JP2002203494A - 電子銃および陰極線管および陰極線管の製造方法 - Google Patents

電子銃および陰極線管および陰極線管の製造方法

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JP2002203494A
JP2002203494A JP2001328195A JP2001328195A JP2002203494A JP 2002203494 A JP2002203494 A JP 2002203494A JP 2001328195 A JP2001328195 A JP 2001328195A JP 2001328195 A JP2001328195 A JP 2001328195A JP 2002203494 A JP2002203494 A JP 2002203494A
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field emission
ray tube
cathode
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Keisuke Koga
啓介 古賀
Toru Kawase
透 川瀬
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 駆動時間の長短に関わらず、電子出射性能の
低下の少ない電子銃および陰極線管および陰極線管の製
造方法を提供する。 【解決手段】 電子銃におけるカソード構造体25、お
よび電子レンズ35は、その表面にフリッタブルゲッタ
ー材からなるガス吸着部251、351がそれぞれ形成
されている。電子レンズ35においては、グリッド電極
G1の表面にガス吸着部351が形成されている。この
フリッタブルゲッター材は、非蒸発型のものであって、
従来のCRTの製造に広く用いられている蒸発型のゲッ
ター材に比べて耐熱性および耐環境性に優れている。例
えば、Zr、Al、Tiの合金材料を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータモニ
タや高精細テレビジョン受像機などの電子放出源として
用いられる電界放出型電子源素子を備える電子銃および
陰極線管および陰極線管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶ディスプレイやプラズマディ
スプレイなどのフラットパネルディスプレイが市場にお
いて急速に普及しつつあるが、32インチ程度の家庭用
テレビとしては、価格および性能の総合的な面から依然
として陰極線管(以下、「CRT」という)を備えたデ
ィスプレイが優位にある。
【0003】CRTには、電子放出源として電子銃が備
えられている。従来の電子銃では、ヒータが内装された
ニッケル円筒の表面に酸化バリウム(BaO)を主成分
とした酸化物が塗付された熱カソードが用いられてい
る。この電子銃では,熱カソードのヒータに熱が加えら
れることによって、加熱された酸化物の層から電子ビー
ムを出射する。
【0004】ところで、ディスプレイは、地上波ディジ
タル放送の本格導入などの環境変化に対応するために、
高い解像性能が求められている。CRTにおいて、高い
解像度を実現するためには、熱カソードにおける電流密
度を向上させる必要がある。そのために要求されている
電流密度は、現在一般にCRTに用いられている熱カソ
ードの6〜10倍という高いものである。
【0005】熱カソードにおける電流密度の向上は、従
来においても材料の技術的改良などにより図られてきた
が、もはや物理的に限界に近づいている。つまり、CR
Tは、電子銃に熱カソードを用いる限り、今以上の飛躍
的な解像度の向上を図ることが困難な状況にある。これ
に対して、近年では、カソードの電流密度を向上させる
ために、上記のような熱カソードに代えて電界放出型電
子源素子を備えたカソードを採用する研究・開発がなさ
れている。
【0006】電界放出型電子源素子を用いたカソード
は、本来熱カソードに比べて電流密度が高いという特徴
を有しており、これまでにも電子顕微鏡など一部の製品
には用いられていた。電界放出型電子源素子は、基板上
に薄膜状のカソード電極と引出し電極とが順に積層さ
れ、カソード電極上に錐状突起であるエミッタが1また
は複数形成された構成を有する。引出し電極は、エミッ
タを望む部分に開口部を有しており、カソード電極とは
絶縁層によって電気的に絶縁されている。
【0007】この電界放出型電子源素子を用いたカソー
ドは、入力される輝度信号に基づいて、引出し電極と錐
状突起との間に閾値を超える電圧が印加されることで、
アノード(CRTではスクリーン面)に向かって電子ビ
ームを出射する。このとき、輝度は、印加電圧を変化さ
せることにより行われる。このようなカソードでは、熱
カソードでは実現できなかった高い電流密度での動作が
可能である。そして、このようなカソードを電子銃に備
えるCRTは、輝度および解像度の特性が優れるもので
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カソー
ドに電界放出型電子源素子を用いる場合には、駆動時間
の経過とともに電子出射性能が低下してくるという問題
がある。これは、次のような理由によるものである。電
界放出型電子源素子は、真空度の低いCRT内において
電子ビームを出射した場合、出射された電子が管内に残
留したガスと衝突してイオンを生成し、生成されたイオ
ンが素子の表面に衝突することによって、ダメージを受
ける。このようなダメージを受けた素子は、その電子出
射性能が低下し、輝度劣化の原因になる。
【0009】上述のように、素子劣化の一つの要因は、
CRT内における低い真空度によるイオンの生成であ
る。一般的に、CRT内の真空度は、10-5(Pa)程
度であるが、製造工程上の制約などから大幅な改善が困
難な状況にある。また、素子劣化のもう一つの要因は、
カソードを動作させる際の電流密度である。CRT内に
おいて、動作時の冷陰極素子は、10(A/cm2)程
度の電流密度で駆動する。これは、熱カソードに比べて
一桁大きい数値である。
【0010】素子劣化を防止するという目的だけを達成
するには、素子の電流密度を低く維持すれば良いが、上述
のように輝度を高く維持するという目的からは、素子の
電流密度を低くすることができない。本発明は、このよ
うな問題を解決するためになされたものであって、駆動
時間の長短に関わらず、電子出射性能の低下の少ない電
子銃および陰極線管および陰極線管の製造方法を提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記問題に対して、本発
明は、電場中で電子ビームを出射する電界放出型電子源
素子と、出射された電子ビームを加速および収束する電
子レンズとからなる電子銃において、電界放出型電子源
素子および電子レンズの内の少なくとも一方が、ガス吸
着性能を有する差動排気部を備えることを特徴とする。
【0012】この電子銃では、ガス吸着部が残留ガスの
一部または全部を吸着するので、近傍における真空度が
上昇して、駆動時間の長短に関わりなく、電界放出型電
子源素子の電子出射性能を維持することができる。上記
ガス吸着部は、非蒸発型のゲッター材からなることが望
ましく、フリッタブルゲッター材からなることがより望
ましい。
【0013】また、本発明は、電界放出型電子源素子と
電子レンズとからなる電子銃を備える陰極線管におい
て、電界放出型電子源素子および電子レンズの内の少な
くとも一方が、ガス吸着性能を有する差動排気部を備え
ることを特徴とする。この陰極線管では、陰極線管内に
残留したガスを電子銃の内部に形成されたガス吸着部に
より吸着するので、駆動時間の長短に関わりなく、電子
銃における電界放出型電子源素子の電子出射性能の低下
が抑制される。
【0014】さらに、本発明は、電場中で電子ビームを
出射する電界放出型電子源素子からなる電子銃をファン
ネルのネック部に収納し、ファンネルとパネルとを接合
し、ファンネルとパネルによって形成される空間内部を
脱気するガス出しエージング工程を有する陰極線管の製
造方法において、電界放出型電子源素子が、電場の存在
により各々独立して駆動可能な複数の電子出射部が、2
次元的に配されて構成されており、ガス出しエージング
工程において、電界放出型電子源素子の外周領域におけ
る電子出射部から電子ビームを出射してイオンを生成
し、生成されたイオンを電子ビームを出射した電子出射
部に吸着させることを特徴とする。
【0015】この製造方法では、ガス出しエージング工
程において、陰極線管内、特に電界放出型電子源素子の
近傍における真空度を向上させることができる。また、
本発明の製造方法は、生成されたイオンを、電界放出型
電子源素子の外周部における電子出射部に吸着させるの
で、製造された陰極線管を駆動する際に、輝度の低下を
生じることがない。
【0016】従って、この方法を用いて製造された陰極
線管は、駆動中における電界放出型電子源素子の電子出
射性能の低下が少ない。なお、ここでいう複数の電子出
射部とは、それぞれが独立して電子ビームを出射できる
ものであって、通常電界放出型電子源素子に複数形成さ
れているエミッタの個々を指すものではない。
【0017】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明の第
1の実施の形態に係るCRTを図1に示す。本実施の形
態に係るCRTは、ガラスチューブ4のネック41の内
部に電子銃1が内装されている。
【0018】CRTは、この他に、ネック41とファン
ネル42との接合部分の外周部に偏向ヨーク2を備えて
いる。この偏向ヨーク2は、図示していないが、水平偏
向磁界を発生する水平偏向コイルと、垂直偏向磁界を発
生する垂直偏向コイルとからなる。入力信号に基づいて
電子銃1から出射された電子ビームは、偏向ヨーク2で
偏向された後、パネル43におけるスクリーン3の内側
表面に形成された蛍光体層に衝突する。これにより、画
像が表示される。
【0019】電子銃1は、赤(R)用電子銃1R、緑
(G)用電子銃1G、青(B)用電子銃1Bの3本の電
子銃よりなる3電子銃インライン配列型のものである。
電子銃1の構成について、R用電子銃1Rを例に、図2
を用いて説明する。図2に示すように、R用電子銃1R
は、電界放出型電子源素子10と、これを形成するため
のベースとなるカソード構造体20と、グリッド電極G
1からG5の集合体からなる電子レンズ30とから構成
されている。
【0020】電子レンズ30は、各グリッド電極G1〜
G5に電圧が印加されることにより、電子ビームの加速
および収束を行う。このグリッド電極G1〜G5の中央
部には、電界放出型電子源素子から出射された電子ビー
ムを通す開口部がそれぞれ設けられている。上記電界放
出型電子源素子10の構造について、図3を用いて説明
する。図3では、便宜上、電界放出型電子源素子の一部
分を図示している。
【0021】図3に示すように、電界放出型電子源素子
10は、ガラスからなる基板11の面上(図では、上
面)に、4条のカソード電極12が互いに平行に形成さ
れている。カソード電極12の表面には、円錐状のエミ
ッタ16が複数突設され、それぞれのエミッタ16を取
り囲むように絶縁層13が形成され構成されている。絶
縁層13は、カソード電極12間にも形成されている。
【0022】エミッタ16は、例えば真空蒸着法により
モリブデンを円錐状に蒸着させたスピント型エミッタで
ある。さらに、絶縁層13の上には、4条の引出し電極
14が互いに平行に形成されている。カソード電極12
と引出し電極14とは、互いに交差する方向に形成され
ている。引出し電極14には、各交差部分において、上
記エミッタ16が臨むようにそれぞれ4つの開口部が形
成されている。
【0023】本実施の形態に係る電界放出型電子源素子
は、各交差部分に形成された4つのエミッタ16をもっ
て形成された電子出射部15をマトリクス状に備える。
エミッタ16の形成数は、図では各交差部分に4つとし
たが、電子ビームの照射密度が確保される範囲内であれ
ば、これに限定されるものではない。電子銃1は、上記
構造を有する電界放出型電子源素子10がR、G、B用
のそれぞれの電子銃1R、1G、1Bに備えられてい
る。
【0024】上記電子レンズ30におけるグリッド電極
G1の開口部の穴径Dk1は、例えば、次式の関係を満
足するように設定されることが望ましい。
【0025】
【数1】
【0026】ここで、Pmは、電界放出型電子源素子1
0におけるカソード電極12および引出し電極14の周
期、つまりマトリクス周期を示す。上記構成のCRTに
おける駆動回路について,図4を用いて説明する。図4
に示すように、本実施の形態に係るCRTでは、画像信
号S1は、デコーダ回路201に入力される。デコーダ
回路201では、画像信号S1が垂直信号S2と水平信
号S3とに分けられる。
【0027】垂直信号S2は、偏向制御回路202のみ
に入力される。これに対して、水平信号S3は、偏向制
御回路202と電子出射領域選択回路203の両方に入
力される。偏向制御回路202は、偏向ヨーク2におけ
る垂直偏向コイルと水平偏向コイルに、それぞれ垂直偏
向信号S4と水平偏向信号S5とを送る。
【0028】電子出射領域選択回路203は、入力され
た水平信号S3に基づいて、後述する電子出射領域の選
択を行い、電子銃1に信号S6を送る。また、電子出射
領域選択回路203は、電子出射領域の選択とともに、
入力された画像信号に基づいて、カソード電極12と引
出し電極14との間に印加する電圧を調整することによ
り、電子出射領域から出射させる電子量を制御して、ス
クリーン3上における輝度を変化させる。
【0029】このような制御回路を備えるCRTにおい
て、電子銃1から出射される電子ビームの断面形状は、
水平偏向信号S5と同期して、照射される位置毎に変形
されたものとなる。これについては、後述する。次に、
CRTを駆動する際のスクリーン3の領域分割につい
て、図5を用いて説明する。
【0030】図5は、図1におけるスクリーン3を、向
かって左から水平方向に領域A1、A2、A3、A4、
A5というような5つの領域に概念的に分割した図であ
る。また、スクリーン3は、m行×n列の画素を有する
ものである。電子ビームは、スクリーン上を走査しなが
ら照射される。図5に示すように、領域A1は、列方向
に1〜y1の領域である。同様に、領域A2,A3,A
4,A5は、それぞれ列方向に(y1+1)〜y2、
(y2+1)〜y3、(y3+1)〜y4、(y4+
1)〜nという領域である。
【0031】本実施の形態に係るCRTでは、スクリー
ン3上の照射する領域毎に電界放出型電子源素子10に
おける電子出射領域を選択して、所望の形状の電子ビー
ムを出射する。電子出射領域の選択は、上述のように水
平信号S3に基づいて行われるが、具体的には、予め電
子出射領域選択回路203に電子ビームの照射位置と電
子出射領域とを対応させたテーブルを記憶させておき、
このテーブルを参照しながら入力された水平信号S3に
対応する電子出射領域を選ぶことにより行われる。
【0032】電子出射領域の選択方法について、図6お
よび図7を用いて説明する。図6および図7は、上述の
図3の電界放出型電子源素子を上から見た平面図であ
る。図に示すように、電界放出型電子源素子10は、カ
ソード電極12を行方向に15条、引出し電極14を列
方向に15条備えている。そして、カソード電極12と
引出し電極14との交差部分には、上述のとおり、それ
ぞれ電子出射部15が形成されている。それぞれの電子
出射部15は、図示していないが、上述の図3と同様に
4つのエミッタ16から構成されている。
【0033】このCRTでは、カソード電極Ca1〜C
a15の各電極についてon/offを選択するととも
に、引出し電極Ex1〜Ex15の各電極についてon
/offを選択することによって、電子出射領域(矩形
領域)の水平・垂直方向の各長さ、並びに位置を任意に
設定することができる。上述の図5における領域A3に
照射する場合の電界放出型電子源素子10における電子
出射領域100を図6(a)に示す。
【0034】図6(a)に示すように、電界放出型電子
源素子10は、配されたカソード電極12の内の電極C
a5〜Ca11と、引出し電極14の内の電極Ex5〜
Ex11との間で閾値を超える電圧が印加されている。
例えば、電圧値は、60(V)である。これによって、
電子出射領域100は、電界放出型電子源素子10の中
央部における7行×7列の電子出射部15に設定されて
いる。つまり、上記電子出射領域選択回路203は、入
力された水平信号S3に基づいて、スクリーン3上にお
ける電子ビームを照射する位置を認識し、各15条配設
されたカソード電極12と引出し電極14とから電圧を
印加する電極を選択する。そして、電子出射領域選択回
路203は、選択された電極(Ca5〜Ca11、Ex
5〜Ex11)に閾値を越える電圧を印加して、電子ビ
ームを出射させる。
【0035】なお、本実施の形態では、カソード電極1
2の内のCa1〜Ca4およびCa12〜Ca15、引
出し電極14の内のEx1〜Ex4およびEx12〜E
x15に電圧の印加を行わない。次に、上述の図5にお
ける領域A2およびA4に対して電子ビームを照射する
場合の電界放出型電子源素子10における電子出射領域
110を図6(b)に示す。
【0036】図6(b)に示すように、電子出射領域1
10は、水平方向に幅狭の形状である9行×5列に設定
されている。このように電子出射領域110の幅を、上
述の図6(a)に示す電子出射領域100よりも狭くす
ることにより、偏向ヨーク2の偏向磁界によって歪む電
子ビームの形状を補正することができる。つまり、電子
出射領域110から出射された電子ビームでは、領域A
2および領域A4に衝突した際のスポット形状における
水平方向の長さを領域A3における長さと略同一とする
ことができる。これは、このCRTにおいて、領域A2
およびA4で水平方向に長く歪む電子ビームに対して、
上述のように水平方向に短い縦長形状の電子ビームを出
射するという逆補正を施しているために実現されるもの
である。
【0037】ここで、図6(b)で示した電子出射領域
110の行数を、図6(a)に示した電子出射領域10
0よりも2行多くしたのは,領域の面積を略同一とする
ためである。つまり、本実施の形態に係るCRTでは、
領域100と領域110の面積を略同一とすることによ
り、輝度が維持される。この場合、図6(b)では、図
6(a)よりも垂直方向に長くなるが、一般的に、スポ
ット形状が垂直方向に長くなった場合でも実行解像度に
はほとんど影響がない。
【0038】さらに、図7に示すように、スクリーン3
の外周部にある領域A1および領域A5へ向けて出射す
る電子ビームは、上述の図6(b)よりも幅狭の矩形状
である15行×3列の電子出射領域120に設定され
る。この場合には、電子出射領域110の形状の電子ビ
ームよりもさらに幅狭としているので、スクリーン3の
外周部における電子ビームの歪みを補正することができ
る。
【0039】電子出射領域120では、行数を上述の電
子出射領域100の約2倍としているが、上述のとおり
実効解像度に影響を与えるものではない。以上のよう
に、本実施の形態に係るCRTでは、偏向ヨーク2の偏
向磁界により生じる電子ビームの歪みを最適に補正する
ことができ、優れた解像度を得ることができる。
【0040】また、このような電界放出型電子源素子1
0では、電子出射領域100、110、120における
カソード電極12と引出し電極14の間の電位差を、そ
れ以外の領域における電位差よりも大きくすることによ
って、素子自体による電子ビームの収束作用を有する。
なお、上記の電界放出型電子源素子10では、電子出射
部15をマトリクス状に配置したが、配置形状などにつ
いてはこれに限定されるものではない。
【0041】また、カソード電極12および引出し電極
14およびエミッタ16の形成数などについても、電子
ビームのスポット形状の歪みを補正できれば、上述の図
3に示すものに限定されるものではない。ただし、電子
出射部15は、歪みの補正という面から、基板11上に
2次元的に配置されていることが必要である。さらに、
本実施の形態では、マトリクス状に配されたカソード電
極12および引出し電極14を介して電子出射部15を
駆動制御したので、順次電子出射部15を選択する際
に、その形状が矩形となったが、電子ビームを出射させ
る領域の形状は矩形に限定されるものではない。例え
ば、本実施の形態は、各電子出射部15毎に電子ビーム
の駆動制御を行えば、円形や楕円形など任意の形状の電
子ビームを出射することができる。 (第2の実施の形態)本発明の第2の実施の形態につい
て、図8を用いて説明する。本実施の形態に係るCRT
の構成は、上記第1の実施の形態において説明したもの
と同様である。
【0042】図8(a)に示すように、電子出射領域1
30は、上述の電子出射領域100と領域の行数および
列数は同一で、向かって右方向にシフトした形のもので
ある。つまり、電子ビームのスポット形状そのものは、
図6(a)のものと同じである。このような電子ビーム
の位置補正は、図2における電界放出型電子源素子10
と電子レンズ30とが水平方向に位置ずれを生じている
場合に、位置ずれを検出する検出回路からずれ量のフィ
ードバックを受けて行われる。
【0043】一般的に、CRTでは、電子銃から出射電
子ビームが、スクリーンに到達する前に地磁気など外部
磁界の影響を受けて軌道に変化を生じ、スクリーン上の
スポット位置がシフトするという現象が生じることがあ
る。CRTには、この地磁気の影響によるスポット位置
のずれを極力抑制するために、内部への外部磁気の影響
を遮断するための機械的なマスクが設置されている。
【0044】ところが、このような機械的なマスクを設
置したCRTであっても、設置する場所(地域)によっ
てはシールド効果を完全に果たすことができず、スポッ
ト位置のずれを生じる場合がある。これに対して、本実
施の形態のCRTは、予め電子出射領域選択回路203
に設置される地域(国情報など)における地磁気の影響
に関するテーブルを記憶させておき、電子出射領域選択
回路203がこれに基づいて、領域を選択して電子ビー
ムを出射することにより、位置補正をすることができ
る。具体的には、電子ビームの位置補正を以下のように
して行う。
【0045】先ず、CRTの電子出射領域選択回路20
3は、最初にCRTを起動させた際に、組み込まれた地
磁気センサ(フラックスゲート型センサなど)により設
置場所(国情報など)を認識する。次に、設置場所を認
識した電子出射領域選択回路203は、予め記憶されて
いる地域毎の地磁気の影響と電子出射領域との対応テー
ブルを参照して、電子出射領域の選択を行う。
【0046】以上のようにして、本実施の形態における
CRTでは、設置場所に関わらず、高い解像性能を維持
することができる。なお、上述のCRTでは、地磁気セ
ンサを用いて設置場所の認識を行ったが、設置場所の認
識は、これに限られるものではない。例えば、CRTの
利用者に設置場所に関する情報を入力してもらい、CR
Tは、この情報に基づいて位置補正を実施するものであ
っても良い。このようなCRTでは、より簡易な装置構
成で位置補正が出来るので、コスト的にも優れたものと
なる。
【0047】また、本実施の形態に係るCRTでは、位
置補正を水平方向のみに行ったが、同様にして垂直方向
にも位置補正することが可能である。垂直方向に位置補
正を行う場合には、上述の図4におけるデコーダ回路2
01から電子出射領域選択回路203に水平信号S3と
ともに垂直信号S2を入力することにより実現できる。
【0048】また、素子を長時間駆動した場合、素子の
電子出射性能が低下するが、本実施の形態に係るCRT
では、以下で説明するように電子出射領域の面積を増加
させることにより輝度の低下を抑制することができる。
このように輝度の低下を抑制するには、予め上記電子出
射領域選択回路203に素子の駆動時間と電子出射領域
とを対応付けたテーブルを記憶させておき、駆動時間毎
にテーブルを参照しながら電子出射領域を選択すること
により実現できる。
【0049】具体的には、駆動時間が最初に設定された
時間を超えた時点で、図8(b)に示す電子出射領域1
40から電子ビームを出射するようにする。つまり、電
子出射領域140の面積を上記電子出射領域100の6
5%増としているので,CRTの輝度の低下は、十分に
抑制される。このように本実施の形態に係るCRTで
は、長時間の駆動により素子の電子出射性能が劣化した
場合にあっても、電子出射領域の面積を増加させること
によって、輝度の低下を抑制することができる。つま
り、このCRTでは、エミッタ16の寿命に不利となる
エミッション電流の上昇を行うことなく輝度の低下を抑
制することができる。
【0050】なお、本実施の形態についても、上述の第
1の実施の形態と同様に、電子出射部15の配置形状
や、カソード電極12および引出し電極14およびエミ
ッタ16の形成数などが上記のものに限定されるもので
はない。また、電子出射領域の面積の切換えは,駆動時
間毎に行っても良いが,スクリーン3における輝度測定
結果に基づいて行っても良い。
【0051】さらに、上述の図8(b)に示すような電
子出射領域の面積の制御は、素子の劣化に対してだけで
なく、入力信号の輝度レベルに応じて行っても良い。一
般的に、入力された画像信号に基づいて輝度を変化させ
るには、カソード電極12と引出し電極14との間に印
加する電圧値を変化させることによって行われるが、本
実施の形態のCRTでは、電圧値を変化させることなく
電子出射領域の面積を増減させることによって行うこと
ができる。
【0052】なお、この場合にも、予め上記電子出射領
域選択回路203に画像信号と電子出射領域とを対応付
けたテーブルを記憶させておき、駆動時において、この
テーブルと画像信号とを参照しながら電子出射部を選択
することにより、輝度を変化させることができる。 (第3の実施の形態)第3の実施の形態に係る電界放出
型電子源素子について、図9を用いて説明する。図9
は、p型シリコンの板材からなる基板18上にカソード
電極17が形成されているところを示す図である。引出
し電極14およびエミッタ16などについては、上述の
図3のものと同様の構成である。ただし、エミッタ16
の形成箇所については、後述する。
【0053】図9に示すように、それぞれのカソード電
極17は、共通電極部171と電流制御部172とアレ
イ部173の3つの部分から構成されている。共通電極
部171は、互いに平行に7条配されたライン状の電極
である。この共通電極部171は、n型導電性を有し、
低抵抗な導電特性を有する。この共通電極部171は、
p型シリコンの基板18に、例えばリン等の不純物元素
をイオン注入することにより形成される。
【0054】この共通電極部171から等間隔で枝分か
れするように電流制御部172が形成されている。この
電流制御部172は、共通電極部171と同様にn型導
電性を有するが、高抵抗な導電性を有する。アレイ部1
73は、n型導電性を有し、低抵抗な導電特性を有して
おり、電流制御部172に接続されている。図示してい
ないが、電子を出射するエミッタ16は、アレイ部17
3の面上に突設されている。
【0055】ライン部171に供給された電流は、電流
制御部172を通って、アレイ部173に流れ、エミッ
タ16へと供給される。以上のような構成の電界放出型
電子源素子の駆動時における特性について、図10を用
いて説明する。図10の特性図中における曲線は、引出
し電極14とカソード電極17との間に印加される電圧
(以下、「引出し電圧」という)Eと、エミッタ16か
ら出射される電子量(以下、「エミッション電流」とい
う)Iとの関係を示す。
【0056】また、図中の直線は、電流制御部172に
おける印加電圧と電流との関係を示す。カソード電極1
2に電流制御部172を有していないような従来の電界
放出型電子源素子では、1箇所においてダストなどの付
着によるリーク電流が生じた場合、カソード電極12全
体にリークによる異常な過電流が流れてしまい、素子全
体にわたって動作不良を発生する場合もある。
【0057】これに対して、本実施の形態に係る電界放
出型電子源素子では、以下のようにして素子全体にわた
る動作不良の発生を防止することができる。図10に示
すように、本実施の形態における電界放出型電子源素子
では、正常なエミッション動作を行っていた電界放出型
電子源素子のポイントaが、リークの発生によりポイン
トbへとシフトしようとする際に、電流制御部172の
負荷抵抗によりエミッション電流Iの増加が抑制される
ことによって、ポイントcへとシフトして、この電子出
射部15における電子ビームの出射が停止される。
【0058】従って、リークによる動作不良は、リーク
を生じている電子出射部15のみで生じ、その他の領域
では生じない。よって、この電界放出型電子源素子で
は、ダストの付着などによって一部の電子出射部15に
リークが生じた場合であっても動作不良が素子全体にわ
たって発生するという事態を回避することができる。な
お、本実施の形態の電界放出型電子源素子は、CRTの
みならず、屋外表示用の高輝度発光表示管や照明用発光
表示管などに適用した際にも効果を奏する。
【0059】また、電界放出型電子源素子の構造は、上
記のものに限定されるものではない。例えば、基板18
には、ガラスからなる板材などを用いることもできる。
この場合にも、上述と同様の効果を得ることができる。 (第4の実施の形態)第4の実施の形態に係るCRTの
構造について、図11を用いて説明する。
【0060】図11に示すように、本実施の形態に係る
CRTの構造は、上述の図1および図2のものと同様で
ある。ただし、本実施の形態のものでは、カソード構造
体25、および電子レンズ35を構成するグリッド電極
G1の表面にフリッタブルゲッター材からなるガス吸着
部251、351が形成されている。このフリッタブル
ゲッター材は、非蒸発型のものであって、従来のCRT
の製造に広く用いられている蒸発型のゲッター材に比べ
て耐熱性および耐環境性に優れている。例えば、Zr、
Al、Tiの合金材料が用いられる。
【0061】ガス吸着部251、351は、ベースとな
るカソード構造体25およびグリッド電極G1の表面に
上記合金材料を塗付することによって形成した後に、製
造工程の最終プロセスで加熱処理(400℃〜500
℃)を施すことにより形成される。この最終プロセスに
おける加熱処理は、ゲッター材の活性化のために施すも
のであって、高周波加熱法が用いられる。
【0062】従来のCRTでは、ガラスチューブの内部
に製造段階で生じた種々のガスが脱気しきれずに残留し
ている。このような残留ガスは、電子銃から出射された
電子ビームの衝突により大量のイオンとなる。生成され
たイオンは、電界放出型電子源素子10のエミッタ16
に衝突することにより電子出射性能を劣化させる原因と
なる。
【0063】これに対して、電子銃1の内部にガス吸着
部251、351を有するCRTでは、ガラスチューブ
4の内部の残留ガスがガス吸着部251、351に吸着
されるので、電界放出型電子源素子10の近傍における
イオンの生成が抑制される。本実施の形態におけるイオ
ン生成の抑制効果は、電子銃1の内部に直接ガス吸着部
251、351を形成することによって、電子銃の表面
に蒸発型ゲッター材を形成する従来のCRTに比べて、
非常に大きい。
【0064】従って、本実施の形態に係るCRTでは、
従来のCRTよりも、駆動時間の経過に伴う電子出射性
能の低下が非常に小さい。なお、本実施の形態に係る電
子銃では、ガス吸着部351をグリッド電極G1の表面
に形成したが、これ以外のグリッド電極G2〜G5の表
面に形成してもよい。ただし、ガス吸着部351を形成
する場所は、電界放出型電子源素子10の近傍の真空度
を上げるという目的から、電子レンズ35内における電
界放出型電子源素子10の近傍であることが望ましい。
【0065】また、このCRTの製造段階では、ガス出
しエージング処理工程において、従来の方法により十分
に脱気を行った後に、電界放出型電子源素子10におけ
る電子非出射領域(素子の外周部に位置する電子出射部
15)から電子ビームを出射してイオンを生成し、この
領域のエミッタ16へと吸着させる。これにより、本実
施の形態に係るCRTは、電子出射領域(素子の中央部
に位置する電子出射部15)のエミッタ16に影響を与
えることなく、非常に高い真空度が確保される。
【0066】このようにガス出しエージング処理工程に
おいて、素子の外周部に位置する電子出射部15を用い
てイオンを吸着させるのは、素子の中央部に位置する電
子出射部15と比べてCRT駆動時における使用頻度が
低く、素子の駆動時において輝度に影響を与えないため
である。従って、このような方法により製造されたCR
Tは、駆動時における電界放出型電子源素子10の電子
出射性能の低下が小さく、駆動時間の長短に関わらず安
定した輝度を維持することができる。 (第5の実施の形態)第5の実施の形態に係る電子銃の
構成について、図12を用いて説明する。
【0067】図12に示すように、本実施の形態に係る
電子銃は、電界放出型電子源素子10と、カソード構造
体20と、電子レンズ36とから構成されている。電界
放出型電子源素子10およびカソード構造体20の構造
は、上述の図3のものと同一である。この電子銃が上述
の図2と異なるのは、電子レンズ36の構造である。電
子レンズ36は、グリッド電極G1〜G5と、ビーム回
転コイルR1とから構成されている。
【0068】ビーム回転コイルR1は、R、G、B用の
各電界放出型電子源素子に対応して形成されており、そ
れぞれの電子ビームを電場の形成により回転させるもの
である。ビーム回転コイルR1には、例えばソレノイド
型コイルなどを用いることができる。具体的には、電子
銃の各電界放出型電子源素子に対応してソレノイド型コ
イルを形成しておき、このコイルに電流を流すことによ
り電子ビームの進行方向に沿って、電子ビームを回転さ
せるための磁界を発生させることができる。電子ビーム
は、発生した磁界の強さに応じたローレンツ力によっ
て、回転運動する。
【0069】従って、本実施の形態に係る電子銃では、
ソレノイド型コイルが発生する磁界と電子レンズ36を
通過する電子の速度成分および距離などのパラメータを
最適化することにより、電子ビームの断面形状を一定に
保った状態で、所望の角度回転させることができる。電
子ビームのスポット形状の補正方法について、図13を
用いて説明する。
【0070】図13(a)に示すスポット形状は、スク
リーン3の中央部において得られる真円形のものであ
る。スクリーン3におけるコーナー部分に電子ビームを
照射する場合にあって、電子ビームの回転補正を行わな
い場合、電子ビームのスポット形状は、図13(b)に
示すような長円状で且つ回転を受けた形状となる。
【0071】これに対して、本実施の形態では、電子銃
1から出射された電子ビーム、つまり電界放出型電子源
素子10から放出され電子レンズ36で収束および回転
された電子ビームの形状を図13(c)に示す形状とす
ることができる。これにより、上述の図5に示すスクリ
ーン3の領域A1の下部あるいは領域A5の上部に照射
される電子ビームのスポット形状を略真円形とすること
ができる。
【0072】このような電子レンズ36による電子ビー
ムの回転は、上述の図4における電子出射領域選択回路
203によって制御され、垂直信号S2および水平信号
S3と同期して実行される。電子ビームの回転角度につ
いては、上記スクリーン3の領域毎に設定しても良い
し、画素毎に設定しても良いが、予め最適値を求めてお
き対応テーブルを電子出射領域設定回路203に記憶さ
せておいて、照射位置毎にこのテーブルを参照しながら
調整することが望ましい。
【0073】以上のようなCRTでは、スクリーン3の
全域にわたって電子ビームのスポット形状を均一にする
ことが出来るので、解像性能が高い。なお、電子レンズ
36におけるビーム回転コイルR1の形成位置は、スペ
ース上の制約などから上述の図12のようにグリッド電
極G5のスクリーン3側とすることが望ましいが、グリ
ッド電極G1の電界放出型電子源素子10側としてもよ
い。
【0074】また、上記図13では、電子ビームのスポ
ット形状を円形あるいは長円形で説明したが、上記第1
の実施の形態などで説明した矩形状のスポット形状であ
っても、同様の効果が得られる。
【0075】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明の電子銃
およびこれを備える陰極線管装置は、電界放出型電子源
素子および電子レンズに形成されたガス吸着部が残留ガ
スの一部または全部を吸着して、電界放出型電子源素子
の近傍における真空度を上昇させるので、駆動時間の長
短に関わりなく、備える電界放出型電子源素子の電子出
射性能を維持することができる。
【0076】また、本発明の陰極線管の製造方法では、
ガス出しエージング工程において、電界放出型電子源素
子の外周部に形成された電子出射部から電子ビームを出
射し、これによって生成されるイオンを電子ビームを出
射した電子出射部に吸着させる。これにより、本製造方
法では、陰極線管内部、特に電界放出型電子源素子の近
傍における真空度を向上させることができる。
【0077】また、本発明の製造方法は、電界放出型電
子源素子の外周部における電子出射部に生成されたイオ
ンを吸着させるので、使用頻度の高い素子中央部に影響
が及ぶことがなく、製造された陰極線管を駆動する際
に、輝度の低下を生じることがない。従って、この方法
を用いて製造された陰極線管は、駆動中における電界放
出型電子源素子の電子出射性能の低下が少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態に係るCRTを示す構成図
である。
【図2】 図1の電子銃の構成図である。
【図3】 図2の電子銃における電界放出型電子源素子
を示す部分斜視図である。
【図4】 図1の陰極線管における画像表示回路を示す
ブロック図である。
【図5】 図1のCRTにおけるスクリーンを示す平面
図である。
【図6】 第1の実施の形態に係る電界放出型電子源素
子の電子出射領域を示す平面図である。
【図7】 第1の実施の形態に係る電界放出型電子源素
子の電子出射領域を示す平面図である。
【図8】 第2の実施の形態に係るCRTにおける電界
放出型電子源素子の電子出射領域を示す平面図である。
【図9】 第3の実施の形態に係るCRTにおける電界
放出型電子源素子のカソード電極の構成を示す平面図で
ある。
【図10】 引出し電圧とエミッション電流との関係を
示す特性図である。
【図11】 第4の実施の形態に係るCRTを示す構成
図である。
【図12】 第5の実施の形態に係る電子銃を示す構成
図である。
【図13】 電子ビームのスポット形状および電子出射
領域の形状を示す形状図である。
【符号の説明】
1. 電子銃 2. 偏向ヨーク 3. スクリーン 4. ガラスチューブ 10. 電界放出型電子源素子 12. カソード電極 14. 引出し電極 15. 電子出射部 16. エミッタ 20、25. カソード構造体 30、35. 電子レンズ 251、351. ガス吸着部
フロントページの続き Fターム(参考) 5C012 AA02 VV01 5C032 AA02 JJ08 JJ11 5C041 AA02 AB03 AB04 AC20 AC50 AD10 AE01

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電場中で電子ビームを出射する電界放出
    型電子源素子と、出射された電子ビームを加速および収
    束する電子レンズとからなる電子銃であって、 前記電界放出型電子源素子および電子レンズの内の少な
    くとも一方は、ガス吸着性能を有する差動排気部を備え
    ることを特徴とする電子銃。
  2. 【請求項2】 前記差動排気部は、少なくとも前記電界
    放出型電子源素子の近傍における真空度を、他の領域に
    おける真空度よりも高くする機能を有することを特徴と
    する請求項1に記載の電子銃。
  3. 【請求項3】 前記差動排気部は、非蒸発型のゲッター
    材からなることを特徴とする請求項1または2に記載の
    電子銃。
  4. 【請求項4】 前記ゲッター材は、前記電界放出型電子
    源素子および電子レンズの内の少なくとも一方の表面に
    形成されていることを特徴とする請求項3に記載の電子
    銃。
  5. 【請求項5】 前記ゲッター材は、フリッタブルゲッタ
    ー材であることを特徴とする請求項3または4に記載の
    電子銃。
  6. 【請求項6】 電場中で電子ビームを出射する電界放出
    型電子源素子と、出射された電子ビームを加速および収
    束する電子レンズとからなる電子銃を備える陰極線管で
    あって、 前記電界放出型電子源素子および電子レンズの内の少な
    くとも一方は、ガス吸着性能を有する差動排気部を備え
    ることを特徴とする陰極線管。
  7. 【請求項7】 前記差動排気部は、少なくとも前記電界
    放出型電子源素子の近傍における真空度を、他の領域に
    おける真空度よりも高くする機能を有することを特徴と
    する請求項6に記載の陰極線管。
  8. 【請求項8】 前記差動排気部は、非蒸発型のゲッター
    材からなることを特徴とする請求項6または7に記載の
    陰極線管。
  9. 【請求項9】 前記ゲッター材は、前記電界放出型電子
    源素子および電子レンズの内の少なくとも一方の表面に
    形成されていることを特徴とする請求項8に記載の陰極
    線管。
  10. 【請求項10】 前記ゲッター材は、フリッタブルゲッ
    ター材であることを特徴とする請求項8または9に記載
    の陰極線管。
  11. 【請求項11】 電場中で電子ビームを出射する電界放
    出型電子源素子からなる電子銃をファンネルのネック部
    に収納し、前記ファンネルとパネルとを接合し、前記フ
    ァンネルとパネルによって形成される空間内部を脱気す
    るガス出しエージング工程を有する陰極線管の製造方法
    であって、 前記電界放出型電子源素子は、電場の存在により各々独
    立して電子ビームを出射可能な複数の電子出射部が、2
    次元的に配されて構成されており、 前記ガス出しエージング工程において、前記電界放出型
    電子源素子の外周領域における電子出射部から電子ビー
    ムを出射してイオンを生成し、生成されたイオンを前記
    電子ビームを出射した電子出射部に吸着させることを特
    徴とする陰極線管の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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