JP2002196159A - グレーティング用温度制御装置、温度制御パターンを記憶手段に記憶させる方法、グレーティング用温度制御装置を自動制御する方法及び可変分散等化器 - Google Patents

グレーティング用温度制御装置、温度制御パターンを記憶手段に記憶させる方法、グレーティング用温度制御装置を自動制御する方法及び可変分散等化器

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JP2002196159A JP2000395162A JP2000395162A JP2002196159A JP 2002196159 A JP2002196159 A JP 2002196159A JP 2000395162 A JP2000395162 A JP 2000395162A JP 2000395162 A JP2000395162 A JP 2000395162A JP 2002196159 A JP2002196159 A JP 2002196159A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グレーティング近傍に設けたヒータによって
グレーティングに与える温度分布を制御して、グレーテ
ィングに所定の分散、分散スロープを付与すると共に群
遅延リップルを抑制できるグレーティング用温度制御装
置を提供する。 【解決手段】 グレーティング用温度制御装置は、グレ
ーティング12を形成した光導波路2aからなる可変分
散等化器1のグレーティング近傍に設けられ、それぞれ
独立に温度制御可能な複数の温度可変手段3を制御する
グレーティング用温度制御装置であって、温度可変手段
を制御する制御手段6と、各温度可変手段の制御信号の
組み合わせからなる複数の温度制御パターンを記憶して
いる記憶手段7とを備えており、制御手段は前記記憶手
段から選択された少なくとも一つの温度制御パターンの
制御信号によって各温度制御手段を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超高速光通信シス
テムにおいて分散補償に用いられるグレーティング用温
度制御装置、温度制御パターンを記憶手段に記憶させる
方法、グレーティング用温度制御装置を自動制御する方
法及び可変分散等化器に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバケーブルを伝送路に用いた光
通信システムでは、光ファイバの波長分散(単に分散と
もいい、以下、「分散」と称す)により光パルスが歪む
ため、信号の劣化を生じる。このように光ファイバケー
ブルを用いた場合に分散を生じる理由について、以下に
説明する。一般に光ファイバケーブルを構成する素材に
おいて、光パルスの波束の群速度は、波長によって異な
り、波束が一定距離を伝搬するのに要する時間、すなわ
ち群遅延時間(単位:ps)が異なる。この群遅延時間
の波長に対する傾きが分散(単位:ps/nm)であ
る。通常の光ファイバ伝送路に用いられるシングルモー
ドファイバでは、波長1550nm近辺で伝送路1km
当りで生じる分散は、約16ps/(nm・km)の値
を有する。これは波長が1nm異なる光パルスが1km
のシングルモードファイバ(SMF)を伝搬するのに要
する群遅延時間の差が16psという意味であり、例え
ば、波長が1nm異なる光パルスが100kmの光ファ
イバケーブルを伝搬した場合の群遅延時間は、100倍
の1600psとなる。
【0003】一方、変調された光パルスは、変調方式や
ビットレートにより決まる幾つかの線スペクトルの広が
りを持ち、その包絡線はガウス分布型となる。例えばR
Z(return−to−zero)変調方式では、ビ
ットレート(伝送速度)10Gbit/sの場合には、
それぞれの線スペクトルの間隔は、0.08nmである
が、ビットレート40Gbit/sの場合0.32nm
となる。すなわち線スペクトルの広がりはビットレート
に比例して増大する。また、NRZ(non−retu
rn−to−zero)変調方式では、RZ変調方式に
おける線スペクトルの半分の広がりとなる。このように
ビットレートが高くなるに従い、光パルスの成分である
線スペクトルの間隔が広がるため、光ファイバ伝送路を
伝搬したときの群遅延時間の差が大きくなり光パルスの
歪みが増大する。また、光パルスが受ける光ファイバ伝
送路の分散の影響はビットレートの二乗に比例して大き
くなる。このために光ファイバ伝送路の分散を打ち消す
分散を有するデバイスを伝送路に挿入し、全体として分
散を零に近づける技術が分散補償技術であり、特に40
Gbit/s以上のビットレートでは伝送路の分散を精
密に零に近づける必要がある。また、ビットレート80
Gbit/s以上では、さらに波長による分散の変化の
割合である分散スロープも補償する必要がある。
【0004】このような分散を補償するデバイスとして
はチャープグレーティングを用いた可変分散等化器があ
る。例えば、特開平10−221658号公報には、図
19の斜視図に示すように、チャープグレーティングを
用いた可変分散等化器が開示されている。このチャープ
グレーティングであるファイバグレーティング1は、外
径が若干大きいファイバ固定用の貫通孔があいた中空の
セラミックス等の絶縁物でできたキャピラリ2内に、タ
ングステン、NiCr製等の円筒状の小型厚膜ヒータ3
1,32,…,3N(Nは、自然数)がキャピラリ2の貫
通孔に対して同心状になるよう配置されている。ここ
で、各ヒータ31,32,…,3Nはキャピラリ2の長手
方向に等間隔に配置している。この各ヒータ31,32
…,3N毎に電流が一定値だけ増加するように流すと、
ファイバグレーティング1は微小区間では階段状ではあ
るが全体として一定の温度勾配をもって加熱され、ファ
イバグレーティング1の等価屈折率が印加温度に従って
変化し線形のチャープ特性を実現している。なお、等価
屈折率は実効屈折率ともいい、光ファイバケーブルを伝
搬する光が受ける等価的な屈折率で、コアとクラッドの
屈折率と光の伝搬経路との相互作用からなる屈折率であ
る。なお、厳密に言えば温度変化によってファイバグレ
ーティング1のグレーティングピッチも変化するが、等
価屈折率の変化に比べ影響が小さいので無視した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、グレーティング
近傍に設ける複数のヒータを適切に制御してグレーティ
ングに適切な温度分布を与えるグレーティング用の温度
制御装置は存在しなかった。即ち、グレーティング近傍
に設ける各ヒータに印加する電力を適切に制御しない
と、グレーティングに与える温度分布が不正確なものと
なって反射光に付与する分散や分散スロープなどのチャ
ープ特性に悪影響を及ぼす。この場合において、群遅延
時間と波長とのほぼ直線的な関係からのずれである群遅
延リップルが生じる。一方、たとえ各ヒータからグレー
ティングに与える温度分布が線形分布をしていてもグレ
ーティング固有の作製上の誤差などに起因する群遅延リ
ップルを生じる場合がある。さらに、従来の可変分散等
化器では、グレーティング周辺に設けた複数のヒータに
よる階段状の温度分布に起因して伝送品質に悪影響を及
ぼす群遅延リップルが発生していた。しかも、群遅延リ
ップルの周期はヒータの個数分布に依存しており、一定
以上の周期を持つ群遅延リップルの存在は高ビットレー
トの場合には大きな影響を及ぼしていた。
【0006】また、特開平10−221658号公報に
開示の可変分散等化器では、線形チャープ特性を与える
場合等を挙げているが、各ヒータの制御について具体的
には示されていない。また、各ヒータを長手方向に等間
隔に配置しており、ヒータの個数分布等には考慮してお
らず、群遅延リップルの周期についての記載はない。
【0007】そこで、本発明の第1の目的は、可変分散
等化器を構成するグレーティング近傍に設けたヒータに
よってグレーティングに与える温度分布を制御して、所
定の分散、分散スロープを得ると共に、グレーティング
固有の群遅延リップルを抑制できるグレーティング用温
度制御装置、温度制御パターンを記憶手段に記憶させる
方法及びグレーティング用温度制御装置を自動制御する
方法を提供することを目的とする。また、本発明の第2
の目的は、群遅延リップルの周期を小さくした可変分散
等化器を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係るグレーティ
ング用温度制御装置は、グレーティングを形成した光導
波路からなる可変分散等化器の前記グレーティング近傍
に設けられており、それぞれ独立に温度制御可能な複数
の温度可変手段を制御するグレーティング用温度制御装
置であって、前記複数の温度可変手段を制御する制御手
段と、前記各温度可変手段の制御信号の組み合わせから
なる複数の温度制御パターンを記憶している記憶手段を
備えており、前記記憶手段から選択された少なくとも一
つの前記温度制御パターンの前記制御信号によって前記
制御部において前記各温度制御手段を制御することを特
徴とする。
【0009】本発明に係るグレーティング用温度制御装
置は、グレーティングを形成した光導波路からなる可変
分散等化器の前記グレーティング近傍に設けられてお
り、それぞれ独立に温度制御可能な複数の温度可変手段
を制御する温度制御装置であって、前記複数の温度可変
手段に印加する制御信号を設定する少なくとも2つの制
御信号設定手段と、前記各制御信号設定手段からの信号
を加算して前記各温度可変手段に伝達する信号加算手段
とを備え、前記加算した信号によって前記各温度制御手
段を制御することを特徴とする。
【0010】また、本発明に係るグレーティング用温度
制御装置は、前記2つの制御信号設定手段は、前記グレ
ーティングの分散と分散スロープをそれぞれ設定する手
段であることを特徴とする。
【0011】さらに、本発明に係るグレーティング用温
度制御装置は、前記グレーティング用温度制御装置であ
って、前記制御信号設定手段は、前記グレーティングの
群遅延リップルを解消する制御信号設定手段をさらに含
むことを特徴とする。
【0012】またさらに、本発明に係るグレーティング
用温度制御装置は、前記グレーティング用温度制御装置
であって、前記制御信号設定手段は、前記グレーティン
グ全体に一定のバイアス温度を印加する制御信号設定手
段をさらに含むことを特徴とする。
【0013】また、本発明に係るグレーティング用温度
制御装置は、前記グレーティング用温度制御装置であっ
て、前記制御信号設定手段は、可変抵抗群からなること
を特徴とする。
【0014】さらに、本発明に係るグレーティング用温
度制御装置は、前記グレーティング用温度制御装置であ
って、前記各温度可変手段の制御信号の組み合わせから
なる複数の温度制御パターンを記憶している記憶手段を
さらに備えており、前記記憶手段から選択された少なく
とも一つの前記温度制御パターンの前記制御信号によっ
て前記各制御信号設定手段を設定することを特徴とす
る。
【0015】本発明に係る温度制御パターンを記憶させ
る方法は、グレーティングを形成した光導波路からなる
可変分散等化器の前記グレーティング近傍に設けられて
おり、それぞれ独立に温度制御可能な複数の温度可変手
段を制御する制御信号の組み合わせからなる複数の温度
制御パターンを記憶手段に記憶させる方法であって、前
記グレーティングの群遅延時間特性が所定の特性となる
ように前記各温度可変手段に所定の初期制御信号を印加
するステップと、前記グレーティングの群遅延時間特性
を測定して、前記測定された群遅延時間特性と前記所定
の群遅延時間特性とを比較するステップと、前記測定さ
れた群遅延時間特性と前記所定の群遅延時間特性との差
である群遅延リップルを許容値以下にするように前記初
期制御信号を修正して修正制御信号を演算するステップ
と、前記修正制御信号を前記各温度可変手段に印加する
ステップと、前記各温度可変手段に印加する前記修正制
御信号と、前記測定された群遅延時間特性との組み合わ
せを記憶手段に記憶させるステップとを含み、複数の温
度制御パターンを前記記憶手段に記憶させるために前記
各ステップを繰り返すことを特徴とする。
【0016】本発明に係る温度制御パターンを記憶させ
る方法は、グレーティングを形成した光導波路からなる
可変分散等化器の前記グレーティング近傍に設けられて
おり、それぞれ独立に温度制御可能な複数の温度可変手
段を制御する制御信号の組み合わせからなる複数の温度
制御パターンを記憶手段に記憶させる方法であって、前
記グレーティングの群遅延時間特性が所定の値となるよ
うに前記各温度可変手段に印加する初期制御信号を演算
装置で演算するステップと、前記初期制御信号を前記各
温度可変手段に印加するステップと、前記グレーティン
グの群遅延時間特性を測定して、前記測定された群遅延
時間特性と前記所定の群遅延時間特性とを比較するステ
ップと、前記測定された群遅延時間特性と前記所定の群
遅延時間特性との差である群遅延リップルが大きい場合
には、前記所定の群遅延時間特性を得るステップであっ
て、前記各温度可変手段に印加する修正制御信号を演算
装置で演算するサブステップと、前記修正制御信号を前
記各温度可変手段に印加するサブステップと、前記グレ
ーティングの群遅延時間特性を測定して、前記測定され
た群遅延時間特性と前記所定の群遅延時間特性とを比較
するサブステップとを少なくとも1回行うステップと、
前記測定された群遅延時間特性と前記所定の群遅延時間
特性との差である群遅延リップルが許容範囲内にある場
合には、前記各温度可変手段に印加する前記修正制御信
号と、前記測定された群遅延時間特性との組み合わせを
記憶手段に記憶させるステップとを含み、前記各ステッ
プを繰り返して前記複数の温度制御パターンを前記記憶
手段に記憶させることを特徴とする。
【0017】本発明に係るグレーティング用温度制御装
置は、グレーティングを形成した光導波路からなる可変
分散等化器の前記グレーティング近傍に設けられてお
り、それぞれ独立に温度制御可能な複数の温度可変手段
を制御するグレーティング用温度制御装置であって、前
記複数の温度可変手段を制御する制御手段と、前記光導
波路の前記グレーティングで反射された光信号を電気信
号に光電変換する光電変換部と、前記光電変換された電
気信号と所定値とを比較し、前記各温度可変手段に印加
する制御信号を調整して、前記電気信号を前記所定値以
上に調整する演算装置とを備えることを特徴とする。
【0018】また、本発明に係るグレーティング用温度
制御装置は、前記グレーティング用温度制御装置であっ
て、前記光電変換された信号は、クロック電圧であるこ
とを特徴とする。
【0019】本発明に係るグレーティング用温度制御装
置の自動制御方法は、グレーティングを形成した光導波
路からなる分散等化器の前記グレーティング近傍に設け
られ、それぞれ独立に温度制御可能な複数の温度可変手
段を制御する温度制御装置を自動制御する方法であっ
て、前記光導波路の前記グレーティングで反射された光
信号を電気信号に光電変換するステップと、前記光電変
換された電気信号を所定値と比較するステップと、前記
電気信号を所定値以上となるように前記各温度可変手段
に印加する制御信号を調整するステップと、前記制御信
号によって前記各温度可変手段を制御するステップとを
含むことを特徴とする。
【0020】本発明に係るグレーティング用温度制御装
置を自動制御する方法は、グレーティングを形成した光
導波路からなる分散等化器の前記グレーティング近傍に
設けられ、それぞれ独立に温度制御可能な複数のヒータ
を制御するグレーティング用温度制御装置を自動制御す
る方法であって、前記光導波路の前記グレーティングで
反射された光信号をクロック電圧に光電変換するステッ
プと、所定時間ごとに前記クロック電圧を取りこむステ
ップと、前記クロック電圧を所定電圧と比較するステッ
プと、前記クロック電圧が所定値以下の場合に、前記ク
ロック電圧が最大となるように、複数のヒータの電圧を
変化させるステップであって、前記各ヒータの電圧を所
定値だけ変化させるサブステップと、前記サブステップ
の前後でクロック電圧を比較するサブステップとを少な
くとも1回行うステップとを含むことを特徴とする。
【0021】本発明に係る可変分散等化器は、グレーテ
ィングを形成した光導波路と、前記グレーティング近傍
に設けられ、独立に温度制御可能な複数の温度可変手段
とを備えた可変分散等化器であって、前記複数の温度可
変手段は、前記グレーティングの長手方向における長さ
lの関数であるグレーティングピッチΛ(l)と、等価
屈折率Neff(l)とによって規定される個数分布で配
置されてなることを特徴とする。
【0022】また、本発明に係る可変分散等化器は、前
記可変分散等化器であって、前記複数の温度可変手段
は、前記グレーティングピッチΛと前記等価屈折率N
effの積Λ・Neffの前記光導波路の長手方向における単
位長さにおける差をΔとした場合、前記光導波路の長手
方向における単位長さ当りの個数n(個/単位長さ)に
ついて、 n≧2Δ/0.1(個/単位長さ) を満たす個数分布で配置されてなることを特徴とする。
【0023】さらに、本発明に係る可変分散等化器は、
前記可変分散等化器であって、前記グレーティングは、
前記光導波路の長手方向についてグレーティングピッチ
が変化しているチャープグレーティングであることを特
徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、発
明の理解を容易にするために、以下に添付図面を用いて
説明する。なお、添付図面において、同一の符号を付し
たものは、同一またはこれに相当するものである。ま
ず、本発明の実施の形態に係るグレーティング用温度制
御装置の第1の態様は、可変分散等化器を構成する光導
波路のグレーティング近傍に設けられた複数の温度可変
手段を制御する制御信号の組み合わせである複数の温度
制御パターンを記憶している記憶手段を有する。これに
よって、グレーティングに様々な分散、分散スロープを
簡単に付与することができる。
【0025】本発明の実施の形態に係る温度制御パター
ンを記憶させる方法では、グレーティングに設定しよう
とする分散に対応する制御信号を各温度可変手段に印加
し、実際のグレーティングの分散を測定して設定しよう
とする分散と比較する。そして、群遅延リップルが生じ
ている波長に相当する場所の温度可変手段の温度を変化
させて群遅延リップルを許容値以下として、各温度可変
手段への制御信号を記憶手段に記憶させている。これに
よってあらかじめ様々な分散、分散スロープをグレーテ
ィングに与えることができる複数の温度制御パターンを
記憶手段に記憶させることができ、各温度可変手段に簡
易に温度制御パターンを設定できる。また、グレーティ
ング固有の群遅延リップルをあらかじめ修正しておくこ
とができる。
【0026】本発明の実施の形態に係るグレーティング
用温度制御装置の第2の態様は、可変分散等化器を構成
する光導波路のグレーティング近傍に設けられた複数の
温度可変手段に印加する制御信号を設定する2つ以上の
制御信号設定手段と、該2つ以上の制御信号を加算する
信号加算手段とを有する。これによって、2種類以上の
制御信号を加算して同時に付与できる。例えば、グレー
ティングの分散を制御するとともに、群遅延リップルを
解消する制御信号を付与することができる。
【0027】本発明の実施の形態に係るグレーティング
用温度制御装置の第3の態様は、複数の温度可変手段を
制御する制御手段と、グレーティングからの反射光を光
電変換する光電変換部と、光電変換後の電気信号を所定
値と比較して、該電気信号が所定値以上となるように、
各温度可変手段を調整する演算装置とを備えている。こ
れによって、グレーティングの分散等化を自動制御で最
適化することができる。
【0028】また、本発明の実施の形態に係る可変分散
等化器は、可変分散等価器を構成する光導波路のグレー
ティング近傍に設けられている複数の温度可変手段を、
グレーティングピッチΛと等価屈折率Neffとで規定さ
れる個数分布で配置している。これによって、群遅延リ
ップルの周期を光信号に影響のない程度に小さくでき
る。
【0029】実施の形態1.本発明の実施の形態1に係
るグレーティング用温度制御装置は、可変分散等化器を
構成する光導波路のグレーティング近傍に設けられた複
数の温度可変手段を制御する制御信号の組み合わせであ
る複数の温度制御パターンを記憶している記憶手段を有
する。この記憶手段から選択した温度制御パターンの制
御信号によって制御部において各温度可変手段を制御し
てグレーティングに所定の温度分布を与えることができ
る。これによって、様々な分散、分散スロープを簡易に
グレーティングに与えることができる。
【0030】具体的には、このグレーティング用温度制
御装置は、図1のブロック図に示すように、可変分散等
化器1を構成する光導波路のグレーティング近傍に設け
たヒータ3に電極部5を介して制御信号を印加する制御
部であるヒータ制御回路6、各ヒータ3に印加する制御
信号の組み合わせである複数の温度制御パターンを記憶
しているメモリ7とを備えている。また、メモリ7から
どの温度制御パターンを選択するかを伝えるインターフ
ェース回路8を設けている。即ち、このグレーティング
用温度制御装置では、設定しようとする分散や分散スロ
ープをインターフェース回路8に入力すると、このイン
ターフェース回路8からの信号に基づいてROMなどの
メモリ7に記憶された複数の温度制御パターンから所定
の温度制御パターンが選択される。この温度制御パター
ンは、グレーティングに各分散や分散スロープを所定の
値にできるようにグレーティングに与える温度分布のた
めの温度可変手段であるヒータ3に対する制御信号の組
み合わせからなる。この制御信号に基づいてヒータ制御
回路6によって各薄膜ヒータ31,32,…,3Nにそれ
ぞれ独立に電力を印加して、グレーティングに所定の温
度分布を与える。
【0031】次に、このグレーティング用温度制御装置
の動作について説明する。このグレーティング用温度制
御装置を構成するヒータ制御回路6とメモリ7の制御系
に関するブロック図を図2に示した。なお、ここで薄膜
ヒータ3の数を32個とし抵抗として表した。例えば、
ユーザーがインターフェース回路8から分散や分散スロ
ープを設定すると、インターフェース回路8はその分散
や分散スロープを実現するための温度パターン(温度制
御パターン)が記録されたメモリ7のアドレスを送る。
あらかじめメモリ7内には複数の温度制御パターンが記
録されており、使用の際に選択される。図2において
“温度パターン1”を選択した場合、インターフェース
回路8は温度パターン1が記録されたメモリ7の先頭の
アドレス“0000”の出力を指示する。するとメモリ
7内のアドレス“0000”〜“001F”までの32
個のデータがヒータ制御回路6に送られる。このメモリ
7のアドレス”0000”,”0001”,“000
2”,…,”001F”にはそれぞれ、薄膜ヒータ
1,32,33,…,332の温度データが記録されてい
る。この各温度データは、それぞれD−A変換器DA
1、DA2、…,DA32でアナログ電圧または電流に
変換され、制御信号として薄膜ヒータ31,32,…,3
32に印加され、所定の温度分布をグレーティングに付与
する。一方、温度パターン2を設定した場合には、アド
レス“0020”〜“003F”のデータが同様にヒー
タ制御回路6に送られ、各薄膜ヒータ3が所定の温度に
設定される。このように複数のヒータ3についてあらか
じめ所定の温度パターンになるように各薄膜ヒータ3を
制御するデータをメモリ7に記憶させておけば、使用時
に面倒な設定をすることなく、簡単に温度制御パターン
を変化させることができ、グレーティングの分散や分散
スロープを容易に変化させることができる。
【0032】ここでインターフェース回路8は、ユーザ
ーが指定する分散や分散スロープをメモリ7に対するア
ドレスとして変換するための回路である。例えば、アド
レスの上位ビット“FF××”に分散に対応するアドレ
スを割り当て、下位ビット“××FF”に分散スロープ
に対するアドレスを割り当てる場合には、インターフェ
ース回路8としては、アナログ電圧を8ビットのデジタ
ル信号に変換するA−D変換器を2個設けたものを用い
ることができる。すなわち、分散および分散スロープの
値と線形に対応する電圧値の大きさをそれぞれ調整する
ことで、これらがA−D変換されメモリ7のアドレスと
してインターフェース回路8からメモリ7に出力され
る。このような構成により分散256通り、分散スロー
プ256通りの温度パターンをそれぞれ独立に選択する
ことができる。なお、分散や分散スロープの割り振りは
この比率でなく、例えば、分散に4096通り、分散ス
ロープに16通りといった任意の割り振りで行うことが
できる。
【0033】さらに、このグレーティング用温度制御装
置によって温度制御する可変分散等化器1の構成につい
て説明する。この可変分散等化器1を構成する光導波路
は、図1の(b)の断面図に示すように、コア10と該
コア10の周囲を覆うクラッド11とからなる光ファイ
バ2aであり、グレーティングピッチが線形に変化する
チャープグレーティング12が形成されており、熱伝導
率の低い基板4上に配置されている。この熱伝導率の低
い基板4としては、例えば、石英,ガラスなどのセラミ
ックスやポリイミドなどの樹脂からなる基板を用いるこ
とができる。また、薄膜ヒータ31,32、…、3Nは、
この光ファイバ2aと基板4との間に配置されている。
なお、電極部51a,52a,…,5Na,51b,52b,…,
Nbは、薄膜ヒータ31,32,…,3Nと同時に薄膜プ
ロセスにより形成される。この電極部51a,52a,…,
Na,51b,52b,…,5Nbは、薄膜ヒータと同じ材質
であるが線幅を十分広くして抵抗値を小さくしている。
そのため、各電極部5では、薄膜ヒータ3に比較し温度
上昇は無視できるほど小さい。さらに上部に銅や銀など
電気伝導率の高い金属薄膜を形成すればさらに高効率化
できる。この電極部51a,52a,…,5Naはリード線に
よってヒータ制御回路6に接続され、一方、電極部
1b,52b,…,5Nbはリード線によってグランド(G
ND)に接続される。また、チャープグレーティング1
2の一端には光信号入出力部となる光ファイバ9が設け
られている。なお、チャープグレーティング12の上に
はチャープグレーティング12を保護し、薄膜ヒータ3
への密着を補助する保護部材(不図示)を設けてもよ
い。なお、インターフェース回路8、メモリ7、ヒータ
制御回路6などの構成や動作はこれに限られるものでは
ない。例えば、メモリ7にはROMとクロック発振器、
バッファ回路などを含んでいてもよく、またヒータ制御
回路6では、制御信号をD−A変換器によってアナログ
電圧や電流に変換することなく、パルス電圧または電流
を時間分割でデジタル的に印加してもよい。また、光導
波路として、光ファイバではなく平面光波回路(Planar
Lightwave Circuit:以下PLCと称す)を用いた場合
においても同様の構成とすることができる。
【0034】次に、このグレーティング用温度制御装置
によって温度制御される可変分散等化器の分散等化の作
用について、図3の概念図を用いて説明する。この可変
分散等化器1に光ファイバ9より入力された波長λB
光は、グレーティング12のグレーティングピッチΛと
等価屈折率Neffが下記数1を満足する場合に反射され
る。
【数1】
【0035】例えば、図3に示すように、入出力側でグ
レーティングピッチが広く、入出力側から右に行くほど
グレーティングピッチが密になっているチャープグレー
ティングに入力される光がどのように反射されるかを考
えてみる。この場合には、波長の長い光λlongは、入出
力側に近いalongの位置で反射され、一方、波長の短い
光λshortは、入出力側から遠いashortの位置で反射さ
れる。このため、波長の短い光λshortは波長の長い光
λlongより長い距離を伝搬するため群遅延時間は長くな
る。このようにチャープグレーティングでは波長の違い
によって群遅延時間が異なり、所定の分散を得ることが
できる。そこで、光ファイバ伝送路とは逆の符号の分散
を伝送路に付与することで分散等化を行うことができ
る。
【0036】しかし、光ファイバ伝送路の分散は距離や
温度などの周囲環境によって変化し、一定ではないの
で、光ファイバ伝送路の分散に応じて分散等化デバイス
の分散を変化させる必要がある。このためにグレーティ
ングに温度分布を与えて、等価屈折率Neffを変化させ
て各波長の光を反射する位置を変化させて分散を可変に
している。この可変分散等化器1の分散を変化させる例
を、図4から図7のそれぞれの(a)のグレーティング
位置による温度分布と、(b)の波長と群遅延時間との
関係に示した。このように、グレーティング近傍に設け
たヒータでグレーティングに与える温度分布によって分
散は変化する。
【0037】具体的には、図4の(a)のグレーティン
グ位置による温度分布のグラフにおいて、直線aは薄膜
ヒータ31,32,…,3Nの各温度が一定で、チャープ
グレーティングの等価屈折率Neffがグレーティングの
長手方向に対して一定である場合である。この場合、上
記のように温度制御しない場合と同様であり、チャープ
グレーティングで反射される光の波長は、グレーティン
グピッチΛに比例する。従って波長の短い光λshort
波長の長い光λlongより長い距離を伝搬するため群遅延
時間が長くなる。このときの波長に対する群遅延時間の
関係を示すと図4の(b)に示す直線aのようになる。
また、このヒータ3の温度分布を図4の(a)の直線b
に示すように入出力側に近い側で高温にし、入出力側か
ら遠い側で低温にすると、入出力側に近い側の等価屈折
率が大きくなり、入出力側から遠い側の等価屈折率が小
さくなる。従って波長の長い光λlongは、図3に示すよ
うに、blongの場所で反射され、一方、波長の短い光λ
shortはbshortの場所で反射されて、波長に対する群遅
延時間の関係は図4の(b)の直線bのようになる。同
様にヒータ3の温度分布を図4の(a)の直線cのよう
にすると、波長に対する群遅延時間の関係は図4の
(b)の直線cのように傾きが大きくなる。分散は群遅
延時間の傾き、即ち群遅延時間の波長微分であるので、
以上のようにヒータの温度分布を変化することで分散可
変を実現することができる。
【0038】また、同様の原理により図5の(a)のよ
うに二次関数的な温度分布を与えると、図5の(b)の
ような群遅延時間特性が得られる。図5の(b)の曲線
b,cは中心波長付近では直線aとほぼ同じ傾きである
ため中心波長の分散は同じであるが、群遅延時間の波長
に対する二階微分である分散スロープが変化する。すな
わち図5の(b1)のようにヒータの温度分布を変化さ
せることで分散スロープ可変を実現することができる。
さらに図6の(a)や図7の(a)のように一次関数の
温度分布と二次関数の温度分布を足し合わせた温度分布
とすると、図6の(b)や図7の(b)のような群遅延
時間特性が得られ、分散と分散スロープの両方を可変に
することができる。
【0039】実施の形態2 本発明の実施の形態2に係る温度制御パターンを記憶さ
せる方法では、可変分散等化器に設定しようとする分散
に対応する制御信号を各温度可変手段に印加し、可変分
散等化器の分散を測定し、設定しようとする分散と比較
する。次いで、群遅延リップルが生じている波長に相当
する場所の温度可変手段の温度を変化させて群遅延リッ
プルを許容値以下として、各温度可変手段への制御信号
を記憶手段に記憶させている。即ち、様々な分散、分散
スロープを得ることができる複数の温度制御パターンを
あらかじめ記憶手段に記憶させている。これによって各
温度可変手段に簡単に温度制御パターンを設定できる。
また、グレーティング固有の群遅延リップルをあらかじ
め修正しておくことができる。
【0040】具体的には、この温度制御パターンを記憶
させる方法は、図8のフローチャートに示す手順で行わ
れる。まず、所定の分散、分散スロープを設定する(S
1)。次に、設定する分散、分散スロープに対応した電
力を各ヒータに供給する(S2)。そして実際のグレー
ティングの分散を分散測定器で測定し、群遅延時間特性
を得る(S3)。次いで、設定した群遅延時間特性と実
際の群遅延時間特性との差、すなわち群遅延リップルを
計算する(S4)。この群遅延リップルが許容値以下か
どうかを判断する(S5)。群遅延リップルが許容値以
下であれば、各ヒータへの供給電力をメモリに記憶する
(S6)。その後、次の分散、分散スロープを設定する
かどうか判断する(S7)。次の設定がなければメモリ
からROM装置にデータを書き込んで(S8)、その
後、終了する。一方、S5で群遅延リップルが許容値を
超える場合には、Flagに1をたてて(S9)、群遅
延リップルの生じる波長に相当する場所のヒータの温度
を所定幅ΔTとFlagとの積(Flag×ΔT)だけ
上げる(S10)。次いで、S3からS5の各手順と同
様にして、実際のグレーティングの分散を分散測定器で
測定し、群遅延時間特性を得る(S11)。次いで、設
定した群遅延時間特性と実際の群遅延時間特性との差、
すなわち群遅延リップルを計算する(S12)。この群
遅延リップルが許容値以下かどうかを判断する(S1
3)。群遅延リップルが許容値以下であれば、S6以下
の手順に移行し、一方、群遅延リップルが許容値を超え
る場合には、次に、群遅延リップルが先にS4で測定し
た場合と比較して小さくなったかどうか判断する(S1
4)。群遅延リップルが前回の測定より大きくなってい
る場合にはFlagを反転しておく(S15)。さら
に、群遅延リップルが許容値以下となるように該当箇所
のヒータ温度を(Flag×ΔT)だけ上げることを繰
り返す。これによって、設定しようとする分散、分散ス
ロープが得られる各ヒータへの供給電力のデータ、即
ち、温度制御パターンをROM装置に記憶させることが
できる。
【0041】次に、この温度制御パターンを記憶させる
方法において用いるシステムについて、図9のブロック
図に示すように、可変分散等化器1を構成する光導波路
のチャープグレーティング近傍に薄膜ヒータ3が設けら
れている。この薄膜ヒータには電極5を介してヒータ制
御回路6から電力を供給される。また、このヒータ制御
回路6はコンピュータ23に接続され、コンピュータ2
3からの制御信号によって各ヒータ3の電力を独立に制
御する。一方、可変分散等化器1の光信号入出力部であ
る光ファイバ9は光サーキュレータ19を介して分散測
定装置22に接続されている。分散測定装置22として
は、例えば、変調された波長可変レーザーを用いた位相
シフト法による測定装置等を使用できる。この分散測定
装置22はコンピュータ23にGPIB等で接続され、
分散測定装置22で測定した可変分散等化器の群遅延時
間特性や振幅特性をコンピュータ23に取り込むことが
できる。なお、可変分散等化器の特性を分散測定器で測
定したが、スペクトルアナライザなど他の測定装置を使
用してもよい。この場合は振幅特性を測定するため、分
散および分散スロープの直接的な特性ではないが、群遅
延特性と振幅特性には相関関係があり、換算することが
できる。
【0042】このシステムにおいて、温度制御パターン
を記憶させる方法を具体的に説明する。まず、コンピュ
ータ23からは可変分散等化器を所定の分散および分散
スロープとなるようにヒータ制御回路6に制御信号が送
られる(S1)。次に、ヒータ制御回路6によって各ヒ
ータ3の温度分布が制御され(S2)、グレーティング
12の温度分布に応じた分散および分散スロープとな
る。このときの群遅延時間特性を分散測定装置22で測
定し(S3)、そのデータをコンピュータ23に取り込
む。この群遅延特性と所望の分散および分散スロープと
なる仮想の群遅延特性とをコンピュータ23で比較し
(S4,S5)、所望の分散および分散スロープと異な
る場合、所望の値となるように各ヒータの温度を所定値
だけ変化させる制御信号がヒータ制御回路6に送られる
(S9,S10)。さらに群遅延時間特性を分散測定装
置22で測定し(S11)、そのデータをコンピュータ
23に取り込む。この群遅延特性と所望の分散および分
散スロープとなる仮想の群遅延特性とをコンピュータ2
3で比較し(S12,S13)、この一連の動作を繰り
返し行って、所望の分散および分散スロープとなる温度
分布を実現できる各ヒータへの供給電力のデータを得
る。さらに他の分散および分散スロープとなる温度分布
を同様の手順を繰り返して決定する。このようにして複
数の温度制御パターンとなるデータを測定して、このデ
ータはROM書き込み装置に転送されROMに記憶され
る(S8)。上記手順によって複数のデータをメモリ7
に記憶させることができる。この場合において、使用す
るチャープグレーティングに起因する群遅延リップルな
どがあっても、意識することなくこれを修正することが
でき、所定の分散および分散スロープを実現することが
できる。
【0043】実施の形態3.本発明の実施の形態3に係
るグレーティング用温度制御手段は、可変分散等化器を
構成する光導波路のグレーティング近傍に設けられた複
数の温度可変手段に印加する制御信号を設定する2つ以
上の制御信号設定手段と、該2つ以上の制御信号を加算
する信号加算手段とを有する。これによって、2種類以
上の制御信号を加算して同時に付与できる。例えば、グ
レーティングの分散を所定の値とするとともに、群遅延
リップルを解消する制御信号を付与することができる。
【0044】具体的には、このグレーティング用温度制
御装置は、実施の形態1に係るグレーティング用温度制
御装置と比較すると、図10の(a)のブロック図に示
すように、各ヒータ3に独立に電力を供給するヒータ制
御回路6にメモリを介さずインターフェース回路8から
直接に制御信号を伝達している点で相違する。また、こ
のグレーティング用温度制御装置によって温度制御する
可変分散等化器1を構成する光導波路は、図10の
(b)の断面図に示すように、平面光波回路(Plan
ar Lightwave Circuit:以下PL
Cと称す)2bである点で相違する。この可変分散等化
器1は、SiやSiO2などの基板4にクラッドおよび
コアを形成して光導波路2を形成したPLC2bのコア
の上部に対応するクラッド上に薄膜ヒータ3を形成して
いる。なお、光ファイバを用いた場合においても同様の
構成とすることができる。
【0045】さらに、このヒータ制御回路6は、実施の
形態1に係るグレーティング用温度制御装置を構成する
ヒータ制御回路と比較すると、図11のブロック図に示
すように、32個の薄膜ヒータに電力を供給するヒータ
制御回路6は、各薄膜ヒータ31,32,…、332に対応
した加算回路131,132,133,…,1332と、第
1可変抵抗群14、第2可変抵抗群15とにより構成さ
れている点で相違する。この加算回路131,132,1
3,…,1332は、個別の電圧源を介して各薄膜ヒー
タ31,32,…,332に接続されている。なお、電圧源
でなく電流源を用いてもよい。また、第1可変抵抗群1
4は32個の可変抵抗が直列に接続されたもので、各可
変抵抗の一端と各加算回路の入力端がそれぞれ接続され
ている。第1可変抵抗群14の各可変抵抗の抵抗値を調
整することで、各加算回路に入力される電圧比を調整す
ることができ、全体の電圧値は第1可変抵抗群14に印
加する電圧V1を調整することにより変化させることが
できる。一方、第2可変抵抗群15は2個の可変抵抗を
直列に接続したものを32個並列に接続し、各2個の可
変抵抗間と加算回路13のもう一方の入力端を接続した
ものである。この場合も第2可変抵抗群15の各可変抵
抗の抵抗値を調整することで、各加算回路に入力される
電圧比を調整することができ、全体の電圧値は第2可変
抵抗群15に印加する電圧V2を調整することにより変
化することができる。なおこのように第1可変抵抗群1
4と第2可変抵抗群15とを異なる構成としたが、第1
可変抵抗群14の代わりに第2可変抵抗群15を用いて
も同一の動作を行うことは可能である。
【0046】次に、このグレーティング用温度制御装置
の動作について説明する。図11のブロック図より、第
1可変抵抗群14の各抵抗値を等しくすると、単純な直
列抵抗による電圧の分圧により、各ヒータに対する各加
算回路13には、図12の(a)に示すように、一次関
数的な比率で減少する電圧が入力される。一方、第2可
変抵抗群15は直列に接続された2個の抵抗の抵抗比を
それぞれ任意に調整することで、任意の比率の電圧値
が、図12の(b)に示すように各ヒータに対する各加
算回路13に入力される。これらは各ヒータに対する加
算回路13で加算され、出力される電圧は、図12の
(c)に示すようになる。各加算回路から出力された電
圧は、電圧源によって可変分散等化器1の各薄膜ヒータ
1,32,…,332に図12の(c)の分布で印加され
る。これによって、各薄膜ヒータに印加された電力に応
じて各薄膜ヒータの温度分布を変化させることができ
る。この場合において、第1可変抵抗群14は一次関数
的な電圧分布を得るためのものであり、第1可変抵抗群
14の印加電圧V1を変化させることで、可変分散等化
器1の分散を変化することができる。なお、上記のよう
に電圧源でなく、電流源を用いて電流に変換して印加し
てもよい。
【0047】また、各薄膜ヒータの温度は各薄膜ヒータ
の電力に応じて変化するものであるから、厳密には第1
可変抵抗群14により出力される電圧分布は、平方根
的、すなわち電圧の二乗が一次関数的になる方が好まし
い。このような電圧分布は電圧源により電圧の二乗が一
次関数的になるように変換される。なお、電圧源でな
く、電流源を用いて電流の二乗が一次関数的になるよう
に変換してもよい。一方、第2可変抵抗群15によって
群遅延リップルを修正する電圧分布を与えることができ
る。例えば、PLCに形成した光導波路のコア幅や屈折
率の不均一性や、グレーティング作製時の紫外レーザー
光の照射量不均一性によって等価屈折率Nef fの不均一
性が生じる。この等価屈折率Neffの不均一性によって
群遅延リップルが生じる。そのため、この群遅延リップ
ルを修正するために、等価屈折率の不均一性を修正する
電圧分布を与えることができる。また、第2可変抵抗群
15の出力電圧分布を図5の(a)のグラフに示すよう
に、各ヒータの温度分布が二次関数的となる電圧分布と
することで、分散スロープを可変とすることができる。
このように第2可変抵抗群15の印加電圧V2を可変と
することで、分散スロープを可変とすることができる。
第1可変抵抗群14と第2可変抵抗群15に印加される
電圧V1,V2を独立に制御することで、分散、分散ス
ロープを独立に変化させることができる。なお、インタ
ーフェース回路8からはユーザーが設定した分散および
分散スロープに応じて電圧V1およびV2を制御する信
号を送ってもよいし、電圧V1およびV2をインターフ
ェース回路8から直接供給してもよい。さらに、等価屈
折率の不均一性を修正するための可変抵抗および印加電
圧V2はあらかじめ調整されて固定されていてもよく、
さらに調整できる構成であってもよい。
【0048】なお、このグレーティング用温度制御装置
では可変抵抗群を第1可変抵抗群14と第2可変抵抗群
15の2群とし、一方に分散の可変、他方に群遅延リッ
プルの修正あるいは分散スロープの可変という機能を付
与したがこれに限られない。また各可変抵抗群の可変抵
抗の調整には、上記実施の形態1で示したように分散測
定装置22等の可変分散等化器1の特性測定装置とコン
ピュータ23を用いた方法を使用することができる。こ
の場合、ROM書き込み装置24の変わりに各可変抵抗
を自動調整する可変抵抗調整装置を用いる。
【0049】次に、等価屈折率の不均一性による群遅延
リップルの修正を行う原理について説明する。等価屈折
率Neffは前述のように伝搬する光波とコア10および
クラッド11の相互作用によって決まるため、光導波路
のコア幅の不均一性や、コア10およびクラッド11の
屈折率の不均一性によって等価屈折率に不均一性を生
じ、製造プロセスから光ファイバよりPLCにおいて生
じやすい。またグレーティング作製時の紫外光照射量に
より屈折率変化量が決まるため、グレーティング作製時
の紫外光照射量の不均一性によっても等価屈折率の不均
一性を生じる。グレーティングで反射される光の波長
は、下記数2で表される。なお、この数2は上記数1と
同一である。
【数2】 ここで、グレーティングの長手方向の長さlでの反射さ
れる光の波長λB(l)は、Neff(l)およびΛ(l)
を、それぞれグレーティング12の場所lでの等価屈折
率およびグレーティングピッチとすると下記数3で表さ
れる。
【数3】 ここで、等価屈折率Neff(l)がグレーティング12
の場所lによって不均一性を有している場合、等価屈折
率Neff(l)は、グレーティング全体に一定な値N
constと、その値との差ΔNeff(l)としてあらわすこ
とができる。従って、数3は下記数4のように表すこと
ができる。
【数4】 さて前述のように、等価屈折率は温度によって変化する
ので、グレーティングの場所lに温度変化を設けた場合
の等価屈折率の変化をΔNt(l)とすると、数4は下
記数5のように表せる。
【数5】 従って、ΔNeff(l)+ΔNt(l)=定数となるよう
な温度分布を設けることで等価屈折率の不均一性を修正
し、群遅延リップルを低減することができる。実際には
等価屈折率の不均一性を測定し、それを修正する温度分
布を付与することは困難なので、チャープグレーティン
グの群遅延特性を測定しながら、それを修正する温度分
布を付与することによって群遅延リップルを修正でき
る。例えば、図13の(a)に示すような群遅延リップ
ルを(b)に示すように修正することができる。
【0050】なお、ここでは、一次関数的な電圧分布、
二次関数的な電圧分布、および任意の電圧分布を得る方
法として可変抵抗を複数用いた場合に示したが、これに
限るものではなく様々な手段を用いることができる。ま
た電圧分布と電圧加算回路を用いたが、これに限られず
電流分布と電流加算回路であってもよい。さらに加算回
路13としては演算増幅器(オペアンプ)を用いた加算
回路13を示したが、回路構成はこれに限るものではな
い。また電圧源や電流源としてはバイポーラトランジス
タ、電界効果トランジスタ、各種アンプなど任意のもの
を用いてもよい。さらにこれらの回路部品を集積回路と
することで小型化できる。
【0051】実施の形態4.本発明の実施の形態4に係
るグレーティング用温度制御装置は、実施の形態3に係
るグレーティングよう温度制御装置と比較すると、さら
に、各加算回路の入力端を4個とし、このうち3群の可
変抵抗群と1群の定電圧群を設けており、分散、分散ス
ロープの可変、群遅延リップルの修正、さらにバイアス
の付加をそれぞれ独立に行うことができる点で相違す
る。なお、各加算回路の入力端はこのグレーティング用
温度制御装置では4個としたが、これに限られず、3個
やあるいは5個以上の場合であってもよい。また、可変
抵抗群の数は、3群としたが、4群以上設けてもよい。
【0052】具体的には、ヒータ制御回路6は、図14
のブロック図に示すように、第1可変抵抗群14、第2
可変抵抗群15の他に、さらに第3可変抵抗群16と定
電圧群17を備えている。この定電圧群17によって同
一電圧を各加算回路13に入力することができる。その
ため、全体として均一な温度変化をグレーティングに付
与することができ、反射光の波長を全体としてシフトさ
せるバイアスとして働く。この定電圧群17によって、
光通信システムで必要とされる10pm程度の精度につ
いて、使用環境の変化に対する調整機構として機能させ
ることができる。
【0053】実施の形態5.本発明の実施の形態5に係
るグレーティング用温度制御装置は、グレーティングか
らの反射光を光電変換する光電変換部と、光電変換後の
電気信号を所定値と比較して、該電気信号が所定値以上
となるように、各温度可変手段を調整する演算装置とを
備えている。これによって、光ファイバ伝送路の分散等
化を自動制御で最適化することができる。
【0054】具体的には、このグレーティング用温度制
御装置は、実施の形態1に係るグレーティング用温度制
御装置と比較すると、図15のブロック図に示すよう
に、温度制御する可変分散等化器1からの出力光を光電
変換する光電変換部であるフォトダイオード20及びク
ロック抽出回路21と、各ヒータへの制御信号を調整す
る演算装置18とを備えている。すなわち、このグレー
ティング用温度制御装置では、実施の形態1のようにヒ
ータ制御回路6をメモリ7からの制御信号により制御す
るのではなく、グレーティングの反射光を光電変換して
クロック電圧を抽出し、このクロック電圧を所定値以上
とするように演算装置18により自動で制御している。
【0055】次に、このグレーティング用温度制御装置
の演算装置18及びヒータ制御回路6等の制御系の構成
について、図16のブロック図によって説明する。演算
装置18はマイクロプロセッサやコンピュータなどの演
算装置であり、図16に示すように演算処理部とデータ
出力部からなる。各演算出力部はヒータ制御回路6の各
D−A変換器DA1〜DA32に接続され、ヒータ電力
を制御するためのデジタルデータDATA1〜DATA
32が出力される。このデジタルデータDATA1〜D
ATA32に基づいて各薄膜ヒータ3の温度分布を制御
する。演算装置18は可変分散等化器1から出力された
光信号からクロック抽出器21によりクロック成分を電
圧として抽出しA−D変換されデジタルデータに変換さ
れた後、演算装置18の演算処理部に入力される。この
ように一つのフィードバック系が形成されている。
【0056】ここで、このグレーティング用温度制御装
置で温度制御する可変分散等化器1によって分散等化を
自動で最適化する手順について説明する。前述の通り、
光ファイバ伝送路を伝搬してきた光パルスは、光ファイ
バ伝送路の分散の影響を受け歪んでいる。この光パルス
は光サーキュレータ19を介して可変分散等化器1に入
力され、可変分散等化器1によって分散等化がなされた
後、出力される。次いで、出力光は光サーキュレータ1
9を介してフォトダイオード20に入力され光電変換さ
れ電気信号とされる。この電気信号からクロック抽出回
路21でクロック成分が電圧として抽出される(S2
3)。この電圧はクロック成分の同期が正しく取れてい
る場合に最大となり、この場合が可変分散等化器1によ
って分散等化が最適化された場合である。そこで、この
クロック電圧が最大となるように演算装置18によって
可変分散等化器1の各薄膜ヒータに印加される電力が制
御される(S24からS28の手順)。より詳細には、
演算装置18の演算処理部から各ヒータの温度を少しづ
つ上下させる制御信号をデータ出力部を介して出力する
(S25)。そしてこの制御信号に基づいて温度分布を
与えられた可変分散等化器1を通過した光信号からクロ
ック成分を抽出し(S26)、各ヒータの温度を上下さ
せる前と比較する(S27)ことで、各薄膜ヒータの最
適温度の方向性を決定する。このような一連のフィード
バック制御を繰り返すことにより、可変分散等化器1の
各薄膜ヒータ3は最適温度に制御される。これによっ
て、各薄膜ヒータによってグレーティングに付与する温
度分布を制御することで、分散、分散スロープ、群遅延
リップルを特に意識することなく分散等化の最適化を自
動制御によって行うことができる。
【0057】さらに具体的に、このグレーティング用温
度制御装置の自動制御方法を図17のフローチャートに
よって説明する。まず、フラグFlagを1にセットし
(S21)、次にヒータ番号iを1にセットする(S2
2)。次いで、クロック電圧を取りこみ(S23)、所
定値以上かどうか判断する(S24)。もし、クロック
電圧が所定値以上であれば可変分散等化器1による分散
等化は最適化されているので、特に温度分布を変える必
要はなく、S23とS24の手順を繰り返す。一方、ク
ロック電圧が所定値未満の場合には、ヒータ番号iのヒ
ータ温度を(Flag×ΔT)だけ上げる(S25)。
その後、クロック電圧を取りこんで(S26)、直前の
クロック電圧と比較を行う(S27)、クロック電圧が
直前より上がっている場合にはさらにヒータ番号iのヒ
ータ温度を上げる(S28)。クロック電圧が直前のク
ロック電圧より上がっていくかぎり繰り返しヒータ温度
を上げていく。この場合において、クロック電圧が直前
より下がった場合には直前のヒータ温度に戻しておく
(S29)。これは各ヒータごとにクロック電圧が最大
となるように調整するためである。その後、ヒータ番号
iをインクリメントして(S30)、32番目のヒータ
まで同様の手順を繰り返す(S31)。32番目のヒー
タまで繰り返した場合には、フラグFlagが−1であ
るかどうか判断し(S32)、フラグFlagが−1で
なければ−1をセットして(S33)、1番目のヒータ
から(S22)上記手順を繰り返す。なお、フラグFl
agの意味は、ヒータ温度を高くする方向(Flag=
1)とヒータ温度を低くする方向(Flag=−1)の
それぞれに調整して各ヒータごとにクロック電圧を最大
となるように調整するためである。フラグFlagが−
1の場合には、フラグFlagに1をセットし(S2
1)、上記手順を繰り返す。なお、この手順は自動制御
であるので、終了の場合を特に規定していないが、新た
な設定を行う場合を判断して適宜に終了に導いてもよ
い。
【0058】なお、この実施の形態では上記のような構
成および動作としたが、演算装置18や演算処理方法、
光信号からの抽出成分はこれに限られるものではなく、
可変分散等化器1を通過した光信号特性を演算装置によ
り処理し、フィードバックして各ヒータの電力を制御で
きるものであればよい。
【0059】実施の形態6.本発明の実施の形態6に係
る可変分散等化器では、グレーティングの近傍に設ける
複数の温度可変手段は、グレーティングの長手方向の長
さlの関数としてのグレーティングピッチΛ(l)と、
等価屈折率Neff(l)とで規定される個数分布で配置
されている。具体的には、グレーティングピッチΛと等
価屈折率Nef fとの積Λ・Neffの単位長さ当りの差Δの
2倍であるチャープ量2Δは、下記数6で表わされる。
【数6】 ここで、Neff longおよびNeff shortはチャープグレ
ーティングの互いに1cm離れた2つの地点の等価屈折
率であり、ΛlongおよびΛshortはチャープグレーティ
ングの互いに1cm離れた2つの地点のグレーティング
ピッチである。なお、Neff longとΛlongとは同じ地点
の値であり、Neff shortとΛshortとは同じ地点の値で
ある。すると、複数の温度可変手段は、下記数7の単位
長さ当りの個数分布n(個/単位長さ)の条件、
【数7】 を満たすように配置されている。このような個数分布で
配置することによってグレーティングの反射光の群遅延
リップルを小さくし、また、群遅延リップルの周期を小
さくでき、伝送特性を劣化させない。
【0060】具体的には、この可変分散等化器では、構
成する光導波路のグレーティング近傍に設けるヒータを
グレーティングピッチΛと等価屈折率とで規定される個
数分布で配置している点で、上記各実施の形態で用いた
可変分散等化器と相違する。即ち、上記各実施の形態で
用いた可変分散等化器を構成する光導波路のグレーティ
ング近傍に設けるヒータの個数は32個に固定してい
た。このグレーティング近傍に設けるヒータの個数が適
切でないと伝送特性を劣化させる群遅延リップルが生じ
る。例えば、グレーティング近傍に複数のヒータを設け
た場合、1個のヒータ内では温度分布はほぼ均一であ
り、各ヒータごとに異なる温度を与える場合には、この
温度分布がそのままグレーティングに伝わる。このた
め、図20の(a)の従来の可変分散等化器の場合に示
すような階段状の温度分布になる。このような階段状の
温度分布が存在すると、チャープグレーティングによる
等価屈折率の変化も階段状となり、群遅延リップルを生
じる。この群遅延リップルには様々な周期のものがあ
り、使用する光通信システムのビットレートにより影響
が異なることが知られている。可変分散等化器を最も必
要とする40Gbit/s以上のビットレートでは、特
に周期が0.1nm以上の群遅延リップルが大きく影響
する。
【0061】この群遅延リップルはヒータによる階段状
の温度分布に起因することから、グレーティング近傍に
設けるヒータの個数分布を変化させると、図18に示す
ように、群遅延リップルの周期が変化する。この場合に
おいて、グレーティングピッチΛと等価屈折率Neff
の積Λ・Neffの単位長さ当りの差Δの2倍であるチャ
ープ量2Δを変化させるとさらに群遅延リップルの周期
は変化する。従って、グレーティング近傍にヒータを適
切な個数分布で配置することによって、群遅延リップル
の周期を影響の小さい周期にすることができる。具体的
には、図19に示すように、グレーティングの1cmあ
たりのチャープ量2Δをパラメータとすると、群遅延リ
ップルの周期が0.1nmの場合が直線で示される。し
たがって、この直線より上の領域が群遅延リップルの周
期が0.1nm以下の領域である。これを式で表わす
と、下記数8に示される関係が得られる。
【数8】 そこで、この数8を満たす個数分布でヒータを配置する
ことによって群遅延リップルの周期を小さくし、40G
bit/s以上の光信号への影響を抑えることができ
る。
【0062】
【発明の効果】以上、詳述した通り、本発明に係るグレ
ーティング用温度制御装置によれば、独立に温度制御可
能な複数の温度可変手段を制御する制御信号の組み合わ
せからなる複数の温度制御パターンを記憶している記憶
手段を備えている。この温度制御パターンによって、可
変分散等化器を構成する光導波路のグレーティング近傍
に設けられている複数の温度制御手段を制御してグレー
ティングに所定の温度分布を付与することができる。そ
して、このグレーティングに所定の分散及び分散スロー
プを付与することができる。
【0063】本発明に係るグレーティング用温度制御装
置によれば、複数の温度可変手段に印加する制御信号を
設定する2つ以上の制御信号設定手段を備えている。こ
れによって、2種類以上の制御信号を組み合わせて各温
度可変手段を制御することができる。
【0064】また、本発明に係るグレーティング用温度
制御装置によれば、2つの制御信号設定手段によってグ
レーティングの分散と分散スロープをそれぞれ設定する
ことができる。
【0065】さらに、本発明に係るグレーティング用温
度制御装置によれば、別の制御信号設定手段によって、
グレーティングの群遅延リップルを解消することができ
る。
【0066】またさらに、本発明に係るグレーティング
用温度制御装置によれば、さらに別の制御信号設定手段
によって、グレーティング全体に一定のバイアス温度を
印加することができる。
【0067】また、本発明に係るグレーティング用温度
制御装置によれば、制御信号設定手段を可変抵抗群によ
って構成するので、簡易な構成で精密な制御信号の設定
を行うことができる。
【0068】さらに、本発明に係るグレーティング用温
度制御装置によれば、温度制御パターンを記憶している
記憶手段をさらに備えているので、各温度可変手段に与
える制御信号の計算等を行う必要がなく、簡易に設定で
きる。
【0069】本発明に係るグレーティング用温度制御パ
ターンを記憶させる方法によれば、グレーティングごと
に固有の群遅延リップルをあらかじめ修正した温度制御
パターンを生成し、記憶手段に記憶させることができ
る。また、様々な温度制御パターンをあらかじめ記憶手
段に記憶させるので、使用の際には、グレーティングに
温度制御パターンを簡易に付与することができる。
【0070】本発明に係るグレーティング用温度制御パ
ターンを記憶させる方法によれば、グレーティングごと
に固有の群遅延リップルをあらかじめ修正した温度制御
パターンを生成し、記憶手段に記憶させることができ
る。また、様々な温度制御パターンをあらかじめ記憶手
段に記憶させるので、使用の際には、グレーティングに
温度制御パターンを簡単に付与することができる。
【0071】本発明に係るグレーティング用温度制御装
置によれば、グレーティングで反射された反射光を電気
信号に変換して、この電気信号を所定値以上とするよう
に各温度可変手段に印加する制御信号を調整している。
これによって、グレーティングの分散等化を自動制御に
よって最適化することができる。
【0072】また、本発明に係るグレーティング用温度
制御装置によれば、グレーティングで反射された反射光
を光電変換してクロック電圧としているので、グレーテ
ィングの分散等化を電圧変化で容易に観測することがで
きる。
【0073】本発明に係るグレーティング用温度制御装
置の自動制御方法によれば、グレーティングで反射され
た反射光を光電変換して電気信号とし、この電気信号を
所定値以上となるように各温度可変手段に印加する制御
信号を調整している。これによってグレーティングの分
散等化を自動制御で最適化できる。
【0074】また、本発明に係るグレーティング用温度
制御装置の自動制御方法によれば、グレーティングで反
射された反射光を光電変換してクロック電圧とし、各ヒ
ータの調整ごとにこのクロック電圧を最大となるように
調整している。これによって、クロック電圧を所定値以
上となるように調整できるので、グレーティングの分散
等化を自動制御で最適化できる。
【0075】本発明に係る可変分散等化器によれば、複
数の温度可変手段は、可変分散等化器を構成している光
導波路のグレーティングの長手方向における長さlの関
数であるグレーティングピッチΛ(l)と等価屈折率N
eff(l)とによって規定される個数分布で配置されて
いる。これによってヒータによる階段状の温度分布の影
響を抑制して、グレーティングによる反射光に生じる群
遅延リップルを小さくし、さらに群遅延リップルの周期
を小さくできる。
【0076】また、本発明に係る可変分散等化器によれ
ば、複数の温度可変手段の個数分布を n≧2Δ/0.1(個/単位長さ) を満たすように配置している。これによって、ヒータに
よる階段状の温度分布の影響を抑制して、グレーティン
グの群遅延リップルを小さくし、さらに群遅延リップル
の周期を小さくできる。
【0077】さらに、本発明に係る可変分散等化器によ
れば、チャープグレーティングを用いているので、複数
の温度可変手段によって一次関数の温度分布を付与する
ことなく、グレーティングに所定の分散を付与すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は、本発明の実施の形態1に係る温度
制御装置と可変分散等化器との関係を示すブロック図で
あり、(b)は、(a)におけるA−A’線断面図であ
る。
【図2】 本発明の実施の形態1に係るグレーティング
用温度制御装置の制御系のブロック図である。
【図3】 グレーティングの分散を変化させた場合の反
射波長と反射される位置との関係を示す概念図である。
【図4】 (a)は、本発明の実施の形態1に係るグレ
ーティング用温度制御装置によるチャープグレーティン
グにおける一次関数的な温度分布を表わすグラフであ
り、(b)は、(a)によって生じる波長に対する群遅
延時間特性の関係を示すグラフである。
【図5】 (a)は、本発明の実施の形態1に係るグレ
ーティング用温度制御装置によるチャープグレーティン
グにおける二次関数的な温度分布を表わすグラフであ
り、(b)は、(a)によって生じる波長に対する群遅
延時間特性の関係を示すグラフである。
【図6】 (a)は、本発明の実施の形態1に係るグレ
ーティング用温度制御装置によるチャープグレーティン
グにおける下に凸形状の二次関数的な温度分布を表わす
グラフであり、(b)は、(a)によって生じる波長に
対する群遅延時間特性の関係を示すグラフである。
【図7】 (a)は、本発明の実施の形態1に係るグレ
ーティング用温度制御装置によるチャープグレーティン
グにおける上に凸形状の二次関数的な温度分布を表わす
グラフであり、(b)は、(a)によって生じる波長に
対する群遅延時間特性の関係を示すグラフである。
【図8】 本発明の実施の形態2に係るグレーティング
用温度制御パターンを記憶させる方法のフローチャート
である。
【図9】 本発明の実施の形態2に係るグレーティング
用温度制御パターンを記憶させる方法において用いられ
るシステムの構成を示すブロック図である。
【図10】 本発明の実施の形態3に係るグレーティン
グ用温度制御装置と可変分散等化器との関係を示すブロ
ック図であり、(b)は、(a)におけるA−A’線断
面図である。
【図11】 図10におけるヒータ制御回路の詳細なブ
ロック図である。
【図12】 (a)は第1可変抵抗群によってヒータに
印加する制御電圧分布を示すグラフであり、(b)は第
2可変抵抗群によってヒータに印加する制御電圧分布を
示すグラフであり、(c)は(a)と(b)の制御電圧
を加算した後の制御電圧分布を示すグラフである。
【図13】 (a)はグレーティングの群遅延時間特性
における群遅延リップルの存在を示すグラフであり、
(b)は、本発明の実施の形態3に係るグレーティング
用温度制御装置によってグレーティングの群遅延リップ
ル修正後の群遅延時間特性を示すグラフである。
【図14】 本発明の実施の形態4に係るグレーティン
グ用温度制御装置のヒータ制御回路の詳細なブロック図
である。
【図15】 本発明の実施の形態5に係るグレーティン
グ用温度制御装置の構成を示すブロック図である。
【図16】 図15における自動制御系のブロック図で
ある。
【図17】 本発明の実施の形態5に係るグレーティン
グ用温度制御装置を自動制御する場合のフローチャート
である。
【図18】 可変分散等化器のグレーティング1cm当
りのヒータ個数と群遅延リップルの周期との関係を示す
グラフである。
【図19】 本発明の実施の形態6に係る可変分散等化
器のグレーティング1cm当りに設けるヒータの数の許
容範囲を示すグラフである。
【図20】 (a)は、従来のグレーティング周辺に設
けるヒータの上面図とこのヒータによってグレーティン
グに与える温度分布を示すグラフであり、(b)は、
(a)のヒータの配置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 可変分散等化器、 2a 光ファイバ、 2b 平
面光波回路(PLC)、 3 ヒータ、 4 基板、
5 リード線、 6 ヒータ制御回路、 7メモリ、8
インターフェース回路、 9 光ファイバ、 10
コア、 11クラッド、 12 グレーティング、 1
3 加算回路、 14 第1可変抵抗群、 15 第2
可変抵抗群、 16 第3可変抵抗群、 17 定電圧
群、18 演算装置、 19 光サーキュレータ、 2
0 フォトダイオード、21 クロック抽出器、 22
分散測定装置、 23 コンピュータ、 24ROM
書き込み装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高林 正和 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 吉新 喜市 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 松野 繁 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 竹谷 元 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 星崎 潤一郎 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 Fターム(参考) 2H038 BA24 BA38 2H049 AA02 AA43 AA44 AA45 AA59 AA62 2H050 AC03 AC82 AC84 2H079 AA06 AA12 BA03 CA07 DA17 EA03 EA09 EB27 FA01 FA04

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グレーティングを形成した光導波路から
    なる可変分散等化器の前記グレーティング近傍に設けら
    れており、それぞれ独立に温度制御可能な複数の温度可
    変手段を制御するグレーティング用温度制御装置であっ
    て、 前記複数の温度可変手段を制御する制御手段と、 前記各温度可変手段の制御信号の組み合わせからなる複
    数の温度制御パターンを記憶している記憶手段とを備
    え、 前記制御手段は、前記記憶手段から選択された少なくと
    も一つの前記温度制御パターンの前記制御信号によって
    前記各温度制御手段を制御することを特徴とするグレー
    ティング用温度制御装置。
  2. 【請求項2】 グレーティングを形成した光導波路から
    なる可変分散等化器の前記グレーティング近傍に設けら
    れており、それぞれ独立に温度制御可能な複数の温度可
    変手段を制御する温度制御装置であって、 前記複数の温度可変手段に印加する制御信号を設定する
    少なくとも2つの制御信号設定手段と、 前記各制御信号設定手段からの信号を加算して前記各温
    度可変手段に伝達する信号加算手段とを備え、 前記加算した制御信号によって前記各温度制御手段を制
    御することを特徴とするグレーティング用温度制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記2つの制御信号設定手段は、前記グ
    レーティングの分散と分散スロープをそれぞれ設定する
    ことを特徴とする請求項2に記載のグレーティング用温
    度制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御信号設定手段は、前記グレーテ
    ィングの群遅延リップルを解消する制御信号設定手段を
    さらに含むことを特徴とする請求項2又は3に記載のグ
    レーティング用温度制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御信号設定手段は、前記グレーテ
    ィング全体に一定のバイアス温度を印加する制御信号設
    定手段をさらに含むことを特徴とする請求項2から4の
    いずれか一項に記載のグレーティング用温度制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御信号設定手段は、可変抵抗群か
    らなることを特徴とする請求項2から5のいずれか一項
    に記載のグレーティング用温度制御装置。
  7. 【請求項7】 前記各温度可変手段の制御信号の組み合
    わせからなる複数の温度制御パターンを記憶している記
    憶手段をさらに備えており、 前記記憶手段から選択された少なくとも一つの前記温度
    制御パターンの前記制御信号によって前記各制御信号設
    定手段を設定することを特徴とする請求項2から6のい
    ずれか一項に記載のグレーティング用温度制御装置。
  8. 【請求項8】 グレーティングを形成した光導波路から
    なる可変分散等化器の前記グレーティング近傍に設けら
    れており、それぞれ独立に温度制御可能な複数の温度可
    変手段を制御する制御信号の組み合わせからなる複数の
    温度制御パターンを記憶手段に記憶させる方法であっ
    て、 前記グレーティングの群遅延時間特性が所定の特性とな
    るように前記各温度可変手段に所定の初期制御信号を印
    加するステップと、 前記グレーティングの群遅延時間特性を測定して、前記
    測定された群遅延時間特性と前記所定の群遅延時間特性
    とを比較するステップと、 前記測定された群遅延時間特性と前記所定の群遅延時間
    特性との差である群遅延リップルを許容値以下にするよ
    うに前記初期制御信号を修正して修正制御信号を演算す
    るステップと、 前記修正制御信号を前記各温度可変手段に印加するステ
    ップと、 前記各温度可変手段に印加する前記修正制御信号と、前
    記測定された群遅延時間特性との組み合わせを記憶手段
    に記憶させるステップとを含み、 前記各ステップを繰り返して複数の温度制御パターンを
    前記記憶手段に記憶させることを特徴とする温度制御パ
    ターンを記憶手段に記憶させる方法。
  9. 【請求項9】 グレーティングを形成した光導波路から
    なる可変分散等化器の前記グレーティング近傍に設けら
    れており、それぞれ独立に温度制御可能な複数の温度可
    変手段を制御する制御信号の組み合わせからなる複数の
    温度制御パターンを記憶手段に記憶させる方法であっ
    て、 前記グレーティングの群遅延時間特性が所定の値となる
    ように前記各温度可変手段に印加する初期制御信号を演
    算装置で演算するステップと、 前記初期制御信号を前記各温度可変手段に印加するステ
    ップと、 前記グレーティングの群遅延時間特性を測定して、前記
    測定された群遅延時間特性と前記所定の群遅延時間特性
    とを比較するステップと、 前記測定された群遅延時間特性と前記所定の群遅延時間
    特性との差である群遅延リップルが大きい場合には、前
    記所定の群遅延時間特性を得るステップであって、 前記各温度可変手段に印加する修正制御信号を演算装置
    で演算するサブステップと、 前記修正制御信号を前記各温度可変手段に印加するサブ
    ステップと、 前記グレーティングの群遅延時間特性を測定して、前記
    測定された群遅延時間特性と前記所定の群遅延時間特性
    とを比較するサブステップとを少なくとも1回行うステ
    ップと、 前記測定された群遅延時間特性と前記所定の群遅延時間
    特性との差である群遅延リップルが許容範囲内にある場
    合には、前記各温度可変手段に印加する前記修正制御信
    号と、前記測定された群遅延時間特性との組み合わせを
    記憶手段に記憶させるステップとを含み、 前記各ステップを繰り返して複数の温度制御パターンを
    前記記憶手段に記憶させることを特徴とする温度制御パ
    ターンを記憶手段に記憶させる方法。
  10. 【請求項10】 グレーティングを形成した光導波路か
    らなる可変分散等化器の前記グレーティング近傍に設け
    られており、それぞれ独立に温度制御可能な複数の温度
    可変手段を制御するグレーティング用温度制御装置であ
    って、 前記複数の温度可変手段を制御する制御手段と、 前記光導波路の前記グレーティングで反射された光信号
    を電気信号に光電変換する光電変換部と、 前記光電変換された電気信号と所定値とを比較し、前記
    電気信号を前記所定値以上に調整するように前記各温度
    可変手段に印加する制御信号を調整する演算装置とを備
    えることを特徴とするグレーティング用温度制御装置。
  11. 【請求項11】 前記光電変換された信号は、クロック
    電圧であることを特徴とする請求項10に記載のグレー
    ティング用温度制御装置
  12. 【請求項12】 グレーティングを形成した光導波路か
    らなる分散等化器の前記グレーティング近傍に設けら
    れ、それぞれ独立に温度制御可能な複数の温度可変手段
    を制御する温度制御装置を自動制御する方法であって、 前記光導波路の前記グレーティングで反射された光信号
    を電気信号に光電変換するステップと、 前記光電変換された電気信号を所定値と比較するステッ
    プと、 前記電気信号を所定値以上となるように前記各温度可変
    手段に印加する制御信号を調整するステップと、 前記制御信号によって前記各温度可変手段を制御するス
    テップとを含むことを特徴とするグレーティング用温度
    制御装置の自動制御する方法。
  13. 【請求項13】 グレーティングを形成した光導波路か
    らなる分散等化器の前記グレーティング近傍に設けら
    れ、それぞれ独立に温度制御可能な複数のヒータを制御
    するグレーティング用温度制御装置を自動制御する方法
    であって、 前記光導波路の前記グレーティングで反射された光信号
    をクロック電圧に光電変換するステップと、 所定時間ごとに前記クロック電圧を取りこむステップ
    と、 前記クロック電圧を所定電圧と比較するステップと、 前記クロック電圧が所定値以下の場合に、前記クロック
    電圧が最大となるように、複数のヒータの電圧を変化さ
    せるステップであって、 前記各ヒータの電圧を所定値だけ変化させるサブステッ
    プと、 前記サブステップの前後でクロック電圧を比較するサブ
    ステップとを少なくとも1回行うステップとを含むこと
    を特徴とするグレーティング用温度制御装置を自動制御
    する方法。
  14. 【請求項14】 グレーティングを形成した光導波路
    と、前記グレーティング近傍に設けられ、独立に温度制
    御可能な複数の温度可変手段とを備えた可変分散等化器
    であって、 前記複数の温度可変手段は、前記グレーティングの長手
    方向における長さlの関数であるグレーティングピッチ
    Λ(l)と、等価屈折率Neff(l)とによって規定さ
    れる個数分布で配置されてなることを特徴とする可変分
    散等化器。
  15. 【請求項15】 前記複数の温度可変手段は、前記グレ
    ーティングピッチΛと前記等価屈折率Neffの積Λ・N
    effの前記光導波路の長手方向における単位長さにおけ
    る差をΔとした場合、前記光導波路の長手方向における
    単位長さ当りの個数n(個/単位長さ)について、 n≧2Δ/0.1(個/単位長さ) を満たす個数分布で配置されてなることを特徴とする請
    求項14に記載の可変分散等化器。
  16. 【請求項16】 前記グレーティングは、前記光導波路
    の長手方向についてグレーティングピッチが変化してい
    るチャープグレーティングであることを特徴とする請求
    項14又は15に記載の可変分散等化器。
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