JP2002195368A - トロイダル型無段変速機 - Google Patents
トロイダル型無段変速機Info
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Abstract
を吸収しながらも、伝達トルクの低下を防止する。 【解決手段】 アッパーリンク4のリンク支持部材12
はケーシング10側に結合される一方、ロアリンク5の
リンク支持部材30はスタッドボルト33、34及びナ
ット33a34aを介してシリンダボディ60側に締結
され、このナットを緩めた場合には、ロアリンク5を長
手方向のみへ所定の範囲で許容するノックピン32と、
ロケート穴60Bを形成する。
Description
るトロイダル型無段変速機のリンクの位置決め構造の改
良に関する。
支持するリンクの構造としては、特開平1−21261
号公報等に示すものが知られている。
に、トロイド状の溝を対向面に形成して同軸上に軸支さ
れた一対の入出力ディスクに狭持、押圧される一対のパ
ワーローラ1L、1Rは、入出力ディスクの回転軸C0
を挟んで配設された一対のトラニオン3L、3Rに基端
を支持されたピボットシャフト2、2によって回転自在
に軸支され、トラニオン3L、3Rはそれぞれ回転軸3
z、3zの軸方向及び軸回りに変位可能にシリンダボデ
ィ60側で支持される。
結した油圧シリンダ6、6が、トラニオン3L、3Rを
軸方向へ駆動することで、パワーローラ1L、1Rは回
転軸3z回りに回動(傾転という)し、入力ディスクと
出力ディスクの接触半径が変化して変速比が連続的に変
更される。
その上端をアッパーリンク4によって、下端をロアリン
ク5によって相互に連結され、パワーローラ1L、1R
に加わるスラスト力に抗して、アッパーリンク4、ロア
リンク5はトラニオン3L、3Rの回転軸3z、3z間
の軸間距離を一定に保持し、また、トラニオン3L、3
Rの上部を入出力ディスクの回転軸C0方向へ移動する
のを規制している。
通孔4Cがボルト17及びナット18を介してケーシン
グ10の上部側に固設されたリンク支持部材92と係合
して、揺動自在かつ所定の範囲で水平方向へ変位可能に
支持される一方、両端部に設けた貫通孔4L、4Rを介
してトラニオン3L、3Rと連結し、トラニオン3L、
3Rの相反する軸方向変位に応じて、リンク支持部材9
2を中心に揺動するとともに、トラニオン3L、3Rの
回転軸3z回りの変位を許容する。
の回転軸部3aと貫通孔4Lの間には、貫通孔4L内周
と摺接する球面軸受7と、回転軸部3a外周と球面軸受
7内周の間を転動するニードルベアリング8がそれぞれ
介装され、トラニオン3Lに対するアッパーリンク4の
傾斜を許容する一方、トラニオン3Lに加わるスラスト
力を支持する。なお、アッパーリンク4の反対側の端部
に形成された貫通孔4Rとトラニオン3Rも同様に連結
され、球面軸受7と回転軸部3a、3bの間に介装され
たニードルベアリング8によって、トラニオン3Rは軸
回りの回転を円滑に行うことができる。
通孔5Cがシリンダボディ60側に締結されたリンク支
持部材93と係合して、揺動自在に支持される一方、両
端部に設けた貫通孔5L、5Rを介してトラニオン3
L、3Rと連結し、トラニオン3L、3Rの相反する軸
方向変位に応じて、リンク支持部材93を中心に揺動す
るとともに、トラニオン3L、3Rの回転軸3z回りの
変位を許容する。
の回転軸部3bと貫通孔5Lの間には、貫通孔5L内周
と摺接する球面軸受7と、回転軸部3b外周と球面軸受
7内周の間を転動するニードルベアリング8がそれぞれ
介装され、トラニオン3Lに対するロアリンク5の傾斜
を許容する一方、トラニオン3Lに加わるスラスト力を
支持する。なお、ロアリンク5の反対側の端部に形成さ
れた貫通孔5Rとトラニオン3Rも同様に連結され、球
面軸受7と回転軸部3bの間に介装されたニードルベア
リング8によって、トラニオン3Rは軸回りの回転を円
滑に行うことができる。
ッパーリンク4、ロアリンク5を揺動自由に支持して、
回転軸3z回り及び軸方向へ変位するトラニオン3L、
3Rの軸間距離を一定に保って円滑に変速動作を行うと
ともに、所定の範囲でアッパーリンク4の水平方向の変
位を許容するため、製造上の寸法公差などによるパワー
ローラ1L、1Rの位置ずれを吸収するものである。
ようなトロイダル型無段変速機では、動力伝達を行うた
めに油圧シリンダ6、6を相反する方向へそれぞれ加圧
すると、トラニオン3L、3Rに加わる力の作用線F
d、Fu(図中上下の矢印方向)と、動力伝達によって
入出力ディスクからパワーローラ1L、1Rに加わる力
の作用線(入出力ディスクとの接触転点における接線方
向の力)FL、FRは異なるため、トラニオン3L、3
Rにはこれら力の作用線Fd、FuとFL、FRの距離
Lに応じてモーメントが発生し、このモーメントを支持
するための力Fsがアッパーリンク4に作用する。この
結果、対向するパワーローラ1L、1Rに加わるスラス
ト力(押圧力)には、アッパーリンク4に作用する力F
sの分だけ差が生じ、例えば、図示のように、モーメン
トを支持する力が図中左側へ作用すると、パワーローラ
1Rのスラスト力が増大する一方、パワーローラ1Lの
スラスト力は減少し、スラスト力の小さい方のパワーロ
ーラ1Lが入出力ディスクに対して滑りやすくなるた
め、伝達トルクが低下するという問題があった。
れたもので、寸法公差などによるパワーローラの位置ず
れを吸収しながらも、伝達トルクの低下を防止可能なト
ロイダル型無段変速機を提供することを目的とする。
配置された入力ディスク及び出力ディスクを挟んで対向
配置されるとともに、これら入出力ディスクに狭持され
たパワーローラを回転自在かつ傾転自在に支持するトラ
ニオンと、前記一対のトラニオンを相反する軸方向へそ
れぞれ駆動するとともに、トラニオンの基端側で結合し
たアクチュエータと、両端部を介してトラニオンの先端
側を連結するとともに、ケーシング側に配設された第1
リンク支持部材で中央部を揺動自在に支持された第1リ
ンクと、両端部を介してトラニオンの基端側を連結する
とともに、アクチュエータボディ側に配設された第2リ
ンク支持部材で中央部を揺動自在に支持された第2リン
クとを備えたトロイダル型無段変速機において、前記第
1リンク支持部材はケーシング側に結合される一方、第
2リンク支持部材は締結手段を介してアクチュエータボ
ディ側に結合され、この締結手段を緩めた場合には、前
記第2リンク、及び第2リンク支持部材を第2リンクの
長手方向のみへ所定の範囲で変位を許容する調整手段
と、前記入出力ディスクの軸方向へ変位するのを規制す
る手段とを備える。
いて、前記調整手段は、前記アクチュエータボディまた
は第2リンク支持部材の一方に設けたノックピンと、他
方に設けたロケート穴で構成され、このロケート穴はノ
ックピンを入出力ディスクの軸方向で位置決めを行う一
方、第2リンクの長手方向への変位を許容する。
入力ディスク及び出力ディスクを挟んで対向配置される
とともに、これら入出力ディスクに狭持されたパワーロ
ーラを回転自在かつ傾転自在に支持するトラニオンと、
前記一対のトラニオンを相反する軸方向へそれぞれ駆動
するとともに、トラニオンの基端側で結合したアクチュ
エータと、両端部を介してトラニオンの先端側を連結す
るとともに、ケーシング側に配設された第1リンク支持
部材で中央部を揺動自在に支持された第1リンクと、両
端部を介してトラニオンの基端側を連結するとともに、
アクチュエータボディ側に配設された第2リンク支持部
材で中央部を揺動自在に支持された第2リンクとを備え
たトロイダル型無段変速機において、前記第1リンク支
持部材はケーシング側に結合される一方、第2リンク支
持部材はアクチュエータボディ側に結合されるととも
に、このアクチュエータボディは締結手段を介してケー
シングに結合されて、この締結手段を緩めた場合には、
アクチュエータボディが第2リンクの長手方向のみへ所
定の範囲で変位するのを許容する第2調整手段を備え
る。
いて、前記第2調整手段は、前記アクチュエータボディ
またはケーシングの一方に設けたノックピンと、他方に
設けたロケート穴で構成され、このロケート穴はノック
ピンを入出力ディスクの軸方向で位置決めを行う一方、
第2リンクの長手方向への変位を許容する。
緩めることにより、第2リンクは、第2リンク支持部材
によって揺動自由に支持されながら、調整手段によって
第2リンクの長手方向へ変位可能かつ規制手段によって
入出力ディスクの軸方向で固定され、この状態で無段変
速機を運転して、入出力ディスク及びパワーローラを回
転させると、各部材の加工精度及び組み立て精度の誤差
を吸収するため、パワーローラの位置は、第2リンクの
長手方向に沿って変位する。この運転状態で、締結手段
を再び締結すると、この状態で調整手段は固定されると
ともに第2リンク支持部材はアクチュエータボディ側に
結合され、第2リンクはパワーローラが加工精度及び組
み立て精度の誤差を吸収した位置、すなわちスラスト力
が等しい状態を維持して揺動自在に支持されるため、動
力を伝達する際には、前記従来例と同様にモーメントを
支持するための力が第1リンクに加わっても、第1リン
クはアクチュエータボディ側に支持されて前記従来例の
ように長手方向へ変位することがなく、さらに第2リン
クは調整手段によってパワーローラに加わるスラスト力
が等しくなる状態を保持でき、各部品の寸法公差を吸収
しながらも、前記従来例のようなパワーローラの滑りを
抑制して、設計値に応じた伝達トルクを確保することが
可能となって、トロイダル型無段変速機の性能を向上さ
せることができる。
ィまたは第2リンク支持部材の一方に設けたノックピン
と、他方に設けたロケート穴によって、第2リンクの長
手方向への変位のみを許容することで、締結手段を緩め
た際には、パワーローラに加わるスラスト力が等しくな
る状態へ第2リンク支持部材の長手方向の変位を許容し
ながら入出力ディスクの軸方向の位置決めを保持するこ
とができる。
とにより、第2リンク支持部材を結合したアクチュエー
タボディは、第2調整手段を介してケーシングに対して
第2リンクの長手方向のみへ変位可能となり、この状態
で無段変速機を運転して、入出力ディスク及びパワーロ
ーラを回転させると、各部材の加工精度及び組み立て精
度の誤差を吸収するため、パワーローラの位置は、第2
リンクの長手方向に沿って変位し、この運転状態で、締
結手段を再び締結すると、アクチュエータボディはケー
シングに結合され、第2リンクはアクチュエータボディ
とケーシングの第2調整手段によってパワーローラに加
わるスラスト力が等しくなる状態を保持できるのに加
え、このパワーローラの位置ずれ補正は、アクチュエー
タボディとケーシングの締結手段を緩めるだけで良いた
め、作業性を向上させることができる。
ィまたはケーシングの一方に設けたノックピンと、他方
に設けたロケート穴によって、アクチュエータボディが
第2リンクの長手方向のみへ変位するのを許容すること
で、締結手段を緩めた際には、パワーローラに加わるス
ラスト力が等しくなる状態へ第2リンク支持部材と結合
したアクチュエータボディを第2リンクの長手方向のみ
へ変位を許容しながら入出力ディスクの軸方向の位置決
めを保持することができる。
図面に基づいて説明する。
0、21及び20A、21Aからなるダブルキャビティ
型の無段変速機に本発明を適用した一例を示し、入力デ
ィスク20、出力ディスク21からなる変速ユニットを
第1トロイダル変速ユニットとし、入力ディスク20
A、出力ディスク21Aからなる変速ユニットを第2ト
ロイダル変速ユニットとする。
ユニットは、トロイド状の溝を対向面に形成した一対の
入力ディスク20、出力ディスク21に挟持される一対
のパワーローラ1L、1Rは、入出力ディスク20、2
1の入力軸25の軸線=回転軸C0を挟んで配設された
一対のトラニオン3L、3Rに基端を支持されたピボッ
トシャフト2、2によって回転自在に軸支される。
と同様に構成され、入力ディスク20A、出力ディスク
21Aに挟持される一対のパワーローラ1L、1Rは、
入力軸25を挟んで配設された図示しない一対のトラニ
オンに基端を支持されたピボットシャフトによって回転
自在に軸支される。
21、21Aは、入力軸25の同軸上に配置されて、入
力ディスク20、20Aは入力軸25と回転方向で結合
する一方、出力ディスク21、21Aは入力軸25に対
して相対回転自在に軸支されている。
力ディスク21と第2トロイダル変速ユニットの出力デ
ィスク21Aは、双方の中間に設けた出力歯車26と結
合してカウンターシャフト27を介して図示しない駆動
軸へパワーローラ1L、1Rの傾転角に応じた変速比で
動力を伝達する。なお、本実施形態では、カウンターシ
ャフト27が第2トロイダル変速部の下方に配置され、
ギアハウジング28に覆われた出力歯車26とカウンタ
ーシャフト27はスプライン結合されて、カウンターシ
ャフト27が脱着可能な構成となっている。
トは、入出力ディスク20、21の回転軸C0(入力軸
25の軸線)と直交する平面内で、この回転軸C0を挟
んだ左右に配設されたトラニオン3L、3Rは、上端部
及び下端部に回転軸3zと同軸の回転軸部3a、3bを
形成する一方、回転軸部3a、3bの間には入出力ディ
スク20、21の外周方向へ所定量だけオフセットした
オフセット部3cがそれぞれ形成され、ピボットシャフ
ト2はトラニオン3の回転軸と直交するようにオフセッ
ト部3cで基端側を支持される。
回転軸3zの軸方向へ変位可能、かつ軸回りに回転可能
な油圧シリンダ6(アクチュエータ)のロッド6bを介
してピストン6aと結合しており、油圧シリンダ6への
供給油圧に応じてトラニオン3L、3Rは図中上下方向
の回転軸3z方向へ変位するとともに、このトラニオン
3L、3Rの軸方向変位に伴って、パワーローラ1L、
1Rが傾転するため、トラニオン3は回転軸3z回りに
回動する。なお、油圧シリンダ6はケーシング10と結
合したシリンダボディ60及びシリンダボディ底部61
(アクチュエータボディ)内に形成される。
端及び下端側の回転軸部3a、3bは、入出力ディスク
20、21の回転軸C0と直交する平面内で揺動自在な
アッパーリンク4(第1リンク)、ロアリンク5(第2
リンク)を介して相互に連結され、これらアッパーリン
ク4及びロアリンク5は、ピボットシャフト2、2に取
り付けられたパワーローラ1L、1Rからのスラスト力
(押圧力)を支持する。
の長手方向の両端部及び中央部にはそれぞれ貫通孔が形
成されて、両端部側の貫通孔4L、4R及び5L、5R
でトラニオン3L、3Rの回転軸部3a、3bをそれぞ
れ挿通する一方、中央部の貫通孔4C、5Cは ケーシ
ング10及びシリンダボディ60側から入出力ディスク
20、21の回転軸C0へ向けて、それぞれ図中上下方
向へ突設されたリンク支持部材12、30によって揺動
自在に支持される。
L、3Rを、相反する軸方向へ同期的に駆動すると、ア
ッパーリンク4、ロアリンク5はトラニオン3L、3R
の軸方向変位に応じて、リンク支持部材12、30のピ
ン14、35を支点にして、主に入出力ディスク20、
21の回転軸C0と直交する平面内で揺動する。
部3a、3bと、アッパーリンク4及びロアリンク5の
両端部の貫通孔4L、4R及び5L、5Rとの間には、
球面軸受7とニードルベアリング8がそれぞれ介装さ
れ、トラニオン3に対するアッパーリンク4及びロアリ
ンク5の傾斜を許容する一方、アッパーリンク4及びロ
アリンク5はトラニオン3L、3Rの径方向の変位を規
制して、パワーローラ1L、1Rに加わるスラスト力に
よって、トラニオン3の回転軸3z、3zが変位するの
を防止する。
には、ニードルベアリング8が係合し、さらに、ニード
ルベアリング8の外周には球面軸受7の内周が係合し、
この球面軸受7の外周に形成した球面が、各貫通孔4
L、4R及び5L、5Rの内周と係合する。
持するリンク支持部材12は、一端にボルト15を挿通
するための貫通孔を備えた筒状部材で形成されており、
図2に示すように、側面に設けた一対の貫通孔12aに
はアッパーリンク4を揺動自在に支持するためのピン1
4、14が嵌合し、これらピン14は入出力ディスク2
0、21の回転軸C0と平行して配設され、リンク支持
部材12から突出した先端でアッパーリンク4と結合す
ることで揺動自在に支持する。
下方)に開口した貫通孔に挿通されたボルト15を介し
て位置決め部材11に締結される。
上面に取り付けられるもので、ケーシング10内周に当
接する上面には、ケーシング10に予め固設されたノッ
クピン9と係合して、位置決め部材11が所定の位置か
らずれないように位置決めされる。位置決め部材11は
回転軸C0側からケーシング10に締結されるボルト1
7、17によってケーシングへ結合される。
はリンク支持部材12の内周と嵌合する凸部11aが形
成され、この凸部11aにはボルト15と螺合するため
のネジ穴が形成され、位置決め部材11を介してリンク
支持部材12はケーシング10内周の所定の位置に固定
される。
でリンク支持部材12と対峙するシリンダボディ60に
は、ロアリンク5を揺動自由に支持するリンク支持部材
30を固定するための台座60Aが上方に突設される。
を収装するようコの字状断面の凹部60Cが設けられ、
この凹部60Cの水平方向(図中X軸方向)の寸法は、
リンク支持部材30が図2のX軸方向へ所定の範囲で変
位可能な値に設定され、リンク支持部材30の側面と凹
部60Cの内周との間には変位量に応じた所定の間隙を
形成可能となる。
支持部材30は、図1に示すように、入出力ディスク2
0、21の回転軸C0と平行してピン35、35を突設
して上記アッパーリンク4側と同様に、ロアリンク5の
中央の貫通孔5Cには、これらピン35、35と嵌合す
る貫通孔を介して結合し、ピン35によってロアリンク
5を揺動自在に支持する。
0下面からは、図中上下方向(Z軸方向)にスタッドボ
ルト33、34がそれぞれ2つ突設されて、これらスタ
ッドボルト33、34は台座60A及びシリンダボディ
底部61に設けた貫通孔60Dに挿通されるとともに、
シリンダボディ60下面またはシリンダボディ底部61
の下面から突出した端部にナット33a、34aを螺合
することで、リンク支持部材30を台座60Aに締結す
る。
ト33、34の外径よりも大きく設定されて、後述する
リンク支持部材30のX軸方向の位置調整を可能にす
る。
の位置決めは、リンク支持部材30の下面から突設した
ノックピン32と、台座60Aに設けたロケート穴60
Bによって行われる。ロケート穴60Bは図1に示すよ
うに、回転軸C0方向(Y軸方向)でノックピン32と
嵌合してリンク支持部材30の回転軸C0方向の位置決
めを行う一方、図2に示すように、ロアリンク5の長手
方向(図中X軸方向)ではノックピン32の変位を所定
の範囲で許容する。
たトロイダル型無段変速機の組み立て中は、リンク支持
部材30のX軸方向の位置が、ナット33a、34aを
締結した任意の位置に設定される。
5を支持するリンク支持部材30も第1トロイダル変速
部と同様に構成されて、ノックピン32によって回転軸
C0方向に位置決めされる一方、ロアリンク5の長手方
向(図2のX軸方向)へ所定の範囲で変位可能に支持さ
れて、リンク支持部材30のX軸方向の位置が、ナット
34aを締結した任意の位置に設定される。
ット34aは、シリンダボディ60の底面に締結され、
このシリンダボディ60とシリンダボディ底部61の間
には、カウンターシャフト27が配設され、リンク支持
部材30を締結するナット34aと対向するシリンダボ
ディ底部61には、カウンターシャフト27を取り外し
た状態でナット34aを緩めたり締め込む作業を行うた
めの貫通孔29が形成されている。
ボディ底部61は、図2、図4に示すように、ノックピ
ン62で所定の位置へ位置決めされた後、ボルト64に
よってケーシング10へ締結される。
ロッド6bを覆うピストン6aのボス部は、図3に示す
ように、シリンダボディ60及びシリンダボディ底部6
1に形成された貫通孔60E、61aに挿通されて、こ
れら貫通孔60E、61aの内径は、ピストン6aのボ
ス部の外径より大きく設定され、ロッド6b及びピスト
ン6aのボス部は貫通孔60E、61a内で少なくとも
X軸方向へ所定の範囲で変位可能に挿通される。
ロッド6bを覆うピストン6aのボス部の外周に複数の
シールリング71が係合し、これらシールリング71が
貫通孔60E、61a内周に摺接することで油圧シリン
ダ6内の油圧が保持される。
通孔60E、61a内での変位を許容するため、シール
リング71の内周とピストン6aのボス部との間には径
方向に所定の間隙71aがそれぞれ形成されており、同
様に、油圧シリンダ6の内周と摺接するピストンリング
70と、ピストン6aの外周の間には径方向に所定の間
隙70aが形成されて、リンク支持部材30及びロアリ
ンク5のX軸方向の位置決めによるロッド6b及びピス
トン6aのボス部の変位を、シールリング71の間隙7
1a及びピストンリング70の間隙70aによって吸収
する。
た貫通孔61aの下端に対応する位置でロッド6bを覆
う及びピストン6aのボス部の外周にはカラー72が配
設されて、図5に示すように、パワーローラ1Lのスラ
スト力が増大してトラニオン3Lが変形し、ロッド6b
の下端が変位したときに、カラー72が貫通孔61aの
下端内周に当接して、シールリング71が潰されるのを
防止する。図5において、パワーローラ1Lのスラスト
力を支持する部位は、トラニオン3Lとアッパーリンク
4、ロアリンク5が連結する貫通孔4L、5Lの位置を
示す。
ピストンのボス部も、図示はしないが上記と同様に構成
されて、リンク支持部材30及びロアリンク5のX軸方
向の位置決めによるロッド6b及びピストンのボス部の
変位を、シールリング71の間隙71a及びピストンリ
ング70の間隙70aによって吸収する。
説明する。
した時点では、アッパーリンク4は位置決め部材11に
締結されたリンク支持部材12によって、X、Y、Zの
各軸方向の所定の位置で位置決めされる一方、ロアリン
ク5は台座60Aに締結されたリンク支持部材30によ
って、X軸方向にのみ任意の位置で位置決めされてい
る。
ずれを補正する修正工程では、まず、ロアリンク5を揺
動自在に支持するリンク支持部材30を、シリンダボデ
ィ60及びシリンダボディ底部61へ固定していたナッ
ト33a、34aを緩める。このとき、第2トロイダル
変速部では、図1、図4に示すように、カウンターシャ
フト27がナット34を覆うため、一旦、カウンターシ
ャフト27を取り外す。
り、リンク支持部材30はロケート穴60Bに案内され
て、図2の水平方向(X軸方向)へ所定の範囲で変位可
能となる一方、入出力ディスク20、21の回転軸C0
方向への変位が規制され、ロアリンク5は、リンク支持
部材30と共にその長手方向(図2のX軸方向)へ変位
可能となる。
ディスク20、20A、21、21A及びパワーローラ
1L、1Rを回転させると、リンク支持部材30は台座
60Aの凹部60C内周でX軸方向へ変位し、ロアリン
ク5が長手方向に沿ってのみ変位することで各部材の加
工精度及び組み立て精度の誤差を吸収し、パワーローラ
1L、1Rの位置は位置ずれを補正された所定の位置に
位置決めされる。
て、貫通孔5L、5Rを介して連結されたトラニオン3
L、3Rの下部に設けたロッド6b、6bも変位する
が、上記したように、ピストンリング70及びシールリ
ング71に設けた間隙70a、71aによって貫通孔6
0E、61a内での変位が許容される。
34aを再び締結すると、リンク支持部材30はシリン
ダボディ60及びシリンダボディ底部61に結合され、
ロアリンク5はパワーローラ1L、1Rが加工精度及び
組み立て精度の誤差を吸収した位置、すなわち前記従来
例に示したスラスト力が等しい状態を維持して揺動自在
に支持されることになる。
来例と同様にモーメントを支持するための力Fs(図7
参照)がアッパーリンク4に加わっても、アッパーリン
ク4は水平方向へ変位することがないため、パワーロー
ラ1L、1Rに加わるスラスト力が等しくなる状態を保
持でき、ロアリンク5側で各部品の寸法公差を吸収しな
がらも、前記従来例のようなパワーローラの滑りを抑制
して、設計値に応じた伝達トルクを確保することが可能
となって、トロイダル型無段変速機の性能を向上させる
ことができるのである。
決め調整によって、ロッド6b、6bの軸線と貫通孔6
0E、61aの軸線がずれる場合もあるが、ピストンリ
ング70及びシールリング71に設けた間隙70a、7
1aによって、このずれが吸収されるため、ピストンリ
ング70及びシールリング71が潰れることはなく、ト
ラニオン3L、3Rの軸方向変位及び回転方向の抵抗が
増大するのを防いで、円滑な動作を確保することができ
るのである。
了後には、カウンターシャフト27が再び出力歯車26
に組み付けられる。
工精度及び組み立て精度の誤差を吸収するパワーローラ
1L、1Rの位置調整を、無段変速機の組み立て後に行
ったが、例えば、所定期間毎に行えば、経年変化による
パワーローラ1L、1Rの位置ずれを吸収することがで
きる。
施形態のリンク支持部材30と台座60Aとの位置決め
を行うノックピン32のX軸方向への変位を規制する一
方、シリンダボディ60及びシリンダボディ底部61と
ケーシング10の位置決めを行うノックピン62に係合
するロケート穴63を、X軸方向へ所定の範囲で変位可
能としたもので、その他の構成は、前記第1実施形態と
同様である。
してX、Y軸方向の所定の位置に位置決めされた状態
で、ナット33a、34aによって締結されている。
ピン62と係合するロケート穴63はシリンダボディ6
0及びシリンダボディ底部61に貫通形成されるととも
に、X軸方に延びた長穴として形成され、シリンダボデ
ィ60及びシリンダボディ底部61のY軸方向の位置決
めを行い、X軸方向ではシリンダボディ60及びシリン
ダボディ底部61の変位を所定の範囲で許容する。
ディ60及びシリンダボディ底部61をケーシング10
に締結するボルト64は、シリンダボディ60及びシリ
ンダボディ底部61に形成された長穴状の貫通孔を挿通
して、X軸方向の任意の位置でシリンダボディ60及び
シリンダボディ底部61を締結することができる。
組み立てが終了した時点で、アッパーリンク4は位置決
め部材11に締結されたリンク支持部材12によって、
X、Y、Zの各軸方向の所定の位置で位置決めされる一
方、ロアリンク5側は台座60Aを介してシリンダボデ
ィ60、シリンダボディ底部61に締結されたリンク支
持部材30によって、X軸方向にのみ任意の位置で位置
決めされている。
置ずれを補正する修正工程では、ボルト64を緩めて、
シリンダボディ60及びシリンダボディ底部61をケー
シング10に対してX軸方向への変位を許容する。
ディスク20、20A、21、21A及びパワーローラ
1L、1Rを回転させると、リンク支持部材30は台座
60Aを介して支持されるシリンダボディ60及びシリ
ンダボディ底部61とともにX軸方向へ変位し、ロアリ
ンク5が長手方向に沿ってのみ変位することで各部材の
加工精度及び組み立て精度の誤差を吸収し、パワーロー
ラ1L、1Rの位置は位置ずれを補正された所定の位置
に位置決めされる。
び締結すると、シリンダボディ60及びシリンダボディ
底部61はケーシング10に結合され、ロアリンク5は
パワーローラ1L、1Rが加工精度及び組み立て精度の
誤差を吸収した位置、すなわち前記従来例に示したスラ
スト力が等しい状態を維持して揺動自在に支持されるこ
とになる。
ウンターシャフト27を脱着する必要がないため、生産
性を向上させながら、パワーローラ1L、1Rに加わる
スラスト力が等しくなる状態を保持でき、ロアリンク5
側で各部品の寸法公差を吸収しながらも、前記従来例の
ようなパワーローラの滑りを抑制して、設計値に応じた
伝達トルクを確保することが可能となって、トロイダル
型無段変速機の性能及び生産性を向上させることができ
るのである。
機の横断面図。
図。
図。
Claims (4)
- 【請求項1】同軸上に配置された入力ディスク及び出力
ディスクを挟んで対向配置されるとともに、これら入出
力ディスクに狭持されたパワーローラを回転自在かつ傾
転自在に支持するトラニオンと、 前記一対のトラニオンを相反する軸方向へそれぞれ駆動
するとともに、トラニオンの基端側で結合したアクチュ
エータと、 両端部を介してトラニオンの先端側を連結するととも
に、ケーシング側に配設された第1リンク支持部材で中
央部を揺動自在に支持された第1リンクと、 両端部を介してトラニオンの基端側を連結するととも
に、アクチュエータボディ側に配設された第2リンク支
持部材で中央部を揺動自在に支持された第2リンクとを
備えたトロイダル型無段変速機において、 前記第1リンク支持部材はケーシング側に結合される一
方、第2リンク支持部材は締結手段を介してアクチュエ
ータボディ側に結合され、この締結手段を緩めた場合に
は、前記第2リンク、及び第2リンク支持部材を第2リ
ンクの長手方向のみへ所定の範囲で変位を許容する調整
手段と、前記入出力ディスクの軸方向へ変位するのを規
制する手段とを備えたことを特徴とするトロイダル型無
段変速機。 - 【請求項2】前記調整手段は、前記アクチュエータボデ
ィまたは第2リンク支持部材の一方に設けたノックピン
と、他方に設けたロケート穴で構成され、このロケート
穴はノックピンを入出力ディスクの軸方向で位置決めを
行う一方、第2リンクの長手方向への変位を許容するこ
とを特徴とする請求項1に記載のトロイダル型無段変速
機。 - 【請求項3】同軸上に配置された入力ディスク及び出力
ディスクを挟んで対向配置されるとともに、これら入出
力ディスクに狭持されたパワーローラを回転自在かつ傾
転自在に支持するトラニオンと、 前記一対のトラニオンを相反する軸方向へそれぞれ駆動
するとともに、トラニオンの基端側で結合したアクチュ
エータと、 両端部を介してトラニオンの先端側を連結するととも
に、ケーシング側に配設された第1リンク支持部材で中
央部を揺動自在に支持された第1リンクと、 両端部を介してトラニオンの基端側を連結するととも
に、アクチュエータボディ側に配設された第2リンク支
持部材で中央部を揺動自在に支持された第2リンクとを
備えたトロイダル型無段変速機において、 前記第1リンク支持部材はケーシング側に結合される一
方、第2リンク支持部材はアクチュエータボディ側に結
合されるとともに、このアクチュエータボディは締結手
段を介してケーシングに結合されて、この締結手段を緩
めた場合には、アクチュエータボディが第2リンクの長
手方向のみへ所定の範囲で変位するのを許容する第2調
整手段を備えたことを特徴とするトロイダル型無段変速
機。 - 【請求項4】前記第2調整手段は、前記アクチュエータ
ボディまたはケーシングの一方に設けたノックピンと、
他方に設けたロケート穴で構成され、このロケート穴は
ノックピンを入出力ディスクの軸方向で位置決めを行う
一方、第2リンクの長手方向への変位を許容することを
特徴とする請求項3に記載のトロイダル型無段変速機。
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JP2001393559A JP3559908B2 (ja) | 1997-08-12 | 2001-12-26 | トロイダル型無段変速機 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP21774397 | 1997-08-12 | ||
JP9-217743 | 1997-08-12 | ||
JP2001393559A JP3559908B2 (ja) | 1997-08-12 | 2001-12-26 | トロイダル型無段変速機 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP22707998A Division JP3367428B2 (ja) | 1997-08-12 | 1998-08-11 | トロイダル型無段変速機及び調整方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2002195368A true JP2002195368A (ja) | 2002-07-10 |
JP3559908B2 JP3559908B2 (ja) | 2004-09-02 |
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Family Applications (1)
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-
2001
- 2001-12-26 JP JP2001393559A patent/JP3559908B2/ja not_active Expired - Fee Related
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