JP2002196369A - 液晶表示素子 - Google Patents

液晶表示素子

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JP2002196369A
JP2002196369A JP2000393343A JP2000393343A JP2002196369A JP 2002196369 A JP2002196369 A JP 2002196369A JP 2000393343 A JP2000393343 A JP 2000393343A JP 2000393343 A JP2000393343 A JP 2000393343A JP 2002196369 A JP2002196369 A JP 2002196369A
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filter
crystal layer
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layer thickness
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JP2000393343A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Fujii
浩之 藤井
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Casio Computer Co Ltd
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Casio Computer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】色バランスの良好な品質のカラー画像を表示す
ることができる強誘電性または反強誘電性液晶表示素子
を提供する。 【解決手段】強誘電性または反強誘電性液晶層1を挟ん
で対向する一対の基板2,3の内面にそれぞれ互いに対
向する領域により複数の画素領域を形成する電極4,5
が設けられ、いずれか一方の基板の内面に、前記複数の
画素領域にそれぞれ対応する赤、緑、青の3色のカラー
フィルタ6R,6G,6Bが設けられた強誘電性または
反強誘電性液晶表示素子において、青色フィルタ6Gに
対応する画素領域の液晶層厚dGを、赤色フィルタ6R
および緑色フィルタ6Gに対応する画素領域の液晶層厚
,dよりも小さく設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、カラー画像を表
示する強誘電性または反強誘電性液晶表示素子に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子として、一般に用いられて
いるTN(ツイステッドネマティック)型の液晶表示素
子に比べて応答速度が速く、また電圧の印加に応じて液
晶分子が見かけ上基板と平行に挙動するため視野角特性
が広い強誘電性または反強誘電性液晶表示素子が注目さ
れている。
【0003】前記強誘電性または反強誘電性液晶表示素
子は、強誘電性または反強誘電性液晶層を挟んで対向す
る一対の基板の内面にそれぞれ互いに対向する領域によ
り複数の画素領域を形成する電極を設けたものであり、
フルカラー画像等の多色カラー画像を表示する液晶表示
素子は、いずれか一方の基板の内面に、前記複数の画素
領域にそれぞれ対応する赤、緑、青の3色のカラーフィ
ルタが設けられた構成となっている。
【0004】前記強誘電性または反強誘電性液晶表示素
子は、強誘電性または反強誘電性液晶をスメクティック
層構造の法線方向を所定の方向に向けた状態で基板間に
挟持し、電極間に印加する電界の向きを制御することに
より、液晶分子を、前記法線方向に対して一方向に一様
なチルト角で配列する第1の状態と、逆方向に一様なチ
ルト角で配列する第2の状態とに配向させ、或いはこれ
らの第1の状態と第2の状態と、さらにこれらの第1の
状態と第2の状態との間の状態に配向させて表示するも
のである。このような強誘電性または反強誘電性液晶
は、バルクの状態でSmC*相または SmC*相を示
し、基板間で強誘電相または反強誘電相を形成させるた
め、また基板間隙が極めて狭いため、均一な1軸配向を
得ることが困難であった。
【0005】そのため、従来の強誘電性または反強誘電
性液晶表示素子では、赤、緑、青の各色のカラーフィル
タを同じ膜厚に形成し、各色のカラーフィルタにそれぞ
れ対応する各画素領域の液晶層厚をいずれも同じ値に設
定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の強誘電
性または反強誘電性液晶表示素子は、赤色フィルタに対
応する画素領域から出射する赤色光と、緑色フィルタに
対応する画素領域から出射する緑色光と、青色フィルタ
に対応する画素領域から出射する青色光のうち、青色光
の透過率が、赤色光および緑色光の透過率に比べて低
く、表示されるカラー画像が、青味の弱い画像となって
しまう。
【0007】すなわち、例えば反強誘電性液晶表示素子
の透過率は、光の波長をλ、液晶層厚をd、反強誘電性
液晶の各波長光に対する屈折率異方性をΔn(λ)、各
波長光の透過率T(λ)とすると、次の式で表わされ
る。
【0008】 T(λ)=sin{[π・d・Δn(λ)]/λ} しかし、従来の反強誘電性液晶表示素子は、赤、緑、青
のカラーフィルタにそれぞれ対応する各画素領域の液晶
層厚dがいずれも同じであるため、前記各画素領域の透
過率T(λ)がそれぞれ、その画素領域から出射する光
の波長によって決まり、したがって、長波長帯域の光が
出射する画素領域の透過率は高いが、短波長帯域の光が
出射する画素領域の透過率は低い。
【0009】そのため、従来の反強誘電性液晶表示素子
は、青色フィルタに対応する画素領域から出射する青色
光(436nm付近の波長帯域の光)の透過率が、赤色
フィルタに対応する画素領域から出射する赤色光(61
2nm付近の波長帯域の光)および緑色フィルタに対応
する画素領域から出射する緑色光(546nm付近の波
長帯域の光)の透過率に比べて低い。
【0010】図5は、612nm付近の波長光の透過率
が最も高い赤色フィルタと、546nm付近の波長光の
透過率が最も高い緑色フィルタと、436nm付近の透
過率が最も高い青色フィルタとを同じ膜厚に形成し、各
色のカラーフィルタにそれぞれ対応する各画素領域の液
晶層厚をいずれも2.0μmに設定した従来の反強誘電
性液晶表示素子の分光特性図であり、この図のように、
従来の反強誘電性液晶表示素子の分光特性は、青色光の
透過率が、赤色光および緑色光の透過率に比べて低い。
【0011】なお、図5に示した分光特性は、反強誘電
性液晶表示素子の分光特性であるが、赤、緑、青のカラ
ーフィルタにそれぞれ対応する各画素領域の液晶層厚を
同一値にしている従来の強誘電性液晶表示素子も、図5
と同様な分光特性を示す。
【0012】そのため、従来の強誘電性または反強誘電
性液晶表示素子は、赤、緑、青の各色の出射光のうち、
青色光の強度が赤色光および緑色光に比べて著しく弱
く、表示されるカラー画像が、青味の弱い画像となって
しまう。
【0013】この発明は、色バランスの良好な品質のカ
ラー画像を表示することができる強誘電性または反強誘
電性液晶表示素子を提供することを目的としたものであ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、強誘電性ま
たは反強誘電性液晶層を挟んで対向する一対の基板の内
面にそれぞれ互いに対向する領域により複数の画素領域
を形成する電極が設けられ、いずれか一方の基板の内面
に、前記複数の画素領域にそれぞれ対応する赤、緑、青
の3色のカラーフィルタが設けられた強誘電性または反
強誘電性液晶表示素子において、前記赤、緑、青の3色
のカラーフィルタにそれぞれ対応する画素領域のうち、
青色フィルタに対応する画素領域の液晶層厚が、赤色フ
ィルタおよび緑色フィルタに対応する画素領域の液晶層
厚よりも小さく設定されていることを特徴とするもので
ある。
【0015】この強誘電性または反強誘電性液晶表示素
子によれば、青色フィルタに対応する画素領域の液晶層
厚を、赤色フィルタおよび緑色フィルタに対応する画素
領域の液晶層厚よりも小さく設定しているため、青色フ
ィルタに対応する画素領域から出射する青色光の透過率
を、赤色フィルタおよび緑色フィルタに対応する画素領
域から出射する赤色光および緑色光の透過率に近くし、
色バランスの良好な品質のカラー画像を表示することが
できる。
【0016】
【発明の実施の形態】この発明の強誘電性または反強誘
電性液晶表示素子は、上記のように、青色フィルタに対
応する画素領域の液晶層厚を、赤色フィルタおよび緑色
フィルタに対応する画素領域の液晶層厚よりも小さく設
定することにより、色バランスの良好な品質のカラー画
像を表示することができるようにしたものである。
【0017】この発明の強誘電性または反強誘電性液晶
表示素子において、前記青色フィルタに対応する画素領
域の液晶層厚は、前記青色フィルタを赤色フィルタおよ
び緑色フィルタの膜厚よりも厚く形成することにより前
記赤色フィルタおよび緑色フィルタに対応する画素領域
の液晶層厚よりも小さく設定するのが好ましい。
【0018】また、前記赤、緑、青のカラーフィルタに
それぞれ対応する画素領域の液晶層厚は、赤色フィルタ
に対応する画素領域の液晶層厚をd、緑色フィルタに
対応する画素領域の液晶層厚をd、青色フィルタに対
応する画素領域の液晶層厚をdとしたとき、これらの
画素領域の液晶層厚d、d、dが、d>d
の関係にするのが望ましい。
【0019】その場合、前記赤色フィルタに対応する画
素領域の液晶層厚dは約2.0μm、前記緑色フィル
タに対応する画素領域の液晶層厚dは約1.7μm、
前記青色フィルタに対応する画素領域の液晶層厚d
約1.2μmに設定するのが好ましい。
【0020】また、この発明の強誘電性または反強誘電
性液晶表示素子において、前記赤色フィルタに対応する
画素領域の液晶層厚dと、緑色フィルタに対応する画
素領域の液晶層厚dと、青色フィルタに対応する画素
領域の液晶層厚dは、d≒d>dの関係に設定
してもよい。
【0021】その場合、前記赤色フィルタに対応する画
素領域の液晶層厚dと、前記緑色フィルタに対応する
画素領域の液晶層厚dは約1.8μm、前記青色フィ
ルタに対応する画素領域の液晶層厚dは約1.3μm
に設定するのが好ましい。
【0022】
【実施例】図1はこの発明の第1の実施例を示す液晶表
示素子の一部分の断面図である。
【0023】この実施例の液晶表示素子は反強誘電性液
晶表示素子であり、反強誘電性液晶層1を挟んで対向す
る前後一対の透明基板2,3の内面にそれぞれ互いに対
向する領域により複数の画素領域を形成する透明電極
4,5が設けられ、いずれか一方の基板、例えば表示の
観察側である前側の基板2の内面に、前記複数の画素領
域にそれぞれ対応する赤、緑、青の3色のカラーフィル
タ6R,6G,6Bが設けられるとともに、前記一対の
基板2,3の外面にそれぞれ偏光板10,11が配置さ
れた構成となっている。
【0024】sなお、前記カラーフィルタ6R,6G,
6Bは、前側基板2の内面上に形成されており、前側基
板2の内面に設けられた前記電極4は、前記カラーフィ
ルタ6R,6G,6Bの上に形成されている。
【0025】また、この実施例の液晶表示素子は、TF
T(薄膜トランジスタ)を能動素子とするアクティブマ
トリックス型のものであり、後側基板3の内面に設けら
れた電極5は、行方向および列方向にマトリックス状に
配列する複数の画素電極、前側基板2の内面に設けられ
た電極4は、前記複数の画素電極5の全てに対向する一
枚膜状の対向電極である。
【0026】なお、図では省略しているが、前記後側基
板3の内面には、前記複数の画素電極5にそれぞれ対応
させて配置され、対向する画素電極5に接続された複数
のTFTと、各行のTFTにゲート信号を供給する複数
のゲートラインと、各列のTFTにデータ信号を供給す
る複数のデータラインが設けられている。
【0027】さらに、前記一対の基板2,3内面にはそ
れぞれ、前記電極4,5を覆って、反強誘電性液晶のス
メクティック層構造の法線方向を規制するための配向膜
7,8が設けられている。
【0028】なお、前記一対の基板2,3はその周縁部
において図示しない枠状のシール材を介して接合されて
おり、前記反強誘電性液晶層1は、前記一対の基板2,
3間の前記シール材により囲まれた領域に設けられてい
る。
【0029】そして、この液晶表示素子においては、図
1に示したように、前記赤、緑、青のカラーフィルタ6
R,6G,6Bのうち、青色フィルタ6Bを、赤色フィ
ルタ6Rおよび緑色フィルタ6Gの膜厚よりも厚く形成
し、前記青色フィルタ6Bに対応する画素領域の液晶層
厚dを、赤色フィルタ6Rおよび緑色フィルタ6Gに
対応する画素領域の液晶層厚d,dよりも小さく設
定している。
【0030】さらに、この実施例では、緑色フィルタ6
Gを、赤色フィルタ6Rの膜厚よりも若干厚く形成し、
前記緑色フィルタ6Gに対応する画素領域の液晶層厚
を、赤色フィルタ6Rに対応する画素領域の液晶層厚よ
りも小さく設定している。
【0031】すなわち、この実施例では、赤、緑、青の
カラーフィルタ6R,6G,6Bに対応する各画素領域
の液晶層厚d、d、dを、 d>d>d の関係になるように設定している。
【0032】さらに、この実施例では、前記赤色フィル
タ6Rに対応する画素領域の液晶層厚dと、緑色フィ
ルタ6Gに対応する画素領域の液晶層厚dと、青色フ
ィルタ6Bに対応する画素領域の液晶層厚dをそれぞ
れ、[発明が解決しようとする課題]の項に記載した式 T(λ)=sin{[π・d・Δn(λ)]/λ} …(1) により求められる透過率T(λ)が、赤、緑、青の各波
長帯域においてそれぞれ最大になるように設定してい
る。
【0033】すなわち、上記(1)式により求められる
透過率T(λ)は、次の(2)式の条件を満たすときに
最大になる。
【0034】2d・Δ(λ)=λ …(2) 一方、反強誘電性液晶の各波長光に対する屈折率異方性
Δn(λ)は、赤の波長帯域である612nmの波長光
に対する屈折率異方性をΔn(612nm)、緑の波長
帯域である546nmの波長光に対する屈折率異方性を
Δn(546nm)、青の波長帯域である436nmの
波長光に対する屈折率異方性をΔn(612nm)とす
ると、 Δn(612nm)=0.155 Δn(546nm)=0.165 Δn(612nm)=0.188 である。
【0035】このときの上記(1)式により求められる
透過率T(λ)が最大になる液晶層厚dを上記(2)式
により求めると、 Δn(612nm)=0.155のとき、d=約2.0
μm Δn(546nm)=0.165のとき、d=約1.7
μm Δn(546nm)=0.188のとき、d=約1.2
μm となる。
【0036】そのため、この実施例では、例えば赤色フ
ィルタ6Rの膜厚を約1.0μm、緑色フィルタ6Gの
膜厚を約1.3μm、青色フィルタ6Rの膜厚を約1.
8μmとし、前記赤色フィルタ6Rに対応する画素領域
の液晶層厚dと、緑色フィルタ6Gに対応する画素領
域の液晶層厚dと、青色フィルタ6Bに対応する画素
領域の液晶層厚dとをそれぞれ、 d=約2.0μm d=約1.7μm d=約1.2μm に設定している。
【0037】この反強誘電性液晶表示素子は、青色フィ
ルタ6Bに対応する画素領域の液晶層厚dを、赤色フ
ィルタ6Rおよび緑色フィルタ6Gに対応する画素領域
の液晶層厚d,dよりも小さく設定しているため、
青色フィルタ6Bに対応する画素領域から出射する青色
光の透過率を、赤色フィルタ6Rおよび緑色フィルタ6
Gに対応する画素領域から出射する赤色光および緑色光
の透過率に近くし、色バランスの良好な品質のカラー画
像を表示することができる。
【0038】すなわち、赤、緑、青のカラーフィルタ6
R,6G,6Gにそれぞれ対応する各画素領域の液晶層
厚がいずれも同じである場合は、前記各画素領域の透過
率T(λ)がそれぞれ、その画素領域から出射する光の
波長によって決まるため、長波長帯域の光が出射する画
素領域の透過率は高いが、短波長帯域の光が出射する画
素領域の透過率は低い。
【0039】しかし、この実施例の反強誘電性液晶表示
素子では、可視光帯域のうちの短波長帯域の光である青
色光が出射する画素領域(青色フィルタ6Bに対応する
画素領域)の液晶層厚dを、中間波長帯域の光である
緑色光が出射する画素領域(緑色フィルタ6Gに対応す
る画素領域)の液晶層厚dおよび長波長帯域の光であ
る赤色光が出射する画素領域(赤色フィルタ6Rに対応
する画素領域)の液晶層厚dよりも小さく設定してい
るため、青色フィルタ6Bに対応する画素領域から出射
する青色光の透過率を、赤色フィルタ6Rおよび緑色フ
ィルタ6Gに対応する画素領域から出射する赤色光およ
び緑色光の透過率に近くし、色バランスの良好な品質の
カラー画像を表示することができる。
【0040】しかも、この実施例では、前記赤色フィル
タ6Rに対応する画素領域の液晶層厚dと、緑色フィ
ルタ6Gに対応する画素領域の液晶層厚dと、青色フ
ィルタ6Bに対応する画素領域の液晶層厚dとをそれ
ぞれ上記のように設定することにより、これらの画素領
域の液晶層厚d,d,dを、d>d>d
関係にしているため、赤、緑、青の各色の出射光の強度
の差を小さくし、より色バランスの良好な品質のカラー
画像を表示することができる。
【0041】さらに、この実施例では、前記赤色フィル
タ6Rに対応する画素領域の液晶層厚dを約2.0μ
m、緑色フィルタ6Gに対応する画素領域の液晶層厚d
を約1.7μm、青色フィルタ6Bに対応する画素領
域の液晶層厚dを約1.2μmに設定しているため、
赤、緑、青のカラーフィルタ6R,6G,6Bにそれぞ
れ対応する各画素領域から出射する赤、緑、青の光の透
過率をそれぞれ最大とし、さらに色バランスが良く、し
かも輝度の高いカラー画像を表示することができる。
【0042】また、この実施例では、青色フィルタ6R
の膜厚を赤色フィルタ6Rおよび緑色フィルタ6Gの膜
厚よりも厚くし、さらに前記緑色フィルタ6Gの膜厚を
赤色フィルタ6Rおよび緑色フィルタ6Gの膜厚よりも
厚くすることにより、赤色フィルタ6Rに対応する画素
領域の液晶層厚dと、緑色フィルタ6Gに対応する画
素領域の液晶層厚dと、青色フィルタ6Bに対応する
画素領域の液晶層厚d とを、d>d>dの関係
にしているため、これらのカラーフィルタ6R,6G,
6Bの最大透過率の差を小さくし、さらに色バランスを
良いカラー画像を表示することができる。
【0043】図2は、612nm付近の波長光の透過率
が最も高い赤色フィルタ6Rと、546nm付近の波長
光の透過率が最も高い緑色フィルタ6Gと、436nm
付近の透過率が最も高い青色フィルタ6Bとをそれぞれ
上述した膜厚(赤色フィルタ6Rの膜厚=約1.0μ
m、緑色フィルタ6Gの膜厚=約1.3μm、青色フィ
ルタ6Rの膜厚=約1.8μm)に形成したときの各色
のカラーフィルタ6R,6G,6Bの分光特性を示して
いる。
【0044】図2のように、上記膜厚に形成された赤、
緑、青のカラーフィルタ6R,6G,6Bは、それぞれ
の最大透過率(赤色フィルタ6Rでは612nm付近の
波長光の透過率、緑色フィルタ6Gでは546nm付近
の波長光の透過率、青色フィルタ6Bでは436nm付
近の透過率)の差が小さい分光特性を示す。
【0045】図3は、前記赤、緑、青のカラーフィルタ
6R,6G,6Bを上記の膜厚に形成し、これらのカラ
ーフィルタ6R,6G,6Bに対応する各画素領域の液
晶層厚d,d,dを、それぞれの画素領域から出
射する赤、緑、青の光の透過率がいずれも最大になる値
(d=約2.0μm、d=約1.7μm、d=約
1.2μm)に設定した反強誘電性液晶表示素子の分光
特性を示しており、この分光特性は、赤、緑、青の光
R,G,Bの透過率の差が小さい、図2に示した赤、
緑、青のカラーフィルタ6R,6G,6Bの分光特性と
ほとんど変わらない特性である。
【0046】すなわち、上記実施例の反強誘電性液晶表
示素子は、赤、緑、青のカラーフィルタ6R,6G,6
Bをそれぞれ上記のような膜厚に形成することにより、
これらのカラーフィルタ6R,6G,6Bの最大透過率
の差を小さくし、さらに、前記赤、緑、青のカラーフィ
ルタ6R,6G,6Bに対応する各画素領域の液晶層厚
,d,dを、それぞれの画素領域から出射する
赤、緑、青の光の透過率がいずれも最大になる値に設定
することにより、液晶表示素子に前記赤、緑、青のカラ
ーフィルタ6R,6G,6Bの分光特性とほとんど変わ
らない分光特性をもたせたものであり、したがって、
赤、緑、青の各色の出射光の強度の差を極く小さくし、
色バランスが優れ、しかも輝度の高いカラー画像を表示
することができる。
【0047】また、この反強誘電性液晶表示素子は、
赤、緑、青のカラーフィルタ6R,6G,6Bにそれぞ
れ対応する各画素領域の液晶層厚d,d,dが異
なるが、上記実施例では、赤色フィルタ6Rに対応する
画素領域の液晶層厚dを約2.0μm、緑色フィルタ
6Gに対応する画素領域の液晶層厚dを約1.7μ
m、青色フィルタ6Bに対応する画素領域の液晶層厚d
を約1.2μmに設定しているため、前記各画素領域
の液晶層厚d,d,dの差は、液晶層厚が最も大
きい赤色フィルタ6Rに対応する画素領域と、液晶層厚
が最も小さい青色フィルタ6Bに対応する画素領域との
間でも、0.8μm程度である。
【0048】そして、この程度の液晶層厚差であれば、
赤、緑、青のカラーフィルタ6R,6G,6Bにそれぞ
れ対応する各画素領域の液晶分子がいずれも、電極4,
5間に印加される電界の向きに応じて、スメクティック
層構造の法線方向に対して一方向に一様なチルト角で配
向する状態と、逆方向に一様なチルト角で配向する状態
とに配向する。
【0049】したがって、この反強誘電性液晶表示素子
は、赤、緑、青のカラーフィルタ6R,6G,6Bにそ
れぞれ対応する各画素領域の液晶層厚を異ならせたもの
ではあるが、前記各画素領域の液晶分子の動作を一様に
し、良好な表示特性を得ることができる。
【0050】なお、上記実施例では、赤色フィルタ6R
に対応する画素領域の液晶層厚dと、緑色フィルタに
対応する画素領域の液晶層厚dと、青色フィルタに対
応する画素領域の液晶層厚dとを、d>d>d
の関係にしているが、赤色フィルタ6Rに対応する画素
領域の液晶層厚dと緑色フィルタに対応する画素領域
の液晶層厚dとが同じであっても、赤色フィルタ6R
に対応する画素領域と緑色フィルタ6Gに対応する画素
領域との透過率の差は比較的小さいため、前記赤色フィ
ルタ6Rに対応する画素領域の液晶層厚dと、緑色フ
ィルタ6Gに対応する画素領域の液晶層厚dと、青色
フィルタ6Bに対応する画素領域の液晶層厚dは、d
≒d>dの関係に設定してもよい。
【0051】その場合、前記赤色フィルタ6Rに対応す
る画素領域の液晶層厚dと、前記緑色フィルタ6Gに
対応する画素領域の液晶層厚dは約1.8μm、前記
青色フィルタ6Bに対応する画素領域の液晶層厚d
約1.3μmに設定するのが好ましい。
【0052】また、上記実施例では、青色フィルタ6B
を赤色フィルタ6Rおよび緑色フィルタ6Gの膜厚より
も厚く形成することにより、青色フィルタ6Bに対応す
る画素領域の液晶層厚dを赤色フィルタ6Rおよび緑
色フィルタに対応する画素領域の液晶層厚d,d
りも小さく設定しているが、前記青色フィルタ6Bに対
応する画素領域の液晶層厚dは、他の手段により赤色
フィルタ6Rおよび緑色フィルタに対応する画素領域の
液晶層厚d,dよりも小さく設定してもよい。
【0053】図4はこの発明の第2の実施例を示す液晶
表示素子の一部分の断面図である。なお、この実施例の
液晶表示素子は、TFTを能動素子とするアクティブマ
トリックス型の反強誘電性液晶表示素子であり、青色フ
ィルタ6Bに対応する画素領域の液晶層厚dを赤色フ
ィルタ6Rおよび緑色フィルタに対応する画素領域の液
晶層厚d,dよりも小さくする手段以外の構成は上
述した第1の実施例と同じであるから、重複する説明は
図に同符号を付して省略する。
【0054】この実施例の反強誘電性液晶表示素子は、
赤、緑、青の各色のカラーフィルタ6R,6G,6Bを
同じ膜厚に形成し、一対の基板2,3のいずれか一方、
例えば後側基板3の内面に、青色フィルタ6Bに対応す
る画素領域の液晶層厚dを赤色フィルタ6Rおよび緑
色フィルタに対応する画素領域の液晶層厚d,d
りも小さくするための透明絶縁膜からなる液晶層厚調整
膜9を設け、この液晶層厚調整膜9の上に画素電極5を
形成したものである。
【0055】なお、この実施例では、前記液晶層厚調整
膜9を、青色フィルタ6Bに対応する画素領域から緑色
フィルタ6Gに対応する画素領域にわたって形成すると
ともに、この液晶層厚調整膜9の青色フィルタ6Bに対
応する画素領域における膜厚を、緑色フィルタ6Gに対
応する画素領域における膜厚よりも厚くし、赤色フィル
タ5Rに対応する画素領域の液晶層厚dと、緑色フィ
ルタ6Gに対応する画素領域の液晶層厚dと、青色フ
ィルタ6Bに対応する画素領域の液晶層厚dとを、d
>d>dの関係になるように設定している。
【0056】この実施例の反強誘電性液晶表示素子は、
赤、緑、青の各色のカラーフィルタ6R,6G,6Bを
同じ膜厚に形成したものであるため、これらのカラーフ
ィルタ6R,6G,6Bの分光特性は、図2に示した特
性に比べて、緑色フィルタ6Gの最大透過率が低く、そ
れよりもさらに青色フィルタ6Bの最大透過率が低い特
性であるが、赤色フィルタ6Rに対応する画素領域の液
晶層厚dと、緑色フィルタ6Gに対応する画素領域の
液晶層厚dと、青色フィルタ6Bに対応する画素領域
の液晶層厚dとを、d>d>dの関係にしてい
るため、赤、緑、青の各色の出射光の強度の差を小さく
し、色バランスの良好な品質のカラー画像を表示するこ
とができる。
【0057】なお、この実施例の反強誘電性液晶表示素
子においても、赤、緑、青のカラーフィルタ6R,6
G,6Bにそれぞれ対応する各画素領域の液晶層厚
,d,dの差は、液晶層厚が最も大きい赤色フ
ィルタ6Rに対応する画素領域と、液晶層厚が最も小さ
い青色フィルタ6Bに対応する画素領域との間で0.8
μm程度以下にするのが望ましく、この程度の液晶層厚
差であれば、前記各画素領域の液晶分子の動作を一様に
し、良好な表示特性を得ることができる。
【0058】また、上記第2の実施例では、赤、緑、青
のカラーフィルタ6R,6G,6Bにそれぞれ対応する
各画素領域の液晶層厚d,d,dを、d>d
>dの関係にしているが、前記各画素領域の液晶層厚
,d,dは、d≒d >dの関係に設定し
てもよい。
【0059】さらに、上記第1および第2の実施例の液
晶表示素子は反強誘電性液晶表示素子であるが、この発
明は、強誘電性液晶表示素子にも適用できるものであ
り、その場合も、赤、緑、青のカラーフィルタ6R,6
G,6Bにそれぞれ対応する各画素領域の液晶層厚
,d,dは、上記実施例の反強誘電性液晶表示
素子と同じ値でよい。
【0060】また、この発明は、TFTを能動素子とす
るアクティブマトリックス型のものに限らずMIM等の
2端子の非線型抵抗素子を能動素子とするアクティブマ
トリックス型や、単純マトリックス型の強誘電性または
反強誘電性液晶表示素子にも適用することができる。
【0061】
【発明の効果】この発明の強誘電性または反強誘電性液
晶表示素子は、青色フィルタに対応する画素領域の液晶
層厚を、赤色フィルタおよび緑色フィルタに対応する画
素領域の液晶層厚よりも小さく設定したものであるた
め、色バランスの良好な品質のカラー画像を表示するこ
とができる。
【0062】この発明の強誘電性または反強誘電性液晶
表示素子において、前記青色フィルタに対応する画素領
域の液晶層厚は、前記青色フィルタを赤色フィルタおよ
び緑色フィルタの膜厚よりも厚く形成することにより前
記赤色フィルタおよび緑色フィルタに対応する画素領域
の液晶層厚よりも小さく設定するのが好ましく、このよ
うにすることにより、前記各色のカラーフィルタの最大
透過率の差を小さくし、さらに色バランスを良いカラー
画像を表示することができる。
【0063】また、前記赤色フィルタに対応する画素領
域の液晶層厚dと、緑色フィルタに対応する画素領域
の液晶層厚dと、青色フィルタに対応する画素領域の
液晶層厚dは、d>d>dの関係にするのが望
ましく、このようにすることにより、赤、緑、青の各色
の出射光の強度の差を小さくし、より色バランスの良好
な品質のカラー画像を表示することができる。
【0064】また、この発明の強誘電性または反強誘電
性液晶表示素子において、前記赤色フィルタに対応する
画素領域の液晶層厚dと、緑色フィルタに対応する画
素領域の液晶層厚dと、青色フィルタに対応する画素
領域の液晶層厚dは、d≒d>dの関係に設定
してもよく、その場合も、赤色および緑色の出射光の強
度に対する青色の出射光の強度の差を小さくし、色バラ
ンスの良いカラー画像を表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例を示す反強誘電性液晶
表示素子の一部分の断面図。
【図2】第1の実施例の反強誘電性液晶表示素子におけ
る赤、緑、青のカラーフィルタの分光特性図。
【図3】第1の実施例の反強誘電性液晶表示素子の分光
特性図。
【図4】この発明の第2の実施例を示す液晶表示素子の
一部分の断面図。
【図5】従来の反強誘電性液晶表示素子の分光特性図。
【符号の説明】
1…反強誘電性液晶 2,3…基板 4,5…電極 6R…赤色フィルタ 6G…緑色フィルタ 6B…青色フィルタ 7,8…配向膜 9…液晶層厚調整膜 10,11…偏光板 d…赤色フィルタに対応する画素領域の液晶層厚 d…緑色フィルタに対応する画素領域の液晶層厚 d…青色フィルタに対応する画素領域の液晶層厚

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】強誘電性または反強誘電性液晶層を挟んで
    対向する一対の基板の内面にそれぞれ互いに対向する領
    域により複数の画素領域を形成する電極が設けられ、い
    ずれか一方の基板の内面に、前記複数の画素領域にそれ
    ぞれ対応する赤、緑、青の3色のカラーフィルタが設け
    られた強誘電性または反強誘電性液晶表示素子におい
    て、 前記赤、緑、青の3色のカラーフィルタにそれぞれ対応
    する画素領域のうち、青色フィルタに対応する画素領域
    の液晶層厚が、赤色フィルタおよび緑色フィルタに対応
    する画素領域の液晶層厚よりも小さく設定されているこ
    とを特徴とする液晶表示素子。
  2. 【請求項2】青色フィルタに対応する画素領域の液晶層
    厚は、前記青色フィルタを赤色フィルタおよび緑色フィ
    ルタの膜厚よりも厚く形成することにより前記赤色フィ
    ルタおよび緑色フィルタに対応する画素領域の液晶層厚
    よりも小さく設定されていることを特徴とする請求項1
    に記載の液晶表示素子。
  3. 【請求項3】赤色フィルタに対応する画素領域の液晶層
    厚をd、緑色フィルタに対応する画素領域の液晶層厚
    をd、青色フィルタに対応する画素領域の液晶層厚を
    としたとき、これらの画素領域の液晶層厚d、d
    、dが、 d>d>d の関係にあることを特徴とする請求項1または2に記載
    の液晶表示素子。
  4. 【請求項4】赤色フィルタに対応する画素領域の液晶層
    厚をd、緑色フィルタに対応する画素領域の液晶層厚
    をd、青色フィルタに対応する画素領域の液晶層厚を
    としたとき、これらの画素領域の液晶層厚d、d
    、dが、 d≒d>d の関係にあることを特徴とする請求項1または2に記載
    の液晶表示素子。
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