JP2002206290A - 異種シーリング間相互界面接着方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 シリコーン系シーリング材と他材種のシーリ
ング材の相互界面を強固に接着させる方法を提供するこ
と。 【解決手段】 シリコーン系シーリング材３と他材種の
シーリング材２の相互が交差する位置に目地幅及び深さ
に応じた、そぎ継ぎ形状のプレート１の両面に各材種シ
ーリング材の適応するプライマー２′３′を塗布した異
種シーリング接続用プレートを目地部にセットし、先行
シーリング側に圧着させたのち、後打ちとなる異種（シ
リコーン系等）シーリングを接続用プレート側に同様に
充填圧着させることにより、異種となるシーリング硬化
体相互は互いに接触することはなく、接着破壊が生じな
い構成となり、異種シーリングは接続プレートを介し
て、各々プレート側に強固に密着し、シリコーン硬化体
との他材種シーリング界面の接着阻害原因が排除され、
それらが起因となる漏水現象が防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】建築工事等のシーリング防水工事
において、設計的な意図等で性状の異なる異種のシーリ
ング材が接触する部位が発生。それらの部位はシーリン
グ材の相互界面で接着阻害が生じ、異種シーリングの接
触界面で剥離する事例が多い。特にシリコーン系シーリ
ング材とポリサルファイド系シーリング材、シリコーン
系シーリング材と変性シリコーン系シーリング、ポリウ
レタン系シーリング材、アクリル系シーリング材等さま
ざまあるが、それらのいずれも界面で接着不良が生じ、
漏水事故が多発している。本発明は、これらの異種シー
リング間相互の完全な接着方法を提出することを目的と
する。

【０００２】

【従来の技術】外壁を構成する部材は年々多様化し、材
質も様々であるが各種部材間の取合い目地はシーリング
防水により施工されている現状です。特にアルミカーテ
ンウォールやトップライト面で異種シーリング相互界面
の接着不良による漏水事故が多く、その何れもシリコー
ン系シーリング材と他材種のシーリング材とが接する部
位であり、シリコーン系シーリングの施工に先立ち他材
種（変性シリコーン系・ポリサルファイド系・ポリウレ
タン系等）のシーリング材を先打ちすることが、前記異
種シーリング相互の接着理論となっていますが、施工後
僅かな経時変化で前記シーリング材の相互は接着破壊が
生じている事例が数多く観察されている現状です。

【０００３】一方、シリコーン系シーリングを先打ちし
たために生ずる現場施工的なミスによる異種シーリング
相互の接着破壊も数多く、何れも経済的損失を招くもの
であり、異種シーリング相互の接着に関して決定的な有
効な処理技術がなく、現在に到っている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】シーリング目地を構成
する場合、同一種類のシーリング材を使用すれば前記の
問題は生じないが、実際的な現場において、ガラス取合
部はシリコーン系が使用される場合が大勢を占めるた
め、おのずとシリコーン系と他材種シーリング材の交わ
る部分が生じ、その相互界面はシリコーン側のブリード
現象などの作用により接着破壊が生じます。

【０００５】本発明は上記の様な問題に着目してなされ
たもので、シリコーン系と他材種シーリング材が強固に
接着する方法を提供することを課題とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の異種シーリング相互間の接着方法は異種と
なる先打ちシーリングと後打ちシーリングの界面となる
位置に、異種シーリング材個々の適応するプライマーを
塗布したそぎ継ぎ形状のプレートを介在させることを特
徴とする。

【０００７】

【作用】異種シーリングの界面接触面は、各材種の適応
プライマー層をもつプレートを介在させているため、異
種シールの交わることはなく、接着阻害となる異種シー
リングの界面は存在せず、前記異種シーリング間の介在
するプレートにより密実な接着ができる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【０００９】実施例の異種シーリング間界面の接着方法
を、以下の工程（ａ）〜（ｂ）に分けて説明する。

【００１０】工程（ａ）（図−１参照） 目地形状に応じた、ＳＵＳ３０４ステンレスプレート材
１の表面に現場シーリング材種２（変性シリコーン系ポ
リサルファイド系・ポリウレタン系など）の適応プライ
マー２’を塗布。後打ちとなるシーリング材種３（シリ
コーン系）の適応プライマー３’を２’の反対側に塗布
したそぎ継ぎ形状のシーリング接続用プレートを作成。

【００１１】工程（ｂ）（図−２参照） 異種シーリングの交差部位の先打ちシーリング２の充填
押さえ施工後、異種シーリング接続用プレートを異種シ
ーリングの交差する部位の位置に設置し、２側に圧着さ
せる。異種シーリングとなる３のシーリングを充填・押
さえ施工し、前記同様接続プレート１に密実に圧着させ
る。養生テープ等撤去清掃する。

【００１２】このように本実施例によれば、異種シーリ
ングの相互界面は各々の適応プライマーを塗布した接続
プレートの効果により、異種シーリング材相互が交わる
ことなく、異なるシーリング一材種は接続プレート側プ
ライマー層に各々に密着するため、異種シーリング相互
界面が問題となる接着破壊現象が防止できる。

【００１３】以上、実施例により説明してきたが、具体
的な構成は実施例に限られるものでなく、本発明の要旨
を逸脱しない範囲における変更や追加などがあっても本
発明に含まれる。

【００１４】例えば、スパン長い横連窓サッシュなどや
アルミカーテンウォール壁面等では、必然的に外額縁や
方立部位、ＦＩＸ枠などに部材接合部が生じますが、ガ
ラス側シリコーン系シーリング施工の関係上、枠ジョイ
ント部位もシリコーン系となり、躯体との取合部で異種
シーリングが交差する部位が生じるため、その相互界面
で接着阻害が生じ、漏水の原因となったりしますが、本
考案のプライマー層をもつプレートを介すれば接着破壊
が生じず、未然に漏水現象が防止できます。

【００１５】

【発明の効果】以上、説明してきたように、本発明にあ
たっては、次に記載する効果が得られる。

【００１６】異種シーリング材が交差する位置のシーリ
ング材相互の界面となる位置に、異種シーリング材個々
の適応するプライマーを塗布したそぎ継ぎ形状のプレー
トを介在させることにより、接着破壊要因となる異種シ
ーリング相互が交差し、接触する部位はなくなり、接続
プレートの両面のみで、個々のシーリングは密着するた
め、シーリング目地の密実な防水性は確保される。（請
求項１）

【００１７】

【図面の範単な説明】

【図１】本発明の実施例方法の施工工程を示す図であ
り、異種シーリング材接着用プレートを示す。

【図２】本発明の実施例方法の施工工程を示す図であ
る。

【符号の説明】

１． 目地形状に応じたそぎ継ぎ形状のＳＵＳ３０４ス
テンレス等のプレート ２． シリコーン系と異なる他のシーリング材 ２’．２の適応プライマー層 ３． シリコーン系シーリング材 ３’．３の適応プライマー層

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 異種シーリングの接合部の相互界面両面
   にプライマー層をもつプレートを設定することを特徴と
   する異種シーリング相互界面接着方法。