JP2002195975A - 隔膜型電極 - Google Patents
隔膜型電極Info
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Abstract
体或いは還元体とされる、例えば、溶存酸素或いは溶存
水素などの測定対象ガスを高精度に測定することがで
き、しかも、応答速度が速い隔膜型電極を提供する。 【解決手段】 隔膜型電極1において、隔膜3は、酸素
の膜透過係数が10cc・mm/mm2・24hr・a
tm以下とされる。
Description
質、即ち、酸化体又は還元体とされる測定対象ガス、例
えば溶液中或いは気中の溶存酸素或いは溶存水素などの
濃度を測定する隔膜型電極に関するものである。
発酵、養殖の分野では試料溶液中の溶存酸素(酸化体)
の測定が重要であり、モニタリングやプロセス制御に溶
存酸素計が広く使用されている。この溶存酸素計のセン
サとしては、酸素透過性の隔膜を使用した隔膜型電極、
即ち、例えばポーラログラフ式隔膜型電極や、ガルバニ
電池式隔膜型電極などが主に用いられている。また、原
子力発電プラント等では溶存水素(還元体)の測定が重
要であり、計器によるモニタリングが行なわれている。
電極、即ち、隔膜型溶存ガスセンサ1は定電圧電解方式
であり、図1に示すように、例えば中空円筒状の電極本
体2の先端開口部に測定対象ガスを透過させるガス透過
性の隔膜3が固定され、この隔膜3に近接して電極本体
内部に作用極4が対向配置されている。この作用極4は
電極本体内部に同軸的に配設された支持管5の先端開口
部に取り付けられている。
な間隔をもって対向配置されており、従って、作用極4
と隔膜3との間に電解液6の薄層が存在することにな
る。また、支持管5の内部には対極7が取り付けられて
おり、この対極7と作用極4との間に、それらに接続さ
れたリード線7a及び4aを介して電源8から所定の電
解電圧を連続して印加し(通常は作用極4に負電圧を印
加する)、電解電流の定常値を電流計9にて測定するこ
とによって試料溶液中の溶存ガス濃度を求めている。
定する場合には、図1に示す構成において、作用極4に
白金、対極7に銀、電解液6に塩化カリウム(KCl)
溶液を使用すると、このセンサ1の電流−電圧特性は図
3に示すようになる。即ち、対極7に対して作用極4に
印加される負電圧がほぼ−0.3V〜−0.7Vの範囲
において溶存酸素の定常電解電流が得られる。この電解
電流が溶存酸素分圧に比例することを利用して、測定さ
れた電解電流値から溶存酸素濃度を求めている。
1では、酸素の消費が連続して起きているため、作用極
4における酸素濃度はゼロであり、酸素の拡散層の厚さ
が電解の開始と共に広がっていき、隔膜3の外側に(試
料溶液中に)出るため、流速の影響を受けるという欠点
があった。
F、作用極4の表面積をA、酸素の拡散係数をD、酸素
濃度をC、拡散層の厚さをdとすると、電解電流iは次
式で表わせる。
dは無限に伸びることになり、電解電流iは時間の経過
に伴なって小さくなるが、流速があれば拡散層は隔膜3
の外へ伸びないから、電解電流iは定常値となることが
分かる。
示すようになる。図中、実線で示す特性は試料を撹拌し
た場合であり、点線で示す特性は撹拌しない場合であ
る。従来のセンサでは隔膜3として25μm厚のテフロ
ン(商品名)を使用した場合、30cm/sec以上の
流速があれば電解電流は定常値になるとされている。
速の影響を受けるため、スターラ等による試料の撹拌が
必要不可欠であり、コストアップになるだけでなく、装
置の大型化をもたらすと共に、流速及び異物の衝突に耐
え得るための隔膜の補強が必要とされる。更には、撹拌
による試料の温度上昇、又、試料が攪拌されることによ
り全体が均一化され、濃度分布などの正確な測定ができ
ないという致命的な欠点があった。
ると、汎用型溶存酸素電極では、例えば、必要流速が2
0cm/sec撹拌停止時の出力は40%以下にまで低
下することが分かった。
するには、上記説明からも理解されるように、試料中の
溶存酸素ガス濃度と隔膜面の溶存ガス濃度が同じであれ
ば良く、従って、溶存ガスの消費の少ない構造が要求さ
れ、従来、次ぎのような方法が提案されている。 (1)極面積を小さくし、膜を厚くする極小法(特開2
000−74871号公報)。 (2)微小電極を採用し、極限まで酸素消費を少なくし
た微小電極法(米国特許番号第5254235号)。 (3)電流を間欠的に検出して消費時間を短くするパル
ス法(特開平5−232082号公報、特開平11−2
619号公報、特開平11−304749号公報)。
いるが、応答速度が遅くなり、無流速に対する効果も小
さい。上記(2)の微小電極法は、流速の影響をなくす
には電極を0.01mm直径程度にまで微小としなけれ
ば大きな効果を得ることができず、従って、感度も微小
であり、感度増幅のために多極にするなどの必要があ
る。そのために、電極の製法が困難であるという問題が
ある。上記(3)のパルス法は、パルス発振回路などを
必要とし、装置構成が複雑化すると共に、電極の反応を
間欠的に遮断するために、安定した電極出力を得ること
が困難である。そのために、試料中の濃度が変化したと
きに実際の濃度と測定値との間に誤差が生じるなどの問
題がある。
の透過量を小さくして酸素供給を減らし、単位面積あた
りの酸素消費を小さくすると流速の影響を受け難くなる
と考えた。透過量を小さくするために膜を厚くすること
が考えられるが、透過量を1/20〜1/100にする
には厚さを20〜100倍にしなければならない。しか
し、厚さを100倍にすると実際には電極応答が遅くな
り、計測不可となる。
る方法として、透過係数に着目し、透過係数を小さくす
ることによって、流速の影響改善を行った。
に基づきなされたものである。
けることがなく試料中の酸化体或いは還元体とされる、
例えば、溶存酸素或いは溶存水素などの測定対象ガスを
高精度に測定することができ、しかも、応答速度が速い
隔膜型電極を提供することである。
極反応を連続して行うことができ、安定した測定を、簡
単な装置構成にて達成することのできる隔膜型電極を提
供することである。
隔膜型電極にて達成される。要約すれば、本発明は、電
極本体の一端に試料中の測定対象ガスを透過させる隔膜
によって外部と区画された室を備え、この室内に電解液
を収容すると共に、この電解液中に作用極と対極とを配
置し、隔膜を透過した測定対象ガスが作用極で反応する
ことにより作用極と対極間に流れる電流を測定する隔膜
型電極において、前記隔膜は、酸素の膜透過係数が10
cc・mm/mm2・24hr・atm以下であること
を特徴とする隔膜型電極である。
は、膜厚が3〜80μmとされる。
は、フッ化ビニリデン、ハロゲン化ビニル、ポリアミ
ド、ポリイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエ
ステル、ポリエーテル又はポリフェニレンエーテルであ
る。更に具体的には、前記隔膜は、ポリ塩化ビニル、ポ
リ塩化ビニリデン(PVDC)、或いはその共重合体;
脂肪酸ポリアミド、或いは芳香族ポリアミド;ポリエー
テルイミド;ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト(PEN)、或いはポリエチレンテレフタレート−ポ
リフェニレンテレフタレート共重合体;ポリテレフタル
酸エステル、ポリテレフタル酸エチレン、ポリテレフタ
ル酸ブチレン、ゴム系ポリエステル、或いは不飽和ポリ
エステルである。
対象ガスは、酸素、水素、オゾン、或いは二酸化塩素で
ある。
型電極は、ポーラログラフ式隔膜型電極或いはガルバニ
電池式隔膜型電極である。
は、窒素の膜透過係数が1cc・mm/mm2・24h
r・atm以下である。
図面に則して更に詳しく説明する。
ーラログラフ式の隔膜型電極に具現化されるものとして
説明する。
溶存ガスセンサ1は、図1を参照して説明した従来の溶
存ガスセンサと同様の構成とされ、中空円筒状の電極本
体2と、その先端開口部に固定された、本発明に従って
構成される、詳しくは後述する、測定対象ガスを透過さ
せるガス透過性隔膜3と、この隔膜3に接して電極本体
内部に配置された作用極4と、この作用極4を支持する
支持管5の内部に取り付けられた対極7とを備え、電極
本体2と支持管5との間には隔膜3によって外部と区画
された室が形成され、この室内に電解液6が収容されて
いる。
され、その先端開口部に上記作用極4が取り付けられて
いる。隔膜3と作用極4との間には厚さ一定の僅かな間
隙が形成され、一定厚さの電解液6の層(電解液層)を
形成している。
4a及び7aが接続され、これらリード線4a、7aは
支持管5内を通って外部に導出され、電圧印加手段(直
流電源)8に接続されている。また、隔膜3を透過した
測定対象ガスは作用極4の面で反応し、そのとき作用極
4に流れる溶存ガスの電解電流は、電流計9で測定さ
れ、センサ1で検出した溶存ガス濃度を計測するように
構成されている。計測結果は測定装置本体(図示せず)
に設けた指示計に指示される。或は、計測結果をプリン
トアウトするようにしても良い。
隔膜の構成にある。
数が10cc・mm/mm2・24hr・atm以下と
される。一方、隔膜の形状、寸法は、従来一般に使用さ
れている隔膜と同様の形状、寸法とされ、通常、直径は
使用される電極に応じて任意の寸法とされ、一般に、2
〜5mmである。又、膜厚は特に制限されるものではな
いが、通常、3〜80μmとされる。即ち、膜厚は、強
度的な面から3μm以上とされ、又、膜が厚くなるほど
応答速度が遅くなり、この観点から膜厚は80μm以下
とされる。
係数について説明する。
過係数の良いもの、即ち、大きいものが、出力電流が大
となり信頼性が向上するものと考えられていた。そのた
めに、隔膜としては、酸素膜透過係数が145cc・m
m/mm2・24hr・atmとされる四フッ化エチレ
ン六フッ化プロピレン(FEP)が広く使用されてい
る。その他に、低密度ポリエチレン(LDPE)、四フ
ッ化エチレン(TFE)、パーフルオロアルコキシ(P
FA)、エチレン四フッ化エチレン(ETFE)なども
使用されている。
に、酸素の膜透過係数が10cc・mm/mm2・24
hr・atmを超えるものであった。
果、これら膜材料を使用した場合には、流速の影響を受
けることが分かった。
小さく、隔膜の材料としては好ましくないとされている
酸素の膜透過係数の悪い、すなわち、小さいものについ
て研究実験を行った結果、所定の値以下の、即ち、10
cc・mm/mm2・24hr・atm以下とされる酸
素膜透過係数を持った材料は、その理由は完全には理解
し得ないが、実際に隔膜として使用した場合に、流速に
影響されず、極めて安定した出力を示し、しかも、応答
速度が良好であることが分かった。
して測定対象ガスの透過量を制限すると、応答速度を低
下させることなく、流速の影響である撹拌停止時の出力
低下が、従来の40%以下であったのが、5%以内に軽
減されることが分かった。
極面積及び膜厚はそのままで、膜の材質を種々に変え
て、酸素の膜透過係数と流速の影響を調べてみた。図5
に隔膜の酸素透過係数と流速影響程度との関係を示し、
図6に本発明に従って酸素透過係数の小さい隔膜を使用
した場合と、従来の酸素透過係数の大きい隔膜を使用し
た場合との、撹拌停止時の出力の低下程度を示す。図5
及び図6から、透過係数の小さい隔膜を使用した本発明
の場合には、撹拌停止時の出力の低下が極めて少なく、
流速の影響を受けないことが理解される。
酸素透過係数の小さい、即ち、酸素の膜透過係数が10
cc・mm/mm2・24hr・atm以下とされる材
料としては、(1)フッ化ビニリデン(PVDF)、
(2)ハロゲン化ビニル(例えば、ポリ塩化ビニル(P
VC)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、或いはその
共重合体)、(3)ポリアミド(PA)(例えば、脂肪
酸ポリアミド、或いは芳香族ポリアミド)、(4)ポリ
イミド(PI)(例えば、ポリエーテルイミド(PE
I))、(5)ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、(6)ポリエステル(ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチ
レンナフタレート(PEN)、或いはポリエチレンテレ
フタレート−ポリフェニレンテレフタレート共重合
体)、(7)ポリエーテル、又は(8)ポリフェニレン
エーテル(9)その他のポリマー(例えば、ポリテレフ
タル酸エステル、ポリテレフタル酸エチレン、ポリテレ
フタル酸ブチレン、ゴム系ポリエステル、不飽和ポリエ
ステル)、を挙げることができる。
酸素透過係数は、隔膜の窒素透過係数と相関を有してお
り、酸素の膜透過係数が10cc・mm/mm2・24
hr・atm以下の材料は、窒素の膜透過係数が1cc
・mm/mm2・24hr・atm以下とされる。
フ式の隔膜型電極1は、隔膜3としては、膜厚が25μ
m、酸素透過係数が5cc・mm/mm2・24hr・
atmのポリアミド(6ナイロン)フィルムを使用し、
作用極4としては、直径4mmの金を、対極7としては
銀を使用した。又、電解液6には、1mol/LのKO
Hと0.1mol/LのKClの混合溶液を使用した。
り作用極4と対極7間に−0.7Vの電圧を印加し、作
用極4と対極7間に流れる電流を電流計9にて計測し、
溶存酸素を測定した。その結果を図8に示す。
せた試料溶液の溶存酸素濃度を、25℃条件下で撹拌し
た状態と、撹拌を停止した状態で測定し、測定指示値を
比較すると、撹拌時と撹拌を停止した時では特定指示値
の変化は殆ど見られない。図8から、本実施例の隔膜型
電極を使用した場合には、撹拌停止後においても、出力
の低下は5%以内であることが分かる。
酸素を十分に飽和させた試料溶液と、酸素を含まない溶
液(5%亜硫酸ナトリウム溶液)を交互に測定して、応
答速度を確認したところ、図9に示すように、90%応
答1分以内の良好な応答を示した。
ろ、図10に示すように、次に説明する比較例1に示す
現在実際に使用されている従来装置と同様に、溶存酸素
濃度に応じた相関が得られた。
式の溶存酸素測定装置に使用されている隔膜型電極とさ
れ、この隔膜型電極は、膜厚が25μm、酸素透過係数
が145cc・mm/mm2・24hr・atmの四フ
ッ化エチレン六フッ化プロピレン(FEP)フィルムを
隔膜として使用した以外は、実施例1と同様の構成にて
溶存酸素を測定した。その結果を図11に示す。
においては、試料溶液の撹拌を停止すると流速の影響を
受けて、測定指示値は撹拌時に対して50%程度低下す
る。又、出力低下が5%以内にまで回復するには流速を
与える必要がある。
係数が20cc・mm/mm2・24hr・atm程度
のポリカーボネート(PC)、ポリスチレン(PS)、
ポリプロピレン(PP)のフィルムを使用した外は、実
施例1と同様の構成にて溶存酸素を測定した。その結果
を図12に示す。
した場合には、比較例1の装置ほどではないが、流速の
影響を受けるために、撹拌停止後において、測定指示値
は撹拌時に対して10%以上の出力低下を生じ、出力低
下が5%以内にまで回復するには流速を与える必要があ
る。
成を示すガルバニ電池式隔膜型電極に具現化された。
は、実施例1のポーラログラフ式の溶存酸素測定装置に
使用されている隔膜型電極と同様の構成され、実施例1
の装置は電源8が設けられていない点でのみ相違し、そ
の他の構成は同じであるので、同じ構成及び作用をなす
部材には、同じ参照番号を付し、詳しい説明は省略す
る。
5μm、酸素透過係数が5cc・mm/mm2・24h
r・atmのポリアミド(6ナイロン)フィルムを使用
し、作用極4としては、直径4mmの白金を、対極7と
しては鉛を使用した。又、電解液6には、0.5mol
/LのKOHを使用した。
て作用極4と対極7間に流れる電流を計測し、溶存酸素
を測定した。
せた試料溶液の溶存酸素濃度を、25℃条件下で撹拌し
た状態と、撹拌を停止した状態で測定し、測定指示値を
比較すると、実施例1と同様に、撹拌時と撹拌を停止し
た時では特定指示値の変化は殆ど見られず、撹拌停止後
においても、出力の低下は5%以内であった。
分に飽和させた試料溶液と、酸素を含まない溶液(5%
亜硫酸ナトリウム溶液)を交互に測定して、応答速度を
確認したところ、実施例1と同様に、90%応答1分以
内の良好な応答を示した。
ろ、これも実施例1と同様に、溶存酸素濃度に応じた相
関が得られた。
膜厚が25μm、酸素透過係数が1cc・mm/mm2
・24hr・atmのポリアミド(延伸6ナイロン)フ
ィルムを使用し、作用極4としては、直径0.5mmの
白金を、対極7としては塩化銀を使用し、又、電解液に
は、1mol/LのKOHと0.1mol/LのKCl
の混合溶液を使用したポーラログラフ式の隔膜型電極を
作製した。
5Vの電圧を印加し、電流計9にて作用極4と対極7間
に流れる電流を計測し、溶存水素を測定した。
料溶液の溶存水素濃度を、25℃条件下で撹拌した状態
と、撹拌を停止した状態で測定し、測定指示値を比較す
ると、図13に示すように、撹拌時と撹拌を停止した時
では特定指示値の変化は殆ど見られなかった。即ち、本
実施例の隔膜型電極を使用した場合には、撹拌停止後に
おいても、出力の低下は5%以内であった。
溶解させた試料溶液と、水素を含まない溶液(純水)を
交互に測定して、応答速度を確認したところ、90%応
答1分以内の良好な応答を示した。
ろ、溶存水素濃度に応じた相関が得られた。
cc・mm/mm2・24hr・atmの四フッ化エチ
レン六フッ化プロピレン(FEP)フィルムを隔膜とし
て使用した以外は、実施例3と同様の構成の現在実際に
市販されているポーラログラフ式隔膜型溶存水素電極に
て溶存水素を測定した。
に示すように、試料溶液の撹拌を停止すると流速の影響
を受けて、測定指示値は撹拌時に対して40%程度低下
する。又、出力低下が5%以内にまで回復するには流速
を与える必要がある。
隔膜型電極は、次ぎのような特長を有している。 (1)ビーカーワークでの測定など狭い容器内での測定
や密閉係等の外部より撹拌が困難な系でのDO(溶存酸
素)或いは溶存水素の測定、液相での濃度分布測定にお
いて特に有効である。 (2)BOD(生化学酸素要求量)計測では、フラン瓶
を用い、狭い容器内でBODを測定するため従来におい
ては撹拌を必要とした。そのために、撹拌機構を備える
ことが必要であり、故障などの問題があった他に、撹拌
による細胞破壊が発生するなどの問題が生じた。これに
対して、本発明の電極は、撹拌を必要としないために、
撹拌機構の故障の問題は全くなく、又、細胞破壊も発生
せず、高精度の測定が達成される。 (3)湖沼、ダムの底など、撹拌することが不可能な場
所での溶存ガス測定に有効である。 (4)一般の工業用途では、電極は配管ラインに組み込
まれており、流速のある状態で測定されることが多い。
しかし、流速が変化する場合、又は小流量の場合には流
速を確保することが困難であり、従来の電極では流速の
影響で測定誤差が生じる。これに対して、本発明の電極
は、流速に影響されることがないため、配管ラインでの
使用が可能であり、流速の変化があったとしても、高精
度にて測定が可能である。 (5)上記実施例では、溶存酸素、溶存水素を測定する
ものとして説明したが、測定対象は、これ以外に、オゾ
ン、二酸化塩素等の測定にも適用することができ、同様
の効果を奏し得る。
体の一端に試料中の測定対象ガスを透過させる隔膜によ
って外部と区画された室を備え、この室内に電解液を収
容すると共に、この電解液中に作用極と対極とを配置
し、隔膜を透過した測定対象ガスが作用極で反応するこ
とにより作用極と対極間に流れる電流を測定する隔膜型
電極において、隔膜は、酸素の膜透過係数が10cc・
mm/mm2・24hr・atm以下である構成とされ
るので、 (1)流速の影響を受けることがなく試料中の酸化体或
いは還元体とされる、例えば、溶存酸素或いは溶存水素
などの測定対象ガスを高精度に測定することができ、し
かも、応答速度が速い。 (2)パルス法と異なり電極反応を連続して行うことが
でき、安定した測定を、簡単な装置構成にて達成するこ
とができる。といった効果を奏し得る。
電極の概略構成図である。
極の概略構成図である。
す図である。
る。
フである。
を示すグラフである。
すグラフである。
ラフである。
フである。
濃度と指示値との相関を示すグラフである。
である。
である。
の影響を示すグラフである。
である。
Claims (7)
- 【請求項1】 電極本体の一端に試料中の測定対象ガス
を透過させる隔膜によって外部と区画された室を備え、
この室内に電解液を収容すると共に、この電解液中に作
用極と対極とを配置し、隔膜を透過した測定対象ガスが
作用極で反応することにより作用極と対極間に流れる電
流を測定する隔膜型電極において、 前記隔膜は、酸素の膜透過係数が10cc・mm/mm
2・24hr・atm以下であることを特徴とする隔膜
型電極。 - 【請求項2】 前記隔膜は、膜厚が3〜80μmとされ
ることを特徴とする請求項1の隔膜型電極。 - 【請求項3】 前記隔膜は、フッ化ビニリデン、ハロゲ
ン化ビニル、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレン
サルファイド、ポリエステル、ポリエーテル又はポリフ
ェニレンエーテルであることを特徴とする請求項1又は
2の隔膜型電極。 - 【請求項4】 前記隔膜は、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化
ビニリデン(PVDC)、或いはその共重合体;脂肪酸
ポリアミド、或いは芳香族ポリアミド;ポリエーテルイ
ミド;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブ
チレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート(P
EN)、或いはポリエチレンテレフタレート−ポリフェ
ニレンテレフタレート共重合体;ポリテレフタル酸エス
テル、ポリテレフタル酸エチレン、ポリテレフタル酸ブ
チレン、ゴム系ポリエステル、或いは不飽和ポリエステ
ルであることを特徴とする請求項1又は2の隔膜型電
極。 - 【請求項5】 前記測定対象ガスは、酸素、水素、オゾ
ン、或いは二酸化塩素であることを特徴とする請求項1
〜4のいずれかの項に記載の隔膜型電極。 - 【請求項6】 前記隔膜型電極は、ポーラログラフ式隔
膜型電極或いはガルバニ電池式隔膜型電極であることを
特徴とする請求項1〜5のいずれかの項に記載の隔膜型
電極。 - 【請求項7】 前記隔膜は、窒素の膜透過係数が1cc
・mm/mm2・24hr・atm以下であることを特
徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の隔膜型電
極。
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JP2000391689A JP2002195975A (ja) | 2000-12-22 | 2000-12-22 | 隔膜型電極 |
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---|---|---|---|
JP2000391689A JP2002195975A (ja) | 2000-12-22 | 2000-12-22 | 隔膜型電極 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2000391689A Pending JP2002195975A (ja) | 2000-12-22 | 2000-12-22 | 隔膜型電極 |
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