JP2002192658A - 印刷用フィルム - Google Patents

印刷用フィルム

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JP2002192658A
JP2002192658A JP2000397460A JP2000397460A JP2002192658A JP 2002192658 A JP2002192658 A JP 2002192658A JP 2000397460 A JP2000397460 A JP 2000397460A JP 2000397460 A JP2000397460 A JP 2000397460A JP 2002192658 A JP2002192658 A JP 2002192658A
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Takeshi Matsushita
武司 松下
Susumu Kurishima
進 栗嶋
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Kimoto Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐光性を有する印刷用フィルムであって、プラ
スチックフィルムと印刷インキとの接着性が良好で、印
刷インキにひび割れが生じない印刷用フィルムを提供す
る。 【解決手段】プラスチックフィルムの片面に耐光性を有
するインキ接着層を設けた印刷用フィルムであって、イ
ンキ接着層は紫外線吸収性アクリルポリオール樹脂およ
びイソシアネートによって形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バスの行き先表示
幕などのように、外光や照明光にさらされる印刷物を作
製するための印刷用フィルムに関し、特に長期間の使用
に際して退色や変質のない印刷用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】通常、バスの行き先表示幕などのような
印刷物は、シルク印刷等の印刷用インキを用いてポリエ
ステルフィルムやポリカーボネート等のプラスチックフ
ィルムに直接印刷されている。しかし、このような表示
幕は、何度もロールに巻きつけたり、巻き出したりとい
う使い方をするため、印刷インキがプラスチックフィル
ムから剥がれやすいという欠点があった。
【0003】また、長期にわたって紫外線にさらされる
とプラスチックフィルムが変質し、変色してしまうとい
う問題があった。このためプラスチックフィルムを保護
すべく、プラスチックフィルム上に耐光性を有する層を
設けることも考えられる。しかし、これらの耐光性を有
する層に、モノマータイプの紫外線吸収剤をバインダー
樹脂中に混合して形成すると、時間の経過によりモノマ
ーがブリードアウトしてくる可能性がある。このため添
加できる量に制限があり十分な紫外線吸収性能を得るこ
とができない。また、紫外線吸収剤がブリードアウトし
てくると、印刷インキとの接着性がさらに低下し、印刷
インキが剥がれ落ちてしまう問題がある。
【0004】このような問題を解決するため、ポリマー
タイプの紫外線吸収剤、即ち紫外線吸収性樹脂を用いる
ことが考えられるが、ブリードアウトの問題はないもの
の、プラスチックフィルムとの接着性が低く、表示幕の
ように何度もロールに巻きつけたり、巻き出したりとい
う使い方をすると、印刷インキがプラスチックフィルム
から剥がれてしまうという問題が生じる。また、シルク
印刷等の有機溶剤含有の印刷用インキを用いて印刷を行
った場合に、乾燥後、印刷インキがひび割れてしまうと
いう問題も生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、紫外
線吸収性能を有する印刷用フィルムであって、プラスチ
ックフィルムと印刷インキとの接着性が良好で、紫外線
吸収剤のブリードアウトの問題もなく、印刷インキのひ
び割れが生じない印刷用フィルムを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決する本発
明の印刷用フィルムは、プラスチックフィルムの少なく
とも片面に耐光性を有するインキ接着層を設けた印刷用
フィルムであって、前記インキ接着層は硬化型紫外線吸
収性樹脂、およびイソシアネートから形成されてなるこ
とを特徴とするものである。
【0007】また、前記硬化型紫外線吸収性樹脂は、紫
外線吸収性アクリルポリオール樹脂である。さらに好ま
しくは、紫外線吸収性アクリルポリオール樹脂は、紫外
線吸収基を有するモノマーとして2− (2’−ヒドロキ
シ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベ
ンゾトリアゾールを含むものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の印刷用フィルムの
実施の形態について詳述する。プラスチックフィルムと
しては、透明または不透明のフィルム、例えば、ポリエ
ステル、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、トリアセチルセルロース、ポリ塩化ビニル、アク
リル、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビ
ニリデン−塩化ビニル共重合体等が使用できる。
【0009】印刷された画像等をプラスチックフィルム
を通して見る場合には、プラスチックフィルムは実質的
に透明であることが必要である。実質的に透明とは、プ
ラスチックフィルムを通して印刷された文字等が透視で
きる程度の透明性を備えていることを意味する。従って
プラスチックフィルムは着色されていてもよい。また印
刷された画像等を直接見る場合には、プラスチックフィ
ルムは不透明であってもよい。また、プラスチックフィ
ルムは帯電防止処理、易接着処理等がなされていても良
い。
【0010】プラスチックフィルムの厚みは特に限定さ
れないが、印刷機への供給、搬送等を考慮し、例えば1
0μm〜250μmのものが使用される。バスの行き先
表示幕のように何度も巻きつけたり、巻き出したりして
使用するものでは、30μm〜125μm程度が好適で
ある。
【0011】次に、本発明の印刷用フィルムは、硬化型
紫外線吸収性樹脂、およびイソシアネートから形成され
たインキ接着層を設けたことを特徴とするものである。
これにより、耐光性を有し、プラスチックフィルムと印
刷インキとの接着性が良好で、かつ印刷インキのひび割
れが生じない印刷用フィルムを得ることができる。
【0012】硬化型紫外線吸収性樹脂としては、具体的
には紫外線吸収性アクリルポリオール樹脂があげられ、
モノマー成分として、2− (2’−ヒドロキシ−5’−
メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリア
ゾール、(メタ)アクリル酸エステル、および活性プロ
トンを持つエチレン性不飽和二重結合モノマーを含む共
重合体であることが好ましい。
【0013】このような共重合体の構成成分である2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェ
ニル)−2H−ベンゾトリアゾールは下式(1)に表さ
れるベンゾトリアゾールの骨格にメタクリロイル基を導
入したもので、紫外線を吸収させるための成分である。
【0014】
【化1】
【0015】上記2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタ
クリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾー
ル(以下、単に「ベンゾトリアゾール」という場合があ
る)をモノマー成分として含む紫外線吸収性アクリルポ
リオール樹脂は、290nm〜400nmの光に対し吸
収特性を有し、アクリルポリオール樹脂に紫外線吸収基
が導入されていることからブリードアウト起こらず、印
刷インキとの接着性を低下させることはない。
【0016】また、前記(メタ)アクリル酸エステルと
してはエステル部分の炭素数が1〜12のものが好まし
い。炭素数が1〜12のアルキル基を有する(メタ)ア
クリル酸エステルを含有せしめることにより、印刷イン
キの接着性、塗膜の可撓性を高めることができる。その
具体例としてはメチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)ア
クリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート等があげられる。
【0017】次に、前記活性プロトンを持つエチレン性
不飽和二重結合モノマーとしては、水酸基、カルボキシ
ル基、アミノ基、アセトアセトキシエチル基等の官能基
含有モノマーが好ましい。このようなモノマーとして
は、例えば、水酸基を有するモノマーとして2−ヒドロ
キシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロ
ピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、N−メチロールアクリルアミド、アリル
アルコール等、カルボキシル基含有するモノマーとして
β−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)
アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無
水マレイン酸等、アミノ基を含有するモノマーとしてア
ミノメチル(メタ)アクリレート、メチルアミノメチル
(メタ)アクリレート、メチルアミノエチル(メタ)ア
クリレート、メチルアミノプロピル(メタ)アクリレー
ト、アクリルアミド等、アセトアセトキシエチル基を含
有するモノマーとしてアセトアセトキシエチル(メタ)
アクリレート等があげられる。このような官能基含有モ
ノマーを加えることにより塗膜の凝集力を向上させ、架
橋点を付与することができ、印刷インキのひび割れが生
じない印刷用フィルムを得ることができる。
【0018】この印刷インキのひび割れが生じる原因と
しては、シルク印刷等の有機溶剤含有の印刷用インキを
用いて印刷を行う際に、それに使われる有機溶剤がイン
キ接着層に浸透して、印刷インキとインキ接着層との乾
燥速度の差によって、印刷インキの乾燥後にひび割れが
生じるものと考えられる。これを防止するためには、イ
ンキ接着層の耐溶剤性を向上させれば良いと考えられる
ため、硬化型紫外線吸収性樹脂を用いれば解決できると
思われる。しかし、単純に上述した硬化型紫外線吸収性
樹脂に架橋剤を用いて架橋させるだけでは、プラスチッ
クフィルムとの接着性が悪化し、本発明の目的を阻害す
ることとなる。この点について、本発明者らは種々検討
したところ、上述した硬化型紫外線吸収性樹脂に架橋剤
としてイソシアネート用いれば、プラスチックフィルム
との接着性を阻害せずに印刷インキのひび割れが防止で
きることを見出した。この理由については必ずしも明ら
かではないが、イソシアネートが上述の硬化型紫外線吸
収性樹脂の架橋に寄与して耐溶剤性を向上させると共
に、イソシアネートがプラスチックフィルムとの結合に
も寄与するためプラスチックフィルムとの接着性が向上
するものと考えられる。
【0019】さらに、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニ
ル、ビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリル、スチ
レン等を共重合体の構成成分として用いると、インキ接
着層の可撓性等の塗膜物性を容易にコントロールするこ
とができ、またプラスチックフィルムとの接着性をより
向上させることもできる。
【0020】次に、上述した硬化型紫外線吸収性樹脂と
架橋させるイソシアネートについて説明する。ここでい
うイソシアネートとは、通常、常温硬化系で用いられる
ポリイソシアネートプレポリマーを指す。ポリイソシア
ネートプレポリマーは、原料イソシアネートによりトル
エンジイソシアネート系、メチレンジイソシアネート
系、キシレンジイソシアネート系、イソホロンジイソシ
アネート系、ヘキサメチレンジイソシアネート系などが
あり、特に、無黄変性、耐候性の観点からキシレンジイ
ソシアネート系、イソホロンジイソシアネート系、ヘキ
サメチレンジイソシアネート系のものが好適に用いられ
る。
【0021】また、インキ接着層は、硬化型紫外線吸収
性樹脂、およびイソシアネートの他、これらの効果を阻
害しない範囲で他の樹脂をブレンドしてもよい。
【0022】印刷された画像等を直接見る場合には、イ
ンキ接着層には、酸化チタン等の白色顔料を添加するこ
とが好ましい。インキ接着層を白色にすることにより、
印刷画像の色彩が映えるからである。このような白色顔
料を含むことにより、さらに被膜のブロッキングが抑制
される。
【0023】インキ接着層には、上述した樹脂等の他、
酸化チタン以外の顔料、帯電防止剤、消泡剤、レベリン
グ剤、光安定剤、架橋剤等の添加剤を添加してもよい。
但し、これら添加剤の添加量はインキ接着層の効果を阻
害しない範囲であることが望ましい。
【0024】本発明の印刷用フィルムは、上述したイン
キ接着層を構成する樹脂および必要に応じて添加剤を溶
剤に溶解、あるいは分散した塗布液をバーコーティング
法、スプレーコーティング法、ロールコーティング法等
の塗布方法によりプラスチックフィルムの片面または両
面に塗布、乾燥することにより形成することができる。
インキ接着層の厚みは、0.2μm〜40μm、好適に
は2μm〜20μmとする。
【0025】本発明の印刷用フィルムは、インキ接着層
が形成された面にシルク印刷等の印刷用インキを用いて
印刷することにより表示幕等を作製することができる。
【0026】尚、以上の説明ではインキ接着層をプラス
チックフィルムの全面に設ける場合を説明したが、イン
キ接着層は少なくとも印刷が施される部分に設けられて
いればよく、そのように部分的にインキ接着層を設けた
ものも本発明の印刷用フィルムに含まれる。
【0027】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。なお、本実施例において「部」、「%」
は、特に示さない限り重量基準である。 [実施例] 1.実施例の硬化型紫外線吸収性樹脂の製造 攪拌機、コンデンサー、温度計および窒素導入管を備え
た反応容器に、ブチルアクリレート13.5部、メチル
メタクリレート66部、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート6部、メタアクリル酸0.5部、酢酸エチル30
部、メチルエチルケトン40部、トルエン30部、α、
α’−アゾビス(イソブチロニトリル)0.15部を混
合し、窒素を通じながら攪拌し75℃に加熱した。
【0028】前記混合溶液の滴下中に、2−(2’ヒド
ロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H
−ベンゾトリアゾールの粉体14部を10分おきに10
回に分けて反応容器内に添加した。
【0029】この間、反応溶液を75℃に保ち攪拌し続
けた。その後さらに7時間30分反応溶液を75℃に保
ち攪拌しながら反応させ、反応を完結させた。これに酢
酸エチル30部、メチルエチルケトン40部、トルエン
30部を加え、固形分33.3%に調製し、硬化型紫外
線吸収性樹脂を得た。この硬化型紫外線吸収性樹脂の重
量平均分子量をGPC(ポリスチレン換算)で測定した
ところ、30万〜60万の範囲であった。
【0030】2.実施例の印刷用フィルムの作製 硬化型紫外線吸収性樹脂、およびキシレンジイソシアネ
ート系イソシアネート(タケネートD110N:武田薬
品工業社)を用いて、下記処方のインキ接着層塗布液を
調整し、これを厚み100μmのポリエステルフィルム
の片面に塗布、乾燥し、厚み約8μmのインキ接着層を
形成した。次に、このフィルムを60℃の環境で48時
間キュアリングを行い本発明の印刷用フィルムを作製し
た。
【0031】<インキ接着層塗布液の処方> 硬化型紫外線吸収性樹脂 89.5部 (固形分33.3%) イソシアネート(固形分60%) 6.3部 (タケネートD110N:武田薬品工業社) メチルエチルケトン 27.5部 トルエン 27.5部 シクロヘキサノン 27.5部
【0032】[比較例1]実施例の硬化型紫外線吸収性
樹脂、および架橋剤としてネオペンチルグリコールグリ
シジルエーテル(デコナールEX−211:ナガセ化成
工業社)を用いて、下記処方のインキ接着層塗布液を調
整し、後は実施例と同様にして、比較例1の印刷用フィ
ルムを作製した。
【0033】<インキ接着層塗布液の処方> 硬化型紫外線吸収性樹脂 89.5部 (固形分33.3%) ネオペンチルグリコールグリシジルエーテル 3.8部 (デコナールEX-211、固形分100%:ナガセ化成工業社) メチルエチルケトン 28.3部 トルエン 28.3部 シクロヘキサノン 28.3部
【0034】[比較例2] 1.比較例2の熱可塑性紫外線吸収性樹脂の製造 攪拌機、コンデンサー、温度計および窒素導入管を備え
た反応容器に酢酸エチル9部、メチルエチルケトン12
部、トルエン9部を加え窒素を通じながら攪拌し80℃
に加熱した。別の容器でブチルアクリレート24部、メ
チルメタクリレート51部、酢酸エチル6部、メチルエ
チルケトン8部、トルエン6部、α、α’−アゾビス
(イソブチロニトリル)0.15部を混合し、これを1
時間30分かけて反応容器内に滴下した。
【0035】前記混合溶液の滴下中に、2−(2’ヒド
ロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H
−ベンゾトリアゾールの粉体25部を10分おきに10
回に分けて反応容器内に添加した。
【0036】この間、反応溶液を80℃に保ち攪拌し続
けた。その後さらに6時間30分反応溶液を80℃に保
ち攪拌しながら反応させ、反応を完結させた。これに酢
酸エチル55部、メチルエチルケトン73部、トルエン
55部を加え、固形分30%に調製し、比較例2の熱可
塑性紫外線吸収性樹脂を得た。この熱可塑性紫外線吸収
性樹脂の重量平均分子量をGPC(ポリスチレン換算)
で測定したところ、30万〜60万の範囲であった。
【0037】2.比較例2の印刷用フィルムの作製 上記比較例2の熱可塑性紫外線吸収性樹脂、およびキシ
レンジイソシアネート系イソシアネート(タケネートD
110N:武田薬品工業社)を用いて、下記処方のイン
キ接着層塗布液を調整し、これを厚み100μmのポリ
エステルフィルムの片面に塗布、乾燥し、厚み約8μm
のインキ接着層を形成した。次に、このフィルムを60
℃の環境で48時間キュアリングを行い本発明の印刷用
フィルムを作製した。
【0038】<インキ接着層塗布液の処方> 熱可塑性紫外線吸収性樹脂 99.3部 (固形分30%) イソシアネート(固形分60%) 6.3部 (タケネートD110N:武田薬品工業社) メチルエチルケトン 24.2部 トルエン 24.2部 シクロヘキサノン 24.2部
【0039】これらの印刷用フィルムのポリエステルフ
ィルムに対するインキ接着層の接着性、インキ接着層に
対する印刷インキの接着性、有機溶剤含有の印刷用イン
キを用いた印刷インキのひび割れについて評価した。
【0040】ポリエステルフィルムに対するインキ接着
層の接着性は、碁盤目テープ法(JIS−K5400)
により評価した。碁盤目テープ法による剥離試験の結
果、碁盤目部分がわずかでも剥離してしまったものを
「×」、碁盤目部分が全く剥離しなかったものを「○」
とした。評価結果を表1に示す。
【0041】インキ接着層に対する印刷インキの接着
性、および、印刷インキのひび割れについては、印刷用
インキ(ビニルインキHIP710ブラック:セイコー
アドバンス社)をシルクスクリーンメッシュ#200で
印刷して評価した。なお、インキ接着層に対する印刷イ
ンキの接着性は、粘着テープにより印刷インキが剥離し
たものを「×」、剥離しなかったものを「○」とした。
また、印刷インキのひび割れについては、乾燥後の印刷
インキにひび割れが生じたものを「×」、ひび割れが生
じなかったものを「○」とした。評価結果を併せて表1
に示す。
【0042】
【表1】
【0043】表1の結果からも明らかなように、印刷イ
ンキの接着性はすべての印刷用フィルムについて優れて
いた。
【0044】実施例の印刷用フィルムは、ポリエステル
フィルムに対するインキ接着層の接着性、およびインキ
接着層に対する印刷インキの接着性が優れていることが
分かる。また、耐溶剤性に優れ、有機溶剤含有の印刷用
インキを用いた印刷インキにひび割れは生じなかった。
【0045】比較例1の印刷用フィルムは、架橋剤とし
てネオペンチルグリコールグリシジルエーテルを用いて
いるため耐溶剤性は優れているものの、イソシアネート
を用いていないためポリエステルフィルムとの接着性の
低いものとなった。
【0046】比較例2の印刷用フィルムは、ポリエステ
ルフィルムとの接着性は低いものとなった。また、熱可
塑性紫外線吸収性樹脂を用いているため耐溶剤性が低
く、有機溶剤含有の印刷用インキを用いた印刷インキに
ひび割れが生じた。
【0047】また、これらの印刷用フィルムの印刷イン
キ部分について、メチルエチルケトンを含ませた柔らか
い布でふき取り、再度、上記の評価で使用した印刷用イ
ンキを用いて印刷を行い、乾燥後、印刷インキの接着性
を評価した。評価の方法は、印刷インキ部分に粘着テー
プを貼りつけ、粘着テープを剥がした後、印刷インキが
印刷用フィルムに残っているかを確認した。この結果、
実施例の印刷用フィルムの印刷インキは粘着テープによ
り剥離せず印刷用フィルムに残っていたが、比較例1お
よび比較例2の印刷用フィルムの印刷インキは粘着テー
プにより剥離してしまった。これにより実施例の印刷用
フィルムは印刷後にミスがあった場合でも、溶剤でふき
取り、簡単に修正できることが分かった。
【0048】
【発明の効果】本発明の印刷用フィルムによれば、プラ
スチックフィルムの少なくとも片面に印刷インキに対し
接着性が良好で且つプラスチックフィルムに対し接着性
が良好であるインキ接着層を設けたことにより、印刷後
に曲げたり、長期に使用しても印刷インキがプラスチッ
クフィルムから脱落することがない。また、シルク印刷
等の有機溶剤含有の印刷用インキを用いて印刷を行った
場合に、印刷インキがひび割れてしまうという問題はな
い。また、ポリマータイプの硬化型紫外線吸収性樹脂を
用いているため、紫外線吸収剤がブリードアウトするこ
ともなく、外光や照明光に長期にさらされた場合でも退
色や変質がなく、明瞭な印刷状態が保たれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H113 AA03 BA10 BB08 DA26 DA53 DA57 FA10 FA36 FA50 4F100 AK01A AK01B AK25B AK41 AK51B BA02 BA07 BA15 CC00B GB90 JD09B JL09 JL09B 4J100 AJ01R AJ02R AJ08R AJ09R AK32R AL03Q AL04Q AL08P AL08R AL09R AM15R AM17R BA03P BA03R BA08P BA08R BA14R BA16R BA29R BC43P BC73P BD14P CA04 CA05 DA61 JA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラスチックフィルムの少なくとも片面に
    耐光性を有するインキ接着層を設けた印刷用フィルムで
    あって、前記インキ接着層は少なくとも硬化型紫外線吸
    収性樹脂、およびイソシアネートから形成されてなるこ
    とを特徴とする印刷用フィルム。
  2. 【請求項2】前記硬化型紫外線吸収性樹脂は、紫外線吸
    収性アクリルポリオール樹脂である請求項1記載の印刷
    用フィルム。
  3. 【請求項3】前記紫外線吸収性アクリルポリオール樹脂
    は、紫外線吸収基を有するモノマーとして2− (2’−
    ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−
    2H−ベンゾトリアゾールを含むことを特徴とする請求
    項2記載の印刷用フィルム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2355168A4 (en) * 2008-11-28 2012-06-20 Toray Industries FILM FOR A REVERSE SEALING FOIL FOR SOLAR CELLS

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2355168A4 (en) * 2008-11-28 2012-06-20 Toray Industries FILM FOR A REVERSE SEALING FOIL FOR SOLAR CELLS

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