JP2002200458A - 防食性均一塗膜形成方法とその組成物 - Google Patents

防食性均一塗膜形成方法とその組成物

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JP2002200458A
JP2002200458A JP2000401339A JP2000401339A JP2002200458A JP 2002200458 A JP2002200458 A JP 2002200458A JP 2000401339 A JP2000401339 A JP 2000401339A JP 2000401339 A JP2000401339 A JP 2000401339A JP 2002200458 A JP2002200458 A JP 2002200458A
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film
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Masahiro Usami
正博 宇佐美
Koji Imasaka
功二 今坂
Masanobu Kori
正信 郡
Akio Shibata
昭男 柴田
Noriko Imamura
典子 今村
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 暗所においても、塗布厚みを認識しながら塗
装することを可能とし、塗膜の厚み及び均一性を作業中
に管理した、防食性均一塗膜の形成方法及びその塗膜形
成用組成物の提供。 【解決手段】 暗所において、蛍光顔料若しくは蛍光染
料を含む塗料で、紫外線照射下に、塗布厚みを認識しな
がら塗装する防食性均一塗膜の形成方法であって、塗装
中の塗布厚みが、所望の乾燥膜厚に相当する塗布厚み近
傍に達したとき、該塗布面の下地色への着色隠蔽を紫外
線照射下で認識可能となるだけの蛍光発色力を有する濃
度の蛍光顔料若しくは蛍光染料を含む塗料で第1の塗膜
の塗装を行い、更に第1の塗膜上に第2の塗膜を形成す
るにあたり、第2の塗装中の塗布厚みが、所望の乾燥膜
厚に相当する塗布厚み近傍に達したとき、該第2塗布面
の第1塗膜色への着色隠蔽を紫外線照射下で認識可能な
だけの隠蔽力を有する塗料で第2の塗膜の塗装を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、暗所における防
食塗装作業において、目視で管理しつつ塗装して、均一
かつ欠陥のない塗膜を形成する防食性均一塗膜形成方法
とその組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】過酷な環境に曝され、塗装面積の大きい
船舶、各種屋外プラント、タンク、橋梁、その他大型構
築物などの防食塗装の品質は、塗装塗膜自体の品質性能
に加えて、塗装作業における施工の良し悪しに大きく影
響される。即ち、施工の良し悪しによってもたらされ
る、塗膜厚の均一性、欠陥の有無が塗装全体の耐久性に
響いてくるので、塗装作業における塗膜厚管理は重要で
ある。更にこれらの塗装作業は、暗所における作業が多
く、特に施工管理を難しくし、いきおい膜厚の仕様は安
全側の方へ傾き、検査工数の増大、手直しの頻発などコ
スト高の方向へ流される。特に暗所では、作業環境がわ
るく、複雑な計器による作業管理は不適切であり、従来
簡便有効な防食塗膜形成方法はなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような従
来の問題点に鑑みなされたもので、暗所においても、塗
布厚みを認識しながら塗装することを可能とし、塗膜の
厚み及び均一性を作業中に管理した、防食性均一塗膜の
形成方法及びその塗膜形成用組成物の提供を目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の防食性均一塗膜
形成方法は、暗所において、蛍光顔料若しくは蛍光染料
を含む塗料で、紫外線照射下に、塗布厚みを認識しなが
ら塗装する防食性均一塗膜の形成方法であって、塗装中
の塗布厚みが、所望の乾燥膜厚に相当する塗布厚み近傍
に達したとき、該塗布面の下地色への着色隠蔽を紫外線
照射下で認識可能となるだけの蛍光発色力を有する濃度
の蛍光顔料若しくは蛍光染料を含む塗料で第1の塗膜の
塗装を行い、更に第1の塗膜上に第2の塗膜を形成する
にあたり、第2の塗装中の塗布厚みが、所望の乾燥膜厚
に相当する塗布厚み近傍に達したとき、該第2塗布面の
第1塗膜色への着色隠蔽を紫外線照射下で認識可能なだ
けの隠蔽力を有する塗料で第2の塗膜の塗装を行うこと
を特徴とする。
【0005】暗所では当然のことながら、通常の塗料で
は、それが下地を隠蔽する色調や濃淡は、とても肉眼で
認識すべくもなく、従って、塗装中の塗料の塗布厚みは
全く手探り状態と言うしかない。そこで、本発明では適
切な蛍光物質を含む蛍光染料若しくは蛍光顔料を適切な
濃度で塗料ビヒクル中に含ませた塗料で、暗所で簡便な
紫外線ランプから放射する紫外線照射下に塗装を行うこ
とにより、一定の厚みに達した時、下地色(通常鈍い金
属光沢を含む鋼鈑色)を隠蔽して蛍光の発色を急峻に認
識できるようにする。
【0006】この方法により、暗所で塗装する作業者
が、目視で蛍光色の濃淡を見ながら、均一かつ所望の膜
厚の塗装を行うことができる。しかも、所望の膜厚に達
する付近で急峻に蛍光色の変化があるように設定するの
で作業者の目視感度が高く、管理の精度が高い。
【0007】次ぎに該第1の塗膜上に第2の塗膜を上塗
りするとき、第1の塗膜で用いた原理の逆を行う。即
ち、紫外線で照射しつつ、上塗りをしていき、所望の膜
厚に相当する塗布厚みに達した時、下地膜の発する蛍光
を急峻に隠蔽する能力のある上塗り塗料で塗装すること
により、作業をしながら上塗り塗膜の均質性及び仕上が
り膜厚の管理が可能である。
【0008】本発明の方法は、塗装の方法として、刷毛
塗り、スプレー塗り、流し塗り、ローラー塗りなどの方
法で行うことができ、特に塗装方法は選ばないが、船舶
塗装では例えば、スプレー塗りの内エアレススプレー塗
装が作業環境の悪化を防ぎ、塗装効率の高いところか
ら、多用される。また、紫外線の照射は作業者が着装し
た、ヘッドランプによるのが簡便且つ作業性がよいが、
据え置き式、車載式の発光装置であっても差し支えな
い。
【0009】更に、本発明の防食性均一塗膜形成方法
は、第1の塗膜の乾燥膜厚を100μm〜200μmの
間に設定し、設定厚より30μm薄い乾燥膜厚を与える
塗布厚みでは認識不可能で、設定乾燥膜厚に相当する塗
布厚みでは認識可能となる塗料で第1の塗膜の塗装を行
い、第2の塗膜の乾燥膜厚を100μm〜200μmの
間に設定し、少なくとも設定厚より30μm薄い乾燥膜
厚に相当する塗布厚みでは認識不可能で、設定乾燥膜厚
に相当する塗布厚みでは認識可能となる塗料で第2の塗
膜の塗装を行うことを特徴とする。
【0010】即ち、設定膜厚に相当する塗布厚で、急峻
に被認識力を発現させるという微妙な機能を付加するに
は、塗膜の厚みを現実に即した厚みに設定して、その設
定値付近での挙動が本発明の方法に最適な蛍光物質及び
濃度を選ぶ必要がある。現実に即した塗膜の厚みが、第
1の塗膜、第2の塗膜とも100〜200μmである。
そして、全塗膜厚みは例えば船舶塗装の場合、250μ
m近辺に設定される。そして、前記本発明の方法に最適
な挙動は、その設定値より30μ薄い付近から、急峻に
蛍光の被認識力が立ち上がり、設定値(に相当する塗布
厚み)になった時飽和になることが必要である。また第
2の塗膜の上塗り塗膜の蛍光隠蔽力も同様である。
【0011】更に、本発明の防食性均一塗膜形成方法
は、予め乾燥膜厚の異なる認識見本を用意し、該認識見
本と参照しつつ塗布厚みを認識して塗膜の塗装を行うこ
とを特徴とする。
【0012】塗膜の種類によっては、塗料中のビヒク
ル、顔料の選択が限定され、前記した肉眼による急峻な
被認識力付与が困難な場合、塗膜厚みを段階的に変化さ
せた、蛍光の発色見本を予め用意し、これと対比しなが
ら膜厚の管理を行うこともできる。また、通常の場合で
あっても、該見本と対比しながら管理することは色覚の
個人差を排除するので好ましい。また第2の塗膜である
上塗りの場合も同様、蛍光の隠蔽見本によって管理する
ことが可能である。
【0013】更に、本発明の防食性均一塗膜形成方法
は、暗所での塗布面を照射する紫外線が375nmの波
長の紫外線を含むことを特徴とする。
【0014】本発明の方法に用いる蛍光染料、蛍光顔料
の主成分である蛍光物質は、吸収した光エネルギーで一
旦高エネルギー状態に励起され、然る後、該物質に特性
的な波長の光を発光する性質を有するので、可視光より
短波長でエネルギーの高い紫外線で、しかも人間の目に
は感度の低いブラックライトと呼ばれる主波長375μ
mの水銀線で照射することにより、用いた蛍光物質特有
の極めて鮮明な色に発色する。
【0015】そして、本発明の防食性均一塗膜形成用組
成物は、暗所において、紫外線照射下に、塗布厚みを認
識しながら塗装することのできる防食性均一塗膜形成組
成物であって、蛍光染料を0.01〜1重量%若しくは
蛍光顔料を1から20重量%含むことを特徴とする。
【0016】ここに言う蛍光染料とは、いわゆる有機系
の蛍光物質を主成分とする蛍光染料であり、昼光下、そ
の他可視光下若しくは紫外線下で鮮明な色彩を示し、可
視光下では普通色に比べると高い明度を示し、肉眼には
感度の低い紫外線下でも発色する。
【0017】蛍光顔料は前記蛍光染料を適当な樹脂に均
一溶解して、固体化(熱可塑性樹脂の場合は該樹脂の融
点以下に冷却、熱硬化性樹脂の場合には架橋若しくは重
合架橋硬化させ)し、該固体を一定粒径分布の微粉とし
たものである。色彩的性質は前記蛍光染料とは変わりな
いが、樹脂分だけ濃度が薄まっている。一般的にこれら
は、残光性はなく夜光塗料などに用いられる無機系の蛍
光顔料とは区別される。前記蛍光染料としては、表1〜
3に示す染料を例としてあげることができる。
【表1】
【表2】
【表3】
【0018】また前記蛍光顔料としては、表4に示す顔
料を例としてあげることができる。
【表4】
【0019】蛍光染料の含有量は暗所紫外線下での発色
に必要かつ十分な量を必要とし、その乾燥塗膜設定膜
厚、選定した蛍光染料の種類、混合される塗料組成物に
応じて、決定しなければならない。下限値0.1重量%
未満では機能的に効を奏せず、上限値1重量%を超える
と効果が飽和しているにもかかわらず、むしろ塗料とし
ての他の物性に影響したり、いたずらにコスト上昇にな
る。
【0020】蛍光顔料の場合、前記したように樹脂を担
体として蛍光染料が希釈された姿であるから、当然その
混和量が染料その物の場合より大きい。その量的下限上
限関係1〜20%は前記染料の場合の原理と同じであ
る。しかし、樹脂に担持させて微粉として分散した方
が、均一に混和する場合もあるし、溶解性の関係から、
顔料のほうが良い場合があるので、条件に応じて選択す
る必要がある。
【0021】また、本発明の防食性の塗膜を形成する組
成物は、ポリオール、イソシアネート、変性樹脂をビヒ
クルとし、前記した蛍光染料若しくは蛍光顔料のほか体
質顔料、その他の着色顔料を溶剤に分散してなる組成物
である。
【0022】前記ポリオール類は、エポキシポリオー
ル、ポリエステルポリオール、アクリルポリオールなど
のポリオールを用いることができ、前記イソシアネート
類はトリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの
イソシアネートから選ばれる化合物のうちの1種若しく
は少なくとも2種の混合物の他、イソシアネートのポリ
オールアダクト、重合体若しくはブロック体が使用され
る。
【0023】更に別の本発明の防食性の塗膜を形成する
組成物は、エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂又はアミンア
ダクトをビヒクルとし、前記した蛍光染料若しくは蛍光
顔料のほか体質顔料、その他の着色顔料を溶剤に分散し
てなる組成物である。
【0024】前記エポキシ樹脂はAタイプのエポキシ樹
脂と言われるビスフェノールFとエピクロルヒドリン反
応物若しくはBタイプのエポキシ樹脂と言われるビスフ
ェノールAとエピクロルヒドリン反応物が用いられ、こ
れらエポキシ樹脂の硬化剤として酸無水物、フェノール
樹脂、ポリアミド樹脂、アミンアダクト、尿素樹脂メラ
ミン樹脂、イソシアネート化合物、などが用いられ、一
般的には常温で硬化するポリアミド樹脂アミンアダクト
が使用される。
【0025】前記変性樹脂類は、クマロン・インデン樹
脂、キシレン樹脂(キシレン・ホルムアルデヒド縮合
物)、トルエン樹脂(液状トルエン誘導体)、テルペン
系樹脂、ケトン系樹脂(シクロヘキサノン・ホルムアル
デヒド縮合物)、シクロペンタジエン樹脂、ジシクロペ
ンタジエン樹脂、脂肪属C5系炭化水素樹脂、芳香属C
9系炭化水素樹脂などの樹脂から選ばれる化合物のうち
の1種若しくは少なくとも2種の混合物が使用される。
【0026】前記溶剤はメチルエチルケトン(ME
K)、メチルイソブチルケトン(MIBK)などのケト
ン類、キシレン、トルエンなどの炭化水素系、酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどのエステル系のものがあげられる。
【0027】前記体質顔料は、硫酸バリュウム、炭酸バ
リュウム、白亜、沈降炭酸カルシウム、シリカ、タル
ク、クレー、アルミナ、また目的に応じ、紫外線を透過
するガラスビーズ、ガラスフレークなどから選ばれる顔
料のうちの1種若しくは少なくとも2種の混合物が使用
される。
【0028】前記その他の顔料は、塗膜に着色隠蔽性を
与える顔料であって、チタン白、黄鉛、アゾ系顔料、酸
化鉄黄、フタロシアニンブルーなどの顔料のうちの1種
若しくは少なくとも2種の混合物が使用される。
【0029】これら、組成物を構成する物質の防食性塗
膜を形成する作用について説明すると、前記ポリオール
類は前記イソシアネート類と化学的に反応して硬化する
ことにより、被塗物(例えば鋼鈑)に強く付着するとと
もに、水や海水などを遮断する機能をもつ。また前記エ
ポキシ樹脂はポリアミド樹脂又はアミンアダクトと化学
的に反応して硬化することにより、被塗物(例えば鋼
鈑)に強く付着するとともに、水や海水などを遮断する
機能をもつ。
【0030】前記イソシアネート類は前記ポリオール類
と常温にて化学反応するもので、一般的に硬化剤として
使用される。前記ポリアミド樹脂又はアミンアダクトは
上記エポキシ樹脂と常温で反応するもので、一般的に硬
化剤として使用される。
【0031】前記変性樹脂は前記ポリオール類、イソシ
アネート類又は前記エポキシ樹脂、ポリアミド樹脂又は
アミンアダクトに添加することにより、耐水性防食性を
飛躍的に向上させる作用を奏する。また、前記体質顔料
は塗料組成物硬化時の収縮歪の緩和や物性向上のために
使用される。そして前記溶剤は塗料組成物の粘度を下げ
て塗装作業を向上するために使用される。
【0032】更に本発明の本発明の防食性均一塗膜形成
用組成物は、蛍光染料若しくは蛍光顔料の濃度が、暗所
中での塗装中の塗布厚みが、所望の乾燥膜厚に相当する
塗布厚み近傍に達したとき、該塗布面の下地色への着色
隠蔽を紫外線照射下で認識可能となるだけの蛍光発色力
を有する濃度であることを特徴とする。
【0033】更に本発明の本発明の防食性均一塗膜形成
用組成物は、塗膜の乾燥膜厚を100μm〜200μm
の間に設定し、設定厚より30μm薄い乾燥膜厚に相当
する塗布厚みでは認識不可能で、設定乾燥膜厚に相当す
る塗布厚みで認識可能となる濃度の蛍光染料若しくは蛍
光顔料を含むことを特徴とする。
【0034】そして本発明の本発明の防食性均一塗膜形
成用組成物は、蛍光染料を0.01〜1重量%若しくは
蛍光顔料を1から20%含む、暗所において紫外線照射
下に、塗布厚みを認識しながら塗装することのできる防
食性均一塗膜形成組成物で形成した塗膜上に、第2の防
食性均一塗膜を形成するための防食性塗膜形成組成物で
あって、暗所中で塗装中の第2の塗面の塗布厚みが、該
第2の防食性均一塗膜の所望の乾燥膜厚に相当する塗布
厚み近傍に達したとき、該第2塗布面の第1塗膜色への
着色隠蔽を紫外線照射下で認識可能なだけの隠蔽力を有
する顔料を含むことを特徴とする。
【0035】更に本発明の本発明の防食性均一塗膜形成
用組成物は、塗膜の乾燥膜厚を100μm〜200μm
の間に設定し、暗所中で塗装中の第2の塗面の塗布厚み
が、設定厚より30μm薄い乾燥膜厚に相当する塗布厚
みでは認識不可能で、設定乾燥膜厚に相当する厚みに達
したとき第1塗布面の第2の塗布面による隠蔽が認識可
能となる濃度の顔料を含むことを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照しつつ、本発明
の実施の形態を例示的に説明する。但し本実施の形態に
記載する製品の寸法、形状、材質、その相対配置等は特
に特定的な記載がない限り、本発明をそれのみに限定す
る趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
【0037】(実施例1)図1は塗料ビヒクルに蛍光染
料を混合した組成物塗布膜の示す発光特性を蛍光強度で
示したときのグラフであり、図2は塗料ビヒクルに蛍光
染料を混合した組成物塗布膜の示す発光特性を目視で評
価したときのグラフである。
【0038】蛍光物質として、タンシルアミドとウラニ
ンを選び、透明樹脂ビヒクルに混合分散させ塗布液を調
整した。添加量が1%を超えるともはや、過剰な蛍光物
質粒子が液体中に残留して、それ以上溶解・分散が困難
なため、濃度は1%以下で検討をしたが、そのうち0.
1%濃度の塗布液で膜厚を変化させて、発光特性を観察
した結果について説明する。調整した塗布液は、SAS
鋼板製試験板にドクターブレードを用いて均一な各種膜
厚の試験片を作成した。
【0039】塗膜乾燥後、暗室にて375nm水銀線を
発するブラックライトで試験片の塗膜面を照射して、蛍
光強度計で強度を測定したところ図1のようになった。
ウラニンのほうは膜厚に対して急峻な強度の変化を示さ
なかったが、タンシルアミドは膜厚300μm付近で急
な立ち上がりを見せた。
【0040】一方同じ試験片を用い、暗室にて375n
m水銀線を発するブラックライトで試験片の塗膜面を照
射して、目視で蛍光の度合いにグレードをつけ、判定す
ると図2のようになり、機械で測定したときとは逆にウ
ラニンのほうが感度が高く、50〜100μm間の立ち
上がり勾配が急であった。
【0041】即ち、蛍光物質の選択、濃度の設定、適切
な評価手段によって膜厚管理が可能であることが解っ
た。更には、共用すべき塗料の種類、特に着色要素など
の検討で、機能性は高まると考える。
【0042】(実施例2)市販の蛍光塗料(シンロ化株
式会社:銘柄:ルミノサインブライト)を用いて実施例
1と同様な試験を行った。これを図3、図4に示す。
【0043】これよりわかるように、市販品ではかなり
塗布膜厚の薄いところから、発光が強い(図3)。目視
評価であると、膜厚が厚くなってからでないと飽和に達
したと感じないことがわかる(図4)。即ち、船舶塗料
として最適な配合の組成物が必要である。
【0044】(実施例3)前記実施例1の要領で十分な
蛍光の発色をする試験片を作成し、この試験片に上塗り
として上塗り塗料(日本ペイント株式会社 光半透過塗
料NOA)を各膜厚に塗布して、サンプルを作成した。
前記と同様な測定をしたのが、図5、図6である。図5
からわかるように75μmまでに殆どの蛍光強度は消え
る。目視判断では隠蔽の度合いを高度としているので計
器のグラフ勾配と逆になっているが、75〜150で急
激に認識の変化があった。
【0045】(実施例3)実際に表5に示す配合によ
り、防食性均一塗膜形成用組成物を常法によって調整し
た。この塗料で中規模の塗装試験を行って膜厚管理の実
際を確認したとろ、実用性は十分であった。
【0046】
【表5】
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明により、暗所
においても、塗布厚みを認識しながら塗装することを可
能とし、塗膜の厚み及び均一性を作業中に管理した、防
食性均一塗膜の形成方法及びその塗膜形成用組成物の提
供ができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 塗料ビヒクルに蛍光染料を混合した組成物塗
布膜の示す発光特性(蛍光強度)を示すグラフ
【図2】 塗料ビヒクルに蛍光染料を混合した組成物塗
布膜の示す発光特性(目視評価)を示すグラフ
【図3】 市販蛍光塗料の発光特性(蛍光強度)を示す
グラフ
【図4】 市販蛍光塗料の発光特性(目視評価)を示す
グラフ
【図5】 下地蛍光塗膜上に上塗り塗料を被せたときの
発光特性(蛍光強度)を示すグラフ
【図6】 下地蛍光塗膜上に上塗り塗料を被せたときの
発光特性(目視評価)を示すグラフ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/08 C09D 5/08 7/12 7/12 201/00 201/00 (72)発明者 郡 正信 長崎市飽の浦町1番1号 三菱重工業株式 会社長崎造船所内 (72)発明者 柴田 昭男 長崎市深堀町五丁目717番地1 長菱エン ジニアリング株式会社内 (72)発明者 今村 典子 長崎市深堀町五丁目717番地1 長菱エン ジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AE03 AE27 BB46Y BB92Y BB94Y CB09 DC05 DC08 EB32 EB33 EB38 EB39 EC11 EC54 4J038 CM031 DB001 DG001 DG111 DG191 DH001 EA011 KA08 NA03 NA19 PB03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 暗所において、蛍光顔料若しくは蛍光染
    料を含む塗料で、紫外線照射下に、塗布厚みを認識しな
    がら塗装する防食性均一塗膜の形成方法であって、塗装
    中の塗布厚みが、所望の乾燥膜厚に相当する塗布厚み近
    傍に達したとき、該塗布面の下地色への着色隠蔽を紫外
    線照射下で認識可能となるだけの蛍光発色力を有する濃
    度の蛍光顔料若しくは蛍光染料を含む塗料で第1の塗膜
    の塗装を行い、更に第1の塗膜上に第2の塗膜を形成す
    るにあたり、第2の塗装中の塗布厚みが、所望の乾燥膜
    厚に相当する塗布厚み近傍に達したとき、該第2塗布面
    の第1塗膜色への着色隠蔽を紫外線照射下で認識可能な
    だけの隠蔽力を有する塗料で第2の塗膜の塗装を行うこ
    とを特徴とする防食性均一塗膜形成方法。
  2. 【請求項2】 第1の塗膜の乾燥膜厚を100μm〜2
    00μmの間に設定し、設定厚より30μm薄い乾燥膜
    厚を与える塗布厚みでは認識不可能で、設定乾燥膜厚に
    相当する塗布厚みでは認識可能となる塗料で第1の塗膜
    の塗装を行い、第2の塗膜の乾燥膜厚を100μm〜2
    00μmの間に設定し、少なくとも設定厚より30μm
    薄い乾燥膜厚に相当する塗布厚みでは認識不可能で、設
    定乾燥膜厚に相当する塗布厚みでは認識可能となる塗料
    で第2の塗膜の塗装を行うことを特徴とする請求項1記
    載の防食性均一塗膜形成方法。
  3. 【請求項3】 予め乾燥膜厚の異なる認識見本を用意
    し、該認識見本と参照しつつ塗布厚みを認識して塗膜の
    塗装を行うことを特徴とする請求項1若しくは2記載の
    防食性均一塗膜形成方法。
  4. 【請求項4】 暗所での塗布面を照射する紫外線が37
    5nmの波長の紫外線を含むことを特徴とする請求項1
    乃至3何れかの項記載の防食性均一塗膜形成方法。
  5. 【請求項5】 暗所において、紫外線照射下に、塗布厚
    みを認識しながら塗装することのできる防食性均一塗膜
    形成組成物であって、蛍光染料を0.01〜1重量%若
    しくは蛍光顔料を1から20重量%含むことを特徴とす
    る防食性均一塗膜形成用組成物。
  6. 【請求項6】 蛍光染料若しくは蛍光顔料の濃度が、暗
    所中での塗装中の塗布厚みが、所望の乾燥膜厚に相当す
    る塗布厚み近傍に達したとき、該塗布面の下地色への着
    色隠蔽を紫外線照射下で認識可能となるだけの蛍光発色
    力を有する濃度であることを特徴とする請求項5記載の
    防食性均一塗膜形成用組成物。
  7. 【請求項7】 塗膜の乾燥膜厚を100μm〜200μ
    mの間に設定し、設定厚より30μm薄い乾燥膜厚に相
    当する塗布厚みでは認識不可能で、設定乾燥膜厚に相当
    する塗布厚みで認識可能となる濃度の蛍光染料若しくは
    蛍光顔料を含むことを特徴とする請求項5若しくは6記
    載の防食性均一塗膜形成用組成物。
  8. 【請求項8】 蛍光染料を0.01〜1重量%若しくは
    蛍光顔料を1から20%含む、暗所において紫外線照射
    下に、塗布厚みを認識しながら塗装することのできる防
    食性均一塗膜形成組成物で形成した塗膜上に、第2の防
    食性均一塗膜を形成するための防食性塗膜形成組成物で
    あって、暗所中で塗装中の第2の塗面の塗布厚みが、該
    第2の防食性均一塗膜の所望の乾燥膜厚に相当する塗布
    厚み近傍に達したとき、該第2塗布面の第1塗膜色への
    着色隠蔽を紫外線照射下で認識可能なだけの隠蔽力を有
    する顔料を含むことを特徴とする防食性均一塗膜形成用
    組成物。
  9. 【請求項9】 塗膜の乾燥膜厚を100μm〜200μ
    mの間に設定し、暗所中で塗装中の第2の塗面の塗布厚
    みが、設定厚より30μm薄い乾燥膜厚に相当する塗布
    厚みでは認識不可能で、設定乾燥膜厚に相当する厚みに
    達したとき第1塗布面の第2の塗布面による隠蔽が認識
    可能となる濃度の顔料を含むことを特徴とする請求項8
    記載の防食性均一塗膜形成用組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004083771A (ja) * 2002-08-28 2004-03-18 Nippon Hyomen Kagaku Kk 金属保護被膜形成用組成物
JP2004307685A (ja) * 2003-04-08 2004-11-04 Nagase Chemtex Corp アンダーコート組成物
JP2012193266A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Tokyu Construction Co Ltd 浸透性の透明塗料の塗布量管理塗料と管理方法

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