JP2002190565A - ハイブリッドic及びその製造方法 - Google Patents

ハイブリッドic及びその製造方法

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JP2002190565A
JP2002190565A JP2000387481A JP2000387481A JP2002190565A JP 2002190565 A JP2002190565 A JP 2002190565A JP 2000387481 A JP2000387481 A JP 2000387481A JP 2000387481 A JP2000387481 A JP 2000387481A JP 2002190565 A JP2002190565 A JP 2002190565A
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printed wiring
hybrid
terminal electrode
electrode plate
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JP2000387481A
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Nariisa Tejima
成功 手島
Takeshi Kosaka
武史 小坂
Mitsuhiro Namiki
光博 並木
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造効率が良好なハイブリッドICの製造方
法を提供する。 【解決手段】 集合印刷配線板20に電子部品14及び
端子電極板13を実装し、電子部品14の実装面に樹脂
21を形成した後に、集合印刷配線板20をダイサー3
3でハイブリッドICの単位寸法に切断するので、集合
印刷配線板20を切断した後に端子電極板13を実装す
る方法と比較して製造効率が良好なものとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数の電子部品を
一つの印刷配線板上に実装してなるハイブリッドICの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来この種のハイブリッドICとして
は、図25に示すようなものが知られている。図25は
従来のハイブリッドICの構成図である。このハイブリ
ッドIC101は、多層又は単層の絶縁基板102と該
絶縁基板102に形成されたパターン103とを備えた
印刷配線板104と、該印刷配線板104に実装された
各種電子部品105と、接続端子106と、電子部品1
05の幾つかを封止する封止樹脂107とを備えてい
る。絶縁基板102は、セラミック基板やガラスエポキ
シ基板などのリジットな基板からなる。
【0003】このハイブリッドIC101を製造するに
は、まず複数個分のパターン102が形成された集合印
刷配線板を用意し、該集合印刷配線板に電子部品105
を実装する。次いで、電子部品105の幾つかを封止樹
脂107で封止する。次いで、集合印刷配線板をハイブ
リッドICの単位寸法に切断する。最後に、接続端子1
06をハンダ付けする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ハイブリッドICの製造方法では、封止樹脂106の形
成工程までは集合印刷配線板を対象とした作業となる
が、接続端子106の実装工程は集合印刷配線板を部品
毎に切断した印刷配線板104を対象とした作業とな
る。このため、接続端子106の実装工程が煩雑なもの
となるという問題があった。
【0005】本発明は、上記事情に鑑み点されたもので
あり、その目的とするところは、製造効率が良好なハイ
ブリッドICの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1では、印刷配線板と、該印刷配線板の一方
の面上に実装された電子部品と、前記印刷配線板の前記
一方の面に形成され前記電子部品を封止する樹脂と、一
端側が印刷配線板と重なる位置に配置され他端側が印刷
配線板の縁から突出した端子電極板とを備えたハイブリ
ッドICの製造方法において、複数個のハイブリッドI
C用のパターンが形成された集合印刷配線板の一方の面
に電子部品を実装する工程と 該集合印刷配線板に端子
電極板を実装する工程と、該集合印刷配線板の前記一方
の面であって少なくとも電子部品の実装領域に樹脂を形
成して電子部品を封止する工程と、電子部品及び端子電
極板が実装され且つ樹脂が形成された集合印刷配線板及
び樹脂をハイブリッドICの単位寸法に切断する工程と
を備えたことを特徴とするものを提案する。
【0007】本発明によれば、集合印刷配線板に端子電
極板を実装する工程の後に、該集合印刷配線板をハイブ
リッドICの単位寸法に切断するので、切断後の印刷配
線板にそれぞれ端子電極板を実装する方法と比較して製
造効率が向上する。
【0008】また、請求項2では、請求項1記載のハイ
ブリッドICの製造方法において、前記端子電極板の実
装工程では、前記集合印刷配線板の電子部品実装面とは
反対側に該集合印刷配線板に対して所定の距離を有する
ように前記端子電極板を実装し、前記集合印刷配線板の
切断工程では、電子部品実装面側から該集合印刷配線板
を切断することを特徴とするものを提案する。
【0009】本発明によれば、端子電極板が集合印刷配
線板に対して所定の距離を有し、且つ、端子電極板とは
反対側から集合印刷配線板を切断するので、端子電極板
を切断装置で傷つけることなく集合印刷配線板のみを切
断することができる。
【0010】さらに、請求項3では、請求項1又は2何
れか1項記載のハイブリッドICの製造方法において、
前記集合印刷配線板には、ハイブリッドIC用のパター
ンの形成領域に沿って該形成領域の外側に孔を予め形成
し、前記端子電極板の実装工程では、その一部が前記孔
と重なる位置に端子電極板を実装し、前記集合印刷配線
板の切断工程では、端子電極板の実装面とは反対の面側
から該集合印刷配線板を切断することを特徴とするもの
を提案する。
【0011】本発明によれば、各ハイブリッドICの印
刷配線板の縁であって端子電極板が突出する部位は、予
め集合印刷配線板に形成した孔により規定されているの
で、集合印刷配線板の切断工程では端子電極板を実装し
た部位は切断する必要がない。すなわち、各ハイブリッ
ドICの印刷配線板の縁であって端子電極板が突出する
部位については予め切断されている状態となっている。
これにより、集合印刷配線板の切断工程では他の部位の
みを切断すればよいので端子電極板を傷つけることなく
切断することができる。
【0012】さらに、請求項4では、前記端子電極板の
実装工程では、請求項3記載のハイブリッドICの製造
方法において、前記集合印刷配線板の電子部品実装面側
に前記端子電極板を実装し、前記樹脂の形成工程では、
電子部品とともに該端子電極板の一部を封止することを
特徴とするものを提案する。
【0013】本発明によれば、電子部品とともに端子電
極板の一部が樹脂により封止されるので、端子電極板の
折り曲げ強度が向上する。
【0014】さらに、請求項5では、印刷配線板と、該
印刷配線板の一方の面上に実装された電子部品と、前記
印刷配線板の前記一方の面に形成され前記電子部品を封
止する樹脂と、一端側が印刷配線板と重なる位置に配置
され他端側が印刷配線板の縁から突出した端子電極板と
を備えたハイブリッドICにおいて、前記端子電極板
は、樹脂の形成面とは反対側の面において印刷配線板に
形成された端子電極と導通可能なスペーサを介して印刷
配線板に実装されていることを特徴とするものを提案す
る。
【0015】本発明によれば、スペーサにより端子電極
板と印刷配線板の間に所定の距離が生じるので、その製
造過程において端子電極板を傷つけることなく印刷配線
板の切断が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】(第1の実施の形態)本発明の第
1の実施形態に係るハイブリッドICの製造方法につい
て図面を参照して説明する。まず、製造対象となるハイ
ブリッドICについて説明する。図1は第1の実施形態
に係るハイブリッドICの外観斜視図、図2は第1の実
施形態に係るハイブリッドICの断面図、図3は第1の
実施形態に係るハイブリッドICの平面図である。
【0017】本実施の形態では、ハイブリッドICとし
て、携帯電話やハンディビデオカメラなどの電子機器に
おける電池パックに用いられる電池保護モジュールにつ
いて説明する。この電池パックは、リチウムイオン電池
などの二次電池と、該二次電池の過充電や過放電を防止
するための電池保護モジュールとを備えている。この電
池保護モジュールでは、特に二次電池の液漏れに対して
高い耐久性を必要とする。
【0018】図1に示すように、このハイブリッドIC
10は、矩形の印刷配線板11と、該印刷配線板11の
一方の面の全面に一体に形成された樹脂12と、印刷配
線板11の樹脂12に対して反対側の面に設けられた一
対の端子電極板13とを備えている。
【0019】図2及び図3に示すように、印刷配線板1
1は、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹
脂、フッ素樹脂などの有機系材料、又は、セラミック、
金属、ガラスなどの無機系材料を用いた基板11aと、
基板11aの上面に形成されたパターン11bと、基板
11aの下面に形成された複数(図では5つ)の端子電
極11cを備えている。前記パターン11bには、各種
電子部品14が実装されている。なお、本実施の形態で
は、印刷配線板11としてエポキシ系のものを用いた。
また、前記電子部品14としては、例えばIC,トラン
ジスタ,FET,ダイオードなどの半導体素子や、コン
デンサ,インダクタ,抵抗器,フィルタ素子などの受動
部品が含まれる。
【0020】樹脂12は、印刷配線板11の上面の全面
に形成されている。樹脂12の側面は印刷配線板11に
直交している。また、樹脂12の上面は印刷配線板11
と平行に形成されている。すなわち、樹脂12と印刷配
線板11は一体となって略直方体形状をなしている。ま
た、樹脂12は、全ての電子部品14が該樹脂12内に
埋設されるような高さに形成されている。
【0021】樹脂12は絶縁性を有する熱硬化性樹脂か
らなる。熱硬化性樹脂としては、尿素系,メラミン系,
フェノール系,エポキシ系,不飽和ポリエステル系,ア
ルキド系,ウレタン系などが挙げられる。また、樹脂1
2としては、ハイブリッドIC10の用途に応じて、耐
水性・耐酸性・耐アルカリ性・耐熱性・耐食性などが良
好なものが好ましい。さらに、樹脂12としては、電子
部品14の放熱を考慮して熱伝導率が良好なものが好ま
しい。例えば、電子部品14の外装と同等の熱伝導率を
有するものが挙げられる。さらに、樹脂12としては、
電子部品14と同等の熱膨張率を有するものが好まし
い。本実施の形態では、樹脂12として、電子部品14
の外装で用いられるものと同じエポキシ系樹脂を用い
た。さらに、樹脂12は、基板11bと電子部品14と
の間の空隙に容易に充填されるよう粒径が小さいものが
好ましい。具体的には、樹脂12の最小粒径が、基板1
1bと電子部品13との距離より小さいことが条件とな
る。なお、樹脂12は、平均粒径が基板11bと電子部
品13との距離より小さいものが好ましく、さらには最
大粒径が基板11bと電子部品13との距離よりと小さ
いものが好ましい。本実施の形態では、粒径25μmの
樹脂を用いた。
【0022】端子電極板13は、印刷配線板11の下面
において長手方向の端部に形成された端子電極11cに
印刷配線板11と平行になるように実装されている。該
端子電極13は、矩形の板状部材からなる。端子電極板
13の一端は、前記端子電極11cに導電性の金属ブロ
ック15を介して接続している。したがって、端子電極
板13は印刷配線板11の下面に対して所定距離を有す
る。一方、端子電極板13の他端は、印刷配線板11の
短辺から該印刷配線板11の長手方向に突出している。
本実施の形態では、ハイブリッドIC10は電池保護モ
ジュールとして用いられるものであり、該端子電極板1
3は電池への接続端子として用いる。電池と端子電極板
13との接続には超音波溶接や抵抗溶接などの溶接で行
うため、端子電極板13としてはニッケル,銅,アルミ
などからなる金属板を用いた。
【0023】次に、このハイブリッドIC10の製造方
法について図4乃至図7を参照して説明する。図4乃至
図7は第1の実施形態に係るハイブリッドICの製造工
程を説明する図である。
【0024】まず、図4に示すように、一方の面には部
品実装用のパターン11bが形成され、他方の面には前
述した端子電極11cが形成された集合印刷配線板20
を用意し、該集合印刷配線板20に電子部品14を実装
する。
【0025】この集合印刷配線板20は、複数のハイブ
リッドIC10分のパターン11b(図示省略)が形成
されている。具体的には、隣り合うハイブリッドIC1
0の境界線が各印刷配線板11の長辺となるように各パ
ターン11bを形成する。換言すれば、印刷配線板11
が幅方向に連続して形成されるように各パターン11b
を形成する。また、印刷配線板11の短辺は他の印刷配
線板11とは接していない。なお、図4においては、1
個あたりのハイブリッドIC10の印刷配線板11の形
状を一点鎖線で表している。
【0026】集合印刷配線板20の周縁部には、後述す
る切断工程において切断位置を確認するためのマーク2
0aが印刷されている。なお、マーク20aのような印
刷に替えて切り欠きや凹部などを設けてもよい。
【0027】次に、図5に示すように、集合印刷配線板
20の電子部品14の実装面とは反対側の面に端子電極
11cと接続するように前記金属ブロック15及び端子
電極板13を実装する。なお、図5においては、1個あ
たりのハイブリッドIC10の印刷配線板11の形状を
一点鎖線で表している。
【0028】次に、集合印刷配線板20に付着している
フラックスの残渣を超音波洗浄法などで除去する。集合
印刷配線板20にフラックスが付着していると樹脂と集
合印刷配線板20との接着強度が低下するためである。
【0029】次に、この集合印刷配線板20を加熱して
集合印刷配線板20などに含まれる余分な水分を除去す
る。該水分が残るとハイブリッドICをリフローさせた
場合などに該樹脂内の水分が蒸発する。この時、発生し
た水蒸気圧により集合印刷配線板20に亀裂が生じる場
合がある。そして、該亀裂にハンダが流れ込むことによ
りパターンのショート等が発生する場合がある。このた
め水分の除去工程が有効である。
【0030】次に、図6に示すように、集合印刷配線板
20を上面が水平の支持台31の上に載せ、さらに集合
印刷配線板20の周縁部に枠32を配置する。次いで、
集合印刷配線板20の周囲空間を真空状態にする。この
時、真空圧は例えば2Torr(=266.644P
a)程度にする。次いで、この真空状態において集合印
刷配線板20に熱硬化性の樹脂21を注入する。このと
き、樹脂21は粘性が低く流動性を有しているので、枠
32内の全面にゆきわたる。また、樹脂21の周縁部は
表面張力により湾曲しており上面はほぼ水平状態となっ
ている。
【0031】次いで、集合印刷配線板20の周囲空間を
大気圧まで昇圧させる。これにより、例えば電子部品1
4と集合印刷配線板20との間などに生じる空隙や基板
に形成されたスルーホールなどに樹脂21が充填され
る。
【0032】この減圧・樹脂塗布・昇圧の一連の工程
は、必要に応じて複数回繰り返し実施すると好適であ
る。すなわち、昇圧工程において差圧により集合印刷配
線板20と電子部品14の間隙やスルーホール内などに
樹脂が充填され、結果として、樹脂の表面には凹部が生
じる。そこで、さらに樹脂を塗布することにより樹脂表
面を凹凸の少ない形状に形成することができる。また、
減圧及び昇圧を繰り返すことにより、集合印刷配線板2
0と電子部品14の間隙やスルーホール内などへの樹脂
の充填が確実なものとなる。
【0033】次いで、樹脂21を加熱して硬化させる。
本実施の形態では、2回に分けて加熱温度や時間等の条
件を変更して加熱を実施した。
【0034】次に、図7に示すように、樹脂21が形成
された集合印刷配線板20をダイサー33などを用いて
ハイブリッドIC10の単位寸法に切断する。ここで、
集合印刷配線板20は各ハイブリッドIC10の印刷配
線板11の外縁(図4,図5及び図7における一点鎖
線)に沿って切断する。このとき、端子電極板13は集
合印刷配線板20と距離を有しているので、ダイサー3
3の刃が端子電極板13に当たることがない。したがっ
て、端子電極板13を傷つけることなく集合印刷配線板
20を切断することができる。なお、この切断時には集
合印刷配線板20に形成したマーク20aを利用して位
置合わせを行うことにより正確な切断が可能となってい
る。以上の工程によりハイブリッドIC10を得る。
【0035】このように、本実施の形態に係るハイブリ
ッドIC10の製造方法によれば、集合印刷配線板20
に端子電極板13を実装する工程の後に、該集合印刷配
線板20をハイブリッドIC10の単位寸法に切断する
ので、切断後の印刷配線板11にそれぞれ端子電極板1
3を実装する方法と比較して製造効率が向上する。
【0036】また、本実施の形態に係るハイブリッドI
C10の製造方法では、端子電極板13を金属ブロック
15を介して端子電極11cに接続するので、端子電極
板13は集合印刷配線板20と所定の距離を有する。し
たがって、端子電極板13を傷つけることなく集合印刷
配線板20を切断できるので、印刷配線板11から端子
電極板13から突出した構造のハイブリッドICを得る
ことができる。
【0037】また、本実施の形態に係るハイブリッドI
C10は、端子電極板13が金属ブロック15を介して
印刷配線板11に実装されているので、端子電極板13
を電池などに溶接等で接続する際に、該溶接によるハイ
ブリッドIC10への影響を緩和することができる。
【0038】なお、本実施の形態では、ハイブリッドI
C10として印刷配線板11の下面に金属ブロック15
を介して端子電極板13を実装したものを例示したが、
本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、印
刷配線板11の端子電極11cと端子電極板13を接続
可能であり、且つ、両者間が所定の距離を有するような
部材であれば他のものであってもよい。例えば、表面に
導体部材を形成した樹脂などからなる絶縁ブロックなど
を用いてもよい。
【0039】また、例えば、図8及び図9に示すハイブ
リッドIC40であっても、本実施の形態と同様の製造
方法により製造可能である。以下にこのハイブリッドI
C40の構造について説明する。図8は第1の実施形態
の他の例に係るハイブリッドICの分解斜視図、図9は
第1の実施形態の他の例に係るハイブリッドICの断面
図である。
【0040】図8に示すように、このハイブリッドIC
40は、印刷配線板41と、該印刷配線板41と一体に
形成された樹脂42と、印刷配線板41の下面に設けた
端子台43とを備えている。印刷配線板41及び樹脂4
2の構成については前述のハイブリッドIC10と同様
なのでここでは説明を省略する。
【0041】端子台43は、所定厚みを有する樹脂性の
基台44と、基台43の長手方向端部に設けられた一対
の第1の端子電極板45と、基台44の長手方向中央部
に設けられた複数の第2の端子電極板46とを備えてい
る。基台44の長さは印刷配線板41の長さとほぼ等し
く、基台44の幅は印刷配線板41の下面に設けられた
端子電極41cの幅とほぼ等しい。第1の端子電極板4
5は、前述のハイブリッドIC10における端子電極板
13に相当する。第1の端子電極板45は、一端側が基
台44の下面から長手方向に延び、他端側が基台44の
上面において印刷配線板41の端子電極41cと接続す
る。第2の端子電極板46は、一端側が基台44の下面
に配置し、他端側が基台44の上面において印刷配線板
41の端子電極41cと接続する。なお、該第1の端子
電極板45は電池への接続端子として用いられ、また、
第2の端子電極板46は電池パックの外部端子として用
いられる。
【0042】このようなハイブリッドIC40を製造す
る際には、前述のハイブリッドIC10の製造工程にお
いて金属ブロック15及び端子電極板13の実装にかえ
て該端子台43を実装すればよい。
【0043】(第2の実施の形態)本発明の第2の実施
形態に係るハイブリッドICの製造方法について図面を
参照して説明する。まず、製造対象となるハイブリッド
ICについて説明する。図10は第2の実施形態に係る
ハイブリッドICの外観斜視図、図11は第2の実施形
態に係るハイブリッドICの断面図である。
【0044】本実施の形態では、第1の実施形態と同様
に、ハイブリッドICとして電池パックに用いられる電
池保護モジュールについて説明する。
【0045】図10に示すように、このハイブリッドI
C50は、矩形の印刷配線板51と、該印刷配線板51
の一方の面の長手方向両端部を除く領域に形成された樹
脂52と、印刷配線板51の前記一方の面であって長手
方向両端部に設けられた一対の端子電極板53とを備え
ている。
【0046】図11に示すように、印刷配線板51は、
矩形の基板51aと、基板51aの上面に形成されたパ
ターン51bと、基板51aの上面であって長手方向両
端部に形成された一対の第1の端子電極51cと、基板
51aの下面に形成された複数(図では5つ)の第2の
端子電極51dとを備えている。前記パターン51bに
は、各種電子部品54が実装されている。なお、印刷配
線板51の材質や電子部品54の種類などについては第
1の実施の形態と同様である。
【0047】樹脂52は、端子電極板53の実装領域を
除き印刷配線板51の上面に形成されている。樹脂52
は、全ての電子部品が該樹脂52内に埋設されるような
高さに形成されている。樹脂52の長辺側の側面は印刷
配線板51の長辺と面一且つ印刷配線板51の上面に対
して垂直になっている。樹脂52の材質等は第1の実施
の形態と同様である。
【0048】端子電極板53は、印刷配線板51と平行
になるように実装されている。端子電極板53の一端
は、印刷配線板51の上面に形成された第1の端子電極
板51cに接続している。一方、端子電極板53の他端
は、印刷配線板51の短辺から該印刷配線板51の長手
方向に突出している。該端子電極13の、材質等につい
ては第1の実施の形態と同様である。
【0049】次に、このハイブリッドIC50の製造方
法について図12乃至図15を参照して説明する。図1
2乃至図15は第2の実施形態に係るハイブリッドIC
の製造工程を説明する図である。
【0050】まず、図12に示すように、一方の面には
部品実装用のパターン51b及び第1の端子電極51c
が形成され、他方の面には前述した端子電極51dが形
成された集合印刷配線板60を用意し、該集合印刷配線
板60に電子部品54を実装する。
【0051】この集合印刷配線板60は、複数のハイブ
リッドIC50分のパターン51b(図示省略)が形成
されている。具体的には、隣り合うハイブリッドIC5
0の境界線が各印刷配線板51の長辺となるように各パ
ターン51bを形成する。換言すれば、印刷配線板51
が幅方向に連続して形成されるように各パターン51b
を形成する。一方、印刷配線板51の短辺側には他の印
刷配線板51と共通の長孔60aが形成されている。す
なわち、印刷配線板51の長さは一対の長孔60aの間
隔により規定される。なお、図12においては、1個あ
たりのハイブリッドIC50の印刷配線板11の長辺を
一点鎖線で表している。
【0052】集合印刷配線板60の周縁部には、後述す
る切断工程において切断位置を確認するためのマーク6
0bが印刷されている。なお、マーク60bの印刷に替
えて切り欠きや凹部などを設けてもよい。
【0053】次に、図13に示すように、集合印刷配線
板60の電子部品54の実装面に第1の端子電極51c
と接続するように前記端子電極板53を実装する。ここ
で、集合印刷配線板60には各印刷配線板51の短辺の
周囲に相当する領域に長孔60aが形成されているの
で、端子電極板53の一部は該長孔60aと重なる位置
に実装される。なお、図13においては、1個あたりの
ハイブリッドIC50の印刷配線板11の長辺を一点鎖
線で表している。
【0054】次に、この集合印刷配線板60を加熱して
集合印刷配線板60などに含まれる余分な水分を除去す
る。該水分が残るとハイブリッドICをリフローさせた
場合などに該樹脂内の水分が蒸発する。この時、発生し
た水蒸気圧により集合印刷配線板60に亀裂が生じる場
合がある。そして、該亀裂にハンダが流れ込むことによ
りパターンのショート等が発生する場合がある。このた
め水分の除去工程が有効である。
【0055】次に、図14に示すように、集合印刷配線
板60を上面が水平の支持台31の上に載せ、さらに集
合印刷配線板60の上面であって樹脂の形成領域の周縁
部に枠34を配置する。次いで、集合印刷配線板60の
周囲空間を真空状態にする。この時、真空圧は例えば2
Torr(=266.644Pa)程度にする。次い
で、この真空状態において集合印刷配線板60に熱硬化
性の樹脂61を注入する。このとき、樹脂61は粘性が
低く流動性を有しているので、枠34内の全面にゆきわ
たる。また、樹脂61の周縁部は表面張力により湾曲し
ており上面はほぼ水平状態となっている。
【0056】次いで、集合印刷配線板60の周囲空間を
大気圧まで昇圧させる。これにより、例えば電子部品5
4と集合印刷配線板60との間などに生じる空隙や基板
に形成されたスルーホールなどに樹脂61が充填され
る。
【0057】この減圧・樹脂塗布・昇圧の一連の工程
は、必要に応じて複数回繰り返し実施すると好適であ
る。すなわち、昇圧工程において差圧により集合印刷配
線板60と電子部品54の間隙やスルーホール内などに
樹脂が充填され、結果として、樹脂の表面には凹部が生
じる。そこで、さらに樹脂を塗布することにより樹脂表
面を凹凸の少ない形状に形成することができる。また、
減圧及び昇圧を繰り返すことにより、集合印刷配線板6
0と電子部品54の間隙やスルーホール内などへの樹脂
の充填が確実なものとなる。
【0058】次いで、樹脂61を加熱して硬化させる。
本実施の形態では、2回に分けて加熱温度や時間等の条
件を変更して加熱を実施した。
【0059】次に、図15に示すように、樹脂61が形
成された集合印刷配線板60をダイサー33などを用い
てハイブリッドIC50の単位寸法に切断する。ここ
で、集合印刷配線板60は各ハイブリッドIC50の印
刷配線板51の長辺(図12,図13及び図15におけ
る一点鎖線)に沿って切断すればよい。すなわち、端子
電極板53が突出する印刷配線板51の短辺は長孔60
aにより既に切断状態にあるので、長辺のみを切断すれ
ばよい。これにより、端子電極板53をダイサー33に
より傷つけることなく集合印刷配線板60を切断するこ
とができる。なお、この切断時には集合印刷配線板60
に形成したマーク60bを利用して位置合わせを行うこ
とにより正確な切断が可能となっている。以上の工程に
よりハイブリッドIC50を得る。
【0060】このように、本実施の形態に係るハイブリ
ッドIC50の製造方法によれば、集合印刷配線板60
に端子電極板53を実装する工程の後に、該集合印刷配
線板60をハイブリッドIC60の単位寸法に切断する
ので、切断後の印刷配線板51にそれぞれ端子電極板5
3を実装する方法と比較して製造効率が向上する。
【0061】また、本実施の形態に係るハイブリッドI
C50の製造方法によれば、端子電極板53が突出する
印刷配線板51の短辺は、予め集合印刷配線板60に形
成した長孔60aにより切断状態にあるので、集合印刷
配線板60の切断工程では該印刷配線板51の短辺を切
断する必要がない。これにより、集合印刷配線板の切断
工程では該印刷配線板51の長辺のみを切断すればよい
ので端子電極板53を傷つけることなく切断することが
できる。
【0062】なお、本実施の形態では、図10及び図1
1に示したハイブリッドIC50の製造方法について説
明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例
えば図16及び図17に示すように、端子電極板53の
端部が樹脂52に埋め込まれるように樹脂52を形成し
たハイブリッドIC50aであってもよい。このハイブ
リッドIC50aを製造するには、前述した樹脂の形成
工程において、枠34の大きさを変更すればよい。な
お、このハイブリッドIC50aは、端子電極板53の
一端が樹脂52に埋設されているので、端子電極板53
の折り曲げ強度が向上する。これにより、ハイブリッド
IC50aの実装自由度が向上する。また、図18及び
図19に示すように、樹脂52が印刷配線板51の全面
に形成されたハイブリッドIC50bでもよい。このハ
イブリッドIC50bは、端子電極板53の一端が樹脂
52に埋設されているので、同様に端子電極53の折り
曲げ強度が向上する。したがって、例えば図20に示す
ように、端子電極板53を樹脂52に沿って折り曲げる
ような使用形態において特に好適である。
【0063】さらに、例えば図21及び図22に示すよ
うに、印刷配線板51の電子部品54を実装した面とは
反対側の面に端子電極板53を実装したハイブリッドI
C50cであってもよい。
【0064】さらに、上記第1及び第2の各実施形態に
おいては、電子部品の実装工程の後に端子電極板の実装
工程を実施していたが、端子電極板の実装工程を先に実
施してもよい。
【0065】さらに、上記各実施の形態では、印刷配線
板としてリジットな基板を有するものを用いたが、フレ
キシブル印刷配線板を用いてもよい。
【0066】さらに、上記各実施の形態では、真空圧雰
囲気において樹脂を注入し、その後大気圧雰囲気にする
ことにより樹脂を形成していたが、本発明はこれに限定
されるものではない。すなわち、大気圧雰囲気のみにお
いて樹脂を塗布形成するようにしてもよい。
【0067】さらに、上記各実施の形態では、樹脂の形
成方法として、印刷配線板の上面に枠を配置し、該枠内
に樹脂を流し込む方法を例示したが、本発明はこれに限
定されるものではない。例えば、図23及び図24に示
すように、樹脂の形成領域に対応する孔95aが形成さ
れたマスク95を用いてもよい。具体的には、マスク9
5を印刷配線板98の上方に配置し、スキージ96で樹
脂97を孔95aに流し込むことにより、印刷配線板9
8の上面に孔95aにほぼ対応する形状の樹脂を形成す
るようにしてもよい。この場合には、樹脂の高さはマス
ク95の厚みによって決定される。
【0068】さらに、上記各実施の形態では、樹脂に対
して表面処理を行っていないが必要に応じて表面処理を
行ってもよい。例えば、樹脂表面に金属薄膜を形成すれ
ば、シールド性に優れたものとなる。
【0069】さらに、上記第1及び第2の各実施形態に
おいては、ハイブリッドICとして電池パックに用いら
れる二次電池の保護モジュールについて説明したが、本
発明はこれに限定されるものではない。他の用途につい
ても利用することが可能である。
【0070】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
集合印刷配線板に端子電極板を実装する工程の後に、該
集合印刷配線板をハイブリッドICの単位寸法に切断す
るので、切断後の印刷配線板にそれぞれ端子電極板を実
装する方法と比較して製造効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係るハイブリッドICの外観
斜視図
【図2】第1の実施形態に係るハイブリッドICの断面
【図3】第1の実施形態に係るハイブリッドICの平面
【図4】第1の実施形態に係るハイブリッドICの製造
工程を説明する図
【図5】第1の実施形態に係るハイブリッドICの製造
工程を説明する図
【図6】第1の実施形態に係るハイブリッドICの製造
工程を説明する図
【図7】第1の実施形態に係るハイブリッドICの製造
工程を説明する図
【図8】第1の実施形態の他の例に係るハイブリッドI
Cの分解斜視図
【図9】第1の実施形態の他の例に係るハイブリッドI
Cの断面図
【図10】第2の実施形態に係るハイブリッドICの外
観斜視図
【図11】第2の実施形態に係るハイブリッドICの断
面図
【図12】第2の実施形態に係るハイブリッドICの製
造工程を説明する図
【図13】第2の実施形態に係るハイブリッドICの製
造工程を説明する図
【図14】第2の実施形態に係るハイブリッドICの製
造工程を説明する図
【図15】第2の実施形態に係るハイブリッドICの製
造工程を説明する図
【図16】第2の実施形態の他の例に係るハイブリッド
ICの外観斜視図
【図17】第2の実施形態の他の例に係るハイブリッド
ICの断面図
【図18】第2の実施形態の他の例に係るハイブリッド
ICの外観斜視図
【図19】第2の実施形態の他の例に係るハイブリッド
ICの断面図
【図20】第2の実施形態の他の例に係るハイブリッド
ICの外観斜視図
【図21】第2の実施形態の他の例に係るハイブリッド
ICの外観斜視図
【図22】第2の実施形態の他の例に係るハイブリッド
ICの断面図
【図23】他の例に係る樹脂の形成工程を説明する図
【図24】他の例に係る樹脂の形成工程を説明する図
【図25】従来のハイブリッドICの構成図
【符号の説明】
10,40,50…ハイブリッドIC、11,41,5
1…印刷配線板、12,42,52…樹脂、13,4
5,53…端子電極板、14,54…電子部品、20,
60…集合印刷配線板、60a…長孔、61…樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 並木 光博 東京都台東区上野6丁目16番20号 太陽誘 電株式会社内 Fターム(参考) 5F061 AA01 BA04 CA06 CB13 FA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷配線板と、該印刷配線板の一方の面
    上に実装された電子部品と、前記印刷配線板の前記一方
    の面に形成され前記電子部品を封止する樹脂と、一端側
    が印刷配線板と重なる位置に配置され他端側が印刷配線
    板の縁から突出した端子電極板とを備えたハイブリッド
    ICの製造方法において、 複数個のハイブリッドIC用のパターンが形成された集
    合印刷配線板の一方の面に電子部品を実装する工程と該
    集合印刷配線板に端子電極板を実装する工程と、 該集合印刷配線板の前記一方の面であって少なくとも電
    子部品の実装領域に樹脂を形成して電子部品を封止する
    工程と、 電子部品及び端子電極板が実装され且つ樹脂が形成され
    た集合印刷配線板及び樹脂をハイブリッドICの単位寸
    法に切断する工程とを備えたことを特徴とするハイブリ
    ッドICの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記端子電極板の実装工程では、前記集
    合印刷配線板の電子部品実装面とは反対側に該集合印刷
    配線板に対して所定の距離を有するように前記端子電極
    板を実装し、 前記集合印刷配線板の切断工程では、電子部品実装面側
    から該集合印刷配線板を切断することを特徴とする請求
    項1記載のハイブリッドICの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記集合印刷配線板には、ハイブリッド
    IC用のパターンの形成領域に沿って該形成領域の外側
    に孔を予め形成し、 前記端子電極板の実装工程では、その一部が前記孔と重
    なる位置に端子電極板を実装し、 前記集合印刷配線板の切断工程では、端子電極板の実装
    面とは反対の面側から該集合印刷配線板を切断すること
    を特徴とする請求項1又は2何れか1項記載のハイブリ
    ッドICの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記端子電極板の実装工程では、前記集
    合印刷配線板の電子部品実装面側に前記端子電極板を実
    装し、 前記樹脂の形成工程では、電子部品とともに該端子電極
    板の一部を封止することを特徴とする請求項3記載のハ
    イブリッドICの製造方法。
  5. 【請求項5】 印刷配線板と、該印刷配線板の一方の面
    上に実装された電子部品と、前記印刷配線板の前記一方
    の面に形成され前記電子部品を封止する樹脂と、一端側
    が印刷配線板と重なる位置に配置され他端側が印刷配線
    板の縁から突出した端子電極板とを備えたハイブリッド
    ICにおいて、 前記端子電極板は、樹脂の形成面とは反対側の面におい
    て印刷配線板に形成された端子電極と導通可能なスペー
    サを介して印刷配線板に実装されていることを特徴とす
    るハイブリッドIC。
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