JP2002201024A - 酸化亜鉛を主成分とする複合微粒子の製造方法 - Google Patents

酸化亜鉛を主成分とする複合微粒子の製造方法

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JP2002201024A JP2000398771A JP2000398771A JP2002201024A JP 2002201024 A JP2002201024 A JP 2002201024A JP 2000398771 A JP2000398771 A JP 2000398771A JP 2000398771 A JP2000398771 A JP 2000398771A JP 2002201024 A JP2002201024 A JP 2002201024A
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Takao Tanaka
隆夫 田中
Takashi Nagai
貴 永井
Tatsuhiko Ikeda
達彦 池田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分散性がよく、可視光に対する透明
性が高く、かつ紫外線遮蔽性に優れた酸化亜鉛複合微粒
子の製造方法を提供する。 【解決手段】 酸化亜鉛を含む水スラリーに二酸化炭
素ガスを吹込み、塩基性炭酸亜鉛を合成し、得られた当
該塩基性炭酸亜鉛を加熱分解する酸化亜鉛の製造方法に
おいて、二酸化炭素ガスを吹込む際に、水スラリーに、
異種金属の酸化物若しくは水酸化物等を添加し酸化亜鉛
に対し質量比で0.1〜20%含有させる酸化亜鉛複合
微粒子の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、分散性に優れた酸
化亜鉛を主成分とする複合微粒子の製造方法に係り、詳
しくは異種金属の酸化物若しくは水酸化物を含有するこ
とにより分散性を改良した酸化亜鉛を主成分とする複合
微粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化亜鉛は、従来より紫外線を遮蔽する
材料として知られていたが、近年オゾンホール拡大やオ
ゾン層破壊に伴う紫外線トラブルという環境問題がメデ
ィアで大きくとりあげられる様になり、また紫外線が人
体に及ぼす予想以上の悪影響が明らかになるとともに、
人体を有害な紫外線から守るための最も代表的な材料の
一つとして期待され、精力的に研究が行われ、かつ、広
範囲な用途に用いられるようになっている。そして、こ
のような人体(皮膚)への悪影響に対処するためのもの
として、酸化亜鉛からなる紫外線遮蔽剤を配合した日焼
け止め化粧品が注目されている。
【0003】このように、近年、酸化亜鉛粒子を化粧品
に配合する用途が増加するにつれて、人体に有害な紫外
線遮蔽機能が優れていることはもちろん、同時に、配合
された粒子がデリケートな女性の肌を覆う創美製品であ
る化粧品本来の自然な化粧仕上がりの作用を妨害しない
ため、可視光線に対してはできるだけ透明な酸化亜鉛材
料が望まれるようになった。従って、そのために、酸化
亜鉛をより微細粒子化し、可視光線に対しては実質的に
透明にすることが必須となっている。
【0004】しかして、無機系化合物である酸化亜鉛系
の紫外線遮蔽剤は、近紫外線をも吸収・散乱することか
ら、近紫外線を含む巾広い領域に渡って紫外線を遮蔽す
るという長所があり、また酸化亜鉛は、無機系化合物で
あるので、皮膚にアレルギーを引き起こしにくく、化粧
品中に多量に配合することが可能となる。従って、日焼
け止め化粧品に配合されて最大限の効果を発揮するもの
である。
【0005】そして、酸化亜鉛は、その粒子径を可視光
線の波長より小さくすることにより、可視光線がほとん
ど吸収されず、したがって化粧品等に配合された場合も
その透明感を阻害することは全くないことになる。
【0006】このように微粒子化された酸化亜鉛は、紫
外線遮蔽領域の広さ、透明感、皮膚に対する安全性、紫
外線遮蔽効果の持続性などの点で従来の紫外線遮蔽材
料、すなわち有機紫外線吸収剤や酸化チタンに比べて優
れた特徴を有するものであるといってよい。
【0007】従来、この紫外線遮蔽効果を高める為に、
亜鉛と他の金属との複合酸化物化させる技術(特開昭6
2−275182号)や、板状の酸化亜鉛に異種の金属
微粒子粉末を複合化する技術(特開平1−143821
号)が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】特開昭62−2751
82号に用いられた方法は、硝酸亜鉛塩と硝酸アルミニ
ウム塩等の水溶性塩を、アルコール水溶液中で、尿素や
ヘキサメチレンテトラミン等の加水分解沈殿剤の存在下
に加熱して加水分解し、得られた加水分解生成物を焼成
することにより複合酸化物を得ているものである。しか
しながら、この方法においては、その反応から明らかな
ように、副生塩が必然的に多量に発生すること及び使用
したアルコールの再生にコストがかかる等の製造上の問
題があり、また得られた複合酸化物の性能、特に可視光
線透過率が低く実用上不十分なものであった。
【0009】また特開平1−143821号で開示され
た方法は、2−エチルヘキサン酸亜鉛等の可溶性亜鉛塩
に二酸化ケイ素等の酸化物微粒子を添加して基板上に塗
布・焼成・粉砕することにより、粒子中に二酸化ケイ素
粒子を分散含有している板状の酸化亜鉛粒子を製造する
ものである。しかしながら、この方法は、基板上に酸化
亜鉛の薄膜を形成後、粉砕するという実験室的なもので
あるから、プロセス、コスト共に工業的生産には適して
はおらず、また、生成物は、薄膜を粉砕することにより
得られる薄片状のものであり、かつその粒子径は、1〜
100μm、特に8〜15μm程度と光の波長よりはる
かに大きいものであるから、明らかに透明性に欠けるも
のであった。
【0010】以上のごとく、これらの従来知られている
酸化亜鉛と他の金属酸化物との複合体は、紫外線遮蔽効
果を高めた酸化亜鉛の製造方法としては、生産プロセ
ス、コスト、大規模生産性等の点で劣るものであり、ま
た得られる粒子は、その透明性等の性能上でも、充分に
満足できるものではなかった。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の問題点を
解決するためになされたもので、その目的とするところ
は、良好な透明性を有し、紫外線遮蔽効果が高く、しか
も保存性がよく十分な滑らかさを有する化粧料等を得る
のに適した、酸化亜鉛と他の金属酸化物との複合体の新
規な製造方法を提供することにある。
【0012】すなわち、本発明に従えば、以下の発明が
提供される。 (1) 酸化亜鉛を主成分とする複合微粒子の製造方法
であって、酸化亜鉛を含む水スラリーに二酸化炭素ガス
を吹込み、塩基性炭酸亜鉛を合成し、得られた当該塩基
性炭酸亜鉛を加熱分解する酸化亜鉛の製造方法におい
て、当該二酸化炭素ガスを吹込む際に、当該水スラリー
に、異種金属の酸化物若しくは水酸化物を添加するか、
又は、異種金属の酸化物若しくは水酸化物を析出する化
合物を添加することを特徴とする、異種金属酸化物若し
くは水酸化物を、当該酸化亜鉛に対し質量比で0.1〜
20%有する酸化亜鉛を主成分とする複合微粒子の製造
方法。
【0013】(2) 酸化亜鉛を主成分とする複合微粒
子の製造方法であって、酸化亜鉛を含む水スラリーに二
酸化炭素ガスを吹込み、塩基性炭酸亜鉛を合成し、得ら
れた当該塩基性炭酸亜鉛を加熱分解する酸化亜鉛の製造
方法において、当該二酸化炭素ガスを吹込む際に、当該
水スラリーに、異種金属の酸化物若しくは水酸化物を添
加するか、又は、異種金属の酸化物若しくは水酸化物を
析出する化合物を添加することを特徴とする、比表面積
から計算された平均1次粒子径が0.03μm以下であ
り、当該異種金属の酸化物若しくは水酸化物を、当該酸
化亜鉛に対し質量比で0.1〜20%有し、かつ、嵩密
度が0.25g/ml以下である酸化亜鉛を主成分とす
る複合微粒子の製造方法。
【0014】(3) 当該異種金属がSi、Al、Sn
及びInからなる群より選択される金属である(1)又
は(2)に記載の酸化亜鉛を主成分とする複合微粒子の
製造方法。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0016】本発明においては、まず、原料酸化亜鉛を
含む水スラリー中に二酸化炭素ガスを導入して塩基性炭
酸亜鉛を生成する(以下、塩基性炭酸亜鉛生成工程と称
することがある。)。
【0017】原料として用いられる酸化亜鉛としては、
所謂酸化亜鉛であればどのようなものであってもよく、
例えば、亜鉛を溶融・蒸発させ気相で酸化するフランス
法、亜鉛鉱石を仮焼・コークス還元・酸化するアメリカ
法、亜鉛塩溶液にソーダ灰を加えて塩基性炭酸亜鉛を沈
殿させ、乾燥・焼成する湿式法(加熱分解法)等のいず
れで製造したものでもよいが、高純度の酸化亜鉛微粒子
を得るためには、純度の高い酸化亜鉛を用いることが好
ましい。
【0018】この原料酸化亜鉛を懸濁させてスラリーと
する水としては、特に限定するものではなく、製品であ
る酸化亜鉛の要求純度に応じて鉄錆等の不純物粒子を除
いた上水道水、イオン交換した純水、又は蒸留水の何れ
を用いてもかまわない。またこのスラリー中に導入する
二酸化炭素ガスとしては、特に制限はなく、一般的に市
販されている液化二酸化炭素ガス、清浄な燃焼排ガス、
石灰石を仮焼して得られる二酸化炭素ガス等が好適に用
いられる。二酸化炭素ガスは、純粋なガスとしてそのま
ま使用してもよいが、場合によっては、空気や窒素等の
希釈ガスにより適当な濃度に希釈して使用することも可
能である。
【0019】塩基性炭酸亜鉛生成工程を行うための装置
としては、特に限定するものではないが、例えば撹拌手
段、加熱手段、ガス導入・分散手段、及び異種金属の酸
化物等の導入手段を備え、酸化亜鉛粒子を沈殿させるこ
となく浮遊させてスラリー状態に保持し、この中へ二酸
化炭素ガス及び異種金属の酸化物等を導入して、当該異
種金属の酸化物等の存在下に、酸化亜鉛粒子と二酸化炭
素ガスと充分接触せしめて反応を遂行しうる形式の撹拌
槽型の反応装置が好ましい。
【0020】原料酸化亜鉛のスラリー濃度としては、少
なくとも0.1〜20質量%、好ましくは0.1〜10
質量%、より好ましくは1〜5質量%の比較的薄い濃度
とすることが望ましい。スラリー濃度がこの範囲を超え
る場合は、大粒径の塩基性炭酸亜鉛が生成したり、凝集
粒子が生成しやすくなり、本発明で目的とする分散性の
良い微粒子とすることが困難になる。一方スラリー濃度
がこれよりあまり薄い場合は、以後の乾燥工程等におい
て除去すべき水の量が過大となり製造効率が低下しエネ
ルギー的にも好ましくない。
【0021】本発明において、酸化亜鉛粒子が二酸化炭
素ガスと反応して塩基性炭酸亜鉛を生成する反応(以
下、塩基性炭酸亜鉛生成反応と称することがある。)
は、次のようにして起こると推定される。すなわち、酸
化亜鉛自体は、水に難溶性であるが、粒子表面近傍の境
膜中には僅かに溶解した酸化亜鉛が飽和しており、ここ
に、水に対して比較的よく溶解する二酸化炭素ガスが拡
散して当該粒子表面近傍まで拡散して行き、この固−液
界面における境膜内で、塩基性炭酸亜鉛生成反応が液相
反応として行われると考えられる。
【0022】生成した当該塩基性炭酸亜鉛は、水に難溶
性の塩であるため、実質的に過飽和溶解度は存在せず、
直ちに微細粒子として析出すると思われる。以上のごと
く総括的には、この反応は、気−液−固反応であるとし
て扱える。
【0023】二酸化炭素ガスの導入方法としては、スラ
リーとガスが効果的に接触しうるものであればいかなる
方法も用いられ、特に限定するものではないが、例えば
反応槽底部に多孔板や散気管のごときガス分散器(スパ
ージャ)を設置し、このスパージャを通じて二酸化炭素
ガスを液中に吹き込み、さらに好ましくは撹拌羽根によ
りこれを細分化し、二酸化炭素ガスを微小気泡群として
スラリー中全体に、分散化して導入する方法;反応槽と
して密閉容器を使用し、加圧した二酸化炭素ガスを導入
し、当該スラリー上部の自由表面からガスを吸収させる
方法等の手段が採用できる。後者の場合は、撹拌により
ボルテックスを形成し、当該スラリー液面の表面更新を
強制的に行いガス吸収を促進することがより好ましい。
【0024】撹拌手段としては、通常の撹拌機、例えば
櫂型撹拌機、プロペラ型撹拌機、タービン型撹拌機等の
いずれもが好適に使用される。
【0025】本発明における塩基性炭酸亜鉛生成反応
は、実際には種々の方式によって実施することができる
が、例えば、反応槽にまず酸化亜鉛スラリーを仕込んで
おき、これに二酸化炭素ガスを連続的に供給して塩基性
炭酸亜鉛スラリーを生成させる半連続法(半回分法);
酸化亜鉛スラリーと二酸化炭素ガスの両者を連続的に反
応槽に供給して塩基性炭酸亜鉛スラリーを生成させ、当
該生成した塩基性炭酸亜鉛スラリーを連続的に反応槽か
ら溢流させる等して抜き出す連続法等の方法のいずれを
採用してもかまわない。
【0026】本発明においては、この塩基性炭酸亜鉛の
生成反応の際に、異種金属の酸化物若しくは水酸化物の
内、1種ないしは2種を、当該酸化亜鉛に対し質量比で
0.1〜20%、好ましくは0.1〜10%(当該金属
の酸化物若しくは水酸化物として)有するように異種金
属酸化物若しくは水酸化物の原料を添加して塩基性炭酸
亜鉛中に含有させる。
【0027】この異種金属の酸化物等としては、目的に
応じて選択され、特に限定するものではないが、好まし
くは、Si、Al、Sn及びInからなる群より選択さ
れる金属の酸化物若しくは水酸化物が望ましく、特にそ
の微粒子が好適に用いられる。これらの好ましい例とし
ては、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ等の微細
粒子ゾルが挙げられる。なお、その他にも、二酸化炭素
ガスを吹込む事により、所望の金属の酸化物若しくは水
酸化物を生じるものであればいかなる化合物を用いても
よく、特に好ましくは、Si、Al、Sn及びInから
なる群から選択される金属の酸化物若しくは水酸化物を
生ずる化合物が好適に使用される。かくして、塩基性炭
酸亜鉛の粒子が生成・成長する近傍には、Siの酸化物
等の微細ゾル粒子が常に存在するので、当該粒子成長は
Alの酸化物等の当該微細粒子を取り込むように行わ
れ、かくして形成される塩基性炭酸亜鉛粒子内部にはA
lの酸化物等が存在することになると考えられる。
【0028】塩基性炭酸亜鉛生成反応の反応温度として
は、特に限定するものではないが、10〜80℃、好ま
しくは20〜60℃である。塩基性炭酸亜鉛の生成反応
自体は、温度が高い程高速で進行するが、二酸化炭素ガ
スの水に対する溶解度は、温度が高くなると減少し、液
中のガス濃度は低下する。従って、反応温度は、上記し
た温度範囲よりあまり低くても、 高くても、総括的な
反応速度が遅くなり好ましくない。また、反応時間(連
続法の場合は、反応槽における平均滞留時間)は、反応
温度、導入される二酸化炭素ガス濃度等により変わりう
るが、通常10分〜10時間、好ましくは30分〜5時
間程度である。なお、温度保持のため、反応器は、加熱
手段や保温手段及び温度制御手段を備えることも好まし
い。
【0029】本発明においては、以上の塩基性炭酸亜鉛
生成工程により得られた塩基性炭酸亜鉛を含むスラリー
を、流動層乾燥、媒体流動層乾燥、気流乾燥及又は噴霧
乾燥し、水分を除去して乾燥粉末とした後、加熱分解す
ることが好ましい。
【0030】この場合、塩基性炭酸亜鉛を含むスラリー
のスラリー濃度は、かなり低いので、これをそのまま乾
燥するのは、熱エネルギー経済上望ましくない。従っ
て、好ましくは、予め当該スラリーを濃縮、特に機械的
手段により濃縮することである。
【0031】スラリーの濃縮度については、当該濃縮ス
ラリーが流動性を保持し、流動層乾燥器等に微粒化して
供給・処理される範囲であれば特に制限はないが、一般
的にはスラリー濃度として20〜50質量%、好ましく
は20〜45質量%、さらに好ましくは25〜40質量
%の範囲であることが取扱い上及び経済性の点から望ま
しい。
【0032】濃縮のための機械的手段としては、特に限
定するものではないが、シックナー等を用いる沈殿濃
縮、遠心沈降機を用いる遠心沈降、液体サイクロンを用
いる遠心分級等が好ましく使用され、所望の濃縮度や処
理量等に応じて最適な装置を採用することができる。な
お、場合によっては、濃縮する代わりにスラリーを濾過
し、得られたケーキを乾燥・粉砕することにより乾燥粉
末を得ることもできる。また、濃縮や濾過により塩基性
炭酸亜鉛を分離された反応水は、再度原料酸化亜鉛を分
散させて再使用することが好ましい。
【0033】本発明においては、塩基性炭酸亜鉛スラリ
ーは、上記のごとく、好ましくは予め濃縮され、噴霧乾
燥器、流動層乾燥器、媒体流動層乾燥器又は気流乾燥器
のごとき、短時間のうちに乾燥と同時に粉末化や顆粒化
ができる乾燥装置に供給され乾燥される。供給されたス
ラリーは、かかる乾燥装置内で、微細粒子を含む液滴と
なり、これが乾燥用の熱風により流動層を形成し、浮遊
しながら乾燥されるか(流動層乾燥、媒体流動層乾
燥)、又は熱風により搬送されながら極めて短時間で乾
燥され(気流乾燥及又は噴霧乾燥)、塩基性炭酸亜鉛の
乾燥粉末が得られる。
【0034】乾燥装置としては、最も分散された塩基性
炭酸亜鉛の乾燥微粒子が得られる点で噴霧乾燥器が特に
好ましい。噴霧乾燥器を使用する場合の噴霧機として
は、回転円板、二流体ノズル、加圧ノズル等が適宜採用
でき、また乾燥用熱風温度は、入口で200〜300
℃、出口で100〜150℃程度にすることが好まし
い。
【0035】最後に上記の方法により乾燥された塩基性
炭酸亜鉛を加熱分解(焼成)し、酸化亜鉛とする。
【0036】加熱分解温度は、塩基性炭酸亜鉛を分散性
の良い微粒子状の酸化亜鉛に分解する温度で、200〜
1000℃、好ましくは200〜500℃、さらに好ま
しくは250〜350℃の温度が望ましい。これよりあ
まり温度が低いと分解が不十分になり、またこれよりあ
まり温度が高すぎると凝集や焼結により粒子が成長しす
ぎることなり、何れも分散性が悪くなるため好ましくな
い。なお、本発明の方法においては、従来の方法に比べ
て比較的低温における熱分解により酸化亜鉛を得ること
ができるため、分散性のより良好な酸化亜鉛粒子を容易
に得ることができるのである。加熱分解時間は、処理
量、加熱温度、加熱炉の型等によっても異なりうるが通
常30分〜20時間、好ましくは1〜10時間程度であ
る。
【0037】加熱分解は、塩基性炭酸亜鉛粒子を上記温
度に加熱しうる炉により行われる。加熱炉としては、所
定の温度、時間に均一に塩基性炭酸亜鉛粒子を加熱し、
分解できるものであれば特に限定するものではなく、例
えばボックス炉、バッチ式や連続式の回転炉(ロータリ
ーキルン)、電気炉、ガス加熱炉、赤外線加熱炉、移動
層炉、流動層炉等が好適に用いられる。また、加熱分解
時の雰囲気に特に制限はなく、乾燥空気等による酸化性
雰囲気、窒素等による不活性雰囲気、水素等による還元
性雰囲気のいずれの雰囲気であってもよく、目的とする
複合微粒子の所望の粉体物性により、最適なものを選択
採用すればよい。例えば、当該複合微粒子に導電性を付
与したい場合には、還元性雰囲気において加熱分解すれ
ばよいのである。
【0038】加熱分解後の酸化亜鉛粒微粒子は、分散性
に優れており、そのまま種々の用途に使用することがで
きる。なお、所望により、ボールミル、ロッドミル、コ
ロイドミル、ハンマーミル、コニカルミル、アトリショ
ンミル、ミクロンミル等の微粉砕機により更に粉砕処理
してから使用することもできる。これらの微粉砕機は、
配合する化粧品や塗料などで使用している分散機に応じ
て適宜選択される。
【0039】本発明の方法によって得られる酸化亜鉛を
主成分とする複合微粒子は、比表面積から計算された平
均1次粒子径が0.03μm以下に微粒子化されている
ものである。
【0040】ここで比表面積から計算された平均1次粒
子径とは、所謂BET法により比表面積を測定し、得ら
れた値を次式(1)により計算して得られた値である。 d=1.06/S (1) [式中d:平均1次粒子径(単位μm) 、S:比表面
積(単位 m2/g)]
【0041】酸化亜鉛粒子の平均1次粒子径が0.03
μmを越えた場合は、基本的に可視光線の透明性が阻害
され好ましくない。
【0042】本発明の方法により製造される酸化亜鉛を
主成分とする複合微粒子(以下、単に複合微粒子と称す
ることがある。)は、このように微細粒子化されている
とともに、当該粒子内部に、更に異種金属の酸化物若し
くは水酸化物を、酸化亜鉛に対し質量比で0.1〜20
%有しているものである。
【0043】本発明におけるこれら異種金属の酸化物等
(以下、単に金属酸化物等と称することがある。)は、
酸化亜鉛粒子の分散性を向上させる機能を有するもので
ある。しかして、これら金属酸化物等は、酸化亜鉛粒子
の表面だけではなく粒子内部にも導入されていることが
重要であり、単に粒子表面に被着又は被覆されているだ
けでは不十分である。その理由は、(i)酸化亜鉛を使
用するに当たっては、撹拌機やニーダー等によりシェア
(剪断力)を印加して媒体に分散させるが、当該分散作
業においては、必然的に粒子にかなり強いシェアが掛か
るので、単に粒子表面を被覆しているだけの金属酸化物
等は、容易に粒子から剥離してしまうからである。(i
i)また、シェアが掛かったときに凝集粒子や融着粒子
が割れる等により、新たな表面が露出するが、この新た
な粒子表面は、活性が高く、また当該金属酸化物等が存
在しないので、分散後に容易に再凝集を起こすことにな
る。以上のごとく、分散前の酸化亜鉛粒子表面だけを金
属酸化物等で被覆したものでは、その分散効果が十分に
発揮できないのである。
【0044】本発明においては、これに対し、金属酸化
物等の分散性向上物質は、酸化亜鉛粒子内部にも導入さ
れているので、上記のような剥離の問題もなく、また粒
子が割れた場合にも、新たな露出面に金属酸化物等が存
在し再凝集も防止され、常に安定的に分散したものが得
られるのである。
【0045】本発明においては、複合微粒子中の金属酸
化物等の含有量は、金属の酸化物若しくは水酸化物とし
て質量比で0.1〜20%、好ましくは0.1〜10%
である。この含有量があまり少なく0.1%未満では、
その分散性向上効果が充分に得られず、また添加量があ
まり過大で20%を越えて添加しても、その効果がさら
に大きくなることはなく、逆に酸化亜鉛の有効量が少な
くなるため酸化亜鉛本来の紫外線遮蔽効果が低下するこ
とになり好ましくない。なお、この含有量は、複数の金
属の酸化物等を併用する場合は、その合計量として計算
した値である。
【0046】本発明の本発明によって得られる複合微粒
子は、また、嵩密度が0.25g/ml以下のものであ
る。
【0047】ここで嵩密度は、JIS K5101に基
づき測定された値であるが、この値が0.25g/ml
以下と、きわめて低い値であることは、主成分である酸
化亜鉛の真密度(5.6)を考慮すると、その空間占有
率がわずか4.4%以下と非常に小さいことを意味す
る。すなわち、本発明の酸化亜鉛を主成分とする複合微
粒子は、ミクロのレベルで考察すると、空間を極めて疎
な状態で占拠していることを意味し、いわば微細粒子が
空間中にバラバラの状態で存在していると言えるのであ
る。このため、当該複合粒子は、きわめて分散し易い状
態であることにより特徴づけられるのである。
【0048】更に本発明の複合微粒子は、酸化亜鉛が主
成分であるものである。すなわち、当該複合微粒子の粉
末のX線回折による主たるピークが、酸化亜鉛のもので
あればよいことを示し、酸化亜鉛の他に、添加した異種
金属以外の、合成時に混入した不純物、原料に含まれる
不純物等を含んでいてもよい。
【0049】本発明の方法により得られる酸化亜鉛を主
成分とする複合微粒子は、その分散性が極めて優れたも
のであるが、分散性の評価方法としては、次に示す測定
方法が用いられる。
【0050】1.試料の酸化亜鉛1.5gを精秤し、1
0%PVA/0.2%ヘキサメタリン酸ナトリウム溶液
50gに加え、ホモジナイザー(日本精機製作所社製、
エースホモジナイザーAM−7型)で10分(×150
00rpm)分散し、酸化亜鉛粒子の分散液を得る。
【0051】2.オートアプリケーター(井元製作所社
製)上に50μmのアプリケーターをセットし、PET
フィルム(厚さ100μm)をセットする。適量の上記
酸化亜鉛粒子の分散液を、当該PETフィルム上にの
せ、オートアプリケーターのスイッチを入れ塗布を開始
する。送り速度は、目盛20に設定する。かくしてフィ
ルムの端まで分散液を塗布したら、スイッチを切る。
【0052】3.塗膜を1日乾燥させた後、その厚さをマ
イクロメーターで測定する。膜の厚さ(約5〜10μ
m)が揃っていて、一定な部分を切り出し、分光器(日
本分光社製、V−570 ST型)内の積分球の入射光
が入る部分に試験片を貼り付け、透過率を測定する。
【0053】以上のごとくして測定された透過率におい
ては、可視光透過率が高く、紫外光透過率が低いものほ
ど酸化亜鉛粒子が細かく分散されていることを示す。
【0054】本発明の方法によって得られる複合微粒子
は、上記のごとくして評価される粒子の分散性がきわめ
て良好である。この分散性向上のメカニズムは、現在の
ところ完全には明確ではないが、本発明者らは、一応以
下のようであろうと推察している。すなわち、酸化亜鉛
粒子の表面だけでなく、その粒子内部にも異種金属の酸
化物若しくは水酸化物が含有されることにより、当該粒
子表面が不活性となり、粒子同士の凝集性が減少すると
ともに、媒体との親和性が向上するためではないかと推
察している。また、粒子が割れた場合でも、破断面に常
に異種金属の酸化物等が存在することにより、媒体との
親和性は、維持されると考えられる。
【0055】以上本発明の方法により得られる酸化亜鉛
を主成分とする複合微粒子は、微粒子であると同時に分
散性に優れ、化粧品や塗料などの紫外線遮蔽と同時に透
明性が必要な各種用途に好適に用いられる。
【0056】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。ただ
し、これらは単なる実施の態様の一例であり、本発明の
技術的範囲がこれらによりなんら限定されるものではな
い。また、以下単に%とあるは、質量%を示す。
【0057】(実施例1) (1)フランス法によって得たJIS K1410 3種
酸化亜鉛、イオン交換水を用いて62.5g/Lの酸化
亜鉛スラリーを調製した。このスラリーを内容積10L
の、底部に散気管を装備し、撹拌機、スラリー供給手段
及び保温機構のついた反応容器に5.6L仕込み、温度
を40℃に保ち、撹拌下10L/分で二酸化炭素ガスを
吹込んだ。このガスを吹込む間、コロイダルアルミナ溶
液(濃度2.5g-Al23/L) 1.4Lを2時間か
けて連続して供給した。2時間後に吹き込みを終了し生
成物をXRD分析して塩基性炭酸亜鉛が生成しているこ
とを確認した。
【0058】(2)このスラリーを2時間静置した後、
上澄液を分離し、スラリー濃度27%の塩基性炭酸亜鉛
スラリーを得た。このスラリーを入口ガス温度250
℃、出口ガス温度130℃に調整されたスプレードライ
ヤーにフィードし、塩基性炭酸亜鉛粒子を得た。この粒
子の粒子径は約400μmであった。
【0059】(3)当該粒子200gを内容積12Lの
レトルト炉(レトルトは10rpmで回転させた)に装
入し、300℃で5時間加熱分解し、酸化亜鉛微粒子
(より正確には、酸化亜鉛を主成分とする複合微粒子)
を得た。なお、レトルト炉には、乾燥空気を1L/分で
吹き込んだ。得られた複合微粒子の比表面積をBET法
によって測定し43m2/gの値を得た。この比表面積
から計算される粒子径は、0.02μmである。また、
当該微粒子中にはアルミナとして1%のアルミナを含有
することを確認した。JIS K5105に基づいて測
定した嵩密度は0.20g/mlであった。
【0060】次にこの得られた複合微粒子の分散性を評
価するために上述の分散性評価試験を行ない透過率を測
定した。結果を表1に示す。表から明らかなように本発
明の複合微粒子は、可視光透過率、紫外線遮蔽能が高く
分散性に優れていることが分かる。
【0061】(比較例1)比較例として特開昭62−2
75182号公報の実施例に準じて酸化亜鉛を合成し
た。
【0062】硝酸アルミニウム9水塩6.9g及び工業
用95%硝酸亜鉛6水塩362gをエタノール1200
mlに入れ、これを30分撹拌混合して溶解した。これ
に99%のヘキサメチレンテトラミン283gを水16
00mlに溶解した水溶液を加え更に撹拌した。
【0063】これを加熱し、約90℃において撹拌下5
時間保持し、続いて100℃で1時間加水分解し、加水
分解生成物を得た。生成物を濾過し、水1000mlで
洗浄、乾燥後、粉砕した。
【0064】この粉砕生成物を350℃に加熱した箱型
炉に装入し5時間加熱分解し、酸化亜鉛微粒子を得た。
得られた酸化亜鉛は、分析によりアルミナとして1%含
有している事を確認した。また、比表面積をBET法に
よって測定し35m2/gの値を得た。この比表面積か
ら計算される粒子径は0.03μmである。さらにJI
S K5105に基づいて測定した嵩密度は、0.90
であった。
【0065】次にこの得られた酸化亜鉛微粒子の分散性
を評価するために、上述の分散性評価試験を行ない透過
率を測定した。結果を表1に示す。表から分かるように
実施例1に比べ可視光透過率はやや低い程度であるが、
紫外線遮蔽能は低く、分散性に劣ることが分かる。
【0066】(実施例2) (1)フランス法によって得たJIS K1410 1
種酸化亜鉛と、実施例1で得られた上澄み液及びイオン
交換水を用いて62.5g/Lの酸化亜鉛スラリーを調
製した。このスラリーを、内容積10Lの、底部に散気
管を装備し、撹拌機、スラリー供給手段及び保温機構の
ついた反応容器に5.6L仕込み、温度を30℃に保ち
撹拌下に、5L/分で二酸化炭素ガスを吹込んだ。この
ガスを吹込む間コロイダルシリカ溶液(濃度12.5g
-SiO2/L)1.4Lを2時間かけて連続して滴下供
給した。2時間後に吹き込みを終了し、生成物をXRD
分析して塩基性炭酸亜鉛が生成していること確認した。
【0067】(2)このスラリーを2時間静置した後、
上澄液を捨て、スラリー濃度20%の塩基性炭酸亜鉛ス
ラリーを得た。上澄液を分析してシリカ分のないことを
確認した。すなわち供給したシリカ分は、すべて塩基性
炭酸亜鉛中に導入されたことが確認された。このスラリ
ーを入口ガス温度250℃、出口ガス温度130℃に調
整されたスプレードライヤーにフィードし、塩基性炭酸
亜鉛粒子を得た。この粒子の粒子径は約100μmであ
った。
【0068】(3)この粒子を250℃に加熱した箱型
炉に装入し5時間加熱分解し、酸化亜鉛を主体とする複
合微粒子を得た。
【0069】得られた複合微粒子の比表面積をBET法
によって測定し、50m2/gの値を得た。この比表面
積から計算される粒子径は0.02μmである。また、
複合微粒子中のシリカ分を分析し4.8%のシリカ分を
含むことを確認した。JISK5101に基づいて測定
した嵩密度は、0.20g/mlであった。
【0070】次にこの得られた複合微粒子の分散性を評
価するために、上述の分散性評価試験を行ない、透過率
を測定した。結果を表1に示す。表から明らかなよう
に、本発明の方法により得られた複合微粒子は、可視光
透過率、紫外線遮蔽能が高く分散性に優れていることが
分かる。
【0071】(実施例3) (1)フランス法によって得たJIS K1410
1種酸化亜鉛と、イオン交換水を用いて10g/Lの酸
化亜鉛スラリーを調製した。このスラリーを、内容積1
0Lの、底部に散気管を装備し、撹拌機、スラリー供給
手段及び保温機構のついた反応容器に80m/分の速度
で供給した。反応容器は、40℃に保ち、コロイダルシ
リカ溶液(濃度12.5g-SiO2/L)を3.2ml
/分、二酸化炭素ガスを15L/分で連続して吹込ん
だ。反応器から溢流してくるスラリー中の生成物を分析
すると塩基性炭酸亜鉛に変化している事が確認された。
【0072】(2)このスラリーを30L集め、2時間
静置し上澄液を捨て、スラリー濃度30%の塩基性炭酸
亜鉛スラリーを得た。この上澄液中にはシリカ分のない
ことを分析で確認した。このスラリーを入口ガス温度2
50℃、出口ガス温度130℃に調整されたスプレード
ライヤーにフィードし、塩基性炭酸亜鉛粒子を得た。こ
の粒子の粒子径は約300μmであった。
【0073】(3)この粒子を280℃に加熱した箱型
炉に送入し5時間加熱分解し、酸化亜鉛微細粒子を得
た。得られた酸化亜鉛の比表面積をBET法によって測
定し47m2/gの値を得た。この比表面積から計算さ
れる粒子径は0.02μmである。また、酸化亜鉛中の
シリカ分を分析し4.8%のシリカ分を含むことを確認
した。JIS K5105に基づいて測定した嵩密度は
0.18g/mlであった。
【0074】次にこの得られた酸化亜鉛微細粒子の分散
性を調べるために上述の分散性評価試験を行ない透過率
を測定した結果を表1に示す。表から分かるように本発
明の方法を用いて製造した酸化亜鉛は、可視光透過率、
紫外線遮蔽能が高く分散性に優れていることが分かる。
【0075】
【表1】
【0076】
【発明の効果】本発明の方法によれば、紫外線遮蔽を効
果的に行うと同時に可視光線に対しては透明性のよい、
分散性に優れた有用な酸化亜鉛を主成分とする複合微粒
子を容易にうることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池田 達彦 福岡県飯塚市大字横田669番地 ハクスイ テック株式会社内 Fターム(参考) 4C083 AB212 BB46 CC19 DD01 DD17 EE17 FF01 4G047 AA04 AA05 AB02 AC03 AD04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化亜鉛を主成分とする複合微粒子の製
    造方法であって、酸化亜鉛を含む水スラリーに二酸化炭
    素ガスを吹込み、塩基性炭酸亜鉛を合成し、得られた当
    該塩基性炭酸亜鉛を加熱分解する酸化亜鉛の製造方法に
    おいて、当該二酸化炭素ガスを吹込む際に、当該水スラ
    リーに、異種金属の酸化物若しくは水酸化物を添加する
    か、又は、異種金属の酸化物若しくは水酸化物を析出す
    る化合物を添加することを特徴とする、異種金属酸化物
    若しくは水酸化物を、当該酸化亜鉛に対し質量比で0.
    1〜20%有する酸化亜鉛を主成分とする複合微粒子の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 酸化亜鉛を主成分とする複合微粒子の製
    造方法であって、酸化亜鉛を含む水スラリーに二酸化炭
    素ガスを吹込み、塩基性炭酸亜鉛を合成し、得られた当
    該塩基性炭酸亜鉛を加熱分解する酸化亜鉛の製造方法に
    おいて、当該二酸化炭素ガスを吹込む際に、当該水スラ
    リーに、異種金属の酸化物若しくは水酸化物を添加する
    か、又は、異種金属の酸化物若しくは水酸化物を析出す
    る化合物を添加することを特徴とする、比表面積から計
    算された平均1次粒子径が0.03μm以下であり、当
    該異種金属の酸化物若しくは水酸化物を、当該酸化亜鉛
    に対し質量比で0.1〜20%有し、かつ、嵩密度が
    0.25g/ml以下である酸化亜鉛を主成分とする複
    合微粒子の製造方法。
  3. 【請求項3】 当該異種金属がSi、Al、Sn及びI
    nからなる群より選択される金属である請求項1又は請
    求項2に記載の酸化亜鉛を主成分とする複合微粒子の製
    造方法。
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