JP2002200707A - 易剥離性多層樹脂延伸フィルム - Google Patents

易剥離性多層樹脂延伸フィルム

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JP2002200707A JP2001299548A JP2001299548A JP2002200707A JP 2002200707 A JP2002200707 A JP 2002200707A JP 2001299548 A JP2001299548 A JP 2001299548A JP 2001299548 A JP2001299548 A JP 2001299548A JP 2002200707 A JP2002200707 A JP 2002200707A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷適性及びエンボス加工適性に優れ、従来
使用されている壁紙の如く天然紙の裏打ち材を必要とせ
ずに直接水溶性接着剤で壁などに貼り付け施工が可能
で、かつ壁面から剥がす時に容易にリサイクル可能な状
態で剥離することができる多層樹脂延伸フィルムを提供
すること。 【解決手段】 熱可塑性樹脂、無機微細粉末及び/また
は有機フィラーを含有する印刷可能な表面層(A)の裏
面に、親水性熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂、表面処
理された無機微細粉末を含有する裏面層(B)を積層し
てなり、裏面層(B)の剥離強度が10〜200g/c
mであることを特徴とする易剥離性多層樹脂延伸フィル
ム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建築装飾材として
有用な易剥離性多層樹脂延伸フィルムに関する。特に、
印刷適性及びエンボス加工適性に優れ、従来使用されて
いる壁紙の如く天然紙の裏打ち材を必要とせずに直接水
溶性接着剤で壁などに貼り付け施工が可能で、かつ壁面
から剥がす時に容易にリサイクル可能な状態で剥離する
ことができる多層樹脂延伸フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、建築装飾材(特に壁紙)に用
いられる樹脂フィルムとして、塩化ビニル(PVC)樹
脂を主成分とするカレンダー成形フィルムやペースト発
泡した材料が多く使用されている。これらPVC樹脂を
使用した壁紙類には、廃棄時や火災時に発生する塩素ガ
スの問題や、可塑剤のブリーディングによる室内汚染等
の環境汚染の問題がある。このため、これらの問題を解
決するために、最近ではポリオレフィンを用いた壁紙用
フィルムやポリオレフィン樹脂を使用したペースト発泡
手法等の開発が行われている。
【0003】また、これらの樹脂フィルムを壁紙として
使用するために、樹脂フィルムの裏面に多種素材の裏打
ち加工を行ったり、タック紙型壁紙の場合は粘着剤など
の塗工処理を行ったり、直接壁や木質合板に貼る場合は
接着剤(糊)塗工などを行うことが、従来から行われて
いる。その裏打ち材としては、接着剤、粘着剤との接着
性(強さ)や乾燥性が良好であることから、一般的に天
然紙が使用されている。だが、壁紙の樹脂素材と組成が
異なる天然紙を裏打ち材として用いると、壁紙の貼り替
え時に剥がした壁紙をそのままリサイクルすることがで
きなくなるという問題がある。リサイクルするために
は、樹脂素材と裏打ち紙を分離しなければならないが、
その分離が困難であることがこの問題のネックになって
いる。
【0004】また、裏面に合成樹脂を主成分とした感圧
粘着剤を塗工したタック紙型壁紙の場合も、感圧粘着剤
を樹脂素材から分離することは困難である。このため、
多量の感圧粘着剤が付着した状態で剥離され、リサイク
ル時に樹脂素材が熱分解を起こして異物を発生したり、
樹脂の流動特性が大きく変わってしまい、品質上大きな
問題となっているのが現状である。
【0005】最近ではこれらの問題を解決するために、
壁紙樹脂素材と裏打ち材(天然紙)を分離しうるように
工夫された壁紙が提案されている。例えば、裏打ち紙に
水溶性高分子とPVC樹脂系或いは酢酸ビニル系の合成
バインダーを主成分とする塗被層を設け、その上にPV
C樹脂を積層した壁紙であって、温水またはアルカリ性
水溶液に浸漬、撹拌することによってPVCと裏打ち紙
を分離できるようにしたもの(特開平6ー173200
号公報)や、裏打ち材と発泡ゲル化したPVC基材との
中間にPETフィルムやPPフィルム等を積層したもの
(特開平11−293600号公報)が提案されてい
る。しかしながら、いずれを用いても裏打ち紙の分離工
程が増えるために、リサイクルに要するコストアップや
リサイクルされた樹脂素材の品質低下などの問題があ
り、実用化には至っていない。このため、依然として剥
がした壁紙のほとんどは埋め立て、または焼却などで処
分されており、リサイクルされていないのが現状であ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの従
来技術の問題点を解決することを課題とした。すなわ
ち、本発明は、印刷性及びエンボス加工性に優れ、裏打
ち紙や感圧型粘着加工を必要とせずに優れた施工性を有
し、壁やボードから剥離する際にリサイクル可能な状態
で容易に剥離し、モノマテリアルな壁紙として有用であ
る易剥離性多層樹脂延伸フィルムを提供することを課題
とした。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
行った結果、裏面層に親水性熱可塑性樹脂を用いるとと
もに、裏面層の剥離強度を所定の範囲内に調整すること
により、所期の効果を示す優れた特性を有するフィルム
を提供しうることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。すなわち本発明は、熱可塑性樹脂、無機微細粉末及
び/または有機フィラーを含有する印刷可能な表面層
(A)の裏面に、親水性熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹
脂、表面処理された無機微細粉末を含有する裏面層
(B)を積層してなり、裏面層(B)の剥離強度が10
〜200g/cmであることを特徴とする易剥離性多層
樹脂延伸フィルムを提供する。
【0008】本発明の好ましい実施態様では、裏面層
(B)が、非親水性熱可塑性樹脂100重量部に対し親
水性熱可塑性樹脂3〜200重量部を含有する。また、
熱可塑性樹脂はオレフィン系樹脂、オレフィン系熱可塑
性エラストマー、またはオレフィン系樹脂とオレフィン
系熱可塑性エラストマーの混合物であるのが好ましく、
オレフィン系樹脂100重量部に対してオレフィン系熱
可塑性エラストマー10〜100重量部を含有するのが
好ましい。親水性熱可塑樹脂はアルキレンオキシド系重
合体であるのが好ましい。また、裏面層(B)に使用す
る無機微細粉末の表面は、アニオン性界面活性剤、カチ
オン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、および帯電
防止剤から選ばれた少なくとも一つで処理されているこ
とが好ましい。
【0009】易剥離性多層樹脂延伸フィルムの空孔率は
10〜60%であるのが好ましく、裏面層(B)の空孔
率は表面層(A)の空孔率よりも大きいことが好まし
い。裏面層(B)の水に対する平均接触角は10〜80
°であるのが好ましい。また、易剥離性多層樹脂延伸フ
ィルムのフィルムの密度は0.4〜1g/cm3である
のが好ましい。易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、表面
層(A)と裏面層(B)を積層後に延伸されたものであ
ることが好ましく、延伸は一軸方向が好ましく、表面層
(A)及び裏面層(B)には酸化処理が施されているこ
とが好ましい。
【0010】また表面層(A)には印刷後に更にエンボ
ス加工が施されていることが好ましい。特に、裏面層
(B)に直接、水溶性の接着剤を塗工して、壁などに貼
り付け施工することが可能であるのが好ましい。裏面層
(B)に用いる水溶性の接着剤は澱粉、ポリアクリル
酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポリ
ビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、酢酸
ビニル、ポリビニルアミドから選ばれる少なくとも一つ
を含むものであるのが好ましい。なお、本明細書におい
て「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値
および最大値として含む範囲を示す。
【0011】
【発明の実施の形態】以下において、本発明の易剥離性
多層樹脂延伸フィルムについて詳細に説明する。本発明
の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、少なくとも表面層
(A)と裏面層(B)を有している。表面層(A)と裏
面層(B)は、それぞれ熱可塑性樹脂と、無機微細粉末
及び/または有機フィラーを含有する。裏面層(B)
は、熱可塑性樹脂として親水性熱可塑性樹脂を含有す
る。また、表面層(A)と裏面層(B)は、熱可塑性樹
脂として、オレフィン系熱可塑性エラストマーを含有す
ることが好ましい。
【0012】表面層(A)の構成 本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを構成する表面
層(A)は、各種の印刷を行い、その後にエンボス加工
等の加工処理を行うことができる面である。このような
処理を施すことによって、本発明の易剥離性多層樹脂延
伸フィルムは壁紙等として有用に施工することができ
る。このような易剥離性多層樹脂延伸フィルムの用途に
応じて、表面層(A)は、各種の印刷方式による高精細
な印刷に対する適性や、その後に行われるエンボス加工
時にインキの脱落を防ぐためのインキの密着強度を有す
るように構成することができる。
【0013】表面層(A)に用いる熱可塑性樹脂の種類
は特に制限されない。好ましいのは、熱可塑性樹脂とし
てオレフィン系熱可塑性エラストマーを含む場合であ
り、オレフィン系熱可塑性エラストマーを含む限り、そ
の他の樹脂の種類と組成は特に制限されない。オレフィ
ン系熱可塑性エラストマー以外の樹脂として好ましく用
いられるのは、オレフィン系樹脂である。具体的には、
エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1
−ヘプテン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、3−メチル−1−ペンテン等の炭素数2〜8のα−
オレフィンの単独重合体、及びこれらαーオレフィンの
2〜5種の共重合体が挙げられる。共重合体は、ランダ
ム共重合体でもブロック共重合体でもよい。具体的には
密度が0.89〜0.97g/cm3、メルトフローレ
ート(190℃、2.16kg荷重)が1〜10g/1
0分の分枝ポリエチレン、直鎖状ポリエチレン、高密度
ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン;メルトフロー
レート(230℃、2.16kg荷重)が0.2〜20
g/10分のプロピレン単独重合体、プロピレン・エチ
レン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、プロ
ピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・
4−メチルー1−ペンテン共重合体、プロピレン・3−
メチル−1−ペンテン共重合体、ポリ(1−ブテン)、
ポリ(4−メチル−1−ペンテン)、プロピレン・エチ
レン・3−メチル−1−ペンテン共重合体などが挙げら
れる。
【0014】これらの中でもプロピレン単独重合体、プ
ロピレン・エチレンランダム共重合体、高密度ポリエチ
レン、線状低密度ポリエチレンが安価で、かつ成形加工
性が良好であるため好ましい。
【0015】表面層(A)に用いる熱可塑性樹脂とし
て、オレフィン系エラストマーとオレフィン系樹脂とか
らなる複合材料のオレフィン系熱可塑性エラストマーを
用いることが好ましい。特に下記の3種を好ましい例と
して挙げることができる。 ソフトセグメントとしてのオレフィン系エラストマ
ーとハードセグメントとしてのオレフィンを単純ブレン
ドしたもの オレフィン系エラストマーとオレフィン系樹脂とを
部分的に架橋または重合させて複合化したもの オレフィン系エラストマーを架橋させて、それをオ
レフィン系樹脂に分散させたもの
【0016】上記オレフィン系エラストマーとしては、
EPDMなどに代表されるエチレン系ゴムを挙げること
ができる。また、オレフィン系樹脂としては、ポリエチ
レン、プロピレン系樹脂等を挙げることができる。
【0017】裏面層(B)および中間層(C)に用いる
オレフィン系熱可塑性エラストマーの融点(DSCピー
ク温度)は、160℃以上であることが好ましく、16
5〜180℃であることがより好ましい。これらの好ま
しい融点を有するオレフィン系熱可塑性エラストマーを
用いれば、表面層(A)に良好なエンボス適性及び壁面
への施工に必要なフィルム剛性と施工後に壁面の凹凸を
吸収する柔軟性(フリク性)を付与し、裏面層(B)部
分で剥離が開始するように裏面層(B)の空孔率を表面
層(A)の空孔率より大きく制御することが容易にな
る。
【0018】なお、上記オレフィン系熱可塑性エラスト
マーや上記熱可塑性樹脂には、必要に応じて、難燃剤、
酸化防止剤、分散剤、防カビ剤、抗菌剤、紫外線安定剤
等を添加することができる。本発明では、上記のオレフ
ィン系熱可塑性エラストマー等を一種のみ選択して単独
で用いてもよいし、二種以上を選択して組み合わせて用
いてもよい。
【0019】表面層(A)には、オレフィン系樹脂10
0重量部に対してオレフィン系熱可塑性エラストマーを
10〜100重量部含有させることが好ましく、20〜
80重量部含有させることがより好ましい。
【0020】表面層(A)には、無機微細粉末及び/ま
たは有機フィラーを用いる。無機微細粉末の種類は特に
制限されないが、平均粒子径が0.1〜3μmの重質炭
酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレー、タルク、
酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウ
ム、珪藻土、酸化珪素等が好ましい例として挙げられ
る。中でも軽質あるいは重質炭酸カルシウム、クレー、
珪藻土、酸化チタンが、延伸成形で発生する空孔(ボイ
ド)の形成性が良好で安価なことから好ましい。
【0021】有機フィラーの種類も特に制限されない
が、分散後の平均粒子径が0.1〜3μmであって、主
成分である熱可塑性樹脂とは異なる種類の樹脂を選択す
ることが好ましい。例えば熱可塑性樹脂フィルムがオレ
フィン系樹脂フィルムである場合には、有機フィラーと
しては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレート、ポリカーボネート、ナイロン−6,ナイ
ロン−6,6、環状オレフィン環状オレフィンの単独重
合体や環状オレフィンとエチレンとの共重合体等で融点
が120℃〜300℃、ないしはガラス転移温度が12
0℃〜280℃であるものを挙げることができる。これ
らの有機フィラーをオレフィン系樹脂中に配合混練する
際には、必要に応じて分散剤、酸化防止剤、紫外線安定
剤、相溶化剤等を添加することが望ましい。特に相溶化
剤は有機フィラーの粒子形態を決定することから添加
量、種類の選定が重要となる。
【0022】無機微細粉末または有機フィラーとして
は、44μmを超える粗大粒子の含有量が少ないものを
選択することが、印刷時の白抜けを防止するために望ま
しい。特に裏面層(B)に用いる無機微細粉末または有
機フィラーよりも小さな平均粒子径を有する無機微細粉
末または有機フィラーを表面層(A)に用いることによ
り、延伸によって発生する空孔を裏面層(B)よりでき
るだけ少なくすることが可能になる。こうすることによ
って、表面強度の向上及び高精細な印刷が可能になる。
これにより壁紙として使用する際にも表面剥離等の欠陥
をなくすことができ、また、エンボス加工においては、
より低温でのエンボス加工が可能となるので生産性が向
上する。
【0023】表面層(A)には、上記の無機微細粉末お
よび有機フィラーの中から1種を選択してこれを単独で
使用してもよいし、2種以上を選択して組み合わせて使
用してもよい。2種以上を組み合わせて使用する場合に
は、無機微細粉末と有機フィラーを混合して使用しても
よい。
【0024】表面層(A)には、オレフィン系樹脂とオ
レフィン系熱可塑性エラストマーとの混合物40〜90
重量%に平均粒子径が0.1〜3μmの無機微細粉末及
び/または有機フィラーを10〜60重量%含有するこ
とが特に好ましい。無機微細粉末及び/または有機フィ
ラーが10重量%未満である場合は、インキの密着性が
悪くなる傾向がある。また、60重量%を超えると、均
一延伸が困難になり、延伸して得られたフィルムの表面
に膜ヤブレが起こり、実用性に欠ける傾向がある。無機
微細粉末及び/または有機フィラーの平均粒子径が0.
1μm未満である場合は、熱可塑性樹脂への分散不良に
よる2次凝集が発生し表面突起物が多くなり高精細な印
刷ができなくなる傾向がある。また、3μmを超えると
表面平滑度が低下し前記同様高精細な印刷ができなくな
る傾向がある。
【0025】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを
壁紙として施工する時や、施工後における耐久資材とし
ての材料強度や印刷インキ接着強度等の経時的低下を抑
制したい時には、表面層(A)に酸化防止剤、紫外線安
定剤、酸化チタン等を添加しておくことが望ましい。
【0026】裏面層(B)の構成 本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを構成する裏面
層(B)は、親水性熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂
と、表面処理された無機微細粉末を含有する。また、裏
面層(B)の剥離強度は10〜200g/cmに調整さ
れている。
【0027】このような特徴を有する裏面層(B)に
は、立体感のあるエンボス加工を容易に行うことができ
る。また、裏面層(B)は、水溶性糊を塗工した時の接
着剤の乾燥性が良好であり、壁やボード等との接着性等
の施工適性に優れている。このため、裏面層(B)に水
溶性の接着剤を塗工することにより、本発明の易剥離性
多層樹脂延伸フィルムを直接壁等に施工することができ
る。さらに、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを
施工後に剥がす際には、裏面層(B)の一部素材が壁な
どに残るため、リサイクルがやりやすくなる。このよう
な利点を有することから、本発明の易剥離性多層樹脂延
伸フィルムは、壁紙等として有用に施工することができ
る。
【0028】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの
裏面層(B)には、親水性熱可塑性樹脂を用いる。ここ
でいう親水性熱可塑性樹脂とは、常温30分間で溶解な
いしは吸水倍率が3g/g以上であり、より好ましくは
吸水倍率が5〜50g/gの範囲である。吸水倍率は、
親水性熱可塑性樹脂を押し出し機を接続したTダイや熱
プレス成形により約0.1mmの厚さに成形し、常温、
例えば25℃の蒸留水に30分間浸漬して吸水させ、吸
水後の重量を吸水前の重量で割って得られるものであ
る。本明細書では、このような条件を満たさない熱可塑
性樹脂を非親水性熱可塑性樹脂という。また、本明細書
にて、熱可塑性樹脂とは、親水性熱可塑性樹脂と非親水
性熱可塑性樹脂を含む概念である。
【0029】裏面層(B)に用いる親水性熱可塑性樹脂
の例としては、ポリビニルアルコールやその重合体ない
しは架橋体、ポリビニルピロリドンやその重合体などの
ホリビニル系樹脂;2−ヒドロキシエチル基、2−ヒド
ロキシプロピル基などのヒドロキシアルキル基を有する
アクリル酸、メタクリル酸ないしはマレイン酸のエステ
ルの重合体ないしはそれらの架橋体、ポリアクリルアミ
ドやその重合体、アクリルニトリルの重合体や架橋重合
体の加水分解物、アクリル酸やメタクリル酸の重合体や
その共重合体などのポリアクリル系樹脂やその塩(例え
ばナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、1〜4級ア
ンモニウム塩など)、酢酸ビニルとメタクリル酸メチル
の共重合体の加水分解物;水溶性ナイロン;ウレタン系
樹脂(すなわち、水溶性ポリウレタン、高吸水性ポリウ
レタン、熱可塑性ポリウレタン);ポリエチレンオキシ
ドやその重合体、ポリプロピレンオキシドやその重合体
などのポリアルキレンオキシド系樹脂;ポリエーテルア
ミド、ポリエーテルエステルアミド;ポリビニルアミ
ン、ポリアリルアミンやその重合体などを挙げることが
できる。なかでもポリアルキレンオキシド系重合体、あ
るいはポリエーテルエステルアミドを用いるのが、高い
吸水能とフィルム成形が容易なことから好ましい。
【0030】裏面層(B)に用いる非親水性熱可塑性樹
脂の種類は特に制限されない。例えば、前記表面層
(A)に記載したオレフィン系樹脂や熱可塑性エラスト
マーを裏面層(B)にも用いることができる。裏面層
(B)に用いる非親水性熱可塑性樹脂は、表面層(A)
に用いるものと同一であってもよいし、異なっていても
よい。
【0031】親水性熱可塑性樹脂と非親水性熱可塑性樹
脂を混合する場合の混合比は、非親水性熱可塑樹脂10
0重量部に対して親水性熱可塑性樹脂を3〜200重量
部、好ましくは5〜100重量部にすることが、フィル
ム成形性、延伸性、吸水性能の点で好ましい。
【0032】耐久資材としての易剥離性多層樹脂延伸フ
ィルムの経時劣化を防止するために、裏面層(B)には
酸化防止剤、紫外線安定剤等を添加しておくことが望ま
しい。更に必要に応じて、難燃剤等を添加してもよい。
【0033】裏面層(B)には、表面処理された無機微
細粉末を用いる。表面処理された無機微細粉末として
は、例えば、重質炭酸カルシウムを湿式粉砕中に平均分
子量1,000〜150,000の水溶性のアニオン性
界面活性剤、カチオン性界面活性剤、または非イオン性
界面活性剤で処理した物、湿式粉砕中にアニオン性帯電
防止剤、カチオン性帯電防止剤、または非イオン性帯電
防止剤で処理した物、更に前記界面活性剤処理と有機帯
電防止剤処理を2段階で行った物等が挙げられる。
【0034】裏面層(B)の水に対する平均接触角は、
10〜80°であることが好ましく、10〜70°であ
ることがより好ましく、15〜60°であることがさら
に好ましい。このような好ましい親水性表面を得るため
には、平均粒子径が0.5〜10μmの微細粉末に界面
活性剤と有機帯電防止剤を2段階で処理した微細粉末を
用いることが特に好ましい。
【0035】裏面層(B)には、表面処理された無機微
細粉末と組み合わせて、表面処理されていない無機微細
粉末及び/または有機フィラーを用いてもよい。裏面層
(B)に用いることができる無機微細粉末及び/または
有機フィラーの種類は特に制限されず、表面層(A)に
用いることができる上記無機微細粉末および有機フィラ
ーの中から適宜選択して用いることができる。無機微細
粉末及び/または有機フィラーは、いずれかを単独で使
用してもよいし、2種以上を選択して組み合わせて使用
してもよい。2種以上を組み合わせて使用する場合に
は、無機微細粉末と有機フィラーを混合して使用しても
よい。
【0036】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの
空孔率は、10〜60%であることが好ましい。空孔率
を好ましい範囲内にするためには、裏面層(B)の表面
処理された無機微細粉末の配合量は30〜70重量%に
することが好ましく、35〜65重量%にすることがよ
り好ましい。表面処理された無機微細粉末が30重量%
未満であるか、表面処理された無機微細粉末の平均粒子
径が0.5μm未満である場合は、空孔の発生が少なく
なるために、エンボス適性(エンボスの掛かり)が不良
となる傾向がある。また、壁紙自体の隠蔽性が不足し、
壁の地肌が見えたり、壁の凹凸が目立つようになりフリ
ク性が不足し高級感がなくなる傾向がある。さらに、高
い吸水能も得ることができなくなる傾向がある。一方、
表面処理された無機微細粉末が70重量%を超えるか、
平均粒子径が10μm以上では均一延伸が困難となり、
延伸して得られたフィルムの表面に膜ヤブレが起こる傾
向がある。
【0037】裏面層(B)の剥離強度は、10〜200
g/cmであるが、好ましくは20〜160g/cmで
ある。剥離強度が10g/cm未満では、壁紙施工時、
あるいは施工後に容易に剥がれてしまい実用的でない。
また200g/cmを超えると、剥離時に裏面層(B)
部分からの剥離ができず、リサイクル性、再貼付け施工
性に劣る。また、裏面層(B)の空孔率は表面層(A)
の空孔率よりも大きくすることが好ましい。裏面層
(B)の空孔率をより大きくすることによって、壁等に
施工した易剥離性多層樹脂延伸フィルムを壁から剥離す
るときに、裏面層(B)部分から容易に剥離させること
ができるようになる。
【0038】その他の層 本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、本発明の条
件を満たす表面層(A)と裏面層(B)を有していれ
ば、その他にも層を有していてもよい。例えば、表面層
(A)と裏面層(B)の間に中間層(C)を1層以上設
けてもよい。この中間層(C)はエンボス適性から裏面
層(B)と同程度の空孔率を有することが好ましいが、
壁面等から剥離する際に中間層(C)まで剥離が伝播し
ないようにするために、各層の空孔率が以下の関係を満
たすことが好ましい。 裏面層(B)<中間層(C)<表面層(A) また裏面層(B)と表面層(A)の空孔率の差は20%
以上であることがより好ましい。
【0039】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの
肉厚は30〜500μmであることが好ましく、80〜
400μmであることがより好ましい。また、各種の接
着剤を用いて貼合することにより肉厚1mmのものも得
ることもできる。表面層(A)と裏面層(B)の厚みの
比〔(A)/(B)〕は〔(1〜7)/(9〜3)〕で
あることが、表面強度、印刷適性、エンボス加工性、エ
ンボス戻りの面で好ましい。裏面層(B)の厚みの割合
が3割未満になるとエンボスの掛かりが悪くなり、ま
た、水溶性接着剤の吸収量が不足し接着剤の乾燥性も悪
くなる傾向がある。なお、中間層(C)を設けた場合
は、中間層(C)の厚みを前記裏面層(B)の厚みの比
の中に含めて考えることが好ましい。
【0040】易剥離性多層樹脂延伸フィルムの製造と加
本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、当業者に公
知の種々の方法を組み合わせることによって製造するこ
とができる。いかなる方法により製造された易剥離性多
層樹脂延伸フィルムであっても、請求項1に記載される
条件を満たすものである限り本発明の範囲内に包含され
る。
【0041】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルム
は、例えば、表面層(A)および裏面層(B)を別々に
延伸した後に積層することによって製造したものであっ
てもよいし、表面層(A)および裏面層(B)を積層し
た後にまとめて延伸することによって製造したものであ
ってもよい。中間層(C)を有する場合は、3層を別々
に延伸してから積層してもよいし、先に積層してからま
とめて延伸してもよいし、あるいは表面層(A)および
中間層(C)を積層して延伸した後に、延伸または未延
伸の裏面層(B)を積層することによって製造したもの
であってもよい。これらの方法は適宜組み合わせること
もできる。
【0042】好ましい製造方法は、表面層(A)と裏面
層(B)を積層した後にまとめて延伸するものである。
中間層(C)がある場合は、表面層(A)、中間層
(C)、裏面層(B)を積層した後にまとめて延伸する
ことが好ましい。各層を別個に延伸して積層する場合に
比べると簡便でありコストも安くなる。また、表面層
(A)と裏面層(B)に形成される空孔の制御もより容
易になる。
【0043】延伸には、公知の種々の方法を使用するこ
とができる。延伸の具体的な方法としては、ロール群の
周速差を利用したロール間延伸、テンターオーブンを利
用したクリップ延伸などを挙げることができる。中でも
1軸方向のロール延伸によれば、延伸倍率を任意に調節
することができ、形成される空孔の大きさや個数をコン
トロールすることができるために好ましい。また、フィ
ルムの流れ方向に樹脂の延伸配向がなされるため、無延
伸フィルムに比べて高抗張力でかつ印刷時や加工時の張
力による寸法変化が小さい易剥離性多層樹脂延伸フィル
ムを得ることができる。このような易剥離性多層樹脂延
伸フィルムは、壁紙用として極めて有用である。
【0044】延伸倍率は特に限定されず、目的と使用す
る熱可塑性樹脂の特性により適宜選択される。例を挙げ
ると、熱可塑性樹脂としてプロピレン単独重合体ないし
その共重合体を使用するときには1.2〜12倍、好ま
しくは2〜7倍である。延伸温度は特に制限されない
が、裏面層(B)に用いる樹脂の融点より5℃以上(好
ましくは10℃以上)低い温度で行うことが好ましい。
5℃以上低くないと、ロール間延伸ではロール表面にシ
ートが貼り付き、延伸フィルム表面に貼り付き模様がで
る傾向がある。また、裏面層(B)の空孔による亀裂発
生が少なくなるために吸水能が不良となり、壁に直接施
工した場合、水溶性接着剤の乾燥不良となり施工性が大
きく低下する傾向がある。本発明の易剥離性多層樹脂延
伸フィルムには、更に必要に応じて高温で熱処理を施す
ことができる。
【0045】延伸後の多層樹脂延伸フィルムは微細な空
孔を有する。本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの
空孔率は10〜60%であることが好ましく、15〜5
0%であることがより好ましい。なお、本明細書におけ
る空孔率は、電子顕微鏡写真観測した領域の空孔を画像
解析装置(ニレコ(株)製:型式ルーゼックスIID)
を用いた面積率から求めたものを示す。
【0046】易剥離性多層樹脂延伸フィルムの空孔率が
10%未満である場合は、水溶性接着剤を用いたときの
水分吸水能が不足する傾向がある。また空孔率が60%
を超える場合は、水分吸水能が大きすぎて、接着剤が層
内に多く浸透するために多くの接着剤が必要となり施工
コストがかかる傾向がある。また、上述のように、裏面
層(B)の空孔率は表面層(A)の空孔率よりも大きい
ことが好ましい。表面層(A)の空孔率の方が大きい場
合は、リサイクル性、表面層の印刷適性、表面強度の点
で問題が生ずることがある。
【0047】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの
密度は、0.4〜1g/cm3であることが好ましく、
0.45〜0.95g/cm3であることがより好まし
い。本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは、白色不
透明な空孔を有するフィルムであることが特に好まし
い。
【0048】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルム
は、そのまま使用に供してもよいし、さらに別の熱可塑
性フィルム等に積層して使用してもよい。例えば、本発
明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの表面層(A)に
は、他の熱可塑性樹脂フィルムを積層することができ
る。積層するフィルムの例としては、ポリエステルフィ
ルム、ポリアミドフィルム、ポリオレフィンフィルム等
の透明または不透明なフィルムが挙げられる。
【0049】更に、表面層には印刷適性を向上させるた
めに、各種の酸化処理を施したり、帯電防止剤、アンカ
ーコーティング剤、耐水化剤等を塗布することもでき
る。また、裏面層にも親水性の向上や、水溶性接着剤と
の接着性を向上させるために、各種の酸化処理を施すこ
とが好ましい。酸化処理の方法としては、コロナ放電処
理、プラズマ処理、フレーム処理、グロー放電処理、オ
ゾン処理等を挙げることができ、コロナ放電処理、フレ
ーム処理が好ましい。
【0050】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの
表面には、使用目的に応じて印刷を行うことができる。
印刷の種類や方法は特に制限されない。例えば、公知の
ビヒクルに顔料を分散したインキを用いたグラビヤ印
刷、水性フレキソ、シルクスクリーン、UVオフセット
輪転等の印刷等の公知の印刷手段を用いて印刷すること
ができる。また、金属蒸着や、グロス印刷、マット印刷
等により印刷することもできる。印刷する絵柄は、石
目、木目、格子、水玉、花柄等の天然物柄、抽象柄、キ
ャラクター等から適宜選択することができる。
【0051】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムに
はエンボス加工を施すことができる。エンボス加工は、
印刷を行った後に行うのが一般的であるが、エンボス加
工後にさらに印刷を行っても構わない。エンボス加工
は、例えば、平版プレス機、ロールエンボス機等公知の
各種プレス、エンボス機を用いて熱や圧力によりエンボ
ス版の凹凸形状を賦形することによって行うことができ
る。ロールエンボス法は円筒状のエンボス版の凹凸形状
を対象材料に熱圧で賦形する方法である。熱圧賦形は、
易剥離性多層樹脂延伸フィルムの表面層(A)に使用し
ている樹脂の熱変形温度と溶融温度の間に加熱して、エ
ンボス版を該易剥離性多層樹脂延伸フィルムの表面に押
圧して賦形した後、冷却して形状を固定することによっ
て行う。加熱方法としては、例えば赤外線照射、温風吹
付け、加熱ローラーからの伝導熱、誘電加熱等の方法が
用いられる。なお、エンボスの賦形は、エンボス機を用
いずに、延伸前、延伸後のいずれにおいてもフィルム成
形と同時に行うこともできる。
【0052】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを
化粧合板として用いる場合には、エンボス形成後にワイ
ピングを施して凹部内にワイピングインクを充填するこ
とによって意匠性を向上させることができる。特に木目
の導管部の外観を再現する場合には好適である。
【0053】また、ワイピングの他に最外層には、透明
な樹脂層からなる表面保護層を形成することもできる。
表面保護層は表面層を保護するとともに、下層の絵柄や
エンボス等の意匠に立体感を付与する機能も有する。し
たがって、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを化
粧板や壁紙として使用する場合に表面保護層は特に有用
である。
【0054】表面保護層は塗工または貼合により形成す
ることができる。表面物性をさらに向上させるためには
耐候性、耐摩耗性、耐汚染性等の表面物性の優れた無色
透明または着色透明の樹脂を用いるのが好ましい。この
ような樹脂として好ましいのは、例えば各種アクリレー
ト、ポリエステル等から電離放射線硬化性樹脂、ポリウ
レタン、不飽和ポリエステル等の2液硬化型樹脂、フッ
素樹脂、ポリシロキサン系樹脂等である。この表面保護
層には、公知の抗菌剤、防カビ剤、香料等を配合しても
よい。
【0055】易剥離性多層樹脂延伸フィルムの適用 本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムの裏面には、直
接接着剤を塗工して、木質壁材、石膏ボード、各種複合
材料(樹脂化粧板、木質合板等)や鉄板、アルミニウム
板等の金属板上に、直接貼り合わせて使用することがで
きる。このため、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィル
ムを壁紙等に使用する場合、裏打ち材(天然紙等)を裏
面に裏打ち加工する必要はない。このため、壁紙等とし
て施工した本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを壁
からはがしてリサイクルする際には、裏打ち材(天然紙
等)がリサイクル原料に混入しないため、モノマテリア
ルな材料のリサイクルが可能となる。
【0056】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを
貼り合わせるために使用する接着剤は、特に制限されず
水溶性接着剤、含水炭素系接着剤、合成樹脂系接着剤な
どを使用することができる。接着剤は、溶剤系、水溶性
のいずれであってもよいが、作業性、安全性(溶剤飛散
による中毒、火災など)の問題から水溶性接着剤を使用
するのが好ましい。
【0057】水溶性接着剤は水に対して溶解または、膨
潤する特性を有するものであり、例えば、タンパク質系
接着剤としてゼラチン、膠、カゼイン等を挙げることが
できる。含水炭素系接着剤としては、澱粉及びその誘導
体、セルロース誘導体としてヒドロキシエチルセルロー
ス、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース(CMC)、ビスコース等が挙げられ
る。その他アラビヤゴム、トラガントゴム等も挙げられ
る。
【0058】合成樹脂系接着剤としては、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドン
等が挙げられる。その他、ポリアクリルアミド、ポリエ
チレンオキシド、ポリビニルアミド、水溶性ポリウレタ
ン、ポリアクリル酸系樹脂やその塩等が挙げられる。更
に接着剤として、酢酸ビニル、アクリル酸エステル、エ
チレン酢酸ビニル、塩化ビニル等の乳化重合で得られる
エマルジョン系接着剤も挙げられる。
【0059】なかでも、本発明の易剥離性多層樹脂延伸
フィルムを壁などに貼り合わせに用いる水溶性接着剤と
して、施工性、接着性などから澱粉及びその誘導体、ポ
リアクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキ
シド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロ
ース(CMC)、酢酸ビニル、ポリビニルアミドが好ま
しく、澱粉及びその誘導体がより好ましく用いられる。
【0060】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムを
壁面等からはがした後には、吸水能を有する裏面層
(B)が壁面等に残る。本発明の易剥離性多層樹脂延伸
フィルムの裏面層(B)に直接水溶性接着剤を塗工し
て、壁面等に残っている裏面層(B)の上から貼り付け
施工を行えば、十分な接着性が得られる。すなわち、壁
面等に残った裏面層(B)を剥がしてから新たな易剥離
性多層樹脂延伸フィルムを貼る必要はなく、壁面等に残
った裏面層(B)を利用して何回でも繰り返し貼り付け
を行うことが可能である。
【0061】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルム
は、特に壁紙及び化粧合板用化粧紙として有用である
が、床材、自動車の内装材、粘着加工を施したタックラ
ベル等としても有用である。
【0062】
【実施例】以下に実施例、比較例および試験例を挙げて
本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例
に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、
本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができ
る。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例によ
り限定的に解釈されるべきものではない。以下の実施例
および比較例で使用する材料を表1にまとめて示す。な
お、表中のMFRはメルトフローレートを意味する。
【0063】
【表1】
【0064】(実施例1〜6および比較例1〜2)以下
の手順にしたがって本発明の多層樹脂延伸フィルム(実
施例1〜6)および比較用の多層樹脂延伸フィルム(比
較例1〜2)を製造し、さらにこれらを用いて壁紙を製
造した。比較例1は、特開平11−348192号公報
の実施例1の多層樹脂延伸フィルムと同じである。表2
〜3に、各フィルムの製造にあたって使用した材料の種
類と量、延伸条件、および製造したフィルムの状態をま
とめて示した。
【0065】熱可塑性樹脂樹脂、エラストマーおよび無
機微細粉末を混合することによって、表面層(A)用の
配合物[A]を調製した。熱可塑性樹脂樹脂、親水性熱
可塑性樹脂、エラストマーおよび無機微細粉末を混合す
ることによって、裏面層(B)用の配合物[B]を調製
した。また、実施例4〜6および比較例1〜2では、熱
可塑性樹脂樹脂、親水性熱可塑性樹脂、エラストマーお
よび無機微細粉末を混合することによって、中間層
(C)用の配合物[C]も調製した。それぞれの材料の
種類と配合量については、表2に記載されるとおりにし
た。
【0066】配合物[A]と配合物[B]のみを調製し
た場合は、それぞれを250℃に設定された2台の押出
機で溶融混練し、ダイ内で2つの配合物を積層して押出
成形し、冷却装置にて70℃まで冷却して、2層の無延
伸シートを得た。配合物[A]、配合物[B]、配合物
[C]を調製した場合は、これらの配合物を250℃に
設定された3台の押出機でそれぞれ溶融混練し、ダイ内
で配合物[C]の表面側に配合物[A]、裏面側に配合
物[B]を積層して押出成形し、冷却装置にて70℃ま
で冷却して、3層の無延伸シートを得た。
【0067】形成された無延伸シートを表2に記載され
る延伸温度に加熱した後、縦方向にロール間で表2に記
載される倍率に延伸した。ただし、実施例4では、3層
構造の無延伸シートを130℃に加熱した後、縦方向に
ロール間で5倍延伸し、次いで、155℃に加熱した
後、テンター延伸機を用いて横方向に9倍延伸して2軸
延伸フィルムを得た。また、比較例2では延伸を行わな
かった。次いで、得られた延伸フィルムの両面に放電処
理機(春日電機(株)製)を用いて50W/m2・分の
コロナ処理を行って多層樹脂延伸フィルムを得た。得ら
れた多層樹脂延伸フィルムの各層の空孔率、全体の空孔
率、および密度は表3に示すとおりであった。
【0068】これらの多層樹脂延伸フィルムの表面層
(A)に花柄のグラビヤ印刷(インキ:東洋インキ
(株)製:商品名「CCST」)を施した後、100℃
に加熱した深さ0.5mmのエンボスロールにて絹目柄
のエンボス加工を行って壁紙を得た。さらに多層樹脂延
伸フィルムの裏面層(B)には表2に記載される種類の
水溶性接着剤(水と1:1に混合)を自動壁紙糊付機を
用いて塗布し、素早く木質合板の壁面に貼り合わせ施工
を行った。
【0069】(比較例3〜4)上記の多層樹脂延伸フィ
ルムの他に、比較例2で得られた2層構造の無延伸フィ
ルムの裏面層(B)に酢酸ビニル系接着剤(中央理化製
「商品名AC−500」)を塗布し、坪量が80g/m
2の天然紙を裏打ち貼合したものを、比較例3として調
製した。さらに、天然紙が裏打ちされた市販のPVC壁
紙を比較例4とした。
【0070】比較例3の表面層(A)、比較例4の天然
紙が裏打ちされていない側に、花柄のグラビヤ印刷(イ
ンキ:東洋インキ(株)製:商品名「CCST」)を施
した後、100℃に加熱した深さ0.5mmのエンボス
ロールにて絹目柄のエンボス加工を行って壁紙を得た。
さらに、比較例3の裏面層(B)、比較例4の裏打ち紙
側に、表2に記載される種類の水溶性接着剤(水と1:
1に混合希釈)を自動壁紙糊付機を用いて塗布し、素早
く木質合板の壁面に貼り合わせ施工を行った。
【0071】(試験例)調製した各多層樹脂延伸フィル
ムおよび壁紙について、以下の試験と評価を行った。
【0072】1)水接触角 実施例1〜6および比較例1〜2で調製した各多層樹脂
延伸フィルムの裏面層(B)の水接触角を、イオン交換
水を用いて接触角計(協和界面化学(株)製:型式CA
−D)で10回測定し、平均値を求めた。
【0073】2)剥離強度 実施例1〜6および比較例1〜2で調製した各多層樹脂
延伸フィルムの裏面層(B)面に粘着テープ(ニチバン
(株)製、商品名「セロテープ」)を貼着し、これを幅
10mm、長さ100mmに切り取り24時間後に引張
試験機(島津製作所製、商品名「オートグラフ」)を使
用して、引張速度1000mm/分にて、180度の角
度で剥離させ、剥離強度を測定した。
【0074】3)印刷適性 グラビア印刷された各多層樹脂延伸フィルムのインキ表
面に粘着テープ(ニチバン(株)製:商品名「セロテー
プ」)を貼り付け、十分に押しつけた後、粘着テープを
90度の角度において一定の速度で引き剥がしインキの
取られ方を下記の基準により判定した。 ◎:全くインキが剥がれない ○:フィルムの材料部分が破壊されるが、実用上問題な
い △:インキの殆どが剥がれるが、剥離するときに抵抗が
ある 実用上問題がある X:インキ全量が剥がれ、剥離するときの抵抗もない 実用上使用できない
【0075】4)エンボス加工適性 (エンボスの掛かり評価)エンボス加工された各壁紙の
表面凹凸を肉眼にて下記の基準により判定した。 ○:立体感があり且つシャープさもある △:立体感はあるがややシャープさに欠ける。実用上問
題ない ×:深さもシャープさにも欠ける。実用上使用できない
【0076】(エンボスの戻り評価)また、エンボス加
工された各壁紙の裏面層(B)面に表1に記載の水溶性
接着剤を水で1:1に希釈したものを刷毛で適量塗
り、合板の表面に空気が入らないように貼り付けた。貼
り付けた合板2枚を壁紙の貼られた面同士を重ね合わせ
て60℃の乾燥機に入れ、300kg/m2で3分間加
圧した。その後、取り出して、貼り付けられた壁紙のエ
ンボスの状態を下記基準により肉眼で判定した。 ◎:変化無し ○:わずかに立体感が減少しているが、実用上問題ない △:立体感に欠け、明らかにエンボスの戻りがみられ、
実用上やや問題あり ×:殆どエンボスが無くなっており、実用上使用できな
【0077】5)貼付け施工性 (作業性)90cmx180cmのサイズに各多層樹脂
延伸フィルムを切り取り、裏面層(B)面(裏打ち紙の
ある場合は裏打ち紙面)に表2に記載される種類の水溶
性接着剤を水で1:1に希釈したものを自動壁紙糊付機
(極東産機株社製)で付け、素早く木質合板の壁に貼っ
た。この一連の作業性を下記基準で判定した。 ○:貼り皺も無く連続的に綺麗に貼れた △:貼り皺が若干発生するため、貼り付けに時間を要し
実用上問題あり X:貼り皺などが多く、きれいに壁に貼れないため実用
上使用できない
【0078】(乾燥性)90cmx180cmのサイズ
に各多層樹脂延伸フィルムを切り取り、裏面層(B)面
(裏打ち紙のある場合は裏打ち紙面)に表2に記載され
る種類の水溶性接着剤を水で1:1に希釈したものを自
動壁紙糊付機(極東産機株社製)で付け、素早く木質合
板の壁に貼った。この一連の作業性を下記基準で判定し
た。 ○:天然紙製の裏打ち紙と同等の乾燥性を示し、取り扱
いが容易である △:天然紙製の裏打ち紙に比べ乾燥性に劣り、取り扱い
に問題あり X:天然紙製の裏打ち紙に比べ乾燥性に劣り、実用上使
用できない
【0079】(再貼付け施工性)各多層樹脂延伸フィル
ムの裏面層(B)面(裏打ち紙のある場合は裏打ち紙
面)に表2に記載される種類の水溶性接着剤を水で1:
1に希釈したものを自動壁紙糊付機(極東産機株社製)
で付け、素早く木質合板の壁に貼った。7日経過後に各
多層樹脂延伸フィルムを壁から剥がした。次いで剥がさ
れた各多層樹脂延伸フィルムの剥離面(再接着面)に表
2に記載される種類の水溶性接着剤を水で1:1に希釈
したものを自動壁紙糊付機(極東産機株社製)で付け、
素早く木質合板の壁に貼った。7日経過後に各多層樹脂
延伸フィルムに粘着テープ(ニチバン(株)製:商品名
「セロテープ」)を貼り付け、十分に押しつけた後、粘
着テープの幅にナイフで壁紙を切り、粘着テープを90
度の角度において一定の速度で木質合板パネルから手で
引き剥がし、その状態を下記の基準により判定した。 ○:剥がすときに抵抗があり、裏面層(B)部分から剥
離されている △:再接着面から裏面層(B)が部分的に剥がされてい
る 剥離するときに抵抗があるが弱い。実用上問題ある X:再接着面から裏面層(B)が剥がれ、剥離するとき
の抵抗がほとんどない。実用上使用できない
【0080】7)リサイクル適性 施工された各壁紙を1ヶ月後に壁面から剥がし、剥がし
た壁紙を粉砕機にかけてチップ状にした後、使用した高
融点の樹脂材料の融点より60℃高い温度に設定され、
100メッシュのスクリーンパックを装備した2軸押出
機にて再溶融押出しを行った。このときのスクリーンパ
ックの詰まりや発煙、変色などから再溶融押出し(再
生)が可能か否かを判定した。
【0081】以上の試験例の試験結果をまとめて表3に
示す。
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【発明の効果】本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルム
は、印刷適性及びエンボス加工適性などの壁紙としての
性能に優れ、かつ裏面層(B)には水溶性接着剤の吸水
能が付与されているために壁面等への貼り付け施工性に
優れている。また、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィ
ルムは、裏面層(B)の剥離強度が20〜200g/c
mに設定されているため、壁面等から剥離する時に裏面
層(B)部分が壁面に残った状態となる。このため、剥
離した易剥離性多層樹脂延伸フィルムは天然紙などの裏
打ち材、感圧粘着剤、水溶性接着剤などの他素材を含ま
ないので、これら素材を分離することなくリサイクルす
ることが可能である。さらに、剥離された壁面等の上に
は、再度水溶性接着剤を用いて貼り付け施工が可能であ
ることから、本発明の易剥離性多層樹脂延伸フィルムは
建築装飾材等として極めて有用である。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA01A AA01B AA01H AJ06G AJ07G AK01A AK01B AK01H AK03A AK03B AK05 AK07 AK21G AK22G AK25G AK26G AK64 AL05A AL05B AL09A AL09B BA02 BA10A BA10B BA26 CA18B CA23A CA23B CB00 DE01A DE01B DE01H DJ06A DJ06B EJ08 EJ37 EJ39 EJ64B EJ64H GB07 HB31 HB31A JA13 JB05B JB16A JB16B JL14 JL16 YY00 YY00A YY00B

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂、無機微細粉末及び/また
    は有機フィラーを含有する印刷可能な表面層(A)の裏
    面に、親水性熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂、表面処
    理された無機微細粉末を含有する裏面層(B)を積層し
    てなり、裏面層(B)の剥離強度が10〜200g/c
    mであることを特徴とする易剥離性多層樹脂延伸フィル
    ム。
  2. 【請求項2】 裏面層(B)が、非親水性熱可塑性樹脂
    100重量部に対し親水性熱可塑性樹脂3〜200重量
    部を含有する請求項1に記載の易剥離性多層樹脂延伸フ
    ィルム。
  3. 【請求項3】 熱可塑性樹脂が、オレフィン系樹脂、オ
    レフィン系熱可塑性エラストマー、またはオレフィン系
    樹脂とオレフィン系熱可塑性エラストマーの混合物であ
    る請求項1または2に記載の易剥離性多層樹脂延伸フィ
    ルム。
  4. 【請求項4】 オレフィン系樹脂とオレフィン系熱可塑
    性エラストマーの混合物が、オレフィン系樹脂100重
    量部に対してオレフィン系熱可塑性エラストマー10〜
    100重量部を含有する請求項3に記載の易剥離性多層
    樹脂延伸フィルム。
  5. 【請求項5】 親水性熱可塑樹脂がアルキレンオキシド
    系重合体である請求項1〜4のいずれかに記載の易剥離
    性多層樹脂延伸フィルム。
  6. 【請求項6】 裏面層(B)に使用する無機微細粉末の
    表面が、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性
    剤、非イオン性界面活性剤、および帯電防止剤から選ば
    れた少なくとも一つで処理されている請求項1〜5のい
    ずれかに記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。
  7. 【請求項7】 易剥離性多層樹脂延伸フィルムの空孔率
    が10〜60%である請求項1〜6のいずれかに記載の
    易剥離性多層樹脂延伸フィルム。
  8. 【請求項8】 裏面層(B)の空孔率が表面層(A)の
    空孔率よりも大きい請求項1〜7のいずれかに記載の易
    剥離性多層延伸フィルム。
  9. 【請求項9】 裏面層(B)の水に対する平均接触角が
    10〜80°である請求項1〜8のいずれかに記載の易
    剥離性多層延伸フィルム。
  10. 【請求項10】 易剥離性多層樹脂延伸フィルムの密度
    が0.4〜1g/cm3である請求項1〜9のいずれか
    に記載の易剥離性多層樹脂延伸フィルム。
  11. 【請求項11】 表面層(A)と裏面層(B)が積層後
    に延伸されている請求項1〜10のいずれかに記載の易
    剥離性多層樹脂延伸フィルム。
  12. 【請求項12】 1軸方向に延伸されている請求項1〜
    11のいずれかに記載の易剥離性多層樹脂延伸フィル
    ム。
  13. 【請求項13】 表面層(A)及び裏面層(B)に酸化
    処理が施されている請求項1〜12のいずれかに記載の
    易剥離性多層樹脂延伸フィルム。
  14. 【請求項14】 表面層(A)に印刷後にエンボス加工
    が施されている請求項1〜13のいずれかに記載の易剥
    離性多層樹脂延伸フィルム。
  15. 【請求項15】 裏面層(B)に水溶性の接着剤が塗工
    されている、貼り付け施工用の請求項1〜14のいずれ
    かに記載の易剥離性多層延伸フィルム。
  16. 【請求項16】 水溶性の接着剤が、澱粉、ポリアクリ
    ル酸、ポリアクリルアミド、ポリエチレンオキシド、ポ
    リビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、酢
    酸ビニルおよびポリビニルアミドから選ばれる少なくと
    も一つを含むものである請求項15に記載の易剥離性多
    層樹脂延伸フィルム。
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