JP2002191045A - 異常状態検出方法および異常状態検出装置 - Google Patents
異常状態検出方法および異常状態検出装置Info
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- JP2002191045A JP2002191045A JP2001316923A JP2001316923A JP2002191045A JP 2002191045 A JP2002191045 A JP 2002191045A JP 2001316923 A JP2001316923 A JP 2001316923A JP 2001316923 A JP2001316923 A JP 2001316923A JP 2002191045 A JP2002191045 A JP 2002191045A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】画像中の変化や異常状態の発生などをテンプレ
ートとの比較などを行なわずに抽出することができる異
常状態検出方法および異常状態検出装置を提供する。 【解決手段】監視領域内の画像をITVカメラによって
撮像し、この撮像した画像を連続的に取込み、A/D変
換後、画像メモリに格納する。そして、画像メモリに取
込んだ時間的に連続した複数の画像をそれぞれ複数の領
域に分割し、この分割した各領域ごとに画像の特徴量を
抽出し、この抽出した特徴量の時間的変化から当該領域
内の異常状態を抽出することにより、監視領域内の異常
状態を検出する。
ートとの比較などを行なわずに抽出することができる異
常状態検出方法および異常状態検出装置を提供する。 【解決手段】監視領域内の画像をITVカメラによって
撮像し、この撮像した画像を連続的に取込み、A/D変
換後、画像メモリに格納する。そして、画像メモリに取
込んだ時間的に連続した複数の画像をそれぞれ複数の領
域に分割し、この分割した各領域ごとに画像の特徴量を
抽出し、この抽出した特徴量の時間的変化から当該領域
内の異常状態を抽出することにより、監視領域内の異常
状態を検出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、ITV
カメラなどの撮像手段を用いて監視領域内の画像監視を
行ない、画像中の異常状態を検出する異常状態検出方法
および異常状態検出装置に関する。
カメラなどの撮像手段を用いて監視領域内の画像監視を
行ない、画像中の異常状態を検出する異常状態検出方法
および異常状態検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、ITVカメラなどの撮像手段
を用いて監視領域内の画像監視を行ない、画像中の異常
状態を検出する場合、まず、時間的に連続する入力画像
の連続差分や背景画像との差分を求める。次に、この結
果を2値化処理することにより、物体の移動などによっ
て生じたと考えられる変化領域の候補を抽出する。
を用いて監視領域内の画像監視を行ない、画像中の異常
状態を検出する場合、まず、時間的に連続する入力画像
の連続差分や背景画像との差分を求める。次に、この結
果を2値化処理することにより、物体の移動などによっ
て生じたと考えられる変化領域の候補を抽出する。
【0003】この場合、あらかじめITVカメラの設置
条件などから空間的に物体が存在しない領域などを調べ
ておき、また、監視領域内に侵入してくることがわかっ
ているものに関しては、その物体の形状などのデータを
テンプレートとして記憶しておく。抽出された変化領域
の中であまりにも小さいものはノイズと考えられるた
め、除去を行ない、残った候補領域に対してテンプレー
トとの比較を行ない、近いものが存在する場合には、当
該領域の変化はあらかじめわかっていた変化と判断す
る。該当するものがない場合には、当該領域の変化は事
前にわからなかった物体などによる変化であるため、異
常状態であると判断する。
条件などから空間的に物体が存在しない領域などを調べ
ておき、また、監視領域内に侵入してくることがわかっ
ているものに関しては、その物体の形状などのデータを
テンプレートとして記憶しておく。抽出された変化領域
の中であまりにも小さいものはノイズと考えられるた
め、除去を行ない、残った候補領域に対してテンプレー
トとの比較を行ない、近いものが存在する場合には、当
該領域の変化はあらかじめわかっていた変化と判断す
る。該当するものがない場合には、当該領域の変化は事
前にわからなかった物体などによる変化であるため、異
常状態であると判断する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来の異常
状態検出方法では、ITVカメラの振動などによるノイ
ズの影響を受けやすいため、画像間の差分2値化画像を
求める際に、これらのノイズの影響が表れる。そのた
め、何らかのノイズ除去処理が必要になる。
状態検出方法では、ITVカメラの振動などによるノイ
ズの影響を受けやすいため、画像間の差分2値化画像を
求める際に、これらのノイズの影響が表れる。そのた
め、何らかのノイズ除去処理が必要になる。
【0005】また、ITVカメラの設置位置の情報もあ
らかじめ与えておく必要がある。さらに、差分2値化処
理の結果、得られた候補領域中から抽出する際にも、画
像中に発生し得る物体に応じた多くのテンプレートとの
比較を行なう必要があるため、計算量がどうしても多く
なる傾向がある。
らかじめ与えておく必要がある。さらに、差分2値化処
理の結果、得られた候補領域中から抽出する際にも、画
像中に発生し得る物体に応じた多くのテンプレートとの
比較を行なう必要があるため、計算量がどうしても多く
なる傾向がある。
【0006】さらに、生じた変化が異常状態によるもの
か、定常的なものによるものかを判定する際に、変化領
域の形状などからの判断のために、考えられる物体につ
いての多くのテンプレートの種類が必要となってくるた
め、画像中の定常的な変化と異常状態とを区別すること
が容易ではなかった。
か、定常的なものによるものかを判定する際に、変化領
域の形状などからの判断のために、考えられる物体につ
いての多くのテンプレートの種類が必要となってくるた
め、画像中の定常的な変化と異常状態とを区別すること
が容易ではなかった。
【0007】そこで、本発明は、画像中の変化や異常状
態の発生などをテンプレートとの比較などを行なわずに
抽出することができる異常状態検出方法および異常状態
検出装置を提供することを目的とする。
態の発生などをテンプレートとの比較などを行なわずに
抽出することができる異常状態検出方法および異常状態
検出装置を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明は、雑音除去などの処理を必
要とせず、しかも、高速に処理を行なうことができる異
常状態検出方法および異常状態検出装置を提供すること
を目的とする。
要とせず、しかも、高速に処理を行なうことができる異
常状態検出方法および異常状態検出装置を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の異常状態検出方
法は、監視領域内の画像を撮像し、この撮像した画像を
連続的に取込み、この取込んだ時間的に連続した複数の
画像をそれぞれ複数の領域に分割し、この分割した各領
域ごとに画像間で所定の処理を行なうことにより、前記
監視領域内の異常状態を検出することを特徴とする。
法は、監視領域内の画像を撮像し、この撮像した画像を
連続的に取込み、この取込んだ時間的に連続した複数の
画像をそれぞれ複数の領域に分割し、この分割した各領
域ごとに画像間で所定の処理を行なうことにより、前記
監視領域内の異常状態を検出することを特徴とする。
【0010】また、本発明の異常状態検出方法は、監視
領域内の画像を撮像し、この撮像した画像を連続的に取
込み、この取込んだ時間的に連続した複数の画像をそれ
ぞれ複数の領域に分割し、この分割した各領域ごとに画
像の特徴量を抽出し、この抽出した特徴量の時間的変化
の状態に応じて当該領域内の画像をさらに複数の領域に
分割し、この分割した各領域ごとに画像の特徴量を抽出
し、この抽出した特徴量の時間的変化から当該領域内の
異常状態を抽出することにより、前記監視領域内の異常
状態を検出することを特徴とする。
領域内の画像を撮像し、この撮像した画像を連続的に取
込み、この取込んだ時間的に連続した複数の画像をそれ
ぞれ複数の領域に分割し、この分割した各領域ごとに画
像の特徴量を抽出し、この抽出した特徴量の時間的変化
の状態に応じて当該領域内の画像をさらに複数の領域に
分割し、この分割した各領域ごとに画像の特徴量を抽出
し、この抽出した特徴量の時間的変化から当該領域内の
異常状態を抽出することにより、前記監視領域内の異常
状態を検出することを特徴とする。
【0011】また、本発明の異常状態検出方法は、監視
領域内の画像を撮像し、この撮像した画像を連続的に取
込み、この取込んだ時間的に連続した複数の画像をそれ
ぞれ複数の領域に分割し、この分割した各領域ごとに画
像の特徴量を抽出し、この抽出した特徴量の時間的変化
の状態に応じて当該領域に対してその周辺領域との融合
を行ない、この融合した各領域ごとに画像の特徴量を抽
出し、この抽出した特徴量の時間的変化から当該領域内
の異常状態を抽出することにより、前記監視領域内の異
常状態を検出することを特徴とする。
領域内の画像を撮像し、この撮像した画像を連続的に取
込み、この取込んだ時間的に連続した複数の画像をそれ
ぞれ複数の領域に分割し、この分割した各領域ごとに画
像の特徴量を抽出し、この抽出した特徴量の時間的変化
の状態に応じて当該領域に対してその周辺領域との融合
を行ない、この融合した各領域ごとに画像の特徴量を抽
出し、この抽出した特徴量の時間的変化から当該領域内
の異常状態を抽出することにより、前記監視領域内の異
常状態を検出することを特徴とする。
【0012】また、本発明の異常状態検出装置は、監視
領域内の画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段によ
り撮像された画像を連続的に取込む画像取込手段と、こ
の画像取込手段により取込んだ時間的に連続した複数の
画像をそれぞれ複数の領域に分割する画像分割手段と、
この画像分割手段により分割された各領域ごとに画像間
で所定の処理を行なうことにより前記監視領域内の異常
状態を検出する異常検出手段とを具備している。
領域内の画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段によ
り撮像された画像を連続的に取込む画像取込手段と、こ
の画像取込手段により取込んだ時間的に連続した複数の
画像をそれぞれ複数の領域に分割する画像分割手段と、
この画像分割手段により分割された各領域ごとに画像間
で所定の処理を行なうことにより前記監視領域内の異常
状態を検出する異常検出手段とを具備している。
【0013】また、本発明の異常状態検出装置は、監視
領域内の画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段によ
り撮像された画像を連続的に取込む画像取込手段と、こ
の画像取込手段により取込んだ時間的に連続した複数の
画像をそれぞれ複数の領域に分割する第1の画像分割手
段と、この第1の画像分割手段により分割された各領域
ごとに画像の特徴量を抽出する特徴抽出手段と、この特
徴抽出手段により抽出された特徴量の時間的変化の状態
に応じて当該領域内の画像をさらに複数の領域に分割す
る第2の画像分割手段と、この第2の画像分割手段によ
り分割された各領域ごとに画像の特徴量を抽出し、この
抽出された特徴量の時間的変化から当該領域内の異常状
態を抽出することにより前記監視領域内の異常状態を検
出する異常検出手段とを具備している。
領域内の画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段によ
り撮像された画像を連続的に取込む画像取込手段と、こ
の画像取込手段により取込んだ時間的に連続した複数の
画像をそれぞれ複数の領域に分割する第1の画像分割手
段と、この第1の画像分割手段により分割された各領域
ごとに画像の特徴量を抽出する特徴抽出手段と、この特
徴抽出手段により抽出された特徴量の時間的変化の状態
に応じて当該領域内の画像をさらに複数の領域に分割す
る第2の画像分割手段と、この第2の画像分割手段によ
り分割された各領域ごとに画像の特徴量を抽出し、この
抽出された特徴量の時間的変化から当該領域内の異常状
態を抽出することにより前記監視領域内の異常状態を検
出する異常検出手段とを具備している。
【0014】さらに、本発明の異常状態検出装置は、監
視領域内の画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段に
より撮像された画像を連続的に取込む画像取込手段と、
この画像取込手段により取込んだ時間的に連続した複数
の画像をそれぞれ複数の領域に分割する画像分割手段
と、この画像分割手段により分割された各領域ごとに画
像の特徴量を抽出する特徴抽出手段と、この特徴抽出手
段により抽出された特徴量の時間的変化の状態に応じて
当該領域に対してその周辺領域との融合を行なう領域融
合手段と、この領域融合手段により融合された各領域ご
とに画像の特徴量を抽出し、この抽出された特徴量の時
間的変化から当該領域内の異常状態を抽出することによ
り前記監視領域内の異常状態を検出する異常検出手段と
を具備している。
視領域内の画像を撮像する撮像手段と、この撮像手段に
より撮像された画像を連続的に取込む画像取込手段と、
この画像取込手段により取込んだ時間的に連続した複数
の画像をそれぞれ複数の領域に分割する画像分割手段
と、この画像分割手段により分割された各領域ごとに画
像の特徴量を抽出する特徴抽出手段と、この特徴抽出手
段により抽出された特徴量の時間的変化の状態に応じて
当該領域に対してその周辺領域との融合を行なう領域融
合手段と、この領域融合手段により融合された各領域ご
とに画像の特徴量を抽出し、この抽出された特徴量の時
間的変化から当該領域内の異常状態を抽出することによ
り前記監視領域内の異常状態を検出する異常検出手段と
を具備している。
【0015】本発明によれば、画像全体の情報を用いた
処理ではなく、画像を複数の領域に分割して、その内部
の特徴量を用いた処理を行ない、かつ、特徴量の時間的
変化について解析を行なうことで、画像中の変化や異常
状態の発生などを、テンプレートとの比較などを行なわ
ずに抽出することができる。また、複数の領域に分割す
る段階でITVカメラなどの撮像手段の振動による影響
を吸収することができるため、雑音除去などの処理を必
要としない。さらに、扱う画像の特徴量によっては、画
像を取込む段階でリアルタイムに特徴量を抽出すること
が可能であるため、高速に処理を行なうことができる。
処理ではなく、画像を複数の領域に分割して、その内部
の特徴量を用いた処理を行ない、かつ、特徴量の時間的
変化について解析を行なうことで、画像中の変化や異常
状態の発生などを、テンプレートとの比較などを行なわ
ずに抽出することができる。また、複数の領域に分割す
る段階でITVカメラなどの撮像手段の振動による影響
を吸収することができるため、雑音除去などの処理を必
要としない。さらに、扱う画像の特徴量によっては、画
像を取込む段階でリアルタイムに特徴量を抽出すること
が可能であるため、高速に処理を行なうことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。まず、第1の実施の形態に
ついて説明する。図1は、第1の実施の形態に係る異常
状態検出装置の構成を概略的に示すものである。すなわ
ち、撮像手段としてのITVカメラ1は、たとえば、図
2に示すように設置されていて、図示のような監視領域
E内の画像を連続的に撮像し、電気信号に変換する。I
TVカメラ1から出力される画像信号(アナログ信号)
は、A/D変換部2に入力され、サンプリングパルス生
成部3から出力される所定のサンプリングレートのサン
プリングパルスによりデジタル化された後、画像データ
として画像メモリ4に順次格納されていく。これらの入
力画像は、表示装置5で表示することにより確認するこ
とができるとともに、ビデオテープレコーダなどの記録
装置6で記録保存することにより、後で画像を照会する
ことも可能となっている。
て図面を参照して説明する。まず、第1の実施の形態に
ついて説明する。図1は、第1の実施の形態に係る異常
状態検出装置の構成を概略的に示すものである。すなわ
ち、撮像手段としてのITVカメラ1は、たとえば、図
2に示すように設置されていて、図示のような監視領域
E内の画像を連続的に撮像し、電気信号に変換する。I
TVカメラ1から出力される画像信号(アナログ信号)
は、A/D変換部2に入力され、サンプリングパルス生
成部3から出力される所定のサンプリングレートのサン
プリングパルスによりデジタル化された後、画像データ
として画像メモリ4に順次格納されていく。これらの入
力画像は、表示装置5で表示することにより確認するこ
とができるとともに、ビデオテープレコーダなどの記録
装置6で記録保存することにより、後で画像を照会する
ことも可能となっている。
【0017】処理部7は、たとえば、CPUなどを主体
に構成されており、画像メモリ4に時系列に取込まれた
複数の画像(たとえば、2つの画像)に対して、後で詳
細を説明するような処理を行なうことにより、入力され
た画像内からの異常状態の抽出処理を行ない、異常状態
が発生していると判断される場合には、警報装置8を動
作させて係員などに知らせる一方、記録装置6に異常状
態の発生していると判断される前後の画像を記録し、表
示装置5に表示を行なうことにより、係員による確認が
行なえるようになっている。
に構成されており、画像メモリ4に時系列に取込まれた
複数の画像(たとえば、2つの画像)に対して、後で詳
細を説明するような処理を行なうことにより、入力され
た画像内からの異常状態の抽出処理を行ない、異常状態
が発生していると判断される場合には、警報装置8を動
作させて係員などに知らせる一方、記録装置6に異常状
態の発生していると判断される前後の画像を記録し、表
示装置5に表示を行なうことにより、係員による確認が
行なえるようになっている。
【0018】処理部7は、画像メモリ4に取込まれた、
たとえば図3(a)に示すような入力画像(M×N画
素)を、図3(b)に示すような縦・横それぞれ等分
(たとえば、m×n)で分割した大きさの複数の領域に
分割する。分割された各領域は、全体の領域数に対する
当該領域の番号と、位置情報として左上と右下の座標値
を、たとえばパラメータとして持つものとする(図4参
照)。
たとえば図3(a)に示すような入力画像(M×N画
素)を、図3(b)に示すような縦・横それぞれ等分
(たとえば、m×n)で分割した大きさの複数の領域に
分割する。分割された各領域は、全体の領域数に対する
当該領域の番号と、位置情報として左上と右下の座標値
を、たとえばパラメータとして持つものとする(図4参
照)。
【0019】領域を分割する際には、図5(a)に示し
たように、互いに重ならないような分割方法や、図5
(b)に示すように、互いに重なりを持つような分割方
法がある。また、分割する領域の大きさも、ここでは全
て同じ大きさとして説明したが、特に細かく監視を行な
いたい領域に対しては、小さい領域を多数割り付けるな
ど、必要に応じて大きさを変えることもできる。このと
き、画像全体に領域が割り当てられるようにする。
たように、互いに重ならないような分割方法や、図5
(b)に示すように、互いに重なりを持つような分割方
法がある。また、分割する領域の大きさも、ここでは全
て同じ大きさとして説明したが、特に細かく監視を行な
いたい領域に対しては、小さい領域を多数割り付けるな
ど、必要に応じて大きさを変えることもできる。このと
き、画像全体に領域が割り当てられるようにする。
【0020】実際に画像を処理する際には、各時間での
入力画像を上記したように複数の領域に分割し、その各
領域についてそれぞれ次に説明するような処理を行な
う。領域の分割に関して、ここでは便宜的に矩形に分割
するものとして説明をしたが、いずれの場合でも領域の
形状に関してはこの限りではない。
入力画像を上記したように複数の領域に分割し、その各
領域についてそれぞれ次に説明するような処理を行な
う。領域の分割に関して、ここでは便宜的に矩形に分割
するものとして説明をしたが、いずれの場合でも領域の
形状に関してはこの限りではない。
【0021】以下、分割した各領域内の特徴量の時間的
変化と異常状態の抽出処理について詳細に説明する。図
6は、入力画像を複数の領域に分割した後、各領域内の
特徴量の時間的変化から異常状態の抽出を行なう処理の
例であり、分割された領域内部の特徴量の変化に応じて
変化のある領域を表示したものである。この処理のおお
まかな流れを図7に示す全体的な処理のフローチャート
を用いて説明する。なお、図6(a)〜(d)は入力画
像を示し、図6(e)〜(g)は上記入力画像に対する
領域の特徴量変化の様子を示している。
変化と異常状態の抽出処理について詳細に説明する。図
6は、入力画像を複数の領域に分割した後、各領域内の
特徴量の時間的変化から異常状態の抽出を行なう処理の
例であり、分割された領域内部の特徴量の変化に応じて
変化のある領域を表示したものである。この処理のおお
まかな流れを図7に示す全体的な処理のフローチャート
を用いて説明する。なお、図6(a)〜(d)は入力画
像を示し、図6(e)〜(g)は上記入力画像に対する
領域の特徴量変化の様子を示している。
【0022】まず、分割する各領域について、あらかじ
め初期設定として特徴量の時間変化をパラメータとして
設定する(S1)。次に、各時刻でデジタル画像データ
に変換された入力画像を取込み(S2)、この取込んだ
入力画像を複数の領域に分割し(S3)、分割した各領
域について、それぞれ画像の持つ何らかの特徴量を算出
する(S4)。各領域では、これまでの特徴量変化を領
域に与えられたパラメータと比較し、領域ごとに異常状
態の有無を調べる(S4)。次に、各領域ごとの処理の
結果を統合して、全領域についての異常状態の有無を調
べ、異状があると判断した場合には、その旨を通知する
(S5)。
め初期設定として特徴量の時間変化をパラメータとして
設定する(S1)。次に、各時刻でデジタル画像データ
に変換された入力画像を取込み(S2)、この取込んだ
入力画像を複数の領域に分割し(S3)、分割した各領
域について、それぞれ画像の持つ何らかの特徴量を算出
する(S4)。各領域では、これまでの特徴量変化を領
域に与えられたパラメータと比較し、領域ごとに異常状
態の有無を調べる(S4)。次に、各領域ごとの処理の
結果を統合して、全領域についての異常状態の有無を調
べ、異状があると判断した場合には、その旨を通知する
(S5)。
【0023】ここで、分割した各領域内の持つ特徴量と
しては、たとえば、モノクロ画像の場合では、画像の平
均濃度値、分散値、差分2値化の結果を用いた乱雑さ
(複雑さ)、などを用いることができる。カラー画像の
場合では、各色相、彩度、明度などを用いることができ
る。
しては、たとえば、モノクロ画像の場合では、画像の平
均濃度値、分散値、差分2値化の結果を用いた乱雑さ
(複雑さ)、などを用いることができる。カラー画像の
場合では、各色相、彩度、明度などを用いることができ
る。
【0024】仮に、特徴量として平均濃度値や分散値を
用いる場合、通常の分散値計算方法では一度領域内の平
均値を求め、再度分散値の計算を行なう。しかし、画像
の取込み間隔が短く、処理速度が高速である場合、連続
する画像間の撮像視野内の変化はそれほど大きくないも
のと考えられるため、前の時刻の平均値を用いて分散値
を求める、いわゆる疑似分散値を用いることなども可能
である。
用いる場合、通常の分散値計算方法では一度領域内の平
均値を求め、再度分散値の計算を行なう。しかし、画像
の取込み間隔が短く、処理速度が高速である場合、連続
する画像間の撮像視野内の変化はそれほど大きくないも
のと考えられるため、前の時刻の平均値を用いて分散値
を求める、いわゆる疑似分散値を用いることなども可能
である。
【0025】次に、図7のフローチャートにおけるステ
ップS4の各領域レベルでの異常状態の抽出を行なう処
理について、図8に示すフローチャートを用いて詳細に
説明する。分割された各領域に対して順に特徴量d
(t)を抽出し(S11)、前の時刻の特徴量d(t−
1 )との差の絶対値を求め、閾値処理により変化がある
と判断された場合(S12)、特徴量とパラメータとの
比較が行なわれ(S13)、パラメータの許容範囲との
比較で所定の閾値を越えた場合(S14)に、特徴量の
変化は異常状態によるものと判断し、領域に異常状態が
存在するとする(S15)。これを全領域に対して行な
う(S16)。
ップS4の各領域レベルでの異常状態の抽出を行なう処
理について、図8に示すフローチャートを用いて詳細に
説明する。分割された各領域に対して順に特徴量d
(t)を抽出し(S11)、前の時刻の特徴量d(t−
1 )との差の絶対値を求め、閾値処理により変化がある
と判断された場合(S12)、特徴量とパラメータとの
比較が行なわれ(S13)、パラメータの許容範囲との
比較で所定の閾値を越えた場合(S14)に、特徴量の
変化は異常状態によるものと判断し、領域に異常状態が
存在するとする(S15)。これを全領域に対して行な
う(S16)。
【0026】なお、上記変化を抽出する際の閾値および
パラメータの許容範囲の閾値は、あらかじめ試験的な画
像により特徴量の変化を調べておき、その結果を用いて
実験的に設定しておいてもよいし、処理の過程で特徴量
の変化がうまく抽出できるように適宜求めてもよい。
パラメータの許容範囲の閾値は、あらかじめ試験的な画
像により特徴量の変化を調べておき、その結果を用いて
実験的に設定しておいてもよいし、処理の過程で特徴量
の変化がうまく抽出できるように適宜求めてもよい。
【0027】以下、いくつかの例をあげて説明する。各
領域内の特徴量の時間的変化の例として、たとえば、図
10(a)を考える。この場合のパラメータとしては、
図11(a)に示すように、安定しているときの値
(B)、変化が発生したときの高さ(H)、変化した状
態の継続時間(L)、そして、それぞれ誤差としてβ,
η,λの6つを考える。
領域内の特徴量の時間的変化の例として、たとえば、図
10(a)を考える。この場合のパラメータとしては、
図11(a)に示すように、安定しているときの値
(B)、変化が発生したときの高さ(H)、変化した状
態の継続時間(L)、そして、それぞれ誤差としてβ,
η,λの6つを考える。
【0028】これらのパラメータは、図11(a)に示
したように、あらかじめ監視領域E内の画像データにつ
いて解析を行なった結果から調べて与えてもよいし、前
述したように特徴量の時間的変化がうまく抽出できるよ
うに、処理系に学習機能を持たせて学習を行なわせ、そ
の結果から与えてもよい。
したように、あらかじめ監視領域E内の画像データにつ
いて解析を行なった結果から調べて与えてもよいし、前
述したように特徴量の時間的変化がうまく抽出できるよ
うに、処理系に学習機能を持たせて学習を行なわせ、そ
の結果から与えてもよい。
【0029】この領域の特徴量の時間的変化の例として
図10(b)〜(g)の6例を考える。図10(b)で
は、立ち上がりの段階で注目するが、直ぐに元の安定状
態に戻るため、単なる雑音と考える。図10(c)で
は、全体の形状、継続時間はほぼ同じだが、山の高さが
許容範囲を越えるため、異常とする。図10(d)で
は、立ち上がりの段階で注目し、継続時間程度経った後
に元の状態に戻った段階で、あらかじめ持っているパラ
メータと似た変化であるため、正常な変化となる。図1
0(e)では、立ち上がりの段階で注目し、継続時間が
経たないうちに一度下がるが、また山の高さまで戻り、
最終的に継続時間程度経った後に元の状態に戻り、あら
かじめ持っているパラメータと似た変化であるため、正
常な変化となる。図10(f)では、立ち上がりの段階
で注目し、継続時間を見始めるが、途中から山の高さを
越えた変化になっていくため、あらかじめ持っているパ
ラメータと異なってくるため、何らかの異状があると判
断する。図10(g)では、立ち上がりの段階で注目
し、継続時間を見始めるが、継続時間が経った後でも元
の状態に戻らないため、何かが当該領域に滞留している
などの可能性が有り、異常と判断する。
図10(b)〜(g)の6例を考える。図10(b)で
は、立ち上がりの段階で注目するが、直ぐに元の安定状
態に戻るため、単なる雑音と考える。図10(c)で
は、全体の形状、継続時間はほぼ同じだが、山の高さが
許容範囲を越えるため、異常とする。図10(d)で
は、立ち上がりの段階で注目し、継続時間程度経った後
に元の状態に戻った段階で、あらかじめ持っているパラ
メータと似た変化であるため、正常な変化となる。図1
0(e)では、立ち上がりの段階で注目し、継続時間が
経たないうちに一度下がるが、また山の高さまで戻り、
最終的に継続時間程度経った後に元の状態に戻り、あら
かじめ持っているパラメータと似た変化であるため、正
常な変化となる。図10(f)では、立ち上がりの段階
で注目し、継続時間を見始めるが、途中から山の高さを
越えた変化になっていくため、あらかじめ持っているパ
ラメータと異なってくるため、何らかの異状があると判
断する。図10(g)では、立ち上がりの段階で注目
し、継続時間を見始めるが、継続時間が経った後でも元
の状態に戻らないため、何かが当該領域に滞留している
などの可能性が有り、異常と判断する。
【0030】以上のようにして、領域内の変化について
異常と判断されるものがあれば、当該領域は異常有りと
なる。なお、全ての領域について何らかの変化が発生す
るものとして上記の6つのパラメータを与えてもよい
が、事前に変化のないことが分かっている領域について
は、B以外のパラメータは意味がないので与えなくとも
よい。また、完全に周期性のあるもの(搬送系のベルト
コンベア上の物体など)を監視する場合には、図11
(b)に示すように、さらに変化の発生間隔としてパラ
メータS(±σ)を与えてもよい。また、上記説明で
は、特徴量の時間的変化の例として正方向に変化する矩
形波を用いたが、他の場合であっても、それに応じた処
理を行なうことは言うまでもない。
異常と判断されるものがあれば、当該領域は異常有りと
なる。なお、全ての領域について何らかの変化が発生す
るものとして上記の6つのパラメータを与えてもよい
が、事前に変化のないことが分かっている領域について
は、B以外のパラメータは意味がないので与えなくとも
よい。また、完全に周期性のあるもの(搬送系のベルト
コンベア上の物体など)を監視する場合には、図11
(b)に示すように、さらに変化の発生間隔としてパラ
メータS(±σ)を与えてもよい。また、上記説明で
は、特徴量の時間的変化の例として正方向に変化する矩
形波を用いたが、他の場合であっても、それに応じた処
理を行なうことは言うまでもない。
【0031】次に、図7のフローチャートにおけるステ
ップS5の全領域レベルでの異常状態の抽出を行なう処
理について、図9に示すフローチャートを用いて詳細に
説明する。前述した各領域についての処理が終了(S1
6)した後、まず、全体での処理が必要であるかを調べ
る(S21)。全体での処理が必要である場合には、全
領域中の異常を示す領域について周辺の領域の結果を調
べ(S22)、異常状態の存在する領域である場合には
(S23)、同様に異常状態を示す領域が周辺にあるか
を調べ(S24)、存在するようであれば互いに連結し
ていく(S25)。このとき、異常状態を示す領域が孤
立して点在して存在する場合には、変化している領域の
大きさが小さすぎるため、ノイズと考える(S26)。
ップS5の全領域レベルでの異常状態の抽出を行なう処
理について、図9に示すフローチャートを用いて詳細に
説明する。前述した各領域についての処理が終了(S1
6)した後、まず、全体での処理が必要であるかを調べ
る(S21)。全体での処理が必要である場合には、全
領域中の異常を示す領域について周辺の領域の結果を調
べ(S22)、異常状態の存在する領域である場合には
(S23)、同様に異常状態を示す領域が周辺にあるか
を調べ(S24)、存在するようであれば互いに連結し
ていく(S25)。このとき、異常状態を示す領域が孤
立して点在して存在する場合には、変化している領域の
大きさが小さすぎるため、ノイズと考える(S26)。
【0032】全領域に対して異常状態の存在を調べた後
(S27)、最終的に異常状態を示す領域を連結して行
なったときの要素数が、あらかじめ定められた閾値を越
えた場合(S28)、その領域群を異常領域とし(S2
9)、画像中に異常状態が存在するものとして、たとえ
ば、処理停止などの手段で報知する。仮に、所定値を越
えなかった場合でも、何らかの注意をうながすようにす
る。
(S27)、最終的に異常状態を示す領域を連結して行
なったときの要素数が、あらかじめ定められた閾値を越
えた場合(S28)、その領域群を異常領域とし(S2
9)、画像中に異常状態が存在するものとして、たとえ
ば、処理停止などの手段で報知する。仮に、所定値を越
えなかった場合でも、何らかの注意をうながすようにす
る。
【0033】ステップS21における全領域の処理を行
なうか否かの判断には、たとえば、次のような方法が考
えられる。すなわち、上記のように、各領域について異
常状態が生じているかを調べた後、(1)各領域の処理
を行なった結果、1つ以上の異常状態を示す領域が存在
する場合、(2)異常有りと判断された領域の数が全体
の領域数に占める割合が所定値を越えた場合、のいずれ
かを満たす場合に全領域について異常状態の探索を行な
う。
なうか否かの判断には、たとえば、次のような方法が考
えられる。すなわち、上記のように、各領域について異
常状態が生じているかを調べた後、(1)各領域の処理
を行なった結果、1つ以上の異常状態を示す領域が存在
する場合、(2)異常有りと判断された領域の数が全体
の領域数に占める割合が所定値を越えた場合、のいずれ
かを満たす場合に全領域について異常状態の探索を行な
う。
【0034】なお、処理する速度が高速である場合、撮
像視野内の変化はそれぞれ大きくないものと考えられる
ため、分散値を計算する際に一度領域内の平均値を求
め、再度分散値を計算するという通常の算出方法ではな
く、前の時刻の平均値を用いて分散値を求める、いわゆ
る疑似分散値を用いることが可能である。
像視野内の変化はそれぞれ大きくないものと考えられる
ため、分散値を計算する際に一度領域内の平均値を求
め、再度分散値を計算するという通常の算出方法ではな
く、前の時刻の平均値を用いて分散値を求める、いわゆ
る疑似分散値を用いることが可能である。
【0035】次に、第2の実施の形態について説明す
る。第2の実施の形態の第1の実施の形態と異なる点
は、図12に全体的な処理のフローチャートを示すよう
に、第1の実施の形態で行なった全領域での処理(S
5)は行なわず、その代わりに領域分割・融合処理(S
6)を行なうようにしたものであり、以下、その領域の
分割・融合処理について詳細に説明する。
る。第2の実施の形態の第1の実施の形態と異なる点
は、図12に全体的な処理のフローチャートを示すよう
に、第1の実施の形態で行なった全領域での処理(S
5)は行なわず、その代わりに領域分割・融合処理(S
6)を行なうようにしたものであり、以下、その領域の
分割・融合処理について詳細に説明する。
【0036】まず、領域の分割処理について説明する。
図13に示すように、分割した領域内の特徴量の時間的
変化がノイズのような状態を呈している場合、このまま
では当該領域は常にノイズが存在していると判定されて
しまう。これを防ぐために、分割した各領域をさらに小
さな領域に分割することで、特徴量の時間的変化を見る
ものである。
図13に示すように、分割した領域内の特徴量の時間的
変化がノイズのような状態を呈している場合、このまま
では当該領域は常にノイズが存在していると判定されて
しまう。これを防ぐために、分割した各領域をさらに小
さな領域に分割することで、特徴量の時間的変化を見る
ものである。
【0037】すなわち、画像中の領域に関して、領域内
で特徴量の時間的変化が図13に示すようにノイズ状
で、変化の発生頻度が高い場合、この状態が所定時間以
上継続する場合に、領域のさらなる分割を行なう。
で特徴量の時間的変化が図13に示すようにノイズ状
で、変化の発生頻度が高い場合、この状態が所定時間以
上継続する場合に、領域のさらなる分割を行なう。
【0038】この領域分割の処理について、図17に示
すフローチャートを参照して説明する。ステップS4に
おける分割された各領域に対する特徴量d(t)の抽出
が終了した後、前の時刻の特徴量d(t−1 )との差の
絶対値を求め、その差データが閾値Tsよりも大きいと
き変化があったものとし(S31)、その回数(Cs)
を計数する(S32)。この変化が連続して存在し、変
化回数が所定の閾値Tcsを越えたとき(S33)、領
域の分割を行なう(S34)。
すフローチャートを参照して説明する。ステップS4に
おける分割された各領域に対する特徴量d(t)の抽出
が終了した後、前の時刻の特徴量d(t−1 )との差の
絶対値を求め、その差データが閾値Tsよりも大きいと
き変化があったものとし(S31)、その回数(Cs)
を計数する(S32)。この変化が連続して存在し、変
化回数が所定の閾値Tcsを越えたとき(S33)、領
域の分割を行なう(S34)。
【0039】これにより、新たに増えた領域について
は、あらかじめパラメータが設定されていないので、分
割前の領域のパラメータを割り付ける(S35)。次
に、計数した変化発生回数(Cs)をリセットし(S3
6)、次の処理に進む。
は、あらかじめパラメータが設定されていないので、分
割前の領域のパラメータを割り付ける(S35)。次
に、計数した変化発生回数(Cs)をリセットし(S3
6)、次の処理に進む。
【0040】ステップS34における領域の分割に際し
ては、たとえば、図14に示すような分割を行なう。こ
こでは領域をそれぞれ4等分するような分割を行なって
いる。分割された領域に対しては、図4に示した例と同
様に、新しい領域の番号と、位置情報として左上と右下
の座標値を、たとえば、パラメータとして持たせる。ま
た、前述した初期状態の分割方法に応じて、領域は重な
りを持たないようにも、重なりを持つようにも分割され
る(図5参照)。
ては、たとえば、図14に示すような分割を行なう。こ
こでは領域をそれぞれ4等分するような分割を行なって
いる。分割された領域に対しては、図4に示した例と同
様に、新しい領域の番号と、位置情報として左上と右下
の座標値を、たとえば、パラメータとして持たせる。ま
た、前述した初期状態の分割方法に応じて、領域は重な
りを持たないようにも、重なりを持つようにも分割され
る(図5参照)。
【0041】次に、領域の融合処理について説明する。
画像中の領域に関して、領域内の特徴量の時間的変化が
図15に示すようにほとんど見られず、発生頻度が低い
場合、この状態が所定の時間以上継続する場合に、周囲
の同様な状態にある領域との融合を行なう。
画像中の領域に関して、領域内の特徴量の時間的変化が
図15に示すようにほとんど見られず、発生頻度が低い
場合、この状態が所定の時間以上継続する場合に、周囲
の同様な状態にある領域との融合を行なう。
【0042】この領域融合の処理について、図18に示
すフローチャートを参照して説明する。上述した領域の
分割処理が終了した後、まず、変化の状態がないことを
カウントする状態カウンタを「+1」する(S41)。
次に、前述したように抽出された特徴量d(t)とd
(t−1)との差の絶対値を求め、その差データが閾値
Tmよりも大きいとき変化があったものとし(S4
2)、状態カウンタをリセットして(S43)、次の画
像に対する処理に進む。
すフローチャートを参照して説明する。上述した領域の
分割処理が終了した後、まず、変化の状態がないことを
カウントする状態カウンタを「+1」する(S41)。
次に、前述したように抽出された特徴量d(t)とd
(t−1)との差の絶対値を求め、その差データが閾値
Tmよりも大きいとき変化があったものとし(S4
2)、状態カウンタをリセットして(S43)、次の画
像に対する処理に進む。
【0043】変化のない状態が連続して存在し、状態カ
ウンタの値が所定の閾値Thを越えたとき(S44)、
領域に付与された属性情報を[融合]可能であるとし
(S45)、全ての領域について調べた後、融合処理を
行なう(S46)。
ウンタの値が所定の閾値Thを越えたとき(S44)、
領域に付与された属性情報を[融合]可能であるとし
(S45)、全ての領域について調べた後、融合処理を
行なう(S46)。
【0044】ステップS46の領域融合処理について、
図19に示すフローチャートを参照して説明する。ま
ず、全領域を探索して(S51)、領域の属性情報を読
込み(S52)、融合可能であるかを調べる(S5
3)。可能である場合、近傍領域の属性情報も融合可能
であるかを調べ(S54)、可能であれば、処理領域の
パラメータを融合する相手の領域に与える(S55)。
既に融合を行なった領域に関しては、属性情報を通常の
状態に戻し、これらの操作を全ての領域に対して行なう
(S56,S57)。
図19に示すフローチャートを参照して説明する。ま
ず、全領域を探索して(S51)、領域の属性情報を読
込み(S52)、融合可能であるかを調べる(S5
3)。可能である場合、近傍領域の属性情報も融合可能
であるかを調べ(S54)、可能であれば、処理領域の
パラメータを融合する相手の領域に与える(S55)。
既に融合を行なった領域に関しては、属性情報を通常の
状態に戻し、これらの操作を全ての領域に対して行なう
(S56,S57)。
【0045】領域の融合に際しては、たとえば、図16
に示すような融合を行なう。この場合、領域の融合は新
たな領域が再び矩形となるように行なわれている。すな
わち、注目領域の右隣り、下、右隣りおよび下、の3つ
の近傍領域を調べる。
に示すような融合を行なう。この場合、領域の融合は新
たな領域が再び矩形となるように行なわれている。すな
わち、注目領域の右隣り、下、右隣りおよび下、の3つ
の近傍領域を調べる。
【0046】以上、領域の分割および融合処理について
説明したが、画像中の各領域に関して、領域内で変化の
発生する頻度が低い場合に、特に上記のような融合処理
を行なわなくとも、当該領域についての処理を行なう回
数を減らすことで、全体の処理量を低減することが可能
である。
説明したが、画像中の各領域に関して、領域内で変化の
発生する頻度が低い場合に、特に上記のような融合処理
を行なわなくとも、当該領域についての処理を行なう回
数を減らすことで、全体の処理量を低減することが可能
である。
【0047】また、領域の分割および融合を繰り返すこ
とによって、領域数が変化する場合には、必要に応じて
領域の番号の付け替えを行なう。付け替えに際しては、
たとえば、各領域がパラメータとして持っている左上の
座標値を画像の左上→右下の順に調べて行き、番号を付
けていくような方法がある。
とによって、領域数が変化する場合には、必要に応じて
領域の番号の付け替えを行なう。付け替えに際しては、
たとえば、各領域がパラメータとして持っている左上の
座標値を画像の左上→右下の順に調べて行き、番号を付
けていくような方法がある。
【0048】なお、上記説明では、領域の分割処理を行
なった後に、続けて領域の融合処理を行なう場合につい
て説明したが、処理の順序はその逆でもよく、あるい
は、領域の分割処理と領域の融合処理を並列的に行なう
ようにしてもよい。
なった後に、続けて領域の融合処理を行なう場合につい
て説明したが、処理の順序はその逆でもよく、あるい
は、領域の分割処理と領域の融合処理を並列的に行なう
ようにしてもよい。
【0049】以上説明したように上記実施の形態によれ
ば、画像全体の情報を用いた処理ではなく、画像を複数
の領域に分割して、その各領域内の特徴量を用いた処理
を行ない、かつ、特徴量の時間的変化について解析を行
なうことで、画像をあえて大まかに分割することで振動
するなどの小さな変化を吸収し、より大きな変化(画像
中での対象物の移動など)の抽出だけに着目できるよう
になり、画像中の変化や異常状態の発生などをテンプレ
ートとの比較などを行なわずに抽出することができる。
ば、画像全体の情報を用いた処理ではなく、画像を複数
の領域に分割して、その各領域内の特徴量を用いた処理
を行ない、かつ、特徴量の時間的変化について解析を行
なうことで、画像をあえて大まかに分割することで振動
するなどの小さな変化を吸収し、より大きな変化(画像
中での対象物の移動など)の抽出だけに着目できるよう
になり、画像中の変化や異常状態の発生などをテンプレ
ートとの比較などを行なわずに抽出することができる。
【0050】また、領域に分割する段階でITVカメラ
などの振動による影響を吸収することができるため、雑
音除去などの処理を必要としない。さらに、扱う画像の
特徴量によっては、画像を取込む段階でリアルタイムに
特徴量を抽出することが可能であるため、高速に処理を
行なうことができる。
などの振動による影響を吸収することができるため、雑
音除去などの処理を必要としない。さらに、扱う画像の
特徴量によっては、画像を取込む段階でリアルタイムに
特徴量を抽出することが可能であるため、高速に処理を
行なうことができる。
【0051】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、画
像中の変化や異常状態の発生などをテンプレートとの比
較などを行なわずに抽出することができる異常状態検出
方法および異常状態検出装置を提供できる。また、本発
明によれば、雑音除去などの処理を必要とせず、しか
も、高速に処理を行なうことができる異常状態検出方法
および異常状態検出装置を提供できる。
像中の変化や異常状態の発生などをテンプレートとの比
較などを行なわずに抽出することができる異常状態検出
方法および異常状態検出装置を提供できる。また、本発
明によれば、雑音除去などの処理を必要とせず、しか
も、高速に処理を行なうことができる異常状態検出方法
および異常状態検出装置を提供できる。
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る異常状態検出
装置の構成を概略的に示すブロック図。
装置の構成を概略的に示すブロック図。
【図2】監視環境およびITVカメラの設置例を示す
図。
図。
【図3】入力画像を複数の領域に分割する処理を説明す
る図。
る図。
【図4】領域のパラメータの与え方を説明する図。
【図5】領域の分割方法を説明する図。
【図6】入力画像と領域の特徴量変化の様子を示す図。
【図7】全体の処理を説明するフローチャート。
【図8】領域レベルの処理を説明するフローチャート。
【図9】全領域での処理を説明するフローチャート。
【図10】特徴量の時間的変化の一例を示す図。
【図11】特徴量パラメータの決め方の一例を説明する
図。
図。
【図12】本発明の第2の実施の形態に係る異常状態検
出装置の全体の処理を説明するフローチャート。
出装置の全体の処理を説明するフローチャート。
【図13】雑音のような特徴量の時間的変化の一例を示
す図。
す図。
【図14】領域分割の一例を説明する図。
【図15】変化がほとんどない特徴量の時間的変化の一
例を示す図。
例を示す図。
【図16】領域融合の一例を説明する図。
【図17】領域の分割処理を説明するフローチャート。
【図18】領域の融合処理を説明するフローチャート。
【図19】領域の融合処理を説明するフローチャート。
E……監視領域、1……ITVカメラ(撮像手段)、2
……A/D変換部、3……サンプリングパルス発生部、
4……画像メモリ、5……表示装置、6……記録装置、
7……処理部、8……警報装置。
……A/D変換部、3……サンプリングパルス発生部、
4……画像メモリ、5……表示装置、6……記録装置、
7……処理部、8……警報装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 AA19 BA11 CA08 CB08 CH01 CH07 CH11 DA15 DB09 DC22 DC25 DC30 DC32 DC36 DC38 5C054 AA01 FC03 FC12 FC15 FF06 GA04 HA18 5L096 AA02 AA03 AA06 BA02 CA04 EA05 EA45 FA32 FA33 GA51 HA02 JA11 JA13 LA01 LA04 LA05
Claims (6)
- 【請求項1】 監視領域内の画像を撮像し、この撮像し
た画像を連続的に取込み、この取込んだ時間的に連続し
た複数の画像をそれぞれ複数の領域に分割し、この分割
した各領域ごとに画像間で所定の処理を行なうことによ
り、前記監視領域内の異常状態を検出することを特徴と
する異常状態検出方法。 - 【請求項2】 監視領域内の画像を撮像し、この撮像し
た画像を連続的に取込み、この取込んだ時間的に連続し
た複数の画像をそれぞれ複数の領域に分割し、この分割
した各領域ごとに画像の特徴量を抽出し、この抽出した
特徴量の時間的変化の状態に応じて当該領域内の画像を
さらに複数の領域に分割し、この分割した各領域ごとに
画像の特徴量を抽出し、この抽出した特徴量の時間的変
化から当該領域内の異常状態を抽出することにより、前
記監視領域内の異常状態を検出することを特徴とする異
常状態検出方法。 - 【請求項3】 監視領域内の画像を撮像し、この撮像し
た画像を連続的に取込み、この取込んだ時間的に連続し
た複数の画像をそれぞれ複数の領域に分割し、この分割
した各領域ごとに画像の特徴量を抽出し、この抽出した
特徴量の時間的変化の状態に応じて当該領域に対してそ
の周辺領域との融合を行ない、この融合した各領域ごと
に画像の特徴量を抽出し、この抽出した特徴量の時間的
変化から当該領域内の異常状態を抽出することにより、
前記監視領域内の異常状態を検出することを特徴とする
異常状態検出方法。 - 【請求項4】 監視領域内の画像を撮像する撮像手段
と、 この撮像手段により撮像された画像を連続的に取込む画
像取込手段と、 この画像取込手段により取込んだ時間的に連続した複数
の画像をそれぞれ複数の領域に分割する画像分割手段
と、 この画像分割手段により分割された各領域ごとに画像間
で所定の処理を行なうことにより前記監視領域内の異常
状態を検出する異常検出手段と、 を具備したことを特徴とする異常状態検出装置。 - 【請求項5】 監視領域内の画像を撮像する撮像手段
と、 この撮像手段により撮像された画像を連続的に取込む画
像取込手段と、 この画像取込手段により取込んだ時間的に連続した複数
の画像をそれぞれ複数の領域に分割する第1の画像分割
手段と、 この第1の画像分割手段により分割された各領域ごとに
画像の特徴量を抽出する特徴抽出手段と、 この特徴抽出手段により抽出された特徴量の時間的変化
の状態に応じて当該領域内の画像をさらに複数の領域に
分割する第2の画像分割手段と、 この第2の画像分割手段により分割された各領域ごとに
画像の特徴量を抽出し、この抽出された特徴量の時間的
変化から当該領域内の異常状態を抽出することにより前
記監視領域内の異常状態を検出する異常検出手段と、 を具備したことを特徴とする異常状態検出装置。 - 【請求項6】 監視領域内の画像を撮像する撮像手段
と、 この撮像手段により撮像された画像を連続的に取込む画
像取込手段と、 この画像取込手段により取込んだ時間的に連続した複数
の画像をそれぞれ複数の領域に分割する画像分割手段
と、 この画像分割手段により分割された各領域ごとに画像の
特徴量を抽出する特徴抽出手段と、 この特徴抽出手段により抽出された特徴量の時間的変化
の状態に応じて当該領域に対してその周辺領域との融合
を行なう領域融合手段と、 この領域融合手段により融合された各領域ごとに画像の
特徴量を抽出し、この抽出された特徴量の時間的変化か
ら当該領域内の異常状態を抽出することにより前記監視
領域内の異常状態を検出する異常検出手段と、 を具備したことを特徴とする異常状態検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001316923A JP2002191045A (ja) | 2001-10-15 | 2001-10-15 | 異常状態検出方法および異常状態検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001316923A JP2002191045A (ja) | 2001-10-15 | 2001-10-15 | 異常状態検出方法および異常状態検出装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19046095A Division JP3454979B2 (ja) | 1994-09-21 | 1995-07-26 | 異常状態検出方法および異常状態検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002191045A true JP2002191045A (ja) | 2002-07-05 |
Family
ID=19134864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001316923A Pending JP2002191045A (ja) | 2001-10-15 | 2001-10-15 | 異常状態検出方法および異常状態検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002191045A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007058674A (ja) * | 2005-08-25 | 2007-03-08 | Sanyo Electric Co Ltd | 対象物認識装置 |
JP2007080084A (ja) * | 2005-09-15 | 2007-03-29 | Teikyo Univ | 異常報知装置および異常報知方法 |
JP2018079839A (ja) * | 2016-11-17 | 2018-05-24 | 株式会社デンソー | 車両用表示システムおよびフリーズ検出装置 |
-
2001
- 2001-10-15 JP JP2001316923A patent/JP2002191045A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007058674A (ja) * | 2005-08-25 | 2007-03-08 | Sanyo Electric Co Ltd | 対象物認識装置 |
US7809196B2 (en) | 2005-08-25 | 2010-10-05 | Sanyo Electric Co., Ltd | Object recognition apparatus |
JP4578353B2 (ja) * | 2005-08-25 | 2010-11-10 | 三洋電機株式会社 | 対象物認識装置 |
JP2007080084A (ja) * | 2005-09-15 | 2007-03-29 | Teikyo Univ | 異常報知装置および異常報知方法 |
JP2018079839A (ja) * | 2016-11-17 | 2018-05-24 | 株式会社デンソー | 車両用表示システムおよびフリーズ検出装置 |
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