JP2002195682A - 吸着式冷凍機の運転方法及び吸着式冷凍機 - Google Patents

吸着式冷凍機の運転方法及び吸着式冷凍機

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JP2002195682A
JP2002195682A JP2000390197A JP2000390197A JP2002195682A JP 2002195682 A JP2002195682 A JP 2002195682A JP 2000390197 A JP2000390197 A JP 2000390197A JP 2000390197 A JP2000390197 A JP 2000390197A JP 2002195682 A JP2002195682 A JP 2002195682A
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adsorbent
refrigerant
adsorption
heat exchanger
adsorbent heat
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Soichiro Tsujimoto
聡一郎 辻本
Hiroki Ikemoto
裕樹 池本
Yasuo Yonezawa
泰夫 米澤
Hiroki Nakano
博樹 中野
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NISHIYODO KUCHOKI KK
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
NISHIYODO KUCHOKI KK
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸着式冷凍機の小型化を図りながら、冷熱出
力の向上及び冷熱取り出し温度の低温化を図ることがで
きる吸着式冷凍機の運転方法を提供する。 【解決手段】 吸着剤として活性炭を用い、冷媒とし
て、メタノール若しくはエタノール、又は、メタノール
若しくはエタノールを主成分として含むものを用い、冷
凍運転サイクルの終了に伴い、一対の吸着剤熱交換器1
と凝縮器2及び蒸発器3との連通を遮断し且つ一対の吸
着剤熱交換器1を連通させて、冷媒の再生及び吸着を進
行させる進行工程を行わせてから、再生及び吸着を行う
吸着剤熱交換器1を切り換えて次の冷凍運転サイクルに
移行させるように運転する吸着式冷凍機の運転方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の吸着剤熱交
換器のうち一方を凝縮器と連通させ且つ他方を蒸発器と
連通させて、凝縮器連通側の吸着剤熱交換器にて冷媒を
脱着させる再生工程を行わせ且つ蒸発器連通側の吸着剤
熱交換器にて冷媒を吸着させる吸着工程を行わせる冷凍
運転サイクルを、再生及び吸着を行う吸着剤熱交換器を
交互に切り換えて繰り返し行うように運転する吸着式冷
凍機の運転方法、及び、一対の吸着剤熱交換器のうち一
方を凝縮器と連通させ且つ他方を蒸発器と連通させて、
凝縮器連通側の吸着剤熱交換器にて冷媒を脱着させる再
生工程を行わせ且つ蒸発器連通側の吸着剤熱交換器にて
冷媒を吸着させる吸着工程を行わせる冷凍運転サイクル
を、再生及び吸着を行う吸着剤熱交換器を交互に切り換
えて繰り返し行うように運転を制御する制御手段が設け
られた吸着式冷凍機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、吸着式冷凍機の運転方法におい
て、吸着剤として、シリカゲル、ゼオライト、活性炭又
は活性アルミナを用い、冷媒として水を用い、冷凍運転
サイクルの終了に伴い、一対の吸着剤熱交換器と凝縮器
及び蒸発器との連通を遮断し且つ一対の吸着剤熱交換器
を連通させて、冷媒の再生及び吸着を進行させる進行工
程を行わせてから、再生及び吸着を行う吸着剤熱交換器
を切り換えて次の冷凍運転サイクルに移行させるように
運転するようにしたもの(例えば、特公平7−6581
6号公報参照、以下、第1従来法と称する場合がある)
が提案されている。つまり、この第1従来法は、進行工
程において、一対の吸着剤熱交換器と凝縮器及び蒸発器
との連通を遮断し且つ一対の吸着剤熱交換器を連通させ
て、再生工程を行っていた吸着剤熱交換器から吸着工程
を行っていた吸着剤熱交換器へ冷媒を流して、再生工程
を行っていた吸着剤熱交換器においては吸着剤からの冷
媒の脱着を更に進行させると共に、吸着工程を行ってい
た吸着剤熱交換器においては吸着剤への冷媒の吸着を更
に進行させて、冷媒の吸脱着量を増大させる。そして、
次の冷凍運転サイクルにおいては、再生工程が行われる
吸着剤熱交換器では、前の進行工程で冷媒を多量に吸着
した吸着剤から多量に冷媒を脱着させて、多量の冷媒を
凝縮器にて凝縮させて蒸発器に供給し、一方、吸着工程
が行われる吸着剤熱交換器では、前の進行工程において
冷媒の脱着が進行した吸着剤に多量の冷媒を吸着させる
ことにより、各凍運転サイクルにおける冷媒の吸脱着量
を多くして、冷熱出力を向上しようとするものである。
ちなみに、この第1従来法においては、冷凍運転サイク
ルを5.5分間行い、進行工程を1分間行っていた。
【0003】又、吸着剤として活性炭を用い、冷媒とし
て、メタノール若しくはエタノール、又は、メタノール
若しくはエタノールを主成分として含むものを用いて、
冷凍運転サイクルを単純に繰り返して運転するようにし
たもの(例えば、特開平11−241871号公報参
照、以下、第2従来法と称する場合がある)が提案され
ている。つまり、吸着式冷凍機において、蒸発器におけ
る冷媒蒸発の際の気化熱奪取により蒸発器を通流させる
被冷却用流体を冷却して、冷熱を得るに当たっては、冷
媒として融点が0°Cの水を用いる場合は、0°C以下
の冷熱を得ることができないので、冷媒として、融点が
0°C以下のメタノール若しくはエタノール、又は、メ
タノール若しくはエタノールを主成分として含むものを
用いると共に、吸着剤として、メタノール又はエタノー
ルに対する吸着性能に優れた(単位体積当たりの吸着量
が多い)活性炭を用いることにより、0°C以下の低温
の冷熱を得ようとすると共に、冷熱出力を向上しようと
するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1従
来法では、シリカゲル、ゼオライト、活性炭又は活性ア
ルミナにおける水に対する吸着性能は、活性炭における
メタノール又はエタノールに対する吸着性能に比べて低
いことから、各冷凍運転サイクルにおける冷媒の吸脱着
量が少なくて、冷媒の凝縮量及び蒸発量が少ないため、
冷熱出力を向上する上で改善の余地があり、又、冷媒と
しての水を用いることから、0°C以下の冷熱を得るこ
とができないため、冷熱取り出し温度を低くする上で
も、改善の余地があった。一方、第2従来法は、冷凍運
転サイクルを単純に繰り返すものであるので、各冷凍運
転サイクルにおける冷媒の吸脱着量が少なくて、冷媒の
凝縮量及び蒸発量が少ないため、冷熱出力を向上する上
で、並びに、冷熱取り出し温度を低くする上で改善の余
地があった。つまり、単純に、各冷凍運転サイクルの実
行時間を長くしても、各冷凍運転サイクルにおける冷媒
の吸脱着量を多くするには限度がある。ちなみに、第2
従来法において、吸着剤熱交換器への吸着剤の充填量を
多くして、各冷凍運転サイクルにおける冷媒の吸脱着量
を多くすることにより、冷媒の凝縮量及び蒸発量を多く
して、冷熱出力の向上及び冷熱取り出し温度の低温化を
図る場合が想定されるが、この場合は、吸着剤熱交換器
が大型化し、延いては、吸着式冷凍機が大型化するとい
う問題が生じる。
【0005】本発明は、かかる実情に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、吸着式冷凍機の小型化を図りな
がら、冷熱出力の向上及び冷熱取り出し温度の低温化を
図ることができる吸着式冷凍機の運転方法、及び、冷熱
出力を大きく且つ冷熱取り出し温度を低くすることがで
き、しかもコンパクトな吸着式冷凍機を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔請求項1記載の発明〕
請求項1に記載の吸着式冷凍機の運転方法における特徴
は、吸着剤として活性炭を用い、前記冷媒として、メタ
ノール若しくはエタノール、又は、メタノール若しくは
エタノールを主成分として含むものを用い、前記冷凍運
転サイクルの終了に伴い、前記一対の吸着剤熱交換器と
前記凝縮器及び前記蒸発器との連通を遮断し且つ前記一
対の吸着剤熱交換器を連通させて、冷媒の再生及び吸着
を進行させる進行工程を行わせてから、再生及び吸着を
行う吸着剤熱交換器を切り換えて次の冷凍運転サイクル
に移行させるように運転することにある。請求項1に記
載の吸着式冷凍機の運転方法によれば、冷凍運転サイク
ルの終了に伴い、上述の第1従来法と同様に、進行工程
を行わせて、吸着剤における冷媒の吸脱着量を増大させ
るので、各冷凍運転サイクルにおいては、吸着剤におけ
る冷媒の吸脱着量が多くなって、凝縮器での冷媒の凝縮
量及び蒸発器での冷媒の蒸発量を多くすることができ
る。しかも、冷媒として、メタノール若しくはエタノー
ル、又は、メタノール若しくはエタノールを主成分とし
て含むものを用い、吸着剤として、メタノール又はエタ
ノールに対する吸着性能に優れた活性炭を用いるので、
各冷凍運転サイクル及び各進行工程においては、吸着剤
における冷媒の吸脱着量を更に多くすることができて、
凝縮器での冷媒の凝縮量及び蒸発器での冷媒の蒸発量を
更に多くすることができる。つまり、上記の第1従来法
及び第2従来法に比べて、吸着剤熱交換器への吸着剤の
充填量を少なくして、吸着剤熱交換器を小型化しながら
も、各冷凍運転サイクルにおいて、冷熱発生に寄与する
冷媒の吸脱着量を多くして、冷媒の凝縮量及び蒸発量を
多くして、冷凍能力を大きくすることができる。従っ
て、吸着式冷凍機の小型化を図りながら、冷熱出力の向
上及び冷熱取り出し温度の低温化を図ることができる吸
着式冷凍機の運転方法を提供することができるようにな
った。
【0007】〔請求項2記載の発明〕請求項2に記載の
吸着式冷凍機の運転方法における特徴は、前記蒸発器に
おける冷媒蒸発の際の気化熱奪取により、前記蒸発器を
通流する被冷却用流体を−17°C〜2°Cに冷却する
ことにある。請求項2に記載の吸着式冷凍機の運転方法
によれば、蒸発器を通流する被冷却用流体を−17°C
〜2°Cに冷却するように、上記の請求項1に記載の運
転方法により、吸着式冷凍機を運転する。つまり、本発
明の発明者らは、上記の請求項1に記載の運転方法によ
る冷凍能力を有効に利用して、上記の第2従来法でも得
られなかった−17°C〜−15°Cの範囲の冷熱を得
ることができると共に、−15°C〜2°Cの範囲の冷
熱を得るように運転すると、上記の第1従来法及び第2
従来法と比較して、冷熱出力を効果的に向上することが
できて、上記の請求項1に記載の運転方法による冷凍能
力を有効に発揮することができることを見出した。従っ
て、より低温の冷熱を得ると共に、冷熱出力を一層向上
する上で好ましい吸着式冷凍機の運転方法を提供するこ
とができるようになった。
【0008】〔請求項3記載の発明〕請求項3に記載の
吸着式冷凍機の運転方法における特徴は、前記進行工程
を5〜25秒間行うことにある。進行工程が実行されて
いる間は冷熱の発生が停止していることから、進行工程
の実行時間を短くするほど効率が良くなり好ましいので
あるが、短くし過ぎると、吸脱着の進行が制限されて、
進行工程における冷媒の吸脱着量が少なくなるので、冷
熱出力が低下する。一方、進行工程の実行時間を長くす
るほど、冷媒の吸脱着を進行させることができるのであ
るが、長くし過ぎても、冷媒の吸脱着の進行が停止する
だけであり、しかも、進行工程の間は冷熱の発生が停止
していることから、却って、効率が悪くなって、冷熱出
力が低下する傾向となる。本発明の発明者らは、上記の
如き観点から、冷熱出力をできるだけ向上すべく鋭意研
究し、進行工程を5〜25秒間行うと、進行工程におけ
る吸脱着量を多くしながら、効率良く運転できて、冷熱
出力を向上することができることを見出した。ちなみ
に、冷凍運転サイクルを、例えば3分45秒程度の間行
い、進行工程を5〜25秒間行うと、例えば、冷凍運転
サイクルを5分30秒程度行い、進行工程を1分間程度
行う場合に比べて、進行工程における冷媒の吸脱着の進
行作用を効果的に発揮させながら、効率良く運転するこ
とができて、冷熱出力を向上することができる。従っ
て、冷熱出力を一層向上する上で好ましい吸着式冷凍機
の運転方法を提供することができるようになった。
【0009】〔請求項4記載の発明〕請求項4に記載の
吸着式冷凍機の特徴構成は、吸着剤として活性炭が用い
られ、前記冷媒として、メタノール若しくはエタノー
ル、又は、メタノール若しくはエタノールを主成分とし
て含むものが用いられ、前記制御手段が、前記冷凍運転
サイクルの終了に伴い、前記一対の吸着剤熱交換器と前
記凝縮器及び前記蒸発器との連通を遮断し且つ前記一対
の吸着剤熱交換器を連通させて、冷媒の再生及び吸着を
進行させる進行工程を行わせてから、再生及び吸着を行
う吸着剤熱交換器を切り換えて次の冷凍運転サイクルに
移行させるべく運転を制御するように構成されているこ
とにある。請求項4に記載の吸着式冷凍機の特徴構成に
よれば、制御手段によって、冷凍運転サイクルの終了に
伴い、一対の吸着剤熱交換器と凝縮器及び蒸発器との連
通が遮断された状態とされ、且つ、一対の吸着剤熱交換
器が連通されて、冷媒の再生及び吸着を進行させる進行
工程が実行され、進行工程が終わると、再生及び吸着を
行う吸着剤熱交換器が切り換えられて、次の冷凍運転サ
イクルが行われるように、運転が制御される。そして、
進行工程においては、吸着剤における冷媒の吸脱着量が
増大するので、各冷凍運転サイクルにおいては、吸着剤
における冷媒の吸脱着量が多くなって、凝縮器での冷媒
の凝縮量及び蒸発器での冷媒の蒸発量が多くなる。しか
も、冷媒として、メタノール若しくはエタノール、又
は、メタノール若しくはエタノールを主成分として含む
ものを用い、吸着剤として、メタノール又はエタノール
に対する吸着性能に優れた活性炭を用いるので、各冷凍
運転サイクル及び各進行工程においては、吸着剤におけ
る冷媒の吸脱着量が更に多くなって、凝縮器での冷媒の
凝縮量及び蒸発器での冷媒の蒸発量が更に多くなる。つ
まり、上記の第1従来法や第2従来法を実行する従来の
吸着式冷凍機に比べて、吸着剤熱交換器への吸着剤の充
填量を少なくして、吸着剤熱交換器を小型化しながら
も、各冷凍運転サイクルにおいて、冷熱発生に寄与する
冷媒の吸脱着量が多くなって、冷媒の凝縮量及び蒸発量
が多くなり、冷凍能力が大きくなる。従って、冷熱出力
を大きく且つ冷熱取り出し温度を低くすることができ、
しかもコンパクトな吸着式冷凍機を提供することができ
るようになった。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて、本発明の
実施の形態を説明する。図1に示すように、吸着式冷凍
機は、一対の吸着剤熱交換器1と、凝縮器2と、蒸発器
3と、一対の吸着剤熱交換器1のうち一方を凝縮器2と
連通させ且つ他方を蒸発器3と連通させて、凝縮器連通
側の吸着剤熱交換器1にて冷媒を脱着させる再生工程を
行わせ且つ蒸発器連通側の吸着剤熱交換器1にて冷媒を
吸着させる吸着工程を行わせる冷凍運転サイクルを、再
生及び吸着を行う吸着剤熱交換器1を交互に切り換えて
繰り返し行うように運転を制御する制御手段としての制
御部Kとを備えて構成してある。尚、一対の吸着剤熱交
換器1は同様の構成であるが、以下の説明では、説明を
分かり易くするために、一対の吸着剤熱交換器1のうち
の一方を第1吸着剤熱交換器1A、他方を第2吸着剤熱
交換器1Bと称する場合がある。
【0011】第1吸着剤熱交換器1Aと凝縮器2とを第
1凝縮器側冷媒蒸気路4Aにて接続すると共に、その第
1凝縮器側冷媒蒸気路4Aに第1凝縮器側開閉弁VcA
を設け、第2吸着剤熱交換器1Bと凝縮器2とを第2凝
縮器側冷媒蒸気路4Bにて接続すると共に、その第2凝
縮器側冷媒蒸気路4Bに第2凝縮器側開閉弁VcBを設
けてある。又、第1吸着剤熱交換器1Aと蒸発器3とを
第1蒸発器側冷媒蒸気路5Aにて接続すると共に、その
第1蒸発器側冷媒蒸気路5Aに第1蒸発器側開閉弁Ve
Aを設け、第2吸着剤熱交換器1Bと蒸発器3とを第2
蒸発器側冷媒蒸気路5Bにて接続すると共に、その第2
蒸発器側冷媒蒸気路5Bに第2蒸発器側開閉弁VeBを
設けてある。そして、第1凝縮器側開閉弁VcA及び第
2凝縮器側開閉弁VcB夫々の開閉操作により、一対の
吸着剤熱交換器1を交互に凝縮器2と連通させ、第1蒸
発器側開閉弁VeA及び第2蒸発器側開閉弁VeB夫々
の開閉操作により、一対の吸着剤熱交換器1を交互に蒸
発器3と連通させるように構成してある。又、凝縮器2
と蒸発器3とは、トラップ付の冷媒液路6にて接続して
ある。
【0012】本発明においては、一対の吸着剤熱交換器
1を、連通路7にて連通接続すると共に、その連通路4
に連通切り換え用開閉弁Vpを設けて、その連通切り換
え用開閉弁Vpの開閉により、一対の吸着剤熱交換器1
同士を連通させる状態と遮断する状態とに切り換えるよ
うに構成してある。
【0013】吸着剤熱交換器1は、真空容器から成るケ
ーシング1a内に、フィン付の伝熱管1bを配設すると
共に、伝熱管1bのフィン間に吸着剤1cを充填して構
成してある。詳細は後述するが、吸着剤熱交換器1にて
再生工程を行わせる場合は、伝熱管1bには、工場排
熱、エンジン排熱等を回収した温水等の熱源側熱媒を流
し、吸着剤熱交換器1にて吸着工程を行わせる場合は、
伝熱管1bには、クーリングタワー等にて生成した冷却
水を流す。
【0014】凝縮器2は、ケーシング2a内に、伝熱管
2bを配設して構成し、その伝熱管1bに冷却水を通流
させて、冷媒蒸気を凝縮すると共に、凝縮した冷媒液を
貯留し、貯留冷媒液を冷媒液路6を通じて蒸発器3に供
給するように構成してある。蒸発器3は、ケーシング3
a内に、伝熱管3bを配設して構成し、冷媒液の蒸発に
よる気化熱奪取により、伝熱管3bを通流する被冷却用
流体を冷却して、冷熱を得るように構成してある。
【0015】冷媒としては、メタノールを用い、吸着剤
としては、活性炭を用い、被冷却用流体としては、ポリ
エチレングリコール水溶液(50重量%)等のブライン
を用いる。
【0016】吸着剤1cに用いる活性炭について更に説
明を加えると、活性炭は、粒経が実質的に0.07mm
〜1.2mmの範囲に含まれ、単位体積当たりのBET
比表面積が620m2 /cm3 以上であり、且つ、JI
S K1474−1975により測定される硬さが45
%以上である。尚、単位体積当たりのBET比表面積
は、下記の式により算出されるものである。 単位体積当たりの比表面積=活性炭の充填密度×重量当
たりの比表面積 充填密度の測定方法は、JIS K1474−1975
により、重量当たりの比表面積は、液体窒素温度での窒
素ガスの吸着によるBET法による比表面積である。
【0017】つまり、活性炭の粒径が、実質的に粒径が
実質的に0.07mm〜1.2mmの範囲に含まれるた
め、吸着速度を大きくしながら、充填を良好にしつつ、
飛散を防止することができ、その結果、冷凍能力を高め
ることができる。つまり、0.07mm未満であると、
吸着剤熱交換器1に充填したとき冷媒蒸気のの通気抵抗
が大きくなり、吸着工程における動的な吸着量が小さく
なる。また脱着時活性炭が吸着剤熱交換器1の外に飛散
しやすくなり、飛散した活性炭は凝縮器2の伝熱管2b
や、蒸発器3の伝熱管3bに付着しその能力を低下させ
てしまう。一方、1.2mmを超えると、吸着剤熱交換
器1の伝熱管1bのフィンのピッチ(1mm〜3.5m
m)と同程度になって、一様な充填が困難になり、充填
密度も大きく低下してしまうため、能力が低下してしま
う。かかる観点より、好ましくは実質的に0.1mm〜
1.0mmの範囲の分級されているものである。
【0018】また、単位体積あたりのBET比表面積が
620m2 /cm3 以上であるため、吸着性能が高く、
吸着剤熱交換器1を小さくすることができる。この場
合、単位体積あたりのBET比表面積を大きくするほ
ど、吸着性能が高くなり、好ましい。逆に、620m2
/cm3 未満では、活性炭の単位体積あたりの冷媒蒸気
の吸着性能が不充分であって、吸着剤熱交換器1が大き
くなるため、コストが大きくなりすぎ、実用性が小さく
なる。更に、JIS硬さが45%以上であるため、長期
間使用中の粉化を防止して、飛散の問題を解消すること
ができる。この場合、硬度が上がるに従って一層粉化を
防止して、飛散の問題を解消する効果がある。逆に、4
5%未満では、長期間使用中に吸脱着により活性炭が微
視的に往復運動するため粉化が生じ、吸着剤熱交換器1
から活性炭が外へ飛散して冷凍能力を低下させるという
問題が発生しやすく好ましくない。
【0019】一対の吸着剤熱交換器1の伝熱管1b夫々
に対する、熱源側熱媒入口11i、熱源側熱媒出口11
e、冷却水入口12i及び冷却水出口12e夫々との接
続状態を切り換えて、一対の吸着剤熱交換器1の伝熱管
1b夫々に対する熱源側熱媒及び冷却水夫々の通流状態
を切り換えるべく、11個の流路切り換え用開閉弁V1
〜V11を設けてある。凝縮器2の伝熱管2bには、冷
却水入口12i及び冷却水出口12eを直結して、常
時、冷却水を通流させる。
【0020】第1凝縮器側開閉弁VcA、第2凝縮器側
開閉弁VcB、第1蒸発器側開閉弁VeA、第2蒸発器
側開閉弁VeB、連通切り換え用開閉弁Vp及び11個
の流路切り換え用開閉弁V1〜V11を、予め設定して
記憶させてあるタイムチャートに基づいて開閉操作する
コントローラ10を設けてある。つまり、コントローラ
10により、第1凝縮器側開閉弁VcA、第2凝縮器側
開閉弁VcB、第1蒸発器側開閉弁VeA、第2蒸発器
側開閉弁VeB、連通切り換え用開閉弁Vp及び11個
の流路切り換え用開閉弁V1〜V11夫々を、図7に示
すタイムチャートに基づいて開閉操作することにより、
以下に詳述する第1冷凍運転サイクル、第1進行工程、
第1予熱工程、第2冷凍運転サイクル、第2進行工程、
第2予熱工程を記載順に実行するのを1周期として、そ
の周期を繰り返すように構成してあり、もって、コント
ローラ10、第1凝縮器側開閉弁VcA、第2凝縮器側
開閉弁VcB、第1蒸発器側開閉弁VeA、第2蒸発器
側開閉弁VeB、連通切り換え用開閉弁Vp及び11個
の流路切り換え用開閉弁V1〜V11により、制御部K
を構成してある、尚、図7において、「○」は弁の開き
状態を示し、「×」は弁の閉じ状態を示す。
【0021】(第1冷凍運転サイクル)第1冷凍運転サ
イクルは、連通切り換え用開閉弁Vpを閉じ状態にし
て、第1吸着剤熱交換器1Aと第2吸着剤熱交換器1B
とを遮断し、第1凝縮器側開閉弁VcAを開き状態、第
2凝縮器側開閉弁VcBを閉じ状態にして、第1吸着剤
熱交換器1Aを凝縮器2に連通させ、第1蒸発器側開閉
弁VeAを閉じ状態、第2蒸発器側開閉弁VeBを開き
状態にして、第2吸着剤熱交換器1Bを蒸発器3に連通
させ、流路切り換え用開閉弁のうちV4,V5,V6,
V11を開き状態にし、他を閉じ状態にして、第1吸着
剤熱交換器1Aの伝熱管1bに熱源側熱媒hを通流さ
せ、且つ、第2吸着剤熱交換器1Bの伝熱管1bに冷却
水wを通流させる状態に操作して、もって、第1吸着剤
熱交換器1Aにて再生工程を行わせ、第2吸着剤熱交換
器1Bにて吸着工程を行わせる。
【0022】つまり、熱源側熱媒入口11iから導入さ
れた熱源側熱媒hは、流路切り換え用開閉弁V6、第1
吸着剤熱交換器1Aの伝熱管1b、流路切り換え用開閉
弁V4を順に流れる経路で流れて、熱源側熱媒出口11
eから流出し、第1吸着剤熱交換器1A内の吸着剤1c
が、伝熱管1bを流れる熱源側熱媒hによって加熱され
て、冷媒蒸気rが脱着され、脱着された冷媒蒸気rは、
第1冷媒液路4Aを通じて凝縮器2に流入して、伝熱管
2bを流れる冷却水wによって冷却されて液化し、液化
した冷媒液rは圧力差等によって冷媒液路6を通じて蒸
発器3に供給される。又、冷却水入口12iから導入さ
れた冷却水wは、流路切り換え用開閉弁V5、第2吸着
剤熱交換器1Bの伝熱管1b、流路切り換え用開閉弁V
11を順に流れる経路で流れて、冷却水出口12eから
流出し、第2吸着剤熱交換器1B内の吸着剤1cが、伝
熱管1bを流れる冷却水wによって冷却されて、第2冷
媒蒸気路5Bを通じて蒸発器3から流入してくる冷媒蒸
気rを吸着するので、蒸発器3内においては、冷媒液が
蒸発して、その蒸発による気化熱奪取により、伝熱管3
bを通流する被冷却用流体が冷却されて、冷熱が得られ
る。
【0023】(第1進行工程)第1進行工程は、第1冷
凍運転サイクルの状態から、連通切り換え用開閉弁V
p、流路切り換え用開閉弁V3を開き状態に切り換え、
且つ、第1凝縮器側開閉弁VcA、第2蒸発器側開閉弁
VeB及び流路切り換え用開閉弁V4,V5,V6,V
11を閉じ状態に切り換え、他をそのままの状態にし
て、第1吸着剤熱交換器1A及び第2吸着剤熱交換器1
Bと凝縮器及び蒸発器3とを遮断し、且つ、第1吸着剤
熱交換器1A及び第2吸着剤熱交換器1B夫々の伝熱管
1bには熱源側熱媒h及び冷却水wのいずれも流さない
状態で、第1吸着剤熱交換器1Aと第2吸着剤熱交換器
1Bとを連通させる。すると、冷媒蒸気rの脱着が行わ
れていた高圧側の第1吸着剤熱交換器1Aから、冷媒蒸
気rの吸着が行われていた低圧側の第2吸着剤熱交換器
1Bへ連通管7を通じて冷媒蒸気rが流れるので、冷媒
蒸気rの脱着が行われていた第1吸着剤熱交換器1Aに
おいては更に冷媒蒸気rの脱着が進行し、並びに、冷媒
蒸気rの吸着が行われていた第2吸着剤熱交換器1Bに
おいては更に冷媒蒸気rの吸着が進行する。従って、第
2吸着剤熱交換器1B内の吸着剤1cは、より多量の冷
媒を吸着して保持することとなる。
【0024】( 第1予熱工程)第1予熱工程は、先の第
1進行工程において、第1吸着剤熱交換器1A及び第2
吸着剤熱交換器1Bの圧力が均衡する状態となると、連
通切り換え用開閉弁Vpを閉じ状態に切り換え、流路切
り換え用開閉弁V1,V9,V11を開き状態に切り換
え、他をそのままの状態にして、第1吸着剤熱交換器1
A及び第2吸着剤熱交換器1Bと凝縮器及び蒸発器3と
を遮断し、且つ、第1吸着剤熱交換器1Aと第2吸着剤
熱交換器1Bとを遮断した状態で、熱源側熱媒入口11
iから導入された熱源側熱媒hは、いずれにも流さずに
そのまま熱源側熱媒出口11eから流出させ、冷却水入
口12iから、流路切り換え用開閉弁V9、第1吸着剤
熱交換器1Aの伝熱管1b、流路切り換え用開閉弁V
1、第2吸着剤熱交換器1Bの伝熱管1b、流路切り換
え用開閉弁V11を順に流れて、冷却水出口12eに至
る通流経路を形成する。すると、第1吸着剤熱交換器1
Aの伝熱管1bに残留していた熱源側熱媒hは、冷却水
wによって第2吸着剤熱交換器1Bの伝熱管1bに押し
流されて、次の第2冷凍運転サイクルのために、第2吸
着剤熱交換器1B内の吸着剤1cを予熱する。
【0025】(第2冷凍運転サイクル)第2冷凍運転サ
イクルは、前の第1予熱工程において、第1吸着剤熱交
換器1Aの伝熱管1bに残留していた熱源側熱媒が、第
2吸着剤熱交換器1Bの伝熱管1bを流れて、第2吸着
剤熱交換器1Bの伝熱管1bから流出し始める手前のタ
イミングにて、第2凝縮器側開閉弁VcB、第1蒸発器
側開閉弁VeA、流路切り換え用開閉弁V2,V7,V
8を閉じ状態から開き状態に切り換え、且つ、流路切り
換え用開閉弁V1,V3,V11を開き状態から閉じ状
態に切り換え、他はそのままの状態にして、第1吸着剤
熱交換器1Aと第2吸着剤熱交換器1Bとを遮断し、第
2吸着剤熱交換器1Bを凝縮器2に連通させ、第1吸着
剤熱交換器1Aを蒸発器3に連通させ、第2吸着剤熱交
換器1Bの伝熱管1bに熱源側熱媒hを通流させ、且
つ、第1吸着剤熱交換器1Aの伝熱管1bに冷却水wを
通流させる状態に操作して、もって、第1吸着剤熱交換
器1Aにて吸着工程を行わせ、第2吸着剤熱交換器1B
にて再生工程を行わせる。つまり、再生工程が行われる
第2吸着剤熱交換器1B内の吸着剤1cは、第1予熱工
程に先立つ第1進行工程において、より多量の冷媒を吸
着していることから、再生工程によって、より多量の冷
媒蒸気が脱着されて、凝縮器2にて液化され、蒸発器3
に供給される。そして、吸着工程が行われる第1吸着剤
熱交換器1A内の吸着剤1cは、第1予熱工程に先立つ
第1進行工程において、より多量の冷媒蒸気を脱着して
いることから、吸着工程によって、より多量の冷媒蒸気
を吸着するので、蒸発器2における冷媒蒸発量がより多
くなり、伝熱管3bを通流する被冷却用流体を冷却する
冷却能力が向上する。
【0026】(第2進行工程)第2進行工程は、第2冷
凍運転サイクルの状態から、連通切り換え用開閉弁V
p、流路切り換え用開閉弁V3を開き状態に切り換え、
且つ、第2凝縮器側開閉弁VcB、第1蒸発器側開閉弁
VeA及び流路切り換え用開閉弁V2,V7,V8,V
9を閉じ状態に切り換え、他をそのままの状態にして、
第1進行工程と同様に、第1吸着剤熱交換器1A及び第
2吸着剤熱交換器1Bと凝縮器及び蒸発器3とを遮断
し、且つ、第1吸着剤熱交換器1A及び第2吸着剤熱交
換器1B夫々の伝熱管1bには熱源側熱媒h及び冷却水
wのいずれも流さない状態で、第1吸着剤熱交換器1A
と第2吸着剤熱交換器1Bとを連通させる。すると、第
1進行工程とは逆に、第2吸着剤熱交換器1Bから第1
吸着剤熱交換器1Aへ冷媒蒸気rが流れて、冷媒蒸気r
の脱着が行われていた第2吸着剤熱交換器1Bにおいて
は更に冷媒蒸気rの脱着が進行し、並びに、冷媒蒸気r
の吸着が行われていた第1吸着剤熱交換器1Aにおいて
は更に冷媒蒸気rの吸着が進行する。
【0027】(第2予熱工程)第2予熱工程は、先の第2
進行工程において、第1吸着剤熱交換器1A及び第2吸
着剤熱交換器1Bの圧力が均衡する状態となると、連通
切り換え用開閉弁Vpを閉じ状態に切り換え、流路切り
換え用開閉弁V5,V8,V10を開き状態に切り換
え、他をそのままの状態にして、冷却水入口12iか
ら、流路切り換え用開閉弁V5、第2吸着剤熱交換器1
Bの伝熱管1b、流路切り換え用開閉弁V10、第1吸
着剤熱交換器1Aの伝熱管1b、流路切り換え用開閉弁
V8を順に流れて、冷却水出口12eに至る通流経路を
形成して、第1予熱工程とは逆に、、第2吸着剤熱交換
器1Bの伝熱管1bに残留していた熱源側熱媒hを、冷
却水wによって第1吸着剤熱交換器1Aの伝熱管1bに
押し流して、次の第1冷凍運転サイクルのために、第1
吸着剤熱交換器1A内の吸着剤1cを予熱する。
【0028】次に、上述のように構成した本発明の吸着
式冷凍機の性能を検証した結果を、下記の表1〜表5に
基づいて説明する。尚、吸着剤1c用の活性炭として
は、下記のような条件のものを用いた。即ち、粒径が実
質的に0.1mm〜1.0mmの範囲に含まれ、単位重
量当たりの比表面積が1800m2 /g、活性炭の充填
密度が0.38g/cm3 で、単位体積当たりのBET
比表面積が684m2 /cm3 であり、JIS K14
74−1975により測定される硬さが75%である。
尚、重量当たりの比表面積は、液体窒素温度での窒素ガ
スの吸着によるBET法による比表面積である。活性炭
の使用量は、一対の吸着剤熱交換器1で、11.1kg
である。熱源側熱媒の温度は88°C、冷却水の温度は
31°Cである。冷凍運転サイクルの実行時間は3分4
5秒間であり、予熱工程の実行時間は20秒間程度であ
る。
【0029】そして、冷凍運転サイクルの終了に伴い進
行工程を行わせてから、次の冷凍運転サイクルに移行す
る本発明による運転方法と、進行工程を行わせない比較
用運転方法(先述の第2従来法に相当する)との間で、
冷熱取り出し温度(被冷却用流体の取り出し温度)を種
々に変更しながら、夫々の冷熱取り出し温度において、
吸着剤における冷媒蒸気の有効吸着量(冷熱発生に寄与
する吸着量)及び冷熱の出力を比較した。本発明の運転
方法による結果を表1〜表4に示し、比較用運転方法に
よる結果を表5に示す。本発明の運転方法による結果を
示す表1〜表4は、夫々、進行工程の実行時間が異な
り、表1は15秒間、表2は24秒間、表3は60秒
間、表4は3秒間である。
【0030】表1〜表5に示すように、冷熱取り出し温
度が、−15°C〜−5°Cの範囲において、本発明に
よる運転方法では、比較用運転方法に比べて冷熱出力を
向上させることができ、冷熱取り出し温度を低くするほ
ど、比較用運転方法に対する冷熱出力倍率(本発明の運
転方法による冷熱出力/比較用運転方法による冷熱出
力)が大となることが分かる。例えば、表1に示す本発
明の運転方法(進行工程の実行時間が15秒間)の場
合、比較用運転方法に対する冷熱出力倍率は、冷熱取り
出し温度が−5°Cのときは1.4、−10°Cのとき
は1.9、−15°Cのときは無限大となり、表2に示
す本発明の運転方法(進行工程の実行時間が24秒間)
の場合、比較用運転方法に対する冷熱出力倍率は、冷熱
取り出し温度が−5°Cのときは1.3、−10°Cの
ときは1.8、−15°Cのときは無限大となる。
【0031】本発明による運転方法において、進行工程
の実行時間が性能に与える影響を検証すると、進行工程
の実行時間が15〜24秒間の間では、実行時間が長く
なると、有効吸着量が増加する傾向にあるが、24秒間
よりも長くなっても、有効吸着量はほとんど増加しない
ので、実行時間を25秒よりも長くすると、却って冷熱
出力が低下する傾向になる。又、表4の例に示すよう
に、進行工程の実行時間が5秒間未満になると、有効吸
着量が著しく少なくなるため、冷熱出力が少なくなる。
従って、進行工程の実行時間としては、5〜25秒間の
範囲で設定するのが好ましく、更には、10〜20秒間
の範囲で設定するのが一層好ましい。
【0032】尚、結果を示していないが、本発明による
運転方法によれば、−17°Cまでは、被冷却用流体を
冷却して取り出すことができる。又、冷熱取り出し温度
が−5°Cより高い場合でも、本発明による運転方法で
は比較用運転方法に比べて出力を向上させることができ
るが、−5°C〜2°Cの範囲においては、それ以下の
範囲に比べて、比較用運転方法に対する冷熱出力倍率が
比較的小さくなる。ちなみに、表1に示す本発明の運転
方法においては、冷熱取り出し温度が2°Cのときは、
比較用運転方法に対する冷熱出力倍率は、1.1〜1.
2である。
【0033】従って、本発明による運転方法では、冷熱
取り出し温度を−17°C〜2°Cの範囲に設定する
と、冷熱出力向上の効果が大きくなって、好ましく、更
には、冷熱取り出し温度を−15°C〜−5°Cの範囲
に設定すると、冷熱出力向上の効果が更に大きくなり、
一層好ましい。冷熱取り出し温度が−17°C〜−15
°Cの範囲は、冷熱取り出し温度は低いものの、冷熱出
力が小さくなるので、より低温の冷熱取り出し温度が要
求される用途に向いている。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
【表3】
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】〔別実施形態〕次に別実施形態を説明す
る。 (イ) 上記の実施形態においては、進行工程中は、一
対の吸着剤熱交換器1夫々の伝熱管1bには熱源側熱媒
及び冷却水のいずれも流さない場合について例示した
が、これに代えて、進行工程中は、その進行工程の前の
冷凍運転サイクルにおいて再生工程が行われた吸着剤熱
交換器1の伝熱管1bには熱源側熱媒hを通流させ、吸
着工程が行われた吸着剤熱交換器1の伝熱管1bには冷
却水wを通流させても良い。
【0040】(ロ) 冷媒としては、上記の実施形態に
おいて例示したメタノール以外に、エタノール、メタノ
ールとエタノールを混合したもの、メタノールと水を混
合したもの、エタノールと水を混合したもの、その他、
メタノール又はエタノールを主成分として含むもの等、
各種のものを用いることができる。
【0041】(ハ) 冷凍運転サイクル及び予熱工程夫
々の実行時間は、適宜変更可能である。 (ニ) 予熱工程は省略可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】吸着式冷凍機の全体構成、及び、第1冷凍運転
サイクルの作動状態を示す図
【図2】第1進行工程の作動状態を示す図
【図3】第1予熱工程の作動状態を示す図
【図4】第2冷凍運転サイクルの作動状態を示す図
【図5】第2進行工程の作動状態を示す図
【図6】第2予熱工程の作動状態を示す図
【図7】制御動作のタイムチャートを示す図
【符号の説明】
1 吸着剤熱交換器 2 凝縮器 3 蒸発器 10 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 池本 裕樹 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 米澤 泰夫 大阪府大阪市西淀川区姫里1丁目15番10号 西淀空調機株式会社内 (72)発明者 中野 博樹 大阪府大阪市西淀川区姫里1丁目15番10号 西淀空調機株式会社内 Fターム(参考) 3L093 NN03 PP07 PP13 PP19 QQ01

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の吸着剤熱交換器のうち一方を凝縮
    器と連通させ且つ他方を蒸発器と連通させて、凝縮器連
    通側の吸着剤熱交換器にて冷媒を脱着させる再生工程を
    行わせ且つ蒸発器連通側の吸着剤熱交換器にて冷媒を吸
    着させる吸着工程を行わせる冷凍運転サイクルを、再生
    及び吸着を行う吸着剤熱交換器を交互に切り換えて繰り
    返し行うように運転する吸着式冷凍機の運転方法であっ
    て、 吸着剤として活性炭を用い、前記冷媒として、メタノー
    ル若しくはエタノール、又は、メタノール若しくはエタ
    ノールを主成分として含むものを用い、 前記冷凍運転サイクルの終了に伴い、前記一対の吸着剤
    熱交換器と前記凝縮器及び前記蒸発器との連通を遮断し
    且つ前記一対の吸着剤熱交換器を連通させて、冷媒の再
    生及び吸着を進行させる進行工程を行わせてから、再生
    及び吸着を行う吸着剤熱交換器を切り換えて次の冷凍運
    転サイクルに移行させるように運転する吸着式冷凍機の
    運転方法。
  2. 【請求項2】 前記蒸発器における冷媒蒸発の際の気化
    熱奪取により、前記蒸発器を通流する被冷却用流体を−
    17°C〜2°Cに冷却する請求項1記載の吸着式冷凍
    機の運転方法。
  3. 【請求項3】 前記進行工程を5〜25秒間行う請求項
    1又は2記載の吸着式冷凍機の運転方法。
  4. 【請求項4】 一対の吸着剤熱交換器のうち一方を凝縮
    器と連通させ且つ他方を蒸発器と連通させて、凝縮器連
    通側の吸着剤熱交換器にて冷媒を脱着させる再生工程を
    行わせ且つ蒸発器連通側の吸着剤熱交換器にて冷媒を吸
    着させる吸着工程を行わせる冷凍運転サイクルを、再生
    及び吸着を行う吸着剤熱交換器を交互に切り換えて繰り
    返し行うように運転を制御する制御手段が設けられた吸
    着式冷凍機であって、 吸着剤として活性炭が用いられ、前記冷媒として、メタ
    ノール若しくはエタノール、又は、メタノール若しくは
    エタノールを主成分として含むものが用いられ、前記制
    御手段が、前記冷凍運転サイクルの終了に伴い、前記一
    対の吸着剤熱交換器と前記凝縮器及び前記蒸発器との連
    通を遮断し且つ前記一対の吸着剤熱交換器を連通させ
    て、冷媒の再生及び吸着を進行させる進行工程を行わせ
    てから、再生及び吸着を行う吸着剤熱交換器を切り換え
    て次の冷凍運転サイクルに移行させるべく運転を制御す
    るように構成されている吸着式冷凍機。
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