JP2002195361A - ベルトレイアウト - Google Patents

ベルトレイアウト

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JP2002195361A
JP2002195361A JP2000400113A JP2000400113A JP2002195361A JP 2002195361 A JP2002195361 A JP 2002195361A JP 2000400113 A JP2000400113 A JP 2000400113A JP 2000400113 A JP2000400113 A JP 2000400113A JP 2002195361 A JP2002195361 A JP 2002195361A
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JP
Japan
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pulley
belt
adjuster
eccentric shaft
idler pulley
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JP2000400113A
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English (en)
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Masashi Fujita
将史 藤田
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Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、アジャストアイドラプーリの可動
及び固定を行う偏心軸に軸固定方向のモーメントが常時
かかるようにし、偏心軸の緩みを確実に防止するととも
に、係止手段がアジャストアイドラプーリの反転を防止
することを目的としている。 【構成】 このため、ベルトにて回転させる各エンジン
補機部品用プーリと、ベルトを常時張る方向に付勢する
オートテンショナと、このオートテンショナの取付時の
ベルト調整をするアジャストアイドラプーリとを設け、
ベルト調整時にアジャストアイドラプーリを可動状態と
するとともにベルト調整後にはアジャストアイドラプー
リを固定する唯一の偏心した偏心軸を設け、この偏心軸
に軸固定方向のモーメントが常時かかるようにベルトレ
イアウトを行うとともに、アジャストアイドラプーリを
係止する係止手段を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はベルトレイアウト
に係り、特にアジャストアイドラプーリの可動及び固定
を行う偏心軸に軸固定方向のモーメントが常時かかるよ
うにし、偏心軸の緩みを確実に防止するとともに、係止
手段がアジャストアイドラプーリの反転を防止するベル
トレイアウトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジンに装着される補機用プ
ーリの駆動をベルトで行う機構を持つ場合に、ベルト張
力(「張り」ともいう)の調整を行う必要がある。
【0003】ベルト張力の調整方策として、ベルト途中
にアイドラプーリを設け、このアイドラプーリによりベ
ルト張力の調整を行うものがある。
【0004】前記ベルトレイアウトとしては、特開昭5
7−208343号公報に開示されているものがある。
この公報に開示されるタイミングベルト用アイドラは、
中心部の固定軸と軸受部の内輪との間に緩衝体を設け、
緩衝体を内輪へ固着し、ベルト張力の変化を減少させて
いる。
【0005】また、特開平9−296859号公報に開
示されているものがある。この公報に開示されるプーリ
ユニットは、プーリと、このプーリを支持する軸受及び
この軸受の内径面に一体的に嵌合された連結部材からな
り、連結部材にプーリ中心線から偏心した位置に固定用
ボルト挿入穴を設けてなるプーリユニットにおいて、連
結部材は、基板に軸受との嵌合部を設けて形成されてお
り、この基板に嵌合部から所定の偏心距離を隔てて固定
用ボルト挿入穴が設けられ、偏心量が大きい場合でも、
使用時の回転数が許容回転数内の小型軸受で用いられる
アイドラプーリを提供している。
【0006】更に、実開昭58−151738号公報に
開示されているものがある。この公報に開示されるテン
ショナは、ベルトに張力を付与して回転する外側円筒部
材と、外側円筒部材を回転自由に軸支する内側円筒部材
とを備え、内側円筒部材の中心線からずれた位置に偏心
穴を形成し、偏心穴を貫通して支持体とで内側円筒部材
を回転自由に挟持するボルトを設け、内側円筒部材の周
囲に配設したスプリングコイルの一端を支持体に、他端
を内側円筒部材に係止させたテンションにおいて、内側
円筒部材の外周にコイルスプリングを同心的に近接して
配設するとともに、内側円筒部材の外周面に下面から延
びるスリットを形成し、このスリットにコイルスプリン
グの一端を係止させ、内側円筒部材、外側円筒部材等の
テンショナ本体に所望のモーメントが得られるようにし
ている。
【0007】更にまた、実開平2−81951号公報に
開示されているものがある。この公報に開示されるオー
トテンショナは、固定部分に固定される円柱状の固定部
材と、固定部材の外側に偏心状に取り付けられて両端寄
りの部分が固定部材の両端寄りの部分に回転支持された
円柱状の可動偏心部材と、可動偏心部材の外側に回転自
在に取り付けられてベルトに接触するアイドラと、アイ
ドラがベルトに圧接する方向に可動偏心部材を付勢する
ばねと、固定部材と偏心部材の中央部の間に設けられ
て、すべり摩擦によりアイドラをベルトに押し付ける方
向の可動偏心部材の回転は許容するが、アイドルをベル
トから離す方向の可動偏心部材の回転は阻止する摩擦一
方クラッチとを備えている。
【0008】また、実開平6−10645号公報に開示
されているものがある。この公報に開示されるオートテ
ンショナは、固定軸と、固定軸で偏心位置が揺動自在に
支持されたプーリ支持体と、プーリ支持体に回動自在に
支持されたプーリと、プーリがベルトを張る方向にプー
リ支持体を揺動させる張力付与手段とからなり、プーリ
支持体に固定軸を中心とする円筒部を設け、円筒部の内
側に、プーリ支持体をベルト張り側に急速に揺動させ、
ベルト弛み側に緩慢に揺動させる摩擦式の一方向ダンパ
機構を設けたオートテンショナにおいて、円筒部の開口
側に軸方向に微小な間隔をおいて対向する一対のシール
プレートを設け、一方のシールプレートを固定軸に取り
付け、他方のシールプレートを円筒部に取り付けてラビ
リンスシールを形成し、ダンパ機構を設けた円筒部内に
ごみや埃等の異物が侵入するのを防止してダンパ機構を
形成する摩擦部材の異常摩耗や摩擦特性の変化を防止す
るとともに、シール効果を長期にわたって保持してい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のエン
ジンにおいては、図14に示す如く、エンジン100に
クランクプーリ104を設けるとともに、エンジン10
0周りに補機であるパワステポンプのパワステポンプ用
プーリ102と、エアコン(「A/C」ともいう)のエ
アコンコンプレッサプーリ103とを設け、前記クラン
クプーリ104とパワステポンプ用プーリ102とエア
コンコンプレッサプーリ103とにベルト108を捲回
して設けている。
【0010】また、このベルト108のベルト張力の調
整方策としては、アイドラプーリ110によりベルト張
力の調整を行うものである。そして、このアイドラプー
リ110の軸ボルト110−4からオフセットした位置
に六角穴110−1を設け、図示しない六角レンチを使
用してアイドラプーリ110を可動させる。このとき、
アイドラプーリ110の調整用ボルト110−2が調整
孔110−3に沿って可動されることにより、ベルト張
力の調整を行っている。
【0011】また、アイドラプーリ110によるベルト
張力の調整においては、アイドラプーリ110の軸ボル
ト110−4と調整用ボルト110−2とを本締めから
わずかに緩め、六角穴110−1に六角レンチを係合さ
せてアイドラプーリ110を可動させる。
【0012】その後、アイドラプーリ110は、調整用
ボルト110−2が挿入されている調整孔110−3の
範囲で、この調整孔110−3に沿って調整可能とな
り、調整後には、軸ボルト110−4と調整用ボルト1
10−2とを本締めするものである。
【0013】このとき、ベルト張力の調整方策におい
て、ベルト張力の調整をアイドラプーリで行うレイアウ
トの場合、エンジン稼働時のベルトトルク変動により、
アイドラプーリを固定するボルトの緩みが懸念され、2
本のボルトを使用して締結する必要があった。
【0014】また、ベルト張力の調整時に、プーリの可
動範囲を規制しておかないと、プーリが反転してしまう
惧れがあるという不都合がある。
【0015】参考までに記載すると、図3に示す如く、
アジャストアイドラプーリの可動中、アジャストアイド
ラプーリ用固定ボルトからベルトまでの距離a、bが a≦b a:アジャストアイドラプーリ用固定ボルトからベルト
の接触先端までの距離 b:アジャストアイドラプーリ用固定ボルトからベルト
の接触後端までの距離 の位置関係になると、アジャストアイドラプーリが反転
してベルトのテンションが抜けてしまうこととなり、ア
ジャストアイドラプーリの可動範囲では、ベルト張力の
調整が困難となるとともに、急にテンションが抜けて調
整作業性が悪化するという不都合がある。
【0016】
【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述不都合を除去するために、ベルトにて回転させる各エ
ンジン補機部品用プーリと、前記ベルトを常時張る方向
に付勢するオートテンショナと、このオートテンショナ
の取付時のベルト調整をするアジャストアイドラプーリ
とを設け、ベルト調整時にアジャストアイドラプーリを
可動状態とするとともにベルト調整後にはアジャストア
イドラプーリを固定する唯一の偏心した偏心軸を設け、
この偏心軸に軸固定方向のモーメントが常時かかるよう
にベルトレイアウトを行うとともに、前記アジャストア
イドラプーリを係止する係止手段を設けたことを特徴と
する。
【0017】
【発明の実施の形態】上述の如く発明したことにより、
偏心軸に軸固定方向のモーメントが常時かかるようにベ
ルトレイアウトを行うとともに、アジャストアイドラプ
ーリを係止すべく設けた係止手段によって、偏心軸に軸
固定方向のモーメントが常時かかることとなり、偏心軸
の緩みを確実に防止するとともに、係止手段がアジャス
トアイドラプーリの反転を防止し、ベルト張力の調整が
容易となり、しかも急にテンションが抜けて調整作業性
が悪化するという不都合も解消している。
【0018】
【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
に説明する。
【0019】図1〜図13はこの発明の実施例を示すも
のである。図1〜図3において、2は図示しないエンジ
ンのエンジン補機部品、例えばパワステポンプ(図示せ
ず)用プーリ、4はクランクプーリ、6はオルタネータ
用プーリである。
【0020】前記パワステポンプ用プーリ2とクランク
プーリ4とオルタネータ用プーリ6とにベルト8を捲回
する。
【0021】そしてこのとき、ベルト8には、アイドラ
プーリ10と、前記ベルト8を常時張る方向に付勢する
オートテンショナ12のオートテンショナプーリ14
と、オートテンショナ12の取付時のベルト調整、つま
りベルト張力の調整を行うアジャストアイドラプーリ1
6とを設ける。
【0022】前記オートテンショナ12について説明す
ると、図7に示す如く、オートテンショナ12は、可動
部12−1と固定部12−2とを有し、可動部12−1
に可動側ボス部12−3を設けるとともに、この可動側
ボス部12−3に可動側ピン穴12−4を設け、前記固
定部12−2に固定側ボス部12−5を設けるととも
に、この固定側ボス部12−5に固定側ピン穴(図示せ
ず)を設けている。
【0023】そして、可動側ピン穴12−4と固定側ピ
ン穴とに図示しないピンを差し込み、オートテンショナ
12の中立位置であることを示す。
【0024】しかし、オートテンショナ12単体では、
前記オートテンショナプーリ14にテンションがかかっ
ており、ピンを抜き取ることができない状態となってい
る。
【0025】このため、所定の位置に部品を組み付け
て、ベルト8を捲回し、前記アジャストアイドラプーリ
16を可動させ、オートテンショナ12がベルト張力に
よって押し戻された際に、ピンを抜き取ることができ
る。
【0026】また、前記アジャストアイドラプーリ16
を可動させるには、アジャストアイドラプーリ16の後
述する六角レンチ用六角穴30に図示しない六角レンチ
を差し込み、アジャストアイドラプーリ16を可動させ
てベルト張力の調整を行う。
【0027】そして、ベルト張力の調整時に、ピンが簡
単に抜けるところが前記オートテンショナ12の中立位
置であるため、この位置にてアジャストアイドラプーリ
16を固定する。
【0028】更に、アジャストアイドラプーリ16に
は、ベルト調整時にアジャストアイドラプーリ16を可
動状態とするとともに、ベルト調整後にはアジャストア
イドラプーリ16を固定する唯一の偏心した偏心軸18
を設ける。
【0029】前記アジャストアイドラプーリ16は、図
4及び図5に示す如く、ボス部20と、このボス部20
の中心位置に対して偏心させて形成したボルト穴22
と、ボルト穴22に係合する右ねじのボルトからなる前
記偏心軸18と、前記ボス部20の一側外周部位にベア
リング24を介して取り付けられるプーリ部26と、ボ
ス部20の一側を環状に覆うダストカバー28と、この
ダストカバー28の内側部位且つボス部20の一側部位
に形成した六角レンチ用六角穴30とを有している。
【0030】そして、前記偏心軸18に軸固定方向のモ
ーメントが常時かかるようにベルトレイアウトを行うと
ともに、前記アジャストアイドラプーリ16を係止する
係止手段を設ける構成とする。
【0031】詳述すれば、前記偏心軸18に軸固定方向
のモーメント、つまり図3において、時計回りである右
回り方向のモーメントが常時かかり、前記偏心軸18の
緩みを防止するようにベルトレイアウトを行うために
は、偏心軸18からベルトまでの距離a、bが a>b a:アジャストアイドラプーリ用偏心軸からベルトの接
触先端までの距離 b:アジャストアイドラプーリ用偏心軸からベルトの接
触後端までの距離 の位置関係とする必要がある。
【0032】また、前記係止手段は、図示しないエンジ
ンに取り付けられるブラケット32に形成した段差34
からなる。
【0033】このとき、ブラケット32には、図6及び
図8〜図12に示す如く、エンジン取付部32−1と、
パワステポンプ取付部32−2と、オルタネータ取付部
32−3と、オートテンショナ取付部32−4と、アジ
ャストアイドラプーリ取付部32−5と、アイドラプー
リ取付部32−6とを設ける。
【0034】更に、前記係止手段として機能すべく、鋳
物(例えばFCD450)製品のブラケット32に切削
加工によって形成した段差34は、前記アジャストアイ
ドラプーリ16を取り付ける取付面、つまりブラケット
32のアジャストアイドラプーリ取付部32−5におい
て、アジャストアイドラプーリ16のボス部20の他側
外周面20aを係止するものである。
【0035】このとき、前記偏心軸18からベルトまで
の距離a、bが a≦b の位置関係とならないように、前記ブラケット32に形
成した段差34にアジャストアイドラプーリ16のボス
部20の他側外周面20aを係止させ、アジャストアイ
ドラプーリ16の可動範囲を規制している。
【0036】すなわち、前記ブラケット32に形成した
段差34に、図1に示す如く、点Pでアジャストアイド
ラプーリ16が係止することとなり、アジャストアイド
ラプーリ16の可動が点Pにおいて規制され、アジャス
トアイドラプーリ16が左回り方向へ回転することがな
く、言い換えればアジャストアイドラプーリ16がテン
ションの抜ける方向に移動することを阻止している。
【0037】なお、図13に示す如く、前記アジャスト
アイドラプーリ16のボス部20の半径をr、アジャス
トアイドラプーリ16の中心位置Oからボス部20の半
径rの線分に対して直線状に延長させた偏心軸18の中
心位置O1までの距離(「偏心量」ともいう)をd、偏
心軸18の中心位置O1からアジャストアイドラプーリ
16のボス部20と前記段差34との接触点(「P
点」)までの距離をhとした際に、前記段差34を、h
<r+dの位置関係で設け、前記アジャストアイドラプ
ーリ16の可動範囲の規制を果たしている。
【0038】なお、前記アジャストアイドラプーリ16
の最大値は、図2に破線で示す如く、A位置となるとと
もに、アジャストアイドラプーリ16の最小値は、B位
置となり、ベルト8の中立位置はC位置となる。
【0039】次に作用を説明する。
【0040】前記ブラケット32をエンジン取付部32
−1によって図示しないエンジンに取り付け、ブラケッ
ト32のパワステポンプ取付部32−2によって図示し
ないパワステポンプを取り付け、オルタネータ取付部3
2−3によって図示しないオルタネータを取り付け、オ
ートテンショナ取付部32−4によって前記オートテン
ショナ12を取り付け、アジャストアイドラプーリ取付
部32−5によって前記アジャストアイドラプーリ16
を取り付けるとともに、アイドラプーリ取付部32−6
によって前記アイドラプーリ10を取り付ける。
【0041】また、前記パワステポンプ用プーリ2とク
ランクプーリ4とオルタネータ用プーリ6とアイドラプ
ーリ10と前記オートテンショナ12のオートテンショ
ナプーリ14とアジャストアイドラプーリ16とにベル
ト8を捲回する。
【0042】そして、前記オートテンショナ12の可動
部12−1の可動側ボス部12−3に設けた可動側ピン
穴12−4固定部12−2の固定側ボス部12−5に設
けた固定側ピン穴とにピンを差し込んでおく。
【0043】このとき、オートテンショナ12単体で
は、前記オートテンショナプーリ14にテンションがか
かっており、ピンを抜き取ることができない状態となっ
ており、アジャストアイドラプーリ16の六角レンチ用
六角穴30に六角レンチを差し込み、アジャストアイド
ラプーリ16を可動させ、オートテンショナ12がベル
ト張力によって押し戻された際に、ピンを抜き取る。
【0044】なお、ベルト張力の調整時に、ピンが簡単
に抜けるところが前記オートテンショナ12の中立位置
であるため、この位置にてアジャストアイドラプーリ1
6を偏心軸18によって固定する。
【0045】この固定動作、つまりベルト張力の調整時
に、前記アジャストアイドラプーリ16を取り付ける取
付面、つまりブラケット32のアジャストアイドラプー
リ取付部32−5において、アジャストアイドラプーリ
16のボス部20の他側外周面20aを、点Pにおいて
ブラケット32に形成した段差34に係止させ、前記偏
心軸18からベルトまでの距離a、bが a≦b の位置関係とならないように、アジャストアイドラプー
リ16の可動範囲を規制する。
【0046】このとき、前記偏心軸18に軸固定方向の
モーメント、つまり図3において、時計回りである右回
り方向のモーメントが常時かかり、前記偏心軸18の緩
みを防止するようにベルトレイアウトが行われ、偏心軸
18からベルトまでの距離a、bが a>b a:アジャストアイドラプーリ用偏心軸からベルトの接
触先端までの距離 b:アジャストアイドラプーリ用偏心軸からベルトの接
触後端までの距離 の位置関係とされる。
【0047】更に、前記アジャストアイドラプーリ16
の可動範囲を規制する際には、アジャストアイドラプー
リ16のボス部20の半径をr、アジャストアイドラプ
ーリ16の中心位置Oからボス部20の半径rの線分に
対して直線状に延長させた偏心軸18の中心位置O1ま
での距離(「偏心量」ともいう)をd、偏心軸18の中
心位置O1からアジャストアイドラプーリ16のボス部
20と前記段差34との接触点までの距離をhとした際
に、前記段差34を、 h<r+d の位置関係としている。
【0048】これにより、前記偏心軸18に軸固定方向
のモーメントが常時かかるようにベルトレイアウトを行
うとともに、前記アジャストアイドラプーリ16を係止
するブラケット32に形成した段差34からなる係止手
段を設ける構成によって、偏心軸18に軸固定方向のモ
ーメントが常時かかることとなり、偏心軸18の緩みを
確実に防止でき、実用上有利であるとともに、段差34
からなる係止手段がアジャストアイドラプーリ16の反
転を防止し得て、ベルト張力の調整が容易となり、しか
も急にテンションが抜けて調整作業性が悪化するという
不都合も解消し得る。
【0049】また、前記ブラケット32に、エンジン取
付部32−1と、パワステポンプ取付部32−2と、オ
ルタネータ取付部32−3と、オートテンショナ取付部
32−4と、アジャストアイドラプーリ取付部32−5
と、アイドラプーリ取付部32−6とを設けたことによ
り、各補機を一つのブラケット32に取り付けることが
でき、加工寸法精度を向上でき、エンジンに組み付けた
際の各補機の組付のバラツキを小さくし得て、実用上有
利である。
【0050】更に、前記係止手段として機能すべく、鋳
物(例えばFCD450)製品のブラケット32に切削
加工によって形成した段差34に、前記アジャストアイ
ドラプーリ16を取り付ける取付面、つまりブラケット
32のアジャストアイドラプーリ取付部32−5におい
て、アジャストアイドラプーリ16のボス部20の他側
外周面20aを係止させることにより、鋳物製品のブラ
ケット32によってエンジンの振動を考慮した構造とす
ることができるとともに、鋳造後に各種プーリを取り付
けるための平坦な取付面が必要となることによって、前
記ブラケット32に加工を施す際に、同時に前記係止手
段として機能する段差34を加工することができ、別部
品の係止手段を設ける必要がなく、部品点数が増加せ
ず、コストを低廉に維持し得て、経済的に有利であると
ともに、加工作業も容易となるものである。
【0051】更にまた、前記アジャストアイドラプーリ
16のボス部20の半径をr、アジャストアイドラプー
リ16の中心位置Oからボス部20の半径rの線分に対
して直線状に延長させた偏心軸18の中心位置O1まで
の距離(「偏心量」ともいう)をd、偏心軸18の中心
位置O1からアジャストアイドラプーリ16のボス部2
0と前記段差34との接触点までの距離をhとした際
に、前記段差34を、 h<r+d の位置関係とし、前記アジャストアイドラプーリ16の
可動範囲の規制を果たすことにより、前記偏心軸18か
らベルトまでの距離a、bが a>b である位置関係を確保し得るとともに、アジャストアイ
ドラプーリ16の調整時にベルト張力によって反転する
ことがなく、ベルト張力の調整が容易となり、しかも急
にテンションが抜けて調整作業性が悪化するという不都
合も解消し得るものである。
【0052】なお、この発明は上述実施例に限定される
ものではなく、種々の応用改変が可能である。
【0053】例えば、この発明の実施例においては、前
記偏心軸に軸固定方向のモーメント、つまり時計回りで
ある右回り方向のモーメントが常時かかる構成として説
明したが、「右回り」とはねじ締付回転方向を意味する
ものであり、レイアウト上成立しない場合には、逆ねじ
を使用する構成とすることも可能である。
【0054】さすれば、前記偏心軸に左回り方向のモー
メントが常時かかる構成とすることができる。
【0055】また、前記ブラケットに切削加工によって
段差を形成したが、必ずしも切削加工である必要はな
く、精度と強度とが確保できる場合には、鋳出しの状態
で使用してもよく、またピンなどの別部品を使用する構
成とすることも可能である。
【0056】更に、前記偏心軸に対して軸固定方向のモ
ーメント、つまり時計回りである右回り方向のモーメン
トと、逆方向である左回り方向のモーメントとの切り替
わる上死点において、この上死点よりも手前部分のブラ
ケットのアジャストアイドラプーリ取付部及びアジャス
トアイドラプーリに係止穴部を夫々設ける特別構成とす
ることも可能である。
【0057】さすれば、ベルト張力の調整時に、アジャ
ストアイドラプーリを六角レンチで回転させた際に、ブ
ラケットのアジャストアイドラプーリ取付部側係合穴部
とアジャストアイドラプーリ用係合穴部とが合致した場
合に、これらの係合穴部にドライバや棒状部材を挿入し
てアジャストアイドラプーリの回転動作を固定し、ベル
ト張力の調整作業を容易に行うことができるものであ
る。
【0058】なお、係合穴部の代わりに、ブラケットの
アジャストアイドラプーリ取付部側からアジャストアイ
ドラプーリ側に弾性力によって突出する突起を設け、こ
の突起をアジャストアイドラプーリの裏面に押し付け、
偏心軸に対して軸固定方向のモーメント、つまり時計回
りである右回り方向のモーメントによる回転力を減少さ
せ、ベルト張力の調整作業を容易に行う特別構成とする
ことも可能である。
【0059】更にまた、前記偏心軸に、この偏心軸に対
して軸固定方向のモーメント、つまり時計回りである右
回り方向のモーメントによる回転を阻止できるラチェッ
ト機構を設ける特別構成とすることも可能である。
【0060】さすれば、ベルト張力の調整時に、ラチェ
ット機構の係合によって偏心軸に対して軸固定方向のモ
ーメント、つまり時計回りである右回り方向のモーメン
トによる回転を阻止し、ベルト張力の調整時のアジャス
トアイドラプーリを六角レンチで回転させた後の戻りを
確実に防止し、調整作業の効率を向上させるとともに、
ベルト張力の調整後には、ラチェット機構の係合状態を
解除し、偏心軸に対して軸固定方向のモーメント、つま
り時計回りである右回り方向のモーメントが作用し、偏
心軸の緩みを確実に防止することができる。
【0061】
【発明の効果】以上詳細に説明した如くこの本発明によ
れば、ベルトにて回転させる各エンジン補機部品用プー
リと、ベルトを常時張る方向に付勢するオートテンショ
ナと、オートテンショナの取付時のベルト調整をするア
ジャストアイドラプーリとを設け、ベルト調整時にアジ
ャストアイドラプーリを可動状態とするとともにベルト
調整後にはアジャストアイドラプーリを固定する唯一の
偏心した偏心軸を設け、この偏心軸に軸固定方向のモー
メントが常時かかるようにベルトレイアウトを行うとと
もに、アジャストアイドラプーリを係止する係止手段を
設けたので、偏心軸に軸固定方向のモーメントが常時か
かることとなり、偏心軸の緩みを確実に防止でき、実用
上有利であるとともに、係止手段がアジャストアイドラ
プーリの反転を防止し得て、ベルト張力の調整が容易と
なり、しかも急にテンションが抜けて調整作業性が悪化
するという不都合も解消し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すベルトレイアウトの要
部切欠き概略説明図である。
【図2】アジャストアイドラプーリのプーリ可動最大、
最小値及びベルト中立位置を示す概略説明図である。
【図3】偏心軸からベルトまでの距離a、bがa>bで
ある位置関係を示す概略説明図である。
【図4】アジャストアイドラプーリの正面図である。
【図5】アジャストアイドラプーリの中央縦断面図であ
る。
【図6】ブラケットに各種プーリを取付状態の斜視図で
ある。
【図7】オートテンショナプーリの斜視図である。
【図8】ブラケットの斜視図である。
【図9】ブラケットの正面図である。
【図10】ブラケットの背面図である。
【図11】ブラケットの左側面図である。
【図12】ブラケットの右側面図である。
【図13】アジャストアイドラプーリの半径をr、アジ
ャストアイドラプーリの中心位置から半径rの線分に対
して直線状に延長させた偏心軸の中心位置までの距離
(「偏心量」ともいう)をd、偏心軸の中心位置から段
差への接触点までの距離をhとした際に、段差を、h<
r+dの位置関係とした状態の概略説明図である。
【図14】この発明の従来技術を示すエンジンへの各種
プーリの取付状態の概略説明図である。
【符号の説明】
2 パワステポンプ用プーリ 4 クランクプーリ 6 オルタネータ用プーリ 8 ベルト 10 アイドラプーリ 12 オートテンショナ 14 オートテンショナプーリ 16 アジャストアイドラプーリ 18 偏心軸 20 ボス部 22 ボルト穴 24 ベアリング 26 プーリ部 32 ブラケット 32−1 エンジン取付部 32−2 パワステポンプ取付部 32−3 オルタネータ取付部 32−4 オートテンショナ取付部 32−5 アジャストアイドラプーリ取付部 32−6 アイドラプーリ取付部 34 段差

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベルトにて回転させる各エンジン補機部
    品用プーリと、前記ベルトを常時張る方向に付勢するオ
    ートテンショナと、このオートテンショナの取付時のベ
    ルト調整をするアジャストアイドラプーリとを設け、ベ
    ルト調整時にアジャストアイドラプーリを可動状態とす
    るとともにベルト調整後にはアジャストアイドラプーリ
    を固定する唯一の偏心した偏心軸を設け、この偏心軸に
    軸固定方向のモーメントが常時かかるようにベルトレイ
    アウトを行うとともに、前記アジャストアイドラプーリ
    を係止する係止手段を設けたことを特徴とするベルトレ
    イアウト。
  2. 【請求項2】 前記係止手段は、エンジンに取り付けら
    れるブラケットに形成した段差からなり、このブラケッ
    トには、パワステポンプ取付部とオルタネータ取付部と
    オートテンショナ取付部とアジャストアイドラプーリ取
    付部とアイドラプーリ取付部とを設けた請求項1に記載
    のベルトレイアウト。
  3. 【請求項3】 前記係止手段として機能すべくブラケッ
    トに形成した段差は、前記アジャストアイドラプーリを
    取り付ける取付面において、アジャストアイドラプーリ
    のボス部外周面を係止する請求項2に記載のベルトレイ
    アウト。
  4. 【請求項4】 前記係止手段は、エンジンに取り付けら
    れるブラケットに形成した段差からなり、アジャストア
    イドラプーリのボス部の半径をr、アジャストアイドラ
    プーリの中心位置からボス部の半径rの線分に対して直
    線状に延長させた偏心軸の中心位置までの距離をd、偏
    心軸の中心位置からアジャストアイドラプーリのボス部
    と前記段差との接触点までの距離をhとした際に、前記
    段差を、 h<r+d の位置関係で設けた請求項1に記載のベルトレイアウ
    ト。
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