JP2002201960A - 温度・圧力コンビネーション計測器 - Google Patents
温度・圧力コンビネーション計測器Info
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Abstract
行う小型かつ高精度の温度・圧力コンビネーション計測
器を提供する。 【解決手段】 熱機関内部の温度計測を行うための温度
センサと圧力計測を行うための圧力センサとを備えた計
測器であって、前記温度センサは、その一端が熱機関外
部に備えられた温度計測装置(21)と接続し、他端が熱機
関内部において熱電対(22)を露出する露出部(23)を有す
るシース管からなり、圧力センサは、その一端が熱機関
外部に備えられた圧力計測装置(25)と連通し、他端が熱
機関内部において開口する開口部(26)を有する中空の圧
力管(27)からなり、圧力管は、シース管(24)を同軸状に
取り囲み、かつ、シース管との間に間隙を形成してい
る。
Description
やガスタービン等の熱機関の性能試験および運転制御の
ため必要とされる熱機関内部を流れるガスの温度及び圧
力を計測するために使用される温度・圧力コンビネーシ
ョン計測器に関する。
機関の開発において、開発した熱機関を製造ラインにの
せる前には試作を行い、その性能試験を行うことが必要
とされる。熱機関の性能を判断する上で、熱機関内部の
温度および圧力は、最も重要なファクターであり欠かす
ことができない。また、実用機においても、温度計測お
よび圧力計測は機関の運転状況を把握する上で重要であ
る。
おいて、エンジン内部のコンプレッサー、燃焼室、ター
ビンの前後等など点A〜Fに示す様々な位置で温度及び
圧力の計測を行い、各計測位置における温度及び圧力の
データを抽出し、そのデータ解析を行うことによってエ
ンジンの性能試験が行われる。また、完成したエンジン
を使用して航空機等を操縦する際にも、パイロット等は
航行の安全等のために運転中のエンジンの内部の温度お
よび圧力の状態を適切に把握しておくことが必要とされ
る。
する。ここで、図4(a)は熱機関内部への計測器の取
り付け状態を示す概念図であり、(b)(c)は異なる
タイプの計測器のZ−Z断面図を表している。図4
(a)(b)に示すように従来から熱機関内部の温度計
測は、熱機関内部に突出させた支柱1中を通してシース
管2により保護された熱電対3を外部からエンジン内部
に導き入れ、これを矢印で示すガス流に対向する方向に
屈曲させ、支柱1に設けたプローブ4aから支柱外部に
シース管2を導き出し、熱電対3にガス流を直接接触さ
せることによって計測を行っていた。また、エンジン内
部の圧力計測は、エンジン外部の一端に圧力変換素子等
を設けた中空管である圧力管5を上記支柱1を通しエン
ジン内部に導き入れ、シース管2と同様にこれをガス流
に対向するように屈曲させ支柱1に設けたプローブ4b
により支柱1の外部に導き出し、圧力管5の他端をガス
流中に開口させ、圧力管中にガス溜まりを作りこの圧力
を計測することによって行っていた。
所で行い、温度および圧力の同時計測が可能な計測器
を、温度・圧力コンビネーション計測器という。
は、図4(b)に模式的に示すように温度センサ(熱電
対)と圧力センサ(圧力管)を温度プローブ4aと圧力
プローブ4bに分け、これをエンジン内部のガス流に接
触するように支柱1中から導き出したタイプのほかに、
図4(c)に模式的に示すように温度センサと圧力セン
サを同一のプローブ4c中に配し、これをエンジン内部
のガス流に接触するように支柱1中から導き出したタイ
プなどがある。
するためには温度と圧力はできるだけ同じ場所で計測す
る必要がある。したがって、いずれのタイプの計測器に
おいても、温度センサおよび圧力センサは、並列的に近
接した状態で設けられている。
多くのセンサを熱機関内部に設け、熱機関内部のより多
くの場所における温度情報および圧力情報を収集するこ
とが望まれる。一般的な支柱1は、その内部にシース管
2と圧力管5を並列的に通す必要があり、また、ガス流
に対する抵抗を減少させるため、図4(b)(c)に示
すような略楕円型または翼形の横断面をしている。大型
の熱機関の場合はガス流路断面積も大きいためガス流路
中の支柱が流路全体に占める割合も少ない。したがっ
て、熱機関内部に配置した計測器がガス流に及ぼす抵抗
も相対的に小さく、熱機関の性能に影響を与えることも
ない。しかし、小型のエンジンやタービンの場合はガス
流路断面積も小さく、計測器がガス流に及ぼす抵抗を無
視できない。特に、多くの計測器を熱機関内部に配置す
る必要がある性能試験では、計測器が試験結果に及ぼす
影響が顕著となる。
多くの計測器を熱機関内部に設けるためには、支柱の小
断面積化、換言すれば、計測器の小型化が必須条件とな
る。しかしながら、従来の温度・圧力コンビネーション
計測器ではシース管と圧力管を並行した状態で支柱内を
通し熱機関内部に導くため、その小型化には一定の限界
があった。
近接した状態で、プローブ内を支柱からガス流の上流方
向に伸張しているため、厳密には熱機関内の同一点にお
ける温度および圧力の計測を行うことはできなかった。
ジン等に与える影響を最小限に抑え、かつ、熱機関内の
特定の位置の温度および圧力の同時計測を正確に行うた
めには、できるだけ温度センサおよび圧力センサを含む
支柱を小型化しガス流に対する抵抗を少なくするととも
に、温度センサと圧力センサを可能な限り近接させて配
置する必要がある。
たものであり、ジェットエンジンやガスタービン等の熱
機関内部の温度および圧力の計測を行う計測器の小型化
を図ると共に、熱機関内の特定の一点における温度およ
び圧力を同時計測することができる温度・圧力コンビネ
ーション計測器を提供することを目的とする。
ため本発明は、熱機関内部の温度計測を行うための温度
センサと圧力の計測を行うための圧力センサとを備えた
計測器であって、前記温度センサは、その一端が熱機関
外部に備えられた温度計測装置(21)と接続し、他端
が熱機関内部において熱電対(22)を露出する露出部
(23)を有するシース管(24)からなり、前記圧力
センサは、その一端が熱機関外部に備えられた圧力計測
装置(25)と連通し、他端が熱機関内部において開口
する開口部(26)を有する中空の圧力管(27)から
なり、前記圧力管(27)は、シース管(24)を同軸
状に取り囲み、かつ、シース管(24)との間に間隙
(30)を形成することを特徴とする温度・圧力コンビ
ネーション計測器(10)を提供する。
計測器によれば、シース管と圧力管が同軸状に形成され
ているため、これらを並列的に並べた従来の温度・圧力
コンビネーション計測器と比して計測器の小型化、すな
わち、各センサを熱機関内部に導き入れるための支柱の
横断面積を小さくすることができる。支柱の小断面積化
によって、小型のエンジンやガスタービンに多くの計測
器を取り付け性能試験等を行う場合であっても、計測器
がガス流に及ぼす抵抗を最小限に抑えることができ、熱
機関の性能に影響を与えることがほとんどなくなる。な
お、圧力管はシース管のプローブとしても機能すること
となる。
み、かつ、シース管との間にはガスを導入するための間
隙が形成されていることで、熱機関内の同一点における
温度および圧力の同時計測を行うことが可能となる。す
なわち、温度はシース管から露出した熱電対により計測
し、圧力はシース管先端の熱電対を中心とした間隙から
ガスを取り込み、このガスの圧力を圧力変換素子等によ
り計測することで、実質的に熱機関内部の特定の一点に
おける温度および圧力の同時計測を行うことができる。
(26)は、前記露出部(23)を同軸状に取り囲んだ
状態で前記露出部よりガス流の上流方向に伸長している
ことが好ましい。
により加熱されるため、一般にその冷却が必要となる。
熱機関の冷却は、その外套部に例えば冷却空気等を循環
させること等により行われる。冷却が行われ外套の温度
が下がると、熱機関内部を流れる高温のガスとの間に温
度差が生じる。ここで、高温のガスによって加熱された
熱電対露出部と外套との間に何らのシールドもないと、
この温度差が原因となって熱電対に輻射による熱損失が
生じる。したがって、このままでは熱機関内部を流れる
ガスの温度を高精度で計測することができない。特に極
高温のガスが熱機関内部を流れるときには、ガスと外套
との温度差も大きくなるため、輻射による温度計測値へ
の影響は大きくなる。そこで、シース管を同軸状に取り
囲んだ圧力管の開口部を、シース管先端部に熱電対の露
出部よりもガス流の上流に向けて伸長させることで露出
した熱電対をシールドし、熱電対の輻射による計測温度
低下を防止することができる。このシールド手段によ
り、外套の冷却に拘わらず高精度な温度計測が可能とな
る。
外部に位置する経路の任意の位置にチェンバー部(3
1)が設けられ、該チェンバー部(31)にはシース管
(24)を圧力管(27)の気密性を保持しながら外部
に取り出す分離手段(32)を有することも好ましい。
器は、熱機関内部では圧力管がシース管を同軸状に取り
囲んだ同軸型をなし、計測装置の小型化を図ることによ
ってガス流に対する抵抗を減らすことを目的としてい
る。しかしながら、熱機関の外部においては圧力管中の
シース管を取り出し、圧力管とシース管を分離する方が
それぞれを温度計測装置および圧力計測装置と連通する
上で都合がよい。そこで、熱機関の外部において圧力管
の経路の任意の位置にチェンバーを設けてやり、シーリ
ングした上で圧力管中からシース管を取り出すことで圧
力管およびシース管をそれぞれ独立させることができ
る。
を図面を参照して説明する。なお、各図において共通す
る部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略す
る。
器10は、従来の計測器と同様に熱機関内部のコンプレ
ッサー、燃焼室、タービンの前後等など様々な位置に取
り付けられ使用される。図1は、本発明の温度・圧力コ
ンビネーション計測器10の熱機関への取り付け状態を
表す概念図である。この図において、11は熱機関の外
套、12はガス流路、13は支柱、矢印はガス流路方向
を表している。また、外套11には、冷却空気が循環す
ることにより外套11の冷却を行う冷却手段17が備え
られている。支柱13を熱機関内部に安定した状態で突
出させるため、支柱13にはフランジ部14が形成され
ており、フランジ部14と外套11とがシール材15を
挟み込んだ上でネジ等の固着手段(図示せず)を用いて
固定されている。
と圧力管を意味する。以下同様。)を通すため、破線で
表す縦方向に伸びる通路16aと横方向に伸びる通路1
6bが設けられている。計測器は、通路16a中を縦方
向に通り、通路16aと通路16bが交わる位置におい
て屈曲し、通路16bのほぼ中心軸上をガス流の上流方
向に向かい伸長している。
間なく通す径を有し、通路16bは計測器との間に一定
の空間を形成するだけの径を有する。また、通路16b
はガス流の流路方向に沿って支柱13を貫通している。
数の計測器を使用することで、熱機関の外套から様々な
距離にある位置の温度および圧力を計測することもでき
る。
る温度・圧力コンビネーション計測器を拡大した簡略図
であり、(a)は縦断面図、(b)はX方向矢視図、
(c)はY方向矢視図を表している。
ン計測器10は、熱機関内部の温度計測を行うための温
度センサと圧力計測を行うための圧力センサとを備えた
計測器であって、温度センサは、その一端が熱機関外部
に備えられた温度計測装置21と接続し、他端が熱機関
内部において熱電対22を露出する露出部23を有する
シース管24からなり、圧力センサは、その一端が熱機
関外部に備えられた圧力計測装置25と連通し、他端が
熱機関内部において開口する開口部26を有する中空の
圧力管27からなり、圧力管27は、シース管24を同
軸状に取り囲み、かつ、シース管24との間に間隙30
を形成している。
スは、その多くがそのまま通路16bを通り抜ける。そ
の際、ガスと圧力管とが接触することで、一定時間経過
後には圧力管はガスと同じ温度にまで加熱される。一
方、通路16bに進入したガスの一部は開口部26から
圧力管27内に取り込まれ、シース管24の一端で露出
した熱電対22を加熱する。露出部23から下流方向に
位置する圧力管には小孔28が設けられており、熱電対
22を加熱したガスはここから外側に抜ける。そため露
出部23の付近ではガス溜まりはできず、熱電対22は
常に熱機関内を流れるガスと同じ温度にまで加熱され
る。熱電対22により温度情報を電気信号に変換し、こ
の信号を熱機関外部に備えられた温度計測装置21に送
り、温度計測装置21でこの信号の検出、増幅、演算等
の処理を行うことで熱機関内の温度計測が行われる。
て三方から支持されることによって、シース管24と圧
力管27との間には間隙30が形成されている。小孔2
8より奥の圧力管27は閉じた状態にあるので、開口部
26から取り込まれたガスは、小孔28より奥の間隙3
0内にガス溜まりを作る。このガス溜まりの圧力を、熱
機関外部に備えられた圧力計測装置25まで導き、圧力
計測装置25に備えられた圧力変換素子等によって電気
信号に変換し、この信号を検出、増幅、演算等の処理を
行うことによって熱機関内の圧力計測を行う。
隙30にガス溜まりを作るガスはいずれも開口26から
圧力管27内に取り込まれたものであり、したがって計
測される温度および圧力も熱機関内部の同一点のものと
なる。
同軸状に取り囲んだ状態で露出部23よりガス流の上流
方向に伸長している。
るガスによって加熱され、一定時間経過後にはガス流と
同じ温度となる。一方、熱機関の外套11は図1に示す
ように冷却装置17によって冷却が行われているため、
熱機関内部を流れる高温のガスと外套との間には温度差
が生じている。そこで、熱電対22と外套11との間に
熱電対22を取り囲むようにして圧力管27を伸長する
ことにより圧力管27を輻射シールドとして使用するこ
とで、熱電対22の輻射による熱損失を防ぎ、外套11
の冷却に拘わらず熱機関内部を流れるガスの温度を高精
度に計測することができる。
する経路にチェンバー部31が設けられ、チェンバー部
にはシース管24を圧力管の気密性を保持しながら外部
に取り出す分離手段32が備えられている。
電対および圧力管内にガス溜まりを作ったガスを熱機関
外部に取り出し、それぞれを温度計測装置、圧力計測装
置に接続し処理を行う必要がある。そのため、まず、内
部にシース管を通す圧力管を、シーリングした上で熱機
関外部に導き出す。次に、圧力管の一部にチェンバー部
を設けてやることによって圧力管の内部に広い空間を作
り、この空間にシース管を取り出す分離手段を備えてや
る。分離手段はチェンバーの壁面の一部に孔を開け、こ
こからシース管をチェンバー内部から外部に導き出し、
シース管と孔との間にできる隙間にシール加工を施すも
のなどがあるが、これに限られるものではない。シーリ
ングした上で圧力管中からシース管を取り出すことで圧
力管中の気密を保ちながら、圧力管およびシース管をそ
れぞれ独立させることができる。
圧力コンビネーション計測器によれば、温度センサおよ
び圧力センサを同軸とすることにより計測器の小型化が
図られ、多数の計測器を熱機関内部に設けた場合であっ
てもその性能に影響及ぼすことがほとんどなくなる。ま
た、同軸化により、熱機関内の特定の一点における温度
および圧力を同時計測することが可能となる。
の輻射シールドとして機能させることにより、熱機関内
部の温度計測を高精度で行うことができる。
である。
(c)は異なるタイプの計測装置のZ−Z断面図であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 熱機関内部の温度計測を行うための温度
センサと圧力計測を行うための圧力センサとを備えた計
測器であって、 前記温度センサは、その一端が熱機関外部に備えられた
温度計測装置(21)と接続し、他端が熱機関内部にお
いて熱電対(22)を露出する露出部(23)を有する
シース管(24)からなり、 前記圧力センサは、その一端が熱機関外部に備えられた
圧力計測装置(25)と連通し、他端が熱機関内部にお
いて開口する開口部(26)を有する中空の圧力管(2
7)からなり、 前記圧力管(27)は、シース管を同軸状に取り囲み、
かつ、シース管との間に間隙(30)を形成することを
特徴とする温度・圧力コンビネーション計測器。 - 【請求項2】 前記開口部(26)は、前記露出部(2
3)を同軸状に取り囲んだ状態で前記露出部よりガス流
の上流方向に伸長していることを特徴とする請求項1に
記載の温度・圧力コンビネーション計測器。 - 【請求項3】 前記圧力管(27)には熱機関の外部に
位置する経路にチェンバー部(31)が設けられ、該チ
ェンバー部には前記シース管(24)を圧力管の気密性
を保持しながら外部に取り出す分離手段(32)が備え
られていることを特徴とする請求項1又は2に記載の温
度・圧力コンビネーション計測器。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000400758A JP4623251B2 (ja) | 2000-12-28 | 2000-12-28 | 温度・圧力コンビネーション計測器 |
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ID=18865284
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