JP2002207110A - 複合機能プリズム及び光ピックアップ装置 - Google Patents

複合機能プリズム及び光ピックアップ装置

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JP2002207110A
JP2002207110A JP2001002658A JP2001002658A JP2002207110A JP 2002207110 A JP2002207110 A JP 2002207110A JP 2001002658 A JP2001002658 A JP 2001002658A JP 2001002658 A JP2001002658 A JP 2001002658A JP 2002207110 A JP2002207110 A JP 2002207110A
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light
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optical
pickup device
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Hideaki Hirai
秀明 平井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】新規な複合機能プリズムを用いて、小型化、組
付調整の簡素化が図られた安価な光ピックアップ装置を
実現する。 【解決手段】本発明の複合機能プリズ1031は、面1
に波長選択性膜が蒸着され面2は反射面としてなるプリ
ズムからなり、波長λ1の第1の光は面1を通過し面2
で反射後再び面1から出射し、波長λ2の第2の光は面
1で反射し、プリズム通過後の第1の光の出射角とプリ
ズム反射後の第2の光の反射角を一致させる2ビーム合
成機能を有する。そして本発明の光ピックアップ装置
は、波長λ1又はλ2の光を第1光記録媒体1061又
は第2光記録媒体1062に集束して照射する集束手段
1050と、波長λ1の第1光源1011と、波長λ2
の第2光源1012と、第1又は第2の光記録媒体によ
り反射された波長λ1又はλ2の光を受光する受光手段
1013,1014と、第1光源からの出射光と第2光
源からの出射光を合成する複合機能プリズム1031を
備えた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CD(コンパクト
・ディスク)系の光ディスク、DVD(デジタル・バー
サタイル・ディスク)系の光ディスク等の複数種類の光
記録媒体に対して情報の記録または再生を行うことがで
きる光ディスクドライブ装置等に装備される光ピックア
ップ装置に関するものであり、特に、2ビーム合成機能
とビーム整形機能を有する複合機能プリズム、及びその
複合機能プリズムを備えた光ピックアップ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、DVD系光ディスクと、CD系光
ディスク特にCD−Rとが、共に再生または記録再生で
きる光ディスクドライブ装置では、2つの異なる波長の
光源が必要となる。つまり、DVD系では630nm〜
680nmの赤色領域の光源が用いられ、CD系では7
70nm〜800nmの近赤外領域の光源が用いられて
いる。CD−Rを除くCD系のメディアは赤色系の光源
でも記録再生は可能であるが、CD−Rは記録層に色素
系の化合物を用いているので、吸収バンド幅が狭く、赤
色領域の光では記録再生することができず、近赤外の光
源を必要とする。
【0003】上述のように2つの光源が必要な場合、最
も簡単な方法としては、DVD用とCD用の2つの光ピ
ックアップ装置を光ディスクドライブ装置に搭載する方
法がある。このとき、CD用の光ピックアップ装置の光
源波長をλ=785nmに設定すればCD−Rの記録再
生も可能となる。しかし、2つの光ピックアップ装置を
搭載する方法では、小型化、低コスト化を達成すること
は難しい。したがって、1つの光ピックアップ装置のハ
ウジング内に2系統の光学系を備えた構成とすることに
なる。この2系統の光学系を備えた構成の光ピックアッ
プ装置の従来例を図9に示す。
【0004】図9において、DVD系の波長660nm
の半導体レーザー(LD)101から出射した直線偏光
の発散光は、コリメートレンズ(CL)102で略平行
光とされ、偏光ビームスプリッタ(PBS)103を透
過し、660nm用のλ/4板105を通過し円偏光と
され、ダイクロイックプリズム104を透過し、偏向プ
リズム(DP)106で光路を45度偏向され、対物レ
ンズ(OL)107に入射し、光記録媒体108上に微
小スポットとして集光される。そして、前記スポットに
より、情報の再生、記録あるいは消去が行われる。光記
録媒体108から反射した光は往路とは反対回りの円偏
光となり、OL107により再び略平行光とされ、DP
106で偏向され、ダイクロイックプリズム104を透
過し、λ/4板105を通過して往路と直交した直線偏
光になり、PBS103で反射され、集光レンズ(D
L)108で収束光とされ、受光素子110に至る。受
光素子110からは、情報信号、サーボ信号が検出され
る。
【0005】続いてCD系について説明する。近年、C
D系の光ピックアップ装置には、発光素子と受光素子を
1つの容器(キャン)の中に設置し、ホログラム(HO
E)を用いて光束の分離を行うホログラムユニットが一
般的に用いられるようになってきており、図9に示す光
ピックアップ装置においても、CD系用に、LDチップ
2011と受光素子2013を1つのキャンの中に設置
しホログラム(HOE)2012を用いて光束の分離を
行うHOEユニット201が用いられている。
【0006】図9において、HOEユニット201のL
Dチップ2011から出射された780nmの発散光
は、カップリングレンズ202でカップリングされ、ダ
イクロイックプリズム104で反射され、偏向プリズム
(DP)106で光路を45度偏向され、対物レンズ
(OL)107に入射し、光記録媒体108上に微小ス
ポットとして集光される。そして、前記スポットによ
り、情報の再生、記録あるいは消去が行われる。光記録
媒体108から反射した光は、OL107により再び略
平行光とされ、DP106で偏向され、ダイクロイック
プリズム104で反射され、カップリングレンズ202
で収束光とされ、HOE2012によりLDチップ20
11と同一キャン内にある受光素子2013方向に回折
され受光される。受光素子2013からは、情報信号、
サーボ信号が検出される。
【0007】近年、光ピックアップ装置は小型、軽量化
が図られている。また、光記録媒体が高記録密度化され
るにつれて、光ピックアップ装置のトラッキングおよび
フォーカシングといったサーボ制御も精度良く高速で行
う必要があり、この面でも光ピックアップ装置の小型化
および軽量化が必要とされる。このような光ピックアッ
プ装置の小型化への対応として、DVD系/CD系の光
源を一つのパッケージに集積化する方法がある。その一
例として、特開平10−261240号公報記載の記録
再生装置等が提案されている。図10,11は上記公報
記載の記録再生装置に用いられる光ピックアップ部の構
成例を示す図であり、符号21AはCD用の波長780
nmのレーザーチップ、21BはDVD用の波長650
nmのレーザーチップ、22Aはグレーティング、23
はビームスプリッタ、24はコリメータレンズ、25は
ホログラフィック光学素子、26は屈折型対物レンズ、
27はマルチレンズ、28はホトディテクタ、41Aは
CD系光ディスク、41BはDVD系光ディスクであ
り、図10はCD再生時、図11はDVD再生時をそれ
ぞれ示している。
【0008】ところで、半導体レーザーはその活性層に
平行な軸と垂直な軸によって広がり角が異なるレーザー
ビームを出射する。従って、コリメータレンズによって
平行にされた光束の光軸に垂直な断面における強度分布
は楕円形状となり、多くの半導体レーザーから出射され
たレーザービームにおいてはその比が1:2以上であ
る。この楕円形状の強度分布を略円形に整形するための
手段として、ビーム整形プリズムが知られている。図1
2にビーム整形プリズムの概略図を示す。プリズム14
の水平方向に傾いた面14aに対し水平方向が短い楕円
形状のビームを入射させ、この面14aで屈折させるこ
とにより水平方向を広げている。面14aにおける屈折
では、紙面に対し垂直な方向のビームの幅は変わらない
ので、楕円形状のビームの強度分布は整形され、略円形
の強度分布を得ることができる。つまり強度分布が略円
形となる。略円形に整形されたレーザービームを、対物
レンズを介して光記録媒体に照射すれば、スポット径を
小さくでき、かつ、より円形のスポットが得られるの
で、高記録密度の光記録媒体の記録、再生に適した光ピ
ックアップ装置を実現できる。これは、特にDVD系の
光ディスクの記録・再生が可能な光ピックアップ装置を
実現する上では必須の技術である。
【0009】さて、半導体レーザーは以下の要因により
波長変動を来す(括弧内はその変化量)。 1.記録時、再生時の出力差:(3→30mWで2〜3
nm)。 2.使用温度変化:(温度差5度で1nm)。 3.高周波重畳におけるマルチモード化に伴うスペクト
ル幅の増大:(約5nm(p-p))。 これらの波長変動により、上述のような光ピックアップ
装置の構成では、ビーム整形プリズムに色収差が発生
し、光記録媒体面上でのビーム移動や集光状態の劣化が
生じる。
【0010】このような課題を補償した光ピックアップ
装置として、特開平5―135399号公報記載の光ヘ
ッドが提案されている。図13に上記公報記載の光ヘッ
ドの概略構成図を示す。図13において、符号1は半導
体レーザー素子、3はコリメータレンズ、13は第1の
ビーム整形プリズムである反射型ビーム整形プリズム、
14は第2のビーム整形プリズムである透過型ビーム整
形プリズム、6はビームスプリッタ、7はミラー、8は
対物レンズ、9は光ディスクである。この光ヘッドで
は、ビーム整形プリズムを入射面と出射面が同一な反射
型ビーム整形プリズム13と透過型ビーム整形プリズム
14で構成し、かつ該反射型ビーム整形プリズム13へ
の入射光軸と、該透過型ビーム整形プリズム14からの
出射光軸とが成す角度を90度とし、かつ該2個のビー
ム整形プリズムで生ずる波長変動に伴う色収差を打ち消
し補正するように、反射型ビーム整形プリズム13と透
過型ビーム整形プリズム14の光学定数を選定してい
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】CD/DVD系の互換
記録再生が可能で且つ小型・軽量化が図られた光ピック
アップ装置を実現させるために必要な課題と解決手段を
以下に提示する。 (1)CD/DVD系光ピックアップ装置の小型化(特
開平10−261240号公報)。 2つの光源を一つのパッケージに集約させる。2つの光
源からの光軸の不一致をHOEを用いて補正する。 (2)光記憶媒体への高照射パワーの確保。 くさび形状のビーム整形プリズムを利用する。 (3)上記(2)のプリズム内で発生する波長変動のキ
ャンセル手段(特開平5−135399号公報)。 もう一つ、くさび形状のプリズムを用意し、波長依存性
をキャンセルする。
【0012】しかしながら、これらの手段すべてを備え
ることは、光ピックアップ装置の大型化をまねく。ま
た、課題(1)の対応手段たる特開平10−26124
1号公報記載の記録再生装置では、DVD系の波長65
0nmの光とCD系の波長780nmの光の対物レンズ
への入射光の傾きを一致させる手段として光路合成用H
OE25aと球面収差補正用HOE25bにより構成さ
れたHOE25を用いている。しかしながら、このよう
な複数のホログラム素子を組み合わせた光路合成機構は
煩雑かつ、コストを挙げる要因になってしまう。さらに
課題(2)および課題(3)の対応手段たる特開平5−
135399号公報記載の光ヘッドについても、複数の
ビーム整形プリズムを配置しているため、部品点数の増
加並びに調整箇所の増加により、コストを挙げる要因に
なってしまう。
【0013】本発明は上述のような課題に鑑みてなされ
たものであり、その目的は、 異なる光軸傾角を有する2つのビームを、同一傾角に
補正する2ビーム合成機能、 レーザービームを整形する機能、 波長変動が発生してもビーム整形プリズムの倍率変
動、及び出射光の傾き変動を補正する機能、 を備えた光ピックアップ装置を実現することであり、よ
り詳しくは、上記〜の機能を一つのプリズムで実現
することができる複合機能プリズムを提供すること、そ
して、その複合機能プリズムを用いることによって、小
型化・組付調整の簡素化が図られた安価な光ピックアッ
プ装置を提供することを目的としている。特に、上記
について述べると、傾いた光が対物レンズに入射すると
コマ収差によりスポット形状が悪化し、記録再生性能が
劣化するので、本発明では、集光手段たる対物レンズに
入射する光を傾角一致で入射させることにより、光記録
媒体上に良好なスポットを形成させ、記録再生性能を向
上させることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、第1面に波長選択性膜が蒸
着され、第2面は反射面としてなるプリズムからなる複
合機能プリズムにおいて、波長λ1の第1の光は、前記
第1面の波長選択膜を通過し、前記第2面で反射後、再
び第1面から出射し、波長λ2の第2の光は、前記第1
面の波長選択膜で反射されるものであって、前記プリズ
ム通過後の第1の光の出射角と、前記プリズム反射後の
第2の光の反射角を一致させる2ビーム合成手段として
機能することを特徴としている。すなわち、請求項1に
係る発明では、第1面に波長選択性膜が蒸着され、第2
面は反射面としてなるプリズムからなる複合機能プリズ
ムにおいて、波長λ1の光は、前記第1面の波長選択性
膜を通過し、第2面で反射され第1面から出射し、波長
λ2の光は、前記第1面の波長選択性膜で反射される構
成にすることによって、異なる傾角で進んできた波長λ
1、波長λ2の2つのビームを同一傾角に補正する2ビ
ーム合成機能を実現することが可能となる。また、この
ような機能を、簡素な構成のプリズムで実現することに
より、光ピックアップ装置など、本発明の複合機能プリ
ズムを搭載した機器の小型化・組付調整の簡素化を図る
ことが可能となる。
【0015】請求項2に係る発明は、第1面に偏光選択
性膜が蒸着され、第2面は反射面としてなるプリズムか
らなる複合機能プリズムにおいて、偏光方向がP方向の
第1の光は、前記第1面の偏光選択性膜を通過し、前記
第2面で反射後、再び第1面から出射し、偏光方向がS
方向の第2の光は、前記第1面の偏光選択性膜で反射さ
れるものであって、前記プリズム通過後の第1の光の出
射角と、前記プリズム反射後の第2の光の反射角を一致
させる2ビーム合成手段として機能することを特徴とし
ている。すなわち、請求項2に係る発明では、第1面に
偏光選択性膜が蒸着され、第2面は反射面としてなるプ
リズムからなる複合機能プリズムにおいて、P偏光方向
の光は、前記第1面の偏光選択性膜を通過し、第2面で
反射され第1面から出射し、S偏光方向の光は、前記第
1面の偏光選択性膜を反射される構成にすることによっ
て、異なる傾角で進んできたP偏光方向、S偏光方向の
2つのビームを同一傾角に補正する2ビーム合成機能を
実現することが可能となる。また、このような機能を、
簡素な構成のプリズムで実現することにより、光ピック
アップ装置など、本発明の複合機能プリズムを搭載した
機器の小型化・組付調整の簡素化を図ることが可能とな
る。
【0016】請求項3に係る発明は、請求項1または2
記載の複合機能プリズムにおいて、前記プリズムを通過
後の第1の光と、前記プリズムで反射した第2の光が、
光軸に対してシフトしていないことを特徴としている。
すなわち、請求項3に係る発明では、請求項1または2
記載の複合機能プリズムの機能に加えて、前記プリズム
を通過後の第1の光と、前記プリズムを反射した第2の
光の傾角のみならず、光軸に対するシフトも補正する機
能を実現することが可能となる。
【0017】請求項4に係る発明は、請求項1,2また
は3記載の複合機能プリズムにおいて、前記プリズム
は、レーザービームの強度分布を楕円形状から略円形状
に整形する機能を有することを特徴としている。すなわ
ち、請求項4に係る発明では、請求項1,2または3記
載の複合機能プリズムの機能に加えて、プリズムを通過
するレーザービームの強度分布を楕円形状から円形状に
整形可能な機能を有するプリズムを実現することが可能
となる。
【0018】請求項5に係る発明は、請求項1,3また
は4記載の複合機能プリズムにおいて、前記プリズム
は、第1面に波長選択性膜が蒸着された第1の屈折材料
からなる第1プリズムと、第2面が反射面としてなる第
2の屈折材料からなる第2プリズムとを、前記第1プリ
ズムの波長選択性膜が形成されていない面と、前記第2
プリズムの反射面が形成されていない面を貼り合わせて
構成されたものであって、第1の光が前記プリズムを通
過する際、第1プリズムと第2プリズム間の屈折率の波
長依存性がお互いに打ち消し合うことを特徴としてい
る。すなわち、請求項5に係る発明では、請求項1,3
または4記載の複合機能プリズムの機能に加えて、波長
変動が発生してもビーム整形プリズムの倍率変動及び出
射光の傾き変動を補正する機能を有するプリズムを実現
することが可能となる。
【0019】請求項6に係る発明は、請求項2,3また
は4記載の複合機能プリズムにおいて、前記プリズム
は、第1面に偏光選択性膜が蒸着された第1の屈折材料
からなる第1プリズムと、第2面が反射面としてなる第
2の屈折材料からなる第2プリズムとを、前記第1プリ
ズムの偏光選択性膜が形成されていない面と、前記第2
プリズムの反射面が形成されていない面を貼り合わせて
構成されたものであって、第1の光が前記プリズムを通
過する際、第1プリズムと第2プリズム間の屈折率の波
長依存性がお互いに打ち消し合うことを特徴としてい
る。すなわち、請求項6に係る発明では、請求項2,3
または4記載の複合機能プリズムの機能に加えて、波長
変動が発生してもビーム整形プリズムの倍率変動及び出
射光の傾き変動を補正する機能を有するプリズムを実現
することが可能となる。
【0020】請求項7に係る発明は、波長λ1の光によ
り情報が記録または再生される第1の光記録媒体と、波
長λ2の光により情報が記録または再生される第2の光
記録媒体に対して、情報を記録または再生する光ピック
アップ装置において、波長λ1の光または波長λ2の光
を、前記第1の光記録媒体または第2の光記録媒体に集
束して照射する集束手段と、波長λ1の光を発生する第
1のレーザー光源と、該第1のレーザー光源の光軸から
所定距離離れた位置に光軸を有する波長λ2の光を発生
する第2のレーザー光源と、前記第1の光記録媒体また
は第2の光記録媒体により反射された波長λ1の光また
は波長λ2の光を受光する受光手段と、前記第1の光源
から出射された波長λ1のレーザービームと、前記第2
の光源から出射された波長λ2のレーザビームを合成す
る合成手段を備え、前記合成手段として、請求項1〜6
のうちの何れか一つに記載の複合機能プリズムを備えた
ことを特徴としている。すなわち、請求項7に係る発明
では、波長λ1の第1のレーザー光源と、波長λ2の第
2のレーザー光源を備えた2波長光ピックアップ装置に
おいて、請求項1〜6のうちの何れか一つに記載の複合
機能プリズムを塔載することにより、 異なる傾角を有する2つのビームを同一傾角に補正す
る2ビーム合成機能、 レーザービームを整形する機能、 波長変動が発生してもビーム整形プリズムの倍率変動
及び出射光の傾き変動を補正する機能、 のような複数の機能を備えた光ピックアップ装置の実現
が可能となり、さらには、上記の、、の機能を一
つのプリズムで実現することによって、小型化・組付調
整の簡素化が図られた安価な光ピックアップ装置を提供
することが可能となる。特に上記の機能について詳し
く述べると、傾いた光が対物レンズに入射するとコマ収
差によりスポット形状が悪化し、記録再生性能が劣化す
るが、本発明では、の機能により、集光手段たる対物
レンズに光軸の傾角を一致させて入射させることによ
り、光記録媒体上に良好なスポットを形成させ、記録再
生性能を向上させることが可能となる。
【0021】請求項8に係る発明は、請求項7記載の光
ピックアップ装置において、前記第1または第2のレー
ザー光源の出射方向と、前記複合機能プリズムを通過ま
たは反射した波長λ1または波長λ2の光の方向が、略
直交することを特徴としている。すなわち、請求項8に
係る発明では、請求項7記載の光ピックアップ装置の構
成に加えて、請求項1〜6のうちの何れか一つに記載の
複合機能プリズムを、光ピックアップ装置内の対物レン
ズ前段の光路偏向手段として用いることにより、光ピッ
クアップ装置自体の小型化、部品削減による低コスト
化、さらには、部品削減により組付工数を低減すること
による低コスト化を実現することが可能となる。
【0022】請求項9に係る発明は、波長λ1の光によ
り情報が記録または再生される第1の光記録媒体と、波
長λ2の光により情報が記録または再生される第2の光
記録媒体に対して、情報を記録または再生する光ピック
アップ装置において、波長λ1の光を発生する第1のレ
ーザー光源と、該第1のレーザー光源の光軸から所定距
離離れた位置に光軸を有する波長λ2の光を発生する第
2のレーザー光源と、前記第1の光記録媒体または第2
の光記録媒体により反射された波長λ1の光または波長
λ2の光を受光する受光手段と、固定型光路偏向手段
と、移動型光路偏向手段と、波長λ1の光または波長λ
2の光を前記第1の光記録媒体または第2の光記録媒体
に集束して照射する集束手段とからなる移動連動機構を
備え、且つ、前記固定型の光路偏向手段あるいは前記移
動型の光路偏向手段の何れか一方に、前記第1の光源か
ら出射された波長λ1のレーザービームと第2の光源か
ら出射された波長λ2のレーザービームの両ビームを前
記集束手段の光軸上に合成する2ビーム合成手段を備
え、前記2ビーム合成手段として、請求項1,2,4,
5または6記載の複合機能プリズムを備えたことを特徴
としている。すなわち、請求項9に係る発明では、波長
λ1の第1のレーザー光源と、波長λ2の第2のレーザ
ー光源を備えた2波長光ピックアップ装置において、2
ビーム合成手段として、請求項1,2,4,5または6
記載の複合機能プリズムを塔載し、該複合機能プリズム
を、光軸ずれのないアクチュエータを塔載した光ピック
アップ装置内の固定型光路偏向手段あるいは移動型光路
偏向手段として用いることにより、光ピックアップ装置
自体の小型化、部品削減による低コスト化、さらには、
部品削減により組付工数を低減することによる低コスト
化を実現することが可能となる。また、光軸ずれのない
アクチュエータを使用することにより、固定光学系から
各偏向手段を介して対物レンズに入射する光束に光軸ズ
レが発生しないので、トラッキングエラー信号にDCオ
フセットが生じることなく、良好に検出することが可能
となる。
【0023】請求項10に係る発明は、請求項7,8ま
たは9記載の光ピックアップ装置において、前記第1の
レーザー光源と第2のレーザー光源は、1つのパッケー
ジ内に組み込まれていることを特徴としている。すなわ
ち、請求項10に係る発明では、請求項7,8または9
記載の光ピックアップ装置の構成に加えて、第1の光源
と第2の光源を一つのパッケージに集積化したことによ
り、光ピックアップ装置自体の小型化、部品削減による
低コスト化、さらには、部品削減により組付工数を低減
することによる低コスト化を実現することが可能とな
る。
【0024】請求項11に係る発明は、請求項10記載
の光ピックアップ装置において、前記受光手段も前記パ
ッケージ内に組み込まれていることを特徴としている。
すなわち、請求項11に係る発明では、請求項10記載
の光ピックアップ装置の構成に加えて、第1の光源と第
2の光源と受光素子を一つのパッケージに集積化したこ
とにより、光ピックアップ装置自体の小型化、部品削減
による低コスト化、さらには、部品削減により組付工数
を低減することによる低コスト化を実現することが可能
となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成、動作及び作
用を図示の実施例に基いて詳細に説明する。
【0026】(実施例1)まず、請求項1,4,7,
8,10,11の発明に対応する実施例について説明す
る。図1は本発明の第一の実施例を示す光ピックアップ
装置の概略構成図である。本実施例の光ピックアップ装
置は、DVD系の波長λ1=660nmの半導体レーザ
ーチップ1011と、CD系の波長λ2=780nmの
半導体レーザーチップ1012と、第1の光記録媒体
(DVD系光ディスク)1061または第2の光記録媒
体(CD系光ディスク)1062からの反射光を受光す
るための受光素子(DVD系用の受光素子1013、C
D系用の受光素子1014)と、光記録媒体からの反射
光を受光素子に集光させるための2波長対応ホログラム
1015とが、一素子として一つの容器にパッケージン
グされた2波長レーザーユニット1010を備えてお
り、この2波長レーザーユニット1010と、発散光を
平行光にするためのコリメートレンズ1020と、2波
長レーザーユニット1010から出射される波長660
nmの光と波長780nmの光の対物レンズへの入射光
軸を一致させるための2ビーム合成プリズム1031
と、DVD系/CD系それぞれの光記録媒体1061/
1062に対応して開口数を制限するための波長選択ア
パーチャ1040と、波長660nmの光または波長7
80nmの光を第1の光記録媒体1061または第2の
光記録媒体1062に集束して照射する集束手段として
の対物レンズ1050から構成されている。また、2波
長対応ホログラム1015は、図5に示すように短冊状
に分割されており、波長660nmの光に対しては領域
Aを用いてDVD系用の受光素子1013に光を集光さ
せ、波長780nmの光に対しては領域Bを用いてCD
系用の受光素子1014に光を集光させる構成となって
いる。
【0027】DVD系の光記録媒体(光ディスク)10
61の記録再生時には、2波長レーザーユニット101
0内のDVD系の波長660nmの半導体レーザー(L
D)チップ1011から出射した発散光は、光路偏向手
段たるホログラム1015を通過し、コリメートレンズ
(CL)1020で略平行光とされる。ここで、波長6
60nmの半導体レーザーチップ1011は光軸外に配
置されており、その結果、コリメートレンズ1020通
過後は、光軸に対して傾いた光路をたどる。コリメート
レンズ1020を通過した光は、本発明の複合機能プリ
ズム(2ビーム合成プリズム)1031の第1面(面
1)に入射し、反対の第2面(面2)で反射され面1か
ら出射され、波長選択アパーチャ1040に入射する。
波長選択アパーチャ1040はDVD系の光記録媒体1
061の基板厚用に設計された開口数を持っており、波
長選択アパーチャ1040出射後、対物レンズ(OL)
1050に入射し、DVD系の光記録媒体1061上に
微小スポットとして集光される。このスポットにより、
DVD系の光記録媒体1061の情報の再生、記録ある
いは消去が行われる。光記録媒体1061から反射した
光は、OL1050により再び略平行光とされ、本発明
の2ビーム合成プリズム1031を再度通過し、コリメ
ートレンズ1020に入射し、収束光とされ、2波長レ
ーザーユニット1010に入射する。2波長レーザーユ
ニット1010に入射した光は、ホログラム1015の
領域AによりDVD系用の受光素子(PD)1013の
方向に回折され、受光素子1013により受光される。
受光素子1013からは、情報信号、サーボ信号(フォ
ーカシング・サーボ信号、トラッキング・サーボ信号)
が検出される。尚、ここには明記しないが、受光素子
(PD)1013は、用いるサーボ信号生成方式により
受光面が複数の受光領域に適宜分割されている。
【0028】CD系の光記録媒体(光ディスク)106
2の記録再生時には、2波長レーザーユニット1010
内のCD系の波長780nmの半導体レーザー(LD)
チップ1012から出射した発散光は、光路偏向手段た
るホログラム1015を通過し、コリメートレンズ(C
L)1020で略平行光とされる。ここで、波長780
nmの半導体レーザーチップ1012は光軸上に配置さ
れている。コリメートレンズ1020を通過した光は、
本発明の2ビーム合成プリズム1031の面1で反射さ
れ、波長選択アパーチャ1040に入射する。波長選択
アパーチャ1040はCD系の光記録媒体1062の基
板厚用に設計された開口数を有する光のみ通過させ、対
物レンズ(OL)105に入射し、CD系の光記録媒体
1062上に微小スポットとして集光される。このスポ
ットにより、CD系の光記録媒体の情報の再生、記録あ
るいは消去が行われる。光記録媒体1062から反射し
た光は、OL1050により再び略平行光とされ、本発
明の2ビーム合成プリズム1031を再度通過し、コリ
メートレンズ1020に入射し、収束光とされ、2波長
レーザーユニット1010に入射する。2波長レーザー
ユニット1010に入射した光は、ホログラム1015
の領域BによりCD系用の受光素子(PD)1014の
方向に回折され、受光素子1014により受光される。
受光素子1014からは、情報信号、サーボ信号(フォ
ーカシング・サーボ信号、トラッキング・サーボ信号)
が検出される。尚、ここには明記しないが、受光素子
(PD)1014は、用いるサーボ信号生成方方式によ
り受光面が複数の受光領域に適宜分割されている。
【0029】次に本発明に係る複合機能プリズム(2ビ
ーム合成プリズム)1031について説明する。まず、
DVD系の波長λ1=660nmの半導体レーザーチッ
プ1011から出射されたレーザービームがビーム整形
される過程について考える。図1、図3を用いて説明す
る。半導体レーザー1011から出射されコリメートレ
ンズ1020により形成された非等方的な平行光束L1
は、複合機能プリズム1031(屈折率n1)に入射す
る。ここで、入射光L1は、入射角がφ1に成っている
ことから屈折(屈折角φ1’)される。そして屈折した
レーザービームL2は、面2に入射角φ2で入射する。
入射光L2は反射(入射角φ2、反射角φ2’)され
る。反射光L3は空気層に出射される(入射角φ3、屈
折角φ3’)。この屈折・反射の過程でコリメートレン
ズ1020からの非等方的な平行光束は等方的な平行光
束に変換され、続く対物レンズ1050によりDVD系
の光記録媒体1061に集光される。
【0030】以上のDVD系の波長:λ1=660nm
の光の屈折・反射の関係は以下の式(1)〜(8)で表
現できる。尚、L1と面1がなす角度をα、L1と面2
がなす角度をβとし、L1とL2のなす角度をθ1、L
1とL3のなす角度をθ2、L1とL3がなす角度をθ
3とする。 φ1=(π/2)−α ・・・(1) sin(φ1)=n1・sin(φ1’) ・・・(2) θ1=−(π/2)+α+φ1’ ・・・(3) φ2=(π/2)−β+θ1 ・・・(4) θ2=(π/2)+β−φ2 ・・・(5) φ3=(π/2)+α−θ2 ・・・(6) n1・sin(φ3)=sin(φ3’) ・・・(7) θ3=(π/2)+α−φ3’ ・・・(8)
【0031】また、この一連の屈折におけるビーム整形
比Mは、各面でのビーム整形比、すなわち、光路L1か
ら光路L2へ面1で屈折される際のビーム整形比m1: m1=cos(φ1’)/cos(φ1) ・・・(9) と、光路L5から光路L6へ面1で屈折される際のビー
ム整形比m2: m2=cos(φ3’)/cos(φ3) ・・・(10) の積で表せるため、 M=m1×m2 ・・・(11) となる。
【0032】続いて、CD系の波長λ2=780nmの
半導体レーザーチップ1012から出射されたレーザー
ビームの光路について考える。CD系の半導体レーザー
は、近年、高出力化がなされ、DVD系の光学系のよう
なビーム整形機構を備えずとも記録可能である。半導体
レーザー1012から出射されコリメートレンズ102
0により形成された非等方的な平行光束L5は、DVD
系の波長λ1=660nmの光の入射光とは角度ψをな
す。この角度ψは、コリメートレンズ1020の焦点距
離fに対して、 ψ=atan(f) ・・・(12) で表される。平行光束L5は、面1上に形成された波長
選択性膜により反射(入射角:φ4、反射角:φ4’)
され、光路L6を進む。このときの反射の関係式、およ
びL1とL6のなす角度をθ4とした時の関係式は、 φ4=φ4’=(π/2)+ψ−α ・・・(13) θ4=(π/2)+α−φ4’ ・・・(14) となる。
【0033】ここで、L4とL6の光軸傾角一致、すな
わちθ3=θ4、かつ必要なビーム整形倍率Mが得られ
るように、プリズム1031の構成を決めてやることに
より、CD系、DVD系のいずれの光についても対物レ
ンズ1050に傾いて入射することなく(収差を発生さ
せることなく)、光記録媒体上に良好なスポットを形成
させ、記録再生性能を向上させることが可能となると共
に、所定倍率のビーム整形機構により、DVD系の光記
録媒体1061に対しても記録に必要な光量を確保する
ことができる。
【0034】(実施例2)次に、請求項5,7,8,1
0,11の発明に対応する実施例について説明する。図
2は本発明の第二の実施例を示す光ピックアップ装置の
概略構成図であり、図1と同符号を付したものは同様の
構成部材である。図2に示す光ピックアップ装置と、図
1に示した実施例1の光ピックアップ装置の異なる点
は、複合機能プリズム(2ビーム合成プリズム)として
プリズム1031の代わりに、屈折材料の異なる2種類
のプリズム1032a,1032bを貼り合わせたプリ
ズム1032を用いている点であり、その他の構成、動
作は同じである。
【0035】まず、DVD系の波長λ1=660nmの
半導体レーザー1011から出射されたレーザービーム
がビーム整形される過程について考える。図2、図4を
用いて説明する。2波長レーザーユニット1010内の
DVD系の波長λ1=660nmの半導体レーザー(L
D)チップ1011から出射した発散光は、光路偏向手
段たるホログラム1015を通過し、コリメートレンズ
(CL)1020で略平行光とされる。半導体レーザー
1011から出射されコリメートレンズ1020により
形成された非等方的な平行光束L1は、プリズム103
2の第1プリズム1032aである透過型ビーム整形プ
リズム(屈折率n1)に入射する。ここで、入射光L1
は、第1プリズム1032aの第1面(面1)への入射
角がφ1に成っていることから屈折(屈折角φ1’)さ
れる。そして屈折したレーザービームL2は、続く第1
プリズム1032aと第2プリズム1032bの接合面
である面2を入射角φ2、屈折角φ2’で第2プリズム
(屈折率n2)1032bに入射する。その屈折光L3
は第2プリズム1032bの第2面(面3)で入射角φ
3で入射する。この第2プリズム1032bの第2面
(面3)は反射面となっており、入射光L3は反射(入
射角φ3、反射角φ3’)される。反射光L4は再び第
1プリズム1032aに入射(入射角φ4、屈折角φ
4’)し、第1プリズム1032aを透過(光路L5)
後、空気層に出射される(入射角φ5、屈折角φ
5’)。この屈折・反射の過程でコリメートレンズ10
20からの非等方的な平行光束は等方的な平行光束に変
換され、続く対物レンズ(OL)1050によりDVD
系の光記録媒体1061に集光される。
【0036】以上のDVD系の波長λ1=660nmの
光の屈折・反射の関係は、以下の式(15)〜(28)
で表現できる。尚、L1と面1がなす角度をα、L1と
面2がなす角度をβ、L1と面3がなす角度をγとし、
L1とL2のなす角度をθ1、L1とL3のなす角度を
θ2、L1とL4がなす角度をθ3、L1とL5がなす
角度をθ4、L1とL6がなす角度をθ5とする。 φ1=(π/2)−α ・・・(15) sin(φ1)=n1・sin(φ1’) ・・・(16) θ1=−(π/2)+α+φ1’ ・・・(17) φ2=(π/2)−β+θ1 ・・・(18) n1・sin(φ2)=n2・sin(φ2’)・・・(19) θ2=−(π/2)+β+φ2’ ・・・(20) φ3=(π/2)−γ+θ2 ・・・(21) θ3=(π/2)+β−φ3 ・・・(22) φ4=(π/2)+β−θ3 ・・・(23) n2・sin(φ4)=n1・sin(φ4’)・・・(24) θ4=(π/2)+β−φ4’ ・・・(25) φ5=(π/2)+α−θ4 ・・・(26) n1・sin(φ5)=sin(φ5’) ・・・(27) θ5=(π/2)+α−φ5’ ・・・(28)
【0037】また、この一連の反射・屈折におけるビー
ム整形比Mは、各面でのビーム整形比、すなわち光路L
1から光路L2へ面1で屈折される際のビーム整形比m
1: m1=cos(φ1’)/cos(φ1) ・・・(29) と、光路L2から光路L3へ面2で屈折される際のビー
ム整形比m2: m2=cos(φ2’)/cos(φ2) ・・・(30) と、光路L4から光路L5へ面2で屈折される際のビー
ム整形比m3: m3=cos(φ4’)/cos(φ4) ・・・(31) と、光路L5から光路L6へ面1で屈折される際のビー
ム整形比m4: m4=cos(φ5’)/cos(φ5) ・・・(32) の積で表せるため、 M=m1×m2×m3×m4 ・・・(33) となる。
【0038】続いて、CD系の波長λ2=780nmの
半導体レーザーチップ1012から出射されたレーザー
ビームの光路について考える。CD系の半導体レーザー
は、近年、高出力化がなされ、DVD系の光学系のよう
なビーム整形機構を備えずとも記録可能である。コリメ
ートレンズ1020により形成された非等方的な平行光
束L1は、DVD系の波長λ1=660nmの光の入射
光とは角度ψをなす。この角度ψは、コリメートレンズ
1020の焦点距離fに対して、 ψ=atan(f) ・・・(34) で表される。平行光束L7は、面上に形成された波長選
択性膜により反射(入射角φ6、反射角φ6’)され光
路L8を進む。このCD系の波長λ2=780nmの光
の反射の関係式、およびL1とL8がなす角度をθ6と
した時の関係式は、 φ6=φ6’=(π/2)+ψ−α ・・・(35) θ6=(π/2)+α−φ6’ ・・・(36) となる。
【0039】ここで、L4とL8の傾角一致、すなわち
θ5=θ6、かつ必要なビーム整形倍率Mが得られるよ
うなプリズム構成を決めてやることにより、CD系、D
VD系のいずれの光についても対物レンズに傾いて入射
することなく(収差を発生させることなく)、光記録媒
体上に良好なスポットを形成させ、記録再生性能を向上
させることが可能となると共に、所定倍率のビーム整形
機構によりDVD系の光記録媒体1061に対しても記
録に必要な光量を確保することができる。さらに本実施
例では、光ピックアップ装置の光学性能を劣化させる原
因である温度変動等による波長変動や、波長変動に伴な
うビーム整形プリズムの倍率変動及び出射光L6の光軸
傾き変動を補償するように、すなわち出射光L6のなす
角度θ5が変化しないように、第1プリズム1032
a、第2プリズム1032bそれぞれの硝材、形状を有
するプリズム構成としている。
【0040】(実施例3)次に請求項3に対応する実施
例を説明する。実施例1あるいは実施例2の構成では、
複合機能プリズムであるプリズム1031あるいはプリ
ズム1032を通過したDVD系の波長λ1=660n
mの光と、プリズム1031あるいはプリズム1032
の面1で反射したCD系の波長λ2=780nmの光
が、対物レンズ1050に垂直に入射するような構成に
ついて説明したが、傾きのみならず、それぞれの光路に
ついて、対物レンズ1050の光軸からのシフトも補正
することが可能である。すなわち、本実施例では、図1
あるいは図2の構成の光ピックアップ装置において、プ
リズム1031あるいはプリズム1032の位置及び角
度を調整して、プリズム1031あるいはプリズム10
32を通過したDVD系の波長λ1=660nmの光、
およびプリズム1031あるいはプリズム1032の面
1で反射したCD系の波長λ2=780nmの光を、完
全に対物レンズ1050の光軸に一致させる構成として
いる。その理由は、プリズム1031あるいはプリズム
1032を通過したDVD系の波長λ1=660nmの
光と、プリズム1031あるいはプリズム1032の面
1で反射したCD系の波長λ2=780nmの光がシフ
トしていると、そのシフト範囲分、対物レンズ可動手段
たるアクチュエータの可動範囲のマージンが制約される
からである。
【0041】(実施例4)次に請求項2,6に対応する
実施例を説明する。本実施例では、実施例1(図1,
3)あるいは実施例2(図2,4)に示した構成の光ピ
ックアップ装置において、プリズム1031の第1面
(面1)、あるいはプリズム1032の第1プリズム1
032aの第1面(面1)に蒸着された波長選択性膜に
代えて、プリズム1031の第1面(面1)、あるいは
プリズム1032の第1プリズム1032aの第1面
(面1)に、偏光選択性膜を蒸着する構成としたもので
あり、その他の構成は実施例1あるいは実施例2と同様
である。
【0042】ここで、実施例1のプリズンム1031あ
るいは実施例2のプリズム1032の面1上に形成され
ていた波長選択性膜について説明する。プリズム103
1またはプリズム1032の面1は、図6(波長選択性
膜の特性を示す図)に示すように、DVD系の波長66
0nmの光に対しては略100%の透過率を有するとと
もに、CD系の波長780nmの光に対しては略100
%の反射率を有している。従って、プリズム1031あ
るいはプリズム1032の面1は、コリメートレンズ1
020から入射したDVD系の波長660nmのレーザ
ービームを透過すると共に、コリメータレンズ1020
から入射したCD系の波長780nmのレーザビームを
対物レンズ1050に向けて反射させるようになってい
る。
【0043】プリズム1031あるいはプリズム103
2の面1は、上述の波長選択性膜に限られるものでな
く、DVD系とCD系の光源からの出射光が、互いに偏
光方向が異なるように設定して使用する場合には、波長
選択性膜の代わりに偏光選択性膜を用いてもよい。ここ
で、偏光選択性膜は、レーザービームの波長および偏光
状態に応じて異なる反射率を有するものである。すなわ
ち、DVD系の半導体レーザー1011からは、波長6
60nm、p偏光でプリズムに入射されるレーザービー
ムを発生し、CD系の半導体レーザー1012からは、
波長780nm、s偏光でプリズムに入射されるレーザ
ービームを発生した場合、図7(偏光選択性膜の特性を
示す図)に示すように、波長660nmのレーザービー
ムに対しては約100%の透過率(即ち、約0%の反射
率)で透過させると共に、波長780nmのレーザービ
ームを約100%の反射率で反射させることができる。
従って、プリズム1031あるいはプリズム1032の
面1に偏光選択性膜を蒸着した場合にも、プリズム10
31あるいはプリズム1032の面1は、コリメートレ
ンズ1020から入射したDVD系の波長660nmで
p偏光のレーザービームを透過すると共に、コリメータ
レンズ1020から入射したCD系の波長780nmで
s偏光のレーザビームを対物レンズ1050に向けて反
射させるようになっている。
【0044】(実施例5)次に請求項9に対応する実施
例を説明する。固定光学系(対物レンズ・アクチュエー
タ(不図示)を除く光ピックアップ装置部分)を固定し
たまま対物レンズのみをトラッキング方向に移動させる
と、固定光学系から対物レンズに入射する光束の光軸が
変位する光軸ズレが発生する。光ピックアップ装置がト
ラッキングエラーをプッシュプル方式で検出する場合、
光軸ズレは検出信号のDC(Direct Current)オフセッ
トとなり、トラッキング制御の精度を低下させる。この
ような課題を解決する手段として、本出願人が先に提案
した「光記録媒体(光ディスク)に対向する対物レンズ
をトラッキング移動させても光束に光軸ズレが発生しな
いようにした光ピックアップ装置(光ヘッド装置)(特
開平9−180207号公報)が挙げられる。図8に光
軸ずれのないアクチュエータを搭載した光ピックアップ
装置の概略構成例を示す。この光ピックアップ装置51
では、固定光学系55からトラッキング方向に出射され
る光束を、可動偏向手段56によりフォーカシング(F
o)方向とトラッキング(Tr)方向とに直交する方向
(ji方向)に偏向し、この光束を固定偏向手段54に
よりフォーカシング(Fo)方向に偏向し、対物レンズ
53を介して光ディスク52に入射させる。この時、移
動連動機構(図示せず)により可動偏向手段56を対物
レンズ53と一体に移動させることにより、対物レンズ
53のトラッキング移動による光束の光軸ズレを発生さ
せないようにしている。
【0045】本実施例では、図8に示す構成の光軸ずれ
のないアクチュエータを搭載した光ピックアップ装置5
1内の光学部品たる可動偏向手段56もしくは固定偏向
手段54に、本発明の複合機能プリズム(図3のプリズ
ム1031あるいは図4のプリズム1032)を用い
(本発明の複合機能プリズムと偏向プリズムを共用す
る)、固定光学系55を、2光源が一つのパッケージに
収められた実施例1や実施例2に示したような光源手段
(2波長レーザーユニット1010)とコリメートレン
ズ1020を有する光学系とすることにより、部品点数
を増加させることなく、光軸ずれの発生しない2波長対
応の光ピックアップ装置を実現できる。このように本実
施例では、実施例1あるいは実施例2に示した複合機能
プリズム(図3のプリズム1031あるいは図4のプリ
ズム1032)を、図8の光軸ずれのないアクチュエー
タ(移動連動機構)を塔載した光ピックアップ装置51
内の固定型光路偏向手段54あるいは移動型光路偏向手
段56として用いることにより、光ピックアップ装置自
体の小型化、部品削減による低コスト化、さらには、部
品削減により組付工数を低減することによる低コスト化
を実現することができる。また、光軸ずれのないアクチ
ュエータ(移動連動機構)を使用することにより、固定
光学系55から各偏向手段54,56を介して対物レン
ズ53に入射する光束に光軸ズレが発生しないので、ト
ラッキングエラー信号にDCオフセットが生じることな
く、良好に検出することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、第1面に波長選択性膜が蒸着され、第2面
は反射面としてなるプリズムからなる複合機能プリズム
において、波長λ1の光は、前記第1面の波長選択性膜
を通過し、第2面で反射され第1面から出射し、波長λ
2の光は、前記第1面の波長選択性膜で反射される構成
とすることによって、異なる傾角で進んできた波長λ
1、波長λ2の2つのビームを同一傾角に補正する2ビ
ーム合成機能を実現することができる。また、このよう
な機能を、簡素な構成のプリズムで実現することによ
り、光ピックアップ装置など、本発明の複合機能プリズ
ムを搭載した機器の小型化・組付調整の簡素化を図るこ
とができる。
【0047】請求項2記載の発明によれば、第1面に偏
光選択性膜が蒸着され、第2面は反射面としてなるプリ
ズムからなる複合機能プリズムにおいて、P偏光方向の
光は、前記第1面の偏光選択性膜を通過し、第2面で反
射され第1面から出射し、S偏光方向の光は、前記第1
面の偏光選択性膜で反射される構成とすることによっ
て、異なる傾角で進んできたP偏光方向、S偏光方向の
2つのビームを同一傾角に補正する2ビーム合成機能を
実現することができる。また、このような機能を、簡素
な構成のプリズムで実現することにより、光ピックアッ
プ装置など、本発明の複合機能プリズムを搭載した機器
の小型化・組付調整の簡素化を図ることができる。
【0048】請求項3記載の発明によれば、請求項1ま
たは2記載の複合機能プリズムの機能に加えて、前記プ
リズムを通過後の第1の光と、前記プリズムを反射した
第2の光の傾角のみならず、光軸に対するシフトも補正
する機能を実現することができる(尚、本発明のプリズ
ムを請求項7記載の光ピックアップ装置に搭載すること
により、対物レンズアクチュエータの可動範囲マージン
を確保することが可能となる)。また、請求項4記載の
発明によれば、請求項1,2または3記載の複合機能プ
リズムの機能に加えて、プリズムを通過するレーザービ
ームの強度分布を楕円形状から円形状に整形可能な機能
を有するプリズムを実現することができる。
【0049】請求項5記載の発明によれば、請求項1,
3または4記載の複合機能プリズムの機能に加えて、波
長変動が発生してもビーム整形プリズムの倍率変動及び
出射光の傾き変動を補正する機能を有するプリズムを実
現することができる。また、請求項6記載の発明によれ
ば、請求項2,3または4記載の複合機能プリズムの機
能に加えて、波長変動が発生してもビーム整形プリズム
の倍率変動及び出射光の傾き変動を補正する機能を有す
るプリズムを実現することができる。
【0050】請求項7記載の発明によれば、波長λ1の
第1のレーザー光源と、波長λ2の第2のレーザー光源
を備えた2波長光ピックアップ装置において、請求項1
〜6のうちの何れか一つに記載の複合機能プリズムを塔
載することにより、 異なる傾角を有する2つのビームを同一傾角に補正す
る2ビーム合成機能、 レーザービームを整形する機能、 波長変動が発生してもビーム整形プリズムの倍率変動
及び出射光の傾き変動を補正する機能、 のような複数の機能を備えた光ピックアップ装置を実現
することができ、さらには、上記の、、の機能を
一つのプリズムで実現することによって、小型化・組付
調整の簡素化が図られた安価な光ピックアップ装置を提
供することができる。特に上記の機能について詳しく
述べると、傾いた光が対物レンズに入射するとコマ収差
によりスポット形状が悪化し、記録再生性能が劣化する
が、本発明では、の機能により、集光手段たる対物レ
ンズに光軸の傾角を一致させて入射させることにより、
光記録媒体上に良好なスポットを形成させ、記録再生性
能を向上させることができる。
【0051】請求項8記載の発明によれば、請求項7記
載の光ピックアップ装置の構成に加えて、請求項1〜6
のうちの何れか一つに記載の複合機能プリズムを、光ピ
ックアップ装置内の対物レンズ前段の光路偏向手段とし
て用いることにより、光ピックアップ装置自体の小型
化、部品削減による低コスト化、さらには、部品削減に
より組付工数を低減することによる低コスト化を実現す
ることができる。
【0052】請求項9記載の発明によれば、波長λ1の
第1のレーザー光源と、波長λ2の第2のレーザー光源
を備えた2波長光ピックアップ装置において、2ビーム
合成手段として、請求項1,2,4,5または6記載の
複合機能プリズムを塔載し、該複合機能プリズムを、光
軸ずれのないアクチュエータ(移動連動機構)を塔載し
た光ピックアップ装置内の固定型光路偏向手段あるいは
移動型光路偏向手段として用いることにより、光ピック
アップ装置自体の小型化、部品削減による低コスト化、
さらには、部品削減により組付工数を低減することによ
る低コスト化を実現することができる。また、光軸ずれ
のないアクチュエータ(移動連動機構)を使用すること
により、固定光学系から各偏向手段を介して対物レンズ
に入射する光束に光軸ズレが発生しないので、トラッキ
ングエラー信号にDCオフセットが生じることなく、良
好に検出することができる。
【0053】請求項10に係る発明では、請求項7,8
または9記載の光ピックアップ装置の構成に加えて、第
1の光源と第2の光源を一つのパッケージに集積化した
ことにより、光ピックアップ装置自体の小型化、部品削
減による低コスト化、さらには、部品削減により組付工
数を低減することによる低コスト化を実現することがで
きる。また、請求項11に係る発明では、請求項10記
載の光ピックアップ装置の構成に加えて、第1の光源と
第2の光源と受光素子を一つのパッケージに集積化した
ことにより、光ピックアップ装置自体の小型化、部品削
減による低コスト化、さらには、部品削減により組付工
数を低減することによる低コスト化を実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例を示す光ピックアップ装
置の概略構成図である。
【図2】本発明の第二の実施例を示す光ピックアップ装
置の概略構成図である。
【図3】図1に示す構成の光ピックアップ装置に用いら
れる複合機能プリズムの説明図である。
【図4】図2に示す構成の光ピックアップ装置に用いら
れる複合機能プリズムの構成説明図である。
【図5】図1または図2の光ピックアップ装置に用いら
れる2波長対応ホログラムの説明図である。
【図6】本発明の複合機能プリズムの第1面に形成され
る波長選択性膜の特性を示す図である。
【図7】本発明の複合機能プリズムの第1面に形成され
る偏光選択性膜の特性を示す図である。
【図8】本発明の別の実施例を説明するための図であっ
て、光軸ずれのないアクチュエータ(移動連動機構)を
搭載した光ピックアップ装置の概略構成例を示す図であ
る。
【図9】従来技術の一例を示す光ピックアップ装置の概
略構成図である。
【図10】従来技術の別の例を示す光ピックアップ装置
の概略構成図であり、CD再生時の状態を示す図であ
る。
【図11】図10と同様の構成の光ピックアップ装置の
概略構成図であり、DVD再生時の状態を示す図であ
る。
【図12】従来のビーム整形プリズムの一例を示す図で
ある。
【図13】従来技術のさらに別の例を示す光ピックアッ
プ装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1010:2波長レーザーユニット 1011:波長660nmの半導体レーザーチップ(第
1のレーザー光源) 1012:波長780nmの半導体レーザーチップ(第
2のレーザー光源) 1013:DVD系用の受光素子(PD) 1014:CD系用の受光素子(PD) 1015:2波長対応ホログラム 1020:コリメートレンズ(CL) 1031:複合機能プリズム(2ビーム合成プリズム) 1032:複合機能プリズム(2ビーム合成プリズム) 1032a:第1プリズム(透過型ビーム整形プリズ
ム) 1032b:第2プリズム 1040:波長選択アパーチャ 1050:対物レンズ(OL) 1061:第1の光記録媒体(DVD系の光ディスク) 1062:第2の光記録媒体(CD系の光ディスク)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 7/125 G11B 7/125 A 7/13 7/13 7/135 7/135 A Z

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1面に波長選択性膜が蒸着され、第2面
    は反射面としてなるプリズムからなる複合機能プリズム
    において、 波長λ1の第1の光は、前記第1面の波長選択膜を通過
    し、前記第2面で反射後、再び第1面から出射し、波長
    λ2の第2の光は、前記第1面の波長選択膜で反射され
    るものであって、前記プリズム通過後の第1の光の出射
    角と、前記プリズム反射後の第2の光の反射角を一致さ
    せる2ビーム合成手段として機能することを特徴とする
    複合機能プリズム。
  2. 【請求項2】第1面に偏光選択性膜が蒸着され、第2面
    は反射面としてなるプリズムからなる複合機能プリズム
    において、 偏光方向がP方向の第1の光は、前記第1面の偏光選択
    性膜を通過し、前記第2面で反射後、再び第1面から出
    射し、偏光方向がS方向の第2の光は、前記第1面の偏
    光選択性膜で反射されるものであって、前記プリズム通
    過後の第1の光の出射角と、前記プリズム反射後の第2
    の光の反射角を一致させる2ビーム合成手段として機能
    することを特徴とする複合機能プリズム。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の複合機能プリズム
    において、 前記プリズムを通過後の第1の光と、前記プリズムで反
    射した第2の光が、光軸に対してシフトしていないこと
    を特徴とする複合機能プリズム。
  4. 【請求項4】請求項1,2または3記載の複合機能プリ
    ズムにおいて、 前記プリズムは、レーザービームの強度分布を楕円形状
    から略円形状に整形する機能を有することを特徴とする
    複合機能プリズム。
  5. 【請求項5】請求項1,3または4記載の複合機能プリ
    ズムにおいて、 前記プリズムは、第1面に波長選択性膜が蒸着された第
    1の屈折材料からなる第1プリズムと、第2面が反射面
    としてなる第2の屈折材料からなる第2プリズムとを、
    前記第1プリズムの波長選択性膜が形成されていない面
    と、前記第2プリズムの反射面が形成されていない面を
    貼り合わせて構成されたものであって、第1の光が前記
    プリズムを通過する際、第1プリズムと第2プリズム間
    の屈折率の波長依存性がお互いに打ち消し合うことを特
    徴とする複合機能プリズム。
  6. 【請求項6】請求項2,3または4記載の複合機能プリ
    ズムにおいて、 前記プリズムは、第1面に偏光選択性膜が蒸着された第
    1の屈折材料からなる第1プリズムと、第2面が反射面
    としてなる第2の屈折材料からなる第2プリズムとを、
    前記第1プリズムの偏光選択性膜が形成されていない面
    と、前記第2プリズムの反射面が形成されていない面を
    貼り合わせて構成されたものであって、第1の光が前記
    プリズムを通過する際、第1プリズムと第2プリズム間
    の屈折率の波長依存性がお互いに打ち消し合うことを特
    徴とする複合機能プリズム。
  7. 【請求項7】波長λ1の光により情報が記録または再生
    される第1の光記録媒体と、波長λ2の光により情報が
    記録または再生される第2の光記録媒体に対して、情報
    を記録または再生する光ピックアップ装置において、 波長λ1の光または波長λ2の光を、前記第1の光記録
    媒体または第2の光記録媒体に集束して照射する集束手
    段と、波長λ1の光を発生する第1のレーザー光源と、
    該第1のレーザー光源の光軸から所定距離離れた位置に
    光軸を有する波長λ2の光を発生する第2のレーザー光
    源と、前記第1の光記録媒体または第2の光記録媒体に
    より反射された波長λ1の光または波長λ2の光を受光
    する受光手段と、前記第1の光源から出射された波長λ
    1のレーザービームと、前記第2の光源から出射された
    波長λ2のレーザビームを合成する合成手段を備え、前
    記合成手段として、請求項1〜6のうちの何れか一つに
    記載の複合機能プリズムを備えたことを特徴とする光ピ
    ックアップ装置。
  8. 【請求項8】請求項7記載の光ピックアップ装置におい
    て、 前記第1または第2のレーザー光源の出射方向と、前記
    複合機能プリズムを通過または反射した波長λ1または
    波長λ2の光の方向が、略直交することを特徴とする光
    ピックアップ装置。
  9. 【請求項9】波長λ1の光により情報が記録または再生
    される第1の光記録媒体と、波長λ2の光により情報が
    記録または再生される第2の光記録媒体に対して、情報
    を記録または再生する光ピックアップ装置において、 波長λ1の光を発生する第1のレーザー光源と、該第1
    のレーザー光源の光軸から所定距離離れた位置に光軸を
    有する波長λ2の光を発生する第2のレーザー光源と、
    前記第1の光記録媒体または第2の光記録媒体により反
    射された波長λ1の光または波長λ2の光を受光する受
    光手段と、固定型光路偏向手段と、移動型光路偏向手段
    と、波長λ1の光または波長λ2の光を前記第1の光記
    録媒体または第2の光記録媒体に集束して照射する集束
    手段とからなる移動連動機構を備え、且つ、前記固定型
    の光路偏向手段あるいは前記移動型の光路偏向手段の何
    れか一方に、前記第1の光源から出射された波長λ1の
    レーザービームと第2の光源から出射された波長λ2の
    レーザービームの両ビームを前記集束手段の光軸上に合
    成する2ビーム合成手段を備え、前記2ビーム合成手段
    として、請求項1,2,4,5または6記載の複合機能
    プリズムを備えたことを特徴とする光ピックアップ装
    置。
  10. 【請求項10】請求項7,8または9記載の光ピックア
    ップ装置において、 前記第1のレーザー光源と第2のレーザー光源は、1つ
    のパッケージ内に組み込まれていることを特徴とする光
    ピックアップ装置。
  11. 【請求項11】請求項10記載の光ピックアップ装置に
    おいて、 前記受光手段も前記パッケージ内に組み込まれているこ
    とを特徴とする光ピックアップ装置。
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