JP2002200561A - 歯車2段ショットピーニング方法 - Google Patents

歯車2段ショットピーニング方法

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JP2002200561A JP2000397546A JP2000397546A JP2002200561A JP 2002200561 A JP2002200561 A JP 2002200561A JP 2000397546 A JP2000397546 A JP 2000397546A JP 2000397546 A JP2000397546 A JP 2000397546A JP 2002200561 A JP2002200561 A JP 2002200561A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、第1ショットピーニング工程と第2
ショットピーニング工程とを連続して歯車のショットピ
ーニング対象領域(少なくとも歯面)に施して高圧縮残
留応力を付与することができ、かつこの場合、歯車の歯
端面と歯面との境界角領域(角部分)を欠損させずにす
み、前記両工程の間で歯車に焼き戻し処理を施すことな
く、処理コスト面で有利な2段ショットピーニング方法
を提供することを目的とする。 【解決手段】本発明の歯車2段ショットピーニング方法
は、歯車9を回転しつつ、そのショットピーニング対象
領域(少なくとも歯面920)に高硬度で互いに大小異
なる平均粒子径の第1ショット材40及び第2ショット
材50を投射する第1ショットピーニング工程及び第2
ショットピーニング工程を連続して施す場合、前記第1
ショットピーニング工程と前記第2ショットピーニング
工程との両方あるいはいずれか一方は、前記歯車9の歯
端面90、91をマスキング部材21、32でマスキン
グした状態で施すことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯車2段ショットピー
ニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、歯車に対しその使用時に応力集中
を受ける領域の疲労強度を高めるための手段として例え
ば、歯車をショットピーニング装置に回転可能にセット
するとともに、歯車を回転しつつそのショットピーニン
グ対象領域にショット材を投射するショットピーニング
法を施し残留応力を付与するが知られている。
【0003】ここで、前記疲労強度をさらに高めるため
の手段として、高硬度で平均粒径が大小異なるショット
材を2段階に投射する、いわゆる2段ショットピーニン
グ方法を用いた場合、〔例えば、歯車のショットピーニ
ング対象領域に高硬度(Hv700以上)で所定の平均
粒子径の第1ショット材を投射する第1ショットピーニ
ング工程を施した後、引続き、高硬度(Hv700以
上)で第1ショットピーニング工程の第1ショット材よ
りも平均粒径が小さい第2ショット材を投射する第2シ
ョットピーニング工程を施す場合〕、高圧縮残留応力を
付与できるものの、歯車9(援用して示す実施例の図5
参照)の歯端面(歯形部の軸方向の両端面)90、91
と歯面920との境界角領域(角部分)aが欠損する可
能性がある。
【0004】そこで、前記第1ショットピーニング工程
後、歯車に100°C〜200°Cの焼き戻し処理を施
して耐衝撃性を高めた状態としてから、第2ショットピ
ーニング工程を施すことで前記境界角領域aが欠損する
ことを回避することができ、かつ前記歯車のショットピ
ーニング対象領域のみに高圧縮残留応力を付与できるよ
うにした2段ショットピーニング方法が用いられてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の2段ショットピーニング方法によると、第1ショッ
トピーニング工程後、焼き戻し処理を必要とするため、
連続して第1ショットピーニング工程、第2ショットピ
ーニング工程を施すことができない。
【0006】このため、第1ショットピーニング工程後
の歯車をショットピーニング装置から取り出す作業、焼
き戻し処理(焼き戻し炉での加熱及び冷却)作業及び、
この後、歯車をショットピーニング装置に再度セットす
る必要があることなど、余分な工数を必要とし、また処
理コスト面で不利となり改良の余地がある。
【0007】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
で、第1ショットピーニング工程と第2ショットピーニ
ング工程とを連続して歯車のショットピーニング対象領
域(少なくとも歯面)に施して高圧縮残留応力を付与す
ることができ、かつこの場合、歯車の歯端面と歯面との
境界角領域(角部分)を欠損させずにすみ、前記両工程
の間で歯車に焼き戻し処理を施すことなく、処理コスト
面で有利な2段ショットピーニング方法を提供すること
を解決すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決するめたの手段】本発明の歯車2段ショッ
トピーニング方法は、回転可能なワーク保持部により軸
方向の両端側から挟持された歯車を回転しつつ、そのシ
ョットピーニング対象領域に硬度Hv700以上で所定
の平均粒子径の第1ショット材を投射する第1ショット
ピーニング工程を施した後、硬度Hv700以上で該第
1ショット材よりも平均粒子径が小さな第2ショット材
を投射する第2ショットピーニング工程を施す歯車2段
ショットピーニング方法であって、前記第1ショットピ
ーニング工程と前記第2ショットピーニング工程との両
方あるいはいずれか一方は、前記歯車の歯端面をマスキ
ング部材でマスキングした状態で施すことを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の歯車2段ショットピーニ
ング方法によると、歯車は、ワーク保持部により軸方向
の両端側から挟持され回転させた状態でそのショットピ
ーニング対象領域に第1ショットピーニング工程、第2
ショットピーニング工程の順に施し高圧縮残留応力を付
与する場合において、歯端面がマスキング部材でマスキ
ングされた状態でショットピーニング対象領域に第1シ
ョットピーニング工程と第2ショットピーニング工程と
の両方あるいはいずれか一方が施こされる。
【0010】すると、第1ショット材と第2ショット材
との両方あるいはいずれか一方が歯端面に直接、投射さ
れることをマスキング部材により阻止でき、かつ投射に
よる衝撃からマスキング部材で保護することができ、シ
ョットピーニング対象領域と歯端面との境界角領域(角
部)が欠損(歯欠け)することなく、ショットピーニン
グ対象領域に高圧縮残留応力を付与することができる。
【0011】このため、本発明の歯車2段ショットピー
ニング方法の場合には、歯車に対し、第1ショットピー
ニング工程後に焼き戻し処理を施す必要がなく、かつ連
続して第1ショットピーニング工程と第2ショットピー
ニング工程とを施すことができる。
【0012】従って、連続して第1ショットピーニング
工程と第2ショットピーニング工程とを施された歯車
は、ショットピーニング対象領域と歯端面との境界角領
域(角部)を欠損させずに、ショットピーニング対象領
域の疲労強度を高めることができ、かつ品質を一段と向
上し得る。
【0013】また、前記従来の2段ショットピーニング
方法で必要とされていた、第1ショットピーニング工程
と第2ショットピーニング工程との間での歯車に焼き戻
し処理を施す必要がないため、これに伴う種々の作業を
行わずにすみ、処理コスト面で有利なものとなるととも
に、さらに全工程時間を短縮できる。
【0014】前記第1ショット材と前記第2ショット材
とは、硬度Hv700以上で平均粒子径が異なり、かつ
第2ショット材の平均粒子径は第1ショット材の平均粒
子径よりも小さいものが用いられる。
【0015】この理由としては、浸炭処理済の歯車のシ
ョットピーニング対象領域に対し、ショットピーニング
工程を施すことによって付与される残留応力(MPa)
の最大値(ピーク)は、ショット材の硬度Hvによって
定まり、また前記残留応力(MPa)の最大値(ピー
ク)が付与される表面からの深さは、ショット材の平均
粒子径の大きさによって定まる。
【0016】このため、第1ショットピーニング工程で
は、表面から深い領域に高圧縮残留応力を付与するため
に硬度Hv700以上で大きな平均粒子径の第1ショッ
ト材を用い、第2ショットピーニング工程では、表面か
ら浅い領域に高圧縮残留応力を付与するために硬度Hv
700以上で第1ショット材よりも小さな平均粒子径の
第2ショット材を用いる。これによって表面から浅い領
域から深い領域にまで広い範囲に高圧縮残留応力を付与
することができる。
【0017】前記第1ショット材は、前記第1ショット
ピーニング工程で用いられ、硬度Hv700以上で平均
粒径0.6〜1.2mmのものを用いることができる。
【0018】前記第2ショット材は、前記第2ショット
ピーニング工程で用いられ、硬度Hv700以上で平均
粒径0.1〜0.5mmのものを用いることができる。
【0019】マスキング部材は、歯車の軸方向の両歯端
面と歯面との境界角領域(角部分)や、前記両歯端面に
直接、投射されることを阻止でき、かつ投射による衝撃
から保護することができる外径を備えたものであればよ
い。
【0020】すなわち、マスキング部材は、少なくとも
その外径が歯車の外径(歯先円)までの歯端面をマスキ
ングできる値のものである。
【0021】前記マスキング部材は、前記歯車の歯先円
よりも大きい外径をもつものを用いることが好ましい。
この場合には、歯車の歯端面をマスキング部材でマスキ
ングした状態をより確実に行うことができる。例えば、
歯車の歯端面を半径外方向側の全領域をマスキングする
場合、歯車の種類によって異なる寸法公差に対応でき、
かつ余裕をもって歯端面の全領域をマスキングし、保護
することができる。
【0022】また、歯車の歯端面をマスキングする場
合、例えば、歯車の両端部の一方の歯端面(下方歯端
面)を載置する平坦な載置面を備えたワーク下方保持部
(回転載置台)を下方マスキング部材として兼用でき、
また歯車の他方の歯端面(上方歯端面)に当接し、押圧
して前記ワーク下方保持部とで歯車の両端部を挟持し歯
車を回転可能に保持するワーク上方保持部を上方マスキ
ング部材として兼用できる。
【0023】前記マスキング部材としては、前記のよう
にワーク下方保持部(回転載置台)や、ワーク上方保持
部を兼用することの他、例えば、歯車の一方の歯端面と
ワーク下方保持部との間、及び歯車の他方の歯端面とワ
ーク上方保持部との間に介置できる板状のものを用いる
ことができる。この板状のマスキング部材としては、剛
性を備えた円板状のものや、リング板状のものや、歯車
の歯形に相似する歯形板状のものなどである。なお、歯
形板状のマスキング部材は、歯車の歯端面の全領域をマ
スキングした状態としたとき、半径外方向部分の他、周
方向部分が若干、歯端面の外側にはみ出す大きさである
ことが好ましい。
【0024】前記ワーク保持部は、前記歯車の前記歯端
面との当接時の衝撃を吸収、緩和する機能を備えた衝撃
緩衝部材をもつものを用いることが好ましい。この場合
には、ショットピーニング装置に回転可能に保持すべき
歯車に対し、所定のセット位置でワーク保持部を当接さ
せ、押圧する場合、当接時の衝撃を吸収、緩和できるた
め、歯車の歯端面を損傷することを回避でき、ワーク保
持部の往移動速さを低下させずに歯車に素早く当接して
挟持し、回転可能に保持できるため、例えば、量産方式
の生産ラインにおける工程時間の短縮に寄与できる。
【0025】前記衝撃緩衝部材は、コイルスプリングを
用いることができる。この場合には、入手(調達)しや
すく、良好な衝撃緩衝機能を得ることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明に係る歯車2段ショットピーニ
ング方法の実施例を図1〜図6に基づいて説明する。
【0027】実施例の歯車2段ショットピーニング方法
は、図1に示すショットピーニング装置1を用い、歯車
9を特異な状態に回転可能に保持した状態で順に、第1
ショットピーニング工程、第2ショットピーニング工程
を施すものである。
【0028】ここで、予め、ショットピーニング装置1
について説明する。ショットピーニング装置1は、所定
位置にセットされた歯車9とともに軸心線P1を中心と
して回転可能なワーク下方保持部2と、ワーク下方保持
部2の軸心線P1と一致する軸心線P2上でワーク下方
保持部2に対向する位置に設けられたワーク上方保持部
3と、ワーク下方保持部2とワーク上方保持部3とで両
歯端面(下方歯端面90及び上方歯端面91)を挟持さ
れた歯車9の歯形部92(図5参照)のショットピーニ
ング対象領域(歯面920、歯先面921、歯元の面9
22、歯底面923)に対し、第1ショットピーニング
工程で第1ショット材40を投射する第1ショットノズ
ル部4と、第2ショットピーニング工程で第2ショット
材50を投射する第2ショットノズル部5と、それらを
囲みショット室Sを形成するハウジング6と、よりな
る。
【0029】ワーク下方保持部2は、軸心線Pを中心と
して360°回転可能な回転基部7(図1参照)にその
半径外方向R側で平面側より視認して周方向に沿う等間
隔位置に複数、設けられている(図1では代表してひと
つを図示する)。また、ワーク下方保持部2は、回転基
部7に伴って360°回転移動し、かつ1巡する間で予
め定められた複数の回転角度位置〔第1ショットピーニ
ング工程位置(第1ショットノズル部4に対向する位
置)、第2ショットピーニング工程位置(第2ショット
ノズル部5に対向する位置)で〕回転基部7とともに所
定時間、前記周方向の回転移動を停止することができ
る。
【0030】ワーク下方保持部2は、回転基部7に回転
可能に保持されその上下に突出する回転軸20と、回転
軸20の上方側に連設された回転載置台を兼ねる第1マ
スキング部材21と、回転軸20の下方側に連設され外
部から伝達された回転駆動力を受ける従動側歯車22と
をもつ。
【0031】第1マスキング部材21は、歯車9が載置
されたとき、歯車9の下方歯端面90を覆い、かつ下方
歯端面90の外径(歯先円)D(図2参照)よりも大き
い外径D1の載置面を兼ねるマスキング面210をも
つ。第1マスキング部材21は剛性を備えた金属製のも
のを用いることができる。
【0032】従動側歯車22は、ワーク下方保持部2が
回転基部7によって、軸心線P1をワーク上方保持部3
の軸心線P2に一致する位置に保持されたとき、図略の
駆動力伝達用の駆動側歯車に噛み合い、かつ駆動側歯車
からの駆動力を受けて従動回転し、回転軸20、第1マ
スキング部材21、歯車9、後記するワーク上方保持部
3の第2マスキング部材32、ホルダ31、ピストン軸
301を一体的に回転し得る。
【0033】ワーク上方保持部3は、平面側より視認し
て前記回転基部7の周方向に所定の間隔を隔てた第1シ
ョットピーニング工程位置及び第2ショットピーニング
工程位置に複数に配設される。
【0034】すなわち、ワーク上方保持部3は、第1シ
ョットピーニング工程位置及び第2ショットピーニング
工程位置でワーク下方保持部2の軸心線P1と一致する
軸心線P2に配設され、シリンダー部300及びピスト
ン軸301よりなるエアシリンダー装置30と、前記ピ
ストン軸301の先端部に連結され断面略凹状(ワーク
下方保持部2に対向する側に開口する有底筒状)のホル
ダ31と、ホルダ31内部で軸心線P2に沿って往復
(図1の矢印Y1、Y2参照)移動可能に収容、保持さ
れた押さえ部材を兼ねる筒状の第2マスキング部材32
と、ホルダ31と第2マスキング部材32との間に介置
された衝撃緩衝材として機能するコイルスプリング33
と、よりなる。
【0035】エアシリンダー装置30のピストン軸30
1は、ワーク下方保持部2に接近及び遠ざかる方向に往
復移動可能にシリンダー部300に保持されるととも
に、軸心線P2を中心として回転可能である。
【0036】ホルダ31は、ワーク下方保持部2に対向
する側の開口に内周テーパ部310(図2参照)が形成
されている。この内周テーパ部310は、後記する第2
マスキング部材32の外周テーパ部320が係止するス
トッパとして機能する。
【0037】第2マスキング部材32は、筒状の外周部
に前記ホルダ31の内周テーパ部310が係止する外周
テーパ部320が形成されるとともに、ワーク下方保持
部2に対向する先端に歯車9に当接したとき、歯車9の
上方歯端面91を覆い、かつ上方歯端面91の外径(歯
先円)Dよりも大きい外径D2のリング状押さえ面を兼
ねるマスキング面321をもつ。第2マスキング部材3
2は、剛性を備えた金属製のものを用いることができ
る。
【0038】コイルスプリング33は、筒状の第2マス
キング部材32を平面側より視認した周方向に、90°
の等角度で計4個(同じもの)が位置決めされた状態
(定位置)に配置されている。コイルスプリング33
は、第2マスキング部材32に対し、その外周テーパ部
320(図2参照)がホルダ31の内周テーパ部310
に当接し得るように付勢する。コイルスプリング33
は、予め、目的に応じて種々設定された圧縮強さのもの
を用いることができる。
【0039】第1ショットノズル部4及び第2ショット
ノズル部5は、歯車9がセット位置(ワーク下方保持部
2とワーク上方保持部3とで軸心線P1とP2とが一致
する位置)にて保持された状態で、軸心線P1、P2を
中心する回転時に、それぞれ第1ショット材40、第2
ショット材50を歯車9のショットピーニング対象領域
(歯面920、歯先面921、歯元の面922、歯底面
923)に対し投射する機能をもつ。
【0040】なお、第1ショットノズル部4及び第2シ
ョットノズル部5とは、平面側より視認した場合、軸心
線Pを中心として360°回転可能な回転基部7の半径
外方向の同心円位置で、周方向に所定の間隔を隔てた位
置に順に配置されており、かつ軸心線Pを中心として半
径外方向に放射状に配置されている。なお、説明上、図
1では、第1ショットノズル部4及び第2ショットノズ
ル部5の位置と、それらに対向して軸心線P1と軸心線
P2を中心とするように保持された歯車9の位置とを重
ねて示す。
【0041】実施例の歯車2段ショットピーニング方法
は、前記のように設定されたショットピーニング装置1
を用い、まず歯車9が図2のようにワーク下方保持部2
の回転載置台を兼ねる第1マスキング部材21のマスキ
ング面210に載置される。
【0042】すると、歯車9の下方歯端面90は、歯車
9の歯先面921(歯先円)より半径外方向にさらに伸
びる領域にまで存在するマスキング面210に覆われマ
スキングされた状態となる。
【0043】次いで、前記のように歯車9を載置したワ
ーク下方保持部2は、第1ショットピーニング工程位置
(軸心線P1がワーク上方保持部3の軸心線P2に一致
する位置)にまで回転基部7とともに回転移動させる。
この第1ショットピーニング工程位置では、ワーク下方
保持部2に載置されている歯車9の上方歯端面91と、
ワーク上方保持部3に保持された第2マスキング部材3
2のマスキング面321とが所定の間隔Lを隔てた対向
位置に保持される。また、ワーク下方保持部2の回転軸
20の従動側歯車22には、駆動力伝達用の駆動側歯車
(図示せず。以下同じ)に噛み合い、かつ駆動側歯車か
らの駆動力を受けて従動回転することができる状態とな
る。
【0044】ここでエアシリンダー装置1(図1参照)
を作動し、ピストン軸301を往移動(図1、図3の矢
印Y1参照)させると、ホルダ31、第2マスキング部
材32、コイルスプリング33がピストン軸301に連
動し、かつ第2マスキング部材32の先端のリング状押
さえ面を兼ねるマスキング面321が歯車9の上方歯端
面91に当接する。そして往移動するピストン軸301
からの付勢力は、前記当接した時点より、ホルダ31か
らコイルスプリング33を介して第2マスキング部材3
2に伝達される。
【0045】すなわち、ピストン軸301に伴って往移
動するホルダ31は、第2マスキング部材32とともに
図2に示す位置から図3に示す位置にまで往移動し、か
つ第2マスキング部材32は、歯車9の上方歯端面91
に当接して往移動を停止する。さらに、この時点よりホ
ルダ31は、図3に示す位置から図4に示す位置にまで
往移動し、内周テーパ部310を第2マスキング部材3
2の外周テーパ部320から離脱し、押圧代e分、コイ
ルスプリング33をその反力に抗して弾性的に圧縮す
る。この後、ピストン軸301の先端302が、歯車9
の中央リング部94に当接した位置でシリンダー装置1
による前記往移動が停止され、この状態を保持される。
【0046】従って、ピストン軸301の往移動による
歯車9の上方歯端面91への第2マスキング部材32の
当接時における衝撃は、コイルスプリング33が緩衝部
材として機能するため、前記従来の押圧部材が直接、歯
車9の上方歯端面91に当接することにより受ける衝撃
に比べ、大幅に低減でき、かつ上方歯端面91に欠損等
の影響がでることを回避できる。
【0047】このようにして歯車9は、下方保持部2の
回転載置台を兼ねる第1マスキング部材21によってマ
スキングされた下方歯端面90と、上方保持部3の押圧
部材を兼ねる第2マスキング部材32によってマスキン
グされた上方歯端面91とを上下から挟持され、かつ位
置ズレを発生させることなく定位置で回転可能に保持さ
れる。
【0048】そして連続して順に第1ショットピーニン
グ工程、第2ショットピーニング工程が施される。
【0049】第1ショットピーニング工程では、ワーク
下方保持部2の回転軸20によって歯車9を毎分12回
転させるとともに、第1ショットノズル部4から硬度H
v700以上で平均粒径0.6〜1.2mmの第1ショ
ット材40を歯車9のショットピーニング対象領域(歯
面920、歯先面921、歯元の面922、歯底面92
3)に対し約90秒間、所定の圧力で投射する。
【0050】この第1ショットノズル部4からの第1シ
ョット材40の投射を終え、駆動側歯車からの回転軸2
0の従動側歯車22への駆動力の伝達を停止させるとと
もに、エアシリンダー装置1を作動させ、ピストン軸3
01を復移動(図1、図3の矢印Y2参照)させる。す
ると、上方保持部3の押圧部材を兼ねる第2マスキング
部材32は、図1、図4に示すマスキング状態より前記
往移動時と逆の工程を経て歯車9の上方歯端面91から
離脱し、図2に示す位置に復帰する。
【0051】そして、歯車9を載置したワーク下方保持
部2は、第2ショットピーニング工程位置にまで回転基
部7とともにその周方向に回転移動し、軸心線P1がワ
ーク上方保持部3の軸心線P2に一致する位置に保持さ
れる。
【0052】この第2ショットピーニング工程位置で
は、前記第1ショットピーニング工程位置と同じよう
に、図略の駆動側歯車によりワーク下方保持部2の従動
側歯車22が従動回転できる状態に保持され、かつシリ
ンダー装置1の作動に伴うピストン軸301の往移動も
前記場合と同じように行われ、歯車9には、ピストン軸
301、ホルダ31から矢印Y1方向の付勢力がコイル
スプリング33を介して第2マスキング部材32に伝達
される。このため、歯車9は、複数のショットピーニン
グ工程で所定位置に保持し得るためのエアーシリンダー
装置1によるピストン軸301の往移動に伴う付勢時の
衝撃を回避できる。
【0053】また、歯車9は、下方保持部2の回転載置
台を兼ねる第1マスキング部材21によってマスキング
された下方歯端面90と、上方保持部3の押圧部材を兼
ねる第2マスキング部材32によってマスキングされた
上方歯端面91とを上下から挟持され、かつ位置ズレを
発生させることなく定位置で回転可能に保持される。こ
の後、歯車9に第2ショットピーニング工程が施され
る。
【0054】第2ショットピーニング工程では、ワーク
下方保持部2の回転軸20によって歯車9を毎分12回
転させるとともに、第2ショットノズル部5から硬度H
v700以上で平均粒径0.1〜0.5mmの第2ショ
ット材50を歯車9のショットピーニング対象領域(歯
面920、歯先面921、歯元の面922、歯底面92
3)に対し約30秒間、所定の圧力で投射する。
【0055】このように、連続して第1ショットピーニ
ング工程、第2ショットピーニング工程が施された後の
歯車9のショットピーニング対象領域(歯面920、歯
先面921、歯元の面922、歯底面923)は、高圧
縮残留応力を表面より目的とする深さに付与でき、かつ
疲労強度を高めることができる。また、第2ショットピ
ーニング工程で用いられる第2ショット材50は、第1
ショットピーニング工程で用いられる第1ショット材4
0の平均粒径値が小さいため、ショットピーニング対象
領域の表面粗さが小さなものとなる。
【0056】実施例の歯車2段ショットピーニング方法
によると、歯車9は、下方歯端面90及び上方歯端面9
1を歯車9の外径Dより大きな外径D1及びD2をもつ
下方保持部2の回転載置台を兼ねる第1マスキング部材
21及び上方保持部3の押圧部材を兼ねる第2マスキン
グ部材32により、それぞれマスキングされた状態でシ
ョットピーニング対象領域のみに前記第1及び第2ショ
ットピーニング工程が施されるため、下方歯端面90及
び上方歯端面91とショットピーニング対象領域との境
界角領域(角部)aに不要な衝撃力が付与されない。
【0057】このため、歯車9は、前記第1及び第2シ
ョットピーニング工程を施した場合であっても、境界角
領域(角部)aを欠損することなく、ショットピーニン
グ対象領域にのみに目的とする高圧縮残留応力を付与で
き、かつ必要とする疲労強度を得ることができる。
【0058】従って、第1ショットピーニング工程と第
2ショットピーニング工程とを施す場合、第1ショット
ピーニング工程後、従来行われていた、歯車9をショッ
トピーニング装置1から取り出す作業及び焼き戻し処理
作業を行わずに済み、かつ処理コスト面で有利なものと
なる。
【0059】さらに、歯車9は、下方歯端面90及び上
方歯端面91を第1マスキング部材21と第2マスキン
グ部材32とで挟持される場合、上方歯端面91に当接
し付勢する場合の衝撃を、衝撃緩衝部材としてのコイル
スプリング33によって、欠損することがない程に緩和
することができる。
【0060】(比較例)ここで、実施例における歯車の
ショットピーニング対象領域に対し、2段ショットピー
ニング方法(連続して第1ショットピーニング工程と第
2ショットピーニング工程)を施した場合の効果を確認
するため、比較例として別々に2種類の1段ショットピ
ーニング方法を施した場合とで、付与できる残留応力の
分布状態の違いを図6に示す。
【0061】すなわち、2段ショットピーニング方法
(連続して第1ショットピーニング工程と第2ショット
ピーニング工程)を施す(例えば、第1ショットピーニ
ング工程で第1ショット材40として硬度Hv700以
上で平均粒径1.0mmを用い、第2ショットピーニン
グ工程で第2ショット材50として硬度Hv700以上
で平均粒径0.3mmを用いた)場合には、図6の曲線
bの示すように、残留応力(MPa)を歯車のショット
ピーニング対象領域の表面から0.2mmの深さ領域に
まで生成、分布でき、さらに表面に近くに残留応力(M
Pa)の最大値(ピーク)を分布できる。
【0062】これに対し、1段ショットピーニング方法
を施す(ショット材として硬度Hv700以上で平均粒
径1.0mmを用い、第1ショットピーニング工程のみ
を施した)場合には、図6の曲線b1の示すように、残
留応力(MPa)をショットピーニング対象領域の表面
から0.2mmの深さ領域にまで生成できるものの、残
留応力(MPa)の最大値(ピーク)を生成できる深さ
領域が表面から離れたものとなり、必要とする表面近く
の浅い領域に必要とする疲労強度が得られない。
【0063】また、別の1段ショットピーニング方法を
施す(ショット材として硬度Hv700以上で平均粒径
0.3mmを用い、第1ショットピーニング工程のみを
施した)場合には、図6の曲線b2の示すように、残留
応力(MPa)の最大値(ピーク)を生成できる深さ領
域が表面近くとなり、かつ浅い領域に必要とする疲労強
度が得られるものの、残留応力(MPa)をショットピ
ーニング対象領域の表面から0.2mmの深さ領域にま
で生成させることができず、十分な疲労強度が得られな
い。
【0064】従って、実施例の第1ショットピーニング
工程では、硬度Hv700以上で大きな平均粒子径の第
1ショット材を用いることによって、表面から深い領域
に高圧縮残留応力を付与することができ、第2ショット
ピーニング工程では、硬度Hv700以上で小さな平均
粒子径の第2ショット材を用いることによって、表面か
ら浅い領域に高圧縮残留応力を付与することができる。
【0065】このため、第1ショットピーニング工程と
第2ショットピーニング工程とを施すことによって表面
から浅い領域から深い領域にまで広い範囲に高圧縮残留
応力を付与することができる。
【0066】なお、前記第1ショットノズル部4は、例
えば、前記周方向に沿って等角度を保って複数個(3
個)を配置し、前記第2ショットノズル部5を1個配置
することもできる。この場合には、3個の第1ショット
ノズル部4位置での各第1ショット材の投射時間は、約
30秒間、これに引き続く第2ショットノズル部5位置
での第2ショット材の投射時間は、約90秒間に設定さ
れる。
【0067】
【発明の効果】(1)本発明の歯車2段ショットピーニ
ング方法によると、第1ショットピーニング工程と第2
ショットピーニング工程との両方あるいはいずれか一方
は、前記歯車の歯端面をマスキング部材でマスキングし
た状態で施すことを特徴とする。
【0068】このため、本発明の歯車2段ショットピー
ニング方法は、ワーク保持部により軸方向の両端側から
挟持され回転させた状態でそのショットピーニング対象
領域に第1ショットピーニング工程、第2ショットピー
ニング工程の順に施し高圧縮残留応力を付与する場合に
おいて、第1ショット材と第2ショット材との両方ある
いはいずれか一方が歯端面に直接、投射されることをマ
スキング部材により阻止でき、かつ投射による衝撃から
マスキング部材で保護することができショットピーニン
グ対象領域と歯端面との境界角領域(角部)が欠損(歯
欠け)しない。
【0069】従って、本発明の歯車2段ショットピーニ
ング方法の場合には、歯車に対し、第1ショットピーニ
ング工程後に焼き戻し処理を施す必要がなく、かつ連続
して第1ショットピーニング工程と第2ショットピーニ
ング工程とを施すことができる。
【0070】このため、連続して第1ショットピーニン
グ工程と第2ショットピーニング工程とを施された歯車
は、ショットピーニング対象領域と歯端面との境界角領
域(角部)を前記衝撃によって欠損させることがなく、
ショットピーニング対象領域に付与された高圧縮残留応
力により疲労強度を高めることができ、かつ品質を一段
と向上し得る。
【0071】また、本発明の歯車2段ショットピーニン
グ方法の場合には、前記従来の2段ショットピーニング
方法で必要とされていた、第1ショットピーニング工程
と第2ショットピーニング工程との間での歯車に焼き戻
し処理を施す必要がないため、これに伴う種々の作業を
行わずにすみ、処理コスト面で有利なものとなるととも
に、さらに全工程時間を短縮できる。 (2)前記本発明の歯車2段ショットピーニング方法に
おいて、前記マスキング部材は、前記歯車の歯先円より
も大きい外径をもつ構成とした場合には、歯車のの歯端
面を確実にマスキングすることができる。 (3)前記本発明の歯車2段ショットピーニング方法に
おいて、前記ワーク保持部は、前記歯車の前記歯端面と
の当接時の衝撃を吸収、緩和する機能を備えた衝撃緩衝
部材をもつ構成とした場合には、歯端面がワーク保持部
の往移動による当接時の衝撃による欠損などにより変形
することを防止できるため、例えば、当接時の衝撃を緩
和するために歯車を挟持する際におけるワーク保持部の
往移動速度を低く設定する必要がなく、ワーク保持部の
往移動速度を高めることができる分、第1ショットピー
ニング工程、第2ショットピーニング工程のサイクルタ
イムを短縮できる。 (4)前記本発明の歯車2段ショットピーニング方法に
おいて、前記衝撃緩衝部材は、コイルスプリングを用い
た構成とした場合には、入手(調達)しやすく、良好な
衝撃緩衝機能を得ることができる。 (5)前記本発明の歯車2段ショットピーニング方法に
おいて、前記第1ショット材は、平均粒径0.6〜1.
2mmであり、前記第2ショット材は、平均粒径0.1
〜0.5mmである構成とした場合には、第1ショット
材によりショットピーニング対象領域の表面から〜0.
2mmの深い領域に高圧縮残留応力を生成、分布でき、
第2ショット材によりショットピーニング対象領域の表
面から0.1mmの浅い領域に高圧縮残留応力を生成、
分布できる。
【0072】従って、第1ショット材と第2ショット材
との2種類により付与される高圧縮残留応力は、ショッ
トピーニング対象領域の表面から0.2mmに至るでの
深さ領域にまで分布でき、さらに表面近くから0.1m
mの幅広い領域にまで残留応力の最大値(ピーク)を分
布できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の歯車2段ショットピーニング方法を施
す場合に用いるショットピーニング装置の概略を示す部
分断面図。
【図2】図1のショットピーニング装置におけるワーク
下方保持部に歯車を載置した状態とし、ワーク下方保持
部をその軸心線がワーク上方保持部の軸心線に一致する
位置で、ワーク上方保持部に保持された第2マスキング
部材のマスキング面と、歯車の上方歯端面とが所定の間
隔を隔てた対向位置に保持された状態を拡大して示す部
分断面図。
【図3】図2におけるワーク下方保持部に載置された歯
車に対し、その上方歯端面にワーク上方保持部に保持さ
れた第2マスキング部材のマスキング面を当接させた状
態を拡大して示す部分断面図。
【図4】図3における歯車に対し、その上方歯端面に衝
撃緩衝部材(コイルスプリング)、第2マスキング部材
を介して付勢するとともに、歯車の下方歯端面及び上方
歯端面とをマスキング及び挟持し、歯車を回転しなが
ら、第1ショットピーニング工程あるいは第2ショット
ピーニング工程を施す状態を拡大して示す部分断面図。
【図5】実施例の歯車2段ショットピーニング方法を施
す場合に用いられる歯車の一部の歯を示す部分斜視図。
【図6】歯車の歯面に対し、それぞれ1段ショットピー
ニング方法(硬度Hv700以上で、平均粒径が1.0
mmのショット材、0.3mmのショット材を用い、そ
の他同じ条件でそれぞれ1段ショットピーニング工程の
み)を施した2つの場合と、2段ショットピーニング方
法(前記1.0mmのショット材を用いた第1ショット
ピーニング工程と、これに引続き、硬度Hv700以上
で平均粒径0.3mmのショット材を用いた第2ショッ
トピーニング工程と)を施した場合とにおける表面から
の距離(深さ)mmと残留応力(MPa)の分布との関
係を示す比較図。
【符号の説明】
1…ショットピーニング装置 2…ワーク下方保持部 20…回転軸 21…回転載置台を兼ねる第1マスキング部材 3…ワーク下方保持部第 30…エアーシリンダ装置
31…ホルダ 32…押さえ部材を兼ねる筒状の第2マスキング部材 33…コイルスプリング 4…第1ショットノズル部 5…第2ショットノズル部 9…歯車 90…上方歯端面 91…下方歯端
面 920…歯面 a…境界角領域(角部分)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三林 雅彦 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 小澤 敏男 愛知県宝飯郡一宮町大字大木字小牧180番 地の1 新東工業株式会社新東ブラステッ クカンパニー内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転可能なワーク保持部により軸方向の両
    端側から挟持された歯車を回転しつつ、そのショットピ
    ーニング対象領域に硬度Hv700以上で所定の平均粒
    子径の第1ショット材を投射する第1ショットピーニン
    グ工程を施した後、硬度Hv700以上で該第1ショッ
    ト材よりも平均粒子径が小さな第2ショット材を投射す
    る第2ショットピーニング工程を施す歯車2段ショット
    ピーニング方法であって、 前記第1ショットピーニング工程と前記第2ショットピ
    ーニング工程との両方あるいはいずれか一方は、前記歯
    車の歯端面をマスキング部材でマスキングした状態で施
    すことを特徴とする歯車2段ショットピーニング方法。
  2. 【請求項2】前記マスキング部材は、前記歯車の歯先円
    よりも大きい外径をもつ請求項1記載の歯車2段ショッ
    トピーニング方法。
  3. 【請求項3】前記ワーク保持部は、前記歯車の前記歯端
    面との当接時の衝撃を吸収、緩和する機能を備えた衝撃
    緩衝部材をもつ請求項1及び請求項2記載の歯車2段シ
    ョットピーニング方法。
  4. 【請求項4】前記衝撃緩衝部材は、コイルスプリングで
    ある請求項3記載の歯車2段ショットピーニング方法。
  5. 【請求項5】前記第1ショット材は、平均粒径0.6〜
    1.2mmであり、前記第2ショット材は、平均粒径
    0.1〜0.5mmである請求項1記載の歯車2段ショ
    ットピーニング方法。
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