JP2002206640A - シール装置 - Google Patents

シール装置

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JP2002206640A
JP2002206640A JP2001120520A JP2001120520A JP2002206640A JP 2002206640 A JP2002206640 A JP 2002206640A JP 2001120520 A JP2001120520 A JP 2001120520A JP 2001120520 A JP2001120520 A JP 2001120520A JP 2002206640 A JP2002206640 A JP 2002206640A
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JP
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seal member
sealing
cone
sealing device
tapered surface
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JP2001120520A
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English (en)
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Katsuo Koriyama
勝夫 郡山
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KOORIYAMA GIKEN KK
Original Assignee
KOORIYAMA GIKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温室内に設けられる温度センサリード線の
取付部周りのシール性を高める。 【解決手段】 円錐台状の形態からなるコーン部11を
基礎に形成されるものであって、コーン部11の軸線方
向に放射状に形成される複数本の細孔16を有するシー
ル部材1と、シール部材1を収容するものであって、高
温室につながる導入路25、シール部材1の円錐面に対
応するように形成されたテーパ面22、テーパ面22に
つながる中空部23、開口部側に設けられる雌ネジ部2
1を有するボデー2と、ボデー2の入口側に設けられた
雌ネジ部21とネジ結合する雄ネジ部51を有するもの
であって、その先端部に円筒部55を有する中空状のボ
ルト5と、からなる。シール部材1の細孔16内には温
度センサあるいは熱電対につながる細線6が挿入され
る。シール部材1はニッケル金属またはステンレス鋼か
らなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高温ガスを初めと
した高温流体の温度分布状態等を測定するためのセンサ
挿入口におけるシール機構に関するものであり、特に、
そのシール部材に純ニッケル金属製部材またはニッケル
を微少量含むステンレス鋼材を採用することとし、これ
によってガスを初めとした高温流体のシール性を高めさ
せるようにしたシール機構(シール装置)に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、高温高圧になる油圧装置におけ
る配管の接続部等においては、銅金属を主体とした銅パ
ッキンが用いられている。これらは接触面に銅金属から
なるパッキンを介在させるとともに、当該銅金属を塑性
変形させることによって接触面の気密性あるいは液密性
を向上させるようにしているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ものは、単に銅金属の塑性変形によって接触面のシール
性を向上させるようにしているものである。これに対し
て、例えば、直径が約0.5mm程度の非常に細い熱電
対あるいは温度センサ用リード線等を、それらを複数本
束ねた状態で保持するニップル部等におけるシール装置
としては、既存の技術としては適当なものが見当たらな
い。これらの点に鑑みて、高温室内における流体の温度
分布状態等を測定するための温度センサ用リード線を保
持するニップル部等に設けられるものであってシール性
に優れたシール装置を提供しようとするのが、本発明の
目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、請求項1記載の発明においては、高温室
内における流体の温度分布状態等を測定するために設け
られる温度センサのそのリード線取出口におけるシール
装置に関して、円錐台状の形態からなるコーン部を基礎
に形成されるものであって、当該コーン部の軸線方向
に、一本の細孔または上記軸線を中心にして放射状に形
成される複数本の細孔を有するとともに全体がニッケル
金属にて形成されるシール部材と、当該シール部材を収
容するものであって、所定の室につながるように形成さ
れた導入路及びこれにつながるものであって上記シール
部材の円錐面に対応するように形成されたテーパ面、更
には当該テーパ面の大径側につながるものであって上記
導入路と同軸上に形成される中空部を有するボデーと、
当該ボデーの入口側に設けられた雌ネジ部とネジ結合す
る雄ネジ部を有するものであって、その先端部が上記シ
ール部材の一方の端面と面接触するように形成された円
筒部を有する中空状のボルトと、からなるようにすると
ともに、上記シール部材の細孔内に所定の細線を挿入
し、このようなシール部材を当該シール部材を形成する
コーン部の円錐面が上記ボデー内のテーパ面のところに
接するように設置し、更に、当該シール部材の一方の端
面である座面のところに上記ボルトの先端部に形成され
た円筒部の端面が接するようにボルトを設置し、このよ
うな状態において、上記ボルトを上記ボデーの雌ネジ部
に沿って締付けるようにした構成を採ることとした。
【0005】このような構成を採ることにより、本発明
のものにおいては、上記ボルトの締付作用によってもた
らされるシール部材の塑性変形によって、上記温度セン
サのリード線等からなる細線の周りには、上記シール部
材の細孔周りへの素材の移動(塑性変形)によって緊迫
力が形成されることとなる。この緊迫力によって上記細
線の周りは確実にシールされることとなる。また、ボデ
ーのテーパ面を初めとした内周面と上記シール部材のコ
ーン部との間は、本シール部材の塑性変形によってその
接触面が密着するようになり、この部分のシール性も確
保されるようになる。このようにして、上記リード線等
からなる細線の取出口の部分のシール性は確実に保持さ
れることとなる。
【0006】次に、請求項2記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載の
ものと同じである。すなわち、本発明においては、請求
項1記載のシール装置に関して、上記シール部材を所定
量のニッケルを含むステンレス鋼からなるようにした構
成を採ることとした。このような構成を採ることによ
り、本発明のものにおいても、上記請求項1記載のもの
と同様、上記ボルトの締込み操作による本シール部材の
一部塑性変形によって、軸線周りのシール性が高められ
ることとなる。これらに加えて、更に、本発明のものに
おいては、シール部材がステンレス鋼からなるものであ
るところから、本シール部材周りに導入されるガスが水
素ガスからなるものであっても、耐水素ぜい性が高めら
れるようになり、シール性能をより高めさせることがで
きるようになる。
【0007】次に、請求項3記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は上記請求項1記載ま
たは請求項2記載のものと同じである。すなわち、本発
明においては、請求項1記載のシール装置に関して、上
記シール部材を、所定量のニッケル及びクロムを含有す
るものであって、微少量の希土類金属を含有するオース
テナイト系シリコン合金鋼からなるようにした構成を採
ることとした。
【0008】このような構成を採ることにより、本発明
のものにおいても上記請求項1記載のものと同様、上記
ボルトの締込み操作に基づき上記シール部材の塑性変形
が生じ、これによってシール性の向上が図られることと
なる。これらに加えて、本発明のものにおいては、高温
時における耐クリープ性が高められるとともに、耐水素
ぜい性も高められることとなる。
【0009】次に、請求項4記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は上記請求項1ないし
請求項3記載のものと同じである。すなわち、本発明に
おいては、請求項1ないし請求項3記載のシール装置に
関して、上記シール部材を、円錐台状のコーン部と、当
該コーン部を形成する円錐台の頂面側に設けられるもの
であって上記ボデーの導入路内に圧入されるように形成
された円柱状のガイド部と、上記円錐台状コーン部の台
座側に設けられるものであって当該コーン部の軸線方向
に所定の幅を有するように形成されるとともに、上記ボ
デー側の中空部内周面にその外周部が接するように形成
されたフランジ部と、を有する構成からなるようにし
た。このような構成を採ることにより、本発明のものに
おいては、上記ボルトの締付けによるシール部材の主に
軸線方向への塑性変形時に、当該シール部材が傾いた状
態(偏った状態)で変形するのを防止することができる
ようになる。すなわち、上記フランジ部がボデーの円筒
状内周面に沿って移動することによってガイドの役目を
果たすこととなる。これによって、本発明のものにおい
ては、上記請求項1記載のものと同様、各細線の周りが
均等に圧縮されることとなり、それぞれの細線周りのシ
ール性が確保されることとなる。
【0010】次に、請求項5記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は上記請求項1ないし
請求項4記載のものと同じである。すなわち、本発明に
おいては、上記請求項1ないし請求項4記載のシール装
置に関して、上記シール部材を形成するコーン部の円錐
面の傾斜角の方が、ボデーを形成するテーパ面の傾斜角
よりも小さな値を有するようにした構成を採ることとし
た。このような構成を採ることにより、本発明のものに
おいては、ボルト締付時において、上記細線周りのシー
ルが、より確実に行なわれることとなる。すなわち、本
発明のものにおいては、シール部材の先端部に設けられ
た円柱状のガイド部がボルト締付時において上記ボデー
の導入路内に圧入されるとともに、このガイド部に連続
して形成されるコーン部のガイド部側先端部がボデーの
テーパ面のところに強く押し付けられて、この部分がボ
デーのテーパ面に圧着されることとなる。その結果、シ
ール部材の先端部側において強い緊迫力(圧縮力)が生
ずることとなり、細線とシール部材の細孔周りとの間が
圧着され、両者間は密着状態となる。このように、シー
ル部材の先端周辺部に生じた圧着力(圧縮力)によって
細線周りのシール性が確保され、これによって、全体的
なシール性の向上が図られることとなる。
【0011】次に、請求項6記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は、上記請求項5記載
のものと同じである。すなわち、本発明においては、上
記請求項5記載のシール装置に関して、上記ボデーを形
成するテーパ面の傾斜角を30°ないし45°の範囲内
に設定するとともに、上記シール部材を形成するコーン
部の円錐面の傾斜角を上記テーパ面の傾斜角よりも2°
ないし5°小さな値を有するように設定することとし
た。このように設定することにより、本発明のものにお
いても、上記請求項5記載のものと同様、シール部材を
形成するコーン部の先端部のところが上記ボデーのテー
パ面のところに強く押し付けられることとなり、コーン
部の円錐面が上記ボデーのテーパ面のところに密着する
ようになる。その結果、全体のシール性能が高められる
ようになる。
【0012】次に、請求項7記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は、上記請求項2ない
し請求項6記載のものと同じである。すなわち、本発明
においては、請求項6記載のシール装置に関して、上記
シール部材を、所定の温度で所定時間焼なまし処理する
ようにした。このような処置を施すことによって、ステ
ンレス鋼を主体に形成されるシール部材を、その表面を
適度の硬度を有するようにし、上記ボルトの締込み時
に、塑性変化がしやすいようにすることができるように
なる。その結果、シール部材のコーン部とボデーのテー
パ面との間が程良くなじむようになり、両者の間は密着
し合うようになる。従って、シール部材とボデーとの間
のシール性の向上が図られるようになる。
【0013】次に、請求項8記載の発明について説明す
る。このものも、その基本的な点は上記請求項1ないし
請求項7記載のものと同じである。すなわち、本発明に
おいては、請求項1ないし請求項7記載のシール装置に
関して、上記ボデーをステンレス鋼にて形成するように
した構成を採ることとした。このような構成を採ること
により、本発明のものにおいては、より高温の流体(ガ
ス)にも耐えられるようになる。すなわち、本発明のも
のにおいては、所定の室につながる導入路内に導入され
るふん囲気の温度が1000℃を超えているような場合
においても、ボデーも耐熱性に優れたステンレス鋼にて
形成されていることより、高温時において良好なシール
性を確保することができるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図
1ないし図4を基に説明する。本実施の形態に関するも
のは、高温室内における流体の温度分布状態等を測定す
るために設けられる温度センサのそのリード線取出口に
おけるシール装置に関するものである。そして、その構
成は、図1及び図2に示す如く、円錐台状の形態からな
るコーン部11を基礎に形成されるものであって、当該
コーン部11の軸線方向に、当該軸線を中心にして放射
状に形成される複数本の細孔16を有するシール部材1
と、当該シール部材1を収容するものであって、所定の
室につながるように形成された導入路25、これにつな
がるものであって上記シール部材1の円錐面に対応する
ように形成されたテーパ面22、当該テーパ面22の大
径側につながるものであって上記導入路25と同軸上に
形成される中空部23、及び当該中空部23の開口部側
に設けられる雌ネジ部21を有するボデー2と、当該ボ
デー2の入口側に設けられた雌ネジ部21とネジ結合す
る雄ネジ部51を有するものであって、その先端部に上
記シール部材1の座面151の外周円と略同一の外周円
を有するように形成されるとともに上記座面151と面
接触するように形成された円筒部55を有する中空状の
ボルト5と、からなることを基本とするものである。そ
して、このような構成からなるものにおいて、更に上記
シール部材1の細孔16内には温度センサあるいは熱電
対につながるリード線等からなる所定の細線6が挿入
(装着)されるようになっているものである。また、上
記中空状ボルト5の頭部とボデー2の雌ネジ部21の先
端面との間には廻り止め用のスプリングワッシャ7が設
けられるようになっているものである(図1参照)。な
お、上記シール部材1の軸線方向に設けられる細孔16
は、上記軸線に沿って平行に一本設けられるようなタイ
プのものであっても良い。
【0015】このような構成からなるものにおいて、上
記シール部材1の座面151のところには、図2に示す
如く、その軸線方向に所定の幅を有するものであってボ
デー2の中空部23の内周円と略同じ外周円を有するフ
ランジ部15が設けられるようになっている。また、上
記シール部材1は、純度の高いニッケル(Ni)金属、
またはニッケル及びクロムを所定量含むものであってS
US304等の一般的なステンレス鋼、あるいは、下記
表1に示すような微少量の希土類金属を含むとともに所
定量のニッケル及びクロムを含むオーステナイト系シリ
コン合金耐熱鋼からなるものである。
【表1】
【0016】なお、このような金属製シール部材のう
ち、オーステナイト系シリコン合金耐熱鋼あるいはステ
ンレス鋼にて形成されるものにおいては、所定の焼なま
し処理が施されるようになっている。この焼なまし処理
としては、本実施の形態においては、約350℃の温度
で約1時間保持するようにした後、同じ炉内にて除冷す
るようにしているものである。そして、このような金属
材料からなるシール部材1の収容されるボデー2はステ
ンレス鋼にて形成されるようになっているものである。
このような金属製のシール部材1及びボデー2を用いる
ことによって、例えば1000℃以上の高温にも耐えら
れることとなる。特に、上記シール部材1及びボデー2
を、ともにステンレス鋼から成るようにしたものにおい
ては、高温の水素ガスに対しても耐水素ぜい性が高めら
れることとなり、耐久性が高められることとなる。ま
た、このようなシール部材1の座面151のところには
軟鋼等の鉄系金属からなるスペーサを設けるようにして
も良い。当該軟鋼等からなるスペーサを設けることによ
って、上記シール部材1が塑性変形をするに際して、シ
ール部材1の座面151が上記ボルト5の端面と連れ廻
るのを防止することができるようになり、シール部材1
は、主に軸方向に塑性変形をするようになる。また、ボ
デー2は、図1に示す如く、その外形形状は、6角形の
ナット形状等からなるものが一般的ではあるが、場合に
よっては円筒状の形態からなるものも挙げられる。この
場合には、中空状ボルト5の締込み作業の際のトルク反
力を受けるためのスパナ装着用として、円筒状ボデー2
の、その外表面部には所定の二面幅取り部29が設けら
れることとなる。このような構成からなる本ボデー2の
上記導入路25側は高温室等に連結されるようになって
おり、この導入路25を経由して、熱電対等からなる温
度センサが高温室内に導かれるようになっているもので
ある。
【0017】また、このような構成からなるものにおい
て、上記シール部材1のコーン部11を形成する傾斜面
の角度(傾斜角α)の方が、ボデー2のテーパ面22の
テーパ角(β)よりもわずかにではあるが小さな値を有
するようになっているものである。すなわち、上記βの
値としては、30°〜45°の範囲内のものが採用され
るとともに、αの値としては、上記βよりも2°〜5°
程度小さな値のものが採用されるようになっている。具
体的には、ボデー2側のテーパ面22が30°の角度を
有するものに対して、上記シール部材1が純ニッケル金
属から成るものである場合には、シール部材1のコーン
部11の傾斜角(α)を約29°の値を有するように設
定するとともに、一方、上記シール部材1がステンレス
鋼から成るものである場合は、上記コーン部11の傾斜
角(α)を約26°の値を有するように設定することと
している。また、シール部材1の先端部に形成される円
柱状のガイド部12の外径(D)の方が、当該ガイド部
12の挿入されるボデー2側の導入路25の内径(d)
よりも、若干ではあるが大きな値を有するようになって
いる。すなわち、上記ガイド部12は上記導入路25内
に圧入されるようになっているものである。本実施の形
態においては、具体的には、この圧入代としては、直径
方向に0.6mmが採られるようになっている。すなわ
ち、D=4.6mm,d=4.0mmとなっている。
【0018】このような構成からなる各部材を基に、こ
れらの組付け手順について、以下に説明する。まず、図
1に示す如く、シール部材1の細孔16内に、熱電対等
からなる温度センサの、そのリード線等からなる細線6
を装着(挿入)する。そして、このような状態のシール
部材1をボデー2に装着する。この装着に当っては、図
2に示す如く、シール部材1の先端部に形成されたガイ
ド部12の、更にその先端部に形成されている面取り部
を介して、当該ガイド部12を、ボデー2の導入路25
内に進入させる。次に、このような状態で、当該ガイド
部12に連続して設けられた円錐台状のコーン部11の
ところがボデー2のテーパ面22に接するように、シー
ル部材1を上記ボデー2内の中空部23のところに挿入
する。このような状態において、次に、上記シール部材
1の座面151のところに、中空状ボルト5の先端部に
設けられた円筒部55の先端面が、上記座面151と接
するように装着する。なお、このとき、上記熱電対のリ
ード線等からなる細線6は、中空状ボルト5の中空部の
ところを通過させるようにする。このような状態におい
て、本中空状ボルト5を、その雄ネジ部51とボデー2
に設けられた雌ネジ部21とをかみ合わせた状態で締め
込む(締付ける)。
【0019】次に、このように各部材がボデー2内に装
着された状態において、上記中空状ボルト5を締込む
(締付ける)ことによって形成されるシール部材1の塑
性変形作用、すなわち、シール性発揮作用について、図
3及び図4を基に説明する。まず、中空状ボルト5をボ
デー2に設けられた雌ネジ部21に沿って締め込む。こ
れによって、中空状ボルト5の先端部に形成された円筒
部55のところが、シール部材1の座面151のところ
をシール部材1の軸線方向に押し込むこととなる。すな
わち、中空状ボルト5の締込み操作に伴なって、シール
部材1の座面151には、図3の矢印方向に軸力が加わ
ることとなる。このような軸力に対して、シール部材1
は、ボデー2よりは塑性変形しやすい素材からなるもの
であるか、または塑性変形がし易いように焼なまし処理
が施されているものであるので、図3の二点鎖線図示状
態から実線図示状態へと塑性変形をすることとなる。
【0020】このような塑性変形に伴なって、円錐台状
の形態からなるコーン部11の外周面は、ボデー2のテ
ーパ面22あるいは中空部23の面との間において粗な
接触状態から密な接触状態へと変化する。すなわち、コ
ーン部11の外周面とボデー2のテーパ面22とは密着
状態となり、これによってシール性が高められることと
なる。ところで、上記シール部材1の先端部に形成され
ている円柱状ガイド部12は、ボデー2側の導入路25
内に所定の締め代をもって圧入されるようになっている
ものである。また、シール部材1のコーン部11の傾斜
面の角度(傾斜角α)は、ボデー2のテーパ面22のテ
ーパ角(β)よりも2°ないし5°程度小さな値を有す
るようになっている。従って、本シール部材1の塑性変
形は、上記円柱状ガイド部12の圧縮変形に始まって、
次に、コーン部11の先端部とテーパ面22の導入路2
5側に近い面との間において圧着が行なわれることとな
る。すなわち、シール部材1のコーン部11先端部側に
て圧着(密着)現象が生ずることとなる(図3参照)。
このような密着状態によって、コーン部11周りのシー
ル性が高められることとなる。また、一方、上記細孔1
6内に装着(挿入)されている細線6との間においても
同様の状態が形成されることとなる。すなわち、上記テ
ーパ面22側への塑性変形と同様に、上記細孔16の周
辺部、特にコーン部11の先端部側においては、当該細
孔16内に装着された細線6の外周面との間において密
着状態が生ずることとなる。その結果、細線6の周りは
シール性が高められることとなる。
【0021】ところで、このような中空状ボルト5の締
込み操作に基づくシール部材1の塑性変形時において、
シール部材1の座面151側には当該座面151を矢印
方向に押付ける力(荷重)が加わることとなるが、この
とき、初期の段階においては、図2に示す如く、コーン
部11とテーパ面22との間には塑性変形に対応するた
めの隙間が形成されているため、この隙間の影響によ
り、一般的にはシール部材1が偏った状態で塑性変形を
するおそれがある。しかしながら、本実施の形態におい
ては、上記座面151のところに所定の幅を有するフラ
ンジ部15が設けられるようになっていることより、こ
のフランジ部15の外周面がボデー2の中空部23の内
周面に沿って移動することとなり、上記において懸念さ
れていたような塑性変形時におけるシール部材1の偏り
(傾き)は抑止されることとなる。また、本実施の形態
においては、シール部材1は円柱状のガイド部12及び
コーン部11が径方向に圧縮されるとともに軸方向にも
圧縮されることとなる。その結果、コーン部11の傾斜
面において軸方向への座屈が生じ、図4に示すような座
屈部111が生ずることとなる。このように、中空状ボ
ルト5の締込み操作時においては、シール部材1は、主
に軸方向に塑性変形をすることとなり、中空状ボルト5
の回転力によってはシール部材1はあまり連れ廻るよう
なことがない。その結果、シール部材1の連れ廻りによ
る細線6の捩れが避けられることとなり、細線6の破断
等が回避されることとなる。このように、細線6の周り
は、主にシール部材1のコーン部11の先端部側(ガイ
ド部12側)にて強い緊迫力を受けることとなり、この
部分にてシール性が確保されることとなる。また、シー
ル部材1自身の連れ廻り現象も最小限に抑えられること
となり、細線6の捩り破断等も回避されることとなる。
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、高温室内における流体
の温度分布状態等を測定するために設けられる温度セン
サのそのリード線取出口におけるシール装置に関して、
円錐台状の形態からなるコーン部を基礎に形成されるも
のであって、当該コーン部の軸線方向に、一本の細孔ま
たは上記軸線を中心にして放射状に形成される複数本の
細孔を有するとともに全体がニッケル金属あるいは焼な
まし処理の施されたステンレス鋼にて形成されるシール
部材と、当該シール部材を収容するものであって、所定
の室につながるように形成された導入路及びこれにつな
がるものであって上記シール部材の円錐面に対応するよ
うに形成されたテーパ面、更には当該テーパ面の大径側
につながるものであって上記導入路と同軸上に形成され
る中空部を有するボデーと、当該ボデーの入口側に設け
られた雌ネジ部とネジ結合する雄ネジ部を有するもので
あって、その先端部が上記シール部材の一方の端面と面
接触するように形成された円筒部を有する中空状のボル
トと、からなるとともに、このような構成からなる上記
シール部材の細孔内に所定の細線を挿入し、このような
シール部材を当該シール部材を形成するコーン部の円錐
面が上記ボデー内のテーパ面のところに接するように設
置し、更に、当該シール部材の一方の端面である座面の
ところに上記ボルトの先端部に形成された円筒部の端面
が接するようにボルトを設置し、このような状態におい
て、上記ボルトを上記ボデーの雌ネジ部に沿って締付け
るようにした構成を採ることとしたので、上記ボルトの
締付作用によってもたらされるシール部材の塑性変形に
よって、上記温度センサのリード線等からなる細線の周
りには、上記シール部材の細孔周りへの素材の移動(塑
性変形)によって緊迫力が形成されることとなり、この
緊迫力によって上記細線の周りは確実にシールされるよ
うになった。また、ボデーのテーパ面を初めとした内周
面と上記シール部材のコーン部との間は、本シール部材
の塑性変形によってその接触面が密着するようになり、
この部分のシール性も確保されるようになった。これら
によって、上記リード線等からなる細線の取出口の部分
のシール性が高められるようになった。
【0023】また、本発明においては、上記シール部材
を、円錐台状のコーン部と、当該コーン部を形成する円
錐台の頂面側に設けられるものであって上記ボデーの導
入路内に圧入されるように形成された円柱状のガイド部
と、上記円錐台状コーン部の台座側に設けられるもので
あって当該コーン部の軸線方向に所定の幅を有するよう
に形成されるとともに、上記ボデー側の中空部内周面に
その外周部が接するように形成されたフランジ部と、を
有する構成からなるようにしたので、上記ボルトの締付
けによるシール部材の主に軸線方向への塑性変形時に、
当該シール部材が傾いた状態(偏った状態)で変形する
のを防止することができるようになり、これによって、
各細線の周りが均等に圧縮されるようになった。その結
果、それぞれの細線周りのシール性の向上が図られるよ
うになった。
【0024】また、本発明においては、上記シール部材
を形成するコーン部の円錐面の傾斜角の方が、ボデーを
形成するテーパ面の傾斜角よりも2°ないし5°小さな
値を有するようにした構成を採ることとしたので、ボル
ト締付時において、上記細線周りのシールが、より確実
に行なわれようになった。すなわち、本発明のものにお
いては、シール部材の先端部に設けられた円柱状のガイ
ド部がボルト締付時において上記ボデーの導入路内に圧
入されるとともに、このガイド部に連続して形成される
コーン部のガイド部側先端部がボデーのテーパ面のとこ
ろに強く押し付けられて、この部分がボデーのテーパ面
に圧着されることとなるので、シール部材の先端部側に
おいて強い緊迫力(圧縮力)が生ずるようになった。そ
の結果、細線とシール部材の細孔周りとの間が圧着さ
れ、両者間は密着状態となり、このシール部材の先端部
周辺部に形成された圧着力(圧縮力)によって、細線周
りのシール性が高められるようになった。
【0025】また、本発明においては、上記ボデーをス
テンレス鋼にて形成するようにしたので、より高温の流
体(ガス)にも耐えられるようになった。すなわち、シ
ール部材を含めてすべてをステンレス鋼にて形成するよ
うにしたものにおいては、高温の水素ガスにも耐え得る
ようになり、高温時において良好なシール性を確保する
ことができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す展開斜視図である。
【図2】本発明の主要部を成すシール部材の塑性変形前
の状態を示す断面図である。
【図3】本発明の主要部を成すシール部材の塑性変形後
の状態を示す断面図である。
【図4】本発明の主要部を成すシール部材の塑性変形後
の状態を示す外観図である。
【符号の説明】
1 シール部材 11 コーン部 111 座屈部 12 ガイド部 15 フランジ部 151 座面 16 細孔 2 ボデー 21 雌ネジ部 22 テーパ面 23 中空部 25 導入路 29 二面幅取り部 5 ボルト(中空状ボルト) 51 雄ネジ部 55 円筒部 6 細線 7 スプリングワッシャ

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円錐台状の形態からなるコーン部を基礎
    に形成されるものであって、当該コーン部の軸線方向
    に、一本の細孔、または上記軸線を中心にして放射状に
    形成される複数本の細孔を有するとともに全体がニッケ
    ル金属にて形成されるシール部材と、当該シール部材を
    収容するものであって、所定の室につながるように形成
    された導入路及びこれにつながるものであって上記シー
    ル部材の円錐面に対応するように形成されたテーパ面、
    更には当該テーパ面の大径側につながるものであって上
    記導入路と同軸上に形成される中空部を有するボデー
    と、当該ボデーの入口側に設けられた雌ネジ部とネジ結
    合する雄ネジ部を有するものであって、その先端部が上
    記シール部材の一方の端面と面接触するように形成され
    た円筒部を有する中空状のボルトと、からなるととも
    に、このような構成からなる上記シール部材の細孔内に
    所定の細線を挿入し、このようなシール部材を当該シー
    ル部材を形成するコーン部の円錐面が上記ボデー内のテ
    ーパ面のところに接するように設置し、更に、当該シー
    ル部材の一方の端面である座面のところに上記ボルトの
    先端部に形成された円筒部の端面が接するようにボルト
    を設置し、このような状態において、上記ボルトを上記
    ボデーの雌ネジ部に沿って締付けるようにしたことを特
    徴とするシール装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシール装置において、上
    記シール部材を所定量のニッケルを含むステンレス鋼か
    らなるようにしたことを特徴とするシール装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシール装置において、上
    記シール部材を、所定量のニッケル及びクロムを含有す
    るものであって、微少量の希土類金属を含有するオース
    テナイト系シリコン合金鋼からなるようにしたことを特
    徴とするシール装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3記載のシール装
    置において、上記シール部材を、円錐台状のコーン部
    と、当該コーン部を形成する円錐台の頂面側に設けられ
    るものであって上記ボデーの導入路内に圧入されるよう
    に形成された円柱状のガイド部と、上記円錐台状コーン
    部の台座側に設けられるものであって当該コーン部の軸
    線方向に所定の幅を有するように形成されるとともに、
    上記ボデー側の中空部内周面にその外周部が接するよう
    に形成されたフランジ部と、を有する構成からなるよう
    にしたことを特徴とするシール装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4記載のシール装
    置において、上記シール部材を形成するコーン部の円錐
    面の傾斜角の方が、ボデーを形成するテーパ面の傾斜角
    よりも小さな値を有するようにしたことを特徴とするシ
    ール装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のシール装置において、上
    記ボデーを形成するテーパ面の傾斜角を30°ないし4
    5°の範囲内に設定するとともに、上記シール部材を形
    成するコーン部の円錐面の傾斜角を上記テーパ面の傾斜
    角よりも2°ないし5°小さな値を有するように設定す
    ることとした構成からなることを特徴とするシール装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項2ないし請求項6記載のシール装
    置において、上記シール部材を、所定の温度で所定時間
    焼なまし処理するようにしたことを特徴とするシール装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7記載のシール装
    置において、上記ボデーをステンレス鋼にて形成するよ
    うにしたことを特徴とするシール装置。
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