JP2002188911A - クッション分割型寝具用クッション状態診断装置及びその診断方法 - Google Patents

クッション分割型寝具用クッション状態診断装置及びその診断方法

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JP2002188911A JP2000387837A JP2000387837A JP2002188911A JP 2002188911 A JP2002188911 A JP 2002188911A JP 2000387837 A JP2000387837 A JP 2000387837A JP 2000387837 A JP2000387837 A JP 2000387837A JP 2002188911 A JP2002188911 A JP 2002188911A
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    • A47C31/12Means, e.g. measuring means for adapting chairs, beds or mattresses to the shape or weight of persons
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 快適な寝心地の得られるクッション状態設定
目標値を簡易に、高い精度で予測できるクッション分割
型寝具用クッション状態診断装置とその診断方法を提供
することにある。 【解決手段】 背面形状測定手段11は、利用者Mの背
面にプローブ19を押しつけることでプローブ19の凹
凸量により背面凹凸形状を測定する。コンピュータ13
からなるクッション状態診断部12は、上背面凹凸形状
により得られた凹凸量、角度を少なくとも含む背面形状
特徴量から予めクッション状態との関連性が得られてい
る姿勢形状パターンヘの分類を行い、該姿勢形状パター
ンと予め入力された個人情報を用いて、利用者個人に応
じたクッションの硬さもしくはクッションの形状を診断
し、各部クッション状態の調節方法を提示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、身体各部位置にお
ける硬さあるいは形状を自由に調節可能な分割されたク
ッション構造を有する寝具の上記硬さ、形状からなるク
ッション状態を選択するクッション分割型寝具用クッシ
ョン状態診断装置とその診断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、寝具例えばベッドのベッドクッ
ション内部に複数の空気袋を設け、これら空気袋の内部
の空気圧を高めたり、弱めたりすることによって、利用
者の体形などに適した状態にベッドクッション状態を調
節する機能を有するクッション分割型寝具が提案されて
いるが、利用者にとって最適な各部のクッション状態は
不明とされ、利用者は就寝時に自身の感覚に基づいて調
節を行い、一晩を就寝した後に適切であったか否かを判
断し、再調節を施すプロセスを繰り返し行うことにより
最適な状態を見つけ出す以外なかった。
【0003】しかしながら、この様な方法では最適なク
ッション状態を得るために多大な時間と労力を必要と
し、また、就寝中の通常の意識活動状態とは異なるため
どの様に各部を調節すべきか、利用者自身にもわからな
いとの問題点があった。
【0004】一方で、一般的なベッド用のマットレスに
ついては、特開2000−83928号に示される様
に、利用者の背面の凹凸形状を精度よく測定できる体形
測定装置を用いて、仰臥時の利用者の背面形状が胸部と
臀部との背面の接線に対して腰部を2〜3cm(立位状
態の約半分)の一定の高さに収まる様にするなどの目安
をもとにマットレスの硬さを選択するための体形測定装
置や寝具の選択装置及びその方法が提案されている。
【0005】この際、上述の背面凹凸形状の特徴に加
え、利用者の体重、身長を測定し、両者より得られる肥
満度を示す指標(BMI)が上記最適なマットレスの硬
さに関係するとして、これらの関係をマットレスの硬さ
選択のために使用している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記体形測定
装置では身体の背面のおよそ臀部下方から後頭部中央以
上までの広範囲に渡る背面凹凸形状の測定を必要とし、
装置の大型化は避けられない。
【0007】このため、例えば十分なスペースのない店
頭や自宅においては、上記診断を行えないという問題が
ある。
【0008】また、最適なマットレスの硬さを選択する
方法においても、利用者が長期間に渡って慣れ親しんで
きた寝具構成などの履歴情報が考慮されておらず、ただ
肥満度と背面凹凸形状より一律的にマットレスの硬さが
選択され、必ずしも利用者にとって最適とは言えないマ
ットレス硬さが選択されるなどの問題もある。
【0009】体形のみを重視する判断基準では、従来畳
上に敷く布団からなる寝具構成での就寝を常とする利用
者に極度に柔らかいマットレスを選択してしまうなどの
ケースが生じることもあり、逆に不快性が増したりや身
体に好ましからざる影響が生じる可能性も否定できな
い。
【0010】本発明は上記の問題点に鑑みて為されたも
ので、その目的とするところは、快適な寝心地の得られ
るクッション状態設定目標値を簡易に、高い精度で予測
できるクッション分割型寝具用クッション状態診断装置
とその診断方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、分割された複数個のクッシ
ョンより構成され、各部クッションは自由に硬さ、形を
調整可能な寝具の使用に当たって用いるものであって、
利用者の背面の凹凸量を測定する背面形状測定手段と、
上記利用者の背面凹凸形状により得られた凹凸量、角度
を少なくとも含む背面形状特徴量から予めクッション状
態との関連性が得られている姿勢形状パターンヘの分類
を行い、該姿勢形状パターンと予め入力された個人情報
を用いて、上記利用者個人に応じたクッションの硬さも
しくはクッションの形状を診断し、各部クッション状態
の調節方法を提示するクッション状態診断部と、上記個
人情報の入力と診断結果の出力を行う入出力部とを備え
たことを特徴とする。
【0012】請求項2の発明では、請求項1の発明にお
いて、上記背面形状測定手段は、上記利用者の背面の長
手方向で必要とされる任意の範囲において上記長手方向
と平行な位置関係を維持可能な支持部と、該支持部の長
手方向に沿って所定間隔で且つ、前後方向に沿って移動
可能に設けられ、先端が上記利用者の背面に当たること
により背面形状に応じて移動変位する複数のプローブ
と、該プローブの変位を計測前位置に移動させる初期化
手段と、上記プローブの変位を測定する測定手段とを具
備することを特徴とする。
【0013】請求項3の発明では、請求項1の発明にお
いて、上記入出力部は、入力項目として上記利用者個人
の少なくとも体重及び身長と、普段使用している寝具の
柔らかさ及び構成に関する項目を有し、上記背面形状測
定手段により測定された背面形状の凹凸状態を図示化す
ると共に、該背面形状特徴により利用者の姿勢形状を該
当するパターンに分類した結果及び、上記クッション状
態診断部より得られた診断結果に基づいて利用者個人に
適切と考えられる各部クッション状態設定目標値を出力
項目として有することを特徴とする。
【0014】請求項4の発明では、請求項1乃至3の何
れかの発明において、上記クッション状態診断部は、上
記背面形状測定手段により測定された形状測定結果から
形状を特徴付ける数値情報を抽出する背面形状特徴抽出
部と、該数値情報を用いて予めクッション状態との関連
性が得られている数種類の姿勢形状パターンのいずれに
あたるかを判定する判定部と、該判定部で判定された上
記利用者の姿勢形状パターンと上記個人情報に基づき最
も適切と判断されるクッション状態を予め選定し、姿勢
形状パターンと個人情報の関係を記したデータテーブル
と、該データテーブル内容と上記入出力装置から得られ
た各種個人情報とを照合することにより、利用者個人に
適したクッション状態設定目標値を得るクッション状態
選定部とからなることを特徴とする。
【0015】請求項5の発明では、利用者の背面の凹凸
量により背面形状を測定する過程と、測定された背面形
状測定結果から形状を特徴付ける数値情報を抽出する過
程と、該数値情報を用い予めクッション状態との関連性
が得られている数種類の姿勢形状パターンのいずれにあ
たるかを判定する過程と、これにより抽出された姿勢形
状パターンと、利用者個人の体重、身長などの身体情報
や、少なくとも寝具の硬さ、構成に関する設問を含む寝
心地に関し重要となる個人の習慣や嗜好性に関する情報
からなる各種数値情報とを用い、予め該数値情報との関
係において最も適切と判断されるクッション状態を整理
したデータテーブル内容と照合することにより、利用者
個人に適したクッション状態設定目標値を得る過程と、
から成ることを特徴とする。
【0016】請求項6の発明では、請求項5の発明にお
いて、測定された利用者の背面凹凸形状データが予め指
定された姿勢形状パターンのいずれにあたるかを判定す
る過程において、背面形状測定の測定範囲に応じて利用
できる背面形状を特徴付ける数値情報の個数に併せて判
定のための複数の判定アルゴリズムを有することを特徴
とする。
【0017】
【発明の実施の形態】図2に本発明装置及び方法を適用
するクッション分割型寝具1の例を示す。このクッショ
ン分割型寝具1はベッド用マットレスにより構成される
ものである。
【0018】ベッド用マットレスはコイルばね部を最下
層に配し、その上に硬さ、弾性の異なる層を積層した構
造が一般的とされるが、本発明に関するクッション分割
型寝具1においては、最下層にコイルばね部2を配する
とともに、このコイルばね部2と、比較的柔らかく薄い
最表面層3との間に、実際に人体を支持する役割を担う
比較的弾性の高い層(以下人体支持層と言う)4を設
け、この人体支持層4に、仰臥する利用者Mにおけるお
よそ肩甲骨、腰部、胃部付近を目安に少なくとも3個以
上の空気袋からなる硬さもしくは形状を調節可能な弾性
体5、6、7を埋設してある。
【0019】このクッション分割型寝具1の利用者Mは
クッション状態設定部8に設けてある操作ボタンを用
い、自身にとって最も好ましい各部の弾性体5〜7の硬
さあるいは高さなど形状に関する状態設定目標値を選択
し、制御部9に対して制御信号として送信する。
【0020】制御部9は該制御信号に従い、コンプレッ
サ10を駆動しし、各部の弾性体5〜7の硬さあるいは
形状を指定された状態に変化させる働きを行う。
【0021】上記弾性体5〜7は機械的な硬さや形状な
どを可変できるものであればなんでもよい。また、上記
クッション分割型寝具1は、リクライニング機能を有す
ることにより通常は椅子として機能するがリクライニン
グ時には比較的仰臥姿勢に近い状態を形成することが可
能となる安楽椅子により構成しても良い。
【0022】通常、以上の調節を行って就寝し、目覚め
た後に再び再調整を繰り返し行うことにより、自身にと
って最適な状態を見つけ出す過程が繰り返されるわけで
あるが、多大な労力と時間が必要となる上に、得られた
状態がベストなものであるかどうかは明らかではない。
【0023】本発明はこの様な点に対し、利用者Mの各
種特性を、測定や利用者M自身が入出力装置を用いて入
力することにより数値情報として獲得し、これらを用い
て最も適切と考えられるクッション状態設定のための目
標値を得ようとするものである。また得られた最適と考
えられるクッション状態設定目標値は調節のための大き
な指針となる上、直接上記制御部9に送り制御を行え
ば、利用者Mの特別な操作を必要とせず自動的にクッシ
ョン状態を最適化することも可能とするものである。
【0024】以下、本発明を実施形態を詳説する。
【0025】図1は本発明の一実施形態のクッション状
態診断装置を模式的に示した図である。本実施形態のク
ッション状態診断装置装置は背面形状測定手段11及び
クッション情報診断部12を内包するコンピュータ本体
13と、CRT14及びキーボード、マウスなどの入出
力デバイス15から構成される入出力部16からなる。
【0026】上記背面形状測定手段11及び入出力部1
6より得られる利用者個人に関する特性は、上記クッシ
ョン状態診断部12において数値化され、コンピュータ
本体13の記憶装置或いはインターネット45上のサー
バー47が保有するデータテーブル群と照会することに
より、図2に示されるクッション分割型寝具1における
各部の空気袋からなる弾性体5〜7の硬さあるいは形状
について利用者Mにとって最適と考えられる状態設定目
標値をアウトプットとして算出し、入出力部16のCR
T14などを通じて利用者Mや測定者M’に提示され
る。この時、利用者Mや測定者M’への提示はプリンタ
ーなどを用い、書類形態にて実施することも可能であ
る。
【0027】図3(a)(b)は本実施形態に用いる背
面形状測定手段11の一例を模式的に示したものであ
る。この図3に示した背面形状測定手段11では利用者
Mの頭頂部から胃部下部に至る範囲の背面凹凸形状の測
定が可能であり、利用者Mたる被測定人体の背面上下方
向と平行な位置関係を維持するキャスター付き支持部1
7と支持部17の垂直方向すなわち被測定人体に対して
前後方向に自由に稼動可能な枠体18から構成され、該
枠体18はその上下方向に沿って所定間隔で且つ前後方
向に沿って移動可能で、先端が背面に当たることにより
背面形状に応じて移動変位する複数のプローブ19をそ
の内部に配する。
【0028】プローブ19は図4に示されるように、被
測定人体の背面に直接接するプローブ先端部20及び可
変抵抗体を内包するプローブ本体21とプローブ本体2
1に対して自由にスライドし、移動可能なプローブ軸部
22より構成され、本実施形態の背面形状測定手段11
では枠体18に該プローブ本体21が固定され、枠体1
8の移動(図4(a)の矢印方向)と共にプローブ本体
21も被測定人体との位置関係が変化する構造を有す
る。
【0029】すなわち把手23によって手で押しながら
上記枠体18を背面形状測定手段11前方に静止する被
測定人体の背面に向けて前方に移動させることにより、
プローブ先端部20が被測定人体に接触し、その凹凸形
状に応じてプローブ軸部22がプローブ本体21に対し
てスライドすることにより、背面凹凸形状に応じたプロ
ーブ変位が取得される。
【0030】ここでプローブ本体21は内部にプローブ
軸部22の変位に従い、その抵抗値が変化する可変抵抗
体と電気回路を有する構造とすることにより、変位量を
電気的信号として検出することができるようになってい
る。勿論スケールからなる凹凸形状読み取りボードなど
を用いて直接的に凹凸形状を読み取ってもよい。
【0031】また背面形状測定手段11としては、枠体
18同様に支持部17に対し被測定人体に対して前後方
向に移動可能なL字型部材24からなり、その一部を枠
体18から突き出したプローブ軸部22が貫通した構造
を有するプローブ位置の初期化手段25を構成してい
る。図4に示されるように初期化手段25を構成するL
字型部材24に空けられた、プローブ軸部22の貫通用
開口には、プローブ軸部22は自由に通過できるが、そ
のプローブ先端部20のやや径の大きい部分は通過でき
ないため、該L字型部材24の前方への移動に伴い、プ
ローブ先端部20を引っ掛け、プローブ軸部22を前方
に引き出す働きを有する。
【0032】背面形状の測定に際しては、初期化手段2
5を用い、全てのプローブ軸部を最大限に引き出した上
で枠体18全体を前方に移動させることにより、プロー
ブ先端部20が被測定人体の背面と接触し、プローブ軸
部22がプローブ本体21側へと押し込まれる動きが生
じ、利用者Mの背面凹凸形状が取得される。
【0033】一方、図5(a)(b)は背面形状測定手
段11の他例を示すもので、この背面形状測定手段11
は比較的狭い範囲の背面形状を測定するためのものであ
る。
【0034】この図示例では支持部17は測定範囲に相
当する長さを有する細長い箱状の構造からなり、その側
面にプローブ軸部22が通過可能な開口26をプローブ
数分有する。プローブ19は上記支持部17を貫通し、
その両端部が開口26より大きな径を有し、且つ被測定
人体との接触に際して痛み、違和感などの不快感を生じ
ないよう曲面で形成されたプローブ先端部20にて覆う
ことにより、支持部17に対して自由に移動可能で、し
かし抜け落ちないよう処理された構造を有する。
【0035】ここで、支持部17には支持部17の水平
及び垂直状態を示す位置・姿勢センサ27が、測定者が
測定を行いながら確認できる位置に取り付けられている
とよい。また支持部17は本体正面に把手28を、背面
には人体背面に接触しその凹凸形状を取得したプローブ
の変位を固定する際に用いるストッパー摘み29を有す
る。後述するように測定者M’は上記把手28、ストッ
パー摘み29などを利用して、被測定人体(利用者M)
背面に該背面形状測定手段11を押し付け(図5(a)
参照)、背面凹凸形状を測定することができる。
【0036】この際上記位置・姿勢センサ27からの出
力を用い、支持部17の位置や姿勢が適正でない場合に
測定者M’に対してブザー音などで警告する警告手段3
0を用いることにより、正しく背面凹凸形状が測定され
ていないこと知らせるようになっている。
【0037】次に図3,図4において説明した背面形状
測定手段11を用い、実際に背面凹凸形状を測定する方
法を、背面形状測定手段11を上から眺めた図6に基づ
いて説明する。
【0038】まず図6(a)は背面形状測定直後の状態
を示したものである。通常、測定行為により枠体18は
最も前方に移動し、プローブ先端部20が被測定人体
(利用者M)背面に押し当てられることによりプローブ
軸部22がプローブ本体21に対してスライドし、凹凸
形状に応じた変位が取得された状態となる。
【0039】この際、初期化手段25を構成するL字型
部材24はプローブ19自体には何ら影響しない位置関
係を有することが必要となる。
【0040】図6(b)は図6(a)の状態から新たに
測定を行うための測定前の第一段階を図示したものであ
る。枠体18、初期化手段25共、被測定人体(利用者
M)から最も遠い後方に後退した状態にあることが必要
となる。
【0041】第二段階では枠体18をこの位置に固定し
たままで、初期化手段25のL字型部材24のみ前方へ
と移動させる。この動作によりプローブ先端部20はL
字型部材24に引っ張られ、全てのプローブ19が一斉
に最も延びた状態を形成する(図6(c))。全てのプ
ローブ19を十分に伸長させた後、初期化手段25は測
定の障害とならないよう再び後方へと移動、枠体18付
近まで後退される(図6(d))。
【0042】以上の動作により測定前状態が形成され
る。
【0043】測定に際しては、十分に引き伸ばされたプ
ローブ19のプローブ先端部20付近に利用者Mが自然
な状態で立ち、この利用者Mの背面に目掛けて枠体18
を図6(e)に示すように前方に移動させることによ
り、プローブ先端部20が利用者Mの背面に接触して、
プローブ軸部22がプローブ本体21に対して押し込ま
れて変位することにより背面凹凸形状が取得される。
【0044】再び測定を行う場合には以上の操作を繰り
返せばよい。尚枠体18、初期化手段25に駆動手段を
設け、以上の操作を人手をかけず自動的に行うことも可
能である。
【0045】次に図5に示した背面形状測定手段11の
他例を用いた場合の測定手順を図7により説明する。
【0046】測定者M’は図7(a)に示すように利用
者Mの背面に立ち、図7(b)に示すように背面形状測
定手段11の把手28及びストッパー摘み29を利用
し、支持部17全体を利用者Mの背面の適切な位置に、
適切な角度で押し当てる動作を行うが、この動作により
プローブ19の変位量は利用者Mの背面凹凸形状に応じ
て変化し、利用者Mの背面凹凸形状が取得される。この
際、測定者M’は位置・姿勢センサ27及び警告手段3
0からの指示を利用しながら支持部17の姿勢、位置を
適正な状態に保持するとよい。
【0047】背面凹凸形状取得後は得られた変位が変化
しないよう注意しながら、ストッパー摘み29の操作に
よりプローブ変位状態を固定する。
【0048】図8(a),(b)は上記他例の背面形状
測定手段11のプローブ変位状態固定手段31を示す。
この図はプローブ19の稼動方向から見た図であり、同
図(a)の左側が背面、右側が正面となる。さて図示す
るプローブ変位状態固定手段31は支持部17を構成す
る箱体内寸の内、横幅よりわずかに小さい横幅を有し、
奥行き方向については比較的自由に移動可能な箱体構造
のストッパー部材33を主構成部材として用いていお
り、該ストッパー部材33はその両側面に固定された計
四本の支持軸32と支持部17両側面に空けられたへの
字状の開口部34により支持部17の上下方向と奥行き
方向についてもある程度移動可能なように支持部17内
部に半固定された構造を有する。
【0049】また、支持部17の裏面下方にはストッパ
ー部材33に固定されたストッパー摘み29が支持部1
7裏面を貫通して突出している。
【0050】ここでストッパー摘み29を支持部17の
上方へと押し上げると、ストッパー部材33は支持軸3
2が開口部34に沿って移動することにより、図8
(a)のA位置へと移動する。この時支持部17の開口
部26を貫通している各プローブ19はストッパー部材
33よりまったく拘束を受けない状態で自由にスライド
することができる。
【0051】一方ストッパー摘み29を図8(a)で2
点鎖線で示すように斜め下方に押し下げると、ストッパ
ー部材33は支持軸32が開口部34の下方端に移動す
ることにより、図中B位置へと移動し、この際ストッパ
ー部材33は、支持部17を貫通するプローブ19のプ
ローブ軸部22を一様に圧迫、摩擦によりプローブ19
を固定する働きを示す。
【0052】以上の操作を利用することにより、背面凹
凸形状取得後のプローブ変位状態の固定が可能となる。
取得された凹凸形状は図3で示す例と同様に可変抵抗体
及び電気回路を用いたり、或いはスケールを利用した治
具を用い、直接,間接的に読み取る。
【0053】以上の機構は、プローブ先端20位置を背
面凹凸形状測定前状態に戻す際にも利用することができ
る。すなわち、プローブ19を非拘束(リリース)とし
た状態で、支持部17全体を左右に傾けることにより全
てのプローブ19を、重力を利用して引き出すことがで
きる。この状態でプローブ19を拘束状態(ホールド)
とし、背面凹凸形状測定準備状態を形成すればよい。
【0054】次に上記各例の背面形状測定手段11を用
いて利用者M毎に最適なクッション状態をクッション状
態診断部12により導出する過程を図9の模式図に基づ
いて説明する。尚図示するクッション状態診断部12は
背面形状特徴抽出部36、判定部38、判定アルゴリズ
ム40、クッション状態選定部43、データテーブル4
4から構成される。
【0055】而して上述の何れかの背面形状測定手段1
1により測定された背面凹凸形状は背面形状情報35と
してクッション状態診断部12の機能として設けた背面
形状特徴抽出部36に送られ、ここで背面凹凸形状の特
徴を数量化した形状特徴量37が算出される。
【0056】判定部38では算出された形状特徴量37
を用いて、事前にクッション状態との関連性が明確であ
ることが確認されている姿勢形状パターンヘの分類〜判
定を行う。分類〜判定に際しては、形状特徴量37によ
り記述された、各背面凹凸形状が姿勢形状パターン分類
のいずれにあたるかを判定する判定アルゴリズム40が
用いられ、判定結果は利用者Mの姿勢情報39とされ
る。
【0057】上記判定アルゴリズム40は使用される形
状特徴量37の数や部位に応じ、それぞれ統計的な処理
により複数通りのアルゴリズムを用いる。勿論そのアル
ゴリズムの構成には多数の背面凹凸形状データとその分
類結果情報の蓄積と整備を十分に行う必要がある。
【0058】このため、上述のクッション情報診断部1
2を含むコンピュータ13はインターネット45に接続
された端末を構成している。つまり測定された利用者M
の背面形状情報35の全てはインターネット45を介
し、サーバー47に送信し、差イーバー47上のデータ
ベース上に蓄積され、定期的なメンテナンスにより、ア
ルゴリズム40の更新を行うことができるようにしてあ
る。そして更新されたアルゴリズム40は再びインター
ネット45を介して、各端末たるコンピュータ本体13
のクッション状態診断部12の判定部38に送られるこ
とで、背面形状測定手段11の一層の簡易化や、診断精
度の向上に寄与することができる。
【0059】一方、入出力部16は利用者の体重や身長
などの身体的情報41に加え、普段使用している寝具構
成や自身が自覚する寝具硬さに対する好みなどの嗜好性
情報42を利用者自身の申告に基づいて数値化し、これ
をクッション状態選定部43に対して送信する。クッシ
ョン状態選定部43は、入出力部16より得られた嗜好
性情報42や身体的情報41に上記姿勢情報39を加
え、これら数値情報との関係に基づき最適なクッション
状態が記述されたデータテーブル44と、得られた各数
値情報とを照会することにより、利用者Mに最も望まし
いと推奨できるクッション状態の状態設定目標値46を
算出、入出力部16の出力デバイスを通じて利用者に提
示する。
【0060】この際にも上記の全ての情報(数値の情報
39,41,42)はインターネット45上のサーバー
47に送られ、サーバー47上のデータベースに蓄積さ
れ、上記判定アルゴリズム40と共にデータテーブル4
4についてもメンテナンス、更新されることが望まし
い。
【0061】この場合実際に利用者Mが上記状態設定目
標値46に従い、寝具を調節した上での結果が重要とな
るが、購入後の顧客に対して各種通信形態を利用した調
査を実施し、各顧客にとっての最も適切であったクッシ
ョン状態に関する情報、つまり使用後評価結果48をフ
ィードバックする仕組みを構成することも可能である。
特にインターネット45を利用することで、利用者Mが
寝具1を購入した後でも、クッション性を変更すること
も可能となる。つまり使用後評価結果48を診断する診
断システムをサーバー47に設け、送られてくる使用後
評価結果48に対して診断を行い、その診断結果をイン
ターネット45を通じて利用者Mへ通知するようになっ
ている。この通知された診断結果に基づいて利用者Mは
購入している図2に示す寝具1の弾性体5〜7のクッシ
ョンの硬さや形状を設定しなおせば、より最適なクッシ
ョン状態を得ることができる。尚利用者Mはこの診断を
受けたい場合にはパーソナルコンピュータのモニタ画面
上にブラウザにより表示されるサーバー47から示され
るWebサイトの入力画面にて必要項目を入力すること
ができるようにすることで、利便性を図っている。
【0062】また上記情報群を用い、データテーブル4
4及び上記判定アルゴリズム40のメンテナンス、更新
を行い、更新された結果をインターネット45上の各端
末(コンピュータ13)に送信し,常に診断精度の向上
を図る仕組みを構築することも可能である。
【0063】図10は利用者の各種情報と該利用者Mに
おいて最も最適と推奨されるクッション状態との関係を
記述したデータテーブル44の一例を示したものであ
る。この図を用いて上記クツション状態選定部43にお
ける選定方法について説明する。
【0064】ここでクッション状態は、利用者Mの身体
的特徴である体格[ここでは体格をあらわす数値情報と
して肥満度(BMI:体重/身長の自乗)を用いたが、
体脂肪率などの指標を用いてもよい]と、普段利用して
いる寝具1の構成や硬さに関する情報および背面形状か
ら得られた姿勢分類結果との関連性が高い。
【0065】これら数値情報の組み合わせに応じて、利
用者Mが好むクッション状態を推定することが可能とな
る。例としてみると、比較的太った体格で、普段柔らか
めの寝具を好み傾向が強く、姿勢形状がS字型と判定さ
れた利用者Mは肩甲骨部に対応する空気袋からなる弾性
体5が普通の硬さ、腰部に対応する空気袋からなるの
弾性体6がやや硬め、臀部に対応する空気袋からなる
弾性体7が普通の硬さが望ましいことが示されてい
る。図において利用者Mの背面において示す□は各弾性
体5〜7の位置を示し、その□内の数値は硬さを示し、
例えばが普通の硬さ、が普通よりやや硬い硬さとい
うように数値が大きいほど硬さが硬くなること表す。
【0066】さて上述の場合S字体形の利用者Mでは比
較的背中、腰、胃部の凹凸が適正な範囲で明確であり、
やや腰部のサポートを利かせると心地よく感じることを
示す例である。
【0067】上記数値情報の内、身体的情報41及び寝
具の好みなどを問う利用者の嗜好性情報42については
図11に示す入出力画面47を通じて入力することがで
きる。
【0068】入出力画面47は入出力部16のCRT1
4上に表示され、利用者M若しくは測定者M’により操
作される。入出力画面47は少なくとも、利用者の名
前、登録No.及び連絡先(Tel)に加え、上記身
長、体重の身体的情報41や、性別、年齢などの個人情
報、更に嗜好性情報42である好ましいと考える寝具硬
さをチェックボタンなど利用者に分かり易いインターフ
ェイスを介して入力することができるようになってい
る。図においては、個人情報を入力する欄以外に普段使
用する寝具の入力欄、さらに利用者Mの背中の形を示す
表示、また姿勢パターンの表示、寝具1の各部の弾性体
5〜7の硬さ調整方法を示す表示が為されている。
【0069】クッション状態選定には姿勢形状パターン
を示す姿勢情報39が必要となるが、以下で背面形状測
定手段11により測定された背面凹凸形状データである
背面形状情報からより、クッション状態診断部12の判
定部38で姿勢情報39を導出する過程について述べ
る。
【0070】背面形状測定手段11により測定された背
面凹凸形状はプローブ19の変位量より取得され、背面
形状情報35としてクッション状態診断部12の背面形
状特徴抽出部36へと送られる。該背面形状特徴抽出部
36は例えば図12に示されるような定義に従い、形状
特徴量37を算出、抽出する働きを有する。
【0071】本実施形態で採用した形状特徴量37は、
図12(a)のSP1乃至SP4については、頭部最突
出点と頚部最退点、頚部最退点と背部最突出点、背部最
突出点と腰部最退点、腰部最退点と胃部最突出点との凹
凸差を示すものであり、図12(b)のP1乃至P3に
ついては、頚部最退点と背部最突出点、腰部最退点とそ
の上下の曲線の変曲点により構成される頚椎角度、背中
角度、腰部角度とした。
【0072】これらは一般的によく知られている背面凹
凸形状特徴の数値化手法の一つであるが、クッション分
割型寝具1の仕様に応じてより適する形状特徴量37を
新たに考案し、用いてもよい。また上述のように形状の
特徴を示す特徴量としては上記数値化以外に曲率などを
用いることもできる。図9にて述べたインターネット4
5とサーバー47によるデータの蓄積と分析を行う仕組
みを、形状特徴量37を抽出する目的に活用することも
有効である。
【0073】さて本実施形態の背面形状特徴抽出部36
では取得された背面凹凸形状の各点を九次式により近似
し、得られた近似曲線の極値、変曲点を求め、これらの
点の座標データより上記形状特徴量37を算出する。勿
論他の近似方法により背面形状を曲線表現して極値ある
いは変曲点に相当する点を求めることもまた可能であ
る。
【0074】抽出された上記形状特徴量37と予めクッ
ション分割状態との対応が得られている姿勢形状パター
ンとの関係は図9中の判定アルゴリズム40に記述され
ている。例として形状特徴量37としてP1,P2,S
P2,SP3,SP4を用い、姿勢形状パターンとして
比較的良く用いられるS字型、円背型、凹背型、凹円背
型、平背型の5パターンを採用した例を図13に示す。
尚図13中、不等号とともに示す数値は形状特徴量37
と比較してパターン判定を行うための閾値である。
【0075】測定された利用者の背面形状情報35から
形状特徴量37を得、図13の判定アルゴリズムに従い
各形状特徴量37が段階的に判定され、上記姿勢形状パ
ターンのいずれに相当するかが判定される判定方法が採
用されている。
【0076】ここで述べる姿勢形状パターンの分類は各
パターン毎について、診断、調節の対象となるクッショ
ン分割型寝具1の望ましいクッション状態との関係が取
られていることが必要となる。例えば本実施形態で用い
た姿勢形状パターンの一つである円背型を例にすると、
円背型は背中部が大きく突出したいわゆる猫背姿勢であ
り、硬く平坦な寝具構成では突出した背中部へ圧力が集
中したり、平坦な寝具に併せて脊柱が変形することによ
り、不快感や違和感、ひどい場合には痛みなどが感じら
れることが多い。この様な場合、突出部の形状をそのま
ま維持した状態での寝姿勢を保持できる機能が寝具に求
められ、好ましいクッション状態としては、背部のクッ
ションを柔らかくすることにより背面の突出を吸収した
り、硬めのクッションであっても,寝具の他の面よりも
人体背面支持面を低くすることにより、猫背姿勢に適し
た寝具状態を形成することができる。
【0077】勿論上述のような関係はクッションの分割
数、分割部位の違いや、利用者年齢や性別による傾向、
好みに応じて多岐に渡って変化する可能性があり、その
都度更新、拡張していくことが望ましい。すなわち、形
状特徴量37から姿勢情報39の抽出は対象とするクッ
ション分割型寝具の分割数などの仕様や利用する利用者
の属性に応じた設定,判定方法を複数有することが必要
となる。
【0078】また、利用される背面形状測定手段11の
仕様により測定できる形状特徴量37が十分でない場合
には異なる判定アルゴリズム40を用い、対応すること
も可能である。
【0079】図14にSP3及びSP4だけが用いられ
るケースにおける判定アルゴリズム40を例として示
す。このような場合では判定精度は低下する場合がある
ので注意を要するが,一方で測定装置の小型化,軽量化
そして測定自体の簡易化が効果として期待できる。図1
4中、不等号とともに示す数値は形状特徴量37と比較
してパターン判定を行うための閾値である。
【0080】以上図13又は図14に示す二つの判別ア
ルゴリズム40は代表的な例であり、それぞれ精度、背
面形状測定範囲の大きさなどが異なり、特徴に応じての
利用が可能である。判定精度の問題があるが、用いる特
徴量によっては背面形状測定範囲を小さくすることも可
能であり、測定装置の小型化、測定の容易性向上にもつ
ながる。
【0081】
【発明の効果】請求項1の発明は、利用者の背面凹凸形
状と身長、体重などの身体的情報及び普段使っている寝
具の構成、硬さなど嗜好性に関わる情報を事前に測定す
ることができるものであって、そのためこれらの情報か
ら利用者にとって最も心地よい寝心地が得られるクッシ
ョン状態の設定目標値を簡単かつ迅速に知ることがで
き、そのため寝具各部のクッションの硬さあるいは形状
を自由に調節可能な機能を有する寝具を利用するに当た
り、利用者がお重器目標値をクッション調節の目安、指
針として活用することで、最も適切と考えられるクッシ
ョン状態を利用者が何回も調節〜就寝〜判断(自己診
断)〜再調節を繰り返しながら、利用者自身にカスタマ
イズする労力と時間を必要とすることがなくなり、利用
開始の時点から良好な寝心地を得ることができるという
効果がある。
【0082】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、プローブを人体背面に押し当てることにより各プロ
ーブが背面の凹凸に応じて変位し、簡単に背面凹凸形状
を取得することが可能となり、また測定完了後の変位し
たままの状態にあるプローブ先端を初期測定準備位置ま
でワンタッチで復元することが可能となり、測定が迅速
且つ容易に行えるという効果があり、さらに上記初期化
手段により、背面凹凸形状を取得する複数本のプローブ
を簡単な操作で一度に測定前の必要な状態に戻すことが
可能となり、一本一本のプローブ位置を調節する必要が
なく、測定者にとっての負担を大幅に軽減するという効
果がある。
【0083】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、利用者が最適なクッション状態設定目標値を得るた
めに必要な情報を自身で入力することができ、また特に
快適な就寝に重要とされる習慣や個人の癖に関する要因
である普段使っている寝具の構成、好みのクッション硬
さなど被験者自身以外が知り得ない情報を最適クッショ
ン状態診断に用いることができ、しかも利用者自身の背
面凹凸形状や自身の姿勢が姿勢分類上のいずれの姿勢形
状パターンに相当するかなどの情報についても知ること
ができ、クッション調節方法についてフィードバックす
ることができると共に、姿勢面における利用者自身の身
体の特徴を把握することも可能となり、得られた最適と
考えられるクッション状態設定目標値に対する理解とよ
り詳細な調節に対する情報を提供できることで、快適な
寝具状態の形成をより容易にすることができるという効
果があり、また従来診断に際して容易に利用できなかっ
た、また秘密性を必要とする利用者自身の心的な個人情
報を容易に入手することができるという効果がある。
【0084】請求項4の発明は、請求項1乃至3の何れ
かの発明において、利用者自身の体形的特徴のみなら
ず、これまで慣れ親しんだ寝具構成や好みのクッション
硬さなど、個人の習慣や好みを配慮した上で適する各部
クッション状態の調節目標値を得ることが可能となると
いう効果がある。
【0085】請求項5の発明は、利用者の背面の凹凸形
状の測定範囲が仙骨付付近から頭頂部付近に至るなどの
限られた範囲である必要をなくし、より小さな範囲でも
可とし、そのため背面形状測定手段の大幅な小型化、軽
量化が可能となり、従来店頭、ショールームなど装置が
設置された場所に利用者が赴く必要があったものが、小
規模な売り場や店頭においても設置面積、費用の観点か
ら容易に設置できるし、場合によっては利用者自身が装
置を保有し、自宅で気軽に測定できる環境を提供するこ
とも可能とし、また利用者個人の習慣や好みに関する情
報をクッション硬さ診断の有用な情報として利用し、よ
り高い精度で利用者にあったクッション状態を導出する
ことが可能となる。
【0086】請求項6の発明は、請求項5の発明におい
て、測定される利用者の背面凹凸形状範囲が必ずしも立
位状態の利用者の仙骨先端部(臀部下端)から頭頂部に
至る範囲である必要性をなくし、該測定範囲の内の一部
でも可能とし、そのため背面形状測定手段をより小型化
を可能とし、持ち運び可能なレベルに至って小型、軽量
化が可能となるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態のクッション状態診断装置
の模式図である。
【図2】同上による診断結果を利用するクッション分割
型寝具の模式図である。
【図3】(a)は同上に用いる背面形状測定手段の一例
の正面図である。(b)は同上に用いる背面形状測定手
段の一例の側面図である。
【図4】(a)は同上に用いる背面形状測定手段の一例
の要部の一部省略せる拡大平面断面図である。(b)は
同上に用いる背面形状測定手段の一例の要部の一部省略
せる拡大側面断面図である。
【図5】(a)は同上に用いる背面形状測定手段の他例
の側面図である。(b)は同上に用いる背面形状測定手
段の他例の正面図である。
【図6】同上に用いる背面形状測定手段の一例の使用説
明図である。
【図7】同上に用いる背面形状測定手段の他例の使用説
明図である。
【図8】(a)同上に用いる背面形状測定手段の他例に
おけるプローブ変位状態固定手段の正面図である。
(b)同上に用いる背面形状測定手段の他例におけるプ
ローブ変位状態固定手段の側面図である。
【図9】同上を用いて最適なクッション状態を導出する
プロセスを示す模式図である。
【図10】同上に用いる設定目標値を得るためのデータ
テーブルの一例の構成説明図である。
【図11】同上の入出力画面の構成説明図である。
【図12】同上において診断する背面凹凸形状とその特
徴の説明図である。
【図13】同上において背面形状特徴量より該当する姿
勢形状パターンを判定するアルゴリズムの一例の説明図
である。
【図14】同上において背面形状特徴量より該当する姿
勢形状パターンを判定するアルゴリズムの他例の説明図
である。
【符号の説明】
11 背面形状測定手段 12 クッション状態診断部 13 コンピュータ 14 CRT 15 入力デバイス 16 入出力部 17 支持部 18 枠体 19 プローブ M 利用者
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 康仁 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 橘 哲也 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 北堂 真子 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 (72)発明者 高橋 達也 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株 式会社内 Fターム(参考) 2F069 AA58 AA66 BB40 DD15 DD25 DD27 GG01 GG06 GG52 GG56 GG58 GG66 HH02 JJ08 JJ19 JJ27 MM04 MM11 MM21 PP01 QQ05 QQ10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分割された複数個のクッションより構成
    され、各部クッションは自由に硬さ、形を調整可能な寝
    具の使用に当たって用いるものであって、利用者の背面
    の凹凸量を測定する背面形状測定手段と、上記利用者の
    背面凹凸形状により得られた凹凸量、角度を少なくとも
    含む背面形状特徴量から予めクッション状態との関連性
    が得られている姿勢形状パターンヘの分類を行い、該姿
    勢形状パターンと予め入力された個人情報を用いて、上
    記利用者個人に応じたクッションの硬さもしくはクッシ
    ョンの形状を診断し、各部クッション状態の調節方法を
    提示するクッション状態診断部と、上記個人情報の入力
    と診断結果の出力を行う入出力部とを備えたことを特徴
    とするクッション分割型寝具用クッション状態診断装
    置。
  2. 【請求項2】 上記背面形状測定手段は、上記利用者の
    背面の長手方向で必要とされる任意の範囲において上記
    長手方向と平行な位置関係を維持可能な支持部と、該支
    持部の長手方向に沿って所定間隔で且つ、前後方向に沿
    って移動可能に設けられ、先端が上記利用者の背面に当
    たることにより背面形状に応じて移動変位する複数のプ
    ローブと、該プローブの変位を計測前位置に移動させる
    初期化手段と、上記プローブの変位を測定する測定手段
    とを具備することを特徴とする請求項1記載のクッショ
    ン分割型寝具用クッション状態診断装置。
  3. 【請求項3】 上記入出力部は、入力項目として上記利
    用者個人の少なくとも体重及び身長と、普段使用してい
    る寝具の柔らかさ及び構成に関する項目を有し、上記背
    面形状測定手段により測定された背面形状の凹凸状態を
    図示化すると共に、該背面形状特徴により利用者の姿勢
    形状を該当するパターンに分類した結果及び、上記クッ
    ション状態診断部より得られた診断結果に基づいて利用
    者個人に適切と考えられる各部クッション状態設定目標
    値を出力項目として有することを特徴とする請求項1記
    載のクッション分割型寝具用クッション状態診断装置。
  4. 【請求項4】 上記クッション状態診断部は、上記背面
    形状測定手段により測定された形状測定結果から形状を
    特徴付ける数値情報を抽出する背面形状特徴抽出部と、
    該数値情報を用いて予めクッション状態との関連性が得
    られている数種類の姿勢形状パターンのいずれにあたる
    かを判定する判定部と、該判定部で判定された上記利用
    者の姿勢形状パターンと上記個人情報に基づき最も適切
    と判断されるクッション状態を予め選定し、姿勢形状パ
    ターンと個人情報の関係を記したデータテーブルと、該
    データテーブル内容と上記入出力装置から得られた各種
    個人情報とを照合することにより、利用者個人に適した
    クッション状態設定目標値を得るクッション状態選定部
    とからなることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何
    れか記載のクッション分割型寝具用クッション状態診断
    装置。
  5. 【請求項5】 利用者の背面の凹凸量により背面形状を
    測定する過程と、測定された背面形状測定結果から形状
    を特徴付ける数値情報を抽出する過程と、該数値情報を
    用い予めクッション状態との関連性が得られている数種
    類の姿勢形状パターンのいずれにあたるかを判定する過
    程と、これにより抽出された姿勢形状パターンと、利用
    者個人の体重、身長などの身体情報や、少なくとも寝具
    の硬さ、構成に関する設問を含む寝心地に関し重要とな
    る個人の習慣や嗜好性に関する情報からなる各種数値情
    報とを用い、予め該数値情報との関係において最も適切
    と判断されるクッション状態を整理したデータテーブル
    内容と照合することにより、利用者個人に適したクッシ
    ョン状態設定目標値を得る過程と、から成ることを特徴
    とするクッション分割型寝具用クッション状態診断方
    法。
  6. 【請求項6】 測定された利用者の背面凹凸形状データ
    が予め指定された姿勢形状パターンのいずれにあたるか
    を判定する過程において、背面形状測定の測定範囲に応
    じて利用できる背面形状を特徴付ける数値情報の個数に
    併せて判定のための複数の判定アルゴリズムを有するこ
    とを特徴とする請求項5記載のクッション分割型寝具用
    クッション状態診断方法。
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