JP2002193186A - 脱着式ウォータージェットユニット - Google Patents

脱着式ウォータージェットユニット

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JP2002193186A
JP2002193186A JP2001286398A JP2001286398A JP2002193186A JP 2002193186 A JP2002193186 A JP 2002193186A JP 2001286398 A JP2001286398 A JP 2001286398A JP 2001286398 A JP2001286398 A JP 2001286398A JP 2002193186 A JP2002193186 A JP 2002193186A
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jet unit
engine
water jet
unit
hull
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JP2001286398A
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Hidenori Atsuzawa
秀憲 厚沢
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Yamaha Motor Co Ltd
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Yamaha Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 脱着性及びメンテナンス性が高く、組付後の
エンジンユニットとジェットユニットの芯合わせを省略
することができるコンパクトな脱着式ウォータージェッ
トユニットを提供すること。 【構成】 エンジン24、吸気系(キャブレタ25
等)、排気系(排気パイプ26、排気マフラー27、排
気管28)及び始動系(スタータモータ29)を含むエ
ンジンユニット21とインペラを含むジェットユニット
22とを一体化してこれらを艇体に対して脱着可能とす
るとともに、前記エンジンユニット21のクランク軸を
艇体の前後方向に配し、該クランク軸と前記ジェットユ
ニット22のインペラ軸とを同軸的に結合して脱着式ウ
ォータージェットユニット20を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンユニット
とジェットユニットとを一体化して成る脱着式ウォータ
ージェットユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンによって駆動されるジェットユ
ニットを備えるエンジン付サーフボード、小型パーソナ
ルウォータクラフト等の小型滑走艇は、ジェットユニッ
トにおいて発生する推力によって水上を滑走するもので
あるが、従来の小型滑走艇においては、エンジンとジェ
ットユニットは各々独立して艇体に組み付けられてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のよう
にエンジンとジェットユニットを艇体に各々別々に組み
付ける構成を採用すると、エンジンとジェットユニット
を艇体に対して別々に脱着する必要があり、脱着性及び
メンテナンス性が悪いという問題があった。
【0004】又、艇体に組み付けられたエンジンとジェ
ットユニットの芯出しを艇体においてその都度行う必要
があるとともに、両者の同軸度は艇体の製造精度の影響
を受けるという問題もあった。
【0005】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、脱着性及びメンテナンス性が
高く、組付後のエンジンユニットとジェットユニットの
芯出しを省略することができるコンパクトな脱着式ウォ
ータージェットユニットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、エンジン、吸気系、排気系及び始動系を
含むエンジンユニットとインペラを含むジェットユニッ
トとを一体化してこれらを艇体に対して脱着可能とする
とともに、前記エンジンユニットのクランク軸を艇体の
前後方向に配し、該クランク軸と前記ジェットユニット
のインペラ軸とを同軸的に結合して脱着式ウォータージ
ェットユニットを構成したことを特徴とする。
【0007】従って、本発明によれば、エンジンユニッ
トとジェットユニットとを一体化して脱着式ウォーター
ジェットユニットを構成し、該ウォータージェットユニ
ットを艇体に対して脱着可能としたため、エンジンユニ
ットとジェットユニットを個々に脱着する必要がなく、
これらを作業性良く一体的に脱着することによって脱着
性及びメンテナンス性が高められるとともに、ウォータ
ージェットユニットをコンパクトに構成することができ
る。
【0008】又、本脱着式ウォータージェットユニット
は、その製造時に、エンジンユニットとジェットユニッ
トとを直接結合して一体化するとともに、エンジンユニ
ットのクランク軸とジェットユニットのインペラ軸とを
同軸的に結合するため、該ウォータージェットユニット
を艇体に組み付けた後のクランク軸とインペラ軸の芯出
しが不要となり、艇体の製造精度に影響を受けることな
くクランク軸とインペラ軸との同軸度を常に高精度に維
持することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0010】図1は本発明に係る脱着式ウォータージェ
ットユニットを備えるエンジン付サーフボードの側面
図、図2は同サーフボードの平面図である。
【0011】図1及び図2に示すエンジン付サーフボー
ド(以下、単にサーフボードと称する)1は、流線形を
成す扁平な艇体2内のトランサムボード3にて区画され
る後端部の空間に本発明に係る脱着式ウォータージェッ
トユニット20を脱着可能に組み込んで構成されてい
る。ここで、本発明に係る脱着式ウォータージェットユ
ニット20はエンジンユニット21とジェットユニット
22とを一体化して構成されており、その構成の詳細は
後述する。
【0012】そして、艇体2の後端部上面から後面にか
けて前記脱着式ウォータージェットユニット20の上方
を覆う前後方向及び幅方向に円弧曲面状を成す開閉デッ
キ4が左右のヒンジ5にてその前端を回動可能に枢着さ
れて設けられており、該開閉デッキ4はその前端のヒン
ジ5を中心として上下に回動することによって開閉され
る。
【0013】又、艇体2の上面の前記開閉デッキ4の前
方には乗員が立ち乗りするための、幅方向に若干凸曲面
を成して前後方向に延びるフロアデッキ2aが形成され
ており、艇体2の前端部上には吸気取入部6が固設され
ている。この吸気取入部6の前後は開口して1次的なエ
アセパレータの機能を果たし、該吸気取入部6には、図
1に示すように、可撓性のワイヤーハンドル7の前端が
軸8によって上下に回動可能に取り付けられており、こ
のハンドル7の後端にはグリップ9が取り付けられてい
る。
【0014】更に、艇体2内の前記トランサムボード3
よりも前方の空間内の幅方向中央には矩形ボックス状の
エアーセパレータ10が配置され、その後方には燃料タ
ンク11が配置されている。そして、前記エアーセパレ
ータ10の前端には前記吸気取入部6の左右から後方に
延びる吸気ダクト12が接続され、エアーセパレータ1
0の前部下面からはエアーダクト13が導出しており、
このエアーダクト13はエアーセパレータ10の下方を
通って後方に延び、その後端は艇体2の空間内に開口し
ている。又、エアーセパレータ10の後部両側面からは
ドレンパイプ68が側方に向かって導出しており、各ド
レンパイプ68は艇体2の側方に開口している。
【0015】次に、本発明に係る前記脱着式ウォーター
ジェットユニット20の構成の詳細と取付構造を図3〜
図12に基づいて説明する。尚、図3は脱着式ウォータ
ージェットユニットの斜視図、図4は同脱着式ウォータ
ージェットユニットの部分斜視図、図5はエンジンユニ
ットの排気マフラーの構成を示す斜視図、図6は脱着式
ウォータージェットユニットの艇体への組付状態を示す
サーフボード後部の側断面図、図7は図6のA−A線断
面図、図8は図6のB部拡大詳細図、図9及び図10は
脱着式ウォータージェットユニットの艇体へのジョイン
ト構造を示す断面図、図11は図9の矢視C−C線方向
の図、図12は図9の矢視D−D線方向の図である。
【0016】本発明に係る脱着式ウォータージェットユ
ニット20は、前述のようにエンジンユニット21とジ
ェットユニット22とを一体化して構成されており、両
者は図3に示すように平板状のユニット台座23上に位
置決めされて取り付けられている。
【0017】ところで、エンジンユニット21は、駆動
源としてのエンジン24と、キャブレタ25を含む吸気
系と、排気パイプ26と排気マフラー27及び排気管2
8を含む排気系及びスタータモータ29を含む始動系を
一体化してユニットとして構成されている。
【0018】ここで、上記エンジン24は2サイクル2
気筒の水平対向エンジンであって、該水平対向エンジン
24は艇体2の前後方向に配されたクランク軸30(図
4参照)を中心としてこれの左右にシリンダ31をそれ
ぞれ水平に対向配置して構成されている。尚、各シリン
ダ31内には不図示のピストンが水平方向に摺動自在に
嵌挿されており、各ピストンは不図示のコンロッドを介
して前記クランク軸30に連結され、各ピストンのシリ
ンダ31内での往復直線運動はコンロッドによってクラ
ンク軸30の回転運動に変換される。
【0019】又、各シリンダ31の外端面には点火プラ
グ32がそれぞれ螺着されており、各シリンダ31の上
部には圧力コンデンサ33が取り付けられている。
【0020】更に、エンジン24のクランクケース34
の上部にはL字状に折曲された吸気管35が取り付けら
れており、この吸気管35のクランクケース34内のク
ランク室に臨む端部には不図示のリードバルブが設けら
れている。
【0021】ところで、エンジン24の前方にはボック
ス36が配置されており、図2に示すように、このボッ
クス36内の幅方向中央上部には前記キャブレタ25が
配置されており、このキャブレタ25の両側下部には前
記スタータモータ29とバッテリ37が配置されてい
る。
【0022】又、図6に示すように、キャブレタ25上
には燃料ポンプ71が設置されている。尚、図2に示す
ように、前記スタータモータ29のギヤ72は、クラン
ク軸30の前端に設けられたフライホイールマグネトー
のフライホイールリング73に噛合している。
【0023】ここで、ボックス36の上面には開口部3
6aが形成されており、この開口部36aは円弧曲面状
に成形されたボックスカバー38によって覆われる。即
ち、ボックスカバー38は、その一側端をボックス36
の開口部36aの一側縁に差し込み、他側端に取り付け
られたバックル39をボックス36側の係止部材40に
係止することによってボックス36の開口部36aを覆
う。ここで、ボックス36の開口部36a周縁にはシー
ル部材が組み込まれており、ボックス36の開口部36
aがボックスカバー38によって覆われた状態では、ボ
ックス36の内部は前記シール部材のシール作用によっ
て水密状態に保たれ、該ボックス36内への水の侵入が
防がれる。
【0024】又、図4、図6、図9及び図10に示すよ
うに、ボックス36の前壁の外面には円筒状のガイド部
41が一体的に突設されており、艇体2側の前記トラン
サムボード3には、ボックス36の前記ガイド部41が
嵌合すべき凹部46が形成されている。
【0025】ここで、図6及び図12に示すように、上
記ボックス36のガイド部41によって囲まれた部分4
6には、図6に示す吸気管42が貫通して溶着されてお
り、吸気管42のボックス36内に臨む端部には前記キ
ャブレタ25が接続されている。そして、図6に示すよ
うに、前端が前記キャブレタ25に接続された吸気管4
3がボックス36の後壁を貫通して溶着されており、ボ
ックス36外へ延出する端部には前記吸気管35がラバ
ージョイント44によって連結されている。尚、図11
に示すように、トランサムボード3の凹部46には、前
記吸気管42の前部が挿通するための円孔3aが穿設さ
れている。
【0026】又、図10〜図12に示すように、ボック
ス36のガイド部41によって囲まれた部分には燃料ソ
ケット(凸)74が取り付けられており、この燃料ソケ
ット(凸)74には前記燃料ポンプ71から延びる2本
の燃料ホース75,76が接続されている。そして、ト
ランサムボード3の前記燃料ソケット(凸)74に対向
する部位には燃料ソケット(凹)77が取り付けられて
おり、この燃料ソケット(凹)77から延びる2本の燃
料ホース78,79は艇体2側に設置された前記燃料タ
ンク11に接続されている。
【0027】更に、図9に示すように、キャブレタ25
に接続されたチョークロッド80とスロットルロッド8
1は、ボックス36の前壁のガイド部41によって囲ま
れた部分に穿設された円孔36b,36c(図12参
照)を貫通してボックス36外へ前方に向かって延出し
ており、艇体2側からは前記チョークロッド80とスロ
ットルロッド81に対向する別のチョークロッド82と
スロットルロッド83がトランサムボード3に穿設され
た円孔3b,3c(図11参照)を貫通してトランサム
ボード3の後方へ突出しており、その突出端にはジョイ
ント84,85がそれぞれ結着されている。
【0028】ところで、図9に示すように、艇体2側の
トランサムボード3の近傍には、チョークソレノイド8
6が取付ブラケット87に取り付けられて設置されてお
り、該チョークソレノイド86はリンク機構88を介し
て前記チョークロッド82に連結されている。又、前記
スロットルロッド83は、トランサムボード3に取り付
けられた固定ブラケット89によって支持されており、
その一端は艇体2内を通り、図1に示す可撓性ワイヤー
ハンドル7に沿って配索されたスロットルワイヤー83
a(図9参照)を介して前記グリップ9に設けられたス
ロットルレバー90に連結されている。
【0029】前記グリップ9には、図9に示すように、
前記スロットルレバー90の他に、スタータボタン91
とチョークボタン92及びキルスイッチ93が設けられ
ており、これらから延出する電装ケーブル94,95,
96はトランサムボード3に取り付けられた電装ソケッ
ト(凸)97(図11参照)に接続されている。
【0030】そして、ボックス36のガイド部41によ
って囲まれた部分の前記電装ソケット(凸)97に対向
する部位には電装ソケット(凹)98が取り付けられて
おり、該電装ソケット(凹)98から延出する電装ケー
ブル99,100,101はウォータージェットユニッ
ト20側に設けられた不図示のCDIユニット、スター
タモータ29、バッテリ37にそれぞれ接続されてい
る。尚、図9において、102はアースである。
【0031】ここで、図4に示すように、ボックス36
のガイド部41の外周には2つの溝41aが全周に亘っ
て形成されており、各溝41aにはOリング45が嵌め
込まれている。従って、図6に示すように脱着式ウォー
タージェットユニット20が艇体2に組み付けられた状
態では、ボックス36の前面に突出するガイド部41が
トランサムボード3に形成された前記凹部46内に後方
から差し込まれ、両者は前記Oリング45のシール作用
によって気密及び水密状態が保たれる。
【0032】又、図4及び図8に示すように、ボックス
36の後壁には幅方向に長い長円状の開口部36bが形
成されており、この開口部36bの周縁には後方に突出
するフランジ36cが形成されている。そして、このフ
ランジ36cの下部内周の左右にはエンジン取付ブラケ
ット47が溶着され、これらの上方の後壁の幅方向中央
には1つのエンジン取付ブラケット48(図8参照)が
溶着されている。尚、図6及び図8に示すように、エン
ジン24のクランクケース34の前面にも幅方向に長い
長円形のフランジ部34aが一体に形成されている。
【0033】而して、図8に示すように、クランクケー
ス34に形成された前記フランジ部34aをボックス3
6の後壁に形成された前記フランジ36cの端面に当接
させ、エンジン24に突設されたブラケット49,50
を前記エンジン取付ブラケット47,48にマウントラ
バーを介して取り付けるとともに、フランジ部34aと
フランジ36cの当接部外周に円筒状のラバーシール5
1を被せて2本の金属バンド52で締め付けることによ
ってエンジン24がボックス36にマウント支持され
る。
【0034】一方、ユニット台座23上の前記エンジン
24の後方には矩形ボックス状の前記排気マフラー27
が配置されており、エンジン24のシリンダ31から延
出する左右の前記排気パイプ26はユニット台座23の
下方をこれに沿って後方に延びた後、上方へ略直角に折
り曲げられて前記排気マフラー27の下面を気密に貫通
して排気マフラー27内に開口している。
【0035】ここで、排気マフラー27の構成の詳細を
図5に示すが、該排気マフラー27の上面は開放され、
この上面には矩形プレート状のカバー27aが被着され
る。尚、カバー27aの上面には、U字状を成す冷却パ
イプ53と左右2本の冷却パイプ54が取り付けられて
おり、冷却パイプ53の左右前端には差込パイプ55が
溶着され、後部の幅方向中央には差込パイプ56が溶着
されている。
【0036】而して、排気マフラー27内の幅方向中央
には、前記ジェットユニット22の一部を構成する円筒
状のポンプハウジング57が前後方向に貫通しており、
排気マフラー27内はポンプハウジング57と隔壁58
によって左右の空間に区画され、それぞれの空間には前
記排気パイプ26が開口している。又、各空間からは前
記排気管28が排気マフラー27を貫通して後方に向か
って延びており、各排気管28の前端部は排気マフラー
27内において下方に向かって略直角に折り曲げられ、
その端部は図示のように斜めにカットされている。尚、
排気パイプ26の排気マフラー27内に臨む端部は図示
のように上方に向かってラッパ状に広がるテーパ管を構
成している。
【0037】ところで、前記左右一対の排気管28は図
1及び図3に示すように排気マフラー27から後方に延
びた後、後方に向かって斜め下方に折り曲げられて後方
に延出し、その後端は艇体2の後面から水中に向かって
開口している。
【0038】ここで、各排気管28の折り曲げ部分には
ダイヤフラム59によって開かれる不図示の排気バルブ
がそれぞれ設けられており、各ダイヤフラム59は圧力
パイプ60を介して前記圧力コンデンサ33に連通して
いる。尚、各排気バルブは閉じ方向に付勢されており、
排気ガスが排出されないエンジン24の非作動時には排
気バルブは閉じられて排気管28から排気マフラー27
内への水の浸入が防がれる。
【0039】次に、前記ジェットユニット22の構成に
ついて説明する。
【0040】ジェットユニット22は、前記ポンプハウ
ジング57内に前後方向に配された不図示のインペラ軸
に不図示のインペラを取り付けて構成されており、ポン
プハウジング57の後端部に取り付けられたノズル61
は艇体2の後面から水中に向かって開口している。
【0041】ここで、インペラ軸はエンジン24の前記
クランク軸30と同軸的に結合されており、両者の芯出
しはユニット台座23上でなされる。このように、クラ
ンク軸30とインペラ軸との芯出しはユニット台座23
上でなされるため、芯出しを作業性良く高精度に行うこ
とができる。尚、クランク軸ベアリングでインペラ軸の
スラスト力を受ける構成を採用すれば、ウォータージェ
ットユニット20の全長を短縮してそのコンパクト化を
図ることができる。
【0042】ところで、図3に示すように、ポンプハウ
ジング57の上部から前方に向かって導出する冷却ホー
ス62は前記冷却パイプ53の差込パイプ56に接続さ
れ、冷却パイプ53の左右前端に溶着された差込パイプ
55に接続された左右一対の冷却ホース63はエンジン
24に接続されている。又、エンジン24の左右のシリ
ンダ31から導出する冷却ホース64は前記冷却パイプ
54に接続されており、各冷却ホース64の途中にはサ
ーモスタット65が設けられている。
【0043】而して、本発明に係る脱着式ウォータージ
ェットユニット20はエンジンユニット21とジェット
ユニット22とを一体化して構成されているため、これ
を艇体2に対してそのまま脱着することができる。この
ため、従来のようにエンジンユニット21とジェットユ
ニット22を個々に脱着する必要がなく、これらを作業
性良く一体的に脱着することによって脱着性及びメンテ
ナンス性が高められる。そして、この脱着式ウォーター
ジェットユニット20は他の任意の小型滑走艇に共用す
ることができるため、該脱着式ウォータージェットユニ
ット20の汎用性が高められる。
【0044】又、脱着式ウォータージェットユニット2
0は、その製造時に、エンジンユニット21とジェット
ユニット22 とを直接結合して一体化するとともに、
エンジンユニット21のクランク軸30とジェットユニ
ット22のインペラ軸とを同軸的に結合するため、該ウ
ォータージェットユニット20を艇体2に組み付けた後
のクランク軸30とインペラ軸の芯出しが不要となり、
艇体2の製造精度に影響を受けることなくクランク軸3
0とインペラ軸との同軸度を常に高精度に維持すること
ができる。
【0045】更に、エンジン24として水平対向エンジ
ンを採用したため、該エンジン24の高さ及び艇体2の
高さを低く抑えることができるとともに、エンジン24
の振動を小さく抑えることができる。
【0046】ここで、脱着式ウォータージェットユニッ
ト20の艇体2への組付要領について説明する。
【0047】脱着式ウォータージェットユニット20を
艇体2に組み込むには、先ず、図1及び図2に示す艇体
後部の開閉デッキ4を前端のヒンジ5を中心として図1
に鎖線にて示すように上方へ回動させてこれを開き、脱
着式ウォータージェットユニット20を艇体2内の後部
に上方から組み込んでユニット台座23を艇体2の底面
上に載置する。この際、ユニット台座23の左右側縁上
に突設された前後2つずつの載置ガイド片23aが艇体
2の底面に形成された開口部2bの縁の上面に当接し、
ユニット台座23は開口部2b内に所定の隙間を介して
嵌め込まれる。尚、開口部2bは後方に向かって開放さ
れており、エンジンユニット21のボックス36を除く
部分とジェットユニット22は水中に没している。
【0048】次に、脱着式ウォータージェットユニット
20を開口部2bに沿って前方へ押し込み、ボックス3
6の前面に突設されたガイド部41をトランサムボード
3に形成された凹部46内に嵌合させて位置決めした
後、ボックス36の左右に設けられたバックル70によ
ってウォータージェットユニット20をトランサムボー
ド3に固定すれば、脱着式ウォータージェットユニット
20の艇体2への組み付けが完了する。そして、脱着式
ウォータージェットユニット20の艇体2への組み付け
完了と同時に、ウォータージェットユニット20側のチ
ョークロッド80とスロットルロッド81は艇体2側の
チョークロッド82とスロットルロッド83にジョイン
ト84,85を介してそれぞれ自動的に連結されるとと
もに、ウォータージェットユニット20側と艇体2側の
燃料ソケット74,77と電装ソケット98,97もそ
れぞれ自動的に連結されるため、コントロール系と燃料
供給系の取り付け及び調整が一切不要となり、ウォータ
ージェットユニット20の艇体2への組み付けと同時に
サーフボード1の運転が可能となる。
【0049】ところで、図7に示すように、ウォーター
ジェットユニット20が収容される艇体2内の左右には
浮体67が充填されている。
【0050】而して、乗員がサーフボード1の艇体のフ
ロアデッキ2a上に立ってワイヤーハンドル7のグリッ
プ9を握り、前記スタータボタン91を操作するとスタ
ータモータ29が駆動されてエンジンユニット21のエ
ンジン24が始動され、エンジン24の各シリンダ31
の吸気行程において発生する負圧に引かれてエアーが吸
気ボックス6から左右の吸気ダクト12を通ってエアー
セパレータ10に導入され、エアーセパレータ10に導
入されたエアーは水分が除去された後、エアーダクト1
3から艇体2内の空間に排出される。そして、空間内の
エアーは吸気管42からキャブレタ25へと導かれ、キ
ャブレタ25においてエアーと燃料との混合によって混
合気が形成され、この混合気は吸気管43,35を通っ
てエンジン24の各シリンダ31に供給されて燃焼に供
される。
【0051】上記混合気の燃焼によって発生した排気ガ
スは排気パイプ26を通って排気マフラー27に導入さ
れて膨張し、排気マフラー27から排気管28を通って
水中に排出される。尚、圧力コンデンサ33に蓄えられ
た圧力は圧力パイプ60を通ってダイヤフラム59に導
入されるため、ダイヤフラム59が作動して不図示の排
気バルブを開くために排気管28からの排気ガスの排出
が可能となる。
【0052】而して、上記作用が繰り返されてエンジン
24が連続的に運転されるが、該エンジン24のクラン
ク軸30の回転によってジェットユニット22の不図示
のインペラ軸とこれに取り付けられたインペラがポンプ
ハウジング57内で同速度で回転駆動され、このインペ
ラの回転によって吸引された水がノズル61から後方に
向かって噴射され、この水の噴射によって発生する推力
によってサーフボード1が水上を滑走する。尚、サーフ
ボード1の左右への旋回は乗員の艇体2上での姿勢の変
化によってなされるが、操向用ノズルを別途設けてハン
ドルの操作によって操舵しても良い。
【0053】又、インペラの回転によってポンプハウジ
ング57内に吸引された水の一部は、冷却水ホース6
2、冷却水パイプ53及び冷却水ホース63を通ってエ
ンジン23内に導入されて各部の冷却に供された後、冷
却水ホース64から排出されて冷却水パイプ54から排
気マフラー27の上面に排出されて排気マフラー27の
冷却に供される。
【0054】尚、以上は本発明に係る脱着式ウォーター
ジェットユニットをサーフボードに採用した形態につい
て述べたが、本発明に係る脱着式ウォータージェットユ
ニットは、カヌー、ゴムボート、小型パーソナルウォー
タークラフト等の他の任意の小型滑走艇に対して同様に
採用することができる。
【0055】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、エンジン、吸気系、排気系及び始動系を含むエ
ンジンユニットとインペラを含むジェットユニットとを
一体化してこれらを艇体に対して脱着可能とするととも
に、前記エンジンユニットのクランク軸を艇体の前後方
向に配し、該クランク軸と前記ジェットユニットのイン
ペラ軸とを同軸的に結合して脱着式ウォータージェット
ユニットを構成したため、該脱着式ウォータージェット
ユニットのコンパクト化と脱着性及びメンテナンス性の
向上を図ることができるとともに、組付後のエンジンユ
ニットとジェットユニットの芯合わせを省略して両者に
常に高い同軸度を確保することができるという効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る脱着式ウォータジェットユニット
を備えるサーフボードの側面図である。
【図2】本発明に係る脱着式ウォータジェットユニット
を備えるサーフボードの平面図である。
【図3】本発明に係る脱着式ウォータージェットユニッ
トの斜視図である。
【図4】本発明に係る脱着式ウォータージェットユニッ
トの部分斜視図である。
【図5】エンジンユニットの排気マフラーの構成を示す
斜視図である。
【図6】本発明に係る脱着式ウォータージェットユニッ
トの艇体への組付状態を示すサーフボード後部の側断面
図である。
【図7】図6のA−A線断面図である。
【図8】図6のB部拡大詳細図である。
【図9】本発明に係る脱着式ウォータジェットユニット
の艇体へのジョイント構造を示す断面図である。
【図10】本発明に係る脱着式ウォータジェットユニッ
トの艇体へのジョイント構造を示す断面図である。
【図11】図9の矢視C−C線方向の図である。
【図12】図9の矢視D−D線方向の図である。
【符号の説明】
1 サーフボード 2 艇体 20 脱着式ウォータージェットユニット 21 エンジンユニット 22 ジェットユニット 24 エンジン(水平対向エンジン) 25 キャブレタ(吸気系) 26 排気パイプ(排気系) 27 排気マフラー(排気系) 28 排気管(排気系) 29 スタータモータ(始動系) 30 クランク軸

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン、吸気系、排気系及び始動系を
    含むエンジンユニットとインペラを含むジェットユニッ
    トとを一体化してこれらを艇体に対して脱着可能とする
    とともに、前記エンジンユニットのクランク軸を艇体の
    前後方向に配し、該クランク軸と前記ジェットユニット
    のインペラ軸とを同軸的に結合して構成されることを特
    徴とする脱着式ウォータージェットユニット。
  2. 【請求項2】 前記エンジンを水平対向エンジンで構成
    したことを特徴とする請求項1記載の脱着式ウォーター
    ジェットユニット。
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