JP2755454B2 - 酸素電極 - Google Patents

酸素電極

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JP2755454B2 JP1315334A JP31533489A JP2755454B2 JP 2755454 B2 JP2755454 B2 JP 2755454B2 JP 1315334 A JP1315334 A JP 1315334A JP 31533489 A JP31533489 A JP 31533489A JP 2755454 B2 JP2755454 B2 JP 2755454B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は気体または液体中の酸素分圧測定用の酸素電
極に関する。詳しくは、本発明は製品間における性能の
バラツキが小さく、量産に適した酸素電極に関する。
<従来の技術> 酸素透過膜を透過する酸素の量を検知用電極を用いて
測定する酸素電極は、発酵プロセスの制御、水質用の環
境計測、医療分野における計測など非常に多岐にわたる
利用がなされており、近年においては、酸素透過膜表面
において酸素を消費する酵素反応と組み合わせた酵素セ
ンサーも開発されている。
酸素電極は、使用する原理から分類すると、ポーラロ
グラフ式、ガルバニ電池式、濃淡電池式等があり、各用
途に応じて使い分けられている。これらのうちポーラロ
グラフ式のものは、検知部となる一部の壁が酸素透過膜
により構成された電極ハウジング内に、電極として、カ
ソードとなる検知極とアノードとなる対極とを基本的に
有し、検知極に特定の電位を印加した場合に流れる電流
を測定することにより酸素濃度を求める形式のものであ
る。
上記の酸素電極は、応答速度、即ち、酸素が電極ハウ
ジングの酸素透過膜表面に接触してから検知極表面で電
極反応が起こるまでの速さを迅速化するために、該検知
極を酸素透過膜表面に近接させた構造が採用されるよう
になった。
<発明が解決しようとする問題点> しかしながら、上記のように検知極を酸素透過膜に密
接させた構造の酸素電極は、反応速度の向上をある程度
達成することができるものの、量産において、個々の酸
素電極間の性能に大きなバラツキが生ずるという問題が
あった。そのため、製品の品質管理に多大の労力を要す
るばかりでなく、製品の歩留まりが悪いという欠点を有
していた。
<問題点を解決するための手段> 本発明者らは、上記欠点を解決すべく研究を重ねた結
果、内部に検知用電極を設けた電極ハウジング内に封入
する電解質溶液に界面活性剤を添加した場合には、応答
速度を減少させることなく、製品間の性能のバラツキを
なくすることが出来ることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。
従って、本発明の第1の目的は、良好な応答速度を有
すると共に、量産において、製品間のバラツキの発生が
著しく低い酸素電極を提供することにある。
本発明は、一部の壁が酸素透過膜により構成され、内
部に少なくとも検知極及び対極よりなる検知用電極を内
蔵し、且つ該検知極が酸素透過膜に近接して設けられた
電極ハウジング内に、界面活性剤を含有する電解質溶液
を封入してなる酸素電極である。
以下、本発明を添付図面を用いて詳細に説明するが、
本発明はこれらの添付図面に何ら限定されるものではな
い。
第1図は、本発明において採用される酸素電極の代表
的な構造を示す断面図である。
図において符号1は電極ハウジング、2は検知極、3
は対極、4は酸素透過膜、5は電解質溶液である。
本発明における電極ハウジング1は、検知部の壁が酸
素透過膜4で構成された容器であれば特に限定さるもの
ではないが、第1図に示すように、筒状の容器の先端部
を酸素透過膜で構成した構造が一般的である。
上記電極ハウジング1を構成する、酸素透過膜以外の
部分の材質としては、内蔵する電極液に対して耐性を有
する公知の材質の中から適宜選択することができる。こ
のような材質としては、例えば、ガラス、セラミックス
等の無機物、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル、エポキシ樹脂等の合成樹脂等が挙げられる。
又酸素透過膜4の材質としては、液体を透過せず且つ
酸素を透過し得る能力を有するものであれば特に制限さ
れないが、酸素の気体透過係数が1×10-12(cm3・cm・
cm-2・s-1・cmHg-1)以上、好ましくは1×10-10以上の
物が好適である。具体的には、ポリテトラフルオロエチ
レン、ポリクロロトリフルオロエチレン、テトラフルオ
ロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等のフ
ッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレ
フィン樹脂、ポリスチレン、ポリアミド、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリメタクリル酸メ
チル等が一般に挙げられる。これらのうち、特に酸素透
過性の高いフッ素樹脂が好適である。
上記酸素透過膜の厚さには特に制限はないが、透過し
た酸素を定電位電解電流で検知する上から1〜100μm
とすることが好ましく、膜の取り扱いやすさも加味する
と特に10〜50μmとすることが好ましい。
本発明において、酸素濃度の測定のための電極は、第
1図に示すように、少なくとも検知極2及び対極3の2
つが必要である。即ち、検知極2は、その表面における
電気化学反応により酸素を電気分解するための電極であ
り、対極3は上記電気化学反応を進行させるための回路
を構成するための電極である。かかる検知極は、公知の
電極の中から選択して適宜使用することができるが、特
に白金、金等の不活性電極が好ましい。又、対極3も公
知の電極中から適宜選択して使用することが出来るが、
銀/塩化銀等の可逆電極が一般に使用される。また、対
極3として可逆電極ではない電極、例えば、白金電極、
カーボン電極等を使用する場合は、第2図に示すよう
に、可逆電極よりなる参照電極を更に付加すればよい。
本発明の酸素電極において、検知極2は酸素透過膜4
に近接して設けられる。かかる「近接」なる用語は、検
知極2と酸素透過膜4とを可及的に近づけることを意味
し、具体的には、第2図に示すように、スペーサー10を
介して或は第1図に示すように、スペーサーを介さずに
両者を当接する態様が好適である。
本発明の酸素電極の他の構造及び使用の態様は公知の
態様が特に制限なく採用される。例えば、第1図に示す
ように、検知極と対極をもつ場合、検知極2は電源6及
び電流計7を介して対極3と電気的に接続される。ま
た、第2図に示すように、検知極、対極及び参照電極を
もつ場合、検知極2、対極3及び参照電極9は、ポテン
ショスタットの各端子に夫々接続すればよい。
上記した電極ハウジング1内には、対極3或は参照電
極9に一般的に使用する前記の可逆電極の陰イオンと共
通のイオンを有する電解質溶液、例えば、可逆電極が銀
−塩化銀の場合は塩化カリウム、塩化ナトリウム等の塩
素イオンを含む水溶液が一般に封入される。
本発明の特徴は、かかる電極ハウジング内に封入する
電解質溶液としてに界面活性剤を含有する電解質溶液を
使用することにある。
本発明における界面活性剤は、特に限定されるもので
はなく、疎水基及び親水基を有する公知のものが制限な
く使用される。例えば、陰イオン性界面活性剤としてラ
ウリン酸ナトリウムなどのカルボン酸型、ラウリル硫酸
ナトリウムなどの硫酸エステル型、ラウリルベンゼンス
ルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸型、ラウリルリン
酸ナトリウムなどのリン酸エステル型、陽イオン性型界
面活性剤としてN−n−ラウリルエチレンジアミン酢酸
塩などの高級アミン塩型、塩化セチルピリジニウムなど
の高級アルキル第4アンモニウム塩型、N−ラウリル−
N,N−ジメチルグリシンなどの両性型界面活性剤、ポリ
オキシエチレンオクチルフェニルエーテルなどの非イオ
ン性型界面活性剤などが好適に使用される。
又、通常の界面活性剤の疎水基の炭素に結合した水素
の代わりに、その一部または全部をフッ素で置換したパ
ーフルオロオクタン酸などのフッ素系を界面活性剤も好
適に使用される。炭化水素基を疎水基とする界面活性剤
の炭素数は12から20が好適に使用され、炭化フッ素基を
疎水基とする界面活性剤では7から10が好適に使用され
る。
特に、酸素透過膜がフッ素樹脂からなる場合、フッ素
系の界面活性剤が特に良好な効果を発揮する。
上記した電解質溶液中における界面活性剤の濃度は、
該電解質溶液が界面活性能を示す濃度であれば、特に制
限されない。かかる好適な濃度は、用いる界面活性剤の
種類にもよるが、炭化水素基を疎水基とする界面活性剤
の場合、0.0001から5.0重量%、さらには0.001から0.1
重量%の範囲である。また、炭化フッ素基を疎水基とす
る界面活性剤の場合、0.001から10.0重量%、好ましく
は、0.01から1.0重量%が好適である。
本発明の酸素電極を用いた酸素濃度の測定は、通常の
酸素電極と同様に気体または液体の試料中の酸素分圧に
対して行うことができる。
<作用> 以上のごとく構成された本発明の酸素電極が、製品間
の性能のバラツキが抑えられ実質的にない安定した酸素
電極となるのかについての理由は必ずしも明らかではな
いが、本発明者等は、界面活性剤を含む電解質溶液を使
用することにより、近接して設けられた酸素透過膜4と
検知極2との間に電解質溶液がその低い界面張力によっ
て絶えず安定に供給されることになるために酸素電極間
における測定値のバラツキが防止されるものと推定す
る。
本発明の電極は、酸素透過膜の外側表面にグルコース
オキシダーゼ、ウリカーゼ等の酵素を固定化することに
より酵素センサーとして応用することも可能である。
<効果> 以上詳述した如く本発明の酸素電極は、検知極を酸素
透過膜に近接して設けるため、応答速度が極めて速く、
しかも、かかる構造に起因する製品電極間における測定
値のバラツキが極めて少ない。
従って、発酵プロセスの制御、水質などの環境計測、
医療分野における計測、酸素センサーなどにおいて、安
定な酸素電極として使用することができる。
<実施例> 以下に本発明を更に具体的に説明するために実施例を
挙げるが、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。
実施例1 第1図に示す構造の酸素電極を構成した。即ち、内径
10mmの電極ハウジング1の中に、径1mmの金線を検知極
2として埋め込み、外径7mmの検知極支持体の外側に径1
mmの銀線を対極3を設けると共に、酸素透過膜として厚
さ25μmのポリエトラフルオロエチレンフィルムを用い
た。上記ハウジング内に電解質溶液として、塩化カリウ
ム1%水溶液に第1表に示す界面活性剤を第1表に示す
濃度で添加したものを封入した。
上記酸素電極を各10本製作し、検知極に、対極に対し
て−0.7Vを印加し、両電極間に流れる電流値をそれぞれ
の酸素電極について測定して平均値を求めた。また、温
度20℃にて、酸素電極の窒素気流中に於ける定常電流値
を基準として、該酸素電極を窒素気流中から大気中に移
した後の定常電流値までの変化量を経時的に測定し、該
変化量のの90%に達するまでの時間をそれぞれの酸素電
極について測定し、その平均値を求め、応答時間とし
た。更に、各電極間の定常電流値のバラツキを測定し
た。
これらの結果を表1に示す。
尚、濃度0は界面活性剤が無いこと示す。
表1の結果から、電解質溶液に界面活性剤を含有させ
た場合には、製品間の性能のバラツキを実質的に無くす
ことができることが解る。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明の酸素電極の代表的な態様を
示す断面図である。 また、図において、1は電極ハウジング、2は検知極、
3は対極、4は酸素透過膜、5は電解質溶液、6は電
源、7は電流計、8はポテンショスタット、9は参照電
極、10はスペーサーを夫々表す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一部の壁が酸素透過膜により構成され、内
    部に少なくとも検知極及び対極よりなる検知用電極を内
    蔵し、且つ該検知極が酸素透過膜に近接して設けられた
    電極ハウジング内に、界面活性剤を含有する電解質溶液
    を封入してなる酸素電極。
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