JP2002200408A - ガスフィルタ装置 - Google Patents

ガスフィルタ装置

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JP2002200408A
JP2002200408A JP2001214012A JP2001214012A JP2002200408A JP 2002200408 A JP2002200408 A JP 2002200408A JP 2001214012 A JP2001214012 A JP 2001214012A JP 2001214012 A JP2001214012 A JP 2001214012A JP 2002200408 A JP2002200408 A JP 2002200408A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れたシール性を有すると共に、フィルタ使
用後に容易に部材を分別できるよう構成されたガスフィ
ルタ装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 ガスフィルタ装置10は、ケーシング4
0内にフィルタ板20によって1次室11と2次室12
とを交互に積層状に区画形成したものであり、上面側に
流入口13を有し、下面側に流出口14を有する。フィ
ルタ板20は、1次室に臨むフィルタシート22を支持
板21でバックアップしたものである。ケーシング40
及びフィルタ板20はシール材なしに組み立てられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスを濾過するた
めのガスフィルタ装置に係り、特に、使用後の廃棄処分
が容易となるように改良されたガスフィルタ装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】気体濾過用高性能フィルタとしてはジグ
ザグ形状に折り曲げ加工したフィルタ素子をセパレータ
と称する波形に加工した金属箔をジグザグ形状の山と谷
に挿入し直方体のフィルタパックとし、これを枠体に納
めてフィルタパックの濾紙端部をウレタン樹脂、シリコ
ン樹脂などの液状シール材を使用して枠体内に固着した
ものが主流である。
【0003】しかし、このようなフィルタは液状シール
材が硬化してできたシール層が強固にフィルタパックと
枠体を接着しているので分解が容易ではなく個々に分別
するのは不可能なため、損傷のない枠体も含めて廃棄処
分する必要があるばかりか、分別して素材に適した廃棄
処分ができず、大量の廃棄物を出してしまうという問題
があった。
【0004】この問題を回避するため、フィルタパック
のみを交換して枠体は再利用するタイプのフィルタが最
近注目されている。例えば、実開平6−39109号公
報に提案されているように、ジグザグ状に折り加工され
た濾紙両端部分の折りヒダをヒートシールして受け構造
を有する枠体に納めることにより濾紙両端部分のシール
性を確保しながらフィルタパックを枠体内に保持した
り、特開平6−269624号公報に提案されているよ
うにジグザグ状に折り加工された濾紙の外周部に気体シ
ール部材を具備してフィルタパックを形成して、このフ
ィルタパックを枠体内に納めてフィルタとすることによ
り、フィルタパック部のみ交換が可能としている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記実開平6−391
09号公報の方法ではフィルタパックの保持は出来るも
のの、ジグザグ状に折られた濾紙のジグザグ状側面のシ
ールに関して全く考慮されていない。
【0006】また、特開平6−269624号公報記載
の方法では、気体シール部材と濾紙のシールについての
詳しい記述がないが、仮に気体シール部材が濾紙のジグ
ザグ状側面と圧接するだけであれば、濾紙と気体シール
部材が直角に圧接する事となり、線状のシール構造とな
り一般に確実なシール性は得られない。また、濾紙はジ
グザグに折られているので、圧接により濾紙端部は折れ
曲がりができ、ジグザグの山(谷)部では山の左右の二
つの折れ曲がりの方向により濾紙が破れる力が働いた
り、山部でリークの要因となるトンネルが形成されたり
する。仮に気体シール部材が濾紙と接着シールされてい
るとすると、フィルタ枠の中に従来のフィルタをはめ込
んだ構成と成ってしまい、廃棄物となったときの処理に
改良が見られない。
【0007】本発明は、従来の液状シール材を用いるの
と同等の優れたシール性を有すると共に、フィルタ使用
後に容易に部材を分別できるよう構成されたガスフィル
タ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のガスフィルタ装
置は、流入口を有した1次室フレームと、流出口を有し
た2次室フレームと、該1次室フレームと2次室フレー
ムとの間に介在されたフィルタ板を備え、これらの1次
室フレーム、2次室フレーム及びフィルタ板とを積層
し、一体化してなるものである。
【0009】かかるガスフィルタ装置によると、各部材
を積層し一体化することで高い気密性が得られ、組立に
際し各部材を接着したり、シール材を介在させる必要が
ない。これにより、組立後の分解が容易となり、分解時
には各部材をひとつずつ取り外すことができるため、使
用後に廃棄される部材の分別もし易い。
【0010】本発明のガスフィルタ装置では、フィルタ
板は、繊維の不織布などからなるフィルタシートだけで
構成されてもよいが、通気性を有した支持板と、該支持
板に重ね合わされたフィルタシートとを備えてなること
が好ましい。このようなフィルタ板においては、フィル
タシートが支持板によって強固にバックアップされるこ
とから、流入口から多量のガスが流入した場合でもその
ガス圧によってフィルタシートが吹き飛ばされたり破れ
たりすることがない。
【0011】本発明のガスフィルタ装置では、フィルタ
板は、織布と、該織布に重ね合わされたフィルタシート
とを備えてなり、前記2次室フレームで囲まれた2次室
内に該フィルタシートを支えるバックアップ材が配置さ
れている構成とされてもよい。本発明のガスフィルタ装
置では、流入口と流出口とが非平行に配置されていても
よい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明するが、本発明のガスフィルタ装
置の構成はこの実施の形態に限定されるものではない。
【0013】第1図は本発明の実施の形態に係るガスフ
ィルタ装置の斜視図、第2図はこのガスフィルタ装置の
ケーシングの分解斜視図、第3図はこのガスフィルタ装
置の上面図、第4図は第1図のIV−IV線に沿う断面図、
第5図は第4図のV部分の拡大図、第6図は第3図のVI
−VI線に沿う断面図、第7図は第3図のVII−VII線に沿
う断面図、第8図は第3図のVIII−VIII線に沿う断面
図、第9図は第8図のIX部分の拡大図、第10図は第9
図のX部分の拡大図、第11図は第1図のガスフィルタ
装置の要部分解斜視図、第12図は第7図XII−XII線に
沿う断面図である。
【0014】このガスフィルタ装置10は、第1,3,
4及び5図の通り、ケーシング40と、このケ−シング
40内に形成され、その上面側(第1図における上面
側。なお、以下の説明において、上下方向の概念は第1
図の上下方向に準じるものとし、左右或いは横方向と
は、同図においてこの上下方向と直交する方向を指
す。)に開放された流入口13を有した複数の1次室1
1と、同じくケ−シング40内に形成され、その下面側
に開放された流出口14を有した複数の2次室12とを
備えている。これらの1次室11と2次室12とは、そ
れぞれフィルタ板20を介して、ケ−シング40内にお
いて交互に連続して積層状に配列されている。
【0015】第2図の通り、ケーシング40は、1対の
エンドプレート41、1対のサイドプレート42、2枚
のトッププレート43及び枠形のボトムプレート44に
て構成されている。
【0016】第6,11図に示す通り、1次室11は、
1対の側辺部と、各側辺部の下端側に架橋された下辺部
とを有し、上辺側が欠落したコ字形の枠状部材である1
次室フレーム31によって囲まれている。この1次室フ
レーム31の両側の枠面を覆うようにフィルタ板20が
配置されることにより、該1次室11が区画されると共
に、その上部に流入口13が形成されている。該側辺部
及び下辺部は、その延在方向と直交方向の断面がそれぞ
れ略方形で、1次室フレーム31の両側の枠面がそれぞ
れ平坦で且つ面一となるように構成されている。
【0017】この1次室フレーム31は、1対の平行な
側辺部材33,33と、各側辺部材33の下端部同士の
間に架橋された下辺部材34の合計3本の棒材からコ字
形に形成されている。各部材33,34は、いずれもそ
の延在方向と直交方向の断面が略方形であり、1次室フ
レーム31の両側の枠面が平坦で且つ面一なものとなる
ように構成されている。これら3本の部材から1次室フ
レーム31を組み立てるにあたっては、下辺部材34の
両端を各側辺部材33の下端部付近に設けられた凹部3
3aに係合させる。
【0018】なお、エンドプレート41と接する1次室
フレーム31は、第11図に示すように、下辺部材34
の下部がボトムプレート44に接する構造とすることが
好ましい。このように構成することにより、流出口14
の周縁部の気密性が高まり、エアリークを抑制すること
ができる。
【0019】第7,11図の通り、2次室12は、1対
の側辺部と、各側辺部の上端側に架橋された上辺部とを
有し、下辺側が欠落したコ字形枠状部材の2次室フレー
ム35によって囲まれており、この2次室フレーム35
の両側の枠面を覆うようにフィルタ板20が配置される
ことによって1次室11と同様に2次室12が区画さ
れ、その下部に流出口14が形成されている。該側辺部
及び上辺部は、その延在方向と直交方向の断面がそれぞ
れ略方形で、2次室フレーム35の両側の枠面がそれぞ
れ平坦で且つ面一となるように構成されている。
【0020】なお、本実施の形態では、2次室フレーム
35は、1次室フレーム31を上下に反転させた構造及
び寸法のものとなっている。
【0021】即ち、第7図に示す通り、この2次室フレ
ーム35は、1対の側辺部材37,37と、両端を該側
辺部材37の凹部37aに係合させて各側辺部材37の
上端部同士の間に架橋された上辺部材38の合計3本の
棒材から組み立てられている。
【0022】なお、上記のように1次室フレーム31と
2次室フレーム35とを棒材から組み立てる場合には、
各棒材が係合する凹部33a,37aにおいて隙間が生
じ易い。このため、各棒材の係合部の形状を第22図
(a)又は(b)に示す如きくさび状の形状とすること
が好ましい。このような形状とすることにより、後述の
通り各フレーム31,35の積層体をボトムプレート4
4とトッププレート43とで押え付けたときに該係合部
において泣き割れを生じ難くなり、気密性を高めること
ができる。
【0023】このガスフィルタ装置10においては、フ
ィルタ板20を介在させながらこれらの1次室フレーム
31と2次室フレーム35とを交互に積層することによ
り、1次室11と2次室12とが交互に且つガス流通可
能に形成される。そして、これらの1次室フレーム3
1、2次室フレーム35及びフィルタ板20の積層体
は、第5,8,9図の通り、その積層方向の両端側から
エンドプレート41によって挟み付けられ、一体化され
る。
【0024】これら1次室フレーム31及び2次室フレ
ーム35は、共に繊維フェルト或いは発泡合成樹脂等の
弾性変形変形可能な材料により構成されており、その表
面が他の部材により押されたときには該部材を受け入れ
るように弾性的に凹むようになっている。このような弾
力を有した材質としては、例えば独立気泡ウレタンフォ
ーム、発泡スチロール、ガラス繊維フェルト等が挙げら
れる。
【0025】例えば繊維フェルトにより各フレーム3
1,35を構成した場合には、流入口13から1次室1
1内に流入したガスはフィルタ板20のみからではなく
その一部がフェルト製フレーム31,35自体を通り抜
けて2次室12或いは流出口14側に漏れ出す。しかし
ながら、この繊維フェルトとしてフィルタ板20と同等
か又はそれ以上の濾過機能を有した材料を用いることに
より、各フレーム31,35を通り抜けるガスもフィル
タ板20を通り抜けるガスと同様に濾過することができ
る。
【0026】この実施の形態のように、2次室フレーム
35を棒状材から組み立てる場合、棒状材同士の接合部
をフィルタ板20で覆うことにより、接合部からのリー
クが少なくなる。
【0027】このような材料により構成された1次室フ
レーム31と2次室フレーム35とによると、これらの
1次室フレーム31、2次室フレーム35並びにフィル
タ板20の積層体がケ−シング40内に収容され、エン
ドプレート41によってその積層方向に強く挟み付けら
れたときには、各フレーム31,35の枠面の内周側に
おいてフィルタ板20の周縁部と重なっている領域がそ
れぞれこのフィルタ板20の輪郭に沿って凹むように変
形してフィルタ板20の周縁部が該枠面に埋まり、第5
図等に示される通り、このフィルタ板20を取り囲んで
いる該枠面の外周側の領域同士が気密に重なり合う。
【0028】また、これら1次室フレーム31、2次室
フレーム35及びフィルタ板20の積層体がケ−シング
40の該エンドプレート41によって挟み付けられた状
態において、ケ−シング40の上面側及び下面側にそれ
ぞれ後述のトッププレート43とボトムプレート44が
取り付けられると、2次室フレーム35の上端面と1次
室フレーム31の上端面とが該トッププレート43に押
し付けられる。また、1次室フレーム31の下端面と2
次室フレーム35の下端面とが該ボトムプレート44に
押し付けられる。このとき、各フレーム31,35の各
側辺部が上下方向に圧縮され、これらの枠面とフィルタ
板20との間に残った空隙Vを押し潰して該枠面とフィ
ルタ板20との接合部分を気密に閉鎖するようになる。
【0029】第12図の如く、1次室フレーム31及び
2次室フレーム35はサイドプレート42の上端よりも
上方に突出している。このため、トッププレート43を
サイドプレート42に重ねてボルト45及びナット46
によって締め付けると、これらのフレーム31,35の
上部が下方に押し縮められる。これにより、フィルタ板
20の上端面に沿ってフレーム31,35間に生じた微
小な空隙Vが押し潰される。そして、この結果、該空隙
Vを介したガスリークが防止されるようになる。また、
1次室フレーム31の凹部33a及び2次室フレーム3
5の凹部37aに生じた空隙も同様に押し潰され、気密
性が保たれる。
【0030】各フレーム31,35の弾性力により、各
フレーム31,35の側辺部の下端面は該ボトムプレー
ト44に対して気密に当接するようになる。
【0031】なお、各フレーム31,35を構成するに
あたっては、各側辺部が該トッププレート43とボトム
プレート44とによって上下方向に圧縮された際にこの
圧縮力によって該側辺部が座屈してしまうことを防止す
るために、弾性力が損なわれない範囲内において各辺部
にセラミック板等の芯材が延設されてもよい。
【0032】また、本実施の形態では、各フレーム3
1,35はそれぞれ別体にて両側辺部及び上下辺部をな
す3本の棒材から組み立てられているが、もちろん各辺
部が一体に形成されてもよい。
【0033】フィルタ板20は、通気性を有した支持板
21と、この支持板21の一方の板面に取り付けられた
フィルタシート22とから構成されている。フィルタシ
ート22はガス濾過機能を有している。
【0034】本実施の形態では、支持板21は、金属や
ゴム、合成樹脂、或いはセラミック等から製造された板
状部材に多数の小孔が穿設されてなるパンチングプレー
トから構成されている。この支持板21は、十分な強度
を有し、フィルタシート22をしっかりとバックアップ
すると共に、該小孔を介して1次室11と2次室12と
の間のガスの流通を保証する。
【0035】この支持板21の縦横の寸法は、1次室フ
レーム31と2次室フレーム35とを重ね合わせたとき
にこれらの上辺部、下辺部並びに各側辺部によって形成
される枠状体の開口面積よりも大きく、且つ該枠状体の
外周縁部からからはみ出すことのない大きさとなってい
る。
【0036】なお、支持板21は、通気性を有し、なお
かつフィルタシート22を十分にバックアップする強度
を備えているならばパンチングプレート以外のものから
構成されてもよく、例えばガラス繊維織布や、連続繊維
を綾掛けしながら巻き上げ、軸方向に広げて作った展綿
マットなどから構成されてもよい。
【0037】フィルタシート22は、ガスフィルタ装置
10の使用目的や濾過の対象物の種類に応じて、例えば
極細ガラス繊維を含んで抄紙したHEPA、ULPA、
中性能などのガラス繊維濾紙、有機繊維濾紙、有機繊維
不織布を帯電させて除塵性能を向上させたエレクトレッ
ト繊維濾紙、有害成分を吸着する機能を持ったケミカル
フィルタ濾紙等の各種の濾紙から構成される。このフィ
ルタシート22は、1種類の濾紙から構成されてもよ
く、濾過機能の異なる複数の濾過層が形成されるように
2種類以上の濾紙から構成されてもよい。このとき、フ
ィルタ板20を挟み込む各フレーム31,35が、弾力
が小さく弾性的な変形量が比較的少ない材料から構成さ
れている場合には、これを補うためにフィルタシート2
2に厚み方向の弾力を持たせるようにすることが好まし
い。
【0038】このフィルタシート22は、支持板21よ
りもわずかに大きく、支持板21に取り付けられたとき
にその周縁部が該支持板21の周縁部からわずかにはみ
出すように構成されている。これにより、フィルタ板2
0が前述の通り1次室フレーム31と2次室フレーム3
5の各枠面の間に介在するように積層され、これらの積
層体がその積層方向から強く挟み付けられたときには、
支持板21の周縁部と各フレーム31,35の枠面との
境界部分にフィルタシート22の周縁部が入り込んで該
境界部分を閉鎖する。そして、仮に1次室11側に流入
した濾過処理前のガスがこの境界部分に進入した場合で
も、このガスが該境界部分を閉鎖したフィルタシート2
2の該周縁部によって濾過されるため、該境界部分から
2次室12内に濾過処理されていないガスが漏れ出すこ
とはない。
【0039】第9,10,11図等に示される通り、こ
のフィルタ板20は、前記1次室フレーム31と2次室
フレーム35との間に介在されるにあたり、フィルタシ
ート22が1次室11側に臨み、支持板21が2次室1
2側に臨むように配置され、その左右の縁部が各フレー
ム31,35の両側辺部の間に挟持される。このとき、
フィルタ板20の上縁部は、フィルタシート22側の面
が1次室11の上部の流入口13に臨み、支持板22側
の面が2次室フレーム35の上辺部に重なる。また、フ
ィルタ板20の下縁部は、フィルタシート22側の面が
1次室フレーム31の下辺部に重なり、支持板22側の
面が2次室12の下部の流出口14に臨む。
【0040】1次室フレーム31と、この1次室フレー
ム31の両枠面に配置されたフィルタ板20との間に
は、それぞれ流入口13側から各フィルタ板20の上縁
部に沿って重なり、該上縁部を2次室フレーム35の上
辺部の枠面に押え付ける1対の帯状の押えプレート23
が設けられている。また、2次室フレーム35と、この
2次室フレーム35の両枠面に配置されたフィルタ板2
0との間には、それぞれ流出口14側から各フィルタ板
20の下縁部に沿って重なり、該下縁部を1次室フレー
ム31の下辺部の枠面に押え付ける1対の帯状の押えプ
レート24が設けられている。
【0041】流入側の押えプレート23は、1次室フレ
ーム31、2次室フレーム35及びフィルタ板20の積
層体を構成するにあたり、1次室11側からフィルタ板
20の上縁部に重なるように設けられ、その両端側が該
フィルタ板20と共に1次室フレーム31と2次室フレ
ーム35との間に挟み込まれる。この際、この押えプレ
ート23は、フィルタ板20を挟んで2次室フレーム3
5の上辺部と重なるように配置され、フィルタ板20の
上縁部を2次室フレーム35の上辺部の枠面に対して気
密に押え付ける。これにより、流入口13から流入した
濾過処理前のガスがフィルタ板20の該上縁部と2次室
フレーム35の上辺部との間から2次室12内に漏れ出
すことが防止される。
【0042】この押えプレート23は、1次室フレーム
31の両側から流入口13を挟んで対面するように配置
されている。そして、これらの押えプレート23同士の
間には、流入口スペーサ25が挟み込まれている。
【0043】下流側の押えプレート24は、2次室12
側からフィルタ板20の下縁部に重なるように設けら
れ、その両端側が該フィルタ板20と共に1次室フレー
ム31と2次室フレーム35との間に挟み込まれる。こ
の押えプレート24は、フィルタ板20を挟んで1次室
フレーム31の下辺部と重なるように配置され、フィル
タ板20の下縁部を該下辺部の枠面に対して気密に押え
付ける。これにより、1次室11内の濾過処理前のガス
がフィルタ板20の該下縁部と1次室フレーム31の下
辺部との間から2次室12或いは流出口14側に漏れ出
すことが防止される。
【0044】この押えプレート24は、2次室フレーム
35の両側から流出口14を挟んで対面するように配置
されている。そして、これらの押えプレート24同士の
間には、流出口スペーサ26が挟み込まれている。
【0045】本実施の形態では、流入口13側には所定
間隔をあけて3個の略直方体状の流入口スペーサ25が
設けられ、流出口14側には所定間隔をあけて4個の略
直方体状の流出口スペーサ26が設けられているが、こ
の個数はこれに限定されるものではない。
【0046】なお、これらの押えプレート23,24の
厚みはできるだけ小さいことが望ましく、2mm以下と
されることが好ましい。
【0047】第5,8,9図の通り、ケーシング40の
エンドプレート41,41は、各フレーム31,35及
びフィルタ板20からなる積層体の積層方向の両端に配
置され、該積層体を強く挟み付けてこれらのフレーム3
1,35及びフィルタ板20を一体化する。このエンド
プレート41は、互いに向かい合う左右の側辺同士が1
対のサイドプレート42によって連結されている。各エ
ンドプレート41とサイドプレート42の連結部分に
は、それぞれボルト挿通孔41a,42aが設けられて
おり、各エンドプレート41とサイドプレート42とは
これらの挿通孔41a,42aを介してボルト45及び
ナット46によって結合されている。
【0048】トッププレート43は、ケーシング40の
上面を構成するものであり、左右のサイドプレート42
の上辺に沿って延在する。
【0049】このトッププレート43は、2次室フレー
ム35の上面と1次室フレーム31の上端面とを下方に
押え付ける。このトッププレート43は、ボルト挿通孔
43aを介してボルト45及びナット46によってエン
ドプレート41及びサイドプレート42に固着されてい
る。
【0050】ボトムプレート44はケーシング40の底
面部を構成するものであり、1次室フレーム31の下端
面と2次室フレーム35の下面とを押え付ける。このボ
トムプレート44は、その上面側にスタッドボルト46
aが突設されおり、このスタッドボルト44aを各エン
ドプレート41及びサイドプレート42の下辺に沿って
設けられた該ボルト挿通孔41a,42aに挿通し、ナ
ット46によって締め付けることにより各プレート4
1,42に固着されている。
【0051】このように構成されたガスフィルタ装置1
0にあっては、組立に際し、間にフィルタ板20を介在
させながら1次室フレーム31と2次室フレーム35と
を交互に積層し、この積層体をケ−シング40内に収容
してその積層方向に強く挟み付けることにより一体化し
ているため、これらの各部材間の気密性がきわめて高
い。また、組立に際して各部材を接着したりシール材を
介在させることがないため、組立後の分解が容易とな
り、分解時には各部材をひとつずつ取り外すことがで
き、使用後に廃棄される部材の分別もし易い。
【0052】このガスフィルタ装置10を使用する場合
には、その流入口13から1次室11内にガスを流入さ
せる。1次室内に流入したガスはフィルタ板20を通っ
て2次室12内に移動する。このとき、フィルタ板20
を通過したガスはフィルタシート22によって濾過され
る。その後、2次室12内に移動したガスは流出口14
から外部に流出する。このとき、流入口13から多量の
ガスが流入した場合でも、フィルタシート22は支持板
21によって強固にバックアップされており、ガス圧に
よって吹き飛ばされたり破れたりすることはない。
【0053】なお、上記実施の形態において、流入口1
3側及び流出口14側の各スペーサ25,26は、各押
えプレート23,24の強度が高い場合は省略可能であ
る。また、上記実施の形態ではスペーサ25,26をい
ずれも直方体形状とし、押えプレート23同士の間或い
は押えプレート24同士の間に挟み込むように構成した
が、スペーサ及び押えプレートの構成はこれに限られる
ものではない。
【0054】以下に、第15図を参照してこれらのスペ
ーサ及び押えプレートの他の構成を例示する。なお、第
15図において、(a)〜(d)図はいずれも実施の形
態に係るスペーサ及び押えプレートの構成を示す斜視図
である。
【0055】第15図(a)に示す押えプレート80
は、上記押えプレート23,24と同様の1対の板状体
80aをスペーサ80bで一体に連結した構成を有して
いる。
【0056】第15図(b)に示す押えプレート81
は、ハーモニカの吹き口形状のハニカムセラミックスに
て構成されている。
【0057】第15図(c)に示す押えプレート82
は、下面側が開放したコ字状断面を有する長手状部材8
2aに開口82bを設けた構成を有している。
【0058】第15図(d)に示す押えプレート83
は、上記押えプレート23,24と同様の1対の板状体
83aの間に薄い波板状部材83bを挟み込んで一体化
した構成を有している。
【0059】また、フィルタ板20の支持板21を特に
高い強度を有する材質にて構成した場合には、1次室フ
レーム31、2次室フレーム35並びにフィルタ板20
を積層するにあたり、該支持板21の下縁部がその両端
側における各フレーム31,35からの挟持圧のみによ
ってフィルタシート22を1次室フレーム31の下辺部
に対し十分に緊密に押え付けるようになるため、支持板
21の該下縁部を1次室フレーム31の該下辺部側に付
勢するための押えプレート24を省略することができ
る。このように構成した場合において、仮に1次室11
内の濾過処理前のガスがフィルタ板20と1次室フレー
ム31の下辺部との間に浸入した場合でも、このガスは
支持板21と1次室フレーム31の該下辺部との間に介
在したフィルタシート22を通過して確実に濾過処理さ
れるため、ガスフィルタ装置10の該部に濾過処理され
ていないガスが漏れ出すおそれはない。
【0060】このとき、図示はしないが、例えば支持板
21を非常に高強度のパンチングプレートにて構成した
場合には、その下側の1次室フレーム31の下辺部と重
なる下縁部付近には小孔を設けず、該下縁部を平坦なも
のとして満遍なくフィルタシート22を1次室フレーム
31の該下辺部に押し付けるように構成することが好ま
しい。これにより、フィルタシート22と1次室フレー
ム31の該下辺部とはより緊密に接合するようになる。
【0061】また、このようにフィルタ板20の支持板
21を特に高い強度を有する材質にて構成した場合に
は、該支持板21の上縁部が、前記下縁部と同様に、そ
の両端側における各フレーム31,35からの挟持圧の
みによって2次室フレーム35の上辺部に対し十分に押
え付けられるようになるため、支持板21の該上縁部を
2次室フレーム35の該上辺部側に押し付けるための押
えプレート23を省略することもできる。
【0062】この場合には、第13,14図に示すよう
に、フィルタ板20の上縁側において、フィルタシート
22の上縁部を支持板21の1次室11に臨む側の面か
ら2次室12に臨む側の面まで延在させ、このフィルタ
シート22を支持板21の上縁部と2次室フレーム35
の上辺部との間にこのフィルタシート22の上縁部を介
在させるように構成することが好ましい。これにより、
仮に流入口13から流入した濾過処理前のガスがフィル
タ板20と2次室フレーム35の上辺部との間に進入し
た場合でも、支持板21と該上辺部との間に介在したフ
ィルタシート22を通過して確実に濾過処理されるた
め、2次室12に濾過処理されていないガスが入り込む
おそれが全くない。なお、第13図はこの実施の形態に
係るフィルタ板の構成例を示す要部斜視図であり、
(a)図は、フィルタシート22を支持板21に装着す
る状況を示し、(b)図はフィルタシート22を支持板
21に装着した後のフィルタ板20の上部の断面斜視図
である。第14図はこのフィルタ板の設置構造を示すガ
スフィルタ装置の要部断面斜視図である。
【0063】上記実施の形態において、フィルタ板20
は、フィルタシート22がその板面方向と直交方向の応
力に対して十分な強度を有している場合には、支持板2
1が省略されてもよい。
【0064】本発明のガスフィルタ装置は、耐熱性の高
いフィルタを提供することが可能である。すなわち、2
50℃を超える高温域で使用する除塵用フィルタは通常
の構成を有したフィルタをフィルタ枠に液状接着剤でシ
ール固定する方法が用いられているが、250℃を超え
る高温域では液状接着剤は炭化もしくは燃焼してシール
機能が失われてしまうのに対して、本発明では接着剤を
使用していないので、そのようなことがない。
【0065】また、各部材を接着していないので材料相
互に移動の自由度があり、また、枠材相互で熱膨張係数
の異なる材料でも、位置関係が僅かにずれることで、フ
ィルタシート22が破れたりすることがない。
【0066】500℃までの温度域に対して中性能から
HEPAフィルタ(高効率微粒子空気フィルタ)の領域
である高性能の高温用フィルタに本発明のガスフィルタ
装置を利用する場合は通常の除塵用フィルタシートに使
用されるCガラスの組成よりも耐熱性の高い、Eガラス
またはSガラスの極細繊維を含んだフェルトを各フレー
ム31,35として用いるのが好ましい。フィルタシー
ト22としては、EガラスまたはSガラスの極細繊維を
含んだペーパーを濾過層として、ステンレス製のパンチ
ングメタルを支持板21としたフィルタ板20を使用す
るのが好ましい。その際、押さえプレート24はパンチ
ング板で代用することにより省略可能であり、押えプレ
ート23もフィルタシートを支持板21とフレーム35
の間に折り込むことで省略可能である。
【0067】また、800℃までの温度域に対して中性
能からHEPAの領域である高性能の高温用フィルタに
本発明のガスフィルタ装置を利用する場合、さらに耐熱
性の高いシリカガラスの極細繊維を含んだフェルトを各
フレーム31,35として、用いるのが好ましい。フィ
ルタ板20としては、フィルタシート22としてシリカ
ガラスの極細繊維を含んだペーパーを使用するのが好ま
しい。支持板21としてパンチングメタルよりも耐熱性
が高く、熱膨張係数も低いセラミック製のパンチング板
を使用したフィルタ板を使用するのが好ましい。
【0068】なお、セラミックのパンチング板等の支持
板が3mm以上の厚みを有していると、前記第12図に
示した空隙Vをつぶしきれなくなる。したがって、厚み
の厚い支持板21を使用する場合、例えば次に述べる第
16〜18図の対策を講じるのが好ましい。すなわち、
流出口14側の押えプレート26は省略し、その代りに
フィルタ板20の支持板として、第16図に示す3周ま
たは4周に枠部133,134を有し、その他は通気性
部136,138を有する支持板120,122を使用
する。かつ、流入口13側の押えプレート25は省略
し、その代りに第18図の如くフィルタシート22を支
持板21と2次室フレーム35の間に折り込むことによ
り、省略した構成とする。
【0069】さらに、各フレーム31,35の突部3
2,36(図11)を省略した構成の第17図(a)に
示すコ字形枠状部材110を用い、この枠状部材110
を1次室フレーム及び2次室フレームとし、第18図に
示す如く積層し、ケーシング40内に収める。このと
き、該積層体の上面側の左右の辺縁に沿って第17図
(b)に示すシール材112を設置し、このシール材1
12を介して該積層体の上面側の左右の辺縁部をトップ
プレート43によって押さえる。また、該積層体の下面
側の周縁部に沿って第17図(c)に示した略ロ字形の
シール材114を設置し、このシール材114を介して
該積層体の下面側の周縁部をボトムプレート44によっ
て押さえる。なお、第18図に示した積層体において
は、フィルタ板20の支持板として第16図(a)に示
した4辺が枠部の支持板120を使用している。第16
図(b)の3辺が枠部の支持板122の場合は枠部のな
い辺を流入口13側としている。
【0070】このガスフィルタ装置は、第1〜13図に
示したガスフィルタ装置10と同様にケーシング40内
に納められる。シール材112がトップレート43によ
り押し付けられることにより、第18図の支持板120
とフィルタシート22の折り曲げ部に生じる空隙(前記
第12図のVに相当する空隙。第18図では図示略)を
つぶしてシールする働きがある。ロの字型シール材11
4はボトムプレート44と該積層体とのシールを行う。
【0071】前記のシール材112とシール材114を
使用した別の構造として、第19図に示すフレーム23
5を用いて、図20に示すガスフィルタ装置を構成する
ことも可能である。すなわち、1次室フレーム110
と、該2次室フレーム235の両面に1枚のフィルタシ
ート222を巻いたものとを交互に積層し、流入側にシ
ール材112、下流にロの字シール材114を配置した
構造である。第20図に示したフレーム235とフィル
タ素子のリークのトンネルは、シール材112,114
で押し付けられふさぐことができる。
【0072】第1〜13図及び第20図において、フィ
ルタシートとして支持板が必要な場合でも、フィルタシ
ートに補強層を内蔵するのではなく、フィルタシートと
しては濾過層のみとし、2次室フレームに補強層を内蔵
する構成も可能である。例えば、2次室フレームにパン
チング板がフィルタシートの当接面と同一面内に接合さ
れたものや、2次室フレームとフィルタシートの囲む空
洞部にプリーツ加工された波板がはめ込まれたものなど
を用いてもよい。
【0073】上記ケ−シング40は、酸化金属スケール
が発生し難いステンレス製であることが望ましい。締め
付けボルト45、ナット46に熱膨張の大きな材料、例
えばオーステナイト系ステンレス鋼を使用すると、高温
環境下での熱膨張により、ボルトとナットのかみ合わせ
が悪くなり焼き付きが生ずる。この焼き付きを防止する
ためには、フェライト系もしくはマルテンサイト系のス
テンレス鋼、Cr−Mo鋼又はNi−Cr鋼などの低膨
張金属材料を使用することが望ましい。ボルト及びナッ
トの市販品はオーステナイト系ステンレス鋼SUS30
4又はCr−Mo鋼製のものが多く、これらは安価に入
手できる。しかし、Cr−Mo鋼はステンレス鋼に比べ
て耐酸化性が劣るので、酸化皮膜が剥離して発塵し易
い。そこで、表面積の大きいボルトにSUS304を、
ナットにCr−Mo鋼を採用することにより、焼き付き
の防止及び発塵の抑制が達成され、コストダウンにもつ
ながる。
【0074】上記実施の形態では、ケ−シング40にボ
トムプレート44を設けているが、ガスフィルタ装置が
適用される機器のガスフィルタ装置設置部をこのボトム
プレートの代替としてもよい。
【0075】また、このガスフィルタ装置10を取り付
ける機器の形状によっては、流入口側にボトムプレート
を配置しなければならない場合がある。この場合は、ガ
スフィルタ装置10を第1図の構成のまま上下を逆さに
し、1次室11を2次室として、また2次室12を1次
室として使用するように設置する。ただし、フィルタ板
20が支持板21を備える場合には、支持板21がフィ
ルタシート22をバックアップするように流出側に配置
されることが好ましい。
【0076】上記実施の形態ではガスの流入口と流出口
とはガスフィルタ装置の反対面に配置されているが、こ
れらは隣接面に配置されていもよい。
【0077】即ち、上記実施の形態ではガスフィルタ装
置の図の上面に流入口が配置され、下面に流出口が配置
されているが、例えばガスフィルタ装置の図の側面に流
入口が配置され、下面に流出口が配置されてもよい。こ
のように、流入口と流出口とが非平行に配置されること
により、ガスフィルタ装置自身に風向きを変える機能が
付加される。これにより、このガスフィルタ装置を含む
機器をコンパクト化できる。
【0078】第23図はこのガスフィルタ装置の一例を
示す分解斜視図であり、1次室フレーム301と2次室
フレーム302との間にそれぞれフィルタシート310
と支持板311との積層板よりなるフィルタ板が介在さ
れており、1次室フレーム301内が1次室、2次室フ
レーム302内が2次室となっている。各フレームやフ
レーム及び支持板の材料は前記実施の形態と同様であ
る。
【0079】各1次室フレーム301は横向きコ字形で
あり、流入口がガスフィルタ装置の側面に開口する。な
お、この流入口に流入口スペーサ304が配置されてい
る。この流入口スペーサ304は波板形であるが、これ
に限定されるものではない。この流入口に跨がるように
して流入側押えプレート305が配置され、この流入側
押えプレート305がフィルタシート310を押え付け
ている。
【0080】2次室フレーム302は下向きコ字形状で
あり、流出口308がガスフィルタ装置の下面に開口す
る。従って、ガスはガスフィルタ装置の側面の流入口か
らガスフィルタ装置の1次室内に流入し、フレーム31
0を通って濾過され、2次室に入り、そこから流出口3
08を介してガスフィルタ装置の下面より流出する。な
お、この流出口308に流出口スペーサ309が配置さ
れている。
【0081】このように流入口及び流出口を隣接面に配
置したガスフィルタ装置は、ガスの流れ方向を変更する
機能を有する。そのため、例えば空気浄化システムをコ
ンパクト化することができる。なお、循環型の空気浄化
システムでは必ず空気の流れ方向を変更する箇所が存在
し、この空気の流れ方向を変更する箇所は通常はシステ
ムのコーナー部になる。従って、第23図の如きガス流
れ方向変更機能を有したガスフィルタ装置であれば、こ
のコーナー部に配置することができる。このコーナー部
にガスフィルタ装置を配置する場合、ガスフィルタ装置
の位置決めや固定も容易である。
【0082】また、上記実施の形態では、フィルタ板は
フィルタシートとその支持板とで構成されているが、こ
の支持板の代りに織布を用いてもよい。この場合、織布
には剛性は殆ど無いが、少なくとも2次室内にフィルタ
シート及び織布をバックアップするバックアップ材を設
けるのが好ましい。
【0083】第24図は、このように構成されたガスフ
ィルタ装置の一例を示す要部分解斜視図である。この実
施の形態では、上向きコ字形状の1次室フレーム401
と下向きコ字形状の2次室フレーム402とをそれらの
間にフィルタシート410及び織布411を介在させつ
つ積層し、ガスフィルタ装置としている。なお、第24
図ではガスフィルタ装置の上面に流入口が配置され、ガ
スフィルタ装置の下面に流出口が配置されているが、第
23図の如くこれらを隣接面に配置してもよい。
【0084】第24図の実施の形態では、フィルタシー
ト410としてはガラス繊維の不織布など前記実施の形
態のフィルタシートと同様の濾紙が用いられ、織布41
1としてはガラス繊維、シリカ繊維、有機繊維などの好
ましくは耐熱性を有した繊維の織布が用いられている。
【0085】このガラス繊維やシリカ繊維よりなる織布
の熱膨張係数はガラス繊維不織布よりなるフィルタシー
ト410の熱膨張係数と同等であるため、ガスフィルタ
装置の温度が上下してもフィルタシート410と織布4
11との間で熱膨張差に起因した擦れは全く又は殆ど発
生せず、摩擦による発塵が防止される。
【0086】このガスフィルタ装置は、例えば600℃
以上の高温ガスの濾過に用いても発塵が生じない。
【0087】この実施の形態では、フィルタシート41
0と織布411との積層物をバックアップするために、
1次室及び2次室にそれぞれ金属薄板の深板よりなるバ
ックアップ材421,422をそれぞれ配置している。
なお、1次室の流入口には流入口スペーサ404を配置
し、また、この流入口を跨ぐように押えプレート405
を配置している。また、2次室の流出口408には流出
口スペーサ409が配置されると共に、この流出口40
8を跨ぐ押えプレート407が配置されている。
【0088】このようにバックアップ材421,422
を1次室及び2次室内に配置することにより、フィルタ
シート410にガス通過圧が加えられてもフィルタシー
ト410が織布411を介してバックアップされ、フィ
ルタシートが引き伸ばされることが防止され、十分な耐
久性が得られる。なお、1次室内のバックアップ材42
1を省略し、2次室内のバックアップ材422のみを備
える構成としてもよい。ただし、1次室内に図示の波板
状のバックアップ材421を波条がガス流れ方向(図の
上下方向)に沿うように配置すると、1次室内における
ガスの整流効果を得ることができる。
【0089】
【実施例】第1図に示すガスフィルタ装置10を第21
図に示す寸法に従って次のようにして作成した。
【0090】第21図(a)に示すように、本実施例で
は、1次室フレーム31と2次室フレーム32とは同一
の構成を有し、平均繊維系2μm以下のシリカ繊維製フ
ェルト(Johns Manvill製 Q−Fibe
r felt 厚み1/2インチ、密度4bs/cuf
t)を15mm×145mmの大きさに裁断した1対の
側辺部材33と、この側辺部材33と同一のシリカ繊維
フェルトを10mm×196mmの大きさに裁断した下
辺部材(又は上辺部材)34とから組み立てられてい
る。各側辺部材33の長手方向の一方の側面には、その
一端側から11mmの位置に10mm×5mmの大きさ
の切欠き状の凹部33aが形成されている。
【0091】これらの側辺部材33,33及び下辺部材
34からフレーム31,35を組み立てるにあたって
は、凹部33aが互いに向かい合うように1対の側辺部
材33を平行に配置し、該凹部33aに下辺部材34の
両端を嵌め込んで各部材をコ字形に結合する。1次室フ
レーム31は、このようにして組み立てられたコ字形部
材を上辺側が開放されるように配置したものであり、2
次室フレーム35は、該コ字形部材を下辺側が開放され
るように配置したものである。本実施例では、これらの
フレーム31を5個、フレーム35を4個作製した。
【0092】フィルタ板20は、厚さが0.3mmで板
面の大きさが121.5mm×200mmのSUS43
0ステンレス板に、周囲に幅10mmの余白部分を残し
て直径3mmの多数の小孔を60度千鳥配置にてピッチ
4mmにて穿設してなる支持板21と、シリカ極細繊維
製の濾紙(通過風速5.33cm/secにて圧力損失
500Pa,0.3μmでのDOP透過率0.0017
%)を121.5mm×200mmの大きさに裁断した
フィルタシート22とを備えている。該フィルタシート
22は、支持板21の一方の板面に取り付けられてい
る。本実施の形態では、このフィルタ板20を8個作製
した。
【0093】1次室11側から該フィルタ板20の上縁
部を押える押えプレート23として厚み0.3mm大き
さ200×10mmのSUS430ステンレス板を用い
た。また、厚さが5mmで、両端面が10mm×10m
mの大きさの直方体形状を有したセラミック製の流入口
スペーサ25と、この流入口スペーサ25と同一寸法、
同一形状のセラミック製流出口スペーサ26を用いた。
【0094】これらの部材を用い、第1図に示した構成
のガスフィルタ装置を上述の手段により作製した。この
ガスフィルタ装置を作製するにあたっては、各部材間の
接合に接着剤やシール材等を使用していないため、作製
後に容易に分解して各部材を相互に分離することができ
る。
【0095】このガスフィルタ装置の性能を測定したと
ころ、0.47m/minの通風速度で、圧力損失5
50Pa、0.3μmでのDOP透過率0.0017%
であり、フィルタの構造抵抗で圧力損失が若干上昇した
ものの、捕集効率は濾紙と変わらず、リークがないこと
がわかった。
【0096】また、このフィルタを500℃の電気炉に
10時間入れ、冷却後、再度性能を測定したが、圧力損
失、DOP透過率とも変化は見られなかった。この熱処
理を都合、5回繰り返したが、同様に変化は見られなか
った。
【0097】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のガスフィル
タ装置によると、高い気密性を有するとともに分解が容
易で、分解後に各部をひとつずつ速やかに分離すること
ができ、使用後に廃棄される部材の分別も容易に行うこ
とができる。
【0098】また、フィルタシートを支持板によって強
固にバックアップし、ガスフィルタ装置に多量のガスが
流入した場合でもそのガス圧によって該フィルタシート
が吹き飛ばされたり破れたりすることがないように構成
することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るガスフィルタ装置の
斜視図である。
【図2】第1図のガスフィルタ装置のケ−シングの分解
斜視図である。
【図3】第1図のガスフィルタ装置の上面図である。
【図4】第1図のIV−IV線に沿う断面図である。
【図5】第4図のV部分の拡大図である。
【図6】第3図のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】第3図のVII−VII線に沿う断面図である。
【図8】第3図のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】第8図のIX部分の拡大図である
【図10】第9図のX部分の拡大図である
【図11】第1図のガスフィルタ装置の要部分解斜視図
である。
【図12】第7図のXII−XII線に沿う断面図である。
【図13】実施の形態に係るフィルタ板の構成を示す説
明図である。
【図14】第13図のフィルタ板の設置構造を示す要部
断面斜視図である。
【図15】実施の形態に係るスペーサの変形例を示す説
明図である。
【図16】実施の形態に係るガスフィルタ装置の各部の
構成を示す説明図である。
【図17】実施の形態に係るガスフィルタ装置の各部の
構成を示す説明図である。
【図18】実施の形態に係るガスフィルタ装置の構成を
示す要部断面図である。
【図19】実施の形態に係る1次室フレーム又は2次室
フレームの斜視図である。
【図20】実施の形態に係るガスフィルタ装置の構成を
示す要部断面図である。
【図21】実施例に係る1次室フレーム及び2次室フレ
ームの構成を示す説明図である。
【図22】実施の形態に係る1次室フレーム及び2次室
フレームの構成を示す要部拡大図である。
【図23】別の実施の形態に係るガスフィルタ装置の要
部分解斜視図である。
【図24】さらに別の実施の形態に係るガスフィルタ装
置の要部分解斜視図である。
【符号の説明】
10 ガスフィルタ装置 11 1次室 12 2次室 13 流入口 14 流出口 20 フィルタ板 21,311 支持板 22,310,410 フィルタシート 31,301,401 1次室フレーム 35,302,402 2次室フレーム 40 ケ−シング 41 トッププレート 42 サイドプレート 43 トッププレート 44 ボトムプレート

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流入口を有した1次室フレームと、流出
    口を有した2次室フレームと、該1次室フレームと2次
    室フレームとの間に介在されたフィルタ板とを備え、 これらの1次室フレーム、2次室フレーム及びフィルタ
    板を積層し、一体化してなるガスフィルタ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記フィルタ板は、
    通気性を有した支持板と、該支持板に重ね合わされたフ
    ィルタシートとを備えてなることを特徴とするガスフィ
    ルタ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において、前記フィルタ板は、
    織布と、該織布に重ね合わされたフィルタシートとを備
    えてなり、前記2次室フレームで囲まれた2次室内に該
    フィルタシートを支えるバックアップ材が配置されてい
    ることを特徴とするガスフィルタ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項におい
    て、前記流入口と流出口とが非平行に配置されているこ
    とを特徴とするガスフィルタ装置。
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