造のタイプが２、３とはそれぞれ二次元、三次元
的であることを意味する。イオン交換能とはゼオライト
１グラムあたり交換しうるカリウムイオン量をｍｇ単位
で表したものである。
【００１１】表１に記載のゼオライトについて鋭意検討
したところ、ゼオライトＡ、ゼオライトＸ，ゼオライト
Ｙを用いればコーヒー浸出液中のカリウム含有量を低減
できることがわかった。これらのゼオライトは１種単独
で用いてもよいし、２種又は３種を同時に混合して用い
てもよい。しかしモルデナイトではカリウム含有量を低
減させることはできなかった。
したところ、ゼオライトＡ、ゼオライトＸ，ゼオライト
Ｙを用いればコーヒー浸出液中のカリウム含有量を低減
できることがわかった。これらのゼオライトは１種単独
で用いてもよいし、２種又は３種を同時に混合して用い
てもよい。しかしモルデナイトではカリウム含有量を低
減させることはできなかった。
【００１２】
【発明の実施の形態】本発明に用いられるコーヒー浸出
液としては、適度に焙焼し、粗砕したコーヒー豆５００
ｇを水または熱水１０ｋｇにて抽出したものを用いた。
コーヒー浸出液の濃度管理についてはＢｘ計で行い、Ｂ
ｘ１．０となるように、水または熱水を加えて調整し
た。四訂日本食品標準成分表（科学技術庁資源調査会
編）によればコーヒー浸出液１ｋｇ中にカリウムは５５
０ｍｇ含まれている。
液としては、適度に焙焼し、粗砕したコーヒー豆５００
ｇを水または熱水１０ｋｇにて抽出したものを用いた。
コーヒー浸出液の濃度管理についてはＢｘ計で行い、Ｂ
ｘ１．０となるように、水または熱水を加えて調整し
た。四訂日本食品標準成分表（科学技術庁資源調査会
編）によればコーヒー浸出液１ｋｇ中にカリウムは５５
０ｍｇ含まれている。
【００１３】因みに、例えばコーヒー浸出液１ｋｇ中の
カリウム５５０ｍｇを除去するために、表１のイオン交
換能より算出した理論上のゼオライトの必要量を表２に
示した。
カリウム５５０ｍｇを除去するために、表１のイオン交
換能より算出した理論上のゼオライトの必要量を表２に
示した。
【表２】 しかしながら、ゼオライト同士の接触・粒の大きさによ
る交換能の低下やコーヒー豆のロットによるカリウム値
の変動に対してもカリウムを確実に除去するため、コー
ヒー浸出液１ｋｇに対して２００ｇ程度のゼオライトを
使用することが好ましい。
る交換能の低下やコーヒー豆のロットによるカリウム値
の変動に対してもカリウムを確実に除去するため、コー
ヒー浸出液１ｋｇに対して２００ｇ程度のゼオライトを
使用することが好ましい。
【００１４】処理の方法としては、バッチ式やカラム式
の両方式が可能である。コーヒー浸出液０．５ｋｇ当た
りをバッチ式で処理を行う場合は、ゼオライト １００
ｇを加えて１０分間攪拌した後、濾過する。攪拌時間は
１０分間以上延長してもカリウム除去効果は変化なかっ
たので、１０分間で充分である。
の両方式が可能である。コーヒー浸出液０．５ｋｇ当た
りをバッチ式で処理を行う場合は、ゼオライト １００
ｇを加えて１０分間攪拌した後、濾過する。攪拌時間は
１０分間以上延長してもカリウム除去効果は変化なかっ
たので、１０分間で充分である。
【００１５】一方、カラム式によって処理を行う場合
は、１００ｍｌ程度のカラムにゼオライト２０ｇを充填
し、コーヒー浸出液１００ｇをこれに通液し、０．１時
間〜１時間かけて通過させることによって行う。
は、１００ｍｌ程度のカラムにゼオライト２０ｇを充填
し、コーヒー浸出液１００ｇをこれに通液し、０．１時
間〜１時間かけて通過させることによって行う。
【００１６】このようにゼオライトによる処理を行え
ば、コーヒー浸出液中のカリウム含有量を当初の１０分
の１１〜２００分の１にすることができる。なお、生産
性を考慮すれば、カラム式による処理が望ましい。
ば、コーヒー浸出液中のカリウム含有量を当初の１０分
の１１〜２００分の１にすることができる。なお、生産
性を考慮すれば、カラム式による処理が望ましい。
【００１７】本発明によって提供される低カリウムコー
ヒー液は、必要に応じ、腎機能に悪影響がない範囲にお
いて、各種ビタミン、糖質、色素、香料などを適宜配合
し、風味に変化を付けることができる。そして勿論その
まま飲料に供することは可能である。
ヒー液は、必要に応じ、腎機能に悪影響がない範囲にお
いて、各種ビタミン、糖質、色素、香料などを適宜配合
し、風味に変化を付けることができる。そして勿論その
まま飲料に供することは可能である。
【００１８】
【実施例】以下に実施例により本発明を詳しく説明する
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【００１９】実施例１ バッチ式製法 焙焼したコーヒー豆５００ｇを９０℃の熱水１０ｋｇで
５分かけて抽出したのち、蒸留水でＢｘ１．０に濃度を
調整したものをコーヒー浸出液とした。次にこのコーヒ
ー浸出液の０．５ｋｇを直径１０５ｍｍの１リットル容
ビーカーに移し、次いでゼオライトＡである 商品名 A-
4 SHOT （和光純薬製）１００ｇ（粒の大きさ１．４〜
０．６ｍｍ）を投入し、１０分間、２３℃にてマグネチ
ックスターラー（岩城硝子（株）製）で２０ｍｍの攪拌
子を１２０回転／分で攪拌させカリウムを吸着させた。
その後、常法に従い減圧濾過して、最終製品である低カ
リウムコーヒー液を得た。コーヒー浸出液及び低カリウ
ムコーヒー液のカリウム含有量の測定は、偏光ゼーマン
原子吸光光度計Z-5300（日立製作所製）を用いて行っ
た。コーヒー浸出液のカリウム含有量は５４０ｍｇ／ｋ
ｇ であったが、低カリウムコーヒー液のカリウム含有
量は３６ｍｇ／ｋｇ となった。
５分かけて抽出したのち、蒸留水でＢｘ１．０に濃度を
調整したものをコーヒー浸出液とした。次にこのコーヒ
ー浸出液の０．５ｋｇを直径１０５ｍｍの１リットル容
ビーカーに移し、次いでゼオライトＡである 商品名 A-
4 SHOT （和光純薬製）１００ｇ（粒の大きさ１．４〜
０．６ｍｍ）を投入し、１０分間、２３℃にてマグネチ
ックスターラー（岩城硝子（株）製）で２０ｍｍの攪拌
子を１２０回転／分で攪拌させカリウムを吸着させた。
その後、常法に従い減圧濾過して、最終製品である低カ
リウムコーヒー液を得た。コーヒー浸出液及び低カリウ
ムコーヒー液のカリウム含有量の測定は、偏光ゼーマン
原子吸光光度計Z-5300（日立製作所製）を用いて行っ
た。コーヒー浸出液のカリウム含有量は５４０ｍｇ／ｋ
ｇ であったが、低カリウムコーヒー液のカリウム含有
量は３６ｍｇ／ｋｇ となった。
【００２０】実施例２ カラム式製法 実施例１と同様の方法でコーヒー浸出液を調製し、ゼオ
ライトＸである 商品名ゼオラムF-9（東ソー製）２０ｇ
（粒の大きさ１．４〜０．６ｍｍ）を高さ９ｃｍ、直径
２．５ｃｍの円筒に常法に則り充填したカラムに、円筒
上部から３０分間かけてＢｘ１．０のコーヒー浸出液１
００ｇを通した後、最終製品である低カリウムコーヒー
液を製造した。コーヒー浸出液及び低カリウムコーヒー
液のカリウム含有量の測定は、偏光ゼーマン原子吸光光
度計Z-5300（日立製作所製）を用いて行った。コーヒー
浸出液のカリウム含有量は４８０ｍｇ／ｋｇ であった
が、低カリウムコーヒー液のカリウム含有量は ４ｍｇ
／ｋｇであった。
ライトＸである 商品名ゼオラムF-9（東ソー製）２０ｇ
（粒の大きさ１．４〜０．６ｍｍ）を高さ９ｃｍ、直径
２．５ｃｍの円筒に常法に則り充填したカラムに、円筒
上部から３０分間かけてＢｘ１．０のコーヒー浸出液１
００ｇを通した後、最終製品である低カリウムコーヒー
液を製造した。コーヒー浸出液及び低カリウムコーヒー
液のカリウム含有量の測定は、偏光ゼーマン原子吸光光
度計Z-5300（日立製作所製）を用いて行った。コーヒー
浸出液のカリウム含有量は４８０ｍｇ／ｋｇ であった
が、低カリウムコーヒー液のカリウム含有量は ４ｍｇ
／ｋｇであった。
【００２１】実施例３ カラム式製法 実施例１と同様の方法でコーヒー浸出液を調製し、ゼオ
ライトＹである 商品名Ｎａ−Ｙ型（水澤化学工業製）
２０ｇ（粒の大きさ１．４〜０．６ｍｍ）を高さ９ｃ
ｍ、直径２．５ｃｍの円筒に常法に則り充填したカラム
に、円筒上部から３０分間かけてＢｘ１．０のコーヒー
浸出液１００ｇを通した後、最終製品である低カリウム
コーヒー液を製造した。コーヒー浸出液及び低カリウム
コーヒー液のカリウム含有量の測定は、偏光ゼーマン原
子吸光光度計Z-5300（日立製作所製）を用いて行った。
コーヒー浸出液のカリウム含有量は５００ｍｇ／ｋｇ
であったが、低カリウムコーヒー液のカリウム含有量は
８ｍｇ／ｋｇ であった。
ライトＹである 商品名Ｎａ−Ｙ型（水澤化学工業製）
２０ｇ（粒の大きさ１．４〜０．６ｍｍ）を高さ９ｃ
ｍ、直径２．５ｃｍの円筒に常法に則り充填したカラム
に、円筒上部から３０分間かけてＢｘ１．０のコーヒー
浸出液１００ｇを通した後、最終製品である低カリウム
コーヒー液を製造した。コーヒー浸出液及び低カリウム
コーヒー液のカリウム含有量の測定は、偏光ゼーマン原
子吸光光度計Z-5300（日立製作所製）を用いて行った。
コーヒー浸出液のカリウム含有量は５００ｍｇ／ｋｇ
であったが、低カリウムコーヒー液のカリウム含有量は
８ｍｇ／ｋｇ であった。
【００２２】実施例４ 混合したゼオライトの例 実施例１と同様の方法でコーヒー浸出液を調製し、実施
例１で使用したものと同じゼオライトＡ、実施例２で使
用したものと同じゼオライトＸ及び実施例３で使用した
ものと同じゼオライトＹの各７ｇを均一に混合し、これ
を高さ９ｃｍ、直径２．５ｃｍの円筒に常法に則り充填
したカラムに、円筒上部から３０分間かけてＢｘ１．０
のコーヒー浸出液１００ｇを通した後、最終製品である
低カリウムコーヒー液を製造した。コーヒー浸出液及び
低カリウムコーヒー液のカリウム含有量の測定は、偏光
ゼーマン原子吸光光度計Z-5300（日立製作所製）を用い
て行った。コーヒー浸出液のカリウム含有量は５２０ｍ
ｇ／ｋｇ であったが、低カリウムコーヒー液のカリウ
ム含有量は １６ｍｇ／ｋｇ であった。
例１で使用したものと同じゼオライトＡ、実施例２で使
用したものと同じゼオライトＸ及び実施例３で使用した
ものと同じゼオライトＹの各７ｇを均一に混合し、これ
を高さ９ｃｍ、直径２．５ｃｍの円筒に常法に則り充填
したカラムに、円筒上部から３０分間かけてＢｘ１．０
のコーヒー浸出液１００ｇを通した後、最終製品である
低カリウムコーヒー液を製造した。コーヒー浸出液及び
低カリウムコーヒー液のカリウム含有量の測定は、偏光
ゼーマン原子吸光光度計Z-5300（日立製作所製）を用い
て行った。コーヒー浸出液のカリウム含有量は５２０ｍ
ｇ／ｋｇ であったが、低カリウムコーヒー液のカリウ
ム含有量は １６ｍｇ／ｋｇ であった。
【００２３】試験例１ 実施例１によって得た低カリウムコーヒー液とコーヒー
浸出液すなわち通常のコーヒーとを、２０人による二者
択一方式による嗜好調査を行った結果、実施例１の低カ
リウムコーヒー液を好んだ人は４０％、通常のコーヒー
を好んだ人は６０％で、検定の結果５％の危険率で有意
差はなかった。
浸出液すなわち通常のコーヒーとを、２０人による二者
択一方式による嗜好調査を行った結果、実施例１の低カ
リウムコーヒー液を好んだ人は４０％、通常のコーヒー
を好んだ人は６０％で、検定の結果５％の危険率で有意
差はなかった。
【００２４】比較例１ 実施例１にて調製したコーヒー浸出液０．５ｋｇを直径
１０５ｍｍの１リットル容ビーカーに移し、次いでモル
デナイト 商品名６９０ＨＣＡ（東ソー製）１００ｇ
（粒の大きさ１．４〜０．６ｍｍ）を投入し、１０分
間、２３℃にてマグネチックスターラー（岩城硝子
（株）製）で２０ｍｍの攪拌子を１２０回転／分で攪拌
させカリウムを吸着させた。その後、常法に従い減圧濾
過して、最終製品であるコーヒー液を得た。コーヒー浸
出液及びコーヒー液のカリウム含有量の測定は、偏光ゼ
ーマン原子吸光光度計Z-5300（日立製作所製）を用いて
行った。コーヒー浸出液のカリウム含有量は５２０ｍｇ
／ｋｇ であったが、モルデナイト処理をしたコーヒー
液のカリウム含有量は４８０ｍｇ／ｋｇ であった。
１０５ｍｍの１リットル容ビーカーに移し、次いでモル
デナイト 商品名６９０ＨＣＡ（東ソー製）１００ｇ
（粒の大きさ１．４〜０．６ｍｍ）を投入し、１０分
間、２３℃にてマグネチックスターラー（岩城硝子
（株）製）で２０ｍｍの攪拌子を１２０回転／分で攪拌
させカリウムを吸着させた。その後、常法に従い減圧濾
過して、最終製品であるコーヒー液を得た。コーヒー浸
出液及びコーヒー液のカリウム含有量の測定は、偏光ゼ
ーマン原子吸光光度計Z-5300（日立製作所製）を用いて
行った。コーヒー浸出液のカリウム含有量は５２０ｍｇ
／ｋｇ であったが、モルデナイト処理をしたコーヒー
液のカリウム含有量は４８０ｍｇ／ｋｇ であった。
【００２５】
【発明の効果】本発明によれば、カリウム量を本来の含
有量に比べて１０分の１〜２００分の１に低下せしめた
低カリウムコーヒー液が提供される。また、当該コーヒ
ー液は従来のコーヒー飲料と美味しさの比較しても何ら
遜色なかった。
有量に比べて１０分の１〜２００分の１に低下せしめた
低カリウムコーヒー液が提供される。また、当該コーヒ
ー液は従来のコーヒー飲料と美味しさの比較しても何ら
遜色なかった。
【００２６】更に、腎不全患者にあってはカリウムの摂
取が厳しく制限されており、特にカリウム分を多く含む
嗜好飲料の範疇であるコーヒー飲料については自由に摂
取出来なかった。しかし本発明によって得たコーヒー液
は上記の事に気を配る事無く自由に摂取できる。
取が厳しく制限されており、特にカリウム分を多く含む
嗜好飲料の範疇であるコーヒー飲料については自由に摂
取出来なかった。しかし本発明によって得たコーヒー液
は上記の事に気を配る事無く自由に摂取できる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成１３年１２月５日（２００１．１２．
５）
５）
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１６
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１６】このようにゼオライトによる処理を行え
ば、コーヒー浸出液中のカリウム含有量を当初の１０分
の１〜２００分の１にすることができる。なお、生産性
を考慮すれば、カラム式による処理が望ましい。
ば、コーヒー浸出液中のカリウム含有量を当初の１０分
の１〜２００分の１にすることができる。なお、生産性
を考慮すれば、カラム式による処理が望ましい。
Claims (6)
- 【請求項１】コーヒー浸出液をゼオライトで処理するこ
とにより、該コーヒー浸出液のカリウム含有量を１０分
の１〜２００分の１に低減せしめて得た低カリウムコー
ヒー液。 - 【請求項２】ゼオライトの種類がゼオライトＡ、ゼオラ
イトＸ及びゼオライトＹのうちから１種以上を用いるこ
とが出来ることを特徴とする、請求項１記載の低カリウ
ムコーヒー液。 - 【請求項３】ゼオライトによる処理がカラム又はバッチ
処理であることを特徴とする請求項１及び請求項２に記
載の低カリウムコーヒー液。 - 【請求項４】コーヒー浸出液をゼオライトで処理するこ
とにより、該コーヒー浸出液のカリウム含有量を１０分
の１〜２００分の１に低減せしめることを特徴とした低
カリウムコーヒー液の製造方法。 - 【請求項５】ゼオライトの種類がゼオライトＡ、ゼオラ
イトＸ及びゼオライトＹのうちから１種以上を用いるこ
とが出来ることを特徴とする、請求項４記載の低カリウ
ムコーヒー液の製造方法。 - 【請求項６】ゼオライトによる処理がカラム又はバッチ
処理であることを特徴とする請求項４乃至５項記載の低
カリウムコーヒー液の製造方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001007323A JP2002209520A (ja) | 2001-01-16 | 2001-01-16 | 低カリウムコーヒー液とその製造方法 |
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