JP2002206745A - ガスタービンのスクロール構造 - Google Patents

ガスタービンのスクロール構造

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JP2002206745A
JP2002206745A JP2001004910A JP2001004910A JP2002206745A JP 2002206745 A JP2002206745 A JP 2002206745A JP 2001004910 A JP2001004910 A JP 2001004910A JP 2001004910 A JP2001004910 A JP 2001004910A JP 2002206745 A JP2002206745 A JP 2002206745A
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JP
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gas turbine
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combustion gas
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JP2001004910A
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Inventor
Kazuo Ohashi
一生 大橋
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Yanmar Co Ltd
Original Assignee
Yanmar Diesel Engine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービンの運転時に熱膨張や圧縮空気か
ら受ける空気圧荷重の偏りが小さくなるガスタービンの
スクロール構造を提供することである。 【解決手段】 燃焼器で発生させた燃焼ガスをタービン
へ導くスクロールを備えたガスタービンにおいて、スク
ロール内外の圧力差や燃焼ガスから伝達される熱による
スクロールに生じる変形量が小さくなるようにスクロー
ルの2つの環状内側湾曲部の形状を同一形状にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼器で発生させ
た燃焼ガスをタービンへ導くスクロールを備えたガスタ
ービンのスクロールの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンは、燃焼器で燃焼ガスを発
生させ、この燃焼ガスをノズルから噴射することにより
タービンを駆動する。燃焼器とノズルの間にはスクロー
ルと呼ばれるドーナツ状の環状通路があり、このスクロ
ールから燃焼ガスはタービンに対して円周上均一に噴射
供給される。ところで、このドーナツ状のスクロール
は、構造上の問題で一体成形することができず、いくつ
かに分割した分割片を組み合わせることにより形成され
ている。この分割片は、それぞれ異なる形状を備えてお
り、異なる型によるプレス成形により製造されていた。
そのため、スクロール内を周回する高温の燃焼ガスから
受ける熱による膨張(歪)と、燃焼器内へ供給する圧縮
空気の空気圧が外力(空気圧荷重)として作用し、燃焼
器とスクロールとの接続部分に相当な軋轢を生じてい
た。そのため、この接続部分の摩耗が激しく、燃焼器又
はスクロールの寿命に影響を与えていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明では、ガ
スタービンの運転時に熱膨張や圧縮空気から受ける空気
圧荷重の偏りが小さくなるガスタービンのスクロール構
造を提供することを課題としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明では、燃焼器で発生させた燃焼ガスをタービンへ
導くスクロールを備えたガスタービンにおいて、前記ス
クロールの2つの環状内側湾曲部の形状を同一形状にし
た。
【0005】
【発明の実施の形態】図1は、ガスタービン100の縦
断正面図である。ガスタービン100は、燃焼器50を
備えている。この燃焼器50は、ハウジング3に固着さ
れた外筒5及び内部で燃焼ガスを発生させる内筒6とを
有している。
【0006】外筒5には燃料噴射弁9と点火プラグ10
が固着されており、燃料噴射弁9は内筒6内で燃料を噴
射可能であり、また点火プラグ10は内筒6内で後述す
る混合気に着火できるようになっている。
【0007】内筒6と外筒5の間には環状の空気通路1
1が形成されている。この空気通路11には図示しない
コンプレッサから圧縮空気が供給されている。圧縮空気
は、内筒6に設けた空気取入ポート7から内筒6の内部
へ入り、また、燃料噴射弁9から噴射された燃料と混合
して混合気が生成される。混合気は、点火プラグ10に
より着火されて燃焼し、高温の燃焼ガスが発生する。燃
焼ガスは空気取入ポート8から流入した圧縮空気によっ
て希釈されながらスクロール12内へ流入する。
【0008】図3は、スクロール12の部分分解断面図
である。スクロール12は、環状の分割片12a,12
b及び12cから構成されている。図3では、スクロー
ル12の構造が容易に説明できるように、各分割片を隔
てて(分解して)示してある。分割片12aの環状端部
23と分割片12bの環状端部22は、それぞれ図1に
示すハウジング3と一体のタービンシュラウド1,ノズ
ルフランジ24に固着されている。
【0009】図2は、図1のII−II矢視図である。燃焼
器50(内筒6)内で生成された燃焼ガスは、スクロー
ル12内へ入り矢印A(図1,図2)で示すようにスク
ロール12内を周回しながら矢印Bで示す方向にノズル
13(図1)からタービン14へ向かって噴射される。
その結果、図1に示すタービン14は回転軸25を中心
に回転駆動される。タービン14を駆動させた燃焼ガス
Bは、排気ガス17として排気管2で形成された排気通
路4を介して外部へ排出される。
【0010】図3に示す分割片12bの湾曲部20と分
割片12cの湾曲部21は、図7に示す金型31の凸状
湾曲部35と金型32の凹状湾曲部36で挟持・押圧
(プレス)されて成形される。したがって、半径R
の大きさは同じである。
【0011】分割片12cの湾曲部26は、金型31の
凸状湾曲部37と金型32の凹状湾曲部38の間でプレ
ス成形され、分割片12cの湾曲部27は、金型31の
凸状湾曲部39と金型32の凹状湾曲部40の間でプレ
ス成形される。
【0012】図7に示すような薄いドーナツ状の板金4
0が金型31,32でプレスされて分割片12cが製造
される。分割片12bは、板金40よりも内径が大きい
別の板金をプレスすることにより製造される。
【0013】分割片12bは分割片12cよりも短い
(つまり、板金の内周側の縁から外周側の縁までの長さ
が短い)ため、端部22は金型31の凸状湾曲部37及
び金型32の凹状湾曲部38にさし掛かったところにく
る。分割片12bは、金型31,32で湾曲部20を形
成した後に湾曲部28の部分を絞り加工によって成形す
る。分割片12a,12b及び12cは、個々に成形さ
れた後にそれぞれ溶接により一体成形されてスクロール
12は形成される。
【0014】図4は、ガスタービン100の運転時にお
けるスクロール12が受ける外力の概念図である。図4
に示すようにスクロール12は高温の燃焼ガスから熱伝
達されて熱膨張する。また、スクロール12の外周は図
示しないコンプレッサから供給された圧縮空気が流れる
空気通路11(図1)と連通しており、スクロール12
は圧縮空気から空気圧荷重を受けている。
【0015】図5は、本発明によるスクロール12の部
分断面略図であり、図6は従来のスクロール92の部分
断面略図である。上述のように形成された本発明のスク
ロール12と従来のスクロール92のガスタービン運転
時における変形具合を図5と図6を比較して説明する。
【0016】図5において、実線はガスタービン100
が運転を停止している際におけるスクロール12の形状
を示している。また、太線はガスタービン100の運転
時におけるスクロール12の形状を示している。図6に
おいても図5と同様に実線はガスタービン停止時におけ
るスクロール92の形状を示し、太線はガスタービン運
転時におけるスクロール92の形状を示している。
【0017】図5に示すように、ガスタービン100
(図1)の停止時におけるスクロール12の燃焼器50
(内筒6)との接続部の開口30の直径をDとする。
端部22,23は、図1に示すハウジング3と一体であ
り、ガスタービン100が運転中においても位置は固定
されている。ガスタービン100の運転時における開口
30の直径はdとなっている。開口30は、ガスター
ビン100の停止時と運転時で多少位置が変位している
が、直径Dとdの大きさにはほとんど差異がない。
【0018】図6において、従来のスクロール92は、
スクロール12の湾曲部20,21に相当する部分の湾
曲部93,94の半径は、それぞれR,Rであり、
半径RとRの大きさは異なっている。
【0019】燃焼器との接続部分である開口95のガス
タービン停止時における直径はDであり、運転時にお
ける直径はdである。図6に示すようにガスタービン
の停止時と比較して運転時における開口95は全体的に
広がっており、形状そのものがかなり変形している。し
たがって、従来の構造ではスクロール92と燃焼器との
接続部分の軋轢が大きくなり摩耗し易くなっている。
【0020】図5に示す本発明によるスクロール12で
は、湾曲部20と21の形状を同じにすることにより、
スクロール12のガスタービン100の停止時と運転時
の形状の差を小さくすることができ、スクロール12と
燃焼器50の接続部分(開口30)の摩耗度合を小さく
することができる。
【0021】以上のように、スクロール12の2つの内
周側湾曲部(湾曲部20,21)を同一形状(同じ半
径)に形成すると、ガスタービン100の運転時にスク
ロール12と燃焼器50(内筒6)の接続部分に生じる
熱膨張,空気圧荷重による歪(直径Dとdの差)が
減少する。
【0022】スクロール12の製作に使用するプレス用
の型(金型31,32)を2つの分割片12bと分割片
12cとで兼用すると、スクロール12を製作するため
の初期投資を安価にすることができる。
【0023】
【発明の効果】本発明では、スクロール12の2つの内
周側湾曲部(湾曲部20,21)を同一形状にしたの
で、ガスタービン100の運転時にスクロール12と燃
焼器50(内筒6)の接続部分に生じる歪が減少し、接
続部分の変形量を低減することができるので、スクロー
ル12と燃焼器50の接続部の摩耗度合を低減させて寿
命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ガスタービンの縦断正面図である。
【図2】 図1のII−II矢視図である。
【図3】 スクロールの部分断面図である。
【図4】 ガスタービンの運転時におけるスクロールが
受ける外力の概念図である。
【図5】 本発明によるスクロールの部分断面略図であ
る。
【図6】 従来のスクロールの部分断面略図である。
【図7】 スクロールの製造に使用される金型の断面図
である。
【符号の説明】
3 ハウジング 5 外筒 6 内筒 11 空気通路 12 スクロール 14 タービン 20,21 湾曲部 22,23 端部 30 開口 31,32 金型 35 凸状湾曲部 36 凹状湾曲部 50 燃焼器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼器で発生させた燃焼ガスをタービン
    へ導くスクロールを備えたガスタービンにおいて、前記
    スクロールの2つの環状内側湾曲部の形状を同一形状に
    したことを特徴とするガスタービンのスクロール構造。
JP2001004910A 2001-01-12 2001-01-12 ガスタービンのスクロール構造 Pending JP2002206745A (ja)

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