JP2002208870A - マルチモード無線通信装置 - Google Patents

マルチモード無線通信装置

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JP2002208870A
JP2002208870A JP2001003840A JP2001003840A JP2002208870A JP 2002208870 A JP2002208870 A JP 2002208870A JP 2001003840 A JP2001003840 A JP 2001003840A JP 2001003840 A JP2001003840 A JP 2001003840A JP 2002208870 A JP2002208870 A JP 2002208870A
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oscillation signal
signal
circuit
phase
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JP2001003840A
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Hiroaki Shimizu
博明 清水
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 W−CDMA用の局部発振信号を発生するた
めの専用のシンセサイザ部を不要とし、これにより使用
部品点数を削減してコストダウンを可能にすると共に、
回路実装面積を縮小して小型化および低消費電力化を可
能にする。 【解決手段】 シンセサイザ部3aにW−CDMA用の
送信局部発振信号を発生するための周波数変換器3−1
2および高域通過濾波器3−13からなる周波数変換回
路を設け、この周波数変換回路により、GSM用の送信
高周波部2aから発生させた無変調の送信高周波信号
を、第1の位相同期ループの電圧制御発振器3−4から
発生されたGSM用送信中間周波数局部発振信号をもと
に周波数変換し、この周波数変換された信号をW−CD
MA用の送信局部発振信号としてW−CDMA用の送信
高周波部に供給するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、無線通信方式の
異なる2以上のディジタル移動通信システムにおいて、
例えばその移動局として使用されるマルチモード無線通
信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、ディジタル移動通信システムとし
ては例えばPDC(Personal DigitalCellular)やGS
M(Global System for Mobile Communication)などが
使用されている。一方、次世代移動通信システムとして
は、ITU(国際電気通信連合)によりW−CDMA
(Wideband CDMA)、cdma2000(Wideband cdma
One)等の複数の方式が標準化され、近い将来の運用開
始に向けインフラの整備が進められている。
【0003】GSMでは、GSM900と呼ばれる通信
帯域と、DCS1800と呼ばれる通信帯域の2つの通
信帯域を用いて通信が行われている。これら2つの通信
帯域で用いられる信号の変調方式は同じである。GSM
900では、受信帯域が925[MHz]〜960[M
Hz]に、送信帯域が880[MHz]〜915[MH
z]にそれぞれ設定されている。一方DCS1800で
は、受信帯域が1805[MHz]〜1880[MH
z]に、送信帯域が1710[MHz]〜1785[M
Hz]にそれぞれ設定されている。
【0004】このようなGSMシステムで移動局として
使用されている無線通信装置の高周波処理部は、一般に
次のように構成されている。すなわち、アンテナ部で受
信された無線高周波信号は、アンテナ選択スイッチ等を
介して受信高周波部に入力される。受信高周波部は、上
記無線高周波信号をシンセサイザ部で発生された局部発
振信号を用いて受信ベースバンド信号に周波数変換し、
ベースバンド信号処理部へ出力する。一方送信高周波部
は、ベースバンド信号処理部から入力された送信ベース
バンド信号を、シンセサイザ部で発生された局部発振信
号を用いて無線高周波信号に周波数変換する。この送信
高周波部から出力された無線高周波信号は、低域通過濾
波器、アンテナ選択スイッチおよびアンテナ部等を介し
て空中へ放射される。シンセサイザ部は、ディジタル信
号処理部から制御信号を受け、受信あるいは送信に必要
な周波数の局部発振信号を発生させる。
【0005】図9は、このGSM無線通信装置の高周波
処理部の構成の一例を示す回路ブロック図であり、1は
受信高周波部、2は送信高周波部、3はシンセサイザ部
を示している。
【0006】同図において、図示しないアンテナで受信
された無線高周波信号は、帯域通過濾波器1−1でDC
S1800受信帯域外の雑音や妨害波成分が除去された
のち、低雑音増幅器1−2で増幅される。そして、帯域
通過濾波器1−3においてDCS1800受信帯域外の
雑音や妨害波成分をさらに除去されたのち周波数変換器
1−4に入力される。周波数変換器1−4は、シンセサ
イザ部3から供給される局部発振信号を用いて、上記D
CS1800の受信高周波信号を中間周波数に周波数変
換する。
【0007】同様に、アンテナで受信された無線高周波
信号は、帯域通過濾波器1−5でGSM900受信帯域
外の雑音や妨害波成分が除去されたのち、低雑音増幅器
1−6で増幅される。そして、帯域通過濾波器1−7に
おいてGSM900受信帯域外の雑音や妨害波成分をさ
らに除去されたのち周波数変換器1−8に入力され、こ
こでシンセサイザ部3から供給される局部発振信号を用
いて中間周波数に周波数変換される。
【0008】上記各周波数変換器1−4,1−8から出
力された受信中間周波信号は、チャネル選択フィルタ1
−9で受信チャネル外の雑音や妨害波成分を除去された
のち、中間周波数増幅器1−10において復調処理に適
するレベルまで増幅され、直交復調器に入力される。直
交復調器は、90度移相器1−11と、乗算器1−1
2,1−13とからなり、上記中間周波数増幅器1−1
0から出力された受信中間周波信号を乗算器1−12,
1−13でそれぞれ位相が90度異なる受信局部発振信
号と乗算することで、直交復調された受信ベースバンド
信号を出力する。なお、上記受信局部発振信号は、シン
セサイザ部3から出力された中間周波数局部発振信号を
90度移相器1−11に通すことで生成される。
【0009】上記直交復調器の各乗算器1−12,1−
13から出力された受信ベースバンド信号はそれぞれ、
低域通過濾波器1−14,1−15でチャネル帯域外の
不要な雑音や妨害波を除去されたのち、図示しないベー
スバンド信号処理部に供給される。
【0010】なお、上記DCS1800系の帯域通過濾
波器1−1、低雑音増幅器1−2、帯域通過濾波器1−
3および周波数変換器1−4と、GSM900系の帯域
通過濾波器1−5、低雑音増幅器1−6、帯域通過濾波
器1−7および周波数変換器1−8とは、それぞれ選択
的に動作する。つまり、DCS1800の信号とGSM
900の信号とを同時に受信することはない。
【0011】これに対し、図示していないベースバンド
信号処理部から入力された送信ベースバンド信号は、直
交変調器に入力される。直交変調器は、乗算器2−1,
2−2と、90度移相器2−4と、加算器2−5とから
なり、上記送信ベースバンド信号を乗算器2−1,2−
2で位相が90度異なる送信局部発振信号と乗算したの
ち、加算器2−5により相互に加算することで、直交変
調された送信中間周波信号を出力する。なお、上記送信
局部発振信号は、低域通過濾波器2−3の出力を90度
移相器2−4に通すことにより生成される。
【0012】上記直交変調器の加算器2−5から出力さ
れた送信中間周波信号は、低域通過濾波器2−6で不要
スプリアス成分が除去されたのち、分周器2−7でm分
周されて位相−周波数比較器(PED/CP)2−9に
入力される。一方、シンセサイザ部3から出力された中
間周波数局部発振信号は、分周器2−8でM分周されて
上記位相−周波数比較器2−9に入力される。位相−周
波数比較器2−9は、上記分周器2−7,2−8の出力
の位相および周波数を比較し、その位相差および周波数
差に応じた信号を出力する。この位相−周波数比較器2
−9から出力された差信号は、ループフィルタ2−10
で平滑化されたのち、発振周波数制御信号として電圧制
御発振器2−11,2−12に入力される。
【0013】これらの電圧制御発振器2−11,2−1
2のうち電圧制御発振器2−11はDCS1800用で
あり、上記ループフィルタ2−10から出力された発振
周波数制御信号に応じた周波数の無線高周波信号を発生
する。この送信無線高周波信号は、電力増幅器2−12
により電力増幅されたのち、図示しない高調波除去用の
低域通過濾波器およびアンテナ選択スイッチを介して、
アンテナからDCS1800の送信信号として送出され
る。これに対し電圧制御発振器2−13はGSM900
用であり、上記ループフィルタ2−10から出力された
発振周波数制御信号に応じた周波数の無線高周波信号を
発生する。この送信無線高周波信号は、電力増幅器2−
14により電力増幅されたのち、図示しない高調波除去
用の低域通過濾波器およびアンテナ選択スイッチを介し
て、アンテナからGSM900の送信信号として送出さ
れる。
【0014】なお、この送信高周波部2においても、D
CS1800用の電圧制御発振器2−11および電力増
幅器2−12と、GSM900用の電圧制御発振器2−
13および電力増幅器2−14とは、それぞれ選択的に
動作する。つまり、DCS1800の信号とGSM90
0の信号とが同時に送信されることはない。
【0015】また、上記各電圧制御発振器2−11,2
−13から出力されたDCS1800用の発振信号およ
びGSM900用の発振信号はそれぞれ、減衰器2−1
5,2−16により適当なレベルに減衰されたのち、周
波数変換器2−17に入力される。この周波数変換器2
−17は、この発振信号を、シンセサイザ部3から出力
された送信局部発振周波数を用いて中間周波数に変換す
る。この中間周波数の信号は低域通過濾波器2−3でイ
メージ信号などを除去されたのち、上記90度移相器2
−4に入力される。
【0016】すなわち、電圧制御発振器2−11,2−
13の発振出力を直交変調し、それをm分周した信号の
位相が、シンセサイザ部3から供給される中間周波数局
部発振周波数をM分周した信号と同じ位相になるように
位相同期ループが構成されている。周波数変換された電
圧制御発振器の発振出力信号をベースバンド信号で直交
変調したものが、無変調のトーン信号となるように位相
同期されるので、電圧制御発振器2−11,2−13か
らはベースバンド信号とは逆極性の位相に位相変調され
た信号が得られる。
【0017】シンセサイザ部3には基準発振器3−1が
設けてあり、この基準発振器3−1では無線通信装置が
動作する際の基準となる周波数信号を発振する。またシ
ンセサイザ部3には2つのPLL発振回路が設けてあ
る。このうちの一方のPLL発振回路は、基準発振器3
−1の発振信号をr分の1に分周した信号と、電圧制御
発振器3−4の発振信号を分周器3−5でn分の1に分
周して帰還した信号とを位相−周波数比較器3−3に入
力して、ここでその位相および周波数を比較する。そし
て、この比較により得られた位相差信号および周波数差
の信号をループフィルタ3−6で平滑して、発振周波数
制御信号として上記電圧制御発振器3−4に与える。こ
の電圧制御発振器3−4の発振信号は、中間周波数局部
発振信号として、前記受信高周波部1および送信高周波
部2に供給される。
【0018】すなわち、電圧制御発振器3−4の出力を
n分周した信号の位相が、基準発振器出力をr分周した
信号の位相と同じになるように位相同期ループが構成さ
れているので、電圧制御発振器3−4の出力周波数を分
周器3−2,3−5の分周数rとnによって制御するこ
とができる。
【0019】他方のPLL発振回路は、基準発振器3−
1の発振信号をR分の1に分周した信号と、電圧制御発
振器3−9の発振信号を分周器3−10でN分の1に分
周して帰還した信号とを位相−周波数比較器3−8に入
力して、ここでその位相および周波数を比較する。そし
て、この比較により得られた位相差信号および周波数差
の信号をループフィルタ3−11で平滑して、発振周波
数制御信号として上記電圧制御発振器3−9に供給す
る。この電圧制御発振器3−9の発振信号は、チャネル
選択用の局部発振周波数信号として、前記受信高周波部
1および送信高周波部2に供給される。
【0020】すなわち、電圧制御発振器3−9の出力を
N分周した信号の位相が、基準発振器出力をR分周した
信号の位相と同じになるように位相同期ループが構成さ
れているので、電圧制御発振器3−9の出力周波数を分
周器3−7,3−10の分周数RとNによって制御する
ことができる。
【0021】なお、分周器3−2,3−5および分周器
3−7,3−10の分周数は、受信あるいは送信すべき
周波数チャネルに応じて図示しないディジタル信号処理
部から指示されて設定される。
【0022】一方、W−CDMAのシステムには、例え
ば受信帯域として2110[MHz]〜2170[MH
z]が、また送信帯域として1920[MHz]〜19
80[MHz]がそれぞれ割当てられている。
【0023】このようなW−CDMAのシステムで移動
局として使用される無線通信装置の高周波処理部は、一
般に次のように構成されている。すなわち、アンテナ部
で受信された無線高周波信号は、アンテナ選択スイッチ
等を介して受信高周波部に入力される。受信高周波部
は、上記無線高周波信号をシンセサイザ部で発生された
局部発振信号を用いて受信ベースバンド信号に周波数変
換し、ベースバンド信号処理部へ出力する。
【0024】一方送信高周波部は、ベースバンド信号処
理部から入力された送信ベースバンド信号を、シンセサ
イザ部で発生された局部発振信号を用いて無線高周波信
号に周波数変換する。この送信高周波部から出力された
無線高周波信号は、低域通過濾波器、アンテナ選択スイ
ッチおよびアンテナ部等を介して空中へ放射される。シ
ンセサイザ部は、ディジタル信号処理部から制御信号を
受け、受信あるいは送信に必要な周波数の局部発振信号
を発生させる。
【0025】図10は、このW−CDMA無線通信装置
の高周波処理部の構成の一例を示す回路ブロック図であ
り、4は受信高周波部、5は送信高周波部、6はシンセ
サイザ部を示している。
【0026】同図において、図示しないアンテナで受信
された無線高周波信号は、帯域通過濾波器4−1でW−
CDMA受信帯域外の雑音や妨害波成分が除去されたの
ち、低雑音増幅器4−2で増幅される。そして、帯域通
過濾波器4−3においてW−CDMA受信帯域外の雑音
や妨害波成分をさらに除去されたのち直交復調器に入力
される。直交復調器は、90度移相器4−4と、乗算器
4−5,4−6とからなり、上記帯域通過濾波器4−3
から出力された受信高周波信号を乗算器4−5,4−6
でそれぞれ位相が90度異なる受信局部発振信号と乗算
することで、直交復調された受信ベースバンド信号を出
力する。なお、上記受信局部発振信号は、シンセサイザ
部6から出力された局部発振信号を90度移相器4−4
に通すことで生成される。
【0027】上記直交復調器の各乗算器4−5,4−6
から出力された受信ベースバンド信号はそれぞれ、低域
通過濾波器4−7,4−8でチャネル帯域外の不要な雑
音や妨害波を除去されたのち、増幅器4−9、4−10
で適当なレベルまで増幅されて、図示しないベースバン
ド信号処理部に供給される。
【0028】これに対し、図示しないベースバンド信号
処理部から力された送信ベースバンド信号は、ベースバ
ンド増幅器5−1,5−2で適当なレベルまで増幅され
たのち直交変調器に入力される。直交変調器は、乗算器
5−4,5−5と、90度移相器5−3と、加算器5−
6とからなり、上記送信ベースバンド信号を乗算器5−
4,5−5で位相が90度異なる送信局部発振信号と乗
算したのち、加算器5−6により相互に加算すること
で、直交変調された送信無線周波信号を出力する。な
お、上記送信局部発振信号は、シンセサイザ部6から入
力される局部発振周波数信号を90度移相器5−3に通
すことにより生成される。
【0029】上記直交変調器の加算器5−6から出力さ
れた送信無線周波信号は、可変利得増幅器5−7と帯域
通過フィルタ5−8、および可変利得増幅器5−9と帯
域通過フィルタ5−10からなる二段構成の送信増幅回
路により、送信帯域外の不要な雑音を除去しつつ必要な
レベルまで増幅される。そして、この送信増幅回路から
出力された送信無線周波信号は、電力増幅器5−11に
より電力増幅されたのち、図示しない高調波除去用の低
域通過濾波器およびアンテナ選択スイッチを介して、ア
ンテナからW−CDMA用の送信信号として送出され
る。
【0030】一方、シンセサイザ部6には基準発振器6
−1が設けてあり、この基準発振器6−1では無線通信
装置が動作する際の基準となる周波数信号を発振する。
またシンセサイザ部3には2つのPLL発振回路が設け
てある。このうちの一方のPLL発振回路は、基準発振
器6−1の発振信号をr分の1に分周した信号と、電圧
制御発振器6−4の発振信号を分周器6−5でn分の1
に分周して帰還した信号とを位相−周波数比較器6−3
に入力して、ここでその位相および周波数を比較する。
そして、この比較により得られた位相差信号および周波
数差の信号をループフィルタ6−6で平滑して、発振周
波数制御信号として上記電圧制御発振器6−4に与え
る。
【0031】同様に他方のPLL発振回路は、基準発振
器6−1の発振信号をR分の1に分周した信号と、電圧
制御発振器6−9の発振信号を分周器6−10でN分の
1に分周して帰還した信号とを位相−周波数比較器6−
8に入力して、ここでその位相および周波数を比較す
る。そして、この比較により得られた位相差信号および
周波数差の信号をループフィルタ6−11で平滑して、
発振周波数制御信号として上記電圧制御発振器6−9に
供給する。
【0032】なお、上記各分周器6−2,6−5,6−
7,6−10の分周数は、受信あるいは送信すべき周波
数チャネルに応じて図示しないディジタル信号処理部か
ら指示されて設定される。
【0033】乗算器6−12では、上記電圧制御発振器
6−4の発振信号と電圧制御発振器6−9の発振信号と
を乗算することで、受信に必要な局部発振信号が生成さ
れる。そして、この乗算器6−12により生成された受
信局部発振信号は、低域通過濾波器6−13でイメージ
信号などの不要波成分が除去されたのち、前記受信高周
波部4の90度移相器4−4に供給される。
【0034】また、上記電圧制御発振器6−4の発振信
号は、分周器6−14でk分の1に分周されたのち乗算
器6−15に入力される。乗算器6−15では、上記k
分周された電圧制御発振器6−4の発振信号と、上記電
圧制御発振器6−9の発振信号とを乗算することで、送
信に必要な局部発振信号が生成される。そして、この乗
算器6−15により生成された送信局部発振信号は、低
域通過濾波器6−16でイメージ信号などの不要波成分
が除去されたのち、前記送信高周波部5の90度移相器
5−3に供給される。
【0035】
【発明が解決しようとする課題】ところで、次世代移動
通信システムにおいて使用される移動局用の無線通信装
置としては、前記図10に示したようなW−CDMA方
式のみに対応するシングルモードタイプの装置のほか
に、例えばGSMとW−CDMAの両方の方式に対応す
るマルチモードタイプの装置が考えられる。このマルチ
モードタイプの装置は、例えば先に述べた図9の回路と
図10の回路とを一つの筐体内に実装することにより構
成できる。
【0036】しかし、図9の回路と図10の回路とをた
だ単に一つの筐体内に実装すると、使用部品点数が多く
なって装置が高価になってしまう。また、回路実装面積
も大きくなり、装置の大型化が避けられなくなることは
勿論のこと、消費電力の増大を招き非常に好ましくな
い。
【0037】この発明は上記事情に着目してなされたも
ので、その目的とするところは、使用部品点数を削減し
てコストダウンを可能にすると共に、回路実装面積を縮
小して小型化および低消費電力化を可能にしたマルチモ
ード無線通信装置を提供することにある。
【0038】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明は、電圧制御発振器とその制御信号生成部と
からなる送信用位相同期ループを用いて、第1の通信モ
ードによる送信無線周波信号を生成して送信する第1の
無線高周波回路と、この第1の無線高周波回路が送信無
線周波信号の送信動作を行わない期間に第2の通信モー
ドによる送信無線周波信号を送信する第2の無線高周波
回路と、上記第1および第2の無線高周波回路に対し局
部発振信号を供給する局部発振回路とを具備したマルチ
モード無線通信装置にあって、上記局部発振回路に、発
振回路本体と、生成回路とを設け、前記第1の通信モー
ドにより通信を行う期間には、上記発振回路本体により
第1の局部発振信号を生成して上記第1の無線高周波回
路に供給し、一方第2の通信モードにより無線通信を行
う期間には、上記生成回路により、上記送信用位相同期
ループの電圧制御発振器から出力させた無変調の発振信
号と、上記発振回路本体から発生される第1の局部発振
信号とをもとに、第2の局部発振信号を生成して上記第
2の無線高周波回路に供給するように構成したものであ
る。
【0039】したがってこの発明によれば、第2の通信
モード用の局部発振信号が、第1の無線高周波回路の位
相同期ループから出力される無変調の発振信号を、発振
回路本体から発生される第1の局部発振信号をもとに周
波数変換するだけで生成される。このため、第2の通信
モード用の局部発振信号を発生する専用の発振回路を別
途設ける必要がなくなり、その分使用部品点数が少なく
なると共に回路実装スペースが縮小され、これにより装
置の低価格化と小型化を図ることが可能となる。また、
発振回路の回路規模が縮小されることで消費電力も低減
され、これによりバッテリ寿命の延長を図ることも可能
となる。
【0040】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態)この発明の第
1の実施形態は、シンセサイザ部にW−CDMA用の局
部発振信号を発生するための周波数変換器を設け、この
周波数変換器により、GSM用の送信高周波部から発生
させた無変調の送信高周波信号を、GSM用に生成した
送信中間周波数局部発振信号をもとに周波数変換し、こ
の周波数変換された信号をW−CDMA用の局部発振信
号としてW−CDMA用の送受信高周波部に供給するよ
うにしたものである。
【0041】図1は、この第1の実施形態に係わるマル
チモード無線通信装置の高周波信号処理部の要部構成を
示す回路ブロック図である。なお、同図にはGSM送信
高周波部2aおよびシンセサイザ部3aのみを示し、W
−CDMA用の送信高周波部と受信高周波部、およびG
SM用の受信高周波部の図示は省略している。また、図
示したGSM送信高周波部2aおよびシンセサイザ部3
aについても、前記図9と同一部分には同一符号を付し
てあり、GSM900用の電圧制御発振器2−13およ
び送信電力増幅器2−14の図示は省略している。
【0042】シンセサイザ部3aには、W−CDMA用
の局部発振信号を発生するための周波数変換回路が設け
てある。この周波数変換回路は、乗算器3−12と、高
域通過濾波器3−13とから構成される。乗算器3−1
2は、送信高周波部2aの電圧制御発振器2−11から
発生される無変調の送信無線周波信号を、電圧制御発振
器3−4から発生される中間周波数局部発振信号と乗算
することにより周波数変換する。高域通過濾波器3−1
3は、上記乗算器3−12から出力された周波数変換後
の信号からイメージスプリアスなどの不要周波数成分を
除去し、その発振出力信号をダイレクトコンバージョン
型のW−CDMA用送受信高周波部に対応する局部発振
信号として、図示しないW−CDMA用の送受信高周波
部に供給する。
【0043】このような構成であるから、まずGSM方
式を選択して通信を行う場合には、送信高周波部2aに
図示しないディジタル信号処理回路から出力された送信
ベースバンド信号が入力される。そして、この送信ベー
スバンド信号は直交変調されたのち位相同期ループに入
力される。この位相同期ループでは、上記直交変調後の
信号をm分周した信号が、シンセサイザ部3aの電圧制
御発振器3−4から出力された中間周波数局部発振周波
数をM分周した信号と同じ位相になるように、電圧制御
発振器2−11の発振周波数が制御される。そして、こ
の電圧制御発振器2−11の発振信号が、送信電力増幅
器2−12で電力増幅されたのち、図示しない高調波除
去用の低域通過濾波器およびアンテナ選択スイッチを介
して、アンテナからGSM900の送信信号として送出
される。
【0044】一方、W−CDMA方式を選択して通信を
行う場合には、図示しない給電ディジタル信号処理部の
指示に従い、GSM用の送信高周波部2a中の直交変調
器および位相同期ループに対する動作電圧PTx1の供給
は保持されるが、電力増幅器2−12への動作電圧PT
x2の供給は停止される。そして、GSM用の送信高周波
部2aには、図示しないデイジタル信号処理回路から送
信ベースバンド信号の代わりに出力される直流信号が入
力される。その結果、電圧制御発振器2−11からは無
変調のトーン信号が出力される。ここで、この無変調の
トーン信号周波数は、シンセサイザ部3aから供給され
る局部発振信号によって可変することができる。つま
り、図示しないディジタル信号処理部からの制御信号に
よって、電圧制御発振器2−11の発振周波数が制御さ
れる。
【0045】そうして発生された無変調のトーン信号
は、シンセサイザ部3a内の乗算器3−12に入力さ
れ、ここで電圧制御発振器3−4から発生された中間周
波局部発振信号と乗算されて周波数変換される。この周
波数変換後の信号は、高域通過濾波器3−13により不
要波成分が除去されたのち図示しないW−CDMA用の
送受信高周波部に局部発振信号として供給される。
【0046】したがって第1の実施形態によれば、W−
CDMA方式により通信を行う場合に、GSM用の送信
高周波部2aにより生成される無変調のトーン信号と、
シンセサイザ部3aの電圧制御発振器3−4により生成
される中間周波局部発振信号とをもとに、W−CDMA
用の局部発振信号が生成される。このため、W−CDM
A用の局部発振信号を発生するための専用のシンセサイ
ザ部を設ける必要がなくなり、その分使用部品点数が少
なくなると共に回路実装スペースが縮小され、これによ
り装置の低価格化と小型化を図ることが可能となる。ま
た、発振回路の回路規模が縮小されることで消費電力も
低減され、これによりバッテリ寿命の延長を図ることも
可能となる。
【0047】(第2の実施形態)この発明の第2の実施
形態は、前記第1の実施形態のシンセサイザ部を、第1
の実施形態で述べたGSM送信高周波部とは異なる構成
のGSM送信高周波部に適用したものである。
【0048】図2は、この第2の実施形態に係わるマル
チモード無線通信装置の高周波信号処理部の要部構成を
示す回路ブロック図である。なお、同図において、前記
図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略
する。
【0049】この第2の実施形態のGSM送信高周波部
は、シンセサイザ部3aから発生される送信中間周波数
局部発振信号を分周器2−18でx分の1に分周して直
交変調用の局部発振信号として使用している。また、電
圧制御発振器2−11の発振出力を乗算器2−17で周
波数変換して帰還した信号を上記直交変調後の信号の位
相に一致させるように、位相同期ループにより上記電圧
制御発振器2−11の発振周波数を制御するように構成
している。
【0050】すなわち、図示しないベースバンド信号処
理部から入力された送信ベースバンド信号は、乗算器2
−1,2−2に入力される。また、2−18は分周器で
あり、シンセサイザ部3aから入力された中間周波数局
部発振信号の周波数をx分の1に分周する。90度位相
器2−4では、分周器2−18から出力された信号か
ら、互いに位相が90度異なる信号をつくり、それぞれ
乗算器2−1,2−2に供給する。加算器2−5では、
乗算器2−1、2−2の出力を加算して、直交変調され
た送信中間周波数信号をつくる。そして、この直交変調
された送信中間周波数信号を、低域通過濾波器2−6で
不要なスプリアスを減衰したのち、分周器2−7でM分
の1に分周し、この分周した信号を位相−周波数比較器
2−9に入力する。
【0051】一方、電圧制御発振器2−11の発振出力
は、減衰器2−15を介して、周波数変換器2−17に
入力され、シンセサイザ部3aから供給される局部発振
信号を用いて周波数変換される。この周波数変換器2−
17の出力は、低域通過濾波器2−3でイメージ信号な
どを減衰された後、分周器2−8でM分周されて、位相
−周波数比較器2−9に入力される。位相−周波数比較
器2−9では、分周器2−7の出力と分周器2−8の出
力の周波数および位相を比較し、周波数差および位相差
に応じた信号を出力する。2−10はループフィルタで
あり、位相−周波数比較器2−9の出力を平滑化すると
ともに、この変調位相同期ループの応答特性を決定す
る。ループフィルタ2−10の出力は、発振周波数制御
信号として電圧制御発振器2−11に入力される。
【0052】この位相同期ループは、送信ベースバンド
信号で直交変調した中間周波数信号と、電圧制御発振器
2−11を周波数変換した信号の位相とが同一になるよ
うに帰還がかかっているので、電圧制御発振器2−11
の出力端子には上記送信ベースバンド信号により変調さ
れたGSM用の送信無線周波信号を得ることができる。
【0053】一方シンセサイザ部3aには、第1の実施
形態と同様に、乗算器3−12と、高域通過濾波器3−
13とから構成されるW−CDMA用の局部発振信号を
発生するための周波数変換回路が設けてある。そして、
この周波数変換回路により、W−CDMA TDD用の
局部発振信号として図示しないW−CDMA用の送受信
高周波部に供給している。
【0054】このような構成であるから、異なる構成の
GSM送信高周波部2bを使用したマルチモード無線通
信装置においても、この発明に係わるシンセサイザ部3
aを使用することで、W−CDMA用の局部発振信号を
発生する専用のシンセサイザ部を設けることなく、W−
CDMA送信用の局部発振信号を生成することができ、
これにより装置の低価格化と小型化を図ることが可能で
ある。
【0055】なお、GSM送信高周波部の回路構成には
その他にもいくつかの変形が考えられるが、電圧制御発
振器2−11の出力に送信高周波信号が得られる構成で
あれば、いかなる回路構成のGSM送信高周波部にも本
発明のシンセサイザ部を適応できることができる。
【0056】(第3の実施形態)この発明の第3の実施
形態は、GSM用の送信高周波部およびシンセサイザ部
にそれぞれ位相同期ループの経路を切り替える切替スイ
ッチを設け、この切替スイッチを通信モードに応じて切
り替えることで、GSM用の送信高周波部の位相同期ル
ープとシンセサイザ部の位相同期ループとを組み合わせ
て第3の位相同期ループを構成し、この第3の位相同期
ループによりヘテロダイン型の送受信回路に対応するW
−CDMA用高周波局部発振信号および中間周波局部発
振信号を生成するようにしたものである。
【0057】図3は、この第3の実施形態に係わるマル
チモード無線通信装置の高周波信号処理部の要部構成を
示す回路ブロック図である。なお、同図において、前記
図9と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略
する。
【0058】GSM用の送信高周波部2cには、位相同
期ループのループフィルタ2−10と電圧制御発振器2
−11との間に切替スイッチ2−19が介挿してある。
またシンセサイザ部3cには、電圧制御発振器3−9と
分周器3−10との間に切替スイッチ3−14が介挿し
てある。これらの切替スイッチ2−19,3−14はい
ずれも図示しないディジタル信号処理部から出力される
切替制御信号により切替動作するもので、GSMモード
が選択されているときには“a”側に、一方W−CDM
Aモードが選択されているときには“b”側にそれぞれ
切り替わる。
【0059】次に、このように構成された高周波信号処
理部の動作を説明する。先ずGSMモードで通信を行う
場合には、ディジタル信号処理部から出力される制御信
号により、切替スイッチ2−19がループフィルタ2−
10の出力を電圧制御発振器2−11の入力に接続する
ように切り替えられる。また切替スイッチ3−14は、
電圧制御発振器3−9の出力を分周器3−10の入力に
接続するように切り替えられる。このため、送信高周波
部2cおよびシンセサイザ部3cは図9に示した構成と
同じ状態に設定され、シンセサイザ部3cから供給され
る局部発振信号を用いた送信および受信動作が行われ
る。
【0060】一方、W−CDMAモードで通信を行う場
合には、図示しないディジタル信号処理部による給電制
御によりGSM受信高周波部の動作が停止され、かつG
SM送信高周波部2cの電圧制御発振器2−11を除い
た各回路への電源電圧PTx1Aの供給が断たれてその動
作が停止される。またシンセサイザ部3cでは、電圧制
御発振器3−9の動作が停止される。
【0061】また、ディジタル信号処理部から出力され
る切替制御信号により、切替スイッチ2−19が“b”
側に、つまりシンセサイザ部3cのループフィルタ3−
11の出力を電圧制御発振器2−11の入力に接続する
ように切り替えられる。また切替スイッチ3−14も
“b”側に、つまり電圧制御発振器2−11の発振出力
を減衰器2−15を介して分周器3−10の入力に接続
するように切り替えられる。
【0062】したがって、電圧制御発振器2−11の発
振周波数はループフィルタ3−11から出力された制御
電圧に応じて変化するようになる。また、電圧制御発振
器2−11の発振信号は分周器3−10でN分周された
のち位相−周波数比較器3−8で分周器3−7の分周出
力と比較され、その位相が同じになるように位相同期ル
ープが動作する。そうして発振周波数が制御された電圧
制御発振器2−11の発振信号は、減衰器2−15を介
して、W−CDMA用の高周波局部発振信号としてW−
CDMA用の送信高周波部および受信高周波部に供給さ
れる。なお、このとき電圧制御発振器3−9は動作を停
止する。
【0063】また、シンセサイザ部3cの分周器3−
2、位相−周波数比較器3−3、電圧制御発振器3−
4、分周器3−5およびループフィルタ3−6からなる
位相同期ループは、通常の経路を構成する。このため、
図示しないディジタル信号処理部からの制御信号により
設定された分周数で動作する。電圧制御発振器3−4の
発振出力は、W−CDMA用の中間周波数局部発振信号
としてW−CDMA用の送信高周波部および/またはW
−CDMA用の受信高周波部に供給される。
【0064】このように第3の実施形態の構成によれ
ば、W−CDMAモード時には、シンセサイザ部3cの
分周器3−7,3−10、位相−周波数比較器3−8お
よびループフィルタ3−11により構成される制御信号
生成部と、GSM送信回路2cのGSM無線周波信号発
生用の電圧制御発振器2−11とが直接接続されて、こ
れによりW−CDMA用局部発振信号を生成するための
第3の位相同期ループが構成される。そして、この第3
の位相同期ループと、既存のGSM用位相同期ループと
により、ヘテロダイン型の送受信回路に対応するW−C
DMA用の高周波局部発振信号および中間周波局部発振
信号が生成される。
【0065】したがって、W−CDMA用の局部発振信
号を生成するための専用のシンセサイザ部を必要とせ
ず、しかもGSM用のシンセサイザ部にもW−CDMA
用局部発振信号を発生させるための周波数変換回路を設
けなくとも、簡単かつ小型の回路構成でヘテロダイン型
の送受信回路に対応するW−CDMA用局部発振信号を
生成することが可能となる。
【0066】(第4の実施形態)この発明の第4の実施
形態は、前記第3の実施形態と同様にGSM用の送信高
周波部およびシンセサイザ部にそれぞれ位相同期ループ
の経路を切り替える切替スイッチを設け、かつ前記第1
の実施形態のようにGSM用シンセサイザ部に周波数変
換回路を設けることで、ダイレクトコンバージョン型の
送受信回路に対応するW−CDMA用高周波局部発振信
号を生成するようにしたものである。
【0067】図4は、この第4の実施形態に係わるマル
チモード無線通信装置の高周波信号処理部の要部構成を
示す回路ブロック図である。なお、同図において、前記
図1および図3と同一部分には同一符号を付して詳しい
説明は省略する。
【0068】GSM用の送信高周波部2cには、位相同
期ループのループフィルタ2−10と電圧制御発振器2
−11との間に切替スイッチ2−19が介挿してある。
またシンセサイザ部3dには、電圧制御発振器3−14
と分周器3−10との間に切替スイッチ3−14が介挿
してある。これらの切替スイッチ2−19,3−14は
いずれも図示しないディジタル信号処理部から出力され
る切替制御信号により切替動作するもので、GSMモー
ドが選択されているときには“a”側に切り替わり、一
方W−CDMAモードが選択されているときには“b”
側に切り替わる。
【0069】またGSM用シンセサイザ部3dには、周
波数変換器3−12と高域通過濾波器3−13とが設け
てある。これらの周波数変換器3−12および高域通過
濾波器3−13は、W−CDMA用の高周波局部発振信
号を生成するための周波数変換回路を構成する。すなわ
ち、乗算器3−12は、送信高周波部2cの電圧制御発
振器2−11から発生される発振信号を、電圧制御発振
器3−4から発生される送信中間周波数局部発振信号と
乗算することにより周波数変換する。高域通過濾波器3
−13は、上記乗算器3−12から出力された周波数変
換後の信号からイメージスプリアスなどの不要周波数成
分を除去し、その発振出力信号をダイレクトコンバージ
ョン型のW−CDMA用送受信回路に対応する局部発振
信号として、図示しないW−CDMA用の送受信高周波
部に供給する。
【0070】このような構成であれば、W−CDMAモ
ード時には、シンセサイザ部3dの分周器3−7,3−
10、位相−周波数比較器3−8およびループフィルタ
3−11により構成される制御信号生成部と、GSM送
信回路2cのGSM無線周波信号発生用の電圧制御発振
器2−11とが直接接続されて、これによりW−CDM
A用局部発振信号を生成するための第3の位相同期ルー
プが構成される。そして、この第3の位相同期ループ
と、周波数変換器3−12および高域通過濾波器3−1
3からなる周波数変換回路とにより、W−CDMA用の
高周波局部発振信号が生成される。
【0071】したがって、この実施形態においても、W
−CDMA用の局部発振信号を生成するための専用のシ
ンセサイザ部を必要とせず、簡単かつ小型の回路構成
で、ダイレクトコンバージョン型の送受信回路に対応す
るW−CDMA用局部発振信号を生成することが可能と
なる。
【0072】また、前記第3の実施形態と同様にW−C
DMAモード時においては、GSM送信高周波部2cの
電圧制御発振器2−11を除いた各回路への電源電圧P
Tx1Aの供給が断たれてその動作が停止され、またシン
セサイザ部3dでは電圧制御発振器3−9への給電が断
たれて当該電圧制御発振器3−9の動作が停止される。
このため、W−CDMAモード時における回路全体の消
費電力を低減して、これによりバッテリ寿命を延長する
ことが可能となる。
【0073】(第5の実施形態)この発明の第5の実施
形態は、前記第4の実施形態で述べた構成に加えて、G
SMシンセサイザ部に独立する第1および第2の周波数
変換回路を設け、第1の周波数変換回路によりW−CD
MA用の送信高周波局部発振信号を生成し、第2の周波
数変換回路によりW−CDMA用の受信高周波局部発振
信号を生成するようにしたものである。
【0074】図5は、この第5の実施形態に係わるマル
チモード無線通信装置の高周波信号処理部の要部構成を
示す回路ブロック図である。なお、同図において、前記
図4と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略
する。
【0075】GSMシンセサイザ部3eには、周波数変
換器3−12および高域通過濾波器3−13からなる第
1の周波数変換回路と、分周器3−15、周波数変換器
3−16および高域通過濾波器3−17からなる第2の
周波数変換回路とが設けてある。
【0076】第1の周波数変換回路では、送信高周波部
2cの電圧制御発振器2−11から発生される発振信号
と、電圧制御発振器3−4から発生される送信中間周波
数局部発振信号とをもとに、W−CDMA用の送信高周
波局部発振信号が生成される。
【0077】一方第2の周波数変換回路では、送信高周
波部2cの電圧制御発振器2−11から発生される発振
信号と、電圧制御発振器3−4から発生される送信中間
周波数局部発振信号を分周器3−15でk分の1に分周
した信号とをもとに、W−CDMA用の受信高周波局部
発振信号が生成される。
【0078】したがって第5の実施形態によれば、第1
および第2の周波数変換回路により、W−CDMA用の
受信高周波部および送信高周波部に異なる周波数帯の局
部発振信号を供給することができる。このため、前記第
4の実施形態と同様にW−CDMA用の局部発振信号を
生成するための専用のシンセサイザ部を必要とせず、簡
単かつ小型の回路構成で、FDD(Frequency Division
Duplex)方式に対応するW−CDMA用の送信および
受信局部発振信号をそれぞれ生成することが可能とな
る。
【0079】(第6の実施形態)この発明の第6の実施
形態は、前記第5の実施形態のように、GSM用の送信
高周波部およびシンセサイザ部にそれぞれ位相同期ルー
プの経路を切り替える切替スイッチを設けて、W−CD
MAモード時にこれらのスイッチによりW−CDMA用
局部発振信号を生成するための第3の位相同期ループを
構成するタイプのGSM送信高周波部およびシンセサイ
ザ部にあって、GSMシンセサイザ部に分周器と切替ス
イッチを設ける。そして、周波数変換器からW−CDM
A用の送信高周波局部発振信号を発生させる場合には、
分周前の中間周波局部発振信号を選択して周波数変換回
路に入力し、一方周波数変換器からW−CDMA用の受
信高周波局部発振信号を発生させる場合には、分周後の
中間周波局部発振信号を選択して周波数変換回路に入力
するようにしたものである。
【0080】図6は、この第6の実施形態に係わるマル
チモード無線通信装置の高周波信号処理部の要部構成を
示す回路ブロック図である。なお、同図において、前記
図4と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略
する。
【0081】シンセサイザ部3fには、分周器3−15
と、切替スイッチ3−19が新たに設けてある。分周器
3−15は、電圧制御発振器3−4から発生された発振
信号をk分の1に分周して出力する。切替スイッチ3−
19は、W−CDMA送信期間中には“c”側に切り替
わり、一方W−CDMA受信期間中には“d”側に切り
替わる。
【0082】このような構成であるから、TDD(Time
Division Duplex)方式によるW−CDMA送信期間中
には、切替スイッチ3−19が“c”側に切り替わる。
このため、周波数変換器3−12には電圧制御発振器3
−4により発生された発振信号が入力される。したがっ
て周波数変換器3−12では、GSM無線周波信号発生
用の電圧制御発振器2−11から発生された発振信号
と、上記電圧制御発振器3−4により発生された発振信
号とが乗算されてW−CDMA用の送信高周波局部発振
信号が生成され、この信号は高域通過濾波器3−13を
介してW−CDMA送信高周波部に供給される。
【0083】一方、W−CDMA受信期間中には、切替
スイッチ3−19が“d”側に切り替わる。このため、
周波数変換器3−12には分周器3−15によりk分周
された電圧制御発振器3−4の発振信号が入力される。
したがって周波数変換器3−12では、GSM無線周波
信号発生用の電圧制御発振器2−11から発生された発
振信号と、上記分周された発振信号とが乗算されてW−
CDMA用の受信高周波局部発振信号が生成され、この
信号は高域通過濾波器3−13を介してW−CDMA送
信高周波部に供給される。
【0084】したがって第6の実施形態によれば、切替
スイッチ3−19を送信期間と受信期間とで切替えるこ
とにより、W−CDMA用の受信高周波部および送信高
周波部に異なる周波数帯の局部発振信号を供給すること
ができる。しかも、W−CDMA用の送信高周波局部発
振信号を発生させるための発振周波数変換回路と、W−
CDMA用の受信高周波局部発振信号を発生させるため
の発振周波数変換回路とを1つに共用化することができ
るので、回路構成をさらに簡単小型化できる利点があ
る。
【0085】(第7の実施形態)この発明の第7の実施
形態は、シンセサイザ部に入力選択スイッチを設ける。
そして、この入力選択スイッチにより、第1の位相同期
ループの発振信号と、この発振信号を分周器でk分周し
た発振信号と、第2の位相同期ループの発振信号とを、
GSM送信回路の送信位相同期ループ中に設けられた周
波数変換器に選択的に入力することにより、この送信位
相同期ループ中の周波数変換器を、GSMモード時には
送信位相同期ループを構成するための周波数変換器とし
て、またW−CDMAモード時にはW−CDMA用の送
信局部発振信号および受信局部発振信号を発生するため
の周波数変換器としてそれぞれ動作させるように構成し
たものである。
【0086】図7は、この第7の実施形態に係わるマル
チモード無線通信装置の高周波信号処理部の要部構成を
示す回路ブロック図である。なお、同図において、前記
図5と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略
する。
【0087】シンセサイザ部3gには入力選択スイッチ
3−20が新たに設けてある。この入力選択スイッチ3
−20は、図示しないディジタル信号処理部の制御に従
い、GSMモード時には“e”に、W−CDMAモード
時の送信期間には“f”に、またW−CDMAモード時
の受信期間には“g”にそれぞれ切り替わる。
【0088】このような構成であるから、先ずGSMモ
ードの場合には、GSM送信高周波部2cおよびシンセ
サイザ部3g内の回路全体が動作状態に設定される。そ
して、この状態で切替スイッチ2−19はループフィル
タ2−10の出力が電圧制御発振器2−11の入力に接
続されるように切り替えられ、また切替スイッチ3−1
4は電圧制御発振器3−9の出力を分周器3−10の入
力に接続するように切り替えられる。さらに、電圧制御
発振器3−9の出力が周波数変換器2−17の入力へも
接続されるように入力選択スイッチ3−20が切り替え
られる。
【0089】すなわち、GSMモード時にGSM送信高
周波部2cおよびシンセサイザ部3gは先に図9で述べ
た回路構成と同じになり、この結果GSMによる通信を
実現するための動作が行われる。
【0090】一方、W−CDMAモードにより通信を行
う場合には、ディジタル信号処理回路の給電制御によ
り、GSM送信高周波部2cの電圧制御発振器2−11
および周波数変換器2−17以外の回路への給電は断た
れ、この結果これらの各回路のは動作停止状態となる。
そして、ループフィルタ3−11の出力が電圧制御発振
器2−11の入力に接続されるように切替スイッチ2−
19が切り替わり、また電圧制御発振器2−11の出力
が減衰器2−15を介して分周器3−10の入力に接続
されるように切替スイッチ3−14が切り替わる。
【0091】一方、シンセサイザ部3gにおいては、先
ずW−CDMA送信期間には入力選択スイッチ3−20
が“f”に切り替えられる。このため、電圧制御発振器
3−4の出力を分周器3−15でk分周した信号が周波
数変換器2−17に入力される。このため、周波数変換
器2−17では、分周器3−15の出力と電圧制御発振
器2−11の発振信号とが混合されて周波数変換され
る。そして、この周波数変換器2−17から出力された
発振信号は、高域通過濾波器3−13でスプリアス成分
が抑圧されたのちW−CDMA用の送信高周波部へ送信
局部発振信号として供給される。
【0092】次に、W−CDMA受信期間には入力選択
スイッチ3−20が“g”に切り替えられる。このた
め、電圧制御発振器3−4の発振信号がそのまま周波数
変換器2−17に入力される。このため、周波数変換器
2−17では、電圧制御発振器3−4の発振信号と電圧
制御発振器2−11の発振信号とが混合されて周波数変
換される。そして、この周波数変換器2−17から出力
された発振信号は、高域通過濾波器3−13でスプリア
ス成分が抑圧されたのちW−CDMA用の送信高周波部
へ送信局部発振信号として供給される。
【0093】このように第7の実施形態では、GSMモ
ードにおいてダウンコンバータとして用いられている周
波数変換器2−17が、W−CDMAモードではアップ
コンバータとして用いられ、この周波数変換器2−17
においてW−CDMA用の送信局部発振信号および受信
局部発振信号を作り出している。したがって、シンセサ
イザ部3gに設けたW−CDMA用の周波数変換器を不
要にすることができ、その分回路構成をよりいっそう簡
単小型化することができる。また低消費電力化も図れ
る。
【0094】(第8の実施形態)この発明の第8の実施
形態は、前記第5の実施形態で説明した回路を用いて構
成したマルチモード無線通信装置の高周波信号処理部の
具体例を示すものであり、図8はその回路構成を示した
ブロック図である。なお、同図において前記図5と同一
部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
【0095】この回路の各部で使用される周波数は例え
ば以下のように設定される。すなわち、GSM900の
受信周波数帯をfRxG、GSM900の送信周波数帯を
fTxGとし、DCS1800の受信周波数帯をfRxD、D
CS1800の送信周波数帯をfTxDとし、W−CDM
A受信周波数帯をfRxUとし、W−CDMA送信周波数
帯をfTxUと表すと、これらの値はそれぞれは次のよう
になる。
【0096】
【数1】
【0097】いま仮に、電圧制御発振器3−4の発振周
波数を以下のようにfIF=390[MHz]に設定した
とする。GSM900を用いて通信を行う場合の電圧制
御発振器3−11の発振周波数範囲をfLoGとすると、
この周波数は1270[MHz]〜1350[MHz]
となるように設定される。 fLoG=1270[MHz]〜1350[MHz] GSM900受信時には、受信無線周波信号が周波数変
換器1−8で周波数変換されて390[MHz]の中間
周波数信号となって出力される。この受信中間周波信号
は、電圧制御発振器3−4の発振信号を用いて直交復調
されて受信ベースバンド信号に変換される。
【0098】
【数2】
【0099】これに対しGSM900送信時には、分周
器2−7,2−8の分周数を4とすると、これらの分周
器2−7,2−8からは97.5[MHz]のトーン信
号を得ることができ、位相−周波数比較器で位相が同じ
になるようにループを構成することができる。
【0100】
【数3】
【0101】また、DCS1800により通信を行う場
合には、電圧制御発振器3−11の発振周波数範囲をf
LoDとした場合、その周波数が1320[MHz]〜1
395[MHz]および1415[MHz]〜1490
[MHz]となるように設定する。
【0102】そして、DCS1800受信時には、受信
無線周波信号が周波数変換器1−4で周波数変換されて
390[MHz]の受信中間周波数信号となって出力さ
れる。この受信中間周波信号は、電圧制御発振器3−4
の発振信号を用いて直交復調されて受信ベースバンド信
号に変換される。
【0103】
【数4】
【0104】これに対しDCS1800送信時には、分
周器2−7,2−8の分周数を4とすると、分周器2−
7,2−8からは97.5[MHz]のトーン信号を得
ることができ、位相−周波数比較器で位相が同じになる
ようにループを構成することができる。
【0105】
【数5】
【0106】一方、W−CDMAモードにより受信を行
う場合には、電圧制御発振器2−11から1720[M
Hz]〜1780[MHz]が出力されるようにし、電
圧制御発振器3−4出力の390[MHz]と周波数変
換器3−12で混合し、高域通過濾波器3−12でイメ
ージを除去すれば、2110[MHz]〜2170[M
Hz]の局部発振信号を得ることができる。
【0107】
【数6】
【0108】これに対しW−CDMAモードにより無線
通信を行う場合には、電圧制御発振器2−11から17
25[MHz]〜1785[MHz]が出力されるよう
に設定する。電圧制御発振器3−4の発振信号を分周器
3−15で2分周した195[MHz]と周波数変換器
3−12で混合し、高域通過濾波器3−12でイメージ
を除去すれば、1920[MHz]〜1980[MH
z]の局部発振信号を得ることができる。
【0109】
【数7】
【0110】(その他の実施形態)前記各実施形態で
は、送信および受信を行える装置を例にとって説明した
が、送信のみを行う装置にもこの発明は適用できる。ま
た、前記各実施形態では、GSM900と、DCS18
00と、W−CDMAとからなる3方式に対応するトリ
プルモードの装置を例にとって説明したが、GSM90
0およびDCS1800のいずれか一方と、W−CDM
Aとからなる2方式に対応するデュアルモードの装置に
も、この発明は適用可能である。その他、通信モードの
種類とその組み合わせなどについても、適宜選択可能で
ある。
【0111】また、前記第8の実施形態で述べた周波数
値は、本発明の動作をより具体的に説明するために挙げ
た例であり、この発明がこれらの数値に限定されること
はないことは勿論である。
【0112】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明に係わるマ
ルチモード無線通信装置では、局部発振回路に、発振回
路本体と、生成回路とを設け、前記第1の通信モードに
より通信を行う期間には、上記発振回路本体により第1
の局部発振信号を生成して上記第1の送信回路に供給
し、一方第2の通信モードにより無線通信を行う期間に
は、上記生成回路により、上記送信用位相同期ループの
電圧制御発振器から出力させた無変調の発振信号と、上
記発振回路本体から発生される第1の局部発振信号とを
もとに、第2の局部発振信号を生成して上記第2の送信
回路に供給するように構成している。
【0113】したがってこの発明によれば、使用部品点
数を削減してコストダウンを可能にすると共に、回路実
装面積を縮小して小型化および低消費電力化を可能にし
たマルチモード無線通信装置とその局部発振回路を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明に係わるマルチモード無線通信装置
の第1の実施形態を示す要部構成図。
【図2】 この発明に係わるマルチモード無線通信装置
の第2の実施形態を示す要部構成図。
【図3】 この発明に係わるマルチモード無線通信装置
の第3の実施形態を示す要部構成図。
【図4】 この発明に係わるマルチモード無線通信装置
の第4の実施形態を示す要部構成図。
【図5】 この発明に係わるマルチモード無線通信装置
の第5の実施形態を示す要部構成図。
【図6】 この発明に係わるマルチモード無線通信装置
の第6の実施形態を示す要部構成図。
【図7】 この発明に係わるマルチモード無線通信装置
の第7の実施形態を示す要部構成図。
【図8】 この発明に係わるマルチモード無線通信装置
の高周波信号処理部の具体例を示す回路ブロック図。
【図9】 GSM方式に対応した無線通信装置の高周波
信号処理部の構成例を示す回路ブロック図。
【図10】 W−CDMA方式に対応した無線通信装置
の高周波信号処理部の構成例を示す回路ブロック図。
【符号の説明】
1…GSM用の受信高周波部 2,2a,2b,2c,2c′…GSM用の送信高周波
部 3,3a,3b,3c,3d,3e,3f,3g…シン
セサイザ部 4…W−CDMA用の受信高周波部 5…W−CDMA用の送信高周波部 2−11…GSM送信無線信号発生用の電圧制御発振器 3−12…W−CDMA用の送信局部発振信号生成用の
乗算器 2−19,3−14,3−19…切替スイッチ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電圧制御発振器とその制御信号生成部と
    からなる送信用位相同期ループを用いて、第1の通信モ
    ードによる送信無線周波信号を生成して送信する第1の
    無線高周波回路と、 この第1の無線高周波回路が送信無線周波信号の送信動
    作を行わない期間に第2の通信モードによる無線通信を
    行う第2の無線高周波回路と、 前記第1のおよび第2の無線高周波回路に対し局部発振
    信号を供給する局部発振回路とを具備し、 前記局部発振回路は、 前記第1の通信モードにより通信を行う期間に、第1の
    局部発振信号を生成して前記第1の無線高周波回路に供
    給する発振回路本体と、 前記第2の通信モードにより無線通信を行う期間に、前
    記送信用位相同期ループの電圧制御発振器から出力させ
    た無変調の発振信号と、前記発振回路本体から発生され
    る第1の局部発振信号とをもとに、第2の局部発振信号
    を生成して前記第2の無線高周波回路に供給する生成回
    路とを備えたことを特徴とするマルチモード無線通信装
    置。
  2. 【請求項2】 前記発振回路本体が、それぞれ電圧制御
    発振器とその制御信号生成部とを有する第1および第2
    の位相同期ループを備えている場合に、 前記局部発振回路および第1の無線高周波回路の少なく
    とも一方に、位相同期ループ切替回路をさらに備え、 この位相同期ループ切替回路は、 第1の通信モードにより通信を行う期間には、前記第1
    および第2の位相同期ループの各電圧制御発振器から発
    生される発振信号を第1の局部発振信号として前記第1
    の無線高周波回路に供給させ、 第2の通信モードにより通信を行う期間には、前記第2
    の位相同期ループの制御信号生成部と前記送信用位相同
    期ループの電圧制御発振器とを接続して第3の位相同期
    ループを構成し、この第3の位相同期ループにより生成
    された発振信号と、前記第1の位相同期ループにより生
    成された発振信号とをもとに、前記生成回路に第2の局
    部発振信号を生成させることを特徴とする請求項1記載
    のマルチモード無線通信装置。
  3. 【請求項3】 前記生成回路は、前記第3の位相同期ル
    ープにより生成された発振信号を、前記第1の位相同期
    ループにより生成された発振信号により周波数変換する
    ことで第2の局部発振信号を生成することを特徴とする
    請求項2記載のマルチモード無線通信装置。
  4. 【請求項4】 前記生成回路は、 前記第3の位相同期ループにより生成された発振信号
    を、前記第1の位相同期ループにより生成された発振信
    号により周波数変換する第1の周波数変換回路と、 前記第3の位相同期ループにより生成された発振信号
    を、前記第1の位相同期ループにより生成された発振信
    号を所定の比率で分周または逓倍した信号により周波数
    変換する第2の周波数変換回路とを備え、 これら第1および第2の周波数変換回路により得られた
    信号を第2の局部発振信号として前記第2の送信回路に
    供給することを特徴とする請求項2記載のマルチモード
    無線通信装置。
  5. 【請求項5】 前記生成回路は、 前記第1の位相同期ループにより生成された発振信号を
    所定の比率で分周または逓倍する倍率回路と、 この倍率回路により分周または逓倍する前の発振信号
    と、分周または逓倍した後の発振信号とを、択一的に選
    択する選択回路と、 前記第3の位相同期ループにより生成された発振信号
    を、前記選択回路により選択された発振信号により周波
    数変換することで第2の局部発振信号を生成する周波数
    変換回路とを備えたことを特徴とする請求項2記載のマ
    ルチモード無線通信装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の送信回路が、電圧制御発振器
    と、その発振信号を周波数変換する周波数変換器と、こ
    の周波数変換器から出力された発振信号と送信ベースバ
    ンド信号により変調された信号との位相差をもとに上記
    電圧制御発振器の発振周波数を制御する制御信号生成部
    とからなる送信用位相同期ループを備えている場合に、 前記第1の無線高周波回路およびシンセサイザ部の一方
    に、第1の通信モードにより通信を行う期間には、前記
    第2の位相同期ループの電圧制御発振器から発生される
    発振信号を第1の局部発振信号として前記送信用位相同
    期ループの周波数変換器に供給し、一方第2の通信モー
    ドにより通信を行う期間には、前記第1の位相同期ルー
    プの電圧制御発振器から発生される発振信号を前記周波
    数変換器に供給する信号入力切替回路を、さらに備え、 かつ前記生成回路は、前記第2の通信モードにより通信
    を行う期間に、前記周波数変換器の出力信号を第2の局
    部発振信号として前記第2の無線高周波回路に供給する
    ことを特徴とする請求項2記載のマルチモード無線通信
    装置。
  7. 【請求項7】 第2の通信モードにより通信を行う期間
    に、前記第2の位相同期ループの電圧制御発振器への電
    源供給と、前記第1の無線高周波回路における前記送信
    用位相同期ループの電圧制御発振器を除いた部分への電
    源供給のうちの少なくとも一方を停止する給電制御部
    を、さらに備えたことを特徴とする請求項2記載のマル
    チモード無線通信装置。
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