JP2002193644A - レンズの芯出し接合方法及び芯出し接合装置 - Google Patents

レンズの芯出し接合方法及び芯出し接合装置

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JP2002193644A
JP2002193644A JP2000392256A JP2000392256A JP2002193644A JP 2002193644 A JP2002193644 A JP 2002193644A JP 2000392256 A JP2000392256 A JP 2000392256A JP 2000392256 A JP2000392256 A JP 2000392256A JP 2002193644 A JP2002193644 A JP 2002193644A
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lens
gap
lenses
adhesive
negative pressure
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JP2000392256A
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Toru Isaka
徹 井坂
Shigeya Chimura
重弥 千村
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Olympus Corp
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 2つのレンズを接合する接着剤内に気泡が混
入することを防止する。 【解決手段】 第1のレンズ1を吸引し、芯出し状態で
保持する第1の芯出し部材11と、第2のレンズ2を吸
引し、芯出し状態で保持すると共に、第1のレンズ1と
第2のレンズ2とが隙間を有して対向するように第1の
芯出し部材11に対して相対的に位置決めされる第2の
芯出し部材12と、対向しているレンズ1,2間の隙間
の内部を吸引して負圧とする負圧発生手段31と、負圧
となったレンズ1,2間の隙間の内部に接着剤を射出す
る接着剤射出手段21とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、2つのレンズを芯
出しして接合する芯出し接合方法及び芯出し接合装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】図13は特開平9−11063号公報に
開示された従来の芯出し接合装置を示す。この接合装置
は、第1の芯出し部材100と、第2の芯出し部材10
3と、ハンドリング部材128と、押さえ部材125と
から構成されている。
【0003】第1の芯出し部材100は略円筒形状に成
形されており、その軸芯には貫通孔102が軸方向に形
成されている。貫通孔102の上部には、下側に位置す
る第1のレンズ116の外周面と嵌合する外周保持部1
21が形成されている。外周保持部121の下部には、
第1のレンズ116の下面を支持するレンズ受け部12
2が形成されている。また、第1の芯出し部材100の
外周面は、外周保持部121及びレンズ受け部122に
対して高精度な同軸度及び振れで形成された嵌合部10
0aとなっている。
【0004】第2の芯出し部材103の内周面は、第1
の芯出し部材100の嵌合部100aと摺動自在に嵌合
する嵌合部103aとなっている。第2の芯出し部材1
03の上面には、上側に位置する第2のレンズ114の
非接合面側を押圧する芯出し押さえ部124が形成され
ている。この芯出し押さえ部124は第1の芯出し部材
100の嵌合部100a及び第2の芯出し部材103の
嵌合部103aに対して高精度な同軸度及び振れを有し
て形成されている。
【0005】このような構造の接合装置は、レンズ受け
部122及び外周保持部121が形成する空間内に第1
のレンズ116をロボット(図示省略)などにより搭載
した後、レンズ116上に接着剤115を塗布する。そ
の上からレンズ114をロボット(図示省略)などによ
って搭載する。その後、同様に押え部材125を備えた
ロボット(図示省略)によりハンドリング部材128を
把持することにより、第2の芯出し部材103の嵌合部
103aを第1の芯出し部材100の嵌合部100aと
嵌合するように上部から挿入する。
【0006】この第2の芯出し部材103の芯出し押え
部124がロボット(図示省略)などの作用により、第
1のレンズ114の上部を押圧するように第2の芯出し
部材103を必要回数上下させる。これによりレンズ1
14、116の芯出しが完了する。この状態で、ランプ
117を点灯させて接着剤115を硬化させることによ
り、2つのレンズ116,114の芯出し接合が完了す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置では、第1のレンズ116と第2のレンズ114と
を接合する接着剤の塗布は、作業者または塗布装置によ
って空気中で行われており、接着層内部へ気泡が混入し
ている。そして、このように気泡が混入すると、接合レ
ンズの光学特性が低下する問題が発生する。
【0008】本発明は、このような従来の問題点を考慮
してなされたものであり、従来と同等以上のレンズの芯
出し接合精度を保ちながら、同時に接着層内部への気泡
の混入を低減させてレンズを接合する芯出し接合方法及
び接合装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明のレンズの芯出し接合方法は、第1
のレンズ及び第2のレンズを共に芯出しした状態で隙間
を有して対向させた後、前記隙間の内部を吸引した状態
で隙間の内部に接着剤を射出して硬化することを特徴と
する。
【0010】この発明では、レンズ間の隙間の内部を吸
引することにより、隙間の内部が負圧となる。負圧とな
っている隙間に対して接着剤を射出しても、接着剤の内
部に空気が混入することがないばかりでなく、接着剤中
に混入している空気も接着剤から抜け出る。これによ
り、接着層の内部に気泡が混入することを低減させるこ
とができ、光学特性が向上した接合レンズを形成するこ
とができる。
【0011】請求項2の発明のレンズの芯出し接合装置
は、第1のレンズを吸引し、芯出し状態で保持する第1
の芯出し部材と、第2のレンズを吸引し、芯出し状態で
保持すると共に、第1のレンズと第2のレンズとが隙間
を有して対向するように第1の芯出し部材に対して相対
的に位置決めされる第2の芯出し部材と、対向している
レンズ間の隙間の内部を吸引して負圧とする負圧発生手
段と、負圧となったレンズ間の隙間の内部に接着剤を射
出する接着剤射出手段と、を備えていることを特徴とす
る。
【0012】この発明では、第1のレンズを保持した第
1の芯出し部材に対し、第2のレンズを保持した第2の
芯出し部材を相対的に位置決めすることにより、2つの
レンズの芯出しを行うと共に、2つのレンズの間に隙間
を形成する。負圧発生手段はレンズ間の隙間の内部を吸
引し、隙間を負圧状態とし、接着剤射出手段は負圧状態
の隙間の内部の接着剤を射出する。このように隙間内が
負圧となっている場合には、射出された接着剤の内部に
空気が混入することがないばかりでなく、接着剤中に混
入している空気も接着剤から抜け出る。従って、接着層
の内部に気泡が混入することを低減させることができ、
光学特性が向上した接合レンズを形成することができ
る。
【0013】請求項3の発明は、請求項2記載の発明で
あって、前記負圧発生手段及び接着剤射出手段は、前記
隙間を跨いだ状態で第1のレンズ及び第2のレンズの外
周面に沿って当接する当接ヘッドを共に備え、これらの
当接ヘッドはレンズの外周面に当接したとき、前記隙間
を密閉することを特徴とする。
【0014】この発明では、負圧発生手段の当接ヘッド
及び接着剤射出手段の当接ヘッドによって隙間が密閉さ
れるため、隙間の内部を確実に吸引することができる。
このため、隙間の内部に射出された接着剤に気泡が混入
することをさらに確実に低減することができる。
【0015】請求項4の発明は、請求項3記載の発明で
あって、前記負圧発生手段の当接ヘッド及び接着剤射出
手段の当接ヘッドは、レンズ側の端面に弾性パッキンが
取り付けられていることを特徴とする。
【0016】負圧発生手段及び接着剤射出手段の各当接
ヘッドに取り付けられた弾性パッキンは2つのレンズの
外周面に弾性的に密着する。このため、レンズに傷を発
生させることがない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示する実施の形
態により、具体的に説明する。なお、各実施の形態にお
いて、同一の部材には同一の符号を付して対応させてあ
る。
【0018】(実施の形態1)図1〜図6は、本発明の
実施の形態1を示す。この実施の形態の芯出し接合装置
は、第1の芯出し部材11、第2の芯出し部材12、接
着剤射出手段21及び負圧発生手段31を備えている。
【0019】第1の芯出し部材11は接合される2つの
レンズの内、下側に位置する第1のレンズ1を保持する
ものである。この第1の芯出し部材1の軸心部分には貫
通孔13が軸方向に形成されている。貫通孔13に対応
する第1の芯出し部材11の底部は、透明部材が板状に
成形された蓋体15が嵌め込まれることにより封鎖され
ている。蓋体15には、接続部材16からの吸引管16
aが貫通している。接続部材16は真空ポンプ等の真空
源(図示省略)と接続されており、真空源が作動するこ
とにより貫通孔13の内部が減圧状態となる。これによ
り、第1の芯出し部材11は第1のレンズ1を吸引して
保持することができる。なお、第1の芯出し部材11の
蓋体15は、後述するようにランプ4が第2の芯出し部
材12側に配置されるため、透明部材によって形成する
必要はないものである。
【0020】第1の芯出し部材11の上部には、第1の
レンズ1の外周面が嵌合することにより、同レンズ1の
外周面を保持する外周保持部11aが形成されている。
外周保持部11aの下側には、段状に低くなって貫通孔
13内に延びるレンズ受け部11bが形成されており、
レンズ受け部11bが第1のレンズ1の非接合面(下
面)を支持するようになっている。さらに、第1の芯出
し部材11の外周面は、外周保持部11a及びレンズ受
け部11bに対して高精度な同軸度及び振れの嵌合部1
1cとなっている。
【0021】第2の芯出し部材12は上側の第2のレン
ズ2を保持するものであり、第1の芯出し部材11と同
様に、貫通孔14がその軸心部分に形成されている。貫
通孔14に対応する第2の芯出し部材12の頂部は、透
明部材が板状に成形された蓋体17が嵌め込まれること
により封鎖されている。蓋体17には、接続部材18か
らの吸引管18aが貫通しており、接続部材18が真空
ポンプ等の真空源(図示省略)と接続されている。従っ
て、真空源が作動することにより貫通孔14の内部が減
圧状態となり、第2の芯出し部材12は第2のレンズ2
を吸引して保持することができる。
【0022】第2の芯出し部材12の上方は、ランプ4
が配置されている。ランプ4が点灯すると、その光線が
透明な蓋体17を通過して、レンズ1,2の間に充填さ
れた接着剤3(図6参照)に達し、接着剤3を硬化す
る。
【0023】第2の芯出し部材12における貫通孔14
の周囲には、第2のレンズ2の非接合面(上面)を押圧
して芯出しを行う芯出し押さえ部12aが形成されてい
る。レンズ1,2の接合に際して、第2の芯出し部材1
2は第1の芯出し部材11に外側から摺動自在に嵌合す
るものであり、第2の芯出し部材12の内周面は、第1
の芯出し部材11の嵌合部11cと嵌合する嵌合部12
cとなっている。この場合、第2の芯出し部材12の芯
出し押さえ部12aは第1の芯出し部材11の嵌合部1
1c及び第2の芯出し部材12の嵌合部12cに対して
高精度な同軸度及び振れとなっている。
【0024】接着剤射出手段21及び負圧発生手段31
は、共に第2の芯出し部材12に取り付けられている。
この取り付けを行うため、第2の芯出し部材12の側面
には、接着剤射出手段21及び負圧発生手段31の軸部
23,33が摺動自在に挿入される取付孔が貫通してい
る。
【0025】接着剤射出手段21及び負圧発生手段31
は、相互に対向するように第2の芯出し部材12に取り
付けられており、これらは射出、吸引の作動が異なるだ
けであり、基本的な構造は共通している。従って、接着
剤射出手段21及び負圧発生手段31は、第2の芯出し
部材12の外側に位置するように軸部23,33に取り
付けられた接続部材22,32と、軸部23,33にお
ける第2の芯出し部材12内の先端部に取り付けられた
当接ヘッド24,34と、軸部23,33の内部に軸方
向に沿って形成された軸孔26,36とを有している。
なお、接着剤射出手段21及び負圧発生手段31の全体
は、図2の矢印で示す直線方向に摺動するものである。
【0026】接着剤射出手段21の接続部材22は、接
着剤を高圧で供給する接着剤供給源(図示省略)に接続
されており、その軸孔26の先端部は接着剤を射出する
射出口27となっている。一方、負圧発生手段31の接
続部材32は、真空ポンプ等の真空源に接続されてお
り、その軸孔36の先端部は空気を急進する吸引口37
となっている。
【0027】接着剤射出手段21及び負圧発生手段31
の当接ヘッド24,34は、レンズ1,2側の面である
先端面がレンズ1,2の外周面に当接する。接合に際し
てレンズ1,2は、後述するように隙間G(図4参照)
を有して対向しており、それぞれの当接ヘッド24,3
4は、レンズ1,2間の隙間Gを跨いだ状態でレンズ
1,2の外周面に当接する。このため、当接ヘッド2
4,34の先端は、二股状に分岐されている。このよう
に先端が隙間Gを跨ぐ二股状となっていることにより、
当接ヘッド24,34がレンズ1,2の外周面に当接し
ても、当接ヘッド24,34はレンズ1,2の接合面
(隙間G)には当接することがない。
【0028】また、レンズ1,2の外周面に当接した状
態では、当接ヘッド24,34はレンズ1,2の隙間G
を密閉するようになっている。このため、当接ヘッド2
4,34の先端部には、レンズ1,2の外周面の曲率と
一致する径を有した凹み部24a、34aが形成されて
いる(図2参照)。
【0029】さらに、当接ヘッド24,34の先端面に
は、ゴム、樹脂等からなる弾性パッキン25,35が接
着、溶着等によって張り付けられている。これらの弾性
パッキン25,35は当接ヘッド24,34がレンズ
1,2の外周面に当接すると、レンズ1,2の外周面に
密に密着する。これにより、レンズ1,2の間の隙間を
確実に密閉することができる。
【0030】次に、この実施の形態によるレンズ1,2
の接合手順を図3〜図6を参照して説明する。
【0031】図3において、第2のレンズ2の軸心が第
2の芯出し部材12の嵌合部12cの軸心との位置合わ
せがなされており、第2のレンズ2は接続部材18を介
した吸引によって第2の芯出し部材12に吸着されて保
持されている。第1のレンズ1も同様に、その軸心が第
1の芯出し部材11の嵌合部11cの軸心との位置合わ
せがなされており、接続部材16を介した吸引によって
第1の芯出し部材11に吸着されて保持されている。
【0032】図4に示すように、第1の芯出し部材11
が第1のレンズ1を吸着保持し、第2の芯出し部材12
が第2のレンズ2を吸着保持した状態で、第2の芯出し
部材12を下降させる。この下降により、第2の芯出し
部材12の嵌合部12cと第1の芯出し部材11の嵌合
部11cとが嵌合する。この場合、第2の芯出し部材1
2は、レンズ1,2が所定の隙間Gを有して対向するよ
うに下降する。隙間Gは接着剤の厚さに合わせるように
設定されるものである。
【0033】次に、図5に示すように、隙間Gを有して
対向しているレンズ1,2に対し、接着剤射出手段21
及び負圧発生手段31を同じ量ずつレンズ1,2側に摺
動させる。この摺動によって、接着剤射出手段21と負
圧発生手段31の当接ヘッド24,34のレンズ1,2
側に設置された弾性パッキン25,35がレンズ1,2
の外周面に当接し、レンズの外周面と当接ヘッド24,
25との間に空気室40が形成される。これにより、レ
ンズ1,2の間の隙間Gが当接ヘッド24,34によっ
て密閉される。この状態で、負圧発生手段31によって
空気室40内を吸引し、隙間Gの内部に空気を吸引除去
する。これにより、空気室40及び隙間Gの内部が負圧
となる。
【0034】空気室40及び隙間Gの内部が所定の負圧
になったとき、接着剤射出手段21に高圧の接着剤3を
供給する。接着剤3は接着剤射出手段21の射出口27
から射出され、レンズ1,2の隙間Gの内部の空気を押
しのけながらに隙間G内に均一に広がる。この状態で、
ランプ4を点灯して、接着剤3を硬化させる。この硬化
によって対向しているレンズ1,2が接合される。
【0035】接着剤3の硬化後は、空気室40内の圧力
を正圧に戻し、接着剤射出手段21及び負圧発生手段3
1をレンズ1,2から退避させる。そして、第2の芯出
し部材12を上昇させ、接合されたレンズを取り出す。
【0036】このような実施の形態では、対向している
レンズ1,2の隙間G内を負圧にした状態で、接着剤3
を隙間G内に射出するため、射出された接着剤3の内部
に空気が混入することがないばかりでなく、接着剤3中
に混入している空気も抜け出る。従って、接着層の内部
に気泡が混入することを低減させることができ、光学特
性が向上した接合レンズを作製することができる。
【0037】また、この実施の形態では、当接ヘッド2
4,34が隙間Gを密閉するため、隙間Gの内部を確実
に吸引することができ、接着剤3に気泡が混入すること
をさらに確実に低減させることができる。
【0038】さらに、当接ヘッド24,34の先端面に
弾性パッキン25,35が取り付けられており、この弾
性パッキン25,35がレンズ1,2の外周面に直接に
接触して空気室40を形成するため、接着剤射出手段2
1及び負圧発生手段31の寸法設計をラフとすることが
でき、これらの作製が容易となる。しかも、弾性パッキ
ン25,35がレンズ1,2に当接するため、レンズ
1,2の表面に傷が付きにくくなる。
【0039】(実施の形態2)図7〜図12は、本発明
の実施の形態2を示す。この実施の形態では、図7に示
すように、接着剤射出手段21及び負圧発生手段31が
第1の芯出し部材11に取り付けられている。このた
め、第1の芯出し部材11には、接着剤射出手段21及
び負圧発生手段31の接続部材22,32と当接ヘッド
24,34とを接続するための軸孔26,36が形成さ
れている。
【0040】また、接着剤射出手段21及び負圧発生手
段31は、シリンダ28,38を有している。シリンダ
28,38は第1の芯出し部材11の上部内面に対向す
るように取り付けられる。また、各当接ヘッド24,3
4とシリンダ28,38との間には、ばね29,39が
挿入されている。すなわち、図8に示すように、シリン
ダ28,38のロッド28a、38aの先端に、ピスト
ン28b、38bが取り付けられており、ばね29,3
9はこのピストン28b、38bと当接ヘッド24,3
4との間に配置されるものである。
【0041】この実施の形態においても、図9に示すよ
うに、第2のレンズ2の軸心が第2の芯出し部材12の
嵌合部12cの軸心との位置合わせがなされており、第
2のレンズ2は接続部材18を介した吸引によって第2
の芯出し部材12に吸着されて保持されている。第1の
レンズ1も、その軸心が第1の芯出し部材11の嵌合部
11cの軸心との位置合わせがなされており、接続部材
16を介した吸引によって第1の芯出し部材11に吸着
されて保持されている。
【0042】そして、図10に示すように、第1の芯出
し部材11が第1のレンズ1を吸着保持し、第2の芯出
し部材12が第2のレンズ2を吸着保持した状態で、第
2の芯出し部材12を下降させる。この下降により、第
2の芯出し部材12の嵌合部12cと第1の芯出し部材
11の嵌合部11cとが嵌合する。第2の芯出し部材1
2は、レンズ1,2が所定の隙間Gを有して対向するよ
うに下降するものであり、隙間Gは接着剤の厚さに合わ
せるように設定されている。
【0043】次に、図11に示すように、シリンダ3
8,39を駆動することにより、対向しているレンズ
1,2に対して接着剤射出手段21及び負圧発生手段3
1を同じ量ずつレンズ1,2側に摺動させる。シリンダ
38,39の駆動によって、接着剤射出手段21と負圧
発生手段31の当接ヘッド24,34のレンズ1,2側
に設置された弾性パッキン25,35がレンズ1,2の
外周面に当接し、レンズの外周面と当接ヘッド24,3
4との間に空気室40が形成される。これにより、レン
ズ1,2の間の隙間Gが当接ヘッド24,35によって
密閉される。
【0044】ばね29,39は当接ヘッド24,34が
レンズ1,2に当接したときの反力を受ける。従って、
当接ヘッド24,34が必要以上の圧力でレンズ1,2
に当接することがなく、レンズ1,2が割れたり、欠け
ることを防止することができる。この状態で、負圧発生
手段31によって空気室40内を吸引し、隙間Gの内部
に空気を吸引除去する。これにより、空気室40及び隙
間Gの内部が負圧となる。
【0045】空気室40及び隙間Gの内部が所定の負圧
になったとき、接着剤射出手段21に高圧の接着剤3を
供給する。接着剤3は接着剤射出手段21の射出口27
から射出され、レンズ1,2の隙間Gの内部の空気を押
しのけながらに隙間G内に均一に広がる。この状態で、
ランプ4を点灯して、接着剤3を硬化させる。この硬化
によって対向しているレンズ1,2が接合される。
【0046】接着剤3の硬化後は、空気室40内の圧力
を正圧に戻し、接着剤射出手段21及び負圧発生手段3
1をレンズ1,2から退避させる。そして、第2の芯出
し部材12を上昇させ、接合されたレンズを取り出す。
【0047】このような実施の形態では、対向している
レンズ1,2の隙間G内を負圧にした状態で、接着剤3
を隙間G内に射出するため、実施の形態1と同様に、接
着層の内部に気泡が混入することを低減させることがで
き、光学特性が向上した接合レンズを作製することがで
きる。
【0048】また、この実施の形態では、当接ヘッド2
4,34のレンズ1,2への当接をシリンダ28,38
によって行うため、自動化及び省力化を行うことができ
る。
【0049】本発明は以上の実施の形態に限定されるこ
となく、種々変形が可能である。例えば、第1の芯出し
部材11を第2の芯出し部材12の方向に移動して、レ
ンズ1,2を対向させても良い。
【0050】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、レンズ間の隙
間の内部を吸引して負圧とし、負圧状態の隙間に対して
接着剤を射出するため、接着剤の内部に空気が混入する
ことがなく、接着層の内部に気泡が混入することを低減
させることができ、光学特性が向上した接合レンズを形
成することができる。
【0051】請求項2の発明によれば、第1の芯出し部
材に対して、第2の芯出し部材を相対的に位置決めする
ことにより、2つのレンズの間に隙間を形成し、この隙
間を負圧状態として、接着剤を射出するため、接着層の
内部に気泡が混入することを低減させることができ、光
学特性が向上した接合レンズを形成できる。
【0052】請求項3の発明によれば、請求項2の発明
と同様な効果を有するのに加えて、当接ヘッドが隙間を
密閉するため、隙間の内部を確実に吸引することがで
き、隙間の内部に射出された接着剤に気泡が混入するこ
とをさらに確実に低減させることができる。
【0053】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
と同様な効果を有するのに加えて、弾性パッキンを有し
ているため、レンズに傷が発生することがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の断面図である。
【図2】実施の形態1の接着剤射出手段及び負圧発生手
段を示す平面図である。
【図3】レンズを保持した状態の実施の形態1の断面図
である。
【図4】レンズを対向させた状態の実施の形態1の断面
図である。
【図5】接着剤射出手段及び負圧発生手段がレンズに当
接した状態の実施の形態1の断面図である。
【図6】接着剤を射出した状態の実施の形態1の断面図
である。
【図7】本発明の実施の形態2の断面図である。
【図8】実施の形態2の接着剤射出手段及び負圧発生手
段を示す平面図である。
【図9】レンズを保持した状態の実施の形態2の断面図
である。
【図10】レンズを対向させた状態の実施の形態2の断
面図である。
【図11】接着剤射出手段及び負圧発生手段がレンズに
当接した状態の実施の形態2の断面図である。
【図12】接着剤を射出した状態の実施の形態2の断面
図である。
【図13】従来の芯出し接合装置の断面図である。
【符号の説明】
1 第1のレンズ 2 第2のレンズ 3 接着剤 11 第1の芯出し部材 12 第2の芯出し部材 21 接着剤射出手段 31 負圧発生手段 24 34 当接ヘッド G 隙間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1のレンズ及び第2のレンズを共に芯
    出しした状態で隙間を有して対向させた後、前記隙間の
    内部を吸引した状態で隙間の内部に接着剤を射出して硬
    化することを特徴とするレンズの芯出し接合方法。
  2. 【請求項2】 第1のレンズを吸引し、芯出し状態で保
    持する第1の芯出し部材と、第2のレンズを吸引し、芯
    出し状態で保持すると共に、第1のレンズと第2のレン
    ズとが隙間を有して対向するように第1の芯出し部材に
    対して相対的に位置決めされる第2の芯出し部材と、対
    向しているレンズ間の隙間の内部を吸引して負圧とする
    負圧発生手段と、負圧となったレンズ間の隙間の内部に
    接着剤を射出する接着剤射出手段と、を備えていること
    を特徴とするレンズの芯出し接合装置。
  3. 【請求項3】 前記負圧発生手段及び接着剤射出手段
    は、前記隙間を跨いだ状態で第1のレンズ及び第2のレ
    ンズの外周面に沿って当接する当接ヘッドを共に備え、
    これらの当接ヘッドはレンズの外周面に当接したとき、
    前記隙間を密閉することを特徴とする請求項2記載のレ
    ンズの芯出し接合装置。
  4. 【請求項4】 前記負圧発生手段の当接ヘッド及び接着
    剤射出手段の当接ヘッドは、レンズ側の端面に弾性パッ
    キンが取り付けられていることを特徴とする請求項3記
    載のレンズの芯出し接合装置。
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