JP2002184326A - 陰極線管用電子銃及び陰極線管 - Google Patents

陰極線管用電子銃及び陰極線管

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JP2002184326A
JP2002184326A JP2000381272A JP2000381272A JP2002184326A JP 2002184326 A JP2002184326 A JP 2002184326A JP 2000381272 A JP2000381272 A JP 2000381272A JP 2000381272 A JP2000381272 A JP 2000381272A JP 2002184326 A JP2002184326 A JP 2002184326A
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JP
Japan
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ray tube
electron gun
insulating support
cathode
electrodes
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JP2000381272A
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Kazuhiko Imaeda
和彦 今枝
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電位差を生ずる複数の電極を固定支持する絶
縁支持部材における当該電極間の沿面距離を大きくする
と共に、三重接点近傍での電界強度を弱めることによっ
て、耐電圧特性を改善した陰極線管用電子銃及び陰極線
管を提供する。 【解決手段】 複数のグリッド電極12乃至17を所定
の間隔で一対の絶縁支持部材18間に固定支持してなる
陰極線管用電子銃であって、前記絶縁支持部材18の内
面側における前記複数のグリッド電極間の部位に凸状部
19を設けた陰極線管用電子銃6及び同電子銃6を備え
た陰極線管。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受像
器やコンピュータディスプレイモニタを始めとする各種
機器のモニタ装置に使用されている陰極線管と同陰極線
管に用いられる電子銃に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に陰極線管は、図1に示すように外
囲器1を構成するガラスパネル2の内面に蛍光体スクリ
ーン3を形成すると共に、外囲器1を構成するファンネ
ル4のネック部5内に電子銃6を設け、同電子銃6から
放出される電子ビームを外囲器1の外周に装着された偏
向ヨーク7の発生する磁界により偏向し、蛍光体スクリ
ーン3を水平、垂直に走査することにより、この蛍光体
スクリーン3上に画像を表示するよう構成される。
【0003】特に、カラー陰極線管(カラー受像管)
は、蛍光体スクリーン3に対向してガラスパネル2の内
側に多数のスリットを形成したアパチャーグリル8をフ
レーム9上に架張した色選別電極10を装備し、電子銃
6から放出された電子ビームを色選別電極10によって
選別し、蛍光体スクリーン3を構成する3色蛍光体層を
ランディングさせることにより、その蛍光体スクリーン
3上に画像を表示するようにしている。
【0004】このような陰極線管に用いられる電子銃6
には、各種構造のものがあるが、図2に示すように、い
ずれの構造のものにおいても少なくともカソード11
と、このカソード11からの電子放射を制御し、かつ放
射された電子を集束して電子ビームを形成する複数の電
極からなる第1電極群と、この第1電極群から放出され
る電子ビームを蛍光体スクリーン3上に集束する主電子
レンズを形成する複数の電極からなる第2電極群とを有
している。
【0005】第1電極群は、カソード11側から順に配
設される第1グリッド電極12、第2グリッド電極1
3、第3グリッド電極14、第4グリッド電極15、第
5グリッド電極16を有し、第2電極群は、第6グリッ
ド電極17を有しており、これら複数の電極は、一対の
絶縁支持部材(ビードガラス)18に挟まれた状態で溶
着され、一体的に固定支持されることにより組立てられ
る。
【0006】このように構成された電子銃6を用いて陰
極線管を動作させるとき、例えば第1グリッド電極12
には0〜200V、第2グリッド電極13には500〜
600V、第3グリッド電極14と第5グリッド電極1
6には約30KV、第4グリッド電極15には約6KV
の電圧が印加される。ここで、第2グリッド電極13と
第3グリッド電極14に着目すると、第2グリッド電極
13には500〜600Vの電圧しか印加されないた
め、第2グリッド電極13と第3グリッド電極14との
間には30KV近い電位差が生じることになる。
【0007】図5はこの第2グリッド電極13と第3グ
リッド電極14の絶縁支持部材18への固定支持部分
(埋め込み部分)を拡大し、簡易的に図式化した図であ
る。上記したように第2グリッド電極13と第3グリッ
ド電極14との間には30KVに近い電位差により強い
電界が生じており、特に第2グリッド電極13と絶縁支
持部材18と真空の接する三重点(三重接点)となる図
5に示すA部近傍においては電界が集中し易い。
【0008】このため、もし三重接点A部近傍の電極に
ゴミが付着していたり、電極表面が汚れていたりする
と、そこから電界に引っ張られて電子が放出され、その
電子が絶縁支持部材18に衝突すると、二次電子の放出
を誘発し、更にこの二次電子が絶縁支持部材18に衝突
することにより二次電子放出の連鎖を引き起こし、絶縁
支持部材18の表面に沿って放電(沿面放電)を発生す
ることがあり、耐電圧特性的に問題があった。
【0009】陰極線管内で上記したような絶縁破壊によ
る放電が発生すると、陰極線管の動作中に画面にちらつ
きが発生したり、セット回路に故障を起こしたりする等
の不具合を誘因するおそれがある。そこで、例えば特開
平5−2998号公報に示すように、電位差を生ずる電
極を固定支持する絶縁支持部材の電極埋め込み部間の部
位に凹部を形成することにより、絶縁支持部材の沿面距
離を大きくして耐電圧特性を高めるようにしたものが提
案されている。
【0010】しかしながら、上記のように絶縁支持部材
の電極埋め込み部間の部位に凹部を形成したものにおい
ては、沿面距離を大きくすることができることから、そ
れなりに耐電圧特性についての改善は期待できるもの
の、三重接点A部近傍における電界集中は避けられない
ことから、耐電圧特性について十分な効果が得られてい
ないのが現状であり、耐電圧特性の更なる改善が望まれ
ていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の問題
に対処するためになされたものであり、その第一の課題
は、電位差を生ずる複数の電極を固定支持する絶縁支持
部材における当該電極間の沿面距離を大きくすると共
に、三重接点近傍での電界強度を弱めることによって、
耐電圧特性を改善した陰極線管用電子銃及び陰極線管を
供することにある。また、本発明のもう一つの課題は、
上記したような電子銃における耐電圧特性の改善を簡易
な構成によって、コストアップを招くことなく、安価に
実現することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ため、本発明にかかる陰極線管用電子銃は、複数のグリ
ッド電極を所定の間隔で一対の絶縁支持部材間に固定支
持してなる陰極線管用電子銃であって、前記絶縁支持部
材の内面側における前記複数のグリッド電極間の部位に
凸状部を設けたことを特徴とするものである。
【0013】上記したように絶縁支持部材の内面側にお
ける複数のグリッド電極間の部位に凸状部を設けること
により、絶縁支持部材のグリッド電極間の沿面距離を大
きくすることができると共に、電極と絶縁支持部材と真
空の接する三重点近傍での電界強度を弱め、不要電子の
放出を抑えることができる。
【0014】また、本発明にかかる陰極線管は、複数の
グリッド電極を所定の間隔で一対の絶縁支持部材間に固
定支持してなる陰極線管用電子銃であって、前記絶縁支
持部材の内面における前記複数のグリッド電極間の部位
に凸状部を設けた電子銃を備えたことを特徴とするもの
である。
【0015】かかる構成によると、絶縁支持部材の内面
側における複数のグリッド電極間の部位に設けた凸状部
により、電子銃の耐電圧特性を大幅に改善することがで
きるため、陰極線管内で発生する絶縁破壊による放電を
抑制することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施形態を図1乃
至図4に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に
係る陰極線管の概略構成図、図2はその電子銃の構成
図、図3は同電子銃の要部拡大図、図4は耐電圧特性の
改善を示す放電率推移図である。
【0017】陰極線管の構成は前述した通りであり、図
1に基づいて説明すると、外囲器1を構成するガラスパ
ネル2の内面に蛍光体スクリーン3を形成すると共に、
外囲器1を構成するファンネル4のネック部5内に電子
銃6を設け、同電子銃6から放出される電子ビームを外
囲器1の外周に装着された偏向ヨーク7の発生する磁界
により偏向し、それをアパチャーグリル8をフレーム9
上に架張した色選別電極10によって選別し、蛍光体ス
クリーン3を構成する3色蛍光体層をランディングさせ
ることにより、その蛍光体スクリーン3上に画像を表示
するよう構成されている。
【0018】また、電子銃6の構成も前述した通りであ
り、図2に示すようにカソード11と、このカソード1
1からの電子放射を制御し、かつ放射された電子を集束
して電子ビームを形成する、カソード11側から順に配
設された第1グリッド電極12、第2グリッド電極1
3、第3グリッド電極14、第4グリッド電極15、及
び第5グリッド電極16の複数電極からなる第1電極群
と、この第1電極群から放出される電子ビームを蛍光体
スクリーン3上に集束する主電子レンズを形成する第6
グリッド電極17等からなる第2電極群とから構成され
ている。
【0019】そして、これら複数の電極は、一対の絶縁
支持部材(ビードガラス)18間に所定の間隔をおいて
同絶縁支持部材18により挟まれた状態で溶着され、一
体的に固定支持されることにより組立てられる。このよ
うな電子銃6の各電極には、動作中に例えば第1グリッ
ド電極12には0〜200V、第2グリッド電極13に
は500〜600V、第3グリッド電極14と第5グリ
ッド電極16には約30KV、第4グリッド電極15に
は約6KVの電圧が印加されるため、第2グリッド電極
13と第3グリッド電極14との間には30KV近い電
位差が生じることになる。
【0020】そこで、電位差を発生する複数のグリッド
電極間における耐電圧特性を改善するため、本実施形態
では、図3に示すように絶縁支持部材18の第2グリッ
ド電極13と第3グリッド電極14間の部位に凸状部1
9を形成している。この凸状部19の形状としては、図
示のような台形状の他、三角形状等種々の形状が採用可
能であり、電子銃6の構成に応じて最適な形状が選択さ
れるが、一例として上記の電圧印加条件で電極間の距離
が1.8mm、絶縁支持部材18の厚さが3.5mmと
した場合、凸状部19の最大突出高さは1.0mm、底
辺幅は1.5mm、突出角度は30度である。
【0021】しかして、上記構成の電子銃1において
は、絶縁支持部材18の内面側における電位差を発生す
る複数のグリッド電極13、14間の部位に凸状部19
を設けているため、電極間の沿面距離を大きくすること
ができ、その分だけ沿面放電による耐電圧特性を高める
ことができる。また、凸状部19を設けたことにより、
電極13と絶縁支持部材18及び真空の三重接点部20
の電界強度を弱くすることができるため、同部での不要
電子の放出を抑制することができる。
【0022】従って、これらの相乗効果によって電子銃
6の電位差を発生する電極間での放電を抑制することが
でき、その耐電圧特性を大幅に改善することができる。
図4はその実験結果を示すもので、凸状部19が有りの
ものと無しのものにおけるセットエージング時間(h)
での放電率の推移を比較したものである。図から明らか
な通り、凸状部19が有りのものは、無しのものに比較
して放電率が略半分に激減していることが理解できる。
【0023】このように本実施形態によると、電子銃6
の電位差を発生する電極間での絶縁破壊による放電を抑
制できるため、電子銃6の耐電圧特性を改善し、陰極線
管の動作中における画面のちらつきを解消し、画質の劣
化を防止することができると共に、セット回路の放電に
よる故障発生を解消し、製品の信頼性を向上することが
でき、しかもこのような効果を凸状部19を設けるだけ
の簡易な構成により安価に実現できる、等多くの効果を
期待することができる。
【0024】なお、上記の実施形態では、第2、第3グ
リッド電極13、14間に適用した例について説明した
が、電位差を発生する他の電極間にも同様に適用できる
ことは勿論であり、また、トリニトロンタイプ以外の電
子銃にも同様に適用することができ、それぞれにおいて
耐電圧特性の向上を見込むことができる。
【0025】
【発明の効果】以上に詳細に説明したように、本発明に
係る陰極線管用電子銃及び陰極線管によると、電子銃の
絶縁支持部材のグリッド電極間の沿面距離を大きくする
ことができると共に、電極と絶縁支持部材と真空が接す
る三重接点近傍での電界強度を弱め、不要電子の放出を
抑えることができるため、電子銃の耐電圧特性を大幅に
改善し、陰極線管内で発生する絶縁破壊による放電を抑
制することができる。
【0026】これによって、陰極線管の動作中における
画面のちらつきによる画質の劣化を防止できると共に、
セット回路の放電により誘発される故障を解消し、製品
の品質、信頼性を向上することができる。また、このよ
うな効果を凸状部を設けるだけの簡易な構成により、コ
ストアップを招くことなく、経済的に実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る陰極線管の概略構成図
である。
【図2】本発明の実施形態に係る陰極線管用電子銃の概
略構成図である。
【図3】本発明の実施形態に係る陰極線管用電子銃の要
部拡大図である。
【図4】本発明の実施形態に係る陰極線管用電子銃の耐
電圧特性の改善を示す放電率推移図である。
【図5】従来の陰極線管用電子銃の要部拡大図である。
【符号の説明】
6…電子銃、11…カソード、12…第1グリッド電
極、13…第2グリッド電極、14…第3グリッド電
極、15…第4グリッド電極、16…第5グリッド電
極、17…第6グリッド電極、18…絶縁支持部材、1
9凸状部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のグリッド電極を所定の間隔で一対
    の絶縁支持部材間に固定支持してなる陰極線管用電子銃
    であって、 前記絶縁支持部材の内面側における前記複数のグリッド
    電極間の部位に凸状部を設けたことを特徴とする陰極線
    管用電子銃。
  2. 【請求項2】 複数のグリッド電極を所定の間隔で一対
    の絶縁支持部材間に固定支持してなる陰極線管用電子銃
    であって、 前記絶縁支持部材の内面における前記複数のグリッド電
    極間の部位に凸状部を設けた電子銃を備えたことを特徴
    とする陰極線管。
JP2000381272A 2000-12-15 2000-12-15 陰極線管用電子銃及び陰極線管 Pending JP2002184326A (ja)

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