JP2002196061A - 測位装置 - Google Patents

測位装置

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JP2002196061A
JP2002196061A JP2000392553A JP2000392553A JP2002196061A JP 2002196061 A JP2002196061 A JP 2002196061A JP 2000392553 A JP2000392553 A JP 2000392553A JP 2000392553 A JP2000392553 A JP 2000392553A JP 2002196061 A JP2002196061 A JP 2002196061A
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mobile station
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JP2000392553A
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Kenji Itani
健二 井澗
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Furuno Electric Co Ltd
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Furuno Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 OTFを不要として速やかにRTK測位を行
えるようし、またサイクルスリップが生じた時に速やか
に初期化処理を行えるようにする。 【解決手段】 キネマティック測位によりコンテナ運搬
装置の位置などを測位する際、初期化すべき時に作業者
はコンテナ運搬装置を最寄りの初期化用位置で変針させ
る。このことによって、変針点におけるキャリア位相の
二重位相差の初期値を自動的に求め、手作業での番地情
報の入力等を不要とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、GPS衛星など
の測位用衛星から送信される信号を受信して、受信点の
測位を行う測位装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、GPSにおいては、単独測位
では得られないような高い測位精度が要求される場合に
は、一般に相対測位が行われ、特に測量のためにはキャ
リア位相を利用した干渉測位が行われる。このような干
渉測位を行うものとして、短時間の観測で測位を行うキ
ネマティック測位が実用化されている。
【0003】測位方式の分類名は様々であるが、キネマ
ティック測位の中でも一般にリアルタイムキネマティッ
ク測位(以下RTKという。)と称される測位方式は、
基準局の観測データを移動局へ無線送信し、移動局の内
部または外部の計算機で移動局の位置を実質上リアルタ
イムに求める。このRTK方式を用いれば、cmオーダ
ーの測位精度がリアルタイムで求められるため、種々の
移動体の高精度な測位に適し、ある物体の位置合わせな
どにも利用できる。たとえばコンテナターミナルにおけ
るコンテナの蔵置などへの適用も考えられる。
【0004】従来よりコンテナターミナルにおけるコン
テナの蔵置には、タイヤ式トランスファクレーンやスト
ラドルキャリアが用いられている。これらは門型フレー
ムの内側に荷役空間を設け、その空間にコンテナを懸垂
保持して走行するようにしている。コンテナターミナル
には、その走行路に沿って、多数のコンテナを所定位置
に蔵置するためのペイントマークが施されていて、運転
室でそのペイントマークとクレーン脚に設けた目印との
位置関係を見てトランスファクレーンまたはストラドル
キャリアを停止させ、吊り具を巻き下げて、コンテナを
掴み、所定位置に降ろす、といった作業を行っている。
【0005】この、運転手の目視による方法では、走行
方向に対して停止位置がずれた場合に、そのまま吊り具
を巻き下げても荷役を行えないことになり、再度走行し
て位置合わせをする必要があり、極めて効率の悪い作業
となる。この位置合わせを自動化するものとして、地上
の所定位置に磁気板を一定間隔に設置しておき、クレー
ン側に設けた磁気センサが、クレーンの走行に伴って磁
気板を検出し、その数をカウントすることによってクレ
ーンの走行位置を割り出すものが、特開平7−1448
79号公報に示されている。しかし、このような磁気板
および磁気センサを用いる方法でも、地上の各地点に標
識としての多数の磁気板を設置する必要があり、その工
事およびメンテナンスのために多くの費用と手間がかか
る。
【0006】そこで、このような地上の各地点と物体と
の位置合わせのために、上述したRTK方式による測位
装置の適用が考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、RTK方式
においては、実際の測位を行う前にOTF (On The Fly
calibration) と呼ばれるキャリア位相の整数バイアス
を求めるための初期化処理が必須となる。
【0008】整数バイアスを決定するのに用いられてい
る一般的な方法は、正解の整数バイアスを仮定し、その
整数値の前後1〜5サイクル程度の整数バイアスで得ら
れる各候補位置のそれぞれについて残差を求め、それら
のうち残差が最小となる候補位置を選びだし、それを正
解とするものである。しかし上記OTFを行う際、ノイ
ズの影響などによって残差が偶然に最小となる候補位置
が生じる場合があるので、一定時間をかけて観測を継続
し、平均化などの統計的手法を用いてノイズによる影響
を受けないようにする必要がある。そのため、従来は1
5〜30分程度の観測を継続して、多数の候補位置のう
ち残差が最小となる候補位置を最終的に選び出すように
していた。従って電源投入後15〜30分が経過するま
で移動体の最初の精密な測位結果が得られず、所定の作
業が直ちに行えないという問題があった。
【0009】また、従来のRTK方式による測位装置に
おいては、衛星からの電波に対する障害物や雑音電波、
多重反射などの影響で受信が瞬時的に中断すると、キャ
リア位相のサイクル数の整数部分の増減に関する情報が
失われる、いわゆるサイクルスリップが生じる。このよ
うなサイクルスリップが生じると整数波長分の位相値の
ジャンプが生じて測位を誤ってしまう。
【0010】従来、RTK方式による測位中にサイクル
スリップが生じると、位置が既知である移動開始点に戻
って測位をやり直すか、再びOTFによってキャリア位
相の整数バイアスを求めるための初期化処理を行う必要
があった。
【0011】この発明の目的は、OTFに要する時間の
問題を解消し、且つ初期化処理を速やかに行えるように
した測位装置を提供するすることにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明は、基準局と移
動局とで複数の測位用衛星からの電波をそれぞれ受信し
て、前記複数の測位用衛星から両局の受信点までのキャ
リア位相の二重位相差を求め、この二重位相差を基に、
基準局に対する移動局の相対位置をリアルタイムキネマ
ティック測位する測位装置において、コードディファレ
ンシャル測位または単独測位で位置判別可能な距離だけ
隔てた複数の初期化用位置の情報を記憶する手段と、前
記電波を受信して、例えばキャリア位相の変化またはド
ップラシフト周波数により測定した、移動局の受信点の
3次元移動速度の方向変化から変針点を検出するととも
に、該変針点に対応する前記初期化用位置を、前記コー
ドディファレンシャル測位または単独測位の結果から判
定する手段と、当該手段により判定された初期化用位置
での計算上のキャリア位相の二重位相差を計算位相差と
して求める手段と、前記移動局で観測した測位用衛星の
電波のキャリア位相の二重位相差の小数部を観測位相差
として求め、前記計算位相差の小数部が±0.5サイク
ルの範囲で前記観測位相差の小数部と一致するように前
記計算位相差を修正し、これを二重位相差の初期値とし
て求める手段とを備え、前記初期値に前記観測位相差の
変化分を積算して移動局の現在の二重位相差を求めてリ
アルタイムキネマティック測位を行う。
【0013】たとえばタイヤ式トランスファクレーンの
場合、トロリーの上部などに移動局のアンテナを設け、
所定の初期化用位置のGPS測位系の位置での計算上の
キャリア位相の差(二重位相差)を計算位相差として求
め、この計算位相差の小数部が±0.5サイクルの範囲
で観測による位相差の小数部と一致するように計算位相
差を修正する。この修正後の計算位相差は整数バイアス
の決定された位相差の初期値となる。従ってOTFを行
うことなく位相差の初期値が求められ、以降は観測位相
差の変化分を積算することによって、移動局の測位を順
次行うことができる。
【0014】そして、電源を投入した直後や、測位継続
中にサイクルスリップが発生した場合など、初期化すべ
き状態の時に、キャリア位相の変化またはドップラシフ
ト周波数によって、移動局の受信点の3次元移動速度を
測定し、移動方向が変化した時、すなわち移動局の変針
を検出すれば、その変針点に対応する初期化用位置の計
算上の2重位相差と、変針点における観測2重位相差の
小数部とで計算位相差の整数部を修正することによって
初期化を行う。したがって、移動局は初期化用位置で変
針するだけで初期化処理を自動的に実行させることがで
きる。そのため、例えば現在停止している位置を示す値
をキー入力するような操作は全く不要となる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の第1の実施形態
である測位装置および番地情報出力装置の構成を示す図
であり、(A)は基準局の構成、(B)は移動局の構成
を示す。基準局は(A)に示す構成からなり、GPSア
ンテナ21は複数の衛星からの信号を受けて、L1帯増
幅回路22はこれを増幅し、ミキサ回路24はこの信号
と局部発振回路23による信号とをミキシングして中間
周波信号に変換する。中間周波増幅回路25はこれを増
幅し、サンプラ26はこれを所定周期でサンプリング
し、ADコンバータ27はその値をディジタルデータに
変換する。一方、データ送信機29はデータ送信用アン
テナ28から所定のデータを送信する。CPU31はR
OM32に予め書き込んだプログラムを実行する。RA
M33はそのプログラムの実行に際してワーキングエリ
アとして用いる。CPU31はADコンバータ27によ
り変換されたディジタルデータから各衛星のキャリア位
相のデータを求める。また各衛星の擬似距離の補正デー
タを求める。そして、これらのデータをインタフェース
30を介してデータ送信機29により送信する。
【0016】一方、移動局は(B)に示す構成からな
り、GPSアンテナ11は複数の衛星からの信号を受け
て、L1帯増幅回路12はこれを増幅し、ミキサ回路1
4はこの信号と局部発振回路13による信号とをミキシ
ングして中間周波信号に変換する。中間周波増幅回路1
5はこれを増幅し、サンプラ16はこれを所定周期でサ
ンプリングし、ADコンバータ17はその値をディジタ
ルデータに変換する。データ受信機19はデータ受信用
アンテナ18により上記基準局から送信されたデータを
受信する。CPU21はROM22に予め書き込んだプ
ログラムを実行する。RAM23はそのプログラムの実
行に際してワーキングエリアとして用いる。CPU21
はADコンバータ17により変換されたディジタルデー
タからキャリア位相のデータを求め、インタフェース2
0を介してデータ受信機19による受信データを読み取
り、自局(移動局)の観測による一重位相差のデータと
基準局の観測による一重位相差のデータとから二重位相
差を求め、RTKGPS測位を行う。またコードディフ
ァレンシャル測位も併せて行う。また、CPU21は測
位結果をインタフェース24を介して表示器25へ出力
する。
【0017】なお、CPU21,31はGPS衛星から
送信された電波から直接搬送波周波数の位相を求めるの
ではなく、中間周波信号に周波数変換された信号がA/
Dコンバータ17,27により変換されて得られたその
ディジタルデータを基に各衛星のキャリア位相のデータ
を求める。しかし、中間周波信号の位相情報は、GPS
衛星と受信点との距離に関する情報をそのまま保存して
いるので、GPS衛星から送信された電波の搬送波周波
数の位相を検出していることに他ならない。
【0018】図2はコンテナターミナルにおける平面図
である。同図において岸壁クレーンは船とトラックとの
間でコンテナの荷役を行い、トラックはコンテナヤード
と岸壁クレーンとの間でコンテナの運搬を行う。コンテ
ナヤードにおいてはタイヤ式トランスファクレーンまた
はストラドルキャリアがトラックとコンテナヤードの所
定位置との間でコンテナの荷役を行う。コンテナヤード
は図における横方向が行座標、縦方向が列座標で、積み
山はA1〜F1,A2〜F2,A3〜F3に区分されて
いて、それぞれの行方向と列方向に応じて番地付けがな
されている。たとえばP1で示す区画は積み山A1、行
座標01、列座標01の番地であるのでA10101番
地と表される。P2で示す区画は積み山A1、行座標1
5、列座標01の番地であるのでA11501番地と表
される。同様にP3で示す区画は積み山A1、行座標1
5、列座標06の番地であるのでA11506番地と表
される。
【0019】図2において各積み山の行座標01、列座
標01の番地(図中、黒く塗りつぶした番地)が初期化
用位置である。初期化作業を行う場合、操作者は現在地
点から最も近い初期化用位置へクレーン全体およびトロ
リーを一旦移動させ、その後、所定方向へクレーン全体
またはトロリーを移動させる。
【0020】図3はタイヤ式トランスファクレーンの構
造を示す図である。同図において31はクレーン、32
はトロリー、33は運転室、34aはモータ、35は吊
り具、36はタイヤである。タイヤ36を駆動するモー
タは図における右側の後方にもあって、これらのモータ
によって、クレーン31は紙面に垂直方向に移動する。
トロリー32は図における左右方向に移動し、吊り具3
5は鉛直方向(図における縦方向)に移動し、コンテナ
40を掴み、トラック39の荷台に載せる。あるいは逆
に、トラック39の荷台からコンテナを掴み、吊り上
げ、所定位置に載置する。図1に示した移動局は運転室
33に設け、そのアンテナ部分をトロリー32の頂部に
設ける。また基準局はたとえばコンテナターミナルの管
理棟の屋上に設ける。
【0021】図4は各座標系の関係を示す図である。同
図の(A)はECEF(Earth Centered Earth Fixed)
座標であり、地球の中心を原点とするx,y,z軸の直
交座標である。GPS測位系ではこのECEF座標が求
められる。同図の(B)はローカル座標を示すものであ
り、或る基準とする点から東方向へ何メートル、北方向
へ何メートルという座標によって位置を表す。同図の
(C)はヤード座標を示すものであり、行方向に何メー
トル、列方向に何メートルという座標によってコンテナ
ヤード内の位置を表す。上記ECEF座標とローカル座
標との関係は一定の座標変換式で表されるので、その式
に従ってECEF座標からローカル座標への変換を行
う。同様に、ローカル座標とヤード座標との関係も一定
の座標変換式で表されるので、その式に従ってローカル
座標からヤード座標への変換を行う。
【0022】次に、基準局と移動局の処理手順を図5〜
図8に示すフローチャートを参照して説明する。
【0023】図5は基準局の処理手順を示すフローチャ
ートである。まず、各衛星からの信号の捕捉を行うと共
にそれらのキャリア位相のデータを求める。また衛星か
ら受信点までの観測擬似距離を求める。そして、これら
の各衛星の観測擬似距離データと上記キャリア位相のデ
ータを時刻データと共に送信する。この処理はたとえば
毎秒実行する。
【0024】図6は移動局におけるデータ受信処理とコ
ードディファレンシャル測位処理の手順を示すフローチ
ャートである。移動局では、基準局から一定周期で送信
される各衛星のキャリア位相データと観測擬似距離デー
タとをそれぞれ受信し、これらのデータを一時格納す
る。
【0025】また、移動局は最新の各衛星の基準局にお
ける観測擬似距離データを読み出し、この基準局におけ
る観測擬似距離データと、定数として予め設定している
基準局の既知の位置情報とに基づいて、各衛星の擬似距
離補正量を求める。そして、移動局で観測した各衛星の
擬似距離に対して上記補正量分の補正を行って測位演算
を行う。この時の測位精度は10m前後である。このコ
ードディファレンシャル測位の結果は、次に説明する初
期化処理に用いる。
【0026】なお、上述の例では、基準局が基準局で求
めた各衛星の観測擬似距離をそのまま送信し、移動局で
擬似距離を補正するようにしたが、基準局側で各衛星の
擬似距離の補正データを算出しておき、それを送信する
ようにし、移動局側で、その擬似距離補正データで移動
局における観測擬似距離を補正するようにしてもよい。
【0027】図7および図8は初期化処理および番地表
示のための処理手順を示すフローチャートである。ま
ず、電源投入時には、コードディファレンシャル測位を
行い、また、キャリア位相の変化またはドップラシフト
周波数を基に、移動局の受信点の速度を測定する。そし
て、3次元速度情報から、受信点の移動方向が直角方向
に変針したことを検出すれば、その変針時刻におけるコ
ードディファレンシャル測位により求めた位置情報か
ら、変針点がどの初期化位置に対応するかを判定する。
【0028】すなわち、図2に示したように、この例で
は初期化用位置は各積み山の行座標01、列座標01の
番地であり、隣接する初期化用位置間の距離は前記コー
ドディファレンシャル測位の測位精度による距離範囲よ
り離れているので、コードディファレンシャル測位によ
る移動局の位置に最も近い初期化用位置を抽出する。こ
の初期化用位置が変針点である。各初期化用位置は基準
局を基準とする相対ECEF座標または絶対ECEF座
標で予め設定しておく。
【0029】なお、上述の例では、キャリア位相の変化
やドップラシフト周波数を測定することによって、移動
局の3次元移動速度を求め、移動方向の変化した点を変
針点として検出したが、受信点の移動速度は、要するに
各衛星からの電波を基に測定すればよく、例えば測位演
算により求めた受信点の位置変化から測定するようにし
てもよい。
【0030】続いて、2つの衛星の位置と受信局の位置
(初期化用位置)とからその2つの衛星の組み合わせに
よる移動局における計算上のキャリア位相の一重位相差
を求め、また上記2つの衛星の位置と基準局の位置とか
ら基準局における計算上の一重位相差を求め、この2つ
の一重位相差の差(二重位相差)を計算位相差とする。
上記2つの衛星の組み合わせを、基準とする衛星とその
他の3つ以上の衛星との組み合わせについてそれぞれ求
める。
【0031】また、基準局で観測された各衛星のキャリ
ア位相データにより求めた基準局における一重位相差
と、移動局での観測によるキャリア位相の一重位相差と
の差(二重位相差)を観測位相差とする。そして、上記
計算位相差を±0.5サイクルの範囲で観測位相差の小
数部と一致するように修正し、これをキャリア位相の二
重位相差の初期値とする。たとえば計算位相差が12
3.90サイクルであり、観測位相差が.80サイクル
であれば、二重位相差の初期値を123.80サイクル
とする。また観測位相差が.10サイクルであれば二重
位相差の初期値を124.10サイクルとする。
【0032】このように、初期化用位置に対する実際の
受信点の位置精度を±10cmとすることにより、すな
わちキャリアの1波長の範囲内に合わせることにより、
計算位相差の整数部(正確には、計算位相差を±0.5
サイクルの範囲で観測位相差の小数部と一致するように
修正した整数部)で二重位相差の整数バイアス部を直接
決定することが可能となる。そして二重位相差の小数部
については観測位相差を採用することによって、キャリ
アの1波長内の所定の分解能で測位することが可能とな
る。したがって、初期化用位置で移動局の受信点を変針
させるだけで、初期化が完了し、移動局の位置が直ちに
cmオーダーで求まることになる。
【0033】具体的には、トロリーが列座標01の位置
にある状態で、クレーン全体を行座標01へ移動させ、
その後、トロリーを列座標01以外の位置へ移動させれ
ばよい。または、クレーンが行座標01の位置にある状
態で、トロリーを列座標01へ移動させ、その後、クレ
ーンを行座標01以外の位置へ移動させればよい。
【0034】図8は上記初期化処理を行った以降の処理
内容を示すフローチャートである。キャリア位相の二重
位相差の初期値を求めた以降は、トロリーおよびクレー
ンを自由に移動させてもよい。この移動に伴って観測位
相差が変化するが、その変化分を初期値に対して順次積
算することによって、現在のキャリア位相の二重位相差
(現在位相差)を求める。そして基準衛星とその他の3
つ以上の衛星との組み合わせによる現在位相差によって
RTK測位計算により移動局のECEF座標値を求め
る。
【0035】続いてRTK測位計算により求めた位置に
おけるキャリア位相の二重位相差(計算位相差)を求
め、この計算位相差と上記観測位相差との差からサイク
ルスリップの検出を行う。
【0036】その後、ECEF座標値から座標変換によ
りローカル座標値を求め、ローカル座標値から座標変換
によりヤード座標値を求め、さらにヤード座標値から番
地を求め、これを表示する。図8に示した、二重位相差
を求めて最終的に番地表示をする処理は、たとえば毎秒
繰り返して行う。
【0037】上記ヤード座標値から番地への変換は、今
回求めたヤード座標値から移動局がどの積み山の区分に
存在するかを判定し、その積み山の0101番地のヤー
ド座標値と移動局のヤード座標値に基づいて0101番
地から移動局までの行方向と列方向の距離をそれぞれ求
め、行方向の距離を1区画の行方向の長さで除した値に
+1した値をその積み山における行方向の番地とし、列
方向の距離を1区画の列方向の長さで除した値に+1し
た値をその積み山における列方向の番地とすればよい。
【0038】このようにして最終的に求めた番地を表示
する。以上の処理を繰り返すことにより、トロリーまた
はクレーンの移動に伴って、移動局の受信点の(トロリ
ーの)現在の番地を自動的に表示する。このトロリーま
たはクレーンの移動に伴って、それらがどれだけ移動し
ているかが判るように、上記ローカル座標から変換した
ヤード座標の値をたとえばcmオーダで併せて表示して
もよい。また、番地表示が切り替わる際、その途中経過
がわかるように、番地が切り替わるまでの距離および切
り替わってからの距離を算出し、これをたとえばcm単
位で表示するようにしてもよい。
【0039】ところで、上記観測位相差の変化分を積算
して現在の二重位相差を求める際、たとえば衛星からの
電波に対する障害物が視野内を通過した場合や雑音電波
が飛来した場合、あるいは多重反射などの影響で受信が
瞬時的に中断すると、キャリア位相のサイクル数の整数
部分の増減に関する情報が失われる、いわゆるサイクル
スリップが生じる。このようなサイクルスリップが生じ
ると整数波長分の位相値のジャンプが生じて測位を誤っ
てしまう。そこで、図8に示したように、RTK測位結
果の位置におけるキャリア位相の二重位相差(計算位相
差)を求め、この計算位相差と上記観測位相差との差が
所定のしきい値より大きくなったとき、サイクルスリッ
プが生じたものと見なし、初期化処理を要求する処理
(図7)へ戻る。このことによって操作者は最寄りの初
期化用位置にクレーン及びトロリーを移動させて上記初
期化のための操作を行うことになる。
【0040】なお、以上に述べた例ではコンテナヤード
における番地情報出力装置に適用したものであったが、
本願発明はこれに限定されるものではなく、複数の初期
化用位置で移動局が変針するようにしたシステムに一般
に適用し得るものである。たとえば土木工事や農作業な
どを行う機械を無人化して施工/作業を行うシステム
や、自動走行ビークル等において、機械やビークルの位
置測定を高精度に行う用途などにも適用できる。
【0041】
【発明の効果】この発明によれば、移動局が初期化用位
置で変針したとき、コードディファレンシャル測位また
は単独測位により求められた移動局の位置から初期化用
位置が検出され、その位置における計算位相差の整数部
が観測位相差で修正されることによって初期化が自動的
に行われる。したがって、電源を投入した直後や、測位
継続中にサイクルスリップが発生した場合など、初期化
すべき状態の時、移動局の受信点は最寄りの初期化用位
置で変針するだけでよい。そのため、たとえば現在停止
している位置を示す値をキー入力するような操作も不要
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る測位装置の基準局と移動局の構
成を示すブロック図
【図2】コンテナターミナルの構成例を示す平面図
【図3】タイヤ式トランスファクレーンの構成を示す図
【図4】3つの座標系の関係を示す図
【図5】基準局の処理手順を示すフローチャート
【図6】移動局における処理手順を示すフローチャート
【図7】移動局における初期化処理の手順を示すフロー
チャート
【図8】移動局における番地情報出力処理の手順を示す
フローチャート
【符号の説明】
1,11−GPSアンテナ 4−データ送信用アンテナ 18−データ受信用アンテナ 31−クレーン 32−トロリー 33−運転室 34a−モータ 35−吊り具 36−タイヤ 39−トラック 40−コンテナ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準局と移動局とで複数の測位用衛星か
    らの電波をそれぞれ受信して、前記複数の測位用衛星か
    ら両局の受信点までのキャリア位相の二重位相差を求
    め、この二重位相差を基に、基準局に対する移動局の相
    対位置をリアルタイムキネマティック測位する測位装置
    において、 コードディファレンシャル測位または単独測位で位置判
    別可能な距離だけ隔てた複数の初期化用位置の情報を記
    憶する手段と、 前記電波の受信により測定した、移動局の受信点の移動
    方向の変化から変針点を検出するとともに、該変針点に
    対応する前記初期化用位置を、前記コードディファレン
    シャル測位または単独測位の結果から判定する手段と、 当該手段により判定された初期化用位置での計算上のキ
    ャリア位相の二重位相差を計算位相差として求める手段
    と、 前記移動局で観測した測位用衛星の電波のキャリア位相
    の二重位相差の小数部を観測位相差として求め、前記計
    算位相差の小数部が±0.5サイクルの範囲で前記観測
    位相差の小数部と一致するように前記計算位相差を修正
    し、これを二重位相差の初期値として求める手段とを備
    えてなる測位装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006133142A (ja) * 2004-11-08 2006-05-25 Furuno Electric Co Ltd 測位用受信装置
WO2016147569A1 (ja) * 2015-03-13 2016-09-22 パナソニックIpマネジメント株式会社 衛星測位システム、電子機器及び測位方法
CN114002719A (zh) * 2021-10-12 2022-02-01 广州市城市规划勘测设计研究院 单频双模多天线融合rtk定位方法、装置、设备及介质

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