JP2002196161A - レンズ付光ファイバおよびその加工方法及びそれを用いた光半導体装置の組立方法 - Google Patents
レンズ付光ファイバおよびその加工方法及びそれを用いた光半導体装置の組立方法Info
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- JP2002196161A JP2002196161A JP2000393451A JP2000393451A JP2002196161A JP 2002196161 A JP2002196161 A JP 2002196161A JP 2000393451 A JP2000393451 A JP 2000393451A JP 2000393451 A JP2000393451 A JP 2000393451A JP 2002196161 A JP2002196161 A JP 2002196161A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】光半導体装置への組立時間を大幅に短縮する。
【解決手段】光ファイバの先端の被覆15を除去すると
ともに、光ファイバのコア軸12に対して対称な一対の
傾斜面11を形成してなるレンズ付光ファイバ10にお
いて、前記傾斜面11の方向にあわせて光ファイバ被覆
15に方向表示部14を形成した。
ともに、光ファイバのコア軸12に対して対称な一対の
傾斜面11を形成してなるレンズ付光ファイバ10にお
いて、前記傾斜面11の方向にあわせて光ファイバ被覆
15に方向表示部14を形成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信に使用する
発光源と光ファイバとの光結合に用いるレンズ付光ファ
イバおよびその加工方法およびそれを用いた光半導体装
置の組立方法に関するものである。
発光源と光ファイバとの光結合に用いるレンズ付光ファ
イバおよびその加工方法およびそれを用いた光半導体装
置の組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信用の発光源としては、レーザダイ
オード(以下LDという),発光ダイオード等が用いら
れる。LDからの出射光のパターンは、光分布が円状の
ガウス分布ではなく縦方向と横方向で異なる楕円ビーム
状となる。典型的なLDは2.5:1と4:1の間のア
スペクト比を有する出射光のパターンとなる。このよう
な大きなアスペクト比を有するLDと光ファイバとの結
合には楔形レンズ付光ファイバが有効である。
オード(以下LDという),発光ダイオード等が用いら
れる。LDからの出射光のパターンは、光分布が円状の
ガウス分布ではなく縦方向と横方向で異なる楕円ビーム
状となる。典型的なLDは2.5:1と4:1の間のア
スペクト比を有する出射光のパターンとなる。このよう
な大きなアスペクト比を有するLDと光ファイバとの結
合には楔形レンズ付光ファイバが有効である。
【0003】従来の楔形レンズ付光ファイバではより効
率的集光を目的とした二段楔形レンズがある。図8に二
段楔形レンズを示す。レンズ付光ファイバ10は、光フ
ァイバのコア軸12に関して対称で且つファイバ先端に
先鋭な稜線を形成する一対の傾斜面11aと、該傾斜面
11aの傾斜方向に連続しかつ光ファイバのコア軸に対
して前記の傾斜面11aよりも緩い角度が設けられた一
対の傾斜面11bからなる傾斜面11を備えている(特
開平8−5865号公報参照)。
率的集光を目的とした二段楔形レンズがある。図8に二
段楔形レンズを示す。レンズ付光ファイバ10は、光フ
ァイバのコア軸12に関して対称で且つファイバ先端に
先鋭な稜線を形成する一対の傾斜面11aと、該傾斜面
11aの傾斜方向に連続しかつ光ファイバのコア軸に対
して前記の傾斜面11aよりも緩い角度が設けられた一
対の傾斜面11bからなる傾斜面11を備えている(特
開平8−5865号公報参照)。
【0004】また図8に示すレンズ付光ファイバ10と
同様の目的から、図9に示すように楔形レンズの先端を
曲面13に加工し、半円筒形のレンズを形成したレンズ
付光ファイバ10がある。該レンズ付光ファイバ10は
光ファイバのコア軸12に関して対称の一対の傾斜面1
1を設けて楔形状とし、これらの傾斜面11に対し連続
して半円筒状の曲面13を備えている(特開平8−86
923公報参照)。
同様の目的から、図9に示すように楔形レンズの先端を
曲面13に加工し、半円筒形のレンズを形成したレンズ
付光ファイバ10がある。該レンズ付光ファイバ10は
光ファイバのコア軸12に関して対称の一対の傾斜面1
1を設けて楔形状とし、これらの傾斜面11に対し連続
して半円筒状の曲面13を備えている(特開平8−86
923公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記に記載し
た従来のレンズ付光ファイバ10を光半導体装置に組み
込む際に、傾斜面11が小さく目視ではその方向性を判
断できないためにレンズ付光ファイバ10を180°回
転させて結合効率の良いところで固定しなければならな
いという問題がある。
た従来のレンズ付光ファイバ10を光半導体装置に組み
込む際に、傾斜面11が小さく目視ではその方向性を判
断できないためにレンズ付光ファイバ10を180°回
転させて結合効率の良いところで固定しなければならな
いという問題がある。
【0006】つまり組立の際、長手方向のZ軸方向及び
縦横方向のY軸、X軸方向の3軸の調整とともに回転方
向のθ軸方向の調整もおこなわなければならないため
に、組立時間がかかりしかも熟練を要する作業なので作
業者を限定しなければならず、しかも自動化しにくい為
にレンズ付光ファイバを用いた光半導体装置を量産化出
来ない要因となっていた。
縦横方向のY軸、X軸方向の3軸の調整とともに回転方
向のθ軸方向の調整もおこなわなければならないため
に、組立時間がかかりしかも熟練を要する作業なので作
業者を限定しなければならず、しかも自動化しにくい為
にレンズ付光ファイバを用いた光半導体装置を量産化出
来ない要因となっていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記に鑑みて本発明は、
光ファイバの先端の被覆を除去するとともに、光ファイ
バのコア軸に対して対称な一対の傾斜面を形成してなる
レンズ付光ファイバにおいて、前記傾斜面の方向にあわ
せて光ファイバ被覆に方向表示部を形成したことを特徴
とする。
光ファイバの先端の被覆を除去するとともに、光ファイ
バのコア軸に対して対称な一対の傾斜面を形成してなる
レンズ付光ファイバにおいて、前記傾斜面の方向にあわ
せて光ファイバ被覆に方向表示部を形成したことを特徴
とする。
【0008】また、光ファイバの先端に、光ファイバの
コア軸に対して対称な一対の傾斜面を形成し、後方に固
定具を装着したレンズ付光ファイバにおいて、前記傾斜
面の方向にあわせて前記固定具に方向表示部を形成した
ことを特徴とする。
コア軸に対して対称な一対の傾斜面を形成し、後方に固
定具を装着したレンズ付光ファイバにおいて、前記傾斜
面の方向にあわせて前記固定具に方向表示部を形成した
ことを特徴とする。
【0009】更に、光ファイバの先端に、前記傾斜面に
連続して半円筒状の曲面を備えたことを特徴とする。
連続して半円筒状の曲面を備えたことを特徴とする。
【0010】しかも、光ファイバの一部に方向表示部を
形成した後、該方向表示部を基準として治具に固定し、
先端に傾斜面を加工することを特徴とする。
形成した後、該方向表示部を基準として治具に固定し、
先端に傾斜面を加工することを特徴とする。
【0011】また、上記のいずれかに記載のレンズ付光
ファイバの方向表示部を基準にして半導体素子を収納し
たパッケージに装着することを特徴とする。
ファイバの方向表示部を基準にして半導体素子を収納し
たパッケージに装着することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、図面を用いて説明する。
て、図面を用いて説明する。
【0013】図1は本発明のレンズ付光ファイバ10の
レンズ部の平面図及び側面図である。図1において、光
ファイバは周知の通り光が閉じこめられるコア18と、
これを同心円状に囲むクラッド19から成り、ともに円
形断面を備えている。そしてその外周には光ファイバを
保護する目的で被覆15を配置し、先端のみ被覆15を
除去した構造となっている。
レンズ部の平面図及び側面図である。図1において、光
ファイバは周知の通り光が閉じこめられるコア18と、
これを同心円状に囲むクラッド19から成り、ともに円
形断面を備えている。そしてその外周には光ファイバを
保護する目的で被覆15を配置し、先端のみ被覆15を
除去した構造となっている。
【0014】光ファイバの先端には、光ファイバのコア
軸12に対して対称な一対の傾斜面11により楔形状を
形成し、該傾斜面11に対し連続して半円筒形状の曲面
13を備えている。そして前記傾斜面11の方向にあわ
せて方向表示部14を光ファイバ被覆15の外周に形成
している。
軸12に対して対称な一対の傾斜面11により楔形状を
形成し、該傾斜面11に対し連続して半円筒形状の曲面
13を備えている。そして前記傾斜面11の方向にあわ
せて方向表示部14を光ファイバ被覆15の外周に形成
している。
【0015】曲面13の曲率半径は1μm〜20μmで
あることが望ましい。ここで1μm未満の曲率半径であ
れば、曲率半径が小さすぎて加工することが困難な事
と、20μmを越える曲率半径であれば、LDから出た
光が曲面13で十分に集光されず、光ファイバのコア部
に結合効率良く入射されなくなるからである。
あることが望ましい。ここで1μm未満の曲率半径であ
れば、曲率半径が小さすぎて加工することが困難な事
と、20μmを越える曲率半径であれば、LDから出た
光が曲面13で十分に集光されず、光ファイバのコア部
に結合効率良く入射されなくなるからである。
【0016】傾斜面11の角度φは30°<φ<160
°の範囲であることが好ましい。この範囲の角度を超え
ると結合効率が極端に悪化するからである。
°の範囲であることが好ましい。この範囲の角度を超え
ると結合効率が極端に悪化するからである。
【0017】ここで、図2を参照してLDから出射され
た光ビームがレンズ付ファイバ10に効率良く入射する
原理を説明する。
た光ビームがレンズ付ファイバ10に効率良く入射する
原理を説明する。
【0018】LD21の窓部22におけるy軸方向のビ
ームウェイスト半径をωy,x軸方向のビームウェイス
ト半径をωx,シングルモードファイバ(以下SMFと
いう)からなるレンズ付光ファイバ10のコア半径をω
とする。
ームウェイスト半径をωy,x軸方向のビームウェイス
ト半径をωx,シングルモードファイバ(以下SMFと
いう)からなるレンズ付光ファイバ10のコア半径をω
とする。
【0019】レンズ付光ファイバ10のファイバ端23
から、レンズ付ファイバ10内部のビームウェイスト半
径ω0までの距離d0を求める。SMFでは、屈折率NA=
0.1で入射される。一方、ファイバコアの屈折率nをn
=1.465,コア径2ω=6μmとすると
から、レンズ付ファイバ10内部のビームウェイスト半
径ω0までの距離d0を求める。SMFでは、屈折率NA=
0.1で入射される。一方、ファイバコアの屈折率nをn
=1.465,コア径2ω=6μmとすると
【0020】
【数1】
【0021】
【数2】
【0022】よって、数1,数2よりω0=2.9024μmと
なる。
なる。
【0023】これより逆に
【0024】
【数3】
【0025】例えば、光線の波長λ=830nmなら、n=
1.465とおいて、数3に代入すると、d 0=3.12μmとな
る。
1.465とおいて、数3に代入すると、d 0=3.12μmとな
る。
【0026】ここで、レンズ付ファイバ10のファイバ
端23から、LDの窓部22までの距離dを求めるに
は、レンズをなす曲面13の曲率半径をRとして、
端23から、LDの窓部22までの距離dを求めるに
は、レンズをなす曲面13の曲率半径をRとして、
【0027】
【数4】
【0028】と表される光線マトリクスから決定され
る。
る。
【0029】即ち、一般的な ビームマトリクスの式か
ら、
ら、
【0030】
【数5】
【0031】これより、ωyが求まる。例えば、曲率半
径R=10μmのとき、ωy=1.32μmとなる。逆にωyが分
っていれば最適な曲率半径Rが求まる。
径R=10μmのとき、ωy=1.32μmとなる。逆にωyが分
っていれば最適な曲率半径Rが求まる。
【0032】同じように、
【0033】
【数6】
【0034】からd=15.22μmが求まる。このときωx
は、レンズ効果がないから、
は、レンズ効果がないから、
【0035】
【数7】
【0036】と表される。例えば、d0=3.12,ω0=2.
9024とすれば、ωx=3.4μmとなる。
9024とすれば、ωx=3.4μmとなる。
【0037】すなわち、半円形のレンズ付光ファイバ1
0を出射したビームは、コア径2ω=6μmのSMFで
波長λ=830nmならば、曲率半径R=10μmとするとき、
ファイバ端23からd=約15μmの位置に、ωx=約3.4
μm,ωy=約1.3μmの扁平なビームウェイストを形成す
ることができる。
0を出射したビームは、コア径2ω=6μmのSMFで
波長λ=830nmならば、曲率半径R=10μmとするとき、
ファイバ端23からd=約15μmの位置に、ωx=約3.4
μm,ωy=約1.3μmの扁平なビームウェイストを形成す
ることができる。
【0038】従って、ωyがωxに比して小さい高出力L
Dのとき、(ωy/ωx)=約1/2.5〜1/5位の扁平化した
放射窓に適合したファイバレンズが形成でき、高い結合
効率が得られることになる。
Dのとき、(ωy/ωx)=約1/2.5〜1/5位の扁平化した
放射窓に適合したファイバレンズが形成でき、高い結合
効率が得られることになる。
【0039】即ち、レンズ付光ファイバ10の楔形状の
方向とLDの位置をあわせることが必要であり、その為
に本発明は方向表示部14を設けたことを特徴とする。
方向とLDの位置をあわせることが必要であり、その為
に本発明は方向表示部14を設けたことを特徴とする。
【0040】次に図3に本発明の他の実施形態であるレ
ンズ付光ファイバを示す。図1同様に光ファイバの先端
には、光ファイバのコア軸12に対して対称な一対の傾
斜面11により楔形状を形成し、該傾斜面11に対し連
続して半円筒形状の曲面13を備えている。そして光フ
ァイバと光ファイバ被覆15を保護する目的で固定具1
6を接着剤17にて固定してあり、傾斜面11の方向に
あわせて方向表示部14を固定具16の外周に形成して
いる。
ンズ付光ファイバを示す。図1同様に光ファイバの先端
には、光ファイバのコア軸12に対して対称な一対の傾
斜面11により楔形状を形成し、該傾斜面11に対し連
続して半円筒形状の曲面13を備えている。そして光フ
ァイバと光ファイバ被覆15を保護する目的で固定具1
6を接着剤17にて固定してあり、傾斜面11の方向に
あわせて方向表示部14を固定具16の外周に形成して
いる。
【0041】本発明の方向表示部14は、CO2レー
ザ、YAGレーザ、エキシマレーザ等のレーザを用いる
か、インクジェットもしくはマジックペンを用いて光フ
ァイバ被覆13もしくは固定具16の外周に印字する
か、またはシール等を添付する方法がある。また固定具
16を用いる場合は、該固定具16の一部に凹部もしく
は凸部を形成する方法でも同一の効果を奏することが出
来る。
ザ、YAGレーザ、エキシマレーザ等のレーザを用いる
か、インクジェットもしくはマジックペンを用いて光フ
ァイバ被覆13もしくは固定具16の外周に印字する
か、またはシール等を添付する方法がある。また固定具
16を用いる場合は、該固定具16の一部に凹部もしく
は凸部を形成する方法でも同一の効果を奏することが出
来る。
【0042】更には、図4(a)に示す長方形、図4
(b)に示す台形、図4(c)に示す半円形、図4
(d)に示す三角形などのように固定具16の一辺を利
用して、方向表示部14を形成することもできる。
(b)に示す台形、図4(c)に示す半円形、図4
(d)に示す三角形などのように固定具16の一辺を利
用して、方向表示部14を形成することもできる。
【0043】又、方向表示部14は図5(a)に示すよ
うに傾斜面11の上面に形成しても、図5(b)に示す
ように傾斜面11の側面に形成しても、図5(c)に示
すように傾斜面11に対しある角度をもった位置に形成
しても同様の効果を得ることができる。
うに傾斜面11の上面に形成しても、図5(b)に示す
ように傾斜面11の側面に形成しても、図5(c)に示
すように傾斜面11に対しある角度をもった位置に形成
しても同様の効果を得ることができる。
【0044】本発明のレンズ付光ファイバ10はシング
ルモード光ファイバ、マルチモード光ファイバ等の石英
ガラス製光ファイバのみならず樹脂製光ファイバ等あら
ゆる光ファイバに採用することができる。
ルモード光ファイバ、マルチモード光ファイバ等の石英
ガラス製光ファイバのみならず樹脂製光ファイバ等あら
ゆる光ファイバに採用することができる。
【0045】また、偏波保存光ファイバの様に断面形状
に方向性を有する光ファイバにも使用することができ、
具体的には偏波保存光ファイバのコアの外部に形成され
た偏波保存部と傾斜面11と方向表示部14の位置をあ
わせる方法でも同一の効果を奏することが出来る。
に方向性を有する光ファイバにも使用することができ、
具体的には偏波保存光ファイバのコアの外部に形成され
た偏波保存部と傾斜面11と方向表示部14の位置をあ
わせる方法でも同一の効果を奏することが出来る。
【0046】また、光半導体装置にハンダ固定する目的
で、傾斜面11の後部の光ファイバ外周にNi、Au等
の蒸着層もしくはメッキ層を形成することもできる。
で、傾斜面11の後部の光ファイバ外周にNi、Au等
の蒸着層もしくはメッキ層を形成することもできる。
【0047】以上傾斜面11が一段であるレンズ付光フ
ァイバについて説明してきたが、図示していないが、光
ファイバのコア軸に関して対称な多段の傾斜面を形成し
たレンズ付光ファイバ及びその多段の傾斜面の先端に半
円筒状の曲面を形成したレンズ付光ファイバにも適用す
ることができる。
ァイバについて説明してきたが、図示していないが、光
ファイバのコア軸に関して対称な多段の傾斜面を形成し
たレンズ付光ファイバ及びその多段の傾斜面の先端に半
円筒状の曲面を形成したレンズ付光ファイバにも適用す
ることができる。
【0048】このように、本発明のレンズ付光ファイバ
を用いることにより、光半導体装置に組み込む際にθ軸
方向の調整が微調整もしくは無調整ですむために、組立
時間を短縮できると共に熟練を要しなくなることから作
業者を限定する必要がなくなり、しかも自動化しやすく
なりレンズ付光ファイバを用いた光半導体装置を量産化
する事が可能となる。
を用いることにより、光半導体装置に組み込む際にθ軸
方向の調整が微調整もしくは無調整ですむために、組立
時間を短縮できると共に熟練を要しなくなることから作
業者を限定する必要がなくなり、しかも自動化しやすく
なりレンズ付光ファイバを用いた光半導体装置を量産化
する事が可能となる。
【0049】次に、本発明のレンズ付光ファイバの加工
方法について図6を用いて説明する。
方法について図6を用いて説明する。
【0050】まず図6(a)のように先端の被覆15を
除去した光ファイバの被覆15の外周に方向表示部14
を形成する。次に図6(b)のように該方向表示部14
を基準として治具42に固定し、平板の研磨盤41と光
ファイバのコア軸12のなす角度を(φ/2)に保持し
ながら研磨して一方の傾斜面11を形成し、光ファイバ
を反転させて他方の傾斜面11を形成する。次に図6
(c)のように先端を放電加工もしくは研磨加工にて半
円筒状の曲面13を形成する。
除去した光ファイバの被覆15の外周に方向表示部14
を形成する。次に図6(b)のように該方向表示部14
を基準として治具42に固定し、平板の研磨盤41と光
ファイバのコア軸12のなす角度を(φ/2)に保持し
ながら研磨して一方の傾斜面11を形成し、光ファイバ
を反転させて他方の傾斜面11を形成する。次に図6
(c)のように先端を放電加工もしくは研磨加工にて半
円筒状の曲面13を形成する。
【0051】またこの加工の際、図示してはいないが、
光ファイバの後端から光を入射し、該入射光が光ファイ
バ先端から出射する発光パターンおよび/または光ファ
イバ先端からの反射戻り光の測定を行いながら、研磨加
工等により光ファイバの先端にレンズ加工を施す方法を
適用することもできる。
光ファイバの後端から光を入射し、該入射光が光ファイ
バ先端から出射する発光パターンおよび/または光ファ
イバ先端からの反射戻り光の測定を行いながら、研磨加
工等により光ファイバの先端にレンズ加工を施す方法を
適用することもできる。
【0052】以上の方法により、傾斜面11の方向にあ
わせて方向表示部14が形成されたレンズ付光ファイバ
が完成する。
わせて方向表示部14が形成されたレンズ付光ファイバ
が完成する。
【0053】次に、本発明のレンズ付光ファイバを用い
た光半導体装置の組立方法について図7を用いて説明す
る。光半導体装置30を断面で表した平面図で示す。
た光半導体装置の組立方法について図7を用いて説明す
る。光半導体装置30を断面で表した平面図で示す。
【0054】光半導体装置30の内部にはLD21が配
線され封止されている。前記光半導体装置30の挿入部
31に傾斜面11の方向にあわせて方向表示部14を形
成した本発明のレンズ付光ファイバ10の方向表示部1
4を上に向けた状態で挿入していく。光ファイバの他端
にはパワーメータ32を接続しておき、LD21からレ
ンズ付光ファイバ10に入射したパワーをモニターしな
がら、x軸、y軸、z軸を調整しパワーの最大値の位置
で光半導体装置30に固定する。θ軸方向は微調節する
とパワーは更に向上するが、無調整であっても半導体装
置の実使用上は問題ない。
線され封止されている。前記光半導体装置30の挿入部
31に傾斜面11の方向にあわせて方向表示部14を形
成した本発明のレンズ付光ファイバ10の方向表示部1
4を上に向けた状態で挿入していく。光ファイバの他端
にはパワーメータ32を接続しておき、LD21からレ
ンズ付光ファイバ10に入射したパワーをモニターしな
がら、x軸、y軸、z軸を調整しパワーの最大値の位置
で光半導体装置30に固定する。θ軸方向は微調節する
とパワーは更に向上するが、無調整であっても半導体装
置の実使用上は問題ない。
【0055】光半導体装置30にレンズ付光ファイバ1
0を固定する方法は、ハンダ付け、接着、YAGレーザ
溶接、低融点ガラス付け等を使用できるが、YAGレー
ザ溶接は瞬時に接合できうるので特に好ましい方法であ
る。
0を固定する方法は、ハンダ付け、接着、YAGレーザ
溶接、低融点ガラス付け等を使用できるが、YAGレー
ザ溶接は瞬時に接合できうるので特に好ましい方法であ
る。
【0056】以上より、本発明のレンズ付光ファイバ1
0を用いることにより、光半導体装置30に組み込む際
にθ軸方向の調整が微調整もしくは無調整ですむため
に、組立時間を短縮できると共に熟練を要しなくなるこ
とから作業者を限定する必要がなくなり、しかも自動化
しやすくなりレンズ付光ファイバ10を用いた光半導体
装置30を量産化する事が可能となる。
0を用いることにより、光半導体装置30に組み込む際
にθ軸方向の調整が微調整もしくは無調整ですむため
に、組立時間を短縮できると共に熟練を要しなくなるこ
とから作業者を限定する必要がなくなり、しかも自動化
しやすくなりレンズ付光ファイバ10を用いた光半導体
装置30を量産化する事が可能となる。
【0057】
【実施例】図1に示す本発明のレンズ付光ファイバ10
と比較例として図8に示す従来のレンズ付光ファイバを
各10本作成し、光半導体装置に組み込んでその組み込
み時間を測定した。
と比較例として図8に示す従来のレンズ付光ファイバを
各10本作成し、光半導体装置に組み込んでその組み込
み時間を測定した。
【0058】レンズ付光ファイバ10のレンズ部の形状
は本発明、従来例共に傾斜面11の角度φは80°、先
端の曲面13の曲率半径はR5mmとした。
は本発明、従来例共に傾斜面11の角度φは80°、先
端の曲面13の曲率半径はR5mmとした。
【0059】LD21の光源は波長が980nm、出射
光の強度分布(モードフィールド)パターンは4:1の
アスペクト比である楕円形状とし、光ファイバはモード
フィールド径6.0μmの円対称シングルモード光ファ
イバを使用した。
光の強度分布(モードフィールド)パターンは4:1の
アスペクト比である楕円形状とし、光ファイバはモード
フィールド径6.0μmの円対称シングルモード光ファ
イバを使用した。
【0060】方向表示部14はYAGレーザを用いてφ
0.3mmの黒点を印字した。
0.3mmの黒点を印字した。
【0061】
【表1】
【0062】その結果を表1に示す。表中の数値は10
本の平均値を示す。
本の平均値を示す。
【0063】以上の結果より、従来のレンズ付光ファイ
バ10は組み込み時間が平均で18.3分かかったのに
対し、本発明のレンズ付光ファイバ10の組み込み時間
は平均で7.8分と格段に短縮することが出来た。
バ10は組み込み時間が平均で18.3分かかったのに
対し、本発明のレンズ付光ファイバ10の組み込み時間
は平均で7.8分と格段に短縮することが出来た。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、光ファイバの先端の被
覆を除去するとともに、光ファイバのコア軸に対して対
称な一対の傾斜面を形成してなるレンズ付光ファイバに
おいて、前記傾斜面の方向にあわせて光ファイバ被覆に
方向表示部を形成したことによって、光半導体装置へ組
み込む際の目安となり、組立時間を大幅に短縮すること
が出来た。
覆を除去するとともに、光ファイバのコア軸に対して対
称な一対の傾斜面を形成してなるレンズ付光ファイバに
おいて、前記傾斜面の方向にあわせて光ファイバ被覆に
方向表示部を形成したことによって、光半導体装置へ組
み込む際の目安となり、組立時間を大幅に短縮すること
が出来た。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のレンズ付光ファイバを示す平
面図、(b)は同じく側面図である。
面図、(b)は同じく側面図である。
【図2】本発明のレンズ付光ファイバに光ビームが入射
する原理を示す図である。
する原理を示す図である。
【図3】(a)は本発明のレンズ付光ファイバの他の実
施形態を示す平面図、(b)は同じく側面図である。
施形態を示す平面図、(b)は同じく側面図である。
【図4】(a)〜(d)は本発明のレンズ付光ファイバ
の他の実施形態を示す端面図である。
の他の実施形態を示す端面図である。
【図5】(a)〜(c)は本発明のレンズ付光ファイバ
の他の実施形態を示す端面図である。
の他の実施形態を示す端面図である。
【図6】(a)〜(c)は本発明のレンズ付光ファイバ
の加工方法を示す概略図である。
の加工方法を示す概略図である。
【図7】本発明の光半導体装置の組立方法を示す図であ
る。
る。
【図8】従来のレンズ付光ファイバを示す正面図であ
る。
る。
【図9】従来のレンズ付光ファイバを示す正面図であ
る。
る。
10 レンズ付光ファイバ 11 傾斜面 12 コア軸 13 曲面 14 方向表示部 15 被覆 16 固定具 17 接着剤 18 コア 19 クラッド 21 LD 22 窓部 23 光ファイバ端 24 光ファイバコア 25 ビームウェイスト半径部 30 光半導体装置 31 挿入部 41 研磨盤 42 治具
Claims (5)
- 【請求項1】光ファイバの先端の被覆を除去するととも
に、光ファイバのコア軸に対して対称な一対の傾斜面を
形成してなるレンズ付光ファイバにおいて、前記傾斜面
の方向にあわせて光ファイバ被覆に方向表示部を形成し
たことを特徴とするレンズ付光ファイバ。 - 【請求項2】光ファイバの先端に、光ファイバのコア軸
に対して対称な一対の傾斜面を形成し、後方に固定具を
装着したレンズ付光ファイバにおいて、前記傾斜面の方
向にあわせて前記固定具に方向表示部を形成したことを
特徴とするレンズ付光ファイバ。 - 【請求項3】光ファイバの先端に、前記傾斜面に連続し
て半円筒状の曲面を備えたことを特徴とする請求項1又
は2記載のレンズ付光ファイバ。 - 【請求項4】光ファイバの一部に方向表示部を形成した
後、該方向表示部を基準として治具に固定し、先端に傾
斜面を加工することを特徴とするレンズ付光ファイバの
加工方法。 - 【請求項5】請求項1〜3のいずれかに記載のレンズ付
光ファイバの方向表示部を基準にして半導体素子を収納
したパッケージに装着することを特徴とする光半導体装
置の組立方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000393451A JP2002196161A (ja) | 2000-12-25 | 2000-12-25 | レンズ付光ファイバおよびその加工方法及びそれを用いた光半導体装置の組立方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000393451A JP2002196161A (ja) | 2000-12-25 | 2000-12-25 | レンズ付光ファイバおよびその加工方法及びそれを用いた光半導体装置の組立方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002196161A true JP2002196161A (ja) | 2002-07-10 |
Family
ID=18859258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000393451A Pending JP2002196161A (ja) | 2000-12-25 | 2000-12-25 | レンズ付光ファイバおよびその加工方法及びそれを用いた光半導体装置の組立方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002196161A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007256665A (ja) * | 2006-03-23 | 2007-10-04 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 半導体レーザモジュール |
JP2007258480A (ja) * | 2006-03-23 | 2007-10-04 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 半導体レーザモジュール |
-
2000
- 2000-12-25 JP JP2000393451A patent/JP2002196161A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007256665A (ja) * | 2006-03-23 | 2007-10-04 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 半導体レーザモジュール |
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