JP4686425B2 - 可変利得増幅回路 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波信号のための可変利得増幅回路に関する。
CMOSプロセスの高周波回路では、ゲイン(利得)の切替えを行うため種々の方法が用いられている。たとえば特開平8−288791号公報に書かれているアッテネータユニットでは、抵抗や容量などの受動素子を用いて信号を減衰させてゲイン切替を行う。ここで、抵抗とトランジスタを用いたアナログスイッチからなるアッテネータを複数個並列に配置することで、レジスタ設定により減衰量を制御できる。
また、特開2000−278061号公報に書かれている可変利得制御回路では、複数のトランジスタを並列に配置し、それぞれのドレイン電流を電流加算できるようにする。動作するトランジスタの数をカスコードトランジスタで切替えることでゲインを切替える。
また、特開2000−286653号公報に記載されている増幅器では、2つの入力トランジスタを含む差動増幅回路で入力段のソースが共通でない場合に、2つの入力トランジスタのソースの間に接続される抵抗として、固定抵抗を使う代わりにスイッチなどで制御できる可変抵抗を用いる。これにより、入力段のgmを切替え、ゲインを切替える。
特開平8−288791号公報 特開2000−278061号公報 特開2000−286653号公報
高周波増幅回路のゲイン切替えにおいて、抵抗や容量などの受動素子で抵抗分圧を行い、それをスイッチで切替えるという上述の方法は、回路構成が比較的簡単であり、ゲインは基本的に抵抗の比率で決まるため、制御しやすく、ゲインの切替え段数を多くできるという特徴がある。しかし、この方法は、抵抗とトランジスタの数が多く、抵抗とトランジスタの寄生容量などの影響を受けやすいという欠点や、ゲイン切替えの段数が多くなると、その影響が顕著に現れてくるという欠点がある。その影響は、抵抗とその寄生容量によりローパスフィルターの特性を示すことである。高周波帯、特に数GHzの周波数になると、わずかな寄生容量でもローパスフィルターのカットオフ周波数は通過周波数に対して十分に高くないため、所望の信号が減衰するという欠点がある。
また、トランジスタの数を変えることでゲイン切替えを行う上述のゲイン切替え方法では、それぞれのトランジスタの電流を加算することで、トランジスタの数またはサイズ比でその電流量を制御できる。しかし、構造上多くの切替えを設けることが難しい。また、トランジスタのドレインの総面積およびドレインが接するゲート長が大きくなり、トランジスタの寄生容量の影響を受けやすくなるため、特性が悪化するという欠点がある。
また、差動の同調増幅回路において、入力トランジスタのソース間に接続される抵抗を切替える上述のゲインの切替えでは、抵抗切替えにアナログスイッチを用いているが、切替え段数が多くなると大きな寄生容量が付く。このため、抵抗と容量でローパスフィルターとして働いてしまうため、周波数特性の劣化を招き、やはりゲイン特性が劣化するという欠点がある。
本発明の目的は、上述の欠点を解消した高周波用の利得切替増幅回路を提供することである。
本発明に係る可変利得増幅回路は、同調増幅回路と参照回路と帰還手段とを備える。同調増幅回路は、従属接続される第1の入力トランジスタ、第1のカスコードトランジスタおよび第1のバイアス電流制御用トランジスタと、従属接続されるこれらのトランジスタに直列に接続される同調素子とを有する。参照回路は、従属接続される第2の入力トランジスタ、第2のカスコードトランジスタおよび第2のバイアス電流制御用トランジスタを備え、第2のカスコードトランジスタのゲートが第1のカスコードトランジスタのゲートに接続され、同調素子を有せず、前記同調増幅回路と並列に接続される。帰還手段は、基準電圧を第2の入力トランジスタのソース電圧と比較し差分を増幅し、増幅した前記差分を第2のカスコードトランジスタのゲートに入力する。前記帰還手段は、増幅された前記差分を第2のカスコードトランジスタのゲートに入力して、第2の入力トランジスタのソース電圧が基準電圧に等しくなるよう帰還を掛ける。これにより、前記同調増幅回路は、前記基準電圧に対応するゲインで増幅をする。
前記可変利得増幅回路は、好ましくは、さらに、従属接続される第3の入力トランジスタ、第3のカスコードトランジスタおよび第3のバイアス電流制御用トランジスタを備える。前記第3の入力トランジスタのソース電圧を抵抗により分圧して得られる電圧を前記基準電圧として前記増幅手段に出力する分圧手段とを備える。前記第3のカスコードトランジスタのゲート電圧は、たとえば、前記第3のカスコードトランジスタのドレインと同じ電圧である。これにより、最大ゲイン時の動作を再現する。また、前記第3のカスコードトランジスタのゲート電圧は、前記第3のカスコードトランジスタのドレインより低い電圧である。これにより、ゲイン切替の範囲を拡大する。
前記可変利得増幅回路において、たとえば、前記分圧手段は、外部から抵抗分圧比が設定可能な可変抵抗を備える。好ましくは、前記可変抵抗は、外部からのゲインの切替え設定値に対してゲインがリニアに変化するように、抵抗分圧の比率が設定されている。
1対の並列に接続される前記同調増幅回路を備え、1対の前記第1のカスコードトランジスタのゲートは相互に接続され、1対の前記第1のソーストランジスタのソースの間に抵抗が接続され、1対の前記バイアス電流制御用トランジスタのゲートに同じゲート電圧が印加されることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の可変利得増幅回路。
前記可変利得増幅回路において、前記同調増幅回路は、たとえば、1対の従属接続される前記第1の入力トランジスタ、前記第1のカスコードトランジスタ、前記第1のバイアス電流制御用トランジスタおよび前記同調素子を有する。ここで、前記第1のカスコードトランジスタのゲートは相互に接続され、1対の前記第1のソーストランジスタのソースの間に抵抗が接続され、1対の前記バイアス電流制御用トランジスタのゲートに同じゲート電圧が印加される。
信号経路である同調増幅回路のレプリカとして参照回路を用意することで、信号経路に新たに負荷を追加することなくゲイン切替え回路を構成できる。また、入力トランジスタのソース電圧の動作を基準にすることで、ウエハプロセスのバラツキを差し引いた電圧を取り出すことができる。この取り出した電圧と基準電圧を比較することでゲイン切替えを行える。
以下、添付の図面を参照して発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明のベースとなる高周波信号の同調増幅回路を示し、1対の直列に接続された同調素子と、3段従続接続したカスコードトランジスタ、入力トランジスタおよびバイアス電流用トランジスタとからなる。この回路は、高周波の信号を扱うCMOSアナログ回路であり、差動の入力inp,inmと差動の出力outn,outpを持つ差動増幅回路として動作する。
バイアス電流用トランジスタ18,28は、入力トランジスタ16,26のソース側と接地の間に設けられ、そのゲートには、バイアス電流用トランジスタ18,28のバイアス電流を制御するVbias入力が入力される。
入力トランジスタ16,26は、通常はバイアス電流源(バイアス電流用トランジスタ18,28)からの電流を元にカレントミラー回路を用いて電圧を生成する。そのゲートへの入力inp、inmは差動の信号であり、入力inp、inmのコモンモード電圧は、通常は入力トランジスタ16,26とバイアス電流用トランジスタ18,28が飽和領域で動作できる電圧に設定する。1対の差動入力ドランジスタ16,26のソースとソースの間には抵抗30が接続され、この抵抗値により入力トランジスタ16,26の入力信号に対するgを最適化する。
カスコードトランジスタ14,24は、入力トランジスタ16,26のドレイン側と同調素子の間に設けられ、そのゲート電圧は電源電圧である。このカスコードトランジスタ14,24があることにより、出力outpとoutnから見たインピーダンスが大きくなり、リニアリティが向上する。
同調素子は、並列に接続されたインダクタ10,20と容量12,22からなり、カスコードトランジスタ14,24のドレイン側と電源との間に設けられる。同調素子は、そのL値とC値によりf=1/2π√LCで表される共振周波数を中心とした通過周波数特性を持つと同時に、入力トランジスタ16,26によって生成された電流のうちAC成分を電流−電圧変換する。同調増幅回路の出力outpとoutnはVCCをコモンモード電圧(同相電圧)とした信号となる。
次に、上述の信号経路である同調増幅回路を含む可変利得増幅回路について説明する。図2は第1の実施形態の可変利得制御回路を示す。この可変利得制御回路は、上述の同調増幅回路に加えて、さらに、同調増幅回路のレプリカとして参照回路を備える。参照回路内で同調増幅回路と同様の動作バイアス点を再現することで、入力トランジスタの動作状態を電圧という形で取り出し、その電圧を、帰還回路によりカスコードトランジスタのゲートに帰還を掛け、入力トランジスタの動作状態を所望の電圧にする。これにより同調増幅回路のゲインを、同調増幅回路の信号経路に負荷を増やすことなく、制御する。
参照回路では、カスコードトランジスタ40、入力トランジスタ42およびバイアス電流用トランジスタ44が3段に従続接続される。この実施形態ではトランジスタは全てNchトランジスタで構成されている。参照回路のそれらのトランジスタのサイズは同調増幅回路と同じであるか、もしくは、バイアス電流用トランジスタ44と入力トランジスタ42とカスコードトランジスタ40のサイズ比が同調増幅回路のものと同じ比率である。参照回路は同調素子を持たないが、同調増幅回路の出力電圧outp, outnつまりカスコードトランジスタのドレインの電圧は、VCCを中心に振幅するので、DC的には参照回路と同じである。
参照回路の入力トランジスタ42のゲートには、入力信号inp、inmのコモンモード電圧(COM電圧)が入力される。好ましくは、バイアス電流用トランジスタ44のゲートは同調増幅回路のバイアス電流用トランジスタ18,28のゲートと同じ電圧Vbiasが入力される。
参照回路のカスコードトランジスタ40のゲートは、同調増幅回路の2つのカスコードトランジスタ14,24のゲートに接続され、OPアンプ46の出力は、それらのゲートに接続される。参照回路の入力トランジスタ42のソースはOPアンプ46のマイナス入力に接続し、OPアンプ46のプラス入力には、基準電圧を接続する。基準電圧は、たとえば、所定の基準電圧を抵抗分圧した信号として生成する。OPアンプ46の出力は参照回路のカスコードトランジスタ40のゲートに接続し、参照回路とOPアンプ46とで帰還回路を形成する。OPアンプ46は、参照回路の入力トランジスタ42のソース電圧と基準電圧とを比較して差分を増幅し、その出力によって、参照回路のカスコードトランジスタ40のゲートを駆動する。これにより、参照回路の入力トランジスタ42のソース電圧が基準電圧に等しくなるように帰還をかける。また、OPアンプ46の出力は、同調増幅回路のカスコードトランジスタ14,24のゲートにも接続されており、同調増幅回路の入力トランジスタ16,26のソースのDC電圧は参照回路と同じ電圧にバイアスされる。このように同調増幅回路のカスコードトランジスタ14,24のゲート電圧を得ることで、所望のゲインを得る。
この可変利得増幅回路では、信号経路である同調増幅回路のレプリカとして参照回路を用意することで、信号経路に新たに負荷を追加することなくゲイン切替え回路を構成できる。入力トランジスタ42の動作状態を表す電圧を、OPアンプ46を含む帰還回路によりカスコードトランジスタ40のゲートに帰還して、入力トランジスタ42の動作状態を所望の電圧にすることでゲインを制御する。こうして、入力トランジスタのソース電圧の動作を基準にすることで、トランジスタのVTHなどウエハプロセスのバラツキを差し引いた電圧を取り出すことができ、この取り出した電圧と基準電圧を比較することでゲイン切替えを行える。好ましくは、バイアス電流用トランジスタ44のゲートは同調増幅回路と同じ電圧Vbiasが入力されるので、同調増幅回路と同様の動作バイアス点を再現できる。
また、図3は、入力トランジスタのIds−Vgs特性を示す。ここで、ドレイン電圧V=Vccかつソース電圧V=gndである。また、図4は、入力トランジスタのIds−Vds特性を示す。入力トランジスタ42は、ソースとドレインの電圧差が十分に大きいうちは飽和領域で動作しており、図4に示すようにドレイン電圧Vdsの変化に対して電流Idsの変化は少ない。つまり入力トランジスタ42が飽和領域で動作している間はカスコードトランジスタ40のゲート電圧に対するゲインの変化が少ない。飽和領域から線形領域に入るとゲート電圧に対するゲインの変化が大きくなる。つまり、本回路で重要なのは、入力トランジスタ42のソース電圧の動作点を基準にすることで、トランジスタのVTHなどウエハプロセスのバラツキを差し引いた電圧を元にゲイン切替えを行うというところにある。すなわち、入力トランジスタ42のソース電圧の動作を基準にすることで、トランジスタのVTHなどウエハプロセスのバラツキを差し引いた電圧を取り出すことができ、この取り出した電圧と基準電圧を比較することでゲイン切替えを行うことができる。
図5は、同調増幅回路のカスコードトランジスタ14,24のゲート電圧に対するゲインの特性を示す。ゲート電圧が高い場合は、ゲート電圧の変化に対してゲインがほとんど変化しない。ゲート電圧を低くしていくと、あるポイントからゲインが下がり始める。下がり始めるポイントはプロセスの違いによって変化する。このゲインが下がり始めるポイントはカスコードトランジスタ14,24と入力トランジスタ16,26のVTHに関係している。
また図5で、ゲート電圧をさらに下げていくともう一度大きくゲインが下がるポイントがある。これは、バイアス電流用トランジスタ18,28が飽和領域から線形領域になったことを示している。
図6、図7、図8は、いずれも、ゲート電圧と各ノード電圧(カスコードトランジスタのゲート、入力トランジスタのドレインとソース)の特性をプロセスごとに示す。カスコードトランジスタ14,24はソースフォロアとして動作するので、入力トランジスタ16,26のドレインつまりはカスコードトランジスタ14,24のソースは、カスコードトランジスタ14,24のゲートからVTH+αだけ低い電圧になるように追従する。
図9は基準電圧に対するゲート電圧の推移を示す。プロセスによるVTHの変化に合わせて、ゲート電圧が下がり始めるポイントが移動しているのが分かる。
以上に説明したように、本実施形態の可変利得増幅回路では、信号経路である同調増幅回路のレプリカとして参照回路を用意する。そして、参照回路内で同調増幅回路と同様の動作バイアス点を再現することで、入力トランジスタ42の動作状態を電圧という形で取り出し、その電圧を帰還回路によりカスコードトランジスタ40のゲートに帰還を掛け、入力トランジスタ42の動作状態を所望の電圧にすることでゲインを制御する。これにより、同調増幅回路の信号経路に新たに負荷を追加することなく、利得切替増幅回路を構成できる。
図10は、第2の実施形態の可変利得制御回路を示す。この可変利得制御回路は、図2の実施形態1の回路に、さらに、基準電圧の生成手段として第2の参照回路を備えている。この第2の参照回路も、カスコードトランジスタ、入力トランジスタおよびバイアス電流用トランジスタを3段従続接続した回路である。また、さらに、OPアンプの+入力への基準電圧を生成する可変抵抗56,58を備える。
第2の参照回路のカスコードトランジスタ50のゲート電圧はそのドレインと同じく電源電圧VCCに設定する。これにより、同調増幅回路が最大ゲインの時のトランジスタの動作を再現する。さらに、入力トランジスタ52のゲートには第1の参照回路と同じくCOM電圧を与える。入力トランジスタ52のソース電圧は同調増幅回路が最大ゲイン時の同じノードのDC電圧に等しい。そのDC電圧を抵抗56,58により分圧したものをOPアンプ46の基準電圧とする。これにより、第2の参照回路のカスコードトランジスタ50にそのドレイン電圧と同じ電圧を与えることで、最大ゲイン時の前記参照回路の入力トランジスタ52のソース電圧を抵抗56,58の分圧比で分圧し、分圧した電圧を基準値として取り出して、ゲインを制御できる。また、好ましくは、バイアス電流用トランジスタ54のゲートは他のバイアス電流用トランジスタ18,28,44のゲートと同じ電圧Vbiasが入力される。
以上に説明したように、第2の参照回路を用意して最大ゲイン時の動作を再現することで、最大ゲイン時の動作点を元にした基準電圧を生成する。そして、抵抗の切替え設定つまりゲイン切替え設定に対してフルレンジでゲインを切替える。また、この基準電圧がトランジスタのウエハプロセスの変動を差し引いた電圧となるので、比較対象の参照回路の電圧との間でプロセス変動分が相殺される。したがって、プロセス変動の影響を受け難いゲイン切替えを行える。
また、基準電圧を生成するための可変抵抗56,58は、複数の抵抗とそれらを接続するトランジスタスイッチからなり、外部から抵抗値が設定可能である。この抵抗値の設定によりゲインが設定される。
図11は、抵抗56の抵抗値R1に対するカスコードトランジスタ50のゲート電圧を示す。ここではR1+R2=30KΩとして抵抗値R1をグラフのX軸として表している。ここで、R2は抵抗58の抵抗値を表す。
図9のグラフで、ゲート電圧がVCCになる基準電圧の最小電圧が、第2の参照回路(基準電圧生成手段)の入力トランジスタ52のソース電圧と等しい。これに対して、図11においては、図9のようにグラフの傾きが0になることはなく、typ、ss、ffを比較すると、ゲート電圧は、しきい値VTHの差だけ平行移動したグラフとなる。
図13は抵抗56の抵抗値R1とゲインの関係を示す。図11のように、図6,図7,図8を補正する方向でカスコードトランジスタ50のゲート電圧が変化する。このため、図5に比べてプロセスによるゲイン特性の差が大幅に解消されている。
以上に説明したように、基準電圧の生成手段として第2の参照回路を用い、そのカスコードトランジスタ50のゲート電圧をドレイン電圧と同じにすることで、最大ゲインの時のトランジスタ動作点を再現できる。最大ゲイン時の動作を再現して、最大ゲイン時の動作点を元にした基準電圧を生成することで、抵抗の切替え設定つまりゲイン切替え設定に対してフルレンジでゲインを切替える。
また、この基準電圧は既にトランジスタのしきい値電圧VTHなどのウエハプロセスのバラツキを差し引いたものとなっており、これを抵抗分圧した基準電圧を使うことで、比較する参照回路の電圧との間でウエハプロセスによる変動も相殺される。このため、プロセスバラツキの影響を受け難いゲイン切替えを行うことが可能となる。
次に、第3の実施の形態の可変利得増幅回路について説明する。RF送信回路の場合、アンテナへの出力を所望の電力にするためには、ゲインの切替えでは範囲は広く設定は細かくできることが求められており、多段のゲイン切替えが必須となる。また、レジスタ設定に対するゲインのリニアリティを確保できることが望ましい。そこで、図12に示す第3の実施形態の可変利得制御回路は、基準電圧生成のための第2の参照回路のカスコードトランジスタ50’のゲートに、カスコードトランジスタのドレイン電圧(VCC)より低い制御電圧を入力する。制御電圧は、たとえば、基準電圧を分圧して得られる一定の電圧である。また、制御電圧は、外部から基準電圧の抵抗分圧値を設定可能とすることにより、外部から設定できるようにしてもよい。
このように、第2の参照回路のカスコードトランジスタ50’のゲート電圧を制御可能な電圧とすることで、抵抗分圧の段数以上のゲイン切替えが可能となる。つまり、この制御電圧をVCCでない値とすることで、抵抗分圧の設定が同じ場合でもゲインを変えることが可能となる。いいかえれば、抵抗分圧の設定の段数以上の(つまり、設定段数の数に限定されない)ゲイン切替えが可能となる。もっとも大きなメリットとしては、ゲイン範囲を下限側に拡大することが可能となる。
第4の実施の形態の可変利得増幅回路は、第2および第3の実施の形態の可変利得制御回路の変形例であり、抵抗分圧の比率をゲイン特性の歪みを考慮して重み付けすることで、設定に対するゲイン特性をリニアな特性にする。ここで、抵抗分圧における抵抗値の設定において、次のように、設定に対するゲイン特性をリニアな特性にする。上述の第2の実施形態では、図13に示すように、抵抗56の抵抗値R1を直線的に変化させた動作でプロセスの変動によるゲイン特性の差の解消が確認できたが、抵抗値とゲインとの関係は直線的ではなく、2次の曲線に近い形となっている。本実施形態では、図14に示すように、typのゲイン特性から縦軸のゲイン特性が1dB刻みになるようにプロットしている。ゲイン特性の傾きが大きいところは抵抗値の刻みが細かく、ゲイン特性の傾きが小さいところは抵抗値の刻みを大きくする。これにより、抵抗分圧の比率をゲイン特性の歪みを考慮して重み付けすることにより、設定に対するゲイン特性をリニアな特性にすることができる。
図15はゲイン設定と抵抗56の抵抗値R1の関係を示し、図16はゲイン設定とゲイン特性の関係を示す。抵抗分圧の比率をゲイン特性の歪みを考慮して重み付けすることで、設定に対するゲイン特性を完全にリニアな特性にできる。図17には、ssとffのパラメータを加えた、設定とゲインの特性を示す。typの特性と比べて若干ゲイン特性の傾きに差が出るが、いずれもほぼ直線的にゲイン特性を推移させることができる。
なお、以上の実施形態は、いずれも差動増幅回路であるが、同調増幅回路のレプリカとして参照回路を用意するという考え方は、いうまでもなく、シングルエンド信号の増幅回路にも適用できる。この場合参照回路の入力トランジスタのゲートには、COM電圧に代わる適当な電圧を与える。
なお、同調増幅回路の従続接続されたカスコードトランジスタのゲート電圧をDAコンバータなどで直接与えることも考えられる。しかし、この方法は、信号経路に新規の素子の付加がないため、周波数特性が劣化しない特徴をもっているが、トランジスタのVTHのバラツキに対してゲイン特性の曲線が大きく変化するという欠点がある(図5参照)。これに対して、本実施形態の可変利得増幅回路では、ゲイン切替えは、プロセスバラツキの影響を受けにくい。
同調増幅回路の図 第1の実施形態の可変利得制御回路の図 入力トランジスタのIds−Vgs特性のグラフ 入力トランジスタのIds−Vds特性のグラフ 同調増幅回路のカスコードトランジスタのゲート電圧に対するゲインの特性を示すグラフ ゲート電圧と各ノード電圧の特性をプロセスごとに示すグラフ ゲート電圧と各ノード電圧の特性をプロセスごとに示すグラフ ゲート電圧と各ノード電圧の特性をプロセスごとに示すグラフ 基準電圧に対するゲート電圧の推移を示すグラフ 第2の実施形態の可変利得制御回路の図 抵抗R1に対するゲート電圧の推移を示すグラフ 第3の実施形態の可変利得制御回路の図 抵抗R1とゲインの関係を示すグラフ 抵抗R1とゲインの関係を示すグラフ ゲイン設定と抵抗R1の関係を示すグラフ 設定とゲイン特性の関係を示すグラフ 設定とゲイン特性の関係を示すグラフ
符号の説明
10,20,12,22 同調素子、 14,24 カスコードトランジスタ、 16,26 入力トランジスタ、 18,28 バイアス電流用トランジスタ、 30 抵抗、 40 カスコードトランジスタ、 42 入力トランジスタ、 44 バイアス電流用トランジスタ、 46 OPアンプ、 50 カスコードトランジスタ、 52 入力トランジスタ、 54 バイアス電流用トランジスタ、 56,58 可変抵抗。

Claims (7)

  1. 従属接続される第1の入力トランジスタ、第1のカスコードトランジスタおよび第1のバイアス電流制御用トランジスタと、従属接続されるこれらのトランジスタに直列に接続される同調素子とを有する同調増幅回路と、
    従属接続される第2の入力トランジスタ、第2のカスコードトランジスタおよび第2のバイアス電流制御用トランジスタを備え、第2のカスコードトランジスタのゲートが第1のカスコードトランジスタのゲートに接続され、同調素子を有せず、前記同調増幅回路と並列に接続される参照回路と、
    基準電圧を第2の入力トランジスタのソース電圧と比較し差分を増幅し、増幅した前記差分を第2のカスコードトランジスタのゲートに入力する帰還手段とを備え、
    前記帰還手段は、増幅された前記差分を第2のカスコードトランジスタのゲートに入力して、第2の入力トランジスタのソース電圧が基準電圧に等しくなるよう帰還を掛ける、
    可変利得増幅回路。
  2. さらに、従属接続される第3の入力トランジスタ、第3のカスコードトランジスタおよび第3のバイアス電流制御用トランジスタを備え、
    前記第3の入力トランジスタのソース電圧を抵抗により分圧して前記基準電圧として前記増幅手段に出力する分圧手段とを備えることを特徴とする、請求項1に記載の可変利得増幅回路。
  3. 前記第3のカスコードトランジスタのゲート電圧は、前記第3のカスコードトランジスタのドレインと同じ電圧であることを特徴とする、請求項2に記載の可変利得増幅回路。
  4. 前記第3のカスコードトランジスタのゲート電圧は、前記第3のカスコードトランジスタのドレインより低い電圧であることを特徴とする、請求項2に記載の可変利得増幅回路。
  5. 前記分圧手段は、外部から抵抗分圧比が設定可能な可変抵抗を備えることを特徴とする、請求項2〜4のいずれかに記載の可変利得増幅回路。
  6. 前記可変抵抗は、外部からのゲインの切替え設定値に対してゲインがリニアに変化するように、抵抗分圧の比率が設定されていることを特徴とする、
    請求項5に記載の可変利得増幅回路。
  7. 前記同調増幅回路は、1対の従属接続される前記第1の入力トランジスタ、前記第1のカスコードトランジスタ、前記第1のバイアス電流制御用トランジスタおよび前記同調素子を有し、前記第1のカスコードトランジスタのゲートは相互に接続され、1対の前記第1のソーストランジスタのソースの間に抵抗が接続され、1対の前記バイアス電流制御用トランジスタのゲートに同じゲート電圧が印加されることを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の可変利得増幅回路。
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