JP2002197486A - ビデオゲーム装置およびその制御方法、ならびにビデオゲームのプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。 - Google Patents
ビデオゲーム装置およびその制御方法、ならびにビデオゲームのプログラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。Info
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Abstract
視覚効果を与えるフィルタリングを簡易な処理で行う。 【解決手段】 本発明では、仮想3次元空間内のシーン
が所定の視点からの奥行きに応じて複数の領域F0〜F
4に分割され、分割された各領域に対してフィルタレベ
ルαが設定される。このフィルタレベルに応じた度合い
でシーンの各領域にぼかし等の視覚効果を付与するフィ
ルタ処理が行われ、このフィルタ処理が施されたシーン
が表示装置34上に表示される。シーンを奥行きに応じ
て分割した各領域に対して単一のフィルタレベルが定め
られ、その領域内に含まれる画素に関しては共通の条件
で演算が行われるので、処理は比較的簡易である。
Description
およびその制御方法、ならびにゲームプログラムおよび
そのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記
録媒体に関し、特に、仮想3次元空間内のシーンに対す
るフィルタ処理に関する。
間内のオブジェクト等に基づいて2次元の画像をリアル
タイムに生成する。生成された2次元画像に対して各種
のフィルタ処理を行い視覚効果を与えると、より現実感
のある画像を生成することが可能になる。例えば、仮想
3次元空間内での奥行きに応じて画像をぼかすフィルタ
処理を行えば、遠近感が表現された画像が生成される。
ータ画像の画像処理において仮想3次元空間内での奥行
きに応じて画像をぼかす技術は、特開平10−2226
94号公報や特開平11−328437号公報に記載さ
れている。例えば、特開平10−222694号公報に
開示されている方法では、例えば、Z値と被写界深度と
の差により各画素の画像データがその周囲の画素に与え
る影響度を求める。そして、すべての画素の各々につい
て周囲の画素からの影響度を考慮した演算を行う。この
演算では、自身とその周囲の8個の画素からなる9個の
画素の値が使用される。この技術では、すべての画素の
各々について個別に定められた様々な条件で画素値の演
算が行われている。
ャラクタの動きの激しいゲームでは、わずかな奥行きの
違いに応じてぼかし等の視覚効果の度合いを詳細に設定
できることは重要ではない。例えば、プレイヤキャラク
タ及びその周辺のオブジェクトを一様に鮮明に表示し、
より手前のオブジェクトや背景等をぼかす処理を施せ
ば、ゲーム中での遠近感を十分に表現することができ
る。したがって、画素毎に異なるぼかし処理を施すこと
よりも、奥行きに応じて度合いの異なるフィルタリング
をできるだけ簡易な処理で行うことがハードウェアへの
負荷を軽減するうえで重要となる。
のシーンに奥行きに応じた視覚効果を与えるフィルタリ
ングを簡易な処理で行うことができるようにするビデオ
ゲーム装置およびその制御方法、ならびにゲームプログ
ラムおよびそのプログラムを記録したコンピュータ読取
り可能な記録媒体を提供する。
タ読取り可能な記録媒体は、仮想3次元空間内のシーン
を画面上に表示するビデオゲームのプログラムを記録し
ている。この記録媒体は、コンピュータに、仮想3次元
空間内のシーンを所定の視点からの奥行き方向の距離に
応じて複数の領域に分割し、分割された各領域に対して
フィルタレベルを設定し、設定されたフィルタレベルに
応じてシーンの各領域に視覚効果を付与するフィルタ処
理を実行し、このフィルタ処理が施されたシーンを画面
上に表示すること、を実行させるプログラムを記録して
いる。
割された各領域に対して設定されるフィルタレベルを指
定するフィルタデータを更に記録していてもよい。この
場合、プログラムは、分割規則に従ってシーンの複数の
領域への分割を行い、この分割された各領域へフィルタ
データで指定されたフィルタレベルを設定し、分割され
た各領域に対して設定されたフィルタレベルを当該領域
内の画素に対応付けて第1の記憶装置に格納し、フィル
タ処理が施されたシーンの画素データを第2の記憶装置
に格納し、この画素データを第2記憶装置から読み出し
て、表示装置に送出すること、をコンピュータに実行さ
せてもよい。下記の実施形態では、第1および第2の記
憶装置は、ともにVRAM中のフレームバッファである
が、これらは、別個の記憶装置であってもよい。
前の領域ほど先に行うことができる。
覚効果を付与してフィルタ用シーンを生成し、元のシー
ンとこの視覚効果が付与されたフィルタ用シーンとを、
各領域に対して設定されたフィルタレベルに応じた比率
で合成するものであってもよい。
することにより生成される2次元の原画像と、この原画
像に関する視点からの奥行き方向の距離を表す情報と、
を用いて定めることができる。この場合、フィルタ処理
は、原画像の全体に一様な視覚効果を付与してフィルタ
画像を生成し、このフィルタ画像と原画像とを、各領域
に対して設定されたフィルタレベルに応じた比率で合成
するものであってもよい。
てもよく、この場合、上記の合成は、この不透明度を用
いた加算合成または半透明合成であってもよい。
し、ディフューズグロー効果であってもよい。
は、仮想3次元空間内のシーンを画面上に表示する。こ
のプログラムは、コンピュータに、シーンを所定の視点
からの奥行き方向の距離に応じて複数の領域に分割し、
分割された各領域に対してフィルタレベルを設定し、設
定されたフィルタレベルに応じてシーンの各領域に視覚
効果を付与するフィルタ処理を実行し、このフィルタ処
理が実行されたシーンを画面上に表示すること、を実行
させる。
置と、仮想3次元空間内のシーンを表示装置の画面上に
表示するプログラムを記録したコンピュータ読取り可能
な記録媒体と、この記録媒体からプログラムを読み出し
て実行するコンピュータと、を備えている。コンピュー
タは、記録媒体からプログラムを読み出すことにより、
シーンを所定の視点からの奥行き方向の距離に応じて複
数の領域に分割し、分割された各領域に対してフィルタ
レベルを設定し、設定されたフィルタレベルに応じてシ
ーンの各領域に視覚効果を付与するフィルタ処理を実行
し、このフィルタ処理が施されたシーンを画面上に表示
すること、を実行する。
は、コンピュータおよび表示装置を備え、仮想3次元空
間内のシーンを表示装置の画面上に表示するビデオゲー
ム装置を制御する。この制御方法は、コンピュータに、
シーンを所定の視点からの奥行き方向の距離に応じて複
数の領域に分割し、分割された各領域に対してフィルタ
レベルを設定し、設定されたフィルタレベルに応じてシ
ーンの各領域に視覚効果を付与するフィルタ処理を実行
し、このフィルタ処理が施されたシーンを画面上に表示
すること、を実行させる。
離に応じて分割した各領域に対して各領域毎に単一のフ
ィルタレベルが定められ、その領域内に含まれる画素に
関しては共通の条件で演算が行われる。したがって、画
素ごとに独立して定められた様々な条件で演算を行う従
来技術に比較して、簡易な処理でシーンに視覚効果が与
えられる。
図面を参照しながら説明する。本実施形態の構成を具体
的に説明する前に、まず本実施形態の原理を説明する。
に対してシーンを透視変換することにより得られる2次
元画像と、その視点からの奥行き方向の距離を示す情報
と、によって規定することができる。そこで、本実施形
態は、仮想3次元空間内のシーンにフィルタ処理を施す
ために、透視変換から得られる2次元画像および奥行き
情報を利用する。具体的には、この2次元画像に基づい
てフィルタ画像(例えば、一様にぼけたぼかし画像)が
生成され、このフィルタ画像をもとの2次元画像と合成
することによりフィルタ処理が実行される。フィルタ画
像と原2次元画像との合成比率は、原画像の各画素に対
して設定されたフィルタレベルに依存する。本実施形態
では、シーンを奥行き方向の距離に基づいて複数の領域
に分割し、各領域に対して単一のフィルタレベルを設定
する。
を視点(カメラ)からの奥行き方向に沿って示してい
る。この3次元シーンは、手前から順に並んだオブジェ
クト1〜3を含んでいる。オブジェクト1は球体、オブ
ジェクト2は立方体、オブジェクト3は円錐体である。
カメラの向きと平行に配置されたZ軸座標は、奥行きを
表すことができる。図1(a)において矢印で示される
ように、Zの値は、手前側では大きく、奥側に向かうに
つれて小さくなる。従って、図1(a)に示すZ値はZ
0>Z1>Z2>Z3>Z4という関係にある。通常、
3次元シーンを透視変換して2次元画像を生成する際
に、2次元画像の各画素のZ値が取得される。
向の距離に応じて複数の領域に区分する。図1(a)の
例では、シーンが五つの領域F0〜F4に区分されてい
る。領域F0はZ0≧Z>Z1の範囲内のZ値を有し、
領域F1はZ1≧Z>Z2、領域F2はZ2≧Z>Z
3、領域F3はZ3≧Z>Z4、領域F4はZ4≧Zの
範囲内のZ値をそれぞれ有している。なお、Z0はスク
リーンのZ値である。ここで、スクリーンとは、仮想3
次元空間内のオブジェクトを透視投影する際の投影面で
ある。
ルタレベルがそれぞれ設定される。このフィルタレベル
は、フィルタ処理が原画像に与える影響の程度を示す値
である。本実施形態では、このフィルタレベルの一例と
して、半透明合成などで用いられるα値を使用する。こ
のα値は、原画像に合成されるフィルタ画像の不透明度
を表す。α値が大きいほどフィルタ画像が不透明に近づ
く。例えば、αが0〜1の値をとる場合、α値が0の場
合にはフィルタ画像が透明となり、α値が1の場合には
フィルタ画像が完全に不透明となる。このα値を用いて
フィルタ画像を原画像に合成することにより、奥行きに
応じた段階的なフィルタ処理を原画像に施すことができ
る。
を透視変換した2次元画像上でのα値の分布例を示す図
である。この例では、領域F1内のオブジェクト1に対
してα値が0.5に設定され、領域F2内のオブジェク
ト2に対してはα値が0に設定され、領域F3内のオブ
ジェクト3に対してはα値が0.5に設定されている。
また、領域F4に存在する背景に対しては、α値が1に
設定される。フィルタ画像が原画像を一様にぼかした画
像である場合、これらのα値を用いてフィルタ画像と原
画像を合成すると、オブジェクト2には全くぼかし効果
がなく、背景が大きなぼかし効果を有し、オブジェクト
1および3が中程度のぼかし効果を有するというよう
に、奥行きに応じて段階的に異なるぼかし効果を有する
画像が得られる。
に適用した例を示して本実施形態をより具体的に説明す
る。
ステムの構成例を示すブロック図である。ビデオゲーム
システム50は、一例として、システム50を制御する
ゲーム機本体10、ならびにゲーム機本体10に接続さ
れたキーパッド30およびテレビジョン(TV)セット
34を備えている。ゲームシステム50は、ゲームの途
中経過データや環境設定データなどのゲームデータを保
存するメモリカード32を更に備えている。
である。本例においてゲーム機本体10は、家庭用のゲ
ーム機である。ただし、これに限定されるわけではな
い。
は、その構成の一例として、CPU(Central Processi
ng Unit;中央演算処理装置)12、ROM(Read Only
Memory;リードオンリーメモリ)14、RAM(Rando
m Access Memory;ランダムアクセスメモリ)16、H
DD(Hard Disk Drive;ハードディスクドライブ)1
8、サウンド処理部20、グラフィック処理部22、C
D−ROMドライブ24、周辺機器インタフェース2
6、および通信インタフェース28を備えている。これ
らは、バス40を介して互いに接続されている。
ってゲーム機本体10の動作を制御する。ROM14に
は、ゲーム機本体10のブートプログラムやOS(Oper
ating System)等のプログラムが記憶されている。RA
M16は、CPU12がプログラムを実行するために使
用する主記憶装置であり、CPU12が実行するプログ
ラムやその実行のために必要となるデータが格納され
る。RAM16は、プログラム実行時におけるワークエ
リアとしても使用される。HDD18は、CPU12が
プログラムを実行するために使用する補助記憶装置であ
る。
指示に従って、BGMや効果音などの音声データを再生
するための処理を行い、音声信号をテレビジョンセット
34に供給する。
らの指示に従って3次元グラフィック処理を行い、画像
データを生成する。グラフィック処理部22は、生成し
た画像データに所定の同期信号を付加してビデオ信号を
生成し、これをテレビジョンセット34に供給する。
M36が装填されると、CPU12からの指示に従って
CD−ROM36を駆動し、CD−ROM36に格納さ
れているプログラムやデータをバス40を介して転送す
る。
ッド30及びメモリカード32が接続される。この周辺
機器インタフェース26は、キーパッド30及びメモリ
カード32とゲーム機本体10の各構成要素、例えばC
PU12やRAM16との間のデータの授受を制御す
る。
を介して外部の通信ネットワーク38に接続されるよう
になっており、これによってゲーム機本体10を通信ネ
ットワーク38に接続することができる。通信インタフ
ェース28は、ゲーム機本体10と通信ネットワーク3
8との間の情報(プログラムやデータ)の授受を制御す
る。通信インタフェース28および通信回線42を介し
て外部の通信ネットワーク38からダウンロードされた
ゲームプログラムおよびデータは、HDD18に格納す
ることができる。
36aを格納している。ゲームソフトウェア36aに
は、CPU12を制御してコンピュータゲームの実行に
必要な処理を行わせるゲームプログラムおよび必要なデ
ータが含まれている。このゲームプログラムには、本実
施形態に係るフィルタ処理をゲームシステム50に実行
させるプログラムが含まれている。ゲームソフトウェア
36aは、CD−ROMドライブ24を動作させること
により読み取ることができる。
トウェア18aをHDD18に記憶させることもでき
る。このゲームソフトウェア18aは、HDD18にプ
レインストールしてあってもよいし、CD−ROM36
からインストールしたり、上述のように通信ネットワー
ク38からダウンロードすることもできる。
ムシステム50の出力装置の一つである。テレビジョン
セット34は、グラフィック処理部22からのビデオ信
号に応答して画像を表示画面34aに表示するととも
に、サウンド処理部20からのサウンド信号に応答して
スピーカ34bから音声を出力する。したがって、テレ
ビジョンセット34は、表示装置および音声出力装置の
双方として機能する。
される入力装置である。プレイヤは、キーパッド30を
操作することでゲーム機本体10に指示を入力すること
できる。キーパッド30は、プレイヤの入力に応じた各
種操作信号を周辺機器インタフェース26を介してゲー
ム機本体10に送る。キーパッド30には、方向情報を
入力するためのジョイスティック30aや、ゲームの開
始指令などを出力するために使用されるスタートボタン
を含んだボタン群30bが設けられている。更に、キー
パッド30は、バイブレーション(振動)機能を有して
いる。つまり、キーパッド30はモータを内蔵してお
り、ゲーム機本体10から所定の制御信号を受けること
でモータが作動し、キーパッド30を全体的に振動させ
ることができるようになっている。
ら構成され、ゲーム機本体10によって制御されてゲー
ムデータを記憶する補助記憶装置である。
る基本ソフトウェアやCD−ROMドライブ24によっ
てCD−ROM36から読み出されてRAM16に格納
されるゲームソフトウェアに基づいてゲーム機本体10
の動作を制御する。例えば、CPU12は、CD−RO
M36からグラフィックデータを読み出してグラフィッ
ク処理部22に転送し、グラフィック処理部22に画像
の生成を指示する。この指示に応答して、グラフィック
処理部22は、グラフィックデータを利用してビデオ信
号を生成する。このビデオ信号は、テレビジョンセット
34に送られる。これにより、テレビジョンセット34
の表示画面34a上に画像が表示される。
ク処理用の記憶装置であるVRAM44が含まれてい
る。図3には、VRAM44に設けられる記憶領域が示
されている。図3に示されるように、VRAM44は、
2個のフレームバッファ45aおよび45b、ならびに
Z値バッファ46を含んでいる。フレームバッファ45
aおよび45bは、テレビジョンセット34の表示画面
34a上に表示する画像データを格納する。各フレーム
バッファ45a、45bには、画素のR、G、B成分の
明度を記憶するための8ビット×3(画素成分)=24
ビットと、画素に設定されるα値を記憶するための8ビ
ットが各画素ごとに確保される。Z値バッファ46は、
フレームバッファ45aまたは45bに格納された画素
の仮想3次元空間における奥行きを示すZ値を、各画素
に対応付けて格納する。上述のようにZ値は、仮想3次
元空間の手前側で大きく、奥側で小さい。VRAM44
は、アキュムレーションバッファ47およびテクスチャ
バッファ48も含んでいる。アキュムレーションバッフ
ァ47は、フィルタ処理を実行する際に使用されるワー
クエリアである。テクスチャバッファ48は、ポリゴン
の表示に必要なテクスチャデータを格納する。アキュム
レーションバッファ47には、フレームバッファ45
a、45bと同様に、画素のR、G、B成分の明度を記
憶するための8ビット×3(画素成分)=24ビット
と、画素に設定されるα値を記憶するための8ビットが
各画素ごとに確保される。
域を示す図である。図示のように、RAM16には、プ
ログラム記憶領域16a、画像データ記憶領域16b、
およびフィルタデータ記憶領域16cが設けられる。プ
ログラム記憶領域16aは、ゲームプログラムを格納す
る。画像データ記憶領域16bは、プログラムの実行中
に必要となるゲームキャラクタや背景等の画像データを
格納する。プログラム記憶領域16aおよび画像データ
記憶領域16bに格納されるプログラムおよび画像デー
タは、CPU12の制御に従ってCD−ROMドライブ
24によりCD−ROM36から読み出され、RAM1
6に転送される。RAM16には、その他に、プログラ
ムの実行中に生成される種々のデータが格納される。な
お、ゲームプログラムや各種のデータは、ハードディス
クドライブ18に格納することもできる。
RAM16中のフィルタデータ記憶領域16cについて
説明する。
憶領域16cは、使用フィルタ領域16c1、ならびに
タイプAフィルタ領域16c2およびタイプBフィルタ
領域16c3を含んでいる。使用フィルタ領域16c
1は、原画像に実際に適用すべき一つ以上のフィルタデ
ータを格納する。この領域は、原画像に与えるべき視覚
効果を変更する必要がある場合など、必要に応じて更新
される。原画像に視覚効果を与える必要がない場合は、
この領域をクリアして無効なデータにしてもよい。
プBフィルタ領域16c3は、それぞれタイプAおよび
タイプBのフィルタデータ群を含んでいる。このよう
に、本実施形態では2種類のフィルタデータが用意され
ている。
ルタ領域16c2およびタイプBフィルタ領域16c3の
構成をそれぞれ示している。タイプAフィルタ領域16
c2は、フィルタA1などのタイプAフィルタデータを
複数含んでおり、タイプBフィルタ領域16c3は、フ
ィルタB1などのタイプBフィルタデータを複数含んで
いる。各フィルタデータは、タイプA、タイプBのいか
んにかかわらず、3次元シーンを視点からの奥行きに応
じて分割した複数の領域を定めるとともに、その領域の
各々に設定されるα値を定める。任意の数のフィルタデ
ータを用意することができ、例えば、タイプAおよびタ
イプBのフィルタデータがそれぞれ一つずつしかフィル
タデータ記憶領域16cに含まれていなくてもよい。ま
た、1種類または3種類以上のフィルタデータまたはフ
ィルタデータ群がフィルタデータ記憶領域16cに含ま
れていてもよい。
各フィルタデータは、Z値の最大値Zmax、Z値の最小
値Zmin、Z値が最大値Zmaxのときのα値α1、Z値が
最小値Zminのときのα値α2、およびフィルタの枚数
N(Nは自然数)を含んでいる。一方、図5(b)に示
されるように、タイプBの各フィルタデータは、Z値と
α値からなるデータ対を所定の数だけ含んでいる。これ
らのデータ要素がどのように利用されるかについては、
詳細に後述する。なお、Z値の取りうる値は、0以上の
実数である。また、α値の取りうる値は、0以上、1以
下の実数である。
て説明する。以下に示す処理は、CD−ROM36に記
憶されたゲームプログラムをゲーム機本体10が実行す
ることにより実施される。
示すフローチャートである。ゲーム機本体10は、キー
パッド30を介したプレイヤからの操作入力を受けつけ
(ステップS10)、操作入力に応答したゲーム処理を
実行する(ステップS20)。ゲーム処理では、プレイ
ヤの入力をゲームに反映するための演算等が行われる。
する必要があるか否かが判断される(ステップS3
0)。フィルタの変更は、例えば、ステップS10にお
けるプレイヤの入力に応答して必要となることがある。
フィルタを変更する必要がある場合とは、例えば、ゲー
ムの場面が切り替わった場合や、視点の位置が切り替わ
った場合等である。フィルタを変更する必要があると判
断された場合(ステップS30:YESルート)、RA
M16内の使用フィルタ領域16c1に格納された使用
フィルタデータが更新される(ステップS40)。具体
的には、タイプAフィルタ領域16c2およびタイプB
フィルタ領域16c3の少なくとも一方から、使用すべ
き一つ以上のフィルタデータが選択され、その選択され
たフィルタデータが使用フィルタ領域16c1に書き込
まれる。
タデータが書き込まれる場合、フィルタデータに含まれ
るZ値の最大値および最小値で定まるZ値範囲がフィル
タデータ間で重複しないようにフィルタデータが選択さ
れる。これにより、奥行きに沿って仮想3次元空間を分
割して形成される各領域に別個のフィルタデータが適用
されることになる。後述するように、これらのフィルタ
データは、より大きいZ値を有するものほど先に処理さ
れる。
(ステップS30:NOルート)、あるいは使用フィル
タデータが更新されると、ディスプレイリストが作成さ
れる(ステップS50)。具体的には、描画すべきオブ
ジェクトが列挙され、各オブジェクトについてそのオブ
ジェクトを描画するために必要な情報、例えばポリゴン
の形状、ポリゴンの頂点のフレームバッファ上での位
置、Z値、色などの情報を含むリストが作成される。透
視変換は、このリストを作成する際に行われる。
ブジェクトが順次描画され、表示すべき2次元画像が生
成される(ステップS60)。この描画処理について
は、以下でより詳細に説明する。この後、描画処理S6
0によって生成された画像は、TVセット34に出力さ
れ、表示画面34a上に表示される(ステップS7
0)。
される(ステップS80)。ゲームが終了であると判断
されれば(ステップS80:YESルート)、処理が終
了し、ゲームが終了でないと判断されれば(ステップS
80:NOルート)、ステップS10に戻って操作入力
の受け付けが行われる。このように、ステップS80で
ゲームが終了であると判断されるまで、ステップS10
からステップS80に至るまでの処理が繰り返される。
フローチャートである。描画処理では、まず、ディスプ
レイリストに基づいて2次元画像が生成される(ステッ
プS100)。この2次元画像が、フィルタ処理を施す
べき原画像である。この原画像は、VRAM44のフレ
ームバッファ45aおよび45bのいずれか一方、例え
ば、より古い画像を記憶している方に格納され、そのフ
レームバッファを更新する。これにより、そのフレーム
バッファに、各画素のR、G、B成分の明度が各画素に
対応付けられて記憶される。また、ステップS100で
は、各画素に対するZ値が各画素に対応付けられてZ値
バッファ46に格納される。なお、この時点では、フレ
ームバッファ内に確保されたα値記憶用の8ビットに
は、各画素に書き込まれた画像に応じた値が設定されて
いる。例えば、半透明の画像が書き込まれると、その画
像が書き込まれた画素のα値には、その画像の不透明度
を示す値が書き込まれる。
テップS200)およびフィルタ処理(S300)が行
われる。フィルタ処理が完了することにより描画処理が
完了し、フレームバッファ45aまたは45bの内容が
TVセット34の表示画面34a上に表示される(図6
のステップS70)。
処理を示すフローチャートである。この処理では、ま
ず、RAM16の使用フィルタ領域16c1に含まれる
一つ以上のフィルタデータから一つが選択される(ステ
ップS202)。この選択は、フィルタデータが適用さ
れるZ値の範囲に基づく。すなわち、より大きなZ値を
有するフィルタデータほど先に選択される。これによ
り、3次元シーンのより手前側の領域に適用されるフィ
ルタデータほど先に処理されることになる。この点につ
いては、後で更に詳細に説明する。
が判定される(ステップS204)。最初に、フィルタ
タイプがAであると判断されたときの処理について説明
する。図5(a)を参照して上述したように、一つのタ
イプAフィルタデータは、Z値の最大値であるZma
x、Z値の最小値であるZmin、Z値がZmaxに等
しいときのα値であるα1、Z値がZminに等しいと
きのα値であるα2、およびフィルタの枚数Nを含んで
いる。フィルタ枚数Nは、シーンを奥行きに応じて分割
することにより形成される領域の数を示す。
n、仮想3次元空間においてフィルタが適用される領域
を定めるZ値であるZp、およびα値として書き込まれ
る値αpのそれぞれの初期値が設定される(ステップS
206)。具体的には、nが1に設定され、ZpがZm
axに設定され、αpがα1に設定される。
み処理か否かが判断される(ステップS208)。現在
処理しているフィルタデータが、ステップS202の処
理において最初に選択されたフィルタデータである場合
には、原画像に対する最初のα値の書き込み処理であ
る。
の場合(ステップS208:YESルート)、原画像の
全てのα値にαpの書き込みが行われる(ステップS2
10)。ステップS206においてαpがα1に設定さ
れているため、全画像に対してα1が設定されることに
なる。全画像に対するα値の書き込みが終了すると、処
理がステップS214に進められる。
でない場合(ステップS208:NOルート)、原画像
のうちZp以下のZ値を有する画素のα値としてαp
が、その原画像を格納しているフレームバッファ(図3
に示すフレームバッファ45aまたは45b)に書き込
まれる(ステップS212)。言い換えると、仮想3次
元空間においてZpで表される奥行きよりも奥に位置す
るオブジェクトに対するα値が一律にαpに設定され
る。Zp以下のZ値を有する画素は、VRAM44のZ
値バッファ46を参照することにより特定することがで
きる。
ともに、ZpがΔZ=(Zmax−Zmin)/(N−
1)だけ減算され、αpがΔα=(α1−α2)/(N
−1)だけ減算される(ステップS214)。なお、α
1<α2のとき、Δαは負の数となる。Δαが負の数の
場合、αpがΔαだけ減算されることで、αpの値は増
加する。
タ枚数Nとが比較され、n>Nであるか否かが判断され
る(ステップS216)。n>Nでない場合(ステップ
S216:NOルート)、ステップS212に処理が戻
り、第n回目のα値の書き込みが行われる。このよう
に、n>NとなるまでステップS212からS216ま
での処理が繰り返される。一方、n>Nである場合(ス
テップS216:YESルート)、ステップS218に
処理が進む。このようにして、タイプAフィルタデータ
に基づくα値の設定が行われる。
α値の設定例を示している。例えばN=4の場合、図9
に示されるように、1回目は、全ての画素に対してα1
がα値として書き込まれ(図9(a))、2回目は、Z
max−ΔZ以下のZ値を有する画素に対してα1−Δ
αがα値として書き込まれ(図9(b))、3回目は、
Zmax−2ΔZ以下のZ値を有する画素に対してα1
−2Δαがα値として書き込まれ(図9(c))、4回
目は、Zmax−3ΔZ=Zmin以下のZ値を有する
画素に対してα1−3Δα=α2がα値として書き込ま
れる(図9(d))。この後、ステップS214でnが
インクリメントされてn=5となると、n>Nが成立す
るので、ステップS218に処理が進む。
がBであると判断された場合は、選択されたフィルタデ
ータに含まれるZ値およびα値のデータ対から未選択の
データ対が一つ選択される(ステップS220)。この
とき、より大きなZ値を有するデータ対が優先的に選択
される。あらかじめデータ対をZ値の大きいものから順
にソートしておけば、先頭から順にデータ対を選択して
いくだけで済む。
るとすると、選択されたデータ対のZ値(=Zs)以下
のZ値を有する原画像の画素のα値として、選択された
データ対のα値(=αs)がフレームバッファ(図3に
示すフレームバッファ45aまたは45b)に書き込ま
れる(ステップS222)。すなわち、仮想3次元空間
においてZsで表される奥行きよりも奥に位置するオブ
ジェクトに対するα値がαsに一律に設定される。Zs
以下のZ値を有する画素は、VRAM44のZ値バッフ
ァ46を参照することにより特定することができる。
判断される(ステップS224)。未選択のデータ対が
あると判断されると(ステップS224:YESルー
ト)、ステップS220に処理が戻り、別のデータ対が
選択され、そのデータ対を用いてα値の書き込みが行わ
れる。このように、フィルタデータに含まれる全てのデ
ータ対が使用されるまで、ステップS220からステッ
プS224までの処理が繰り返される。一方、未選択の
データ対がないと判断される場合(ステップS224:
NOルート)、ステップS218に処理が進む。このよ
うにして、タイプBフィルタデータに基づくα値の設定
が行われる。
タイプがタイプBである場合、そのフィルタデータの最
初に選択されるデータ対には、原画像の全てに対してα
値の書き込みをさせるためのZ値が設定されている。原
画像中の奥行きで最も手前となる値(スクリーンのZ
値)を、データ対のZ値に設定しておけば、そのデータ
対に基づくα値の書き込み処理を原画像全体に対して行
わせることができる。
くα値の設定例を示している。図10は、使用フィルタ
領域16c1に(Za,αa)、(Zb,αb)、(Z
c,αc)および(Zd,αd)からなるタイプBフィ
ルタデータ(ここで、Za>Zb>Zc>Zd)が格納
されている場合の例である。ステップS202でこのフ
ィルタデータが選択されると、ステップS220では、
最初に、最も大きなZ値を有するデータ対(Za,α
a)が選択される。図10に示されるように、ステップ
S222では、原画像のうちZa以下のZ値を有する画
素のα値としてαaが、その原画像を格納しているフレ
ームバッファ45に書き込まれる(図10(a))。2
回目は、データ対(Zb,αb)が選択され、Zb以下
のZ値を有する画素に対してαbがα値として書き込ま
れ(図10(b))、3回目は、データ対(Zc,α
c)が選択され、Zc以下のZ値を有する画素に対して
αcがα値として書き込まれ(図10(c))、4回目
は、データ対(Zd,αd)が選択され、Zd以下のZ
値を有する画素に対してαdがα値として書き込まれる
(図10(d))。これにより全てのデータ対が選択さ
れたので、ステップS218に処理が進む。
ける演算では0〜1の値として扱われるが、フレームバ
ッファ45a、45bには0〜128の整数値として書
き込まれる。
α値の書き込みが実行された後、使用フィルタ領域16
C1に含まれる全てのフィルタデータが選択されたか否
かが判断される(ステップS218)。未選択のフィル
タデータが残っていると判断されると(ステップS21
8:NOルート)、ステップS202に処理が戻る。こ
のように、使用フィルタ領域16c1に含まれる全ての
フィルタデータを用いてα値の書き込みが行われるま
で、ステップS202からS218までの処理が繰り返
される。一方、全てのフィルタデータが選択されたと判
断されると(ステップS218:YESルート)、フィ
ルタ処理(図7のステップS300)が行われ、設定さ
れたα値に応じた度合いで視覚効果が原画像に与えられ
る。フィルタ処理については、詳細に後述する。
の最大値および最小値、それらに対応するα値、ならび
にフィルタ枚数Nを指定するだけで奥行きに応じた段階
的な視覚効果を達成することができるので、プログラム
開発者にとって便利である。一方、タイプBフィルタデ
ータを用いると、タイプAフィルタデータよりも柔軟か
つ詳細にα値を設定することができるという利益が得ら
れる。
C1からフィルタデータが選択されるとき(S202)
には、より大きいZ値範囲、すなわちより手前側の領域
に適用されるフィルタデータが優先的に選択される。よ
り大きいZ値を有するフィルタデータほど先に選択され
るように、使用フィルタ領域16C1内でフィルタデー
タがソートされていてもよい。この場合、フィルタデー
タを先頭から順に選択することで、Z値の大きい順にα
値の書き込みを行うことができる。
けおよびα値の分布は、例えば、図11(a)に示され
るようなタイプBのフィルタデータB10を使用するこ
とにより実現することができる。フィルタデータB10
によれば、図11(b)に示されるように、領域F0に
対してα値が1に、領域F1に対してα値が0.5に、
領域F2に対してα値が0に、領域F3に対してα値が
0.5に、領域F4に対してα値が1にそれぞれ設定さ
れる。
るために、他のフィルタデータを使用することもでき
る。図12および図13は、図1(b)のα値分布を実
現するフィルタデータおよび仮想3次元空間の領域分け
の別の例を示している。
(b)に示される二つのタイプAフィルタA10および
A11が使用される。図12(c)は、これらのフィル
タによって実施される仮想3次元空間の領域分けを示
し、図12(d)は、これらのフィルタによって実現さ
れるα値の分布を奥行きに沿って示している。この例で
は、シーンがF10〜F18の9個の領域に分けられ、
その各々に対して様々なα値が設定される。領域F10
〜F14はフィルタデータA10に基づいて、また、領
域F15〜F18はフィルタデータA11に基づいてα
値が設定される。フィルタデータA10の方がフィルタ
データA11よりも大きなZ値を有するので、フィルタ
データA10が最初に処理され、その後、フィルタデー
タA11が処理される。
タイプAフィルタA20および図13(b)に示される
タイプBフィルタB20が使用される。図13(c)
は、これらのフィルタによって実施される仮想3次元空
間の領域分けを示し、図13(d)は、これらのフィル
タによって実現されるα値の分布を奥行きに沿って示し
ている。この例では、シーンがF20〜F24の5個の
領域に分けられ、その各々に対して様々なα値が設定さ
れる。領域F20〜F22はフィルタデータA20に基
づいて、また、領域F23およびF24はフィルタデー
タB20に基づいてα値が設定される。フィルタデータ
A20の方がフィルタデータB20よりも大きなZ値を
有するので、フィルタデータA20が最初に処理され、
その後、フィルタデータB20が処理される。
ップS200)が完了した後、そのα値を用いてフィル
タ処理が行われる(ステップS300)。以下では、フ
ィルタ処理の幾つかの例を説明する。
かしフィルタリングの第一の手法を示すフローチャート
である。まず、フレームバッファ45aまたは45bに
格納されている原画像が縮小されてアキュムレーション
バッファ47にコピーされる(ステップS302)。こ
のとき、R、G、Bの各明度に対して縮小のための演算
が行われるとともに、α値に対しても同じ演算が実行さ
れる。このとき、R、G、Bの各明度およびα値に対し
てバイリニアフィルタリングが行われる。例えば640
×480画素の原画像が320×240画素に縮小され
る場合、アキュムレーションバッファ47には、320
×240画素の各々に対してR、G、Bの各明度および
α値が格納される。
の画像を、原画像と同じサイズに拡大し、拡大処理が行
われたα値を用いて、拡大画像をフレームバッファ45
内の原画像に合成する(ステップS304)。画像の拡
大時には、R、G、Bの各明度およびα値に対して拡大
のための演算が行われる。このとき、縮小時と同様にバ
イリニアフィルタリングが行われる。このように、画像
縮小時および拡大時にバイリニア処理が行われることに
より、原画像を全体的にぼかした画像が生成される。こ
のぼかし画像が、本例において原画像にぼかし効果を与
えるためのフィルタ画像として使用される。
または半透明合成によって行われる。加算合成の場合、
次の式(a)が用いられる。
1) Pd1:書き込み先の画素の書き込み後の明度(0〜
1) この例では、書き込み元の画素はアキュムレーションバ
ッファ47内の画像を拡大した画像(すなわち、フィル
タ画像)の画素であり、書き込み先の画素はフレームバ
ッファ45a、45b内の原画像の画素である。フレー
ムバッファ45a、45bおよびアキュムレーションバ
ッファ47に格納されている画素の明度は0〜255の
整数であるが、合成を行う際に0〜1の値をとるように
正規化される。また、既に述べたように、(a)式にお
けるαは、アキュムレーションバッファ47に格納され
ていたα値に拡大のための演算を施して得られる値であ
る。アキュムレーションバッファ47に格納されている
α値は0〜128の整数であるが、拡大処理を行う際に
0〜1の値をとるように正規化される。したがって、合
成の演算が行われる際にも、αは0〜1の値をとる。
が用いられる。
こでも、αは、アキュムレーションバッファ47に格納
されていたα値に拡大のための演算を施して得られる値
であり、0〜1の値をとる。
ごとに計算されたPd1の値が原画像を格納するフレー
ムバッファ45に書き込まれることにより、原画像にぼ
かしフィルタ画像を合成した画像がそのフレームバッフ
ァ45内に生成される。この演算および書き込みは、
R、G、Bの各々について行われる。
像の合成比率を示すα値は、仮想3次元空間内の奥行き
を表すZ値に対応付けて設定されたものなので、合成さ
れた画像には、奥行きに応じた様々な度合いのぼかし効
果を段階的に与えることができる。このように、本例に
よれば、仮想3次元空間内の奥行きに応じて分割された
シーンの複数の領域に程度の異なるぼかし効果を与える
ことができる。
れる複数の画素に関して共通のα値を用いた画一的な演
算が行われ、しかもその演算ではα値と二つの画素値し
か用いられないので、奥行きに応じた段階的なぼかし効
果を比較的簡易な処理で実現することができる。
として、ぼかしフィルタリングの第二の手法を示すフロ
ーチャートである。まず、フレームバッファ45aまた
は45bに格納されている原画像が縮小されてアキュム
レーションバッファ47の第1の領域にコピーされる
(ステップS322)。これは、第一の手法のぼかしフ
ィルタリングと同様である。
理過程でフレームバッファ45a、45bおよびアキュ
ムレーションバッファ47に格納される画像を示してい
る。このフィルタリングでは、アキュムレーションバッ
ファ47内に第一および第二の領域47aおよび47b
が確保される。図16に示されるように、原画像データ
P1が例えばフレームバッファ45aに格納されていた
とすると、ステップS322の処理により、アキュムレ
ーションバッファの第1領域47aには、これを縮小し
た画像データP2が格納される。一方、第2領域47b
には、以前の処理時に書き込まれた別の画像P3が格納
されているものとする。図14のステップS302と同
様に、ステップS322では、R、G、Bの各明度に対
して縮小のための演算が行われるとともに、α値に対し
ても同じ演算が実行される。このとき、バイリニアフィ
ルタリングも行われる。
領域47bにコピーされる(ステップS324)。これ
により、第1領域47aと第2領域47bに同一の画像
データP2がそれぞれ格納される。
1領域47aの画像データに対して位置をずらしつつ合
成し、その合成画像を第1領域47aに格納する(ステ
ップS326)。この合成は、加算合成であってもよい
し、半透明合成であってもよい。合成に使用されるα値
は、第1領域47aまたは第2領域47bの画像データ
に含まれるα値ではなく、0から1の間であらかじめ設
定された固定値αc(例えば、0.5)である。すなわ
ち、加算合成の場合は、次の式(c)が用いられる。
る。
1) Pd1:書き込み先の画素の書き込み後の明度(0〜
1) αc:Z値に依存しない固定値 この例では、書き込み元は第2領域47bであり、書き
込み先は第1領域47aである。これらの領域内に記憶
されている画素の明度は0〜255の整数であるが、合
成を行う際に0〜1の値をとるように正規化される。な
お、この合成の際、第1領域47aに格納されているα
値は変化しない。
えられる。例えば、図17に示されるように、第1領域
47aの画像データP3に対して第2領域47bの画像
データP2を、(1)右下、(2)左上、(3)右上、
(4)左下、(5)右、(6)左、(7)下、(8)上
の各方向に所定の距離だけずらすことができるようにな
っていてもよい。位置をずらしながらの合成は、複数回
行ってもよい。したがって、例えば、対角線方向(1)
〜(4)の各々にずらしながら合成を4回行ったり、さ
らに左右および上下方向(5)〜(8)の各々にずらし
ながら全体で合成を8回行うことなどが可能である。
ータのサイズに拡大し、フレームバッファの原画像デー
タに対して位置をずらしつつ合成し、その合成画像をフ
レームバッファに格納する(ステップS328)。画像
の拡大時には、R、G、Bの各明度およびα値に対して
拡大のための演算が行われる。このとき、縮小時と同様
にバイリニアフィルタリングが行われる。このように、
画像の縮小および拡大時にバイリニアフィルタリングを
行うとともに、ステップS326でずらし処理を行って
いるので、ステップS328における拡大処理の後、原
画像を全体的にぼかした画像が生成される。このぼかし
画像が、本例において原画像にぼかし効果を与えるため
のフィルタ画像として使用される。そして、このフィル
タ画像を原画像に対してさらにずらして合成することに
より、ぼかし効果が高められる。このずらし処理は、ス
テップS326と同様に行うことができる。
記式(a)を用いる加算合成であってもよいし、前記式
(b)を用いる半透明合成であってもよい。合成に使用
されるα値は、第1領域47aに格納されていたα値に
拡大のための演算を施して得られる値である。(a)ま
たは(b)式にしたがって各画素について計算されたP
d1の値が原画像を格納するフレームバッファ45aま
たは45bに書き込まれることにより、原画像にぼかし
フィルタ画像を合成した画像がそのフレームバッファ4
5aまたは45b内に生成される。この演算および書き
込みは、R、G、Bの各々について行われる。
の奥行きを表すZ値に応じて設定されたものなので、合
成された画像には、奥行きに応じた様々な度合いのぼか
し効果を与えることができる。このように、本例によっ
ても、仮想3次元空間内の奥行きに応じて分割されたシ
ーンの複数の領域に程度の異なるぼかし効果を与えるこ
とができる。
複数の画素に関して共通のα値を用いた画一的な演算が
行われ、しかもその演算ではα値と二つの画素値しか用
いられないので、奥行きに応じた段階的なぼかし効果を
比較的簡易な処理で実現することができる。
ングの手法を示すフローチャートであり、図19は、こ
のディフューズグローフィルタリングの処理過程でフレ
ームバッファ45およびアキュムレーションバッファ4
7に格納される画像を示している。ディフューズグロー
は、ソフトフォーカスとも呼ばれ、目的の被写体に焦点
があった状態で、明るい物体の周辺に光をにじませる処
理である。
バッファ45aまたは45bに格納されている原画像が
バイリニアフィルタを用いてアキュムレーションバッフ
ァ47の第1の領域47aに縮小コピーされる(ステッ
プS342)。これは、図15のステップS322と同
じである。
第2領域47bを「塗りつぶす」(ステップS34
4)。すなわち、第2領域47b内の画像データP3の
全画素について、R、G、B各成分の明度を0にする。
これにより、前回の処理で使用されて残っていた第2領
域47b内の画像データP3が消去され、全ての画素の
明度が0である画像データP4が第2領域47bに生成
される。
2領域47bの画像データに対して合成する(ステップ
S346)。合成に使用されるα値は、第1領域の画像
データが有しているα値ではなく、0から1の間であら
かじめ設定された固定値αc(例えば、0.5)であ
る。書き込み先の画素の明度が0であるため、この合成
は、加算合成であっても、半透明合成であっても、同じ
結果を示す。すなわち、 Pd1=Ps×αc (e) ここで、Ps:書き込み元の画素の明度(0〜1) Pd1:書き込み先の画素の書き込み後の明度(0〜
1) αc:Z値に依存しない固定値 である。書き込み元は第1領域47aであり、書き込み
先は第2領域47bである。したがって、ステップS3
46の処理により、R、G、Bの各成分に関して、第1
領域47aの画像データP2の明度をαc倍した明度を
有する画像データP5が第2領域47bに生成される。
なお、第1領域47a内のα値データは第2領域47b
にコピーされるので、第2領域47bの画像データP5
は、第1領域47aと同じα値を有する。
にコピーされる(ステップS348)。これにより、第
1領域と第2領域に同一の画像データP5がそれぞれ格
納される。
画像データに対して位置をずらしつつ合成し、その合成
画像を第1領域に格納する(ステップS350)。この
処理は、図15のステップS326と同様である。
その全画素のR、G、B各成分の明度が所定値だけ減算
される(ステップS352)。この減算は、次の式
(f)のように表される。
1) Pd1:書き込み先の画素の書き込み後の明度(0〜
1) である。この例では、書き込み先は第1領域47aであ
る。Pd1が負の値となった場合、後続の処理ではPd
1=0とみなされる。なお、この減算の際、第1領域4
7aに格納されているα値は変化しない。
47aでは、所定の明度未満の画素の明度が0に変化
し、所定値以上の明度を有する画像部分のみが残存する
ことになる。減算する値Cを適切に設定することで、比
較的高い明度を有するオブジェクトと、ステップS35
0のずらし合成によって生成されたその周辺部分のみを
残存させた画像データP7を第1領域に生成することが
できる。
ータのサイズに拡大し、フレームバッファの原画像デー
タに対して位置をずらしつつ合成し、その合成画像をフ
レームバッファに格納する(ステップS354)。これ
は、図15のステップS328と同様である。ステップ
S350でのずらし処理とステップS352での減算処
理により、原画像において所定値以上の明度を有してい
た部分がより高い明度を有するよう変化し、その高明度
部分の周囲にも、その高明度部分ほどではないが比較的
明度の高い部分が形成された画像が生成される。このよ
うなディフューズグロー効果が全体的に与えられた画像
が、本例において原画像に適用されるフィルタ画像であ
る。ステップS354では、このフィルタ画像を原画像
に対してさらにずらして合成するので、ディフューズグ
ロー効果がいっそう高まる。このずらし処理は、図15
のステップS326と同様に行うことができる。
との合成は、前記式(a)を用いる加算合成であっても
よいし、前記式(b)を用いる半透明合成であってもよ
い。合成に使用されるα値は、第1領域47aに格納さ
れていたα値に拡大のための演算を施して得られる値で
ある。(a)または(b)式にしたがって各画素ごとに
計算されたPd1の値が原画像を格納するフレームバッ
ファ45に書き込まれることにより、原画像にディフュ
ーズグローフィルタ画像を合成した画像P8がそのフレ
ームバッファ45内に生成される。この演算および書き
込みは、R、G、Bの各々について行われる。これによ
り、画像の比較的明るい部分の周囲がぼんやりと明るく
なるディフューズグロー効果が得られる。
の奥行きを表すZ値に応じて設定されたものなので、合
成された画像には、奥行きに応じた様々な度合いのディ
フューズグロー効果を与えることができる。このよう
に、本例によれば、仮想3次元空間内の奥行きに応じて
分割されたシーンの複数の領域に程度の異なるディフュ
ーズグロー効果を与えることができる。
画素に関して共通のα値を用いた画一的な演算が行わ
れ、しかもその演算ではα値と最大で二つの画素値しか
用いられないので、奥行きに応じた段階的なディフュー
ズグロー効果を比較的簡易な処理で実現することができ
る。
示している。すなわち、図20は、フィルタ処理を施す
べき原画像の例を示し、図21は、上述したぼかしフィ
ルタリングの第一の手法(図14)を用いて生成された
ゲーム画面の例を示し、図22は、上述したディフュー
ズグローフィルタリング(図18)を用いて生成された
ゲーム画面の例を示している。
は、次のタイプAフィルタデータを用いた。
の後、ぼかしフィルタリングを行うことにより、図21
のように手前がぼけた画像を生成することができる。こ
れは、手前側の領域でフィルタ画像の不透明度であるα
値が高く、奥側の領域でα値が低いことに起因する。こ
のように、α値は、シーンに与える視覚効果の度合い、
あるいは影響度を定めることが分かる。
は、次のタイプAフィルタデータを用いた。
の後、ディフューズグローフィルタリングを行うことに
より、図22のように仮想3次元空間の奥に位置するオ
ブジェクトにディフューズグロー効果を与えることがで
きる。すなわち、仮想3次元空間内で比較的奥に位置す
る照明に関してはディフューズグロー効果が顕著である
が、比較的手前に位置するゲームキャラクタでは、服の
白い部分のように明度の高い部分であってもディフュー
ズグロー効果はほとんど現れない。これは、手前側の領
域でα値が低く、奥側の領域でα値が高いことに起因す
る。
体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形
が可能である。例えば、本発明に係る方法に伴う複数の
ステップは、本発明の趣旨または範囲から逸脱しない範
囲でその順序を変えることができる。
ステムとの関連で本発明を説明したが、本発明は、パー
ソナルコンピュータなどの汎用コンピュータやアーケー
ドゲーム機などに適用することも可能である。
と制御装置とが分離しているが、表示装置および入力装
置と制御装置とが一体化されたビデオゲーム装置に本発
明を適用することも可能である。
記録するためのコンピュータ読取り可能な記録媒体とし
てCD−ROMを用いている。しかしながら、記録媒体
はCD−ROMに限定されるものではなく、DVD(Di
gital Versatile Disc)あるいはROMカードなどコン
ピュータが読取り可能なその他の磁気的、光学的記録媒
体あるいは半導体メモリであってもよい。さらには、ゲ
ーム機やコンピュータの記憶装置にあらかじめプリイン
ストールしておく方式で本発明を実現するためのプログ
ラムやデータを提供してもよい。
タは、図2に示される通信インタフェース28により、
通信回線42を介して接続された通信ネットワーク38
上の他の機器からHDD18にダウンロードして使用す
る形態であってもよい。また、通信回線42上の他の機
器のメモリに前記プログラムやデータを記録しておき、
必要に応じて、このプログラムやデータを通信回線42
を介してRAM16に順次に読み込んで使用することも
可能である。
タの提供形態は、通信ネットワーク38上の他の機器か
ら、搬送波に重畳されたコンピュータデータ信号として
提供されるものであってもよい。例えば、ゲーム機本体
10は、通信インタフェース28から通信回線42を介
して通信ネットワーク38上の他の機器にコンピュータ
データ信号の送信を要求し、送信されたコンピュータデ
ータ信号を受信してRAM16に格納することにより、
本発明を実現できるようになっていてもよい。
ーンを奥行き方向の距離に応じて分割した各領域に対し
て単一のフィルタレベルが定められ、その領域内に含ま
れる画素に関して共通の条件で演算が行われるので、シ
ーンに奥行き方向の距離に応じた視覚効果を与えるフィ
ルタリングを簡易な処理で行うことができる。
あり、(a)は仮想3次元空間内のシーンを奥行きに沿
って示し、(b)はこのシーンの透視図におけるα値の
分布を示している。
示すブロック図である。
域を示す図である。
を示す図である。
であり、(b)はタイプBフィルタ領域の構成を示す図
である。
ャートである。
る。
α値の設定を示す図である。
たα値の設定を示す図である。
り、(b)はα値の分布を示す図である。
示す図であり、(c)はシーンの領域分けを示す図であ
り、(d)はα値の分布を示す図である。
示す図であり、(c)はシーンの領域分けを示す図であ
り、(d)はα値の分布を示す図である。
チャートである。
チャートである。
キュムレーションバッファの記憶内容を示す図である。
す図である。
フローチャートである。
キュムレーションバッファの記憶内容を示す図である。
る。
図である。
ゲーム画面の例を示す図である。
6…RAM、18…ハードディスクドライブ、20…サ
ウンド処理部、22…グラフィック処理部、24…CD
−ROMドライブ、28…通信インタフェース、30…
キーパッド、34…テレビジョンシステム、36…CD
−ROM、38…通信ネットワーク、40…バス、42
…通信回線、44…VRAM、45…フレームバッフ
ァ、47…アキュムレーションバッファ、50…ゲーム
システム。
Claims (17)
- 【請求項1】 仮想3次元空間内のシーンを画面上に表
示するゲームプログラムを記録したコンピュータ読取り
可能な記録媒体であって、 前記コンピュータに、 前記シーンを所定の視点からの奥行き方向の距離に応じ
て複数の領域に分割し、 前記分割された各領域に対してフィルタレベルを設定
し、 該設定されたフィルタレベルに応じて前記シーンの各領
域に視覚効果を付与するフィルタ処理を実行し、 前記フィルタ処理が施されたシーンを画面上に表示する
こと、を実行させるプログラムを記録した記録媒体。 - 【請求項2】 前記領域の分割規則および分割された各
領域に対して設定されるフィルタレベルを指定するフィ
ルタデータを更に記録しており、前記プログラムは、前
記コンピュータに、 前記分割規則に従って、前記シーンの複数の領域への分
割を行い、該分割された各領域へ前記フィルタデータで
指定されたフィルタレベルを設定し、 分割された前記各領域に対して設定されたフィルタレベ
ルを当該領域内の画素に対応付けて第1の記憶装置に格
納し、 前記フィルタ処理が施されたシーンの画素データを第2
の記憶装置に格納し、 この画素データを前記第2記憶装置から読み出して、表
示装置に送出すること、を実行させる、請求項1記載の
記録媒体。 - 【請求項3】 前記フィルタレベルの設定は、前記視点
に対して手前の領域ほど先に行われる、請求項1記載の
記録媒体。 - 【請求項4】 前記フィルタ処理は、前記シーンの全体
に一様な視覚効果を付与してフィルタ用シーンを生成
し、元の前記シーンと一様な視覚効果が付与された前記
フィルタ用シーンとを、前記各領域に対して設定された
フィルタレベルに応じた比率で合成する、請求項1記載
の記録媒体。 - 【請求項5】 前記シーンは、前記視点に対して前記シ
ーンを透視変換することにより生成される2次元の原画
像と、当該原画像に関する前記視点からの奥行き方向の
距離を表す情報と、を用いて定められている、請求項1
記載の記録媒体。 - 【請求項6】 前記フィルタ処理は、前記原画像の全体
に一様な視覚効果を付与してフィルタ画像を生成し、こ
のフィルタ画像と前記原画像とを、前記各領域に対して
設定されたフィルタレベルに応じた比率で合成する、請
求項5記載の記録媒体。 - 【請求項7】 前記フィルタレベルは、不透明度であ
り、前記合成は、この不透明度を用いた加算合成または
半透明合成である、請求項4または6記載の記録媒体。 - 【請求項8】 前記視覚効果は、ぼかし効果またはディ
フューズグロー効果である、請求項1記載の記録媒体。 - 【請求項9】 仮想3次元空間内のシーンを画面上に表
示するビデオゲームのプログラムであって、 コンピュータに、 前記シーンを所定の視点からの奥行き方向の距離に応じ
て複数の領域に分割し、 前記分割された各領域に対してフィルタレベルを設定
し、 該設定されたフィルタレベルに応じて前記シーンの各領
域に視覚効果を付与するフィルタ処理を実行し、 前記フィルタ処理が実行されたシーンを画面上に表示す
ること、を実行させるプログラム。 - 【請求項10】 表示装置と、 仮想3次元空間内のシーンを前記表示装置の画面上に表
示するプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な
記録媒体と、 前記記録媒体から前記プログラムを読み出して実行する
コンピュータと、を備えるビデオゲーム装置であって、 前記コンピュータは、前記記録媒体から前記プログラム
を読み出すことにより、 前記シーンを所定の視点からの奥行き方向の距離に応じ
て複数の領域に分割し、 前記分割された各領域に対してフィルタレベルを設定
し、 設定された前記フィルタレベルに応じて前記シーンの各
領域に視覚効果を付与するフィルタ処理を実行し、 前記フィルタ処理が施されたシーンを前記画面上に表示
すること、を実行する、ビデオゲーム装置。 - 【請求項11】 コンピュータおよび表示装置を備え、
仮想3次元空間内のシーンを前記表示装置の画面上に表
示するビデオゲーム装置を制御する方法であって、前記
コンピュータに、 前記シーンを所定の視点からの奥行き方向の距離に応じ
て複数の領域に分割し、 前記分割された各領域に対してフィルタレベルを設定
し、 設定された前記フィルタレベルに応じて前記シーンの各
領域に視覚効果を付与するフィルタ処理を実行し、 前記フィルタ処理が施されたシーンを前記画面上に表示
すること、を実行させる方法。 - 【請求項12】 前記フィルタレベルの設定は、前記視
点に対して手前の領域ほど先に行われる、請求項11記
載の方法。 - 【請求項13】 前記フィルタ処理は、前記シーンの全
体に一様な視覚効果を付与してフィルタ用シーンを生成
し、元の前記シーンと一様な視覚効果が付与された前記
フィルタ用シーンとを、前記各領域に対して設定された
フィルタレベルに応じた比率で合成する、請求項11記
載の方法。 - 【請求項14】 前記シーンは、前記視点に対して前記
シーンを透視変換することにより生成される2次元の原
画像と、当該原画像に関する前記視点からの奥行き方向
の距離を表す情報と、を用いて定められている、請求項
11記載の方法。 - 【請求項15】 前記フィルタ処理は、前記原画像の全
体に一様な視覚効果を付与してフィルタ画像を生成し、
このフィルタ画像と前記原画像とを、前記各領域に対し
て設定されたフィルタレベルに応じた比率で合成する、
請求項14記載の方法。 - 【請求項16】 前記フィルタレベルは、不透明度であ
り、前記合成は、この不透明度を用いた加算合成または
半透明合成である、請求項13または15記載の方法。 - 【請求項17】 前記視覚効果は、ぼかし効果またはデ
ィフューズグロー効果である、請求項11記載の方法。
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