JP2002543358A - 冷媒材料の調製 - Google Patents

冷媒材料の調製

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JP2002543358A JP2000601379A JP2000601379A JP2002543358A JP 2002543358 A JP2002543358 A JP 2002543358A JP 2000601379 A JP2000601379 A JP 2000601379A JP 2000601379 A JP2000601379 A JP 2000601379A JP 2002543358 A JP2002543358 A JP 2002543358A
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サビン,カレン,エム.
ポール,ズビグニュー,アール.
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テンプラ テクノロジー,インコーポレーテッド
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Abstract

(57)【要約】 装置で使用する吸収剤(30)を調製する方法と、そのように調製された吸収剤(30)とを含む携帯式冷却装置(1)。本方法は、そのような冷却装置(1)の蒸発器チャンバ(10)からの冷媒蒸気の受け入れの最大化、及び、そのような冷却装置(1)におけるヒートシンク材料(40)への熱伝達の最大化のための実質的に完全なガス抜き工程に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (技術分野) 本発明は、蒸発/凝縮過程を使用する自己冷却装置に関する。特に、本発明は
、そのような装置において有用な吸収剤材料の調製方法、及び、これらの調製方
法から得られる吸収剤材料に関する。
【0002】 (背景技術) 自己冷却装置は、当業技術においては公知である。これらの装置は、電気及び
氷などの外部冷却供給源に頼らずに冷却をもたらすように設計されている。これ
らの装置はまた、高い携行性を有するように設計することができる。それらは、
従来的には単用として冷却を供給するように設計されており、従って、使い捨て
式である。 液体製品を含む多くの製品は、周囲温度よりも低温時の方がより好ましい特性
を有する。従って、これらの製品の約0℃から20℃の温度間の冷却が好ましい
。一般的に、このような冷却は、電動冷却装置、又は、氷などの相転移材料手段
によって行われる。冷蔵庫は、一般に電源を必要とし、通常は携帯式ではなく、
また、素早く食品や飲料を冷却しないので、そのような食品及び飲料を冷却する
ためにこれらの装置を使用することは、必ずしも実用的ではない。
【0003】 必要な時に冷却された材料を供給する代わりの方法は、携帯式断熱容器を使用
することである。しかし、これらの容器は、単に容器内に置かれた食品又は飲料
の容器使用前の温度を維持する機能を果たすものであるか、又は、目標とする冷
却効果をもたらすためには角氷の使用が必要である。氷と共に使用する時、断熱
容器は、食品や飲料よりもはるかに嵩張り重たくなる。更に、多くの使用場所に
おいて、冷却作用が必要な時に氷が容易に入手できない場合がある。
【0004】 角氷はまた、食品又は飲料を急速に冷却するのにこれまで独立して使用されて
きた。しかし、冷却用に独立して氷を使用することは、氷が0℃を超えれば限ら
れた時間だけ保存し得るために多くの場合好ましくない。更に、冷却作用が必要
な時に氷が容易に入手できない場合がある。 食品及び飲料の冷却に加えて、携帯式冷却装置が極めて必要である他の用途が
いくつかある。これらには、組織又は器官の冷却、冷湿布の準備や外科的処置の
一環としての組織の低温破壊を含む医学上の用途、必要な時の冷水又は他の冷却
液体の生成を含む産業上の用途、生物学的試料の保存、保護衣類の冷却、及び、
美容上の用途が含まれる。携帯式冷却装置は、全てのこれらの領域で幅広い有用
性を持つ可能性があるであろう。
【0005】 自立式小型冷却装置を製作する大半の試みは、冷媒蒸気が直接大気中に放出し
得るように大気圧を超える圧力で保存される冷媒液の使用に依存してきた。残念
ながら、このようなシステム向けの多くの入手可能な液体冷媒は、可燃性、有毒
、又は、環境に対して有害であるか、又は、意図する目的に適する量では爆発の
危険を呈するほどの高圧において液体の形で存在するかのいずれかである。逆に
、大気中への放出を許容できる他の入手可能な液体冷媒(二酸化炭素など)は、
気化熱容量及び潜熱が比較的低い。その結果、二酸化炭素を放出する一部の冷却
装置は、携帯式装置として商業的に許容できる程度を超えて嵩張っている。
【0006】 携帯式装置において冷却効果をもたらす代わりの方法は、蒸発が起こるチャン
バとは別のチャンバで冷媒蒸気を吸収又は吸着することである。このようなシス
テムにおいて、液体冷媒は、密封されたチャンバの減圧の下で沸騰し、その周囲
から熱を吸収する。沸騰する液体から発生した蒸気は、第1のチャンバから連続
的に除去され、蒸気を吸収する乾燥剤又は吸収剤を包含する第2のチャンバ内に
放出される。
【0007】 (発明の開示) 本発明は、蒸発/凝縮式自己冷却装置において使用される吸収剤材料の調製方
法、及び、これらの方法で生成される吸収剤材料を提供する。本発明は、高い効
率の蒸気吸収、及び、ヒートシンク材料への高い効率の熱伝達の必要性から生ま
れたものである。 1つの態様において、本発明は、蒸発加熱中に水蒸気などの冷媒蒸気を生成す
る携帯式単用非放出蒸発型冷蔵庫のための吸収剤チャンバを作製する方法を提供
する。本方法は、密封可能なチャンバと、冷媒蒸気を吸収及び吸着する吸収剤材
料(ゼオライト分子ふるいなど)とを準備する段階を含む。本方法にはまた、水
などの吸収剤上及び吸収剤内に吸収及び吸着された特定材料を揮発させるのに十
分に高い温度に(例えば、少なくとも約250℃、又は、350℃までも)吸収
剤材料を加熱する段階を含んでいる。揮発された材料は、前記吸収剤材料を例え
ば約15ミリトルを超えない圧力までガス抜きすることにより、加熱された吸収
材料から除去され、また、いくつかの実施形態においては、埋め戻しガスが吸収
剤に加えられる。ガスは、少なくとも約1.5、又は、最大1.6までの比熱比
を有する。これには、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、及び、キセノ
ンなどのガスを含むことができる。吸収剤チャンバは、埋め戻しガスで充填され
た吸収剤を用いて、例えば350トルから約2000トルまでの圧力に装填する
ことができる。このガスは、吸収剤が少なくとも100℃、又は、約25℃から
約200℃までのようなまだ高温である間に加えることができる。埋め戻しガス
は、例えば吸収剤チャンバを約15ミリトル未満の圧力に再ガス抜きすることに
よって前記吸収剤チャンバをガス抜きすることにより、吸収剤から除去される。
吸収剤チャンバは、次に、吸収剤への空気ガスの導入を防止するために密封され
る。吸収剤チャンバは、相転移温度を有する相転移型ヒートシンク材料に熱接触
することができる。吸収剤用の密封可能なチャンバは、埋め戻しガスと同じか又
は異なることが可能な比熱比を有する洗浄ガスで洗浄及び充填された状態で準備
することができる。代わりに、吸収剤用の密封可能なチャンバは、約15ミリト
ルを超えない圧力にガス抜きされた、ガス抜きチャンバとして準備することがで
きる。吸収剤は、ガスで埋め戻しする必要はなく、加熱せずに真空の下で吸収器
内に直接装填することができる。
【0008】 別の態様において、本発明は、上記の方法によって作製された収着チャンバを
提供する。 別の態様において、本発明は、蒸発加熱中に水などの冷媒蒸気を生成する携帯
式単用非放出蒸発型冷蔵庫を用いて、飲料を含む水性液体などの製品を冷却する
方法を提供する。本方法は、上記で説明され上記の方法に従って作製された収着
チャンバを有し、本明細書で説明される冷蔵庫を準備する段階を含む。本方法は
また、冷媒蒸気流を妨げる手段(例えば、圧力感応弁及びアクチュエータなど)
を作動する段階を含み、それにより、冷媒蒸気の流れを可能にする。従って、蒸
発器チャンバ内の圧力が減圧され、冷媒を蒸発させて冷媒蒸気を形成し、蒸気が
吸収器の吸収剤材料によって集められ、熱が吸収剤で生み出される。蒸気は、平
衡が達成されるまで蒸気を吸収剤に集めることにより蒸発器チャンバから除去さ
れ、それにより、吸収剤は実質的に飽和される、つまり、実質的に全ての冷媒は
、吸収剤材料に収集完了されている。吸収剤チャンバ内の吸収剤で発生した熱は
、相転移型ヒートシンク手段により材料に包含されることになる。
【0009】 本発明は、自立式及び使い捨ての冷却装置を提供する。本発明による装置は、
いかなる種類のガス又は蒸気も通気しない。装置には有害又は有毒な材料又は成
分は何も含まれておらず、装置材料のリサイクルが容易である。装置内には加圧
気体は何も存在せず、不安定冷媒などの環境的に好ましくない材料も何もない。
本装置は、たとえ火に焼き尽くされた場合でも爆発せず、また、可燃性ではない
【0010】 本明細書で使用される時、「収着」という用語は、吸着及び吸収の両方を意味
する。「吸着」という用語は、別の媒体に接触する固体又は液体の表面で起こり
、表面のすぐ近傍でその媒体からの分子の蓄積又は濃度の増加をもたらす一種の
分子付着を意味する。このような吸着には、イオン種(通常、加熱及びガス抜き
によっては表面から除去されない)の極吸着、特定の吸着、化学吸着、ファンデ
アワールス吸着、及び、吸蔵(通常、加熱及びガス抜きによっては除去されない
固体の結晶構造へのガスの結合)が含まれる。「吸収」という用語は、別の物質
の内部構造の中への1つの物質の浸透を意味し、非反応性吸収が含まれる。化学
反応を伴う吸収過程を意味する反応性吸収は、特別に含まれない限り、本出願で
使用される定義には含まれない。これらの特別な定義は、米国ニューヨーク所在
のヴァン・ノストランド・ラインホルド・カンパニーから1976年出版の「ヴ
ァン・ノストランド科学百科事典」第5版、及び、米国ニューヨーク所在のヴァ
ン・ノストランド・ラインホルド・カンパニーから1973年出版の「化学百科
事典」第3版などの出版物に見出され、より詳細に説明されている。
【0011】 別段の定義がない限り、本明細書に使用される全ての技術及び科学用語は、本
発明が属する技術の当業者によって一般的に理解されているのと同じ意味を有す
る。本明細書で説明するものと類似又は同等の方法及び材料が、本発明の実施に
おいて使用されることが可能であるが、以下に適切な方法及び材料が説明される
。本明細書で言及される全ての出版物、特許出願、特許、及び、他の参考文献は
、その全内容が参考文献として援用されている。また、食い違いが生じた場合は
、定義を含めて本明細書を優先するものとする。更に、材料、方法、及び、実施
例はただ単に例示的であり、限定的であることを意図しない。 本発明の他の特徴及び利点は、以下の詳細説明及び請求項から明らかになるで
あろう。
【0012】 (発明を実施するための最良の形態) 本発明で使用される自己冷却装置は、3つの基本的な部分、すなわち、冷媒を
包含する蒸発器チャンバ、吸収剤及びヒートシンク材料を包含するガス抜き吸収
剤チャンバ、及び、蒸発器チャンバと吸収剤チャンバとの間で冷媒蒸気流を防止
する手段を含む。この流れ防止手段はまた、装置が作動中の時などに蒸発器チャ
ンバ及び吸収剤チャンバ間で冷媒蒸気の流れを可能にするようになっている。特
定の冷却装置のこれらの各部分間の機能上の関係は、米国特許第5、197、3
02号、及び、第5、048、301号に大まかに説明されている。本発明の装
置は、一般に冷却される製品と共に利用される。これらの製品及び付随する用途
は、すぐ以下に説明される装置自体の検討の後に詳述することとする。
【0013】 図1において、本発明の一般原理に従う冷却装置1の特定実施形態が示されて
いる。この図は、内部で冷媒の蒸発が起こる蒸発器10に接触する冷却される製
品5を示す。蒸発器10は、内部で冷媒の蒸発が起こるチャンバを含む。これは
、一般に装置作動中の表面からの冷媒の脱着を伴う。装置が起動される前に、冷
媒は、蒸発器チャンバに液体状態及び蒸気状態の両方で存在する。本発明のよう
な装置において、この脱着は、流れ防止手段44が作動される時に現れる差圧に
よって推進される。すなわち、装置の作動は、実質上冷媒蒸気流を可能にするこ
とに等しい。蒸発器チャンバ10の内面12から脱着が起こるので、外面14は
低温となる。これは、次に、蒸発器外面14と熱接触する製品5を冷却できるこ
とになる。これは、図2に表されており、冷媒(HO)の脱着がより低圧の方
に導かれて方向18に進むことを示している。このより低い圧力は、本明細書で
説明される通り、冷却装置を作動する際に冷媒の方に向いている。
【0014】 広範な冷媒が本装置において機能可能である。一般的な要件は、チャンバで比
較的容易に達成することができる圧力で冷媒が蒸発及び凝縮可能であることであ
る。冷媒はまた、吸収剤と互換性を有する必要があり、すなわち、吸収剤によっ
て吸収及び吸着される機能がなければならない。冷媒の適切な選択はまた、短時
間で有益な温度変化を生み出し、政府安全基準を満足し、そして、比較的小型で
あることが可能であるものでなければならない。本発明の装置で使用される冷媒
は、圧力低下が高い蒸気生成率をもたらすことになるように、周囲温度で高い蒸
気圧を有することが好ましい。20℃での冷媒の蒸気圧は、少なくとも約9水銀
柱ミリメートルであることが好ましい。更に、一部の用途(食品の冷却など)に
おいては、偶然か他の原因かによらず周囲へのいかなる放出が起こった場合に備
えて、冷媒は、適用される政府規格に適合させる必要がある。本発明の様々な用
途に対して適切な特性を有する冷媒には、メチルアルコール及びエチルアルコー
ルなどの様々なアルコール、アセトンやアセトアルデヒドなどのケトン又はアル
デヒド、アンモニア、水、短連鎖炭化水素及び短連鎖ハロゲン炭化水素、及び、
フレオンC318、114、21、11、114B2、113、及び、112な
どのフレオンが含まれる。好ましい冷媒は水である。
【0015】 更に、冷媒は、冷媒がより一層素早く円滑に蒸発するように、また、冷媒の過
冷却が起こらないように、沸騰を促進するために冷媒よりも大きい蒸気圧を有す
る混和性凝集剤の効果的な量と混合してもよい。適切な凝集剤には、エチルアル
コール、アセトン、メチルアルコール、プロピルアルコール、及び、イソブチル
アルコールが含まれるが、これらは全て水と混和できる。例えば、冷媒と融和す
る凝集剤の組み合わせは、水と5%エチルアルコールとの組み合わせであり得る
。凝集剤は、25℃で少なくとも約25水銀柱ミリメートルの蒸気圧を有するこ
とが好ましい。代わりに、化学的な実験用途で使用される通常の沸騰石など、固
形凝集剤を使用してもよい。
【0016】 蒸発器チャンバで起こる脱着過程は、冷媒が脱着チャンバ内面のできるだけ広
い部分に亘って広がる単層になる限界まで、冷媒層が可能な限り薄い場合に最も
効率的に行われる。これらの薄い膜によって、表面蒸発の面積が最大となる。冷
媒は多層となっているために、層状の冷媒分子を通って蒸発器の最も内面に配置
された冷媒分子まで熱伝達が引き起こされる。この種の冷媒過充填によって、層
が薄い場合に存在するよりも大きな温度差が冷媒層を横切ってもたらされる。す
なわち、過充填は、熱伝導を減少させ、蒸発効率を下げる。薄い冷媒層を有する
好ましい実施形態において、層の厚みは、冷却装置が作動されると減少し、層を
横切る温度差が小さくなって冷蔵庫作動時の熱伝導過程が改善される。冷媒分散
剤を用いる場合、これもまた、蒸発器チャンバ内面のできるだけ広い部分に亘っ
てできるだけ薄く層状化することが必要である。
【0017】 図2は、より低い圧力の方に向かって方向18に進む冷媒(HO)の脱着を
示す。この低圧は、本明細書で説明する通り、冷却装置の作動時に冷媒の方に向
いている。図2に示す特定の実施形態は冷媒として水を用いるが、上記で検討し
た原理は、蒸発可能な冷媒一般に適用可能であろう。 本発明による冷却装置は、一定量の非循環冷媒を包含する。冷却される製品の
量及び目標とする冷却量が分かっている場合、除去すべき熱量は容易に算出され
る。除去すべき熱量によって、蒸発器チャンバから蒸発させる必要がある冷媒量
が正確に特定される。例えば、8流体オンス(236ミリリットル)の水性液体
を22℃だけ冷却したい場合、理論的最低値として約8.9グラムの水冷媒が必
要である。熱が漏れてシステム内に戻る場合は、更に多くの冷媒が必要になるこ
とになる。
【0018】 上記の通り、冷媒は、蒸発器10の内面12に1つの層を形成することが好ま
しい。この冷媒層は、表面12のできるだけ広い部分に亘って実質的に均等に分
配されることが好ましい。図2に示すような本発明のいくつかの実施形態におい
て、これは、冷媒分散剤16の助けを借りて達成されることになるが、冷媒分散
剤は、蒸発器チャンバ内面12に層状に堆積され、この面のできるだけ広い部分
を覆うことが好ましい。分散剤の層は、冷媒を分散剤内に吸収させる、及び/又
は、分散剤上に吸着させるようになっている。様々な材料が冷媒分散剤として利
用可能であり、本明細書と同時に出願され、本明細書においてその全内容が参照
文献として援用されている「冷媒材料の分散」という名称の米国特許出願シリア
ル番号第60/121,744(CON)号に詳述されている。そのような装置において、熱は
、製品から蒸発器チャンバの壁を横切り、冷媒分散剤の層を横切って流れ、次に
、分散剤から表面冷媒分子を蒸発させる。
【0019】 冷媒分散剤を選択する場合、システムの要件及び使用されている特定の液体冷
媒に応じて多くの材料からいずれを選択してもよい。冷媒分散剤は、冷媒に対す
る親和性及び十分な毛管運搬(wicking)能力を有する布又は繊維のように単純
なものであり得る。このようにして、例えば、冷媒が水である時、冷媒分散剤は
、綿、フィルタ材料、天然セルロース、再生セルロース、セルロース派生物、吸
取り紙、又は、他の任意の適切な材料から構成し得る、布、シート、フェルト、
又は、フロック加工(flocking)材料であってもよい。
【0020】 最も好ましい冷媒分散剤は、蒸発器チャンバの内面を被覆できるようなゲル形
成ポリマーなどの親水性の高いものであろう。そのような材料は、塩化ビニルア
セテート、塩化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、メタクリル酸メチル、ヘ
キサネオディック(hexaneodic)酸、ジヒドロ−2.5−フランジオン、プロピ
オン酸、1.3−イソベンゾフランジオン、1h−ピロール−2.5−ジオン、
又は、ヘキサヒドロ−2−h−アゼピン−2−オンのアルキル、アリル、及び、
アミノ派生物ポリマーから成ることが好ましい。
【0021】 冷媒分散剤は、蒸発器チャンバの内面上に噴霧、フロック加工(frocked)、又
は、他の方法によって被覆又は塗布してもよい。特定の実施形態において、冷媒
分散剤は、その表面上に静電気的に堆積される。別の実施形態において、冷媒分
散剤は、非水溶性溶剤などの適切な溶剤と混合され、その後、その溶液が第1チ
ャンバの内面に塗布される。 別の好ましい実施形態において、冷媒分散剤は、蒸発器のいかなる激しい沸騰
も制御することができ、従って、蒸気相におけるいかなる液体飛沫も低減する。
そのような実施形態において、冷媒分散剤は、多孔空間充填又はスポンジ・ハイ
ク(hike)構造を形成するポリマーであり、蒸発器チャンバの全て又は一部を充填
し得る。
【0022】 図1に示す特定の実施形態において、蒸発器10はフィン20及び中央通路2
2を有するが、蒸発器の様々な形状及び形態が可能である。フィンを用いる場合
、フィンには広範な形態が可能であり、中央通路は、省略するか、又は、十分に
短縮してもよい。他の実施形態において、蒸発器チャンバ10は、フィン20と
は異なり中央通路から分岐せずに図4から図6に示すフィンガ基部26の中に進
む、多くの中空フィンガ状の部材(フィンガ24)の形をとる。基部26は、短
尺中央通路を形成するために、中空フィンガ24の内部を互いに接続する短尺通
路(図示せず)を包含することができる。代わりに、基部26は、吸収剤チャン
バへの蒸気流を防ぐ/許す手段に至る中央出口を有する実質的な中空とすること
ができる。フィンガ24は、円形に(図3のこの配置においては8個のフィンガ
が示されているが、任意の個数をそのように配置することが可能であろう)、い
くつかの同心円状に(図4に示す)、十字形配置に(図5に示す)、又は、更に
不規則に配置することができる。一般的な目的は、この表面の面積を最大限にす
ることによって容積媒体から内部蒸発器12への効果的な熱伝達をもたらすこと
である。蒸発器はまた、製造及び組み立てが適度に簡単であることが必要である
。更に、蒸発器チャンバ内部の冷媒蒸気流路は、低密度蒸気流における過度の圧
力低下を防止するのに適切であることが必要である。
【0023】 通常、離散的で容易に見ることができる表面上のスポットから上昇する小さな
泡の流れによって開始される沸騰過程(沸騰)には、空気などの非凝縮性ガスを
包含するくぼみ形空洞から成る凝集場所が必要である。本発明による冷蔵庫内の
蒸発器チャンバは、部分的なガス抜きを受け、蒸発器チャンバの内面から効果的
に凝集場所を除去し、冷媒も同様にガス抜きする。従って、本発明の冷却装置に
も用いることができる蒸発器チャンバ作製方法(本明細書と同時に出願され、本
明細書においてその全内容が参照文献として援用されている「冷媒材料の分散」
という名称の米国特許出願シリアル番号第60/121,744(CON)号に詳述されている
)に従う冷媒分子は、適切に準備された吸収剤チャンバに生じる圧力低下に曝さ
れる時(以下で検討する通り)、静止した冷媒溜めの表面から蒸発する。そのよ
うな冷媒溜めにおける熱伝達は、容積流体におけるのと同じ伝導及び対流の制限
を受ける。
【0024】 蒸発器チャンバで起こる脱着過程は、冷媒が脱着チャンバ内面のできるだけ広
い部分に亘って広がる単層になる限界まで、冷媒層が可能な限り薄い場合に最も
効率的に行われる。これらの薄い膜が、表面蒸発の面積を最大とする。冷媒は多
層となっているために、層状の冷媒分子を通って蒸発器の最も内面に配置された
冷媒分子まで熱伝達が引き起こされる。この種の冷媒過充填によって、層が薄い
場合に存在するよりも大きな温度差が冷媒層を横切ってもたらされる。このよう
にして、過充填は、熱伝導を減少させ、蒸発効率を下げる。薄い冷媒層を有する
好ましい実施形態において、層の厚みは、冷却装置が作動されると減少し、層を
横切る温度差が小さくなって冷蔵庫作動時の熱伝導過程が改善される。冷媒分散
剤を用いる場合、これもまた、蒸発器チャンバ内面のできるだけ広い部分に亘っ
てできるだけ薄く層状化することが好ましい。
【0025】 冷却過程の開始及び終了時の蒸発器チャンバ内の冷媒蒸気圧は、予定の飲料水
温度と熱伝達に必要な温度差とに基づく水に関する平衡蒸気圧−温度関数から決
定することができる。 組み立て前に、冷媒が装填された蒸発器チャンバのガス抜きを行うことが好ま
しい。ガス抜きは、ガス抜きが行われる温度での水の蒸気圧に等しいかそれ以上
の圧力に限定すべきである。例えば、水を冷媒とする場合の室温において、冷媒
が装填された蒸発器チャンバのガス抜きは、約20トルの圧力まで行うべきであ
る。このガス抜きは、空気及び洗浄溶剤などの汚染物質を蒸発器チャンバから一
掃する役目を果たす。
【0026】 図1に戻ると、吸収器30もまた示されている。冷却装置のこの部分には、吸
収剤チャンバ34の内部を通して配置される吸収剤32が含まれる。吸収器30
にはまた、ヒートシンク40が含まれる。冷却装置作動時に形成される冷媒蒸気
は、蒸発器チャンバから吸収剤チャンバ34内に移動して熱を運ぶ。この熱は、
有限容量吸収剤32の中に蓄積され、更に、有限容量ヒートシンク40の中に蓄
積される。
【0027】 吸収剤は、冷媒蒸気の凝縮から生じる蒸発の潜熱からばかりでなく、冷媒が吸
収剤と結合された時に放出される化学反応熱からも熱を受け取る。吸収剤32は
、吸収剤チャンバ34の内面36及び外面38を経由して、ヒートシンク40と
熱接触している。この熱接触で、吸収剤32からヒートシンク40への高効率熱
伝達が好適にもたらされる。この熱は、低温製品が必要である間、製品の中に漏
れて戻らないような方法でヒートシンクに保存される必要がある。 吸収剤として適切な材料は、積極的な冷媒蒸気凝固特性を有し、化学反応熱が
低く、更に爆発性でも可燃性又は有毒でもない材料である。
【0028】 吸収器で使用される吸収剤材料は、液体によって作り出される全ての蒸気を吸
収及び吸着することができることが好ましく、食品との接触が起こり得る環境で
の使用に関する政府安全基準を満足することになることも好ましい。様々な用途
のための適切な吸収剤は、酸化バリウム、過塩素酸マグネシウム、硫酸カルシウ
ム、酸化カルシウム、活性炭素、塩化カルシウム、グリセリン、シリカゲル、ア
ルミナゲル水素化カルシウム、燐酸、水酸化カリウム、硫酸、塩化リチウム、エ
チレングリコール、及び、硫酸ナトリウムを含んでもよい。これらの材料は、不
活性形状で支持されるか、又は、粘土と結合されるほか、薄片、紛体、及び、顆
粒を含む様々な形で入手可能である。材料は、材料を貫通する十分な蒸気流通路
を有し、冷却性能が吸収剤を通る冷媒蒸気の通行によって制限されないことが好
ましい。更に、吸収剤は、ヒートシンク材料に熱を伝達することができ、従って
、吸収剤チャンバの内面と良好に熱接触する必要がある。本冷却装置で使用され
る好ましい吸収剤には、薄片吸収剤又は粘土支持吸収剤が含まれる。後者は、球
体、チップ、及び、矩形固形物を含む様々な形状で入手可能である。
【0029】 本発明で使用される好ましい吸収剤の中には、分子ふるいゼオライトで知られ
るものを含むゼオライトがある。これらは、ナトリウム、カリウム、マグネシウ
ム、及び、カルシウムの結晶アルミノ珪酸塩である。次の式は、一般にそのよう
な種を表している。 M2/n[(AlO)x(SiO)]・wHO ここで、yは、2又はそれ以上、nは、陽イオン(ナトリウム、カリウム、マ
グネシウム、又は、カルシウム)の原子価、wは、ゼオライトの空隙に包含され
る水分子数を表す。y/xの比は、通常1から5の比を有するが、数値は、珪石
が豊富なゼオライトにおいて最大約10から100、又は、それより高い数値に
まで達することが可能である。
【0030】 構造的には、ゼオライトは、酸素原子が共有されるAlO及びSiOの四
面体の事実上無限の枠組みに基づいている。この構造は、陽イオン及び水分子を
包含する溝又は空隙を包含する。水は可逆的に除去することができ、約50体積
%のミクロ細孔であることが可能な結晶構造を残す。一部のゼオライトでは、水
を完全に除去すると、枠組み構造を動揺させて陽イオン置換をもたらす可能性が
あるが、本明細書で論じる用途においては、これが重要であるとは一般的に考え
られていない。考慮すべき重要な点は、冷媒蒸気を受け入れるゼオライトの能力
を重大に危うくするような何らかの動揺が生じることになるか否かということで
ある。そのような動揺は、一般的に容認することができない。本明細書で説明す
る作製方法では、冷媒蒸気を受け入れる吸収剤の能力を重大に危うくすることは
ない。
【0031】 ゼオライト材料は、玄武岩及び火山岩の空洞のほか、微細粒堆積岩を含む地表
上及び地表下の多くの場所で見つかる。多数のゼオライト鉱物が入手可能であり
、より一般的で天然で生じるものの一部には、斜方沸石(Ca[(AlO (SiO]・13HO)、モルデン沸石(Na[(AlO
SiO40]・24HO)、エリオナイト(erionite)((Ca、Mg、
Na、K4.5[(AlO(SiO27]・27HO)、フ
ォーヤサイト(faujasite)((Ca、Mg、Na、K29.5[(Al
59(SiO133]・235HO)、及び、クリノプチロライト
(clinoptilolite)(Na[(AlO(SiO30]・24H
)がある。
【0032】 金属アルミノ珪酸塩を含む合成ゼオライト材料は、本冷却装置で使用すること
が可能である。より一般的なものの一部には、ゼオライトA(Na12[(Al
12(SiO12]・27HO)、ゼオライトX(Na86[(A
lO86(SiO106]・264HO)、ゼオライトY(Na56 [(AlO56(SiO136]・250HO)、ゼオライトL(K [(AlO(SiO27]・22HO)、ゼオライトオメガ(N
6.8TMA1.6[(AlO)s(SiO28]・21HO、ここ
で、TMAは、テトラメチルアンモニウム)、及び、ZSM−5((Na、TP
A)[(AlO(SiO93]・16HO、ここで、TPMは、
テトラプロピルアンモニウム)がある。
【0033】 ゼオライトは、3つの一般的に分類された方法、つまり、反応性アルミノ珪酸
塩ゲル又はヒドロゲルからのゼオライトの調製、粘土鉱物の高純度紛体又は予備
成形ペレットへの転換、及び、他の天然発生原材料の使用により製造することが
できる。ゼオライトは、水吸収又は水吸着ゼオライトを主成分又は副成分として
ゲルマトリックス、粘土マトリックス、又は、粘土派生マトリックスに含めるた
め、粘土転換処理に従って生成することができる。紛体化製品は、互いに結合さ
せて無機酸化物又は鉱物を有する球状粒子にすることができる。粘土転換処理向
けの原材料は陶土(kaolin)であり、それは、通常、約500℃から600℃の
温度でメタカオリンにヒドロキシル化され、更に高い温度(約1000℃程度)
では、ムル石(mullite)及びクリストバル石(cristobalite)が形成される。
これらは、更なる合成手法に従ってゼオライトに転換される。当業者は、かれら
に容易に明らかとなる手法を利用してそのような転換を実行することができるで
あろう。
【0034】 好ましい吸収剤の中には、少なくとも約7オングストロームほどの大きさの細
孔サイズを有して役に立つものがある。いくつかの有益な吸収剤には、ゼオライ
ト13Xが含まれる。 そのような材料は、吸収及び吸着された水分を材料から追い出すために加熱す
る必要がある。ガス分子は、表面に付着する傾向がある。吸収剤材料は、単位容
積当たりに非常に広い表面積を有する多孔性構造を有する可能性がある。非凝縮
性材料の容積は、220ミリトルから500ミリトルより低い最終圧力を必要す
るシステムでは重要となる。一例として、分子ふるい(一般的な吸収剤)を充填
した容器は、毎日約1ミリトルから5ミリトルの圧力に室温でガス抜きすること
ができるが、連続する各ガス抜きの間で数時間のうちに最大500ミリトルにま
で圧力が上昇することになる。この上昇は、吸収されたガス分子が徐々に脱着す
る原因と考えることができる。経済的な高生産率の冷却装置がその製造時にその
ような工程を組み込むことができる可能性はほとんどない。吸収剤の収着工程は
、装置の作動中に蒸発器から蒸気を抜くポンプの役目をするので、吸収剤上に働
く冷媒蒸気圧力は、常に蒸発器の冷媒の平衡飽和圧力を十分に下回る必要がある
。本明細書で論じる冷却装置の吸収剤の有用性に必須なことは、冷却システムか
らの非凝縮性ガスの除去である。非凝縮性ガスの存在は、システムにおいていか
なる場所でも避けなければならず、理由は、そのようなガスが流れている冷媒蒸
気によって吸収剤の中に運び込まれるか、又は、吸収剤に既に存在している可能
性があるからである。非凝縮性ガスの存在は、冷媒蒸気が凝縮可能となる前に通
過して拡散せざるを得ないようなバリアを形成する。そのようなガスが存在する
場合、冷却装置は、拡散バリアによって制限される割合で作動することになる。 同様な方法で、吸収剤は、装置が作動される前にできる限り凝縮性ガスがない
状態にされる必要がある。吸収剤の容積は、本発明のいくつかの好ましい実施形
態においては最小限に抑えることが必要である。従って、吸収剤に既に存在する
凝縮性ガスと冷媒との間の競り合いはまた、冷却装置の作動を最適性能より低い
レベルに限定することになる。
【0035】 本発明は、蒸発/凝縮型冷蔵庫において使用する吸収剤の調製方法を提供する
。本方法は、一般に、非凝縮性ガス及び凝縮性ガスの両方を含む非不活性ガスを
除去する加熱及びガス抜きを伴う。本方法はまた、非凝縮性ガス及び他の汚染物
質を冷却装置の最終組立の前に容易に除去できるガスで置換することを伴う。高
運動エネルギを持つガスは、高運動エネルギを持たないガスよりも吸収剤材料か
ら除去するのがかなり容易である。好ましいガスの中には、高い比熱比を有する
ものがある。この比は、与えられた温度で並進エネルギを回転及び振動の運動エ
ネルギの合計で割った比として測定される。この数値は、一般的に、ヘリウム、
ネオン、アルゴン、クリプトン、及び、キセノンなどの単原子ガスの場合に最も
高い。これらのガスに対する数値は、理論的最大値の1.67に達する。この数
値は、酸素及び窒素などの2原子分子ガスの方が低く、1.4である。この数値
は、より多くの自由度を有するより大きなガスに対して更に低くなる。好ましい
ガスは、約1.5を超える比熱比を有するものである。特に好ましいものは、約
1.6を超える比熱比を有するガスである。
【0036】 本発明の吸収剤調製方法によれば、吸収剤は、少なくとも250℃、好ましく
は、少なくとも320℃、最も好ましくは、少なくとも380℃まで加熱される
。この加熱は、いくつかの方法のいずれに従っても行うことができるが、最も一
般的なものは、本発明の方法で必要とされる比較的高温で作動するように設計さ
れた従来型の対流式オーブンである。真空オーブンのほか、例えば表面に溶接さ
れるカートリッジ式加熱器を用いて外部から加熱される真空「ボンべ」を使用す
ることもできる。
【0037】 吸収剤材料はまた、上記の加熱段階と同時に低圧力を受けることが必要である
。本発明の方法では、約15ミリトル以下、好ましくは、約10ミリトル以下、
最も好ましくは、約5ミリトル以下の圧力が利用される。このガス抜きは、いく
つかの方法のいずれに従っても行うことができるが、最も一般的なものは、本発
明の方法で必要とされる比較的低圧力を作り出すように設計された従来型の真空
ポンプである。拡散ポンプなどのより高度なポンプもそのようなガス抜きに使用
できるであろう。
【0038】 吸収及び吸着された材料の大部分を除去するには、加熱及び蒸発の組み合わせ
で十分であろう。そのような材料には、水、酸素、水素、窒素、及び、グリース
などが含まれる。本発明の作動の根底となる機構に関していかなる特定理論にも
縛られることを望まないが、水は、一般的に吸収剤表面上の最も積極的に吸収及
び吸着される材料であると考えられている。吸収剤の加熱及びガス抜きは、吸収
剤表面から実質的に全ての水を除去する狙いがある。従来型のオーブン真空装置
での加熱及びガス抜き工程は、それらの工程が強化されていない拡散過程により
定められるために時間がかかる。これらの工程を早めるためにいくつかの手段を
使用することができる。1つは、攪拌(stirring)、つまり、空転動作用に装備
された回転式乾燥器を使用することである。もう1つの可能性は、連続流工程で
ある。
【0039】 吸収剤の加熱及びガス抜きに続いて、加熱及びガス抜きされた吸収剤を包含す
る容器に埋め戻しガスを充填することができる。埋め戻しガス充填圧力は、その
後の吸収剤チャンバ充填作業が行われる圧力に左右されることになる。充填圧力
は、空気又は他のガスが埋め戻しガスと入れ替わることができないように、少な
くとも吸収剤チャンバを取り囲むすぐ近くの区域の圧力でなければならない。一
般的に、これは、吸収剤を包含する容器が約1気圧の圧力まで充填されることを
意味する。埋め戻しガスの導入は、吸収剤が室温の時に行うことができるが、吸
収剤が加熱される間、好ましくは、前工程の段階から吸収剤がまだ熱せられてい
る間に埋め戻しガスが導入されることが好ましい。このようにして、ガス抜きさ
れた吸収剤は、吸収剤が少なくともほぼ室温から約375℃、好ましくは、少な
くとも約90℃から約310℃の温度にある間に埋め戻しガスで充填されること
が可能である。吸収剤が真空の下で吸収器内に装填されることになる場合、埋め
戻しガスは何も使用する必要はないが、真空は、最終的に密封吸収器が約15ミ
リトルよりも高い圧力を含まないほど十分に良好でなければならない。
【0040】 この時点で、埋め戻しガスを充填した吸収剤は、後で吸収剤チャンバ内に装填
するために気密容器内に保存するか、又は、少なくともほぼ室温から約375℃
の温度まで、又は、好ましくは少なくとも約90℃から約310℃の温度まで、
好ましくはまだ加熱されている間に、吸収剤チャンバ内に直接装填するか、その
いずれかが可能である。埋め戻しガスを充填した吸収剤を吸収剤チャンバでの将
来的な使用のために気密容器に保存する場合、この容器は、後で、好ましくは吸
収剤容器内に装填する直前にガス抜きされることになる。埋め戻しガスを充填し
た吸収剤を直ちに吸収器チャンバに装填する場合、埋め戻しガスを充填した吸収
剤が高温の間、好ましくは前加熱工程の段階からまだ高温である間に装填を実行
することが最も効率的である。
【0041】 埋め戻しガスを充填した吸収剤を吸収剤チャンバ内に、直ちに、後で、又は、
吸収剤冷却後に装填するか否かを問わず、装填された吸収剤チャンバは、吸収剤
から埋め戻しガスを除去するためにガス抜きしなければならない。埋め戻しガス
を充填した吸収剤が保存された場合、このガス抜きのために周囲温度のままにし
ておくことができる。しかし、室温の埋め戻しガス分子は、大半の多孔性吸収剤
の通路から比較的ゆっくり移動すること、また、ガス抜き時間の延長が必要にな
ることに注意されたい。室温で保存されてきた埋め戻しガス充填吸収剤の加熱は
、装填の前後に行うことができるであろうが、装填後に加熱を行う場合は、溶解
型相転移材料ヒートシンクを使用する冷却装置の場合には注意を払う必要がある
。そのようなヒートシンクがヒートシンクを溶解するのに十分な熱に曝される場
合、それらは、使用できるようになる前に再度冷凍する必要がある。前加熱工程
段階からまだ高温である高温吸収剤の装填を行うことは、埋め戻しガスを充填し
た吸収剤を吸収剤チャンバに装填する更にエネルギ効率及び時間効率の高い方法
であると考えられている。従って、埋め戻しガスを充填した吸収剤は、蒸発/吸
収型冷蔵庫の吸収剤チャンバ内に、少なくともほぼ室温から約375℃の温度、
好ましくは、少なくとも約90℃から約310℃の温度で装填されることが可能
である。 装填は、不活性ガスのブランケットの下でガス抜き吸収剤チャンバ内へ吸収剤
を注入する段階を含むいくつかの方法に従って行うことができる。装填は、室温
で行うこともできる。
【0042】 吸収剤が装填される吸収剤チャンバはまた、ヒートシンク材料を含む。ヒート
シンク材料の機能は、吸収剤によって放出された熱を吸収し、また、この熱が漏
れて冷却装置で冷却される製品に戻るのを防止することである。すなわち、吸収
剤とヒートシンク材料との間の熱接触を最大にすることが極めて重要である。こ
れは、その吸収剤と吸収剤チャンバの内面との間に良好な物理的接触があること
を確実にすることにより達成することができる。 所定量の冷媒蒸気を吸収又は吸着するのに必要とされる吸収剤の量は、冷媒蒸
気に対する吸収剤の収着能力に依存する。これは、一般的に温度の関数である。
吸収剤の当該温度範囲内では、水分吸収は、約10重量%から約25重量%の範
囲に及ぶ。8オンス22℃温度降下システムでは、45から90グラムの吸収剤
が必要であろうが、その量はまた、ヒートシンクの効力に依存する。
【0043】 これらの方法は、本明細書で説明される冷却装置のほか、米国特許第5、19
7、302号及び第5、048、301号で開示される冷却装置向けの吸収剤の
調製及び吸収器チャンバの作製において使用することができる。 本発明の冷却装置はまた、吸収器に配置されたヒートシンクを含む。ヒートシ
ンクは、吸収剤チャンバの外面と熱接触しており、従って、吸収剤と熱接触する
。 熱除去材料は、(1)熱が加わると相転移を受ける材料、(2)熱容量が吸収
剤より大きい材料、又は、(3)液体冷媒に接触させると吸熱反応をする材料の
3種類のうちの1つであってもよい。
【0044】 特定用途向けの適切な相転移材料は、パラフィン、ナフタリン、硫黄、水酸化
塩化カルシウム、ブロモカンファー、セチルアルコール、シアニミド(cyanimed
e)、エロウディン酸(eleudic acid)、ラウリン酸、水酸化珪酸ナトリウム、
チオ硫酸ナトリウムペンタ水和物、2ナトリウムリン酸塩、水酸化炭酸ナトリウ
ム、水酸化硝酸カルシウム、グラウバー塩、カリウム、ナトリウム、及び、酢酸
マグネシウムのほか、酢酸ナトリウム三水和物及び燐酸2ナトリウム十二水和物
を含むそのような材料の水和派生物から選択してもよい。相転移材料は、単に顕
熱の保存を通して吸収剤材料から熱の一部を除去する。換言すると、相転移材料
は、吸収剤が加熱すると加熱し、吸収剤から熱を除去する。しかし、相転移材料
の最も効果的な機能は、相転移自体にある。相転移(すなわち、固相から液相へ
の転移、又は、液相から気相への転移)に関連して、極端に多量の熱を適切な相
転移材料によって吸収することができる。相転移を達成するには比較的かなりの
量の、転移中に吸収される熱が必要とされるにもかかわらず、一般的に、相転移
中に相転移材料の温度に何の変化もない。吸収剤から材料が融解する潜熱を吸収
して固体から液体に転移する相転移材料は、閉じた系において最も実用的である
。しかし、液体から蒸気に転移する相転移材料もまた実施可能である。すなわち
、環境的に安全な液体は、吸収剤材料に接触する(そこから熱を吸収するために
)別の容器(図示しない)において準備されるが、一方、沸騰する相転移材料は
、熱を吸収剤材料から完全にシステムの外へ運び去る方法で通気されることが可
能であろう。
【0045】 相転移材料のいずれにも関する別の要件は、冷却される材料の予想周囲温度よ
りも高いが、液体冷媒のかなりの部分(すなわち、3分の1又は4分の1)を吸
収する際に吸収剤材料よって達成される温度よりも低い温度で相転移するという
ことである。すなわち、例えば食品や飲料などの材料を冷却するように意図され
た本発明による大半の装置では、相転移材料は、約30℃を超えて、好ましくは
35℃を超えて、しかし、好ましくは約70℃より低く、最も好ましくは60℃
より低い温度で相転移することができるであろう。勿論、一部の適用例において
は、十分に高い又は低い相転移温度が必要である場合がある。実際、最大90℃
又は100℃の相転移温度を有する多くの相転移材料は、いくつかのシステムに
おいて適切であり得る。
【0046】 熱容量が吸収剤よりも大きい材料は、システム内の総熱量に影響を与えない、
吸収剤と接触する熱質量を単に与えるが、冷却される材料と吸収器との間の温度
差分を低減して、2つの結果をもたらす。 熱を加えた結果として溶解又は蒸発しないような材料に熱を加える時、熱は、
温度の上昇によって感知することができる。対照的に、材料は、例えば固体から
液体に相転移し、感知できる温度変化なしに熱を吸収することができる。代わり
に熱エネルギは、材料の相転移の中に入っていく。隠れた熱は、潜熱と呼ばれる
。本冷却装置において有益なヒートシンク材料は、全て溶解する材料であり、か
なりの潜熱を吸収して吸収剤をより均等な温度に保つことができる。吸収剤の温
度が下がれば下がるほど多くの蒸気を凝縮させることができ、従って、直接問題
となるのは、ヒートシンクと吸収剤との結合容積である。低密度材料及び高密度
材料は、原則的には等しい総熱容量を持ち得るが、低密度材料を利用する冷却装
置は、更に多くの容積が必要になる。この容積の増加は、いくつかの極めて重要
な適用例においては有害である可能性がある。
【0047】 必要なヒートシンク材料の量は、吸収剤によって吸収又は吸着される冷媒蒸気
の量、吸収剤及び冷媒蒸気の結合反応の化学反応熱、ヒートシンクの比熱(又は
、相転移材料の比熱及び潜熱の結合)、及び、吸収器の選択された最終温度に依
存する。大半の吸収剤は、温度が上がるにつれて冷媒蒸気収着能力が下がること
から、最小システム質量をもたらし、選択されたペアの特性に依存する、吸収剤
のヒートシンクに対する比がある。 適切な相転移材料及びその調製方法は、本明細書と同時に出願され、参考文献
としてその全内容が援用されている「ヒートシンク材料の調製」という名称の米
国特許出願シリアル番号第60/121,762(CON)号に詳述されている。
【0048】 本冷却装置はまた、装置作動前に蒸発器チャンバから吸収剤チャンバへの冷媒
蒸気流を防止する手段を含む。蒸発器チャンバから吸収剤チャンバへの冷媒蒸気
の流れをその次に可能にするこの手段が起動すると、製品の脱着及び冷却が始ま
る。冷媒蒸気流を防止する手段は、従来技術で示される様々な種類のいずれかの
形をとることができる。本手段は、冷媒蒸気又はいかなる種類の蒸気をも吸収剤
によって吸収されないように防止する限り、チャンバと吸収器との間の任意の位
置に設置することができる。しかし、冷却装置全体が加圧容器内に包含される場
合、容器内の圧力解放時に装置を起動できる圧力感応弁を使用することができる
【0049】 本装置は、ある特定部分が他の特定部分との良好な熱接触を与えることができ
なければならないという制約の下で、様々な材料で作ることができる。これらの
部分は、金属又は金属材料などの比較的良好な熱伝導体で作られなければならな
い。蒸発器チャンバ及び吸収器向けの好ましい材料には、アルミニウム、銅、錫
、鋼などの金属、及び、アルミ合金などの金属合金が含まれる。一部の用途にお
いては、蒸発器の外面に腐食防止が必要になる。腐食防止には、その目的のため
に特別に設計されたラッカーの薄い被覆処理を含むことができる。当業者は、適
切な材料を準備することができるであろう。そのような被覆の厚みは、一般に熱
伝達を妨げないが、腐食防止剤の選択は、そのような防止剤が熱伝達に与える時
間効果によって支配されることになる。熱伝達に対して重要ではない冷蔵庫の部
分には、冷媒蒸気流を防止/許容する手段が含まれる。この部分は、熱可塑性材
料などの高分子材料で作ることができる。
【0050】 本冷蔵庫は、内部的にガス抜きされるので外圧を受ける。重量構造物を製作す
る必要性を避けるために、自立アーチ設計又はリブ付き設計を用いることができ
る。炭酸飲料用缶の構造で使用されるものと類似の規格を有する材料は、本発明
の冷蔵庫の構造に応用を見出すことができる。自立アーチ設計の特定実施形態を
図6に示す。吸収器30は、吸収剤32及びヒートシンク材料40をその内部に
包含して有するように示されている。吸収器30の外面46には一連のスペーサ
48がある。それらは、表面46の円周の周りにほぼ連続しているが、明瞭に示
すため、図6では一部が省略されている。また、熱可塑性材料などの高分子材料
であることが可能な中間材料50があり、表面46の円周全体に亘ってスペーサ
48に取り付けられている。本アセンブリは、スペーサ48の端末部分が円筒形
製品容器の内壁に当接した状態で円筒形製品容器内に設置されるように意図され
ている。本アセンブリは、吸収器がその構造を維持するのを補助し、吸収器の内
部及び外部間の圧力不均等による崩壊を防止する。
【0051】 冷却できる製品は、蒸発器の外面と良好な熱接触が作られる限り、液体、気体
、又は、固体であることが可能である。冷却される好ましい製品は、液体又は気
体であり、最も好ましくは液体である。本発明の冷却装置を用いて冷却できる液
体の中には、少なくとも20%の水分を含むもの、少なくとも40%の水分を含
むもの、及び、少なくとも60%の水分を含むものなど、水分を含むものがある
。そのような水分を含有する液体の中に含まれるものには、水自体、牛乳、果物
及び野菜ジュース、ソフトドリンク、ビール、ワイン、及び、混合ドリンクがあ
る。これらの製品は、様々な大きさ及び形状の容器、及び、様々な材料で作られ
た容器に収容することができる。上記の通り、いくつかの用途は、長い保存時間
に亘って液体を保存している容器を腐食する可能性がある液体の冷却を伴うこと
になる。そのような場合には、当業者に公知の腐食防止が利用できる。
【0052】 本発明はまた、本明細書で説明される冷却装置を使用する方法を含む。本方法
は、本明細書で示された種類の冷却装置を準備する段階と、蒸発器の圧力が減少
し、蒸気が吸収剤によって集められるべく冷媒を蒸発させるように、蒸気流を防
止する手段を開く段階と、吸収剤が実質的に飽和するか、又は、元々蒸発器チャ
ンバにあった実質的に全ての冷媒が吸収剤に集められるように、平衡状態に達す
るまで蒸気を集めることにより蒸発器から蒸気を除去する段階と、上記のヒート
シンク材料によって吸収剤から熱を同時に除去する段階とを含む。本工程は、好
ましくは、ワンショット工程であり、従って、流れを防止/許容する手段を開く
段階は、不可逆的であることが好ましい。同時に、本システムは閉じた系であり
、換言すると、冷媒はシステムから逃げず、冷媒又は吸収剤が蒸発器チャンバ又
は吸収器のいずれかから逃げ得る手段は何もない。
【0053】 他の実施形態 本発明は本発明の詳細な記述と共に説明されたが、上記の説明は、本発明を例
証するためであって、添付請求項の範囲により規定される本発明の範囲を限定す
る意図はない点を理解されたい。他の態様、利点、及び、変更は、添付請求項の
範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のいくつかの実施形態において有用な冷却装置の概略図である。
【図2】 本冷却装置の特定実施形態の作動中に蒸発器チャンバで起こる蒸発及び冷却過
程の概略図である。
【図3】 本発明の特定実施形態で使用することができる蒸発フィンガの円形配置の斜視
図である。
【図4】 本発明の特定実施形態で使用することができる蒸発フィンガの同心円配置の斜
視図である。
【図5】 本発明の特定実施形態で使用することができる蒸発フィンガの十字形配置の斜
視図である。
【図6】 円筒形製品容器に配置された本発明による冷却装置の特定実施形態の上面図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 5/06 C09K 5/06 H Z (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZW ),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU, TJ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ, BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,C R,CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI ,GB,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,TJ,TM,TR,TT,TZ,U A,UG,US,UZ,VN,ZA (72)発明者 ポール,ズビグニュー,アール. アメリカ合衆国 34201 フロリダ州,サ ラソタ,ユニバーシティー パーク,ステ ィルウォーター コート 6119 (72)発明者 サビン,マーティン,ダブリュ. アメリカ合衆国 34243 フロリダ州,サ ラソタ,エイス ストリート コート イ ースト 6913 Fターム(参考) 3L093 NN03 PP01 QQ01

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発加熱中に冷媒蒸気を生成する携帯式単用非放出蒸発型冷
    蔵庫のための収着チャンバを調整する方法であって、 A)吸収剤用の密封可能なチャンバと、前記冷媒蒸気を吸収及び吸着する吸収
    剤材料とを準備する段階と、 B)吸収剤材料内及びその上に包含される吸収及び吸着された材料を揮発させ
    るのに十分な温度まで前記吸収剤材料を加熱する段階と、 C)前記吸収剤材料をガス抜きすることにより前記加熱された吸収剤材料から
    前記揮発した材料を除去する段階と、 D)少なくとも約1.5の比熱比を有する埋め戻しガスを前記吸収剤に加える
    段階と、 E)前記吸収剤チャンバに埋め戻しガスを充填した吸収剤を装填する段階と、 F)前記吸収剤チャンバをガス抜きすることにより前記吸収剤から前記埋め戻
    しガスを除去する段階と、 G)前記吸収剤への空気ガスの導入を防止するために前記吸収剤チャンバを密
    封する段階と、 を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 吸収剤材料の前記加熱は、少なくとも約250℃の温度まで
    であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 吸収剤材料の前記加熱は、少なくとも約350℃の温度まで
    であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記吸収剤材料から揮発されて除去された前記材料は、水で
    あることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 揮発された材料の前記吸収剤材料からの前記除去は、多くて
    も約15ミリトルの圧力まで実行されることを特徴とする請求項1に記載の方法
  6. 【請求項6】 前記吸収剤に加えられる前記埋め戻しガスは、約1.6以上
    の比熱比を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記吸収剤に加えられる前記埋め戻しガスは、ヘリウム、ネ
    オン、アルゴン、クリプトン、及び、キセノンから成るグループから選択される
    ことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記吸収剤材料は、前記埋め戻しガスを加える時、少なくと
    も約100℃の温度であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 埋め戻しガスは、約350トルから約2000トルまでの圧
    力になるまで加えられることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記埋め戻しガス充填吸収剤は、約25℃から約200℃
    までの温度で、前記ガス抜きされた吸収器の温度の中に装填されることを特徴と
    する請求項1に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記埋め戻しガスは、約15ミリトル未満の圧力まで前記
    吸収剤チャンバを再ガス抜きすることにより前記吸収剤チャンバから除去される
    ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記吸収剤チャンバは、相転移温度を有する相転移型ヒー
    トシンク材料に熱接触していることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記吸収剤チャンバの前記再ガス抜きは、前記吸収剤が少
    なくとも25℃の温度である間に実行されることを特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  14. 【請求項14】 吸収剤用の前記密封可能なチャンバは、洗浄ガスで洗浄及
    び充填された状態で準備されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 吸収剤用の前記密封可能なチャンバは、約15ミリトルを
    超えない圧力までガス抜きされたガス抜きチャンバとして準備されることを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  16. 【請求項16】 請求項1に記載の方法に従って作製されることを特徴とす
    る収着チャンバ。
  17. 【請求項17】 蒸発加熱中に水蒸気を生成する携帯式単用非放出蒸発型冷
    蔵庫のための収着チャンバを作製する方法であって、 A)10ミリトルを超えない圧力までガス抜きされたガス抜き密封可能チャン
    バと、前記水蒸気を吸収及び吸着するゼオライト吸収剤材料とを準備する段階と
    、 B)吸収及び吸着された材料を前記ゼオライトから除去するために、前記ゼオ
    ライト吸収剤を少なくとも300℃まで加熱する段階と、 C)10ミリトルを超えない圧力まで前記吸収剤材料をガス抜きすることによ
    り、前記揮発した材料を前記加熱した吸収剤材料から除去する段階と、 D)前記ゼオライト吸収剤にヘリウムガスを約1気圧の圧力まで加える段階と
    、 E)前記吸収剤チャンバにヘリウム充填ゼオライト吸収剤を装填する段階と、 F)約10ミリトルを超えない圧力まで前記吸収剤チャンバをガス抜きするこ
    とにより、前記ヘリウムを前記ゼオライト吸収剤から除去する段階と、 G)前記ゼオライト吸収剤への空気ガスの導入を防止するために前記吸収剤チ
    ャンバを密封する段階と、 を含むことを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 蒸発加熱中に冷媒蒸気を生成する携帯式単用非放出蒸発型
    冷蔵庫を用いて製品を冷却する方法であって、 A)1)冷媒分散剤に密着するように分散されて約20トルを超えない圧力ま
    でガス抜きされた冷媒を含み、冷却される製品と熱接触している蒸発器チャンバ
    、 2)実質的にガス抜きされて約15ミリトルを超えない圧力がその上に働
    く吸収剤を含み、相転移型ヒートシンク材料と熱接触しているガス抜き吸収器、
    及び 3)前記装置の作動まで前記蒸発器チャンバと前記吸収器との間の冷媒蒸
    気流を防止する手段、 を含む携帯式単用非放出蒸発型冷蔵庫を準備する段階と、 B)前記蒸発器チャンバの圧力が減らされ、それにより前記冷媒が蒸発して前
    記吸収器の前記吸収剤材料により集められる冷媒蒸気を形成し、前記吸収剤にお
    いて熱が生み出されるように、冷媒蒸気流を防ぐ前記手段を作動して、それによ
    り前記流れを可能にする段階と、 C)前記吸収剤が実質的に飽和するか、又は、実質的に全ての前記冷媒が前記
    吸収剤材料に集められるように、平衡が達成されるまで前記蒸気を集めることに
    より前記蒸発器チャンバから前記蒸気を除去する段階と、 D)前記相転移型ヒートシンク材料を用いて、前記吸収器内の前記吸収剤に生
    じた前記熱を包含する段階と、 を含むことを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 蒸発加熱中に冷媒蒸気を生成する携帯式単用非放出蒸発型
    冷蔵庫のための収着チャンバを作製する方法であって、 A)吸収剤用の密封可能なチャンバと、前記冷媒蒸気を吸収及び吸着する吸収
    剤材料とを準備する段階と、 B)吸収剤材料内及びその上に包含される吸収及び吸着された材料を揮発させ
    るのに十分な温度まで前記吸収剤材料を加熱する段階と、 C)前記吸収剤材料をガス抜きすることにより前記加熱された吸収剤材料から
    前記揮発した材料を除去する段階と、 D)前記吸収剤への空気ガスの前記導入を防止するのに十分な真空の下で前記
    吸収剤チャンバを装填する段階と、 E)前記吸収剤への空気ガスの導入を防止するために前記吸収剤チャンバを密
    封する段階と、 を含むことを特徴とする方法。
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