JP2002190648A - 半導体素子の製造方法および半導体レーザ素子 - Google Patents
半導体素子の製造方法および半導体レーザ素子Info
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- JP2002190648A JP2002190648A JP2000389280A JP2000389280A JP2002190648A JP 2002190648 A JP2002190648 A JP 2002190648A JP 2000389280 A JP2000389280 A JP 2000389280A JP 2000389280 A JP2000389280 A JP 2000389280A JP 2002190648 A JP2002190648 A JP 2002190648A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 V族脱離、あるいはV族置換に起因する結晶
性の低下、歪変成層の形成を防ぐ結晶の成長方法を得
る。 【解決手段】 複数の異なるV族元素を含む積層構造を
有する半導体素子において、メサ側面に異なるV族元素
により構成される層を露出させて有機金族気相結晶成長
法(MOVPE法)の結晶成長を行う第1の結晶成長工
程と、有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)の結晶
成長を用いて行う工程中の半導体基板の昇温時に、V族
元素を含むガスより蒸気圧のより小さいV族原料を導入
するV族原料導入工程と、有機金族気相結晶成長法(M
OVPE法)の結晶成長を再度行う第2の結晶成長工程
とを有して構成される。蒸気圧の小さいV族元素、例え
ばSbを表面に供給することによって安定な表面再配列
構造が形成され、V族脱離、あるいはV族置換による結
晶性の劣化を防ぐことが可能になる。
性の低下、歪変成層の形成を防ぐ結晶の成長方法を得
る。 【解決手段】 複数の異なるV族元素を含む積層構造を
有する半導体素子において、メサ側面に異なるV族元素
により構成される層を露出させて有機金族気相結晶成長
法(MOVPE法)の結晶成長を行う第1の結晶成長工
程と、有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)の結晶
成長を用いて行う工程中の半導体基板の昇温時に、V族
元素を含むガスより蒸気圧のより小さいV族原料を導入
するV族原料導入工程と、有機金族気相結晶成長法(M
OVPE法)の結晶成長を再度行う第2の結晶成長工程
とを有して構成される。蒸気圧の小さいV族元素、例え
ばSbを表面に供給することによって安定な表面再配列
構造が形成され、V族脱離、あるいはV族置換による結
晶性の劣化を防ぐことが可能になる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子の製造
方法および半導体レーザ素子に関し、例えば、化合物半
導体の結晶成長において、V族脱離あるいはV族置換に
よる結晶性劣化を防ぎ高品質の結晶を得る半導体素子の
製造方法および半導体レーザ素子に関する。
方法および半導体レーザ素子に関し、例えば、化合物半
導体の結晶成長において、V族脱離あるいはV族置換に
よる結晶性劣化を防ぎ高品質の結晶を得る半導体素子の
製造方法および半導体レーザ素子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体素子の製造方法および半導
体レーザ素子は、例えば、通信用単一モード半導体レー
ザ素子などでは単一横モード制御、高効率発光特性の実
現を目的として、一般的に以下に示す埋め込み型構造を
とることが多い。従来例としての埋め込み型半導体レー
ザ素子1の作製方法を、図7(a)、(b)および図8
(a)、(b)、(c)を用いて以下に説明する。
体レーザ素子は、例えば、通信用単一モード半導体レー
ザ素子などでは単一横モード制御、高効率発光特性の実
現を目的として、一般的に以下に示す埋め込み型構造を
とることが多い。従来例としての埋め込み型半導体レー
ザ素子1の作製方法を、図7(a)、(b)および図8
(a)、(b)、(c)を用いて以下に説明する。
【0003】従来例1の半導体レーザ素子の活性層領域
2として、InP基板88上にアンドープInGaAs
P(波長1.57μm)/InGaAsP(波長1.2
5μm)7、多重量子井戸の周期MQW(Multi Quantu
m Well/マルチ・カンタム・ウェル)3をP型InGa
AsP(Eg=1.13eV)4およびn型InGaA
sP(Eg=1.13eV)5で挟み、さらにその両側
をクラッド層6としてP型InP7およびn型InP8
で挟んだ構造を結晶成長装置により作製する。その後、
幅1.2μmのストライプマスク9を用いて下側のn型
InP8までエッチングして、ストライプ状のメサ10
を形成してLD基板90を作製する。さらに再度、結晶
成長装置11に投入して、PH3 12導入状態で580
℃前後の成長温度にまで昇温した後、埋め込み再成長を
行う。ここでは全面にp−InP13および、コンタク
ト層となるp−InGaAs14を形成する。その後、
P型電極15、n型電極16を形成し、埋め込み型半導
体レーザ素子1が完成する。
2として、InP基板88上にアンドープInGaAs
P(波長1.57μm)/InGaAsP(波長1.2
5μm)7、多重量子井戸の周期MQW(Multi Quantu
m Well/マルチ・カンタム・ウェル)3をP型InGa
AsP(Eg=1.13eV)4およびn型InGaA
sP(Eg=1.13eV)5で挟み、さらにその両側
をクラッド層6としてP型InP7およびn型InP8
で挟んだ構造を結晶成長装置により作製する。その後、
幅1.2μmのストライプマスク9を用いて下側のn型
InP8までエッチングして、ストライプ状のメサ10
を形成してLD基板90を作製する。さらに再度、結晶
成長装置11に投入して、PH3 12導入状態で580
℃前後の成長温度にまで昇温した後、埋め込み再成長を
行う。ここでは全面にp−InP13および、コンタク
ト層となるp−InGaAs14を形成する。その後、
P型電極15、n型電極16を形成し、埋め込み型半導
体レーザ素子1が完成する。
【0004】次に、従来例2として赤色半導体レーザ素
子の製造方法について述べる。DVDやCDなどのピッ
クアップ用光源としては、活性層がInAlGaPであ
る赤色半導体レーザ素子が用いられている。従来例とし
ての赤色半導体レーザ素子の作製方法を、図9を用いて
以下に説明する。活性層がInAlGaP21であり、
表面のP型コンタクト層がp−GaAs22である赤色
半導体レーザ素子基板20の結晶成長時において、最表
面層のV族元素がAs組成で終了する場合には、成長後
直ちにAsH3 を遮断した場合、表面からのAs脱離が
生じ、結晶欠陥が導入され、それが半導体レーザ素子の
特性を劣化させるので、成長終了後の降温時にAsH3
24雰囲気中で降温する。
子の製造方法について述べる。DVDやCDなどのピッ
クアップ用光源としては、活性層がInAlGaPであ
る赤色半導体レーザ素子が用いられている。従来例とし
ての赤色半導体レーザ素子の作製方法を、図9を用いて
以下に説明する。活性層がInAlGaP21であり、
表面のP型コンタクト層がp−GaAs22である赤色
半導体レーザ素子基板20の結晶成長時において、最表
面層のV族元素がAs組成で終了する場合には、成長後
直ちにAsH3 を遮断した場合、表面からのAs脱離が
生じ、結晶欠陥が導入され、それが半導体レーザ素子の
特性を劣化させるので、成長終了後の降温時にAsH3
24雰囲気中で降温する。
【0005】通信用単一モードレーザ素子の一つとし
て、発振波長制御の可能なDFB(Distributed Feedbac
k)レーザ素子が用いられている。従来例3として、DF
Bレーザ素子31の作製方法を図10(a)、(b)を
用いて以下に説明する。DFBレーザ素子の製造時にお
いては、InP基板32上にグレーティング33を加工
した後に、結晶成長装置に投入し、レーザ素子構造35
を作製するが、結晶成長前の昇温課程中でのグレーティ
ングの消失、あるいは、平坦化がしばしば生じる。グレ
ーティングの劣化は、グレーティングの山36の部分
で、P離脱が顕著になり、それがIn原子38のマスト
ランスポートを誘起することに起因する。
て、発振波長制御の可能なDFB(Distributed Feedbac
k)レーザ素子が用いられている。従来例3として、DF
Bレーザ素子31の作製方法を図10(a)、(b)を
用いて以下に説明する。DFBレーザ素子の製造時にお
いては、InP基板32上にグレーティング33を加工
した後に、結晶成長装置に投入し、レーザ素子構造35
を作製するが、結晶成長前の昇温課程中でのグレーティ
ングの消失、あるいは、平坦化がしばしば生じる。グレ
ーティングの劣化は、グレーティングの山36の部分
で、P離脱が顕著になり、それがIn原子38のマスト
ランスポートを誘起することに起因する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来例においてはグレーティングの劣化を防ぐために、
AsH3 添加PH3 雰囲気39中での昇温課程がとられ
るが、結晶製造装置によって条件が異なり、しかも、再
現性が得られ難い等の問題を伴う。
従来例においてはグレーティングの劣化を防ぐために、
AsH3 添加PH3 雰囲気39中での昇温課程がとられ
るが、結晶製造装置によって条件が異なり、しかも、再
現性が得られ難い等の問題を伴う。
【0007】従来例1から3においての問題点は、V族
の離脱、あるいは、V族置換によって結晶性の劣化が生
じることが共通している。
の離脱、あるいは、V族置換によって結晶性の劣化が生
じることが共通している。
【0008】上記従来例1の方法では、埋め込み再成長
時、表面の酸化膜脱離に要する昇温工程においては、メ
サ側面にV族組成がAs、またはP、あるいはそれらの
混晶組成の層が露出している。このような場合には、再
成長時にアルシン、ホスフィンまたは、その混合気体雰
囲気中、あるいは水素のみで昇温する。しかし、そのい
かなる場合にもV族脱離あるいはV族置換による、結晶
性の劣化を防ぐことができない。結晶性の劣化はメサ側
面に生じるが、レーザ素子のストライプ幅は1.5μm
程度と細く、その側面で結晶欠陥が発生した場合、発光
領域に与える影響が大きく、光出力の低下、発振閾電流
の増加等の発光特性の劣化が生じる。さらに、側面でA
s/P置換が生じた場合、その層は歪変成層となるた
め、素子の信頼性の低下なども引き起こしている。
時、表面の酸化膜脱離に要する昇温工程においては、メ
サ側面にV族組成がAs、またはP、あるいはそれらの
混晶組成の層が露出している。このような場合には、再
成長時にアルシン、ホスフィンまたは、その混合気体雰
囲気中、あるいは水素のみで昇温する。しかし、そのい
かなる場合にもV族脱離あるいはV族置換による、結晶
性の劣化を防ぐことができない。結晶性の劣化はメサ側
面に生じるが、レーザ素子のストライプ幅は1.5μm
程度と細く、その側面で結晶欠陥が発生した場合、発光
領域に与える影響が大きく、光出力の低下、発振閾電流
の増加等の発光特性の劣化が生じる。さらに、側面でA
s/P置換が生じた場合、その層は歪変成層となるた
め、素子の信頼性の低下なども引き起こしている。
【0009】従来例2の方法では成長終了後の降温時に
AsH3 を導入している。その際に、AsH3 の分解に
よる水素原子が結晶中に取り込まれ、その水素原子がP
型ドーパントであるZnのパッシベーションを生じさ
せ、不活性化させる。そのことにより、駆動時に異常に
電圧が上昇するなど、デバイス特性の劣化、あるいは、
デバイス特性が不安定であるなどの信頼性の低下を生じ
させている。
AsH3 を導入している。その際に、AsH3 の分解に
よる水素原子が結晶中に取り込まれ、その水素原子がP
型ドーパントであるZnのパッシベーションを生じさ
せ、不活性化させる。そのことにより、駆動時に異常に
電圧が上昇するなど、デバイス特性の劣化、あるいは、
デバイス特性が不安定であるなどの信頼性の低下を生じ
させている。
【0010】従来例3の方法ではInP基板表面にIn
AsPの変成層が形成されている。活性層の近傍に歪変
成層が存在するために、レーザ素子の発光特性の低下や
信頼性の低下などの問題が生じている。さらに、歪変成
層の組成、あるいは厚さなどに関しての制御は困難であ
る。このため、場合によっては、グレーティングが平坦
化してしまうなど、再現性に問題がある。これらの問題
はAsH3 を混合するために生じた問題であるが、As
H3 のない雰囲気中の昇温では、グレーティングはPの
脱離に誘起されるマストランスポートにより、一般的に
は完全に平坦化してしまうという問題がある。
AsPの変成層が形成されている。活性層の近傍に歪変
成層が存在するために、レーザ素子の発光特性の低下や
信頼性の低下などの問題が生じている。さらに、歪変成
層の組成、あるいは厚さなどに関しての制御は困難であ
る。このため、場合によっては、グレーティングが平坦
化してしまうなど、再現性に問題がある。これらの問題
はAsH3 を混合するために生じた問題であるが、As
H3 のない雰囲気中の昇温では、グレーティングはPの
脱離に誘起されるマストランスポートにより、一般的に
は完全に平坦化してしまうという問題がある。
【0011】本発明は、このような点に鑑み、メサ側面
のV族脱離、あるいはV族置換を防いで発光効率、およ
び信頼性の高い半導体素子の製造方法および半導体レー
ザ素子を提供することを目的とする。
のV族脱離、あるいはV族置換を防いで発光効率、およ
び信頼性の高い半導体素子の製造方法および半導体レー
ザ素子を提供することを目的とする。
【0012】従来例1から3においての問題点は、V族
の離脱、あるいは、As/P置換によって、結晶性の劣
化が生じることである。これは、As、およびPの蒸気
圧が比較的高いという本質的な問題に起因しているた
め、解決は困難である。
の離脱、あるいは、As/P置換によって、結晶性の劣
化が生じることである。これは、As、およびPの蒸気
圧が比較的高いという本質的な問題に起因しているた
め、解決は困難である。
【0013】本発明は、AsH3 、あるいはPH3 を遮
断して、さらに蒸気圧の低いV族元素、例えばSb雰囲
気中で、結晶成長時の昇温、降温、あるいは待機課程を
行う半導体素子の製造方法および半導体レーザ素子に関
するものである。
断して、さらに蒸気圧の低いV族元素、例えばSb雰囲
気中で、結晶成長時の昇温、降温、あるいは待機課程を
行う半導体素子の製造方法および半導体レーザ素子に関
するものである。
【0014】蒸気圧の小さいV族元素、例えば、Sbを
供給することにより、表面がSbで終端された安定な構
造を形成するため、V族脱離は生じ難くなり、結晶性の
劣化が押さえられる。また、蒸気圧の低いV族元素、例
えばSbの結晶としての結合エネルギーはAs、Pに比
較して小さいため、引き続いて、AsH3 、PH3 等の
ガスで置換して、その後の成長を行う場合、Sbは速や
かに離脱し、結晶中に取り込まれるわずかであるため歪
変成層などを形成するおそれはない。
供給することにより、表面がSbで終端された安定な構
造を形成するため、V族脱離は生じ難くなり、結晶性の
劣化が押さえられる。また、蒸気圧の低いV族元素、例
えばSbの結晶としての結合エネルギーはAs、Pに比
較して小さいため、引き続いて、AsH3 、PH3 等の
ガスで置換して、その後の成長を行う場合、Sbは速や
かに離脱し、結晶中に取り込まれるわずかであるため歪
変成層などを形成するおそれはない。
【0015】本発明は、半導体素子の結晶成長におい
て、V族脱離、あるいはV族置換に起因する結晶性の低
下、歪変成層の形成を防ぐ結晶の成長方法およびこの成
長方法を用いた半導体レーザ素子を提供することを目的
とする。
て、V族脱離、あるいはV族置換に起因する結晶性の低
下、歪変成層の形成を防ぐ結晶の成長方法およびこの成
長方法を用いた半導体レーザ素子を提供することを目的
とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、複数の異なるV族元素を含
む積層構造を有する半導体素子において、メサ側面に異
なるV族元素により構成される層を露出させて有機金族
気相結晶成長法(MOVPE法)の結晶成長を行う第1
の結晶成長工程と、有機金族気相結晶成長法(MOVP
E法)の結晶成長を用いて行う工程中の半導体基板の昇
温時に、V族元素を含むガスより蒸気圧のより小さいV
族原料を導入するV族原料導入工程と、有機金族気相結
晶成長法(MOVPE法)の結晶成長を再度行う第2の
結晶成長工程とを有して構成されたことを特徴としてい
る。
め、請求項1記載の発明は、複数の異なるV族元素を含
む積層構造を有する半導体素子において、メサ側面に異
なるV族元素により構成される層を露出させて有機金族
気相結晶成長法(MOVPE法)の結晶成長を行う第1
の結晶成長工程と、有機金族気相結晶成長法(MOVP
E法)の結晶成長を用いて行う工程中の半導体基板の昇
温時に、V族元素を含むガスより蒸気圧のより小さいV
族原料を導入するV族原料導入工程と、有機金族気相結
晶成長法(MOVPE法)の結晶成長を再度行う第2の
結晶成長工程とを有して構成されたことを特徴としてい
る。
【0017】上記V族原料導入工程の実行時には、第1
の結晶成長工程で用いた半導体基板を構成するV族元素
を含むガスの導入を行わず、また、有機金族気相結晶成
長法(MOVPE法)を用いて半導体素子を作製して降
温する際に、この半導体素子を構成するV族元素を含む
原料を導入せずに、V族元素よりも蒸気圧のより小さい
V族元素の原料を導入しながら降温過程の工程を行うと
よい。
の結晶成長工程で用いた半導体基板を構成するV族元素
を含むガスの導入を行わず、また、有機金族気相結晶成
長法(MOVPE法)を用いて半導体素子を作製して降
温する際に、この半導体素子を構成するV族元素を含む
原料を導入せずに、V族元素よりも蒸気圧のより小さい
V族元素の原料を導入しながら降温過程の工程を行うと
よい。
【0018】また、上記蒸気圧のより小さいV族原料は
PあるいはAsよりも蒸気圧の小さいV族原料であり、
微細パターンを有するInP基板上への有機金族気相結
晶成長法(MOVPE法)を用いて行う結晶成長方法に
おいて、V族原料を導入しながら結晶成長を行う温度に
まで昇温するとよい。
PあるいはAsよりも蒸気圧の小さいV族原料であり、
微細パターンを有するInP基板上への有機金族気相結
晶成長法(MOVPE法)を用いて行う結晶成長方法に
おいて、V族原料を導入しながら結晶成長を行う温度に
まで昇温するとよい。
【0019】さらに、上記導入を行わないV族元素を含
むガスはAsまたはPを含むガスであり、複数の異なる
V族元素を含む積層構造を有する半導体素子の製造過程
でメサ側面に異なるV族元素により構成される層を露出
させ、再度、有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)
の結晶成長を用いて行う工程中の半導体基板の昇温時
に、ガスの導入を行わずにSbを表面に供給し、GaA
s基板上に有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)を
用いて作製した半導体レーザ素子を降温する際に、半導
体素子を構成するV族元素を含む原料を導入せずに、A
sを含むガスの導入を行わずにSbを表面に供給すると
よい。
むガスはAsまたはPを含むガスであり、複数の異なる
V族元素を含む積層構造を有する半導体素子の製造過程
でメサ側面に異なるV族元素により構成される層を露出
させ、再度、有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)
の結晶成長を用いて行う工程中の半導体基板の昇温時
に、ガスの導入を行わずにSbを表面に供給し、GaA
s基板上に有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)を
用いて作製した半導体レーザ素子を降温する際に、半導
体素子を構成するV族元素を含む原料を導入せずに、A
sを含むガスの導入を行わずにSbを表面に供給すると
よい。
【0020】なお、微細パターンを有するInP基板上
への有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)を用いて
行う結晶成長方法において、Sbを導入しながら結晶成
長を行う温度にまで昇温するとよい。
への有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)を用いて
行う結晶成長方法において、Sbを導入しながら結晶成
長を行う温度にまで昇温するとよい。
【0021】請求項8に記載の発明は、請求項1から7
に記載の半導体素子の製造方法を適用し、再成長時に最
表面層にSb化合物を含ませ、埋め込み型半導体レーザ
素子として構成し、また、請求項9記載の発明は、再成
長時に最表面層にSb化合物を含ませ、DFBレーザ素
子として構成するとよい。
に記載の半導体素子の製造方法を適用し、再成長時に最
表面層にSb化合物を含ませ、埋め込み型半導体レーザ
素子として構成し、また、請求項9記載の発明は、再成
長時に最表面層にSb化合物を含ませ、DFBレーザ素
子として構成するとよい。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
による半導体素子の製造方法および半導体レーザ素子の
実施形態を詳細に説明する。図1から図6を参照する
と、本発明の半導体素子の製造方法および半導体レーザ
素子の一実施形態が示されている。
による半導体素子の製造方法および半導体レーザ素子の
実施形態を詳細に説明する。図1から図6を参照する
と、本発明の半導体素子の製造方法および半導体レーザ
素子の一実施形態が示されている。
【0023】以下、図面を用いてこの発明の実施形態に
ついて説明する。尚、以下の説明では、まず実施例1と
して、埋め込み型半導体レーザ素子を製作した場合につ
いて説明する。次に実施例2として、赤色半導体レーザ
素子を製作した場合について説明する。さらに続いて実
施例3として、DFBレーザ素子を作製する場合につい
て説明する。
ついて説明する。尚、以下の説明では、まず実施例1と
して、埋め込み型半導体レーザ素子を製作した場合につ
いて説明する。次に実施例2として、赤色半導体レーザ
素子を製作した場合について説明する。さらに続いて実
施例3として、DFBレーザ素子を作製する場合につい
て説明する。
【0024】実施例1としてこの実施形態の結晶成長方
法を用いて埋め込み型半導体レーザ素子を製作した場合
について説明する。図1(a)、(b)は、この実施形
態の結晶成長方法の製作手順を説明するための側面図お
よび斜視図である。図2(a)、(b)、(c)、
(d)は、図1の構成の埋込型半導体レーザ素子の製作
プロセスを示す図である。図3は、本実施例によって作
製された埋め込み型半導体レーザ素子の構造例を示した
図である。
法を用いて埋め込み型半導体レーザ素子を製作した場合
について説明する。図1(a)、(b)は、この実施形
態の結晶成長方法の製作手順を説明するための側面図お
よび斜視図である。図2(a)、(b)、(c)、
(d)は、図1の構成の埋込型半導体レーザ素子の製作
プロセスを示す図である。図3は、本実施例によって作
製された埋め込み型半導体レーザ素子の構造例を示した
図である。
【0025】半導体レーザ素子の活性層領域2として、
InP基板88上にアンドープInGaAsP(波長
1.57μm)/InGaAsP(波長1.25μm)
7周期MQW3をP型InGaAsP(Eg=1.13
eV)4およびn型InGaAsP(Eg=1.13e
V)5で挟む。さらに、その両側をクラッド層6として
P型InP7およびn型InP8で挟んだ構造を結晶成
長装置により作製する。この後、幅1.2μmのストラ
イプマスク9を用いて下側のn型InP8までエッチン
グしてストライプ状のメサ10を形成し、LD基板90
を作製する。
InP基板88上にアンドープInGaAsP(波長
1.57μm)/InGaAsP(波長1.25μm)
7周期MQW3をP型InGaAsP(Eg=1.13
eV)4およびn型InGaAsP(Eg=1.13e
V)5で挟む。さらに、その両側をクラッド層6として
P型InP7およびn型InP8で挟んだ構造を結晶成
長装置により作製する。この後、幅1.2μmのストラ
イプマスク9を用いて下側のn型InP8までエッチン
グしてストライプ状のメサ10を形成し、LD基板90
を作製する。
【0026】次に、基板を再度結晶成長装置11に投入
し、水素ガスをキャリヤガスとして、TDMASbなど
の有機金族原料を用い、水素によるバブリングを行い、
蒸気圧分のSb71を供給する。Sbの供給は酸化膜脱
離後でも良いが、AsH3 、PH3 の供給は停止する。
Sb71が最表面原子の結合手を図4に示すようにター
ミネイトし、再配列構造として、安定な1×1構造を形
成する。その結果、内側のAsおよび、Pの脱離およ
び、As/P置換を生ぜしめない。その後、Sb雰囲気
中で、630℃まで昇温し、Sbを遮断すると同時にP
H3 12を導入し、3秒待機後Zn72とIn73を供
給して、P型InP13の成長を行う。
し、水素ガスをキャリヤガスとして、TDMASbなど
の有機金族原料を用い、水素によるバブリングを行い、
蒸気圧分のSb71を供給する。Sbの供給は酸化膜脱
離後でも良いが、AsH3 、PH3 の供給は停止する。
Sb71が最表面原子の結合手を図4に示すようにター
ミネイトし、再配列構造として、安定な1×1構造を形
成する。その結果、内側のAsおよび、Pの脱離およ
び、As/P置換を生ぜしめない。その後、Sb雰囲気
中で、630℃まで昇温し、Sbを遮断すると同時にP
H3 12を導入し、3秒待機後Zn72とIn73を供
給して、P型InP13の成長を行う。
【0027】PはSbよりも結晶に取り込まれる効率が
非常に大きいため、Sbは結晶として取り込まれる確率
は非常に小さい。その結果、InP中のSb量は結晶の
1%以下となる。InSbは格子定数がInPに比較し
て非常に大きいが、この程度のSb含有量であれば、歪
みによる結晶性の劣化はほとんど無視してよい。さら
に、引き続いて、電極形成層となるP型InGaAs層
14の成長を行う。
非常に大きいため、Sbは結晶として取り込まれる確率
は非常に小さい。その結果、InP中のSb量は結晶の
1%以下となる。InSbは格子定数がInPに比較し
て非常に大きいが、この程度のSb含有量であれば、歪
みによる結晶性の劣化はほとんど無視してよい。さら
に、引き続いて、電極形成層となるP型InGaAs層
14の成長を行う。
【0028】上記製造方法によって作製した埋め込み型
半導体レーザ素子1はV族脱離による空孔や、As/P
置換による変成層などに起因するメサ側面の非発光準位
が少なく、良好な発光特性を示した。
半導体レーザ素子1はV族脱離による空孔や、As/P
置換による変成層などに起因するメサ側面の非発光準位
が少なく、良好な発光特性を示した。
【0029】次に実施例2として、この実施形態の結晶
成長方法を用いて赤色半導体レーザ素子を製作した場合
について説明する。図5は、この実施形態の結晶成長方
法を用いて製作した赤色半導体レーザ素子の製作プロセ
スを示す。活性層がInAlGaP21で、最表面がG
aAsコンタクト層22である赤色半導体レーザ素子20
をMOVPE(Metal Organic Vapor-Phase Epitaxy )
装置を用いて積層構造を作製した後の成長後で、Ga原
料であるTEGa(あるいはTMGa)を遮断した後
に、あるいは、TEGa遮断と同時にAsH3 を遮断
し、同時にTDMASbなどを用いてSb71を表面に
供給する。結晶表面は、実施例1と同様にSbで安定に
覆われた状態になる。その後、Sbを供給した状態で降
温する。この手順ではAsH3 を供給しないため、As
H3 の分解で生じた水素ラジカルの量が少なく、また、
結晶表面が安定化されているため、降温時に結晶内部に
Hが取り込まれる確率は非常に小さい。その結果、Zn
のパッシベーション(passivation)が生じなくなり、電
圧上昇などの異常は観測されなくなった。
成長方法を用いて赤色半導体レーザ素子を製作した場合
について説明する。図5は、この実施形態の結晶成長方
法を用いて製作した赤色半導体レーザ素子の製作プロセ
スを示す。活性層がInAlGaP21で、最表面がG
aAsコンタクト層22である赤色半導体レーザ素子20
をMOVPE(Metal Organic Vapor-Phase Epitaxy )
装置を用いて積層構造を作製した後の成長後で、Ga原
料であるTEGa(あるいはTMGa)を遮断した後
に、あるいは、TEGa遮断と同時にAsH3 を遮断
し、同時にTDMASbなどを用いてSb71を表面に
供給する。結晶表面は、実施例1と同様にSbで安定に
覆われた状態になる。その後、Sbを供給した状態で降
温する。この手順ではAsH3 を供給しないため、As
H3 の分解で生じた水素ラジカルの量が少なく、また、
結晶表面が安定化されているため、降温時に結晶内部に
Hが取り込まれる確率は非常に小さい。その結果、Zn
のパッシベーション(passivation)が生じなくなり、電
圧上昇などの異常は観測されなくなった。
【0030】次に実施例3として、この実施形態の結晶
成長方法を用いてDFBレーザ素子を製作した場合につ
いて説明する。図6(a)、(b)は、この実施形態の
結晶成長方法を用いて製作したDFB半導体レーザ素子
の製作プロセスを示す図である。DFBレーザ素子の製
造時においては、InP基板32上にグレーティング3
3を加工した後に、結晶成長装置に投入する。
成長方法を用いてDFBレーザ素子を製作した場合につ
いて説明する。図6(a)、(b)は、この実施形態の
結晶成長方法を用いて製作したDFB半導体レーザ素子
の製作プロセスを示す図である。DFBレーザ素子の製
造時においては、InP基板32上にグレーティング3
3を加工した後に、結晶成長装置に投入する。
【0031】水素雰囲気中で320℃まで昇温し、表面
の酸化膜を脱離させる。その後、TDMASbなどのS
b原料を用いて基板上にSb71を供給しながら、成長
温度まで昇温する。しかる後に、活性層領域などの半導
体レーザ素子構造を作成する。表面をSbで終端させた
結果、基板表面からのP脱離が抑制され、グレーティン
グが再現性良く形成されることができた。
の酸化膜を脱離させる。その後、TDMASbなどのS
b原料を用いて基板上にSb71を供給しながら、成長
温度まで昇温する。しかる後に、活性層領域などの半導
体レーザ素子構造を作成する。表面をSbで終端させた
結果、基板表面からのP脱離が抑制され、グレーティン
グが再現性良く形成されることができた。
【0032】有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)
を利用した装置を使用して、半導体素子を構成するV族
元素よりも蒸気圧の大きい別のV族元素を導入して、表
面を被覆させることにより、V族脱離、あるいはV族置
換を防ぐことができる。
を利用した装置を使用して、半導体素子を構成するV族
元素よりも蒸気圧の大きい別のV族元素を導入して、表
面を被覆させることにより、V族脱離、あるいはV族置
換を防ぐことができる。
【0033】尚、上述の実施形態は本発明の好適な実施
の一例である。本発明は、上記実施の形態に限定される
ことはなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の
範囲内において種々の変更が可能である。
の一例である。本発明は、上記実施の形態に限定される
ことはなく、特許請求の範囲に記載された技術的事項の
範囲内において種々の変更が可能である。
【0034】例えば上記説明では、結晶成長方法として
MOVPE 法を用いているが、分子線エピタキシー法、ガス
ソース分子線エピタキシー法、ケミカルビームエピタキ
シー法、気相エピタキシー法等他の結晶成長方法を用い
てもよい。また、基板としてInP基板およびGaAs
基板を用いているが、GaAsP基板GaP基板など他
の基板を用いても良い。また結晶成長材料としてAlG
aInPおよびInGaAsP系を用いているが、In
GaAs系GaAsSb系等の他の結晶成長材料を用い
てもよい。
MOVPE 法を用いているが、分子線エピタキシー法、ガス
ソース分子線エピタキシー法、ケミカルビームエピタキ
シー法、気相エピタキシー法等他の結晶成長方法を用い
てもよい。また、基板としてInP基板およびGaAs
基板を用いているが、GaAsP基板GaP基板など他
の基板を用いても良い。また結晶成長材料としてAlG
aInPおよびInGaAsP系を用いているが、In
GaAs系GaAsSb系等の他の結晶成長材料を用い
てもよい。
【0035】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の半導体素子の製造方法および半導体レーザ素子によれ
ば、蒸気圧の小さいV族元素、例えばSbを表面に供給
することによって安定な表面再配列構造が形成され、V
族脱離、あるいはV族置換による結晶性の劣化を防ぐこ
とが可能になる。
の半導体素子の製造方法および半導体レーザ素子によれ
ば、蒸気圧の小さいV族元素、例えばSbを表面に供給
することによって安定な表面再配列構造が形成され、V
族脱離、あるいはV族置換による結晶性の劣化を防ぐこ
とが可能になる。
【0036】このような表面のSb濃度が高く、なおか
つ、結晶中には取り込まれ難い性質はサーファクタント
効果と呼ばれており、結晶成長時のV族抜けやV族置換
による欠陥導入を抑制することが可能となる。
つ、結晶中には取り込まれ難い性質はサーファクタント
効果と呼ばれており、結晶成長時のV族抜けやV族置換
による欠陥導入を抑制することが可能となる。
【0037】また、サーファクタント効果のある元素と
しては、Sbの他に、Tl、Biなどが知られており、
これらによっても同様の効果が期待できる。
しては、Sbの他に、Tl、Biなどが知られており、
これらによっても同様の効果が期待できる。
【図1】本発明の半導体素子の製造方法および半導体レ
ーザ素子の実施形態を示すInP基板上埋め込み型レー
ザ素子製作の製作プロセス図である。
ーザ素子の実施形態を示すInP基板上埋め込み型レー
ザ素子製作の製作プロセス図である。
【図2】InP基板上埋め込み型レーザ素子の構造図で
ある。
ある。
【図3】基板表面がSbで被覆されたときの表面再構成
の概念図である。
の概念図である。
【図4】赤色半導体レーザ素子の製作プロセス図であ
る。
る。
【図5】赤色半導体レーザ素子の製作プロセス図であ
る。
る。
【図6】InP基板上のDFBレーザ素子の製作プロセ
ス図である。
ス図である。
【図7】従来のInP基板上埋め込み型レーザ素子の構
造図である。
造図である。
【図8】従来のInP基板上埋め込み型レーザ素子製作
の製作プロセス図である。
の製作プロセス図である。
【図9】従来の赤色半導体レーザ素子の製作プロセス図
である。
である。
【図10】従来のInP基板上のDFBレーザ素子の製
作プロセス図である。
作プロセス図である。
1 埋め込み型半導体レーザ素子 2 活性層領域 3 InGaAsP(波長1.57μm)/InGaA
sP(波長1.25μm)7周期MQW 4 P型InGaAsP(Eg=1.13eV) 5 n型InGaAsP(Eg=1.13eV) 6 クラッド層 7 P型InP 8 n型InP 9 ストライプマスク 10 ストライプ状のメサ 11 結晶成長装置 12 PH3 13 p−InP 14 p−InGaAs 15 p型電極 16 n型電極 20 赤色半導体レーザ素子基板 21 InAlGaP 22 p−GaAs 24 AsH3 31 DFBレーザ素子 32 InP基板 33 グレーティング 35 レーザ素子構造 36 グレーティングの山 38 In原子 39 AsH3 添加PH3 雰囲気 71 Sb 72 Zn 73 In 88 InP基板 90 LD基板
sP(波長1.25μm)7周期MQW 4 P型InGaAsP(Eg=1.13eV) 5 n型InGaAsP(Eg=1.13eV) 6 クラッド層 7 P型InP 8 n型InP 9 ストライプマスク 10 ストライプ状のメサ 11 結晶成長装置 12 PH3 13 p−InP 14 p−InGaAs 15 p型電極 16 n型電極 20 赤色半導体レーザ素子基板 21 InAlGaP 22 p−GaAs 24 AsH3 31 DFBレーザ素子 32 InP基板 33 グレーティング 35 レーザ素子構造 36 グレーティングの山 38 In原子 39 AsH3 添加PH3 雰囲気 71 Sb 72 Zn 73 In 88 InP基板 90 LD基板
Claims (9)
- 【請求項1】 複数の異なるV族元素を含む積層構造を
有する半導体素子において、 メサ側面に異なるV族元素により構成される層を露出さ
せて有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)の結晶成
長を行う第1の結晶成長工程と、 前記有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)の結晶成
長を用いて行う工程中の半導体基板の昇温時に、前記V
族元素を含むガスより蒸気圧のより小さいV族原料を導
入するV族原料導入工程と、 前記有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)の結晶成
長を再度行う第2の結晶成長工程とを、有して構成され
たことを特徴とする半導体素子の製造方法。 - 【請求項2】 前記V族原料導入工程の実行時には、前
記第1の結晶成長工程で用いた半導体基板を構成するV
族元素を含むガスの導入を行わないことを特徴とする請
求項1記載の半導体素子の製造方法。 - 【請求項3】 前記有機金族気相結晶成長法(MOVP
E法)を用いて半導体素子を作製して降温する際に、該
半導体素子を構成するV族元素を含む原料を導入せず
に、前記V族元素よりも蒸気圧のより小さいV族元素の
原料を導入しながら降温過程の工程を行うことを特徴と
する請求項2記載の半導体素子の製造方法。 - 【請求項4】 前記蒸気圧のより小さいV族原料はPあ
るいはAsよりも蒸気圧の小さいV族原料であり、微細
パターンを有するInP基板上への有機金族気相結晶成
長法(MOVPE法)を用いて行う結晶成長方法におい
て、前記V族原料を導入しながら結晶成長を行う温度に
まで昇温することを特徴とする請求項1から3のいずれ
かに記載の半導体素子の製造方法。 - 【請求項5】 前記導入を行わないV族元素を含むガス
はAsまたはPを含むガスであり、複数の異なるV族元
素を含む積層構造を有する半導体素子の製造過程でメサ
側面に異なるV族元素により構成される層を露出させ、
再度、有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)の結晶
成長を用いて行う工程中の半導体基板の昇温時に、前記
ガスの導入を行わずにSbを表面に供給することを特徴
とする請求項2から4のいずれかに記載の半導体素子の
製造方法。 - 【請求項6】 GaAs基板上に有機金族気相結晶成長
法(MOVPE法)を用いて作製した半導体レーザ素子
を降温する際に、半導体素子を構成するV族元素を含む
原料を導入せずに、Asを含むガスの導入を行わずにS
bを表面に供給することを特徴とする請求項2から4の
いずれかに記載の半導体素子の製造方法。 - 【請求項7】 微細パターンを有するInP基板上への
有機金族気相結晶成長法(MOVPE法)を用いて行う
結晶成長方法において、Sbを導入しながら結晶成長を
行う温度にまで昇温することを特徴とする請求項5また
は6に記載の半導体素子の製造方法。 - 【請求項8】 請求項1から7に記載の半導体素子の製
造方法を適用し、再成長時に最表面層にSb化合物を含
ませ、埋め込み型半導体レーザ素子として構成したこと
を特徴とする半導体レーザ素子。 - 【請求項9】 請求項1から7に記載の半導体素子の製
造方法を適用し、再成長時に最表面層にSb化合物を含
ませ、DFBレーザ素子として構成したことを特徴とす
る半導体レーザ素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000389280A JP2002190648A (ja) | 2000-12-21 | 2000-12-21 | 半導体素子の製造方法および半導体レーザ素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000389280A JP2002190648A (ja) | 2000-12-21 | 2000-12-21 | 半導体素子の製造方法および半導体レーザ素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002190648A true JP2002190648A (ja) | 2002-07-05 |
Family
ID=18855866
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000389280A Withdrawn JP2002190648A (ja) | 2000-12-21 | 2000-12-21 | 半導体素子の製造方法および半導体レーザ素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002190648A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007251089A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-09-27 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 半導体積層構造の製造方法及び半導体量子ドット構造の製造方法 |
JP2009043887A (ja) * | 2007-08-08 | 2009-02-26 | Fujitsu Ltd | 化合物半導体装置の製造方法 |
JP2013546181A (ja) * | 2010-10-28 | 2013-12-26 | ユニバーシティ オブ ユタ リサーチ ファウンデーション | Iii−v族半導体におけるp型ドーピングを強化する方法 |
JP2014207258A (ja) * | 2013-04-10 | 2014-10-30 | 古河電気工業株式会社 | 光素子及びその製造方法 |
-
2000
- 2000-12-21 JP JP2000389280A patent/JP2002190648A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007251089A (ja) * | 2006-03-20 | 2007-09-27 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | 半導体積層構造の製造方法及び半導体量子ドット構造の製造方法 |
JP2009043887A (ja) * | 2007-08-08 | 2009-02-26 | Fujitsu Ltd | 化合物半導体装置の製造方法 |
JP2013546181A (ja) * | 2010-10-28 | 2013-12-26 | ユニバーシティ オブ ユタ リサーチ ファウンデーション | Iii−v族半導体におけるp型ドーピングを強化する方法 |
US9721810B2 (en) | 2010-10-28 | 2017-08-01 | University Of Utah Research Foundation | Methods for enhancing P-type doping in III-V semiconductor films |
JP2014207258A (ja) * | 2013-04-10 | 2014-10-30 | 古河電気工業株式会社 | 光素子及びその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080304 |