JP2002204159A - パルス信号発生回路 - Google Patents

パルス信号発生回路

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JP2002204159A
JP2002204159A JP2000402477A JP2000402477A JP2002204159A JP 2002204159 A JP2002204159 A JP 2002204159A JP 2000402477 A JP2000402477 A JP 2000402477A JP 2000402477 A JP2000402477 A JP 2000402477A JP 2002204159 A JP2002204159 A JP 2002204159A
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signal
circuit
frequency
pulse signal
phase
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JP2000402477A
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Seiji Watanabe
成治 渡辺
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Texas Instruments Japan Ltd
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Texas Instruments Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 デジタル処理で精密に制御することにより複
数の周波数に同期できる高精度のパルス信号を発生し、
低電圧動作が可能で無調整かつ安価な、受像管の水平偏
向に用いるパルス発生信号回路を提供する。 【解決手段】 出力パルス信号の周波数と基準信号の周
波数とを比較して周波数差データを生成する周波数差デ
ータ生成回路と、上記周波数差データに応じたアナログ
信号の周波数調節信号を生成する周波数調節信号生成回
路とを有する周波数比較回路と、上記出力パルス信号の
位相と上記基準信号の位相とを比較して位相差に応じた
アナログ信号の位相調節信号を生成する位相比較回路
と、その出力電圧と上記周波数調節信号と上記位相調節
信号とを入力して発振パルス信号を生成するヒステリシ
スコンパレータを有し、上記出力パルス信号を生成する
パルス信号生成回路とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力信号に同期し
たパルス信号を発生するパルス信号発生回路に係わり、
特に、水平同期信号に同期して受像管の電子線を偏向さ
せる水平偏向回路に用いられるパルス信号発生回路に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】始めに、テレビジョン受像機の基本構成
について説明する。
【0003】図16は、カラーテレビジョン受像機の構
成例を示すブロック図である。図16において、101
はアンテナを、102はチューナー回路を、103は映
像検波回路を、104は同期分離回路を、105は偏向
信号生成回路を、106は水平・垂直偏向駆動回路を、
107はフォーカス・コンバージェンス回路を、108
は駆動回路を、109は色信号再生回路を、110は受
像管を、111は音声信号再生回路を、112は音声信
号増幅回路を、113はスピーカをそれぞれ示してい
る。
【0004】次に、上記のカラーテレビ受像機の動作を
説明する。図示しない放送局より発信された電波信号は
アンテナ101で受信されて電気信号に変換され、チュ
ーナー回路102に出力される。チューナー回路102
はアンテナから送られてきた電気信号より希望する電波
を選択して増幅するとともに中間周波数信号に変換し、
この中間周波数信号がさらに増幅されて映像検波回路1
03に出力される。
【0005】映像検波回路103に入力された中間周波
数信号はカラーテレビ信号に変換されて、同期分離回路
104や色信号再生回路109、音声信号再生回路11
1に出力される。
【0006】同期分離回路104に入力されたカラーテ
レビ信号は、ここで水平同期信号および垂直同期信号が
分離されて、分離された水平および垂直の各同期信号が
偏向信号生成回路105やフォーカス・コンバージェン
ス回路107に出力される。水平同期信号および垂直同
期信号は、この信号に同期して受像管110の電子線を
水平および垂直に走査し、受像管110の図示しない蛍
光面に画像を再生させるための信号である。
【0007】偏向信号生成回路105に入力された水平
および垂直同期信号は、これらの同期信号に周波数と位
相が同期した水平および垂直偏向信号に再生される。水
平偏向信号の再生においては、水平・垂直偏向駆動回路
106から出力される水平偏向コイルのドライブ信号と
水平同期信号との位相差が小さくなるよう、周波数の負
帰還による制御が行われる。
【0008】水平・垂直偏向駆動回路106に入力され
た水平および垂直偏向信号によって受像管110の図示
しない水平および垂直偏向コイルに電流が流され、この
電流に応じて電子線が偏向されることにより、電子線の
水平および垂直走査がなされる。
【0009】フォーカス・コンバージェンス回路107
に入力された水平および垂直偏向信号に同期してフォー
カス・コンバージェンス調整のための信号が駆動回路1
08に出力される。この信号に応じて発生した電圧がフ
ォーカス調整、コンバージェンス調整のための電極やコ
イルに印加されて、電子線のフォーカス調整およびコン
バージェンス調整が画面の形状に合わせて動的に行われ
る。
【0010】色信号再生回路109に入力された映像検
波回路103によるカラーテレビ信号は、赤・緑・青の
各原色信号に再生され、各色に対応した図示しない電子
銃に印加されて電子線を発生し、受像管110に画像を
再生させる。
【0011】音声信号再生回路111に入力された映像
検波回路103によるカラーテレビ信号は、音声信号に
再生されて音声信号増幅回路112により増幅されて、
スピーカー113に音声信号を再生させる。
【0012】次に、上記構成のカラーテレビジョン受像
機における水平偏向回路について説明する。水平偏向回
路は、図16において偏向信号生成回路105および水
平・垂直偏向駆動回路106に対応する。
【0013】カラーテレビ信号には映像信号その他の種
々の信号が含まれており、同期分離回路104を通して
テレビ信号から分離した同期信号にはノイズが多く、そ
の信号をそのまま用いて電子線の走査を行うと画像が不
安定になる。従って、水平偏向回路は、水平同期信号に
周波数および位相が同期するよう制御したパルス信号発
生回路を有しており、このパルス信号を用いて電子線の
走査を行っている。このように、パルス信号発生回路の
位相および周波数を水平同期信号に同期して制御する回
路を、AFC回路(Auto Frequency Control: 自動周波
数制御回路)と呼んでいる。
【0014】図17は、AFC回路の基本的構成を示す
ブロック図である。図17において、1は同期分離回路
を、30は位相比較回路を、10は発振回路を、80は
水平偏向駆動回路を、90は比較信号発生回路をそれぞ
れ示している。
【0015】ここで、上記のAFC回路の動作について
説明する。
【0016】同期分離回路1において、テレビ信号S0
から水平同期信号S1が分離されて、分離された水平同
期信号S1が位相比較回路30に出力される。また、比
較信号発生回路90において、水平偏向駆動回路80か
ら帰還されるパルス状の帰還信号S80が、位相比較回
路30のアナログ回路で位相の比較に使用できるノコギ
リ波形などに変換されて帰還信号S90が生成され、位
相比較回路30に出力される。
【0017】位相比較回路30において、パルス状の水
平同期信号S1とノコギリ波状の帰還信号S90の位相
が比較され、位相の進み・遅れに応じた振幅を有する位
相差信号S30が発振回路10に出力される。
【0018】位相差信号S30を受けた発振回路10に
おいて、位相の進み・遅れに応じた周波数を有する駆動
信号S10が生成されて、水平偏向駆動回路80に出力
される。具体的には、発振回路10に帰還信号S90の
位相が水平同期信号S1に対して遅れていることを示す
位相差信号S30が入力された場合、位相差信号S30
の振幅に応じて駆動信号S10の周波数は上昇し、帰還
信号S90の位相が水平同期信号S1に対して進んでい
ることを示す位相差信号S30が入力された場合、位相
差信号S30の振幅に応じて駆動信号S10の周波数は
低下する。
【0019】水平偏向駆動回路80は、駆動信号S10
に応じて電子線を偏向させるための磁界を発生し、この
磁界に同期するパルス状の帰還信号S80が、例えば電
子線偏向のための磁界を発生させるフライバックトラン
スの1巻線などから取り出されて、比較信号発生回路9
0に出力される。
【0020】以上に述べたように、図17に示す基本的
構成のAFC回路においては、水平偏向駆動回路80の
磁界の位相と水平同期信号S1の位相が一致するよう、
負帰還のループによって発振回路10の周波数は自動的
に制御される。
【0021】次に、上述したAFC回路における、従来
の位相比較回路について説明する。図18は、上述した
AFC回路の基本構成における、従来の位相比較回路を
示す回路図である。図17と図18の同一符号は同一内
容を表している。その他、30aは位相比較回路を、9
0は比較信号発生回路を、R301a〜306aおよび
R901,R902は抵抗を、VR901はボリューム
を、C301a〜305aおよびC901,C902は
キャパシタを、Q301aはpnpトランジスタを、D
301a,D302aはダイオードを、それぞれ示して
いる。また、Vccは電源電圧を、N91,N92は回
路のノードをそれぞれ示している。
【0022】ここで、従来の位相比較回路30aおよび
比較信号発生回路90の動作を説明する。
【0023】同期分離回路1からの水平同期信号S1が
無信号の場合、キャパシタC301aに電流は流れず、
また抵抗R301aによってエミッタ−ベース間を接続
されているため、pnpトランジスタQ301aのベー
スには電流が流れない。したがって、pnpトランジス
タQ301aのコレクタ−エミッタ間はオフ状態にあ
る。
【0024】同期分離回路1から、立ち下がりのパルス
信号である水平同期信号S1がキャパシタC301aに
入力されると、キャパシタC301aを通してpnpト
ランジスタQ301aのベースに電流が流れるため、p
npトランジスタQ301aのコレクタ−エミッタ間は
オン状態になる。
【0025】この状態において、もし水平偏向回路80
による帰還信号S80がキャパシタC901に入力され
ておらず、また可変抵抗VR901と抵抗R902によ
るバイアス電圧を無視するならば、ダイオードD301
aおよびダイオードD302aに印加される電圧は等し
くなり、よってキャパシタC302aおよびキャパシタ
C303aに充電される電荷も等しくなるので、抵抗R
304aおよび抵抗R305aに電流が流れず、ノード
N92の電位は変化しない。実際には、水平偏向回路8
0による帰還信号S80がキャパシタC901に入力さ
れており、また可変抵抗VR901と抵抗R902によ
るバイアス電圧が印加されるため、ノードN92はこれ
らの信号に応じて電位が変化する。
【0026】図19は、水平同期信号S1と帰還信号S
80の位相に対する、ダイオードD301aおよびダイ
オードD302aに印加される順方向電圧の波形を示す
図である。図19において、S80は水平偏向駆動回路
による帰還信号S80の電圧波形を、S90は比較信号
発生回路90による帰還信号S90の電圧波形を、S1
は水平同期信号S1の電圧波形を、D301aおよびD
302aはダイオードD301aおよびダイオードD3
02aに印加される順電圧をそれぞれ示している。
【0027】水平偏向駆動回路80からの帰還信号S8
0による立ち下がりパルス信号は、キャパシタC901
に入力されて直流成分を除去されたのち、抵抗R901
とキャパシタC902によるローパスフィルタによって
平滑される。これにより、帰還信号S90の電圧波形は
図19に示すようなノコギリ波になる。また、pnpト
ランジスタQ301aのコレクタ−エミッタ間がオン状
態になったとき、ダイオードD301aおよびダイオー
ドD302aに順方向に印加される電圧の波形は、図1
9に示すように、帰還信号S90のノコギリ波形とキャ
パシタC302aおよびC303aによるパルス波形を
重畳した波形になる。
【0028】図19のBに示す帰還信号S80の1周期
において、帰還信号S80の位相は水平同期信号S1と
一致している。このときダイオードD301aおよびダ
イオードD302aに印加される順電圧は、図19に示
すように同じ大きさになる。すなわち、帰還信号S90
によるノコギリ波の急傾斜の期間(水平走査の帰線期
間)の中央において水平同期信号S1によるパルス電圧
が重畳されるので、ダイオードD301aおよびダイオ
ードD302aに印加されるパルス電圧の大きさは同じ
になる。したがって、ダイオードD301aおよびダイ
オードD302aに流れる電流は等しくなり、抵抗R3
04aおよびR305aに電流が流れないので、ノード
N92の電位は変化しない。
【0029】図19のAに示す帰還信号S90の1周期
において、帰還信号S80の位相は水平同期信号S1に
対して進んでおり、帰還信号S80の周波数は水平同期
信号S1に比べて高くなっている。このときダイオード
D301aおよびダイオードD302aに印加される順
方向電圧は、図19に示すように、ダイオードD302
aに印可される順電圧がダイオードD301aに比べて
大きくなる。すなわち、水平同期信号S1のパルス電圧
によってダイオードD302aに重畳される順電圧はノ
コギリ波の頂上側にシフトし、ダイオードD301aに
重畳される順電圧はノコギリ波の谷側にシフトするの
で、ダイオードD302aに印可される順電圧はダイオ
ードD301aに比べて大きくなる。したがって、ダイ
オードD302aに流れる電流がダイオードD301a
に比べて大きくなるので、ノードN92から抵抗R30
5aを通して負側に電流が流れ、ノードN92の電位は
負側に低下する。
【0030】図19のCに示す帰還信号S90の1周期
において、帰還信号S80の位相は水平同期信号S1に
対して遅れており、帰還信号S80の周波数は水平同期
信号S1に比べて低くなっている。このときダイオード
D301aおよびダイオードD302aに印加される順
方向電圧は、図19に示すように、ダイオードD301
aに印可される順電圧がダイオードD302aに比べて
大きくなる。すなわち、水平同期信号S1のパルス電圧
によってダイオードD301aに重畳される順電圧はノ
コギリ波の頂上側にシフトし、ダイオードD302aに
重畳される順電圧はノコギリ波の谷側にシフトするの
で、ダイオードD301aに印可される順電圧はダイオ
ードD302aに比べて大きくなる。したがって、ダイ
オードD301aに流れる電流がダイオードD302a
に比べて大きくなるので、ノードN92から抵抗R30
4aを通して正側に電流が流れるので、ノードN92の
電位は正側に上昇する。
【0031】ノードN92の電位は、可変抵抗VR90
1と抵抗R902によってノードN91に印加されるバ
イアス電圧によっても変化する。すなわち、バイアス電
圧によってノードN91の電圧が上昇するとダイオード
D301aに流れる電流が増えるためノードN92の電
圧は上昇し、ノードN91の電圧が低下するとダイオー
ドD302aに流れる電流が増えるためノードN92の
電圧も低下する。したがって、可変抵抗VR901を調
節することにより、水平同期を調節することができる。
【0032】以上述べたように、図18に示す従来の位
相比較回路30aおよび比較信号発生回路90によっ
て、水平同期信号S1と帰還信号S80の位相差に応じ
た電圧を有する位相差信号S30aを発振回路10に出
力することができる。
【0033】次に、上述したAFC回路の基本構成にお
ける、従来の発振回路について説明する。図20は、上
述したAFC回路の基本構成における、従来の発振回路
を示す回路図である。図17と図20の同一符号は同一
内容を表している。その他、R101a,R102aは
抵抗を、C101aはキャパシタを、VC101aは可
変容量キャパシタを、VD101aは可変容量ダイオー
ドを、X101aは水晶発振子を、U101a,U10
2aはCMOSの反転ゲートをそれぞれ示している。
【0034】ここで、従来の発振回路の動作を説明す
る。反転ゲートU101aと水晶発振子X101a、可
変容量キャパシタVC101a、キャパシタC101a
および可変容量ダイオードVD101aは、いわゆるコ
ルピッツの発振回路を形成しており、水晶発振子は誘導
性素子として用いられている。
【0035】抵抗R102aは、反転ゲートU101a
を反転増幅器として動作させるために、反転ゲートU1
01aの入力へバイアス電圧を供給するための抵抗であ
る。反転ゲートU102aは、次段の入力インピーダン
スが発振周波数に影響しないにするためのバッファアン
プである。
【0036】発振周波数fhは、可変容量キャパシタV
C101aおよび可変容量ダイオードVD101aの容
量値を変化させることで調節することができる。可変容
量キャパシタVC101aは発振の中心周波数foを手
動で調整するためのものである。可変容量ダイオードV
D101aは、抵抗R101aを介して逆方向に印加さ
れる位相差信号S30の電圧によって容量値を可変する
ことにより、発振周波数をわずかに変化させるためのも
のである。このように、外部から電圧を加えることによ
って発振周波数を変化させることができる水晶発振器は
VCXO(Voltage Controlled Crystal Oscillator )
と呼ばれている。
【0037】図21は、VCXOの周波数制御電圧に対
する周波数偏差の特性の一例を示すグラフである。縦軸
は発振の中心周波数foに対する偏差を表し、横軸は周
波数を制御するためにVCXOへ入力する電圧の大きさ
を表している。このグラフに示すように、VCXOの発
振周波数の可変域は大変狭く、標準的なものでも高々±
100ppm程度である。
【0038】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の位相比
較回路には、次のような問題点がある。上述した構成を
有する位相比較回路をICで実現する場合、ダイオード
などのバイポーラ素子によるアナログ回路を含むため
に、昨今のCMOSプロセスによるロジック回路のよう
な低電圧化を実現することが難しい。上述したダイオー
ドによる位相比較回路の他にも、アナログ掛算器を含ん
だ構成の位相比較回路が現在IC化されているが、やは
りバイポーラ素子によるアナログ回路を含んでいるた
め、低電圧化への壁となっている。また、低電圧化を阻
む上述の事情は、低電圧のCMOSプロセスに移行しつ
つある他の回路ブロックと水平AFC回路を統合したI
Cを実現する上での障害にもなっている。さらに、たと
えば可変抵抗VR901のような、位相の調整のために
半固定の調整が必要な素子が残っているため、こうした
外付け部品の価格や、調整に要する手間が製品コストの
上昇を招いている。
【0039】上述した従来の発振回路には次のような問
題点がある。図21のVCXOの周波数制御電圧に対す
る周波数偏差の特性の一例を示すグラフでも分かるよう
に、VCXOは可変できる周波数の範囲が大変狭いた
め、複数の異なる水平同期周波数を有するテレビ信号に
対して1つの水晶発振子を有するVCXOでは対応する
ことができない。
【0040】多様化しつつあるテレビ放送に水平AFC
回路を対応させるために、現在では、次に述べるように
VCXOの水晶発振子を切り替える方式が採用されてい
る。図22は、VCXOの水晶発振子の切り替えによっ
て、複数の水平同期信号に対応できるAFC回路を示す
ブロック図である。図17と図22の同一記号は同一内
容を表している。その他、101bはVCXOを、X1
01b〜X103bは水晶発振子を、102bは外部信
号によって電子的な切換スイッチをそれぞれ表してい
る。
【0041】図22のAFC回路では、図17に示す基
本構成のAFC回路における発振回路にVCXOを使用
し、SYNC-SELECT 信号によって切換スイッチ102bを
切り換えることで、VCXOの発振に用いる水晶発振子
を水晶発振子X101b〜X103bの中から選択させ
ている。これにより、AFC回路は複数の異なる周波数
の水平同期信号を有するテレビ信号S0に対応すること
ができる。
【0042】しかしながら、水晶発振子は他の回路に使
用する部品に比べて高価であるため、これらを複数用い
る方式はコストの大幅な上昇を招いてしまう。また、位
相比較回路と同様に半固定の手動調整が必要な素子が残
ってしまうことも、コストを上昇させる要因となってい
る。
【0043】さらに、上述した従来の位相比較回路およ
び発振回路はいずれもアナログ回路によって構成されて
いるため、調整を自動化したり、発振周波数や位相を外
部信号によって精密に制御することが困難である。
【0044】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、複数の異なる周波数を有する同期
信号に対し、周波数と位相を精密に同期させたパルス信
号を出力できるとともに、外部信号によって前記パルス
信号の周波数と位相の精密な制御ができ、かつ安価に製
造可能なパルス信号発生回路を提供することにある。
【0045】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のパルス信号発生回路は、出力パルス信号の
周波数と基準信号の周波数とを比較して周波数差データ
を生成する周波数差データ生成回路と、上記周波数差デ
ータに応じたアナログ信号の周波数調節信号を生成する
周波数調節信号生成回路とを有する周波数比較回路と、
上記出力パルス信号の位相と上記基準信号の位相とを比
較して位相差に応じたアナログ信号の位相調節信号を生
成する位相比較回路と、その出力電圧と上記周波数調節
信号と上記位相調節信号とを入力して発振パルス信号を
生成するヒステリシスコンパレータを有し、上記出力パ
ルス信号を生成するパルス信号生成回路とを有する。
【0046】本発明のパルス信号発生回路においては、
上記周波数差データ生成回路は、上記出力パルス信号と
上記基準信号とを入力してアップ信号又はダウン信号を
生成するエッジ比較回路と、上記アップ信号及びダウン
信号を入力してカウントアップ又はカウントダウン動作
を行なって上記周波数差データを生成するアップダウン
カウンタとを有し、上記周波数調整信号生成回路は、上
記周波数差データをラッチするラッチ回路と、上記周波
数差データをアナログ信号に変換して周波数調節信号を
生成する電流出力型D/Aコンバータとを有し、上記パ
ルス信号生成回路は、上記コンパレータの入力と基準電
位との間に接続されたキャパシタと、上記コンパレータ
の入力にアノードが接続され、上記コンパレータの出力
にカソードが接続されたダイオードと、上記発振パルス
信号をクロック信号として入力し、反転出力信号を入力
信号として入力するフリップフロップを含む分周回路と
を有する。
【0047】また、本発明のパルス信号発生回路におい
ては、上記位相比較回路は、上記基準信号に応答して入
力された上記出力パルス信号を出力するバッファ回路
と、上記バッファ回路の出力信号を電流信号に変換する
アナログ回路とを有する。
【0048】また、本発明のパルス信号発生回路におい
ては、上記基準信号が水平同期信号であり、上記位相比
較回路が上記出力パルス信号と上記水平同期信号との周
波数差が所定の値よりも低いときに活性化される。
【0049】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に係るパルス信号
発生回路の第1の実施形態を示す回路図である。図1に
おいて、10は発振回路を、20は周波数比較回路を、
31は位相比較回路を、40は分周回路を、U1はNA
NDゲートを、U41はDタイプのフリップフロップを
それぞれ示している。また、S1は水平同期信号を、S
1aはNANDゲートU1を介した水平同期信号を、S
20は周波数調節信号を、S21は位相比較回路を有効
にするゲート信号を、S31は位相調節信号を、S10
は発振回路10のパルス信号を、S40はパルス信号発
生回路のパルス信号を、S2は周波数可変信号を、S7
1はパルスクロックをそれぞれ示している。
【0050】発振回路10は、周波数比較回路20によ
る周波数調節信号S20と位相比較回路31による位相
調節信号S31を受けて、パルス信号S10を分周回路
40に出力している。
【0051】この発振回路10は、具体的には図2に示
す回路を有している。図1と図2の同一符号は同一内容
を示している。その他、図2において、C101はキャ
パシタを、D101はダイオードを、U101はしきい
値にヒステリシス特性を有するシュミット型の反転ゲー
トをそれぞれ示している。また、N101は回路のノー
ドを示している。
【0052】キャパシタC101は、周波数調節信号S
20と位相調節信号S31による電流の信号を受けてお
り、接地電位に対する充電電圧をシュミット型反転ゲー
トU101に出力している。
【0053】ダイオードD101は、シュミット型反転
ゲートU101の入力と出力の間に、入力から出力へ順
方向に接続されている。シュミット型反転ゲートU10
1は、キャパシタC101の電圧を受けて、パルス信号
S10を分周回路40に出力している。
【0054】分周回路40は、発振回路10のパルス信
号S10を受けて、パルス信号S10に対し2分の1の
周波数を有するパルス信号S40を周波数比較回路20
と位相比較回路31に帰還している。
【0055】この分周回路40は、具体的にはDタイプ
・フリップフロップU41を有しており、2分の1の分
周比を有する分周回路を構成している。すなわちDタイ
プ・フリップフロップU4は、パルス信号S10を受け
て、パルス信号S10の立ち上がり信号に同期して、デ
ータ入力端子Dに与えられている信号をデータ出力Qに
出力する。同時に、データ入力Dに与えられている信号
を反転した信号を反転データ出力Q_に出力し、この信
号をデータ入力Dに帰還する。また、データ出力Qから
パルス信号S40を出力している。
【0056】周波数比較回路20は、水平同期信号S
1、パルス信号S40、周波数比較信号S2を受けて、
周波数調節信号S20を発振回路10に出力するととも
に、位相比較回路31を有効にするゲート信号S21を
NANDゲートU1に出力している。
【0057】この周波数比較回路20は、具体的には図
3に示すブロックを有している。図1と図3の同一符号
は同一内容を表す。その他図3において、21はパルス
エッジ比較回路を、22はアップ・ダウンカウンタを、
23はレジスタを、24は電流出力型D/Aコンバータ
をそれぞれ示している。
【0058】パルスエッジ比較回路21は、水平同期信
号S1とパルス信号S40の立ち上がりエッジを受け
て、アップ信号S211およびダウン信号S212をア
ップ・ダウンカウンタ22に出力するとともに、データ
ラッチ信号S213をレジスタ23へ出力している。ア
ップ・ダウンカウンタ22は、アップ信号S211、ダ
ウン信号S212およびクロックパルスS71を受け
て、周波数差データS221をレジスタ23に出力して
いる。レジスタ23は、周波数差データS221、周波
数可変信号S2、データラッチ信号S213およびクロ
ックパルスS71を受けて、電流設定信号S231を電
流出力型D/Aコンバータ24に出力している。電流出
力型D/Aコンバータ24は電流設定信号S231を受
けて、周波数調節信号S20を発振回路10に出力して
いる。
【0059】NANDゲートU1は、水平同期信号S1
および位相比較回路31を有効にするゲート信号S21
を受けて、NANDゲートU1を介した水平同期信号S
1aを位相比較回路31に出力している。
【0060】位相比較回路31は、NANDゲートU1
を介した水平同期信号S1aおよびパルス信号S40を
受けて、位相調節信号S31を発振回路10に出力して
いる。
【0061】この位相比較回路31は、具体的には図4
に示す回路を有している。図1と図4の同一符号は同一
内容を表す。その他図4において、R311〜R315
は抵抗を、C311,C312はキャパシタを、U31
1は3ステート・バッファをそれぞれ示している。ま
た、N311およびN312は回路のノードを示してい
る。
【0062】3ステート・バッファU311は、パルス
信号S40を入力端子に受けるとともに、NANDゲー
トU1を介した水平同期信号S1aを出力イネーブル端
子に受けて、出力信号を抵抗R311に出力している。
抵抗R311は、一方の端子が3ステート・バッファU
311の出力信号を受けており、他方の端子が、電源V
ccと接地電位の間で縦列接続されている抵抗値の等し
い抵抗R313と抵抗314の接続中点に接続されてい
る。この抵抗R313と抵抗314による接続中点と接
地電位の間には、抵抗R312およびキャパシタC31
1の縦列回路と、キャパシタC312が接続されてい
る。また位相調節信号S31が、前記接続中点から抵抗
R315を介して発振回路10に出力されている。
【0063】次に、上述した構成を有する、本発明のパ
ルス信号発生回路の第1の実施形態について、動作の詳
細を説明する。本発明のパルス信号発生回路の動作の特
徴は、位相比較回路31の位相調節信号S31に加え
て、周波数比較回路20の周波数調節信号S20によっ
て発振回路10の発振周波数および位相を調節する点に
ある。
【0064】まず、周波数調節信号S20および位相調
節信号S31に応じた発振周波数を有するパルス信号S
10を出力する、発振回路10の詳細な動作を説明す
る。
【0065】図2に示すように、発振回路10のキャパ
シタC101は、周波数調節信号S20および位相調節
信号S31による電流を受けて充電される。そしてこの
充電電圧は、シュミット型反転ゲートU101によって
監視されている。シュミット型反転ゲートU101は、
出力信号がハイレベルからローレベルおよびローレベル
からハイレベルに反転する2つの入力電圧のしきい値を
有しており、ハイレベルからローレベルに反転するしき
い値VH はローレベルからハイレベルに反転するしきい
値VL lに比べて大きい。
【0066】ここで、キャパシタC101が、周波数調
節信号S20および位相調節信号S31による一定の電
流によって接地電位から充電される場合を考える。この
初期状態において、シュミット型反転ゲートU101の
出力電圧はハイレベルになっている。したがって、ダイ
オードD101は逆電圧が印可されてオフの状態になっ
ている。
【0067】一定の電流によって充電されるため、キャ
パシタC101の充電電圧は時間に比例して上昇してい
き、そして充電電圧がしきい値VH を超えたとき、シュ
ミット型反転ゲートU101の出力電圧はハイレベルか
らローレベルに反転する。すると、ダイオードD101
は順電圧が印可されてオン状態になり、キャパシタC1
01の電圧はシュミット型反転ゲートU101のローレ
ベル出力に向かって急速に放電される。急速に低下する
キャパシタC101の電圧がしきい値VL を下回ると、
シュミット型反転ゲートU101の出力電圧はローレベ
ルからハイレベルに反転する。すると、ダイオードD1
01は逆電圧が印可されてオフの状態になり、ダイオー
ドによる放電が停止する。ここでまた周波数調節信号S
20および位相調節信号S31による電流により充電さ
れて、キャパシタC101の電圧は時間に比例して上昇
する。以上の過程を繰り返すことにより、キャパシタC
101の電圧波形はしきい値VH とVL の間で振動する
ノコギリ波になり、またシュミット型反転ゲートU10
1によるパルス信号S10は、ローレベル期間の短いパ
ルス波形になっている。
【0068】この発振回路10の発振周波数は、周波数
調節信号S20および位相調節信号S31による電流の
合成値によって可変される。例えば周波数調節信号S2
0および位相調節信号S31による電流の合成値が小さ
くなると、この電流によってキャパシタC101が充電
される速さが遅くなるので、発振周期が長くなり、発振
周波数は低下する。逆に、電流の合成値が大きくなる
と、キャパシタC101が充電される速さが速くなるの
で、発振周期が短くなり、発振周波数は上昇する。
【0069】次に、パルス信号S10に対し2分の1の
周波数を有するパルス信号S40を出力する、分周回路
40の詳細な動作を説明する。
【0070】発振回路10からのパルス信号S10を受
ける分周回路40のDタイプ・フリップフロップU41
は、図1に示すような周波数2分の1の分周回路を構成
している。例えば、データ出力Qがハイレベル、反転デ
ータ出力Q_がローレベルの状態で、パルス信号S10
の立ち上がりエッジを検出すると、反転データ出力Q_
がデータ入力Dに帰還されていることによって、データ
出力Qがローレベル、反転データ出力Q_がハイレベル
に反転する。さらにもう一度パルス信号S10の立ち上
がりエッジを検出すると、データ出力Qがハイレベル、
反転データ出力Q_がローレベルになり、もとの状態に
戻る。このように、Dタイプ・フリップフロップU41
による出力信号S40は、パルス信号S10の2分の1
の周波数で、ローレベルの期間とハイレベルの期間が等
しい、デューティ比が50%のパルス波形になってい
る。
【0071】次に、パルス信号S40および水平同期信
号S1の周波数差を検出し、周波数調節信号S20を出
力する周波数比較回路20の詳細な動作を説明する。
【0072】図3に示すパルスエッジ比較回路21によ
って、水平同期信号S1とパルス信号S40の立ち上が
りまたは立ち下がりエッジのいずれか一方のエッジが検
出される。エッジ検出の初期状態では、アップ信号S2
11およびダウン信号S212はいずれも非アクティブ
状態になっており、水平同期信号S1とパルス信号S4
0のエッジが検出されるのを待っている。
【0073】水平同期信号S1とパルス信号S40のど
ちらかのエッジが先に検出されると、先に検出された信
号の種類に応じて、アップ信号S211およびダウン信
号S212のいずれか一方がアクティブ状態に変化す
る。たとえば水平同期信号S1の立ち上がりエッジが先
に検出された場合はアップ信号S211をアクティブ状
態にし、パルス信号S40の立ち上がりエッジが先に検
出された場合はダウン信号S212をアクティブにす
る。そして、水平同期信号S1とパルス信号S40のエ
ッジが両方とも検出された時点で、アップ信号S211
またはダウン信号S212は両方とも非アクティブ状態
に戻され、エッジ検出の初期状態に戻る。
【0074】水平同期信号S1とパルス信号S40のエ
ッジが同時に検出された場合は、アップ信号S211お
よびダウン信号S212が両方とも非アクティブ状態に
設定される。
【0075】データラッチ信号S213は、エッジ検出
の初期状態にある期間に、レジスタ23へ出力される。
【0076】例えば、水平同期信号S1に対してパルス
信号S40の位相が遅れており、水平同期信号S1の立
ち上がりエッジが先に検出された場合はアップ信号S2
11をアクティブ状態にし、逆に水平同期信号S1に対
してパルス信号S40の位相が進んでおり、パルス信号
S40の立ち上がりエッジが先に検出された場合はダウ
ン信号S212をアクティブにする。そして両方の信号
のエッジが検出されたら、アップ信号S211またはダ
ウン信号S212を非アクティブに戻し、アップ・ダウ
ンカウンタ22の計数動作を止めて、次のエッジの検出
を待つ動作に戻る。
【0077】アップ・ダウンカウンタ22は、上述した
ように変化するアップ信号S211およびダウン信号S
212を受けて、パルスクロックS71を計数する。ア
ップ信号S211がアクティブ状態のときはパルスクロ
ックS71を受ける毎に計数値を加算し、ダウン信号S
212がアクティブ状態のときはパルスクロックS71
を受ける毎に計数値を減算する。また、アップ信号S2
11およびダウン信号S212がともに非アクティブ状
態の場合は、計数を行わない。アップ・ダウンカウンタ
22の計数値は、周波数差データS221としてレジス
タ23に出力される。
【0078】上述したパルスエッジ比較回路21とアッ
プ・ダウンカウンタ22の動作によって、アップ・ダウ
ンカウンタ22の計数値は水平同期信号S1とパルス信
号S40の周波数の差に応じた値になる。例えば水平同
期信号S1に対しパルス信号S40の位相が遅れている
ためにアップ信号S211がアクティブ状態になると、
パルス信号S40のエッジが検出されるまでの間、アッ
プ・ダウンカウンタ22の値はパルスクロックS71を
計数して増加する。パルス信号S40の周波数が上昇し
てパルス信号S40の位相遅れが小さくなると、水平同
期信号S1とパルス信号S40の入力エッジの時間間隔
が減少するので、パルスクロックS71の計数によるア
ップ・ダウンカウンタ22の増加値は減少し、そして、
水平同期信号S1とパルス信号S40の位相が一致した
ときにアップ・ダウンカウンタ22の増加値はゼロにな
る。このときアップ・ダウンカウンタ22の計数値は、
周波数の差に応じた一定の値を保持している。
【0079】アップ・ダウンカウンタ22による周波数
差データS221を受けたレジスタ23は、データラッ
チ信号S213受けたとき、クロックパルスS71に同
期して周波数差データS221を記憶する。レジスタ2
3に記憶される周波数差のデータは、周波数可変信号S
2によってDSPなどの外部の信号処理手段が読み出し
および書き換えをおこなうことができる。
【0080】レジスタ23に記憶されている周波数差の
データは、例えば周波数可変信号S2による制御信号を
受けて、電流設定信号S231として電流出力型D/A
コンバータ24に出力される。電流設定信号S231を
受けた電流出力型D/Aコンバータ24は、電流設定信
号S231に応じた電流値を有する周波数調節信号S2
0の電流を、発振回路10のキャパシタC101に流し
込む。
【0081】以上説明したように、発振回路10の発振
周波数は、周波数比較回路20の周波数調節信号S20
によって、水平同期信号S1とパルス信号S40の周波
数の差が小さくなるように自動的に制御される。すなわ
ち、水平同期信号S1の周波数に対してパルス信号S4
0の周波数が高い場合は、周波数調節信号S20による
電流を減らして発振回路10の発振周波数を低下させ、
水平同期信号S1の周波数に対してパルス信号S40の
周波数が低い場合は、周波数調節信号S20による電流
を増やして発振回路10の発振周波数を上昇させる。
【0082】位相比較回路31を有効にするゲート信号
S21は、水平同期信号S1とパルス信号S40の周波
数の差が位相比較回路31によって調整可能になる程度
まで小さくなっていることを判断する図示しない制御回
路によって出力される。この信号S21は、水平同期信
号S1とパルス信号S40の周波数の差が大きい状態で
位相比較回路31を動作させることにより、位相比較回
路31の位相調節信号S31が飽和してしまうことを防
ぐための信号である。
【0083】次に、パルス信号S40および水平同期信
号S1の位相差を検出し、位相調節信号S31を出力す
る位相比較回路31の詳細な動作を説明する。
【0084】位相比較回路31は、発振回路10の発振
周波数を調節するための電流をキャパシタC101に流
し込む点において、周波数比較回路20と同様の機能を
有している。位相比較回路31と周波数比較回路20の
違いは、発振周波数を調節する度合いにある。まず周波
数比較回路20によって水平同期信号S1とパルス信号
S40の周波数が一致するように発振回路10の発振周
波数を大まかに調整させる。次に、水平同期信号S1と
パルス信号S40の周波数がほぼ一致した時点で、位相
比較回路31を動作させて発振回路10の発振周波数を
僅かに調整させ、水平同期信号S1とパルス信号S40
の位相を精密に一致させる。このように、位相比較回路
31と周波数比較回路20が連携して動作することによ
り、水平同期信号S1とパルス信号S40の位相をVC
XOに匹敵する精度で、安定かつ確実に一致させること
ができる。
【0085】図5は、本発明のパルス信号発生回路にお
ける位相比較回路31の動作を説明するためのタイミン
グチャートである。図5において、S1aはNANDゲ
ートU1を介した水平同期信号S1aの電圧波形を、C
101は発振回路10のキャパシタC101の電圧波形
を、S40はパルス信号S40の電圧波形を、N311
は3ステート・バッファU311の出力の電圧波形をそ
れぞれ示している。
【0086】3ステート・バッファU311は、NAN
DゲートU1を介した水平同期信号S1aがローレベル
の電圧になると入力から出力へ非反転の信号を伝送する
非反転のゲートと同じ動作をする。また、NANDゲー
トU1を介した水平同期信号S1aがハイレベルの電圧
になると、出力インピーダンスが大きくなる。つまり、
3ステート・バッファU311は、ローレベル、ハイレ
ベル、ハイ・インピーダンスの3つの出力状態を有す
る。この3つの出力状態を表すために、図5に示すノー
ドN311の波形は、ハイレベルとローレベルの間にハ
イ・インピーダンスを表す中間のレベルを設けている。
【0087】図5に示すように、NANDゲートU1を
介した水平同期信号S1aがローレベルのとき、パルス
信号S40と同じ信号がノードN311に出力される。
NANDゲートU1を介した水平同期信号S1aがハイ
レベルのときは、3ステート・バッファU311はハイ
・インピーダンスになり、抵抗R311に電流はほとん
ど流れない。
【0088】抵抗R311,抵抗R312およびキャパ
シタC311,キャパシタC312は低域通過型フィル
タを形成しており、ノードN312の電圧は、ノードN
311の電圧波形を平滑した直流の電圧になる。そし
て、このノードN312に生ずる直流の電圧が抵抗R3
15に電流を流し、この電流(位相調節信号S31)に
よって発振回路10の発振周波数が制御される。すなわ
ちノードN312に生ずる電圧波形の平均値の大きさに
よって、発振回路10の発振周波数が制御される。
【0089】パルス信号40の位相がNANDゲートU
1を介した水平同期信号S1aに対して遅れている場
合、図5に示すのノードN311に出力の発生する電圧
波形のハイレベルの期間がローレベルの期間に比べて長
くなるので、ノードN312に生ずる電圧波形の平均値
の大きさは大きくなる。これにより位相調節信号S31
による電流が大きくなるので、発振回路10の発振周波
数は高くなり、パルス信号40の位相は進む方向に変化
する。逆に、パルス信号40の位相がNANDゲートU
1を介した水平同期信号S1aに対して進んでいる場
合、ノードN311に出力の発生する電圧波形のローレ
ベルの期間がハイレベルの期間に比べて長くなるので、
ノードN312に生ずる電圧波形の平均値の大きさは小
さくなる。これにより位相調節信号S31による電流が
小さくなるので、発振回路10の発振周波数は低くな
り、パルス信号40の位相は遅れる方向に変化する。
【0090】上述のようにして、位相比較回路31によ
る位相調節信号S31は、パルス信号40の位相と水平
同期信号S1aの位相の差が小さくなるように、発振回
路10の発振周波数を制御する。
【0091】以上の説明では位相比較回路31を有効に
するゲート信号S21がハイレベルになっていて、水平
同期信号S1がNANDゲートU1を透過して位相比較
回路31に入力される場合を想定していた。位相比較回
路31を有効にするゲート信号S21がローレベルにな
ると、NANDゲートU1を介した水平同期信号S1a
はつねにハイレベルになり、3ステート・バッファU3
11の出力は常にハイ・インピーダンスの状態になる。
この状態では、抵抗R311に電流がほとんど流れな
い。一方、抵抗R313と抵抗R314の抵抗値は等し
いので、抵抗R311および抵抗R315に流れる電流
を考慮しないと、ノードN312の電圧は電源電圧の2
分の1に等しくなる。さらに、発振回路10のキャパシ
タC101に発生するノコギリ波の平均電圧はシュミッ
ト型反転ゲートU101のしきい値VH としきい値VL
の中間の電位になるが、シュミット型反転ゲートU10
1が例えばCMOS系のゲートである場合、この中間の
電位はほぼ電源電圧の2分の1に等しい。したがって、
ノードN312の電圧は電源電圧の2分の1(Vcc/
2)にほぼ等しくなる。
【0092】周波数比較回路20による発振周波数の制
御によって、水平同期信号S1とパルス信号S40の周
波数の差が位相比較回路31によって調整可能になる程
度まで小さくなり、位相比較回路31を有効にするゲー
ト信号S21がローレベルからハイレベルに変化した時
点におけるノードN312の電圧は、上述のように、電
源電圧の2分の1にほぼ等しい大きさになっている。し
たがって、ノードN312の電圧の可変範囲は、電源電
圧の2分の1を中心に、正負対称な最大限の範囲になる
ので、パルス信号S40の位相を水平同期信号S1の位
相と一致させやすくなる。
【0093】図6は、ノードN312の電圧に対する発
振回路10の発振周波数の変化を表すグラフである。縦
軸は発振回路10の発振周波数を、横軸はノードN31
2の電圧をそれぞれ示している。図6に示すように、位
相比較回路31の位相調節信号S31は、ノードN31
2の電圧が電源電圧の2分の1(Vcc/2)のときの
発振周波数foを中心にして、発振回路10の発振周波
数を可変させる。また、図6の矢印で示すように、発振
の中心周波数fo自体も周波数調節信号S20によって
上下に可変される。したがって、水平同期信号S1が複
数の異なる周波数を有する信号であっても、パルス信号
40の周波数と位相を水平同期信号S1aに対して確実
に一致させることができる。
【0094】以上説明したように、本発明のパルス信号
発生回路による第1の実施形態によれば、出力のパルス
信号S40と水平同期信号S1の位相差に応じた位相調
節信号S31を出力する位相比較回路31と、出力のパ
ルス信号S40と水平同期信号S1の位相差に応じた周
波数調節信号S20を出力する周波数比較回路20と、
位相調節信号S31および周波数調節信号S20を受け
て周波数と位相を制御されたパルス信号S40を出力す
る発振回路10を有しているので、水平同期信号S1が
複数の異なる周波数を有している場合であっても、出力
するパルス信号S40の周波数と位相を水平同期信号S
1に対して確実に一致させることができる。したがっ
て、本実施形態のパルス信号発生回路を用いることによ
り、水平AFC回路を様々な異なる周波数の水平同期信
号を有するテレビ信号に容易に対応させることができ
る。
【0095】また、周波数比較回路20は、クロックパ
ルスS71を計数することによりパルス信号S40と水
平同期信号S1の周波数の差を計測しているので、得ら
れる周波数の差に関する信号は離散化されたいわゆるデ
ジタル信号であり、DSPなどの図示しない外部の信号
処理手段によってこのデジタル信号を処理させることが
できる。したがって、連続ないわゆるアナログ信号では
難しい複雑な制御と周波数の管理も可能になる。さら
に、高周波で周波数安定度の高いクロックパルスS71
は容易に得られるので、VCXOに匹敵する高精度な発
振周波数を有するパルス信号を得ることができる。
【0096】また、本実施形態のパルス信号発生回路に
よれば、水晶発振子などの高価な部品を付加する必要が
なくなるだけでなく、従来の回路に残っていた調整が必
要な半固定の部品もなくなり、したがって上述のような
高精度の発振周波数と位相が得られるにも関わらず調整
が必要なくなるので、製造コストの削減が可能になる。
【0097】さらに従来の位相比較回路にあったバイポ
ーラ素子によるアナログ回路をCMOS系の回路に置き
換えることができるので、電源電圧の低電圧化を図るこ
とができる。またこれにより、他のCMOS系の回路と
ともに集積化したICを構成することが可能になるた
め、更なる製造コストの削減と装置の小型化を図ること
ができる。
【0098】次に、本発明に係るパルス信号発生回路の
第2の実施形態について説明する。本実施形態は、図1
6に示すカラーテレビジョン受像機において、色信号再
生回路109に含まれる回路である。
【0099】輝度信号や色差信号、同期信号などの信号
がすべて多重化されて1つの信号として伝送される方式
のテレビ信号として、コンポジット・ビデオ信号があ
る。コンポジット・ビデオ信号では、輝度信号および色
差信号を多重化するためにカラー・サブキャリアと呼ば
れる搬送波を用いて各信号を変調している。そして、変
調された各信号とともに、このカラー・サブキャリア自
身も定められた周期分だけ切り出してコンポジット・ビ
デオ信号に付加され、コンポジット・ビデオ信号により
伝送されている。コンポジット・ビデオ信号に付加され
たこのカラー・サブキャリアの成分は、一般にカラー・
バースト信号と呼ばれている。
【0100】コンポジット・ビデオ信号の受け手である
映像再生装置では、コンポジット・ビデオ信号から映像
の再生に必要な各信号を復調するために、上述したカラ
ー・バースト信号に同期して、かつ連続した搬送波信号
を再生する必要がある。また、復調のための前記搬送波
信号には、一般的にカラー・サブキャリアの4倍の周波
数の搬送波が用いられている。
【0101】カラー・バースト信号から前記搬送波信号
を再生するため、一般に映像再生装置側においてPLL
回路(Phase Locked Loop :位相同期ループ回路)が用
いられるが、従来の前記PLL回路には、既に説明した
図15に示す位相比較回路30aや図18に示す発振回
路10aなどが使用されている。本発明に係るパルス信
号発生回路の第2の実施形態では、上記PLL回路とし
て、本発明のパルス信号発生回路を適用するものであ
る。
【0102】図7は、本発明に係るパルス信号発生回路
の第2の実施形態を示す回路図である。図1と図7の同
一符号は同一内容を表している。その他、図7におい
て、41は分周比が4分の1の分周回路を、U2はEx
clusiveORゲートをそれぞれ示している。ま
た、S4はコンポジット・ビデオ信号から分離されたカ
ラーバースト信号を、S5はコンポジット・ビデオ信号
にカラーバースト信号が重畳されている期間と同期した
カラーバースト・ゲート信号を、S41は分周回路41
の帰還するパルス信号を、S4aはExclusive
ORゲートU2を介したカラーバースト信号を、S5a
はNADNゲートU1を介したカラーバースト・ゲート
信号をそれぞれ示している。
【0103】発振回路10は、周波数比較回路20によ
る周波数調節信号S20と位相比較回路31による位相
調節信号S31を受けて、パルス信号S10を分周回路
40に出力している。なおこの発振回路10は、既に説
明した図2に示す回路を有している。
【0104】分周回路40は、発振回路10のパルス信
号S10を受けて、パルス信号S10に対し2分の1の
周波数を有するパルス信号S40を分周回路41に帰還
している。なおこの分周回路40は、既に説明した、図
1に示す2分の1の分周比の分周回路40と同じ構成を
有する。
【0105】分周回路41は、分周回路40のパルス信
号S40を受けて、パルス信号S40に対し4分の1の
周波数を有するパルス信号S41を、周波数比較回路2
0およびExclusiveORゲートU2に帰還して
いる。
【0106】周波数比較回路20は、カラーバースト信
号S4、パルス信号S41、パルスクロックS71を受
けて、周波数調節信号S20を発振回路10に出力する
とともに、位相比較回路31を有効にするゲート信号S
21をNANDゲートU1に出力している。なおこの周
波数比較回路20は、既に説明した図3に示すブロック
を有している。ただし本実施例においては、図3に示す
パルス信号S40が前記パルス信号S41に、水平同期
信号S1が前記カラーバースト信号S4にそれぞれ置き
換えられる。
【0107】NANDゲートU1は、位相比較回路31
を有効にするゲート信号S21およびカラーバースト・
ゲート信号S5を受けて、NANDゲートU1を介した
カラーバースト・ゲート信号S5aを位相比較回路31
に出力している。ExclusiveORゲートU2
は、カラーバースト信号S4およびパルス信号S41を
受けて、ExclusiveORゲートU2を介したカ
ラーバースト信号S4aを位相比較回路31に出力して
いる。
【0108】位相比較回路31は、Exclusive
ORゲートU2を介したカラーバースト信号S4aおよ
びNANDゲートU1を介したカラーバースト・ゲート
信号S5aを受けて、位相調節信号S31を発振回路1
0に出力している。なおこの位相比較回路31は、既に
説明した図4に示す回路を有している。ただし本実施例
においては、図4に示すパルス信号S40が前記カラー
バースト信号S4aに、水平同期信号S1aが前記カラ
ーバースト・ゲート信号S5aにそれぞれ置き換えられ
る。
【0109】次に、上述した構成を有する本発明のパル
ス信号発生回路の第2の実施形態について、動作の詳細
を説明する。
【0110】図8は、本発明のパルス信号発生回路の第
2の実施例の動作を説明するためのタイミングチャート
である。図8において、S4はカラーバースト信号S4
の電圧波形を、S41は分周回路41を介して出力から
帰還されたパルス信号S41を、S5aはNANDゲー
トU1を介したカラーバースト・ゲート信号S5aを、
N311は位相比較回路31におけるノードN311の
電圧波形を、S40は本実施例のパルス信号発生回路の
出力であるパルス信号S40をそれぞれ示している。
【0111】ノードN311には、Exclusive
ORゲートU2を介したカラーバースト信号S4aと同
じレベルの信号が、カラーバースト・ゲート信号S5a
がローレベルになる期間に限り出力される。そして、位
相調節信号S31が発振回路10のキャパシタC101
に流し込む電流値は、ノードN311の電圧波形の時間
的平均値に比例して大きくなる。さらに、発振回路10
の出力するパルス信号S10の周波数は、キャパシタC
101に流入する電流値に比例する。したがって、ノー
ドN311の電圧波形の時間的平均値が増減することに
より、発振回路10の発振周波数が制御される。
【0112】ノードN311の電圧波形は、カラーバー
スト信号S4とパルス信号S41の排他的論理和にな
る。図8に示すように、パルス信号S41の位相がカラ
ーバースト信号S4に対して遅れるとハイレベルの期間
が増え、パルス信号S41の位相がカラーバースト信号
S4に対して進むと位相が進むとローレベルの期間が増
える。つまり、パルス信号S41の位相がカラーバース
ト信号S4に対して遅れるとノードN311の電圧波形
の時間的平均値が大きくなってキャパシタC101に流
入する電流値も大きくなり、これにより発振回路10の
出力するパルス信号S10の周波数が高くなる。逆に、
パルス信号S41の位相がカラーバースト信号S4に対
して進むと、ノードN311の電圧波形の時間的平均値
が小さくなってキャパシタC101に流入する電流値も
小さくなり、これにより発振回路10の出力するパルス
信号S10の周波数が低くなる。このようにして、カラ
ーバースト信号S4とパルス信号S41の位相を一致さ
せる制御が行われる。
【0113】周波数比較回路20による発振周波数の制
御は、既に述べた第1の実施形態のパルス信号発生回路
と同様の動作によって行われる。ただし、カラーバース
ト信号S4は、例えば9サイクルといった定められたパ
ルス数の非連続的な信号でありそのままパルス信号S4
1との周波数差を計数することができないので、例え
ば、カラーバースト信号S4のパルスを検出後、所定の
数のパルスについてパルス信号S41との周波数差を計
数させることで、パルス信号S41とカラーバースト信
号S4の周波数の差を計数することができる。
【0114】以上説明したように、本発明のパルス信号
発生回路による第2の実施形態によれば、第1の実施形
態で説明したパルス信号発生回路とほとんど同様な構成
によって、コンポジット・ビデオ信号からカラーバース
ト信号を再生することができる。これにより、第1の実
施形態と同様の効果を奏することができる。
【0115】すなわち、カラーバスト信号が複数の異な
る周波数を有している場合であっても、出力するパルス
信号の周波数と位相をカラーバースト信号に対して確実
に一致させることができる。また、DSPなどの図示し
ない外部の信号処理手段による処理が可能になるので、
再生するカラーバースト信号の周波数の制御や管理が容
易になる。さらに、VCXOに匹敵する高精度な発振周
波数を有するパルス信号を得ることができる。
【0116】また、水晶発振子などの高価な部品を付加
する必要がなくなるだけでなく、従来の回路に残ってい
た調整が必要な半固定の部品もなくなるので、製造コス
トの削減が可能になる。
【0117】次に、本発明に係る自動周波数制御回路の
実施形態について説明する。本実施形態は、既に説明し
た本発明による第1の実施形態のパルス信号発生回路
と、前記パルス信号発生回路の出力するパルス信号に同
期して受像管の電子線の水平偏向を行う水平偏向回路を
含んだ自動周波数制御回路である。
【0118】図9は、本発明に係る自動周波数制御回路
の実施形態を示す回路図である。図1と図9の同一符号
は、同じ内容を表している。その他、図9において、5
0はパルス調節回路を、32は位相比較回路を、60は
遅延パルス信号発生回路を、80は水平偏向回路をそれ
ぞれ表している。また、S40aは分周回路40の出力
のパルス信号S40に対して論理値が反転したパルス信
号を、S50はパルス調節回路50の出力のパルス信号
を、S80は水平偏向回路80によって出力される帰還
信号を、S11は発振回路10のキャパシタC101の
充電電圧を、S32は位相比較回路32による位相調節
信号を、S60は遅延パルス信号発生回路の出力するパ
ルス信号を、S72はクロックパルスをそれぞれ示して
いる。
【0119】周波数比較回路20、位相比較回路31、
発振回路10、分周回路40およびNANDゲートU1
によるパルス信号発生回路は、本発明のパルス信号発生
回路の第1の実施形態に関して既に説明した構成と同じ
なので、説明を省略する。ここでは、パルス調節回路5
0、位相比較回路32、遅延パルス信号発生回路60お
よび水平偏向回路80の構成と接続関係について説明す
る。
【0120】パルス信号S40aは、Dタイプ・フリッ
プフロップU41の2つの出力のうちの、反転出力Q_
によるパルス信号であり、パルス信号S40に対して論
理値を反転した信号となっている。パルス調節回路50
は分周回路40によるパルス信号S40、遅延パルス信
号発生回路60による遅延パルス信号S60、パルス調
節信号S3ならびにクロックパルスS72を受けて、パ
ルス信号S50を出力する。
【0121】このパルス調節回路50は、具体的には図
12に示すようなブロックを有している。図9と図12
の同一符号は同一内容を示す。その他、図12において
U501はANDゲートを、51は遅延計数回路を、5
2はパルス幅計数回路をそれぞれ示している。また、S
60aはANDゲートU501を介した遅延パルス信号
を、S51は遅延計数回路51による遅延計数信号を、
それぞれ示している。
【0122】ANDゲートU501は、分周回路40に
よるパルス信号S40および遅延パルス信号S60を受
けて、遅延パルス信号S60aを遅延計数回路51に出
力している。遅延計数回路51は、分周回路40による
パルス信号S40、ANDゲートU501を介した遅延
パルス信号S60a、パルス調節信号S3ならびにクロ
ックパルスS72を受けて、遅延計数信号S51をパル
ス幅計数回路52に出力している。パルス幅計数回路5
2は、遅延計数回路51による遅延計数信号S51、パ
ルス調節信号S3およびクロックパルスS72を受け
て、パルス信号S50を水平偏向回路80に出力してい
る。
【0123】水平偏向回路80は、パルス調節回路50
によるパルス信号S50を受けて、帰還信号S80を位
相比較回路32に帰還している。
【0124】位相比較回路32は、水平偏向回路80に
よる帰還信号S80および分周回路40によるパルス信
号S40aを受けて、位相調節信号S32を遅延パルス
信号発生回路60に出力している。
【0125】この位相比較回路32は、具体的には図1
0に示す回路を有している。図9と図10の同一符号は
同一内容を示す。その他、図10においてR321〜R
324は抵抗を、C321,C322はキャパシタを、
U321は3ステート・バッファを、U322は演算増
幅器をそれぞれ示す。またN321は回路のノードを示
す。
【0126】3ステートバッファU321は、分周回路
40によるパルス信号S40aおよび水平偏向回路80
による帰還信号S80を受けて、出力信号を抵抗R32
1の一方の端子に出力する。前記抵抗R321の他方の
端子は演算増幅器U322の負側入力端子に接続されて
いる。抵抗R323および抵抗R324は電源電圧Vc
cと接地電位の間に縦列接続されており、その接続中点
は演算増幅器の正側入力端子に接続されている。また、
前記正側入力端子と接地電位の間にはキャパシタC32
2が接続されている。演算増幅器U322の負側入力端
子と演算増幅器U322の出力端子の間には、抵抗R3
22とキャパシタC321が縦列接続されている。そし
て、演算増幅器U322の前記出力端子は、位相調節信
号S32を遅延パルス信号発生回路60に出力してい
る。
【0127】遅延パルス信号発生回路60は、発振回路
10のキャパシタC101の充電電圧S11および位相
比較回路32による位相調節信号S32を受けて、遅延
パルス信号S60を出力する。
【0128】この遅延パルス信号発生回路60は、具体
的には図11に示す回路を有している。図9と図11の
同一符号は同一内容を示している。その他、図11にお
いてR601〜R603は抵抗を、U601は演算増幅
器を、U602はコンパレータをそれぞれ示している。
またN601は回路のノードを示している。
【0129】抵抗R601と抵抗R602は電源Vcc
と接地電位の間で縦列接続されており、その接続中点が
演算増幅器U601の負側入力端子に接続されている。
演算増幅器の正側入力端子にはキャパシタC101の充
電電圧S11が入力されており、演算増幅器U601の
負側入力端子と出力の間には抵抗R603が接続されて
いる。コンパレータU602の正側入力端子は演算増幅
器U601の出力信号を受けており、負側入力端子は位
相比較回路32による位相調節信号S32を受けてい
る。コンパレータU602の出力信号は、遅延パルス信
号S60としてパルス調節回路50に出力されている。
【0130】次に、上述した構成を有する本発明の自動
周波数制御回路の実施形態について、動作の詳細を説明
する。ただし、周波数比較回路20、位相比較回路3
1、発振回路10、分周回路40およびNANDゲート
U1によって構成されるパルス信号発生回路の動作は、
本発明のパルス信号発生回路の第1の実施形態と同じな
ので説明を省略する。ここでは、パルス調節回路50、
位相比較回路32、遅延パルス信号発生回路および水平
偏向回路80の動作の詳細について説明する。
【0131】図13は、本発明に係る自動周波数制御回
路の実施形態の動作を説明するタイミングチャートであ
る。図13において、S1aはNAND回路U1を介し
た水平同期信号S1aの電圧波形を、S80は水平偏向
回路80による帰還信号S80の電圧波形を、N321
は3ステート・バッファU321の出力における電圧波
形を、S40およびS40aは分周回路40によるパル
ス信号の電圧波形を、S60は遅延パルス信号発生回路
60による遅延パルス信号の電圧波形を、S60aはA
NDゲートU501を介した遅延パルス信号S60aの
電圧波形をそれぞれ示す。
【0132】図10における位相比較回路32の3ステ
ート・バッファU321は、帰還信号S80がローレベ
ルの期間にだけ、入力されたパルス信号S40aと同じ
レベルの信号をノードN321に透過させる。帰還信号
S80がハイレベルの期間は、ハイインピーダンスの状
態になる。
【0133】抵抗R321、抵抗R322、キャパシタ
C321および演算増幅器U322は積分回路を構成し
ており、ノードN321の電圧波形を積分した信号が演
算増幅器U322から位相調節信号S32として出力さ
れる。ただし、出力される信号の符号は反転している。
たとえばN321の電圧が上昇すると、抵抗R321お
よび抵抗R322を通してキャパシタC321には演算
増幅器の負側端子の方向から流れ込む電流が増えるた
め、位相調節信号S32の電圧は低下する方向に変化す
る。N321の電圧が低下すると、その逆の動作によっ
て、位相調節信号S32の電圧は上昇する方向に変化す
る。
【0134】例えば帰還信号S80の位相がパルス信号
S40aに対して遅れた場合、図13に示す時刻Aが左
側に移動するためにハイレベルの期間が増えてノードN
321の電圧の時間的平均値が上昇し、位相調節信号S
32の電圧は低下する方向に変化する。また、帰還信号
S80の位相がパルス信号S40aに対して進んだ場
合、図13に示す時刻Aが右側に移動するためにローレ
ベルの期間が増えてノードN321の電圧の時間的平均
値が低下し、位相調節信号S32の電圧は上昇する方向
に変化する。
【0135】なお、抵抗R232、抵抗R242および
キャパシタC322による回路は位相調節信号S32に
直流電圧のバイアスを与えるためのものであり、キャパ
シタC321に電圧が充電されていないときの位相調節
信号S32の電圧を定める。
【0136】図11における抵抗R601〜R603お
よび演算増幅器U601による回路は、発振回路10の
キャパシタC101の電圧S11に対して負の直流バイ
アス電圧を加えて振幅を増幅させた信号を、コンパレー
タU602に出力するための回路である。たとえば抵抗
R601および抵抗R602の抵抗値をR、抵抗R60
3の抵抗値を(R/2)とすると、キャパシタC101
の電圧S11には(−Vcc/2)の電圧が加えられる
とともに、振幅が2倍に増幅される。
【0137】コンパレータU602は、ノードN601
の電圧と位相調節信号S32の電圧を比較して、比較し
た結果に応じてハイレベルまたはローレベルに変化する
信号を出力する。ノードN601の電圧は図13に点線
で示すようなノコギリ波形になっており、また位相調節
信号S32はノードN321の電圧波形を積分した直流
電圧になっている。この2つの波形を比較したコンパレ
ータU602の出力には、図13に示すように帰還信号
S80に対して2倍の周波数を持つパルス信号S60が
現われる。
【0138】図13に示す時刻Bは、位相調節信号S3
2の電圧レベルに応じて図の右側または左側に移動す
る。例えば、帰還信号S80の位相がパルス信号S40
aに対して遅れて位相調節信号S32の電圧が低下する
方向に変化すると、時刻Bは図の左側に移動し、時刻B
の起こる時間がパルス信号S40の時刻Cに対して早く
なる。逆に帰還信号S80の位相がパルス信号S40a
に対して進んで位相調節信号S32の電圧が上昇する方
向に変化すると、時刻Bは図の右側に移動し、時刻Bの
起こる時間がパルス信号S40の時刻Cに対して遅くな
る。
【0139】パルス調節回路50は、遅延パルス信号S
60とパルス信号S40を用いて、帰還信号S80の水
平同期信号S1に対する遅延時間をクロックパルスS7
2で計数し、この計数結果に応じて水平同期信号S1に
対する遅延時間を定めたパルス信号S50を生成し、水
平偏向回路80に出力する動作を行う。
【0140】帰還信号S80の水平同期信号S1に対す
る遅延時間の相対的な大きさは、例えば図13に示す遅
延パルス信号S60の時刻Bとパルス信号S40の時刻
Cの時間間隔をクロックパルスS72で計数することに
よって定めることができる。すなわち、上述したように
帰還信号S80の位相が遅れている場合、例えば時刻B
と時刻Cの時間間隔は短くなり、帰還信号S80の位相
が進んでいる場合は時刻Bと時刻Cの時間間隔は長くな
る。
【0141】遅延計数回路51はこれらの時間間隔をク
ロックパルスS72で計数し、時間間隔が短いときは遅
延計数信号S51の遅延時間が短くなるように、また時
間間隔は長いときは遅延計数信号S51の遅延時間が長
くなるように調節して、遅延計数信号S51をパルス幅
計数回路に出力する。パルス幅計数回路52は、遅延計
数信号S51のパルスエッジを検出してパルス信号S5
0の信号を立ち上げ、クロックパルスS72を定められ
た回数だけ計数した後、パルス信号S50を立ち下げ
る。
【0142】以上のようにして、パルス調節回路50に
よるパルス信号S50は、パルスの立ち上がる時刻とパ
ルス幅が調節される。パルスの立ち上がる時刻は、帰還
信号S80の位相が水平同期信号S1に対して遅れてい
るときはパルス信号S50の位相が進む方向へ変化し、
帰還信号S80の位相が水平同期信号S1に対して進ん
でいるときはパルス信号S50の位相が遅れる方向へ変
化して、帰還信号S80の位相と水平同期信号S1の位
相が一致する方向に制御される。
【0143】なお、ANDゲートU501は、図13に
示す時刻B’と時刻Bのうち、時刻Bだけを遅延計数回
路51に検出させるための回路である。
【0144】またパルス調節信号S3は、周波数比較回
路20における周波数可変信号S2と同様に、DSPな
どの図示しない外部の信号処理手段によって遅延計数回
路51およびパルス幅計数回路52の計数値の処理を行
うための信号である。例えば、遅延計数回路51による
時刻Bと時刻Cの時間間隔の計数値を図示しない外部の
信号処理手段に読み込ませてこれを処理し、再び遅延計
数回路51に書き込むことができる。また、パルス幅計
数回路52におけるパルス幅を定める計数値を図示しな
い外部の信号処理手段に読み込ませてこれを処理し、再
びパルス幅計数回路52に書き込むことができる。
【0145】水平偏向回路80は、駆動信号S50に応
じて電子線を偏向させるための磁界を発生させ、この磁
界に同期するパルス状の帰還信号S80が、例えばフラ
イバックトランスの1巻線から取り出されて、位相比較
回路32に帰還される。
【0146】図14は、パルス調節回路によって調節さ
れるパルス信号S50の立ち上り時刻およびパルス幅
と、水平偏向回路80によって駆動された受像管の画像
の歪みの関係を示す図である。図14においてS1は水
平同期信号S1の電圧波形を、S50はパルス調節回路
50によるパルス信号S50の電圧波形をそれぞれ示
す。
【0147】パルス調節回路50によって、パルス信号
S50は図14に示すΔtとwの時間幅が可変される。
これらの時間幅に対応する受像管の画像の歪みが、図1
4の(1)と(2)にそれぞれ示されている。すなわ
ち、画面の水平方向の歪みはΔtを可変することによ
り、画面の横幅はwを可変することにより最適の状態に
調節することができる。なお、Δtについては本実施例
の自動周波数制御回路によって自動的に補正されるが、
wにいては自動的に補正されない。wはパルス幅計数回
路52のパルス幅に関する計数値をパルス調節信号S3
を通じて操作することにより補正される。
【0148】また、クロックパルスS71およびクロッ
クパルスS72は、パルス信号発生回路の出力パルス信
号S40を整数倍にして生成することもできる。図15
は、本発明の自動周波数制御回路のクロックパルスS7
1およびクロックパルスS72を、パルス信号発生回路
の出力パルス信号S40に同期させて生成する位相同期
ループ70のブロック図を表す。図9と図15の同一符
号は同一内容を示す。その他図15において、71は位
相比較回路を、72は発振回路を、73は分周回路をそ
れぞれ示す。
【0149】位相比較回路71は、パルス信号S40お
よび分周回路73による帰還信号を受けて位相を比較
し、比較した結果に応じた振幅の信号を発振回路72に
出力する。発振回路72は位相比較回路71による出力
信号を受けて、前記出力信号に比例した大きさの周波数
を有するクロックパルスS71およびクロックパルスS
72を出力する。 分周回路73は、発振回路72の出
力信号を受けて、前記信号に対し定められた分周比を有
する信号を位相比較回路71に帰還する。
【0150】発振回路72の出力から一定の分周比で分
周されて帰還される帰還信号とパルス信号S40の位相
が位相比較回路71で比較され、前記帰還信号の位相が
パルス信号S40に対して遅れているときに発振回路7
2の発振周波数を高くし、位相が進んでいるときは発振
周波数を下げるように、位相比較回路71が発振回路7
2に対して制御信号を入力することで、パルス信号S4
0と前記帰還信号の位相が一致する。これにより、パル
ス信号S40に対して同期するとともに、パルス信号S
40に対して整数倍の周波数を有するクロックパルスS
71およびクロックパルスS72を生成することができ
る。
【0151】以上のようにして、クロックパルスS71
およびクロックパルスS72をパルス信号発生回路の出
力パルス信号S40に同期させることにより、パルス調
節回路50で生成されるパルス信号と、生成するための
クロックパルスS72が同期することになるので、回路
を安定に動作させることができる。
【0152】なお、本実施形態においてはパルス信号S
50によって駆動される対象を水平偏向回路として説明
したが、これに限らず、パルス信号によって駆動され、
帰還信号S80が得られるその他の回路等に対しても、
本発明の自動周波数制御回路を適用することができる。
【0153】以上説明したように、本発明の自動周波数
制御回路の実施形態によれば、本発明のパルス信号発生
回路の第1の実施形態で説明したパルス信号発生回路を
有することによって、第1の実施形態と同様の効果を奏
することができる。
【0154】すなわち、水平同期信号が複数の異なる周
波数を有している場合であっても、出力するパルス信号
の周波数と位相を水平同期信号に対して確実に一致させ
ることができる。また、DSPなどの図示しない外部の
信号処理手段による処理が可能になるので、水平偏向回
路の周波数の制御や管理、画面歪みの精密な補正が可能
になる。さらに、VCXOに匹敵する高精度な発振周波
数を有するパルス信号によって、安定な画像を得ること
ができる。
【0155】また、水晶発振子などの高価な部品を付加
する必要がなくなるだけでなく、従来の回路に残ってい
た調整が必要な半固定の部品もなくなるので、製造コス
トの削減が可能になる。
【0156】さらに従来の回路におけるバイポーラ素子
のアナログ回路をCMOS系の回路に置き換えることが
できるので、電源電圧の低電圧化を図ることができる。
またこれにより、他のCMOS系の回路とともに集積化
したICを構成することが可能になるため、更なる製造
コストの削減と装置の小型化を図ることができる。
【0157】
【発明の効果】本発明のパルス信号発生回路によれば、
複数の異なる周波数を有する同期信号に対し、周波数と
位相を精密に同期させたパルス信号を出力できる。ま
た、外部信号によって前記パルス信号の周波数と位相の
精密な制御ができる。また、安価に製造することができ
る。本発明の自動周波数制御回路によれば、複数の異な
る周波数を有する同期信号に対し、周波数と位相を精密
に同期させたパルス信号で動作することができる。ま
た、外部信号によって前記パルス信号の周波数と位相の
精密な制御ができる。また、安価に製造することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明によるパルス信号発生回路の第1
の実施形態を示す回路図である。
【図2】図2は本発明によるパルス信号発生回路の第1
の実施形態における発振回路の回路図である。
【図3】図3は本発明によるパルス信号発生回路の第1
の実施形態における周波数比較回路の回路図である。
【図4】図4は本発明によるパルス信号発生回路の第1
の実施形態における位相比較回路の回路図である。
【図5】図5は本発明によるパルス信号発生回路の第1
の実施形態における位相比較回路の動作を示すタイミン
グチャートである。
【図6】図6は本発明によるパルス信号発生回路の第1
の実施形態における位相比較回路の3ステート・バッフ
ァの出力電圧の平均値に対する発振周波数の変化を示す
グラフである。
【図7】図7は本発明によるパルス信号発生回路の第2
の実施形態を示す回路図である。
【図8】図8は本発明によるパルス信号発生回路の第2
の実施形態の動作を示すタイミングチャートである。
【図9】図9は本発明による自動周波数制御回路の実施
形態を示す回路図である。
【図10】図10は本発明による自動周波数制御回路の
実施形態における位相比較回路の回路図である。
【図11】図11は本発明による自動周波数制御回路の
実施形態における遅延パルス信号発生回路の回路図であ
る。
【図12】図12は本発明による自動周波数制御回路の
実施形態におけるパルス調節回路の回路図である。
【図13】図13は本発明による自動周波数制御回路の
実施形態の動作を示すタイミングチャートである。
【図14】図14は本発明による自動周波数制御回路の
実施形態におけるパルス調節回路の出力パルス信号と画
像の歪みの関係を示す図である。
【図15】図15は本発明による自動周波数制御回路の
実施形態における位相同期ループのブロック図である。
【図16】図16は、カラーテレビジョン受像機の構成
例を示すブロック図である。
【図17】図17はAFC回路の基本的構成を示すブロ
ック図である。
【図18】図18はAFC回路の基本構成における従来
の位相比較回路を示す回路図である。
【図19】図19は従来の位相比較回路の各部の電圧波
形を示す図である。
【図20】図20はAFC回路の基本構成における従来
の発振回路を示す回路図である。
【図21】図21はVCXOの周波数制御電圧に対する
周波数偏差の特性の一例を示すグラフである。
【図22】図22はVCXOの水晶発振子の切り替えに
よって複数の水平同期信号に対応できる従来のAFC回
路を示すブロック図である。
【符号の説明】
10…発振回路、20…周波数比較回路、31,32…
位相比較回路、40…分周回路、50…パルス調節回
路、51…遅延計数回路、52…パルス幅計数回路、6
0…遅延パルス信号発生回路、70…位相同期ループ、
80…水平偏向回路、C101…発振回路10のキャパ
シタ、D101…発振回路10のダイオード、U101
…発振回路10の反転ゲート、S1…水平同期信号、S
2…周波数可変信号、S10…発振回路10の出力パル
ス信号、S11…キャパシタC101の充電電圧、S2
0…周波数調節信号、S31,S32…位相調節信号、
S40…分周回路の出力パルス信号、S50…パルス調
節回路50の出力パルス信号、S51…遅延計数信号、
S60…遅延パルス信号発生回路の遅延パルス信号、S
71,S72…パルスクロック、S80…水平偏向回路
80の帰還信号。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】出力パルス信号の周波数と基準信号の周波
    数とを比較して周波数差データを生成する周波数差デー
    タ生成回路と、上記周波数差データに応じたアナログ信
    号の周波数調節信号を生成する周波数調節信号生成回路
    とを有する周波数比較回路と、 上記出力パルス信号の位相と上記基準信号の位相とを比
    較して位相差に応じたアナログ信号の位相調節信号を生
    成する位相比較回路と、 その出力電圧と上記周波数調節信号と上記位相調節信号
    とを入力して発振パルス信号を生成するヒステリシスコ
    ンパレータを有し、上記出力パルス信号を生成するパル
    ス信号生成回路と、 を有するパルス信号発生回路。
  2. 【請求項2】上記周波数差データ生成回路は、上記出力
    パルス信号と上記基準信号とを入力してアップ信号又は
    ダウン信号を生成するエッジ比較回路と、上記アップ信
    号及びダウン信号を入力してカウントアップ又はカウン
    トダウン動作を行なって上記周波数差データを生成する
    アップダウンカウンタとを有し、 上記周波数調整信号生成回路は、上記周波数差データを
    ラッチするラッチ回路と、上記周波数差データをアナロ
    グ信号に変換して周波数調節信号を生成する電流出力型
    D/Aコンバータとを有し、 上記パルス信号生成回路は、上記コンパレータの入力と
    基準電位との間に接続されたキャパシタと、上記コンパ
    レータの入力にアノードが接続され、上記コンパレータ
    の出力にカソードが接続されたダイオードと、上記発振
    パルス信号をクロック信号として入力し、反転出力信号
    を入力信号として入力するフリップフロップを含む分周
    回路とを有する請求項1に記載のパルス信号発生回路。
  3. 【請求項3】上記位相比較回路は、上記基準信号に応答
    して入力された上記出力パルス信号を出力するバッファ
    回路と、上記バッファ回路の出力信号を電流信号に変換
    するアナログ回路とを有する請求項2に記載のパルス信
    号発生回路。
  4. 【請求項4】上記基準信号が水平同期信号であり、上記
    位相比較回路が上記出力パルス信号と上記水平同期信号
    との周波数差が所定の値よりも低いときに活性化される
    請求項3に記載のパルス信号発生回路。
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