JP2002190721A - 高速スイッチトキャパシタ回路の整定時間に対するスイッチ抵抗の影響を補償する方法及び回路 - Google Patents

高速スイッチトキャパシタ回路の整定時間に対するスイッチ抵抗の影響を補償する方法及び回路

Info

Publication number
JP2002190721A
JP2002190721A JP2001294110A JP2001294110A JP2002190721A JP 2002190721 A JP2002190721 A JP 2002190721A JP 2001294110 A JP2001294110 A JP 2001294110A JP 2001294110 A JP2001294110 A JP 2001294110A JP 2002190721 A JP2002190721 A JP 2002190721A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit
transistor
switch
time constant
feedback
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001294110A
Other languages
English (en)
Inventor
Andrei Supanoke Soorin
アンドレイ スパノケ ソーリン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Semiconductor America Inc
Original Assignee
Oki America Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki America Inc filed Critical Oki America Inc
Publication of JP2002190721A publication Critical patent/JP2002190721A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H19/00Networks using time-varying elements, e.g. N-path filters
    • H03H19/004Switched capacitor networks
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K17/00Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking
    • H03K17/06Modifications for ensuring a fully conducting state
    • H03K17/063Modifications for ensuring a fully conducting state in field-effect transistor switches
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03KPULSE TECHNIQUE
    • H03K17/00Electronic switching or gating, i.e. not by contact-making and –breaking
    • H03K17/14Modifications for compensating variations of physical values, e.g. of temperature
    • H03K17/145Modifications for compensating variations of physical values, e.g. of temperature in field-effect transistor switches

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Amplifiers (AREA)
  • Filters That Use Time-Delay Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】スイッチトキャパシタ回路においてスイッチの
オン抵抗の影響を減らし、ダイナミックレンジの拡大、
高速化を図る。 【解決手段】演算トランスコンダクタンス増幅器(1
0)と、第1のスイッチトキャパシタ群(C12,C1
2B)及び第1のトランジスタスイッチの内部抵抗(R
1)からなる第1の時定数を有する帰還段と、第2のス
イッチトキャパシタ群(C2A,C2B,C2C)及第
2のトランジスタスイッチの内部抵抗(R2)からなる
第2の時定数を有する負荷段とを含み、第1の時定数と
第2の時定数を互いに等しくする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速スイッチトキ
ャパシタ回路の整定時間に対するスイッチ抵抗の影響を
補償する方法及び回路に関する。
【0002】
【従来の技術】低い供給電圧で動作するMOSサブミク
ロン技術を用いた回路の発展に伴い、アナログ回路を最
小の電圧余裕(headroom)で実現する必要がある。アナ
ログ回路のうちの重要な種類はスイッチトキャパシタ原
理に基づくものである。これらの回路はサンプル・ホー
ルド回路、トラック・ホールド回路、スイッチトキャパ
シタ増幅器、スイッチトキャパシタフィルタ、アナログ
・ディジタル変換器(ADC)、チョッパー式回路(chopper
-based circuits)等を含み、多くの混合信号集積回路
(mixed signal integrated circuit)のための多くの
アナログ・フロント・エンド・ソリューション(front-
end solutions)で用いられる。CMOS技術におい
て、そのような回路は、通常、演算トランスコンダクタ
ンス増幅器(operational transconductance amplifie
r:OTA)とキャパシタとのスイッチによる相互接続に
基づくものである。従来から知られているスイッチトキ
ャパシタ回路の例は、Proceedings of the IEEE (アイ
・イー・イー・イー論文集)(vol. 71, no. 8, pp 941-
966) Gregorian(グレゴリアン)外による"Switched-Ca
pacitor Circuit Design(スイッチトキャパシタ回路設
計)"及びLaker(レイカー)外による"Design of Analo
g Integrated Circuits(アナログ集積回路の設計)"(M
cGraw Hill, 1994年、p 810)に示されている。これらの
スイッチトキャパシタ回路を設計し、各技術から利用可
能な最大の速度を使用する必要により、利用可能な電圧
の範囲内でOTA及びスイッチの最適化が導かれる。
【0003】これらの離散時間(discrete-time)アナ
ログ処理回路のための示性数(figure of merit)、即
ち性能を表わす指標の一つは、所定の誤差の範囲内で
の、出力整定時間である。出力整定時間の値により、こ
れらの回路の最も重要な性能指標(performance figure
s)の幾つか、例えばサンプリング周波数、高調波ひず
み、S/Nひずみ率(S/N distorton ratio)、有効ビ
ット数(effective numberof bits)、信号処理帯域(s
ignal processing bandwidth)等が決定され、乃至は限
界付けられる。
【0004】スイッチトキャパシタと直列接続されたス
イッチのオン抵抗により、これらの回路の整定性能に悪
影響を与える寄生極(parasitic poles)が生じる。低
い供給電圧(低いゲートオーバドライブ電圧)のため、
スイッチオン抵抗が高くなり、整定性能が劣化する。オ
ン抵抗を減らすため、幅の広いトランジスタを用いるこ
ともできる。しかし、幅の広いトランジスタを用いる
と、寄生容量とクロックフィードスルー(clock feed-t
hrough)が大きくなり、整定性能が劣化する。従って、
スイッチ抵抗が整定時間に与える悪影響を補償する必要
が存在する。
【0005】スイッチ抵抗が整定時間に与える悪影響を
減らすと言うこの課題に対する従来のアプローチは、ス
イッチトキャパシタのプレート(極板)をより低い電圧
ノードに接続するNMOSトランジスタに基づくスイッ
チを用い、これにより電圧ゲート・オーバドライブが十
分に大きく、一定であるようにすることである。回路の
他のスイッチはすべてCMOSトランジスタに基づくも
のである。種々のトランジスタのサイズは、スイッチと
キャパシタの組合せの帯域がOTA及びキャパシタの帯
域よりも大幅に高いとの推定に基づき決定される。電圧
及び速度が制限要因(limiting factor)でない場合に
は、MOSトランジスタのサイズは、最小にされ、通常
回路全体を通じて一定にされる。
【0006】例えば、図1は、従来のスイッチトキャパ
シタ回路を示す。この回路は、スイッチトキャパシタの
プレートをより低い電圧ノード、即ち、図示の例では接
地電位に結合するNMOSトランジスタとOTA400
とを含む。この回路はキャパシタ411を含む。このキ
ャパシタ411は、OTA400の反転入力に結合さ
れ、またNMOSトランジスタ403の第1の端部に結
合された第1のプレートを有する。キャパシタ411は
また、NMOSトランジスタ401の第1の端部に結合
された第2のプレートを有する。NMOSトランジスタ
401及び403の第2の端部はシステムの接地点(gr
ound)に結合されている。NMOSトランジスタ403
の第2の端部はまたOTA400の非反転入力にも結合
されている。キャパシタ411の第2のプレートはまた
CMOSスイッチ423の第1の端部に結合されてい
る。CMOSスイッチ423の詳細は図2に示されてい
る。CMOSスイッチ423の第2の端部は図示しない
スイッチトキャパシタ回路の前段(stage)に結合され
ている。
【0007】図1の示す従来のスイッチトキャパシタ回
路さらに、CMOSスイッチ425を含む。スイッチ4
25は、OTA400の出力に結合された第1の端部と
キャパシタ413の第1のプレートに結合された第2の
端部とを有する。NMOSスイッチ405はキャパシタ
413の第1のプレートに結合された第1の端部と、シ
ステム接地点に結合された第2の端部とを有する。キャ
パシタ413の第2のプレートはOTA400の反転入
力に結合され、これにより帰還路が完結する。
【0008】図1にさらに示されているように、スイッ
チトキャパシタ回路の次段には、CMOSスイッチ42
7が含まれる。CMOSスイッチ427は、第1の端部
がOTA400の出力に結合され、第2の端部が第1の
キャパシタ415の第1のプレートに結合されている。
NMOSスイッチ407は、第1の端部がキャパシタ4
15の第2のプレートに結合され、第2の端部がシステ
ム接地点の結合されている。NMOSトランジスタ40
1、403、405及び407のゲート、並びにCMO
Sスイッチ423、425及び427のゲートは、典型
的には図1には示されていない制御回路により駆動され
る。この種のスイッチトキャパシタ回路の主たる欠点
は、CMOSスイッチにより回路に付加された大きい寄
生容量のために回路が高速動作に適していないことであ
る。
【0009】図1に関して説明した従来の回路の比較的
低い速度が許容できない場合には、CMOSスイッチ4
23、425及び427の遅く、大きいPMOSトラン
ジスタにより付加された余分の容量、及びCMOSスイ
ッチの相互接続容量(interconnect capacitance)によ
り付加された余分の容量を減らす必要がある。第2の従
来のアプローチでは、図1の回路のCMOSスイッチ4
23、425、及び427のPMOSトランジスタが除
去される。CMOSスイッチが図3に示されるように、
それぞれNMOSトランジスタ417、419及び42
1で置き換えられ、その結果、回路はNMOSトランジ
スタスイッチしか含まない。特に、図3の回路構成は、
キャパシタ411の第2のプレートに結合された第1の
端部、及び前段に結合された第2の端部を有するNMO
Sトランジスタ417と、OTA400の出力に結合さ
れた第1の端部、及びキャパシタ413の第1のプレー
トに結合された第2の端部を有するNMOSトランジス
タ419と、OTA400の出力に結合された第1の端
部、及びキャパシタ415の第1のプレートに結合され
た第2の端部を有するNMOSトランジスタ421を備
えている点を除き、図1の回路と同じ構成である。
【0010】図3の回路のアプローチは、速いNMOS
トランジスタのみがスイッチとして用いられている点で
有利である。しかし、このアプローチの主たる欠点は、
回路のダイナミックレンジが狭いことである。さらに、
MOSトランジスタのサイズは、スイッチの帯域をOT
Aの帯域よりも大幅に高く保つことにより、決定され
る。その結果、高い入力又は出力電圧(低いスイッチゲ
ートオーバドライブ電圧)の場合にもスイッチ帯域がO
TAの帯域よりも大幅に広くなるように、スイッチのサ
イズが必然的に大きくなる。このアプローチでは、回路
の出力のダイナミックレンジと、回路の出力の整定時間
の間に、より厳しい妥協が必要になる。
【0011】図3に示される、すべてNMOSスイッチ
で構成した従来の回路の上記の欠点に打ち勝つため、ス
イッチトランジスタのゲートオーバドライブ電圧をオン
・チップ電圧逓倍器により上昇させることができる。こ
のアプローチには、従来2つ法がある。第1の方法は図
4に示されるものであり、電圧逓倍器431及びレベル
シフタ433が設けられ、これらにより、NMOSスイ
ッチのスイッチ制御電圧が一定であり、供給電圧Vdd
よりも高くされる。図4の回路は、図3の回路と同じ構
成である。しかし、NMOSトランジスタ401、40
3、405、417、及び419のゲートを駆動するレ
ベルシフタ433と、供給電圧Vddを逓倍し、より高
い逓倍された電圧をレベルシフタ433に供給する電圧
逓倍器431を備えている点で異なる。
【0012】第2の方法は図5に示されるものであり、
チャージポンプ回路(CP)441及び442が設けら
れ、これらにより、スイッチ制御電圧がスイッチノード
電圧に追従する(従って、スイッチゲートオーバドライ
ブ電圧が大きな一定の値を有する)ようにすることであ
る。図5の回路は図3の回路と構成が同じである。しか
し、OTA400の出力に結合され、NMOSトランジ
スタ419にスイッチゲートオーバドライブ電圧を供給
するチャージポンプ回路442、及びNMOSトランジ
スタ417の第2の端部に結合され、NMOSトランジ
スタ417にスイッチゲートオーバドライブ電圧を供給
するチャージポンプ回路441を備えている点で異な
る。しかし、図4及び図5に例示される電圧逓倍器を使
うアプローチは、回路領域が増大すること、特にチャー
ジポンプのために電力消費が大きくなること、オンチッ
プ電圧が高くなるために製造歩留りが悪くなる可能性が
あることなどの欠点がある。また、チャージポンプ及び
電圧逓倍器は注入された(injected)スイッチングノイ
ズの増大に寄与する。
【0013】極めて低い供給電圧のために有用な更に他
の従来のアプローチは振幅(swing)が大きいノードが
通常はOTAの出力にあるとの観察に基づいている。キ
ャパシタに直列の出力にスイッチを用いる代りに、スイ
ッチトOP−AMPアプローチは、図6に示すように、
OTAの出力段をカットし、このノードを接地点に短絡
することを可能にする回路構成(topology)を用いるこ
とに基づいている。即ち、説明の簡単のため、図3と同
様の部材及び表記を用い、図6の従来の回路は、上記と
同様に構成された、OTA400と、NMOSトランジ
スタ403と、キャパシタ411及び413とを含む。
しかし、キャパシタ413の第1の端部は直接OTA4
00の出力に結合され、図3のNMOSトランジスタ4
19、及び他の部材(特に言及しない)は図6の回路に
は設けられていない。NMOSトランジスタ429の第
1の端部はOTA400の出力に結合され、第2の端部
は接地点に結合されており、NMOSトランジスタ42
9はOTA400の出力を接地点に短絡する。
【0014】図6に示された解決手段には、大きな種類
のスイッチトキャパシタ回路に対し、限定要因である出
力直列スイッチが除去されていると言う利点がある。し
かし、このスイッチトOP−AMPアプローチは極めて
低い供給電圧及び低い速度を対象とするものである。こ
れは、電流密度が高いトランジスタを含め、OTA出力
段全体がスイッチされるという事実による。この動作
は、長い時間続くことがある。回路のオンからオフへの
スイッチングの間に、大きな保持された電荷を除去する
必要があるためである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明は、関
連技術の限界や欠点による課題の一つ以上に打ち勝つ、
スイッチトキャパシタ回路の整定を改善する回路及び方
法に関する。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の課題の解決のた
め、本発明の目的は、入力端子と出力端子とを有し、入
力端子に供給される信号を増幅し、増幅された信号を出
力端子に提供する演算トランスコンダクタンス増幅器
と、第1のスイッチトキャパシタ及び第1の時定数を有
し、上記増幅された信号に基づいて帰還信号を入力端子
に提供する帰還部と、第2のスイッチトキャパシタ及び
第2の時定数を有し、上記増幅された信号を回路の出力
として提供する負荷部とを有し、上記第1の時定数が上
記第2の時定数に合致し回路の整定を改善する回路を提
供することである。
【0017】好ましい実施の形態では、上記第1及び第
2のスイッチトキャパシタがそれぞれトランジスタによ
り、上記演算トランスコンダクタンス増幅器の出力端子
に結合されており、上記第1及び第2の時定数が合致す
るように上記トランジスタのチャンネルの幅及び長さが
定められている。さらに好ましい実施の形態では、上記
トランジスタがNMOSトランジスタである。
【0018】本発明の他の目的は、演算トランスコンダ
クタンス増幅器と、第1のスイッチトキャパシタを有す
る帰還段と、第2のスイッチトキャパシタを有する負荷
段とを含む回路の整定を改善する方法であって、上記帰
還段の時定数と上記負荷段の時定数を合致させることを
含む方法を提供することである。
【0019】整定を改善する方法の好ましい実施の形態
では、上記第1及び第2のスイッチトキャパシタがそれ
ぞれトランジスタにより演算トランスコンダクタンス増
幅器の出力に結合され、上記第1及び第2の時定数が合
致するようにチャンネル幅及び長さを定められる。さら
に好ましい実施の形態では、トランジスタがNMOSト
ランジスタである。
【0020】本発明のさらに他の目的は、演算トランス
コンダクタンス増幅器と、帰還部と、負荷部とを備えた
回路であって、上記帰還部の時定数が上記負荷部の時定
数よりも大きく、これにより回路の整定を改善するよう
にした回路を提供することである。この回路の好ましい
実施の形態では、オン状態におけるトランジスタの抵抗
が上記演算トランスコンダクタンス増幅器のトランスコ
ンダクタンスに基づいて制御される。さらに他の好まし
い実施の形態では、トランジスタがNMOSトランジス
タである。
【0021】本発明の適用可能な範囲は、以下の詳細な
説明から明らかになろう。しかし、詳細な説明及び特定
の例は、本発明の好ましい実施の形態を示すものではあ
るが、説明のためのみのものであって、以下の説明か
ら、本発明の精神及び範囲の内で種々の変更や修正が可
能であることが当業者には明らかとなろう。
【0022】本発明は、以下の詳細な説明及び添付の図
面から十分に理解されよう。しかし、以下の詳細な説明
及び図面は説明のためのものであり、本発明を限定する
ものではない。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態の一
つの種類のアナログ回路の一例が図7に示されている。
この回路は、キャパシタにスイッチを介して接続されて
いる演算トランスコンダクタンス増幅器 (OTA)を含
む。図7において、図3乃至図5に関連して説明された
NMOSスイッチが用いられており、NMOSスイッチ
はオン状態において抵抗器Rとして象徴的に表わされて
いる。図7に関連して説明される以下の分析は、出力整
定段階(phase)にあるスイッチトキャパシタ段の出力
のための一般的な構成(topology)を前提とする。簡単
のため、差動モード(differential mode)回路を分析
の対象とする。
【0024】上記のように、図7の回路のNMOSスイ
ッチはオン状態にあり、抵抗器として象徴的に表わされ
ている。回路は、OTA10を含む。OTA10は、O
TA入力ノードDに結合された非反転入力と、OTA出
力ノードAに結合された出力とを有する。キャパシタC
Iは、それぞれOTA10の非反転及び反転入力に結合
された第1及び第2のプレートを有する。OTA10の
反転入力は接地点にも結合されている。回路の入力ノー
ドIは抵抗器R11の第1の端部と入力キャパシタC1
1の第1のプレートの間に設けられている。抵抗器R1
1は第2の端部が接地点に結合され、キャパシタC11
は第2のプレートがOTA入力ノードDに接続されてい
る。抵抗器R11はキャパシタC11を接地点に短絡す
る。キャパシタC11Bは第1のプレートが入力ノード
Iに結合され、第2のプレートが接地点に結合されてい
る。
【0025】帰還回路網がOTA出力ノードAとOTA
10の入力の間に設けられている。キャパシタC12の
第1のプレートはOTA入力ノードDに結合されてい
る。キャパシタC12の第2のプレート、キャパシタC
12Bの第1のプレート、及び抵抗器R1の第1の端部
はともにノードPに結合されている。キャパシタC12
Bの第2のプレートは接地点に結合されている。抵抗器
R1の第2の端部はOTA出力ノードAに結合されてい
る。このように、帰還回路網はキャパシタC11、C1
2、CI及びC12Bを含む。
【0026】OTA10の出力段は、キャパシタCOを
含む。キャパシタCOは第1のプレートがOTA出力ノ
ードAに結合され、第2のプレートが接地点に結合され
ている。抵抗器R2は第1の端部がOTA出力ノードA
に結合されている。抵抗器R2の第2の端部とキャパシ
タC2Bの第1のプレートは回路ノードOに結合されて
いる。キャパシタC2Bの第2のプレートは接地点に結
合されている。キャパシタC2Cの第1のプレートは回
路ノードOに結合され、キャパシタC2Cの第2のプレ
ートは回路ノードGに結合されている。キャパシタC2
Aの第1のプレート及び抵抗器R2Aの第1の端部は回
路ノードGに結合されている。キャパシタC2Aの第2
のプレート及び抵抗器R2Aの第2の端部は接地点に結
合されている。なお、キャパシタC11B、C12B、
CI、CO、C2B及びC2Aは、OTA入力ノードD
及びOTA出力ノードAに関連する下部電極(bottom p
late)及び他の寄生キャパシタを集中定数(lumped ver
sions)で表わしたものである。
【0027】OTAのトランスコンダクタンスは一般的
に周波数の関数であり、G(s)伝達関数で記述され
る。スイッチR11及びR2Aの抵抗は無視できる。そ
れらの値は定数であり、小さくできるからである(これ
らのスイッチはノードI及びGを接地点に接続する)。
この分析において重要なスイッチはOTA出力ノードA
に接続されたスイッチR1及びR2のみである。これ
は、OTA出力ノードA並びに回路ノードP及びOのみ
が、整定プロセスの間に大きな電圧値に到達するからで
ある。スイッチR1及びR2のためのオーバドライブゲ
ート電圧はVddを供給電圧としたとき、(Vdd−V
)である。この結果、スイッチR1及びR2は、低い
オーバドライブ電圧及び高い直列抵抗を有する。また、
スイッチR1及びR2が、OTA出力ノードAに結び付
けられているので、それらの位置が好ましい。何故な
ら、スイッチR1及びR2の抵抗は互いに追従(trac
k)する値を有し(オーバドライブ電圧が等しい)、従
ってそれらの比が一定に保たれ、スイッチの形状(geom
etry)によってのみ定まるからである。
【0028】スイッチR1及びR2がNMOSトランジ
スタによってのみ構成される場合、スイッチの、対応す
る比は以下の通りである。
【0029】
【数1】
【0030】ここで、W及びLはそれぞれスイッチを形
成するNMOSトランジスタのチャンネルの幅及び長さ
であり、R及びRはスイッチの対応する抵抗であ
る。スイッチR11及びR2Aの抵抗を無視すれば、キ
ャパシタCI、C11、C11B、C12及びC12B
は、図8に示すように、接地点と抵抗器R1の第1の端
部の間に直列結合された、入力電圧源V、並びに容量要
素(f×C1)及びC1を含む回路網から成る入力回路
網によって置き換えられる。容量要素(f×C1)とC
1の間のノードDはOTA400の非反転入力に結合さ
れている。また、キャパシタC2B及びC2Cは、ノー
ドOにおける抵抗器R2の第2の端部と接地点との間に
結合されたキャパシタC2で置き換え可能である。
【0031】図8の入力電圧源は整定プロセスにおける
初期状態をモデル化する(model)ために導入されてい
る。図7に示す実際の回路構成(topology)では、キャ
パシタC11の最も左のプレートが入力電圧(VF1
に予め充電され、出力整定段階の最初には、キャパシタ
C11の最も左のプレートが接地点に短絡される。これ
は、図8の回路において、t=0+において、回路の入
力ノードIの入力電圧vが0からV(VF1の一部
(fraction))にステップすると推定するのと等価であ
る。
【0032】次に図8の回路をラプラス領域で分析す
る。以下の表記が導入される。
【0033】
【数2】
【0034】上記の表記において、時定数τは、時間の
次元を有し、OTAが理想的であり(寄生極が存在せ
ず)、スイッチ抵抗がゼロである場合、システムの時定
数であると見做すことができる。R及びCの値はそれぞ
れ対応する抵抗器及びキャパシタの抵抗及び容量を表わ
す。例えばRはスイッチR1の抵抗を表わし、C
キャパシタC1の容量を表わす。また、GはOTAのト
ランスコンダクタンスであり、一般的に周波数(又はラ
プラス領域におけるs)の関数である。OTAが、この
分析における関心のある周波数よりも遥かに高い周波数
においてのみ特異性特異点(singularities)を有する
場合、トランスコンダクタンスGは一定の実数で近似で
きる。これらの表記を用い、ラプラス伝達関数H(s)
=V/V (VはノードOの電圧であり、Vは回
路の入力ノードIの電圧である)は解析的(analytical
ly)に決定することができる。
【0035】
【数3】
【0036】妥当な精度(6...7ビットよりも良
い)内での整定は、主として伝達関数の支配的な極(do
minant pole)によって決定される。この極の値は一次
のパデ近似(Pade' approximation)を用いて推定する
ことができる。
【0037】
【数4】
【0038】Δτ12の関数としての支配的な極の移動
は、極−零点対(pole-zero doublet)を発生する時定
数不一致(Δτ12≠0)に依る。時定数不一致の影響
を正確に評価するために、(Δτ12=0のための)非
摂動的伝達関数は以下の通りとなる。
【0039】
【数5】
【0040】s=0の近傍における誤差E(s)のため
の一次の有利多項式(rational polynomial)近似は、
以下の通りとなる。
【0041】
【数6】
【0042】ここで、摂動的(perturbed)出力誤差は
E(s)×H(s)/s伝達関数の逆ラプラス変換と
して求められる。式(5)から、H=H+HEが導
かれる。整定段階をモデル化するステップ関数における
応答は
【0043】
【数7】
【0044】通常、スイッチ時定数は、OTA時定数よ
りも小さく、OTA出力における寄生負荷はスイッチト
容量よりも小さい。さらに、OTAトランスコンダクタ
ンスは、整定性能に関係ある周波数において(即ち、単
一極OTA近似において)実数であり、一定である。こ
の場合、p及びbの値は小さく、τが実数であり、非摂
動的な場合における整定誤差(スイッチ抵抗なし)は
【0045】
【数8】
【0046】従って、総合的整定誤差は
【0047】
【数9】
【0048】ここで、
【0049】
【数10】
【0050】上記の分析に基づき、以下の結論が得られ
る。第1に、負荷及び帰還スイッチの時定数が、式
(8)のように、等しくできれば、2つの整定誤差を等
しくすることができる。但し、負荷スイッチ時定数が式
(9)のようにOTA時定数よりも小さいことが条件で
ある。
【0051】
【数11】
【0052】この場合、実際のスイッチを備えた回路の
整定性能は、理想的なスイッチを備えた回路の整定性能
と等しい。この場合の伝達関数は式(10)に示す如く
であり、さらに洗練されたOTAモデル(高次のシステ
ム近似(higher order system approximation))であ
って、理想的な伝達関数の特異点が保たれる。
【0053】
【数12】
【0054】(10)式の余分の極−零点対は、
【0055】
【数13】
【0056】とすることにより補償することができ、或
いは回路要素パラメータ
【0057】
【数14】
【0058】に変換することができる。この式は、完全
な極−零点キャンセレーション(pole-zero cancellati
on)のためには、スイッチ抵抗をOTAトランスコンダ
クタンスの逆数と一致させることが必要であることを示
す。この場合、近似的キャセレーション(approximate
cancellation)でも足りる。
【0059】そこで、以下のような設計手順が可能とな
る。最初に、理想的な場合(スイッチ抵抗無し)におけ
る所望の誤差以内での最適整定のためのOTA(複数極
近似(mutiple pole approximation))を設計し、次に
Δτ12=0であり、かつp<(1+f)を満たすよう
に、スイッチのサイズを定める。これは下記の式と等価
である。
【0060】
【数15】
【0061】ここで、
【0062】
【数16】
【0063】であり、またここで、極−零点補償(pole
-zero compensation)のためには
【0064】
【数17】
【0065】である。
【0066】スイッチが同じチャンネル長のNMOSト
ランジスタを用いて構成された場合、スイッチの幅の比
はW/W=R/Rで与えられる。a=2, b
=0, f=1である特定の場合(パイプライン、スイ
ッチトキャパシタADCでは典型的な場合である)、W
/W=1/4、であり、R<10/Gとなる。−
1/pτにおいて高周波数極−零点対をも補償するため
には、
【0067】
【数18】
【0068】と言う条件を付加することができる。
【0069】従って、好ましい設計手順では、負荷スイ
ッチの時定数及び帰還スイッチの時定数が等しく、これ
により整定を改善するように、スイッチのサイズが決め
られる。この点で従来のスイッチトキャパシタ回路設計
アプローチ(回路設計に当たり、スイッチの時定数が一
般的に無視され、スイッチのサイズが互いに独立に定め
られる。)とは異なる。本発明の好ましい設計手順を、
従来のスイッチのサイズ決定方法(即ち、この場合W
/W=1/2)と比較すれば、好ましい設計手順の7
ビット精度の整定時間の改善は、単一極OTAモデルに
対し2τよりも大きい。これは、この技術を用いた7ビ
ットADCのサンプリング・レートにおいて、20%の
改善をもたらす。OTAが最適の整定のために補償され
ると、改善幅はさらに大きくなる。
【0070】例えば、図9に示されるサンプル・ホール
ド回路は、図3の回路とゲインが同様であるが、図3の
帰還スイッチ419及び負荷スイッチ421が、図9で
は帰還スイッチ519及び負荷スイッチ521に置き換
えられ、帰還スイッチ519及び負荷スイッチ521は
サイズが上記の好ましい設計手順に関して説明したよう
に、整定を改善するために、最適に定められている点で
異なる。具体的には、スイッチ519及び521の幅は
下記の式で与えられる。
【0071】
【数19】
【0072】図9の回路は負荷段に単一のキャパシタ4
15のみを含む。図9の回路一つの変形例において、図
10の回路の負荷段は2つの並列なキャパシタ515及
び517を含む。キャパシタ515及び517の各々は
それぞれの負荷スイッチ521及び523を介してOT
A400の出力ノードに結合されている。図10の回路
の他の部分は、図9と同様に構成されている。負荷スイ
ッチ521及び523はサイズが、上記の好ましい設計
手順に従って、負荷キャパシタ515及び517の各々
に関し、両方の負荷枝路の時定数がτ等しく、Δτ
12=0であり、これにより整定を改善するように、定
められている。負荷スイッチ521及び528の幅W
2d及びW2eは以下のように設定されている。
【0073】
【数20】
【0074】好ましい設計手順のサイズ決定原理は、帰
還段に帰還スイッチを含まない従来のスイッチトキャパ
シタ回路の整定を改善するために適用し得る。例えば、
Gregorian外の文献のFig. 6に示される従来から公知の
スイッチトキャパシタ積分器は帰還段に、対応する帰還
スイッチを含まない。帰還段のキャパシタは対応するO
TAの出力に直接結合されている。
【0075】従って、図11に示される本発明の他の実
施の形態においては、Gregorian外の文献のFig. 6に示
されるようなスイッチトキャパシタ積分器が、回路の帰
還段に挿入され、ゲートが電圧供給源Vddに直接結び
付けられ、従って常にオン状態にあるたダミートランジ
スタ531を含むものとして構成されている。ダミート
ランジスタ531は帰還段に挿入され、ノードキャパシ
タC1をOTA出力ノードに接続し、時定数整合を考慮
乃至補償するために挿入されている。ダミートランジス
タ531及び負荷トランジスタ521は、図9を参照し
て説明したようにサイズが定められている。
【0076】従って、従来から公知のスイッチトキャパ
シタ積分器(典型的には帰還スイッチを含まない)を、
帰還段に挿入されたダミートランジスタを含ませるよう
に改変し、これにより、整定を改善するために本発明の
好ましい設計手順を適用することができる。なお、図1
1の他の部材は、図3の回路と同様に構成されている。
但し、NMOSトランジスタ405及び419は図11
には含まれていない。
【0077】好ましい設計手順のサイズ決定原理はま
た、複合(compound)スイッチトキャパシタ回路の整定
にも適用し得る。例えば、Laker外の文献のFig. 8-37
(c)は従来から公知の、低域通過フィルタとして構成さ
れた複合スイッチトキャパシタ回路を示している。この
複合スイッチトキャパシタ回路は、帰還スイッチと直列
のキャパシタから成る第1の帰還ループと、直列接続さ
れた帰還スイッチを伴わないキャパシタから成る第2の
帰還ループとを含む帰還段を有する。図12に示される
本発明の他の好ましい実施の形態では、スイッチトキャ
パシタ低域通過フィルタが好ましい設計手順のサイズ決
定原理を用いて構成されている。
【0078】図12の回路は、帰還スイッチ549と直
列に結合されたキャパシタ543から成る第1の帰還ル
ープを含む複数の帰還ループを有する。キャパシタ54
3は、NMOSトランジスタ547を介してOTA40
0の反転入力に結合された第1のプレートと、第1NM
OS帰還スイッチ549の第1の端部に結合された第2
のプレートとを含む。帰還スイッチ549の第2の端部
は、OTA400の出力に結合されている。帰還スイッ
チ549は、上記のように、好ましい設計手順に従っ
て、サイズが定められている。図12の第1の帰還ルー
プは、上記の従来から公知の複合スイッチトキャパシタ
回路の、帰還スイッチと直列接続されたキャパシタを含
む第1の帰還ループに対応する。
【0079】図12のスイッチトキャパシタ低域通過フ
ィルタの第2の帰還ループは、上記の従来から公知の複
合スイッチトキャパシタ回路の、直列接続された帰還ス
イッチを伴わないキャパシタを含む(即ちキャパシタが
直接OTA400の出力に接続されている)第2の帰還
ループに対応する。図12のこの第2の帰還ループに
は、キャパシタ545と直列にダミートランジスタ54
1が挿入されている。キャパシタ545は、OTA40
0の非反転入力に接続された第1のプレートと、ダミー
スイッチ541の第1の端部に結合された第2のプレー
トとを含む。ダミースイッチ541の第2の端部はOT
A400の出力に結合されている。回路の他の部分は、
図11と同様である。但し、OTA400の非反転入力
が接地点に直接結合され、NMOSトランジスタ403
の第2の端部に直接結び付けられていない。
【0080】負荷スイッチ521、帰還スイッチ549
及びダミースイッチ541は、整定を改善するための好
ましい設計手順のサイズ決定原理に基づいて、サイズが
定められている。帰還回路網が、単一極的振舞を有し、
負荷時定数と等しい時定数を有することを保証するため
に、ダミースイッチ541が上記のように挿入されてい
る。回路網が単一極的振舞を維持することを保証するた
めに、第1及び第2の帰還ループの時定数は同じ値を有
する必要がある。従って、図12の帰還回路網が図7及
び図8の帰還回路網と等価であると見做し得るために、
以下の関係が成立する必要がある。
【0081】
【数21】
【0082】図12の帰還回路網の等価パラメータ値
は、以下の式で与えることができる。
【0083】
【数22】
【0084】従って、スイッチの幅は以下の式で決定さ
れる。
【0085】
【数23】
【0086】従って、幅W、従って幅W1a及びW
1bは、整定性能を改善するために、好ましい設計手順
のサイズ決定原理を用いて、決定することができる。上
記の分析において、R1a及びR1bはそれぞれスイッ
チ549及び541の抵抗を表わし、Rは帰還回路網
の等価抵抗を表わし、C1は帰還回路網の等価容量を表
わし、Wは帰還回路網の等価MOSトランジスタスイ
ッチの幅を表わす。
【0087】また、先に述べた分析に基づいて、以下の
結論が得られる。OTAが単一極モデルにより近似され
るようにそのサイズが決定されるものと推定すると、Δ
τ >0とすることにより整定誤差をさらに改善する
ことができる。しかし、誤差をより小さな値に保つため
に、Δτ12及びτの値はOTAの動作条件の範囲で追
従しなければならない。r=Δτ12/τの最適の値
は、所望の整定誤差の関数として数値的に決定し得る。
例えば、a=2、b=0、k=0.4及びf=1に対し
て、7ビットの精度が必要であれば、整定時間tは以
下の陰関数(implicit equation)で求められる。
【0088】
【数24】
【0089】t/τを最小にするrの最適の値を求
め、この値を用いて、スイッチ抵抗を求めることができ
る。一般的に、最適値ropt>0である。この特定のケ
ースでは、ropt=1.25であり、t/(2τ)=
3.02であり(Δτ12=0に対してt/(2τ)
=5.55)、OTAに対して単一極である。R
の関係は、R−4R=7.5/Gとなる。解の
一つは、R=0.5/G及びR=9.5/G=1.
9Rである。従って、第2の好ましい設計手順に従
い、それぞれの時定数間の差がゼロよりも大きければ、
最適整定を更に改善することができる。これは、R
びRを、Gに関して制御することにより達成すること
ができる。
【0090】一般に、帰還スイッチ及び負荷スイッチの
抵抗が、1/G(OTAトランスコンダクタンスの逆
数)の値を追従するようにされれば、OTA及びスイッ
チに関連した特異点に基づく整定に関する最適の伝達関
数を得ることができる。この場合、負荷容量及び帰還の
ための値及び対象となる周波数におけるすべての特異点
のためのOTAのための良好なモデルが必要である。最
適の整定の問題は、帰還及び負荷スイッチの幅に関し整
定時間を最適化する問題となる。
【0091】例えば、帰還及び負荷スイッチの抵抗がそ
れぞれR及びRであり、抵抗が一定であるとすれ
ば、例えばOTAバイアス電流の変化によりGが増加す
ると、支配的な極(dominant pole)の周波数が修正さ
れ、スイッチによる極の周波数が一定に保たれ、即ちG
の変化とスケールしない。もしも第1のケースにおい
て、システムが整定に関し最適に補償されたとすれば、
第2のケースにおいて、Gの増加に伴い、オーバーシュ
ートが起こり、最適な整定時間よりも大幅に悪い整定時
間が生じるかも知れない。従って、スイッチ抵抗を、O
TAトランスコンダクタンスの逆数により、温度、電圧
及び技術変化の範囲において、追従(track)されなけ
ればならない。
【0092】この更なる実施の形態の抵抗−トランスコ
ンダクタンス構成は調整(trimming)ループを用いるこ
とにより得ることができる。一つの実施の形態では、図
13に示すように、調整ループがゲートオーバドライブ
電圧を制御する。他の可能性が図14に示されている。
図14では、多くのスイッチを並列に接続することによ
り、スイッチ抵抗が離散ステップ的乃至段階的に調整さ
れる。ある調整ステップでは、トランジスタの一部のみ
がスイッチングに用いられ、他のものは常にオフであ
る。
【0093】より詳細には、図13及び図14の回路
は、トランスコンダクタンスを帰還及び負荷抵抗で追従
する方法を示している。スイッチ抵抗を変えるには、ス
イッチオーバドライブ電圧を変えても良く、帰還及び負
荷回路網のスイッチに接続された網目(mesh)の一部で
あるトランジスタの幾つかをオン/オフしても良く、或
いはこれら双方の組合わせを用いても良い。
【0094】図13のスイッチトキャパシタ回路は図3
の回路と同様に構成されている。但し、図3の帰還及び
負荷スイッチ419及び421の代りに帰還及び負荷ス
イッチ619及び621が用いられ、図13のR及び
はそれぞれスイッチ619及び621の抵抗を表わ
す。図13のスイッチトキャパシタ回路において、帰還
及び負荷スイッチ619及び621のゲートはチャージ
ポンプ623により制御される。この点は、従来のスイ
ッチトキャパシタ回路では帰還及び負荷スイッチはディ
ジタルバッファにより制御されることが多いのと対照的
である。図13において、OTA400の出力はチャー
ジポンプ623の入力として提供され、チャージポンプ
623は、OTAの出力ノードの出力電圧に関係なく、
スイッチ619及び621のそれぞれのゲート−ソース
電圧を一定に保つ。その結果、スイッチの直列抵抗は
(基板効果(body effect)を無視すれば)オン状態に
おいて一定に保たれる。チャージポンプ623に供給さ
れるゲートオーバドライブ制御電圧は、調整ループ62
5により、OTAトランスコンダクタンスの逆数に比例
するように、変更される。調整ループ625は合致した
(matched)スイッチの値と、合致したトランスコンダ
クタンス(又演算増幅器)の値を測定し、2つの測定さ
れた抵抗相互間の差が最小になるように、スイッチ61
9及び621のオーバドライブ電圧を制御する。
【0095】さらに詳細には、チャージポンプ623は
一般的な種類の回路であり、供給される電圧レベルを昇
圧し、供給された電圧レベルよりも高いレベルを持つ出
力電圧を提供する。そのような回路の例は、従来から公
知のブートストラップ回路等である。ブートストラップ
技術は典型的には例えばNMOS集積回路のクロックを
昇圧するために用いられる。
【0096】図13の調整ループ625及び650に提
供される1/Gm及びRの値を得るには、当業者には
理解されるように、種々の方法を用いることができる。
例えば、レプリカ(replica)原理を用い、例えばスイ
ッチ619の特性に合致するスイッチ又は装置と、OT
A400の特性に合致する演算増幅器又は装置を設け
る。既知の電流をレプリカスイッチに注入し、レプリカ
スイッチ両端間の電圧を用い、抵抗Rを得て、図13
及び図14の調整ループ625及び650に供給する。
同様の方法で、トランスコンダクタンスを測定するた
め、レプリカOTAを、出力において、インピーダンス
が1/Gmに等しくなるように、帰還を有するものとし
て結合しても良い。この出力抵抗の測定には、Laker外
の文献に開示されたような抵抗測定のための従来から公
知の方法を用いることができる。
【0097】次に、調整ループ625に入力される情報
及び1/Gmがそれぞれ電圧で表わされるものとし
て、調整ループ625の動作方法の一例を説明する。例
えば、スイッチ619の抵抗Rを表わす電圧がOTA
400の1/Gmを表わす電圧よりも大きければ、調整
ループ625からチャージポンプ623に供給されるゲ
ートオーバドライブ制御電圧が上昇する。その結果、チ
ャージポンプ623からスイッチ619及び621に供
給されるスイッチゲートオーバドライブ電圧が上昇す
る。レプリカバイアスされた(活性の(active)スイッ
チと同じゲートオーバドライブ電圧)レプリカスイッチ
は、より小さな抵抗を有することになる。このプロセス
は、チャージポンプ制御電圧を、Rが1/Gmに等し
くなるような値にする負帰還動作に対応する。なお、調
整ループ625は、発振しないようにせっきしなければ
ならない。また、一つの好ましい実施の形態では、R
が1/Gmに等しくなるように、調整回路がゲートオー
バドライブ制御電圧を供給するが、別の実施の形態で
は、定数を1以外の何等かの値に設定することにより、
R1が1/Gmに単に特定の関係を有するに過ぎないよ
うにされる。
【0098】図14のスイッチトキャパシタ回路は図3
の回路と同様に構成されている。但し、図13の帰還ス
イッチ419及び負荷スイッチ421の代りに複数の並
列接続されたスイッチが用いられている。また図3のN
MOSスイッチ417もまた複数の並列接続されたスイ
ッチに置き換えられている。スイッチとしては、如何成
る種類のものでも良く、またスイッチの回路網(スイッ
チをオン・オフすることで回路網の等価抵抗が変換する
ようなもの)であっても良い。図14では、帰還スイッ
チ回路網が、キャパシタ413の第2のプレートとOT
A410の出力の間に接続され、並列に結合された帰還
スイッチ710、711、...71nから成る。帰還
スイッチのゲート電圧は離散ステップ調整ループ650
により制御される。同様に、負荷スイッチ回路網は、O
TA400の出力とキャパシタ415の第1のプレート
の間に接続された、複数の並列に結合された負荷スイッ
チ810、811、...81nから成る。負荷スイッ
チのゲート電圧もまた、離散ステップ調整ループ650
により制御される。帰還スイッチ及び負荷スイッチの等
価オン状態抵抗R及び/又はRは、並列スイッチの
うちのオンにされるものの数を加減することにより増減
される。オンにされるスイッチの数は、等価スイッチ抵
抗R及びRがOTAトランスコンダクタンスの逆数
に比例するように、離散ステップ調整ループ650によ
り制御される。なお、NMOSトランジスタ417の代
りに用いられる、並列に結合されたスイッチスイッチ9
10、911、...91nを含むスイッチ回路網は前
の回路段の対応する離散ステップ調整ループにより制御
される。
【0099】図13に関して説明したのと同様に、離散
ステップ調整ループ650は合致したスイッチの抵抗と
合致したトランスコンダクタンスの値とを測定し、2つ
の測定された等価抵抗及びGmの差が最小になる
ように、オンにされるべきスイッチの数を制御する。唯
一の違いは、スイッチ抵抗が変更される方法(即ち、適
切なスイッチインピーダンスを得るために並列スイッチ
を接続又は分離すること)である。例えば、より多くの
トランジスタをオフにすることによりスイッチ抵抗が大
きくされ、より多くのトランジスタをオンにすることに
より、スイッチ抵抗が小さくされる。離散ステップ調整
ループ650は、スイッチ信号を送り、活性(active)
であるべきトランジスタのみをオンにし、スイッチ信号
を与えられない他のすべてのトランジスタはオフ即ち不
活性である。
【0100】離散ステップ調整ループ650に供給され
るスイッチ71nの抵抗Rを表わす電圧が1/Gmを
表わす電圧よりも小さければ、等価スイッチ抵抗を大き
くする必要がある。これは現に活性であるスイッチをオ
フにすることにより達成される。一方、スイッチ71n
の抵抗Rを表わす電圧が1/Gmよりも大きければ、
等価スイッチ抵抗を小さくする必要がある。これは現に
不活性であるスイッチをオンにすることにより達成され
る。
【0101】なお、図13及び図14の回路の各々にお
いて、調整ループは一つだけ必要とされる。一つのスイ
ッチ抵抗がトランスコンダクタンスと合致すれば、これ
らの特定の抵抗及びトランスコンダクタンス値に基づい
て回路の他の部分は直接スケールされからである。例え
ば、トランスコンダクタンスを2倍とすべきである場
合、2つのトランスコンダクタンスユニット及び2倍の
数のスイッチをそれぞれ並列に接続すれば良い。
【0102】第1の実施の形態の好ましい設計手順に関
して上記したように、スイッチ直列抵抗に関係する、異
なる時定数を合致させることにより、整定時間が改善さ
れ、OTA出力における総合的影響が打消される。対応
する分析により、OTA帰還ループからのスイッチ−キ
ャパシタの時定数を、OTA負荷部からのスイッチ−キ
ャパシタの時定数に合致させることにより、より良い
(短い)整定時間が得られることが分かる。2つの時定
数を合致させるために、支配的MOSスイッチ(帰還及
び負荷)が同じノードに接続されて、同じスイッチゲー
トオーバドライブ電圧を保証する。幸いに、多くのスイ
ッチトキャパシタ回路においては、この点が満足されて
いる。(例えば無損失スイッチトキャパシタ積分器のよ
うに)帰還回路網を出力に接続するスイッチが含まれて
いないときは、時定数整合を考慮したダミーMOSスイ
ッチを用いることができる。このスイッチは、負荷スイ
ッチと同じノードに接続しなければならない。帰還及び
負荷時定数の合致により、最適の整定のために、内部O
TA極を利用することが可能になる。
【0103】更なる、第2の実施の形態に関連して上述
したように、OTA極とともに、最適の整定極構成を生
じるように、2つの時定数を定めることができる。これ
は、(ゲートオーバドライブ電圧又は抵抗スイッチング
により)スイッチ・オン抵抗を制御することにより達成
することができる。ループは直接又は間接に(レプリカ
原理により)OTAトランスコンダクタンスを検知し、
スイッチ・オン抵抗を調整して、2つの積を一定にす
る。
【0104】
【発明の効果】本発明の実施の形態によれば、出力スイ
ッチ時定数や帰還スイッチ時定数がOTA−C時定数に
近付く場合にも、帰還スイッチ時定数により出力スイッ
チ時定数の影響が補償される。これにより、すべてNM
OSで構成した回路において、ダイナミックレンジが広
くなり、及び/又は速度が高くなる。上記したサイズ決
定原理を適用することにより、従来から公知のアプロー
チに基づく回路がより高い周波数においても機能を発揮
する(同じ比を用いてN及びPトランジスタの幅をスケ
ールすることにより)。特に7ビットパイプラインAD
Cのサンプリング周波数において20%の改善を得るこ
とができる。
【0105】以上本発明について説明したが、本発明に
は種々の改変が可能である。そのような改変は本発明の
精神及び範囲からの逸脱と見做されるべきではない。当
業者に自明のそのような改変はすべて請求の範囲に含ま
れることが意図されている。
【図面の簡単な説明】
【図1】 演算トランスコンダクタンス増幅器を含む従
来のスイッチトキャパシタ回路を示す。
【図2】 図1のCMOSスイッチの詳細を示す。
【図3】 図1の従来のスイッチトキャパシタ回路であ
って、対応するCMOSトランジスタがNMOSトラン
ジスタに置き換えられたものを示す。
【図4】 スイッチ制御電圧を提供するための、電圧逓
倍器及びレベルシフタを含む、従来のすべてNMOSの
スイッチトキャパシタ回路を示す。
【図5】 スイッチ制御電圧を提供するチャージポンプ
を含む、従来のすべてNMOSのスイッチトキャパシタ
回路を示す。
【図6】 出力段がカットされた演算トランスコンダク
タンス増幅器を含む従来のスイッチトキャパシタ回路を
示す。
【図7】 出力整定段階にある演算トランスコンダクタ
ンス増幅器を含む好ましい実施の形態のスイッチトキャ
パシタ回路を示す図であって、NMOSスイッチを象徴
的に抵抗で表わす図である。
【図8】 図7の等価回路を示す図であって、対応する
入力回路網を含み適切なスイッチが省略された図であ
る。
【図9】 整定を改善するため、本発明の好ましい設計
手順によりサイズが定められた帰還及び負荷トランジス
タスイッチを含むスイッチトキャパシタ回路を示す。
【図10】 整定を改善するため、本発明の好ましい設
計手順によりサイズが定められた、複数の並列接続され
た負荷トランジスタスイッチ及び帰還トランジスタスイ
ッチを含むスイッチトキャパシタ回路を示す。
【図11】 整定を改善するため、本発明の好ましい設
計手順によりサイズが定められた、負荷トランジスタス
イッチ及び挿入された帰還ダミートランジスタスイッチ
を含む好ましい実施の形態のスイッチトキャパシタ回路
を示す。
【図12】 整定を改善するため、挿入された帰還ダミ
ートランジスタスイッチを有する少なくとも第1及び第
2の帰還ループの一つを含む、低域通過フィルタとして
構成された好ましい実施の形態の複合スイッチトキャパ
シタ回路を示す。
【図13】 ゲートオーバドライブ電圧を制御するため
の調整ループを備えた抵抗−トランスコンダクタンス構
成を有する好ましい実施の形態のスイッチトキャパシタ
回路を示す。
【図14】 それぞれ並列接続されており、離散ステッ
プ調整ループにより制御される、負荷トランジスタスイ
ッチ及び帰還トランジスタスイッチを備えた抵抗−トラ
ンスコンダクタンス構成を有する好ましい実施の形態の
スイッチトキャパシタ回路を示す。
【符号の説明】
400 演算トランスコンダクタンス増幅器(OT
A)、 C11,C11B,C12,C12B,C2
A,C2B,C2C,CI,CO キャパシタ、 R
1,R11,R2,R2A 抵抗器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人 501377092 785 North Mary Avenu e Sunnyvale, CA 94086 −2909, U.S.A.

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力端子及び出力端子を有し、入力端子
    に供給された信号を増幅し、増幅された信号を出力端子
    に提供する演算トランスコンダクタンス増幅器と、 上記増幅された信号に基づいて上記入力端子に帰還信号
    を提供し、第1のスイッチトキャパシタを含み、第1の
    時定数を有する帰還部と、 負荷部とを備えた回路であって、 上記負荷部は、上記増幅された信号を回路の出力として
    提供し、第2のスイッチトキャパシタを含み、第2の時
    定数を有し、 上記第1の時定数が第2の時定数と合致して回路の整定
    を改善する回路。
  2. 【請求項2】 上記第1及び第2のスイッチトキャパシ
    タがそれぞれのトランジスタを介して上記演算トランス
    コンダクタンス増幅器の出力端子に結合され、 上記第1の時定数と第2の時定数が合致するように上記
    トランジスタのチャンネルの幅と長さが定められている
    請求項1の回路。
  3. 【請求項3】 上記負荷部は、それぞれトランジスタを
    介して上記演算トランスコンダクタンス増幅器の出力端
    子に結合された複数の並列接続された第2のスイッチト
    キャパシタを有する請求項2の回路。
  4. 【請求項4】 上記トランジスタがNMOSトランジス
    タである請求項3の回路。
  5. 【請求項5】 上記負荷部が、上記第2のスイッチトキ
    ャパシタを上記演算トランスコンダクタンス増幅器の出
    力端子に結合するトランジスタを含み、 上記帰還部が、常時オン状態にあり、上記帰還部に挿入
    されて上記第1のスイッチトキャパシタを上記演算トラ
    ンスコンダクタンス増幅器の出力端子に結合するダミー
    トランジスタを含む請求項1の回路。
  6. 【請求項6】 上記ダミートランジスタ及び上記トラン
    ジスタがNMOSトランジスタであり、そのサイズが、
    上記第1の時定数と第2の時定数とが合致するように定
    められている請求項5の回路。
  7. 【請求項7】 上記帰還部が、抵抗R及びチャンネル
    幅Wを有する第1のトランジスタと直列に結合された
    上記第1のスイッチトキャパシタを備え、 上記負荷部が、抵抗R及びチャンネル幅Wを有する
    第2のトランジスタと直列に結合された上記第2のスイ
    ッチトキャパシタを備え、 上記第1及び第2のトランジスタのチャンネルの長さが
    同じであり、W/W がR/Rと等しく、これに
    より上記第1及び第2の時定数が合致する請求項1の回
    路。
  8. 【請求項8】 上記第1及び第2のトランジスタがNM
    OSトランジスタである請求項7の回路。
  9. 【請求項9】 演算トランスコンダクタンス増幅器と、
    第1のスイッチトキャパシタを有する帰還段と、第2の
    スイッチトキャパシタを有する負荷段とを含む回路の整
    定を改善する方法であって、 上記帰還段の時定数を、上記負荷段の時定数と合致させ
    ることを含む整定改善方法。
  10. 【請求項10】 上記第1及び第2のスイッチトキャパ
    シタがそれぞれのトランジスタにより演算トランスコン
    ダクタンス増幅器の出力に結合されており、 上記トランジスタとして、上記第1及び第2の時定数を
    合致させるようなチャンネル幅及び長さを有するものが
    提供される請求項9の整定改善方法。
  11. 【請求項11】 上記トランジスタがNMOSトランジ
    スタである請求項10の整定改善方法。
  12. 【請求項12】 上記負荷部が、上記第2のスイッチト
    キャパシタを、上記演算トランスコンダクタンス増幅器
    の出力にに結合するトランジスタを含み、 上記合致させるステップにおいて、 常にオン状態のダミートランジスタが帰還部に挿入し、
    上記第1のスイッチトキャパシタを上記演算トランスコ
    ンダクタンス増幅器の出力に結合し、 上記ダミートランジスタ及び上記トランジスタとして、
    上記第1及び第2の時定数が合致するようなチャンネル
    幅及び長さを有するものを提供する請求項9の整定改善
    方法。
  13. 【請求項13】 上記ダミートランジスタ及び上記トラ
    ンジスタがNMOSトランジスタである請求項12の整
    定改善方法。
  14. 【請求項14】 入力端子及び出力端子を有し、入力端
    子に供給された信号を増幅し、増幅された信号を出力端
    子に提供する演算トランスコンダクタンス増幅器と、 上記増幅された信号に基づいて上記入力端子に帰還信号
    を提供し、第1のスイッチトキャパシタを含み、第1の
    時定数を有する帰還部と、 負荷部とを備えた回路であって、 上記負荷部が、上記増幅された信号を回路の出力として
    提供し、第2のスイッチトキャパシタを含み、第2の時
    定数を有し、 上記第1の時定数が上記第2の時定数よりも大きく、こ
    れにより回路の整定を改善する回路。
  15. 【請求項15】 上記第1及び第2のスイッチトキャパ
    シタがそれぞれのトランジスタを介して上記演算トラン
    スコンダクタンス増幅器の出力端子に結合され、 上記トランジスタのオン状態における抵抗が上記演算ト
    ランスコンダクタンス増幅器に基づいて制御される請求
    項14の回路。
  16. 【請求項16】 さらに上記演算トランスコンダクタン
    ス増幅器のトランスコンダクタンスに基づき、トランジ
    スタのゲートにゲート電圧を供給するゲート電圧制御器
    を含む請求項15の回路。
  17. 【請求項17】 上記ゲート電圧制御器が、 上記演算トランスコンダクタンス増幅器の出力端子に結
    合され、上記トランジスタに一定のゲート電圧を与える
    チャージポンプと、 上記演算トランスコンダクタンス増幅器のトランスコン
    ダクタンスに基づいて、選択されたレベルにおいて一定
    のゲート電圧を与えるように、上記チャージポンプを制
    御する調整ループとを有する請求項16の回路。
  18. 【請求項18】 上記演算トランスコンダクタンス増幅
    器の上記出力端子における増幅された信号の電圧レベル
    が変化しても、上記チャージポンプが上記選択されたレ
    ベルにおいて一定のゲート電圧を維持する請求項17の
    回路。
  19. 【請求項19】 上記トランジスタがNMOSトランジ
    スタである請求項18の回路。
  20. 【請求項20】 上記帰還部が、上記第1のスイッチト
    キャパシタと上記演算トランスコンダクタンス増幅器の
    上記出力端子の間に結合された、複数の並列接続された
    第1のトランジスタを含み、上記負荷部が、上記第2の
    スイッチトキャパシタと上記演算トランスコンダクタン
    ス増幅器の上記出力端子の間に結合された、複数の並列
    接続された第2のトランジスタを含み、 上記ゲート電圧制御器が、上記演算トランスコンダクタ
    ンス増幅器の上記トランスコンダクタンスに基づいて、
    複数のゲート電圧を提供して、上記第1及び第2のトラ
    ンジスタを選択的にオン/オフし、これにより上記第1
    の時定数が上記第2の時定数よりも大きくなるように、
    上記第1及び第2のトランジスタのオン抵抗を制御する
    離散ステップ調整ループを含む請求項16の回路。
  21. 【請求項21】 上記第1及び第2のトランジスタがN
    MOSトランジスタである請求項20の回路。
JP2001294110A 2000-09-26 2001-09-26 高速スイッチトキャパシタ回路の整定時間に対するスイッチ抵抗の影響を補償する方法及び回路 Pending JP2002190721A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/669769 2000-09-26
US09/669,769 US6538491B1 (en) 2000-09-26 2000-09-26 Method and circuits for compensating the effect of switch resistance on settling time of high speed switched capacitor circuits

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002190721A true JP2002190721A (ja) 2002-07-05

Family

ID=24687652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001294110A Pending JP2002190721A (ja) 2000-09-26 2001-09-26 高速スイッチトキャパシタ回路の整定時間に対するスイッチ抵抗の影響を補償する方法及び回路

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6538491B1 (ja)
JP (1) JP2002190721A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007288400A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Olympus Corp 増幅回路及びその応用回路
WO2008065762A1 (fr) * 2006-11-30 2008-06-05 Panasonic Corporation Amplificateur opérationnel
CN111669166A (zh) * 2019-03-08 2020-09-15 亚德诺半导体国际无限责任公司 用于低偏移开关电容器积分器的开关方案

Families Citing this family (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20030016070A1 (en) * 2001-07-17 2003-01-23 Wenhua Yang Bootstrap module for multi-stage circuit
GB2393055B (en) * 2002-09-10 2006-08-30 Wolfson Ltd Transconductance amplifiers
US7161752B1 (en) 2003-11-05 2007-01-09 Marvell International Ltd. Asymmetric compensation circuit
DE10357785B3 (de) * 2003-12-10 2005-05-04 Infineon Technologies Ag SC-Schaltungsanordnung
US8030999B2 (en) 2004-09-20 2011-10-04 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Low voltage operational transconductance amplifier circuits
US8035148B2 (en) 2005-05-17 2011-10-11 Analog Devices, Inc. Micromachined transducer integrated with a charge pump
US7230479B2 (en) * 2005-08-03 2007-06-12 Micron Technology, Inc. Technique to improve the gain and signal to noise ratio in CMOS switched capacitor amplifiers
US7301380B2 (en) * 2006-04-12 2007-11-27 International Business Machines Corporation Delay locked loop having charge pump gain independent of operating frequency
US8018254B2 (en) * 2009-05-26 2011-09-13 Analog Devices, Inc. Reducing device parasitics in switched circuits
KR101863973B1 (ko) * 2013-07-08 2018-06-04 매그나칩 반도체 유한회사 씨모스 아날로그 스위치 회로
US10771044B2 (en) * 2015-08-28 2020-09-08 Vidatronic, Inc. On-chip emulation of large resistors for integrating low frequency filters
CN112119588A (zh) * 2018-05-18 2020-12-22 华为技术有限公司 一种改进带外抑制的n路滤波器
JP7508370B2 (ja) * 2018-10-18 2024-07-01 株式会社半導体エネルギー研究所 半導体装置、半導体ウェハ、及び電子機器
US10566892B1 (en) 2019-02-06 2020-02-18 Dialog Semiconductor (Uk) Limited Power stage overdrive extender for area optimization and operation at low supply voltage

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4331894A (en) * 1980-05-29 1982-05-25 American Microsystems, Inc. Switched-capacitor interolation filter
US4404525A (en) * 1981-03-03 1983-09-13 American Microsystems, Inc. Switched capacitor gain stage with offset and switch feedthrough cancellation scheme
US4393351A (en) * 1981-07-27 1983-07-12 American Microsystems, Inc. Offset compensation for switched capacitor integrators
US4644304A (en) * 1981-08-17 1987-02-17 The Regents Of The University Of Calif. Switched-capacitor pseudo-n-path filter
US4484089A (en) * 1982-08-19 1984-11-20 At&T Bell Laboratories Switched-capacitor conductance-control of variable transconductance elements
US4754226A (en) * 1983-11-02 1988-06-28 Stanford University Switched capacitor function generator
US4543534A (en) * 1984-05-04 1985-09-24 The Regeants Of University Of Calif. Offset compensated switched capacitor circuits
US4894620A (en) * 1988-04-11 1990-01-16 At&T Bell Laboratories Switched-capacitor circuit with large time constant
JP2707461B2 (ja) * 1989-02-16 1998-01-28 東光株式会社 波形整形回路
US5796300A (en) * 1996-02-14 1998-08-18 Pacesetter, Inc. Switched-capacitor amplifier offset voltage compensation circuit

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007288400A (ja) * 2006-04-14 2007-11-01 Olympus Corp 増幅回路及びその応用回路
WO2008065762A1 (fr) * 2006-11-30 2008-06-05 Panasonic Corporation Amplificateur opérationnel
US7852158B2 (en) 2006-11-30 2010-12-14 Panasonic Corporation Operational amplifier
JP4961425B2 (ja) * 2006-11-30 2012-06-27 パナソニック株式会社 演算増幅器
CN111669166A (zh) * 2019-03-08 2020-09-15 亚德诺半导体国际无限责任公司 用于低偏移开关电容器积分器的开关方案
CN111669166B (zh) * 2019-03-08 2023-07-18 亚德诺半导体国际无限责任公司 用于低偏移开关电容器积分器的开关方案

Also Published As

Publication number Publication date
US6538491B1 (en) 2003-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002190721A (ja) 高速スイッチトキャパシタ回路の整定時間に対するスイッチ抵抗の影響を補償する方法及び回路
US6002299A (en) High-order multipath operational amplifier with dynamic offset reduction, controlled saturation current limiting, and current feedback for enhanced conditional stability
JP3318725B2 (ja) アナログフィルタ回路
JP4422408B2 (ja) 負荷容量によって分割された相互コンダクタンスの一定値を維持するためのバイアス回路
US8203388B2 (en) Low noise amplifier
Grasso et al. Improved reversed nested Miller frequency compensation technique with voltage buffer and resistor
US6335655B1 (en) Filter circuit
US9231539B2 (en) Amplifier, a residue amplifier, and an ADC including a residue amplifier
Laxminidhi et al. Widely programmable high-frequency active RC filters in CMOS technology
US6111467A (en) Circuit for time constant tuning of gm-C filters
US20080180175A1 (en) Variable gain amplifier and control method thereof
US20050162194A1 (en) Transconductance varying circuit of transconductor circuit, varying bandwidth filter circuit using the same and digital tuning circuit of transconductor-capacitor filter
US7701256B2 (en) Signal conditioning circuit, a comparator including such a conditioning circuit and a successive approximation converter including such a circuit
CN111740709A (zh) 一种高线性度的宽带可变增益放大器
US20010020865A1 (en) Transconductor and filter circuit
JP2001267853A (ja) フィードフォワード補償負帰還回路
KR100891221B1 (ko) 가변이득 증폭기 및 필터회로
Carrillo et al. 1-V continuously tunable CMOS bulk-driven transconductor for G m-C filters
JP4907395B2 (ja) 可変利得増幅回路
Aminzadeh et al. Hybrid Cascode Frequency Compensation for Four-Stage OTAs Driving a Wide Range of $ C_ {L} $
US20100134190A1 (en) Programmable Compensation Network for Operational Amplifiers
US5023567A (en) Stability-compensated operational amplifier
US11431307B2 (en) Current signal generation useful for sampling
US20130088298A1 (en) High performance class ab operational amplifier
JP4686425B2 (ja) 可変利得増幅回路

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080310

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20081126

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110215

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110705