JP2002205940A - メナテトレノン製剤 - Google Patents

メナテトレノン製剤

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JP2002205940A
JP2002205940A JP2001339236A JP2001339236A JP2002205940A JP 2002205940 A JP2002205940 A JP 2002205940A JP 2001339236 A JP2001339236 A JP 2001339236A JP 2001339236 A JP2001339236 A JP 2001339236A JP 2002205940 A JP2002205940 A JP 2002205940A
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Takeshi Minemura
峯村  剛
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Nisshin Pharma Inc
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Nisshin Pharma Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 経口投与されるメナテトレノン製剤における
体内への吸収速度と吸収量の改善されたメナテトレノン
経口剤の提供。 【解決手段】 メナテトレノンに飽和ポリグリコール化
グリセリドを配合することからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低プロトロンビン
症に対する有効な薬剤として、また止血機能の改善に有
効な薬剤として広く使用されているメナテトレノンを有
効成分とする製剤の経口投与時におけるメナテトレノン
の吸収性を著しく改善した、メナテトレノン製剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】止血に関与するタンパク質(プロテアー
ゼ)の生化学的活性化に必要なナフトキノン誘導体の一
群の化合物はビタミンKと呼称されるが、その中で効果
の発現が速やかで強いことから、次の構造式
【化1】 で示される、2−メチル−3−all−トランステトラプ
レニル−1,4−ナフトキノン、すなわちビタミンK2
たはメナテトレノンの一般名称で呼ばれる化合物の製剤
が、低プロトロンビン症に対する有効な薬剤として、ま
た止血機能の改善に有効な薬剤として使用されている。
【0003】メナテトレノンは、融点34〜38℃の黄
色の結晶物質で、エーテル、クロロホルム、ヘキサンに
極めて溶け易く、エタノール、イソプロパノールにはや
や溶け易く、メタノールには溶け難く、そして水にはほ
とんど溶けない。
【0004】メナテトレノンの製剤化に当たっては、こ
のものが脂溶性のビタミンであるので、溶剤としての脂
肪酸トリグリセリド、蜜ロウ、パラオキシ安息香酸エチ
ル、パラオキシ安息香酸プロピル、グリセリンなどと共
に、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、レシチン、ポリ
ソルベートなどの乳化剤を一緒にした混合物中に溶解し
たものが、注射薬、経口薬として用いられている。
【0005】メナテトレノン製剤は、止血剤として用い
る場合には薬効の早期の発現が望まれるために注射薬と
して用いることが多いが、注射薬を投与する場合には医
師の指示が必要なことがあるなどその使用条件に制限が
あり、一方、緊急の薬効の発現の必要性がない胆道閉
塞、胆汁分泌不全による低プロトロンビン血症、分娩時
出血、クマリン系抗凝血薬投与中に起こる低プロトロン
ビン血症などのビタミンKの欠乏による疾患の治療や、
骨粗鬆症の改善の目的のためなど、および乳幼児への適
用の場合などの目的のためには、経口投与の方法が好ま
れ、そのために経口薬としてのメナテトレノン製剤の開
発も進められている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、注射薬によ
る静脈内投与の方法と異なり、経口投与によってメナテ
トレノンを投与した場合において、従来の製剤化の仕方
によって得られる製剤にあっては、上記したようにメナ
テトレノンは水に難溶性であって消化管内においてメナ
テトレノンの吸収すなわち吸収速度と吸収量に問題があ
り、また個体差によって達成されるメナテトレノンの血
中濃度にばらつきがあった。そこで個体差なくメナテト
レノンの生体内利用能を高め、そしてメナテトレノンの
血中濃度を高水準に保つことができる経口投与用のメナ
テトレノン製剤の解明が求められるところである。そし
てこのメナテトレノンの血中濃度を高水準に保つことが
できる場合には、救急止血などを行う医療現場において
も注射薬に代えてこの経口薬の使用が可能となり、メナ
テトレノン製剤の投与形態を多様化することになり、従
ってかかる観点からも生体内利用能の高いメナテトレノ
ン経口剤の開発が求められている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記した
課題解決のために鋭意研究の結果、メナテトレノンに飽
和ポリグリコール化グリセリドを配合した医薬組成物が
極めて優れた吸収促進効果を有することを見出して、本
発明を完成させたのである。
【0008】すなわち本発明は、メナテトレノンを有効
成分とし、これに飽和ポリグリコール化グリセリドを配
合してなる、メナテトレノン製剤に関する。より具体的
には本発明は、メナテトレノン1重量部に対し、飽和ポ
リグリコール化グリセリド0.1〜80重量部を配合し
てなるメナテトレノン製剤に関する。
【0009】本発明実施の具体例として、本発明はメナ
テトレノンを有効成分とし、これに飽和ポリグリコール
化グリセリドを配合してなる、錠剤、カプセル剤、液剤
またはシロップ剤の剤型の経口薬であるメナテトレノン
製剤に関する。
【0010】本発明において使用する飽和ポリグリコー
ル化グリセリドは、脂肪酸のモノ−、ジ−およびトリ−
グリセリドと、ポリエチレングリコールのモノ−、およ
びジ−脂肪酸エステルの混合物からなり、脂肪酸トリグ
リセリドのポリエチレングリコールによる部分的加アル
コール分解、すなわち脂肪酸トリグリセリドをポリエチ
レングリコールと共にエステル交換反応条件下に処理し
て得られる生成物であって、両親媒性の固形ワックス状
物質として知られている材料である。
【0011】そして、この飽和ポリグリコール化グリセ
リドは、市場において入手可能なものとして、脂肪酸ト
リグリセリド例えば水素添加したパーム油をポリエチレ
ングリコール例えばマクロゴール1500によって部分
的加アルコール分解して得られるもので、脂肪酸のモノ
−グリセリドを約4%、脂肪酸のジ−グリセリドを約
8.5%、脂肪酸のトリ−グリセリドを約8%、ポリエ
チレングリコールのモノ−脂肪酸エステルを約29%、
ポリエチレングリコールのジ−脂肪酸エステルを約43
%、ならびに遊離のポリエチレングリコールを約7%お
よび遊離のグリセリンを約0.5%含む混合物で、酸価
2.0以下、けん化価67〜81、水酸基価36〜5
6、ヨウ素価2以下、水分0.5%以下のものがある。
このほか、水素添加パームカーネル油とポリエチレング
リコール1500によって部分的加アルコール分解して
得られるもので、脂肪酸のモノグリセリド、ジグリセリ
ドおよびトリグリセリドを約20%、ポリエチレングリ
コールのモノ−ジ脂肪酸エステル約72%、遊離のポリ
エチレングリコールを約8%含有する混合物で、酸価
2.0以下、けん価79〜93、水酸基価36〜56、
ヨウ素価2以下、水分0.5%以下のものがある。しか
しながら、上記した飽和ポリグリコール化グリセリドに
ついての物性値は、本発明において使用することができ
る飽和ポリグリコール化グリセリドの一例を示すもので
あり、脂肪酸トリグリセリドのポリエチレングリコール
による部分的加アルコール分解で得られる生成物であっ
て、両親媒性のワックス状物質である材料の総てが本発
明において飽和ポリグリコール化グリセリドとして使用
できることは勿論である。
【0012】本メナテトレノン製剤において、メナテト
レノン1重量部に対して飽和ポリグリコール化グリセリ
ド0.1〜80重量部、好ましくは0.2〜30重量部、
特に好ましくは0.4〜20重量部の割合で使用され
る。
【0013】本発明において、メナテトレノン製剤中に
飽和ポリグリコール化グリセリドを上記した量で配合す
ることによって、下記の実施例にも示されるように経口
投与によってメナテトレノンを投与した場合において、
飽和ポリグリコール化グリセリドによって優れた吸収促
進効果が得られ、個体差なくメナテトレノンの生体内利
用能を高められ、そしてメナテトレノンの血中濃度を高
水準に保つことができるという効果が得られるのであ
る。
【0014】本発明のメナテトレノン製剤は、一般的に
用いられる製剤形態のいずれであっても良く、錠剤、顆
粒剤、散剤、カプセル剤、シロップ剤などの剤形の経口
剤として製造される。
【0015】メナテトレノン製剤を錠剤として製造する
場合、メナテトレノンおよび飽和ポリグリコール化グリ
セリドを加熱溶解し、溶解液を添加物の乳糖、トウモロ
コシ澱粉、結晶セルロースなどに吸着させ、適当な溶媒
と結合剤例えば、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキ
シプロピルセルロースなどを加え練合し、造粒を行い、
乾燥し、整粒し、滑沢剤例えばステアリン酸マグネシウ
ム、タルク、蔗糖エステルなどを添加し、通常の回転式
打錠機で錠剤とする。この他にメナテトレノンおよび飽
和ポリグリコール化グリセリドを加熱溶解し、溶解液を
添加物の乳糖、トウモロコシ澱粉、結晶セルロースなど
に吸着させ、結晶セルロース、蔗糖エステルなどを添加
し、混合し、直打法で錠剤とすることもできる。
【0016】メナテトレノン製剤を顆粒剤、散剤として
製造する場合、メナテトレノンおよび飽和ポリグリコー
ル化グリセリドを加熱溶解し、溶解液を添加物の乳糖、
トウモロコシ澱粉などに吸着させ、適当な溶媒と結合剤
例えば、ポリビニルピロリドンまたはヒドロキシプロピ
ルセルロースなどを加え、造粒を行い、乾燥後、整粒
し、顆粒剤、散剤を得る。必要によりシドロキシプロピ
ルスターチ、カルメロースカルシウム、カルメロースナ
トリウムなどの崩壊補助剤を使用することもできる。
【0017】これらの錠剤、顆粒剤、散剤であるメナテ
トレノン製剤の製造に用いられる添加物は、上記したよ
うに通常、錠剤、顆粒剤又は散剤の製造に用いることの
できる添加剤の何れであってもよく、上記した以外に、
白糖、馬鈴薯澱粉、デキストリン、D−マンニトール、
ソルビトール、アラビアゴム、軽質無水ケイ酸、寒天、
カラギーナン、エチルセルロース、果糖、含水二酸化ケ
イ素、ブドウ糖、クエン酸、酒石酸、カルメロースなど
の賦形剤、甘味料、更には香料などの通常製剤化に当た
って使用される添加剤を使用することができる。
【0018】本発明のメナテトレノン製剤はまたカプセ
ル剤として製剤化することができ、このカプセル剤には
軟カプセル剤および硬カプセル剤が挙げられる。
【0019】カプセル剤には、上記した添加剤の他に、
必要により、グリセリン脂肪酸エステル、中鎖脂肪酸ト
リグリセリド、サフラワー油、大豆油、小麦胚芽油、オ
リーブ油などの油脂や必要に応じて多価アルコールおよ
び界面活性剤などを配合することができる。
【0020】軟カプセル剤の場合には、その被膜形成材
としてゼラチンが挙げられるが、ゼラチンにソルビトー
ル、D−マンニトール、寒天、グリセリン、酸化チタ
ン、保存剤、色素などの通常軟カプセル剤に使用する添
加剤を添加することができる。軟カプセル剤の製法はカ
プセルの成型と内容薬剤の充填を同時に行い、浸漬法、
打ち抜き法、滴下法などがある。一般的な打ち抜き法は
ゼラチン溶液を薄く延展したのち冷却、ゲル化したあと
ゼラチンシートとし、2枚のゼラチンシートの間に薬剤
を入れ、金型で両面からこれを圧して薬剤をカプセル内
部に注入し、直ちにゼラチンシートを加熱接着させ、打
ち抜きその後乾燥させて軟カプセル剤を得ることができ
る。
【0021】硬カプセル剤の場合、円筒形のボディと、
これより直径がやや大きいキャップとの2個の部分から
なる硬カプセルのボディに薬剤を充填後キャップとボデ
ィとの嵌合部を封止し、必要によりボディの隙間をシー
ルすることにより、メナテトレノン溶解液または分散液
である液剤、メナテトレノンの粉末剤、顆粒剤、コーテ
ィングピルなどである固形薬剤を充填した硬カプセル剤
を得ることができる。この硬カプセルは日本薬局方で規
定された硬カプセルを用いればよい。
【0022】メナテトレノン製剤をシロップ剤として製
造する場合は、メナテトレノンを油脂、例えば天然の動
植物油または半合成油脂、例えば大豆油、綿実油、落花
生油、サフラワー油、オリーブ油、小麦胚芽油、トウモ
ロコシ胚芽油、ヒマワリ油、菜種油、米ぬか油、カカオ
バター、豚脂、牛脂、イワシ油、サンマ油、イカ油、鯨
油、中鎖脂肪酸トリグリセリドなど、またはこれらの1
種または数種と炭素数4〜18の脂肪酸のモノ−、ジ−
又はトリ−グリセリド、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、グリセリン、ソルビトールなどの多
価アルコールとの混合物に溶解または分散させ、必要に
よりこの混合物にさらにメナテトレノンの溶解または分
散を促進するために、界面活性剤を添加してシロップ剤
とされる。界面活性剤としては、主に非イオン系界面活
性剤が用いられ、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルなど
が挙げられる。界面活性剤を使用する場合には水を存在
させて水中油型または油中水型の乳化物としてメナテト
レノン製剤を製造することができる。
【0023】このようにして得られたメナテトレノン製
剤は、メナテトレノンの吸収性が極めて改善されている
ので、投与方法としては容易な経口投与の手段によっ
て、大きい生体内利用能を達成することができるとい
う、顕著な効果を有するものである。次に本発明を実施
例によって具体的に説明する。
【0024】
【実施例】実施例1 カプセル剤 (1) カプセル内溶液の調製 (a) 試料1(対照試料)の調製 グリセリン脂肪酸エステル(ココナードMT;花王製)
75g、ミツロウ(野田ワックス製)10gに、メナテ
トレノン15gを加えて、約60℃に加温して溶解し、
冷却してカプセル内溶液試料1を得た。 (b) 試料2(本発明試料)の調製 グリセリン脂肪酸エステル(ココナードMT;花王製)
60g、ミツロウ(野田ワックス製)10gに、予め加
温して溶解した飽和ポリグリコール化グリセリド(ゲル
シア44/14;Gattefosse社製)15gを加え、メナテト
レノン15gを加えて、窒素気流下に約70℃で溶解
し、アジホモミキサーを用いて均一にしたあと20℃付
近の室温に冷却してカプセル内溶液試料2を得た。 (c) 試料3(本発明試料)の調製 グリセリン脂肪酸エステル(ココナードMT;花王製)
60g、ミツロウ(野田ワックス製)10gに、予め加
温して溶解した飽和ポリグリコール化グリセリド(ゲル
シア50/13;Gattefosse社製)15gを加え、メナテト
レノン15gを加えて、窒素気流下に約70℃で溶解
し、アジホモミキサーを用いて均一にしたあと20℃付
近の室温に冷却してカプセル内溶液試料3を得た。 (d) 試料4(対照試料)の調製 グリセリン脂肪酸エステル(ココナードMT;花王製)
65g、ポリソルベート80(ニッコールTO−10
M;日光ケミカルズ製)10g、ミツロウ(野田ワック
ス製)10gに、メナテトレノン15gを加えて、窒素
気流下に約70℃で溶解し、アジホモミキサーを用いて
均一にしたあと20℃付近の室温に冷却してカプセル内
溶液試料4を得た。 (e) 試料5(対照試料)の調製 グリセリン脂肪酸エステル(ココナードMT;花王製)
65g、ポリオキシエチレン硬化ひまし油(ニッコール
HCO−60;日光ケミカルズ製)10g、ミツロウ
(野田ワックス製)10gに、メナテトレノン15gを
加えて、窒素気流下に約70℃で溶解し、アジホモミキ
サーを用いて均一にしたあと20℃付近の室温に冷却し
てカプセル内溶液試料5を得た。この試料1〜5のカプ
セル内溶液の組成は次の表1に示される。
【0025】
【表1】
【0026】(2) 軟カプセル製剤の調製 ゼラチン(ニッピ製)、濃グリセリン(花王製)、D−
ソルビトール(日研化学製)および酸化チタン(フロイ
ント産業製)を用い通常のカプセル皮膜調製方法により
皮膜調製液を得た。ここで用いた皮膜の処方は次の通り
である。 カプセル皮膜処方: ゼラチン 100重量部 濃グリセリン(対ゼラチン30%) 30 〃 D−ソルビトール 10 〃 酸化チタン(対ゼラチン0.6%) 0.6 〃 精製水 適 量 こうして得られた皮膜調製液を用い、ロータリー式ソフ
トカプセルマシン(カマタ製)を用い、(1)で調製した
カプセル内溶液を1カプセル当たり100mgの内容量で
充填し、試料1〜5が充填された軟カプセルのそれぞれ
を得た。
【0027】(3) 動物試験による、血漿中のメナテト
レノン濃度の推移 試料1〜5が充填された軟カプセルのそれぞれを用いこ
れを1群3頭(雄)のビーグル犬に1頭当たり1カプセ
ル即ちメナテトレノン15mg/dog の投与量で単回強制
投与した後、定期的にその血液を採取して血漿中のメナ
テトレノン濃度の経時推移を調査した。測定はHPLC
を用い下記の条件で行った。 カラム---Nucleosil,C18,4.6mm×15cm 移動相---メタノール:水 流速-----1ml/min 検出器---紫外分光光度計 280nm このようにして血漿中のメナテトレノン濃度を測定し、
試料1〜5について次の表2のとおりの薬物動態パラメ
ーターを得た。
【0028】表2の薬物動態パラメーターから、飽和ポ
リグリコール化グリセリドを配合した試料2および試料
3は、試料1および他の乳化剤を配合した試料4および
試料5と比較した場合、個体差が少なく生体内利用能を
大きく改善させることが分かった。
【0029】
【表2】
【0030】実施例2 錠剤 (1) 錠剤の調製 (a) 錠剤(1)(対照試料)の調製 錠剤(1)(対照試料)は、メナテトレノン15g、乳糖
(DMV社製)56g、コーンスターチ(日本食品加工
製)25gおよびポリビニルピロリドン(PVP)(B
ASF社製)3gに少量のエタノールを用い、湿式法に
より顆粒を製造し、乾燥後ステアリン酸Mg 1gを加え
て混合し、打錠末を得た。この打錠末を菊水製の打錠機
(クリーンプレスコレクト19)で打錠して、1錠が1
00mgの錠剤を1000錠製造した。 (b) 錠剤(2)の調製 錠剤(2)は、予め加温して溶解した飽和ポリグリコール
化グリセリド(ゲルシア44/14;Gattefosse社製)20
gに、メナテトレノン15g、乳糖(DMV社製)45
g、コーンスターチ(日本食品加工製)15.8gおよ
びポリヒ゛ニルピロリドン(BASF社製)(PVP)3
gに少量のエタノールを用い、湿式法により顆粒を製造
し、乾燥後ステアリン酸Mg 1.2gを加えて混合し、
打錠末を得た。この打錠末を菊水製の打錠機(クリーン
プレスコレクト19)で打錠して、1錠が100mgの錠
剤1000錠を製造した。 (c) 錠剤(3)の調製 飽和ポリグリコール化グリセリドとしてゲルシア50/13
(Gattefosse社製)を用いたことを除いて、錠剤(2)と
同様の製造法によって、1錠が100mgの錠剤を100
0錠を製造した。 (d) 顆粒剤の調製 メナテトレノン15g、乳糖(DMV社製)41g、結
晶セルロース(旭化成製)21gおよびポリビニルピロ
リドン(BASF社製)(PVP)4gに少量のエタノ
ールを用い、湿式法により顆粒を製造し、乾燥後、整粒
し顆粒剤を得た。この錠剤(1)〜(3)および顆粒剤の組
成は次の表3に示される。
【0031】
【表3】
【0032】この錠剤と顆粒剤を用いた動物実験結果を
以下に示す。錠剤(1)、錠剤(2)、錠剤(3)及び顆粒剤
を1群3頭のビーグル犬(雄)に1頭当たりそれぞれ1錠
または100mg、すなわちメナテトレノン量として15
mg/dogを単回強制投与したあと、定期的に血液を採取
して血漿中のメナテトレノン濃度の経時推移を調査し
た。測定はHPLCを用いて下記の条件で行った。 カラム---Nucleosil, C18, 4.6mm×15cm 移動相---メタノール:水(99:1) 流速---1ml/min 検出器---紫外分光光度計 280nm 血漿中メナテトレノン濃度測定結果と薬物動態パラメー
ターを表4に示す。
【0033】
【表4】
【0034】結果:飽和ポリグリコール化グリセリドを
配合した薬物動態パラメーターから対照試料(錠剤
(1))と比較した場合、特にAUC、Cmaxが改善され
特に両者を比較した場合、固体差が少なく、生体内利用
能を大きく改善させることが分かった。
【0035】
【発明の効果】本発明は、優れた薬物吸収性を有する品
質の優れた製剤であり、かつ経済性良く得ることができ
る。固体差が少なく、生体内利用能を大きく改善し製剤
学的にみても固体差の影響を受け難く、薬物の血漿中濃
度のばらつきが少ない極めて優れた特徴を有する製剤で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 7/04 A61P 7/04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メナテトレノンを有効成分とし、これに
    飽和ポリグリコール化グリセリドを配合してなる、メナ
    テトレノン製剤。
  2. 【請求項2】 メナテトレノン1重量部に対し、飽和ポ
    リグリコール化グリセリド0.1〜80重量部を配合し
    てなる、請求項1記載のメナテトレノン製剤。
  3. 【請求項3】 剤型が錠剤、カプセル剤、液剤またはシ
    ロップ剤である請求項1または2に記載のメナテトレノ
    ン製剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005075804A (ja) * 2003-09-03 2005-03-24 Toyo Capsule Kk メナテトレノン含有医薬組成物

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JP2005075804A (ja) * 2003-09-03 2005-03-24 Toyo Capsule Kk メナテトレノン含有医薬組成物

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