JP2002196564A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002196564A
JP2002196564A JP2000394647A JP2000394647A JP2002196564A JP 2002196564 A JP2002196564 A JP 2002196564A JP 2000394647 A JP2000394647 A JP 2000394647A JP 2000394647 A JP2000394647 A JP 2000394647A JP 2002196564 A JP2002196564 A JP 2002196564A
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electrode
image forming
forming apparatus
wire electrode
image carrier
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Takenobu Kimura
丈信 木村
Takayuki Horie
貴之 堀江
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイコロトロン方式の帯電装置において、イ
オン風の滞留による画像品質の影響を低減させて像担持
体に近接して設けた帯電手段、あるいは、帯電による騒
音を低減させた帯電手段を備えた画像形成装置を提供す
ることである。 【解決手段】 被帯電体と制御電極との距離を0.5m
mから3mmになるように構成した帯電手段、あるい
は、ワイヤ電極に印加する交流電圧の周波数を100H
zから1kHz未満にするように構成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電手段を有し、
電子写真方式により転写材に画像を形成する画像形成装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真方式による画像形成装置
の帯電手段は、被帯電体である像担持体の周囲に配置さ
れ、静電潜像が形成される前の像担持体にコロナ放電に
より所定の帯電電位を与えて一様に帯電させている。
【0003】このような帯電手段は、コロナ放電を発生
させるワイヤ放電電極とワイヤ電極の周囲を部分的に囲
んで被帯電体の帯電電位を制御する制御電極とから構成
され、電極構成の違いからコロトロン方式、スコロトロ
ン方式、ダイコロトロン方式に分類される。
【0004】ダイコロトロン方式の帯電手段は特開昭5
2−11042号の公報に技術が開示されており以下に
説明する。
【0005】図9は、従来のダイコロトロン方式の帯電
手段の模式図である。帯電手段11は、ワイヤ電極3
1、制御電極32を有し、像担持体10の周囲に設けら
れている。
【0006】ワイヤ電極31はタングステンワイヤ等の
導電部材から成り、ガラス等の誘電体材料により被覆さ
れている。制御電極32は像担持体10に向かって開口
36を備え、ワイヤ電極31の周囲を囲んでいる。
【0007】帯電手段11は、誘電体材料に被覆された
ワイヤ電極31に交流電圧が印加され、ワイヤ電極31
の周囲に設けられた制御電極32に直流電圧が印加され
る。電圧の印加により、ワイヤ電極31にコロナ放電が
起きて発生したコロナイオンが、像担持体10に移動す
ることにより像担持体10が帯電される。このとき、制
御電極32に印加した直流電圧により、像担持体10に
移動するコロナイオン量が規制されて像担持体10に与
える帯電電位が制御される。
【0008】ダイコロトロン方式のワイヤ電極31は、
ワイヤ長において誘電体材料により数十mmの厚さで一
様に被覆されているので、コロナ放電による放電のリー
クが無く、放電が均一なので像担持体10を一様に帯電
することができる。さらに、ワイヤ電極31に放電生成
物や像担持体からのトナー等が付着しても放電分布のバ
ラツキが少ない。このため、帯電手段の電極を像担持体
10に近づけて、帯電電位を安定させるとともに帯電手
段を小型化することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ダイコロトロン方式の帯電手段を像担持体に近づける
と、ワイヤ電極のコロナ放電により発生したイオン風が
帯電手段に滞留する問題があった。
【0010】発生したイオン風が帯電手段から排気され
ずに像担持体の周囲に滞留すると像担持体の帯電電位が
変動する。帯電電位の変動により像担持体に形成される
静電潜像の電位に影響を与え、画像形成時に濃度ムラ等
の画像品質の低下を招く。このため、従来のダイコロト
ロン方式の帯電手段を像担持体に近づけて小型化するこ
とが困難であった。
【0011】また、従来のダイコロトロン方式の帯電手
段はワイヤ電極に数キロボルト程度の高圧の交流電圧を
印加しているため交流電源から騒音が発生していた。画
像形成装置はオフィス等の比較的静かな環境に設置され
ることが多く、帯電により発生する騒音の低減が望まれ
ていた。
【0012】本発明は、上記課題に鑑みなされたもの
で、画像品質の影響を低減させて小型化のために像担持
体に近接して設けた帯電手段を有する画像形成装置、あ
るいは、帯電による騒音を低減させた画像形成装置を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的は以下の手段に
より達成される。
【0014】(1)誘電体材料に被覆されて交流電圧が
印加されるワイヤ電極と前記ワイヤ電極の周囲に設けら
れて直流電圧が印加される制御電極とにより、被帯電体
を帯電する帯電手段を有する画像形成装置において、前
記被帯電体と前記制御電極との距離を0.5mmから3
mmになるように構成した前記帯電手段を有することを
特徴とする画像形成装置。
【0015】(2)誘電体材料に被覆されて交流電圧が
印加されるワイヤ電極と前記ワイヤ電極の周囲に設けら
れて直流電圧が印加される制御電極により、被帯電体を
帯電する帯電手段を有する画像形成装置において、前記
ワイヤ電極と前記被帯電体との距離が2mmから6mm
であって、かつ、前記制御電極は前記被帯電体に対して
開口を備え、前記ワイヤ電極の少なくとも3方を囲む電
極であって、電極の一部が前記ワイヤ電極から6mm以
上の距離となるように構成した前記帯電手段を有する画
像形成装置。
【0016】(3)誘電体材料に被覆されたワイヤ電極
に交流電圧を印加して、被帯電体を帯電させる帯電手段
を有する画像形成装置であって、前記ワイヤ電極に印加
する交流電圧の周波数を100Hzから1kHz未満と
することを特徴とする画像形成装置。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明に係る実施の形態の一例を
以下、図面に基づいて説明する。
【0018】図1は、帯電手段を有する画像形成装置の
模式図である。画像形成装置1は、スキャナ部R、像担
持体10、帯電手段11、画像書込手段12、現像器1
3、転写手段15、分離手段16、定着手段H、給紙手
段17等を有している。
【0019】まず、画像形成装置1の主要な手段につい
て以下に説明する。像担持体10は、例えば、透明アク
リル樹脂の透明部材によって形成される円柱状の基体を
内側に設け、透明の導電層あるいは有機感光層等の感光
層を基体の外周に形成し、不図示の駆動モータの回転駆
動によって矢印で示す方向に回転する。
【0020】帯電手段11は、ダイコロトロン方式の帯
電手段であって、円柱状の像担持体10の高さとほぼ同
じ長さの電極によって静電潜像が形成される前の像担持
体10の画像形成面をコロナ放電により帯電する。
【0021】画像書込手段12は、レーザ光源の光ビー
ムを回転して偏向するポリゴンミラーの走査により像担
持体10を露光する露光ユニットであり、画像書込手段
12の露光は、スキャナ部Rによって読み取られた原稿
等の画像データに基づいて、帯電手段11によって一様
に帯電された像担持体10を露光することにより、像担
持体10に静電潜像を形成する。
【0022】現像器13は、不図示の突き当てコロによ
り像担持体10と所定の間隙、例えば100μm〜50
0μmの間隔に保たれ、現像スリーブ130に現像バイ
アスが印加されることにより、収納している現像剤を像
担持体10に供給する。供給された現像剤は像担持体1
0上の静電潜像をトナー像として可視化する。
【0023】転写手段15は、像担持体10に対向して
設けられ、直流電圧が印加により像担持体10との間に
転写電界が形成され、像担持体10上に形成されたトナ
ー像を給紙手段17から給紙された転写材上に転写す
る。
【0024】分離手段16は、像担持体10に対向して
設けられ、直流電圧が印加により像担持体10との間に
分離電界が形成され、像担持体10に密着した転写材を
分離する。
【0025】定着部Hは、加熱源を備えた一組の加圧ロ
ーラを備え、トナー像が転写された転写材を加圧ローラ
で挟んで、加圧、加熱を行い転写材にトナー像を定着さ
せる。
【0026】給紙手段17は、画像が形成される転写材
を収納し、画像形成時に像担持体10に向けて転写材を
給紙する。
【0027】ここで、転写材は文字や図の複製が有形的
に行われる材料で、具体的には、所定の大きさに裁断さ
れたシート状の紙、布等の用紙や、裁断される前のロー
ル状の紙、布等の用紙であり、給紙手段17に収納され
る。
【0028】次に、画像形成装置1の画像形成プロセス
を説明する。画像形成のスタートにより、不図示の画像
処理部は、スキャナ部Rによって読み取られた入力画像
や、通信回線等の外部から受信した入力画像を、信号処
理を行いデジタル信号の画像データとする。
【0029】像担持体10の駆動モータの始動により、
像担持体10が矢印で示す方向に回転され、同時に帯電
手段11のコロナ放電作用により像担持体10に所定の
電位が付与される。次いで、画像書込手段12による露
光がなされ、像担持体10の表面に入力画像の画像デー
タに対応する静電潜像が形成される。形成された静電潜
像は、現像器13により現像されて像担持体10上にト
ナー像が形成される。
【0030】一方、転写材は、給紙手段17より給紙さ
れ、レジストローラ41へ向けて搬送される。
【0031】レジストローラ41は、像担持体10に形
成されたトナー像と同期して回転を開始し、転写材を像
担持体10に搬送する。像担持体10と同期して搬送さ
れた転写材上に、像担持体10のトナー像が重なり、転
写手段15の付勢により転写材にトナー像が転写され
る。転写材は、分離手段16により像担持体10から分
離された後、定着部Hに搬送され、定着部Hの加熱作用
によりトナー像を形成するトナー粉末が転写材上に溶融
定着される。トナー像が定着された転写材は、排紙ロー
ラ42を介して、排紙トレイT上に排紙される。
【0032】表面に第1トナー像が転写された転写材の
裏面に画像形成を行う場合は、搬送路切り換え部材49
を制御して、転写材を正逆回転可能な一対のスイッチバ
ック用ローラ43に向けて搬送する。スイッチバック用
ローラ43は、転写材を下降させ、転写材の後端を挟持
した状態で回転を停止し、その後、逆方向に回転を開始
する。このとき、搬送路切り換え部材48を制御し、転
写材を搬送ローラ44に向けて搬送する。搬送ローラ4
4は、転写材を搬送して、回転を開始する前のレジスト
ローラ41に搬送する。このとき、転写材は、表裏を反
転された状態、即ち、トナー像が転写されていない裏面
が像担持体10側に向けられた状態でレジストローラ4
1に送り込まれる。
【0033】一方、像担持体10上には、第2トナー像
が形成されており、レジストローラ41は、像担持体1
0に形成された第2トナー像と同期させて回転を開始し
て、転写材を搬送する。像担持体10と同期されて搬送
された転写材の裏面に第2トナー像が重なり、転写手段
15の付勢により転写材の裏面に第2トナー像が転写さ
れる。以降、定着の処理がされ、転写材は、排紙ローラ
42を介して排紙トレイT上に排出される。
【0034】次に、画像形成装置1の帯電手段11の主
要構成部材について以下に説明する。
【0035】図2は、帯電手段11の模式図である。帯
電手段11は、被覆されたワイヤ電極31、支持部材3
7、制御電極32を備え、像担持体10の周面に対して
平行に設けられている。
【0036】ワイヤ電極31は、直径40μm〜100
μm程度のタングステンワイヤ等の導電性のフィラメン
ト材料から成り、誘電体材料33により周囲を被覆され
ている。
【0037】誘電体材料33は、ガラス等の数キロボル
ト/mm以上の絶縁破壊強度を持つ材料で、ワイヤ電極
31を被覆して高圧の交流電源38からの電流がワイヤ
電極31を通じて外部に流れないようにしている。誘電
体材料33の被覆の厚さとしては、50μmから200
μm程度が選択される。
【0038】支持部材37は、絶縁材料から成り、被覆
されたワイヤ電極31を制御電極32内で支持してい
る。
【0039】制御電極32は、金属等の導電部材から成
り、像担持体10に向かって開口36を備え、被覆され
たワイヤ電極31に対して開口36の方向を除く、少な
くとも3方向の周囲を囲んでいる。
【0040】帯電手段11は、交流電源38から供給さ
れる交流電圧がワイヤ電極31に印加されるとともに、
直流電源39から供給される直流電圧を制御電極32に
印加され、電圧の印加によってワイヤ電極31で発生し
たイオンを制御電極32により制御して像担持体10を
帯電する。
【0041】帯電手段11は、前述したように小型化等
を行うために像担持体10に近づけるとイオン風の滞留
により静電潜像に電位ムラを起こして画質異常が発生し
易くなる。
【0042】この問題を解決するために、ワイヤ電極、
制御電極と像担持体との距離による画質の調査と、帯電
特性の調査の結果を以下に説明する。
【0043】図3は、帯電手段11を側面からみた模式
図である。制御電極32は、ワイヤ電極31からみて像
担持体10に対向するように設けられた平板状のバック
プレート電極50と、回転する像担持体10の回転方向
と直交する方向であって、ワイヤ電極31を挟んで互い
に対向するように設けられた一対の平板状のサイドプレ
ート電極55を備えており、ワイヤ電極31の上方と像
担持体10の回転方向の側方を囲んでいる。
【0044】図において、バックプレート電極50と像
担持体10との距離をb、サイドプレート電極55と像
担持体10との距離をs、バックプレート電極50とワ
イヤ電極31との距離をW1、サイドプレート電極55
とワイヤ電極31との距離をW2、ワイヤ電極31と像
担持体10との距離をW3とする。また、一対のサイド
プレート電極55は、像担持体10あるいはワイヤ電極
31との距離が近い方が画質や帯電特性に与える影響が
大きいので、近い方のサイドプレート電極55のほうの
距離とする。
【0045】まず、制御電極32の距離による画質の調
査を説明する。イオン風の滞留によって画質に影響を与
えるので、バックプレート電極50とワイヤ電極31の
距離W1を変えることによって帯電手段11内の空間を
変化させた。また、画質は画像形成装置1で転写材に画
像を形成したときの画像の濃度ムラを目視による評価で
行い、評価した画像の階調として2ビットと8ビットの
2つの階調で行った。
【0046】帯電手段11の帯電条件は、交流電圧4キ
ロボルト、周波数1キロヘルツ、直流電圧800ボル
ト、ワイヤ電極31と制御電極32との距離W2を3m
mとした。また、バックプレート電極50の電極幅L1
を6mm、サイドプレート電極55の電極幅L2を6m
mとした。
【0047】ここで、ワイヤ電極31と制御電極32、
ワイヤ電極と像担持体10の近づけられる距離は、交流
電圧の印加によるワイヤ電極31のワイヤの振動により
2mmが限界である。これ以上近づけると振動により像
担持体10や制御電極32に接触して表面にキズつける
ことになる。
【0048】上記条件による調査結果を、以下に示す。
図4は、バックプレート電極50とワイヤ電極31との
距離W1を変化させたときの画質の影響の調査結果で、
(A)はワイヤ電極31と像担持体10との距離W3が
2mm、(B)はW3が6mmのときの調査結果であ
る。
【0049】図の調査結果から、ワイヤ電極31と像担
持体10との距離W3が2mmから6mmの範囲におい
て、制御電極32がワイヤ電極31の少なくとも3方を
囲む電極のときに電極の一部であるバックプレート電極
50とワイヤ電極31との距離W1を6mm以上にする
と濃度ムラが低減することが判明した。これは、W1が
大きくなると制御電極32内の上部空間が拡大してイオ
ン風の滞留が低減するものと推測される。もちろん、バ
ックプレート電極50とワイヤ電極31との距離W1を
過大に大きくすることは、帯電手段11の小型化に反す
るので、距離W1の上限は、ワイヤ電極31と像担持体
10との距離W3の数倍程度が望ましい。
【0050】図5は、図2と異なる形状の制御電極を備
えた帯電手段11の模式図である。図5の帯電手段11
は制御電極32の形状が異なるだけで、他の構成は図2
の帯電手段と同一であるので説明は省略する。
【0051】図において、制御電極32は、像担持体1
0に対して開口36を備え、ワイヤ電極31の少なくと
も3方を円弧状に囲む電極である。ワイヤ電極31は制
御電極32の中心に置かれ、ワイヤ電極31と制御電極
32との距離はW1とする。
【0052】図5の形態の帯電装置11においても、図
2の形態と同様に、像担持体10との距離が2mmから
6mmの範囲で制御電極32とワイヤ電極31との距離
W1を6mm以上にすると濃度ムラが低減した。
【0053】したがって、図2、図5から、ワイヤ電極
31は、前記被帯電体との距離が2mmから6mmであ
って、かつ、制御電極32は、像担持体10に対して開
口を備え、ワイヤ電極31の少なくとも3方を囲む電極
であって、電極の一部がワイヤ電極31から6mm以上
の距離となるように構成された帯電手段11によって濃
度ムラの低減が達成される。
【0054】また、濃度ムラは、制御電極32に開口を
設けることによってさらに低減することが確認された。
【0055】図6は、開口を設けた制御電極を備えた帯
電手段の模式図で、(A)はバックプレート電極に開口
40を設けた制御電極、(B)はサイドプレート電極5
5に開口40を設けた制御電極、(C)は円弧状にワイ
ヤ電極を囲む電極に開口40を設けた制御電極である。
【0056】制御電極32に設けた開口40からイオン
風が排気されると推測される。次に、電極と像担持体の
距離による帯電特性の調査について以下に説明する。
【0057】制御電極32のバックプレート電極50と
サイドプレート電極55それぞれの帯電特性を調査する
ために、バックプレート電極50、一対のサイドプレー
ト電極55を独立させて、それぞれの電極に単独で直流
電圧を印加して像担持体10の帯電電位を測定した。
【0058】図7は、バックプレート電極50、サイド
プレート電極55それぞれを単独で直流電圧を印加し、
像担持体10との距離を変化させたときの像担持体10
の帯電電位のグラフである。
【0059】帯電条件は、交流電圧4キロボルト、周波
数1キロヘルツ、直流電圧は800ボルトとして、ワイ
ヤ電極31と像担持体10との距離W3を6mmとし
た。
【0060】図7のグラフから、バックプレート電極5
0と像担持体10の距離b、サイドプレート電極55と
像担持体10の距離sが0.5mmから3mmの範囲で
は像担持体10の帯電電位がほぼ一定に保たれている
が、3mmを超えると帯電電位の急激な低下が起きる。
これにより3mmを超えると像担持体10の帯電電位の
制御が不安定になることが推測される。また、上記特性
は、ワイヤ電極31と像担持体10との距離W3が2m
mでもほぼ同様な傾向を示した。
【0061】すなわち、ワイヤ電極31と像担持体10
との距離W3が3mm以下であれば、制御電極32は像
担持体10に近接させることによりバックプレート電極
50あるいはサイドプレート電極55のどちらかの電極
のみで、像担持体10の帯電電位の制御を行うことが可
能であることが判明した。
【0062】したがって、少なくとも3方を囲む制御電
極に比べ、開放部分が多いバックプレート電極50ある
いはサイドプレート電極のみで帯電制御を行えるので、
帯電手段11を像担持体10に近づけてもイオン風の滞
留による画質の影響が減少する。
【0063】また、上記の像担持体10の帯電電位を得
るためには、バックプレート電極50の電極の長さL1
は20mm以上、サイドプレート電極55の電極の長さ
L2は6mm以上の長さが必要であった。このため、帯
電手段を小型化するには、電極の長さが短くできるサイ
ドプレート電極による帯電電位の制御のほうが、さらに
小型化に有利である。もちろん、電極幅を過大に大きく
することは、帯電手段11の小型化に反するので、像担
持体10の径より電極幅を小さくすることが望ましい。
【0064】次に、帯電手段11の騒音について以下に
説明する。画像形成装置は、帯電手段11に印加する交
流電源38、像担持体10を回転駆動する駆動モータ、
現像器13内の現像剤を撹拌する撹拌モータ、転写材を
搬送する搬送モータ、定着手段Hで発生した熱を外部に
排出するファンモータ等、種々の騒音源を有している。
【0065】図8は、画像形成装置を動作させたときに
装置から1m離れた地点で測定した動作音の音圧の周波
数スペクトラムである。
【0066】騒音Aは、画像形成装置1の種々のモータ
の騒音を合成した音圧である。モータの騒音は回転数を
基本波とする数次の高調波からなり、約1kHz未満の
周波数では音圧レベルが高く、1kHz以上の周波数で
は音圧レベルが低い。
【0067】騒音Bは4kHzの交流電圧を帯電手段1
1に印加したときのコロナ放電による騒音で、騒音Cは
0.9kHzのときのコロナ放電による騒音である。
【0068】コロナ放電の騒音の音圧レベルは4kH
z、0.9kHzともにほぼ同じ値である。しかし、4
kHzはモータの騒音Aの音圧が低いところの周波数で
あり、0.9kHzはモータの騒音Aの音圧が高いとこ
ろの周波数である。このため、人間が感じる交流電圧3
8の騒音の印象は、4kHzのほうが、はるかにうるさ
く感じられてしまう。
【0069】したがって、交流電源38の周波数をモー
タの騒音の音圧が高いところの周波数である1kHz未
満とすれば、人間が感じる交流電源38の騒音は低減す
ることが判明した。
【0070】また、ダイコロン式の帯電手段11は、ワ
イヤ電極31に印加する交流電圧の周波数を低下させる
とコロナ放電の放電効率が低下するため、実用的な交流
電源38の周波数の下限は100Hzであった。
【0071】したがって、騒音を低減させるために帯電
手段11のワイヤ電極31に印可する交流電源38の交
流電圧の周波数は、100Hzから1kHz未満の周波
数となることが判明した。
【0072】
【発明の効果】本発明により、ダイコロトロン方式の帯
電装置において、イオン風の滞留による画像品質の影響
を低減させて像担持体に近接して設けた帯電手段、ある
いは、帯電による騒音を低減させた帯電手段を備えた画
像形成装置を提供された。
【図面の簡単な説明】
【図1】帯電手段を有する画像形成装置の模式図であ
る。
【図2】帯電手段の模式図である。
【図3】帯電手段を側面からみた模式図である。
【図4】バックプレート電極とワイヤ電極との距離を変
化させたときの画質の影響の調査結果である。
【図5】図2と異なる形状の制御電極を備えた帯電手段
の模式図である。
【図6】開口を設けた制御電極を備えた帯電手段の模式
図である。
【図7】バックプレート電極、サイドプレート電極それ
ぞれを単独で直流電圧を印加し、像担持体との距離を変
化させたときの像担持体の帯電電位のグラフである。
【図8】画像形成装置を動作させたときに装置から1m
離れた地点で測定した動作音の音圧の周波数スペクトラ
ムである。
【図9】従来のダイコロトロン方式の帯電手段の模式図
である。
【符号の説明】
10 像担持体 11 帯電手段 31 ワイヤ電極 32 制御電極 36 開口 37 支持部材 38 交流電源 39 直流電源

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体材料に被覆されて交流電圧が印加
    されるワイヤ電極と前記ワイヤ電極の周囲に設けられて
    直流電圧が印加される制御電極とにより、被帯電体を帯
    電する帯電手段を有する画像形成装置において、 前記被帯電体と前記制御電極との距離を0.5mmから
    3mmになるように構成した前記帯電手段を有すること
    を特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記制御電極は、前記ワイヤ電極からみ
    て前記被帯電体に対向するように設けられた平板状のバ
    ックプレート電極であることを特徴とする請求項1に記
    載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記バックプレート電極の電極幅は、2
    0mm以上であることを特徴とする請求項2に記載の画
    像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記制御電極は、回転する前記被帯電体
    の回転方向と直交する方向であって、前記ワイヤ電極を
    挟んで互いに対向するように設けられた一対の平板状の
    サイドプレート電極であることを特徴とする請求項1に
    記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記サイドプレート電極の電極幅は、6
    mm以上であることを特徴とする請求項4に記載の画像
    形成装置。
  6. 【請求項6】 前記制御電極は、前記被帯電体に対して
    開口を備え、前記ワイヤ電極の少なくとも3方を囲む電
    極であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装
    置。
  7. 【請求項7】 前記ワイヤ電極と前記被帯電体との距離
    を2mmから6mmとすることを特徴とする請求項1か
    ら請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 【請求項8】 誘電体材料に被覆されて交流電圧が印加
    されるワイヤ電極と前記ワイヤ電極の周囲に設けられて
    直流電圧が印加される制御電極により、被帯電体を帯電
    する帯電手段を有する画像形成装置において、 前記ワイヤ電極は、前記被帯電体との距離が2mmから
    6mmであって、かつ、前記制御電極は、前記被帯電体
    に対して開口を備え、前記ワイヤ電極の少なくとも3方
    を囲む電極であって、電極の一部が前記ワイヤ電極から
    6mm以上の距離となるように構成された前記帯電手段
    を有する画像形成装置。
  9. 【請求項9】 前記制御電極は、前記ワイヤ電極からみ
    て前記被帯電体に対向するように設けられた平板状のバ
    ックプレート電極と、回転する前記被帯電体の回転方向
    と直交する方向であって前記ワイヤ電極を挟んで互いに
    対向するように設けられた一対の平板状のサイドプレー
    ト電極とを備え、前記バックプレート電極と前記ワイヤ
    電極との距離が6mm以上であることを特徴とする請求
    項8に記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 前記バックプレート電極または前記サ
    イドプレート電極に開口部を設けることを特徴とする請
    求項9に記載の画像形成装置。
  11. 【請求項11】 前記制御電極は、前記ワイヤ電極を円
    弧状に囲む電極であることを特徴とする請求項8に記載
    の画像形成装置。
  12. 【請求項12】 前記円弧状の電極に開口部を設けるこ
    とを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 【請求項13】 誘電体材料に被覆されたワイヤ電極に
    交流電圧を印加して、被帯電体を帯電させる帯電手段を
    有する画像形成装置であって、 前記ワイヤ電極に印加する交流電圧の周波数を100H
    zから1kHz未満とすることを特徴とする画像形成装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007256642A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Sharp Corp 帯電装置及び該帯電装置を用いた画像形成装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007256642A (ja) * 2006-03-23 2007-10-04 Sharp Corp 帯電装置及び該帯電装置を用いた画像形成装置
JP4574577B2 (ja) * 2006-03-23 2010-11-04 シャープ株式会社 帯電装置及び該帯電装置を用いた画像形成装置

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